JP7464486B2 - 計画システム、計画方法およびプログラム - Google Patents

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Description

本開示は、計画システム、計画方法およびプログラムに関する。
航空エンジンやガスタービン等の大規模製品に対しては、品質維持を目的として、顧客(製品の使用拠点)から大規模製品を構成する小型の製品を預かり、点検、修理等の整備を行って、整備後の製品を顧客へ返却するアフターサービス事業(MRO:Maintenance Repair & Overhaul)が提供されている。MROでは、整備拠点の配置や、交換部品在庫の適正化による整備期間の短縮化が求められている。MROの物流では、(1)製品は整備を終えた後に顧客に返送され(顧客と整備拠点の間の製品の行き来)、分解・組み立てを行う拠点にて不良が発覚した部品は、修理拠点へ送られ、修理を終えた後、再び組み立て拠点に返送される(拠点間の部品の行き来)など、整備に係る製品や部品が行き来することがある、(2)製品を分解・検査してからでないと部品の状態が分からず、部品への対応内容(交換、修理など)が決まらないため、事前に交換用部品の在庫計画や配送計画を立てることが難しい、といった特徴がある。
特許文献1には、受注の変動による欠品や過剰在庫を防ぐために、未確定の受注情報と確定した受注情報を発注点法に用いることによって、受注の確度に応じた在庫計画を立案する方法が開示されている。
特許第4759544号公報
これまでに、(1)製品や部品がある場所(例えば、製品の使用拠点)を行き来し、(2)部品に対する対応方法(交換、修理など)が不確定で、対応方法によってその後の物流が変化するような形態の物流計画を作成する方法は提供されていない。
本開示は、上記課題を解決することができる計画システム、計画方法およびプログラムを提供する。
本開示の計画システムは、整備対象の製品を使用拠点から分解拠点へ配送し、前記分解拠点において前記製品を分解し、前記製品を構成する複数の部品ごとに、その部品の状態に応じた対応方法で整備を行って、組立拠点へ配送し、前記組立拠点において整備を行った前記部品を用いて前記製品を組み立て、組み立てた前記製品を前記使用拠点へ配送する物流計画を作成する計画部と、前記物流計画の評価値を算出する評価部と、前記評価値に基づいて前記物流計画を選択する選択部と、前記計画部に前記物流計画の作成を指示する制御部と、を備える。
1つの態様によれば、前記計画部は、複数の前記部品への前記対応方法の組合せごとに前記物流計画を作成し、前記評価部は、前記対応方法の組合せごとに作成された前記物流計画の評価値である第1評価値を算出し、更に前記第1評価値に対応する前記対応方法の組合せの発生確率を乗じて第2評価値を算出し、全ての前記対応方法の組合せごとに算出した前記第2評価値を合計して第3評価値を算出し、前記制御部は、前記計画部に複数回、前記対応方法ごとの前記物流計画を含む物流計画群の作成を指示し、前記選択部は、複数作成された前記物流計画群の中から、前記第3評価値に基づいて前記物流計画を選択する。
また、1つの態様によれば、前記計画部は、前記製品を分解して得られる前記部品について、その部品の総数を、前記対応方法の発生確率に応じた数ごとに分割し、分割された数の前記部品が、それぞれの前記対応方法で整備される場合の前記物流計画を作成し、前記制御部は、前記計画部に複数回、前記物流計画の作成を指示し、前記選択部は、複数作成された前記物流計画の中から、前記評価値に基づいて前記物流計画を選択する。
本開示の計画方法は、整備対象の製品を使用拠点から分解拠点へ配送し、前記分解拠点において前記製品を分解し、前記製品を構成する複数の部品ごとに、その部品の状態に応じた対応方法で整備を行って、組立拠点へ配送し、前記組立拠点において整備を行った前記部品を用いて前記製品を組み立て、組み立てた前記製品を前記使用拠点へ配送する物流計画を作成するステップと、前記物流計画の評価値を算出するステップと、前記評価値に基づいて前記物流計画を選択するステップと、前記物流計画の作成を指示するステップと、を有する。
1つの態様によれば、前記計画方法において、前記物流計画を作成するステップでは、複数の前記部品への前記対応方法の組合せごとに前記物流計画を作成し、前記評価値を算出するステップでは、前記対応方法の組合せごとに作成された前記物流計画の評価値である第1評価値を算出し、更に前記第1評価値に対応する前記対応方法の組合せの発生確率を乗じて第2評価値を算出し、全ての前記対応方法の組合せごとに算出した前記第2評価値を合計して第3評価値を算出し、前記物流計画の作成を指示するステップでは、複数回、前記対応方法の組合せごとの前記物流計画を含む物流計画群の作成を指示し、前記物流計画を選択するステップでは、複数作成された前記物流計画群の中から、前記第3評価値に基づいて前記物流計画を選択する。
また、1つの態様によれば、前記計画方法において、前記物流計画を作成するステップでは、前記製品を分解して得られる前記部品について、その部品の総数を、前記対応方法の発生確率に応じた数ごとに分割し、分割された数の前記部品が、それぞれの前記対応方法で整備される場合の前記物流計画を作成し、前記物流計画の作成を指示するステップでは、複数回、前記物流計画の作成を指示し、前記物流計画を選択するステップでは、複数作成された前記物流計画の中から、前記評価値に基づいて前記物流計画を選択する。
また、本開示のプログラムは、コンピュータに、整備対象の製品を使用拠点から分解拠点へ配送し、前記分解拠点において前記製品を分解し、前記製品を構成する複数の部品ごとに、その部品の状態に応じた対応方法で整備を行って、組立拠点へ配送し、前記組立拠点において整備を行った前記部品を用いて前記製品を組み立て、組み立てた前記製品を前記使用拠点へ配送する物流計画を作成するステップと、前記物流計画の評価値を算出するステップと、前記評価値に基づいて前記物流計画を選択するステップと、前記物流計画の作成を指示するステップと、を有する処理、を実行させる。
1つの態様によれば、前記プログラムは、前記物流計画を作成するステップでは、複数の前記部品への前記対応方法の組合せごとに前記物流計画を作成し、前記評価値を算出するステップでは、前記対応方法の組合せごとに作成された前記物流計画の評価値である第1評価値を算出し、更に前記第1評価値に対応する前記対応方法の組合せの発生確率を乗じて第2評価値を算出し、全ての前記対応方法の組合せごとに算出した前記第2評価値を合計して第3評価値を算出し、前記物流計画の作成を指示するステップでは、複数回、前記対応方法ごとの前記物流計画を含む物流計画群の作成を指示し、前記物流計画を選択するステップでは、複数作成された前記物流計画群の中から、前記第3評価値に基づいて前記物流計画を選択する処理、を実行させる。
また、1つの態様によれば、前記プログラムは、前記物流計画を作成するステップでは、前記製品を分解して得られる前記部品について、その部品の総数を、前記対応方法の発生確率に応じた数ごとに分割し、分割された数の前記部品が、それぞれの前記対応方法で整備される場合の前記物流計画を作成し、前記物流計画の作成を指示するステップでは、複数回、前記物流計画の作成を指示し、前記物流計画を選択するステップでは、複数作成された前記物流計画の中から、前記評価値に基づいて前記物流計画を選択する処理、を実行させる。
上述の計画システム、計画方法およびプログラムによれば、(1)製品や部品がある場所を行き来し、(2)部品に対する対応方法が不確定で、対応方法によってその後の物流が変化する形態の物流計画を作成することができる。
各実施形態に係る計画システムの一例を示すブロック図である。 各実施形態に係る製品の物流網について説明する第1図である。 各実施形態に係る時空間ネットワークの一例を示す第1図である。 各実施形態に係る製品の物流網について説明する第2図である。 各実施形態に係る時空間ネットワークの一例を示す第2図である。 第一実施形態に係る対応方法の不確定性を考慮した評価値の算出方法を説明する図である。 第一実施形態に係る拠点配置と在庫量の同時最適化処理の一例を示すフローチャートである。 第一実施形態に係る物流計画作成処理の一例を示すフローチャートである。 第二実施形態に係る対応方法の不確定性を考慮した評価値の算出方法を説明する図である。 第二実施形態に係る物流計画作成処理の一例を示すフローチャートである。 各実施形態に係る計画システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
<第一実施形態>
以下、各実施形態に係る計画システムについて、図1~図11を参照しながら詳しく説明する。
(構成)
図1は、本開示の各実施形態における計画システムの一例を示すブロック図である。本実施形態において、計画システムは、例えば、1台のPCやサーバ装置などのコンピュータ装置によって構成される。コンピュータの構成例については後述する(図11)。計画システム10は、大規模製品を構成する製品の整備に関して、製品の最適な(一例としてコスト等に基づく評価値が最小となる)物流計画を作成し、更に、製品の整備を行う拠点の配置、拠点における部品在庫量を最適化する計画を作成する。
図1が示すように、計画システム10は、計画情報取得部11と、不確定要素変動情報取得部12と、出力部13と、記憶部14と、処理制御部15と、を備えている。
計画情報取得部11は、整備対象製品の物流計画の作成に必要な情報を取得する。例えば、計画情報取得部11は、顧客から預かり整備を行って返却する製品の情報、納期(預かってから返却するまでの時間)、製品を整備する拠点、拠点に保管しておく部品および在庫量、顧客と拠点の間の配送ルート、拠点間の配送ルートなどの情報を取得する。
不確定要素変動情報取得部12は、製品の整備に係る物流網における不確定要素に関する情報を取得する。例えば、不確定要素変動情報取得部12は、顧客からの需要量の確率分布の情報、拠点における製品の修理に要する時間(修理リードタイム)の確率分布の情報、製品の部品を交換する場合、部品の調達に要する時間(購入リードタイム)の確率分布の情報、各拠点間の製品や部品の配送に要する時間(配送リードタイム)の確率分布の情報を取得する。更に、MRO物流における不確定要素には、対応方法の不確定が含まれる。対応方法の不確定とは、分解・組み立て拠点において、顧客から回収した製品を分解して点検の後、はじめて修理、交換、流用などの対応方法が決定され、事前には対応方法が不明であることを示す。対応方法が異なると、その後の物流も異なったものとなる。例えば、修理であれば、修理対象の部品が分解・組み立て拠点から修理拠点へ配送され、修理拠点で修理された後、部品は分解・組み立て拠点へ配送される。交換であれば、交換する部品のサプライヤから新たに部品を購入するか、既に購入された部品を保管している拠点から、その部品を分解・組み立て拠点へ配送する。流用(これまでの部品をそのまま使用すること)であれば、その部品を分解・組み立て拠点で保持する。不確定要素変動情報取得部12は、整備対象製品を構成する部品別の対応方法の組合せごとに、その組み合わせの発生確率を取得するか(第一実施形態)、整備対象製品を構成する部品ごとに、その部品の対応方法が、修理である確率、交換である確率、流用である確率を取得する(第二実施形態)。
出力部13は、処理制御部15によって作成された物流計画、拠点配置および在庫計画などの情報を出力する。
記憶部14は、最適な物流計画等の作成に必要な諸々の情報を記憶する。
処理制御部15は、整備対象製品の物流網における物流案(拠点配置と各拠点における在庫量の案)を複数作成し、それぞれの物流案ごとに最適な物流計画を算出し、算出された物流計画のコストが最小となる場合の物流案を選択する。また、その際、処理制御部15は、製品の整備依頼の需要、製品の整備に要する各種リードタイムなどの不確定要素を変動させて、各種変動に対してロバストな物流計画を算出する。ロバストな物流計画とは、不確定要素が変動した場合でも、その影響をあまり受けることなく、納期遅延が少なく低コストであるといった良好な性質を維持できる計画のことである。例えば、処理制御部15は、製品の需要量が期待値通りであっても、期待値より増加した場合であっても、納期遅延が少なく、在庫コスト等をなるべく抑えられるような物流計画を算出する。また、処理制御部15は、対応方法が、修理、交換、流用の何れであっても納期遅延が少なく、コストをなるべく抑えられるような物流計画を算出する。
処理制御部15は、物流案作成評価部16と、物流計画作成部17と、物流計画情報更新部18と、評価値算出部19とを備えている。
物流案作成評価部16は、評価対象の物流案を複数作成し、各物流案について作成された最適な物流計画の中から評価値が最も高い計画を選択する。そして、物流案作成評価部16は、選択した物流計画に対応する物流案を選択する。選択された物流案は、MROにおける拠点配置と在庫量を最適化する。
物流計画作成部17は、物流案作成評価部16が設定した物流案ごとに、その物流案で想定されている条件下で、整備対象製品の最適な物流計画を作成する。
評価値算出部19は、計画情報取得部11が取得した各種情報に基づいて作成された複数の物流計画の候補の各々について評価値を算出する。物流計画情報更新部18は、評価値算出部19が算出した評価値に基づいて、最適な物流計画を更新する。つまり、現在の最適な物流計画よりも評価値の良好な物流計画が算出された場合、最適な物流計画を、より良好な評価値が算出された物流計画で更新する。
次に図2を参照して、本実施形態に係る整備対象製品の物流網について説明する。
図2は、本開示の各実施形態に係る製品の物流網について説明する第1図である。
顧客C1~C3は、メーカから大規模製品を購入している。メーカは、例えば、定期的に、顧客C1~C3の購入した大規模製品を構成する製品Aの整備を行っている。例えば、メーカは、顧客C1から製品Aを整備拠点B1へ配送する。整備拠点B1は、製品Aの分解、点検、組み立てを行う拠点である。整備拠点B1では、製品Aが部品aと、部品bと、部品cとに分解され、部品a~cは点検を受ける。点検の結果、問題が無ければ、その部品は、再び顧客C1の製品Aに使用される(流用)。修理が必要な場合には、その部品は、修理拠点B5へ配送され、修理拠点B5にて修理される。例えば、修理拠点B5が遠方に存在する場合、整備拠点B2から物流拠点B4へ届けられ、物流拠点B4から空輸にて修理拠点B5へ届けられる場合がある。また、点検の結果、新しい部品に交換が必要と判断されれば、整備拠点B1,B2に在庫されている部品を調達したり、新たな部品を購入先拠点B3(部品a,bのサプライヤ)、購入先拠点B6(部品cのサプライヤ)から調達したりして部品の交換を行う。必要な対応(修理、購入)を行った部品は、修理拠点B5や購入先拠点B3等から、再び、整備拠点B1へ配送され、製品Aの本体へ組み付けられ、整備後の製品Aが完成する。整備後の製品Aは、顧客C1に返却される。顧客C2,C3についても同様である。顧客C3の場合、近くに存在する他の拠点である整備拠点B2へ製品Aを配送し、整備拠点B2にて、分解、点検を行うことが可能である。例えば、顧客Cから製品Aを整備拠点B2へ配送し、整備拠点B2にて、部品a~cに分解する。各部品a~cを点検したところ、部品bは新規購入、部品aは修理、部品cは流用するという結果となった。図2には、このときの製品A、部品a~cの流れが図示されている。部品cは整備拠点B2内にて分解拠点から組み立て拠点へ配送され、修理後の部品aは修理拠点B5から物流拠点B4を経由して整備拠点B2へ配送され、購入先拠点B3から新たな部品bが整備拠点B2へ配送される。整備拠点B2では、部品a,b,cを組み立てて製品Aを製造し、整備後の製品Aを顧客C3へ返却する。本実施形態では、製品A、部品a~cの流れを、時空間ネットワークを用いて数理モデル化し、数理計画法で解くことによって、コストが最小となる物流計画を作成する。
図3は、本開示の第一実施形態に係る時空間ネットワークの一例を示す図である。
物流計画作成部17は、物流計画を、図3に例示する時空間ネットワークに基づいて作成し、評価値(コスト)を算出する。物流計画作成部17は、次の手順で時空間ネットワークを作成する。まず、区間(時間)と場所(拠点)の2つの座標軸を設ける。縦軸は区間(時間)を示し、横軸は場所(拠点)を示す。横軸には、顧客(分解前)Vcb、分解拠点Vdf、修理拠点Vr、購入拠点Vs、組立拠点Vaf、顧客(組立後)Vcaの各拠点を設ける。修理拠点、購入先拠点は複数存在してもよく、物流拠点を加えてもよい。縦軸の区間は、時間の経過を示しており、縦方向に隣接する2つの区間の間(例えば、区間=0~1の間)は、例えば、1日、1週間など所定の時間を表している。横軸に設けた各拠点と縦軸の各区間が交わる点は、各区間における各拠点を示している。例えば、点P1は、区間=1における分解拠点Vdfを示す。点と点を結ぶ矢印線を枝と呼ぶ。各枝は、製品Aや部品a~cの時空間上の移動を示している。例えば、点P1には枝21が入り、点P1から枝22が出ている。これは、区間=1に分解拠点Vdfに製品が届き(枝21)、区間=2まで、分解拠点Vdfに製品が存在することを示している。このように時空間上の物の流れを点と枝で表したグラフを時空間ネットワークと呼ぶ。図2で例示した顧客C3、分解拠点B2、購入先拠点B3、修理拠点B5、整備拠点B1と対比するならば、顧客C3は、顧客(分解前)Vcbと顧客(組立後)Vcaに相当する。整備拠点B2は、分解拠点Vdfと組立拠点Vafに相当する。購入先拠点B3は購入拠点Vsに相当し、修理拠点B5は修理拠点Vrに相当する。ここで、顧客の拠点を、顧客(分解前)Vcbと顧客(組立後)Vcaに分割して別個の拠点として扱い、整備拠点B2を分解拠点Vdfと組立拠点Vafに分割して扱う。これにより、MROの課題のうち、(1)製品、部品がある場所を行き来するという課題の解決を図っている。
斜めの枝は、製品A、部品a~cが拠点間を移動することを表し、縦の枝は、製品A、部品a等が同一の拠点に留まることを示している。具体的には、斜めの枝Eは、製品・部品の配送を表す枝、縦の枝Einは、製品・部品の在庫維持を表す枝、縦の枝Eproは、製品・部品の組立、分解、修理、調達などの作業を表す枝である。例えば、枝21(E)は、顧客Cから整備拠点2Bまでの製品Aの配送を示す。枝22(Epro)は、製品Aが区間=1~2の間、整備拠点2Bに存在すること(例えば、分解、点検中であること)を示す。枝23(E)は、部品aの修理拠点5Bへの配送を示す。枝24(Epro)は、部品aが修理中であることを示す。枝25(E)は、修理後の部品aの整備拠点B2への配送を示す。枝26(Epro)は、部品bの購入(例えば、サプライヤで部品bを製造する時間)を示す。枝27(E)は、購入した部品bの購入先拠点B3から整備拠点B2への配送を示す。枝28(E)は、部品cの整備拠点B2内の移動(分解拠点から組み立て拠点)への配送を示す。枝29(Ein)は、部品cが整備拠点B2(組み立て拠点)にて保管中であることを示す。枝30(Epro)は、部品a~cを組み立てて製品Aを製造していることを示している。枝31(E)は、整備後の製品Aの整備拠点B2から顧客C3への配送を示す。図2で例示した顧客C3の製品Aの物流は、このように時空間ネットワークにモデル化することができる。ここで、整備拠点B1と整備拠点B2における部品a,b,cの在庫量をそれぞれ(Xa1,Xb1,Xc1)、(Xa2,Xb2,Xc2)とし、拠点配置の1つのパターンとして、整備拠点B1,B2の配置を共に“有り”と設定すると、図2に示す物流網は1つの物流案となる。図2の物流網を「物流案1」とする。例えば、整備拠点B1と整備拠点B2における部品a,b,cの在庫量を別の値とすれば、それは、物流案1とは別の物流案となる。物流案作成評価部16は、拠点配置と各拠点が保有する部品の在庫量を様々に異ならせて複数の物流案を作成する。
次に図4に他の物流案(「物流案2」とする。)の一例を示す。図4に示す物流案2では、整備拠点B1における部品a,b,cの在庫量を(0,0,0)とし、整備拠点B1の配置を“有り”、整備拠点B2の配置を“無し”とする物流網を想定する。物流案2の場合、顧客Cは、整備対象の製品Aを整備拠点B1に配送する。整備拠点B1にて製品Aを分解、点検すると、部品aは修理、部品b,cは交換という結果になったとする。整備拠点B1にこれらの部品の在庫は無い為、物流案2では、部品b,cをそれぞれ、購入先拠点B3,B6から購入する。そして、整備拠点B1にて、購入した部品b,cと修理後の部品aを組み立てて製品Aを製造し、整備後の製品Aを顧客Cに返却する。物流案2の時系列ネットワークを図5に示す。
図5は、各実施形態に係る時空間ネットワークの一例を示す第2図である。
図5の縦軸は区間、横軸は、顧客(分解前)Vcb、整備拠点Vf、修理拠点Vr、購入拠点Vs1、購入拠点Vs2、組立拠点Vaf、顧客(組立後)Vcaの各拠点を示している。図4に例示した顧客C3、整備拠点B1、購入先拠点B3、修理拠点B5、購入先拠点B6と対比するならば、顧客C3は、顧客(分解前)Vcbと顧客(組立後)Vcaに相当する。整備拠点B1は分解拠点Vdfと組立拠点Vafに相当し、購入先拠点B3,B6はそれぞれ購入拠点Vs1,Vs2に相当し、修理拠点B5は修理拠点Vrに相当する。ここで、顧客の拠点を、顧客(分解前)Vcbと顧客(組立後)Vcaに分割して別個の拠点として扱い、整備拠点B1も分解拠点Vdfと組立拠点Vafに分割して扱う。枝32(E)は、顧客Cから整備拠点1Bまでの製品Aの配送を示す。枝33(Epro)は、製品Aを整備拠点1Bで分解、点検することを示す。枝34(E)は、部品aの修理拠点5Bへの配送を示す。枝35(Epro)は、部品aが修理中であることを示す。枝36(E)は、修理後の部品aの整備拠点B1への配送を示す。枝37(Epro)は、部品bの購入に要する時間を示す。枝38(E)は、購入した部品bの整備拠点B1への配送を示す。枝39(E)は、部品cの購入に要する時間を示す。枝40(E)は、購入した部品cの整備拠点B1への配送を示す。枝41(Epro)は、部品a~cを組み立てて製品Aを製造していることを示している。枝42(E)は、製品Aの顧客C3への配送を示す。
物流案作成評価部16は、初期条件として与えられる拠点の情報について、配置拠点(使用する拠点)と拠点が保管する部品在庫量を任意に変動させて様々な物流案を作成する。物流計画作成部17は、物流案ごとに時空間ネットワークを作成し、コストが最小となる枝の集合を探索する。そして、処理制御部15は、最小のコストが得られた物流案を選択する。選択された物流案に従って、拠点を配置し、在庫を確保すれば、MROにおける整備期間の短縮化が期待できる。
(物流計画の作成)
図3、図5の時空間ネットワークについて、各種コストを最小にしつつ、顧客へ製品Aを納期までに返却する物流計画を算出する問題は、例えば、目的関数を、顧客(分解前)Vcbから分解拠点Vafへの配送コストと、分解拠点Vafで製品Aを分解、点検するコストと、部品a~cを修理、購入等するコストと、修理や購入を行った部品を組み立て拠点へ配送するコストと、組み立て拠点で製品Aを組み立てるコストと、組み立てた製品Aを顧客へ配送るコストと、分解拠点や組み立て拠点にて各種部品を在庫するコストと、製品Aの納期遅延量に応じたペナルティ等の合計を最小化することと定め、各拠点の流量が流量保存則を満たすこと、つまり、ある点に入る枝に関連付けられた製品、部品等の数と、その点から出ていく枝に関連付けられた製品、部品等の数が一致すること、拠点における在庫量は所定の上下限値の範囲内であること、各拠点間の配送量は所定の上下限値の範囲内であること等などの制約条件を設定することにより、混合整数計画問題として定式化することができる。混合整数計画問題は、一般に提供されているGurobi等のソルバーを使用することで解くことができる。物流計画作成部17、物流計画情報更新部18、評価値算出部19は、ソルバーを用いて構成することができる。例えば、図3、図5の時空間ネットワークについて、時空間ネットワークを構成する各拠点の情報、修理リードタイム、購入リードタイム、分解リードタイム、組立リードタイム、各拠点間の配送リードタイム、拠点の初期在庫、整備する製品の種類とその数、納期などの入力パラメータと、上記の目的関数と、制約条件とをソルバーに与え、混合整数計画問題を解くように指示すると、ソルバーは、納期である区間=7までに、預かった製品を最も低コストで遅延なく整備して返却できるような枝の組合せを探索し、その結果を出力する。出力された枝の組合せと各枝に設定された変数は、物流計画を表す。出力された物流計画を参照することで、ユーザは、遅延の無い製品の納入に必要な在庫量、配送ルートなどを把握することができる。
例えば、図5の例において、部品b,cの購入の枝37、39が区間=5まで伸びるとする。その場合、区間=4で修理が終わった部品aをそのまま修理拠点Vrで保管し、区間=5になったら組み立て拠点Vafへ配送する場合と、区間=4で修理が終わった部品aをすぐに組み立て拠点Vafへ配送し、組み立て拠点Vafで部品b,cが届くまで保管する場合とではコストが違う可能性がある。物流計画作成部17は、それぞれの場合に対応する枝の集合を生成し、評価値算出部19は、それぞれの場合のコストを算出し、物流計画情報更新部18は、コストが小さい方の枝の集合(物流計画)を選択する。
この方法は、顧客から整備の依頼がある製品の数が分かっているときには最適な物流計画を算出してくれるので有用である。しかし、整備の依頼を受けて毎回、最適な物流計画を算出する必要がある。この手間を省くために、代表的な需要量(例えば、平均値)を想定したときの最適な物流計画を作成しておき、この物流計画に従って、部品在庫などを計画すると、注文が増えた場合に、納期の遅延やコストの増大が生じる可能性がある。また、需要が増えた場合を想定したときの最適な物流計画を作成すると、過剰に在庫を持つような計画が算出され、コストの増大を招く可能性がある。そこで、本実施形態では、需要量が平均的な状況にも、増大した状況にも適したロバストな物流計画を算出する。具体的には、需要量の期待値とばらつきを設定し、需要量が期待値どおりの状況(期待値シナリオ)での各種コストと、需要量が増大した状況(需要量ばらつきシナリオ)での各種コストの合計を計算する目的関数を設定し、この目的関数の値が最小になるような枝の集合を探索する。
同様に、製品や部品を配送するときの配送リードタイムにも交通状況や天候などにより変動が生じる。本実施形態では、配送リードタイムが平均的な状況にも、増大した状況にも適したロバストな物流計画を算出する。具体的には、配送リードタイムの期待値とばらつきを設定し、配送リードタイムが期待値どおりの状況(期待値シナリオ)での各種コストと、配送リードタイムが増大した状況(配送リードタイムばらつきシナリオ)での各種コストの合計を計算する目的関数を設定し、この目的関数の値が最小になるような枝の集合を探索する。
部品の購入リードタイムもサプライヤの生産・在庫状況などにより変動が生じる。本実施形態では、購入リードタイムが平均的な状況にも、増大した状況にも適したロバストな物流計画を算出する。具体的には、購入リードタイムの期待値とばらつきを設定し、購入リードタイムが期待値どおりの状況(期待値シナリオ)での各種コストと、購入リードタイムが増大した状況(購入リードタイムばらつきシナリオ)での各種コストの合計を計算する目的関数を設定し、この目的関数の値が最小になるような枝の集合を探索する。
部品の修理リードタイムも修理拠点の作業状況などにより変動が生じる。本実施形態では、修理リードタイムが平均的な状況にも、増大した状況にも適したロバストな物流計画を算出する。具体的には、修理リードタイムの期待値とばらつきを設定し、修理リードタイムが期待値どおりの状況(期待値シナリオ)での各種コストと、修理リードタイムが増大した状況(修理リードタイムばらつきシナリオ)での各種コストの合計を計算する目的関数を設定し、この目的関数の値が最小になるような枝の集合を探索する。
同様に、分解リードタイムや組立リードタイムについてもそれらの変動を考慮した物流計画を算出することができる。
更に、MROの場合、分解、点検の結果、対応方法が決定され、それまでは不確定であるという性質がある。この不確定性に対応するために、実際に整備する場面で、如何なる対応方法となった場合でもロバストな物流計画を作成する。具体的には、部品別の対応方法の組合せごとにその組み合わせが発生する発生確率を設定し、部品別の対応方法の組み合せごとに物流計画を作成する。そして、それぞれの物流計画の評価値に、対応する発生確率を乗じて、それぞれの組み合せの発生確率を考慮した評価値を算出し、それらを合計する。これにより、対応方法の組み合せごとに算出した物流計画を発生確率で重み付けして合計した評価値が算出される。そして、このようにして算出した評価値の合計が最小となるような物流計画を探索する。これにより、どのような対応方法となった場合でもロバストな物流計画を作成する。
一例として、以下の4つのシナリオを考える。
シナリオA:需要量、配送リードタイム、購入リードタイム、修理リードタイムが全て期待値通り。
シナリオB:需要量はばらつき有り、配送リードタイム、購入リードタイム、修理リードタイムは期待値通り。
シナリオC:需要量は期待値で、配送リードタイム、購入リードタイム、修理リードタイムがばらつき有り。
シナリオD:需要量、配送リードタイム、購入リードタイム、修理リードタイムが全てばらつき有り。
次に図6を参照して、シナリオA~Dの各シナリオについて、対応方法の不確定性を考慮した評価値の算出方法について具体的に説明する。
整備対象の製品は、部品aと部品bから構成されるとする。対応方法は流量、購入、修理の何れかであるとする。すると、部品別の対応方法の組合せは、(1)部品a=流用、部品b=流用、(2)部品a=流用、部品b=修理、(3)部品a=流用、部品b=購入、(4)部品a=修理、部品b=流用、(5)部品a=修理、部品b=修理、(6)部品a=修理、部品b=購入、(7)部品a=購入、部品b=流用、(8)部品a=購入、部品b=修理、(9)部品a=購入、部品b=購入の9通りである。これらの各組合せに対して、各組合せが生じる発生確率を設定する。図6の例では、(1)の場合は0.02、(2)の場合は0.06、(3)の場合は0.06、(4)の場合は0.05、(5)の場合は0.2、(6)の場合は0.2、(7)の場合は0.06、(8)の場合は0.2、(9)の場合は0.15である。
物流計画作成部17は、(1)のケースについて、需要、配送・修理・購入・分解・組立の各リードタイムが全て期待値、顧客から回収した製品は全て部品a=流用、部品b=流用となると仮定して、時系列ネットワーク上に各種制約条件を満たすように枝を生成し、コストが最小となる枝の集合を探索する。探索された枝集合のコストをX1円とする。(2)のケースについても同様に、物流計画作成部17は、製品は全て部品a=流用、部品b=修理となると仮定して解を探索する。(3)以降も同様である、物流計画作成部17は、対応方法の組み合せごとに算出されたコストにその組み合せの発生確率を掛け合わせた値の合計値を算出する。つまり、物流計画作成部17は、X1円×0.02+X2円×0.06+X3円×0.06+X4円×0.05+X5円×0.25+X6円×0.2+X7円×0.06+X8円×0.2+X9円×0.15を計算する。この計算結果をX10円とすると、対応方法を考慮したシナリオAの評価値はX10円である。物流計画作成部17は、評価値の合計であるX10円の値が最小となるような、対応方法の組み合せごとの物流計画を探索する。X10円の値が最小となるときの(1)~(9)の各物流計画は、分解拠点での点検結果に対してロバストな、つまり、各部品に要求される対応方法がどのようなものとなった場合であっても、ある程度以上の精度(コストが安く、納期遅延が少ない)で製品の整備を行って顧客に返却できるような物流計画の集合である。
物流計画作成部17は、シナリオB、シナリオC、シナリオDについても同様の計算を行い、更に、シナリオA~Dの加重平均によって、評価対象の物流案に対する不確定要素の影響を考慮した物流計画およびその評価値を算出してもよい。
次に物流計画を作成する処理について詳細に説明する。まず、物流計画の算出に必要な入力パラメータ、制約条件について説明する。
(入力パラメータ)
計画情報取得部11は、例えば、以下の情報を取得する。(1)整備対象の製品の情報。例えば、製品の識別情報、名称、整備することによって得られる価格、製品の分解、組み立てに要する時間(リードタイム)など。(2)製品を構成する部品の情報、部品の識別情報、名称、値段、購入費、修理費、購入リードタイム、修理リードタイムなど。(3)拠点の情報、例えば、位置、拠点の種類(分解拠点、組み立て拠点、修理拠点、購入拠点)、在庫する部品と初期在庫量、安全在庫量、在庫量上限値、在庫量下限値、在庫コスト、在庫コストは、例えば、製品1個ごとに、その占有面積などに応じて設定される。(4)配送ルートの情報。それぞれの配送ルートには、出発拠点又は顧客、到着拠点又は顧客、配送距離、配送単価、配送リードタイム、配送量の上限値と下限値、利用可能な配送手段などが設定されている。(5)区間の情報。例えば、単位区間の長さ(例えば、1日など)。(6)車、船、飛行機などの配送手段の情報。配送手段には例えば、移動速度が設定されている。(7)顧客から整備の注文を受けた製品の識別情報、納期(納入してから整備を個なって返却されるまでの時間)。
(不確定要素の変動情報)
不確定要素は、製品ごとの需要量、配送リードタイム、修理リードタイム、購入リードタイムである。例えば、製品ごとの需要量の確率分布が、過去の実績などに基づき予め算出され、確率分布が正規分布であるとする。不確定要素変動情報取得部12は、需要量の正規分布の情報と想定するばらつきの情報(例えば、+1σ)を取得する。不確定要素変動情報取得部12は、配送リードタイム、修理リードタイム、購入リードタイムのそれぞれについて、期待値と、各リードタイムが増加する方向に想定されたばらつきの情報を取得する。取得するばらつきの大きさは、例えば、需要量のばらつきは1σ、配送リードタイムのばらつきは2σ、修理および購入リードタイムのばらつきは3σのようにそれぞれ異なっていてよい。不確定要素変動情報取得部12は、部品別の対応方法の組合せごとの発生確率を取得する。不確定要素変動情報取得部12は、需要量、配送・修理・購入・分解・組立リードタイムの正規分布の情報と、それぞれについて設定されたばらつきの情報、部品別の対応方法の全組み合せについての発生確率の情報を、処理制御部15へ出力する。
(制約条件)
以下に制約条件の一例を示す。(1)顧客別に期間内の需要量の上限値と下限値。(2)納期の遅延の上限値。(3)納期までに顧客から配送される製品と納入(返却)される製品の量が等しい(流量保存則)。(4)各拠点の在庫量は、初期在庫量+入庫量-出庫量と等しい。(流量保存則)。(5)在庫量の上限値と下限値、安全在庫の下限値が決まっていてそれらを超過するとペナルティとしてコスト計上する。(6)分解・組み立て拠点において、分解拠点での部品の生産量=組み立て拠点での製品の組み立て数×1製品あたりに必要な部品数が成り立つ(流量保存則)。(7)拠点・製品別に製品の生産量(整備する数)の上限値と下限値が決まっていてそれらを超過するとペナルティとしてコスト計上する。(8)分解拠点から出庫する部品の数=修理・購入する部品の修理・購入完了数が成り立つ(流量保存則)。(9)区間ごとの配送ルートの稼働、非稼働。(10)配送ルートごとに配送量の上限値と下限値が決まっていてそれらを超過するとペナルティとしてコスト計上する。(11)需要量が等しいシナリオの間で配送ルートが等しくなるように枝を生成する。この制約を入れることにより、各種リードタイムがばらついたシナリオでも、ばらつかない場合と同様のルートを使用することとなり、同様のルートをばらつかない場合とばらつく場合とで評価することが可能である。(12)需要量が等しいシナリオの間で各拠点の初期在庫は等しい。この制約を入れることにより、各種リードタイムがばらついたシナリオでも、同様の初期在庫に対して、ばらつかない場合と比較して評価することが可能である。
(計画の探索)
処理制御部15は、入力パラメータ等に基づいて、例えば図3、図5に示す時空間ネットワークを作成し、各需要に対する納期を満足し、各種コストの合計が最小となるような枝の組合せを探索する。例えば、上記した4つのシナリオA~Dのうち、シナリオA、Cのみを対象とする場合、納期が区間=7で、シナリオAでは、購入リードタイム、修理リードタイムが共に15日間(期待値)、シナリオBでは購入リードタイムが30日間(ばらつき分増加)、修理リードタイムが20日間(ばらつき分増加)だとする。処理制御部15は、シナリオA、Cを実現するための制約条件を満たす枝の集合を、部品の対応方法の組み合せごとに複数パターン作成し、その枝の集合に関して評価値を算出する。つまり、部品が2つ、対応方法が3種類の場合、処理制御部15は、シナリオA、Cについてそれぞれ9通りの時空間ネットワークを作成し、各時空間ネットワークにおいて、制約条件を満たし、目的関数の値が良好となる枝の集合を複数作成する。
(目的関数)
評価値 = Σk(s)(-シナリオsの総売上
+シナリオsの配送コスト
+シナリオsの在庫コスト
+シナリオsの分解、組み立てコスト
+シナリオsの修理、購入コスト
+シナリオsにおける各種ペナルティの合計)・・・・(1)
ここで、sはシナリオの識別情報である。例えば、シナリオAの場合s=A、シナリオCの場合s=Cとする。目的関数(1)のΣはsについて合計することを意味する。k(s)はシナリオごとに与える重み係数である。例えば、シナリオAに対するk(A)が1.0、シナリオCに対するk(B)を0.7と設定する。また、目的関数(1)のカッコ内の式は、“シナリオ別の評価値”を算出する式である。
シナリオsの売り上げの合計は、例えば、顧客から預かって整備を行い返却する製品の値段×個数で算出する。シナリオsにおける配送コストは、例えば、部品1個あたりの配送コスト×部品の個数、製品1個あたりの配送コスト×製品の個数で算出した値を合計して算出する。例えば、部品1個あたりの配送コストは、部品と、出発拠点と、到着拠点と、出発拠点から到着拠点までの移動に要する区間(配送リードタイム)ごとに設定されている。シナリオsにおける在庫コストは、1個あたりの在庫コスト×在庫量で算出される。部品1個あたりの在庫コストは、倉庫と製品と在庫を保持した区間ごとに設定されている。シナリオsにおける分解、組み立てコストは、製品1個あたりの分解コスト×分解した個数、製品1個あたりの組み立てコスト×組み立てた個数で算出される。製品1個あたりの分解コスト、組み立てコストは、製品と分解又は組み立てに要した区間ごとに設定されている。シナリオsにおける修理、購入コストは、部品1個あたりの修理費×修理した個数+部品1個あたりの購入費×購入した個数で算出される。部品1個あたりの修理費、購入費は、部品ごとに設定されている。
各種ペナルティの合計は、需要量、在庫量、配送量の上下限値からの逸脱量、納期からの遅延量などに応じて定められる。例えば、納期からの遅延が大きい程、ペナルティは大きな値となるよう定められている。
(動作)
次にMROにおける拠点配置と在庫量の同時最適化処理について説明する。
図7は、第一実施形態に係る拠点配置と在庫量の同時最適化処理の一例を示すフローチャートである。
まず、計画情報取得部11が初期設定情報を取得する(ステップS1)。例えば、計画情報取得部11は、入力パラメータの説明で挙げた(1)~(7)の情報、制約条件の説明で挙げた(1)~(12)の情報を取得し、これらの値を記憶部14に記録する。
次に物流案作成評価部16が、物流案を複数作成する(ステップS2)。図2、図4を用いて説明したように、物流案作成評価部16は、入力パラメータの各拠点について、配置する、配置しない、の何れかを設定する。物流案作成評価部16は、配置すると設定した拠点における各部品の在庫量を、例えば、上下限値の範囲で任意に設定する。物流案作成評価部16は、作成した物流案の情報を記憶部14に記録する。
次に計画情報取得部11が評価するシナリオを指定する情報を取得する(ステップS3)。計画情報取得部11、例えば、シナリオAのみ評価する、シナリオAとシナリオBで評価する、シナリオA~Dで評価する等の情報を取得する。またこのとき、シナリオB~Dについては、ばらつきの程度を異ならせた複数のシナリオの指定を受け付けてもよい。例えば、シナリオC(需要量は期待値、各種リードタイムばらつき有り)について、配送リードタイム、購入リードタイム、修理リードタイムをそれぞれ2σばらつかせるシナリオC-1と、配送リードタイム、購入リードタイム、修理リードタイムをそれぞれ3σばらつかせるシナリオC-2の両方を含めて、評価したい場合、シナリオCについては、2通りのシナリオを設定することができる。
次に処理制御部15が、物流案ごとに評価値を算出する(ステップS4)。例えば、ステップS2で物流案1~3が作成され、ステップS3で、シナリオA、シナリオC-1、シナリオC-2が指定された場合であって、整備に係る製品が2つの部品で構成されている場合、処理制御部15は、物流案1のシナリオAについて9通り物流計画を作成し、それぞれに発生確率を掛けてこれを合計する。この値をシナリオAの評価値と呼ぶ。次に処理制御部15は、物流案1のシナリオC-1について9通り物流計画を作成し、それぞれに発生確率を掛けて合計し、シナリオC-1の評価値を算出する。次に処理制御部15は、物流案1のシナリオC-1について、同様にシナリオC-2の評価値を算出する。次に処理制御部15は、シナリオAの評価値と、シナリオC-1の評価値と、シナリオC-2の評価値を合計する。この値を物流案1の評価値と呼ぶ。処理制御部15は、各シナリオ、対応方法ごとに作成した時空間ネットワークについて、それぞれ複数の物流計画を作成する。処理制御部15は、物流案1の評価値(コスト)が最小となる場合の計算結果を選択する。処理制御部15は、シナリオごと、対応方法ごとに複数の物流計画を作成するが、制約条件の(11)、(12)により、シナリオを跨いだ制約を受ける為(シナリオが異なっていても配送ルートは同じとする等)、選択された物流案1の最小評価値に対応する個々の物流計画(27個)は、必ずしも各々のシナリオおよび対応方法が与えられたときにコストを最小する物流計画ではない。処理制御部15は、物流案2、物流案3についても、評価値が最小となる場合の計算結果を選択する。
次に物流案作成評価部16は、評価値が最良となる物流案を選択する(ステップS5)。例えば、物流案1の評価値(コスト)が100、物流案2の評価値(コスト)が120、物流案3の評価値(コスト)が200であれば、物流案作成評価部16は、物流案1を選択する。
次に出力部13は、選択された物流案に基づいて、拠点配置と在庫量を出力する(ステップS6)。例えば、物流案1が選択された場合、出力部13は、記憶部14から選択された物流案1の情報を読み出し、“整備拠点B1を配置する、整備拠点B2を配置する、整備拠点B1の在庫量は、部品aがXa1個,部品bがXb1個,部品cがXc1個、整備拠点B2の在庫量は、部品aがXa2個,部品bがXb2個,部品cがXc2個”といった情報を表示装置や電子ファイルなどに出力する。MROの担当者は、出力された結果を見て、適切な拠点配置と適切な部品在庫量を把握することができる。
次にステップS4の詳細について説明する。
図8は、第一実施形態に係る物流計画作成処理の一例を示すフローチャートである。
処理制御部15は、ステップS2で作成された各物流案について、以下の処理を行う。
まず、処理制御部15が、記憶部14から入力パラメータと制約条件を読み込む。処理制御部15は、入力パラメータに基づいて、制約条件を満たす物流計画の候補(枝の集合)を複数パターン作成する(ステップS11)。処理制御部15は、作成した物流計画の候補に対して、識別番号を付し、記憶部14へ記録する。処理制御部15は、各部品への対応方法がどのような対応方法の組合せとなっても対応できるように、複数の部品の全ての対応方法の組合せごとの物流計画の候補を作成する。
次に不確定要素変動情報取得部12が、不確定要素変更情報を取得する(ステップS12)。不確定要素変動情報取得部12は、ステップS3で指定されたシナリオに応じて、需要量、配送リードタイム、修理リードタイム、購入リードタイムの正規分布の情報と想定するばらつきの情報(ばらつき幅)を取得する。ステップS3で複数のばらつき量を考慮するよう設定された場合(シナリオC-1、C-2)、不確定要素変動情報取得部12は、複数のばらつき幅の情報を取得する。不確定要素変動情報取得部12は、部品別の対応方法の全ての組合せについて、発生確率を取得する(図6)。不確定要素変動情報取得部12は、取得した情報を処理制御部15へ出力する。
次に処理制御部15が、評価対象とする物流計画の候補を選択する(ステップS13)。例えば、処理制御部15は、識別番号順に物流計画を選択する。
次に処理制御部15が、シナリオを選択する(ステップS14)。処理制御部15は、シナリオAと、シナリオC-1、C-2のうち何れかを選択する。例えば、処理制御部15は、まず、シナリオAを選択する。処理制御部15は、不確定要素変動情報取得部12から取得した需要量の正規分布の情報に基づいて、整備対象製品の個数に需要量の期待値を設定する。配送リードタイム、購入リードタイム、修正リードタイムについても同様に期待値が設定される。
次に処理制御部15が、対応方法の組合せを選択する(ステップS15)。例えば、部品が2つの場合、処理制御部15は、部品a=流用、部品b=流用の組合せを選択する。
次に処理制御部15が、ステップS13で選択した物流計画の各枝について、ステップS14で選択したシナリオで、ステップS15で選択した対応方法に基づく物流を実現できるように各枝の変数を設定する。各枝の変数とは、例えば、分解拠点において分解できる製品の数、組み立て拠点で組み立てられる製品の数、そのときに使用する部品の消費量、各拠点間の配送について製品や部品の識別情報および配送量、各拠点の部品の在庫量などである。各枝の変数が設定されると、評価値算出部19は、目的関数(1)を用いて、シナリオ別の評価値を算出する(ステップS16)。また、処理制御部15は、評価値算出部19が算出したシナリオ別の評価値に、対応方法の組み合せの発生確率(図6の例では、部品a=流用、部品b=流用の場合の発生確率は、0.02)を乗じて、対象シナリオについての対応方法の組み合せ別の評価値を算出する。処理制御部15は、物流計画(枝の集合および各枝について設定した変数)と、シナリオAについての対応方法の組み合せ別の評価値とを記憶部14に記録する。
次に処理制御部15が、全ての対応方法の組合せに関して評価値を算出したかどうかを判定する(ステップS17)。部品a=流用、部品b=流用の組合せに関するシナリオAの評価値しか算出していなければこの判定はNoとなり、9通り全ての組合せについてシナリオAについての対応方法の組み合せ別の評価値の算出が終わるまで、ステップS14~S16の処理が繰り返される(ステップS17;No)。全ての対応方法の組合せに関してシナリオの評価値を算出した場合(ステップS17;Yes)、ステップS18に進む。
次に処理制御部15が、全てのシナリオの評価値を算出したかどうかを判定する(ステップS18)。シナリオAの評価値しか算出していなければこの判定はNoとなり、シナリオA、C-1、C-2の全てについて対応方法の組み合せの数だけ評価値を算出していれば、この判定はYesとなる。全てのシナリオの評価値を算出していない場合(ステップS18;No)、処理制御部15が、不確定要素変動情報に基づいてシナリオを変更する(ステップS19)。例えば、処理制御部15は、不確定要素変動情報取得部12から取得した正規分布の情報とばらつきの情報とに基づいて、配送・修理・購入・分解・組立の各リードタイムに2σの増加方向のばらつきを設定して。シナリオC-1に変更する。シナリオを変更すると、ステップS14からの処理を繰り返す。つまり、処理制御部15は、変更されたシナリオC-1を選択し(ステップS14)、対応方法の組み合せを選択し(ステップS15)、ステップS13で選択した物流計画の候補について、シナリオC-1および対応方法に基づく物流を実現できるような各枝についての変数を算出する。また、処理制御部15は、対応方法の組み合せ別の評価値を算出する。処理制御部15は、シナリオC-1についての物流計画と、対応方法の組み合せ別の評価値とを対応付けて記憶部14に記録する。
全てのシナリオの評価値を算出した場合(ステップS18;Yes)、処理制御部15は、各シナリオについて算出した対応方法の組み合せ別の評価値に、シナリオごとに重み付け(目的関数(1)の係数k(s))をして合計し、評価対象の物流計画に対する評価値を算出する。処理制御部15は、シナリオA、C-1,C-2に基づく評価対象の物流計画に対する評価値と、評価対象の物流計画(シナリオA、C-1,C-2の各々について9通りずつ)と、を対応付けて記憶部14へ記録する。次に処理制御部15は、ステップS11で作成した全ての物流計画の候補について評価値を算出したかどうかを判定する(ステップS20)。全ての物流計画について評価値を算出していない場合、処理制御部15は、評価対象とする物流計画を変更し(ステップS21)、次の物流計画を選択する。このとき、物流計画情報更新部18は、今回評価した物流計画の評価値が、これまでに評価した物流計画の評価値よりも小さい場合、最適な物流計画の候補を、今回評価した物流計画で更新する。そして、処理制御部15は、ステップS13からの処理を繰り返す。
全ての物流計画について評価値を算出したと判定した場合(ステップS20;Yes)、処理制御部15は、ロバスト性が最大の物流計画を選択し、出力部13が、選択された物流計画を出力する(ステップS22)。具体的には、処理制御部15は、物流計画情報更新部18によって更新された計画を、最適な物流計画として選択する。出力部13は、選択された最適な物流計画について、シナリオごと、対応方法ごとに、枝の始点と終点、各枝の変数の情報と物流計画に対する評価値を記憶部14から読み出して、これらを出力する。出力された評価値は、例えば、物流案1に対する評価値である。処理制御部15は、物流案2、3についてもステップS11~S22の処理によって評価値を算出する。これにより、図7のステップS5にて、評価値が最良となる物流案の選択が可能になる。
本実施形態によれば、複数の物流案の中から、様々な不確定要素の変動と対応方法の変動を考慮したうえで、コストが最小となる場合の拠点配置と在庫量を設定した物流案を選択することができる。これにより、MROにおいて、拠点配置、在庫量を適正化した計画を作成することができる。
さらに、選択した物流案と共に出力される物流計画によれば、想定される不確定要素(需要、配送・修理・購入・分解・組立の各リードタイム)の変動や整備対象部品の対応方法の変動に対して最もロバストな物流計画を作成することができる。
<第二実施形態>
第一実施形態では、部品の組合せ別の発生確率をシナリオ別、対応方法の組合せ別に作成した物流計画に乗じることによって、対応方法(流用、修理、交換)の不確定性を考慮した。この方法は、対応方法の組合せの数が少ない場合には有効であるが、対応方法の組合せの数が増大すると、計算量も膨大なものとなる。第二実施形態では、計算量を抑制しつつ、対応方法の不確定性に対応する方法を提供する。
第二実施形態では、不確定要素変動情報取得部12は、部品別の対応方法の組み合せごとの発生確率の代わりに、部品別の対応方法ごとの発生確率を取得する。
処理制御部15は、図9に示す方法で第一実施形態の数理モデルを近似して、対応方法の不確定性を考慮した評価値の算出を行う。第二実施形態では、各部品に関して、対応方法別の発生確率の期待値で分割した数量が手配される1パターンを評価する方法で近似する。これにより、複数のパターン(例えば9通り)を評価する時間、計算量を削減することが可能になる。
図9に発生確率の期待値で数量を分割する具体例を示す。製品Aを構成する2つの部品、部品aと部品bのうち、部品aは、過去実績より、対応方法の発生確率が、流用:修理:購入=0.1:0.7:0.2となることが分かっている。この場合、製品Aの整備依頼が1個の場合には、手配量をそれぞれ、流用=0.1個、修理=0.7個、購入=0.2個として、また、これら流用、修理、購入に基づく物流が発生するものとして、時空間ネットワークの枝を生成し、評価値の計算を行う。具体的には、以下のようにする。
(1)手配量については、顧客からの発送量を対応方法別に過去実績より分割し、手配量を決定する。例えば、部品a1を1個備える製品Aが1個送られてきた場合、流用=0.1個、修理=0.7個、購入=0.2個と設定する。
(2)各種(配送・修理・分解・組立・購入)リードタイムについては、分割前の数量でのリードタイムをそのまま設定することで、分割によってリードタイムが過少となることなく、精度を維持する。例えば、1個の部品aを修理するために1月を要する場合、分割後の0.7個の部品aにおいても同様に1月を要すると設定する。
(3)在庫量について、計算の結果、在庫量が小数の場合は、整数に切り上げることで、在庫を算出する。例えば、0.2個の購入後の部品aを区間2~3の間、組み立て拠点にて保管する場合、1個の部品aを保管するように設定する。
(4)目的関数においては、分割後の個数をそのまま用いて各種コストの計算を行う。発生確率が大きい対応方法ほど、目的関数の増減に与える影響も大きくなり、その手配方法に重点に置いた物流計画を作成することができる。
第二実施形態に係る近似手法の精度は、(1)発生確率に応じた重みづけと、(2)対応方法の組合せ数の削減の観点で、下記の通り保証されている。
(1)第一実施形態では、発生確率の大きい手配方法の組合せを重視した計画が作成されるよう、各組合せのコストに発生確率の重みがかけられている。第二実施形態に係る近似手法においても同様に、発生確率の高い対応方法の手配量が多くなり、その手配量の数量分のコストがそれぞれ計上されることで、同様の重みがかかるようになっている。
(2)整備期間については、調達リードタイム(修理リードタイムや購入リードタイム)が長い部品の対応方法に依存する。一方、調達リードタイムが短い部品が整備期間に与える影響は少ない。第二実施形態に係る近似手法では、全部品・対応方法の中で最後に組立拠点に到達するものによって整備期間が決まっており、この点についても精度が確保されている。
(動作)
第二実施形態の動作について、図10を参照して説明する。第一実施形態と同様の処理については、説明を省略する。
まず、処理制御部15が物流計画の候補(枝の集合)を複数パターン作成する(ステップS11)。処理制御部15は、各部品への対応方法がどのような対応方法となっても対応できるように、各部品について全ての対応方法が生じるものとして物流計画の候補を作成する。例えば、処理制御部15は、分解拠点において各部品について必ず、流用、修理、購入に対応する枝が生じるものとして、枝の集合を作成する。次に不確定要素変動情報取得部12が、不確定要素変更情報を取得する(ステップS12)。不確定要素変動情報取得部12は、部品別に対応方法ごとの発生確率の期待値を取得する。例えば、不確定要素変動情報取得部12は、部品aにつき、流用=0.1、修理=0.7、購入=0.2、部品bにつき、流用=0.1、修理=0.7、購入=0.3といった情報を取得する。不確定要素変動情報取得部12は、取得した情報を処理制御部15へ出力する。次に処理制御部15が、評価対象とする物流計画の候補を選択する(ステップS13)。次に処理制御部15が、シナリオを選択する(ステップS14)。
次に処理制御部15が、ステップS13で選択した物流計画の各枝について、ステップS14で選択したシナリオを実現できるように各枝の変数を設定する。各枝の変数とは、例えば、分解拠点において分解できる製品の数、組み立て拠点で組み立てられる製品の数、そのときに使用する部品の消費量、各拠点間の配送について製品や部品の識別情報および配送量、各拠点の部品の在庫量などである。各枝の変数を設定する場合、手配量については、実際の部品の個数を発生確率に基づいて分割した個数を設定する。例えば、配送量には分割後の値を設定する。在庫量については、上述の通り、整数への切り上げを行う。例えば、分割後の個数が2.2個の部品aをある拠点にて保管する場合、この拠点における部品aの在庫量は3個として物流計画を作成する。また、修理リードタイムや購入リードタイムについては、分割前の個数の部品を修理または購入するとして、そのリードタイムの長さに応じた枝の生成を行う。各枝の変数が設定されると、評価値算出部19は、目的関数(1)を用いて、シナリオ別の評価値を算出する(ステップS161)。目的関数においては、分割後の個数をそのまま用いて各種コストの計算を行う。例えば、修理に係るコストを算出する場合、部品a1個あたりの修正費×0.7(修理の発生確率の期待値)によって計算する。処理制御部15は、物流計画と目的関数(1)によるシナリオ別の評価値とを記憶部14に記録する。
次に処理制御部15が、全てのシナリオの評価値を算出したかどうかを判定する(ステップS18)。全てのシナリオの評価値を算出していない場合(ステップS18;No)、処理制御部15は、不確定要素変動情報に基づいてシナリオを変更する(ステップS19)。シナリオを変更すると、ステップS14からの処理を繰り返す。
全てのシナリオの評価値を算出した場合(ステップS18;Yes)、処理制御部15は、各シナリオについて算出した評価値に、シナリオごとに重み付け(目的関数(1)の係数k(s))をして合計し、評価対象の物流計画に対する評価値を算出する。処理制御部15は、シナリオA、C-1,C-2に基づく評価対象の物流計画に対する評価値と、評価対象の物流計画(シナリオA、C-1,C-2の各々について1通りずつ)と、を対応付けて記憶部14へ記録する。次に処理制御部15は、ステップS11で作成した全ての物流計画の候補について評価値を算出したかどうかを判定する(ステップS20)。全ての物流計画について評価値を算出していない場合、処理制御部15は、評価対象とする物流計画を変更し(ステップS21)、次の物流計画を選択する。全ての物流計画について評価値を算出したと判定した場合(ステップS20;Yes)、処理制御部15は、ロバスト性が最大の物流計画を選択し、出力部13が、選択された物流計画を出力する(ステップS22)。
本実施形態によれば、整備対象製品を分解したときに生じる部品点数が多い場合でも、少ない計算量(各シナリオにつき1パターンのみ)で、需要、各種リードタイムの変動と、対応方法の変動に対してもロバストな物流計画を作成することができる。
図11は、各実施形態に係る計画システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
コンピュータ900は、CPU901、主記憶装置902、補助記憶装置903、入出力インタフェース904、通信インタフェース905を備える。
上述の計画システム10は、コンピュータ900に実装される。そして、上述した各機能は、プログラムの形式で補助記憶装置903に記憶されている。CPU901は、プログラムを補助記憶装置903から読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU901は、プログラムに従って、記憶領域を主記憶装置902に確保する。また、CPU901は、プログラムに従って、処理中のデータを記憶する記憶領域を補助記憶装置903に確保する。
なお、計画システム10の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各機能部による処理を行ってもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、CD、DVD、USB等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ900に配信される場合、配信を受けたコンピュータ900が当該プログラムを主記憶装置902に展開し、上記処理を実行しても良い。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
以上のとおり、本開示に係るいくつかの実施形態を説明したが、これら全ての実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態及びその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
<付記>
各実施形態に記載の計画システム10、計画方法およびプログラムは、例えば以下のように把握される。
(1)第1の態様に係る計画システム10は、整備対象の製品を使用拠点(顧客の拠点)から分解拠点へ配送し、前記分解拠点において前記製品を分解し、前記製品を構成する複数の部品ごとに、その部品の状態に応じた対応方法で整備を行って、組立拠点へ配送し、前記組立拠点において整備を行った前記部品を用いて前記製品を組み立て、整備後の前記製品を前記使用拠点へ配送する物流計画を作成する計画部(物流計画作成部17)と、前記物流計画の評価値を算出する評価部(評価値算出部19、処理制御部15)と、前記評価値に基づいて前記物流計画を選択する選択部(物流計画情報更新部18)と、前記計画部に前記物流計画の作成を指示する制御部(処理制御部15)と、を備え、前記計画部は、複数の前記部品への前記対応方法の組合せごとに前記物流計画を作成し、前記評価部は、前記対応方法の組合せごとに作成された前記物流計画の評価値である第1評価値を算出し、前記第1評価値に、対応する前記対応方法の組合せの発生確率を乗じて第2評価値を算出し、前記対応方法の組合せごとに算出した前記第2評価値を合計して第3評価値を算出し、前記制御部は、前記計画部に複数回、前記対応方法ごとの前記物流計画を含む物流計画群の作成を指示し、前記選択部は、複数作成された前記物流計画群の中から前記第3評価値に基づいて前記物流計画群を選択する。
これにより、製品が使用拠点を行き来する場合の物流計画を作成することができる。計画部は、複数の部品に対する対応方法の組合せごとに物流計画を作成し、さらに対応方法の組合せごとの発生確率を考慮して各物流計画の評価値を算出し、作成した全ての物流計画の評価値を合計する(第3評価値)。計画部は、このような物流計画群を複数セット作成し、それぞれについて第3評価値を算出し、選択部は、第3評価値に基づいて物流計画群を選択する。選択された物流計画群は、対応方法の組合せの全てを含むため、整備対象部品に対する対応方法が不確定であっても、物流計画群に含まれる何れかの物流計画によって対応することができる。また、選択された物流計画群の第3評価値は、対応方法の組合せごとの発生確率が考慮されている為、整備対象部品の対応方法の変動に対してロバストな物流計画を作成することができる。
(2)第2の態様に係る計画システム10は、整備対象の製品を使用拠点から分解拠点へ配送し、前記分解拠点において前記製品を分解し、前記製品を構成する複数の部品ごとに、その部品の状態に応じた対応方法で整備を行って、組立拠点へ搬送し、前記組立拠点において整備を行った前記部品を用いて前記製品を組み立て、整備後の前記製品を前記使用拠点へ配送する物流計画を作成する計画部(物流計画作成部17)と、前記物流計画の評価値を算出する評価部(評価値算出部19)と、前記評価値に基づいて前記物流計画を選択する選択部(物流計画情報更新部18)と、前記計画部に前記物流計画の作成を指示する制御部(処理制御部15)と、を備え、前記計画部は、前記製品を分解して得られる前記部品について、その部品の総数を、前記対応方法の発生確率に応じた数ごとに分割し、分割された数の前記部品が、それぞれの前記対応方法で整備される場合の前記物流計画を作成し、前記制御部は、前記計画部に複数回、前記物流計画の作成を指示し、前記選択部は、複数作成された前記物流計画の中から、前記評価値に基づいて前記物流計画を選択する。
これにより、製品が使用拠点を行き来する場合の物流計画を作成することができる。計画部は、部品に対して生じ得る全ての対応方法に対応することができ、且つ、各対応方法の発生確率を考慮した物流計画を作成する。計画部は、このような物流計画を複数作成し、それぞれについて評価値を算出し、選択部は、評価値に基づいて物流計画を選択する。選択された物流計画は、対応方法の組合せの全ての場合を含むため、整備対象部品に対する対応方法が不確定であっても、この物流計画によって対応することができる。選択された物流計画の評価値は、対応方法の組合せごとの発生確率が考慮されている為、整備対象部品の対応方法の変動に対してロバストな物流計画を作成することができる。第1の態様に比べ計算時間の低減を図ることができる。
(3)第3の態様に係る計画システム10は、(1)の計画システム10であって、前記計画部は、前記部品の整備に要する時間を示す整備リードタイムが期待値通りの場合の前記対応方法の組合せごとの前記物流計画を示す第1物流計画群と、前記整備リードタイムが前記期待値から所定量だけばらついた場合の前記対応方法の組合せごとの前記物流計画を示す第2物流計画群と、を作成し、前記評価部は、前記第1物流計画群と前記第2物流計画群のそれぞれについて、前記第3評価値を算出し、それらを合計した第4評価値を算出し、前記制御部は、前記計画部に複数回、前記第1物流計画群と前記第2物流計画群とを組みで作成することを指示し、前記選択部は、複数作成された前記第1物流計画群と前記第2物流計画群の組みの中から、前記第4評価値に基づいて前記第1物流計画群と前記第2物流計画群の組みを選択する。
これにより、整備に関するリードタイム(修理リードタイム、購入リードタイム)の変動に対してロバストな物流計画を作成することができる。
(4)第4の態様に係る計画システム10は、(2)の計画システム10であって、前記計画部は、前記部品の整備に要する時間を示す整備リードタイムが期待値通りの場合について、前記分割された数の前記部品がそれぞれの前記対応方法で整備されるときの前記物流計画を示す第1物流計画を作成し、前記整備リードタイムが前記期待値から所定量だけばらついた場合について、前記分割された数の前記部品がそれぞれの前記対応方法で整備されるときの前記物流計画を示す第2物流計画を作成し、前記評価部は、前記第1物流計画の評価値と前記第2物流計画の評価値との合計を算出し、前記制御部は、前記計画部に複数回、前記第1物流計画と前記第2物流計画を組みで作成することを指示し、前記選択部は、前記第1物流計画の評価値と前記第2物流計画の評価値との合計に基づいて前記第1物流計画と前記第2物流計画の組みを選択する。
これにより、整備に関するリードタイム(修理リードタイム、購入リードタイム)の変動に対してロバストな物流計画を作成することができる。第3の態様に比べ計算時間の低減を図ることができる。
(5)第5の態様に係る計画システム10は、(1)~(4)の計画システム10であって、前記対応方法は、前記製品を分解して得られる前記部品を使用して前記製品を組み立てる流用と、前記部品を修理して、修理後の前記部品を使用して前記製品を組み立てる修理と、前記部品と同じ種類の新たな部品を調達して、調達した前記部品を使用して前記製品を組み立てる調達と、のうちの何れかであり、前記計画部は、前記対応方法が前記流用の場合、前記部品を前記分解拠点から前記組立拠点へ配送するよう前記物流計画を作成し、前記対応方法が前記修理の場合、前記部品を修理拠点へ配送し、前記修理拠点において前記部品を修理する時間を前記物流計画に設け、修理後の前記部品を前記修理拠点から前記組立拠点へ配送するよう前記物流計画を作成し、前記対応方法が前記調達の場合、調達拠点が前記部品を調達する時間を前記物流計画に設け、調達された前記部品を前記調達拠点から前記組立拠点へ配送するよう前記物流計画を作成するか、又は、前記分解拠点又は前記組立拠点にて在庫されている新たな前記部品を引き当てて、前記組立拠点へ配送するよう前記物流計画を作成する。
これにより、対応方法に応じた物流計画が作成できる。
(6)第6の態様に係る計画システム10は、(1)~(5)の計画システム10であって、前記分解拠点の複数の候補と前記組立拠点の複数の候補の中から、前記物流計画に含める1又は複数の前記分解拠点と1又は複数の前記組立拠点とを選択し、選択した前記分解拠点と前記組立拠点の各々について前記部品の在庫量を設定して1つの物流案を作成する物流案作成部(物流案作成評価部16)と、複数の前記物流案の中から、1つの前記物流案を選択する物流案評価部(物流案作成評価部16)と、をさらに備え、前記物流案作成部は、複数の前記物流案を作成し、前記計画部は、前記物流案に基づいて、前記物流計画を作成し、前記物流案評価部は、複数の前記物流案の中から、前記選択部が選択した前記物流計画が作成された前記物流案を選択する。
これにより、コスト等を最適化する物流案を選択することができ、選択された物流案に基づいて、MROにおける拠点および在庫の最適化を図ることができる。
(7)第7の態様に係る計画システム10は、(1)~(6)の計画システム10であって、前記計画部は、拠点を示す座標軸と時間の経過を示す座標軸と、前記拠点を示す座標軸に設けられた、前記製品の回収元となる前記使用拠点、前記分解拠点、前記組立拠点、前記対応方法に応じた整備を行う拠点、整備後の前記製品の返却先となる前記使用拠点のそれぞれと、前記時間の経過を示す座標軸によって示される所定の時刻を基準とする経過時間とを組にした点情報をについて、前記点情報のうち、前記製品の配送、分解、組み立て、前記部品の配送、整備(調達、修理)、在庫維持、に係る2つの点情報を結ぶ枝情報を生成して、時空間ネットワークを作成し、所定の納期内に依頼された数の前記製品を回収して、整備して、返却できるような前記枝情報の集合を生成することによって、前記物流計画を作成する。
時空間ネットワークでモデル化することで、物流計画を作成することができる。
(8)第8の態様に係る計画方法は、整備対象の製品を使用拠点から分解拠点へ配送し、前記分解拠点において前記製品を分解し、前記製品を構成する複数の部品ごとに、その部品の状態に応じた対応方法で整備を行って、組立拠点へ配送し、前記組立拠点において整備を行った前記部品を用いて前記製品を組み立て、整備後の前記製品を前記使用拠点へ配送する物流計画を作成するステップと、前記物流計画の評価値を算出するステップと、前記評価値に基づいて前記物流計画を選択するステップと、前記計画部に前記物流計画の作成を指示するステップと、を有し、前記物流計画を作成するステップでは、複数の前記部品への対応方法の組合せごとに前記物流計画を作成し、前記評価値を算出するステップでは、前記対応方法の組合せごとに作成された前記物流計画の評価値である第1評価値を算出し、前記第1評価値に対応する前記対応方法の組合せの発生確率を乗じて第2評価値を算出し、全ての前記対応方法の組合せごとに算出した前記第2評価値を合計して第3評価値を算出し、前記物流計画の作成を指示するステップでは、前記計画部に複数回、前記対応方法の組合せごとの前記物流計画を含む物流計画群の作成を指示し、前記物流計画を選択するステップでは、複数作成された前記物流計画群の中から、前記第3評価値に基づいて前記物流計画群を選択する。
(9)第9の態様に係る計画方法は、整備対象の製品を使用拠点から分解拠点へ配送し、前記分解拠点において前記製品を分解し、前記製品を構成する複数の部品ごとに、その部品の状態に応じた対応方法で整備を行って、組立拠点へ搬送し、前記組立拠点において整備を行った前記部品を用いて前記製品を組み立て、整備後の前記製品を前記使用拠点へ配送する物流計画を作成するステップと、前記物流計画の評価値を算出するステップと、前記評価値に基づいて前記物流計画を選択するステップと、前記物流計画の作成を指示するステップと、を有し、前記物流計画を作成するステップでは、前記製品を分解して得られる前記部品について、その部品の総数を、前記対応方法の発生確率に応じた数ごとに分割し、分割された数の前記部品が、それぞれの前記対応方法で整備される場合の前記物流計画を作成し、前記物流計画の作成を指示するステップでは、前記計画部に複数回、前記物流計画の作成を指示し、前記物流計画を選択するステップでは、複数作成された前記物流計画の中から、前記評価値に基づいて前記物流計画を選択する。
(10)第10の態様に係るプログラムは、コンピュータに、整備対象の製品を使用拠点から分解拠点へ配送し、前記分解拠点において前記製品を分解し、前記製品を構成する複数の部品ごとに、その部品の状態に応じた対応方法で整備を行って、組立拠点へ配送し、前記組立拠点において整備を行った前記部品を用いて前記製品を組み立て、整備後の前記製品を前記使用拠点へ配送する物流計画を作成するステップと、前記物流計画の評価値を算出するステップと、前記評価値に基づいて前記物流計画を選択するステップと、前記計画部に前記物流計画の作成を指示するステップと、を有し、前記物流計画を作成するステップでは、複数の前記部品への前記対応方法の組合せごとに前記物流計画を作成し、前記評価値を算出するステップでは、前記対応方法の組合せごとに作成された前記物流計画の評価値である第1評価値を算出し、前記第1評価値に対応する前記対応方法の組合せの発生確率を乗じて第2評価値を算出し、全ての前記対応方法の組合せごとに算出した前記第2評価値を合計して第3評価値を算出し、前記物流計画の作成を指示するステップでは、前記計画部に複数回、前記対応方法の組合せごとの前記物流計画を含む物流計画群の作成を指示し、前記物流計画を選択するステップでは、複数作成された前記物流計画群の中から、前記第3評価値に基づいて前記物流計画群を選択する処理、を実行させる。
(11)第11の態様に係るプログラムは、コンピュータに、整備対象の製品を使用拠点から分解拠点へ配送し、前記分解拠点において前記製品を分解し、前記製品を構成する複数の部品ごとに、その部品の状態に応じた対応方法で整備を行って、組立拠点へ配送し、前記組立拠点において整備を行った前記部品を用いて前記製品を組み立て、整備後の前記製品を前記使用拠点へ配送する物流計画を作成するステップと、前記物流計画の評価値を算出するステップと、前記評価値に基づいて前記物流計画を選択するステップと、前記物流計画の作成を指示するステップと、を有し、前記物流計画を作成するステップでは、前記製品を分解して得られる前記部品について、その部品の総数を、前記対応方法の発生確率に応じた数ごとに分割し、分割された数の前記部品が、それぞれの前記対応方法で整備される場合の前記物流計画を作成し、前記物流計画の作成を指示するステップでは、複数回、前記物流計画の作成を指示し、前記物流計画を選択するステップでは、複数作成された前記物流計画の中から、前記評価値に基づいて前記物流計画を選択する処理、を実行させる。
10・・・計画システム
11・・・計画情報取得部
12・・・不確定要素変動情報取得部
13・・・出力部
14・・・記憶部
15・・・処理制御部
16・・・物流案作成評価部
17・・・物流計画作成部
18・・・物流計画情報更新部
19・・・評価値算出部
900・・・コンピュータ
901・・・CPU
902・・・主記憶装置
903・・・補助記憶装置
904・・・入出力インタフェース
905・・・通信インタフェース

Claims (11)

  1. 整備対象の製品を使用拠点から分解拠点へ配送し、前記分解拠点において前記製品を分解し、前記製品を構成する複数の部品ごとに、その部品の状態に応じた対応方法で整備を行って、組立拠点へ配送し、前記組立拠点において、整備を行った前記部品を用いて前記製品を組み立て、組み立てた前記製品を前記使用拠点へ配送する物流計画を作成する計画部と、
    前記物流計画の評価値を算出する評価部と、
    前記評価値に基づいて前記物流計画を選択する選択部と、
    前記計画部に前記物流計画の作成を指示する制御部と、
    を備え、
    前記計画部は、複数の前記部品への前記対応方法の組合せごとに前記物流計画を作成し、
    前記評価部は、前記対応方法の組合せごとに作成された前記物流計画の評価値である第1評価値を算出し、更に前記第1評価値に対応する前記対応方法の組合せの発生確率を乗じて第2評価値を算出し、全ての前記対応方法の組合せごとに算出した前記第2評価値を合計して第3評価値を算出し、
    前記制御部は、前記計画部に複数回、前記対応方法の組合せごとの前記物流計画を含む物流計画群の作成を指示し、
    前記選択部は、複数作成された前記物流計画群の中から、前記第3評価値に基づいて前記物流計画を選択する、
    計画システム。
  2. 整備対象の製品を使用拠点から分解拠点へ配送し、前記分解拠点において前記製品を分解し、前記製品を構成する複数の部品ごとに、その部品の状態に応じた対応方法で整備を行って、組立拠点へ配送し、前記組立拠点において整備を行った前記部品を用いて前記製品を組み立て、組み立てた前記製品を前記使用拠点へ配送する物流計画を作成する計画部と、
    前記物流計画の評価値を算出する評価部と、
    前記評価値に基づいて前記物流計画を選択する選択部と、
    前記計画部に前記物流計画の作成を指示する制御部と、
    を備え、
    前記計画部は、前記製品を分解して得られる前記部品について、その部品の総数を、前記対応方法の発生確率に応じた数ごとに分割し、分割された数の前記部品が、それぞれの前記対応方法で整備される場合の前記物流計画を作成し、
    前記制御部は、前記計画部に複数回、前記物流計画の作成を指示し、
    前記選択部は、複数作成された前記物流計画の中から、前記評価値に基づいて前記物流計画を選択する、
    計画システム。
  3. 前記計画部は、前記部品の整備に要する時間を示す整備リードタイムが期待値通りの場合の前記対応方法の組合せごとの前記物流計画を示す第1物流計画群と、前記整備リードタイムが前記期待値から所定量だけばらついた場合の前記対応方法の組合せごとの前記物流計画を示す第2物流計画群と、を作成し、
    前記評価部は、前記第1物流計画群と前記第2物流計画群のそれぞれについて、前記第3評価値を算出し、それらを合計した第4評価値を算出し、
    前記制御部は、前記計画部に複数回、前記第1物流計画群と前記第2物流計画群を組みで作成することを指示し、
    前記選択部は、複数作成された前記第1物流計画群と前記第2物流計画群の組みの中から、前記第4評価値に基づいて前記第1物流計画群と前記第2物流計画群の組みを選択する、
    請求項1に記載の計画システム。
  4. 前記計画部は、前記部品の整備に要する時間を示す整備リードタイムが期待値通りの場合について、前記分割された数の前記部品が、それぞれの前記対応方法で整備されるときの前記物流計画を示す第1物流計画を作成し、前記整備リードタイムが前記期待値から所定量だけばらついた場合について、前記分割された数の前記部品が、それぞれの前記対応方法で整備されるときの前記物流計画を示す第2物流計画を作成し、
    前記評価部は、前記第1物流計画の評価値と前記第2物流計画の評価値との合計を算出し、
    前記制御部は、前記計画部に複数回、前記第1物流計画と前記第2物流計画を組みで作成することを指示し、
    前記選択部は、前記第1物流計画の評価値と前記第2物流計画の評価値との合計に基づいて前記第1物流計画と前記第2物流計画の組みを選択する、
    請求項2に記載の計画システム。
  5. 前記対応方法は、前記製品を分解して得られる前記部品を使用して前記製品を組み立てる流用と、前記部品を修理して、修理後の前記部品を使用して前記製品を組み立てる修理と、前記部品と同じ種類の新たな部品を調達して、調達した前記部品を使用して前記製品を組み立てる調達と、のうちの何れかであり、
    前記計画部は、前記対応方法が前記流用の場合、前記部品を前記分解拠点から前記組立拠点へ配送するよう前記物流計画を作成し、
    前記対応方法が前記修理の場合、前記部品を修理拠点へ配送し、前記修理拠点において前記部品を修理する時間を前記物流計画に設け、修理後の前記部品を前記修理拠点から前記組立拠点へ配送するよう前記物流計画を作成し、
    前記対応方法が前記調達の場合、調達拠点が前記部品を調達する時間を前記物流計画に設け、調達された前記部品を前記調達拠点から前記組立拠点へ配送するよう前記物流計画を作成するか、又は、前記分解拠点又は前記組立拠点にて在庫されている新たな前記部品を引き当てて、前記組立拠点へ配送するよう前記物流計画を作成する、
    請求項1から請求項4の何れか1項に記載の計画システム。
  6. 前記分解拠点の複数の候補と、前記組立拠点の複数の候補の中から、前記物流計画に含める1又は複数の前記分解拠点と1又は複数の前記組立拠点とを選択し、選択した前記分解拠点と前記組立拠点の各々について前記部品の在庫量を設定して1つの物流案を作成する物流案作成部と、
    複数の前記物流案の中から、1つの前記物流案を選択する物流案評価部と、
    をさらに備え、
    前記物流案作成部は、複数の前記物流案を作成し、
    前記計画部は、前記物流案に基づいて、前記物流計画を作成し、
    前記物流案評価部は、複数の前記物流案の中から、前記選択部が選択した前記物流計画が作成された前記物流案を選択する、
    請求項1から請求項5の何れか1項に記載の計画システム。
  7. 前記計画部は、拠点を示す座標軸と、時間の経過を示す座標軸と、前記拠点を示す座標軸に設けられた、前記製品の回収元となる前記使用拠点、前記分解拠点、前記組立拠点、前記対応方法に応じた整備を行う拠点、整備後の前記製品の返却先となる前記使用拠点のそれぞれと、前記時間の経過を示す座標軸によって示される所定の時刻を基準とする経過時間とを組にした点情報をについて、前記点情報のうち、前記製品の配送、分解、組み立て、前記部品の配送、整備、在庫維持、の何れかに係る2つの点情報を結ぶ枝情報を生成して、時空間ネットワークを作成し、所定の納期内に依頼された数の前記製品を回収して、整備して、返却できるような前記枝情報の集合を生成することによって、前記物流計画を作成する、
    請求項1から請求項6の何れか1項に記載の計画システム。
  8. コンピュータによって実行される計画方法であって、
    整備対象の製品を使用拠点から分解拠点へ配送し、前記分解拠点において前記製品を分解し、前記製品を構成する複数の部品ごとに、その部品の状態に応じた対応方法で整備を行って、組立拠点へ配送し、前記組立拠点において、整備を行った前記部品を用いて前記製品を組み立て、組み立てた前記製品を前記使用拠点へ配送する物流計画を作成するステップと、
    前記物流計画の評価値を算出するステップと、
    前記評価値に基づいて前記物流計画を選択するステップと、
    前記物流計画の作成を指示するステップと、
    を有し、
    前記物流計画を作成するステップでは、複数の前記部品への前記対応方法の組合せごとに前記物流計画を作成し、
    前記評価値を算出するステップでは、前記対応方法の組合せごとに作成された前記物流計画の評価値である第1評価値を算出し、更に前記第1評価値に対応する前記対応方法の発生確率を乗じて第2評価値を算出し、全ての前記対応方法の組合せごとに算出した前記第2評価値を合計して第3評価値を算出し、
    前記物流計画の作成を指示するステップでは、複数回、前記対応方法の組合せごとの前記物流計画を含む物流計画群の作成を指示し、
    前記物流計画を選択するステップでは、複数作成された前記物流計画群の中から、前記第3評価値に基づいて前記物流計画を選択する、
    計画方法。
  9. コンピュータによって実行される計画方法であって、
    整備対象の製品を使用拠点から分解拠点へ配送し、前記分解拠点において前記製品を分解し、前記製品を構成する複数の部品ごとに、その部品の状態に応じた対応方法で整備を行って、組立拠点へ配送し、前記組立拠点において、整備を行った前記部品を用いて前記製品を組み立て、組み立てた前記製品を前記使用拠点へ配送する物流計画を作成するステップと、
    前記物流計画の評価値を算出するステップと、
    前記評価値に基づいて前記物流計画を選択するステップと、
    前記物流計画の作成を指示するステップと、
    を有し、
    前記物流計画を作成するステップでは、前記製品を分解して得られる前記部品について、その部品の総数を、前記対応方法の発生確率に応じた数ごとに分割し、分割された数の前記部品が、それぞれの前記対応方法で整備される場合の前記物流計画を作成し、
    前記物流計画の作成を指示するステップでは、複数回、前記物流計画の作成を指示し、
    前記物流計画を選択するステップでは、複数作成された前記物流計画の中から、前記評価値に基づいて前記物流計画を選択する、
    計画方法。
  10. コンピュータに、
    整備対象の製品を使用拠点から分解拠点へ配送し、前記分解拠点において前記製品を分解し、前記製品を構成する複数の部品ごとに、その部品の状態に応じた対応方法で整備を行って、組立拠点へ配送し、前記組立拠点において、整備を行った前記部品を用いて前記製品を組み立て、組み立てた前記製品を前記使用拠点へ配送する物流計画を作成するステップと、
    前記物流計画の評価値を算出するステップと、
    前記評価値に基づいて前記物流計画を選択するステップと、
    前記物流計画の作成を指示するステップと、
    を有し、
    前記物流計画を作成するステップでは、複数の前記部品への前記対応方法の組合せごとに前記物流計画を作成し、
    前記評価値を算出するステップでは、前記対応方法の組合せごとに作成された前記物流計画の評価値である第1評価値を算出し、更に前記第1評価値に対応する前記対応方法の組合せの発生確率を乗じて第2評価値を算出し、全ての前記対応方法の組合せごとに算出した前記第2評価値を合計して第3評価値を算出し、
    前記物流計画の作成を指示するステップでは、複数回、前記対応方法の組合せごとの前記物流計画を含む物流計画群の作成を指示し、
    前記物流計画を選択するステップでは、複数作成された前記物流計画群の中から、前記第3評価値に基づいて前記物流計画を選択する処理、
    を実行させるプログラム。
  11. コンピュータに、
    整備対象の製品を使用拠点から分解拠点へ配送し、前記分解拠点において前記製品を分解し、前記製品を構成する複数の部品ごとに、その部品の状態に応じた対応方法で整備を行って、組立拠点へ配送し、前記組立拠点において、整備を行った前記部品を用いて前記製品を組み立て、組み立てた前記製品を前記使用拠点へ配送する物流計画を作成するステップと、
    前記物流計画の評価値を算出するステップと、
    前記評価値に基づいて前記物流計画を選択するステップと、
    前記物流計画の作成を指示するステップと、
    を有し、
    前記物流計画を作成するステップでは、前記製品を分解して得られる前記部品について、その部品の総数を、前記対応方法の発生確率に応じた数ごとに分割し、分割された数の前記部品が、それぞれの前記対応方法で整備される場合の前記物流計画を作成し、
    前記物流計画の作成を指示するステップでは、複数回、前記物流計画の作成を指示し、
    前記物流計画を選択するステップでは、複数作成された前記物流計画の中から、前記評価値に基づいて前記物流計画を選択する処理、
    を実行させるプログラム。
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