JP7457218B2 - 繊維組成物の吹付け方法 - Google Patents

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Description

本発明は、繊維組成物の吹付け方法に関する。
耐火性、防火性、吸音性および/または断熱性などを付与する目的で、構造物表面にロックウールからなる繊維層を設けることが広く行われている。繊維層の形成には、粒状繊維(直径数mm~数cmの繊維塊)および水を主成分とする凝集材を用いた吹付工法が用いられることも多い。ロックウール吹付工法としては、湿式工法、乾式工法、半乾式工法が知られている。
湿式工法は、主材(ロックウール粒状繊維やセメント)に副材(界面活性剤や増粘剤)を配合してなる吹付施工用被覆材を用い、これに水を加えミキサで練混ぜた混練物を圧縮空気によりノズルから吹付ける方法である。
乾式工法は、予め、ロックウール粒状繊維とセメントとを乾式混合した乾燥混合物(乾式混合物、以下「ロックウール・セメント混綿」又は「混綿」と言うこともある。)を、ロックウール吹付機(岩綿吹付機)や解綿機等と呼ばれている解綿装置に投入され、内蔵されている回転式カッタや回転棒等の解綿部により解され、当該解綿装置に内蔵されているロータリフィーダ等により定量的に圧送経路内に送り出され、ブロワ(送風機)によりホース内を圧送され、吹付ノズルから吐出し、これと同時に吹付ノズルの周縁に配置した複数個の噴水口又は/及び吹付ノズルの中心軸付近に配置されている1個の噴水口より圧力水を噴射し、両者を合流・混合し吹付ける工法である。
半乾式工法は、予め、ロックウール粒状繊維とセメントとを混合しない工法である。半乾式工法において、ロックウール粒状繊維は、乾式工法における混綿同様に解綿装置に投入され、内蔵されている回転式カッタや回転棒等の解綿部により細粒化され(細かく粒状(直径数mm~数cm程度の繊維塊)にされ)、当該解綿装置に内蔵されているロータリフィーダ等により定量的に圧送経路内に送り出され、ブロワ(送風機)によりホース内を圧送され、吹付ノズルに供給される。セメントはミキサで水と混合されてセメントスラリーとされた後、スラリーポンプにより搬送パイプ(セメントスラリー圧送用ホース)を通って粒状繊維吹付ノズルに配置されている液状材用(セメントスラリー用)噴霧ノズルに供給される。そのセメントスラリーは、粒状繊維吹付ノズルの周縁に配置されている液状材用(セメントスラリー用)噴霧ノズルから噴射されるか、或いは粒状繊維吹付ノズルの中心軸付近に配置されている液状材用(セメントスラリー用)噴霧ノズルから噴射され、ロックウールと合流・混合し、ロックウールとセメント水和物からなる繊維層が形成される。半乾式工法によれば、浮遊粉塵が少なく、乾式工法に近い嵩密度の被覆層が形成できる。このようなことから、半乾式工法がロックウール吹付工法の主流となっている(例えば特許文献1(第2頁、第3図)、特許文献2(第4図)及び非特許文献1参照。)。
乾式工法や半乾式工法は、湿式工法に比べて圧送できる距離が長いため、広い施工現場や施工する階が複数ある施工現場でも、ミキサ等の練混ぜに用いる機材や材料を吹付施工する付近に何度も移動させる必要が無く手間が掛からない。また、乾式工法および半乾式工法は、湿式工法に比べて、ロックウール吹付け工法により形成される被覆層(吹付けロックウール層)の嵩密度を小さくできる。これにより、乾式工法や半乾式工法は、湿式工法に比べて一般的に行なわれている。
特開2002-348978号公報 特開平07-166618号公報
″耐火被覆工事″ [online]、株式会社ファーストビルト、[2020年 1月 20日検索]、インターネット〈 URL:http://www.firstb.co.jp/fireproofing_01.html〉
しかしながら、乾式工法および半乾式工法においては、形成される繊維層の絶乾嵩密度が変動することがあった。絶乾嵩密度が許容範囲外であると、所望の耐火性、防火性、吸音性および/または断熱性等の性能が得られないおそれもある。最悪の場合、施工した繊維層を除去し、再施工することもあり得る。
一方で、繊維層形成直後では水分を多く含んでおり、絶乾嵩密度に係る不具合は、所定時間経過して乾燥した後でなければ分からない。したがって、施工中の施工者にとって、心理的負担が大きい。
本願発明は上記課題を解決するものであり、乾式工法又は半乾式工法による繊維組成物の吹付け工法において、形成される繊維層の絶乾嵩密度が所定の範囲内であることを施工中に推定できる技術を提供することを目的とする。
本願発明は上記課題を解決するものであり、乾式工法又は半乾式工法による繊維組成物の吹付け工法において、施工により形成された繊維層の絶乾嵩密度が所定の範囲内となる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、繊維組成物の吹付け方法である。繊維又は繊維乾燥組成物を繊維圧送経路内に所定量供給し、繊維圧送経路内に送風機を用いて空気を所定量供給することで繊維又は繊維乾燥組成物を空気圧送した後に繊維吐出口より吐出し、当該繊維吐出口の外周又は内部、或いは繊維吐出口から1m以内の繊維圧送経路内の何れかに設けた1個又は複数個の液状添加材用の噴射口から液状添加材を噴射することで、上記繊維又は繊維乾燥組成物と液状添加材とを合流混合した合流混合物を被覆対象物に吹付ける繊維組成物の吹付け方法であって、繊維又は繊維乾燥組成物の空気圧送時の繊維圧送経路内における圧力を確認しながら上記合流混合物を吹付ける。吹付け後の繊維組成物の絶乾嵩密度が適切か否か判断するため、繊維又は繊維乾燥組成物の空気圧送時の繊維圧送経路内における圧力を確認しながら上記合流混合物を吹付けることが好ましい。
これにより、圧力変動がないことを確認することで、不具合が発生していないこと、すなわち、吹付け後の繊維組成物の絶乾嵩密度が適切であると施工中に推定できる。また、吹付け後の繊維組成物の絶乾嵩密度は適切である。尚、本発明における絶乾嵩密度は、105℃の乾燥機内で恒量となるまで乾燥させたときの嵩密度である。
本発明において、好ましくは、 試験施工において、吹付け後の繊維組成物の絶乾嵩密度が許容範囲内となる、繊維又は繊維乾燥組成物の空気圧送時の繊維圧送経路内における許容圧力範囲を把握し、本施工において、繊維又は繊維乾燥組成物の空気圧送時の繊維圧送経路内における圧力が、上記許容圧力範囲内にあることを確認しながら上記合流混合物を吹付ける。
これにより、吹付け後の繊維組成物の絶乾嵩密度が許容範囲内であると施工中に推定できる。また、吹付け後の繊維組成物の絶乾嵩密度が許容範囲内である。
本発明において、好ましくは、上記の確認において、繊維圧送経路内における圧力が上記許容圧力範囲から外れた場合に、繊維圧送経路内への繊維又は繊維乾燥組成物の供給量を調整し、繊維圧送経路内における圧力が上記許容圧力範囲内になったことを確認した上で吹付けを続ける。
これにより、施工中に不具合発生を推定でき、供給量調整により、不具合を解消できる。このとき吹付を中断する必要はない。
本発明において、好ましくは、上記の確認において、繊維圧送経路内における圧力が上記許容圧力範囲から外れた場合に、繊維圧送経路内への繊維又は繊維乾燥組成物の送風量を調整し、繊維圧送経路内における圧力が上記許容圧力範囲内になったことを確認した上で吹付けを続ける。
これにより、施工中に不具合発生を推定でき、送風量調整により、不具合を解消できる。このとき吹付を中断する必要はない。
本発明において、好ましくは、上記の調整において、液状添加材の単位時間当たりの圧送量が、繊維又は繊維乾燥組成物の単位時間当たりの繊維圧送経路内への供給量と所定の割合となるようにする。
これにより、所定の品質となる。
本願発明に係る乾式工法又は半乾式工法による繊維組成物の吹付け工法によれば、形成される繊維層の絶乾嵩密度が所定の範囲内であることを施工中に推定できる。これにより、施工中の施工者の心理的負担は軽減される。
また、仮に不具合が発生した場合でも、不具合発生箇所の推定が容易である。さらに、不具合に対する対応も容易となる。
本願発明に係る乾式工法又は半乾式工法による繊維組成物の吹付け工法によれば、施工により形成された繊維層の絶乾嵩密度が所定の範囲内となる。これにより、所望の耐火性、防火性、吸音性および/または断熱性等の性能が得られる。
本工法に用いる吹付システムの例である。 風速を変化させたときのホース圧と絶乾嵩密度との関係を示す図である。 供給量を変化させたときのホース圧と絶乾嵩密度との関係を示す図である。
~システム概略・基本動作~
図1は、本工法に用いる吹付システムの例である。一般的に用いられている吹付システムを用いる。半乾式工法を例に説明し、適宜、乾式工法に関する事項についても挿入する。
吹付システム10は、解綿機20と、ブロワ14と、繊維圧送用ホース9と、液状添加材用圧送ポンプ7と、液状添加材圧送用ホース6と、粒状繊維吹付ノズル1とを備える。
解綿機20は、第一解綿部21と、第二解綿部22と、ホッパ23と、スクリューフィーダ24と、ロータリフィーダ(定量供給装置)25と、繊維圧送管26とを有する。
パック状の繊維11が開封され、ホッパ23に投入される。繊維11は、第一解綿部21により解綿されながら内部に供給され、スクリューフィーダ24により搬送され、第二解綿部22により細粒化され、外部の供給量指令に基づいてロータリフィーダ25により、所定量の繊維が繊維圧送管26に供給される。繊維圧送管26は、ブロワ14と繊維圧送用ホース9との間に介挿されている。
繊維圧送管26に供給された繊維は、ブロワ(送風機)14によりホース9内を圧送され、粒状繊維吹付ノズル1まで搬送され、吐出口より吐出される。ブロワ14は外部の風速指令に基づいて所定の風速とすることができる。
粒状繊維吹付ノズル1は、吐出口の中央付近(吹付ノズルの中心軸付近)に1個又は/及び吐出口の周縁に配置した1個又は複数個の液状添加材用の噴射口3を有する。
液状添加材用貯留槽8において液状添加材4が貯留されている。液状添加材4がセメントスラリー等のようなスラリー状の場合は、分散媒(例えば、水。)と分散質(例えば、セメント。)が混合されており、液状添加材用貯留槽8に攪拌装置を設定し攪拌してもよい。液状添加材4(例えば、セメントスラリー。)は、液状添加材用圧送ポンプ7により液状添加材圧送用ホース6を通り、噴射口3から噴射される。
粒状繊維吹付ノズル1から吐出した粒状繊維5と、液状添加材用の噴射口より噴射されたセメントスラリー4が、粒状繊維吹付ノズル1の先で合流混合した上で、被覆対象物13の表面を被覆し、合流混合物からなる繊維層12が形成される。吹付直後の繊維層12は水分を多く含んでおり、所定時間経過後、乾燥する。
なお、乾式工法では、繊維に代えて、繊維とセメント等とを混合した繊維乾燥組成物(混綿)が吐出され、セメントスラリーに代えて水が噴射される。粒状繊維吹付ノズル1の先で合流混合物となる。
繊維としては、無機繊維、有機繊維、無機繊維と有機繊維との混合物が挙げられる。無機繊維としては、例えば金属繊維、ロックウール、グラスウール、セラミックスウール等が挙げられ、有機繊維としては、例えばセルロース繊維、ジュート繊維、ポリプロピレン繊維やポリビニルアルコール繊維等の合成繊維等が挙げられ、例えば、ロックウール、グラスウール、セラミックスウール等から選ばれる綿状無機繊維が耐久性、吸音性又は断熱性の点で好ましく、ロックウール又はセラミックスウールが800℃以上に晒されても溶融せずに形状を維持でき、耐熱性又は耐火性の点で優れることからより好ましい。
ここでロックウールとは、溶融炉で溶融された岩石や高炉スラグ等を主体とする材料が、急冷されながら、繊維化された素材(鉱物繊維)である。例えば、高炉スラグを主体とする材料より製造されたスラグウールなども含まれる。
前記ロックウールは、好ましくは、繊維化された鉱物繊維を集めただけの原綿を解綿機等で細かくした粒状ロックウール(粒状綿)である。原綿を用いる場合は、輸送前に、解綿機等で細かくして用いられる。粒状ロックウールは、ロックウールの原綿を解砕、解綿、切断、分級(例えば、篩い分け)、造粒などの工程の一種又は二種以上の組み合わせを経て得られる。斯かるロックウールが用いられた場合、ロックウールで被覆される下地(被覆対象物)に熱が伝わり難い。前記粒状繊維としては、粒状ロックウールとセメントとの乾式混合物(ロックウール・セメント混綿)を用いることもでき、この場合も、形成する繊維層が耐火性又は不燃性を得易いことから、好ましい。鉱物繊維としては、廃ガラス等を原料として製造されたグラスウールも、ロックウールと同様に用いることができる。
繊維乾燥組成物とは、上記繊維の1種又は2種以上と無機粉末及び/又は有機粉末との乾式混合物、或いは、該混合物又は上記繊維にスラリー状又は粘土状とならない範囲の添加量(概ね20質量%以下)の液体を添加したものでもよい。無機粉末としては、例えばフライアッシュ,シリカフューム,高炉スラグ粉末,石粉,コンクリート用膨張材,急結剤等の無機質の粉末状セメント用混和材料、ポルトランドセメントやアルミナセメント等のセメント、珪酸アルカリ粉末、消石灰や水酸化ナトリウム等の水酸化物の粉末等から選ばれる1種又は2種以上が好ましい例として挙げられ、有機粉末としては、粉末状高性能減水剤を含む粉末状セメント分散剤,再乳化形粉末樹脂,セルロース系増粘剤等の粉末状有機質を主成分とするセメント用混和材料又はこれらに類するものから選ばれる1種又は2種以上が好ましい例として挙げられる。繊維乾燥組成物に含有させることのできる上記液体としては、液体の高性能減水剤を含む液体のセメント分散剤,液体の収縮低減剤,樹脂エマルション等の液状セメント用混和材料、鉱油からなる防塵油、水等が好ましい例として挙げられる。
液状添加材としては、例えば水、水溶液、無機質スラリー、樹脂エマルジョン、無機質含有樹脂エマルジョン(樹脂含有無機質スラリー)及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。より好ましい例としては、水、水溶液、セメントや高炉スラグ粉末等の水硬性無機粉末と水又は水溶液からなる水硬性無機粉末スラリー、セメントや高炉スラグ粉末等のAl2O3,CaO及び/又はSiO2が組成に含まれる無機質粉末と珪酸アルカリと水とを含有するスラリー、樹脂エマルジョン(ポリマー)、セメント含有樹脂エマルジョン(樹脂含有セメントスラリー)が挙げられる。前記液状添加材に用いられる樹脂エマルジョンとしては、例えば合成ゴム(例えば、スチレン・ブタジエン共重合体、クロロプレンゴム、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体又はメチルメタクリレート・ブタジエン共重合体等)のエマルジョン、天然ゴムのエマルジョン、合成樹脂(例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等)、ポリクロロピレン、ポリアクリル酸エステル、スチレン・アクリル共重合体、オールアクリル共重合体、酢酸ビニル系樹脂(例えば、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル・アクリル共重合体、酢酸ビニル・アクリル酸エステル共重合体、変性酢酸ビニル、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、酢酸ビニルビニルバーサテート共重合体、アクリル・酢酸ビニル・ベオバ(t-デカン酸ビニルの商品名)共重合体等)、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂及びエポキシ樹脂等)のエマルジョン、瀝青質材(例えば、アスファルト、ゴムアスファルト等)のエマルジョンが挙げられる。前記液状添加材は、液状添加材自体の粘性により、粒状繊維同士を凝集させる凝集材としての役割が期待される。従って、半乾式工法の場合は、セメントスラリー等の水硬性無機粉末スラリー、Al2O3,CaO及び/又はSiO2が組成に含まれる無機質粉末と珪酸アルカリと水とを含有するスラリー、樹脂エマルジョン(ポリマー)並びにセメント含有樹脂エマルジョン(樹脂含有セメントスラリー)は、特に、好ましい。なぜならば、硬化又は/及び分散媒の蒸発により、粒状繊維同士をより強固に結合させるからである。また、乾式工法の場合は、水又は水溶液が特に好ましい。
~特徴的構成~
吹付システム10は、特徴的構成として、圧力計2を備える。圧力計2は、繊維圧送経路上に取付けられている。ここで、繊維圧送経路とは、繊維圧送管26から繊維圧送用ホース9を通って粒状繊維吹付ノズル1までの間をいう。圧力計の方式等は、空気圧送時の繊維圧送経路内における圧力が測定できるものであれば特に限定されない。
圧力計2は、繊維圧送経路のなるべく上流側(解綿機20に近い方)に設けられていると好ましい。これにより、圧力損失の影響をほぼ無視でき、繊維圧送経路における不具合発生の影響が圧力変動として表れる。
具体的には、繊維圧送管26供給箇所から10m以内が好ましく、より好ましくは当該供給箇所から5m以内とする。
吹付システム10による吹付施工中の間、圧力計2による圧力測定を継続する。それ以外は、吹付システム10の一般的な操作と同様である。
~試験結果~
本願発明に至る過程において、本願発明者は下記の吹付け試験を行ない、下記の知見を得た。
繊維としてロックウール粒状綿(商品名「太平洋ミネラルファイバー粒状綿」、太平洋マテリアル社製)、液状添加材として高炉スラグ微粉末、珪酸ナトリウム水溶液及び水とを混合した無機質スラリーを用い、図1に概略図を示す吹付けシステムを用いて表1に示した条件で吹付け試験を行い、その時の繊維圧送用ホース内の圧力(ホース圧)及びロックウール粒状綿の排出時間を測定するとともに、吹付けにより形成した繊維層(吹付け後の繊維組成物からなる層)の絶乾嵩密度を測定した。各測定方法は、以下の通りとした。
・ホース圧
繊維圧送用ホースと解綿機の繊維圧送管との間に圧力計を取り付けた鋼管を挟み、その鋼管内の圧力を測定し、ホース圧とした。ホース圧は、空気のみ送った時の圧力(N)と、ロックウール粒状綿を空気圧送している時、即ち搬送時の圧力(T)を測定した。また、圧力計の設置位置は、ロックウール粒状綿の繊維圧送経路内への供給箇所から5m以内(約1m)の位置とした。
・ロックウール粒状綿の排出時間
解綿機のロータリフィーダの回転を止め、即ち、ロックウール粒状綿の繊維圧送管への供給を止めてから、ロックウール粒状綿が繊維圧送経路内から排出が完了するまでの時間を測定し、ロックウール粒状綿の排出時間tとした。繊維圧送用ホースの長さ(ホース長)Lを排出時間tで割った値を搬送速度Sとした。
S=L/t ・・・・・(1)
・絶乾嵩密度
形成した繊維層の一部を切り取り、105℃の乾燥機で恒量になるまで乾燥させ、その時の質量Mと体積V測定し、絶乾嵩密度ρを次式により求めた。
ρ=M/V ・・・・・(2)
・ロックウール粒状綿の吐出量
吹付けノズルから繊維圧送用ホースを外し、繊維圧送用ホースのホース先に麻袋を取り付け、30秒間ロックウール粒状綿のみを吹き出してそのときに麻袋内に入った材料の質量を測定した。なお、ロックウール粒状綿のみを吐出する場合、時間当たりの供給量と時間当たりの吐出量とはほぼ一致するものとする。なお、供給量は外部の供給量指令に基づいて設定可能である。
・無機質スラリーの排出量
吹付けノズルから液状添加材圧送用ホースを外さずに、吹付けノズルの繊維吐出口の先、を容器に入れた状態で、つまり液状添加材用の噴射口の先を容器内側に向けた状態で、30秒間無機質スラリーの排出し、そのときに当該容器に溜まった無機質スラリーの質量を測定した。
・風速(空気のみ送った時の風速)
繊維圧送用ホースから吹付けノズルを外し、混綿を繊維圧送管へ供給しない状態で送風し、繊維圧送用ホースのホース先で風速を風速計により測定した。なお、風速は外部の風速指令に基づいて設定可能である。なお、送風量は経路断面積に風速を乗じたものである。送風量を調整することで風速を調整できる。
試験の結果を表1に示すとともに、図2及び図3にも示した。記号:RWはロックウール粒状綿を意味し、記号SLは無機質スラリーを意味する。また、表1において、試験No.が同じ番号は、同じ試験結果を表している。
Figure 0007457218000001
図2は、試験No.3と試験No.4とを比較するものである。ホース長(80m)および吐出量(2.7kg/30s)を同じとし、風速を変化させたときのホース圧Tと絶乾嵩密度ρとの関係を示す。
風速を25m/sから35m/sに上げると、ホース圧Tは39kPaから53kPaに上がり、絶乾嵩密度ρは0.179g/cmから0.202g/cmに上がる。
すなわち、風速が上がることにより、搬送速度も上がり、合流混合物は勢いよく、押しつぶされるように、被覆対象物表面に吹き付けられ、絶乾嵩密度も上がるものと思われる。このとき、ホース圧Tも変動する。同様な傾向が、試験No.1と試験No.2との比較(ホース長40m,吐出量2.4kg/30s)においても見られる。
図3は、試験No.6と試験No.4と試験No.7とを比較するものである。ホース長(80m)および風速(35m/s)を同じとし、供給量(吐出量)を変化させたときのホース圧Tと絶乾嵩密度ρとの関係を示す。
供給量を1.4kg/30s→2.7kg/30s→3.5kg/30sに上げると、ホース圧Tは47kPa→53kPa→55kPaに上がり、絶乾嵩密度ρは0.214g/cm→0.202g/cm→0.187g/cmに下がる。
すなわち、供給量が上がることにより、搬送速度が下がり、合流混合物は勢いなく、押しつぶされることなく、被覆対象物表面に吹き付けられ、絶乾嵩密度も下がるものと思われる。このとき、ホース圧Tも変動する。同様な傾向が、試験No.2と試験No.5との比較(ホース長40m,風速35m/s)においても見られる。
これにより、ホース圧Tが所定範囲にあれば、絶乾嵩密度ρも所定範囲にあると推測される。したがって、絶乾嵩密度ρの許容範囲が設定されれば、ホース圧Tの許容範囲を設定できる。
さらに、風速または/供給量を調整することで、ホース圧Tを調整することができる。仮に、ホース圧Tが許容範囲外であった場合、風速または/供給量を調整することで、ホース圧Tを許容範囲とすることもできる。
~システム運用~
上記知見に基づく、システム運用について説明する。システム運用は、試験施工と本施工とからなる。試験施工で用いる吹付システムと本施工で用いる吹付システムとは同じものであることが好ましいが、本施工で用いる吹付システムを模擬するシステムを試験施工で用いてもよい。すなわち、ホース長を同じとする。やむなくホース長が異なる場合は、ホース長に基づく補正係数を求めておく。
・試験施工
まず、吹付け後の繊維組成物の絶乾嵩密度の許容範囲を設定する。そして、試験施工において、絶乾嵩密度の許容範囲に対応する繊維圧送経路内における許容圧力範囲を把握する。繊維圧送経路の長さ毎に、絶乾嵩密度と繊維圧送経路内における圧力との関係を換算表、関係式、グラフ等により記録する。
また、試験施工における風速も記録する。試験施工における風速は、実測値でも良いし、ブロアの設定値でもよい。
試験施工例を説明する。絶乾嵩密度の許容範囲を0.20~0.21g/cmに設定する。ホース長80mにて風速35m/sとして試験施工をおこなう。その結果、図3と同様なグラフを作成し、経路内における許容圧力範囲が50~54kPaであることを把握する。
・本施工
本施工において、一般的な吹付と同様に、合流混合物を吹付ける。上述の通り、本施工におけるホース長は試験施工のホース長と同じである。試験施工時の風速と同じ風速および試験施工時の供給量と同じ供給量を設定する。さらに、吹付施工の間、繊維圧送経路内における圧力が、上記許容圧力範囲内にあることを確認する。
試験施工において、絶乾嵩密度が許容範囲にあることを確認し、試験施工と同じ条件において本施工を行えば、不測の不具合が発生しない限り、本施工における絶乾嵩密度も許容範囲にあると推測される。
吹付施工の間、繊維圧送経路内における圧力が許容圧力範囲内にあることを確認することで、不具合が発生していないと推測できる。
本施工例を説明する。本施工におけるホース長は80mである。試験施工の結果を参考に、風速35m/sおよび供給量2.7kg/30sと設定する。この条件で本施工をおこなえば、不具合が発生しない限り、吹付後の絶乾嵩密度は0.202g/cmになると推測される。
吹付施工の間、繊維圧送経路内における圧力が50~54kPaにあることを確認することで、不具合が発生していないと推測できる。
・調整
上記の通り、試験施工において、絶乾嵩密度が許容範囲にあることを確認し、試験施工と同じ条件において本施工を行えば、不具合が発生しない限り、本施工における絶乾嵩密度も許容範囲にあると推測される。しかしながら、実際には不測の不具合が発生することもある。本願では、吹付施工中に、繊維圧送経路内における圧力が許容圧力範囲外であることを確認することで、不具合発生を推測でき、下記のような簡単な調整により、適切な絶乾嵩密度を維持できる。
調整例1(風速調整)
繊維圧送経路内における圧力が許容圧力範囲を下回る場合は、外部からの風速指令に基づいて、風速を上げる。これにより、繊維圧送経路内における圧力が上がる。繊維圧送経路内における圧力が許容圧力範囲を上回る場合は、外部からの風速指令に基づいて、風速を下げる。これにより、繊維圧送経路内における圧力が下がる。調整後、許容圧力範囲内にあることを確認して、施工を継続する。外部からの風速指令に基づいて風速を下げる方法としては、例えば、ブロワに内蔵されているモーターの回転数を下げるように、当該モーターの回転数調整用の設定ダイヤルや設定パネル等で調整する方法、ブロワに内蔵されているモーターの回転数を下げるような電気的指令をブロワ内蔵のモーターの回転数をコントロールしている制御装置に送り、その電気的指令に基づきブロワ内蔵のモーターの回転数を下げる方法が例示でき、又これらが好ましい。
たとえば、上記本施工例において、ホース長80mとし、風速35m/sおよび供給量2.7kg/30sと設定しているにも関わらず、繊維圧送経路内における圧力が56kPaであった場合は、54kPa以下になるまで風速を下げる(図2参照)。
調整例2(供給量調整)
繊維圧送経路内における圧力が許容圧力範囲を下回る場合は、外部からの供給量指令に基づいて、供給量を上げる。これにより、繊維圧送経路内における圧力が上がる。繊維圧送経路内における圧力が許容圧力範囲を上回る場合は、外部からの供給量指令に基づいて、供給量を下げる。これにより、繊維圧送経路内における圧力が下がる。調整後、許容圧力範囲内にあることを確認して、施工を継続する。外部からの供給量指令に基づいて供給量を下げる方法としては、例えば、解綿機に内蔵されているロータリフィーダ回転用のモーター及び/又はスクリューフィーダ回転用のモーターの回転数を下げるように、当該モーターの回転数調整用の設定ダイヤルや設定パネル等で調整する方法、解綿機に内蔵されている解綿部用のモーターの回転数を下げるように、当該モーターの回転数調整用の設定ダイヤルや設定パネル等で調整する方法、解綿機に内蔵されているロータリフィーダ回転用モーター、スクリューフィーダ回転用のモーター及び/又は解綿部用のモーターの回転数を下げるような電気的指令を当該モーターの回転数をコントロールしている制御装置に送り、その電気的指令に基づき当該モーターの回転数を下げる方法が例示でき、又これらが好ましい。
たとえば、上記本施工例において、ホース長80mとし、風速35m/sおよび供給量2.7kg/30sと設定しているにも関わらず、繊維圧送経路内における圧力が48kPaであった場合は、50kPa以上になるまで供給量を上げる(図3参照)。
調整例3(風速および供給量調整)
調整例1のように風速を調整してもよいし、調整例2のように供給量を調整してもよい。さらに、風速と供給量の両方を調整してもよい。
調整例4(液状添加材量)
上記調整により、単位時間当たりの供給量が変化する場合には、供給量変化に対応して単位時間当たりの液状添加材量も調整して、合流混合物が所定の組成割合を維持するようにしてもよい。液状添加材の単位時間当たりの圧送量の調整は、液状添加材圧送用の圧送ポンプを調整することで行うことができる。
調整例5(事後修正)
上述の通り、本願では、吹付施工中に、繊維圧送経路内における圧力が許容圧力範囲外であることを確認することで、不具合発生を推測できる。一方で、不具合は一時的であることも多く、繊維圧送経路内における圧力が許容圧力範囲内に戻る場合は、調整をすることもなく、施工を継続する。
不具合発生が推測されたときに施工した吹付箇所を記録しておき、吹付完了後に当該箇所のみ修正してもよい。
たとえば、上記本施工例において、一時的に、繊維圧送経路内における圧力が56kPaであった場合は、当該吹付箇所における絶乾嵩密度が許容範囲を下回るおそれがある(図3参照)。繊維層を鏝押えにより圧密することで適切な絶乾嵩密度とすることができる。
簡易な修正では対応できない場合には、当該吹付箇所の繊維層のみを除去し、再施工する。全面再施工する場合と比べて、作業負担が少ない。
調整例6(施工一時中止)
上記簡易修正で対応できない場合は、不具合発生が推定された時に施工を一時中止し、供給量指令どおりの供給量が供給されているか、風速指令どおりの風速が供給されているかを確認した後に、施工を再開する。全面再施工する場合と比べて、作業負担が少ない。
~システム運用変形例1~
繊維層形成直後では水分を多く含んでおり、絶乾嵩密度に係る不具合は、乾燥機で105℃で恒量となるように乾燥した後でなければ分からない。また、風速の測定及びロックウール粒状繊維(又は混綿)の供給量の測定は、吹付施工中には測定できない。これに対し上記では、試験施工結果に基づいて、吹付施工の間、繊維圧送経路内における圧力をモニタリングするで、不具合発生(不発生)を推定する。
しかしながら、上記推定の根拠は試験施工結果であり、本施工における吹付システムを試験施工において全く同じように再現できるとは限らない。
一方で、本施工直前においては、試験的に絶乾嵩密度を確認することはできないが、試験的に合流混合物の嵩密度(乾燥前の嵩密度)を確認することはできる。そこで、本施工直前における試験結果を併用することにより、推定精度を向上させてもよい。以下、変形例について説明する。
まず、試験施工において、絶乾嵩密度と繊維圧送経路内における圧力との関係に加えて、合流混合物の嵩密度(乾燥前の嵩密度)との関係も記憶する。
そして、本施工直前において、合流混合物の嵩密度(乾燥前の嵩密度)と繊維圧送経路内における圧力との関係を確認する。
試験施工における合流混合物の嵩密度(乾燥前の嵩密度)と繊維圧送経路内における圧力との関係が、本施工直前における合流混合物の嵩密度(乾燥前の嵩密度)と繊維圧送経路内における圧力の関係として再現されていることを確認できれば、試験施工における絶乾嵩密度と繊維圧送経路内における圧力との関係が、本施工における絶乾嵩密度と繊維圧送経路内における圧力の関係として再現される可能性が高い。
これにより、本願推定精度が向上する。
~システム運用変形例2~
上記システム運用では試験施工により許容圧力範囲を把握することを必須としている。しかしながら、繰り返し施工して、運用安定性を確認できれば、試験施工を省くことができる。
吹付施工の間、繊維圧送経路内における圧力が大きく変動しないことを確認することで、不具合が発生していないと推測できる。
~不具合発生原因に係る推察等~
上記の通り、試験施工において、絶乾嵩密度が許容範囲にあることを確認し、試験施工と同じ条件において本施工を行えば、不具合が発生しない限り、本施工における絶乾嵩密度も許容範囲にあると推測される。しかしながら、実際には不測の不具合が発生することもある。本願発明者は、不具合発生の原因について検討した。
吹付システムにおいては、混綿又はロックウール粒状繊維と液状添加材(水又はセメントスラリー)とが合流混合している。この時、液状添加材は、混綿又はロックウール粒状繊維に比べて、安定して吐出している。したがって、液状添加材吐出において不具合が発生する可能性は低い。
混綿又はロックウール粒状繊維は、解綿機により供給され、ブロアにより搬送される。ブロアは気流を励起するものであり、比較的安定している。したがって、風速が変動する可能性は低い。
解綿機は、外部からの供給量指令に基づいて、所定の供給量の混綿又はロックウール粒状繊維を供給できることが原則である。
ところで、液状添加材やブロアが供給する空気が均一であるのに対し、パックから開封された混綿又はロックウール粒状繊維が均一でないおそれがある。たとえば、パック積みされて管理されているうち、部分的に圧縮されることもあり得る。
また、原料が解綿機に供給されてから、解綿されて、繊維圧送経路に搬送されるまで解綿機内において複数の工程を経る。そこで、本願発明者は、混綿又はロックウール粒状繊維の供給量が安定しないおそれがあるのではないかと考えた。
試験施工時や本施工直前においては、混綿又はロックウール粒状繊維の供給量を実測することは可能である。これに対し、本施工において、混綿又はロックウール粒状繊維の供給量を実測することは難しい。上記発明者仮説に基づけば、試験施工時や本施工直前においては供給量が安定していても、本施工時に供給量が一時的に不安定となるおそれがある。
本願発明者は、解綿機のロータリフィーダ回転用モーターの負荷やロータリフィーダの回転軸に掛かっている荷重を測定し、供給量を推定することも検討した。しかし、混綿又はロックウール粒状繊維は軽く、当該モーターの負荷やロータリフィーダの回転軸に掛かっている荷重の相違を検出することは難しい。すなわち、本施工時の繊維(ロックウール粒状繊維)又は繊維乾燥組成物(混綿)の供給量の変動を検出することは難しい。
供給量の変動は、吹付け後の繊維組成物の絶乾嵩密度の変動の原因となる。絶乾嵩密度の不具合は、吹付後所定時間経過し乾燥しないとわからない。すなわち、施工中にはわからない。最悪の場合は、全面撤去して再施工となるおそれもある。
これに対し、本願発明者は、繊維圧送経路内における圧力に着目することで、不具合発生(不発生)を推定できることを見出した。本願発明は、上記のような思考過程を経て、想到したものである。
1 粒状繊維吹付ノズル
2 圧力計
3 液状添加材用の噴射口
4 液状添加材
5 粒状繊維
6 液状添加材圧送用ホース
7 液状添加材用圧送ポンプ
8 液状添加材用貯留槽
9 繊維圧送用ホース
10 吹付けシステム
11 繊維又は繊維乾燥組成物
12 合流混合物からなる繊維層
13 被覆対象物
14 ブロワ(送風機)
20 解綿機
21 第一解綿部
22 第二解綿部
23 ホッパ
24 スクリューフィーダ
25 ロータリフィーダ(定量供給装置)
26 繊維圧送管

Claims (4)

  1. 繊維又は繊維乾燥組成物を繊維圧送経路内に所定量供給し、繊維圧送経路内に送風機を用いて空気を所定量供給することで繊維又は繊維乾燥組成物を空気圧送した後に繊維吐出口より吐出し、当該繊維吐出口の中央付近に1個又は/及び吐出口の周縁に配置した1個又は複数個の液状添加材用の噴射口から液状添加材を噴射することで、上記繊維又は繊維乾燥組成物と液状添加材とを合流混合した合流混合物を被覆対象物に吹付ける繊維組成物の吹付け方法であって、
    吹付け後の繊維組成物の絶乾嵩密度の許容範囲を設定し、
    上記繊維圧送経路上に圧力計を取り付け、
    吹付け後の繊維組成物の絶乾嵩密度が適切か否か判断するため、
    試験施工において、上記繊維圧送経路上に取り付けられた圧力計を介して、吹付け後の繊維組成物の絶乾嵩密度が許容範囲内となる、繊維又は繊維乾燥組成物の空気圧送時の繊維圧送経路内における許容圧力範囲を把握し、
    本施工において、上記圧力計を介して、繊維又は繊維乾燥組成物の空気圧送時の繊維圧送経路内における圧力が、上記許容圧力範囲内にあることを確認しながら上記合流混合物を吹付ける
    ことを特徴とする繊維組成物の吹付け方法。
  2. 上記の確認において、繊維圧送経路内における圧力が上記許容圧力範囲から外れた場合に、繊維圧送経路内への繊維又は繊維乾燥組成物の供給量を調整し、繊維圧送経路内における圧力が上記許容圧力範囲内になったことを確認した上で吹付けを続けることを特徴とする請求項1記載の繊維組成物の吹付け方法。
  3. 上記の確認において、繊維圧送経路内における圧力が上記許容圧力範囲から外れた場合に、繊維圧送経路内への繊維又は繊維乾燥組成物の送風量を調整し、繊維圧送経路内における圧力が上記許容圧力範囲内になったことを確認した上で吹付けを続けることを特徴とする請求項1記載の繊維組成物の吹付け方法。
  4. 上記の調整において、液状添加材の単位時間当たりの圧送量が、繊維又は繊維乾燥組成物の単位時間当たりの繊維圧送経路内への供給量と所定の割合となるようにすることを特徴とする請求項2又は3記載の繊維組成物の吹付け方法。
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