JP7455480B2 - 二条ネジの締結構造を用いた蓋付き容器 - Google Patents
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Description
また蓋体と容器との位置合わせが不十分な状態で螺合させると、正常であれば容器と蓋体の正面同士が一致する状態で螺合完了となるべきところ、容器の正面に蓋体の背面側が位置する異常な状態で螺合が完了してしまうという問題もある。
平行に配置された上側ネジと下側ネジを備える雄側の二条ネジが口部の外周面に形成された容器と、同じく平行に配置された上側ネジと下側ネジを備える雌側の二条ネジが側壁部の内周面に形成された蓋体とを有し、前記雄側の二条ネジと前記雌側の二条ネジとが螺合する二条ネジの締結構造を用いた蓋付き容器であって、
雄側の二条ネジ及び雌側の二条ネジの双方において、上側ネジの螺合開始位置と下側ネジの螺合開始位置との間の周方向における位相差を無くした状態で形成され、
前記上側ネジの螺合開始位置及び前記下側ネジの螺合開始位置を前記容器の正面に設け、且つ前記上側ネジの螺合開始位置及び前記下側ネジの螺合開始位置を前記蓋体の正面に設けたことを特徴とする、と云うものである。
本発明の第1の主たる手段では、一条ネジに比較してネジの掛かり量が多くなるため、ガタツキが生じにくく確実に締めることが可能となることから螺合による締結を安定させることができる。
(a)前記雄側の二条ネジでは下側ネジの先端の周方向の長さを上側ネジの先端の周方向の長さよりも短くし且つ雌側の二条ネジでは上側ネジの先端の周方向の長さを下側ネジの先端の周方向の長さよりも短くする構成、
(b)雄側の二条ネジでは上側ネジと下側ネジとの先端の周方向の長さを等しくし且つ雌側の二条ネジでは上側ネジの先端の周方向の長さを、下側ネジの先端の周方向の長さよりも短く形成する構成、
(c)雌側の二条ネジでは上側ネジと下側ネジの先端の周方向の長さを等しく形成し且つ雄側の二条ネジでは下側ネジの先端の周方向の長さを、上側ネジの先端の周方向の長さよりも短く形成する構成。
本発明の第2の主たる手段では、雄側の二条ネジの上側ネジ及び下側ネジと、雌側の二条ネジの上側ネジ及び下側ネジとの螺合がスムーズとなることから、操作性を向上させることが可能となる。
また上記においては、拘束部は、螺合方向の上流側に係止凸部による乗り越え可能に設けられた乗り越え凸部と、螺合方向の下流側に前記係止凸部による乗り越えを不能とするストッパ凸部と、乗り越え凸部とストッパ凸部との間に設けられた係止凹部を有して形成されているものとすることができる。
上記手段では、蓋体の閉栓状態を保持することができるため、蓋体が勝手に回って開栓してしまう不具合を防止できる。
また従来のように容器の正面に蓋体の背面側が位置する状態で螺合が完了してしまうことがなくなり、螺合完了時点においては蓋体の正面と容器の正面とを確実に一致させることができる。
また、一条ネジに比較してネジの掛かり量が多くなるため、ガタツキが生じにくく確実に締めることが可能となることから螺合による締結を安定させることができる。
図1は本発明の二条ネジの締結構造の第1実施例としての蓋付き容器を示し、(a)は容器の平面図、(b)は容器の部分正面図、図2は雄側の二条ネジの締結構造を備えた容器の部分拡大図、図3は雌側の二条ネジの締結構造を備えた蓋体を示し、(a)は蓋体の底面図、(b)は蓋体の正面側内周面を示す断面図、図4は雄型の二条ネジと雌型の二条ネジとが螺合する直前の状態を示す容器の部分拡大図である。尚、図4では、蓋体に設けられた雌側の二条ネジ40の一部を破線で示している。
より詳しくは、拘束部16は、螺合方向の下流側の位置に緩やかな傾斜を有して形成された乗り越え凸部16aと、同じく上流側の位置に径方向外側に略垂直に形成されたストッパ凸部16bと、隣接配置された乗り越え凸部16aとストッパ凸部16bの間に設けられた係止凹部16cを有して構成されている。ストッパ凸部16bの突出寸法は乗り越え凸部16aの突出寸法よりも大きく形成されている。そして、後述する蓋体30側の係止凸部36は、乗り越え凸部16aを乗り越えることが可能であるが、ストッパ凸部16bを乗り越えることは不可能に構成され、隣接配置された乗り越え凸部16aとストッパ凸部16bとの間に設けられた係止凹部16cにて拘束される。
頂部31の下面には、容器10側の注口孔(図示せず)に密嵌合して液漏れを防止するシール突起35が形成され、蓋側段差部33の内周面で且つ互いに180度異なる両位置には、他方のロック機構を構成して拘束部16の係止凹部16cに係合する係止凸部36が突設されている。
容器10に蓋体30を取り付けて口部12を閉塞するには、蓋体30の正面と、容器10の正面とを一致させた状態で行う。すなわち、図4に示すように、周方向においては、蓋体30側の上側ネジ41の螺合開始位置41a及び下側ネジ42の螺合開始位置42aと、容器10側の上側ネジ21の螺合開始位置21a及び下側ネジ22の螺合開始位置22aとが周方向に少しの距離を置いて対向し、更に高さ方向においては、蓋体30側の最下段に位置する下側ネジ42Aが、容器10側の最上段に位置する下側ネジ22Aと中段に位置する上側ネジ21Bとに間に位置し、且つ蓋体30側の最下段に位置する上側ネジ41Aが、容器10側の最上段に位置する上側ネジ21Aと最上段に位置する下側ネジ22Aとに間に位置するように、蓋体30の周方向の向き及び高さ位置を調整した上で、蓋体30を容器10側の口部12に装着する。
図5に示す第2実施例が、上記第1実施例と異なる点は、容器10及び蓋体30の二条ネジの構成にあり、その他の構成は上記第1実施例同様である。このため、以下においては異なる点を中心に、同一部材には同一の符号を付して説明する。
例えば、上記実施例では、ロック機構について、容器10側に係止凹部16cを設け、蓋体30側に係止凸部36を設けた構成を示して説明したが、容器10側に係止凸部を設け、蓋体30側に係止凹部を設ける構成であってもよい。
12 : 口部
13 : 段差部
14 : 肩部
15 : 胴部
16 : 拘束部(ロック機構)
16a : 乗り越え凸部
16b : ストッパ凸部
16c : 係止凹部
20 : 二条ネジ(雄側)
21 : 上側ネジ(雄側)
21A : 最上段の上側ネジ(雄側)
21B : 中段の上側ネジ(雄側)
21C : 最下段の上側ネジ(雄側)
21a : 上側ネジの螺合開始位置(雄側)
22 : 下側ネジ(雄側)
22A : 最上段の下側ネジ(雄側)
22B : 中段の下側ネジ(雄側)
22C : 最下段の下側ネジ(雄側)
22a : 下側ネジの螺合開始位置(雄側)
30 : 蓋部
31 : 頂部
32 : 側壁部
33 : 蓋側段差部
35 : シール突起
36 : 係止凸部(ロック機構)
40 ; 二条ネジ(雌側)
41 : 上側ネジ(雌側)
41A : 最上段の上側ネジ(雌側)
41B : 中段の上側ネジ(雌側)
41C : 最下段の上側ネジ(雌側)
41a : 上側ネジの螺合開始位置(雌側)
42 : 下側ネジ(雌側)
42A : 最上段の下側ネジ(雌側)
42B : 中段の下側ネジ(雌側)
42C : 最下段の下側ネジ(雌側)
42a : 下側ネジの螺合開始位置(雌側)
ΔL : 距離
Claims (4)
- 平行に配置された上側ネジ(21)と下側ネジ(22)を備える雄側の二条ネジ(20)が口部(12)の外周面に形成された容器(10)と、同じく平行に配置された上側ネジ(41)と下側ネジ(42)を備える雌側の二条ネジ(40)が側壁部(32)の内周面に形成された蓋体(30)とを有し、前記雄側の二条ネジ(20)と前記雌側の二条ネジ(40)とが螺合する二条ネジの締結構造を用いた蓋付き容器であって、
前記雄側の二条ネジ(20)及び前記雌側の二条ネジ(40)の双方において、前記上側ネジ(21、41)の螺合開始位置(21a、41a)と前記下側ネジ(22、42)の螺合開始位置(22a、42a)との間の周方向における位相差を無くした状態で形成され、
前記上側ネジ(21)の螺合開始位置(21a)及び前記下側ネジ(22)の螺合開始位置(22a)を前記容器(10)の正面に設け、且つ前記上側ネジ(41)の螺合開始位置(41a)及び前記下側ネジ(42)の螺合開始位置(42a)を前記蓋体(30)の正面に設けたことを特徴とする二条ネジの締結構造を用いた蓋付き容器。 - 平行に配置された上側ネジ(21)と下側ネジ(22)を備える雄側の二条ネジ(20)が口部(12)の外周面に形成された容器(10)と、同じく平行に配置された上側ネジ(41)と下側ネジ(42)を備える雌側の二条ネジ(40)が側壁部(32)の内周面に形成された蓋体(30)とを有し、前記雄側の二条ネジ(20)と前記雌側の二条ネジ(40)とが螺合する二条ネジの締結構造を用いた蓋付き容器であって、
前記上側ネジ(21)の螺合開始位置(21a)及び前記下側ネジ(22)の螺合開始位置(22a)を前記容器(10)の正面に設け、且つ前記上側ネジ(41)の螺合開始位置(41a)及び前記下側ネジ(42)の螺合開始位置(42a)を前記蓋体(30)の正面に設けると共に、
以下の(a)乃至(c)のいずれかの構成を有することを特徴とする二条ネジの締結構造を用いた蓋付き容器。
(a)前記雄側の二条ネジ(20)では前記下側ネジ(22)の先端の周方向の長さを前記上側ネジ(21)の先端の周方向の長さよりも短くし且つ前記雌側の二条ネジ(40)では前記上側ネジ(41)の先端の周方向の長さを前記下側ネジ(42)の先端の周方向の長さよりも短くする構成。
(b)前記雄側の二条ネジ(20)では前記上側ネジ(21)と前記下側ネジ(22)との先端の周方向の長さを等しくし且つ前記雌側の二条ネジ(40)では上側ネジ(41)の先端の周方向の長さを、下側ネジ(42)の先端の周方向の長さよりも短く形成する構成。
(c)前記雌側の二条ネジ(40)では前記上側ネジ(41)と前記下側ネジ(42)の先端の周方向の長さを等しく形成し且つ前記雄側の二条ネジ(20)では前記下側ネジ(22)の先端の周方向の長さを、前記上側ネジ(21)の先端の周方向の長さよりも短く形成する構成。 - 蓋体(30)の側壁部(32)の内周面とこれに対応する容器(10)の段差部(13)の一方に、係止凸部(36)が形成され、他方に前記係止凸部(36)を拘束する拘束部(16)が形成されている請求項1又は2記載の二条ネジの締結構造を用いた蓋付き容器。
- 拘束部(16)は、螺合方向の上流側に係止凸部(36)による乗り越え可能に設けられた乗り越え凸部(16a)と、螺合方向の下流側に前記係止凸部(36)による乗り越えを不能とするストッパ凸部(16b)と、前記乗り越え凸部(16a)と前記ストッパ凸部(16b)との間に設けられた係止凹部(16c)を有して形成されている請求項3記載の二条ネジの締結構造を用いた蓋付き容器。
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