JP7456121B2 - 熱可塑性樹脂フィルム、これを用いた包装材及び包装袋 - Google Patents

熱可塑性樹脂フィルム、これを用いた包装材及び包装袋 Download PDF

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Description

本発明は、包装材等に使用される熱可塑性樹脂フィルム、これを用いた包装材及び包装袋に関する。
包装材は、たとえば、食料品や医療品等を包装する包装袋に使用されており、包装袋の内容物は、液状、粉末上、ペースト状、固形状等、様々な状態を有している。この包装材に用いられるフィルムとして、一般的にポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリアミド、ポリエステル等のフィルムが使用されている。
包装材として求められる物性としては、内容物充填時の充填適性、包装材に外力が加わった際の袋の破損が無い事、包装材を開封する際の開封性、内容物の見える透明性等の物性、ならびに製造時の生産性が良い事が求められる。
バリア性や機械的強度に優れた複数の基材をラミネートし積層することで、包装材の強度を向上させることができるが、接着剤の使用は、包装材製造工程を増やすため、製品の安定性や生産効率低下、環境負荷などの問題に繋がる。
これらの問題を解決するため、例えばポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂などに加え、ナイロン等のポリアミド樹脂など性質の異なる複数の樹脂を複合させることで、バリア性、耐衝撃性など、一つのフィルムに多機能を付与する方法が用いられている。例えば、特許文献1、2で示すように、異種材料の複合体であるポリマーアロイが記載されている。
特開2005-232353号公報 特開平11-140237号公報
しかしながら、特許文献1、2では、ポリアミド樹脂の最大の特徴であるバリア性の機能を発揮するために、表面にポリアミド樹脂とオレフィン系樹脂を混在させており、成形体の表面には少なからずポリアミド樹脂が存在する。フィルム表面に融点が200℃以上のポリアミド樹脂が存在すると、低温でのヒートシール性が見込めない問題がある。包装材料の場合、200℃以下の低温でのヒートシール性が重要である。低温にてヒートシールできない場合、高温にてヒートシールすることになるが、その際に包装材料が熱収縮を生じて寸法ズレの原因となる可能性がある。あるいは高温でヒートシールしてもシール部を冷やすまでに時間がかかり、ライン速度が遅くなることによる生産性の低下が問題になる。また、低温でヒートシール出来たとしても、十分にヒートシール強度が発現しないと、包装袋になった後、外力が加わった際にシール部から破損が生じてしまうこともある。
そこで、本発明は、包装材に必要な剛性と機械的強度を維持しつつ、ヒートシール性の良好な熱可塑性樹脂フィルム及び、それを用いた包装材、包装袋を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る熱可塑性樹脂フィルムは、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)、共重合体熱可塑性樹脂(B)およびポリアミド系熱可塑性樹脂(C)を含む包装材用フィルムであって、共重合体熱可塑性樹脂(B)は、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)と異なる樹脂であって、ポリアミド系熱可塑性樹脂(C)と結合し得る反応基を有する樹脂であり、フィルム表面と裏面には、ポリアミド系熱可塑性樹脂(C)が存在せず、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)と共重合体熱可塑性樹脂(B)の両方、もしくは、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)のみが存在しており、下記の質量割合でポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)、共重合体熱可塑性樹脂(B)およびポリアミド系熱可塑性樹脂(C)を含有し、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)が直鎖状低密度ポリエチレン及び低密度ポリエチレンであり、共重合体熱可塑性樹脂(B)がエチレン-酢酸ビニル共重合体であり、ポリアミド系熱可塑性樹脂がナイロン6であることを特徴とする。
存在重量割合
(A)・・・69~99wt%
(B)・・・0.5~30wt%
(C)・・・0.5~30wt%
ただし、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)、共重合体熱可塑性樹脂(B)およびポリアミド系熱可塑性樹脂(C)の合計を100wt%とする。
本発明によれば、包装材に必要な剛性と機械的強度を維持しつつ、ヒートシール性の良好な熱可塑性樹脂フィルム及び、それを用いた包装材、包装袋を提供できる。
本発明における包装材用積層フィルムの概略断面図である。 本発明の包装材を用いたスタンディングパウチの断面図である。 本発明の包装材を用いたスタンディングパウチの展開図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、各図は模式的に示した図であり、各部の大きさや形状等は理解を容易にするために適宜誇張して示している。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は構成部品の材質、形状、構造等が下記のものに限定されるものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
本発明における熱可塑性樹脂フィルム1は図1で示すように、耐衝撃性に特化したポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)から成る連続相2と、剛性に特化したポリアミド系熱可塑性樹脂(C)から成る分散相3と、共重合体樹脂(B)からなり、分散相3を包み込むように存在し、化学的相性が悪いポリオレフィン系樹脂とポリアミド樹脂の親和性を向上させる役目を担う熱可塑性樹脂4を含有することを特徴とした押出成形フィルムである。
熱可塑性樹脂フィルム1は、ポリアミド系熱可塑性樹脂を含んでいるが、成形体フィルム表面にはオレフィン系熱可塑性樹脂、もしくは熱可塑性樹脂4が存在していることから、包装材用フィルムとして必要不可欠なヒートシール性を低下させることなく付与することができる。さらに、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂にポリアミド系熱可塑性樹脂を混在させることで、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂の本来有する耐衝撃性を維持しつつ、ポリアミド系熱可塑性樹脂の本来有する剛性を付与することができる。
ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)から成る連続相2の主材料としては、340℃まで加温可能な押出成形機により製膜されるため、一般的な熱可塑性樹脂であれば使用する事が可能であるが、包装材料として好適に使用されるためには適度な柔軟性を持ちならびに加工性が良い必要がある。ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)は、オレフィン由来の構成単位を有するポリマーであれば良く、オレフィンをベースとした、低密度ポリエチレン(LDPE)、α-オレフィンとエチレンを共重合した直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ホモポリマー、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー等があるポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンとオレフィンを共重合したシクロオレフィンコポリマー及び、上記オレフィンと酢酸ビニルを共重合して得られるエチレン-酢酸ビニルコポリマーやオレフィンの側鎖を変性して得られる、エチレン-メチルアクリレート共重合(EMA)、エチレン-エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン-ブチルアクリレート共重合体(EBA)、エチレン-メタクリル酸共重合体(EMAA)等のうち単体並びに複数を選択し適宜使用する事が可能である。
ポリアミド系熱可塑性樹脂(C)から成る分散相3については、一般に強度があり耐熱性やバリア性の高い汎用樹脂として知られており、包装材用のフィルムに含まれる材料として公的なものである。具体的には、アミド結合(-NH-CO-)を介して複数の単量体が重合されてなる鎖状骨格を有する重合体である。前記熱可塑性樹脂の好ましいポリアミドとしては、例えば、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド11、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド614、ポリアミド12、ポリアミド6T(Tはテレフタル酸成分)、ポリアミド6I(Iはイソフタル酸成分)、ポリアミド9T、ポリアミドM5T、ポリアミド1010、ポリアミド1012、ポリアミド10T、ポリアミドMXD6、ポリアミド6T/66、ポリアミド6T/6I、ポリアミド6T/6I/66、ポリアミド6T/2M-5T、ポリアミド9T/2M-8T等が挙げられる。尚、これらのポリアミドは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせても良い。これらのポリアミド系熱可塑性樹脂の製造方法は、一般に公知に行われている方法で良い。
熱可塑性樹脂4は、連続相2を構成するポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)とは異なる樹脂であって、前記ポリアミド系熱可塑性樹脂(C)と結合し得る反応基が付与された分子構造からなる共重合体熱可塑性樹脂であり、ポリアミド系熱可塑性樹脂分子中のアミド基と水素結合するカルボニル基(C=O)または水酸基(OH)等を含み、化学的相性が悪いオレフィン系樹脂とポリアミド樹脂の親和性を向上させる役目を担う相溶化剤として機能する。相溶化剤として機能する熱可塑性樹脂4としては、エチレン-メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン-エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン-ブチルアクリレート共重合体(EBA)エチレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)、エチレン-メタクリル酸共重合体(EMAA)等が挙げられる。
化学的相性に関しては様々な測定および評価方法があるが、その中でも表面自由エネルギーにて相性の良しあしを判断することも可能であって、具体的には表面自由エネルギーの値を比較して判断したり、さらには表面自由エネルギーを構成する分散成分(γd)、配向成分(γp)、水素結合力(γh)に成分分けした際のγpを1つの指標として判断したりすることも出来る。
化学的相性が悪い樹脂のみを混合してフィルムにした場合には、例えば衝撃を与えた際に2つの樹脂界面で剥離が生じ、良好な弾性率と耐衝撃性を両立することや、さらには耐屈曲性を担保することが難しい。そのため、熱可塑性樹脂4の表面自由エネルギーを構成する極性成分(γp)が、ポリオレフィン系樹脂とポリアミド樹脂とのγpの差の中間値から±1/3以内であれば、熱可塑性樹脂4がオレフィン系樹脂とポリアミド樹脂の親和性を向上させる役目を担うことで相の界面の密着力を上げ、物性良化に寄与することが出来る。
前記ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)、共重合体熱可塑性樹脂(B)、ポリアミド系熱可塑性樹脂(C)以外に、造核剤、補強フィラー、酸化防止剤、熱安定剤、耐候剤、光安定剤、可塑剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、顔料、染料、分散剤、銅害防止剤、中和剤、気泡防止剤、ウェルド強度改良剤、天然油、合成油、ワックス等の添加材を用いても良い。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
上記造核剤及び補強フィラーとしては、タルク、シリカ、クレー、モンモリロナイト、炭酸カルシウム、炭酸リチウムアルミナ、酸化チタン、アルミニウム、鉄、銀、銅等の金属、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水酸化物、セルロースミクロフィブリル、酢酸セルロース等のセルロース類、ガラス繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ナイロン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維、ポリアリレート繊維等の繊維状フィラー、カーボンナノチューブ等のカーボン類等が挙げられる。
上記酸化防止剤としては、フェノール系化合物、有機ホスファイト系化合物、チオエーテル系化合物等が挙げられる。
上記熱安定剤としては、ヒンダードアミン系化合物等が挙げられる。
上記紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾエート系化合物等が挙げられる。
上記帯電防止剤としては、ノニオン系化合物、カチオン系化合物、アニオン系化合物等が挙げられる。
上記難燃剤としては、ハロゲン系化合物、リン系化合物、窒素系化合物、無機化合物、ホウ素系化合物、シリコーン系化合物、硫黄系化合物、赤リン系化合物等が挙げられる。
上記難燃助剤としては、アンチモン化合物、亜鉛化合物、ビスマス化合物、水酸化マグ
ネシウム、粘土質珪酸塩等が挙げられる。
ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)の配合量は、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)、共重合体熱可塑性樹脂(B)及びポリアミド系熱可塑性樹脂(C)の合計の69~99wt%の範囲内が好ましく、より好ましくは、85~99wt%の範囲内である。ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)の配合量が99wt%を超えると、剛性の高いポリアミド系熱可塑性樹脂(C)の配合量が減少し、フィルム全体の剛性が低下することで、フィルムを包装材に用いたときの自立性が低下する。
共重合体熱可塑性樹脂(B)の配合量は、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)、共重合体熱可塑性樹脂(B)及びポリアミド系熱可塑性樹脂(C)の合計の0.5~30wt%の範囲内が好ましく、より好ましくは0.5~10wt%の範囲内である。共重合体熱可塑性樹脂(B)の配合量が30wt%を超えると、フィルム全体の剛性が低下することで、フィルムを包装材に用いたときの自立性が低下する。また、共重合体熱可塑性樹脂(B)の配合量が0.5wt%未満であると、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)とポリアミド系熱可塑性樹脂(C)の相溶性が低下し、ポリアミド系熱可塑性樹脂(C)の分散サイズが大きくなり、かつ、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)、共重合体熱可塑性樹脂(B)及びポリアミド系熱可塑性樹脂(C)を複合した場合、成形品の表面に融点の高いポリアミド系熱可塑性樹脂(C)が露出し、ヒートシール性を低下させる恐れがある。
ポリアミド系熱可塑性樹脂(C)の配合量は、0.5~30wt%の範囲内が好ましく、より好ましくは1~10wt%の範囲内が好ましい。ポリアミド系熱可塑性樹脂(C)の配合量が30wt%を超えると、ポリアミド系熱可塑性樹脂(C)のドメインサイズが大きくなり、本来ポリアミド系熱可塑性樹脂(C)の微分散化により得られる耐衝撃性が低下する。30wt%を超えるポリアミド系熱可塑性樹脂(C)を微分散化するためには、例えば二軸押出機を用いた加工工程であると、混練量、つまり、二軸押出機回転数を増加させなければならず、それに伴うトルク負荷が上昇する恐れがある。また、ポリアミド系熱可塑性樹脂(C)の配合量増加に伴い、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)とポリアミド系熱可塑性樹脂(C)の化学的相性を取り持つ共重合体熱可塑性樹脂(B)の配合量を増加しなければならず、前述のように、剛性の低い共重合体熱可塑性樹脂(B)の配合量を増加すると、フィルム全体の剛性が低下する。また、弾性率の高いポリアミド系熱可塑性樹脂(C)の配合量が0.5wt%未満であっても、フィルム全体の剛性が低下する恐れがある。
具体的な熱可塑性樹脂フィルム1の剛性は、JISK7113記載の方法に準拠し、引張弾性率が350MPa以上であることが好ましい。熱可塑性樹脂フィルム1の引張弾性率が350MPa未満であると、熱可塑性樹脂フィルム1を包装材として用いた場合、袋形態での自立性が低下する恐れがある。
また、具体的な熱可塑性樹脂フィルム1の耐衝撃性は、常温下での破断エネルギーが7.4E-03J/μm以上であることが好ましい。熱可塑性樹脂フィルム1の破断エネルギーが7.4E-03J/μm未満であると、熱可塑性樹脂フィルム1を包装材として用いた場合、落下衝撃を受けた際に破損してしまう恐れがある。
また、具体的な熱可塑性樹脂フィルム1のヒートシール性は、シール圧力0.2MPa、シール時間を1秒、シール幅を10mm、シール温度を130℃としてシール層同士をシールし、シールしたフィルムを15mm幅×100mmに切り出し、チャック間距離を50mm、引張り速度を300mm/minにて引張試験機で180°剥離法にて評価したときに10N以上であることが好ましい。熱可塑性樹脂フィルム1のシール強度が10N以下であった場合、包装袋になったときに外力が加わった際にシール部から破損が生じてしまうことがある。
また、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)に低密度樹脂を用いることでヒートシール性を良好にすることができる。このとき、低温ヒートシール性をもたせるために、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)は、0.924g/cm以下の密度であることが望ましいいが、0.903g/cm以下にすると、他の樹脂と共押出成膜した場合に他層との層境界での密着不良やフローマークが発生してしまうので望ましくない。また、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)の密度を0.938g/cm以上にすると、層厚みが薄い場合に低温ヒートシール性が得られることがなくなってしまうため望ましくない。
また、ポリアミド系熱可塑性樹脂(C)の分散サイズは、フィルムMD方向(流れ方向)について日立ハイテクノロジーズ製走査型電子顕微鏡(形式「S-4800」)により分散相の形状を観察し、倍率1000倍の画像を得た後、画像内の無作為に選択した20個の分散相の各々の画像内の無作為に選択した20個の分散相の長軸分散径と単軸分散径平均値を算出し、長軸分散径と単軸分散径の比(=長軸分散径/単軸分散径)が10.0以下が好ましい。ここでの分散サイズは、ポリアミド系熱可塑性樹脂(C)単独の分散相のサイズである。
本実施形態の熱可塑性樹脂フィルム1を製作する方法は特に制限されるものではなく、公知の方法を使用することが可能である。
フィルム化の方法としては、押出成形機、ならびにフィードブロックまたはマルチマニホールドを介しTダイで製膜する方法や、インフレーション法を用いた製膜方法を用いる事が可能である。このとき、例えば、複数の押出成形機を使用し、本発明に係る熱可塑性樹脂の混合物と他の熱可塑性樹脂とを共押出することで、本発明に係る熱可塑性樹脂フィルム1に他の熱可塑性樹脂の層が積層された2層以上の層構成を有するフィルムを得ることもできる。
フィルムの冷却方法に関しては、上述成形機に準じて使用する事が可能であり、例えばTダイ法では、エアーチャンバー、バキュームチャンバー、エアナイフ等の空冷方式、冷水パンへ冷却ロールをディッピングする等の水冷方式等特に制限されることはないが、賦形による表面凹凸形状を付与する場合には、シリコーンゴム、NBRゴム、またはフッ素樹脂等を加工したニップロールと、金属を切削加工した冷却ロールとを0.1MPa以上の圧力を印加した接触部に溶融樹脂を流入し、冷却する方式が特に好ましい。
本発明によって得られる熱可塑性樹脂フィルムにおいて、単体フィルムで、または、他基材と積層して包装材とすることができる。単体フィルムまたは積層体として用いる場合、図2、3に示すスタンディングパウチの他に、三方袋、合掌袋、ガゼット袋、スパウト付きパウチ、ビーク付きパウチ等に用いる事が可能である。また、包装袋の製袋様式は特に制限されるものではない。
上述の様に、単体フィルム及び他基材と積層するどちらの場合でも、適宜、後工程適性を向上する表面改質処理を実施する事が可能である。例えば、単体フィルム使用時の印刷適性向上、積層使用時のラミネート適性向上のために他基材と接触する面に対して表面改質処理を行う事が可能である。表面改質処理はコロナ放電処理、プラズマ処理、フレーム処理等のフィルム表面を酸化させる事により官能基を発現させる手法や、易接着層のコーティング等のウェットプロセスによる改質を好適に用いる事が可能である。
以下、本発明の実施例について詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
<実施例1>
[1]第一工程(熱可塑性樹脂組成物の生成)
ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)に用いる樹脂として、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(密度0.93g/cm、MFR3.2)及び低密度ポリエチレン樹脂(密度0.924g/cm、MFR1.0)を質量比で95:5の割合でブレンドしたものを70wt%、共重合体熱可塑性樹脂(B)として、ポリアミド系熱可塑性樹脂と結合し得る反応基を持つエチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)を20wt%、ポリアミド系熱可塑性樹脂(C)として、ポリアミド樹脂(ナイロン6樹脂、密度1.14g/cm)10wt%とをドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機に投入し、混練温度230℃、押出速度3.4kg/h、押出機回転数30rpmの条件で溶融混練を行い、ペレタイザーを介して、第一工程組成物であるペレットを得た。
[2]第二工程(評価用フィルムの製膜)
上記[1]で得られたペレットを単軸押出機に投入し、成形温度230℃でTダイキャスト法にて厚み100μmのフィルムを製膜した。
<実施例2>
実施例1と同様の作製方法において、第一工程における材料ブレンド配合量を(A)を80wt%、(B)を10wt%、(C)を10wt%とし、実施例2のフィルムを得た。
<実施例3>
実施例1と同様の作製方法において、第一工程における材料ブレンド配合量を(A)を99wt%、(B)を0.5wt%、(C)を0.5wt%とし、実施例3のフィルムを得た。
<実施例4>
実施例1と同様の作製方法において、第一工程における材料ブレンド配合量を(A)を85.5wt%、(B)を0.5wt%、(C)を10wt%とし、実施例4のフィルムを得た。
<実施例5>
実施例1と同様の作製方法において、第一工程における材料ブレンド配合量を(A)を69wt%、(B)を30wt%、(C)を1wt%とし、実施例5のフィルムを得た。
<実施例6>
実施例1と同様の作製方法において、第一工程における材料ブレンド配合量を(A)を69wt%、(B)を1wt%、(C)を30wt%とし、実施例6のフィルムを得た。
<比較例1>
実施例1と同様の作製方法において、第一工程における材料ブレンド配合量を(A)を60wt%、(B)を30wt%、(C)を10wt%とし、比較例1のフィルムを得た。
<比較例2>
実施例1と同様の作製方法において、第一工程における材料ブレンド配合量を(A)を100wt%とし、比較例2のフィルムを得た。
<比較例3>
実施例1と同様の作製方法において、第一工程における材料ブレンド配合量を(A)を90wt%、(C)を10wt%とし、比較例3のフィルムを得た。
<比較例4>
実施例1と同様の作製方法において、第一工程における材料ブレンド配合量を(A)を50wt%、(B)を40wt%、(C)を10wt%とし、比較例4のフィルムを得た。
<比較例5>
実施例1と同様の作製方法において、第一工程における材料ブレンド配合量を(A)を90wt%、(B)を10wt%とし、比較例5のフィルムを得た。
<比較例6>
実施例1と同様の作製方法において、第一工程における材料ブレンド配合量を(A)を50wt%、(B)を10wt%とし、(C)を40wt%とし比較例6のフィルムを得た。
上記各実施例及び各比較例によって得られた熱可塑性樹脂フィルム1について剛性と耐衝撃性、ヒートシール性、さらに、フィルム中の材料複合状態確認として、走査型電子顕微鏡(SEM)により連続相および分散相形状観察を行った。評価結果を表1に示す。
(引張弾性率評価)
引張弾性率評価では、フィルムを15mm幅×100mmに切出し、JISK7113に準じて、チャック間距離を50mm、引張り速度を300mm/minとして島津製作所株式会社製引張試験機(型番AGS-500NX)を用いて、引張弾性率を測定した。引張弾性率とフィルムの断面積の積が400MPa以上のものを〇、400MPa未満350MPa以上のものを△、それ以外のものを×とした。
(耐衝撃性率評価)
耐衝撃性評価では、フィルムを幅100mmに切り出し、測定温度を23℃、ひょう量3.0j、弾頭1/2インチとして、株式会社東洋精機製作所製フィルムインパクトテスター(型式 R)を用いて、破断エネルギーを測定した。破断エネルギーが10.0E-03J/μm以上のものを〇、10.0E-03J/μm未満7.4E-03J/μm以上のものを△、それ以外のものを×とした。
(ヒートシール性評価)
ヒートシール性評価は、テスター産業製のヒートシーラー(型番TP-701-B)を用いてシール圧力0.2MPa、シール時間を1秒、シール幅を10mmとし、シール温度を150℃で、熱可塑性樹脂フィルム1の表面もしくは裏面同士を重ね、シールした。シールしたフィルムを15mm幅×100mmに切出し、チャック間距離を50mm、引張り速度を300mm/minとして島津製作所株式会社製引張試験機(型番AGS-500NX)を用いて180°剥離した場合のシール強度を測定した。その結果、シール強度が10N以上になるものを○、それ以外を×とした。
(分散相形状評価)
分散相形状評価は、フィルムMD方向(流れ方向)について観察を行った。具体的には、日立ハイテクノロジーズ製走査型電子顕微鏡(形式「S-4800」)により分散相の形状を観察し、倍率1000倍の画像を得た後、画像内の無作為に選択した20個の分散相の各々の長軸分散径と単軸分散径を測定し、長軸分散径と単軸分散径の比(=長軸分散径/単軸分散径)を算出した。長軸分散径と単軸分散径の比が10.0以下であるものを〇、それ以外を×とした。また、分散相3が連続相2に良く相溶し、分散粒子径の算出が困難である場合は、相溶性が良好であるので〇とした。
(総合評価)
総合判定として、熱可塑性樹脂フィルム1に関する評価の全てについて△以上のものを〇とし、一つでも×であったものを×とした。
上記各実施例及び各比較例の熱可塑性樹脂フィルム1の評価結果を表1に記載する。
Figure 0007456121000001
表1より、実施例1から6においては総合判定で「○」以上を満たしている。比較例1では(A)に対する(B)の配合比率が多いため、比較例2と5では(C)が配合されていない、剛性が低下し、総合判定が「×」である。比較例3では、(B)が配合されていないため、(C)がフィルム表面に存在することでヒートシール性が低下し、(C)の分散サイズも大きくなるため、総合判定が「×」である。比較例6では、(C)の配合量が多く、(C)が分散されず、耐衝撃性も低下するため、総合判定が「×」である。
本発明は、熱可塑性樹脂フィルム、これを用いた包装材及び包装袋として利用できる。
1 熱可塑性樹脂フィルム
2 連続相(ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A))
3 分散相(ポリアミド系熱可塑性樹脂(C))
4 熱可塑性樹脂(共重合体熱可塑性樹脂(B))

Claims (5)

  1. ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)、共重合体熱可塑性樹脂(B)およびポリアミド系熱可塑性樹脂(C)を含む包装材用フィルムであって、共重合体熱可塑性樹脂(B)は、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)と異なる樹脂であって、ポリアミド系熱可塑性樹脂(C)と結合し得る反応基を有する樹脂であり、フィルム表面と裏面には、ポリアミド系熱可塑性樹脂(C)が存在せず、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)と共重合体熱可塑性樹脂(B)の両方、もしくは、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)のみが存在しており、下記の質量割合でポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)、共重合体熱可塑性樹脂(B)およびポリアミド系熱可塑性樹脂(C)を含有し、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)が直鎖状低密度ポリエチレン及び低密度ポリエチレンであり、共重合体熱可塑性樹脂(B)がエチレン-酢酸ビニル共重合体であり、ポリアミド系熱可塑性樹脂がナイロン6であることを特徴とする熱可塑性樹脂フィルム。
    存在重量割合
    (A)・・・69~99wt%
    (B)・・・0.5~30wt%
    (C)・・・0.5~30wt%
    ただし、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(A)、共重合体熱可塑性樹脂(B)およびポリアミド系熱可塑性樹脂(C)の合計を100wt%とする。
  2. JISK7113に準じた引張試験において、引張弾性率が350MPa以上であり、かつ、耐衝撃性試験において破断エネルギーが7.4E-03J/μm以上であり、かつヒートシール試験において、130℃シール時のヒートシール強度が10N以上であることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂フィルム。
  3. 請求項1に記載の(C)の20個の分散相の各々の長軸分散径と単軸分散径の平均値を算出し、長軸分散径と単軸分散径の比(=長軸分散径/単軸分散径)が10.0以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂フィルム。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂フィルムを用いたことを特徴とする包装材。
  5. 請求項1乃至3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂フィルムを用いたことを特徴とする包装袋。
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