JP6737619B2 - ロックウール吹付け方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ロックウール吹付け方法に関する。詳しくは、ロックウール吹付け時に発生する粉塵量が少ないロックウール吹付け方法に関する。また、本発明は、粉塵除去装置に関する。詳しくは、ロックウール吹付け時に発生する粉塵を抑制できる粉塵除去装置に関する。また、本発明は、ロックウール吹付け装置に関する。詳しくは、ロックウール吹付け時に発生する粉塵を抑制できるロックウール吹付け装置に関する。
ロックウール吹付け工法としては、乾式工法、湿式工法、半乾式工法が知られている。乾式工法は、予め、ロックウールとセメントとを混合した乾燥混合物をノズルから吐出し、これと同時にノズルの周縁に配置した複数個の噴水口より圧力水を噴射し、両者を混合吹付ける工法である。この乾式工法は、嵩比重が0.2〜0.3と軽量の被覆層を形成できるが、施工時にセメントやロックウールによる発塵が著しく、環境上の問題が指摘されている。湿式工法は、乾式工法の欠陥を改善する為になされたものである。この湿式工法は、主材のロックウールとセメントに界面活性剤と増粘剤を配合してなる吹付施工用被覆材を用い、これに水を加えたペーストを圧縮空気によりノズルから吹付ける方法である。この湿式工法は、浮遊粉塵の問題点は改善されたものの、形成される被覆層の嵩比重が0.4〜0.6と重く、乾式工法に比べてコストが高いという問題が指摘されている。半乾式工法は、予め、ロックウールとセメントとを混合しない工法である。半乾式工法において、ロックウールは、解繊機(解綿機)で解繊(解綿)・破砕され、ロータリーバルブ等により定量的に送り出され、エアブロワーによりホース内を圧送され、吹付けノズルに供給される。セメントはスラリー槽で水と混合されてセメントスラリーとされた後、スラリーポンプにより搬送パイプを通って吹付けノズルに供給される。セメントスラリーは、ノズルの周縁から噴射されるか、或いはノズルの中心から噴射され、ロックウールと合流・混合し、耐火被覆層が形成される。半乾式工法によれば、浮遊粉塵が減少し、乾式工法に近い嵩比重の被覆層が形成できる。このようなことから、半乾式工法がロックウール吹付け工法の主流となっている。この半乾式工法は、例えば解繊機(解綿機)で細かく粒状にされた後に空気圧送されたロックウールに、セメントと水との混合により製造されたセメントスラリーをノズル先端部で噴霧化しながら混合し、部材に吹付けける工法である。半乾式工法は乾式工法に比べて吹付け施工時に発生する粉塵量を少なくできるものの、ロックウール吹付け施工時に発生する粉塵をより一層抑制できる技術が望まれていた。
ロックウール吹付け施工時に発生する粉塵を抑制する技術として、ロックウール、セメント及び少量の水(セメントに対し8〜25重量%の水)との湿潤混合物を吹付けノズルから吐出させるとともに、セメントスラリーを別の吐出口から吐出させ、両者をノズル部分又はノズル外で合流混合させる方法(例えば特許文献1参照。)、ロックウールの圧送に用いるエアブロワーへの吸気を用いて半乾式工法のセメントスラリー製造時に発生する粉塵を集塵する方法(例えば特許文献2参照。)、吹付けノズルから噴射されたロックウールとセメントモルタルの混合物からなる耐火被覆材の飛散粉塵を捕捉する箱形のブースを設置し、当該ブースのそこに捕捉した飛散粉塵の溜りピットを設けた耐火被覆材の粉塵飛散防止装置(例えば特許文献3参照。)が提案されている。また、吹付けコンクリートの吹付け施工時に発生する粉塵を低減するために、吹付けノズルのコンクリート吐出口の外側に覆い(集塵フード)を設け、この覆い内を吸引する方法(例えば特許文献4及び5参照。)が提案されている。
しかし、ロックウール、セメント及び少量の水との湿潤混合物を吹付けノズルから吐出させるとともに、セメントスラリーを別の吐出口から吐出させ、両者をノズル部分又はノズル外で合流混合させる方法では、湿潤混合物にはセメント及び水が含まれるため、解繊機にもセメント水和物がこびり付いてしまい、一日何度も解繊機、ロータリーバルブ及びロックウール圧送用ホースの内部を洗浄しなければならず大変手間が掛かるという問題、ロックウール吹付け工法に用いる解繊機及びロータリーバルブはセメント混練物を用いることを想定しておらず、耐水性ではない材質及び構造であるという問題、及びセメント湿潤混合物を添加したロックウールは圧送し難くなるため、数十〜百m程度の長さのある圧送ホース内部で詰まる虞があるという問題がある。
また、ロックウールの圧送に用いるエアブロワーへの吸気を用いて半乾式工法のセメントスラリー製造時に発生する粉塵を集塵する方法では、ロックウールから発生する粉塵は低減できないという問題がある。
また、吹付けノズルから噴射されたロックウールとセメントモルタルの混合物からなる耐火被覆材の飛散粉塵を捕捉する箱形のブースを設置し、当該ブースのそこに捕捉した飛散粉塵の溜りピットを設ける方法では、吹付け箇所の形状・大きさ・部材の種類に合わせた箱形ブースを用意する必要があり、又施工に進み具合に合わせて箱型ブースを部材の形状に合わせて縦又は横に移動させなければならず手間が掛かり過ぎるという問題がある。
また、吹付けノズルの吐出口の外側に覆い(集塵フード)を設け、この覆い内を吸引する方法では、集塵フードを備えたノズルは重く且つ大きくなるため、人力で扱えず、車輛に取り付けたアームの先端等に取り付けることになるので、トンネルにおける吹付けコンクリートの施工には可能であるが、鉄骨造等の建物の中でその柱及び梁に対して施工することの多いロックウール吹付け工法には不向きであるという問題がある。
特開2002−348978号公報 特開2006−070546号公報 実開平07−007762号公報 特開昭59−162971号公報 特開平11−244633号公報
簡便でありながらロックウール吹付け施工時に発生する粉塵をより一層抑制でき、且つ従来のロックウール吹付け施工により得られるロックウール被覆材と同等以上の性能を有する被覆材が得られる技術が望まれていた。
本発明は、ロックウール吹付け時に発生する粉塵量が少ないロックウール吹付け方法を提供することを目的とする。また、本発明は、ロックウール吹付け時に発生する粉塵量を抑制できるロックウール粉塵除去装置を提供することを目的とする。また、本発明は、ロックウール吹付け時に発生する粉塵量が少ないロックウール吹付け装置を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題解決のため鋭意検討した結果、ロックウールの圧送経路内において、結合材と合流前に圧送されているロックウールから粉塵を取り除くことにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。即ち、本発明は、以下の(1)又は(2)で表すロックウール吹付け方法、(3)又は(4)で表すロックウール粉塵除去装置、並びに(5)で表すロックウール吹付け装置である。
(1)ロックウールを吹付けノズルの吐出口まで輸送し当該吐出口より吐出し、別送する結合材を前記吹付けノズル内部のロックウール又は/及び吹付けノズルの吐出口より吐出させたロックウールに添加することで、ロックウール被覆層を形成するロックウール吹付け方法であって、結合材と合流前のロックウールの輸送経路内で当該ロックウールの粉塵を、当該ロックウールの輸送経路の一部又は全部の壁にロックウールの粉塵が通る大きさの孔を多数設け吸引機でロックウールの粉塵を経路外に吸い出す方法、当該ロックウールの輸送経路の一部又は全部の壁にロックウールの粉塵が通る大きさの孔を多数設け重力又は遠心力により篩い分ける方法、ロックウールの粉塵が通る大きさの孔を備えた吸引ホースを当該ロックウールの輸送経路内に挿入し吸引する方法、当該ロックウールの輸送経路内に集塵装置を設ける方法の何れかの方法により、除去することを特徴とするロックウール吹付け方法。
(2)上記ロックウールの粉塵除去を吸引により行うことを特徴とする上記(1)のロックウール吹付け方法。
(3)結合材と合流前のロックウールを吹付けノズルの吐出口まで輸送する経路の一部として用いるロックウール通路と、該ロックウール通路よりロックウールの粉塵を他のロックウールと分けて当該通路外に排出する分別手段と、ロックウール通路外に排出されたロックウールの粉塵を集塵する集塵手段とを具備することを特徴とするロックウール粉塵除去装置。
(4)上記分別手段が、上記ロックウール通路の一部又は全部の壁、或いは当該壁から突出した中空の突起に、ロックウールの粉塵が通る大きさの孔を多数設けた管、板、箱又は中空突起である上記(3)のロックウール粉塵除去装置。
(5)ロックウールを吹付けノズルの吐出口まで輸送するロックウール輸送装置と、上記(3)又は(4)のロックウール粉塵除去装置と、結合材輸送装置と、吹付けノズルと、結合材添加装置とを具備するロックウール吹付け装置。
本発明によれば、ロックウール吹付け時に発生する粉塵量が少ないロックウール吹付け方法が得られる。また、本発明によれば、ロックウール吹付け時に発生する粉塵量を抑制できるロックウール粉塵除去装置が得られる。また、本発明によれば、ロックウール吹付け時に発生する粉塵量が少ないロックウール吹付け装置が得られる。本発明によれば、ロックウール吹付け時に発生する粉塵量を抑制できる。本発明により形成されたロックウール被覆層は、粉状のロックウールが混じり難いので、密度が小さく断熱性又は耐火性に優れる。
本発明のロックウール粉塵除去装置の一例を示す模式的な断面図である。 ロックウール粉塵除去装置の模式的な縦断面図である。 ロックウール粉塵除去装置の模式的なA−A’断面図である。 ロックウール粒状綿の一例の写真である。
本発明のロックウール吹付け方法は、ロックウールを吹付けノズルの吐出口まで輸送し当該吐出口より吐出し、別送する結合材を前記吹付けノズル内部のロックウール又は/及び吹付けノズルの吐出口より吐出させたロックウールに添加することで、ロックウール被覆層を形成するロックウール吹付け方法であって、結合材と合流前のロックウールの輸送経路内で当該ロックウールの粉塵を除去することを特徴とする。
本発明において、ロックウールは、溶融炉で溶融された岩石や高炉スラグ等を主体とする材料が、急冷されながら、繊維化された素材(鉱物繊維)である。例えば、高炉スラグを主体とする材料より製造されたスラグウールなども含まれる。前記ロックウールは、繊維化された鉱物繊維を集めただけの原綿を解綿機等で細かくした粒状ロックウールを好適に用いることができる。原綿を用いる場合は、輸送前に解綿機等で細かくして用いる。粒状ロックウールは、ロックウールの原綿を解砕、解綿、切断、分級(例えば、篩い分け)、造粒などの工程の一種又は二種以上の組み合わせにより得られる。この粒状ロックウールは、ロックウールの繊維が凝集しているもので、ロックウールの粒状綿、細粒綿、微粒綿を含むものである。粒状ロックウールとしては、日本ロックウール社製「エスファイバー粒状綿」(商品名)、JFEロックファイバー社製「ロクセラム 粒状綿」(商品名)、太平洋マテリアル社製「太平洋ミネラルファイバー粒状綿」(商品名)等の市販のロックウールの粒状綿、細粒綿、微粒綿を好適に用いることが出来る。斯かる粒状ロックウールが用いられた場合、熱がロックウールを被覆する下地に伝わり難く、断熱性、耐火性又は不燃性が得られ、また、吸音性も得られる。図4にロックウール粒状綿の一例の写真を示した。
本発明における結合材としては、セメントや石膏等の無機質結合材、並びに合成樹脂や天然樹脂等の有機質結合材から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。無機質結合材としては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメント、エコセメント、アルミナセメント、フライアッシュセメントや高炉セメント等の混合セメント、超速硬セメント等の急硬性セメント等の水硬性セメント、気硬セメント、ドロマイトプラスター等の各種プラスターが挙げられ、有機結合材としては、スチレン・ブタジエン共重合体、クロロプレンゴム、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体又はメチルメタクリレート・ブタジエン共重合体等の合成ゴム、天然ゴム、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリクロロピレン、ポリアクリル酸エステル、スチレン・アクリル共重合体、オールアクリル共重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル・アクリル共重合体、酢酸ビニル・アクリル酸エステル共重合体、変性酢酸ビニル、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、酢酸ビニルビニルバーサテート共重合体、アクリル・酢酸ビニル・ベオバ(t‐デカン酸ビニルの商品名)共重合体等の酢酸ビニル系樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂及びエポキシ樹脂等の合成樹脂、アスファルト及びゴムアスファルト等の瀝青質、リグニン、ロジン等が挙げられる。本発明に使用する結合材としては、好ましくは水硬性セメント及び合成樹脂から選ばれる1種又は2種以上を用いる。より好ましくはポルトランドセメントを用いる。
ロックウールは、解綿機等で細かくするとき及び圧送時等において、繊維の一部が折れ粉状(短い繊維含む。)となる。この粉状となったロックウールは、吹付け時に粉塵として舞い易い。また、この粉状ロックウールの割合が多いと、結合材と混合されたときの混合物(ロックウール被覆層)の密度が大きくなるため、断熱性が悪い。そこで、本発明では、結合材と合流前のロックウールの輸送経路内で当該ロックウールの粉塵、即ち、粉状ロックウールを除去することで、ロックウール被覆層の密度を小さくでき、断熱性能又は/及び吸音性能が向上し、耐火被覆材、不燃性被覆材、吸音材、断熱材又は/及び保温材としての性能を向上できる。
ロックウールと結合材との合流後では、粉状ロックウールのみを除去することは困難で、結合材も合わせて除去されてしまうことから好ましくない。また、ロックウールの圧送前に粉状ロックウールを取り除いても、圧送途中の輸送経路内で折れて粉状ロックウールが再度発生することから、吹付け時の粉塵発生量が抑制され難い。ロックウール輸送装置からロックウールと結合材との合流部までのロックウール輸送経路の距離を10Lとすると、ロックウール輸送装置から3L〜10Lの位置で粉状ロックウールを取り除くことが、吹付け時の粉塵発生量をより抑制できるので好ましく、ロックウール輸送装置から5L〜10Lの位置で粉状ロックウールを取り除くことがより好ましく、ロックウール輸送装置から7L〜10Lの位置で粉状ロックウールを取り除くことが更に好ましい。吹付け時の粉塵発生量を最も抑制できることから、ロックウール輸送装置から9L〜10Lの位置、即ち、ロックウールと結合材との合流部直前で粉状ロックウールを取り除くことが最も好ましい。
ロックウールの輸送経路内で当該ロックウールの粉塵を除去する方法としては、輸送経路の一部又は全部の壁に粉状ロックウールが通る大きさの孔(例えば網目やスリット等)を多数設け吸引機で粉状ロックウールを経路外に吸い出す方法、同様に、輸送経路の一部又は全部の壁に粉状ロックウールが通る大きさの孔を多数設け重力又は遠心力により篩い分ける方法、粉状ロックウールが通る大きさの孔を備えた吸引ホースを輸送経路内に挿入し吸引する方法、ロックウールの輸送経路内に集塵装置を設ける方法等が好ましい例として挙げられる。このときの集塵装置としては、例えば、サイクロン等の遠心力集塵装置、ルーバ式集塵装置等の慣性集塵装置、バグフィルタ等のろ過集塵装置、電気集塵装置等が好適な例として挙げられる。輸送経路の一部又は全部の壁に粉状ロックウールが通る大きさの孔(例えば網目やスリット等)を多数設け吸引機で粉状ロックウールを経路外に吸い出す方法、粉状ロックウールが通る大きさの孔を備えた吸引ホースを輸送経路内に挿入し吸引する方法、ロックウール輸送経路内で舞い上がった粉状ロックウールを吸引することで経路外に排出した後に集塵機で集める方法等の粉塵除去を吸引により行うことが効率よく輸送経路外に粉状ロックウールを除去できることから好ましい。
ロックウールの輸送経路内で当該ロックウールの粉塵を除去するには、ロックウール粉塵除去装置により行うことが好ましい。
本発明のロックウール粉塵除去装置は、結合材と合流前のロックウールを吹付けノズルの吐出口まで輸送する経路の一部として用いるロックウール通路と、粉状ロックウールを集塵する集塵手段とを具備することを特徴とする。集塵手段としては、各種集塵装置を用いることができる。このときの集塵装置としては、例えば、サイクロン等の遠心力集塵装置、ルーバ式集塵装置等の慣性集塵装置、バグフィルタ等のろ過集塵装置、電気集塵装置等が好適な例として挙げられる。当該集塵装置は、ロックウール通路内に配置してもよいし、ロックウール通路外に配置してもよい。本発明において、前記集塵手段は、吸気装置を用いたものであると、効率よく輸送経路外に粉状ロックウールを除去できることから好ましい。
また、本発明のロックウール粉塵除去装置は、ロックウール通路よりロックウールの粉塵(粉状ロックウール)を他のロックウールと分けて当該通路外に排出する分別手段を具備することが好ましい。この分別手段としては、ロックウール通路の一部又は全部の壁、或いは当該壁から突出した中空の突起に、粉状ロックウールが通る大きさの孔(例えば網目やスリット等)を多数設けた管、板、箱又は中空突起を用いることが好ましい。この粉状ロックウールが通る大きさの孔を多数設けた分別手段をロックウールが通過するときに、重力、遠心力又は気流により、粉状ロックウールが当該孔を通り抜け、ロックウール通路外、即ち、ロックウール輸送経路外に排出される。このとき、吸引装置を用い、ロックウール通路内から前記孔を通り通路外に流れる気流を作ると、粉状ロックウールが効率よくロックウール通路外に排出されるので好ましい。分別手段を具備することで、粉状となっていないロックウールをロックウール輸送経路内に留め、粉状ロックウールのみをロックウール輸送経路外に排出することが容易となる。
本発明のロックウール吹付け装置は、ロックウールを吹付けノズルの吐出口まで輸送するロックウール輸送装置と、上記ロックウール粉塵除去装置と、結合材輸送装置と、吹付けノズルと、結合材添加装置とを具備することを特徴とする。吹付けノズルと結合材添加装置は一体化されていても良く、吹付けノズルの一部として結合材添加装置が配置されていても良い。
本発明において、ロックウール輸送装置は、ロックウールを吹付けノズルの吐出口まで輸送し、吹付けノズルの吐出口よりロックウールを吐出させる。このロックウール輸送装置は、スクリューコンベア、ベルトコンベア等のコンベアでもよいが、吹付けノズルの吐出口よりロックウールを勢いよく吐出させるために、ロックウール供給装置、空気圧送装置及び圧送管を構成要素として含むものが好ましい。ロックウール供給装置は、圧送管に時間当たり一定量のロックウールを供給する。このロックウール供給装置としては、半乾式工法に用いられている解繊機(解綿機)を用いることが、大きく梱包されて施工現場まで供給されている大きなロックウール塊を解繊(解綿)しながら定量供給できることから好ましい。空気圧送装置としては、空気供給装置を好適に用いることができ、この空気供給装置としては、ブロワー及びコンプレッサーが好適な例として挙げられる。圧送管としては、耐圧性の管であれば材質は特に限定されずに用いることができ、鋼管等の金属管、耐圧ゴム製ホース、耐圧性アクリル製パイプや耐圧性ポリプロピレン製パイプ等の耐圧性樹脂管等が好適な例として挙げられる。
本発明における結合材輸送装置は、結合材供給装置、圧送装置及び圧送管を構成要素として含むものが好ましい。結合材供給装置と圧送装置を兼ね備えた装置を用いることが好ましく、このような装置としては、スラリーポンプや樹脂ポンプ等のポンプを用いることが好ましい。ここで用いることのできるポンプとしては、ダイヤフラム式ポンプ、ピストン式ポンプ、プランジャポンプ等の往復ポンプ、スクリュー式ポンプやギヤ式ポンプ等の回転ポンプ、タービンポンプやボリュートポンプ等の遠心ポンプ、スクイズ式ポンプ等が好適な例として挙げられる。結合材輸送用の圧送管としては、耐圧性の管であれば材質は特に限定されずに用いることができ、鋼管等の金属管、耐圧ゴム製ホース、耐圧性アクリル製パイプや耐圧性ポリプロピレン製パイプ等の耐圧性樹脂管等が好適な例として挙げられる。
本発明における吹付けノズルは、その材質や形状は特に限定されず、ロックウール輸送装置(ロックウール用の圧送管)と連通する口(入口)と、吐出口とを備え、この入口と吐出口が連通し、ロックウール(結合材が混ざったものを含む。)が入口から入り且つ吐出口から吐出され得る形状・構造であればよい。
本発明における結合材添加装置は、圧送管等のロックウール輸送装置内を輸送されてくるロックウールに結合材を添加できる形状・形式のものであれば特に限定されず、例えば、圧送管又は吹付けノズルのロックウール輸送経路内に連通する管を備えるY字管又はT字管、圧送管又は吹付けノズルのロックウール輸送経路内に挿入された管、吹付けノズルの吐出口に配置され吐出されるロックウールに向けられた結合材用噴霧ノズル、
圧送管又は吹付けノズルのロックウール輸送経路内に連通する孔等が好適な例として挙げられる。
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
図1に、本発明のロックウール吹付け装置の一例の模式図を示した。ロックウールは解綿機3で解繊(解綿)され、ロックウール圧送経路内に定量供給される。そのロックウールをブロワー2による圧送エアで耐圧ゴム製ホース4内を圧送される。耐圧ゴム製ホース4に接続したロックウール粉塵除去装置11にロックウールが到達すると、吸引装置付の集塵機7により起こされたロックウール通路12からメッシュ10の網、吸引路9及び集塵ホース8を通り集塵機に到達する空気の流れに粉状ロックウールが乗りロックウール圧送経路外へ排出される。
図2にロックウール粉塵除去装置11の模式的な縦断面図を示した。また、このロックウール粉塵除去装置11の模式的なA−A’断面図を図3に示した。このロックウール粉塵除去装置11は、吸引路9を備える二重管構造をしており、内管はロックウール通路12となっている。この内管の一部に円筒状のメッシュ10が配置されている。外管と内管とは閉じるように溶接され、この外管と内管との間の空間が吸引路9である。この吸引路9は、集塵ホース8と連通している。ロックウール粉塵除去装置11は、ロックウール輸送装置(ブロワー2を接続した解綿機3)からロックウールと結合材との合流部(吹付けノズル5の先端中央部)までのロックウール輸送経路の距離を10Lとすると、ロックウール輸送装置から9Lの位置に配置した。吹付けノズル5には、ノズル側面から入りノズルの横断面中央をノズル先端まで達する結合材供給用の金属製パイプ13が配置されている。このパイプのノズル側面外側の位置に、スラリーポンプと繋がり連通しているセメントスラリー圧送用耐圧ゴム製ホース6が接続されている。結合材であるセメントスラリーは、スラリーポンプ1により圧送され、セメントスラリー圧送用耐圧ゴム製ホース6及び金属製パイプ13を通り、金属製パイプ13の先端より霧状に吐出される。霧状に吐出したセメントスラリーは、吹付けノズル5から吐出された粉状ロックウールを除去された後のロックウールと合流混合され、セメントスラリーとロッククールからなる被覆材となり、柱や梁などの部材に吹付けられ、被覆材層を形成する。
ロックウールの吹付けは、ロックウール粉塵除去装置11で粉状ロックウールを取り除かれた上で吹付けノズル5の先端の吐出口より吐出されたロックウールと、吹付けノズル5の先端中央部に配置した金属製パイプ13より霧状に吐出(噴霧)される結合材であるセメントスラリーを、吐出後、被覆する部材に到達するまでの間に合流混合させた混合物を被覆する部材の表面に吹付けることで行う。解綿機3で解繊(解綿)されたロックウール粒状綿がロックウール圧送経路内に定量供給され、ロックウール粉塵除去装置11で粉状ロックウールを取り除かれた上で吹付けノズル5の先端の吐出口より吐出される。このロックウール圧送経路に連通するブロワー2より送られてくる空気により、ロックウール圧送用耐圧ゴム製ホース4内を通り、ロックウール粉塵除去装置11に到達する。ロックウール粉塵除去装置11で、上記の通り、繊維が折れ細かくなった粉状ロックウールが取り除かれ、更に、ロックウール粉塵除去装置11と吹付けノズル5との間に接続されたロックウール圧送用耐圧ゴム製ホースを通り吹付けノズル5にロックウールが到達する。吹付けノズル5に到達した粉状ロックウールを取り除かれたロックウールが、吹付けノズル5の先端より噴出される。ポルトランドセメントと水を所定量混合したセメントスラリーは、攪拌槽(スラリー槽)で材料分離しないように攪拌しておく。この攪拌槽内に、スラリーポンプ1の吸引ホースを配置することで、攪拌槽内のセメントスラリーがスラリーポンプ1に吸引される。尚、図1には攪拌槽及び吸引ホースは図示せずに省略してある。吸引されたセメントスラリーは、スラリーポンプ1から圧送され、セメントスラリー圧送用耐圧ゴム製ホース6内を通り、吹付けノズル5に配置されている金属製パイプ13を通り、この金属製パイプ13の先端部から霧状の吐出される。セメントスラリーの吐出量は、スラリーポンプ1で調整する。又、ロックウールの吐出量は、解綿機内のスクリューフィーダーの回転数等により調整する。セメントスラリーを送らずに、ロックウールのみ圧送し、吹付けノズル5から単位時間当たりに吐出される粉状ロックウールを取り除いたロックウールの質量を測定し、所定のロックウールの吐出量となるように、解綿機内のスクリューフィーダーの回転数等により調整する。セメントスラリーとロックウールの時間当たりの吐出量を調整することが、所定配合割合の被覆材層(ロックウール被覆層)を形成することができることから好ましい。
本発明は、ロックウールの吹付け施工に用いることができ、構造物の部材に、粉状ロックウールの少ないロックウールとセメント等の結合材を含有する被覆材層(ロックウール被覆層)を形成することができる。本発明を用いて形成したロックウール被覆層は、密度を比較的小さくすることができるので、断熱性又は耐火性に優れる被覆材層が得有られ、耐火被覆構造、断熱構造、不燃構造が得られ、これらに利用可能である。図1のロックウール吹付け装置における攪拌槽を、合成樹脂エマルションの希釈液を入れたポリバケツに替えると、ロックウールと合成樹脂を主成分として構成されるロックウール被覆層を形成できる。
1 スラリ−ポンプ
2 ブロワー
3 解綿機
4 ロックウール圧送用耐圧ゴム製ホース
5 吹付けノズル
6 セメントスラリー圧送用耐圧ゴム製ホース
7 吸引装置付の集塵機
8 集塵ホース
9 吸引路
10 メッシュ
11 ロックウール粉塵除去装置
12 ロックウール通路
13 金属製パイプ

Claims (5)

  1. ロックウールを吹付けノズルの吐出口まで輸送し当該吐出口より吐出し、別送する結合材を前記吹付けノズル内部のロックウール又は/及び吹付けノズルの吐出口より吐出させたロックウールに添加することで、ロックウール被覆層を形成するロックウール吹付け方法であって、結合材と合流前のロックウールの輸送経路内で当該ロックウールの粉塵を、当該ロックウールの輸送経路の一部又は全部の壁にロックウールの粉塵が通る大きさの孔を多数設け吸引機でロックウールの粉塵を経路外に吸い出す方法、当該ロックウールの輸送経路の一部又は全部の壁にロックウールの粉塵が通る大きさの孔を多数設け重力又は遠心力により篩い分ける方法、ロックウールの粉塵が通る大きさの孔を備えた吸引ホースを当該ロックウールの輸送経路内に挿入し吸引する方法、当該ロックウールの輸送経路内に集塵装置を設ける方法の何れかの方法により、除去することを特徴とするロックウール吹付け方法。
  2. 上記ロックウールの粉塵除去を吸引により行うことを特徴とする請求項1記載のロックウール吹付け方法。
  3. 結合材と合流前のロックウールを吹付けノズルの吐出口まで輸送する経路の一部として用いるロックウール通路と、該ロックウール通路よりロックウールの粉塵を他のロックウールと分けて当該通路外に排出する分別手段と、ロックウール通路外に排出されたロックウールの粉塵を集塵する集塵手段とを具備することを特徴とするロックウール粉塵除去装置。
  4. 上記分別手段が、上記ロックウール通路の一部又は全部の壁、或いは当該壁から突出した中空の突起に、ロックウールの粉塵が通る大きさの孔を多数設けた管、板、箱又は中空突起である請求項3記載のロックウール粉塵除去装置。
  5. ロックウールを吹付けノズルの吐出口まで輸送するロックウール輸送装置と、請求項3又は4に記載のロックウール粉塵除去装置と、結合材輸送装置と、吹付けノズルと、結合材添加装置とを具備するロックウール吹付け装置。
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