JP7460396B2 - 衝突検知装置 - Google Patents

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Description

この発明は、衝突検知装置に係り、特に、車両のバンパビームの前側に配置される衝突検知装置に関する。
近年、車両の前部に衝突体が衝突した際に、当該衝突を検出する衝突検知装置が出現している。このような衝突検知装置は、車両のバンパビームの前側に衝撃吸収部と衝撃検出部が配置されており、衝撃吸収部で衝突の衝撃を吸収し、衝撃検出部で衝突の衝撃を検出する。衝撃検出部で検出される衝撃に基づいて、車両の前部に設けられたエアバッグを膨張展開する。これにより、エアバッグが衝突体を保護する。
このような衝撃検出部は、保護対象以外の小動物などの場合でもエアバッグが展開してしまい、運転者の視界が妨げられるなどの問題があった。このため、衝突時に於いて衝突した物体を区別して検出することが求められている。
当該区別検出する技術として、例えば、特許文献1には、誤った衝突判定が行われることを防止する車両用衝突検知装置が提案されている。この車両用衝突検知装置は、内部の空間に圧力センサが配置されたチャンバ部材を有し、このチャンバ部材の車両前方側の面を法線が斜め上方を向く傾斜面にしている。これにより、軽衝突ではチャンバ部材への外力が大幅に軽減されるため、人が衝突した場合の衝撃と軽い衝突体が衝突した場合の衝撃とをそれぞれ区別して検出することができる。
また、特許文献2では、車両と歩行者との衝突を精度良く検知することができる歩行者衝突検知装置が記載されている。具体的には、特許文献2では、衝突を検知する圧力チャンバの上面および下面に肉厚部を形成することで、圧力チャンバの変形量を制御し、圧力チャンバの変形を用いた衝突検知の精度を向上することができる。
更に、特許文献3では、検出用チューブ部材を有する車両用衝突検知装置に於いて、検出用チューブ部材の肉厚が、別部材として設けられる前壁部の肉厚よりも厚く形成される発明が記載されている。これにより、検出用チューブ部材を用いた検出を高精度に行うことが出来るとされている。
特開2009-214845号公報 特開2011-246075号公報 特開2015-81070号公報
しかしながら、上記した衝突検知装置では、衝突の検知精度を向上させる観点から改善の余地があった。
具体的には、車両前部に対して発生する衝突は、車両前部に歩行者が衝突する歩行者衝突と、歩行者以外の物体、例えば小動物等が車両前部に衝突する軽衝突と、を含む。歩行者衝突が発生した場合と軽衝突が発生した場合とでは、衝突検知部に衝撃が加わる方向が異なるが、上記した各特許文献に記載された衝突検知装置では、両者を明確に区別して検知することは簡単ではなかった。
また、歩行者衝突と軽衝突とを区別して検知するために、バンパフェイスと衝突検知部との間に、歩行者衝突と軽衝突とで変形特性が異なるスペーサを配設することも考えられる。しかしながら、歩行者衝突が発生した際に、スペーサの潰れ残りが発生することで、歩行者を衝撃から充分に保護することが難しい課題が発生する。
本発明は、このような問題点を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、歩行者衝突と軽衝突とを明確に区別して検知することができる衝突検知装置を提供することにある。
本発明の衝突検知装置は、車両前部のバンパフェイスとバンパビームとの間で車両幅方向に沿って伸び、車両が衝突した際に変形することで衝撃を吸収する衝撃吸収部と、前記車両幅方向に沿って伸び、前記車両が衝突した際に変形することで、衝突が発生したことを検知する衝突検知部と、前記衝突検知部の下部分の剛性を補強する補強部と、を具備し、前記補強部は、下面部と、前面部と、後面部と、を具備し、前記前面部は、前記後面部よりも、長く形成されることを特徴とする。
本発明の衝突検知装置は、車両前部のバンパフェイスとバンパビームとの間で車両幅方向に沿って伸び、車両が衝突した際に変形することで衝撃を吸収する衝撃吸収部と、前記車両幅方向に沿って伸び、前記車両が衝突した際に変形することで、衝突が発生したことを検知する衝突検知部と、前記衝突検知部の下部分の剛性を補強する補強部と、を具備し、前記補強部は、下面部と、前面部と、後面部と、を具備し、前記前面部は、前記後面部よりも、長く形成されることを特徴とする。本発明によれば、衝突検知部の下部分を補強部で補強することで、軽衝突が発生した際における衝突検知部の変形を抑制し、歩行者衝突を誤検知することを抑制できる。更に、本発明によれば、歩行者衝突が発生した際に、長い前面部により衝突検知部を充分に圧縮変形させ、歩行者衝突を確実に検知できる。
本発明の実施の形態に係る衝突検知装置を備えた車両を示す図であり、(A)は車両前部を示す斜視図であり、(B)は衝突検知装置等を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係る衝突検知装置を示す図であり、(A)は衝突検知装置を示す側方断面図であり、(B)は衝突検知部が形成される部分を拡大して示す側方断面図である。 本発明の実施の形態に係る衝突検知装置の接続構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る衝突検知装置を示す図であり、(A)は歩行者衝突が発生した際の衝突検知装置の挙動を示す側方断面図であり、(B)は衝突検知部の変形状況を詳細に示す側方断面図である。 本発明の実施の形態に係る衝突検知装置を示す図であり、(A)は軽衝突が発生した際の衝突検知装置の挙動を示す側方断面図であり、(B)は衝突検知部の変形状況を詳細に示す側方断面図である。 本発明の他の形態に係る衝突検知装置を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る衝突検知装置11を備えた車両10を図面に基づき詳細に説明する。以下の説明に於いては前後上下左右の各方向を用いるが、左右とは車両10を前方から見た場合の左右である。また、以下の説明では、車両10の前部に歩行者が衝突する現象を歩行者衝突と称し、車両10の前部に歩行者以外の小動物等が衝突する現象を軽衝突と称する。
図1(A)は車両前部を示す斜視図であり、図1(B)は衝突検知装置等を示す分解斜視図である。
図1(A)を参照して、車両10の前部の意匠部分は、上方から、フロントフード12、グリル16およびバンパフェイス14から構成されている。本形態の衝突検知装置11を構成する部材は、グリル16またはバンパフェイス14の後方に設けられている。車両10が歩行者に衝突したことを衝突検知装置11が検出すると、後述するECU20が、フロントフード12の近傍に配置されたエアバッグ22(不図示)が膨張展開し、歩行者を二次衝突から保護する。また、ポップアップフード23(不図示)が動作し、フロントフード12の後方部分が上方に持ち上げられ、歩行者の頭部に与える衝撃を軽減する。ここで、エアバッグ22とポップアップフード23は両者が採用されても良いし、何れか一方が採用されても良い。
図1(B)を参照して、衝突検知装置11は、車両10のバンパフェイス14とバンパビーム13との間で車両幅方向に沿って伸び、車両10が衝突した際に変形することで衝撃を吸収する衝撃吸収部17と、車両幅方向に沿って伸び、車両10が衝突した際に変形することで、衝突が発生したことを検知する衝突検知部15と、衝突検知部15の下部分の剛性を補強する補強部28と、を具備する。
衝撃吸収部17は、発泡ポリプロピレン等の発泡樹脂材、あるいは、ポリプロピレン等の樹脂材からなり、車両10の左方端部側から右方端部側まで連続して形成されている。衝撃吸収部17は、後述するバンパビーム13の前面に取り付けられている。段差部171は、衝撃吸収部17の前端下方部分を前方に向かって連続的に突出させた部分である。段差部171の上面は平坦面とされている。
衝突検知部15は、衝撃吸収部17の前方部分に配設され、略チューブ状を呈している。衝突検知部15の具体的な形状は、図2等を参照して後述する。衝突検知部15は、歩行者衝突および軽衝突が発生した際に潰れるように変形し、後述する検出装置18が、衝突検知部15の変形量をセンシングすることで、歩行者衝突または軽衝突を検知している。具体的には、衝突検知部15の内部の圧力変化、衝突検知部15から外部に放出される空気の流速や流量等の変化を、後述する検出装置18が検出することで、衝突検知部15の変形量をセンシングする。ここで、検出装置18としては、例えば、衝突検知部15の両端側に配置された圧力センサを採用できる。
補強部28は、衝撃吸収部17の段差部171の上面に配置された部材である。後述するように、補強部28は、衝突検知部15を補強し、歩行者衝突が発生した際に大きく変形する。一方、補強部28は、軽衝突が発生した際の変形量は小さい。補強部28の詳細は、図2等を参照して後述する。
バンパビーム13は車両10の幅方向に伸び、金属板から成る略矩形断面を有する筒状の部材であり、衝撃吸収部17等を支持し、且つ、大衝突時のエネルギを吸収する役割を有する。歩行者衝突や軽衝突の際には、バンパビーム13は原則として変形せず、衝突検知装置11を後方から支持する。
図2を参照して、衝突検知装置11の構成を詳述する。図2(A)は衝突検知装置11を示す側方断面図であり、図2(B)は衝突検知部15が形成される部分を拡大して示す側方断面図である。
図2(A)を参照して、ここでは、衝撃吸収部17は、バンパビーム13の前面とバンパフェイス14の後面との間に配置されている。
図2(B)を参照して、衝突検知部15は、補強部28に収納されている。また、補強部28は、衝突検知部15の下面に密着している。ここで、衝突検知部15は、補強部28に嵌め込まれることで密着しても良いし、接着材等の接着手段により衝突検知部15と補強部28とを密着させても良い。
補強部28は、略水平方向に伸びる面部材である下面部281と、下面部281の前端から上方に向かって略垂直に伸びる面部材である前面部282と、下面部281の後端から上方に向かって伸びる面部材である後面部283と、を有している。補強部28は、一体成型された高剛性の合成樹脂から成る。補強部28の材料としては、衝突検知部15の下部分よりも硬質な材料、例えばPP(ポリプロピレン)等を採用することができる。
上下後方に於いて、前面部282は後面部283よりも長く生成されている。また、前面部282の上端は衝突検知部15の上端よりも上方に配置されている。係る構成により、歩行者衝突が発生した際に、前面部282がその下端を支点として後方に向かって倒れ込むことで、衝突検知部15を効果的に圧縮変形させることが出来る。また、後面部283の上端は、衝突検知部15の上下方向中心よりも下方に配置されている。
衝突検知部15は、圧縮力が作用していない状況で略円環形状の断面を有するチューブ状の部材である。衝突検知部15の材料としては、軟らかいエラストマー材、例えばTPO(オレフィン系エラストマー)やゴム等を採用することができる。衝突検知部15の断面形状としては、円環形状以外の形状を採用することもできる。
衝撃吸収部17の前端に段差部171が形成され、衝突検知部15および補強部28は、段差部171の平坦な上面に配置される。衝突検知部15および補強部28が、衝撃吸収部17の前方側に配置されることで、歩行者衝突および軽衝突が発生した際に、当該衝突を衝突検知部15および補強部28で良好に区別して検知することが出来る。
段差部171の上方の衝撃吸収部17には、前方を向く平坦面である前面部172が形成されている。よって、歩行者衝突が発生した際に、衝突検知部15および補強部28は、衝撃吸収部17の前面部172により後方から支えられることで良好に圧縮変形し、歩行者衝突を正確に検知できる。
図3は、衝突検知装置11の接続構成を示すブロック図である。衝突検知装置11は、ECU20と、検出装置18と、速度センサ19と、エアバッグ22と、ポップアップフード23と、報知装置25と、を有している。
ECU20は、CPU21と、RAM24とを有する演算制御部であり、出力側端子と入力側端子とを有する。ECU20の入力側端子には、検出装置18および速度センサ19が接続されている。ECU20の出力側端子には、エアバッグ22、ポップアップフード23および報知装置25が接続されている。ECU20は、検出装置18および速度センサ19等から入力される入力情報に基づいて、所定の演算処理を実行し、エアバッグ22、ポップアップフード23および報知装置25等の動作を制御するための出力信号を出力する。
検出装置18は、上記したように、衝突検知部15の内部圧力等に応じた電気信号をECU20に入力する。ECU20は、検出装置18が検知する衝突検知部15の内部圧力変化が一定以上であれば歩行者衝突が発生したと判断する一方、当該圧力変化が一定未満であれば軽衝突と判断する。
速度センサ19は、タイヤの回転速度等に基づいて、車両10の走行速度を示す電気信号をECU20に入力する。ECU20は、速度センサ19が検出した車両10の走行速度が一定以下で歩行者衝突が発生した場合に、歩行者を保護するべく、エアバッグ22の膨張展開およびポップアップフード23の起動を行う。
エアバッグ22およびポップアップフード23は、図1を参照して説明したとおりであり、歩行者衝突が発生した際に歩行者を保護するべく、ECU20の指示に基づいて、エアバッグ22は膨張展開し、ポップアップフード23は隆起するように変位する。
報知装置25は、特定の表示または発音を行うことで、歩行者衝突または軽衝突が発生した旨を、車両10に搭乗する乗員に報知する。
図4および図5を参照して、歩行者衝突および軽衝突が衝突した際の衝突検知装置11の挙動を説明する。図4は歩行者衝突が発生した際における衝突検知装置11の挙動を示し、図5は軽衝突が発生した際における衝突検知装置11の挙動を示す。
図4を参照して、歩行者衝突が発生した際における衝突検知装置11の挙動を説明する。図4(A)は歩行者衝突が発生した際の衝突検知装置11の挙動を示す側方断面図であり、図4(B)は衝突検知部15の変形状況を詳細に示す側方断面図である。ここでは、図面の簡略化のために、図2(A)に示したバンパフェイス14およびグリル16は、図示していない。
図4(A)を参照して、車両10の前部に歩行者26が衝突する歩行者衝突が発生すると、図2(A)に示したバンパフェイス14およびグリル16が、後方に向かって変形する。更に、衝撃吸収部17、衝突検知部15および補強部28が後方に向かって変形する。特に衝撃吸収部17が変形することで、衝撃エネルギが吸収され、歩行者の脚部等に加わる衝撃を緩和することができる。
歩行者衝突が発生すると、衝突検知部15が大きく圧縮変形する。これにより、図3を参照して、ECU20は、検出装置18が検出した衝突検知部15の変形量、例えば圧力変化量または空気排出量等が一定値を超えたことに基づいて、歩行者衝突が発生したことを検知する。
これに応じて、ECU20は、図3に示すエアバッグ22を膨張展開し、更に、ポップアップフード23を稼働させる。これにより、歩行者26がエアバッグ22およびフロントフード12により受け止められ、歩行者26を効果的に保護できる。また、ECU20は、報知装置25を用いて歩行者衝突が発生した旨を乗員に報知する。
図4(B)を参照して、歩行者衝突が発生した際には、衝突検知部15の圧縮変形量が大きくなる。具体的には、歩行者衝突が発生した際には、歩行者26から衝突検知部15に与えられる衝撃は、矢印が示すように、下側後方を向いている。
この衝撃により、補強部28の前面部282が、その下端を支点として後方に向かって倒れ込む。一方、前面部282の後面部283は、衝撃吸収部17の前面部172に後方から支えられている。よって、衝突検知部15は、前面部282と後面部283の間で大きく圧縮変形する。
また、衝突検知部15は、歩行者衝突をセンシングする際には、弾性変形を起こすことで、歩行者衝突を良好に検知する。一方、衝突検知部15は、歩行者衝突が発生した直後は塑性変形しており、衝突検知部15からの反発力は無い。同様に、歩行者衝突が発生すると、補強部28も塑性変形を起こすことから、歩行者衝突が発生した際に、補強部28からの大きな反発力は発生しない。
図5を参照して、軽衝突が発生した際における衝突検知装置11の挙動を説明する。図5(A)は軽衝突が発生した際の衝突検知装置11の挙動を示す側方断面図であり、図5(B)は衝突検知部15の変形状況を詳細に示す側方断面図である。
図5(A)を参照して、車両10の前部に小動物27等が衝突する軽衝突が発生すると、図2(A)に示したバンパフェイス14およびグリル16が、後方に向かって変形する。更に、衝撃吸収部17および衝突検知部15が後方に向かって変形する。特に衝撃吸収部17が変形することで、衝撃エネルギが吸収され、小動物27に加わる衝撃を緩和することができる。
図5(B)を参照して、小動物27は上記した歩行者26よりも重心位置が低いことから、軽衝突が発生した際の衝撃の入力方向は、矢印が示すように、前後方向に対して略平行となる。または、衝突した小動物27等が小さい場合は、衝撃の入力方向は、矢印が示すように、後側上方を向く。
このように成ると、先ず、小動物27が車両10の前部に衝突することで生じる衝撃エネルギの一部は、補強部28に作用する。この場合、水平後方に伸びる面部材である下面部281が大きな応力を発生するので、補強部28に大きな変形は生じない。更に、衝撃吸収部17の前面部172により、補強部28の後面部283が後方から支持されていることによっても、補強部28の変形が抑制されている。更にまた、衝突検知部15の下方部分は、接着または嵌合等により、補強部28の下面部281により補強されているので、衝突検知部15は、前後方向に於いて容易には圧縮されない。よって、前面部282が後側下方に向かって倒れ込むように、大きく変形することはない。
このことから、衝突検知部15は、多少の潰れ変形は生じるが、その変形量は歩行者衝突が発生した際と比較すると遙かに小さい。よって、衝突検知部15の内部に於ける圧力変動等も小さい。
衝突検知部15は、軽衝突をセンシングする際には、比較的に小さな弾性変形を起こすことで、軽衝突を良好に検知する。一方、衝突検知部15は、軽衝突が発生した直後は塑性変形しており、衝突検知部15からの反発力は無い。
軽衝突が発生した際には、ECU20が、検出装置18が検出した衝突検知部15の変形量、例えば圧力変化量または空気排出量等が一定値を超えないことに基づいて、軽衝突が発生したことを検知する。また、ECU20は、報知装置25を用いて軽衝突が発生した旨を乗員に報知する。
その後、ECU20は、エアバッグ22を膨張展開させず、ポップアップフード23を稼働させない。これにより、不用意にエアバッグ22およびポップアップフード23が作動することで、乗員の視界が妨げられることを防止できる。
図6は、他の形態に係る衝突検知装置11を示す断面図である。図6に示す衝突検知装置11の基本構成は、図2(B)に示した衝突検知装置11と同様であり、相違点は補強部28の断面構成にある。
具体的には、補強部28は、下面部281、前面部282および後面部283から構成される。そして、前面部282の下方部分、下面部281および後面部283で、これらの内面が部分円形状を形成している。一方、衝突検知部15の断面は円環形状を呈しており、換言すると衝突検知部15の断面外縁は円形状である。補強部28の内面形状と、衝突検知部15の外面形状が略同一で追従しているため、衝突検知部15の外面を、補強部28の内面に密着させることが出来る。このことから、歩行者衝突が発生した際に、補強部28の変形に即して衝突検知部15を圧縮変形させ、歩行者衝突をより正確に検知することが出来る。
また、下面部281と前面部282との接続部分の下方側には、リブ29が形成されている。同様に、後面部283と下面部281との接続部分の下方側にも、リブ29が形成されている。リブ29は、下面部281等と同様の合成樹脂から成り、下面部281等と共に成形されている。リブ29は、補強部28の長さ方向に於いて、略等間隔に複数個が形成される。リブ29の下側辺は、段差部171の上辺に接しており、係る構成により、補強部28を安定して段差部171の上面に載置することができる。更に、リブ29を形成することで、補強部28の前後方向に於ける応力が大きくなり、歩行者衝突が発生した際における補強部28の変形を抑制し、軽衝突を良好に検知することが出来る。また、リブ29は、前面部282には達していないことから、歩行者衝突が発生した際には、前面部282は後方に向かって倒れるように変形することで衝突検知部15は大きく圧縮変形し、歩行者衝突を良好に検知できる。
上記した本実施形態により奏される主要な効果を、以下に説明する。
先ず、図2(B)を参照して、衝突検知部15の下部分を補強部28で補強することで、軽衝突が発生した際における衝突検知部15の変形を抑制し、歩行者衝突を誤検知することを抑制できる。
更に、衝突検知部15の下面に補強部28の下面部281が密着することで、衝突検知部15の下部分を補強部28で補強する効果を大きくできる。
更に、補強部28が衝突検知部15よりも硬質な材料からなることで、衝突検知部15の下部分を補強部28で補強する効果を大きくできる。
更に、補強部28が上方に向かって開口することで、歩行者衝突が発生した際に、前面部282の傾斜が容易になり、より確実に歩行者衝突を検知することができる。
更に、補強部28の前面部282が上下方向に長く形成されることで、歩行者衝突が発生した際に、長い前面部282により衝突検知部15を充分に圧縮変形させ、歩行者衝突を確実に検知できる。
更に、補強部28の断面形状が、衝突検知部15の断面形状に追従することで、補強部28と衝突検知部15との隙間が小さくなり、歩行者衝突が発生した際に、衝突検知部15を充分に圧縮変形させ、歩行者衝突を確実に検知できる。
更に、衝突検知部15および補強部28を、衝撃吸収部17の前端に形成された段差部171の上面に配置することで、歩行者衝突と軽衝突とを明確に区別して検知することが出来る。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更が可能である。また、上記した各形態は相互に組み合わせることが可能である。
例えば、本実施形態では、図1(B)を参照して、衝突検知部15としてチューブ型を採用したが、チャンバ型の衝突検知部15を採用することもできる。
また、図1(B)を参照して、上記では衝突検知部15の内部圧力変化や排出空気流量の変化に基づいて、歩行者衝突および軽衝突を検知したが、衝突検知部15として衝突時の変形により出力が変化する光ファイバー等を採用することもできる。
また、図2(B)を参照して、補強部28の下面部281を、前面部282および後面部283よりも厚くすることが出来る。係る構成により、軽衝突における補強部28の応力を大きくすることができ、軽衝突時に於ける衝突検知部15の圧縮変形を更に抑制できる。
10 車両
11 衝突検知装置
12 フロントフード
13 バンパビーム
14 バンパフェイス
15 衝突検知部
16 グリル
17 衝撃吸収部
171 段差部
172 前面部
18 検出装置
19 速度センサ
20 ECU
21 CPU
22 エアバッグ
23 ポップアップフード
24 RAM
25 報知装置
26 歩行者
27 小動物
28 補強部
281 下面部
282 前面部
283 後面部
29 リブ

Claims (7)

  1. 車両前部のバンパフェイスとバンパビームとの間で車両幅方向に沿って伸び、車両が衝突した際に変形することで衝撃を吸収する衝撃吸収部と、
    前記車両幅方向に沿って伸び、前記車両が衝突した際に変形することで、衝突が発生したことを検知する衝突検知部と、
    前記衝突検知部の下部分の剛性を補強する補強部と、を具備し、
    前記補強部は、下面部と、前面部と、後面部と、を具備し、
    前記前面部は、前記後面部よりも、長く形成されることを特徴とする衝突検知装置。
  2. 前記衝突検知部の下面は前記補強部が密着することを特徴とする請求項1に記載の衝突検知装置。
  3. 前記補強部は、前記衝突検知部よりも硬質な材料から成ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の衝突検知装置。
  4. 上方に向かって開口することを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の衝突検知装置。
  5. 前記補強部の断面形状は、前記衝突検知部の断面形状に追従することを特徴とする請求項1から請求項の何れかに記載の衝突検知装置。
  6. 前記衝突検知部の断面形状は略円環形状であり、
    前記補強部の断面の内縁は部分円形状であることを特徴とする請求項に記載の衝突検知装置。
  7. 前記衝撃吸収部の前端に段差部が形成され、
    前記衝突検知部および前記補強部は、前記段差部の上面に配置されることを特徴とする請求項1から請求項の何れかに記載の衝突検知装置。
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