JP7466874B2 - ヒータ一体型カソードチューブ及びホローカソード - Google Patents

ヒータ一体型カソードチューブ及びホローカソード Download PDF

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Description

本発明は、ヒータ一体型カソードチューブ及びホローカソードに関する。
人工衛星における電気推進の利用が拡大しており、従来の深宇宙探査や静止衛星のみならず、低軌道でのコンステレーション衛星等でも採用例が増加し、市場が急速に拡大している。電気推進で主に市場に用いられているのはホールスラスタとイオンエンジンであるが、それらのほとんどに採用されているのがホローカソードである。
ホローカソードの機能としては、電子放出材(通常エミッタやインサートと呼称)を数百~数千℃の高温に昇温して熱電子を放出させ、作動ガスを供給して、電圧印加によりプラズマ生成し、オリフィスより電子ビームを引き出すことにある。そして、スラスタの着火やイオンビームの中和の役割を果たしている。
ホローカソードは、以下のような観点から、技術難易度が高く、課題が多い。(1)超高温で、かつ、高密度のプラズマによる消耗及びコンタミネーションにより使用できる材料が限られる。(2)周囲への熱拡散を低減しながら軽量化する一方で、打ち上げ時の振動衝撃の機械環境耐性が必要である。(3)特に昇温ヒータ周辺は急激な温度勾配となるが、その熱変形・応力に対し数千回以上の熱サイクル耐性が求められる。以上のことから、ホローカソードは電気推進のキーコンポーネンツであり、中でも昇温ヒータ(発熱部)はホローカソードの設計全体を決定づける重要部品である。
特許文献1には、カソードチューブの外側に、セラミック溶射層中に埋め込まれたヒータが配され、その外側を熱シールドが覆うホローカソードが記載されている。
特許文献2には、端部に円筒状部を有するカソードチューブと、カソードチューブの円筒状部の内側に設けられる電子放出材と、円筒状部の周囲に、カソードチューブから離間して設けられたヒータと、を備えるホローカソードが記載されている。当該ホローカソードは、ヒータを加熱したときに生じる放射によりカソードチューブ及び電子放出材を加熱して電子放出材から電子を放出する。このように、カソードチューブから離間してヒータを備えることにより、ヒータの熱をカソードチューブに直接伝達するための(セラミック粉末などの)絶縁体が不要となる。
特開2011-74887号公報 特開2017-16795号公報
特許文献1に記載の技術では、カソードチューブ外側のセラミック溶射層中に埋め込まれたヒータを昇温している。そのように、異種材料が結合した構造であるが故、ヒータとカソードチューブ及びセラミック溶射層間の線膨張差によりひび割れが生じやすくなり、熱サイクル耐性に劣る。特に、スラスタ用途では、数千から1万回以上のON/OFFがなされるが、その際に発生する1000K以上の温度差に起因して、ヒータ/カソードチューブ間の材料線膨張差による変形・破損や、材料の拡散による劣化が大きな課題となる。
特許文献2に記載の技術では、カソードチューブ外側に片持ち状態で円筒ヒータを配置し、非接触で輻射加熱を行う。一方で、ヒータ自体は片持ち状態であるため、振動衝撃といった機械環境耐性が課題となる。
一般に、ホローカソードを長くすると、熱が散逸しにくくなり、熱効率がよくなる一方で、ヒータの機械強度が低下し、短くするとヒータの機械強度が強くなる一方、ターミナル部分から熱が逃げ、熱効率が悪くなる。
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして本発明の目的は、ヒータの耐振動衝撃性に優れ、加熱効率が良好なヒータ一体型カソードチューブ及びそれを用いたホローカソードを提供することにある。
本発明の態様に係るヒータ一体型カソードチューブは、開放側に第1のターミナル部を有し、底部側にオリフィスを有する有底円筒形のカソードチューブと、一端側に、第1のターミナル部と電気的に接続される第2のターミナル部を有し、他端側にカソードチューブの底部側と接合する接合部を有する、発熱部を含む円筒形のヒータと、を備え、次の条件(1)又は(2)を満足する。
(1)ヒータの内径がカソードチューブの外径よりも大きく、ヒータが、カソードチューブの外側において、カソードチューブの側面から離間した状態でカソードチューブを囲繞する。
(2)カソードチューブの内径がヒータの外径よりも大きく、カソードチューブが、ヒータの外側において、カソードチューブの側面から離間した状態でカソードチューブを囲繞する。
本発明のヒータ一体型カソードチューブにおいては、ヒータの他端側は、カソードチューブの底部側と接合されている。また、ホローカソード等に組み込む場合、ヒータの一端側の第2のターミナル部が筐体に固定される。以上のことから、ヒータは両持ち構造により支持され、振動や衝撃に対する耐久性を向上することができる。さらに、ヒータが他端側でカソードチューブと接合されていることにより、剛性が大幅に向上し、カソードチューブ及びヒータの互いの衝突も回避することができる。さらに、カソードチューブとヒータとは、カソードチューブの底部側において接合されているため、ヒータの発熱部からの輻射加熱のみならず、接合部経由の接触熱伝達も加わり効率的な加熱に寄与する。従って、加熱効率が悪くヒータの高温化や周囲への熱散逸が増加してしまう課題が軽減される。
カソードチューブ及びヒータは黒鉛からなることが好ましいが、他の導電性セラミックスあるいは耐熱合金であってもよい。カソードチューブ及びヒータを黒鉛から構成することで、軽量であり、耐熱性が高く、イオンの衝突などに対しても消耗を抑えることができる。また、黒鉛は、導電性がある上に熱伝導率が高く、熱膨張係数が低い素材であるため、熱サイクル耐性にも優れる。さらに、黒鉛は、熱伝導率が高く、かつ、輻射率が高いため、ヒータの熱を接合部を通して効率よく伝熱し、さらに空間を通して効率よく輻射しカソードチューブに熱を伝えることができる。さらに、カソードチューブとヒータとを同一材料とすることで、カソードチューブ-ヒータ間の熱膨張差に起因する熱応力の課題が解決される。結果としてON/OFFによる熱サイクルに強く長寿命で、高い機械環境耐性を有し、加熱効率もよいホローカソードとすることができる。さらに、カソードチューブとヒータとを同一材料とすることで、接着層における反応による変質も起きない。
カソードチューブ及びヒータを黒鉛から構成する場合、カソードチューブとヒータとは、接合部において導電性接着層を介して接合されていることが好ましい。カソードチューブとヒータとが導電性接着層を介して接合される構造によって、カソードチューブとヒータとをそれぞれ別々に作製し、作製後に一体化し容易に製造することができる。この際、接合部が導電性であるため、局所的な電気抵抗がヒータの電気抵抗と比べて無視できるほど小さく、抵抗発熱が抑制され接合部が局部発熱させることがない。そのため、細長いカソードチューブであっても高い信頼性を得ることができる。
カソードチューブの底部側の外周囲には、カソードチューブの中心軸と垂直な平面を有し、かつ、ヒータの内周囲には、ヒータの中心軸と垂直な平面を有し、カソードチューブの外周囲の平面と、ヒータの内周囲の平面とが、導電性接着層を介して接合されていることが好ましい。導電性接着層が平面であるので、それぞれ高い精度で平面が得られやすく、接着した時に電気抵抗の発生源となる隙間を生じにくくすることができる。
ヒータの少なくとも一部は、中心軸に沿って螺旋状に形成されていることが好ましい。あるいは、ヒータの少なくとも一部は、中心軸に沿って二重螺旋状に形成されていることが好ましい。ヒータの少なくとも一部を螺旋状に形成することにより、応力集中の起こりやすいエッジ部の形成を回避することができる。また、熱膨張差が存在したとしても、ヒータを螺旋状とするとバネ要素により変位を吸収することでができる。さらに、二重螺旋状に形成すると、ヒータの表面積を大きくし、発熱の表面負荷密度を小さくできる上に、外側、内側両方のヒータの輻射をカソードチューブに伝えることができ、加熱効率を向上することができる。
カソードチューブ及びヒータは、セラミック層によりコーティングされていることが好ましい。カソードチューブ及びヒータを黒鉛で構成した場合、黒鉛由来の粉の発生や、ガスが透過する等の問題が危惧される場合、カソードチューブ及びヒータの表面にセラミック層によるコーティングを施すことでそのような危惧を払拭することができる。
本発明の態様に係るホローカソードは、上記ヒータ一体型カソードチューブと、ヒータ一体型カソードチューブの外筒部の外側に備えられた熱シールドと、カソードチューブの内側に挿入された電子放出材と、ヒータ一体型カソードチューブと絶縁されたキーパ電極と、前記ヒータ一体型カソードチューブの第1のターミナル部と、第2のターミナル部とを固定する筐体と、を備える。
上記の通り、ヒータ一体型カソードチューブにおいて、ヒータは他端側でカソードチューブと接合され、一端側ではヒータの第2のターミナル部が筐体に固定されるので、両持ち構造となり、振動や衝撃に対して強くすることができる。また、カソードチューブとヒータとは、カソードチューブの底部側において接合されているため、ヒータの発熱部からの輻射加熱のみならず、接合部経由の接触熱伝達も加わり効率的な加熱に寄与する。
キーパ電極は、熱シールド及びヒータ一体型カソードチューブを囲繞するとともに、カソードチューブのオリフィスと対向する位置に開口部を有する構成とすることが好ましい。キーパ電極が全体を覆っているので、熱効率を高めることができる。
本発明によれば、ヒータの耐振動衝撃性に優れ、加熱効率が良好なヒータ一体型カソードチューブ及びそれを用いたホローカソードを提供することができる。
本実施形態のヒータ一体型カソードチューブを示し(a)は側面図、(b)は断面図を示す。 図1に示すヒータ一体型カソードチューブの上面図を示す。 図1において破線Aで示した領域を拡大して示す図である。 本実施形態のヒータ一体型カソードチューブの変形例を示す、図1に対応する図である。 本実施形態のヒータ一体型カソードチューブの変形例を示す、図1に対応する図である。 本実施形態のヒータ一体型カソードチューブの変形例を示す、図1に対応する図である。 本実施形態のホローカソードを示す断面図である。 ヒータの電力に対するカソードチューブの温度の関係を示すグラフである。
以下、図面を用いて本実施形態に係るヒータ一体型カソードチューブ及びホローカソードについて詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。
<ヒータ一体型カソードチューブ>
本実施形態のヒータ一体型カソードチューブは、開放側に第1のターミナル部を有し、底部側にオリフィスを有する有底円筒形のカソードチューブを備える。また、一端側に、第1のターミナル部と電気的に接続される第2のターミナル部を有し、他端側に前記カソードチューブの底部側と接合する接合部を有する、発熱部を含む円筒形のヒータを備える。そして、次の条件(1)又は(2)を満足する。
(1)ヒータの内径がカソードチューブの外径よりも大きく、ヒータが、カソードチューブの外側において、カソードチューブの側面から離間した状態でカソードチューブを囲繞する。
(2)カソードチューブの内径がヒータの外径よりも大きく、カソードチューブが、ヒータの外側において、カソードチューブの側面から離間した状態でカソードチューブを囲繞する。
以下、図面を参照して本実施形態のヒータ一体型カソードチューブについて詳述する。
図1~3は、本実施形態のヒータ一体型カソードチューブの一実施形態を示す。ヒータ一体型カソードチューブ10は、有底円筒形のカソードチューブ20と、中心軸に沿って形成された螺旋状の領域を一部に有する円筒形のヒータ24とを備える。図1~3において、カソードチューブ20は作動ガスによる圧力保持用であり、ヒータ24は電子放出材加熱用の発熱部を含むヒータとして構成されている。カソードチューブ20の開放側の外周部には第1のターミナル部22がフランジ状に設けられ、底部の中心部にはオリフィス28を有する。また、ヒータ24の下端側(図1~2の下側)にはカソードチューブ20の第1のターミナル部22と電気的に接続される第2のターミナル部26がフランジ状に設けられている。なお、ヒータ24は底部を有さない円筒形であるため、カソードチューブ20のオリフィス28は外部に露出している。また、カソードチューブ20及びヒータ24はいずれも黒鉛からなる。
カソードチューブ20の底部近傍の外周囲には円環状の突出部21が形成され、突出部21の上側は、カソードチューブ20の中心軸と垂直な平面が形成されている(図3参照)。また、ヒータ24の他端(図1の上側)の内周囲には円環状の突出部25が形成され、突出部25の下側はヒータ24の中心軸と垂直な平面が形成されている。そして、図1(b)に示すように、ヒータ24がカソードチューブ20を囲繞するように配置したとき、カソードチューブ20の外周囲の突出部21の平面と、ヒータ24の内周囲の突出部25の平面とが密着した状態となる。本実施形態においては、図3に示すように、突出部21の平面と突出部25の平面との間に導電性接着層40を有し、当該平面同士は導電性接着層40を介して接合されている。カソードチューブ20とヒータ24とは、導電性接着層40を介して通電状態となるため、ヒータ24に通電する電流に対してカソードチューブ20はリターンパスとして機能する。なお、導電性接着層の詳細については後述する。
ヒータ24における発熱部は、例えば、図1における螺旋状の領域とすることができるが、螺旋状であるためバネのように弾性を有することから、振動や衝撃に起因する変位を吸収することができる。発熱部の他の形態としては、例えば、図4又は図5に示す形態が挙げられる。図4においては、線状ヒータを折り曲げて配した形態を示し、図5においては、ヒータ領域を薄肉に形成した形態を示している。発熱部の材料としては、黒鉛、タンタル、モリブデン、タングステン等が利用できる。
カソードチューブ20の第1のターミナル部22は、取付用穴30、32を有し、取付用穴30、32は、カソードチューブと一体的に形成された第1のターミナル部に加工されたストレート孔であるがネジ穴であってもよい。また、ヒータ24の第2のターミナル部26は、取付用穴34、36を有し、取付用穴34、36は、ヒータと一体的に形成された第2のターミナル部に加工されたストレート孔であるが、ネジ穴であってもよい。なお、取付用穴30、32、34、36のうちのいずれかは、電極接続端子を兼ねてもよい。
以上の構成において、カソードチューブ20とヒータ24とは接合部において導電性接着層40を介して接合されている。また、カソードチューブ20の第1のターミナル部22、及びヒータ24の第2のターミナル部26は、例えば、ホローカソードの筐体に固定される。従って、ヒータ24は、他端側はカソードチューブ20に接合され、一端側は第2のターミナル部26が固定されるため両持ち支持の構成となり、耐衝撃振動性に優れる。さらに、カソードチューブ20の第1のターミナル部22、及びヒータ24の第2のターミナル部26は、電源と接続され、電流を流すことにより発熱できるようになっている。
本実施形態においては、カソードチューブ20及びヒータ24を黒鉛からなる構成としているが、黒鉛は輻射率が大きいので、効率良く熱を受け渡しすることができる利点がある。そのため、熱を受ける側の部材に用いた場合には、効率よく輻射熱を吸収することができるため、迅速に温度を上昇させることができる。また、ヒータに用いた場合には、ヒータの温度を過度に上げることなく、熱を放射することができ、ヒータの寿命を長くすることができる。
カソードチューブ20及びヒータ24のみならず、第1のターミナル部22及び第2のターミナル部26も一体的に黒鉛で構成すると、いずれも同一材料であるため熱膨張係数が等しく、温度変化に起因する熱応力が生じにくくなり、ひび割れの発生等を抑制することができる。
本実施形態において、発熱部から発せられた熱を効率良く伝導させる観点から黒鉛の熱伝導率は80~150W/mKが好ましく、100~140W/mKがより好ましい。また、熱サイクル耐性向上の観点から、黒鉛の熱膨張係数2.0×10-6~6.0×10-6/Kが好ましく、3.0×10-6~5.0×10-6/Kがより好ましい。
カソードチューブ20とヒータ24との接合は、上記の通り、導電性接着層により接着することが好ましい。導電性接着層は、炭素系接着剤を使用し、炭化することで得られる。炭素系接着剤としては、コプナ樹脂、フェノール樹脂、フラン樹脂等が挙げられる。これら樹脂を塗布したのち、硬化、焼成することにより、樹脂が炭素化し導電性接着層を形成することができる。カソードチューブ20とヒータ24が黒鉛からなり、炭素系接着剤を用いて導電性接着層を形成すると、炭化することによって得られる導電性接着層は黒鉛と類似の材質となり、互いに反応し変質することがない。このような導電性接着層及びその形成については、特開2019-151529号公報、特開2015-30626号公報に記載されている。
もっとも、ヒータ及びホローカソードを黒鉛から構成する場合、ヒータとホローカソードとの接合は、内側の部材を雄ネジ状に形成し、外側の部材を雌ネジ状に形成してねじ込みによるなど、機械的に接合してもよい。
ホローカソード及びヒータを黒鉛で構成した場合、黒鉛由来の粉の発生や、ガスが透過する等の問題が危惧される場合がある。そのような場合、ホローカソード及びヒータは、セラミック層によりコーティングすることが好ましい。ホローカソード及びヒータの表面にセラミック層によるコーティングを施すことでそのような危惧を払拭することができる。
セラミック層としては特に限定されないが、熱分解炭素、ガラス状カーボン、SiC、TaC等が利用できる。
セラミック層によるコーティングは、例えば、CVD法であれば熱分解炭素、SiC、前駆体法であればガラス状カーボン、SiC等のセラミック層を、ホローカソード及びヒータの表面に形成することにより行うことができる。
セラミック層のコーティングの厚みは、ホローカソード及びヒータからの黒鉛由来の粉の発生や、ガスの透過を抑制するという観点から、10~100μmであることが好ましい。
図1~3の構成においては、ヒータ24の内径がカソードチューブ20の外径よりも大きい構成である。そのような構成のヒータ一体型カソードチューブを、例えば、イオンエンジンに適用した場合、作動ガスが通過する空間の容積を小さくすることができる。そのため、作動ガスの消費量を少なく抑え、比推力、すなわち作動ガスの消費量に対する推力を大きくすることができる。一方、カソードチューブ20の内径がヒータ24の外径よりも大きい構成としてもよい。そのような構成によると、カソードチューブ20の内側に配される電子放出材は、ヒータの発熱部からの熱を直接受けることとなる。従って、電子放出材は、カソードチューブを介さず、ヒータから直接加熱されるため加熱効率が向上する。
また、図1~3の構成においては、カソードチューブ20及びヒータ24を黒鉛からなる構成としたが、高融点金属、セラミック等からなる構成としてもよい。カソードチューブ20及びヒータ24を高融点金属とした場合、カソードチューブ20とヒータ24とは溶接により接合することができる。高融点金属としては、タンタル、モリブデン、タングステン等が挙げられる。
さらに、図1~3の構成においては、カソードチューブ20の突出部21と、ヒータ24の突出部25とには、それぞれの中心軸と垂直な平面が形成されている形態としたが、中心軸と垂直な平面ではなく、中心軸に対して傾斜しているテーパ面としてもよい。その場合、カソードチューブ20の突出部21と、ヒータ24の突出部25とが係合するようにテーパ面の角度が設定される。
さらに、図1~3の構成においては、ヒータ24の一部をその中心軸に沿った単一の螺旋状としたが、内側と外側の二重螺旋状とすると表面積が増え、発熱の表面負荷密度が小さくなるので、温度上昇を抑えつつさらに発熱量を増大させ、発熱効率を向上することができる。図6は、ヒータの一部を二重螺旋状とした形態について示す。なお、図6にはカソードチューブは図示していない。図6に示すヒータ41は、内側螺旋状部42と、外側螺旋状部46とを有し、内側螺旋状部42にはターミナル部44を有し、外側螺旋状部46にはターミナル部48を有する。換言すると、内側螺旋状部42も外側螺旋状部46も、円筒形部材の一部を螺旋状に切り抜いた形状であり、上端側も下端側も開口を有する。そして、内側螺旋状部42及び外側螺旋状部46は、上部において電気的に接続されて、ターミナル部44及びターミナル部48が電源に接続される。従って、図1~3とは異なり、図6の形態では、ヒータを、カソードチューブから電気的、構造的に独立させることもできるが、他端側で互いに接合することでより耐振動衝撃性に優れ、加熱効率に優れたヒータ一体型カソードチューブを提供することができる。また、二重螺旋状とすると表面積が増えるので、表面負荷密度を小さくでき、発熱量が増大しても温度上昇を抑えられる。
図6においては、二重螺旋構造のヒータ41がカソードチューブ(不図示)の外側に配置される形態を示したが、その逆で、カソードチューブの内側に二重螺旋構造のヒータが配置される形態としてもよい。
カソードチューブ20及びヒータ24に熱伝導性を有する素材を用いれば、カソードチューブ20とヒータ24とは接合部を介して熱が伝達することとなる。そのため、ヒータ24の発熱部からの熱はカソードチューブ20に伝達される。従って、カソードチューブ20の内部への加熱は、ヒータ24の発熱部からの輻射熱のみならず、接触熱伝達によってもなされるため発熱効率に優れる。
本実施形態においては、ヒータを作製するには、発熱部となる電熱線をコイル状とし、ろう付け、溶接、接着、ボルト締結、ピン止めにより、黒鉛からなる円筒形部材の先端と接合して得られる。また、接合に当たり、コイル状の抵抗線のバネ反力を利用した押し付けも可能である。ヒータの電気回路としては、ヒータの根元をホット(HOT)とし、カソードチューブをリターン(RTN)パスとして使用することができる。
<ホローカソード>
本実施形態のホローカソードは、上述の本実施形態のヒータ一体型カソードチューブと、ヒータ一体型カソードチューブの外筒部の外側に備えられた熱シールドと、カソードチューブの内側に挿入された電子放出材と、ヒータ一体型カソードチューブと絶縁されたキーパ電極と、ヒータ一体型カソードチューブの第1のターミナル部と、第2のターミナル部とを固定する筐体と、を備える。
本実施形態のホローカソードについて、図7を参照して説明する。図7に示すホローカソード50は、上述の本実施形態のヒータ一体型カソードチューブを含む。そして、カソードチューブ20の第1のターミナル部22と、ヒータ24の第2のターミナル部26は、それぞれホローカソード50の筐体の固定部60、62に固定されている。固定部60及び62は、ホローカソード50の筐体の一部であり、そのためカソードチューブ20及びヒータ24は筐体内において固定支持される。ヒータ一体型カソードチューブのヒータ24の外側には、円筒形状の熱シールド51を備え、さらに熱シールド51の外側には、底部にオリフィス56を有する有底円筒形のキーパ電極54を備える。キーパ電極54の底部のオリフィス56は、ヒータ一体型カソードチューブのカソードチューブ20のオリフィス28と対向位置にある。また、カソードチューブ20の内部には電子放出材52を有し、電子放出材52はバネ部材58によりカソードチューブ20の底部に向けて付勢され固定されている。
本実施形態のホローカソードにおいて、電子放出材を加熱するためのヒータは、上述の本実施形態のヒータ一体型カソードチューブの一部であり、両持ち状態で支持されているため耐衝撃振動性に優れる。
熱シールド51は、ヒータ一体型カソードチューブを囲繞するように配置され、ヒータたるヒータ24からの熱の外部への放出を遮断する。すなわち、ヒータ24の発熱部からの熱は、カソードチューブ20に向かうだけでなく外側にも向かうが、熱シールド51の存在により、熱の外部への放出を軽減することができる。従って、熱シールド51の内部は保温される。
電子放出材52は、例えば、タングステンなどの比較的仕事関数が低い金属材や、六ホウ化ランタン等の焼結材、または多孔質タングステン等の基体金属に、酸化バリウム、酸化アルミニウム、酸化カルシウム等を含浸させたものが考えられ、これらを中空形状に成形したものを用いることができる。
キーパ電極54は、熱シールド51及びヒータ一体型カソードチューブを囲繞するとともに、カソードチューブ20のオリフィス28と対向する位置に開口部を有する。従って、カソードチューブ20の内部の電子放出材52から放出される電子は、カソードチューブ20のオリフィス28から放出され、オリフィス28から放出された電子は、さらに、キーパ電極54のオリフィス56から放出される。
本実施形態のホローカソードにおいては、ヒータ24の発熱部の加熱により、カソードチューブ20の内部に設けられた電子放出材52に熱が伝わり加熱される。このとき、発熱部から発せられた熱は、輻射熱及び接合部経由の接触熱伝達の双方により電子放出材52に到達する。そして、電子放出材52の温度が一定以上の高温に到達したときにキーパ電極54に電圧を印加すると電子を放出する。
キーパ電極54に電力を供給する電源は定電圧制御から定電流制御に切り替わる機能を有する。また、ヒータに電力を供給する電源は定電流制御で行われる。
本実施形態のホローカソードの動作について、以下に説明する。
カソードチューブ20内にイオン化されたガス(例えば、キセノン)が供給される。当該ガスは電子放出材52を通過し、カソードチューブ20のオリフィス28から流出される。そのとき、電子放出材52でのガス圧力はオリフィス28で差圧が生じる。
キーパ電極54に対する電源は定電圧制御で動作し、キーパ電極54に100V程度の高電圧を印加する。また、電源からヒータに電流を通電する。この際、ヒータ電源は定電流制御ないし定電圧制御で動作する。ヒータの発熱部が発熱すると、カソードチューブ内部に配置された電子放出材52が加熱される。温度の上昇と共に電子放出材52は熱電子を放出し始め、電子放出材52とキーパ電極54間で絶縁破壊を起こす。その時発生する放電で、電子とイオン化されるガスとの衝突電離でプラズマが生成する。プラズマが生成した後は、いわゆるホローカソード効果で電子放出材52は内部に生成したプラズマで自立的に加熱されるため、ヒータの通電を停止する。すなわち、ヒータは、電子放出材52で少なくともプラズマが生成されるまでの間、定電流ないし定電圧制御される。また、プラズマが生成した後、キーパ電源は定電流制御に移行する。
以上は、ヒータ24の内径がカソードチューブ20の外径よりも大きく、ヒータ24が、カソードチューブ20の外側において、カソードチューブ20の側面から離間した状態でカソードチューブ20を囲繞するように構成したが、その逆としてもよい。すなわち、カソードチューブ20の内径がヒータ24の外径よりも大きく、カソードチューブ20が、ヒータ24の外側において、カソードチューブ20の側面から離間した状態でカソードチューブ20を囲繞する構成としてもよい。
以下に、実施例により本実施形態をさらに具体的に説明するが、本実施形態は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
本実施形態のヒータ一体型カソードチューブの有効性を確認するため以下の操作を行った。まず、熱的な有効性を確認するため、図7に示すホローカソードを作製し、ヒータ昇温時にカソードチューブ(カソードチューブ20)に伝達される総熱量を、熱解析と放射温度計による測定により評価した。その結果、85%がヒータの発熱部からの輻射によるものであり、残り15%が接合部経由での接触熱伝達されるものであると確認された。すなわち、輻射のみによる加熱の場合より、輻射・伝達の複合加熱方式の場合は、優位に加熱効率が向上することを示すものである。図8に、ヒータの電力に対するカソードチューブの温度についてグラフで示す。
[実施例2]
耐振動衝撃性の評価のため、固有値解析および変位・応力解析により、ランダム振動・衝撃の解析を実施した。ヒータを両持ち支持構造としたことにより固有振動数が1000Hz以上と高く、一般的な人工衛星搭載の機械環境条件と比べても、特にランダム振動に対し高い耐久性を有することが確認することができた。なお、固有振動数は100Hz以上であれば良好と言える。
以上、本実施形態を実施例によって説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
10 ヒータ一体型カソードチューブ
20 カソードチューブ
22 第1のターミナル部
24 ヒータ
26 第2のターミナル部
28 オリフィス
40 導電性接着層
50 ホローカソード
51 熱シールド
52 電子放出材
54 キーパ電極
56 オリフィス
60 62 固定部(筐体)

Claims (9)

  1. 開放側に第1のターミナル部を有し、底部側にオリフィスを有する有底円筒形のカソードチューブと、
    一端側に、前記第1のターミナル部と電気的に接続される第2のターミナル部を有し、他端側に前記カソードチューブの底部側と接合する接合部を有する、発熱部を含む円筒形のヒータと、
    を備え、次の条件(1)又は(2)を満足する、ヒータ一体型カソードチューブ。
    (1)前記ヒータの内径が前記カソードチューブの外径よりも大きく、前記ヒータが、前記カソードチューブの外側において、前記カソードチューブの側面から離間した状態で前記カソードチューブを囲繞する。
    (2)前記カソードチューブの内径が前記ヒータの外径よりも大きく、前記カソードチューブが、前記ヒータの外側において、前記カソードチューブの側面から離間した状態で前記カソードチューブを囲繞する。
  2. 前記カソードチューブ及び前記ヒータが黒鉛からなる、請求項1に記載のヒータ一体型カソードチューブ。
  3. 前記カソードチューブと前記ヒータとが、前記接合部において導電性接着層を介して接合されている、請求項2に記載のヒータ一体型カソードチューブ。
  4. 前記カソードチューブの底部側の外周囲には、前記カソードチューブの中心軸と垂直な平面を有し、かつ、前記ヒータの内周囲には、前記ヒータの中心軸と垂直な平面を有し、前記カソードチューブの外周囲の平面と、前記ヒータの内周囲の平面とが、前記導電性接着層を介して接合されている、請求項3に記載のヒータ一体型カソードチューブ。
  5. 前記ヒータの少なくとも一部が、中心軸に沿って螺旋状に形成されている、請求項1~4のいずれか1項に記載のヒータ一体型カソードチューブ。
  6. 前記ヒータの少なくとも一部が、中心軸に沿って二重螺旋状に形成されている、請求項1~4のいずれか1項に記載のヒータ一体型カソードチューブ。
  7. 前記カソードチューブ及び前記ヒータが、セラミック層によりコーティングされている、請求項2~6のいずれか1項に記載のヒータ一体型カソードチューブ。
  8. 請求項1~7のいずれか1項に記載のヒータ一体型カソードチューブと、前記ヒータ一体型カソードチューブの外側に備えられた熱シールドと、前記カソードチューブの内側に挿入された電子放出材と、前記ヒータ一体型カソードチューブと絶縁されたキーパ電極と、前記ヒータ一体型カソードチューブの第1のターミナル部と、第2のターミナル部とを固定する筐体と、を備える、ホローカソード。
  9. 前記キーパ電極が、前記熱シールド及び前記ヒータ一体型カソードチューブを囲繞するとともに、前記カソードチューブのオリフィスと対向する位置に開口部を有する、請求項8に記載のホローカソード。
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