JP7424865B2 - 衝突検知装置 - Google Patents

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Description

この発明は、衝突検知装置に係り、特に、車両のバンパビームの前側に配置される衝突検知装置に関する。
近年、車両の前部に衝突体が衝突した際に、当該衝突を検出する衝突検知装置が出現している。このような衝突検知装置は、車両のバンパビームの前側に衝撃吸収部と衝撃検出部が配置されており、衝撃吸収部で衝突の衝撃を吸収し、衝撃検出部で衝突の衝撃を検出する。衝撃検出部で検出される衝撃に基づいて、車両の前部に設けられたエアバッグを膨張展開する。これにより、エアバッグが衝突体を保護する。
このような衝撃検出部は、保護対象以外の小動物などが衝突した場合でもエアバッグが展開してしまい、運転者の視界が妨げられるなどの問題があった。このため、衝突時に於いて衝突した物体を区別して検出することが求められている。
当該区別検出する技術として、例えば、特許文献1には、誤った衝突判定が行われることを防止する車両用衝突検知装置が提案されている。この車両用衝突検知装置は、内部の空間に圧力センサが配置されたチャンバ部材を有し、このチャンバ部材の車両前方側の面を法線が斜め上方を向く傾斜面にしている。これにより、軽衝突ではチャンバ部材への外力が大幅に軽減されるため、人が衝突した場合の衝撃と軽い衝突体が衝突した場合の衝撃とをそれぞれ区別して検出することができる。
特許文献2では、車両と歩行者との衝突を精度良く検知することができる歩行者衝突検知装置が記載されている。具体的には、特許文献2では、衝突を検知する圧力チャンバの上面および下面に肉厚部を形成することで、圧力チャンバの変形量を制御し、圧力チャンバの変形を用いた衝突検知の精度を向上することができる。
更に、特許文献3では、衝突信号の即時性が考慮された車両用バンパが記載されている。具体的には、この車両用バンパーは、車幅方向に延びたバンパービームと、車体前面を覆うバンパーフェースと、バンパービームとバンパーフェースの間に設けられた緩衝部材とを有する。この緩衝部材は、車幅方向の断面において屈曲部を有しており、衝突荷重によって折り畳み可能な板状部材によって構成されている。これにより、衝突荷重を緩和することができ、衝突信号の出力を速くするとともに、簡単な構造で小さなスペースに設けることができるとされている。
特開2009-214845号公報 特開2011-246075号公報 特開2015-178316号公報
しかしながら、上記した各特許文献に記載された衝突検知装置では、衝突の検知精度を向上させる観点から、改善の余地があった。
具体的には、車両前部に対して発生する衝突は、車両前部に歩行者が衝突する歩行者衝突と、歩行者以外の物体、例えば小動物等が車両前部に衝突する軽衝突と、を含む。歩行者衝突が発生した場合と、軽衝突が発生した場合とでは、衝突検知部に衝撃が加わる方向が異なるが、上記した各特許文献に記載された衝突検知装置では、両者を明確に区別して検知することは簡単ではなかった。
また、歩行者衝突と軽衝突とを区別して検知するために、バンパフェイスと衝突検知部との間に、歩行者衝突と軽衝突とで変形特性が異なるスペーサを配設することも考えられる。しかしながら、歩行者衝突が発生した際に、スペーサの潰れ残りが発生することで、歩行者を衝撃から充分に保護することが難しいという別の課題が発生する。
本発明は、このような問題点を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、歩行者衝突と軽衝突とを明確に区別して検知することができる衝突検知装置を提供することにある。
本発明の衝突検知装置は、車両のバンパフェイスとバンパビームとの間で車両幅方向に沿って伸び、前記車両が衝突した際に変形することで衝撃を吸収する衝撃吸収部と、前記車両幅方向に沿って伸び、前記車両が衝突した際に変形することで、前記衝突が発生したことを検知する衝突検知部と、前記衝撃吸収部の前面側に配設され、前記衝突検知部を前方および下方から囲う検知部収納部と、を具備し、前記検知部収納部の断面は、前記衝撃吸収部の前面から前方に向かって鈎状に突出する形状を呈し、前記検知部収納部の上端には、後方に向かって突出する係止部が形成されることを特徴とする。
本発明の衝突検知装置は、車両のバンパフェイスとバンパビームとの間で車両幅方向に沿って伸び、前記車両が衝突した際に変形することで衝撃を吸収する衝撃吸収部と、前記車両幅方向に沿って伸び、前記車両が衝突した際に変形することで、前記衝突が発生したことを検知する衝突検知部と、前記衝撃吸収部の前面側に配設され、前記衝突検知部を前方および下方から囲う検知部収納部と、を具備し、前記検知部収納部の下面と前記衝撃吸収部の前面との間にリブを形成することを特徴とする。
更に、衝突検知装置では、前記検知部収納部は上方に向かって開口していることを特徴とする。
更に、衝突検知装置では、前記検知部収納部は、接着または溶着により、前記衝撃吸収部の前面に保持されていることを特徴とする。
更に、衝突検知装置では、前記検知部収納部は、係止部を有していることを特徴とする。
更に、衝突検知装置では、前記検知部収納部は前記衝撃吸収部と一体成型された合成樹脂から成ることを特徴とする。
更に、衝突検知装置では、前記衝突検知部は、前記衝撃吸収部の前面と前記バンパフェイスとの間に配置されることを特徴とする。
更に、衝突検知装置では、前記衝突検知部は、前記衝撃吸収部の前面に形成されることを特徴とする。
更に、衝突検知装置では、前記衝突検知部は、前記衝撃吸収部の上端に形成されることを特徴とする。
本発明の衝突検知装置は、車両のバンパフェイスとバンパビームとの間で車両幅方向に沿って伸び、前記車両が衝突した際に変形することで衝撃を吸収する衝撃吸収部と、前記車両幅方向に沿って伸び、前記車両が衝突した際に変形することで、前記衝突が発生したことを検知する衝突検知部と、前記衝撃吸収部の前面側に配設され、前記衝突検知部を前方および下方から囲う検知部収納部と、を具備し、前記検知部収納部の断面は、前記衝撃吸収部の前面から前方に向かって鈎状に突出する形状を呈し、検知部収納部の上端には、後方に向かって突出する係止部が形成されることを特徴とする。本発明の実施形態にかかる衝突検知装置によれば、検知部収納部が衝突検知部を前方および下方から囲うことで、軽衝突の際には検知部収納部および衝突検知部の変形量を小さくする一方、歩行者衝突が発生した場合には検知部収納部および衝突検知部の変形量を大きくすることができる。よって、軽衝突と歩行者衝突とを区別して検出することができる。
本発明の衝突検知装置は、車両のバンパフェイスとバンパビームとの間で車両幅方向に沿って伸び、前記車両が衝突した際に変形することで衝撃を吸収する衝撃吸収部と、前記車両幅方向に沿って伸び、前記車両が衝突した際に変形することで、前記衝突が発生したことを検知する衝突検知部と、前記衝撃吸収部の前面側に配設され、前記衝突検知部を前方および下方から囲う検知部収納部と、を具備し、前記検知部収納部の下面と前記衝撃吸収部の前面との間にリブを形成することを特徴とする。本発明の実施形態にかかる衝突検知装置によれば、軽衝突が発生した際に於ける検知部収納部および衝突検知部の変形を抑制し、軽衝突と歩行者衝突とを更に良好に区別することが出来る。
更に、衝突検知装置では、前記検知部収納部は上方に向かって開口していることを特徴とする。本発明の実施形態にかかる衝突検知装置によれば、歩行者衝突時に於ける検知部収納部および衝突検知部の変形量を更に大きく確保できる。
更に、衝突検知装置では、前記検知部収納部は、接着または溶着により、前記衝撃吸収部の前面に保持されていることを特徴とする。本発明の実施形態にかかる衝突検知装置によれば、検知部収納部に対して検知部収納部を容易に取り付けることができる。
更に、衝突検知装置では、前記検知部収納部は、係止部を有していることを特徴とする。本発明の実施形態にかかる衝突検知装置によれば、係止部が衝突検知部を係止することで、衝突検知部の離脱を防止できる。
更に、衝突検知装置では、前記検知部収納部は前記衝撃吸収部と一体成型された合成樹脂から成ることを特徴とする。本発明の実施形態にかかる衝突検知装置によれば、検知部収納部を設けることによる部品点数の増加を防止できる。
更に、衝突検知装置では、前記衝突検知部は、前記衝撃吸収部の前面と前記バンパフェイスとの間に配置されることを特徴とする。本発明の実施形態にかかる衝突検知装置によれば、バンパフェイスと衝撃吸収部との間で衝突検知部が良好に変形することで、歩行者衝突および軽衝突を良好に区別して検知できる。
更に、衝突検知装置では、前記衝突検知部は、前記衝撃吸収部の前面に形成されることを特徴とする。本発明の実施形態にかかる衝突検知装置によれば、衝突検知部が衝撃吸収部の前面に形成されることで、衝突検知部により歩行者衝突と軽衝突とを明確に区別して検知できる。
更に、衝突検知装置では、前記衝突検知部は、前記衝撃吸収部の上端に形成されることを特徴とする。本発明の実施形態にかかる衝突検知装置によれば、衝突検知部が衝撃吸収部の上端に形成されることで、歩行者衝突と軽衝突とを更に明確に区別して検知できる。
本発明の実施の形態に係る衝突検知装置を備えた車両を示す図であり、(A)は車両前部を示す斜視図であり、(B)は衝突検知装置等を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係る衝突検知装置を備えた車両を示す図であり、(A)は衝突検知装置を前側上方から見た斜視図であり、図2(B)は衝突検知装置を前側下方から見た斜視図である。 本発明の実施の形態に係る衝突検知装置を示す図であり、(A)は衝突検知装置を示す側方断面図であり、(B)は衝突検知部が配置される部分を拡大して示す側方断面図である。 本発明の実施の形態に係る衝突検知装置の接続構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る衝突検知装置を示す図であり、(A)は歩行者衝突が発生した際の衝突検知装置の挙動を示す側方断面図であり、(B)は衝突検知部の変形状況を詳細に示す側方断面図である。 本発明の実施の形態に係る衝突検知装置を示す図であり、(A)は軽衝突が発生した際の衝突検知装置の挙動を示す側方断面図であり、(B)は衝突検知部の変形状況を詳細に示す側方断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る衝突検知装置11を図面に基づき詳細に説明する。以下の説明に於いては前後上下左右の各方向を用いるが、左右とは車両10を前方から見た場合の左右である。また、以下の説明では、車両10の前部に歩行者が衝突する現象を歩行者衝突と称し、車両10の前部に歩行者以外の小動物等が衝突する現象を軽衝突と称する。
図1を参照して、衝突検知装置11およびそれを備えた車両10の概要を説明する。図1(A)は車両10の前部を示す斜視図であり、図1(B)は衝突検知装置11等を示す分解斜視図である。
図1(A)を参照して、車両10の前部の意匠部分は、上方から、フロントフード12、グリル16およびバンパフェイス14から構成されている。本形態の衝突検知装置11を構成する部材は、グリル16またはバンパフェイス14の後方に設けられている。車両10が歩行者に衝突したことを衝突検知装置11が検出すると、後述するECU20が、フロントフード12の近傍に配置されたエアバッグ22(不図示)を膨張展開し、歩行者を二次衝突から保護する。また、ECU20の指示に基づいて、ポップアップフード23(不図示)が作動し、フロントフード12の後方部分が上方に持ち上げられ、歩行者の頭部に与える衝撃を軽減する。ここで、エアバッグ22とポップアップフード23は両者が採用されても良いし、何れか一方が採用されても良い。
図1(B)を参照して、衝突検知装置11は、車両10のバンパフェイス14とバンパビーム13との間で車両幅方向に沿って伸び、車両10が衝突した際に変形することで衝撃を吸収する衝撃吸収部17と、車両幅方向に沿って伸び、車両10が衝突した際に変形することで、衝突が発生したことを検知する衝突検知部15と、衝撃吸収部17の前面側に配設され、衝突検知部15を前方および下方から囲う検知部収納部28と、を具備する。
衝撃吸収部17は、PP(ポリプロピレン)等から成る高剛性な板状の合成樹脂板から構成される。衝撃吸収部17は図3(A)を参照して後述する。
衝突検知部15は、衝撃吸収部17の前面上端部側に配設されている。衝突検知部15は、一例として、車両10の左方端部側から右方端部側まで伸びるチューブ状の部材である。衝突検知部15の材料としては、軟らかいエラストマー材、TPO(オレフィン系エラストマー)やゴム等を採用できる。衝突検知部15は、衝突が発生した際に潰れるように変形し、後述する検出装置18が、衝突検知部15の変形量をセンシングすることで歩行者衝突または軽衝突を検知している。具体的には、衝突検知部15の内部の圧力変化、衝突検知部15から外部に放出される空気の流速や流量等の変化を、後述する検出装置18が検出することで、衝突検知部15の変形量をセンシングする。ここで、検出装置18としては、例えば、衝突検知部15の両端側に配置された図示しない圧力センサを採用できる。
バンパビーム13は車両10の幅方向に伸び、金属板から成る略矩形断面を有する筒状の部材であり、衝撃吸収部17等を支持し、且つ、大衝突時のエネルギを吸収する役割を有する。歩行者衝突や軽衝突が発生した際には、バンパビーム13は原則として変形せず、衝突検知装置11を後方から支持する。
検知部収納部28は、衝撃吸収部17の前面に配設された部位であり、衝突検知部15を収納し、更に、歩行者衝突および軽衝突が発生した際における衝突検知部15の変形量を調整する機能を有する。検知部収納部28は、図3(B)等を参照して後述する。
図2を参照して、衝突検知装置11の構成を詳述する。図2(A)は衝突検知装置11を前側上方から見た斜視図であり、図2(B)は衝突検知装置11を前側下方から見た斜視図である。
図2(A)および図2(B)を参照して、衝撃吸収部17は、その断面が水平に伸びる水平部材171と、その断面が垂直に伸びる垂直部材172と、を有している。水平部材171は、衝撃吸収部17の最上部に配置されている。垂直部材172は、複数が水平部材171の下面から下方に向かって伸びている。
検知部収納部28は、最前部に配置された垂直部材172の前面に配置されており、上方に向かって開口している。検知部収納部28は、接着または溶着により、衝撃吸収部17の前面173に保持されても良いし、衝撃吸収部17と一体的に同一の合成樹脂で成形されても良い。更に、検知部収納部28は、前面173の前面であって上端またはその近傍に配置されている。
図2(B)を参照して、検知部収納部28の下面と前面173との間には、図3(B)を参照して後述するリブ283が形成されても良い。係る構成により、検知部収納部28の前後方向に於ける応力を高め、軽衝突が発生した際における検知部収納部28および衝突検知部15の圧縮変形を抑制できる。
図3(A)は衝突検知装置11を示す側方断面図であり、図3(B)は衝突検知部15が形成される部分を拡大して示す側方断面図である。
図3(A)を参照して、ここでは、衝突検知装置11は、バンパフェイス14とバンパビーム13との間に配置されている。後述するように、軽衝突または歩行者衝突が発生したら、衝撃吸収部17は、後方からバンパビーム13により支えられた状態で、バンパフェイス14により前方から押されて圧縮変形する。これにより、衝撃吸収部17は衝撃エネルギを吸収する。同時に、バンパフェイス14により前方から押されることで、検知部収納部28および衝突検知部15も変形する。
図3(B)を参照して、検知部収納部28の断面は、衝撃吸収部17の前面173から前方に向かって鈎状に突出する形状を呈している。換言すると、検知部収納部28は、ポケット状の断面形状を呈しており、前面173から前方に向かって伸びる面部材である下面部284と、下面部284の前端から上方に向かって伸びる面部材である前面部285と、を有している。また、検知部収納部28と前面173との間には、圧縮変形していない状態の衝突検知部15を収納できる空間が形成されている。検知部収納部28は上方に向かって開口することで開口部281が形成されている。製造工程では、衝突検知部15は、開口部281から検知部収納部28の内部に嵌め込まれる。
検知部収納部28の上端には、後方に向かって突出する係止部282が形成されている。係止部282は、検知部収納部28と一体的に成形される合成樹脂部材でも良いし、別部材として検知部収納部28の上端に取り付けられても良い。係止部282は衝突検知部15を係止する機能を有する。係止部282の後方への突出長さは、車両10の走行時等に発生する振動等に起因して、衝突検知部15が検知部収納部28から上方に向かって移動しようとしても、検知部収納部28を係止することが可能な程度とされている。
検知部収納部28の下面部284と、衝撃吸収部17の前面173との間にリブ283が形成されている。リブ283は、衝撃吸収部17および検知部収納部28と一体の部材として成形されても良いし、別部材として接着等により取り付けられても良い。リブ283は、左右方向に於いて略等間隔に複数個が形成される。上記したように、リブ283は、前後方向に於いて検知部収納部28を補強する機能を有する。
図4は、衝突検知装置11の接続構成を示すブロック図である。衝突検知装置11は、ECU20と、検出装置18と、速度センサ19と、エアバッグ22と、ポップアップフード23と、報知装置25と、を有している。
ECU20は、CPU21と、RAM24とを有する演算制御部であり、出力側端子と入力側端子とを有する。ECU20の入力側端子には、検出装置18および速度センサ19が接続されている。ECU20の出力側端子には、エアバッグ22、ポップアップフード23および報知装置25が接続されている。ECU20は、検出装置18および速度センサ19等から入力される入力情報に基づいて、所定の演算処理を実行し、エアバッグ22、ポップアップフード23および報知装置25等の動作を制御するための出力信号を出力する。
検出装置18は、上記したように、衝突検知部15の内部圧力等に応じた電気信号をECU20に入力する。ECU20は、検出装置18が検知する衝突検知部15の内部圧力変化が一定以上であれば歩行者衝突が発生したと判断する一方、当該圧力変化が一定未満であれば軽衝突と判断する。
速度センサ19は、タイヤの回転数等に基づいて、車両10の走行速度を示す電気信号をECU20に入力する。ECU20は、速度センサ19が検出した車両10の走行速度が一定以下で歩行者衝突が発生した場合に、歩行者を保護するべく、エアバッグ22の膨張展開およびポップアップフード23の起動を行う。
エアバッグ22およびポップアップフード23は、図1を参照して説明したとおりであり、歩行者衝突が発生した際に歩行者を保護するべく、ECU20の指示に基づいて、エアバッグ22は膨張展開し、ポップアップフード23はフロントフード12を隆起させる。
報知装置25は、特定の表示または発音を行うことで、歩行者衝突または軽衝突が発生した旨を、車両10に搭乗する乗員に報知する。
図5および図6を参照して、歩行者衝突および軽衝突が衝突した際の衝突検知装置11の挙動を説明する。図5は歩行者衝突が発生した際における衝突検知装置11の挙動を示し、図6は軽衝突が発生した際における衝突検知装置11の挙動を示す。
図5を参照して、歩行者衝突が発生した際における衝突検知装置11の挙動を説明する。図5(A)は歩行者衝突が発生した際の衝突検知装置11の挙動を示す側方断面図であり、図5(B)は衝突検知部15の変形状況を詳細に示す側方断面図である。ここでは、図面の簡略化のために、図3(A)に示したバンパフェイス14およびグリル16は、図示していない。
図5(A)を参照して、車両10の前部に歩行者26が衝突する歩行者衝突が発生すると、図3(A)に示したバンパフェイス14およびグリル16が、後方に向かって変形する。更に、衝撃吸収部17、検知部収納部28および衝突検知部15が、後方側に向かって変形する。特に衝撃吸収部17が変形することで、衝撃エネルギが吸収され、歩行者の脚部等に加わる衝撃を緩和することができる。
歩行者衝突が発生すると、後述するように、衝突検知部15が大きく圧縮変形する。これにより、図4を参照して、ECU20は、検出装置18が検出した衝突検知部15の変形量、例えば圧力変化量または空気排出量等が一定値を超えたことに基づいて、歩行者衝突が発生したことを検知する。
これに応じて、ECU20は、図4に示すエアバッグ22を膨張展開し、更に、ポップアップフード23を稼働させる。これにより、歩行者26がエアバッグ22およびポップアップフード23により受け止められ、歩行者26を効果的に保護できる。また、ECU20は、報知装置25を用いて歩行者衝突が発生した旨を乗員に報知する。
図5(B)を参照して、歩行者衝突が発生した際には、衝突検知部15の圧縮変形量が大きくなる。歩行者衝突が発生した際には、歩行者26から衝突検知部15に与えられる衝撃は、矢印が示すように、下側後方を向いている。よって、検知部収納部28の前面部285は、その下端を支点として、後方に向かって倒れるように変形し、衝突検知部15を潰すようになる。検知部収納部28の断面は閉断面ではなく、上部が開口するポケット形状であることにより、歩行者衝突が発生した際の検知部収納部28の変形が促進されている。衝突検知部15は、上記したように、柔らかい軟性樹脂材等から成るチューブであるため、検知部収納部28の前面部285により押されると、容易に変形する。これにより、衝突検知部15の内部圧力は大きく高まる。このことから、大きな内部圧力の変化を検出装置18が検出することで、歩行者衝突を確実に検知できる。
ここで、衝突検知部15は、歩行者衝突をセンシングする際には、弾性変形を起こすことで、歩行者衝突を良好に検知する。一方、衝突検知部15は、歩行者衝突が発生した直後は塑性変形しており、衝突検知部15からの反発力は無い。
図6を参照して、軽衝突が発生した際における衝突検知装置11の挙動を説明する。図6(A)は軽衝突が発生した際の衝突検知装置11の挙動を示す側方断面図であり、図6(B)は衝突検知部15の変形状況を詳細に示す側方断面図である。
図6(A)を参照して、車両10の前部に小動物27等が衝突する軽衝突が発生すると、図3(A)に示したバンパフェイス14およびグリル16が、後方に向かって変形する。更に、衝撃吸収部17および衝突検知部15が後方に向かって変形する。特に衝撃吸収部17が変形することで、衝撃エネルギが吸収され、小動物27に加わる衝撃を緩和することができる。
図6(B)を参照して、小動物27は上記した歩行者26よりも重心位置が低いことから、軽衝突が発生した際の衝撃の入力方向は、矢印が示すように、前後方向に対して略平行となる。このように成ると、検知部収納部28の下面部284が大きな応力を発揮し、これにより検知部収納部28の前後方向に於ける変形が抑止される。また、検知部収納部28の下面部284は、リブ283で補強されていることによっても、検知部収納部28の前後方向に於ける変形が抑制される。このことから、検知部収納部28に収納されている衝突検知部15は、多少の潰れ変形は生じるが、その変形量は歩行者衝突が発生した際と比較すると遙かに小さい。よって、衝突検知部15の内部に於ける圧力変動等も小さい。
軽衝突が発生した際には、ECU20が、検出装置18が検出した衝突検知部15の変形量、例えば圧力変化量または空気排出量等が一定値を超えないことに基づいて、軽衝突が発生したことを検知する。また、ECU20は、報知装置25を用いて軽衝突が発生した旨を乗員に報知する。
その後、ECU20は、エアバッグ22を膨張展開させず、ポップアップフード23を稼働させない。これにより、不用意にエアバッグ22およびポップアップフード23が作動することで、乗員の視界が妨げられることを防止できる。
ここで、衝突検知部15は、軽衝突をセンシングする際には、比較的に小さな弾性変形を起こすことで、軽衝突を良好に検知する。一方、衝突検知部15は、軽衝突が発生した直後は塑性変形しており、衝突検知部15からの反発力は無い。
上記した本実施形態により奏される主要な効果を、以下に説明する。
本実施形態では、検知部収納部28が衝突検知部15を前方および下方から囲うことで、軽衝突の際には検知部収納部28および衝突検知部15の変形量を小さくする一方、歩行者衝突が発生した場合には検知部収納部28および衝突検知部15の変形量を大きくすることができる。よって、軽衝突と歩行者衝突とを区別して検出することができる。
更に、検知部収納部28の上部が開口していることで、歩行者衝突時に於ける検知部収納部28および衝突検知部15の変形量を更に大きく確保できる。
更に、接着等の接合技術を用いて、検知部収納部28を衝撃吸収部17の前面に容易に取り付けることができる。
更に、リブ283が、衝突時に大きな応力を発揮することで、係止部282が衝突検知部15を係止することで、衝突検知部15の離脱を防止できる。
更に、衝突検知部15を、衝撃吸収部17とバンパフェイス14との間に配置することで、軽衝突が発生した際に於ける検知部収納部28および衝突検知部15の変形を抑制し、軽衝突と歩行者衝突とを更に良好に区別することが出来る。
更に、衝撃吸収部17と検知部収納部28とが一体成型されることで、検知部収納部28を設けることによる部品点数の増加を防止できる。
更に、バンパフェイス14と衝撃吸収部17との間で衝突検知部15が良好に変形することで、歩行者衝突および軽衝突を良好に区別して検知できる。
更に、衝突検知部15が衝撃吸収部17の前面173に形成されることで、衝突検知部15により歩行者衝突と軽衝突とを明確に区別して検知できる。
更に、衝突検知部15が衝撃吸収部17の上端に形成されることで、衝撃エネルギの入力方向が異なる歩行者衝突と軽衝突とを更に明確に区別して検知できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更が可能である。また、上記した各形態は相互に組み合わせることが可能である。
例えば、本実施形態では、図1(B)を参照して、衝突検知部15としてチューブ型を採用したが、チャンバ型の衝突検知部15を採用することもできる。
また、図1(B)を参照して、上記では衝突検知部15の内部圧力変化や排出空気流量の変化に基づいて、歩行者衝突および軽衝突を検知したが、衝突検知部15として衝突時の変形により出力が変化する光ファイバー等を採用することもできる。
更に、図1(B)を参照して、上記説明では、衝撃吸収部17を合成樹脂板から構成したが、衝撃吸収部17を部分的にフォーム材等の他の部材から構成することもできる。
10 車両
11 衝突検知装置
12 フロントフード
13 バンパビーム
14 バンパフェイス
15 衝突検知部
16 グリル
17 衝撃吸収部
171 水平部材
172 垂直部材
173 前面
18 検出装置
19 速度センサ
20 ECU
21 CPU
22 エアバッグ
23 ポップアップフード
24 RAM
25 報知装置
26 歩行者
27 小動物
28 検知部収納部
281 開口部
282 係止部
283 リブ
284 下面部
285 前面部

Claims (9)

  1. 車両のバンパフェイスとバンパビームとの間で車両幅方向に沿って伸び、前記車両が衝突した際に変形することで衝撃を吸収する衝撃吸収部と、
    前記車両幅方向に沿って伸び、前記車両が衝突した際に変形することで、前記衝突が発生したことを検知する衝突検知部と、
    前記衝撃吸収部の前面側に配設され、前記衝突検知部を前方および下方から囲う検知部収納部と、を具備し、
    前記検知部収納部の断面は、前記衝撃吸収部の前面から前方に向かって鈎状に突出する形状を呈し、
    前記検知部収納部の上端には、後方に向かって突出する係止部が形成されることを特徴とする衝突検知装置。
  2. 車両のバンパフェイスとバンパビームとの間で車両幅方向に沿って伸び、前記車両が衝突した際に変形することで衝撃を吸収する衝撃吸収部と、
    前記車両幅方向に沿って伸び、前記車両が衝突した際に変形することで、前記衝突が発生したことを検知する衝突検知部と、
    前記衝撃吸収部の前面側に配設され、前記衝突検知部を前方および下方から囲う検知部収納部と、を具備し、
    前記検知部収納部の下面と前記衝撃吸収部の前面との間にリブを形成することを特徴とする衝突検知装置。
  3. 前記検知部収納部は上方に向かって開口していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の衝突検知装置。
  4. 前記検知部収納部は、接着または溶着により、前記衝撃吸収部の前面に保持されていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の衝突検知装置。
  5. 前記検知部収納部は、係止部を有していることを特徴とする請求項から請求項の何れかに記載の衝突検知装置。
  6. 前記検知部収納部は前記衝撃吸収部と一体成型された合成樹脂から成ることを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の衝突検知装置。
  7. 前記衝突検知部は、前記衝撃吸収部の前面と前記バンパフェイスとの間に配置されることを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の衝突検知装置。
  8. 前記衝突検知部は、前記衝撃吸収部の前面に形成されることを特徴とする請求項1から請求項7の何れかに記載の衝突検知装置。
  9. 前記衝突検知部は、前記衝撃吸収部の上端に形成されることを特徴とする請求項1から請求項8の何れかに記載の衝突検知装置。
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DE102014115525A1 (de) 2013-11-26 2015-05-28 Denso Corporation Kollisionserfassungsvorrichtung für Fahrzeuge
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JP2017100643A (ja) 2015-12-04 2017-06-08 三菱自動車工業株式会社 車両の歩行者衝突検出装置

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