JP2010015814A - 電子銃構体およびマイクロ波管 - Google Patents

電子銃構体およびマイクロ波管 Download PDF

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Abstract

【課題】動作時のカソードとグリッドの間の間隔の変化を抑制すると共に、高い安定性および信頼性を有する電子銃構体およびマイクロ波管を提供する。
【解決手段】電子銃構体の主要部11は、例えば、電子を放出するカソード1、その前面に対向して配置したグリッド2、グリッド2の前方に配置のアノード3、カソード1を加熱するヒータ4を有している。そして、筒状の導電体から成りカソード1を支持するカソードスリーブ101の内周面がカソード1の外周端面を覆い、カソード1とグリッド2は、カソードスリーブ101の外周面より放射状に突き出た複数のグリッド支持舌片102と、グリッド2の縁端のグリッドフランジ204とが少なくとも絶縁層205を介して接合され一体型構造になっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子ビームを放出するカソードとアノードとの間に置かれて上記電子ビームを制御するグリッドを有する直線ビーム機器の電子銃構体およびこれを用いたマイクロ波管に関する。
例えばクライストロンや進行波管などの直線ビームを利用して、高周波RF信号を生成したり、増幅したりするマイクロ波管がよく知られている。この電子管は、電子を放出するカソードと、このカソードから間隔を置いて配置されたアノードと、電子を捕獲するコレクタとを少なくとも具備している。ここで、電子ビームを放出する電子銃は通常ピアス型となっている。そして、アノードは中心に開口を有していて、湾曲状カソードとアノードとの間に高電圧を印加すると、アノードの開口部を通過する電子ビームが得られる。
これに対し、例えばIOT(誘導出力増幅管)と呼ばれる種類の直線ビームを用いたマイクロ波管では、上述したようなカソードとアノードで構成される相互作用領域にグリッドが配置されている。このグリッドにRF信号を印加することにより電子ビームを密度変調することができる。密度変調されたビームはアノードにより加速されてから、IOT内の下流に設けられたギャップを横切って伝わるので、このギャップに結合している出力空洞に、増幅されたRF電磁場が引き起こされる。この増幅されたRF電磁場が、出力空洞部より導波管などにより取り出されることにより、IOTは増幅器として機能する。
ところで、上記IOTにおいて、そのカソードは、一般に電子放射物質が含浸された多孔質タングステンで形成されており、900℃ないし1100℃範囲の高温度で動作するものである。そして、グリッドは、カソードに対して負の直流電圧が印加され、カソードからの電子ビームの放出量(以下、カソード電流ともいう)を制御するようになっている。ここで、上記カソードとグリッドは例えば数十ないし数百μmと非常に近接して配置されるが、その間隔は電子ビームの制御すなわちカソード電流の制御上、非常に重要である。
一般的にグリッドのカソード電流に対するカットオフ電圧は、上記カソードとグリッドの間隔の逆数に比例する。例えばカソードとグリッドとの間隔をコールドな状態(例えば室温)で100μm程度に設定した場合、上記高温に昇温するカソードの熱膨張のためにその間隔が20μm程度小さくなり、カットオフ電圧は25%程度も小さくなる。このように、カソードの動作時の温度により上記間隔が大きく変化すると、電子ビームのグリッドによるRF変調における安定した制御が難しい。
そこで、上記問題を解決する手法として、カソードとグリッドとをPBN(Pyrolytic Boron Nitride)の絶縁体から成る支持部材を用い機械的に結合させ、上記熱膨張によるカソード・グリッド間の間隔の変化を小さくする構造が提示されている(例えば、特許文献1参照)。ここで、支持部材は、キャップ頭部が欠截され円状にくり抜かれ、キャップ底部が第1のフランジとしてグリッド周縁と接合し、上記キャップ頭部が第2のフランジとしてカソード外周端面に設けた円環状溝に係合するようになっている。
しかしながら、上記支持部材は機械的強度を確保するためにその肉厚が比較的に大きいこと、および、その肉厚方向に直交する方向の熱伝導が大きいことから、高温動作のカソードからグリッドへと熱が流れ込み易い。ここで、カソードの熱は、支持部材の第2のフランジから第1のフランジの方向を通りグリッドへと流れる。なお、上記第2のフランジから第1のフランジの方向(以下、a方向ともいう)は、支持部材の肉厚方向(以下、c方向ともいう)に直交する方向である。このように、グリッドはカソードの昇温により加熱され易くなっており、グリッドに付着した電子放射物質からの電子の熱放出が増加し、電子のグリッドエミッションが生じ易い。そして、グリッドによるRF変調における安定した高精度の制御が難しいという不具合がある。
また、支持部材の第2のフランジがカソードの円環状溝に係合する姿態になっているため、上記熱伝達にばらつきが生じ易くグリッドの温度が不安定になり易い。更に、IOTを長時間使用していくと、カソードの熱膨張により第2のフランジが永久変形し、電子銃構体あるいはマイクロ波管の振動や衝撃によりグリッドが振動したり、位置ずれを引き起こし易く信頼性に難点がある。そして、場合によっては支持部材がカソードから外れてしまう虞もある。
米国特許第6,664,720号明細書
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、カソードを高温にすることによるカソードとグリッドの間の間隔の変化を抑制すると共に、高い安定性および信頼性を有する電子銃構体およびそれを用いたマイクロ波管を提供することを目的とする。更に、カソードとグリッド間の高い絶縁耐性を確保することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明にかかる電子銃構体は、電子を放出するカソードと、該カソードの前面に対向して配置されたグリッドと、前記カソードを加熱するためのヒータと、筒状の導電体から成り前記カソードを支持するカソードスリーブとを少なくとも具備する電子銃構体であって、前記カソードと前記グリッドは、前記カソードスリーブの外周面より放射状に突き出た導電体から成る複数の舌片と前記グリッドの縁端とが絶縁層を介して接合され一体型構造になっている。
また、本発明にかかるマイクロ波管は、カソードからアノードに向けて出射される電子ビームが、前記カソードと前記アノードの間に配置されたグリッドの高周波入力信号により密度変調され、前記密度変調された電子ビームからの電磁エネルギーが高周波出力信号として出力空洞に出力されるマイクロ波管であって、前記カソードおよび前記グリッドの一体型構造になった上記電子銃構体が備えられている構成になっている。
本発明によれば、カソードを高温にすることによるカソードとグリッドの間の間隔の変化を抑制すると共に、高い安定性および信頼性を有する電子銃構体およびそれを用いたマイクロ波管を提供することができる。そして、カソードとグリッド間の高い絶縁耐性が容易に確保される。
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、図面において同一または類似の部分には共通の符号を付して、重複説明は一部省略する。
図1はIOTの側断面図である。IOTは電子銃構体20、ドリフト管30、およびコレクタ40を含む3つの部分からなっている。ここで、電子銃構体20は、RF信号により密度が変調された電子ビームを提供する。また、電子銃構体20は、詳細は後述するが、RF信号の入出力に結合するための高周波回路として利用される。
上記変調された電子ビームは、アノード電極板31に電気的に接続する第1のドリフト管部分32および第2のドリフト管部分33からなるドリフト管30を通過する。第1および第2のドリフト管部分32,33は、互いにギャップにより分離されていて、かつ軸方向に伸びたビームトンネルを有している。
第1および第2のドリフト管部分32,33等により形成された出力空洞34は、その内部に出力カップリングコイル35を有しており、変調された電子ビームからRF電磁エネルギーを抽出する。そして、このRF電磁エネルギーは接続端子36から導波路を介してマイクロ波として出力端子側へ伝送されるようになっている。
コレクタ40は、外装ハウジング(図示しない)に内蔵され、導体の内部構造体41を有している。内部構造体41は、ドリフト管30を通過した電子ビームを捕獲する。内部構造体41は、図1に示すように、1段のコレクタ電極であるが、複数のコレクタ電極により構成され、それぞれに、異なるコレクタ電圧のための電圧が提供される構造になっていてもよい。また、電子の衝突により発生する内部構造体41の熱を取り除くための水冷や蒸発冷却の熱制御システムが設けられている。
図2は電子銃構体の主要部11を拡大して示した側断面図である。この電子銃構体の主要部11では、凹面に湾曲したカソード1、グリッド2が管軸m方向に僅かなすき間で配置され、グリッド2の前方にアノード3が設けられている。ここで、カソード1とグリッド2はそれ等の外周領域において互いに接合され、グリッド・カソード一体型構造体になっている。なお、アノード3は図1に示すように第1のドリフト管部分32と一体に構成されている。
上記グリッド・カソード一体型構造体をなすカソード1は、所定の曲率をもつ断面凹形状であって円形状に形成されたいわゆる含浸型カソードであり、そのポロシティが例えば20%程度のポーラスタングステン基体の孔部に電子放射物質の含浸された構造になっている。この電子放射物質としては、酸化バリウム、酸化カルシウム、あるいは酸化アルミニウム等の金属酸化物が用いられる。そして、含浸型のカソード1の凹面の電子放射表面は、その仕事関数を低減させるため、イリジウム金属薄膜、あるいはオスミウム−ルテニウム合金薄膜が例えばスパッタリング法でコーティングされている。ここで、カソード1の直径は例えば20mm程度である。
そして、図2および図3に示されるように、カソード1の外周端面に円筒状のカソードスリーブ101が取り付けられている。ここで、図3は本実施形態にかかるカソードの平面図である。このカソードスリーブ101は、モリブデン、あるいはレニウム−モリブデン合金でできている。カソード1とカソードスリーブ101は、例えばモリブデン−ルテニウム合金のような高融点ロウ材で接合されている。ここで、その詳細は後述されるが、カソードスリーブ101は、カソード1の外周端面を被覆し、カソード1の前面とカソードスリーブ101の前端面が管軸m方向にほぼ同位置にくるように接合されている。
更に、グリッド支持舌片102が、カソードスリーブ101の外周面に円周方向で等間隔に例えば4個の舌片として取り付けられている。このグリッド支持舌片102は、例えば、その材質がモリブデンであり厚さ0.15mm、幅1.5mmのL字型の形状をしている。そして、そのL字の一辺がカソードスリーブ101の外周面にモリブデン−ルテニウム合金のような高融点ロウ材で接合され、その他片が管軸mに直交する方向にカソード1の外周端面の辺りから放射状に延出している。
そして、カソード1の後面側に例えばタングステン線あるいはレニウム−タングステン合金線により構成されたヒータ4が配置されている。このヒータ4は、ヒータリード4aと4bを通して供給されるヒータ電力により、カソード1を所定の高温度に加熱するようになっている。また、カソードスリーブ101は、その後端が高融点ロウ材によりフランジにロウ付けされ、そのフランジ部12において支持筒13および反射板14に対し溶接されている。
ここで、支持筒13および反射板14は例えばモリブデンから成り、反射板14はヒータ4からの熱を効率よくカソード1へ与える役目をする。そして、ヒータリード4aは、絶縁部材15において反射板14と絶縁分離しこの反射板14を貫通し、リード管16内を通って円筒状のカソード支持体17外部へ延出するようになっている。一方のヒータリード4bは反射板14に電気的に接続される。
次に、グリッド・カソード一体型構造体をなすグリッド2は、図2、図4および図5に示されるような構造になっている。ここで、図4および図5はそれぞれグリッドの平面図および断面図である。
グリッド2は、図4および図5に示されるように、その内周部がカソード1前面の電子放射面曲率と同じような断面凹形状であって平面円形状に形成された構造になっている。そして、この内周部は例えば蜘蛛の巣状であり、カソード1前面に対向する領域において、電子ビームを通過させるための開口部201が設けられた構造になっている。一方、グリッド2の外周部は、電子ビームを通過させる開口部201がなく、管軸mの前方向に湾曲し、所定のところで突起部202を有し、その周縁が管軸mの後方向に屈曲した円筒屈曲部203を有する構造になっている。そして、例えば4個のグリッドフランジ204が円筒屈曲部203の縁端から管軸mに直交する方向に放射状に出ている。なお、これ等の基材は例えばパイロリティック・グラファイト(PG、Pyrolytic Graphite)のような高耐熱性の導電体から成る。
そして、グリッドフランジ204の下面(後面)にパイロリティック・ボロンナイトライド(PBN)より成る絶縁層205が形成され、絶縁層205表面に例えばモリブデン等から成るグリッド固定片206が取り付けられている。また、例えば1つのグリッドフランジ204の上面にフレキシブルなニッケル線207が取り付けられ、グリッド2は、図2に示されるウェネルト電極18に電気的に接続している。
上記グリッド2は、以下のようにして形成するとよい。例えば、グリッドの金型となるグラファイト製マンドレルをCVD(Chemical Vapor Deposition)装置の反応炉内に取り付ける。そして、反応炉内を高真空にして炉内温度を1800℃ないし2000℃に上昇させる。この状態で原料ガスとして例えばメタン(CH)ガスを反応炉内に導入すると、原料ガスが熱分解してマンドレル上にパイロリティック・グラファイト(PG)層が気相成長する。ここで、PG層の厚さは130μm程度である。このようにして、開口部201がなく突起部202、円筒屈曲部203およびグリッドフランジ204が一体のグリッド基体が形成される。
引き続いて、CVD装置を用いてグリッドフランジ204の下面にPBNから成る絶縁層205を形成する。この絶縁層205の形成では、グリッドフランジ204の下面以外はグラファイト製冶具でマスキングしておき、原料ガスとしてBCl(三塩化ボロン)ガスとNH(アンモニア)ガスを反応炉内に導入する。そして、これ等の原料ガスの熱分解によりPBN層を気相成長させる。このようにして、例えば250μm程度になる所要膜厚の絶縁層205を形成する。
次に、上記グリッド基体の穴あけ加工により開口部201を形成する。穴あけ加工としては、レーザ加工、放電加工、あるいは切削加工等が用いられる。そして、グリッドフランジ204の上面にニッケル線207を取り付ける。この取り付けでは、グリッドフランジ204の上面にニッケル線207を冶具を用いてセットし、いわゆる水素雰囲気中、1250℃温度での活性金属法により固着させる。このニッケル線207はグリッド2に直流の負バイアス電圧を印加するためのリード線である。
次に、グリッド固定片206を取り付ける方法について述べる。例えば厚さ0.1mm程度のモリブデンの片面にニッケル粉末を有機性バインダで混練したペーストをスクリーン印刷法で塗布する。その後に、大気中150℃ないし200℃で乾燥させてから、所定の冶具を用い、グリッド固定片206を絶縁層205の下面に有機性バインダを介在させ重ね合わせる。この重ね合わせたものを真空加熱炉に入れ、高融点ロウ材を用い温度1250℃でロウ付けする。ここで、好適な高融点ロウ材としてはニッケルおよびチタン−クロム系合金が挙げられる。このようなロウ材は、電子ビームを放出するためカソード1が動作して高温になる場合において、絶縁層205の絶縁性劣化を極めて小さくする。ここで、チタン−クロム系合金のロウ材を用いる場合は真空中1450℃でロウ付けする。
そして、グリッド・カソード一体型構造体の形成では、上記グリッド固定片206とグリッド支持舌片102とをアーキング法により溶接する。この溶接作業により、カソード1とグリッド2とは強固に結合した一体型構造体になる。
そして、図2に示されるように、ウェネルト電極18がカソード支持体17に入力空洞インシュレータ19を介して管軸m方向に組み立てられ固定される。更に、ウェネルト電極18にニッケル線207がレーザ溶接方法により接続される。
次に、上記グリッド・カソード一体型構造体の構造について図6を参照して詳細に説明する。図6は本実施形態にかかるグリッド・カソード一体型構造体の接合部を示す一部拡大断面図である。図6に示されるように、例えば、コールドな状態において、カソード1の直径aは20mmの場合、その肉厚bは1.5mm程度になる。そして、このカソード1の外周端面103を被覆してカソードスリーブ101が取り付けられる。ここで、カソードスリーブ101の肉厚cは0.1mm程度である。また、カソードスリーブ101の前端面はカソード1の外周端面103の前面と連続した曲面を有していると好適である。
そして、L字型のグリッド支持舌片102の一辺102aがカソードスリーブ101の外周面に接合されている。ここで、カソードスリーブ101の前端面からの高さdがカソード1の肉厚の半分の0.75mm程度になるところで、グリッド支持舌片102の他辺102bが管軸mに直交する方向に放射状に延出している。
また、コールドな状態において、グリッド2の肉厚eは0.13mm程度であり、グリッド2のカソード1前面との間の間隔fは0.13mm程度にされて、カソード1とグリッド2は一体型構造に結合されている。この場合の結合は、上述したようにグリッド支持舌片102の他片102bへのグリッド固定片206の接合によりなされている。ここで、絶縁層205の厚さgは0.25mm程度にされ、グリッド固定片206の肉厚hは0.1mm程度である。
上記グリッド・カソード一体型構造体において、絶縁層205は、グリッド2とカソード1を電気的に絶縁する。IOTの場合、グリッド2とカソード1の間には通常100Vの直流バイアス電圧が印加される。絶縁層205の材質はPBNであり、耐電界強度は2×10V/mmである。このため、先述したような厚さの絶縁層205は5×10Vの充分な耐電圧を有することになり極めて好適である。
上記PBNから成る絶縁層205の厚さは、上記電気的な絶縁性を確保する上から0.15mm〜0.65mmの範囲にするとよい。グリッド固定片206をニッケルあるいはチタン−クロム合金のような高融点ロウ材を用いてロウ付けするときに、高融点ロウ材の表面からの内部拡散が最大0.05mm発生する場合がある。このため、絶縁層205の厚さは0.15mm以上であることが好ましい。絶縁層の厚さが0.15mmでロウ材の表面からの拡散を0.05mmとすると、絶縁層の実質的な絶縁厚さは0.1mmとなり、この場合でも耐電圧は2×10Vであり、グリッド・カソード間の電圧100Vに対し200倍の耐電圧特性を有する。そして、高い信頼性のグリッド・カソード一体型構造体が確保される。
一方、絶縁層205は厚ければ厚いほどよいが、PBNはCVD法で成膜されることから、膜厚が増大すると絶縁層205の作製に長時間を要しコストアップになる。このため、製造コスト的に考えてPGから成るグリッドの厚さの約5倍の0.65mmが上限となる。また、後述するようにカソード1とグリッド2間には数千MHzから数GHzの高周波電力が入力信号として与えられる。PBNの比誘電率は5.2であるため、絶縁層205の膜厚が増大しその占める体積が大きすぎると、この部分で電界分布に乱れが生じ易くなる。この点から考えても絶縁層205の厚さは0.65mm以下であることが好ましい。
上記グリッド・カソード一体型構造体を用いた電子銃構体20から電子ビームを出射する場合、カソード1は900℃ないし1100℃の範囲の高温で動作する。このような高温になると、カソード1中の電子放射物質を構成する例えばバリウムのようなアルカリ土類金属がカソード1から蒸発する。そして、この蒸発した金属が絶縁層205表面に付着し、カソード1とグリッド2間の絶縁性を劣化させる。
図6に示したように、カソード1の外周端面103を被覆するように接合したカソードスリーブ101は、この外周端面103からの電子放射物質を構成するバリウムなどの金属の蒸発を効果的に抑制する。また、カソード1の前面から蒸発した上記金属は、カソードスリーブ101の前端面において表面拡散しその外周面に達し、外周面に達した金属が蒸発して絶縁層205表面に付着する。この付着経路をなくするためには、カソードスリーブ101の肉厚は0.05mm以上が好ましい。
また、グリッド2の周縁に形成された円筒屈曲部203の管軸m方向の長さ(周縁段差)は0.4mm程度になると好適である。この周縁段差は、図6から判るように、カソード1前面から蒸発する金属等の導電体物質を絶縁層205から効果的に遮蔽するように作用する。例えば、上記グリッド2の周縁に設けた周縁段差が、絶縁層205側から見てカソード1の前面が全く視野に入らないように構造にすることで、カソード1前面から蒸発したカソード1を構成する導電体物質が絶縁層205に飛翔し付着するのを抑制するようになる。
また、図9に示すように、カソードから蒸発したバリウムなどの金属が絶縁層205に付着するのを防止する構造としてカソード1外周と絶縁層205間に板状遮蔽体104を配置することができる。絶縁層205が板状遮蔽体によりカソードから見た視野の影になり、飛翔してきた蒸発金属の付着を避けることができる。板状遮蔽体104はモリブデンやレニウム合金で形成され、グリッド支持舌片102にレーザ溶接やろう付けで接合される。
図1に示されるように、上述したグリッド・カソード一体型構造体を有する電子銃構体20にあって、電子銃構体の主要部11で説明したカソード支持体17の底部が円盤状の絶縁板21により閉じられ、リード管16からヒータ端子22が取り出されるようになっている。そして、外周シリンダ23および内周シリンダ24が電子銃構体の主要部11を収容し同軸に配置されている。これ等のシリンダの間隙が入力RF信号の導波路となり、入力空洞にある入力カップリングコイル25から入力空洞インシュレータ19を通りグリッド2へと伝送されるようになっている。ここで、外周シリンダ23は電子銃構体20の外装ハウジングを提供する。
上記電子銃構体の主要部11および内周シリンダ24は、その間に取り付けられる環状のスペーサにより互いに強固に保持される。同様に、外周シリンダ23と内周シリンダ24も、それ等の間に適宜に取り付けられる環状のスペーサにより互いに強固に保持される。これ等の各種のスペーサは例えばセラミックスである絶縁体あるいは例えば銅のような導電体から成る。
また、上記入力RF信号のグリッド2までの導波路では、RF信号が伝送される円筒状の第1のインシュレータ26が、電子銃構体の主要部11および内周シリンダ24の間に介挿される。そして、電子銃構体20とドリフト管30は、円筒状の第2のインシュレータ27により同軸上に固持されるようになっている。ここで、第2のインシュレータ27はIOTのための真空室を提供する。これ等のインシュレータ19,26,27は例えばセラミックスのようなRF透過材料から成る。
図1に示したようなIOTにおいて、導電体から成るカソード支持体17に、絶縁された外皮つきの導線(図示せず)が接続され、支持筒13およびカソードスリーブ101を通し、カソード電圧源(図示せず)からカソード1に所要の負の直流電圧が印加させる。また、ウェネルト電極18の所定の箇所にバイアス電圧が印加される。そして、ヒータ4に対しヒータ端子22からバイアス電圧が印加され、上述したようにヒータリード4aと4bを通して適宜のヒータ電力が供給される。なお、コレクタ40の内部構造体41は接地電位に固定される。
このようにして、IOTに所要の電力が供給され、カソード1から出射する電子ビームはグリッド2入力のRF信号によりその密度が変調される。そして、上述したように、ドリフト管30において、変調された電子ビームからRF電磁エネルギーが抽出され、上述したように接続端子36から導波路を介して出力RF信号のマイクロ波として出力端子に取り出される。
本実施形態のグリッド・カソード一体型構造体を有する電子銃構体20における効果について図2、図7および図8を参照して説明する。ここで、図7は従来技術における電子銃構体の主要部を拡大して示した側断面図である。この電子銃構体の主要部は、カソードとグリッドが一体型構造になっていない点を除くと、その材質、構造および寸法が本実施形態の場合と同じとする。そして、図8は本実施形態の電子銃構体の効果の説明に供するグラフである。
本実施形態ではグリッド・カソード一体型構造体を用いることにより、ヒータ4の点火によるカソード1とグリッド2間の間隔の変化を最小限に抑えることができる。図2および図7を比較して本実施形態のグリッド・カソード一体型構造体を有する構造の電子銃構体の作用効果について説明する。
はじめに、図7を用いて従来構造の熱膨張によるカソード・グリッド間の間隔の変化について述べる。ヒータ4を点火することにより、カソード1、カソードスリーブ101および反射板14が加熱される。その後カソードスリーブ101および反射板14の熱は主に熱伝導により支持筒13へ伝わる。更にこの熱はカソード支持体17へ主に熱伝導により伝わる。
一方、カソード1表面からの熱はグリッド2へ輻射熱として伝わる。グリッド2はウェネルト電極18に固定ネジ208を用いて固着されているため、グリッド2の熱はウェネルト電極18へ熱伝導により伝わる。またウェネルト電極18はカソードスリーブ101からの輻射熱を受ける。
そして、ヒータ4が動作した後の熱安定になった状態におけるカソード1とグリッド2間の間隔の変化は、図7に記したX点を基準として考えると、図中の実線矢印に示した熱膨張による伸張209の積算と点線矢印に示した熱膨張による伸張210の積算の差で決まる。この熱膨張によるカソード1およびグリッド2間の間隔変化について、実際のIOT動作でのエミッション特性の時間的変化を調べ図8に示した。図7に示す構造の従来技術の場合、図8の結果よりカソード電流はヒータ点火後12分までは、カソード電流が増加し続ける。そして、カソード電流のピーク値を示した後は徐々にカソード電流は低下し安定状態に移る。この安定状態になるまでの時間はほぼ25分程度でなる。
これに対して、本実施形態の場合は、ヒータ4の点火により、カソード1、カソードスリーブ101および反射板14は従来構造と同じような熱伝達形態で温度上昇する。熱膨張の形態も従来とほぼ同様である。ところが、本実施形態の場合、グリッド・カソード間隔の変化に関与する部分は、上記X点を基準として、カソード1の一部分の熱膨張による伸張と、グリッド固定片206、絶縁層205およびグリッド2の熱膨張による伸張との差である。しかし、グリッド固定片206と絶縁層205の厚さは比較的に薄いこともあり、管軸m方向における上記伸張差は極めて小さくすることができる。
ここでは、ウェネルト電極18および入力空洞インシュレータ19の熱膨張はグリッド・カソード間隔の変化に関与しない。これは、グリッド2に電気的に接続するニッケル線207が柔軟性を有し、ウェネルト電極18および入力空洞インシュレータ19の熱膨張による伸張がグリッド2に全く伝わらない構造になっているからである。
このため、図8の本実施形態の場合に示すようにカソード電流は、ヒータ点火後5分で安定する。このようにグリッド・カソード一体型構造体にすることにより、IOT動作においてカソード電流を短時間で安定化させることが極めて容易になり、その速動性が向上する。
また、電子銃構体20におけるグリッド2は、電子のグリッドエミッションを防止するため高温になることを極力避けることが望まれる。本実施形態のグリッド・カソード一体型構造体の場合には、グリッド2の温度上昇が抑制される。上述したように、カソード1からの輻射熱はグリッド2を加熱する。この輻射による熱量は本実施形態の構造でも従来技術の構造でも同量である。ところが、本実施形態の構造の場合は、カソードスリーブ101からの熱がグリッド支持舌片102を通ってグリッド2のグリッドフランジ204へ熱伝導により伝わる構造になっている。
しかし、この熱伝導の経路において絶縁層205を構成しているPBNは、その気相成長における堆積方向が熱伝導の小さいc方向になる。このため、上記熱伝導は大きく抑制される。因みにPBNのCVDでは、c方向の熱伝導率はa方向のそれの略1/35と大幅に低減する。
更に、本実施形態の構造では、4個のグリッド支持舌片102がヒートダムとなって熱を放散することから、グリッド2の過熱が防止される。
上記実施形態においては、グリッド支持舌片102とグリッド固定片206が同じ材質のモリブデンから成る場合には、グリッド固定片206を削除するようにしてもよい。但し、この場合には、グリッド支持舌片102は、グリッド固定片206の取り付けの場合と同様にして絶縁層205にロウ付けされる。そして、このグリッド支持舌片102のカソードスリーブ101の外周面へのロウ付けによる接合により、カソード1とグリッド2は結合して一体型構造になる。
上記実施形態においては、グリッド・カソード一体型構造体の接合部は種々に変形したものであっても構わない。例えば、図6に示した接合部の構造にあって、グリッド支持舌片102の他辺102bが管軸mに直交しない所定角度の方向に放射状に延出し、それに合わせて円筒屈曲部203、グリッドフランジ204が変形していても構わない。
本実施形態では、例えばIOTのようなマイクロ波管の電子銃構造体に上述したようなグリッド・カソード一体型構造体を用いることにより、ヒータ点火後の電子銃構造体の各部材の熱膨張によるグリッド・カソード間の間隔の変化が容易に抑制できる。このため、マイクロ波管および電子銃構造体において高い速動性を有し安定した動作が可能になる。
そして、グリッドがカソードの昇温により過熱され難い構造になっていることから、グリッドに付着した電子放射物質からの電子の熱放出が低減し、電子のグリッドエミッションが抑制される。このために、マイクロ波管の動作において、グリッドによるRF変調における安定した高精度の制御が可能になる。
また、グリッドとカソード間の間隔の設定が電子銃構造体の各部材であるウェネルト電極、カソードスリーブ、支持筒、入力空洞インシュレータ、カソードおよびカソード支持体などの加工寸法のばらつきおよび組み立ての影響を受け難い。このため、電子のエミッション特性において均一性に優れた電子銃構体が製造できる。
更に、グリッドとカソードが強固に結合した構造になることから、従来技術で説明したような電子銃構体あるいはマイクロ波管の振動や衝撃によるグリッドの振動、位置ずれ、あるいは部材の位置変位等の問題は無くなる。そして、グリッドとカソード間の絶縁耐性は高く維持できることから、電子銃構体の長時間使用が容易になる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、上述した実施形態は本発明を限定するものでない。当業者にあっては、具体的な実施態様において本発明の技術思想および技術範囲から逸脱せずに種々の変形・変更を加えることが可能である。
例えば、本実施形態のIOTにおいて、電子銃構体20としてグリッド2へのRF信号の入力回路となる部分が取り込まれて示されているが、本発明の電子銃構体は、少なくともカソード、グリッドおよびカソードを加熱するヒータを含み、電子ビームを出射する構造になっていればよい。
また、本実施形態のグリッド・カソード一体型構造体では、カソードおよびグリッドの接合部(グリッド支持舌片およびグリッド固定片)がグリッドスリーブ外周面の円周方向に90°の等間隔に取り付けられているが、これ等の接合部は熱伝導上問題のない範囲の複数個であっても構わない。
あるいは、本実施形態ではグリッド2の材質をPGとしたが、モリブデン、レニウム−モリブデン合金、タンタル、ニオブ、タングステンなどの高融点金属およびこれ等の合金であってもよい。また、絶縁層はPBNの替わりにアルミナ等で形成してもよい。
また、本実施形態ではカソードを含浸型カソードとして説明したが、このカソードは酸化物カソードであってもよい。
更に、本発明は、IOTについて説明しているが、グリッド付きのクライストロンや進行波管の場合であっても同様に適用できる。あるいは、その他の直線ビーム機器、例えば電子加速器における電子インジェクタ等にも適用できることに言及しておく。
本発明の実施形態を説明するための誘導出力増幅管の概略の側断面図である。 本発明の実施形態にかかる電子銃構体の主要部を拡大して示した側断面図である。 本発明の実施形態にかかるカソードの平面図である。 本発明の実施形態にかかるグリッドの平面図である。 本発明の実施形態にかかるグリッドの断面図である。 本発明の実施形態にかかるグリッド・カソード一体型構造体の接合部を示す一部拡大断面図である。 従来技術における電子銃構体の主要部を拡大して示した側断面図である。 本発明の電子銃構体の効果の説明に供するグラフである。 本発明の変形例を示す一部拡大断面図である。
符号の説明
1…カソード,101…カソードスリーブ,102…グリッド支持舌片,2…グリッド,201…開口部,202…突起部,203…円筒屈曲部,204…グリッドフランジ,205…絶縁層,206…グリッド固定片,207…ニッケル線,208…固定ネジ,209,210…熱膨張による伸張,3…アノード,4…ヒータ,11…電子銃構体の主要部,12…フランジ部,13…支持筒,14…反射板,15…絶縁部材,16…リード管,17…カソード支持体,18…ウェネルト電極,19…入力空洞インシュレータ,20…電子銃構体,21…絶縁板,22…ヒータ端子,23…外周シリンダ,24…内周シリンダ,25…入力カップリングコイル,26…第1のインシュレータ,27…第2のインシュレータ,30…ドリフト管,31…アノード電極板,32…第1のドリフト管部分,33…第2のドリフト管部分,34…出力空洞,35…出力カップリングコイル,36…接続端子,40…コレクタ,41…内部構造体

Claims (9)

  1. 電子を放出するカソードと、該カソードの前面に対向して配置されたグリッドと、前記カソードを加熱するためのヒータと、筒状の導電体から成り前記カソードを支持するカソードスリーブとを少なくとも具備する電子銃構体であって、
    前記カソードと前記グリッドは、前記カソードスリーブの外周面より放射状に突き出た導電体から成る複数の舌片と前記グリッドの縁端とが絶縁層を介して接合され一体型構造になっていることを特徴とする電子銃構体。
  2. 前記グリッドはパイロリティック・グラファイトから成ることを特徴とする請求項1に記載の電子銃構体。
  3. 前記絶縁層はパイロリティック・ボロンナイトライドから成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子銃構体。
  4. 前記絶縁層の厚さは0.15mmから0.65mmの範囲であることを特徴とする請求項3に記載の電子銃構体。
  5. 導電体から成るグリッド固定片がニッケルあるいはチタン−クロム系合金のロウ材により前記絶縁層にロウ付けされ、前記ロウ付けされたグリッド固定片が前記舌片に溶接され接合していることを特徴とする請求項3又は4に記載の電子銃構体。
  6. 前記グリッドの縁端に形成された前記絶縁層は、その厚さ方向に直交する面が前記舌片あるいは前記グリッド固定片とロウ付けされていることを特徴とする請求項3ないし5のいずれか一項に記載の電子銃構体。
  7. 前記カソードの外周端面を被覆する前記カソードスリーブの肉厚が0.05mm以上であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の電子銃構体。
  8. 前記グリッドは、その外周部から縁端にかけて屈曲し、前記ヒータの加熱により前記カソードの前面から導電体物質が蒸発し飛翔して前記絶縁層に付着するのを抑制する構造になっていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載の電子銃構体。
  9. カソードからアノードに向けて出射される電子ビームが、前記カソードと前記アノードの間に配置されたグリッドの高周波入力信号により密度変調され、前記密度変調された電子ビームからの電磁エネルギーが高周波出力信号として出力空洞に出力されるマイクロ波管であって、
    前記カソードと前記グリッドが一体型構造になった請求項1ないし8のいずれか一項に記載の電子銃構体が備えられていることを特徴とするマイクロ波管。
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