JP7465362B2 - 陽極片及びその調製方法、該極片を用いる電池及び電子装置 - Google Patents

陽極片及びその調製方法、該極片を用いる電池及び電子装置 Download PDF

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Description

本発明は電池分野に関し、具体的には陽極片及びその調製方法、該極片を用いる電池及び電子装置に関する。
リチウムイオン電池は比エネルギーが大きく、動作電圧が高く、自己放電率が低く、体積が小さく、重量が軽い等の特徴があり、消費電子分野に幅広く応用されている。電気自動車及びモバイル電子機器の高速の発展に伴い、リチウムイオン電池に対する性能需要も高まり、例えば、リチウムイオン電池には、さらに高いエネルギー密度、安全性、サイクル特性等が求められている。
リチウムイオン電池の性能を向上させるために、図1に示すように、先行技術は陽極骨格技術を採用しており、即ち、炭素材料を用いて陽極片上に多孔質の炭素骨格を構築する。このように、電池の放電過程において、リチウム金属が陽極から剥離して陰極材料中に吸蔵され、炭素骨格が自身の形状を維持できるため、陽極片の体積が減少しない。電池の充電過程において、リチウム金属が陰極から剥離して陽極片上に堆積し、リチウムが炭素骨格の孔に貯蔵されることで、陽極片の体積の安定性を維持することができ、また、炭素骨格はさらに電流を分散させ、局所的な電流密度を低下させることができ、それにより、堆積形態を改善し、リチウムデンドライトを減少させ、リチウム堆積密度を向上させることで、リチウムイオン電池の性能を向上させるという目的を達成する。
しかし、炭素材料自体のリチウムに対する結合エネルギーは約-1eVと大きいため、従来の炭素骨格陽極片ではリチウム金属の堆積過程における堆積位置は制御不能であり、それによって、リチウム金属の堆積が不均一になり、さらに、リチウム金属の堆積の不均一により、陽極片のサイクル過程における体積変化が大きいため、このような従来の炭素骨格陽極片に基づいて製造されたリチウムイオン電池の性能を向上させる必要がある。
本発明の目的は、陽極片及びその調製方法、該極片を用いる電池及び電子装置を提供することで、リチウム金属の堆積の均一性を向上させることである。具体的な技術案は以下である。
本発明の第1の態様は、集電体及び活性層を含む陽極片を提供し、前記活性層は多孔質炭素骨格、並びに、前記多孔質炭素骨格中に位置するシリコンナノ粒子及びリチウム金属を含む。
本発明の一つの実施案において、前記多孔質炭素骨格及びシリコンナノ粒子の体積の合計は、前記活性層の総体積の10%~60%を占める。
本発明の一つの実施案において、前記多孔質炭素骨格と前記シリコンナノ粒子との総体積比は、5:1~100:1である。
本発明の一つの実施案において、前記活性層における前記リチウム金属の含有量は、0.001~3mg/cmである。
本発明の一つの実施案において、前記活性層の厚さは、1~100μmである。
本発明の一つの実施案において、前記多孔質炭素骨格の強度は、200GPa以上である。
本発明の一つの実施案において、前記多孔質炭素骨格の孔隙率は、40%~90%である。
本発明の一つの実施案において、前記集電体の材料は、銅、ニッケル、チタン、モリブデン、鉄、亜鉛、ステンレス鋼及びそれらの合金、並びに、炭素、グラフェンのうちの少なくとも1種を含む。
本発明の第2の態様は、前記第1の態様に記載の陽極片の調製方法を提供し、前記調製方法は、
多孔質炭素骨格シートをCVD装置に入れ、シラン含有ガスを導入し、ナノシリコン粒子の堆積を行い、堆積後の多孔質炭素骨格シートを得ること、
保護ガス雰囲気下で、溶融状態のリチウム金属を前記堆積後の多孔質炭素骨格シートと接触させ、リチウム金属を前記堆積後の多孔質炭素骨格シートの孔隙中に充填させ、活性層を製造すること、
前記活性層を集電体上に配置し、ホットプレスして前記活性層と集電体とを結合させ、陽極片を製造することを含む。
本発明の一つの実施案において、ナノシリコン粒子の堆積時間は、5~120minに制御される。
本発明の第3の態様はリチウムイオン電池を提供し、前記リチウムイオン電池は、
陰極片、
陽極片、
前記陰極片と前記陽極片との間に位置するセパレータ、及び、
電解液を含み、
ここで、前記陽極片が前記第1の態様に記載の陽極片である。
本発明の第3の態様は、前記第3の態様に記載のリチウムイオン電池を含む電子装置を提供する。
本発明は陽極片を提供し、陽極片は集電体及び活性層を含み、ここで、活性層は多孔質炭素骨格、シリコンナノ粒子及びリチウム金属を含み、シリコンナノ粒子及びリチウム金属は多孔質炭素骨格の中に位置し、サイクル過程において、ナノシリコンは陰極からのリチウム金属と自発的に合金化反応を発生させることができるため、リチウム堆積に必要なサイトを提供することができ、リチウムの堆積位置を効果的に調整し、サイクル過程においてリチウムを孔隙中に優先的に堆積させ、リチウム金属の堆積をより均一にさせ、それにより陽極片のサイクル過程中の体積変化を減少させ、リチウムデンドライトの成長を抑制する。
本発明の実施例及び先行技術の技術案をより明らかに説明するために、以下では実施例及び先行技術において使用する必要がある図面を簡単に紹介し、明らかに、下記の図面は本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、進歩的な労働を要しない前提において、これらの図面に基づいて他の技術案を得ることもできる。
図1は先行技術の陽極骨格の構造模式図である。 図2は本発明の一つの実施案に係る陽極片の構造模式図である。 図3は本発明のもう一つの実施案に係る陽極片の構造模式図である。 図4は本発明のさらに一つの実施案に係る陽極片の構造模式図である。
本発明の目的、技術案、及び利点をよく明らかにするため、以下では、図面及び実施例を参照しながら、本発明をさらに詳しく説明する。明らかに、説明された実施例は本発明の一部の実施例のみであり、全部の実施例ではない。本発明における実施例に基づき、当業者が創造的な労働なしに得られた全ての他の技術案も、本発明の保護請求の範囲に属す。
従来のリチウムイオン電池の陽極材料、例えば、黒鉛等の材料は、充電時にリチウムイオンが挿入の形式で黒鉛層構造中に存在し、黒鉛層が骨格構造に類似し、リチウムに貯蔵空間を提供する一方、純リチウム金属電極を有するリチウムイオン電池では、このような骨格構造が存在しないため、充放電過程において陽極片に急激な体積変化が発生し、一般的に陽極片の厚さの変化範囲が8~200μmであり、電池のサイクル特性の低下をもたらす。そして、充電過程において、リチウムは陽極片の集電体の表面に堆積し、電流密度及び電解液中のリチウムイオン濃度の不均一性により、堆積過程においていくつかのサイトの堆積速度が速すぎるという現象が発生し、これらのリチウムはシナプスに類似した形式でリチウム金属本体から成長し、且つ継続的に成長し、ひいては分岐し、最終的に鋭いリチウムデンドライトを形成する。リチウムデンドライトの存在は、堆積密度を大幅に低下させ、電池のエネルギー密度を低下させる。例えば、いくつかのリチウムイオン電池において、リチウム金属の実際の堆積密度が0.2g/cm程度であり、リチウム金属の真密度である0.534g/cmよりもはるかに小さい。リチウム金属の緩い堆積のために、電池のエネルギー密度は100Wh/L以上低下する。また、リチウムデンドライトは、セパレータを貫通して短絡をもたらす可能性があり、電池の故障を引き起こし、電池の安全性に影響を与える。
これに鑑みて、本発明は陽極片を提供し、図2及び図3を参照し、ここで、図2は本発明の一つの実施案の陽極片の平面図であり、図3は本発明の一つの実施案の陽極片の断面図であり、陽極片は、集電体1及び活性層2を含み、ここで、活性層2は、多孔質炭素骨格3、並びに、多孔質炭素骨格3中に位置するシリコンナノ粒子4及びリチウム金属5を含む。理解できるように、シリコンナノ粒子4及びリチウム金属5は、多孔質炭素骨格3中に離散的に分布していてもよく、多孔質炭素骨格3中に連続的に分布していてもよいことが理解され得る。一部のシリコンナノ粒子4及びリチウム金属5が多孔質炭素骨格の表面上にあることは本発明に除外されない。
本発明の一つの実施案において、活性層2は、多孔質炭素骨格3、シリコンナノ粒子4、及びリチウム金属5で構成することができ、ここで、多孔質炭素骨格3は大量の孔隙を有するフィルム片状構造であってもよく、該多孔質炭素骨格3中の孔隙は微孔状であってもよく、又は他の形状の孔であってもよい。且つ、多孔質炭素骨格3は、十分な強度を有しており、例えば、該多孔質炭素骨格3の強度は200GPa以上であることにより、安定の形態および内部空間を維持している。充電時に、多孔質炭素骨格3はリチウム金属を多孔質炭素骨格3の大量の孔隙中に堆積させるための安定の空間を提供することができる。放電時に、陽極のリチウムが少なくなり続ける過程において、多孔質炭素骨格3はさらに、陽極に急激な収縮が発生しない安定の構造及び内部空間を形成することができる。一方、多孔質炭素骨格3は炭素系材料であり、良好なイオン導電性及び電子導電性を有するため、導電経路を提供することができ、さらに、多孔質炭素骨格3は高い比表面積を有するため、充放電過程中の電流を効果的に分散させ、電流密度を減少させ、より均一な電界を形成することができ、それによって、リチウム堆積の均一性を改善し、リチウムデンドライトの成長を抑制する。
しかし、発明者の研究により、リチウム金属の堆積位置が効果的に制御されてはじめて、多孔質炭素骨格3の作用が最大限に発揮されることが分かった。リチウム金属が陽極片の表面に堆積すると、陽極片は、サイクル過程において、依然として急激な体積変化があるため、多孔質炭素骨格3はそれ自体の作用を発揮しにくい。
したがって、本発明の活性層はさらにシリコンナノ粒子4を含み、シリコンナノ粒子が多孔質炭素骨格3中に位置する。シリコンナノ粒子4は、リチウム金属と自発的に合金化反応を発生させることができ、合金電位は0.2V程度に達するため、リチウム金属の堆積に必要なサイトを提供することができ、それによりリチウム金属の堆積位置を効果的に調整し、サイクル過程においてリチウム金属を陽極片の表面ではなく多孔質炭素骨格3の孔隙中に優先的に堆積させる。
本発明の活性層はさらにプレドープされたリチウム金属5を含んでもよい。理解できるように、リチウム金属5は陽極活物質であり、リチウム金属は炭素、シリコン等の材料に比べてより高い比容量を有し、リチウム金属の比容量が3860mAh/gであり、シリコンの比容量が3600mAh/gであるが、炭素の比容量はわずか372mAh/gであるため、該陽極片を用いる電池もより高いエネルギー密度を有する。当然、前記リチウム金属5は陽極片を調製する時にプレドープされたものであってもよく、全てが陰極から転送されたものであってもよく、当然のことながらプレドープされたリチウム及び陰極から転送されたリチウムの両方で得られたものであってもよい。
本発明の一つの実施案において、シリコンナノ粒子4は、多孔質炭素骨格3中に付着していてもよく、リチウム金属5は、多孔質炭素骨格3中に充填されていてもよい。
本発明の一つの実施案において、多孔質炭素骨格とシリコンナノ粒子との体積の合計は、活性層の総体積の10%~60%を占め、上記した、多孔質炭素骨格とシリコンナノ粒子との割合で作製した陽極片がリチウムイオン電池に製造された後、より低い体積膨脹率及びより高いサイクル回数を有する。
本発明の一つの実施案において、多孔質炭素骨格とシリコンナノ粒子との総体積比は5:1~100:1であってもよく、即ち、活性層2において、多孔質炭素骨格の総体積とシリコンナノ粒子の総体積との間の比は5:1~100:1であり、活性層におけるシリコンナノ粒子が少ない場合、シリコンナノ粒子はリチウム金属の堆積に対するガイド作用が不十分であるため、一部のリチウム金属が陽極片の表面に堆積し、陽極片の体積膨張が大きいことを引き起こす。活性層におけるシリコンナノ粒子が適切である場合、リチウム金属が陽極片の内部に堆積し、陽極片の体積膨張が小さい。しかし、活性層におけるシリコンナノ粒子が多すぎる場合、サイクル過程中でシリコンナノ粒子自体が反応に関与しないため、多すぎたシリコンナノ粒子は逆にリチウム金属の堆積に影響を与える。シリコンナノ粒子の活性層に占める体積を体積比の基準で前記範囲内に制御することにより、陽極片がリチウムイオン電池に製造された後、より低い体積膨脹率及びより高いサイクル回数を有することができる。
本発明の一つの実施案において、活性層におけるリチウム金属の含有量は0.001~3mg/cmであり、プレドープされたリチウムの含有量が小さすぎると、電池サイクル特性の作用を向上させる作用を果たすことができなく、プレドープされたリチウムの含有量が大きすぎると、安全性の低下を引き起こす可能性がある。
本発明の一つの実施案において、活性層の厚さは、1~100μmである。
本発明の一つの実施案において、多孔質炭素骨格の孔隙率は、40%~90%である。
本発明の集電体の材料は特に制限されず、当業者に周知の材料を使用することができ、例えば、集電体の材料は、銅、ニッケル、チタン、モリブデン、鉄、亜鉛、ステンレス鋼及びそれらの合金のうちの少なくとも1種、或いは導電性無機材料、例えば、炭素、又はグラフェンを使用することができるが、これらに限定されない。これらの材料は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明が提供する陽極片は、サイクル過程において、ナノシリコンが陰極からのリチウム金属と自発的に合金化反応を発生させることができるため、リチウム堆積に必要なサイトを提供することができ、それによりリチウムの堆積位置を効果的に調整し、サイクル過程においてリチウムを優先的に孔隙に堆積させ、リチウム金属の堆積をより均一にさせ、それにより陽極片のサイクル過程中の体積変化を減少し、リチウムデンドライトの成長を抑制する。
本発明はさらに陽極片の調製方法を提供し、前記陽極片の調製方法は以下のステップを含む。
多孔質炭素骨格とシリコンナノ粒子との複合:
多孔質炭素骨格シートをCVD装置に入れ、シラン含有ガスを導入し、ナノシリコン粒子の堆積を行い、堆積後の多孔質炭素骨格シートを得る。ここで、多孔質炭素骨格シートは予めグルコース溶液によって炭化されてから調製することができ、シランガスは、モノシラン、或いはジシラン等であってもよい。
リチウムのプレドープ:
保護ガス雰囲気下で、溶融状態のリチウム金属を堆積後の多孔質炭素骨格シートと接触させ、リチウム金属を堆積後の多孔質炭素骨格シートの孔隙中に充填させ、活性層を製造する。ここで、保護ガス雰囲気とは、アルゴンガスで、且つ水含有量が1ppm未満であり、酸素含有量が1ppm未満である雰囲気をいう。溶融状態のリチウム金属が堆積処理された多孔質炭素骨格シートと接触すると、リチウムがシートの孔隙中に自発的に充填される。
陽極片の調製:
活性層を集電体上に配置し、ホットプレスして活性層と集電体とを結合させ、陽極片を製造する。陽極片を製造した後、ラミネート電池を組み立てるために、陽極片を40×60mmのサイズに打ち抜くことができる。
本発明において、多孔質炭素骨格シートにシリコンナノ粒子を堆積させることにより、陽極片のサイクルする時にリチウム金属の堆積をより均一にさせ、陽極片のサイクル過程中の体積変化を減少させ、且つ、リチウム金属をプレドープすることにより、本発明の陽極片を用いる電池がより高いサイクル特性を有する。
本発明の一つの実施案はさらにリチウムイオン電池を提供し、前記リチウムイオン電池は陰極片、陽極片、セパレータ、及び電解液を含み、ここで、セパレータは陰極片と陽極片との間に位置し、前記陽極片は前記いずれかの実施例に記載の陽極片である。
本発明のリチウムイオン電池において、陽極片におけるナノシリコンが陰極からのリチウム金属と自発的に合金化反応を発生させることができるため、リチウム堆積に必要なサイトを提供することができ、それによりリチウムの堆積位置を効果的に調整し、サイクル過程中リチウムを孔隙に優先的に孔隙中堆積させ、リチウム金属の堆積をより均一にさせ、それにより陽極片のサイクル過程中の体積変化を減少させ、リチウムデンドライトの成長を抑制し、リチウムイオン電池の安全性を向上させる。
本発明の一つの実施案はさらに電子装置を提供し、前記電子装置は、前記実施案に記載のリチウムイオン電池を含み、該電子装置において、使用されるリチウムイオン電池は、リチウム金属の堆積がより均一になっており、それにより陽極片のサイクル過程中の体積変化を減少させ、リチウムデンドライトの成長を抑制し、該電子装置がより高い安全性を有する。
本発明における陰極片は特に制限されず、当分野に公知の任意の陰極片を用いることができる。例えば、コバルト酸リチウムを含む陰極片、マンガン酸リチウムを含む陰極片、リン酸鉄リチウムを含む陰極片、又はニッケルコバルトマンガン酸リチウム若しくはニッケルコバルトアルミン酸リチウムを含む陰極片である。
本発明のセパレータは特に制限されず、当分野に公知の任意のセパレータ、例えば、PE(ポリエチレン)セパレータ、PP(ポリプロピレン)セパレータ等を用いることができる。
本発明において、前記電解液は特に制限されず、当分野に公知の任意の電解液を使用することができ、例えば、有機溶媒であるDOL(ジオキソラン)及びDME(ジメチルエーテル)から、並びに、LiFSI(リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド)及びLiNO(硝酸リチウム)から作製した電解液、或いは、有機溶媒であるDMC(ジメチルカーボネート)、EMC(エチルメチルカーボネート)、及びLiPFから作製した電解液等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の実施形態をより具体的に説明する。各種の試験及び評価は下記の通りに行われる。なお、特に断らない限り、「部」、「%」は重量基準である。
実施例1
<活性層の調製>
a)多孔質硬質炭素骨格の調製
グルコース粉末を金型に入れ、10トンの圧力でグルコースシートにプレスし、次にアルゴンガス雰囲気の保護下で800摂氏度に10h加熱し、炭化を行い、最終的に厚さが50μmの硬質炭素骨格、即ち多孔質炭素骨格シートを得、その孔隙率が70%であった。
b)多孔質炭素骨格とナノシリコンとの複合
多孔質炭素骨格シートをCVD(chemical vapor deposition、化学気相堆積)装置に入れ、シラン含有ガスを通し、シランガスの流速が100sccm/minであり、CVD装置の圧力が30torrであり、500摂氏度で30min堆積させ、堆積処理後の多孔質炭素骨格シートを得、堆積処理後の多孔質炭素骨格シートにおけるシリコンナノ粒子の平均粒子径が20nmであった。
c)リチウムのプレドープ
乾燥したアルゴンガス雰囲気において、金属リチウムをステンレス鋼の坩堝に入れ、300摂氏度に加熱し、固体金属リチウムを液体状態に溶融させ、堆積処理後の多孔質炭素骨格シートを溶融状態のリチウムと接触させ、リチウム金属が堆積処理後の多孔質炭素骨格シートの孔隙中に自発的に充填され、活性層を製造した。ここで、前記アルゴンガス雰囲気において、水含有量は1ppm未満であり、酸素含有量は1ppm未満であり、活性層におけるリチウム担持量は0.5mg/cmであった。
<陽極片の調製>
乾燥したアルゴンガス雰囲気において、得られた活性層を厚さが15μmのニッケル集電体上に配置し、ホットプレス方法によって活性層とニッケル集電体とを結合させ、ここで、ホットプレス温度を300摂氏度、ホットプレス圧力を100kgに制御し、陽極片を得、次に陽極片を40×60mmの大きさに打ち抜き、使用に備えた。
<陰極片の調製>
陰極活物質材料であるLiFePO(リン酸鉄リチウム)、導電性カーボンブラック、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)を重量比97.5:1.0:1.5で混合し、次に溶剤としてNMP(N-メチルピロリドン)を加え、スラリーに調製し、均一に撹拌し、スラリーの固形分含有量が75%であり、次にスラリーを厚さが15μmのアルミニウム箔集電体上に均一に塗工し、摂氏90度の条件下で乾燥させ、陰極片を得、ここで、アルミニウム箔集電体上の陰極活物質材料の担持量が1mg/cmであり、塗工完了後、陰極片を38mm×58mmのサイズに切断して使用に備えた。
<電解液の調製>
乾燥したアルゴンガス雰囲気において、有機溶媒であるDOL及びDMEを体積比DOL:DME=1:1で混合し、混合溶媒を得た後、この混合溶媒にLiFSI及びLiNOを加えて溶解させ、均一に混合して電解液を調製した。ここで、混合溶媒中のLiFSIの添加量が1mol/Lであり、混合溶媒中のLiNOの添加量が1wt%であった。
<リチウムイオン電池の調製>
厚さ15μmのPE膜(ポリエチレン)を選択してセパレータとし、陽極片の両面にそれぞれ一枚の陰極片を配置し、陰極片と陽極片との間に一層のセパレータを配置し、ラミネートを構成し、次にテープでラミネート構造全体の四つの角を固定してアルミニウムプラスチックフィルムに入れ、トップサイドシールを経て、電解液を注入し、包装した後、リチウム金属ラミネート電池を得た。
実施例2
CVD装置での多孔質炭素骨格シートの堆積時間を5minとしたこと以外は、実施例1と同様であった。
実施例3
CVD装置での多孔質炭素骨格シートの堆積時間を120minとしたこと以外は、実施例1と同様であった。
実施例4
活性層を調製する際に、プレドープされたリチウムの添加量を減少させることにより、活性層におけるリチウム担持量を0.2mg/cmに制御したこと以外は、実施例1と同様であった。
実施例5
活性層を調製する際に、プレドープされたリチウムの添加量を増加させることにより、活性層におけるリチウム担持量を1mg/cmに制御したこと以外は、実施例1と同様であった。
実施例6
活性層を調製する際に、プレドープされたリチウムの添加量を増加させることにより、活性層におけるリチウム担持量を3mg/cmに制御したこと以外は、実施例1と同様であった。
実施例7
陽極片の集電体材料としてチタンを用いたこと以外は、実施例1と同様であった。
実施例8
陽極片の集電体材料として銅を用いたこと以外は、実施例1と同様であった。
実施例9
実施例1と同様の方法により、リチウムイオン電池を調製し、実施例1との違いは、作製されたリチウムイオン電池の性能測定を行う際の充電レートを0.2Cとしたことであった。
実施例10
実施例1と同様の方法により、リチウムイオン電池を調製し、実施例1との違いは、作製されたリチウムイオン電池の性能測定を行う際の充電レートを0.4Cとしたことであった。
実施例11
堆積後の多孔質炭素骨格シートを調製する際に、堆積温度を低くする等して、堆積後の多孔質炭素骨格シートにおけるシリコンナノ粒子の平均粒子径を5nmとしたこと以外は、実施例1と同様であった。
実施例12
堆積後の多孔質炭素骨格シートを調製する際に、堆積温度を上げることにより、堆積後の多孔質炭素骨格シートにおけるシリコンナノ粒子の平均粒子径を50nmとしたこと以外は、実施例1と同様であった。
実施例13
多孔質硬質炭素骨格を調製する際に、炭化温度を低下させて多孔質硬質炭素骨格の孔隙率を40%に制御したこと以外は、実施例1と同様であった。
実施例14
多孔質硬質炭素骨格を調製する際に、炭化温度を上昇させる等して、多孔質硬質炭素骨格の孔隙率を90%に制御したこと以外は、実施例1と同様であった。
実施例15
多孔質硬質炭素骨格を調製する際に、グルコースの使用量を減少させて多孔質炭素骨格シートの厚さを20μmに減少させたこと以外は、実施例1と同様であった。
実施例16
多孔質硬質炭素骨格を調製する際に、グルコースの使用量を増加させて多孔質炭素骨格シートの厚さを75μmに増加させたこと以外は、実施例1と同様であった。
実施例17
多孔質硬質炭素骨格を調製する際に、グルコースの使用量を増加させて多孔質炭素骨格シートの厚さを100μmに増加させたこと以外は、実施例1と同様であった。
比較例1
<リチウム被覆銅箔陽極片の調製>
市販のリチウム被覆銅箔を40×60mmのサイズに打ち抜き、ラミネート電池を組み立てるために使用した。ここで、リチウム被覆銅箔の厚さが30μmであった。
比較例2
<多孔質炭素骨格、プレドープされたリチウムを含み、シリコンナノ粒子を含まない陽極片の調製>
a)多孔質炭素骨格の調製
実施例1と同様の方法で多孔質炭素骨格を調製した。
b)プレドープされたリチウム
乾燥したアルゴンガス雰囲気において、金属リチウムをステンレス鋼の坩堝に入れ、300摂氏度に加熱し、固体金属リチウムを液体状態に溶融させ、堆積処理後の多孔質炭素骨格シートを溶融状態のリチウムと接触させた。
その後、実施例1の陽極片調製方法と同様の方法を用いて陽極片を調製した。
比較例3
<炭素骨格を含まず、シリコン粒子(非CVD法)を含む陽極片の調製>
乾燥したアルゴンガス雰囲気において、平均粒子径が80nmのシリコン粉末粒子及びリチウム金属を1:10の体積比で混合し、次にホットプレスの方法によってシリコン粉末粒子とリチウム金属とを結合させ、ホットプレス温度を150摂氏度、圧力を100kgに制御し、陽極片を得、該陽極片の平均厚さが30μmであり、次に陽極片を40×60mmの大きさに打ち抜き、ラミネート電池を組み立てることに用いられた。
比較例4
<多孔質炭素骨格、シリコン粒子を含み(CVD法)、プレドープされたリチウムを含まない陽極片の調製>
多孔質炭素骨格の調製過程は実施例1と同様であった。
多孔質炭素骨格とナノシリコンとの複合過程は実施例1と同様であり、堆積処理後の多孔質炭素骨格シートを得たが、該多孔質炭素骨格シートにプレドープされたリチウム処理を行わず、実施例1の陽極片の調製方法を直接使用し、陽極片を得た。
比較例5
<シリコン粒子(非CVD法)のみを含む陽極片の調製>
シリコンナノ粒子、ポリプロピレン酸及び導電性炭素を、質量比80:10:10の割合で、水中で混合し、均一に撹拌し、混合液を得、次に混合液をニッケル集電体上に塗布し、180摂氏度の条件下で乾燥させ、陽極片を得た。ここで、シリコンの陽極片中の担持量が1.1mg/cmであり、次に陽極片を40×60mmの大きさに打ち抜き、ラミネート電池を組み立てることに用いられた。
比較例6
<多孔質炭素骨格のみを含む陽極片の調製>
実施例1の方法で多孔質硬質炭素骨格を調製し、該多孔質硬質炭素骨格を陽極片とした。
比較例7
<集電体のみを含む陽極片の調製>
ニッケル集電体をそのまま陽極片とした。
比較例8
<集電体及びプレドープされたリチウムのみを含む陽極片の調製>
乾燥したアルゴンガス雰囲気において、金属リチウムをステンレス鋼の坩堝中に入れ、300摂氏度に加熱し、固体金属リチウムを液体状態に溶融させ、ニッケル集電体を溶融状態のリチウムと接触させ、少量のリチウムがニッケル集電体の表面に付着した。
比較例9
<集電体及びプレドープされたリチウムのみを含む陽極片の調製>
比較例8と同様の方法で陽極片を調製し、比較例8との違いは、0.4Cの充電レートで該陽極片から作製されたリチウムイオン電池を充電したことであった。
実施例2~14及び比較例1~9で陽極片を作製した後、実施例1におけるリチウムイオン電池の調製と同様の方法でリチウムイオン電池を調製した。
<性能測定>
実施例1~8、実施例11~14、及び比較例1~8で作製したリチウムイオン電池について、以下の方法で測定を行った。
各実施例で作製したリチウムイオン電池を60摂氏度の条件下で、0.1Cの充電及び放電レートで1回フォーメーションし、次に常温で充放電サイクルを行い、ここで、定電流充電段階の電流が1Cであり、カットオフ電圧が3.8Vであり、定電圧充電段階のカットオフ電流が0.05Cであり、定電流放電レートが1Cであり、カットオフ電圧が2.7Vであった。
実施例9で作製したリチウムイオン電池を0.2Cの充電レートで充電した。
実施例10で作製したリチウムイオン電池を0.2Cの充電レートで充電した。
比較例9で作製したリチウムイオン電池を0.4Cの充電レートで充電した。
各実施例及び比較例の体積膨脹率について、以下の方法を用いて測定及び計算した。
各実施例及び比較例における陰極片及び陽極片をそれぞれ10mm×5mmの大きさに切断し、イオン研削研磨機に入れて各極片の横断面を研磨し、次に得られた極片を走査型電子顕微鏡(SEM)に移し、適切な放大倍率で研磨後の極片の横断面を観察して対応する厚を測定した。次に陰極片、陽極片及びセパレータの厚さをそれぞれ加算し、セルの厚さを得、該セルの厚さは包装が考慮されていない。前記方法を用いてそれぞれ0%充電状態及び100%充電状態のセル厚さを測定し、それぞれt(0%)及びt(100%)と記し、そして以下の式に基づいて体積膨脹率を計算した。体積膨脹率=(t(100%)-t(0%))/t(0%)。
実施例1~14及び比較例1~9の測定パラメータ及び対応する試験結果を以下の表1に示す。
表1より、実施例1~3では、シリコンナノ粒子の堆積量が異なっているが、比較例1~3、5、及び7~9に比べて、その体積膨脹率が著しく低下し、比較例1~9に比べて、そのサイクル回数が著しく増加した。
実施例4~6では、プレドープされたリチウムの添加量が異なっているが、比較例1~9に比べて、そのサイクル回数が顕著に向上し、特に実施例5の体積膨脹率が顕著に低下し、サイクル回数が顕著に向上した。
実施例7及び8では、使用した集電体材料が異なっているが、比較例1~9に比べて、その体積膨脹率が著しく低下し、サイクル回数が顕著に向上した。
実施例9及び10では、製造されたリチウムイオン電池に特性測定を行う時に異なる充電レートを用いたが、比較例1~9に比べて、その体積膨脹率も著しく低下し、サイクル回数も顕著に向上した。
実施例11及び12では、シリコンナノ粒子の平均粒子径が異なっているが、比較例1~9に比べて、その体積膨脹率が著しく低下し、サイクル回数が顕著に向上した。
実施例13及び14では、多孔質硬質炭素骨格の孔隙率が異なっているが、比較例1~9に比べて、その体積膨脹率が著しく低下し、サイクル回数が顕著に向上した。
実施例15~17では、多孔質炭素シートの厚さが陰極活物質材料の担持量に対して低い場合(例えば、実施例15)、極片の内部孔隙はプレドープされたリチウム及び堆積リチウムを全部担持することができず、この場合、一部のリチウムが極片の表面に堆積することにより、体積変化が増大するとともにサイクルが悪化した。厚さが75μm及び100μmに増加すると、自体の厚さの増加により、エネルギー密度を犠牲する前提で、体積膨張を少し改善する一方、比表面積の増加により、サイクル回数はある程度減少した。したがって、最適な厚さは、エネルギー密度、体積膨張及びサイクル回数の観点から、陰極担持量を結合して全体的に調整されるべきである。
比較例1では、リチウム被覆銅箔陽極片のみを用いて調製された電池は、実施例1~17で調製した電池に比べて、体積膨脹率が顕著に増加し、サイクル回数が顕著に低下した。
比較例2では、陽極片にシリコンナノ粒子が含まれない場合、実施例1~17で調製した電池に比べて、体積膨脹率が顕著に増加し、サイクル回数が顕著に低下した。
比較例3では、陽極片がシリコン粒子を含むが、炭素骨格を含まない場合、実施例1~17で調製した電池に比べて、体積膨脹率が顕著に増加し、サイクル回数が顕著に低下した。
比較例4では、陽極片がシリコン粒子を含むが、SVD法で調製したシリコンナノ粒子を含まず、且つプレドープされたリチウムを含まない場合、実施例1~17で調製した電池に比べて、体積膨脹率は大きく変わらないが、サイクル回数は顕著に低下した。
比較例5では、陽極片がシリコン粒子(非CVD法)のみを含むが、炭素骨格及びプレドープされたリチウムを含まない場合、実施例1~17で調製した電池に比べて、体積膨脹率が顕著に増加し、サイクル回数が顕著に低下した。
比較例6では、陽極片が多孔質炭素骨格のみを含むが、プレドープされたリチウムを含まない場合、実施例1~17で調製した電池に比べて、体積膨脹率は大きく変わらず、サイクル回数は顕著に低下した。
比較例7では、陽極片が集電体のみを含むが、炭素骨格及びプレドープされたリチウムを含まない場合、実施例1~17で調製した電池に比べて、体積膨脹率が顕著に増加し、サイクル回数が顕著に低下した。
比較例8では、陽極片が集電体及びプレドープされたリチウムのみを含む場合、実施例1~17で調製した電池に比べて、体積膨脹率が顕著に増加し、サイクル回数が顕著に低下した。
比較例9では、陽極片が集電体及びプレドープされたリチウムのみを含み、0.4Cの充電レートで充電した場合、実施例1~17で調製した電池に比べて、体積膨脹率が顕著に増加し、サイクル回数が顕著に低下した。
上記のものは本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明を限定するためではなく、本発明の主旨と原則の範囲内で行われた変更、同等の代替、改善などは、いずれも本発明の保護範囲に含まれるものとする。


Claims (8)

  1. 集電体及び活性層を含む陽極片であって、前記活性層は、多孔質炭素骨格、並びに、前記多孔質炭素骨格中に位置するシリコンナノ粒子及びリチウム金属を含み、
    前記多孔質炭素骨格及び前記シリコンナノ粒子の体積の合計は、前記活性層の総体積の10%~60%を占める、陽極片。
  2. 前記多孔質炭素骨格と前記シリコンナノ粒子との総体積比は、5:1~100:1である、請求項に記載の陽極片。
  3. 前記活性層における前記リチウム金属の含有量は、0.001~3mg/cmである、請求項1に記載の陽極片。
  4. 前記活性層の厚さは、1~100μmである、請求項1に記載の陽極片。
  5. 前記多孔質炭素骨格の孔隙率は、40%~90%である、請求項1に記載の陽極片。
  6. 前記集電体の材料は、銅、ニッケル、チタン、モリブデン、鉄、亜鉛、ステンレス鋼、炭素、及びグラフェンのうちの少なくとも1種を含む、請求項1に記載の陽極片。
  7. 陰極片、
    陽極片、
    前記陰極片と前記陽極片との間に位置するセパレータ、及び、
    電解液を含み、
    前記陽極片は請求項1~のいずれかに記載の陽極片である、リチウムイオン電池。
  8. 請求項に記載のリチウムイオン電池を含む、電子装置。
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