JP7456913B2 - 負荷周波数制御装置および方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電力系統の負荷周波数制御装置および方法に関する。
電力系統において、負荷変動や太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの変動により需給アンバランスが発生すると、周波数変動が発生する。ここで太陽光発電装置や風力発電装置は、自然変動電源と呼ばれる。
数分から20分程度の短周期の負荷変動や再生可能エネルギーの変動に対しては、負荷周波数制御(Load Frequency Control)や自動発電制御(Automatic Generation Control)が行われる。例えば、中央給電指令所は、負荷変動量を計算し、この負荷変動量に追従する発電量を各電源(発電機)に指令する。これにより、中央給電指令所は、系統周波数を許容範囲に維持可能である。
電力系統のある地域における負荷変動量の推定値は、地域要求量(Area Requirement)や地域制御誤差(Area Control Error)と呼ばれる。なお地域制御誤差は、地域要求量の正負の符号を反転させたものである。中央給電指令所は、地域要求量を満たすように電源(発電機および蓄電池)に対し出力指令することで、系統周波数を許容範囲に維持可能である。なお、米国のように同一国内で時差がある場合、地域要求量は、各計測箇所の時差の情報を用いて計算される。
出力指令は、全ての電源に出されるわけでなく、短周期で出力を変更できる電源に対して出される。短周期で出力を変更できる電源は、負荷周波数制御対象電源と呼ばれる。
なお、通常の運用では、数分から20分程度の短期間の負荷変動の調整力(以下、負荷周波数制御調整力)は、系統容量の1~2%程度が確保される。連系された各電力系統では、主に以下の2つの負荷周波数制御方式が採用される。
第1の負荷周波数制御方式は、定周波数制御方式(Flat Frequency Control)である。定周波数制御方式では、系統周波数偏差Δfを検出し、系統周波数偏差Δfを低減すべく負荷周波数制御対象電源に対して電源出力指令を送ることで、周波数を規定値に保つ。なお、定周波数制御方式では、系統周波数偏差Δfに限られず、系統周波数の変化量を検出して、系統周波数の変化量を低減すべく負荷周波数制御対象電源に対して電源出力指令を送ることで、周波数を規定値に保ってもよい。
第2の負荷周波数制御方式は、周波数バイアス連系線潮流制御方式(Tie Line Bias Control)である。周波数バイアス連系線潮流制御方式では、系統周波数偏差Δfと連系線潮流偏差ΔPを検出し、系統周波数偏差Δfと連系線潮流偏差ΔPで定まる値を低減すべく負荷周波数制御対象電源に対して電源出力指令を送ることで、自エリア内の周波数を規定値に保つ。周波数バイアス連系線潮流制御方式における地域要求量Eは、以下の式(1)で算出される。

r=-K×Δf+ΔP・・・(1)
式(1)において、Kは系統定数である。なお、定周波数制御方式では、周波数バイアス連系線潮流制御方式の式(1)から系統周波数偏差Δfを省略した式(2)により、地域要求量Erが算出される。

r=ΔP・・・(2)
式(1)で算出した地域要求量Erを、出力変化速度ごとに水力発電機や火力発電機などの負荷周波数制御対象電源に分担させることで、系統周波数を許容範囲に維持可能である。
なお、周波数バイアス連系線潮流制御方式では、系統周波数偏差Δfと連系線潮流偏差ΔPに限られず、系統周波数変化量と連系線潮流変化量で定まる値を低減すべく負荷周波数制御対象電源に対して電源出力指令を送ることで、自エリア内の周波数を規定値に保ってもよい。
また、20分程度以上の負荷変動に対しては、経済負荷配分制御(Economic Dispatching Control:以下、EDC)や自動発電制御を用いる。なお、負荷周波数制御と経済負荷配分とは、合わせて需給調整とも呼ばれる。
本発明の背景技術として、特許文献1,2がある。特許文献1の要約には、「実施形態の負荷周波数制御装置は、電力系統において検出された周波数変化量と、前記電力系統に連系する電力線から検出された連系線潮流変化量と、自然エネルギーから得られる電力量と、に基づいて地域要求電力を算出する算出部と、前記地域要求電力に基づいた所定期間における、前記地域要求電力の変動量と、予め設定された閾値とに基づいて、前記地域要求電力を配分する対象の発電機を決定する制御部と、を有する。」と記載されている。
また、特許文献2の課題には、「負荷周波数制御だけではなくEDCも踏まえた上でメリットオーダーによる需給調整を可能とし、調整力調達時の公平性及び透明性を確保すると共に、優れた需給制御性能を発揮する電力需給制御システム、プログラム及び方法を提供する。」と記載されている。
そして特許文献2の解決手段には、「電力需給制御システムは、電力系統9aにおける電気的な変化量を検出する検出装置3と、変化量に基づいて地域要求電力(地域要求量値)を算出する地域要求量算出部44と、発電機1a~1nのメリットオーダーに基づいて地域要求電力(地域要求量値)を配分し発電機ごとに地域要求量配分値を算出する地域要求量配分部46と、発電機のメリットオーダーに基づいて発電機ごとにリアルタイムEDC値を算出するリアルタイムEDC算出部49と、地域要求量配分値及びリアルタイムEDC値から発電機ごとに目標指令値を作成する目標指令値作成部43a~43nと、発電機に目標指令値を伝送する伝送部42a~42nと、を備える。」と記載されている。
特開2017-60325号公報 特開2019-187099号公報
天候によって短期間で出力が変動する自然変動電源(出力変動型電源)の導入を拡大すると、まず、従来の火力発電などの負荷周波数制御対象電源の発電量や連系量が時間帯によって減少し、さらには、従来の負荷周波数制御対象電源の停止や廃止などが行われることになる。従来、自然変動電源は出力制御ができない供給源であり、負荷周波数制御対象電源ではなかった。そのため、電力系統に含まれる電源のうちの負荷周波数制御対象電源の割合が相対的に減少することになる。
更に、従来の負荷変動により生じる地域要求量に加えて、供給源の自然変動電源の出力変動により生じる地域要求量が重畳される。これにより電力の需給のアンバランスが増大した場合、系統周波数を許容範囲に維持できなくなるおそれがある。
特許文献1では、負荷周波数制御対象電源が「高速発電機(例えば、水力機)」や「低速発電機(例えば、火力機)」と記載されている。これら従来の負荷周波数制御対象電源の発電量や連系量が時間帯によって減少した場合、さらには、従来の負荷周波数制御対象電源が停止や廃止された場合に、系統周波数を許容範囲に維持できないか、または燃料コストが低減できないおそれがある。
そこで、本発明は、負荷周波数制御装置および方法において、自然変動電源(出力変動型電源)の導入を拡大した場合でも、系統周波数を許容範囲に維持することを課題とする。または、系統周波数を許容範囲に維持すること、かつ、自然変動電源の導入の拡大により、負荷周波数制御対象電源の燃料コストを低減させることを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明の負荷周波数制御装置は、負荷周波数制御に用いられる地域要求量を計算する地域要求量計算部と、自然変動電源のベース出力指令値を決定するベース出力指令計算部と、前記地域要求量計算部により計算された地域要求量、前記出力能力推定部により推定された前記自然変動電源の出力能力、前記ベース出力指令計算部により計算された前記自然変動電源の将来の設定期間中に可能なベース出力指令値、当該自然変動電源以外の負荷周波数制御対象電源の出力能力とに基づいて、前記自然変動電源と前記負荷周波数制御対象電源の出力配分を決定する出力配分部と、前記自然変動電源と前記負荷周波数制御対象電源の出力指令値を決定する出力指令値決定部と、を具備する。
本発明の負荷周波数制御装方法は、負荷周波数制御に用いられる地域要求量を計算するステップと、自然変動電源のベース出力指令値を決定するステップと、前記地域要求量と、前記自然変動電源の出力能力と、前記自然変動電源のベース出力指令値と、前記自然変動電源以外の負荷周波数制御対象電源の出力能力と、に基づいて、前記自然変動電源および前記負荷周波数制御対象電源の出力配分を決定するステップと、前記自然変動電源および前記負荷周波数制御対象電源の出力配分指令値を決定するステップと、を具備する。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、自然変動電源(出力変動型電源)の導入を拡大した場合でも、系統周波数を許容範囲に維持することができる。更に、自然変動電源の導入の拡大により、負荷周波数制御対象電源の燃料コストを低減させることができる。
第1の実施形態における電力系統とこれに接続された負荷周波数制御装置を示す図である。 負荷周波数制御装置の構成を示すブロック図である。 負荷周波数制御装置の機能的な構成と動作を示すブロック図である。 変形例の負荷周波数制御装置の機能的な構成と動作を示すブロック図である。 上げ余力と火力発電機の出せる最大出力との関係を示すグラフである。 下げ余力と火力発電機の出せる最大出力との関係を示すグラフである。 上げ余力と自然変動電源の出せる最大出力との関係を示すグラフである。 下げ余力と自然変動電源の出せる最大出力との関係を示すグラフである。 負荷周波数制御装置の処理を示すフローチャートである。 予測値の周期が短い場合を示すグラフである。 予測値の周期が短く、自然変動電源が制御指令を受けられる周期がそれよりも長い場合を示すグラフである。 自然変動電源の出力と最大出力容量と予測値とベース出力指令値とを示すグラフである。 自然変動電源の出力と最大出力容量と予測値とベース出力指令値と、地域要求量と、自然変動電源への指令値を示すグラフである。 方法(1-2)の処理を示すフローチャートである。 方法(1-4)の処理を示すフローチャートである。 方法(2-2)の処理を示すフローチャートである。 方法(2-4)の処理を示すフローチャートである。 方法(3-2)の処理を示すフローチャートである。 方法(3-4)の処理を示すフローチャートである。 方法(4-2)の処理を示すフローチャートである。 方法(4-4)の処理を示すフローチャートである。 方法(6)の処理を示すフローチャートである。 方法(8)の処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態における制御ブロックの例を示す図である。
以降、本発明を実施するための形態を、各図を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている諸要素およびその組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
《第1の実施形態》
図1は、第1の実施形態に係る電力系統20と、電力系統20に接続された負荷周波数制御装置10とを示すブロック図である。
電力系統20は、複数の発電機23A~23Dおよび負荷25A、25B、25D~25Fが、母線21A~21F、変圧器22A~22Dおよび送電線路24A~24Eなどを介して相互に連系されたシステムである。発電機23A~23Dは、例えば、火力発電機、水力発電機、原子力発電機などの負荷周波数制御対象電源である。なお、図1に示した発電機23A~23Dは、すべての電源が負荷周波数対象電源であるが、本発明はこれに限られるものではない。
母線21Aには、蓄電池26Aおよび自然変動電源27A、発電機23Aが接続されており、変圧器22Aを介して負荷25Aと母線21Eに接続されている。なお、自然変動電源27A~27Dとは、再生可能エネルギー発電機のことであり、例えば、太陽光発電機、太陽熱発電機、風力発電機、ウィンドファーム、潮流発電などの自然変動電源である。蓄電池26A~26Dは、電力の蓄積と放出とを行う二次電池であり、自然変動電源27A~27Dの変動を緩和するために設置されている。なお、蓄電池26A~26Dは、変動緩和に限られず、負荷周波数制御の対象となってもよい。自然変動電源27A~27Dは、変動緩和(Governor制御)のために用いられてもよい。
母線21Bには、蓄電池26Bおよび自然変動電源27B、発電機23Bが接続されており、変圧器22Bを介して負荷25Bに接続され、更に送電線路24Aを介して母線21Eと負荷25Eに接続されている。
母線21Cには、蓄電池26Cおよび自然変動電源27C、発電機23Cが接続されており、変圧器22Cと送電線路24Bを介して母線21Eに接続され、更に変圧器22Cと送電線路24Cを介して母線21Fと負荷25Fに接続されている。
母線21Dには、蓄電池26Dおよび自然変動電源27D、発電機23Dが接続されており、変圧器22Dを介して負荷25Dに接続されると共に、変圧器22Dと送電線路24Cを介して母線21Fと負荷25Fに接続されている。母線21Fと母線21Eとは、送電線路24Eを介して接続されている。
母線21A~21Fには、電力系統20の保護、制御および監視のための各種の計測装置が設置されている。
負荷周波数制御装置10は、例えば、計算機システムで構成される。負荷周波数制御装置10は、通信ネットワーク30を介して、電力系統20の計測情報などにアクセスすることができ、負荷周波数制御により、電力系統20の負荷変動や自然変動電源による変動に起因する周波数変動を抑制する。
このとき、負荷周波数制御装置10は、後記する図3Bに示すように、必要余力量(調整力調達量とも呼ばれる)を決定する決定部として機能する。負荷周波数制御装置10は、数分から20分程度の短周期の負荷変動に対して負荷変動量を計算し、この負荷変動量に追従する調整力を各負荷周波数制御対象電源に指令することで、系統周波数を許容範囲内とすることができる。本実施形態では、負荷周波数制御における出力配分を分配する電源のことを負荷周波数制御対象電源と言う。なお、負荷周波数制御対象電源には、火力発電機と水力発電機と原子力発電機と自然変動電源が含まれる。
なお、後記する図3Aに示す負荷周波数制御装置10は、必要余力量はすでに必要余力量データベース466に設定されたものを用いる。
負荷周波数制御装置10は、負荷変動量を定義した地域要求量を出力変化速度ごとなどに、自然変動電源と自然変動電源以外の負荷周波数制御対象電源とに分担させることで、自然変動電源(出力変動型電源)の導入を拡大した場合であっても、系統周波数を許容範囲に維持することができる。
なお、負荷周波数制御装置10は、地域要求量について経済性に応じた出力配分の比率を決定し、その決定した比率に基づいて、負荷周波数制御対象電源についての経済性に応じた出力配分を決定してもよい。経済性に応じた出力配分とは、例えば、発電コストの安い順に対応した出力配分である。ここで発電コストの安い順に電源を並べたものは、メリットオーダーと呼ばれる。
メリットオーダーに応じた出力配分において、負荷周波数制御装置10は、コストに基づく優先順位を基に、負荷周波数制御対象電源に地域要求量を配分する。このとき、負荷周波数制御装置10は、調整力の上げ方向についてはコストの安い順に地域要求量を配分し、調整力の下げ方向についてはコストの高い順に地域要求量を配分することができる。ここで言うコストは、負荷周波数制御対象電源の燃料コストの他、燃料の調達コストを含んでもよい。
図2は、負荷周波数制御装置10の構成を示すブロック図である。
負荷周波数制御装置10は、表示部41、入力部42、通信部43、プロセッサ44、メモリ45および記憶装置46を備える。表示部41、入力部42、通信部43、プロセッサ44、メモリ45および記憶装置46は、バス47を介して接続されている。
表示部41は、負荷周波数制御装置10で扱われるパラメータや、各種データベースの内容や、負荷周波数制御装置10での処理結果などを表示する部位である。表示部41は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどのディスプレイ装置である。
入力部42は、例えばキーボードやマウスやタッチパネルや音声指示装置であり、負荷周波数制御装置10を動作させるための各種条件などを入力する部位である。
通信部43は、通信ネットワーク30に接続するための回路および各通信プロトコルを解釈する部位である。通信ネットワーク30は、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)であってもよいし、LAN(Local Area Network)であってもよく、WANとLANが混在していてもよい。通信部43は、この通信ネットワーク30を介して発電機23A~23Dや、自然変動電源27A~27Dや、母線21A~21Fに設置された不図示の計測装置などと通信可能に接続される。
プロセッサ44は、コンピュータプログラムを実行し、記憶装置46に記憶されている各種データベース内のデータの検索、処理結果の表示制御、電力系統20の負荷周波数制御を行う中央処理装置である。プロセッサ44は、CPU(Central Processing Unit)であってもよく、GPU(Graphics Processing Unit)であってもよい。プロセッサ44は更に、シングルコアロセッサであってもよいし、マルチコアロセッサであってもよい。
プロセッサ44は、処理の一部または全部を行うハードウェア回路(例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)またはASIC(Application Specific Integrated Circuit))を備えていてもよい。プロセッサ44は、ニューラルネットワークを備えていてもよい。プロセッサ44は、1つまたは複数の半導体チップとして構成してもよいし、計算サーバのようなコンピュータ装置として構成してもよい。
メモリ45は、例えば、RAM(Random Access Memory)として構成される。メモリ45は、コンピュータプログラムおよび計算結果データを記憶して、各処理に必要なワークエリアをプロセッサ44に提供する。
記憶装置46は、大容量の不揮発性記憶装置であり、例えば、ハードディスク装置やSSD(Solid State Drive)である。記憶装置46は、各種プログラムの実行ファイルやプログラムが参照するデータを記憶することができる。記憶装置46は、出力能力データベース461および出力指令値データベース462と出力特性データベース463と天候データベース464と、必要余力量データベース466とを格納している。
記憶装置46は更に、負荷周波数制御プログラム465を格納している。負荷周波数制御プログラム465は、負荷周波数制御装置10にインストールされたソフトウェアであるが、これに限られず、負荷周波数制御装置10にファームウェアとして組み込まれていてもよい。
出力能力データベース461は、自然変動電源や自然変動電源以外の負荷周波数制御対象電源の出力能力を格納するデータベースである。出力能力データベース461には、自然変動電源が将来の設定期間中に可能な出力能力の推定値と、自然変動電源以外の負荷周波数制御対象電源の将来の設定期間中に可能な出力能力値とが格納される。自然変動電源が将来の設定期間中に可能な出力能力の推定値とは、ベース出力指令値(Setpoint、EDC指令値、出力計画値、出力目標値、最大電力点追従制御の最適動作点(最大電力点)、デロード運転点)、の大きさおよび継続時間である。
なお最大電力点追従制御の最適動作点とは、例えば太陽光発電の最大電力点追従(MPPT:Maximum power point tracking)制御において、パワーコンディショナ等が探索した最適な動作点のことであり、太陽電池の最大出力が得られることから最大電力点ともいう。最大電力点追従制御とは、太陽電池が発電するときに出力を最大化できる最適な電流値と電圧値とを自動で求めることができる制御のことをいう。太陽電池は、設置場所や天候により最適動作点が変動するが、最大電力点追従制御により自動的に最大出力を得ることができる。
最大電力点追従制御では、一般的に山登り法などが用いられる。山登り法とは、電力-電圧曲線で電圧を一方向に変化させてゆき、電力が増加から減少に転じると電圧を変化させる方向を逆方向にする方法である。これにより、常に電力が最大となる最適動作点に制御することができる。但し、太陽光パネルに部分影が発生すると、山登り法では最大電力点を探索できない場合があるため、他の方法が用いられる。太陽光発電においても、後述する風力発電と同様に、発電出力を予め制限するデロード運転が可能である。デロード運転により、パワーリザーブ(余力)を得ることができ、電力系統の周波数低下時に太陽光発電装置の発電出力を最適出力に上昇させることができる。
風力発電装置の出力は風速の3乗に比例する。風速は時間と共に変動するので、なるべく最大電力点で稼働させるため、最大電力点追従制御が行われる場合もあるし、最大電力点追従制御を実施せずに、風速から出力指令を決め打ちして速度制御する場合もある。一方で、高風速時には、風力発電装置の出力は定格出力を超えてしまう。そのため、風力発電装置は、ピッチ角制御やストール制御などの速度制御で定格出力に制限する(出力抑制する)。また、風力発電装置には、最大出力抑制制御も標準装備されている。風力発電装置の最大出力抑制制御の上限値が、本実施形態のベース出力指令値であってもよい。
風力発電においても、ピッチ角やストール制御などの速度制御のように太陽光発電とは異なる制御を用いて、発電出力を予め制限するデロード運転という方法のなかで、出力を予め制限しておいてもよく、その制限値が、本実施形態のベース出力指令値であってもよい。デロード運転により、パワーリザーブ(余力)を得ることができ、電力系統の周波数低下時に風力発電装置の発電出力を最適出力に上昇させることができる。
よって、本実施形態では、太陽光発電や風力発電における最大出力抑制制御の上限値や、デロード運転の制限値を、ベース出力指令値として指令してもよい。
火力発電機がEDC指令値を受けるように、風力発電機も出力指令を決め打ちで受ける場合があり、出力指令を予め決められたスケジュールで受ける場合もある。そのため、風力発電機では、LFC(Load Frequency Control:負荷周波数制御)のための出力の余力を固定値で設定する必要がある。なお、風力発電機では、状況によっては、LFCのための出力の余力を可変値でセットする場合もある。なお、LFCのための出力の余力は、各発電機の最大出力容量や出力変化速度の制約を考慮して決定される。
出力指令値データベース462は、ベース出力指令値と出力指令値とを格納するデータベースである。
出力特性データベース463は、自然変動電源の出力特性情報と、発電出力上限値と、抑制量目標値と、需給制約情報と、系統制約情報とを格納するデータベースである。出力特性データベース463には更に、自然変動電源がインバータを介して系統に接続する場合のインバータの定格容量と、天候予測情報から出力に変換するための自然変動電源の特性情報と、自然変動電源の出力制御特性(周波数調定率制御特性など)と、自然変動電源のコントローラの出力制御特性および通信遅れが格納される。
出力特性データベース463には更に、優先給電ルールに基づき需給制約されているか否かとその量および期間、ノンファーム型接続電源などで系統制約されているか否かとその量および期間が格納されてもよい。
天候データベース464は、天候予測値または天候統計値が格納される。この天候データベース464に格納される情報は、例えば不図示の各種センサが検知した天候情報である。
必要余力量データベース466は、各発電機がどれだけ出力を下げておくべきか、又は、どれだけ出力を上げておくべきかという必要余力量が固定値として格納される。なお、必要余力量は、必要余力量データベース466から読み出すほか、その都度決定してもよく、限定されない。
負荷周波数制御装置10は、母線21A~21Fに設置された不図示の計測装置に通信ネットワーク30を介してアクセスし、系統周波数偏差Δfと、連系線潮流偏差ΔPと、これらを計測した箇所の時差とを取得する。
プロセッサ44が負荷周波数制御プログラム465をメモリ45に読み出し、負荷周波数制御プログラムを実行することにより、負荷周波数制御装置10は、負荷周波数制御に用いられる地域要求量を計算し、その地域要求量を、自然変動電源と自然変動電源以外の負荷周波数制御対象電源の各出力変化速度に按分して分担させる。これにより、負荷周波数制御装置10は、自然変動電源(出力変動型電源)の導入を拡大した場合であっても、系統周波数を許容範囲に維持することができる。
なお、負荷周波数制御装置10は、地域要求量についてのメリットオーダーに応じた出力配分の比率を決定し、その決定した出力配分の比率に基づいて、負荷周波数制御対象電源についてのメリットオーダーに応じた出力配分を決定することもできる。これにより、負荷周波数制御対象電源についての経済性に応じた出力配分を決定することができる。
出力能力に応じた出力配分の決定において、プロセッサ44は、出力能力データベース461を参照する。このとき、プロセッサ44は、自然変動電源と自然変動電源以外の負荷周波数制御対象電源の各出力変化速度に応じて地域要求量を按分し、各電源に分担させる。これにより、自然変動電源の増加により、自然変動電源以外の負荷周波数制御対象電源などの比率が小さくなった場合でも、負荷周波数制御装置10は、系統周波数を許容範囲に維持することができる。
出力配分は、発電機23A~23D、蓄電池26A~26Dおよびデマンドレスポンスに割り当てることもできる。プロセッサ44は、各負荷周波数制御対象電源への出力配分を決定すると、各負荷周波数制御対象電源への出力指令値を出力指令値データベース462に格納する。
負荷周波数制御プログラム465の実行は、複数のプロセッサやコンピュータに分担させてもよい。あるいは、プロセッサ44は、通信ネットワーク30を介してクラウドコンピュータなどに負荷周波数制御プログラム465の全部または一部の実行を指示し、その実行結果を受け取るようにしてもよい。
また、図2では、負荷周波数制御装置10が、出力能力データベース461と出力指令値データベース462と出力特性データベース463と天候データベース464と、を保持する例を示したが、少なくともいずれか1つをクラウドサーバに保持させるようにしてもよい。
図3Aは、負荷周波数制御装置10の機能的な構成を示すブロック図である。図3Bは、変形例の負荷周波数制御装置10の機能的な構成を示すブロック図である。なお、以下の説明では、動作主体である部位を記した場合、図2のプロセッサ44が、この部位に対応するプログラムを読み出して実行することにより、この部位の機能を実現する。
負荷周波数制御装置10は、出力能力データベース461、出力指令値データベース462、必要余力量データベース466、地域要求量計算部11、出力能力推定部12、出力配分部14および出力指令値決定部15を備える。なお、図3Bに示すように、負荷周波数制御装置10は、必要余力量データベース466に代えて、必要余力量決定部17を備えていてもよい。
地域要求量計算部11は、系統周波数偏差Δfと、連系線潮流偏差ΔPと、計測箇所の時差を入力として、地域要求量を計算して出力配分部14に出力する。地域要求量計算部11は、地域要求量の計算において、定周波数制御方式を用いてもよいし、周波数バイアス連系線潮流制御方式を用いてもよい。周波数バイアス連系線潮流制御方式において、地域要求量計算部11は、式(1)から地域要求量を計算する。定周波数制御方式において、地域要求量計算部11は、周波数バイアス連系線潮流制御方式の式(2)で地域要求量を計算する。
なお、地域要求量計算部11は、系統周波数偏差Δfおよび連系線潮流偏差ΔPのうち、系統周波数偏差Δfのみを用いて地域要求量を計算するようにしてもよい。更に、米国のように同一国内で時差がある場合、地域要求量計算部11は、各計測箇所の時差の情報を用いて、系統周波数偏差Δfおよび連系線潮流偏差ΔPに係る計測時刻を、例えば標準時刻に補正してもよい。
地域要求量計算部11は、短周期変動の出力調整(GF:Governor Free)や経済的付加配分制御などで調整担当する変動周期成分を取り除き、負荷周波数制御に集中して効果を発揮させるために、地域要求量を平滑化してもよい。
地域要求量の平滑化とは、ローパスフィルタや移動平均フィルタやハイパスフィルタや移動差分フィルタやバンドパスフィルタやウェーブレット変換で地域要求量を周波数分解し、所望の変動成分の地域要求量を求める方法である。
出力能力推定部12は、出力特性データベース463と天候データベース464を参照して、自然変動電源が将来の設定期間中に可能な出力能力を推定すると、ベース出力指令計算部13へ出力する。出力能力推定部12が推定する自然変動電源の出力能力には、出力の大きさ、速さ、継続時間、確実性などが含まれる。
ベース出力指令計算部13は、出力特性データベース463と必要余力量データベース466を参照して、出力能力推定結果を用いて、自然変動電源の出力特性情報と天候予測値と天候統計値とベース出力指令値と発電出力上限値と抑制量目標値と需給制約情報と系統制約情報と必要余力量と負荷周波数制御対象発電機、必要余力量、の要件の1つ以上に基づいて、自然変動電源が将来の設定期間中において、この負荷周波数制御対象発電機の要件を満たすように、ベース出力指令値又はSetpoint又はEDC指令値又は出力計画値又は出力目標値又は最大電力点追従制御の最適動作点又はデロード運転点の大きさと継続時間の1つ以上を計算すると、出力配分部14へ出力する。負荷周波数制御対象発電機の要件を満たすとは、この負荷周波数制御対象発電機の上げ余力や下げ余力があるようにベース出力指令値を計算することをいう。なお、必要余力量は、調整力調達量と表現される場合がある。
なお、ベース出力指令計算部13は、負荷周波数制御対象発電機や自然変動電源の出力特性情報や地域要求量の実測値の移動平均を取って、この移動平均とベース出力指令値との差の余力が所定値以上となるように、ベース出力指令値を計算してもよい。
更にベース出力指令計算部13は、負荷周波数制御対象発電機や自然変動電源の出力特性情報や地域要求量の予測値の移動平均を取って、この移動平均とベース出力指令値との差の余力が所定値以上となるように、ベース出力指令値を計算してもよい。
出力配分部14は、地域要求量計算部11で計算された地域要求量と、出力能力推定部12で推定された出力能力値と、ベース出力指令計算部13で計算されたベース出力指令値とを入力にして、その地域要求量を自然変動電源と自然変動電源以外の負荷周波数制御対象電源の出力変化速度に按分して配分する。これにより、出力配分部14は、自然変動電源(出力変動型電源)の導入を拡大した場合であっても、系統周波数を許容範囲に維持することができ。更に、自然変動電源(出力変動型電源)の導入により、火力発電機等の負荷周波数制御対象電源の燃料コストを低減することができる。
なお、これに限られず、出力配分部14は、その地域要求量について、メリットオーダーに応じて、地域要求量を自然変動電源と自然変動電源以外の負荷周波数制御対象電源に配分してもよい。出力配分部14は更に、地域要求量の一部をメリットオーダーに応じて各電源に配分し、地域要求量の残りを自然変動電源と自然変動電源以外の負荷周波数制御対象電源の出力変化速度に按分して配分してもよい。これにより、負荷周波数制御対象電源についての経済性に応じた出力配分を決定することができる。
出力配分部14は、電力系統20の系統周波数偏差Δfや連系線潮流偏差ΔPや地域要求量や地域要求量標準偏差に基づいて、メリットオーダーに応じた出力配分の比率を変化させてもよい。このとき、出力配分部14は、周波数変動などと出力配分比率との関係を示す出力配分比率関数に従って、メリットオーダーに応じた出力配分の比率を、周波数変動に応じて変化させてもよい。
出力指令値決定部15は、ベース出力指令計算部13で計算されたベース出力指令値と出力配分部14で決定された出力配分値のうち1つ以上を入力として、各負荷周波数制御対象電源への出力配分指令値を決定する。出力指令値決定部15は、決定した出力配分指令値を指令部16へ送信し、更に出力指令値データベース462に格納する。
なお、上述した出力配分の指令方法(指令値またはパルス信号)について、配分対象および指令値方法は多数あるが、特定の方法に限定されない。
表示部41は、各種計算結果や各種データベースの中身を表示する。
以下、図3Bに示す変形例について説明する。変形例の負荷周波数制御装置10は、必要余力量データベース466に代えて、必要余力量決定部17を備えている。
必要余力量決定部17は、各発電機がどれだけ出力を下げておくべきか、又は、どれだけ出力を上げておくべきかという必要余力量を決定する。この必要余力量については、後記する図4A、図4B、図5A、図5Bで説明する。
この必要余力量決定部17は、系統周波数偏差Δfと、連系線潮流偏差ΔPと、地域要求量を入力として、必要余力量を決定し、この必要余力量をベース出力指令計算部13に出力する。火力等の負荷周波数制御対象電源や自然変動電源の場合、必要余力量決定部17は、容量比で必要余力量を決定することができる。電源の容量が大きいほど、電源のLFC分担量も大きくなるので、あらかじめ下げておくべき量(必要余力量)を多くしておく必要がある。
また必要余力量決定部17は、電源の出力変化速度で必要余力量を決定することができる。電源の出力変化速度が大きいほど、電源のLFC分担量が大きくなるので、あらかじめ下げておくべき量を多くしておく必要がある。
図4Aは、上げ余力と火力発電機の出せる最大出力との関係を示すグラフである。
グラフの縦軸は、火力発電機の出力を示しており、横軸は時間を示している。細い実線は火力発電機の最大出力と最小出力を示している。破線は、火力発電機のベース出力指令値を示している。太い実線は、火力発電機の実績値を示している。
図4Aのグラフで示すように、火力発電機にベース出力指令値を設定することで、この火力発電機の実績値を制御できる。この実績値が最大出力を超えないようにするため、ベース出力指令値は、最大出力よりも所定値だけ小さな値に制限しなければならない。この所定値のことを、この火力発電機の上げ余力という。
図4Bは、下げ余力と火力発電機の出せる最大出力との関係を示すグラフである。
グラフの縦軸は、火力発電機の出力を示しており、横軸は時間を示している。細い実線は火力発電機の最大出力と最小出力を示している。なお、火力発電機の最大出力は、最高出力と呼ばれる場合もある。また火力発電機の最小出力は、最低出力と呼ばれる場合もある。なお、火力発電機には、これ以下に出力を落とせないという最小出力が存在する。破線は、火力発電機のベース出力指令値を示している。太い実線は、火力発電機の実績値を示している。
図4Bのグラフで示すように、火力発電機にベース出力指令値を設定することで、この火力発電機の実績値を制御できる。この実績値が最小出力を下回らないようにするため、ベース出力指令値は、最小出力よりも所定値だけ大きな値に制限しなければならない。この所定値のことを、この火力発電機の下げ余力という。
なお、図4Aや図4Bのグラフで示される上げ余力と下げ余力は、火力発電機に限られず、自然変動電源以外の負荷周波数制御対象電源に適用してもよい。
図5Aは、上げ余力と自然変動電源の出せる最大出力との関係を示すグラフである。
グラフの縦軸は、自然変動電源の出力を示しており、横軸は時間を示している。細い実線は、自然変動電源の最大出力と最小出力を示している。図4Aと図4Bで示した火力発電機の最大出力とは異なり、自然変動電源の最大出力は階段状に変化する。破線は、自然変動電源のベース出力指令値を示している。太い実線は、自然変動電源の実績値を示している。なお、最小出力も変化してもよい。また、最小出力はゼロであってもよい。更に、最大出力や最小出力は階段状に変化しなくてもよい。また、最大出力や最小出力は時々刻々変化してもよい。
図5Aのグラフで示すように、自然変動電源にベース出力指令値を設定することで、この自然変動電源の実績値を制御できる。この実績値が最大出力を超えないようにするため、ベース出力指令値は、最大出力よりも所定値だけ小さな値に制限しなければならない。この所定値のことを、この自然変動電源の上げ余力という。
図5Bは、下げ余力と自然変動電源の出せる最大出力との関係を示すグラフである。
グラフの縦軸は、自然変動電源の出力を示しており、横軸は時間を示している。細い実線は、自然変動電源の最大出力と最小出力を示している。図4Aと図4Bで示した火力発電機の最小出力とは異なり、自然変動電源の最小出力は0まで抑制可能なものもある。破線は、自然変動電源のベース出力指令値を示している。太い実線は、自然変動電源の実績値を示している。
図5Bのグラフで示すように、自然変動電源にベース出力指令値を設定することで、この自然変動電源の実績値を制御できる。この実績値が最小出力を下回らないようにするため、ベース出力指令値は、最小出力よりも所定値だけ大きな値に制限しなければならない。この所定値のことを、この自然変動電源の下げ余力という。
図6は、負荷周波数制御装置10の処理を示すフローチャートである。なお、自然変動電源とは、再生可能エネルギー発電機のことをいう。負荷周波数制御対象電源とは、例えば火力発電機などの電源をいう。
ステップS11において、地域要求量計算部11は、系統周波数偏差Δfと、連系線潮流偏差ΔPと、計測箇所の時差のうち1つ以上に基づいて、地域要求量を計算すると、ステップS12へ進む。例えば米国のように国内に時差があるとき、地域要求量計算部11は、系統周波数偏差Δfと連系線潮流偏差ΔPに係る計測時刻を、これら計測箇所の時差に基づいて同一の標準時刻に補正したのちに、当該時刻の地域要求量を計算する。
ステップS12において、出力能力推定部12は、出力特性データベース463と天候データベース464に基づいて、自然変動電源が将来の設定期間中に可能な出力能力を推定し、推定結果を出力能力データベース461に格納すると、ステップS13へ進む。ここで出力能力推定部12は、出力特性データベース463の自然変動電源の出力特性情報と、発電出力上限値と、抑制量目標値と、需給制約情報と、系統制約情報とを参照し、天候データベース464の天候予測値と、天候統計値とを参照する。天候データベース464には、不図示の各種センサが検知した天候情報が格納されている。
ステップS13において、ベース出力指令計算部13は、出力特性データベース463と必要余力量データベース466と出力能力の推定結果を用いて、自然変動電源の出力特性情報と、天候予測値と、天候統計値と、発電出力上限値と、抑制量目標値と、需給制約情報と、系統制約情報と、負荷周波数制御対象電源、必要余力量、の要件のうちの1つ以上に基づいて、自然変動電源が将来の設定期間中に、負荷周波数制御対象電源の要件を満たすように、ベース出力指令値、Setpoint、EDC指令値、出力計画値、出力目標値、最大電力点追従制御の最大電力点、デロード運転点、の大きさおよび継続時間のうち1つ以上を計算し、計算結果を出力能力データベース461に格納すると、ステップS14へ進む。なお、必要余力量とは、調整力調達量と呼ばれる場合もある。
ステップS14において、出力配分部14は、自然変動電源の出力能力とベース出力指令値とに基づいて、地域要求量を、自然変動電源と自然変動電源以外の負荷周波数制御対象電源の出力変化速度に按分して出力を配分すると、ステップS15へ進む。これにより、出力配分部14は、自然変動電源(出力変動型電源)の導入を拡大した場合であっても、系統周波数を許容範囲に維持することができる。
なお、出力配分部14は、その地域要求量を、負荷周波数制御対象電源のメリットオーダーに応じて出力を配分してもよく、地域要求量の一部を負荷周波数制御対象電源のメリットオーダーに応じた出力配分してから、残りを出力変化速度に按分して出力を配分してもよい。これにより、出力配分部14は、負荷周波数制御対象電源の経済性に応じて出力を配分できる。
ここで、出力配分部14は、電力系統20の系統周波数偏差Δfや連系線潮流偏差ΔPや地域要求量や地域要求量の標準偏差に基づき、負荷周波数制御対象電源のメリットオーダーに応じて出力を配分してもよい。このとき、出力配分部14は、周波数変動などと出力配分比率との関係を示す出力配分比率関数に従って、負荷周波数制御対象電源のメリットオーダーに応じた出力配分の比率を、周波数変動に応じて変化させてもよい。
次に、ステップS15において、出力指令値決定部15は、ベース出力指令値と出力配分を用いて、各負荷周波数制御対象電源への指令値を決定して指令部16へ送信し、併せて出力指令値データベース462に格納すると、図6の処理を終了する。
その後、指令部16は、各負荷周波数制御対象電源への指令値を各負荷周波数制御対象電源に送信する。
このように制御することで、負荷周波数制御装置10は、自然変動電源のベース出力指令値を下げている。これにより、これら自然変動電源をLFC制御できる。
また、図6には示していないが、表示部41を用いて、各種計算結果や、データベースの中身を表示するステップを更に実行してもよい。これにより、本システムが系統周波数を許容範囲に維持することが実現されているか否かを利用者に示すことができる。更に、各電源に対して公平に出力制御されているか、及び燃料コストを低減することが実現されているか否かを利用者に示すことができる。
ここで、図7Aと図7Bと図7Cとを参照して、出力能力推定部12で参照される、自然変動電源の最大出力容量と、出力の予測値(最大可能出力)と、ベース出力指令値と、実測値と、上げ余力の有無と、現在の運転点と、実際の最大出力Pmaxとの関係の一例について説明する。
水力発電や火力発電などの従来の負荷周波数制御対象電源は、水や化石燃料といったエネルギー源を安定して供給できる。つまり従来の負荷周波数制御対象電源では最大可能出力が気候によって変化しない。そのため、従来の負荷周波数制御装置は、負荷周波数制御対象電源の最大出力容量と最低運転出力を踏まえて、その指令値を上げ下げすればよかった。
これに対して自然変動電源は、風や太陽光などのように天候によって短周期で変化する自然エネルギーをエネルギー源にしており、最大可能出力が天候によって短周期で変化する。自然変動電源を負荷周波数制御の対象とする場合、最大可能出力で運転しているときに一時的に出力を上げることは可能であるが、上げの指令値を所定期間に亘って出すことはできない。そのため、負荷周波数制御装置10は、自然変動電源の運転において、この自然変動電源に対して上げ余力を持たせることが必要である。つまり、負荷周波数制御装置10は、自然変動電源の出力を一定程度抑えて運転し、必要な場合に指令値を上げることを可能としている。
また、自然変動電源は、電力系統20の需給制約や系統制約やその他の状況によって、発電出力上限値や抑制量目標値が設定されている。自然変動電源の最大可能出力は、この自然変動電源が理論的な最大可能出力とは異なり、別途設定されたものである。自然変動電源が負荷周波数制御装置10と連携していない場合、自然変動電源の最大可能出力を変更することができない。
そこで、負荷周波数制御装置10は、自然変動電源の最大電力点追従制御の出力運転点を下げて運転することにより、自然変動電源の上げ余力を確保している。自然変動電源の最大電力点追従制御の出力運転点を下げて運転することは、最大出力抑制制御やデロード運転と呼ばれている。これにより、自然変動電源は、上げの指令値を受け付け可能となる。
図7Aは、予測値の周期が短い場合を示すグラフである。
この図7Aは、例えば、5秒周期で直近予測する値から必要余力量を確保を常にしていく方式である。これにより一定の余力を確保できます。
図7Bは、予測値の周期が短く、自然変動電源(VRE)が制御指令を受けられる周期がそれよりも長い場合を示すグラフである。
また、図7Bは、例えば、5秒周期で直近予測するが、自然変動電源(VRE)が制御指令を受けられる周期がそれよりも長いことを想定し、その指令周期の間の変動が生じても必要余力量を確保できるようにベース出力指令値を変更しておく方式である。
図7Cのグラフの横軸は、時間を示している。図7Cのグラフの縦軸は、自然変動電源の出力を示しており、折れ線により、実際の出力値を示している。グラフの実線は、最大出力容量を示している。一点鎖線は、予測値を示している。
予測値とは、最大電力点追従(MPPT)制御による最大可能出力の予測値のことをいう。予測値は、次の予測値を計算するまで同じ値を維持する。
細かい破線は、ベース出力指令値を示している。最も細かい破線は、実際の最大出力Pmaxを示している。変更確認窓Wは、自然変動電源の出力が変更されたか否かを確認する区間を示している。また、図7Cでは自然変動電源が風力発電の場合を示している。
ここで、時刻t1以降に天候の変化によって風速が弱まった場合を考える。自然変動電源の出力は、時刻t1以降においてベース出力指令値よりも低下しており、上げ余力がなくなる。即ち、実際の最大出力Pmaxは予測値よりも低下し、自然変動電源に出力を上げるように指令しても、その出力が上がらなくなる。よって負荷周波数制御装置10は、この自然変動電源に対して負荷周波数制御を行うことができなくなる。これに伴い、時刻t0以降は地域要求量が増大する。
負荷周波数制御装置10が自然変動電源に出力を上げるように指令しても、その出力か上がらなくなった場合、図7Dの時刻t2に示すように、自然変動電源の出力の変化(低下)に応じてベース出力指令値を変更(低下)させるとよい。これにより負荷周波数制御装置10は、この自然変動電源の上げ余力を確保し、よって負荷周波数制御を行うことができる。なお、ベース出力指令値の算出と変更には、所定の遅れ時間が伴う。
具体的にいうと、図6に示すステップS13において、ベース出力指令計算部13は、変更確認窓Wにおける自然変動電源の出力の移動平均を計算して、移動平均と予測値との差を出して、余力があるか判断している。ここでは時刻t2において、ベース出力指令値が減少しており、一定の上げ余力を確保している。なお、上げ余力は、マージンを考慮してもよい。
実績値のLFC制御の結果、上げ余力が足りず、上げ側には出力が固定されてしまうような波形となる場合、そのような制限された実績値そのものを、余力があるかどうか判断してもよい。また、これを平均値として算出し、ベース出力指令値と平均値との差が、所定値を超えたら、余力がなくなったと判断してもよい。
なお、インバータを介して電力系統20に連系する自然変動電源は、系統連系する際のインバータ容量により、最大出力容量が制限されている。この風力発電機は、高風速時に、ピッチ角を制御して定格出力に制限する機能を有している。
なお、図7Dの時刻t2のようにベース出力指令値を下げると、余力=マージンを増やすことができる。また、太陽光発電や風力発電などの自然変動電源は、最大出力抑制制御やデロード運転の上限値や制限値がベース出力指令値となるため、基本的には出力抑制することができる。そのため、下げ指令については、最大電力点追従制御の運転点を下げるか、または、ベース出力指令値自体を下げる方法で実現できる。
もちろん、最大電力点追従制御の特性上、下げる速度や最低出力も存在する可能性はあるため、それらを制約として考慮する必要がある。図7Dの地域要求量のグラフのように計算された場合に、不感帯を設定していれば、地域要求量が大きくなったときに、図5Bのように、負荷周波数制御指令値が出力される。これにより、無駄な出力制御を減らすことができる。なお、自然変動電源自体に、短い変動に対する周波数変化率制御を設けている場合には、それに周波数制御領域を分担することができる。これにより、負荷周波数制御の性能を十分に発揮することができる。
このような太陽光発電や風力発電機の出力の出力抑制運転については、例えば特開2011-169302号公報や、特開2011-172457号公報に記載されている。これら文献には、出力を下げておいて、LFC制御などを可能とする発明が記載されている。
また、GF(Governor Free)特性を考慮した自然変動電源の場合は、さらに短周期の変動を抑制することもできる。このGOV(GOVernor)機能が入った自然変動電源であっても、負荷周波数制御対象電源となる。
更に、図7Bに示すように、自然変動電源出力の予測値の更新周期が短い場合を考える。このように予測値の更新周期が短いならば、負荷周波数制御装置10は、予測値の移動平均を算出し、算出した予測値の移動平均に対して所定の上げ余力があるように、ベース出力指令値を変更するとよい。
以上説明したように、上述した第1の実施形態によれば、自然変動電源(出力変動型電源)の導入を拡大した場合であっても、系統周波数を許容範囲に維持することができる。または、系統周波数を許容範囲に維持し、かつ、自然変動電源の導入の拡大により、負荷周波数制御対象電源である火力発電機等の燃料コストを低減することができる。
出力配分のロジックには以下の方法が考えられる。
(1) 火力等の負荷周波数制御対象電源のみにLFC出力を配分する方法である。
(1-1) 火力等の負荷周波数制御対象電源に、その台数で等比率にLFC出力を配分する方法である。
(1-2) 火力等の負荷周波数制御対象電源に、その出力変化速度で等比率にLFC出力を配分する方法である。
(1-3) 火力等の負荷周波数制御対象電源に、その容量で等比率にLFC出力を配分する方法である。
(1-4) 火力等の負荷周波数制御対象電源に、メリットオーダー順でLFC出力を配分する方法である。
(2) 再エネ(自然変動電源)のみにLFC出力を配分する方法である。
(2-1) 自然変動電源に、その台数で等比率にLFC出力を配分する方法である。
(2-2) 自然変動電源に、その出力変化速度で等比率にLFC出力を配分する方法である。
(2-3) 自然変動電源に、その容量で等比率にLFC出力を配分する方法である。
(2-4) 自然変動電源に、メリットオーダー順でLFC出力を配分する方法である。
(3) 火力等の負荷周波数制御対象電源の不足分のLFC出力を、自然変動電源に配分する方法である。LFC調整力確保にあたっては、火力等の負荷周波数制御対象電源が確保すべきLFC出力と自然変動電源で確保するLFC出力を2ステップで決める必要がある。
(3-1) 火力等の負荷周波数制御対象電源に、その台数で等比率にLFC出力を配分した後、自然変動電源に、その台数で等比率に不足分のLFC出力を配分する方法である。
(3-2) 火力等の負荷周波数制御対象電源に、その出力変化速度で等比率にLFC出力を配分した後、自然変動電源に、その出力変化速度で等比率に不足分のLFC出力を配分する方法である。
(3-3) 火力等の負荷周波数制御対象電源に、その容量で等比率にLFC出力を配分した後、自然変動電源に、その容量で等比率に不足分のLFC出力を配分する方法である。
(3-4) 火力等の負荷周波数制御対象電源に、メリットオーダー順でLFC出力を配分した後、自然変動電源に、メリットオーダー順で不足分のLFC出力を配分する方法である。
(4) 自然変動電源の不足分のLFC出力を、火力等の負荷周波数制御対象電源に配分する方法である。LFC調整力確保にあたっては、自然変動電源が確保すべきLFC出力と自然変動電源で確保するLFC出力を2ステップで決める必要がある。
(4-1) 自然変動電源に、その台数で等比率にLFC出力を配分した後、火力等の負荷周波数制御対象電源に、その台数で等比率に不足分のLFC出力を配分する方法である。
(4-2) 自然変動電源に、その出力変化速度で等比率にLFC出力を配分した後、火力等の負荷周波数制御対象電源に、その出力変化速度で等比率に不足分のLFC出力を配分する方法である。
(4-3) 自然変動電源に、その容量で等比率にLFC出力を配分した後、その容量で等比率にLFC出力を配分する方法である。
(4-4) 自然変動電源に、メリットオーダー順でLFC出力を配分する方法である。
(5) 火力等の負荷周波数制御対象電源と自然変動電源を含む各発電機に、その台数で等比率にLFC出力を配分する方法である。自然変動電源
(6) 火力等の負荷周波数制御対象電源と自然変動電源を含む各発電機に、その出力変化速度で等比率にLFC出力を配分する方法である。
(7) 火力等の負荷周波数制御対象電源と自然変動電源を含む各発電機に、その容量で等比率にLFC出力を配分する方法である。
(8) 火力等の負荷周波数制御対象電源と自然変動電源を含む各発電機に、メリットオーダー順でLFC出力を配分する方法である。
方法(5)では、火力等の負荷周波数制御対象電源が多くのLFC出力を分担するので、自然変動電源に割り当てられるLFC出力が少くなる。一方で方法(6)では、一般的に自然変動電源の出力変化速度は、火力等の負荷周波数制御対象電源よりも速いため、殆どのLFC出力は自然変動電源に割り当てられる。自然変動電源は、インバータ機器で制御されるため、出力変化速度が火力等の負荷周波数制御対象電源よりも速くなる。
以下、各方法について説明する。
《方法(1-1),(1-2),(1-3)》
方法(1-1)から方法(1-3)までは、LFC出力を火力等の負荷周波数制御対象電源のみに配分する。これら方法を実行する負荷周波数制御装置10は、図2と図3Aや図3Bに示された第1の実施形態の負荷周波数制御装置10と同様に構成されているが、出力配分部14の処理内容が異なる。
図8は、方法(1-2)における処理を示すフローチャートである。
ステップS11の処理は、図6に示したステップS11の処理と同様である。出力配分部14は、ステップS11の処理が終了すると、ステップS14Aの処理に進む。
ステップS14Aにおいて、出力配分部14は、負荷周波数制御対象電源の将来の設定期間中に可能な出力能力における出力変化速度を用いて、リミッタ制約まで出力を配分すると、ステップS15に進む。これにより、出力配分部14は、系統周波数を許容範囲に維持することができる。
ステップS15の処理は、図6に示したステップS15の処理と同様である。
なお、ステップS14Aにおいて、出力配分部14は、負荷周波数制御対象電源の台数や容量に等比例で、リミッタ制約まで出力を配分してもよい。
《方法(1-4)》
方法(1-4)は、LFC出力を火力等の負荷周波数制御対象電源のみに配分する。この方法を実行する負荷周波数制御装置10は、図2と図3Aや図3Bに示された第1の実施形態の負荷周波数制御装置10と同様に構成されているが、出力配分部14の処理内容が異なる。
図9は、方法(1-4)における処理を示すフローチャートである。
ステップS11の処理は、図6に示したステップS11の処理と同様である。出力配分部14は、ステップS11の処理が終了すると、ステップS14Bの処理に進む。
ステップS14Bにおいて、出力配分部14は、負荷周波数制御対象電源の将来の設定期間中に可能な出力能力を参照し、メリットオーダー順にリミッタ制約まで出力を配分すると、ステップS15に進む。これにより、出力配分部14は、系統周波数を許容範囲に維持することができる。
ステップS15の処理は、図6に示したステップS15の処理と同様である。
このようなメリットオーダー順でLFC出力を配分する方法では、或る発電機のリミッタ制約までLFC出力を割り振り、その不足分のLFC出力を次の発電機のリミッタ制約まで割り振り、これを繰り返す。これに対して方法(1-1)から方法(1-3)で説明した方法では、台数や容量が出力能力における出力変化速度を用いて、リミッタ制約まで出力を配分するため、一度でLFC出力の配分を計算することができる。
《方法(2-1),(2-2),(2-3)》
方法(2-1)から方法(2-3)までは、LFC出力を自然変動電源のみに配分する。これら方法を実行する負荷周波数制御装置10は、図2と図3Aや図3Bに示された第1の実施形態の負荷周波数制御装置10と同様に構成されているが、出力配分部14の処理内容が異なる。
図10は、方法(2-2)における処理を示すフローチャートである。
ステップS11~S13の処理は、図6に示したステップS11~S13の処理と同様である。出力配分部14は、ステップS13の処理が終了すると、ステップS14Cの処理に進む。
ステップS14Cにおいて、出力配分部14は、自然変動電源の将来の設定期間中に可能な出力能力における出力変化速度を用いて、リミッタ制約まで出力を配分すると、ステップS15に進む。これにより、出力配分部14は、系統周波数を許容範囲に維持することができる。
ステップS15の処理は、図6に示したステップS15の処理と同様である。
なお、ステップS14Cにおいて、出力配分部14は、自然変動電源の台数や容量に等比例で、リミッタ制約まで出力を配分してもよい。
《方法(2-4)》
方法(2-4)は、LFC出力を自然変動電源のみに配分する。この方法を実行する負荷周波数制御装置10は、図2と図3Aや図3Bに示された第1の実施形態の負荷周波数制御装置10と同様に構成されているが、出力配分部14の処理内容が異なる。
図11は、方法(2-4)における処理を示すフローチャートである。
ステップS11~S13の処理は、図6に示したステップS11~S13の処理と同様である。出力配分部14は、ステップS13の処理が終了すると、ステップS14Dの処理に進む。
ステップS14Dにおいて、出力配分部14は、自然変動電源の将来の設定期間中に可能な出力能力を参照し、メリットオーダー順にリミッタ制約まで出力を配分すると、ステップS15に進む。これにより、出力配分部14は、系統周波数を許容範囲に維持することができる。
ステップS15の処理は、図6に示したステップS15の処理と同様である。
《方法(3-1),(3-2),(3-3)》
方法(3-1)から方法(3-3)までは、LFC出力を火力等の負荷周波数制御対象電源に配分したのち、不足分を自然変動電源に配分する。これら方法を実行する負荷周波数制御装置10は、図2と図3Aや図3Bに示された第1の実施形態の負荷周波数制御装置10と同様に構成されているが、出力配分部14の処理内容が異なる。
図12は、方法(3-2)における処理を示すフローチャートである。
ステップS11~S13の処理は、図6に示したステップS11~S13の処理と同様である。出力配分部14は、ステップS13の処理が終了すると、ステップS14Eの処理に進む。
ステップS14Eにおいて、出力配分部14は、負荷周波数制御対象電源の将来の設定期間中に可能な出力能力における出力変化速度を用いて、リミッタ制約まで出力を優先的に配分すると、ステップS14Fに進む。
ステップS14Fにおいて、出力配分部14は、自然変動電源の将来の設定期間中に可能な出力能力における出力変化速度を用いて、リミッタ制約まで不足分の出力を配分すると、ステップS15に進む。これにより、出力配分部14は、系統周波数を許容範囲に維持することができる。
ステップS15の処理は、図6に示したステップS15の処理と同様である。
なお、ステップS14Eにおいて、出力配分部14は、負荷周波数制御対象電源の台数や容量に等比例で、リミッタ制約まで優先的に出力を配分してもよい。ステップS14Fにおいて、出力配分部14は、自然変動電源の台数や容量に等比例で、リミッタ制約まで不足分の出力を配分してもよい。
《方法(3-4)》
方法(3-4)は、LFC出力を火力等の負荷周波数制御対象電源に配分したのち、不足分を自然変動電源に配分する。この方法を実行する負荷周波数制御装置10は、図2と図3Aや図3Bに示された第1の実施形態の負荷周波数制御装置10と同様に構成されているが、出力配分部14の処理内容が異なる。
図13は、方法(3-4)における処理を示すフローチャートである。
ステップS11~S13の処理は、図6に示したステップS1~S13の処理と同様である。出力配分部14は、ステップS13の処理が終了すると、ステップS14Gの処理に進む。
ステップS14Gにおいて、出力配分部14は、負荷周波数制御対象電源の将来の設定期間中に可能な出力能力を参照し、メリットオーダー順にリミッタ制約まで出力を優先的に配分すると、ステップS14Hに進む。
ステップS14Hにおいて、出力配分部14は、自然変動電源の将来の設定期間中に可能な出力能力を参照し、メリットオーダー順にリミッタ制約まで不足分の出力を配分すると、ステップS15に進む。これにより、出力配分部14は、系統周波数を許容範囲に維持することができる。
ステップS15の処理は、図6に示したステップS15の処理と同様である。
《方法(4-1),(4-2),(4-3)》
方法(4-1)から方法(4-3)までは、LFC出力を自然変動電源に配分したのち、不足分を火力等の負荷周波数制御対象電源に配分する。これら方法を実行する負荷周波数制御装置10は、図2と図3Aや図3Bに示された第1の実施形態の負荷周波数制御装置10と同様に構成されているが、出力配分部14の処理内容が異なる。
図14は、方法(4-2)における処理を示すフローチャートである。
ステップS11~S13の処理は、図6に示したステップS11~S13の処理と同様である。出力配分部14は、ステップS13の処理が終了すると、ステップS14Iの処理に進む。
ステップS14Iにおいて、出力配分部14は、自然変動電源の将来の設定期間中に可能な出力能力における出力変化速度を用いて、リミッタ制約まで出力を優先的に配分すると、ステップS14Jに進む。
ステップS14Jにおいて、出力配分部14は、負荷周波数制御対象電源の将来の設定期間中に可能な出力能力における出力変化速度を用いて、リミッタ制約まで不足分の出力を配分すると、ステップS15に進む。これにより、出力配分部14は、系統周波数を許容範囲に維持することができる。
ステップS15の処理は、図4に示したステップS15の処理と同様である。
なお、ステップS14Iにおいて、出力配分部14は、自然変動電源の台数や容量に等比例で、リミッタ制約まで優先的に出力を配分してもよい。ステップS14Jにおいて、出力配分部14は、負荷周波数制御対象電源の台数や容量に等比例で、リミッタ制約まで不足分の出力を配分してもよい。
《方法(4-4)》
方法(4-4)は、LFC出力を自然変動電源に配分したのち、不足分を火力等の負荷周波数制御対象電源に配分する。この方法を実行する負荷周波数制御装置10は、図2と図3Aや図3Bに示された第1の実施形態の負荷周波数制御装置10と同様に構成されているが、出力配分部14の処理内容が異なる。
図15は、方法(4-4)における処理を示すフローチャートである。
ステップS11~S13の処理は、図6に示したステップS1~S13の処理と同様である。出力配分部14は、ステップS13の処理が終了すると、ステップS14Gの処理に進む。
ステップS14Kにおいて、出力配分部14は、自然変動電源の将来の設定期間中に可能な出力能力を参照し、メリットオーダー順にリミッタ制約まで出力を優先的に配分すると、ステップS14Lに進む。
ステップS14Lにおいて、出力配分部14は、負荷周波数制御対象電源の将来の設定期間中に可能な出力能力を参照し、メリットオーダー順にリミッタ制約まで不足分の出力を配分すると、ステップS15に進む。これにより、出力配分部14は、系統周波数を許容範囲に維持することができる。
ステップS15の処理は、図6に示したステップS15の処理と同様である。
《方法(5),(6),(7)》
方法(5)から方法(7)までは、LFC出力を、負荷周波数制御対象電源と自然変動電源を含む各発電機に配分する。これら方法を実行する負荷周波数制御装置10は、図2と図3Aや図3Bに示された第1の実施形態の負荷周波数制御装置10と同様に構成されているが、出力配分部14の処理内容が異なる。
図16は、方法(6)における処理を示すフローチャートである。
ステップS11~S13の処理は、図6に示したステップS11~S13の処理と同様である。出力配分部14は、ステップS13の処理が終了すると、ステップS14Nの処理に進む。
ステップS14Nにおいて、出力配分部14は、負荷周波数制御対象電源と自然変動電源を含む各発電機の将来の設定期間中に可能な出力能力における出力変化速度を用いて、リミッタ制約まで出力を配分すると、ステップS15に進む。これにより、出力配分部14は、系統周波数を許容範囲に維持することができる。
ステップS15の処理は、図4に示したステップS15の処理と同様である。
なお、ステップS14Nにおいて、出力配分部14は、負荷周波数制御対象電源と自然変動電源を含む各発電機の台数や容量に等比例で、リミッタ制約まで出力を配分してもよい。
《方法(8)》
方法(8)は、LFC出力を自然変動電源のみに配分する。この方法を実行する負荷周波数制御装置10は、図2と図3Aや図3Bに示された第1の実施形態の負荷周波数制御装置10と同様に構成されているが、出力配分部14の処理内容が異なる。
図17は、方法(8)における処理を示すフローチャートである。
ステップS11~S13の処理は、図6に示したステップS11~S13の処理と同様である。出力配分部14は、ステップS13の処理が終了すると、ステップS14Pの処理に進む。
ステップS14Pにおいて、出力配分部14は、負荷周波数制御対象電源と自然変動電源を含む各発電機の将来の設定期間中に可能な出力能力を参照し、メリットオーダー順にリミッタ制約まで出力を配分すると、ステップS15に進む。これにより、出力配分部14は、系統周波数を許容範囲に維持することができる。
ステップS15の処理は、図6に示したステップS15の処理と同様である。
《第2の実施形態》
ここで、図18を用いて、ベース出力指令をしない第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態は、第1の実施形態と異なり、ベース出力指令値を変更できない場合を想定し、負荷周波数制御対象電源の出力変化速度に応じて指令値を配分するものである。
基本は、第1の実施形態で示した方法(1)から方法(8)である。第2の実施形態では、可変容量リミッタを上げ下げして指令できる方法を開示する。
第2の実施形態の負荷周波数制御装置10は、図2と図3Aと図3Bに示された第1の実施形態の負荷周波数制御装置10と同様に構成されているが、出力配分部14の代わりに図18に示した出力配分部14Aを備えている。
出力配分部14Aは、配分部141A~141Hと、容量リミッタ142A~142Dと、可変容量リミッタ143A~143Dとを備える。
発電機23A~23Dは、従来の自然変動電源以外の負荷周波数制御対象電源である。ここで配分部141A~141Dは、それぞれ4台の発電機23A~23Dの出力変化速度に比例して指令値を配分する部位である。容量リミッタ142A~142Dは、配分された指令値を制限する部位である。
自然変動電源27A~27Dは、自然変動電源であり、図7Aと図7Bとで示したように、最大出力容量、ベース出力指令値、天候と最大可能出力の関係により、出力リミッタが変化する。
配分部141A~141Dは、それぞれ4台の自然変動電源27A~27Dの出力変化速度に比例して指令値を配分する部位である。可変容量リミッタ143A~143Dは、配分された指令値を制限する部位である。これにより、自然変動電源27A~27Dは、可能な限り出力配分の対象に加わることができ、よって自然変動電源である自然変動電源27A~27Dは、負荷周波数制御により貢献できる。
この場合、自然変動電源である自然変動電源27A~27Dは、水力発電機や火力発電機のような負荷周波数制御対象電源に比べて負荷周波数制御への貢献は少ない。しかし、火力発電機は減少または停止してゆく方向であることを考えると、自然変動電源を負荷周波数制御することにより、自然変動電源(出力変動型電源)の導入を拡大した場合であっても、系統周波数を許容範囲に維持することができる。
第2の実施形態によれば、出力変化速度に応じてLFC出力を配分した際に、容量の制約(容量リミッタまたは可変容量リミッタ)を受ける。そして、自然変動電源が可変容量リミッタにできるならば、リミッタの値を周期的に変化させることで、上げパルス信号や上げ出力を変化させて、LFC信号自体を指令できる。
なお、第2の実施形態では、火力等の負荷周波数制御対象電源は、容量リミッタを介して配分された指令値が制限されているが、可変容量リミッタを介して配分された指令値が制限されてもよい。
更に、風力等の自然変動電源は、可変容量リミッタに限られず、容量リミッタを備えていてもよい。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除または置換をすることが可能である。また、上記の各構成、機能および処理部等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。
例えば、本発明は、個別エリアのLFC、例えば電力会社A内のLFCに限られず、広域LFC、例えば電力会社Aと電力会社Bとを合わせた領域のLFCにも適用可能である。前者は、単一エリアの地域要求量を単一エリア内で配分している。後者は、複数エリアの地域要求量をこれら複数エリアに配分している。
上記実施形態では、出力能力推定部12が、自然変動電源の出力能力における出力変化速度を推定している。しかし、自然変動電源の出力能力における出力変化速度は、外部で推定されてもよく、限定されない。
10 負荷周波数制御装置
11 地域要求量計算部
12 出力能力推定部
13 ベース出力指令計算部
14 出力配分部
15 出力指令値決定部
16 指令部
20 電力系統
30 通信ネットワーク
41 表示部
42 入力部
43 通信部
44 プロセッサ
45 メモリ
46 記憶装置
461 出力能力データベース
462 出力指令値データベース
463 出力特性データベース
464 天候データベース
47 バス
21A~21F 母線
22A~22D 変圧器
23A~23D 発電機
24A~24E 送電線路
25A~25F 負荷
26A~26D 蓄電池
27A~27D 自然変動電源

Claims (13)

  1. 負荷周波数制御に用いられる地域要求量を計算する地域要求量計算部と、
    然変動電源のベース出力指令値を決定するベース出力指令計算部と、
    前記地域要求量計算部により計算された地域要求量、前記自然変動電源の出力能力、前記ベース出力指令計算部により計算された前記自然変動電源の将来の設定期間中に可能なベース出力指令値、当該自然変動電源以外の負荷周波数制御対象電源の出力能力とに基づいて、前記自然変動電源と前記負荷周波数制御対象電源の出力配分を決定する出力配分部と、
    前記自然変動電源と前記負荷周波数制御対象電源の出力指令値を決定する出力指令値決定部と、
    を具備することを特徴とする負荷周波数制御装置。
  2. ベース出力指令値は、Setpoint、EDC指令値、出力計画値、出力目標値、最大電力点追従制御の最適動作点、デロード運転点を含んでおり、
    前記ベース出力指令計算部は、前記自然変動電源の出力特性情報、および、天候予測値、天候統計値、現在のベース出力指令値、発電出力上限値、抑制量目標値、需給制約情報、系統制約情報、前記負荷周波数制御対象電源、必要余力量の要件のうち1つ以上に基づいて、前記自然変動電源の将来の設定期間中に可能なベース出力指令値に含まれるSetpoint、EDC指令値、出力計画値、出力目標値、最大電力点追従制御の最適動作点、デロード運転点のうち1つ以上の大きさおよび継続時間を計算する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の負荷周波数制御装置。
  3. 前記出力配分部は、
    前記地域要求量計算部により計算された地域要求量を満たし、かつ系統周波数を許容範囲に維持するため、
    前記自然変動電源の台数、容量、および、前記自然変動電源の出力能力における出力変化速度の何れかを用いて、リミッタ制約まで出力を配分する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の負荷周波数制御装置。
  4. 前記自然変動電源の出力特性情報、および、天候予測値、天候統計値、現在のベース出力指令値、発電出力上限値、抑制量目標値、需給制約情報、系統制約情報のうち1つ以上に基づいて、前記自然変動電源が将来の設定期間中に可能な出力能力を推定する出力能力推定部を更に備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の負荷周波数制御装置。
  5. 前記出力配分部は、
    前記地域要求量計算部により計算された地域要求量を満たし、かつ系統周波数を許容範囲に維持するため、
    前記自然変動電源の出力能力を参照し、メリットオーダー順でリミッタ制約まで出力を配分する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の負荷周波数制御装置。
  6. 前記出力配分部は、
    前記地域要求量計算部により計算された地域要求量を満たし、かつ系統周波数を許容範囲に維持するため、
    前記負荷周波数制御対象電源の台数、容量、および、前記負荷周波数制御対象電源の出力能力における出力変化速度の何れかを用いて、リミッタ制約まで出力を優先的に配分し、
    前記自然変動電源の台数、容量、および、前記自然変動電源の出力能力における出力変化速度の何れかを用いて、リミッタ制約まで残りの出力を配分する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の負荷周波数制御装置。
  7. 前記出力配分部は、
    前記地域要求量計算部により計算された地域要求量を満たし、かつ系統周波数を許容範囲に維持するため、
    前記負荷周波数制御対象電源の出力能力を参照し、メリットオーダー順でリミッタ制約まで出力を優先的に配分し、
    前記自然変動電源の出力能力を参照し、メリットオーダー順でリミッタ制約まで残りの出力を配分する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の負荷周波数制御装置。
  8. 前記出力配分部は、
    前記地域要求量計算部により計算された地域要求量を満たし、かつ系統周波数を許容範囲に維持するため、
    前記自然変動電源の台数、容量、および、前記自然変動電源の出力能力における出力変化速度の何れかを用いて、リミッタ制約まで出力を優先的に配分し、
    前記負荷周波数制御対象電源の台数、容量、および、前記負荷周波数制御対象電源の出力能力における出力変化速度の何れかを用いて、リミッタ制約まで残りの出力を配分する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の負荷周波数制御装置。
  9. 前記出力配分部は、
    前記地域要求量計算部により計算された地域要求量を満たし、かつ系統周波数を許容範囲に維持するため、
    前記自然変動電源の出力能力を参照し、メリットオーダー順でリミッタ制約まで出力を優先的に配分し、
    前記負荷周波数制御対象電源の出力能力を参照し、メリットオーダー順でリミッタ制約まで残りの出力を配分する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の負荷周波数制御装置。
  10. 前記出力配分部は、
    前記地域要求量計算部により計算された地域要求量を満たし、かつ系統周波数を許容範囲に維持するため、
    前記負荷周波数制御対象電源と前記自然変動電源を含む各発電機の台数、容量、および、各前記発電機の出力能力における出力変化速度の何れかを用いて、リミッタ制約まで出力を配分する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の負荷周波数制御装置。
  11. 前記出力配分部は、
    前記地域要求量計算部により計算された地域要求量を満たし、かつ系統周波数を許容範囲に維持するため、
    前記負荷周波数制御対象電源と前記自然変動電源を含む各発電機の出力能力を参照し、メリットオーダー順でリミッタ制約まで出力を配分する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の負荷周波数制御装置。
  12. 前記出力配分部は、
    指令値またはパルス信号に従って、前記自然変動電源のリミッタを変更する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の負荷周波数制御装置。
  13. 負荷周波数制御に用いられる地域要求量を計算するステップと、
    然変動電源のベース出力指令値を決定するステップと、
    前記地域要求量と、前記自然変動電源の出力能力と、前記自然変動電源のベース出力指令値と、前記自然変動電源以外の負荷周波数制御対象電源の出力能力と、に基づいて、前記自然変動電源および前記負荷周波数制御対象電源の出力配分を決定するステップと、
    前記自然変動電源および前記負荷周波数制御対象電源の出力配分指令値を決定するステップと、
    を具備することを特徴とする負荷周波数制御方法。
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