JP7454710B2 - 搬送システム及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、概して、対象物を搬送する搬送装置の移動経路を作成する技術に関する。
本技術分野の背景技術として、搬送物を目的地まで搬送する自動搬送体に関する技術がある。例えば、特許文献1に開示の技術がある。
特開2013-186615号公報
倉庫や工場などにおける搬送装置を用いた搬送システムにおいて、搬送装置の走行路となる床において、例えば床の損傷により走行禁止エリアが増えると、当該エリアの迂回による搬送効率の低下や、床のメンテナンスにかかるコストの増加を招く可能性がある。また、搬送装置が走行する床面の状態が悪い場合、又は、床面に凹凸がある場合、搬送装置の動作不良や通信不良などのエラーの原因となり得るなど、搬送装置への影響もある。したがって、搬送システムの信頼性向上や床面の長寿命化のためには、床への負荷を分散するように走行することや床損傷部分を回避して走行するなど、床の損傷度合に基づく走行制御が重要であることを本願の発明者は見出した。
ここで、本願発明者が鋭意検討した結果によれば、床面を構成する複数の区画の各々の損傷度合は、当該区画上を移動した搬送装置群(一つ又は複数の搬送装置)から与えられた重量に関する負荷に代えて又は加えて、当該区画上を移動した搬送装置群から与えられた他種の負荷(例えば、当該区画上を通過した回数、当該区画上で行われた加減速の回数、及び、当該区画上で行われた旋回の回数等)や、床の強度等、様々な要因が影響し得る。そのため、例えば、重量に関する累積負荷だけでは、実際の床の損傷度合を正確に把握できない可能性がある。
そこで、例えば搬送システムの信頼性向上や床面の長寿命化のため、床の損傷度合に基づく制御を行う搬送システム及び方法を提供する。
システムが、搬送対象になり得る複数の対象物が配置される保管エリアと搬送装置が対象物を搬送可能な移動エリアとを含み床面における複数のエリアのうち少なくとも移動エリアの損傷度合を表す情報である床情報と、搬送装置の搬送タスクに係る情報である搬送情報とを参照し、床情報と装置情報とに基づいて、搬送装置が移動する経路である移動経路を作成する。
本発明によれば、例えば搬送システムの信頼性向上や床面の長寿命化のため、床の損傷度合に基づく制御を行う搬送システム及び方法を実現できる。上記した以外の課題、構成および効果は、以下の発明を実施するための形態の説明により明らかにされる。
第1の実施の形態による搬送システムの全体構成を示す概念図である。 搬送装置の外観構成を示す斜視図である。 搬送装置の底面構成を示す平面図である。 搬送装置による棚の搬送方法の説明に供する側面図である。 床面の各区画の番地の説明に供する概念図である。 搬送装置及び搬送制御システムの詳細構成を示すブロック図である。 オーダテーブルの構成例を示す図である。 商品テーブルの構成例を示す図である。 棚テーブルの構成例を示す図である。 床テーブルの構成例を示す図である。 床俯瞰画面の画面構成を示す図である。 装置テーブルの構成例を示す図である。 移動経路作成の処理手順を示すフローチャートである。 棚位置変更の処理手順を示すフローチャートである。 レイアウト変更の処理手順を示すフローチャートである。 レイアウト変更前のレイアウトの一例を示す概念図である。 レイアウト変更後のレイアウトの一例を示す概念図である。 第2の実施の形態による床情報の構成例を示す図である。 第2の実施の形態による床俯瞰画面の画面構成を示す図である。
以下の説明では、「インターフェース装置」は、一つ以上のインターフェースデバイスでよい。当該一つ以上のインターフェースデバイスは、下記のうちの少なくとも一つでよい。
・一つ以上のI/O(Input/Output)インターフェースデバイス。I/O(Input/Output)インターフェースデバイスは、I/Oデバイスと遠隔の表示用計算機とのうちの少なくとも一つに対するインターフェースデバイスである。表示用計算機に対するI/Oインターフェースデバイスは、通信インターフェースデバイスでよい。少なくとも一つのI/Oデバイスは、ユーザインターフェースデバイス、例えば、キーボード及びポインティングデバイスのような入力デバイスと、表示デバイスのような出力デバイスとのうちのいずれでもよい。
・一つ以上の通信インターフェースデバイス。一つ以上の通信インターフェースデバイスは、一つ以上の同種の通信インターフェースデバイス(例えば一つ以上のNIC(Network Interface Card))であってもよいし二つ以上の異種の通信インターフェースデバイス(例えばNICとHBA(Host Bus Adapter))であってもよい。
また、以下の説明では、「メモリ」は、一つ以上の記憶デバイスの一例である一つ以上のメモリデバイスであり、典型的には主記憶デバイスでよい。メモリにおける少なくとも一つのメモリデバイスは、揮発性メモリデバイスであってもよいし不揮発性メモリデバイスであってもよい。
また、以下の説明では、「永続記憶装置」は、一つ以上の記憶デバイスの一例である一つ以上の永続記憶デバイスでよい。永続記憶デバイスは、典型的には、不揮発性の記憶デバイス(例えば補助記憶デバイス)でよく、具体的には、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、NVNE(Non-Volatile Memory Express)ドライブ、又は、SCM(Storage Class Memory)でよい。
また、以下の説明では、「記憶装置」は、メモリと永続記憶装置の少なくともメモリでよい。
また、以下の説明では、「プロセッサ」は、一つ以上のプロセッサデバイスでよい。少なくとも一つのプロセッサデバイスは、典型的には、CPU(Central Processing Unit)のようなマイクロプロセッサデバイスでよいが、GPU(Graphics Processing Unit)のような他種のプロセッサデバイスでもよい。少なくとも一つのプロセッサデバイスは、シングルコアでもよいしマルチコアでもよい。少なくとも一つのプロセッサデバイスは、プロセッサコアでもよい。少なくとも一つのプロセッサデバイスは、処理の一部又は全部を行うハードウェア記述言語によりゲートアレイの集合体である回路(例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit))といった広義のプロセッサデバイスでもよい。
また、以下の説明では、「xxxテーブル」といった表現にて、入力に対して出力が得られる情報を説明することがあるが、当該情報は、どのような構造のデータでもよいし(例えば、構造化データでもよいし非構造化データでもよいし)、入力に対する出力を発生するニューラルネットワーク、遺伝的アルゴリズムやランダムフォレストに代表されるような学習モデルでもよい。従って、「xxxテーブル」を「xxx情報」と言うことができる。また、以下の説明において、各テーブルの構成は一例であり、一つのテーブルは、二つ以上のテーブルに分割されてもよいし、二つ以上のテーブルの全部又は一部が一つのテーブルであってもよい。
また、以下の説明では、「プログラム」を主語として処理を説明する場合があるが、プログラムは、プロセッサによって実行されることで、定められた処理を、適宜に記憶装置及び/又はインターフェース装置を用いながら行うため、処理の主語が、プロセッサ(或いは、そのプロセッサを有する装置又はシステム)とされてもよい。プログラムは、プログラムソースから計算機のような装置にインストールされてもよい。プログラムソースは、例えば、プログラム配布サーバまたは計算機が読み取り可能な記録媒体(例えば非一時的な記録媒体)であってもよい。また、以下の説明において、二つ以上のプログラムが一つのプログラムとして実現されてもよいし、一つのプログラムが二つ以上のプログラムとして実現されてもよい。
また、要素を識別するための情報として、任意の情報(例えば、「ID」、「名前」、及び「番号」のうちの少なくとも一つ)が採用されてよい。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態による搬送システム1の概略構成を示す。
搬送システム1は、倉庫2内を走行する複数(又は一つ)の搬送装置3と、各搬送装置3の移動をリモート制御する搬送制御システム4とを備える。なお、本実施形態において、搬送装置3の「移動」とは、棚(対象物の一例)の有無に関わらず搬送装置3の移動全般を表す。搬送装置3の「移動」は、搬送装置3の「走行」と言い換えられてもよい。搬送装置3が棚を有している状態での「移動」を特に「搬送」と言う。
倉庫2は、例えば、ネット通販会社等の企業が商品を保管するために利用する保管庫である。かかる倉庫2の床面は所定大きさの方形状の複数の区画2Aに区分されて管理され、各区画2A内にそれぞれその区画2Aの位置を表す二次元バーコード2Bが表記されている。
本実施の形態の場合、図4に示すように、床面を構成する各区画2Aの番地は、二次元座標平面上の座標に相当する。図4に記載の「ST」は、図1に記載のピッキングステーション6を意味する。図4によれば、図1における六つのピッキングステーション6の番地(位置)は、(c,A)、(f,A)、(i,A)、(l,A)、(o,A)及び(r,A)である。
倉庫2の床面を構成する複数の区画2Aは、複数のエリアを有する。複数のエリアは、搬送装置3が棚5を搬送可能な移動エリアと、搬送対象になり得る複数の棚5が設置される保管エリアとを含む。保管エリアは、棚5は配置されていないが棚5が戻される(配置される)予定の区画2Aを含んでもよい。一つの棚5は、保管エリアに属するいずれかの一つの区間2Aに配置されてよい。一つの棚5には、一つ又は複数の商品が収納される。
搬送装置3は、搬送制御システム4からの移動指示に従い移動する装置であり、典型的には、AGV(Automatic Guided Vehicle)でよい。搬送装置3は、搬送制御システム4からの移動指示に従い、当該移動指示において指定されている棚5を持ち上げ、当該移動指示において指定されている(又は搬送装置3の現在位置に最も近い)ピッキングステーション6までその棚5を搬送する。ピッキングステーション6に搬送された棚5は、当該ピッキングステーション6において作業者により必要な商品が取り出された後に(つまりピッキングの後に)、搬送装置3により元の区画(又は、後述の棚位置変更によって決定された別の区画)に戻される。ピッキングステーション6への移動経路と、ピッキングステーション6から棚5を元の設置位置への移動経路は、一つの移動指示において指定されてもよいし、別々の移動指示において指定されてもよい。
搬送装置3は、図2Aに示すように、全体として直方体状に形成されている。そして搬送装置3の下面(底面)には、図2Bに示すように、それぞれ搬送装置3が旋回及び前進するための駆動輪20が配設されると共に、搬送装置3の下面の四隅には補助輪21が配設されている。また搬送装置3の上面中央部には昇降及び回転自在に円柱状の昇降体22が設けられている。
そして搬送装置3は、図4に示すように、駆動輪20を回転駆動させて搬送対象の棚5の下側にまで移動した後に昇降体22を上昇させることでその棚5を持ち上げ、その状態で倉庫2内を走行することでその棚5を搬送する。この際、搬送装置3は、昇降体22を回転させることで持ち上げた棚5の向きを変えることもできる。
また搬送装置3には自動充電機能が搭載されており、搭載された図示しないバッテリの残量が所定値を下回った場合、搬送装置3は、倉庫2内の所定位置(図1及び図4では番地(a,A)の区画2A)に設けられたバッテリステーション7に移動して自動的に充電を行うようになっている。
搬送制御システム4は、Wi-Fi(登録商標)などの無線通信回線を介して倉庫2内の各搬送装置3と無線通信接続される。搬送制御システム4は、顧客からのオーダに応じて、オーダされた商品が収納されている棚5を特定し、搬送装置3に対して、その棚5をピッキングステーション6まで搬送する移動指示を送信する。
なお、かかる「移動指示」には、搬送すべき棚5の棚IDと、搬送装置3が移動する経路である移動経路を表す情報とが関連付けられる。移動指示に関連付けられる情報が表す移動経路は、搬送装置3の現在区画(現在位置が属する区画)から棚区画(搬送対象の棚5が存在する区画)までの経路と、棚区画からピッキングステーション6までの経路とを含んでよい。当該移動経路は、更に、ピッキングステーション6から元の棚区画までの経路を含んでよい。ピッキングステーション6及びバッテリステーション7のうちの少なくともピッキングステーション6が、目的区画(目的位置が属する区画)の一例でよい。
図5は、搬送装置3及び搬送制御システム4の具体的な構成例を示す。
搬送装置3は、制御装置10、駆動装置11、記憶装置12及びインターフェース装置13と、複数種類のセンサ14とを備える。
制御装置10は、搬送制御システム4からの移動指示や内蔵するバッテリの充電状態などに応じて搬送装置3の動作の制御を司るコントローラである。駆動装置11は、駆動輪20、補助輪21及び昇降体22のほか、駆動輪20を回転駆動するためのモータ等のアクチュエータ(図示せず)と、昇降体22を昇降及び回転させるためのモータ等のアクチュエータ(図示せず)とを備える。
インターフェース装置13は、所定の無線通信方式により搬送制御システム4と通信を行うための装置であり、例えばWi-Fiカードなどから構成されてよい。
センサ14は、搬送装置3が走行する床面の情報や搬送装置3に関する各種情報を収集等するためのデバイスである。複数種類のセンサ14は、例えば、床面の区画2A上の二次元バーコード2Bを読み込んだり区画2Aの状態を撮像したりするためのカメラ、移動中の搬送装置3が受ける振動を検出するための振動センサ、搬送装置3の速度を計測する速度センサ、搬送装置3の加速度を計測する加速度センサ、積載物の重量を計測する重量センサ、及び、搬送装置3の向きを計測するジャイロセンサを含んでよい。
記憶装置12には、例えば、経路テーブル23、装置テーブル24、地図テーブル25、エラーログテーブル26、計測テーブル27及び実績テーブル28が格納される。制御装置10には、通信プログラム29、移動制御プログラム30、計測プログラム31及びエラー検出プログラム32が格納されている。通信プログラム29、移動制御プログラム30、計測プログラム31及びエラー検出プログラム32が制御装置10により実行されることで、通信部、走行制御部、計測部及びエラー検出部が実現される。
経路テーブル23は、搬送制御システム4から受信した上述の移動指示で指定された移動経路を表す情報が格納されるテーブルである(移動経路を表す情報は、区画の番地の並びと、移動経路が属する各区画について当該区画に位置する時刻とを含んでよい)。装置テーブル24は、搬送装置3のID、現在区画の番地、及び、状態(例えば、「待機」、「移動中」又は「搬送中」)が格納されたテーブルである。地図テーブル25は、区画毎の番地及び属性(例えば、いずれのエリアに属するか)を表す情報が格納されたテーブルである。エラーログテーブル26は、搬送装置3に発生した各種エラーのエラーログが格納されるテーブルである。計測テーブル27は、複数種類のセンサ14により計測された値(例えば、速度、加速度、旋回、重量、番地(二次元バーコードから読み取られた値)、区画の撮影画像等)が格納されるテーブルである。実績テーブル28は、搬送装置3が移動した経路及び日時を含む移動実績を表す情報が格納されるテーブルである。
通信プログラム29は、インターフェース装置13を介して搬送制御システム4との間でコマンドや情報をやり取りする機能を有するプログラムである。例えば、通信プログラム29は、搬送制御システム4からの要求に応じて(又は要求無しに)、テーブル23~28のうちの少なくとも一部の情報を搬送制御システム4に送信する。
移動制御プログラム30は、搬送制御システム4から通信プログラム29を通じて受信した移動指示に応じて搬送装置3の移動を制御するプログラムである。例えば、移動制御プログラム30は、搬送制御システム4からの移動指示に従い、指定された棚5を持ち上げて指定された移動経路を通ってピッキングステーション6まで移動するよう駆動装置11を制御したり、指定された移動経路を通ってその棚5を元の位置(又は別の位置)に戻すよう駆動装置11を制御したりする。
計測プログラム31は、各センサ14の出力(計測結果)を計測テーブル27に登録する。エラー検出プログラム32は、搬送装置3に発生した各種エラーを検出し、検出したエラーのログをエラーログテーブル26に登録する。
搬送制御システム4は、CPU(Central Processing Unit)40、メモリ41、記憶装置42、入力装置43、出力装置44及びインターフェース装置45といったハードウェアを有する一つ以上の物理計算機でもよいし、一つ以上の物理計算機(例えば、クラウド基盤)に実現されたシステム(例えば、クラウドコンピューティングシステム)でもよい。入力装置43及び出力装置44に代えて、インターフェース装置45を通じて通信可能なクライアントシステムを介して情報の入出力が可能でよい。例えば、CPU40、メモリ41、記憶装置42、入力装置43、出力装置44及びインターフェース装置45といったハードウェアを有する装置単体としての搬送制御システム4を、特に、「搬送制御装置」と言うことができる。
CPU40は、搬送制御システム4全体の動作制御を司るデバイスである。またメモリ41は、CPU40のワークメモリとして利用される。記憶装置42は、プログラムやテーブルを格納する。入力装置43は、例えばマウスやキーボードなどから構成され、オペレータが必要な情報や指示を搬送制御システム4に入力するために利用される。出力装置44は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどの表示装置でよい。インターフェース装置45は、所定の無線通信方式により各搬送装置3と通信を行うための装置であり、例えばWi-Fiカードなどから構成されてよい。
記憶装置42には、例えば、装置テーブル53、商品テーブル54、オーダテーブル55、地図テーブル56、棚テーブル57、床テーブル58、経路テーブル59及びOTHERS60が格納される。テーブル53~55、57及び59については後述する。地図テーブル56は、区画毎の番地及び属性(例えば、いずれのエリアに属するか)を表す情報が格納されたテーブルである(このテーブル56が各搬送装置3に配信され各搬送装置3において地図テーブル25として保存されてよい)。経路テーブル59は、搬送装置3毎に当該搬送装置3について作成された移動経路を表す情報が格納されるテーブルである。OTHERS60は、例えば、各搬送装置3からの計測値が格納される計測テーブル、各搬送装置3からのエラーログが格納されるエラーログテーブル、及び、各搬送装置3からの移動実績を表す情報が格納される実績テーブルのうちの少なくとも一つを含んでよい。装置テーブル53が、装置情報の一例である。床テーブル58が、床情報の一例である。商品テーブル54、地図テーブル56及び棚テーブル57が、エリアテーブル500(エリア情報の一例)である。オーダテーブル55が、オーダ情報の一例である。
記憶装置42には、格納プログラム50及び処理プログラム51が格納されている。格納プログラム50及び処理プログラム51がCPU40により実行されることで、格納部及び処理部が実現される。格納プログラム50が、これらのテーブル53~60を、記憶装置42に基づく記憶空間に格納する。
図6は、オーダテーブル55の構成例を示す図である。
オーダテーブル55は、顧客からのオーダに関する各種情報が格納されるテーブルである。オーダテーブル55は、オーダ毎にレコードを有する。各レコードが、オーダID601、店名602、店コード603、商品名604、商品コード605、個数606、納期607、受信日時608及び作業日時609といった情報を保持する。一つのオーダを例に取る(図6の説明において「注目オーダ」)。図6が示す例によれば、いわゆる伝票番号が同じでも、商品の種類(例えば、商品名604及び商品コード605)が違う場合は、別のオーダとして扱われる。一つのオーダが二つ以上のオーダに分けて管理されてもよいし、二つ以上のオーダが一つのオーダとして管理されてもよい。
オーダID601は、注目オーダのIDを表す。
店名602は、注目オーダで指定された商品の出荷先の店の名前を表し、店コード603は、当該店のコードを表す。
商品名604は、注目オーダで指定されている商品の名前を表し、商品コード605は、当該商品のコードを表し、個数606は、当該商品の数を表す。
納期607は、注目オーダで指定されている商品が注文先(典型的には顧客)へ届けられる期限を表す。なお、処理プログラム51が、納期607から逆算して実際にピッキングステーションでピッキングがされる期限を算出してよい。処理プログラム51は、当該算出された期限を基に、搬送装置3に移動指示を送信するタイミングを決定してもよいし、ピッキングステーションに搬送装置3が到達すべき時刻を移動指示に指定してもよい。
受信日時608は、注目オーダを受信した日時を表す。作業日時609は、注目オーダで指定されている商品が置かれている棚5をピッキングステーション6へ搬送する作業が行われる日時を表す。
図7は、商品テーブル54の構成例を示す図である。
商品テーブル54は、商品に関する情報が格納されるテーブルである。商品テーブル54は、商品毎にレコードを有する。各レコードが、商品名701、商品コード702、在庫数703、棚ID704及び商品位置705といった情報を保持する。一つの商品を例に取る(図7の説明において「注目商品」)。なお、同一の商品が異なる棚に格納されている場合、同一の商品について複数のレコードが存在する。同様に、同一の商品が同一の棚における異なる商品位置に格納されている場合も、同一の商品について複数のレコードが存在する。
商品名701は、注目商品の名前を表す。商品コード702は、注目商品のコードを表す。在庫数703は、注目商品の在庫数を表す。棚ID704は、注目商品が配置されている棚5のIDを表す。商品位置705は、当該棚5における注目商品の位置を表す。例えば“U3R2”は、「上(U)から3番名、右(R)から2番目」を意味する。
図8は、棚テーブル57の構成例を示す図である。
棚テーブル57は、棚5に関する情報が格納されるテーブルである。棚テーブル57は、棚5毎にレコードを有する。各レコードが、棚ID801、番地802、棚重量803(単位は例えば[Kg])、商品重量804(単位は例えば[Kg])及び頻度805を保持する。一つの棚5を例に取る(図8の説明において「注目棚5」)。
棚ID801は、注目棚5のIDを表す。番地802は、注目棚5が配置されている区画2Aの番地を表す。注目棚5が搬送されている最中であれば、番地802は、注目棚5の状態“搬送中”を表す情報を含んでよい。
棚重量803は、注目棚5の重量を表す。商品重量804は、注目棚5に配置されている全商品の総重量を表す。商品重量804は、例えば、注目棚5の棚ID704に対応した商品の在庫数703と商品単体の重量とを基に処理プログラム51により算出されてよい。
頻度805は、注目棚5が単位期間において搬送される回数(例えば、単位期間においてピッキングステーション6に搬送された回数)を表す。各搬送装置3の移動実績を基に頻度805が更新されてよい。
図9は、床テーブル58の構成例を示す図である。
床テーブル58は、複数のエリアのうちの少なくとも移動エリアに属する各区画2Aに関する情報が格納されるテーブルである。本実施の形態では、床テーブル58は、全区画2A(但し、ピッキングステーション6やバッテリステーション7を除いてよい)の各々についての情報が格納されるテーブルである。床テーブル58は、区画2A毎にレコードを有する。各レコードが、番地901、損傷度合902、区画設定903、累積通過回数904、累積通過重量905、累積通過加速度906及び累積旋回回数907といった情報を保持する。一つの区画2Aを例に取る(図9の説明において「注目区画2A」)。
番地901は、注目区画2Aの番地を表す。
損傷度合902は、注目区画2Aの損傷度合902を表す。損傷度合902として、“正常”、“小”、“中”及び“大”の四段階がある。本実施の形態では、注目区画2Aに対応した情報904~907のうちの少なくとも一つに基づき損傷度合902が推定されてよく、情報904~907のうちの少なくとも一つに基づき算出された値が、値A未満の場合、“正常”とされ、値A以上第値B未満の場合に“小”とされ、値B以上第値C未満の場合に“中”とされ、値C以上第値D未満の場合に“大”とされてよい。区画の損傷度合902は、四段階より多段階でも少段階でもよい。なお、損傷度合902は、作業者から入力され格納プログラム50により登録されてもよいし、搬送装置3のセンサ14により得られた情報であり搬送装置3から受信したセンサ情報に基づき処理プログラム51により損傷度合902が推定され格納プログラム50により当該推定された損傷度合902が登録されてもよい。
区画設定903は、注目区画2Aについての評価を表す。注目区画2Aが移動エリアに属する場合、注目区画2Aの区画設定903として、例えば、搬送装置3が注目区画2A上を移動(通過)可能であることを意味する“移動可能”と、搬送装置3が注目区画2A上を移動不可であることを意味する“移動不可”とがある。“移動不可”の一例が、“移動禁止”でよい。また、注目区画2Aが保管エリアに属する場合、注目区画2Aの区画設定903は“棚”でよい。区画設定903“棚”は、移動不可と扱われてもよいが、本実施の形態では、下記の扱いでよい。
・搬送装置3が棚5を持っている状態であれば(つまり、搬送装置3の状態が“搬送中”であれば)、区画設定903が“棚”である区画2Aは、搬送装置3の移動が不可な区画でよい。搬送装置3により搬送されている棚5が別の棚5と衝突するのを避けるためである。
・搬送装置3が棚5を持っていない状態であれば、区画設定903が“棚”である区画2Aは、搬送装置3の移動が可能な区画でよい。本実施の形態では、搬送装置3は、棚5の下側を通過可能なためである。
・注目区画2Aが保管エリアに属する区画でも棚5が配置されていないことが棚テーブル57及び地図テーブル56から特定された場合、注目区画2Aは、搬送装置3が棚5を持っている状態か否かに関わらず、搬送装置3の移動が可能な区画でよい。
累積通過回数904は、注目区画2A上を通過した回数の累積値を表す。累積通過重量905は、注目区画2Aに与えられた重量(例えば、搬送装置3の重量、搬送装置3により搬送された棚5の棚重量803及び商品重量804)の累積値を表す。累積通過加速度906は、注目区画2A上で行われた加減速の回数の累積値(例えば単位は[m/s])を表す。なお、累積通過加速度906は、搬送装置3が注目区画2A上を通過した際の加速度の二乗平方根の累積値であってもよい。累積旋回回数907は、注目区画2A上で行われた旋回の回数の累積値を表す。情報904~907のうちの少なくとも二つが、損傷度合902の推定に用いられる累積負荷(注目区画2Aに与えられた負荷の累積値)の一例である。
情報904~907は、移動中の搬送装置3からの情報(例えば、位置(番地)、総重量(例えば、搬送装置3の重量と棚5の総重量のうちの少なくとも後者)、加減速、及び旋回といったことを表す情報)を基に適宜に格納プログラム50により更新される。
図10は、床俯瞰画面の画面構成を示す図である。
床俯瞰画面1000は、床テーブル58を基に処理プログラム51により出力装置44に表示される画面である。床俯瞰画面1000は、GUI(Graphical User Interface)でよい。床俯瞰画面1000は、損傷度合マップ1010と床詳細1020とを有する。
損傷度合マップ1010は、床面を構成する複数の区画2Aと各区画2Aの損傷度合902とを表すマップである。損傷度合マップ1010によれば、複数の区画2Aの各々について、当該区画2Aに対応した表示オブジェクト(当該区画2Aの同形状の表示オブジェクト)があり、当該表示オブジェクトが、当該区画2Aの損傷度合902を表す。例えば、各区画2Aの表示オブジェクトに、当該区画2Aの損傷度合902を表す数値が表示される。損傷度合902が“正常”である区画2Aの表示オブジェクトには、数値は表示されず空欄でよい。
床詳細1020は、床テーブル58のうち、少なくとも移動エリアに属する各区画2Aについての情報を表す。床詳細1020において、移動可否“OK”は、“移動可能”を意味し、移動可否“NG”は、“移動不可”を意味する。床詳細1020が、GUI部品でよい。例えば、管理者(ユーザの一例)により、管理者により選択された区画2Aについて“OK”又は“NG”が設定されてよい。例えば、管理者は、補修が必要な区画2A(及びその周辺の区画2A)の移動可否を“NG”と設定してよい。
床詳細1020は、全区画2Aについての情報を含んでもよいし、全区画2Aのうち指定された条件(例えば、損傷度合“小”以上)に該当する区画2Aについての情報を含んでよい。
図11は、装置テーブル53の構成例を示す図である。
装置テーブル53は、各搬送装置3から取得した情報が格納されたテーブルである。装置テーブル53は、搬送装置3毎にレコードを有する。各レコードが、装置ID1101、装置状態1102、搬送状況1103、番地1104及びバッテリ残量1105といった情報を保持する。一つの搬送装置3を例に取る(図11の説明において「注目搬送装置3」)。
装置ID1101は、注目搬送装置3のIDを表す。
装置状態1102は、注目搬送装置3の状態を表す。“搬送中”は、注目搬送装置3が棚5を持って移動していることを意味する。“待機”は、注目搬送装置3が移動待ちであることを意味する。“移動中”は、注目搬送装置3が棚5を持たないで移動していることを意味する。
搬送状況1103は、注目搬送装置3の搬送状況(例えば、棚5を持っているか否か、棚5を持っている場合の棚5の総重量、出発地の番地、及び、目的地の番地を含む状況)を表す。番地1104は、注目搬送装置3が位置する区画2A(つまり現在区画)の番地を表す。バッテリ残量1105は、注目搬送装置3のバッテリの残量を表す。
各搬送装置3について、情報1102~1105は、当該搬送装置3から定期的又は不定期的に情報(例えば、各センサ14の計測値を含んだ情報)を受信する都度に当該受信した情報に応答して格納プログラム50により更新される。
以下、本実施の形態で行われる処理の例を説明する。なお、本実施の形態では、テーブル53~60は、格納プログラム50により記憶装置42に格納される。また、各搬送装置3から定期的に又は不定期的に受信する情報(例えば、各センサ14により計測された値、移動実績のデータ、及び、エラーログを含んだ情報)に基づき格納プログラム50が、テーブル53~60のうちの該当部分が適宜に更新される。
図12は、移動経路作成の処理手順を示すフローチャートである。本処理手順は、例えば定期的に(例えば1時間毎に)行われる。
オーダテーブル55において、オーダの並びは、例えば、オーダの受信日時608の昇順になっている。処理プログラム51が、オーダテーブル55が表すオーダ(レコード)を作業日時609の昇順にソートする(S1201)。作業日時609の昇順以外の順序にオーダがソートされてもよい。ソートされた各オーダについて、S1202~S1206が行われる。また、複数のオーダをまとめて、そのようなまとめたオーダに対してS1202~S1206が行われてもよい。一つのオーダにまとめられる複数のオーダは、同じ棚に含まれる商品のオーダであるといった所定種類の要素が共通するオーダでよい。ここでは、一つのオーダを例に取る(図12の説明において注目オーダ)。
処理プログラム51が、注目オーダに従い搬送される棚の位置を特定する(S1202)。具体的には、例えば、次の処理が行われる。処理プログラム51が、オーダテーブル55、商品テーブル54及び棚テーブル57を基に、注目オーダで指定されている商品名604及び商品コード605に一致する商品名701及び商品コード702に対応した棚ID704を商品テーブル54から特定する。処理プログラム51が、特定した棚ID704に一致する棚ID801に対応した番地802を棚テーブル57から特定する。
処理プログラム51が、注目オーダについて、床テーブル58及び装置テーブル53を参照し、特定された棚位置(棚5の番地802)、床テーブル58及び装置テーブル53に基づいて、搬送装置3の移動経路を作成する(S1203)。具体的には、例えば、処理プログラム51は、下記を行ってよい。
・処理プログラム51は、所定の条件に該当する一つ以上の搬送装置3から一つの搬送装置3を選択する。ここで言う「所定の条件」は、装置状態1102が“待機”、棚フラグ1103が“無”、番地1104がS1202で特定された棚位置(棚5の番地802)に最も近いことでよい。このように、搬送装置3の選択は、各搬送装置3の装置状態1102、棚フラグ1103及び番地1104(番地1104と目的区画の番地との距離)に基づき行われてよい。
・処理プログラム51は、移動経路の作成前に各区画2Aの損傷度合902を更新する。一例として、床テーブル58を参照し、各区画2Aについて、当該区画2Aの累積通過回数904、累積通過重量905、累積通過加速度906及び累積旋回回数907を基に、当該区画2Aの損傷度合902を推定し、推定された損傷度合902を床テーブル58に登録する。
・処理プログラム51は、地図テーブル56及び床テーブル58を参照し、各区画2Aについて、例えば、属性(いずれのエリアに属するか)と、損傷度合902とを基に、当該区画2Aの区画設定903(例えば、“移動可能”、“移動不可”及び“棚”のいずれにするか)を決定する。これは、各区画2Aの評価の一例である。ここでは、例えば、損傷度合902が“正常”又は“小”である区画2Aの区画設定903が、“移動可能”とされ、損傷度合902が“大”である区画2Aの区画設定903が、“移動不可”とされてよい。また、損傷度合902が“中”である区画2Aの区画設定903は、選択された搬送装置3の移動状況(例えば、当該区画2Aにおいて棚5の搬送中となるか否かと、当該区画2Aでの搬送装置3の総重量)を基に決定されてよい。例えば、損傷度合902が“中”である区画2Aについて、処理プログラム51は、選択された搬送装置3の棚フラグ1103“無”の場合には“移動可能”とし、選択された搬送装置3の棚フラグ1103“有”の場合には“移動不可”としてよい。損傷度合902“中”が、第1の度合の一例でよく、損傷度合902“大”が、第2の度合の一例でよい。
・処理プログラム51は、選択した搬送装置3の番地1104(現在区画の番地)、目的区画(例えば、当該搬送装置3の番地1104から最も近いピッキングステーション6)の番地、各区画2Aの区画設定903を基に、選択した搬送装置3の現在区画から目的区画までの移動経路を作成する。作成された移動経路は、例えば、区画設定903が“移動可能”である各区画2Aの損傷度合902と、搬送対象の棚5の総重量(典型的には棚重量803及び商品重量804の和)及び頻度805のうちの少なくとも一つの相対的か関係に基づく、損傷度合の平準化に最適な移動経路でよい。「損傷度合の平準化に最適な移動経路」は、例えば、搬送対象の棚5の総重量及び頻度805のうちの少なくとも一つが相対的に大きい場合には相対的に損傷度合902が小さい区画を優先的に含んだ移動経路でよく、搬送対象の棚5の総重量及び頻度805のうちの少なくとも一つが相対的に小さい場合には相対的に損傷度合902が大きい区画を優先的に含んだ移動経路でよい。
処理プログラム51は、選択された搬送装置3が当該搬送装置3について作成された移動経路に沿って移動したと仮定した場合に注目オーダに対応した期限(例えば、納期607を基に算出された期限)が守られるか否かを判定する(S1204)。
S1204の判定結果が偽の場合(S1204:NO)、処理プログラム51は、少なくとも一部の区画2Aの再評価(区画設定903の再度の決定)を行う(S1205)。S1205では、処理プログラム51は、区画設定903“移動可能”が許される条件を例えば一定の制限の下で緩めることで、区画設定903が“移動可能”である区画2Aを増やす。結果として、現在区画から目的区画までの距離がより短い移動経路が作成される確率、すなわち、納期607が守られる移動経路が作成される確率が高まる。例えば、損傷度合902“中”且つ区画設定903“移動不可”の区画2Aのうち、全部又は一部の区画2A(例えば、情報904~907から得られる累積負荷の値が相対的に低い区画2A)について、区画設定903が“移動不可”から“移動可能”に変更される。S1205の後、処理がS1203に進む。
S1204の判定結果が真の場合(S1204:YES)、処理プログラム51は、作成された移動経路を表す情報が関連付けられた移動指示を、選択された搬送装置3に送信する(S1206)。
搬送装置3により搬送された棚5から商品がピッキングされた場合、当該搬送装置3により検出(測定)される重量が変わり、変更後の重量を含む情報が搬送装置3から搬送制御システム4に送信され、格納プログラム50により、棚テーブル57の商品重量804が更新されてよい。なお、変更後の重量は、搬送装置3からの測定値に代えて、処理プログラム51により計算された重量、具体的には、例えば、搬送された棚5の商品重量804からピッキングされた商品の重量を減算した重量でよい。「ピッキングされた商品の重量」は、棚5の商品重量804と商品の在庫数703を基に計算により特定されてもよいし、商品単体の重量を表す図示しない情報とピッキングされた商品の数とを基に算出されてもよい。また、S1203で移動経路が作成される都度に、当該移動経路を表す情報が経路テーブル59に格納されてもよいし、送信対象の移動指示に関連付けられる移動経路が決定される都度に、当該移動経路を表す情報が経路テーブル59に格納されてもよい。
図13は、棚位置変更の処理手順を示すフローチャートである。本処理手順は、例えば定期的に(例えば1日毎に)行われる。本処理手順の実行頻度は、図12に示した処理手順の実行頻度よりも少なくてよい(具体的には、例えば、本処理手順の実行周期は、図12に示した処理手順の実行周期よりも長くてよい)。また、例えば、本処理手順は、オーダに従う棚搬送が行われる稼働時間帯とは別の時間帯(例えば夜間)、又は、ピッキングが終了した棚を搬送装置が保管エリアへ戻すタイミングで行われてよい。
処理プログラム51は、床テーブル58及び棚テーブル57を参照し、損傷度合の平準化のための棚位置変更が必要か否かを判断する(S1301)。「棚位置変更」とは、本実施の形態において、保管エリアにおいて棚5を当該棚5の区画2Aから空きの区画2Aに移動する棚位置移動と、保管エリアにおいて棚5の区画2Aと別の棚5の区画とを交換する棚位置交換との少なくとも一つである。「棚位置変更が必要」の一例は、棚5からピッキングステーション6までの複数通りの通路における損傷度合の違いが所定の条件を満たしている場合である。具体的には、例えば、棚5からピッキングステーション6までの複数通りの通路として第1及び第2の通路があり、第1の通路に所定の基準以上の損傷度合の区画群(一つ以上の区画2A)が存在するが第2の通路に所定の基準以上の損傷度合の区画群が存在しない場合、所定の条件が満たされていることとなる。この場合、棚位置変更の一例として、棚5の位置が、第1の通路を通る位置から第2の通路を通る位置に変更される。
S1301の判断結果が真の場合(S1301:YES)、処理プログラム51は、床テーブル58及び棚テーブル57を基に、損傷度合の平準化のための棚位置変更を決定する(S1302)。決定される内容は、例えば、下記(A)乃至(E)の少なくとも一つでよい。
(A)棚位置移動とするか棚位置交換とするか。例えば、保管エリアに空き区画があれば、棚位置移動が選択されてよい。一方、保管エリアに空き区画が無ければ、棚位置交換が選択されてよい。
(B)位置変更対象の棚5、及び、当該棚5の移動先区画(配置先区画)。例えば、位置変更対象の棚5は、総重量又は頻度805が相対的に大きい棚5、又は、相対的に損傷度合が大きい区画2Aを通る可能性の高い棚でよい。移動先区画は、相対的に損傷度合が小さい区画2Aでよい。具体的には、例えば、ピッキングステーション6から相対的に遠い及び総重量又は頻度805が相対的に大きいの少なくとも一つに該当する第1の棚5と、ピッキングステーション6から相対的に近い及び総重量又は頻度805が相対的に小さいの少なくとも一つに該当する第2の棚5とのうちの少なくとも一つが、位置変更対象の棚5に決定されてよい。また、第1の棚5の位置と第2の棚5の位置が棚位置交換において交換されてよい。
(C)位置変更対象の棚5が配置されている区画から移動先区画までの移動経路。当該移動経路は、各区画2Aの損傷度合902と、位置変更対象の棚5の総重量及び頻度805のうちの少なくとも一つとに基づく、損傷度合の平準化に最適な移動経路でよい。
(D)位置変更対象の棚5を搬送する搬送装置3。当該搬送装置3は、搬送装置3の番地1104と位置変更対象の棚5の番地901との相対的な関係が所定の条件を満たし、且つ、装置状態1102が所定の条件を満たす搬送装置3(例えば、位置変更対象の棚5に最も近く装置状態1102が“待機”である搬送装置3)でよい。
(E)棚位置変更のスケジュール。例えば、位置変更対象の棚5の移動開始時刻。
処理プログラム51は、S1302での決定に基づき、位置変更対象の棚5を搬送する搬送装置3に対し、位置変更対象の棚5及び移動経路を指定した移動指示を送信する(S1303)。
S1302~S1303又はその後の任意のタイミングで、位置変更対象の棚5の番地802が更新されてよい。また、S1302で作成された移動経路を表す情報が経路テーブル59に格納されてよい。
図14は、レイアウト変更の処理手順を示すフローチャートである。本処理手順は、例えば定期的に(例えば1週間毎に)行われる。本処理手順の実行頻度は、図13に示した処理手順の実行頻度よりも少なくてよい(具体的には、例えば、本処理手順の実行周期は、図13に示した処理手順の実行周期よりも長くてよい)。また、例えば、本処理手順は、オーダに従う棚搬送が行われる稼働時間帯とは別の時間帯(例えば夜間)で行われてよい。
処理プログラム51は、床テーブル58及び棚テーブル57を参照し、損傷度合の平準化のためのレイアウト変更が必要か否かを判断する(S1401)。「レイアウト変更」とは、一部の区画が属するエリアを別のエリアに変更すること(例えば、移動エリアに属する一部の区画を移動エリアに代えて保管エリアに属させ保管エリアに属する一部の区画を保管エリアに代えて移動エリアに属させること)である。「レイアウト変更が必要」の一例は、移動エリア全体の損傷度合が一定度合以上になったことでよい。具体的には、例えば、「レイアウト変更が必要」は、移動エリアにおける複数通りの通路のいずれにも、所定の基準以上の損傷度合の区画群(一つ以上の区画2A)が含まれていることでよい。
S1401の判断結果が真の場合(S1401:YES)、処理プログラム51は、床テーブル58及び棚テーブル57を基に、損傷度合の平準化のためのレイアウト変更を決定する(S1402)。決定される内容は、例えば、下記(P)乃至(S)の少なくとも一つでよい。
(P)位置変更対象の棚5、及び、当該棚5の移動先区画(配置先区画)。例えば、位置変更対象の棚5は、総重量又は頻度805が相対的に大きい棚5、又は、相対的に損傷度合が大きい区画2Aを通る可能性の高い棚でよい。移動先区画は、移動エリアにおける相対的に損傷度合が小さい区画2Aでよい。
(Q)位置変更対象の棚5が配置されている区画から移動先区画までの移動経路。当該移動経路は、各区画2Aの損傷度合902と、位置変更対象の棚5の総重量及び頻度805のうちの少なくとも一つとに基づく、損傷度合の平準化に最適な移動経路でよい。
(R)位置変更対象の棚5を搬送する搬送装置3。当該搬送装置3は、搬送装置3の番地1104と位置変更対象の棚5の番地901との相対的な関係が所定の条件を満たし、且つ、装置状態1102が所定の条件を満たす搬送装置3(例えば、位置変更対象の棚5に最も近く装置状態1102が“待機”である搬送装置3)でよい。
(S)レイアウト変更のスケジュール。例えば、位置変更対象の棚5の移動開始時刻。
処理プログラム51は、S1402での決定に基づき、位置変更対象の棚5を搬送する搬送装置3に対し、位置変更対象の棚5及び移動経路を指定した移動指示を送信する(S1403)。
S1402~S1403又はその後の任意のタイミングで、位置変更対象の棚5の番地802や地図テーブル56が表すエリアと区画の関係が更新されてよい。
また、処理プログラム51は、所定の基準を満たした場合に、管理者に対して、レイアウト変更を推奨する画面を表示したり、レイアウト変更要否の決定を管理者から受け付ける画面を表示したりしてもよい。
また、複数のレイアウトパターン(エリアと区画との関係のパターン)が用意されていて、S1402は、レイアウトパターンの変更でよい。変更後のレイアウトパターンは、各区画2Aの損傷度合902と、位置変更対象の棚5の総重量及び頻度805のうちの少なくとも一つとに基づいて決定されたレイアウトパターンでもよいし、ラウンドロビンで選択されたレイアウトパターンでもよい。また、S1402で作成された移動経路を表す情報が経路テーブル59に格納されてよい。或いは、処理プログラム51は、複数の区画2Aの損傷度合902と各棚の搬送頻度といった所定種類の情報を基に、変更後の最適なレイアウトをシミュレーションにより決定してもよい。
図15Aが、レイアウト変更前のレイアウトの一例を示す概念図である。図15Bが、レイアウト変更後のレイアウトの一例を示す概念図である。図15A及び図15Bの各々において、ハッチングが施されている区画が、保管エリアに属する区画であり、ハッチングが施されていない区画が、移動エリアに属する区画である。なお、処理プログラム51は、地図テーブル56を基に、床面を構成する複数の区画を表す画面(当該画面は、棚テーブル8から特定される棚5の数を更に表示してもよい)、当該画面を介して、いずれの区画を保管エリア(又は移動エリア)とするかの指定を管理者から受け付け、当該管理者からの指定に従うレイアウト通りに保管エリア及び移動エリアを決定してもよい。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態を説明する。その際、第1の実施の形態との相違点を主に説明し、第1の実施の形態との共通点については説明を省略又は簡略する。
図16は、第2の実施の形態による床テーブルの構成例を示す図である。
本実施の形態では、少なくとも一つの区画2Aに、取り外し可能に床材パネル(区画カバーの一例)が取り付けられる。このため、各区画2Aの強度は、当該区画2Aに床材パネルがあるか否かと、当該区画2Aにある床材パネルの材質との少なくとも一つに依存する。
このため、床テーブル1658において、区画2A毎のレコードには、強度1601といった情報が更に保持される。各区画2Aについて、強度1601は、当該区画2Aの強度を表す。強度1601は、例えば、“弱”、“中”及び“強”の三段階であるが、三段階より多段階でも少段階でもよい。
処理プログラム51は、図12~図14の少なくとも一つが示す処理における移動経路作成を、次のように行ってよい。すなわち、処理プログラム51は、少なくとも移動エリアに属し区画設定903が“移動可能”である各区画2Aについての損傷度合902及び強度1601と、搬送対象の棚5の総重量(典型的には棚重量803及び商品重量804の和)及び頻度805のうちの少なくとも一つとに基づいて、移動経路を作成する。例えば、搬送対象の棚5の総重量及び頻度805のうちの少なくとも一つが相対的に大きい場合には、搬送対象の棚5の総重量及び頻度805のうちの少なくとも一つが相対的に小さい場合に比べて、強度1601が相対的に大きい区画を優先的に含んだ移動経路が作成されてよい。一方、搬送対象の棚5の総重量及び頻度805のうちの少なくとも一つが相対的に小さい場合には、搬送対象の棚5の総重量及び頻度805のうちの少なくとも一つが相対的に大きい場合に比べて、強度1601が相対的に小さい区画を優先的に含んだ移動経路が作成されてよい。
区画2Aの床パネルは取り外し可能であるため、例えば、床パネルが新たに取り付けられる、床パネルが取り外される、又は、床パネルが交換されるといった作業が施された区画2Aについて、強度1601は、当該作業後の区画2Aの強度を表す情報に格納プログラム50により更新される。
図17は、第2の実施の形態による床俯瞰画面の画面構成を示す図である。
床俯瞰画面1700は、床テーブル1658に基づく。床俯瞰画面1700は、損傷度合マップ1710と床詳細1720とを有する。
損傷度合マップ1710において、区画2A毎の表示オブジェクトでは、当該区画2Aの損傷度合902の他に、強度1601が表現される。損傷度合902は数値で表現され、強度1601は、表示オブジェクトの色、模様及び濃さのうちの少なくとも一つで表現される。すなわち、損傷度合マップ1710は、強度1601のいわゆるヒートマップである。なお、強度1601に代えて損傷度合902が表示オブジェクトの色、模様及び濃さのうちの少なくとも一つで表現され、損傷度合902に代えて強度1601が数値(又は他種の値)で表現されてよい。このように、各区画2Aの状況は任意の方法により表現されてよい。
床詳細1720は、床テーブル1658と同内容であるため、区画の強度を表す情報を含む。
以上の幾つかの実施の形態の説明を基に、例えば下記のように総括することができる。
搬送制御システム4において、格納プログラム50が、床テーブル58及び装置テーブル53を格納する。床テーブル58は、床面における複数のエリアのうち少なくとも移動エリアの損傷度合を表すテーブルである。複数のエリアは、搬送対象になり得る複数の棚5(対象物の一例)が配置される保管エリアと、搬送装置3が棚5を搬送可能な移動エリアとを含む。装置テーブル53は、搬送装置3の搬送タスク(例えば、どの位置にあるどの棚5をどこまで運ぶかといったタスク)に係る搬送状況1103(搬送情報の一例)を含んだテーブルである。搬送状況1103は、搬送タスクに係る搬送状況を表す情報でよく、例えば、搬送装置3が棚5を有するか否か、棚5を持っている場合の棚5の総重量、出発地の番地、及び、目的地の番地を表す情報を含んでよい。処理プログラム51は、床テーブル58及び搬送装置3の搬送状況1103を参照し、それらの情報に基づいて、搬送装置3が移動する経路である移動経路を作成する。床面における複数のエリアのうち少なくとも移動エリアの損傷度合を表す床テーブル58と、搬送装置3の搬送状況1103とを基に移動経路が作成されるので、搬送装置3が移動している床面の損傷が原因で当該搬送装置3にエラーが生じてしまう確率を低減することができる。なお、搬送状況1103は、搬送装置3への移動指示に関連付けられる情報であって搬送タスク(例えば、どの棚をどこからどこまで搬送するか)を表す情報である搬送タスク情報と呼ばれてもよい。
例えば、もし搬送装置が、床面の状態が悪い場所や床面に凹凸がある場所を走行する場合、当該床面の状態に起因した衝撃や振動等の負荷が搬送装置にかかり、搬送装置の動作不良や通信不良などのエラーの原因となり得るなど、搬送装置への影響がある。そこで、もし床に損傷部分が生じた場合、床損傷部分を回避して走行することで、搬送システムの信頼性を向上できる。また、床の損傷状態に応じて、搬送による床への負荷を分散するように搬送装置3を走行制御することで、床面を長寿命化できる。したがって、例えば床の損傷状態(床の損傷度合)と、搬送タスクに関する情報に基づいて、搬送装置3が移動する経路を作成することで、床の損傷状態(床の損傷度合)に基づく制御を行う搬送システム及び方法を実現でき、搬送システムの信頼性向上や床面の長寿命化が可能となる。
なお、本明細書において、床面を構成する各区画について、「損傷」とは、当該区画上を搬送装置が移動することにより当該搬送装置から与えられた負荷によって生じた劣化であり、目視可能であるか否かは問わない。例えば、典型的には、区画のうち搬送装置(例えば、搬送装置の車輪)と接触した箇所には、目視可能又は不可能な損傷が生じる。床面を構成する各区画について、「損傷度合」とは、損傷の度合を意味する。各区画について、「損傷度合」は、「劣化度合」と言い換えられてもよい。
また、棚5の搬送は、棚5を積載しての搬送に代えて、棚5を押す又は引くことによる搬送が採用されてもよい。棚5を押す又は引く場合でも、搬送中の搬送装置3の総重量は、搬送装置3の重量と棚5の総重量との合計でよい。この場合の棚5の総重量は、搬送対象の棚5の棚重量803及び商品重量804の和でよい。それらの棚重量803及び商品重量804は、搬送装置3の重量センサの測定値を基に更新されることに代えて、当該棚5について商品のピッキングが終了したことを表す情報が入力されたか否かに応じて更新されてよい。
床面は、複数の区画2Aで構成されていてよい。複数の区画2Aの各々は、複数のエリアのうちのいずれかに属してよい。床テーブル58は、少なくとも移動エリアに属する二つ以上の区画2Aの各々についての損傷度合を表してよい。処理プログラム51は、少なくとも損傷度合に基づいて移動エリアの中の区画2A毎に当該区画を評価し、少なくとも当該評価に基づいて搬送装置3が移動する経路を作成してよい。例えば、損傷度合が高い区画2Aは“移動不可”(例えば移動禁止)と評価されてよく、損傷度合が低くはない区画2Aが搬送装置3の搬送状況1103によって“移動可能”と評価されてよい。このような評価を基に移動経路が作成されるので、床面の損傷が原因で搬送装置3にエラーが生じてしまう確率が低減される移動経路が作成されることの確実性の向上が期待される。なお、評価の一例として、処理プログラム51は、少なくとも移動エリアに属する各区画2Aについて、当該区画2Aの損傷度合を基に、当該区画2Aにスコア付けを行い、複数通りの移動経路の候補(例えば、出発区画と目的区画との組が共通であり処理プログラム51により算出された複数通りの移動経路候補)の各々について、当該移動経路の候補に含まれる区画のスコアの合計を算出し、複数通りの移動経路候補のスコア合計に基づいて移動経路を作成してよい。つまり、区画2Aのスコアが、区画の評価の一例でよい。損傷度合が高い程、スコアが高くてよい。複数通りの移動経路候補のうちスコア合計が最小の移動経路候補が、移動経路として作成(決定)されてよい。スコア合計が同じ場合(又はその他のケースについて)、スコアに関するその他の指標(例えば、スコア合計が同じ候補に含まれる区画の最大スコアの比較の結果)を基に、移動経路が決定されてもよい。
処理プログラム51は、少なくとも移動エリアに属する各区画2Aの損傷度合902と、搬送装置3の搬送状況1103とに基づいて、移動エリアの中の区画2A毎に当該区画2Aを評価し、少なくとも当該評価に基づいて移動経路を作成してよい。区画2Aの評価に搬送状況1103が更に参酌されるので、損傷度合と搬送状況1103に最適な移動経路が期待できる。なお、例えば、移動経路は、目的区画別に作成されてよく、故に、例えば、現在区画から搬送対象の棚5が存在する区画までの移動経路と、当該区画からピッキングステーション6までの移動経路と、ピッキングステーション6から棚の戻し先の区画までの移動経路とがそれぞれ作成されてよい。また、例えば、処理プログラム51は、装置テーブル53から、バッテリ残量1105が所定値未満となり装置状態1102が“待機”である搬送装置3を特定した場合、目的区画がバッテリステーション7である移動経路を作成し、当該移動経路を指定した移動指示を当該搬送装置3に送信してもよい。移動経路において、一端が、搬送装置3の移動開始の区画でよく、他端が、搬送装置3の移動終了の区画でよい。また、損傷度合902に関わらず区画設定903が“移動不可”の区画2Aが存在してもよい。
床テーブル58は、少なくとも移動エリアに属する各区画2Aについて一つ又は複数の搬送装置3から当該区画2Aに与えられた負荷の累積値である累積負荷を負荷種類毎に表してよい。処理プログラム51は、少なくとも移動エリアに属する各区画2Aについて、複数の負荷種類の各々についての累積負荷を基に、当該区画2Aの損傷度合を推定し、推定された損傷度合902を表す情報を床テーブル58に含めてよい。区画2Aの損傷度合に影響し得る累積負荷の種類の一例として、累積通過回数904、累積通過重量905、累積通過加減速906(例えば、加減速の回数や加減速の数値といった加減速による負荷の累積値)及び累積旋回回数907のうちの少なくとも二つがある。各区画2Aについて、累積通過重量905を含む又は含まない複数の負荷種類の累積負荷を基に、損傷度合が推定されるので、各区画2Aについて正確に損傷度合が推定されることが期待される。なお、各区画2Aについて、処理プログラム51は、損傷度合の推定に、複数の負荷種類の累積負荷に加えて、当該区画2Aの撮影画像を用いてもよいし、当該区画2Aで生じたことが検出されたエラーの内容を表すエラーログを用いてもよい。
処理プログラム51は、下記(x)乃至(z)を行ってよい。これにより、例えば損傷度合が低い区画2Aが“移動可能”と評価され、損傷度合が高い区画2Aが“移動不可”と評価され、損傷度合が中程度である区画2Aが、棚5の搬送中か否かに応じて“移動不可”又は“移動可能”と評価されるので、最適な移動経路の作成が期待される。
(x)処理プログラム51は、損傷度合902が第1の度合(例えば“中”)未満の区画2Aを“移動可能”と評価する。
(y)処理プログラム51は、損傷度合902が第1の度合以上第2の度合(例えば“高”)未満の区画2Aを、棚フラグ1103“無”の場合に“移動可能”とし棚フラグ1103“有”の場合に“移動不可”とする。
(z)処理プログラム51は、損傷度合が第2の度合以上の区画2Aを、棚フラグ1103によらず“移動不可”と評価する。
少なくとも一つの区画2Aに、取り外し可能に区画カバーがあってよい。各区画2Aの強度は、当該区画2Aに区画カバーがあるか否かと、当該区画2Aにある区画カバーの材質との少なくとも一つに依存してよい。床テーブル58は、区画2A毎に、当該区画2Aの強度を表してよい。処理プログラム51は、少なくとも移動エリアに属する各区画2Aの損傷度合及び強度に基づいて、移動経路を作成してよい。これにより、各区画の損傷度合に加えて強度も考慮して最適な移動経路を作成することが期待される。なお、区画カバーは、パネルのように比較的厚みのあるカバーでもよいし、シートのように比較的厚みの無いカバーでもよい。区画カバーの有る区画と区画カバーの無い区画が床面に混在する場合には、表面の段差を小さくする観点から区画カバーは薄いことが好ましい。
処理プログラム51は、少なくとも移動エリアに属する各区画2Aについて、当該区画2Aの損傷度合902を基に、当該区画2Aが移動可能な区画2Aか否かの評価を行い、当該評価を基に移動経路を作成してよい。これにより、損傷度合に応じた区画評価に基づく最適な移動経路が期待できる。
損傷度合902が第1の度合未満である区画2Aは、移動可能な区画2Aでよい。それぞれ損傷度合902が第1の度合以上第2の度合未満である一つ以上の区画2Aがある場合、処理プログラム51が、当該一つ以上の区画2Aの少なくとも一つについて、“移動可能”とするか“移動不可”とするかを、搬送装置3の搬送状況1103を基に判定してよい。これにより、各区画2Aの評価が搬送装置3の搬送状況1103に最適であることが期待でき、以って、最適な移動経路が期待される。例えば、納期607に関わらずピッキングの速度向上が優先であることが搬送装置3の搬送状況1103から特定される場合には、損傷度合902が第1の度合以上第2の度合未満である全ての区画2Aが“移動可能”とされてよい。
処理プログラム51は、下記(a)乃至(d)を行ってよい。これにより、損傷度合の平準化に最適な移動経路では搬送装置3が目的区画に所定時刻(例えば納期)までに到達できない場合に限り、損傷度合の平準化を最適とすることの優先度合を下げて、搬送装置3が目的区画に所定時刻までに到達できるような移動経路を作成することができる。
(a)処理プログラム51は、各区画2Aについて当該区画2Aの損傷度合を基に“移動可能”Aか否かを評価する。
(b)処理プログラム51は、各区画2Aが“移動可能”か否かを基に、複数の移動可能な区画2Aで構成された移動経路を作成する。
(c)処理プログラム51は、(b)で作成された移動経路に従って搬送装置3が移動したと仮定した場合に搬送装置3が目的区画に所定時刻までに到達するか否かを判定する。
(d)(c)の判定結果が偽の場合、処理プログラム51は、搬送装置3の搬送状況1103と、移動不可の各区画2Aの損傷度合とを基に、少なくとも一つの移動不可の区画2Aを移動可能な区画2Aに変更し、(b)を行う。
格納プログラム50は、複数のエリアを表す情報であるエリアテーブル500を格納してよい。エリアテーブル500が、複数の棚5の各々について棚5の重量(例えば、棚重量803及び商品重量804)と当該棚5が搬送された回数である搬送回数(例えば、頻度805)とを表してよい。処理プログラム51が、床テーブル58とエリアテーブル500を基に(例えば、各区画2Aの損傷度合902と搬送対象の棚5の重量及び搬送回数とを基に)、傷度合の平準化のために棚位置移動(保管エリアにおける一つ以上の移動元区画2Aから保管エリアにおける一つ以上の移動先区画2Aに一つ以上の棚5を移動すること)を決定してよい。これにより、移動経路の作成に加えて棚位置移動によって最適な損傷度合の平準化が期待される。
処理プログラム51が、床テーブル58とエリアテーブル500を基に(例えば、各区画2Aの損傷度合902と搬送対象の棚5の重量及び搬送回数とを基に)、損傷度合の平準化のために棚位置交換(保管エリアにおける一つ以上の第1の棚5を一つ以上の第2の棚5が存在する一つ以上の区画2Aに移動し一つ以上の第2の棚5を一つ以上の第1の棚5が存在する一つ以上の区画2Aに移動すること)を行うことを決定してよい。これにより、移動経路の作成に加えて棚位置交換によって最適な損傷度合の平準化が期待される。なお、保管エリアの損傷度合の平均値が一定値以下の場合(又は、保管エリアに少なくとも一つの空き区画がある場合)、棚位置移動が優先的に行われてよく、保管エリアの損傷度合の平均値が一定値を超えている場合(又は、保管エリアに空き区画が無い場合)、棚位置交換が優先的に行われてよい。
処理プログラム51が、床テーブル58とエリアテーブル500を基に(例えば、各区画2Aの損傷度合902と搬送対象の棚5の重量及び搬送回数とを基に)、損傷度合の平準化のためにレイアウト変更(一部の区画2Aが属するエリアを別のエリアに変更すること)を行ってよい。これにより、移動経路の作成に加えてレイアウト変更によって最適な損傷度合の平準化が期待される。なお、レイアウト変更が必要と判定する条件の一例は、移動エリア全体の損傷度合が一定度合以上になったことでよい。例えば、移動エリアにおける複数通りの通路のいずれにも、所定の基準以上の損傷度合の区画群(一つ以上の区画2A)が含まれている場合、棚位置移動ではなくレイアウト変更を選択して良い。
以上、幾つかの実施形態例を説明したが、これらは本発明の説明のための例示であって、本発明の範囲をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、他の種々の形態でも実施することが可能である。
例えば、搬送装置3により搬送される対象物は、棚5に限られない。例えば、対象物は、商品それ自体でもよいし、工場において製造される製品又は部品でもよい。
また、例えば、区画の形状は、方形に限られず、他の形状でもよい。また、異なる大きさ又は形状の区画が混在してもよい。また、区画の位置は、当該区画上の二次元バーコードから特定されることに代えて、他種の方法により特定されてもよい。
また、例えば、格納プログラム50及び処理プログラム51は、搬送制御システム4に代えて又は加えて搬送装置3で実行されてもよい。また、搬送装置3が搬送制御システム4を兼ねてもよい。
4……搬送制御システム

Claims (13)

  1. 搬送対象になり得る複数の対象物が配置される保管エリアと搬送装置が対象物を搬送可能な移動エリアとを含む複数のエリアの床面における少なくとも移動エリアの損傷度合を表す情報である床情報と、前記搬送装置の搬送タスクに係る情報である搬送情報とを格納する格納部と、
    前記床情報と、前記搬送情報とに基づいて、前記搬送装置が移動する経路である移動経路を作成する処理部と
    を備え、
    前記床面は、複数の区画で構成されており、
    前記床情報は、少なくとも前記移動エリアに属する二つ以上の区画の各々についての損傷度合を含み、
    前記処理部は、少なくとも前記移動エリアに属する各区画の損傷度合と、前記搬送装置の搬送タスクに係る搬送状況とに基づいて、前記移動エリアの中の区画毎に当該区画を評価し、少なくとも前記評価に基づいて前記移動経路を作成する
    搬送制御システム。
  2. 搬送対象になり得る複数の対象物が配置される保管エリアと搬送装置が対象物を搬送可能な移動エリアとを含む複数のエリアの床面における少なくとも移動エリアの損傷度合を表す情報である床情報と、前記搬送装置の搬送タスクに係る情報である搬送情報とを格納する格納部と、
    前記床情報と、前記搬送情報とに基づいて、前記搬送装置が移動する経路である移動経路を作成する処理部と
    を備え、
    前記床面は、複数の区画で構成されており、
    前記床情報は、少なくとも前記移動エリアに属する二つ以上の区画の各々についての損傷度合を含み、
    前記処理部は、少なくとも前記損傷度合に基づいて前記移動エリアの中の区画毎に当該区画を評価し、少なくとも前記評価に基づいて前記搬送装置が移動する経路を作成し、
    前記床情報は、少なくとも前記移動エリアに属する各区画について前記搬送装置を含む一つ又は複数の搬送装置から当該区画に与えられた負荷の累積値である累積負荷を負荷種類毎に表し、
    前記処理部は、少なくとも前記移動エリアに属する各区画について、複数の負荷種類の各々についての累積負荷を基に、損傷度合を推定し、推定された損傷度合を表す情報を前記床情報に含める
    搬送制御システム。
  3. 搬送対象になり得る複数の対象物が配置される保管エリアと搬送装置が対象物を搬送可能な移動エリアとを含む複数のエリアの床面における少なくとも移動エリアの損傷度合を表す情報である床情報と、前記搬送装置の搬送タスクに係る情報である搬送情報とを格納する格納部と、
    前記床情報と、前記搬送情報とに基づいて、前記搬送装置が移動する経路である移動経路を作成する処理部と
    を備え、
    前記床面は、複数の区画で構成されており、
    前記床情報は、少なくとも前記移動エリアに属する二つ以上の区画の各々についての損傷度合を含み、
    前記処理部は、少なくとも前記損傷度合に基づいて前記移動エリアの中の区画毎に当該区画を評価し、少なくとも前記評価に基づいて前記搬送装置が移動する経路を作成し、
    前記処理部は、
    損傷度合が第1の度合未満の区画を、前記搬送装置が移動可能な区画と評価し、
    損傷度合が前記第1の度合以上第2の度合未満の区画を、前記搬送装置の搬送タスクに係る搬送状況が前記対象物のない移動の場合には前記搬送装置が移動可能な区画とし、前記搬送装置の搬送タスクに係る搬送状況が前記対象物のある移動の場合には前記搬送装置が移動不可な区画と評価し、
    損傷度合が前記第2の度合以上の区画を、前記搬送装置の搬送状況が前記対象物のある搬送状況か否かによらず前記搬送装置が移動不可な区画と評価する
    搬送制御システム。
  4. 搬送対象になり得る複数の対象物が配置される保管エリアと搬送装置が対象物を搬送可能な移動エリアとを含む複数のエリアの床面における少なくとも移動エリアの損傷度合を表す情報である床情報と、前記搬送装置の搬送タスクに係る情報である搬送情報とを格納する格納部と、
    前記床情報と、前記搬送情報とに基づいて、前記搬送装置が移動する経路である移動経路を作成する処理部と
    を備え、
    前記床面は、複数の区画で構成されており、
    前記床情報は、少なくとも前記移動エリアに属する二つ以上の区画の各々についての損傷度合を含み、
    前記処理部は、少なくとも前記損傷度合に基づいて前記移動エリアの中の区画毎に当該区画を評価し、少なくとも前記評価に基づいて前記搬送装置が移動する経路を作成し、
    少なくとも一つの区画に、取り外し可能に区画カバーがあり、
    各区画の強度は、当該区画に区画カバーがあるか否かと、当該区画にある区画カバーの材質との少なくとも一つに依存し、
    前記床情報は、区画毎に、当該区画の強度を表し、
    前記処理部は、少なくとも前記移動エリアに属する各区画の損傷度合及び強度に基づいて、前記移動経路を作成する
    搬送制御システム。
  5. 搬送対象になり得る複数の対象物が配置される保管エリアと搬送装置が対象物を搬送可能な移動エリアとを含む複数のエリアの床面における少なくとも移動エリアの損傷度合を表す情報である床情報と、前記搬送装置の搬送タスクに係る情報である搬送情報とを格納する格納部と、
    前記床情報と、前記搬送情報とに基づいて、前記搬送装置が移動する経路である移動経路を作成する処理部と
    を備え、
    前記床面は、複数の区画で構成されており、
    前記床情報は、少なくとも前記移動エリアに属する二つ以上の区画の各々についての損傷度合を含み、
    前記処理部は、少なくとも前記移動エリアに属する各区画について、当該区画の損傷度合を基に、当該区画が移動可能な区画か否かの評価を行い、当該評価を基に前記移動経路を作成し、
    損傷度合が第1の度合未満である区画は、移動可能な区画であり、
    それぞれ損傷度合が前記第1の度合以上第2の度合未満である一つ以上の区画がある場合、前記処理部が、当該一つ以上の区画の少なくとも一つについて、前記搬送装置が移動可能な区画とするか移動不可な区画とするかを、前記搬送装置の搬送タスクに係る搬送状況を基に判定する、
    搬送制御システム。
  6. 前記床情報は、少なくとも前記移動エリアに属する各区画について前記搬送装置を含む一つ又は複数の搬送装置から当該区画に与えられた負荷の累積値である累積負荷を負荷種類毎に表し、
    各区画について、複数の負荷種類の累積負荷は、当該区画上を通過した回数の累積値、当該区画に与えられた重量の累積値、当該区画上で行われた加減速による負荷の累積値、及び、当該区画上で行われた旋回の回数の累積値、のうちの少なくとも二つであり、
    前記搬送装置の搬送タスクに係る搬送状況が、前記搬送装置が対象物を搬送するか否か、対象物の重量、前記搬送装置が加減速するか否か、及び、前記搬送装置が旋回するか否か、のうちの少なくとも二つを含む、
    請求項に記載の搬送制御システム。
  7. 搬送対象になり得る複数の対象物が配置される保管エリアと搬送装置が対象物を搬送可能な移動エリアとを含む複数のエリアの床面における少なくとも移動エリアの損傷度合を表す情報である床情報と、前記搬送装置の搬送タスクに係る情報である搬送情報とを格納する格納部と、
    前記床情報と、前記搬送情報とに基づいて、前記搬送装置が移動する経路である移動経路を作成する処理部と
    を備え、
    前記床面は、複数の区画で構成されており、
    前記床情報は、少なくとも前記移動エリアに属する二つ以上の区画の各々についての損傷度合を含み、
    前記処理部は、少なくとも前記損傷度合に基づいて前記移動エリアの中の区画毎に当該区画を評価し、少なくとも前記評価に基づいて前記搬送装置が移動する経路を作成し、
    前記処理部は、
    少なくとも前記移動エリアに属する各区画について、当該区画の損傷度合を基に、当該区画にスコア付けを行い、
    複数通りの移動経路の候補の各々について当該移動経路の候補に含まれる区画の前記スコアの合計を算出し、
    前記複数通りの移動経路の候補のスコア合計に基づいて前記移動経路を作成する
    搬送制御システム。
  8. 搬送対象になり得る複数の対象物が配置される保管エリアと搬送装置が対象物を搬送可能な移動エリアとを含む複数のエリアの床面における少なくとも移動エリアの損傷度合を表す情報である床情報と、前記搬送装置の搬送タスクに係る情報である搬送情報とを格納する格納部と、
    前記床情報と、前記搬送情報とに基づいて、前記搬送装置が移動する経路である移動経路を作成する処理部と
    を備え、
    前記床面は、複数の区画で構成されており、
    前記床情報は、少なくとも前記移動エリアに属する二つ以上の区画の各々についての損傷度合を含み、
    前記処理部は、少なくとも前記損傷度合に基づいて前記移動エリアの中の区画毎に当該区画を評価し、少なくとも前記評価に基づいて前記搬送装置が移動する経路を作成し、
    前記処理部は、
    (a)各区画について当該区画の損傷度合を基に移動可能な区画か否かを評価し、
    (b)各区画が移動可能な区画か否かを基に、複数の移動可能な区画で構成された移動経路を作成し、
    (c)(b)で作成された移動経路に従って前記搬送装置が移動したと仮定した場合に前記搬送装置が目的区画に所定時刻までに到達するか否かを判定し、
    (d)(c)の判定結果が偽の場合、前記搬送装置の搬送タスクに係る搬送状況と、移動不可の各区画の損傷度合とを基に、少なくとも一つの移動不可の区画を移動可能な区画に変更し、(b)を行う、
    搬送制御システム。
  9. 搬送対象になり得る複数の対象物が配置される保管エリアと搬送装置が対象物を搬送可能な移動エリアとを含む複数のエリアの床面における少なくとも移動エリアの損傷度合を表す情報である床情報と、前記搬送装置の搬送タスクに係る情報である搬送情報とを格納する格納部と、
    前記床情報と、前記搬送情報とに基づいて、前記搬送装置が移動する経路である移動経路を作成する処理部と
    を備え、
    前記床面は、複数の区画で構成されており、
    前記床情報は、少なくとも前記移動エリアに属する二つ以上の区画の各々についての損傷度合を含み、
    前記処理部は、少なくとも前記損傷度合に基づいて前記移動エリアの中の区画毎に当該区画を評価し、少なくとも前記評価に基づいて前記搬送装置が移動する経路を作成し、
    前記格納部は、前記複数のエリアを表す情報であるエリア情報を格納し、
    前記エリア情報が、前記複数の対象物の各々について当該対象物の重量と当該対象物が搬送された回数である搬送回数とを表し、
    前記処理部が、前記床情報と前記エリア情報を基に、損傷度合の平準化のために前記保管エリアにおける一つ以上の移動元区画から前記保管エリアにおける一つ以上の移動先区画に一つ以上の対象物を移動する対象物位置移動を行うことを決定する、
    搬送制御システム。
  10. 搬送対象になり得る複数の対象物が配置される保管エリアと搬送装置が対象物を搬送可能な移動エリアとを含む複数のエリアの床面における少なくとも移動エリアの損傷度合を表す情報である床情報と、前記搬送装置の搬送タスクに係る情報である搬送情報とを格納する格納部と、
    前記床情報と、前記搬送情報とに基づいて、前記搬送装置が移動する経路である移動経路を作成する処理部と
    を備え、
    前記床面は、複数の区画で構成されており、
    前記床情報は、少なくとも前記移動エリアに属する二つ以上の区画の各々についての損傷度合を含み、
    前記処理部は、少なくとも前記損傷度合に基づいて前記移動エリアの中の区画毎に当該区画を評価し、少なくとも前記評価に基づいて前記搬送装置が移動する経路を作成し、
    前記格納部は、前記複数のエリアを表す情報であるエリア情報を格納し、
    前記エリア情報が、前記複数の対象物の各々について当該対象物の重量と当該対象物が搬送された回数である搬送回数とを表し、
    前記処理部が、前記床情報と前記エリア情報を基に、損傷度合の平準化のために前記保管エリアにおける一つ以上の第1の対象物を一つ以上の第2の対象物が存在する一つ以上の区画に移動し前記一つ以上の第2の対象物を前記一つ以上の第1の対象物が存在する一つ以上の区画に移動する対象物位置交換を行うことを決定する、
    搬送制御システム。
  11. 搬送対象になり得る複数の対象物が配置される保管エリアと搬送装置が対象物を搬送可能な移動エリアとを含む複数のエリアの床面における少なくとも移動エリアの損傷度合を表す情報である床情報と、前記搬送装置の搬送タスクに係る情報である搬送情報とを格納する格納部と、
    前記床情報と、前記搬送情報とに基づいて、前記搬送装置が移動する経路である移動経路を作成する処理部と
    を備え、
    前記床面は、複数の区画で構成されており、
    前記床情報は、少なくとも前記移動エリアに属する二つ以上の区画の各々についての損傷度合を含み、
    前記処理部は、少なくとも前記損傷度合に基づいて前記移動エリアの中の区画毎に当該区画を評価し、少なくとも前記評価に基づいて前記搬送装置が移動する経路を作成し、
    前記格納部は、前記複数のエリアを表す情報であるエリア情報を格納し、
    前記処理部が、前記床情報と前記エリア情報を基に、損傷度合の平準化のために一部の区画が属するエリアを別のエリアに変更するレイアウト変更を行うことを決定する、
    搬送制御システム。
  12. 搬送対象になり得る複数の対象物が配置される保管エリアと搬送装置が対象物を搬送可能な移動エリアとを含む複数のエリアの面のうち少なくとも移動エリアの損傷度合を表す情報である床情報と、前記搬送装置の搬送タスクに係る情報である搬送情報とを格納する格納部と、
    前記床情報と、前記搬送情報とに基づいて、前記搬送装置が移動する経路である移動経路を作成する処理部と
    を備え
    前記床面は、複数の区画で構成されており、
    前記床情報は、少なくとも前記移動エリアに属する二つ以上の区画の各々についての損傷度合を含み、
    前記処理部は、少なくとも前記移動エリアに属する各区画の損傷度合と、前記搬送装置の搬送タスクに係る搬送状況とに基づいて、前記移動エリアの中の区画毎に当該区画を評価し、少なくとも前記評価に基づいて前記移動経路を作成する
    搬送制御装置。
  13. (A)コンピュータが、搬送対象になり得る複数の対象物が配置される保管エリアと搬送装置が対象物を搬送可能な移動エリアとを含む複数のエリアの面のうち少なくとも移動エリアの損傷度合を表す情報である床情報と、前記搬送装置の搬送タスクに係る情報である搬送情報とを参照し、
    (B)コンピュータが、前記床情報と前記搬送情報とに基づいて、前記搬送装置が移動する経路である移動経路を作成し、
    前記床面は、複数の区画で構成されており、
    前記床情報は、少なくとも前記移動エリアに属する二つ以上の区画の各々についての損傷度合を含み、
    前記(B)では、コンピュータが、少なくとも前記移動エリアに属する各区画の損傷度合と、前記搬送装置の搬送タスクに係る搬送状況とに基づいて、前記移動エリアの中の区画毎に当該区画を評価し、少なくとも前記評価に基づいて前記移動経路を作成する
    搬送制御方法。
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