JP7452443B2 - 圧延モデルの学習方法 - Google Patents

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Description

本発明は、圧延プロセスに用いられる圧延モデルの学習方法に関する。
圧延プロセスでは、所望の寸法、温度、機械特性などを有する圧延材を圧延するために、各種の制御が行われている。各種の制御としては、設定制御とダイナミック制御が例示される。設定制御では、圧延モデルを用いて、圧延プロセスにおける圧延材の変形、温度といった現象が予測される。設定制御では、この予測結果に基づいて、圧延機のロールギャップ、圧延速度、冷却水量といった制御対象の制御量の設定値が計算される。
圧延モデルは、典型的に、理論式や実験式に基づいて構築される。高品質な製品の製造や安定した圧延の実現のためには、圧延モデルの予測精度が重要である。しかしながら、実際の圧延では、理論式や実験式では考慮されていない種々の誤差要因によって、十分な予測精度が得られない場合がある。そこで、これらの誤差要因による予測誤差を小さくするため、過去の圧延データを利用した圧延モデルの予測精度の改善が行われている。
過去の圧延データを利用した改善技術としては、特開2004-355189号公報に開示の技術が例示される。この従来技術では、任意の要求条件と、実績データベースに保存されている過去の圧延での条件との類似度が計算される。この従来技術では、また、この類似度に基づいて予測式が構築され、上記任意の要求条件における結果が、この予測式に基づいて予測される。
特開2004-355189号公報
上記従来技術によれば、任意の要求条件と、この要求条件における結果との関係を考慮した予測ができる。しかしながら、予測式を構築するための処理が複雑化し易く、計算負荷が大きいという問題がある。また、予測式が重回帰式で表されることから、構築される予測式の解釈性が優れているとは言い難い。
別の従来技術として、圧延プロセスにおける現象の説明変数を用いて層別化された学習テーブルの参照によって、当該現象の目的変数を計算する手法が例示される。学習テーブルの各層には圧延モデルの学習係数が記憶されており、この従来手法では、説明変数のデータに対応する学習係数が学習テーブルから抽出される。目的変数の計算は、この学習係数により特定された圧延モデルを用いて行われる。
この従来手法では、また、圧延モデルを用いて計算された目的変数の予測値と、これに対応する実績値との誤差(誤差率)が計算される。そして、この誤差に基づいて、予測値の計算時に抽出された学習係数の更新が行われる。よって、この従来手法によれば、説明変数に起因する誤差を改善することが期待される。しかしながら、説明変数以外の変数に起因する誤差には対処できないという弱点がある。
上記弱点は、既存の説明変数を除いた変数のうちから、目的変数と相関を有する適切なものを選び出すことにより解消すると考えられる。しかしながら、この場合は、選出した変数の総数が増えた分だけ学習テーブルも拡張される。そのため、学習係数が安定化するまでの時間が膨大となり、予測の精度が却って低下するおそれがあった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、圧延プロセスにおける現象の目的変数の予測を学習テーブルの参照によって行う場合において、当該学習テーブルの学習係数の安定化に要する時間が膨大となるのを抑えつつ、当該予測の精度を高める技術を提供することを目的とする。
本発明は、圧延プロセスにおける現象を予測するための圧延モデルの学習方法であり、次の特徴を有する。
前記学習方法は、
前記現象の説明変数を用いて層別化された学習テーブルと、前記説明変数のデータと、に基づいて、前記学習テーブルから圧延モデルの学習係数を抽出するステップと、
前記学習係数により特定された圧延モデルを用いて前記現象の目的変数の予測値を計算するステップと、
前記目的変数の予測値と、当該予測値に対応する前記目的変数の実績値との誤差に基づいて、前記学習係数を更新するステップと、
を備える。
前記学習方法は、更に、
前記目的変数と相関を有する複数の変数を含む相関変数の過去のデータセットを規格化するステップと、
前記規格化された過去のデータセットの主成分分解によって、当該過去のデータセットの複数の主成分を計算するステップと、
前記複数の主成分のうちの第一主成分を前記説明変数に追加し、当該第一主成分の重み係数を用いて前記学習テーブルを拡張するステップと、
前記過去のデータセットの規格化に用いた規格化係数を用いて、前記予測値の計算時における前記相関変数のデータセットを示す予測時データセットを規格化するステップと、
前記予測時データセットと、前記重み係数とを用いて、前記予測時データセットの主成分を計算するステップと、
前記予測時データセットの主成分のデータと、前記予測値の計算時に使用された前記説明変数のデータと、に基づいて、前記予測値の計算時に使用された学習係数を示す予測時学習係数を、前記拡張された学習テーブルから抽出するステップと、
前記予測時学習係数により特定された圧延モデルを用いて前記予測値を計算するステップと、
前記予測時学習係数より特定された圧延モデルにより計算された前記予測値と、当該予測値に対応する前記目的変数の実績値との誤差に基づいて、前記拡張された学習テーブルを更新するための学習係数を示す更新用学習係数を計算するステップと、
前記更新用学習係数を用いて、前記拡張された学習テーブルに格納されている前記予測時学習係数を更新するステップと、
を備える。
本発明によれば、元の学習テーブルの説明変数以外に起因する誤差についても、新たに追加した説明変数により考慮することが可能となる。また、この追加される説明変数は、目的変数と相関を有する複数の変数の第一主成分である。そのため、元の学習テーブルに複数の変数を追加した場合と同じ効果を、単一の説明変数の追加により得ることができる。従って、学習テーブルの最小限の拡張によって、予測の精度を改善することが可能となる。また、この拡張は、既存の学習テーブルにおいて行われることから、実装が比較的容易であるという利点もある。
学習テーブルの拡張後に行われる主成分の計算は、第一主成分の重み係数と、予測時データセットとに基づいて簡単に実行することができる。従って、学習テーブルの学習係数が安定化に要する時間が膨大となるのを抑えることも可能となる。
本実施形態に係る学習方法を実現するための装置構成例を示す図である。 学習テーブル拡張機能による拡張前の学習テーブルの一例を示している。 学習テーブル拡張機能による拡張後の学習テーブルの一例を示している。 本実施形態に係る学習方法を説明する図である。 本実施形態に係る学習方法による効果を説明する図である。
以下、図1~5を参照しながら本発明の実施形態に係る圧延モデルの学習方法について説明する。
1.学習方法の前提
まず、本実施形態に係る学習方法の前提について説明する。
1-1.装置構成例の説明
図1は、本実施形態に係る学習方法を実現するための装置構成例を示す図である。本実施形態に係る学習方法は、圧延ラインのプロセス制御計算機1において行われる。プロセス制御計算機1は、所望の寸法、温度、機械特性などを有する圧延材を製造するように、圧延機のロールギャップ、圧延速度、冷却水の水量といった制御対象の制御量の設定値を計算する。
プロセス制御計算機1は、典型的には、処理装置、記憶装置及び入出力インターフェースを有するコンピュータである。重み係数同定機能11、学習テーブル拡張機能12、主成分計算機能13及び設定計算機能16は、本実施形態に係る学習方法に特に関連する機能である。これらの機能は、プロセス制御計算機1の処理装置が、記憶装置に格納された所定のプログラムを処理することにより実現される。学習テーブル14及び過去圧延データベース15は、本実施形態に係る学習方法に特に関連する記憶装置の一例である。
1-2.設定計算方法
プロセス制御計算機1(処理装置)は、上位計算機から圧延命令情報2を受け取る。圧延命令情報2としては、スラブの厚さ、幅、鋼種といったスラブ情報や、コイルの目標厚、目標幅、目標温度といったコイル目標情報が例示される。プロセス制御計算機1は、また、過去圧延データベース15から、目的変数と相関を有する変数(以下、「相関変数」とも称す。)の過去のデータセットを受け取る。この相関変数は、目的変数と相関を有する少なくとも2種類の変数を含んでいるものとする。
本明細書において、「目的変数」とは、圧延プロセスにおける現象を数値化した量(物理量)であって、圧延モデルを用いて予測される。目的変数と相関変数の相関度は、例えば、目的変数への影響度に基づいて評価される。目的変数としては、圧延プロセスにおける変形抵抗が例示される。この場合、材種、歪み速度及び温度は、相関変数に該当する。目的変数の別の例としては、圧延プロセスにおける荷重がある。この場合、材種、材料成分及び温度は、相関変数に該当する。厚さ、幅などの寸法情報が相関変数に含まれていてもよい。
相関変数の過去のデータセットは、重み係数同定機能11による規格化処理に供される。重み係数同定機能11は、規格化されたデータセットの主成分分解を実行する。主成分分解により得られた第一主成分のデータと、その重み係数のデータは、学習テーブル拡張機能12に送られる。第一主成分の重み係数のデータと、規格化処理に使用した規格化係数のデータとは、主成分計算機能13に送られる。
学習テーブル拡張機能12は、第一主成分のデータと、その重み係数のデータとを重み係数同定機能11から受け取る。学習テーブル拡張機能12は、第一主成分を「新たな説明変数」として追加し、この第一主成分に基づいて学習テーブル14を拡張する。学習テーブル拡張機能12は、また、第一主成分の重み係数のデータを、拡張後の学習テーブル14に格納する。
主成分計算機能13は、重み係数のデータと、規格化係数のデータとを重み係数同定機能11から受け取る。主成分計算機能13は、また、目的変数の予測値の計算時(つまり、現行圧延材の圧延時)における相関変数のデータセット(以下、「予測時データセット」とも称す。)を、設定計算機能16から受け取る。主成分計算機能13は、重み係数のデータと、規格化係数のデータと、予測時データセットとに基づいて、予測時データセットの主成分を計算する。主成分計算機能13は、また、この主成分のデータが、拡張後の学習テーブル14の何れの層に属しているのかを特定する。そして、主成分計算機能13は、特定した層情報を設定計算機能16に送る。
設定計算機能16は、主成分計算機能13により特定された層情報を受け取る。設定計算機能16は、また、目的変数の予測時に使用した説明変数のデータに基づいて、当該現在値が拡張後の学習テーブル14の何れの層に属しているのかを特定する。設定計算機能16は、また、これらの層情報を用いた学習テーブル14の参照により、学習係数を検索する。そして、設定計算機能16は、学習テーブル14から取得した学習係数を用いて圧延モデルを特定し、目的変数を計算する。更に、設定計算機能16は、この目的変数の予測値に基づいて制御対象の制御量の設定値を計算し、これを制御対象3に送る。
1-3.学習テーブル
図2及び3を参照して、学習テーブル14の一例を説明する。なお、図2は、学習テーブル拡張機能12による拡張前の学習テーブル14の一例を示している。また、図3は、学習テーブル拡張機能12による拡張後の学習テーブル14の一例を示している。
図2に示される例では、学習テーブル14が、2種類の説明変数x(x1及びx2)の適当な範囲により区切られた複数の領域を有している。説明変数x1はn個に区分され、説明変数x2はm個に区分されている。各区分には、圧延モデルM(x1,x2)を特定するための学習係数pが格納されている。図2においては2種類の説明変数x(x1及びx2)により学習テーブル14が形成されているが、3種類以上の説明変数xにより学習テーブル14が形成されていてもよい。この場合、学習テーブル14は層別化されることになる。層別化された学習テーブル14の説明変数xは、「層別変数」とも呼ばれる。
図3に示される例では、学習テーブル14が3種類の説明変数x(x1、x2及びx3)により層別化されている。本実施形態では、第一主成分を説明変数x3とする学習テーブル14の拡張が行われている。説明変数x1及びx2同様、説明変数x3は適当な範囲により区切られている。説明変数x3の区分数はl個である。各区分には、圧延モデルM(x1,x2,x3)を特定するための学習係数pが格納されている。
2.学習方法の説明
次に、本実施形態に係る学習方法について、図1で説明したプロセス制御計算機1の各機能に着目しながら説明する。なお、以下の説明については、図1に加えて図4が参照される。
2-1.重み係数の同定
重み係数同定機能11は、下記ステップS1~S5による主成分分解により、第一主成分の重み係数を計算する。
ステップS1:
目的変数と相関を有するk個の変数p1~pk(つまり、相関変数)を選ぶ。
ステップS2:
過去圧延データベース15から、ステップS1で選択したk個の相関変数のデータセット(つまり、過去の圧延におけるk個の相関変数のデータセット)のベクトルPi(i=1~k)を受け取る。ベクトルPiは下記式(1)により表現される。
Figure 0007452443000001
式(1)において、pijはデータセットのj(≦np)番目における相関変数piを表し、npはデータセットにおける1相関変数あたりのデータ数を表す。
ステップS3:
ベクトルPiを適当なルールにより規格化し、規格化後の相関変数ベクトルPistd(i=1~k)を計算する。相関変数ベクトルPistdは下記式(2)により表現される。
Figure 0007452443000002
ステップS4:
規格化は、例えば、予め各相関変数の取りうる範囲が分かっている場合は、その最小値pimin、最大値pimaxを用いて下記式(3)により規格化する。
Figure 0007452443000003
各相関変数の取りうる範囲が不明な場合は、例えば、データセット中の相関変数piの平均値Piave及び標準偏差pidevを用いて下記式(4)により規格化する。
Figure 0007452443000004
ステップS5:
規格化後の相関変数ベクトルPistdを主成分分解する。これにより、k個の主成分pPCA1~pPCAkと、重み係数a11~a1k、・・・、ak1~akkが得られる。
Figure 0007452443000005

Figure 0007452443000006

Figure 0007452443000007
重み係数同定機能11は、上記ステップS5により得られた第一主成分pPCA1のデータと、その重み係数a11~a1kのデータセットとを学習テーブル拡張機能12に送る。また、重み係数同定機能11は、重み係数a11~a1kのデータセットと、規格化に用いた係数(以下、「規格化係数」とも称す。)のデータと、を主成分計算機能13に送る。
2-2.学習テーブルの拡張
学習テーブル拡張機能12は、第一主成分pPCA1と、重み係数a11~a1kとを重み係数同定機能11から受け取る。学習テーブル拡張機能12は、第一主成分pPCA1を「新たな説明変数」として追加し、第一主成分pPCA1に基づいて学習テーブル14を拡張する。学習テーブル14の拡張に際しては、第一主成分pPCA1が適当な範囲に区切られる。学習テーブル拡張機能12は、また、重み係数a11~a1kのデータセットを、拡張後の学習テーブル14に格納する。
2-3.主成分の計算
主成分計算機能13は、下記ステップS1~S4により、主成分の計算と、目的変数の予測時に新たな説明変数(つまり、第一主成分pPCA1)が属していた学習テーブル層とを計算する。
ステップS1:
設定計算機能16から目的変数の予測時における相関変数piのデータセット(つまり、予測時データセット)を受け取る。
ステップS2:
受け取った相関変数piのデータセットを、重み係数同定機能11から受け取った規格化係数により規格化する。
ステップS3:
規格化後の相関変数pistd(i=1~k)のデータセットと、重み係数同定機能11から受け取った重み係数a11~a1kのデータセットとを用いて、目的変数の予測時における主成分pPCA1を計算する。
Figure 0007452443000008
ステップS4:
主成分pPCA1のデータに基づいて、拡張後の学習テーブル14の何れの層にこのデータが属しているのかを特定する。
主成分計算機能13は、特定した層情報を設定計算機能16に送る。主成分計算機能13は、主成分pPCA1のデータを設定計算機能16に送ってもよい。この場合、上記ステップS4の処理は、設定計算機能16において行われる。
ところで、設定計算機能16から受け取った相関変数piのデータセットには、規格化処理に不適なデータが含まれる場合がある。この場合は、上記式(6)の主成分が正しく計算されない。規格化処理に不適なデータとしては、異常データ又は欠損データが例示される。相関変数piのデータが異常データに該当するか否かは、例えば、相関変数piの内容に応じて設定される許容範囲を用いて判断される。
規格化処理に不適なデータが含まれる場合、主成分計算機能13は、相関変数piのデータセットを時系列に並べ、不適データの直前に得られた当該相関変数のデータを用いてこれを置換する。直前に得られたデータも不適データに該当する場合、主成分計算機能13は、適当なデータが得られるまで過去に遡る。別の例では、主成分計算機能13は、不適データを除いた相関変数piのデータセットの平均値を用いて、これを置換する。つまり、主成分計算機能13は、正常値の平均値を用いて不適データを置換する。
2-4.学習係数の更新
設定計算機能16は、制御対象3やセンサ4から送られるフィードバック情報を受け取る。このフィードバック情報には、圧延モデルを用いて計算された目的変数の予測値に対応する実績値が含まれる。そこで、設定計算機能16は、目的変数の予測値と実績値の誤差(誤差率)を計算する。設定計算機能16は、また、下記式(7)により更新用学習係数Znewを計算する。
Figure 0007452443000009
上記式(7)において、Zoldは目的変数の予測値の計算時に使用された学習係数(以下、「予測時学習係数」とも称す。)であり、Zcurは誤差であり、αは学習ゲインである。
設定計算機能16は、また、主成分計算機能13が特定した層情報を受け取る。主成分計算機能13から主成分pPCA1のデータを受け取った場合、設定計算機能16は、拡張後の学習テーブル14の何れの層にこのデータが属しているのかを特定する。設定計算機能16は、更に、目的変数の予測時に使用した説明変数のデータに基づいて、拡張後の学習テーブル14の何れの層に当該データが属しているのかを特定する。これらの層情報によれば、目的変数の予測時に使用した学習係数、つまり、予測時学習係数Zoldが特定される。設定計算機能16は、特定された予測時学習係数Zoldを更新用学習係数Znewで置き換える。
相関変数piのデータセットに上記不適データが含まれる場合、設定計算機能16は更新用学習係数Znewを用いた予測時学習係数Zoldの置換(更新)を行わなくてもよい。この場合は、不適データを含むデータセットに基づいて計算された更新用学習係数Znewが学習テーブルに反映されることが無い。そのため、次回以降の予測においてこの更新用学習係数Znewが抽出されることもないので、当該予測の精度が低下するのを未然に回避することが可能となる。
2-5.相関変数ベクトルの更新
ところで、主成分分解により得られる重み係数a11~a1k、・・・、ak1~akkは、相関変数のデータセットのベクトルPiに依存する。そのため、圧延設備の諸元に変更があった場合、又は、補修、部品交換などで圧延機の特性が変わった場合などは適当なタイミングでベクトルPiを更新する必要がある。そこで、本実施の形態では、ベクトルPiの更新が定期的に行われる。
更新前の重み係数の同定に使用した相関変数ベクトルPioldは、下記式(8)により表すことができる。
Figure 0007452443000010
ここで、相関変数ベクトルPioldのデータが時系列の古い順に並んでいると仮定する。そうすると、更新に使用する相関変数ベクトルPinewは、適当なオフセットパラメータrを用いて下記式(9)により表すことができる。
Figure 0007452443000011
相関変数ベクトルPioldのデータが時系列の古い順に並んでいれば、相関変数ベクトルPinewのデータの並び順もこれと同じになる。このように、相関変数ベクトルPinewでは、オフセットパラメータrの分だけ古いデータが時系列の古い順に削除されており、その代わりに新しいデータが加えられている。
なお、相関変数ベクトルPinew内のデータの数は、相関変数ベクトルPioldのそれと一致していなくてもよい。また、オフセットパラメータrの値が大きすぎると、重み係数の同定結果の急変により、圧延モデルを用いた予測値の精度に悪影響を及ぼす可能性がある。従って、オフセットパラメータrは、r<npを満たすような値に設定することが望ましい。また、オフセットパラメータrの値は、更新期間中に段階的に増やしていくなどの方法を採用することが望ましい。
3.学習方法による効果
本実施形態に係る学習方法による効果について、図5を参照しながら説明する。図5は、本実施形態に係る学習方法を熱間圧延プラントのデータに適用した検証結果の一例を示す図である。検証の対象は、仕上圧延機(FM)の第1~7スタンドの荷重学習係数とした。
図5には、基準用の学習テーブル(original)と、これに新たな説明変数を追加した学習テーブル(PCA)と、が描かれている。この学習テーブル(PCA)は、本実施形態に係る学習方法が適用された学習テーブルに該当する。図5には、また、新たな説明変数に含まれる2種類の相関変数を個別に学習テーブル(original)に追加した学習テーブル(variable1及びvariable2)が描かれている。
検証では、共通するデータセットを用い、それぞれの学習テーブルの層別でデータセットの誤差率(Zcur)が分類された。また、それぞれの学習テーブルにおいて各層に分類された誤差率Zcurの標準偏差が計算された。更には、各層に分類された誤差率Zcurのデータ数を用いた重み付け平均により、学習テーブル全体での標準偏差が計算された。
図5の縦軸は、各層における誤差率Zcurの標準偏差の重み付き平均値の、基準用テーブルのそれに対する比率を示している。図5から理解されるように、学習テーブル(PCA)によれば、いずれのFMスタンドにおいても標準偏差が10%程度小さくなった。この結果は、熱間圧延プラントにおける現象の目的変数の予測精度の改善が期待されることを示している。
1 プロセス制御計算機
11 重み係数同定機能
12 学習テーブル拡張機能
13 主成分計算機能
14,141,142,14l 学習テーブル
15 過去圧延データベース
16 設定計算機能
2 圧延命令情報
3 制御対象
4 センサ

Claims (4)

  1. 圧延プロセスにおける現象を予測するための圧延モデルの学習方法であって、
    前記現象の説明変数を用いて層別化された学習テーブルと、前記説明変数のデータと、に基づいて、前記学習テーブルから圧延モデルの学習係数を抽出するステップと、
    前記学習係数により特定された圧延モデルを用いて前記現象の目的変数の予測値を計算するステップと、
    前記目的変数の予測値と、当該予測値に対応する前記目的変数の実績値との誤差に基づいて、前記学習係数を更新するステップと、
    を備え、
    前記学習方法は、更に、
    前記目的変数と相関を有する複数の変数を含む相関変数の過去のデータセットを規格化するステップと、
    前記規格化された過去のデータセットの主成分分解によって、当該過去のデータセットの複数の主成分を計算するステップと、
    前記複数の主成分のうちの第一主成分を前記説明変数に追加し、当該第一主成分の重み係数を用いて前記学習テーブルを拡張するステップと、
    前記過去のデータセットの規格化に用いた規格化係数を用いて、前記予測値の計算時における前記相関変数のデータセットを示す予測時データセットを規格化するステップと、
    前記予測時データセットと、前記重み係数とを用いて、前記予測時データセットの主成分を計算するステップと、
    前記予測時データセットの主成分のデータと、前記予測値の計算時に使用された前記説明変数のデータと、に基づいて、前記予測値の計算時に使用された学習係数を示す予測時学習係数を、前記拡張された学習テーブルから抽出するステップと、
    前記予測時学習係数により特定された圧延モデルを用いて前記予測値を計算するステップと、
    前記予測時学習係数より特定された圧延モデルにより計算された前記予測値と、当該予測値に対応する前記目的変数の実績値との誤差に基づいて、前記拡張された学習テーブルを更新するための学習係数を示す更新用学習係数を計算するステップと、
    前記更新用学習係数を用いて、前記拡張された学習テーブルに格納されている前記予測時学習係数を更新するステップと、
    を備えることを特徴とする圧延モデルの学習方法。
  2. 前記学習方法は、更に、
    前記相関変数の過去のデータセットの更新を定期的に行うステップを備え、
    前記過去のデータセットの更新ステップは、
    前記相関変数の過去のデータセットから、当該過去のデータセットのデータ数未満の任意のデータを時系列の古いデータから順に削除するステップと、
    前記時系列の古いデータが削除されたデータセットに、前記時系列の古いデータの削除データ数と等しい数の新しいデータを、時系列の新しいデータから順に追加するステップと、
    を備え、
    前記過去のデータセットの更新ステップが更新期間中に繰り返し行われ、
    前記更新期間中において、前記削除データ数が段階的に増やされる
    ことを特徴とする請求項1に記載の圧延モデルの学習方法。
  3. 前記学習方法は、更に、
    前記相関変数の過去のデータセットに規格化処理に適さない不適データが含まれるか否かを判定するステップと、
    前記不適データが含まれると判定された場合、前記相関変数の過去のデータセットを時系列に並べて、前記不適データの直前に得られたデータを用いてこれを置換するステップと、
    を備え、
    前記不適データが含まれると判定された場合、前記予測時学習係数の置換ステップを実行しない
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の圧延モデルの学習方法。
  4. 前記学習方法は、更に、
    前記相関変数の過去のデータセットに規格化処理に適さない不適データが含まれるか否かを判定するステップと、
    前記不適データが含まれると判定された場合、前記不適データを除いた前記相関変数の過去のデータセットの平均値を用いてこれを置換するステップと、
    を備え、
    前記不適データが含まれると判定された場合、前記予測時学習係数の置換ステップを実行しない
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の圧延モデルの学習方法。
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