JP7464067B2 - 多層フィルム、包装材及び包装体 - Google Patents

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Description

本発明は、多層フィルム、包装材及び包装体に関する。詳しくは、本発明は、耐熱性及び透明性に優れ、包装袋用シーラントフィルムとして、沸水処理やレトルト処理等の過酷な処理にも好適に使用できる、ポリプロピレン系多層フィルム、並びに当該ポリプロピレン系多層フィルムを用いて得られる包装材及び包装体に関する。
ポリプロピレン系フィルムは、剛性及び耐熱性に優れ、かつ安価であることから、食品包装等の種々の包装用材料における、シーラントフィルムとして使用されることがある。
特許文献1では、3層から構成されるポリプロピレン系複合フィルムであって、中間層がプロピレン・エチレンブロック共重合体からなり、両表面層がプロピレン系ランダム共重合体からなることを特徴とするポリプロピレン系複合フィルムが提案されている。
特許文献2では、エチレン-α-オレフィン共重合体及びプロピレン系重合体を含む両表面層と、プロピレン重合体及びエチレン-プロピレン共重合体を含む中間層よりなる多層フィルムが提案されている。
特開2017-132186号公報 特開2017-105174号公報
ポリプロピレン系多層フィルムには、例えば120~135℃の高温で加圧処理を行って殺菌及び滅菌を行うレトルト処理等に耐えられる耐熱性と、内容物の視認性を維持できる透明性とが求められるようになってきた。しかしながら、従来のポリプロピレン系多層フィルムでは、優れた耐熱性と透明性とを両立することは困難であるのが現状である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、優れた耐熱性及び透明性を両立することが可能なポリプロピレン系の多層フィルムを提供することを目的とする。本発明はまた、当該多層フィルムを用いて得られる包装材及び包装体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、ポリプロピレン系多層フィルムにおける内層中の樹脂の態様を適切に調整することが重要であることを発明者らが見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の一側面に係る多層フィルムは、プロピレン単独重合体(A)70~30質量%、及びプロピレン・エチレンランダム共重合体(B)30~70質量%を含有する第一の外層と、プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)及びエチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)を含有する内層と、プロピレン単独重合体(A)70~30質量%、及びプロピレン・エチレンランダム共重合体(B)30~70質量%を含有する第二の外層と、をこの順に備え、プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)における、プロピレン樹脂の重量平均分子量Mw(PP)に対するエチレン-プロピレン共重合体の重量平均分子量Mw(EPR)の比Mw(EPR)/Mw(PP)が1.5以下である。
上記多層フィルムでは、外層がプロピレン単独重合体(A)と、プロピレン・エチレンランダム共重合体(B)とを特定の量比で含有し、かつ内層に含まれるプロピレン・エチレンブロック共重合体(C)における、プロピレン樹脂及びエチレン-プロピレン共重合体の重量平均分子量の比が特定の値以下となっている。これにより、耐熱性を維持しつつ、フィルムの透明性を低下させる要因であるフィルム内の屈折率差を低減することができる。このような効果は、従来の多層フィルム(例えば、上記特許文献1及び特許文献2)では得ることができないものであり、特にレトルト処理用途において好適な効果である。
一態様において、内層は、プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)90~50質量%及びエチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)10~50質量%を含有してよい。これにより、フィルムの柔軟性が維持され、レトルト処理後にヒートシール部のエッジ切れを抑制でき、優れたヒートシール性が得易い。
一態様において、第一の外層及び第二の外層の総厚が、多層フィルムの厚さを基準として16~42%であってよい。これにより、透明性及びヒートシール性を両立し易い。
一態様において、内層の厚さは20μm以上であってよい。これにより、フィルムの柔軟性を維持し易い。
一態様において、内層中に分散体として存在する、エチレン-プロピレン共重合体の積層方向の厚さは1.5μm以下であってよい。これにより、フィルムの透明性を維持し易い。
本発明の一側面に係る包装材は、上記の多層フィルムと、基材と、を備える。
本発明の一側面に係る包装体は、上記の包装材から製袋される。
本発明によれば、優れた耐熱性及び透明性を両立することが可能なポリプロピレン系の多層フィルムを提供することができる。また、本発明によれば、当該多層フィルムを用いて得られる包装材及び包装体を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る多層フィルムの断面図である。 図2は、実施例1にて使用したプロピレン・エチレンランダム共重合体(B)の総融解熱量と135℃で融解熱量を分割した結果を表す図である。 図3は、実施例1における内層の断面写真である。 図4は、比較例4における内層の断面写真である。
<多層フィルム>
図1は、本発明の一実施形態に係る多層フィルムの断面図である。多層フィルム10は、第一の外層1aと、内層2と、第二の外層1bと、をこの順に備える。多層フィルムは、ポリプロピレン系無延伸シーラントフィルムとして用いることができる。
[第一の外層及び第二の外層]
第一の外層及び第二の外層は、プロピレン単独重合体(A)、及びプロピレン・エチレンランダム共重合体(B)を含有する。第一の外層及び第二の外層をまとめて、単に外層という場合がある。第一の外層及び第二の外層は同一の組成を有していてもよく、異なる組成を有していてもよい。
(プロピレン単独重合体(A))
プロピレン単独重合体(A)は、例えばチーグラー・ナッタ型触媒又はメタロセン触媒を用いて、プロピレンを単独重合する方法により得ることができる。外層がプロピレン単独重合体(A)を含有することにより、外層に優れた耐熱性を付与することができる。
プロピレン単独重合体(A)としては、示差走査熱量測定(JIS K 7121)をした際の、融解開始温度が150℃以上、融解ピーク温度が155℃以上であるものを用いることができる。融解開始温度及び融点ピーク温度が共にこの範囲内であるものは、優れた耐熱性を有し、例えば高温でのレトルト処理を行った後に、包装袋の内面で融着が発生し難い。
プロピレン単独重合体(A)としては、メルトフローレート(MFR:ISO 1133)(温度230℃、荷重2.16kg)が2.0~7.0g/10分の範囲であるものを用いることができる。メルトフローレートが下限値以上であることで、成形加工時の押出機負荷が小さくなり、加工速度が低下し難く優れた生産性を維持し易い。また、メルトフローレートが上限値以下であることで、外層が優れた耐衝撃性を有し易い。
(プロピレン・エチレンランダム共重合体(B))
プロピレン・エチレンランダム共重合体(B)は、例えばチーグラー・ナッタ型触媒又はメタロセン触媒を用いて、プロピレンからなる主モノマー中にコモノマーとしてエチレンを共重合することにより得ることができる。外層がプロピレン・エチレンランダム共重合体(B)を含有することにより、優れた透明性を有する多層フィルムを得ることができる。
プロピレン・エチレンランダム共重合体(B)としては、示差走査熱量測定(JIS K 7121)をした際の、融解開始温度が140℃以上、融点ピーク温度が145℃以上であるものを用いることができる。融解開始温度及び融点ピーク温度が共にこの範囲内であるものは、優れた耐熱性を有し、例えば高温でのレトルト処理を行った後に、包装袋の内面で融着が発生し難い。
プロピレン・エチレンランダム共重合体(B)としては、示差走査熱量測定(JIS K 7121)をした際の、測定温度135℃より高温側の融解熱量ΔHと、低温側の融解熱量ΔHとの比率ΔH/ΔHが1.5~2.5の範囲であるものを用いることができる。上記比率が上限値以下であることで、フィルムの柔軟性が維持され、レトルト処理後にヒートシール部のエッジ切れを抑制でき、ヒートシール強度が低下し難い。上記比率の下限値は、レトルト処理後に包装袋の内面で融着が発生し難い観点から1.5とすることができる。
プロピレン・エチレンランダム共重合体(B)のエチレン含有量は5質量%以下であってよい。エチレン含有量が上限値以下であることで、透明性を維持しつつも耐熱性が過度に低下せず、レトルト処理後に包装袋の内面における融着を抑制し易くなる。この観点から、当該エチレン含有量は4.5質量%以下であってよく、4質量%以下であってよい。エチレン含有量の下限は特に限定されないが、フィルムの柔軟性が維持され、レトルト処理後にヒートシール部でエッジ切れを抑制でき、ヒートシール強度が低下し難い観点から、2質量%とすることができる。
プロピレン・エチレンランダム共重合体(B)のエチレン含有量は、社団法人日本分析学会 高分子分析懇談会編集 高分子分析ハンドブック(2013年5月10日,第3刷)の412~413ページに記載の、エチレン含有量の定量方法(IR法)に従い測定することができる。
外層は、プロピレン単独重合体(A)70~30質量%、及びプロピレン・エチレンランダム共重合体(B)30~70質量%を含有する。プロピレン単独重合体(A)の含有量が30質量%以上であることで、優れた耐熱性を維持することができる。この観点から、当該含有量は35質量%以上であってよく、40質量%以上であってよい。プロピレン単独重合体(A)の含有量が70質量%以下であることで、すなわち、プロピレン・エチレンランダム共重合体(B)の含有量が少なくとも30質量%以上であることで、優れた透明性、ヒートシール性を発現することができる。この観点から、プロピレン単独重合体(A)の含有量は65質量%以下であってよく、60質量%以下であってよい。以上の観点から、プロピレン・エチレンランダム共重合体(B)の含有量は、35~65質量%であってよく、40~60質量%であってよい。
[内層]
内層は、プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)及びエチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)を含有する。
(プロピレン・エチレンブロック共重合体(C))
プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)は、第一工程でプロピレン重合体(C1)を製造し、次いで、第二工程で気相重合によりエチレン-プロピレン共重合体(C2)を製造することで得ることができる共重合体である。プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)は、プロピレン重合体末端とエチレン-プロピレン共重合体末端が結合されたブロック共重合体ではなく、一種のブレンド系の共重合体である。内層がプロピレン・エチレンブロック共重合体(C)を含有することにより、フィルムの柔軟性が維持され、レトルト処理後にヒートシール部のエッジ切れを抑制でき、優れたヒートシール性を得易い。
プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)は、上記のとおり構成成分としてプロピレン重合体成分(C1)及びエチレン-プロピレン共重合体成分(C2)を含む。プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)における、プロピレン重合体の重量平均分子量Mw(PP)に対するエチレン-プロピレン共重合体の重量平均分子量Mw(EPR)の比Mw(EPR)/Mw(PP)は1.5以下である。これにより、内層が好適な透明性を有することができる。この観点から、当該比は1.3以下であってよく、1.2以下であってよい。
重量平均分子量比は以下のようにして測定することができる。まず、プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)5gにn-デカン200mlを加え、145℃において完全溶解する。その後、室温まで放冷した後、析出物ろ別し、分離する。ろ別したものをプロピレン樹脂成分とし、残分の溶解液を乾燥機内で溶媒を完全に除去する事でエチレン―プロピレン共重合体成分を得る。得られた各成分にGPC測定用移動相20mlを加え、145℃溶解した後、孔径1.0μmの焼結フィルターで熱ろ過し、ろ液を測定液として準備する。測定装置として、東ソー製HLC-8321GPC/HT型高温ゲル浸透クロマトグラフを用い、カラムサイズ内径7.5mm、長さ300mm、温度140℃、移動相としてo-ジクロロベンゼン(安定剤;0.025wt%BHT含有)、流量1.0mlの条件において、単純PS換算法を用いて分子量を測定する。得られた結果について、プロピレン樹脂成分の重量平均分子量Mw(PP)、エチレン-プロピレン共重合体成分の重量平均分子量Mw(EPR)の比を重量平均分子量比Mw(EPR)/Mw(PP)とする。
内層中に分散体として存在する、上記のエチレン-プロピレン共重合体の積層方向の厚さは1.5μm以下であってよい。エチレン-プロピレン共重合体はいわゆるエラストマー成分であり、その積層方向における厚さがこの範囲であることで、内部ヘーズ値の上昇を抑制し易い。これによりフィルム全体の曇りが抑えられ、内容物を視認し易くなる。この観点から、当該厚さは1.25μm以下であってよく、1.0μm以下であってよい。
プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)としては、メルトフローレート(MFR:ISO 1133)(温度230℃、荷重2.16kg)が0.5~2.5g/10分の範囲であるものを用いることができる。メルトフローレートが下限値以上であることで、成形加工時の押出機負荷が小さくなり、加工速度が低下し難く優れた生産性を維持し易い。メルトフローレートが上限値以下であることで、内層が優れた柔軟性を有し易く、ヒートシール部のエッジ切れを抑制でき、優れたヒートシール性を得易い。
プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)は、上記プロピレン重合体(C1)90~60質量%及びエチレン-プロピレン共重合体(C2)10~40質量%を含有してよい。各成分がこの範囲であることにより、優れたヒートシール性が得易い。この観点から、プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)は、プロピレン重合体(C1)87.5~65質量%及びエチレン-プロピレン共重合体(C2)12.5~35質量%を含有してよく、プロピレン重合体(C1)85~70質量%及びエチレン-プロピレン共重合体(C2)15~30質量%を含有してよい。
プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)に含まれている、エチレン-プロピレン共重合体(C2)のエチレン含有量は、特に制限はないが、20~40質量%の範囲とすることができる。エチレン含有量が上限値以下であることで、生成物のタック性を抑制することができ、製造時に生成物のタックによる汚染がし難く優れた生産性を維持し易い。エチレン含有量が下限値以上であることで、フィルムの柔軟性が維持され、レトルト処理後にヒートシール部のエッジ切れを抑制でき、優れたヒートシール性を得易い。
(エチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D))
エチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)は、例えばヘキサン、ヘプタン、灯油等の不活性炭化水素、又はプロピレン等の液化α-オレフィン溶媒の存在下で行うスラリー重合法、無溶媒下の気相重合法などにより得ることができる。具体的には、エチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)は、公知の多段重合法を用いて得られる。すなわち、第1段の反応器でプロピレン及び/又はプロピレン-α-オレフィン重合体を重合した後、第2段の反応でプロピレンとα-オレフィンとの共重合により得ることができる、重合型高ゴム含有ポリプロピレン系樹脂である。内層がエチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)を含有することにより、フィルムに柔軟性を付与し易く、ヒートシール部のエッジ切れを抑制でき、優れたヒートシール性を得易い。
エチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)としては、メルトフローレート(MFR:ISO 1133)(温度230℃、荷重2.16kg)が0.5~3.5g/10分の範囲であるものを用いることができる。メルトフローレートが下限値以上であることで、成形加工時の押出機負荷が小さくなり、加工速度が低下し難く優れた生産性を維持し易い。メルトフローレートが上限値以下であることで、プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)とエチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)との相容性が良好となり、耐衝撃性が低下し難い。
エチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)としては、プロピレン含有量とエチレン含有量の比(プロピレン含有量/エチレン含有量)が1.5~4の範囲であるものを用いることができる。上記比が下限以上であることで、フィルムの柔軟性が維持され、レトルト処理後にヒートシール部のエッジ切れを抑制でき、優れたヒートシール性を得易い。上記比が上限値以下であることで、プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)とエチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)との相容性が良好となり、透明性が低下し難い。
内層は、プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)90~50質量%及びエチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)10~50質量%を含有してよい。プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)の含有量が50質量%以上であることで、優れたヒートシール性を維持し易い。この観点から、当該含有量は60質量%以上であってよく、70質量%以上であってよい。プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)の含有量が90質量%以下であることで、すなわち、エチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)の含有量が少なくとも10質量%以上であることで、さらに優れたヒートシール性を発現することができる。この観点から、プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)の含有量は87.5質量%以下であってよく、85質量%以下であってよい。以上の観点から、エチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)の含有量は、12.5~40質量%であってよく、15~30質量%であってよい。
内層に使用する樹脂のみを、250℃の条件にて押出機を用いて厚さ60μmのフィルム状に成形した際、以下のようにして測定される内部ヘーズ値は5%以下であってよく、4%以下であってよい。
[内部ヘーズ測定]
作製したフィルムを70mm×70mmに切出し、フィルムの受光範囲両表面へシリコーンオイルを塗布した後、平滑なフィルムで均一厚みにならし、村上色彩技術研究所製のヘーズメーター(型番HM-150)を用いて、JIS K 7136に準拠し、測定する。
多層フィルムの厚さは、例えば包装材料用のフィルムとして使用可能な範囲であれば特に制限されることはないが、フィルムが厚すぎる場合にはコストデメリットとなる。このため、多層フィルムの厚さは100μm以下とすることができ、50~70μmであってよい。
外層の厚さ(すなわち第一の外層及び第二の外層の総厚)は、多層フィルムの厚さを基準として16~42%であってよい。外層の厚さの割合が下限値以上であることで、優れた透明性を得易く、また上限値以下であることで、フィルムのヒートシール性の低下を抑制することができ、実用性が得られ易い。この観点から、外層の厚さの割合は20~35%であってよい。
内層の厚さは20μm以上であってよい。これにより、フィルムの柔軟性が維持され、レトルト処理後にフィルムが破断し難くなり、ヒートシール強度が低下し難い。この観点から、内層の厚さは25μm以上であってよく、30μm以上であってよい。内層の厚さの上限値は特に限定されないが、コストデメリットとなるため、50μmとすることができる。
<多層フィルムの特性>
多層フィルムの表面粗さ、すなわち、多層フィルムを構成する外層の算術平均粗さRa(JIS B 0601-2001)は、0.05~0.15μmであってよい。Raが下限値以上であることで、多層フィルム同士の滑り性が良好になり易く、優れた加工性を維持し易い。Raが上限値以下であることで、フィルム表面の凹凸による乱反射が生じ難くなり、優れた透明性が得られ易い。
JIS K 7136に準拠して測定した、厚さ60μmの多層フィルムのヘーズ値は15%以下であってよい。ヘーズ値が15%以下であることは、内容物の視認性が維持され易いことを意味する。
下記に準拠して行った融着試験における、多層フィルムの融着強度は2.0N/15mm以下であってよい。融着強度が2.0N/15mm以下であることは、135℃の高温にてレトルト処理を行った際、フィルム同士が融着し難いことを意味する。
[融着試験]
テスター産業株式会社製のヒートシーラーを用いて、シール圧0.03MPa、シール時間30秒間、シール幅10mm、シール温度135℃の条件で、多層フィルム同士をヒートシールする。その後、ヒートシールされた多層フィルムを15mm幅×80mmに切出し、株式会社島津製作所製の引張試験機を用いて、300mm/minの引張速度でT字剥離を行い、ヒートシール部分の融着強度を測定する。
<多層フィルムの製造方法>
多層フィルムを製造する方法は特に制限されるものではなく、公知の方法を使用することが可能である。例えば、熱成形加工の方法としては、単軸スクリュー押出機、2軸スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機等の一般的な混和機を用いた溶融混練方法、各成分を溶解又は分散混合後、溶剤を加熱除去する方法等が挙げられる。作業性を考慮した場合、単軸スクリュー押出機又は2軸スクリュー押出機を使用することができる。単軸押出機を用いる場合、スクリューとしては、フルフライトスクリュー、ミキシングエレメントを持つスクリュー、バリアフライトスクリュー、フルーテッドスクリュー等が挙げられ、これらを特に制限なく使用することができる。2軸混練装置としては、同方向回転2軸スクリュー押出機、異方向回転2軸スクリュー押出機等を用いることができ、またスクリュー形状としてはフルフライトスクリュー、ニーディングディスクタイプ等特に限定なく用いることができる。
上記方法において、多層フィルムを単軸押出機又は2軸押出機等により溶融したのち、フィードブロック又はマルチマニホールドを介しTダイで製膜する方法を用いることが可能である。
得られた多層フィルムは、必要に応じて適宜後工程適性を向上する表面改質処理を施されてよい。例えば、単体フィルム使用時の印刷適性向上や、積層使用時のラミネート適性向上のために、印刷面や基材と接触する面に対して表面改質処理を行ってよい。表面改質処理としては、コロナ放電処理、プラズマ処理、フレーム処理等のフィルム表面を酸化させることにより官能基を生じさせる処理や、コーティングにより易接着層を形成するウェットプロセスによる改質処理が挙げられる。
<包装材>
多層フィルムは、単体フィルムとして用いてもよく、基材と積層して用いてもよく、その包装材としての使用方法は特に制限されるものではない。
多層フィルムを基材と積層して用いる場合、包装材は、上記の多層フィルムと基材とを備えることができる。そのような包装材は、具体的には上記の多層フィルムに、二軸延伸ポリアミドフィルム(ONy)、二軸延伸ポリエステルフィルム(PET)、印刷紙、金属箔(AL箔)、透明蒸着フィルム等の基材を少なくとも1層積層し、積層体を形成することで得ることができる。積層体の製造方法は、積層体を構成するフィルムに接着剤を用いて貼合せる通常のドライラミネート法が好適に採用できるが、必要に応じて多層フィルムを基材上に直接押出ラミネートする方法も採用することができる。
積層体の積層構造は、包装体の要求特性、例えば包装する食品の品質保持期間を満たすバリア性、内容物の重量に対応できるサイズ・耐衝撃性、内容物の視認性等に応じて適宜調整することができる。
<包装体>
包装体は上記の包装材から製袋されてよく、その製袋様式に関してはとくに制限されない。例えば上記の包装材(積層体)は、多層フィルムをシール材とする、平袋、三方袋、合掌袋、ガゼット袋、スタンディングパウチ、スパウト付きパウチ、ビーク付きパウチ等に用いることが可能である。
以下、本発明を実施例を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
<積層フィルムの作製>
(実施例1)
以下に示すプロピレン単独重合体(A)、プロピレン・エチレンランダム共重合体(B)、プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)、エチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)を準備した。
(プロピレン単独重合体(A))
示差走査熱量測定(JIS K 7121)をした際の、融解開始温度が153℃、融解ピーク温度が159℃であり、かつメルトフローレート(MFR:ISO 1133)(温度230℃、荷重2.16kg)が3.0g/10分であるプロピレン単独重合体。
(プロピレン・エチレンランダム共重合体(B))
示差走査熱量測定(JIS K 7121)をした際の、融解開始温度が142℃、融解ピーク温度が147℃、ΔH/ΔHが1.84であり、かつエチレン含有量が3.4質量%であるプロピレン・エチレンランダム共重合体。
エチレン含有量の測定は、社団法人日本分析学会 高分子分析懇談会編集 高分子分析ハンドブック(2013年5月10日,第3刷)の412~413ページに記載の、エチレン含有量の定量方法(IR法)に従い行った。
ΔH/ΔHは、示差走査熱量測定(JIS K 7121)をした際の、測定温度135℃より高温側の融解熱量ΔHと、低温側の融解熱量ΔHとの比率である。図2は、プロピレン・エチレンランダム共重合体(B)の総融解熱量と135℃で融解熱量を分割した結果を表す図である。
(プロピレン・エチレンブロック共重合体(C))
メルトフローレート(MFR:ISO 1133)(温度230℃、荷重2.16kg)が2.0g/10分であり、プロピレン重合体77.1質量%及びエチレン-プロピレン共重合体22.9質量%を含有し、プロピレン重合体の重量平均分子量Mw(PP)に対するエチレン-プロピレン共重合体の重量平均分子量Mw(EPR)の比Mw(EPR)/Mw(PP)が1.25であるプロピレン・エチレンブロック共重合体。
重量平均分子量比は以下のようにして測定した。プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)5gにn-デカン200mlを加え、145℃において完全溶解した。その後、室温まで放冷した後、析出物ろ別し、分離した。ろ別したものをプロピレン樹脂成分とし、残分の溶解液を乾燥機内で溶媒を完全に除去する事でエチレン―プロピレン共重合体成分を得た。得られた各成分にGPC測定用移動相20mlを加え、145℃溶解した後、孔径1.0μmの焼結フィルターで熱ろ過し、ろ液を測定液として準備した。測定装置として、東ソー製HLC-8321GPC/HT型高温ゲル浸透クロマトグラフを用い、カラムサイズ内径7.5mm、長さ300mm、温度140℃、移動相としてo-ジクロロベンゼン(安定剤;0.025wt%BHT含有)、流量1.0mlの条件において、単純PS換算法を用いて分子量を測定した。得られた結果について、プロピレン樹脂成分の重量平均分子量Mw(PP)、エチレン-プロピレン共重合体成分の重量平均分子量Mw(EPR)の比を重量平均分子量比Mw(EPR)/Mw(PP)とした。
(エチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D))
メルトフローレート(MFR:ISO 1133)(温度230℃、荷重2.16kg)が0.6g/10分であり、かつプロピレン含有量/エチレン含有量が2.7であるエチレン・プロピレン共重合体エラストマー。
外層形成用に、プロピレン単独重合体(A)70質量%及びプロピレン・エチレンランダム共重合体(B)30質量%をペレット状態で混合した樹脂混合体を用い、内層形成用に、プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)83質量%及びエチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)17質量%をペレット状態で混合した樹脂混合体を用いた。それぞれの原料を250℃に温調した押出機に供給し、溶融状態にて混錬して、フィードブロックを持つTダイ押出機にて第一の外層及び第二の外層の厚さがそれぞれ10μm、内層の厚さが40μmとなるように積層し、実施例1のフィルムを作製した。
(実施例2)
プロピレン単独重合体(A)とプロピレン・エチレンランダム共重合体(B)の混合割合を、表1に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例2のフィルムを作製した。
(実施例3)
プロピレン単独重合体(A)とプロピレン・エチレンランダム共重合体(B)の混合割合を、表1に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例3のフィルムを作製した。
(実施例4)
外層及び内層の厚さを、表1に示すように変更したこと以外は、実施例2と同様にして実施例4のフィルムを作製した。
(実施例5)
プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)に代えて、以下のプロピレン・エチレンブロック共重合体(C´)を用いたこと、またプロピレン・エチレンブロック共重合体(C´)とエチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)の混合割合を、表1に示すように変更したこと以外は、実施例2と同様にして実施例5のフィルムを作製した。
(プロピレン・エチレンブロック共重合体(C´))
メルトフローレート(MFR:ISO 1133)(温度230℃、荷重2.16kg)が1.8g/10分であり、プロピレン重合体81.5質量%及びエチレン-プロピレン共重合体18.5質量%を含有し、プロピレン重合体の重量平均分子量Mw(PP)に対するエチレン-プロピレン共重合体の重量平均分子量Mw(EPR)の比Mw(EPR)/Mw(PP)が1.16であるプロピレン・エチレンブロック共重合体。
(実施例6)
プロピレン・エチレンブロック共重合体(C´)とエチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)の混合割合を、表1に示すように変更したこと以外は、実施例5と同様にして実施例6のフィルムを作製した。
(実施例7)
プロピレン・エチレンブロック共重合体(C´)とエチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)の混合割合を、表1に示すように変更したこと以外は、実施例5と同様にして実施例7のフィルムを作製した。
(実施例8)
プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)とエチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)の混合割合を、表1に示すように変更したこと以外は、実施例2と同様にして実施例8のフィルムを作製した。
(比較例1)
プロピレン・エチレンランダム共重合体(B)のみを用いて外層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして比較例1のフィルムを作製した。
(比較例2)
プロピレン・エチレンランダム共重合体(B)に代えて、以下のエラストマー樹脂を用いたこと、またプロピレン単独重合体(A)とエラストマー樹脂の混合割合を、表2に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例2のフィルムを作製した。
(エラストマー樹脂)
メタロセン触媒を用いて、エチレンを主モノマーとしてコモノマーにブテン-1を用いたオレフィン系エラストマーであり、かつメルトフローレート(MFR:ISO 1133)(温度190℃、荷重2.16kg)が3.6g/10分であるエラストマー樹脂。
(比較例3)
プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)83質量%及びエチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)17質量%をペレット状態で混合した樹脂混合体を用いて、厚さ60μmの比較例3のフィルムを作製した。
(比較例4)
プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)に代えて、以下のプロピレン・エチレンブロック共重合体(E)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして比較例4のフィルムを作製した。
(プロピレン・エチレンブロック共重合体(E))
メルトフローレート(MFR:ISO 1133)(温度230℃、荷重2.16kg)が2.5g/10分であり、プロピレン重合体81.0質量%及びエチレン-プロピレン共重合体19.0質量%を含有し、プロピレン重合体の重量平均分子量Mw(PP)に対するエチレン-プロピレン共重合体の重量平均分子量Mw(EPR)の比Mw(EPR)/Mw(PP)が1.65であるプロピレン・エチレンブロック共重合体。
(比較例5)
プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)に代えて、プロピレン・エチレンブロック共重合体(E)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして比較例5のフィルムを作製した。
(比較例6)
プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)に代えて、プロピレン・エチレンブロック共重合体(E)を用いたこと以外は、実施例3と同様にして比較例6のフィルムを作製した。
<各種評価>
各例で得られたフィルムに対し以下の評価を行った。結果を表1及び表2に示す。
[分散体厚さ測定方法]
各例で得られた多層フィルムを光硬化性樹脂で固めた後、Leica社製のウルトラミクロトームにて断面を切り出し、四酸化ルテニウムを用いてエチレン-プロピレン共重合体成分を染色した。そして、フィルム断面を、株式会社日立ハイテクノロジーズ製の走査型電子顕微鏡(型番S-4800)を用いて、10000倍に拡大して断面観察し、分散体としてのエチレン-プロピレン共重合体成分の厚さを測定した。測定はフィルム作製時の流れ方向(MD)に沿って実施した。図3は、実施例1における内層の断面写真である。図4は、比較例4における内層の断面写真である。
[内部ヘーズ測定]
内層に使用した樹脂のみを、250℃の条件にて押出機を用いて厚さ60μmのフィルム状に成形した。このフィルムを70mm×70mmに切出し、フィルムの受光範囲両表面へシリコーンオイルを塗布した後、平滑なフィルムで均一厚みにならし、村上色彩技術研究所製のヘーズメーター(型番HM-150)を用いて、JIS K 7136に準拠し、内部ヘーズを測定した。
[表面粗さ測定]
各例で得られたフィルムの表面粗さ(外層の表面粗さ)を測定した。測定装置として、株式会社ミツトヨ製の小型表面粗さ測定機サーフテストを用いた。カットオフ値λcを0.25として、算術平均粗さRa(JIS B 0601-2001)の測定を行った。
[ヘーズ測定]
JISK7136に記載されているヘーズの測定方法に則り、村上色彩技術研究所製のヘーズメーター(型番HM-150)を用いて評価を実施した。
[ヒートシール性評価]
厚さ12μmの二軸延伸ポリエステルフィルム(PET)と、厚さ15μmの二軸延伸ポリアミドフィルム(ONy)と、厚さ9μmのAL箔と、各例で得られたフィルム(ポリプロピレン系フィルム)を、ウレタン系接着剤を用いて通常のドライラミネート法で貼り合せ、次の構成の積層体を形成した。
積層体構成:PET/接着剤/ONy/接着剤/AL箔/接着剤/ポリプロピレン系フィルム
この積層体の、ポリプロピレン系フィルム同士を対向させて、テスター産業株式会社製のヒートシーラーを用いて、シール圧0.2MPa、シール時間1秒間、シール幅5mm、シール温度200℃の条件でヒートシールした。その後、135℃で40分間レトルト処理を行った。レトルト処理を行ったフィルムを15mm幅×80mmに切出し、株式会社島津製作所製の引張試験機を用いて、300mm/minの引張速度でT字剥離を行い、ヒートシール強度を測定した。
[融着強度測定]
テスター産業株式会社製のヒートシーラーを用いて、シール圧0.03MPa、シール時間30秒間、シール幅10mm、シール温度135℃の条件で、各例で得られたフィルム同士をヒートシールした。その後、ヒートシールされたフィルムを15mm幅×80mmに切出し、株式会社島津製作所製の引張試験機を用いて、300mm/minの引張速度でT字剥離を行い、ヒートシール部分の融着強度を測定した。
Figure 0007464067000001
Figure 0007464067000002
本発明のポリプロピレン系の多層フィルムは、耐熱性及び透明性を高いレベルで両立しており、レトルト包装用のシーラントフィルムに好適に使用できる。
10…多層フィルム、1a…第一の外層、1b…第二の外層、2…内層。

Claims (6)

  1. プロピレン単独重合体(A)70~30質量%、及びエチレン含有量が5質量%以下であるプロピレン・エチレンランダム共重合体(B)30~70質量%を含有する第一の外層と、
    プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)及びエチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)を含有する内層と、
    プロピレン単独重合体(A)70~30質量%、及びエチレン含有量が5質量%以下であるプロピレン・エチレンランダム共重合体(B)30~70質量%を含有する第二の外層と、をこの順に備え、
    前記プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)が、プロピレン重合体及びエチレン-プロピレン共重合体を含み、
    前記内層中に分散体として存在する、前記エチレン-プロピレン共重合体の積層方向の厚さが1.5μm以下である、多層フィルム。
  2. 前記内層が、前記プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)90~50質量%及び前記エチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)10~50質量%を含有する、請求項1に記載の多層フィルム。
  3. 前記第一の外層及び前記第二の外層の総厚が、前記多層フィルムの厚さを基準として16~42%である、請求項1又は2に記載の多層フィルム。
  4. 前記内層の厚さが20μm以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載の多層フィルム。
  5. 請求項1~のいずれか一項に記載の多層フィルムと、基材と、を備える包装材。
  6. 請求項に記載の包装材から製袋された包装体。
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