JP2023123098A - 制御システム、搬送システムおよび制御方法 - Google Patents

制御システム、搬送システムおよび制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】搬送車の故障リスクを考慮して搬送車の移動経路を生成することで、搬送システムの信頼性向上と長寿命化を可能とする。【解決手段】制御システムであって、被搬送物を搬送可能な搬送車の故障リスクに関する情報と、搬送車が走行可能な走行エリアの床面状態に関する情報と、を記録する記憶部と、第一の地点から第二の地点に搬送車が移動する経路を作成するとき、少なくとも搬送車の故障リスクに関する情報と、床面状態に関する情報に基づいて、搬送車が移動する経路を作成する制御部と、を備える。【選択図】図13

Description

本発明は、搬送車を制御する制御システム、搬送システムおよび制御方法に関する。
工場、倉庫、コンテナヤードなどでは、大幅な自動化が進んでおり、物資を移動させる無人の搬送車が利用されている。搬送車が走行エリア内を走行する際、走行エリアの床面に対して負荷がかかる。床材への累積負荷の均等化に関する技術として、例えば、特許文献1に記載の技術がある。
特開2013-186615号公報
倉庫や工場などにおける搬送車を用いた搬送システムにおいて、搬送車の走行路となる床の床面状態が悪い場合(例えば、床に損傷が生じている場合)、又は、床面に凹凸がある場合、搬送車が当該床面を通過する際に、搬送車に振動などの衝撃が加わることで、搬送車に損耗が発生しうる。また、このような損耗が搬送車に蓄積されると、搬送車が故障するリスクとなり得る。
そこで、搬送システムの信頼性を向上可能な制御システム、搬送システムおよび制御方法を提供する。
上記課題を解決するため、代表的な本発明の制御システムの一つは、被搬送物を搬送可能な搬送車の故障リスクに関する情報と、搬送車が走行可能な走行エリアの床面状態に関する情報とを記録する記憶部と、制御部とを備える。制御部は、第一の地点から第二の地点に搬送車が移動する経路を作成するとき、少なくとも搬送車の故障リスクに関する情報と、床面状態に関する情報に基づいて、搬送車が移動する経路を作成する。
また、代表的な本発明の搬送システムの一つは、被搬送物を搬送可能な搬送車と、搬送車の故障リスクに関する情報と、搬送車が走行可能な走行エリアの床面状態に関する情報とを記録する記憶部と、制御部とを備える。制御部は、第一の地点から第二の地点に搬送車が移動する経路を作成するとき、少なくとも搬送車の故障リスクに関する情報と、床面状態に関する情報に基づいて、搬送車が移動する経路を作成する。
また、代表的な本発明の搬送方法の一つは、被搬送物を搬送可能な搬送車を制御する制御システムにおける、搬送車の制御方法であって、搬送車の故障リスクに関する情報と、搬送車が走行可能な走行エリアの床面状態に関する情報と、を取得するステップと、第一の地点から第二の地点に搬送車が移動する経路を作成するとき、少なくとも搬送車の故障リスクに関する情報と、床面状態に関する情報に基づいて、搬送車が移動する経路を作成するステップと、経路に基づいて、搬送車の移動を制御するステップと、を含む。
本発明によれば、搬送システムの信頼性を向上できる。上記した以外の課題、構成および効果は、以下の発明を実施するための形態の説明により明らかにされる。
搬送車制御システムの全体概略の一例を示す図である。 作業ステーションの概略の一例を示す図である。 搬送車制御システムの全体構成の一例を示す図である。 制御システムの構成の一例を示す図である。 自動搬送車の構成の一例を示す図である。 オーダー情報の構成の一例を示す図である。 在庫情報の構成の一例を示す図である。 レイアウト情報の構成の一例を示す図である。 床情報の構成の一例を示す図である。 棚情報の構成の一例を示す図である。 搬送車情報の構成の一例を示す図である。 搬送車制御処理の一例を示すフローチャートである。 移動経路作成処理の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。実施例は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略および簡略化がなされている。本発明は、他の種々の形態でも実施することが可能である。特に限定しない限り、各構成要素は単数でも複数でも構わない。
図面において示す各構成要素の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
各種情報の例として、「テーブル」、「リスト」、「キュー」等の表現にて説明することがあるが、各種情報はこれら以外のデータ構造で表現されてもよい。例えば、「XXテーブル」、「XXリスト」、「XXキュー」等の各種情報は、「XX情報」としてもよい。識別情報について説明する際に、「識別情報」、「識別子」、「名」、「ID」、「番号」等の表現を用いるが、これらについてはお互いに置換が可能である。
同一あるいは同様の機能を有する構成要素が複数ある場合には、同一の符号に異なる添字を付して説明する場合がある。また、これらの複数の構成要素を区別する必要がない場合には、添字を省略して説明する場合がある。
実施例において、プログラムを実行して行う処理について説明する場合がある。ここで、計算機は、プロセッサ(例えばCPU、GPU)によりプログラムを実行し、記憶資源(例えばメモリ)やインターフェースデバイス(例えば通信ポート)等を用いながら、プログラムで定められた処理を行う。そのため、プログラムを実行して行う処理の主体を、プロセッサとしてもよい。同様に、プログラムを実行して行う処理の主体が、プロセッサを有するコントローラ、装置、システム、計算機、ノードであってもよい。プログラムを実行して行う処理の主体は、演算部であれば良く、特定の処理を行う専用回路を含んでいてもよい。ここで、専用回路とは、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)等である。
プログラムは、プログラムソースから計算機にインストールされてもよい。プログラムソースは、例えば、プログラム配布サーバまたは計算機が読み取り可能な記憶メディアであってもよい。プログラムソースがプログラム配布サーバの場合、プログラム配布サーバはプロセッサと配布対象のプログラムを記憶する記憶資源を含み、プログラム配布サーバのプロセッサが配布対象のプログラムを他の計算機に配布してもよい。また、実施例において、2以上のプログラムが1つのプログラムとして実現されてもよいし、1つのプログラムが2以上のプログラムとして実現されてもよい。
<システム構成>
図1は、搬送車制御システム100の全体概略の一例を示す図である。倉庫Wは、作業エリアW1と、物品の保管エリアW2とを有する。保管エリアW2には、複数の保管棚DSやバッテリステーションが配置されている。各保管棚DSは、1種類以上の物品を収納している。そして保管エリアW2には、複数の自動搬送車ACが存在する。自動搬送車ACは、保管棚DSを搬送する機能を有している。保管棚DSは、自動搬送車ACにより移動可能な棚であり、移動棚と呼ばれてもよい。物品は、例えば商品であってもよいし、部品であってもよい。
保管エリアW2の床面は、例えば、2次元格子で分割されており、図3に示されるWMS401及び運行管理装置403は、各格子(すなわち矩形の区画)の中心の座標値によって、自動搬送車ACと保管棚DSの位置を管理している。各格子は、ノードとして管理され、各ノードは、格子の中心座標値や、頂点座標値によって管理される。
本実施例では、2次元格子は、x方向(x軸方向)と、x方向と直交するy方向(y軸方向)の2次元平面である床面を、x方向とy方向に分割した格子とする。本実施例において、各区画の位置(番地)を(α、β)と表現する場合、αはx座標の値(x方向における区画位置)、βはy座標の値(y方向における区画位置)を示すものとする。また、保管エリアW2が階層化されている場合や、保管エリアW2の種類が複数ある場合は、保管エリアW2の高さの情報(例えば階数)や、保管エリアW2の種類を特定する情報を加えて、区画の位置を表してもよい。
また、各格子(区画)は、当該区画の位置情報(例えば座標値)を含むマーカを有しても良い。マーカは、例えば、区画上に貼着又は塗布されたコード(2次元コードも含む)である。マーカは、その区画の位置を特定するための情報を含んでいればよく、例えばその区画の位置情報(例えば座標値)でもよいし、その区画の位置情報と対応づけられている情報(例えば区画201の識別情報など)であってもよい。マーカは、各自動搬送車ACが有するセンサ(例えばカメラ)14により読み取り可能な情報であり、例えば1次元コード、QRコード(登録商標)等の2次元コード、RFID(radio frequency Identifier)タグ等の情報であってもよい。
本実施の形態においては、マーカの一例として、QRコード(登録商標)の例を説明する。例えば、各自動搬送車ACは、各区画を通過する時に、その区画にあるマーカを読み取る。各自動搬送車ACは、当該自動搬送車の識別情報とともに、読み取ったマーカの情報を、運行管理装置403に送信する。運行管理装置403は、各自動搬送車ACから受信した、自動搬送車ACの識別情報とマーカの情報を基に、各自動搬送車ACの位置を特定する。区画の全域に板状部材があり、当該区画から隣接する別の区画への移動(例えば直進)が可能であり、また各区画で自動搬送車ACの旋回が可能であってもよい。
また、作業エリアW1には、符号WS1、WS2で示されるものを含めて、複数の作業ステーションWSiが存在している。本実施例では、作業ステーションWSiにおいてピッキング作業が行われるため、作業ステーションをピッキングステーションと呼んでもよい。ここで、iは作業ステーションWSの番号であり、1≦i≦nを満たす整数である。nは2以上の整数であり、作業ステーションWSの総数を示す。本実施例では、n=2とする。例えば、いずれの作業ステーションWSiにも共通する説明をする場合など、作業ステーションWSiを区別しない場合、作業ステーションWSと適宜称する。なお、作業ステーションWSでは、保管棚DSへの物品補充などの入庫作業や棚卸などの作業が行われてもよい。
作業ステーションWSiは、ゲートGijと、端末Tiと、仕分棚SSiと、を有する。ここで、iは作業ステーションWSの番号である。ゲートGijは、作業ステーションWSにおいて、保管棚DSから物品を取り出すための取り出し口である。また、ゲートGijのjは1≦j≦mを満たす整数であり、各作業ステーションWSに設置されているゲートGの番号である。本実施例では、m=2である。
各作業ステーションWSiには、1つの端末Ti及び仕分棚SSiと、m個のゲートGが設置されている。個々のゲートGij、端末Ti、仕分棚SSiを区別しない場合、ゲートG又はゲートGij、端末T又は端末Ti、仕分棚SS又は仕分棚SSiと適宜称する。保管エリアW2におけるゲートGijに接する区画(ゲートGij前の区画)は、自動搬送車ACが作業ステーションWSへ保管棚DSを搬送する場合の搬送先(到着地点)となる区画であり、また自動搬送車ACが作業ステーションWSから保管棚DSを搬送する場合の搬送元(出発地点)となる区画でもある。1つのゲートGijは、1つの保管棚DSに対応する。
端末Tiには、ピッキング対象の物品の仕分け先(物品と、仕分棚SSiの仕分棚区画との対応情報)の一覧等が表示される。
作業ステーションWSiに備えられている仕分棚SSiは、ゲートGijを介して、保管棚DSからピッキングされた物品が載置される棚である。ここで、作業者Miのiは作業ステーションWSの番号である。作業者Miを区別しない場合、作業者M又は作業者Miと適宜称する。なお、作業ステーションWSでの作業は、作業者Mに加えて、又は作業者Mに代えて、作業ロボット(例えばピッキング装置等)により行われてもよい。
自動搬送車ACは、運行管理装置403からの指示に従い、以下の方法で保管棚DSを搬送する。
まず、自動搬送車ACは、指示で指定された保管棚DSの位置まで移動する。自動搬送車ACは、指定された保管棚DSの真下に潜り込み、図3に示す運行管理装置403からリフトアップ指示情報を受けると、自動搬送車ACの上面に設けられた昇降機構(昇降部、昇降装置)112を上昇させることによって、保管棚DSを真上に持ち上げる。
その後、自動搬送車ACは、保管棚DSを持ち上げたまま、指定された作業ステーションWSに移動する。自動搬送車ACは、作業ステーションWSに到着すると、昇降機構112を下降させることによって、保管棚DSを床に降ろす。
作業者Mによる物品のピッキング作業が終了すると、自動搬送車ACは、昇降機構112を上昇させることによって、保管棚DSを持ち上げて、保管棚DSを棚保管区画(元の位置又は別の区画)に搬送する。自動搬送車ACは、棚保管区画に到着すると、昇降機構112を下降させることによって、保管棚DSを床に降ろす。
自動搬送車ACは、運行管理装置403からの移動指示に従い、保管エリアW2を移動する搬送装置であり、例えばAGV(Automatic Guided Vehicle)やAMR(Autonomous Mobile Robot)である。自動搬送車ACは、自動搬送車ACが有する車輪111を回転駆動させて、移動する。本実施例において、自動搬送車ACの「移動」又は「走行」は、保管棚DSの積載有無に関わらず、自動搬送車ACの移動全般を表す。自動搬送車ACが被搬送物を積載している状態での「移動(走行)」を、特に「搬送」と呼ぶ。
被搬送物(搬送対象)の一例としては、例えば、保管棚DS、トレー、パレット又はコンテナ等であってもよい。被搬送物が1又は複数の物品を搭載可能なもの(例えば保管棚DSやパレット)である場合、被搬送物を収納部(収納装置)や荷役台と呼んでもよい。本実施例では、被搬送物が保管棚DSである例を説明する。
図2は、作業ステーションWSiの概略の一例を示す図である。図2は、自動搬送車ACによって搬送された保管棚DSが作業ステーションWSiに到着し、作業者MiがゲートGi2を介して保管棚DSに格納されている物品をピッキングして仕分棚SSiに格納する作業を行っている状態を示している。
仕分棚SSiは、上下方向に複数の段が設けられていてもよく、さらに、それぞれの段が左右方向に複数の列に区切られていてもよい。例えば、作業者Miは、端末Tiに表示された一覧表に従って、保管棚DSからピッキングした物品をそれに対応する仕分棚SSiの区画に格納する。
仕分棚SSiの各区画は、例えば、段及び列の番号によって識別される。一例として各区画には、それを識別する番号が表示されていている。その場合、作業者Miは表示された番号を参照して格納先を識別する。あるいは、各区画にそれが物品の格納先であるか否かを示す表示装置Diが設けられてもよい。その場合、端末Tiに表示された一覧表と、ピッキング作業の進捗状況とに応じて、次にピッキングされる物品の格納先の区画の表示装置が動作し、作業者Miはその表示を参照してピッキングした物品を格納してもよい。
なお、一つの保管棚DSには、一つの品目の物品のみが格納されていてもよいが、一般には、複数の品目の物品が格納される。具体的には、各保管棚DSが複数の保管区画を有し、一つの保管区画に一つの品目の物品が格納されてもよい。保管区画とは、保管棚DSにおいて物品を格納可能な領域であり、間口とも呼ばれる。例えば、一つの保管棚DSが上下方向に複数の区画段に分割され、それぞれの区画段がさらに保管棚DSの一方の側面に近い部分と、もう一方の側面に近い部分とに分割されてもよい。保管棚DSのそれぞれの側面に近い部分を、以下の説明において「棚面」とも記載する。さらに、それぞれの棚面が左右方向に複数の区画列に分割され、それぞれの区画列が一つの保管区画として扱われてもよい。
例えば、図2に示す保管棚DSの内部は、4つの区画段に分割されている。保管棚DSの内部の区画段は、それぞれの区画段がゲートGi2に向いている側面に近い部分(棚面)と、その反対の側面に近い部分(棚面)とに分割され、それぞれの棚面がさらに左右方向に複数の区画列に分割されてもよい。
図3は、搬送車制御システム100の全体構成の一例を示す図である。搬送車制御システム100は、搬送システムとも呼ぶ。
搬送車制御システム100は、制御システム400と、自動搬送車ACと、ネットワーク410と、を有する。制御システム400は、WMS(Warehouse Management System)401と、オーダー管理装置402と、運行管理装置403とを含む。搬送車制御システム100は、さらに保管棚DSと、仕分棚SSと、端末Tiと、ゲートGとを有しても良い。
WMS401は、オーダー管理装置402及び運行管理装置403と通信可能に接続されている。オーダー管理装置402、運行管理装置403、自動搬送車AC、仕分棚SS、端末Ti、及びゲートGは、ネットワーク410を介して互いに通信可能に接続されている。少なくとも、自動搬送車ACは、ネットワーク410を介して無線通信可能に運行管理装置403と接続されている。
WMS401は、オーダー管理装置402と、運行管理装置403とを制御する。具体的には、WMS401は、オーダー管理装置402に、オーダー及び保管棚DSへの入庫データを送信する。「オーダー」とは、ピッキングする物品の物品名、個数、及び配送先を含む情報である。「保管棚DSへの入庫データ」とは、物品が保管される保管棚DSに関するデータである。具体的には、各保管棚DSに収納されている物品の物品名、個数、当該物品が保管されている保管棚DSの識別情報、その物品が保管されている保管区画(間口)の位置情報(例えばその保管区画が属する棚面、区画段及び区画列の識別情報)等を含む。
また、WMS401は、オーダー管理装置402での処理と、運行管理装置403での処理とを連携する。例えば、WMS401は、端末Tiに入力され、オーダー管理装置402を経由して作業者Mによる物品のピッキング作業の終了通知を受けると、運行管理装置403に当該保管棚DSを元の位置に戻すよう指示する。
オーダー管理装置402は、WMS401から送信されたオーダーや保管棚DSへの入庫データに基づき、作業者Miにピッキング作業等の指示内容を作成し、端末Tiに対して送信する。また、オーダー管理装置402は、WMS401を介して各搬送車保管棚DSの搬送指示情報を、運行管理装置403に対して送信する。
運行管理装置403は、自動搬送車ACの運行(例えば自動搬送車ACによる保管棚DSの搬送)を管理する。自動搬送車ACは、可視光カメラ又は赤外線カメラなどの読取デバイス(センサ14)を車体底部に有しており、移動中に床面をスキャンしている。
例えば床面上のマーカがバーコードである場合、読取デバイスは、バーコードリーダである。そして、マーカが付された区画を通過する時に、読取デバイスが当該座標値を示すバーコードをスキャンすることによって、自動搬送車ACは、その座標値を取得する。
自動搬送車ACは、取得した座標値を運行管理装置403に送信する。これによって、運行管理装置403は、各自動搬送車ACの現在位置を管理する。
運行管理装置403は、オーダー管理装置402からWMS401を介して保管棚DSの搬送指示情報を受け付けると、配送すべき物品を保管する保管棚DSと、配送すべき物品の配送先の仕分棚区画を有する仕分棚SSiがある作業ステーションWSiとを特定する。そして、運行管理装置403は特定した保管棚DSの位置を取得し、その位置から特定した作業ステーションWSiの位置までの経路情報を生成する。このとき、運行管理装置403は、ある自動搬送車AC、例えば、特定した保管棚DSに最も近い自動搬送車ACに、経路情報を送信し、経路情報に従って移動するよう指示する。
図4は、制御システム400の構成の一例を示す図である。制御システム400について、WMS401とオーダー管理装置402と運行管理装置403の其々が、別々の装置により実現されてもよいし、一つの装置として実現されてもよい。図4では、制御システム400を、1以上の計算機(計算機システム)で実現する場合の構成例を示す図である。なお、制御システム400は、制御装置、情報処理システムと呼ばれてもよい。
制御システム(制御装置)400は、制御部(処理装置)501、記憶部(記憶装置)502、入力部(入力装置)503、出力部(出力装置)504、通信部(通信デバイス、通信インターフェース)505、それを接続するバス506を有する。
制御システム400は、これらのハードウェア(計算機資源)を有する一つ以上の物理計算機でもよいし、一つ以上の物理計算機(例えば、クラウド基盤)に実現されたシステム(例えば、クラウドコンピューティングシステム)でもよい。また、制御システム400が有する各装置については、1つの物理計算機に配置されてもよいし、分散するように複数の物理計算機に配置されてもよい。記憶部502が有する各プログラムや各情報については、1つの記憶装置に格納されてもよいし、分散するように複数の記憶装置に分けて記憶されてもよい。入力部503及び出力部504に代えて、通信部505を通して通信可能なクライアントシステムを介して、情報の入出力が可能でもよい。
制御部501は、プロセッサ(例えばCPU)や専用回路(例えばFPGAやASIC)等の処理装置によって構成される。記憶部502は、主記憶装置や補助記憶装置等の記憶装置によって構成される。制御部501は、例えばDRAM等のメモリによって構成される記憶部502に記憶されたプログラム(制御プログラム50)を実行することで、オーダー管理部510、経路生成部511、故障リスク算出部512、経路効率算出部513及び評価部514の各機能を実現し、各種制御及び各種処理を実行する。記憶部502には、制御プログラム50、オーダー情報20、在庫情報30、レイアウト情報60、床情報70、棚情報80及び搬送車情報90が格納されている。
入力部503は、例えばマウスやキーボードなどの入力装置から構成され、オペレータが必要な情報や指示を制御装置4に入力するために利用される。出力部504は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどの表示装置等の出力装置から構成される。出力部504は、例えば経路生成部511が出力した経路や、故障リスク算出部512が算出した故障リスクや、経路効率算出部513が算出した経路効率や、評価部514が算出した経路候補に対する評価値を表示する表示装置を有する。通信部505は、所定の通信方式により自動搬送車ACや端末Tを含む外部装置と通信を行うための装置(通信デバイス、通信インターフェース)によって構成されてもよい。
制御プログラム50は、通信部505を通して、自動搬送車ACと通信を行い、自動搬送車ACを制御する。レイアウト情報60や、作業ステーションWSiの位置等の自動搬送車ACの目的位置に関する情報は、入力部503から入力されてもよい。
なお、制御プログラム50は、WMSプログラム、オーダー管理プログラム及び運行管理プログラムを含んでいてもよい。制御部501でWMSプログラムを実行することによりWMS401を実現し、制御部501でオーダー管理プログラムを実行することによりオーダー管理装置402を実現し、制御部501で運行管理プログラムを実行することにより運行管理装置403を実現してもよい。例えば、オーダー管理部510は、オーダー管理装置402であってもよい。例えば、経路生成部511、故障リスク算出部512、経路効率算出部513、評価部514は、運行管理装置403であってもよい。
図5は、自動搬送車ACの構成の一例を示す図である。自動搬送車ACは、駆動装置11、記憶装置12、インターフェース装置13、複数種類のセンサ14、バッテリ15、及び、それらに接続されたコントローラ10を備える。
コントローラ10は、制御システム400からの移動指示や内蔵するバッテリ15の充電状態(残量)などに応じて、自動搬送車ACの動作の制御を司るコントローラである。駆動装置11は、車輪111及び昇降機構112のほか、車輪111を回転駆動するためのモータ等のアクチュエータ(図示せず)と、昇降機構112を昇降及び回転させるためのモータ等のアクチュエータ(図示せず)とを備える。
インターフェース装置13は、所定の無線通信方式により制御システム400と通信を行うための装置であり、例えば無線LAN(Local Area Network)デバイスなどから構成されてよい。
センサ14は、自動搬送車ACが走行する床面の情報や、自動搬送車ACに関する各種情報を収集等するためのデバイスである。例えば、複数種類のセンサ14のうち少なくともいずれかの種類のセンサは、床面の区画上のマーカの情報を読み込むことが可能である。自動搬送車ACは、センサ14として、区画の状態を撮像するためのカメラ、移動中の自動搬送車ACが受ける振動を検出するための振動センサ、自動搬送車ACの速度を計測する速度センサ、自動搬送車ACの加速度を計測する加速度センサ、被搬送物の重量を計測する重量センサ、及び、自動搬送車ACの向きを計測するジャイロセンサなどのセンサを備えていてもよい。
記憶装置12には、例えば、経路情報121、装置情報122、地図情報123、計測情報124及び実績情報125が格納される。コントローラ10には、処理プログラムが格納されており、処理プログラムがコントローラ10により実行されることで、各種処理(例えば通信、走行、計測及び位置推定等)が実行される。
経路情報121は、自動搬送車ACが制御システム400から受信した移動指示に関する情報であり、例えば移動経路の情報を含む。装置情報122は、自動搬送車ACに関する情報であり、自動搬送車ACの装置ID、位置、バッテリ残量、装置状態(例えば「待機」「移動中」「充電中」等)、及び被搬送物の積載有無の情報を含む。地図情報123は、各区画の位置及び位置関係(例えば、座標に関する情報)の情報である。計測情報124は、複数種類のセンサ14により計測された情報(例えば、速度、加速度、重量、位置(マーカから読み取られた値)及び区画の撮影画像等)である。実績情報125は、自動搬送車ACが移動した経路及び日時を含む移動実績の情報である。
自動搬送車ACは、電源としてバッテリ15が搭載されている。例えば、バッテリ15の残量が所定値を下回った場合、自動搬送車ACは、自動搬送車AC自身の判断又は制御システム400からの指示により、バッテリステーションに移動して自動的に充電を行う。
コントローラ10は、インターフェース装置13を介して、制御システム400との間でコマンドや情報をやり取りする。例えば、コントローラ10は、制御システム400からの要求に応じて(又は要求無しに)、各種情報121~125のうちの少なくとも一部の情報を、定期的又は不定期のタイミング(所定のタイミングを含む)で、制御システム400に送信する。
コントローラ10は、制御システム400から受信した指示に応じて、自動搬送車ACの移動や、保管棚DSの昇降等を行うように、駆動装置11を制御する。コントローラ10は、各センサ14の出力(計測結果)を計測情報124に格納する。コントローラ10は、自動搬送車ACのセンサ14により検出されたマーカを基に、自動搬送車ACの位置を推定する。
図6は、オーダー情報20の構成の一例を示す図である。
オーダー情報20は、顧客からのオーダーに関する情報である。オーダー情報20は、オーダー毎にレコードを有する。各レコードが、処理ID201、伝票番号202、店名203、店コード204、物品名205、物品ID206、個数207、納期208、受信日時209及び作業日時210といった情報を保持する。
例えば、伝票番号202が同じでも、物品の種類(例えば、物品名205及び物品ID206)が違う場合は、別のオーダーとして扱われてもよい。一つのオーダーが二つ以上のオーダーに分けて管理されてもよいし、二つ以上のオーダーが一つのオーダーとして管理されてもよい。
以下、一つのオーダー(「対象オーダー」と呼ぶ)を例にして、説明する。処理ID201は、対象オーダーのIDを表す。伝票番号202は、いわゆる伝票の番号を表す。店名203は、対象オーダーで指定された物品の出荷先の店の名前を表す。店コード204は、当該店のコードを表す。物品名205は、対象オーダーで指定されている物品の名前を表す。物品ID206は、当該物品のIDを表し、個数207は、当該物品の数を表す。
納期208は、対象オーダーで指定されている物品が注文先(典型的には顧客)へ届けられる期限を表す。受信日時209は、対象オーダーを受信した日時を表す。作業日時210は、対象オーダーで指定されている物品が置かれている保管棚5を作業ステーションWSへ搬送する作業が行われる日時を表す。
例えば、オーダー管理装置402は、納期208から輸配送にかかる時間等を逆算して、実際に作業ステーションWSでピッキングを行う作業期限を算出する。オーダー管理装置402は、その算出された作業期限と受信日時209に基づいて、作業日時210を決定してもよい。例えば、作業期限が迫っているオーダーは、作業期限に余裕があるオーダーより作業優先度を高くしてもよい。また、作業期限に余裕がある複数のオーダーのうち、受信日時209が古いオーダー(先に受信したオーダー)は、受信日時209が新しいオーダー(後から受信したオーダー)より作業優先度を高くしてもよい。なお、作業日時210を決定する方法は、上述した例に限らず、他の方法であってもよい。また、作業日時210は、オーダー管理装置402が決定してもよいし、他の装置または管理者等が決定してもよい。
オーダー管理装置402は、決定した作業日時210を含めた各オーダーの情報について、オーダー情報20を作成および更新する。
図7は、在庫情報30の構成の一例を示す図である。オーダー管理装置402は、物品の入庫、物品のピッキング(出庫)、物品の入れ替え等の情報を取得して、それらの情報を基に、在庫情報30を作成および更新する。
在庫情報30は、物品に関する情報である。在庫情報30は、物品毎にレコードを有する。各レコードが、物品名301、物品ID302、在庫数303、棚ID304、物品位置305、ピッキング回数306及び物品重量307といった情報を保持する。
例えば、同一の物品が異なる保管棚DSに格納されている場合、当該同一の物品について複数のレコードが存在してもよい。同様に、同一の物品が同一の保管棚DSにおける異なる物品位置に格納されている場合も、当該同一の物品について複数のレコードが存在してもよい。
以下、一つの物品(「対象物品」と呼ぶ)を例にして、説明する。物品名301は、対象物品の名前を表す。物品ID302は、対象物品のIDを表す。在庫数303は、対象物品の在庫数を表す。棚ID304は、対象物品が配置されている保管棚DSのIDを表す。物品位置305は、当該保管棚DSにおける対象物品の位置を表す。例えば“A-U3R2”は、当該保管棚DSにおいて「棚面Aの上(U)から3番目、右(R)から2番目」を意味する。ピッキング回数306は、対象物品がピッキングされた回数を表す。物品重量307は、物品単体の重量(単位は例えば[Kg])を表す。
なお、ピッキング回数306は、保管棚DS単位でカウントされてもよいし、ピッキングされた物品数であってもよい。ピッキング回数306は、保管棚DSの配置入れ替えや、保管棚DS内の物品入れ替え等に利用されてよい。また、ピッキング回数306は、一定時間毎にリセットまたは更新されてもよく、例えば所定期間におけるピッキング回数としてもよく、故に「ピッキング頻度」と呼ばれてもよい。
図8は、レイアウト情報60の構成の一例を示す図である。レイアウト情報60は、自動搬送車ACが走行する通路または走行する複数のノードに関する情報(例えば各区画の位置、位置関係等の情報)を含む。
レイアウト情報60は、自動搬送車ACが通行可能な位置を示す搬送車通行可能ノード(移動用区画)601a、保管棚DSの位置を示す保管棚ノード(棚保管区画)601b、損傷した床ノード601c、他にも柱や壁の位置を示すノード、通行不可能エリアの位置を示すノード、などの情報である。レイアウト情報60は、図8に示すようにマップ上に管理されていてもよい。図8の例において、格子状に区切られた白色の各領域が搬送車通行可能ノード601a、グレーの各領域が保管棚ノード601b、右下がりのハッチングが施された領域が損傷した床ノード601cに相当する。レイアウト情報60は、管理者または運行管理装置403により、作成および更新されてもよい。
図9は、床情報70の構成の一例を示す図である。運行管理装置403は、床の情報を取得して、それらの情報を基に、床情報70を作成および更新する。
床情報70は、保管エリアW2の床の各区画に関する情報である。床情報70は、区画毎にレコードを有する。各レコードが、番地701、区画設定702、使用不可フラグ703、方向(棚なし)704、方向(棚あり)705、状態706、負荷(棚なし、直進)707、負荷(棚なし、旋回)708、負荷(棚あり、直進)709、負荷(棚あり、旋回)710といった情報を保持する。
以下、一つの区画を例に取る(「対象区画」と呼ぶ)を例にして、説明する。番地701は、対象区画の番地(例えばx座標値及びy座標値等の位置情報)を表す。区画設定702は、対象区画がどのような区画として設定されているかを表す。例えば、“棚保管区画”は、保管棚DSが保管(配置)される区画である。“移動用区画”は、棚保管区画以外の区画で、自動搬送車ACが走行可能な区画である。“移動用区画(WS1、G11)”は、作業ステーションWS1前かつゲートG11前の区画であり、作業ステーションWS1のゲートG11前に保管棚DSを搬送する場合の搬送先となる区画である。
使用不可フラグ703は、対象区画が使用不可(自動搬送車ACの移動経路から除外される区画)であるか否かを表すフラグである。例えば、区画設定702が“移動用区画”であっても、補修のために走行不可とする場合、使用不可フラグ703は使用不可と設定される。
方向(棚なし)704は、対象区画から棚なしの状態(保管棚DSを積載していない状態)の自動搬送車ACが移動可能な方向である。方向(棚あり)705は、対象区画から棚ありの状態(保管棚DSを積載した状態)の自動搬送車ACが移動可能な方向である。方向(棚なし)704や方向(棚あり)705の設定により、自動搬送車ACの移動可能な方向を論理的に制限するように設定可能である。例えば、一部の方向への移動を禁止して、残りの方向のみ移動可能と制限することもできる。例えば一方通行等を設定可能である。例えば、ある区画の方向(棚なし)704又は方向(棚あり)705が「-x,+y」である場合、当該区画からx座標値が減る方向の区画への移動及びy座標値が増す方向の区画への移動は可能であるが、他の方向への移動はできないように移動が制限されている。なお、移動可能な方向について、「+x」「-x」「+y」「-y」「±x」「±y」のいずれか、またはそれらの組み合わせで表現しているが、他の方法で表現されてもよい。
区画間は、双方向に移動可能に設定されてもよいし、一方向のみに移動可能に設定されてもよい。例えば、一部の区画間を一方向のみに移動可能な設定とすることで、自動搬送車ACの渋滞の発生を抑制又は低減し、全体の搬送効率を向上することが期待できる。ただし、一方向のみにしか移動できない区画を設定することにより、自動搬送車ACの移動経路が長くなる可能性がある。したがって、管理者又は運行管理装置403により、全体の搬送効率が向上するように、方向(棚なし)704や方向(棚あり)705が、予め又は動的に設定される。
また、保管棚DSを積載した状態の自動搬送車ACについては、棚保管区画に保管されている別の保管棚DSとの衝突を防ぐため、棚保管区画間の走行が不可となるように、方向(棚あり)705を設定してもよい。
状態706は、対象区画の状態を表す。例えば、状態706として、「正常」「凹凸あり(小)」「凹凸あり(中)」「損傷あり」といった状態を表す。ここで、「正常」は、対象区画が正常な状態であることを示す。「凹凸あり(小)」「凹凸あり(中)」は、対象区画の少なくとも一部に凹凸があり、対象区画を自動搬送車ACが走行するときに当該凹凸によって振動や衝撃を受ける状態であることを示す。「凹凸あり(中)」の区画を走行するときに受ける負荷(振動や衝撃)は、「凹凸あり(小)」の区画を走行するときに受ける負荷より大きい。「損傷あり」は、対象区画に損傷があり、走行不可(使用不可)な状態であることを示す。また、「凹凸あり」について、その凹凸部分を自動搬送車ACが走行するときに受ける振動や衝撃の大きさや、その凹凸自体の大きさによって、「凹凸あり(小)」「凹凸あり(中)」「凹凸あり(大)」というように、さらに詳細に状態を表してもよい。
例えば、各自動搬送車ACは、当該自動搬送車ACが有するセンサ(例えば、画像センサや振動センサ等)14により、各区画の床面に関する情報(各区画の床面の画像や、各区画を走行時に受ける振動の情報等)を取得し、運行管理装置403に送信する。運行管理装置403は、各自動搬送車ACから受信した床面に関する情報に基づいて、対象区画の状態を判定し、状態706を更新する。例えば、保管棚DSを積載していない状態の自動搬送車ACが対象区画を走行したときに受ける振動が、所定の閾値T1未満の場合は「正常」、所定の閾値T1以上かつ所定の閾値T2(但し、T2>T1とする)未満の場合は「凹凸あり(小)」、所定の閾値T2以上かつ所定の閾値T3(但し、T3>T2とする)未満の場合は「凹凸あり(中)」、所定の閾値T3以上の場合は「損傷あり」としてもよい。なお、対象区画の状態は、統計的に判定されてもよい。また、状態706は、他の方法で判定されてもよいし、管理者により設定されてもよい。
負荷(棚なし、直進)707、負荷(棚なし、旋回)708、負荷(棚あり、直進)709、負荷(棚あり、旋回)710は、自動搬送車ACが対象区画を走行(直進や旋回)したときに、自動搬送車ACが受ける負荷に関する値である。この負荷707~710は、自動搬送車ACの故障リスクを算出するために用いられる値である。この負荷707~710の値が大きいほど、自動搬送車ACが受ける振動や衝撃が大きく、故障リスクが高くなる。
負荷(棚なし、直進)707は、保管棚DSを積載していない状態の自動搬送車ACが対象区画を直進したときに、自動搬送車ACが受ける負荷に関する値である。負荷(棚なし、旋回)708は、保管棚DSを積載していない状態の自動搬送車ACが対象区画を旋回したときに、自動搬送車ACが受ける負荷に関する値である。負荷(棚あり、直進)709は、保管棚DSを積載している状態の自動搬送車ACが対象区画を直進したときに、自動搬送車ACが受ける負荷に関する値である。負荷(棚あり、旋回)710は、保管棚DSを積載している状態の自動搬送車ACが対象区画を旋回したときに、自動搬送車ACが受ける負荷に関する値である。
自動搬送車ACが対象区画を走行(直進や旋回)したときに、自動搬送車ACが受ける負荷(例えば振動や衝撃等)は、自動搬送車ACが積載している被搬送物が重いほうが大きくなる。例えば、自動搬送車ACが対象区画を走行したときに、自動搬送車ACが受ける負荷は、自動搬送車ACが保管棚DSを積載している状態のほうが、自動搬送車ACが保管棚DSを積載していない状態より大きい。そのため、負荷(棚あり、直進)709は負荷(棚なし、直進)707より大きく、負荷(棚あり、旋回)710は負荷(棚なし、旋回)708より大きい。
床情報70として、状態706の各分類について、それぞれ負荷707~710の値(所定の値)を対応づけて管理してもよい。例えば、状態706が「正常」である場合は、負荷707は「0.1」、負荷708は「0.3」、負荷709は「1」、負荷710は「3」と設定しておく。そして、運行管理装置403は、各区画の状態706を判定した後などに、負荷707~710の値を、当該区画の状態706に対応する所定の値に設定する。
また、負荷707~710は、状態706が「凹凸あり(小)」の場合のほうが「正常」の場合より大きな値に設定され、状態706が「凹凸あり(中)」の場合のほうが「凹凸あり(小)」の場合より大きな値に設定される。
また、床の各区画で、床の種類が異なる場合は、負荷707~710について、床の種類ごとに異なる値が設定されてもよい。例えば、衝撃吸収力が高く、衝撃や振動が小さくなる材質または構造の床(区画)は、相対的に又は絶対的に衝撃吸収力が低い床(区画)より、負荷707~710が低く設定されてもよい。
図10は、棚情報80の構成の一例を示す図である。運行管理装置403は、保管棚DSの搬送、保管棚DSの保管位置の変更等の情報を取得して、それらの情報を基に、棚情報80を作成および更新する。
棚情報80は、保管棚DSに関する情報である。棚情報80は、保管棚DS毎にレコードを有する。各レコードが、棚ID801、保管位置802、棚重量803(単位は例えば[Kg])、物品総重量804(単位は例えば[Kg])及び搬送回数805を保持する。
以下、一つの保管棚DS(「対象棚」と呼ぶ)を例にして、説明する。棚ID801は、対象棚のIDを表す。保管位置802は、対象棚が配置されている区画の位置情報(例えば座標)を表す。また、対象棚が搬送されている状態であれば、保管位置802は、対象棚の状態“搬送中”を表してもよい。対象棚がピッキングされている状態であれば、保管位置802は、対象棚の状態“ピッキング中”を表してもよい。
棚重量803は、対象棚の重量を表す。物品総重量804は、対象棚に配置されている全物品の総重量を表す。物品総重量804は、例えば、対象棚の棚ID304に対応した物品の在庫数303と物品重量307(物品単体の重量)とを基に、運行管理装置403により算出されてもよい。
搬送回数805は、対象棚の搬送タスクの実行回数を表す情報である。対象棚について、作業ステーションWSへの搬送タスクが実行される都度に、例えば運行管理装置403により、対象棚に対応した搬送回数805が更新される。なお、「搬送回数」は、一定時間毎にリセットまたは更新されてもよく、例えば所定期間における搬送回数としてもよく、故に、「搬送頻度」と呼ばれてもよい。
運行管理装置403は、搬送回数805(例えば、全保管棚DSの搬送回数805の統計)を基に、保管棚DSの保管位置の変更を行ってもよい。例えば、搬送回数805が相対的に(または所定の基準と比べて)少ない保管棚DSは、搬送コストの高い区画に保管されてもよい。例えば、搬送回数805が相対的に(または所定の基準と比べて)多い保管棚DSは、搬送コストの低い区画に保管されてもよい。これにより、搬送効率を高くすること、またピッキング効率を向上することが可能となる。
図11は、搬送車情報90の構成の一例を示す図である。運行管理装置403は、各自動搬送車ACの情報を取得して、それらの情報を基に、搬送車情報90を作成および更新する。例えば、運行管理装置403は、各自動搬送車ACから、自動搬送車ACの位置に関する情報や、自動搬送車ACの管理情報(装置ID、バッテリ残量、装置状態、棚の搬送情報、エラー情報等)や、自動搬送車ACが有するセンサ14で取得した情報を取得して、それらの情報を基に、搬送車情報90を作成および更新してもよい。
搬送車情報90は、自動搬送車ACに関する情報である。搬送車情報90は、自動搬送車AC毎にレコードを有する。各レコードが、装置ID901、棚フラグ902、位置903、バッテリ残量904、装置状態905、棚ID906、搬送先907、到着予定日時908及び故障リスク情報909といった情報を保持する。
以下、一つの自動搬送車AC(「対象自動搬送車」と呼ぶ)を例にして、説明する。装置ID901は、対象自動搬送車を一意に識別するための、対象自動搬送車のIDである。棚フラグ902は、対象自動搬送車が保管棚DS(被搬送物)を積載しているか否かを表す。位置903は、対象自動搬送車が位置する区画の位置情報(例えば座標)を表す。バッテリ残量904は、対象自動搬送車のバッテリ15の残量を表す。
装置状態905は、対象自動搬送車の状態を表す。“移動中”は、対象自動搬送車が移動していることを意味する。“空き”は、対象自動搬送車に棚ID(具体的には、棚IDを含んだ搬送タスク)が割り当てられていないことを意味する。装置状態905は、走行状態の情報を含んでいてもよい。走行状態の情報の例としては、例えば、各自動搬送車が直進状態、旋回状態、停止状態、加速状態、減速状態、被搬送物のリフトアップ中状態、被搬送物のリフトダウン状態の情報や、速度、加速度、角速度などの情報を含んでいてもよい。また、装置状態905は、走行状態の変化回数や、走行履歴情報(例えば累積走行距離、累積走行時間、累積旋回回数、累積旋回時間等)の情報を含んでいてもよい。
棚ID906は、対象自動搬送車に割り当てられている搬送タスクに含まれる棚ID(つまり、搬送タスクで指定された搬送対象の保管棚DSのID)を表す。搬送先907は、対象自動搬送車が搬送する保管棚DSの搬送先の位置を表し、搬送先の番地(座標)等の位置情報、または搬送先の位置を特定可能な搬送先のID等、搬送先の区画を識別する情報(ID)であってもよい。例えば、搬送先907は、作業ステーションWSのID又は位置情報であってもよいし、保管棚DSの保管位置であってもよい。
到着予定日時908は、対象自動搬送車が搬送先907(例えば作業ステーションWS)に到着する予定日時である。到着予定日時908は、例えば、対象自動搬送車の搬送先への移動経路を基に、運行管理装置403により算出された日時でよい。
故障リスク情報909は、対象自動搬送車の故障リスクに関する情報である。例えば、故障リスク情報909には、対象自動搬送車の故障リスク値が記録されており、これまで走行した経路等から算出される故障リスクの累計値であってもよい。
なお、図11が例示する搬送車情報90によれば、例えば、下記のことがわかる。
・棚フラグ902“無し”及び装置状態905“移動中”の自動搬送車ACは、棚ID906の保管棚DSを搬送するために、当該保管棚DSの保管位置802へ移動中である。当該自動搬送車ACが当該保管棚DSを積載したとき、棚フラグ902が“有り”に更新される。
・棚フラグ902“有り”及び装置状態905“移動中”の自動搬送車ACは、棚ID906の保管棚DSを搬送先907に搬送中である。
図12は、運行管理装置403による搬送車制御処理の一例を示すフローチャートである。搬送車制御処理は、自動搬送車ACに保管棚DSを棚保管区画から作業ステーションWSへ搬送させる場合に実行され、オーダーを処理するために繰り返し行われてもよい。
ステップS101で、経路生成部511は、オーダー情報20の各オーダー(オーダー情報20のレコード)を、作業日時210の昇順に並べる。作業日時210の昇順以外の順序にオーダーがソートされてもよい。ソートされた各オーダーについて、S102~S104が行われる。また、経路生成部511が、複数のオーダーを一つのオーダーにまとめ、そのようなまとめられたオーダーに対してS102~S104が行われてもよい。一つのオーダーにまとめられる複数のオーダーは、同じ保管棚DSに含まれる物品のオーダーであるといった所定種類の要素が共通するオーダーであってもよい。ここでは、一つのオーダー(「対象オーダー」と呼ぶ)を例にして、説明する。
ステップS102で、経路生成部511は、対象オーダーについて、ピッキング対象となる物品を搭載する保管棚DS(「対象棚」と呼ぶ)と、当該対象棚の位置とを特定する。例えば、経路生成部511は、オーダー情報20と在庫情報30を基に、対象オーダーで指定されている物品名205及び物品ID206に一致する、物品名301及び物品ID302に、対応する棚ID304を特定する。経路生成部511は、棚情報80を基に、特定した棚ID304に一致する棚ID801に対応した保管位置802を特定する。
ステップS103で、経路生成部511は、S102で特定された保管位置802にある対象棚を搬送する自動搬送車AC(「対象自動搬送車」と呼ぶ)を選択する。例えば、経路生成部511は、搬送車情報90を参照して、装置状態905が「空き」である自動搬送車ACのうち、保管位置802との距離に基づいて(例えば保管位置802に一番近い位置903にいる)自動搬送車ACを選択してもよい。なお、エリアの種類が複数ある場合には、例えば、保管位置802と同じエリアにいる自動搬送車ACの中から選択してもよい。また、経路生成部511は、バッテリ残量904が少ない(例えば、バッテリ残量904が所定の閾値以下である)自動搬送車ACや、装置状態905が故障状態の自動搬送車ACは、選択しないように制御可能である。
また、例えば装置状態905が「移動中」の自動搬送車ACであっても、到着予定日時908が近く、その搬送先907が対象棚の保管位置802に近い場合、当該対象棚の搬送を他の自動搬送車ACより早く実行できるときがある。その場合、経路生成部511は、対象自動搬送車として、当該「移動中」の自動搬送車ACを選択してもよい。このように、経路生成部511は、搬送車情報90を参照して、各自動搬送車ACの位置903、バッテリ残量904、装置状態905、搬送先907、到着予定日時908及び対象棚の保管位置802に基づき、対象自動搬送車を選択してもよい。
なお、装置状態905が「空き」である自動搬送車ACの位置903と対象棚の保管位置802との距離や、装置状態905が「移動中」の自動搬送車ACの搬送先907と対象棚の保管位置802との距離は、経路生成部511は、レイアウト情報60を参照して算出してもよい。
ステップS104で、経路生成部511は、移動経路を作成する移動経路作成処理を実行する。この処理については、図13を用いて後述する。
ステップS105で、経路生成部511は、対象自動搬送車に、S104で作成した移動経路に従い、搬送先(作業ステーションWS)へ対象棚を搬送させるように、通信部505を通して移動指示を送信する。移動指示には、作成した移動経路の情報が含まれている。
図13は、運行管理装置403による移動経路作成処理(図12のステップS104)の一例を示すフローチャートである。
ステップS601において、経路生成部511は、ダイクストラ法などの経路探索アルゴリズムを用いて、レイアウト情報60や床情報70(例えば各区画の使用不可フラグ703や方向704~705等)を基に、対象自動搬送車の現在位置(位置903)から目的地(例えば搬送先となる作業ステーションWS)までの経路候補を複数生成する。ここで、経路は、例えば、対象自動搬送車の現在位置(位置903)から対象棚の保管位置802を経由して搬送先(作業ステーションWS)までの経路であってもよい。また、経路生成部511は、対象自動搬送車の現在位置から目的地までの経路を、例えば対象自動搬送車の現在位置(位置903)から対象棚の保管位置802までの経路と、当該保管位置802から搬送先(作業ステーションWS)までの経路とに分割する等、2以上の経路に分割したうえで、其々の経路候補を生成してもよい。
なお、対象棚の搬送先は、管理者または作業者Mの指示等によって決定してもよい。また、経路生成部511によって、オーダー情報20のオーダーに基づき、各作業ステーションWSで必要な作業タスク(どの物品をピッキングするか等)を割り当て、対象オーダーの物品のピッキングの作業タスクを割り当てられた作業ステーションWSを搬送先として決定してもよい。また、対象棚の保管位置802等によって作業ステーションWS(例えば、対象棚の保管位置802に一番近い作業ステーションWSや、対象棚の保管位置802または対象自動搬送車に対応づけられた作業ステーションWS)を、経路生成部511が決定してもよい。また、搬送先の候補となる作業ステーションWSが複数ある場合は、オーダー情報20や、作業ステーションWSの混雑状況や、作業タスクの進捗状況、他の作業タスクとの関連性等を考慮して、作業効率(ピッキング効率)及び搬送効率が良い作業ステーションWSを、経路生成部511が決定してもよい。
経路効率算出部513は、例えば経路探索アルゴリズムによって、対象自動搬送車が現在地から目的地に至るための各経路候補に対して、経路効率を算出する。この際、例えば、経路候補を構成する複数のノードの個数、経路候補の距離、又は、経路候補を構成する複数のノード間に設定された重みなどを用いてもよい。経路効率算出部513は、算出した各経路候補の経路効率を、記憶部502に保管しておく。なお、経路効率は、移動コストの値(例えば移動距離や移動時間等)であってもよい。
ステップS602において、故障リスク算出部512は、各経路候補とその効率(移動コスト)、レイアウト情報60、床情報70、棚情報80、搬送車情報90等の情報に基づいて、対象自動搬送車が各経路候補を走行するときの故障リスク値を算出する。故障リスク値の算出においては、各経路候補に含まれる各ノードの床面状態に関する値x1(例えば負荷707~負荷710や損傷度等)、各経路候補の移動コストx2(例えば移動距離や移動時間等)、対象自動搬送車の走行状態x3(例えば速度、加速度、角速度等)、対象自動搬送車の被搬送物情報x4(例えば被搬送物の有無、被搬送物の重量等)、対象自動搬送車の走行状態の変化数x5などを用いてもよい。被搬送物の重量は、例えば、対象棚の棚重量803と、対象棚の物品総重量804の合計である。なお、搬送車情報90に各自動搬送車の重量を格納しておき、対象自動搬送車と被搬送物の合計重量を算出して、故障リスク値の算出に用いてもよい。
故障リスク算出部512による故障リスク値の算出において用いられるレイアウト情報60には、床ノード601cの損傷度が含まれる。損傷度は、例えば、無損傷状態を0、搬送車が通行不可能な完全損傷状態を任意の値Xとして、X+1段階の離散値で表しても良く、任意の実数による連続値で表しても良い。損傷度の表現方法に関しては、これらに限定されない。また、床情報70が、各区画の損傷度の情報を有していてもよい。なお、故障リスク値の算出において用いられる各区画の床面状態に関する値(例えば負荷707~負荷710や損傷度等)は、各経路候補に含まれる区画全てに関するそれらの値が用いられてもよいし、損傷状態の区画のみに関するそれらの値に限定して用いられてもよい。
この際、例えば、前述のx1~x5を変数とした線形関数を用いて、故障リスク値y=a1×x1+a2×x2+a3×x3+a4×x4+a5×x5のように算出してもよい。a1~a5は重みを表す。なお、故障リスク値の算出に関しては、これらの方法に限定されず、任意の線形、非線形関数であってもよく、関数についても、管理者が設定してもよく、機械学習などの方法によって求めてもよい。また、故障リスク値の算出において、少なくとも一部の変数を除外してもよいし、他の変数を追加してもよい。故障リスク値yを算出するための上記の数式は、故障リスクに関する情報の少なくとも一部として、制御システム400の記憶部502に格納されてもよい。
故障リスク算出部512は、搬送車情報90の故障リスク情報909を用いて、故障リスクを算出してもよい。故障リスク情報909には、対象自動搬送車の故障リスク値が記録されており、これまで走行した経路等から算出される故障リスク値の累計値であってもよい。故障リスク算出部512は、例えば、対象自動搬送車が各経路候補を走行するときの故障リスク値の増加分を、これまでの累計となる故障リスク値(故障リスク情報909)に加えることで、故障リスク値yを算出してもよい。
各自動搬送車ACの故障リスク値(故障リスク情報909)は、各自動搬送車ACの状態が変更されたとき、例えば、経路候補から1つを選択し、選択された経路を使用して移動を完了されたとき等のタイミングで、故障リスク算出部512により更新される。なお、この状態の変化は、移動完了に限定されるものではなく、例えば、他の自動搬送車ACとの衝突を防ぐための停止、移動方向を変えるための停止等であっても良い。
ステップS603で、故障リスク算出部512は、各経路候補の故障リスク値が、所定の閾値を超えないかどうかを判断し、故障リスク値が閾値を超えない経路候補が存在しない場合は、ステップS606に進み、存在する場合はステップS604に進む。
ステップS604で、評価部514は、各経路候補について、ステップS601で算出した経路効率と、ステップS602で算出した故障リスク値を用いて評価値を算出する。この際、例えば、前述の其々を変数w1(経路効率)、w2(故障リスク値)とした線形関数を用いて、評価値z=b1×w1+b2×w2のように算出しても良い。評価値の算出に関しては、これらの方法に限定されず、任意の線形、非線形関数であっても良く、関数についても、管理者が設定しても良く、機械学習などの方法によって求めても良い。
ステップS605で、経路生成部511は、評価値が最も小さいものを最終的な経路として、決定する。尚、実施例では、経路評価値が最も小さいものを最終経路としたが、経路評価値の算出方法により、大きいものが選択されても良く、故障リスク値と経路効率(移動効率)を考慮して最適な経路を、最終的な経路として選択されればよい。S605の後、図12のS105が実行される。
尚、ステップS601の経路探索アルゴリズムにおいては、ダイクストラ法やA*法などを使用してよく、各経路探索アルゴリズムにおいては、ノード間の距離、ノード間に設定された重み、等を用いてよい。また、ノード間に設定された重みについては、ノード間ごとに任意の値を設定してよく、例えば、自動搬送車ACの存在の有無によって値を変更しても良い。
また、図12及び図13で説明した処理は、自動搬送車ACに保管棚DSを棚保管区画から作業ステーションWSへ搬送させる場合を例として説明したが、それ以外の場合であっても、自動搬送車ACが移動する場合に適用可能である。したがって、図12及び図13で説明した処理において、搬送先は、作業ステーションWSのみに限定されない。
例えば、作業ステーションWSで保管棚DSに対する作業が完了した後、作業ステーションWSから棚保管区画に当該保管棚DSを搬送する場合は、図12のS104(すなわち図13の処理)とS105を実行すればよい。なお、搬送を行う自動搬送車ACは、作業ステーションWSに搬送した自動搬送車ACであればよいし、他の自動搬送車を選択する場合はS103を実行してもよい。搬送先となる棚保管区画は、元の棚保管区画であってもよいし、棚情報80の搬送回数805を基に別の棚保管区画を搬送先としてもよい。例えば、相対的に搬送回数が多い保管棚DSは搬送コストが低い棚保管区画(例えば作業ステーションWSへの移動距離または移動時間が小さい区画)として、相対的に搬送回数が低い保管棚DSは搬送コストが高い棚保管区画(例えば作業ステーションWSへの移動距離または移動時間が大きい区画)としてもよい。
また、例えば、保管棚DSの配置(棚保管区画)を変更するために、自動搬送車ACに棚保管区画から別の棚保管区画へ保管棚DSを搬送させる場合は、図12のS102~S105(S104に相当する図13の処理を含む)を実行すればよい。上述のように、棚情報80の搬送回数805を基に、保管棚DSの配置の変更が行われてもよい。例えば、相対的に搬送回数が多い保管棚DSが、搬送コストが高い棚保管区画にある場合、その保管棚を対象に搬送を実施してもよい。
制御システム400、搬送システム100および制御方法は、例えば、以下に説明する構成であってもよい。
制御システム400は、記憶部502と制御部501とを備える。記憶部502は、被搬送物を搬送可能な搬送車(自動搬送車AC)の故障リスクに関する情報(例えば、搬送車情報90の故障リスク情報909等)と、搬送車が走行可能な走行エリア(保管エリアW2)の床面状態に関する情報(例えば、床情報70の状態706、負荷707~710)と、を記録する。制御部501は、第一の地点から第二の地点に搬送車が移動する経路を作成するとき、少なくとも搬送車の故障リスクに関する情報と、床面状態に関する情報に基づいて、搬送車が移動する経路を作成する。
搬送車の故障リスクと床面状態に応じた適切な経路を作成できるため、搬送システム100の信頼性を向上できる。例えば、故障リスクの高い(所定の閾値より高い)搬送車には、床面状態が悪い区画を通らない経路を作成して移動指示することが可能となり、搬送車が経路に沿って移動中に故障する可能性を低減できる。また、搬送車の長寿命化も可能となる。
制御部501は、少なくとも搬送車の故障リスクに関する情報と、床面状態に関する情報と、搬送車が前記経路で搬送する被搬送物の有無に基づいて、搬送車が移動する経路を作成する。
記憶部502は、被搬送物の重量に関する情報(例えば、棚情報80の棚重量803、物品総重量804)を記録する。制御部501は、少なくとも搬送車の故障リスクに関する情報と、床面状態に関する情報と、搬送車が前記経路で搬送する被搬送物の重量に関する情報に基づいて、搬送車が移動する経路を作成する。
搬送車の走行路となる床の床面状態が悪い場合(例えば、床に損傷が生じている場合)、又は、床面に凹凸がある場合、搬送車が当該床面を通過する際に、搬送車に振動などの衝撃が加わることで、搬送車に損耗が発生しうる。また、このような損耗が搬送車に蓄積されると、搬送車が故障するリスクとなり得る。ここで、搬送車が被搬送物を搬送している場合、被搬送物を搬送していない場合と比べて、搬送車への振動、衝撃が大きくなる。また、搬送車が重い被搬送物を搬送している場合、より軽い被搬送物を搬送している場合と比べて、搬送車への振動、衝撃が大きくなる。したがって、「被搬送物の有無」または「被搬送物の重量に関する情報」に基づいて、搬送車が移動する経路を作成することで、搬送システム100の信頼性を向上できる。例えば、故障リスクの高い(所定の閾値より高い)搬送車が被搬送物を搬送する場合、または重い(所定の閾値より重い)被搬送物を搬送する場合には、床面状態が悪い区画を通らない経路を作成して移動指示することが可能となり、搬送車が経路に沿って移動中に故障する可能性を低減できる。
制御部501は、搬送車が移動する経路を作成するとき、複数の経路候補を作成する。制御部501は、複数の経路候補の其々について、搬送車が当該経路候補に従い移動したときの故障リスク値を算出し、算出した故障リスク値と閾値を比較する。制御部501は、比較した結果に基づいて、複数の経路候補から前記経路を絞り込む。
制御部501は、複数の経路候補の其々について、移動コスト(例えば、経路効率)を算出する。制御部501は、少なくとも故障リスク値と、移動コストを用いて、複数の経路候補の其々について評価値を算出する。制御部501は、少なくとも評価値を基に、複数の経路候補の中から、搬送車が移動する経路を決定する。
制御部501は、故障リスク値と閾値を比較した結果、複数の経路候補のうち、いずれの経路候補の故障リスク値も、閾値を超える場合、端末(例えば、出力部504)に通知する。
記憶部502は、被搬送物の位置情報(例えば、棚情報80の保管位置802)を記録する。制御部501は、少なくとも搬送車が過去に走行したエリアと当該エリアの床面状態に基づいて、搬送車の故障リスクに関する情報を算出する。制御部501は、複数の経路候補の其々についての床面状態に関する情報と、搬送車が搬送する被搬送物の位置情報と、搬送車の故障リスクに関する情報に基づいて、故障リスク値を算出する。
制御部501は、複数の経路候補の其々についての床面状態に関する情報と、搬送車が搬送する被搬送物の位置情報と、被搬送物の重量に関する情報と、搬送車の故障リスクに関する情報に基づいて、故障リスク値を算出する。
制御部501は、少なくとも搬送車が過去に走行したときの走行状態に基づいて、搬送車の故障リスクに関する情報を算出する。ここで、当該走行状態は、当該搬送車の速度、加速度、角速度、直進または旋回の走行モードのうち、少なくとも一つ以上の状態である。
制御部501は、少なくとも搬送車が走行した走行時間に基づいて、搬送車の故障リスクに関する情報を算出する。
制御部501は、少なくとも搬送車の走行状態が変化した回数に基づいて、搬送車の故障リスクに関する情報を算出する。
制御部501は、第一搬送車と、第二搬送車を含む複数の搬送車について、其々の故障リスクに関する情報を算出する。制御部501は、複数の搬送車の其々について、当該搬送車の前記故障リスクに関する情報により走行可能な床面状態を決定する。制御部501は、決定した当該搬送車が走行可能な床面状態と、床面状態に関する情報に基づいて、当該搬送車が移動する経路を作成する。このとき、第一搬送車の走行可能な床面状態と、第一搬送車とは故障リスクに関する情報が異なる第二搬送車の走行可能な床面状態が異なる場合がある。例えば、第一搬送車が故障リスク情報が所定の閾値より高い場合は、状態706が「正常」の床のみ走行可能とし、第二搬送車が故障リスク情報が所定の閾値以下の場合は、状態706が「正常」及び「凹凸あり」の床を走行可能として、制御部501は経路を作成してもよい。
搬送システム100は、被搬送物を搬送可能な搬送車と、記憶部502と、制御部501と、を備える。記憶部502は、搬送車の故障リスクに関する情報と、搬送車が走行可能な走行エリアの床面状態に関する情報と、を記録する。制御部501は、第一の地点から第二の地点に搬送車が移動する経路を作成するとき、少なくとも搬送車の故障リスクに関する情報と、床面状態に関する情報に基づいて、搬送車が移動する経路を作成する。
また、被搬送物は、物品を搭載する棚(保管棚DS)であってもよい。搬送システム100は、棚をさらに備えていてもよい。
被搬送物を搬送可能な搬送車を制御する制御システムにおける、搬送車の制御方法であって、搬送車の故障リスクに関する情報と、搬送車が走行可能な走行エリアの床面状態に関する情報と、を取得するステップと、第一の地点から第二の地点に搬送車が移動する経路を作成するとき、少なくとも搬送車の故障リスクに関する情報と、床面状態に関する情報に基づいて、搬送車が移動する経路を作成するステップと、前記経路に基づいて、搬送車の移動を制御するステップと、を含む。
AC: 自動搬送車
DS: 保管棚
SS: 仕分棚
G、Gi:ゲート
M、Mi:作業者
Ti: 端末
W: 倉庫
W1: 作業エリア
W2: 保管エリア
WS: 作業ステーション
100:搬送車制御システム(搬送システム)
400:制御システム

Claims (15)

  1. 被搬送物を搬送可能な搬送車の故障リスクに関する情報と、前記搬送車が走行可能な走行エリアの床面状態に関する情報と、を記録する記憶部と、
    第一の地点から第二の地点に前記搬送車が移動する経路を作成するとき、少なくとも前記搬送車の故障リスクに関する情報と、前記床面状態に関する情報に基づいて、前記搬送車が移動する経路を作成する制御部と、
    を備える制御システム。
  2. 前記制御部は、少なくとも前記搬送車の故障リスクに関する情報と、前記床面状態に関する情報と、前記搬送車が前記経路で搬送する被搬送物の有無に基づいて、前記搬送車が移動する経路を作成する
    請求項1に記載の制御システム。
  3. 前記記憶部は、前記被搬送物の重量に関する情報を記録し、
    前記制御部は、少なくとも前記搬送車の故障リスクに関する情報と、前記床面状態に関する情報と、前記搬送車が前記経路で搬送する前記被搬送物の重量に関する情報に基づいて、前記搬送車が移動する経路を作成する
    請求項1に記載の制御システム。
  4. 前記制御部は、前記搬送車が移動する経路を作成するとき、
    複数の経路候補を作成し、
    前記複数の経路候補の其々について、前記搬送車が当該経路候補に従い移動したときの故障リスク値を算出し、算出した前記故障リスク値と閾値を比較し、
    前記比較した結果に基づいて、前記複数の経路候補から前記経路を絞り込む
    請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の制御システム。
  5. 前記制御部は、前記複数の経路候補の其々について、移動コストを算出し、
    少なくとも前記故障リスク値と、前記移動コストとを用いて、前記複数の経路候補の其々について評価値を算出し、
    少なくとも前記評価値を基に、前記複数の経路候補の中から、前記搬送車が移動する経路を決定する
    請求項4に記載の制御システム。
  6. 前記制御部は、前記故障リスク値と前記閾値とを比較した結果、前記複数の経路候補のうち、いずれの経路候補の前記故障リスク値も、前記閾値を超える場合、端末に通知する
    請求項4に記載の制御システム。
  7. 前記記憶部は、前記被搬送物の位置情報を記録し、
    前記制御部は、
    少なくとも前記搬送車が過去に走行したエリアと当該エリアの床面状態に基づいて、前記搬送車の故障リスクに関する情報を算出し、
    前記複数の経路候補の其々についての前記床面状態に関する情報と、前記搬送車が搬送する前記被搬送物の位置情報と、前記搬送車の故障リスクに関する情報とに基づいて、前記故障リスク値を算出する
    請求項5に記載の制御システム。
  8. 前記制御部は、
    前記複数の経路候補の其々についての前記床面状態に関する情報と、前記搬送車が搬送する前記被搬送物の位置情報と、前記被搬送物の重量に関する情報と、前記搬送車の故障リスクに関する情報に基づいて、前記故障リスク値を算出する
    請求項7に記載の制御システム。
  9. 前記制御部は、少なくとも前記搬送車が過去に走行したときの走行状態に基づいて、前記搬送車の故障リスクに関する情報を算出し、
    前記走行状態は、前記搬送車の速度、加速度、角速度、直進または旋回の走行モードのうち、少なくとも一つ以上の状態である
    請求項8に記載の制御システム。
  10. 前記制御部は、少なくとも前記搬送車が走行した走行時間に基づいて、前記搬送車の故障リスクに関する情報を算出する
    請求項8に記載の制御システム。
  11. 前記制御部は、少なくとも前記搬送車の走行状態が変化した回数に基づいて、前記搬送車の故障リスクに関する情報を算出する
    請求項8に記載の制御システム。
  12. 前記制御部は、
    第一搬送車と、第二搬送車を含む複数の搬送車について、其々の故障リスクに関する情報を算出し、
    前記複数の搬送車の其々について、当該搬送車の前記故障リスクに関する情報により走行可能な床面状態を決定して、
    決定した当該搬送車が走行可能な床面状態と、前記床面状態に関する情報に基づいて、当該搬送車が移動する経路を作成し、
    第一搬送車の走行可能な床面状態と、前記第一搬送車とは故障リスクに関する情報が異なる第二搬送車の走行可能な床面状態が異なる
    請求項1に記載の制御システム。
  13. 被搬送物を搬送可能な搬送車と、
    前記搬送車の故障リスクに関する情報と、前記搬送車が走行可能な走行エリアの床面状態に関する情報と、を記録する記憶部と、
    第一の地点から第二の地点に前記搬送車が移動する経路を作成するとき、少なくとも前記搬送車の故障リスクに関する情報と、前記床面状態に関する情報に基づいて、前記搬送車が移動する経路を作成する制御部と、
    を備える搬送システム。
  14. 前記被搬送物は、物品を搭載する棚であり、
    前記棚をさらに備える
    請求項13に記載の搬送システム。
  15. 被搬送物を搬送可能な搬送車を制御する制御システムにおける、前記搬送車の制御方法であって、
    前記搬送車の故障リスクに関する情報と、前記搬送車が走行可能な走行エリアの床面状態に関する情報と、を取得するステップと、
    第一の地点から第二の地点に前記搬送車が移動する経路を作成するとき、少なくとも前記搬送車の故障リスクに関する情報と、前記床面状態に関する情報に基づいて、前記搬送車が移動する経路を作成するステップと、
    前記経路に基づいて、前記搬送車の移動を制御するステップと、
    を含む制御方法。
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