JP7446008B2 - 粒子の屈折率計測方法 - Google Patents

粒子の屈折率計測方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7446008B2
JP7446008B2 JP2022511661A JP2022511661A JP7446008B2 JP 7446008 B2 JP7446008 B2 JP 7446008B2 JP 2022511661 A JP2022511661 A JP 2022511661A JP 2022511661 A JP2022511661 A JP 2022511661A JP 7446008 B2 JP7446008 B2 JP 7446008B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refractive index
particle
particles
bright spot
light intensity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022511661A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2021199797A5 (ja
JPWO2021199797A1 (ja
Inventor
有祐 松浦
文子 中村
晴久 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST filed Critical National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Publication of JPWO2021199797A1 publication Critical patent/JPWO2021199797A1/ja
Publication of JPWO2021199797A5 publication Critical patent/JPWO2021199797A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7446008B2 publication Critical patent/JP7446008B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N15/00Investigating characteristics of particles; Investigating permeability, pore-volume or surface-area of porous materials
    • G01N15/02Investigating particle size or size distribution
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/41Refractivity; Phase-affecting properties, e.g. optical path length

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Description

本発明は、分散媒中をブラウン運動するような微小な粒子の屈折率を計測する方法に関する。
例えば、非特許文献1では、単一粒子からの散乱光の画像を解析し、分散媒中の粒子の屈折率を計測する方法が開示されている。詳細には、粒子を分散させた分散媒を透明な光学セル内に収容し、これにレーザ光を照射して、光学顕微鏡を介してビデオカメラによってレーザ光の照射による粒子からの散乱光を輝点として録画する。録画された画像上の輝点の移動から粒子の拡散運動を解析して粒子の自己拡散係数Dを計測し、ストークス・アインシュタインの式として、D=(kT)/(3πηd)[ここで、k:ボルツマン定数,T:絶対温度,η:分散媒の粘度である。]から粒子径dを得られる。
また、画像上の輝点から粒子の散乱光強度Iを計測し、Iとdの値を基に粒子の屈折率nが算出できる。ここで、粒子径dがレーザ光の波長よりも十分に小さい場合、レイリー散乱を生じ、式1から屈折率nを算出できる。
Figure 0007446008000001
但し、n:分散媒の屈折率、I:入射レーザ光強度である。
一方、dが大きく、ミー散乱を生じるような場合にあっても、粒子径d、屈折率nと散乱高強度Iの間には類似の関係があるため、屈折率nの値を算出することが可能である。
更に、非特許文献2では、上記した方法を分散媒とともに流動する粒子に対して適用することによって、機器等に分散媒とともに粒子を流通させたまま、この粒子の屈折率を計測する方法が開示されている。
E van der Pol, FAW Coumans, A Sturk, R Nieuwland, TG van Leeuwen; Nano Letters 14 6195-6201 T Tabuchi, K Bando, S Kondo, H Tomita, E Shiobara, H Hayashi, H Kato, A Nakamura, Y Matsuura, K Kondo; IEEE Transactions on Semiconductor Manufacturing 32 460-464
上述のように、分散媒中の粒子の屈折率を計測するには、式1の左辺と右辺との間の比例係数と、入射レーザ光強度Iを特定する必要がある。しかしながら、この比例係数は粒子を観察する光学系の開口数、対物レンズの倍率、カメラの感度など、多くの変数に依存し、予め見積もっておくことは困難である。また、空気中であればIはレーザビームプロファイラ等により測定可能であるが、分散媒中では測定が困難である。
本発明は、以上のような状況を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、分散媒中をブラウン運動するような微小な粒子の屈折率をより精確に且つより簡便に得られる粒子の屈折率計測方法を提供することにある。
本発明者らは、上記したような比例係数と入射レーザ光強度Iとは同一光学系下であればともに不変であることに注目し、これらを既知の屈折率を持つ基準となる粒子(以下、「基準粒子」という。)の散乱光強度Iから見積もることに着想した。
すわなち、本発明による粒子屈折率計測方法は、屈折率nの分散媒中をブラウン運動するような微小な粒子の屈折率計測方法であって、粒子径d及び屈折率nを既知とする基準粒子を前記分散媒に分散させて出力Qでレーザ光を照射し散乱光の輝点の移動を撮像し第1の連続画像を得る第1撮像ステップと、計測対象の前記粒子を前記分散媒に分散させて前記第1撮像ステップと同一の光学系で出力Qのレーザ光を照射し散乱光の輝点の移動を撮像し第2の連続画像を得る第2撮像ステップと、前記第2の連続画像における前記散乱光による輝点の移動から、前記粒子の粒子径dとともに対応する前記輝点についての散乱光強度を撮像時間τだけ時間積分した積算光強度Lを計測するとともに、前記第1の連続画像から前記基準粒子の前記輝点についての散乱光強度を撮像時間τだけ時間積分した積算光強度Lを求め、粒子径d及び光強度比L/Lから前記粒子の屈折率nを屈折率n及びnに対して算出する画像解析ステップと、を含むことを特徴とする。
かかる特徴によれば、粒子の屈折率を精確に且つ簡便に得ることができる。
上記した発明において、前記画像解析ステップは、式Aから、前記屈折率nを算出することを特徴としてもよい。かかる特徴によれば、粒子の屈折率をさらに精確に且つ簡便に得ることができる。
Figure 0007446008000002
上記した発明において、前記粒子径doは、前記第2の連続画像の撮像間隔をΔtとして、平面内の平均二乗変位ΔMSを求めた上で、絶対温度Tと分散媒の粘度ηの関係から算出されることを特徴としてもよい。また、上記した発明において、前記粒子径doは、kBをボルツマン定数とすると、以下の式Bから算出されることを特徴としてもよい。かかる特徴によれば、粒子の屈折率をより簡便に得ることができる。
Figure 0007446008000003
本発明の実施の形態に係る粒子屈折率計測方法に用いる装置のブロック図である。 粒子屈折率計測方法の1つの実施例の手順を示すフロー図である。 粒子屈折率計測方法の画像解析工程で用いられる連続画像の模式図である。 粒子屈折率計測方法の実施例の画像解析工程における粒子の輝点についての光強度の測定結果を示す累積分布図である。
以下、本発明による粒子の屈折率計測方法の1つの実施形態を図1乃至図3に基づいて説明する。
図1に示すように、粒子屈折率計測方法に用いる装置は、光学セル1、レーザ照射部2、撮像装置3及び処理装置4を備える。光学セル1は、粒子101を分散させた分散媒102を滞留あるいは流通させる光学的に透明なセルである。レーザ照射部2は、レンズなどの集光器を備えており、光学セル1内の分散媒102に対してレーザ光2Lをy軸方向に照射できるように配置されている。撮像装置3は、粒子101から発生した散乱光をxy平面内の画像として撮像できるように、光軸をz軸方向に沿わせて光学セル1に向けて配置されている。撮像装置3は、光学顕微鏡などを介してCCD(Charge Coupled Device)センサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサなどの撮像素子を好適には用い得て、上記した散乱光の画像を一定の時間間隔の撮像間隔Δtで連続的に撮像し、連続画像のデータとして出力することができる。
処理装置4は、撮像装置3から連続的に出力された連続画像のデータを解析する画像解析部41と、この画像解析の結果をもとに粒子径及び粒子の屈折率を算出する粒子情報解析部42と、これら解析結果を測定条件などとともに記憶するためのデータ記憶部43とを備える。
図2に沿って、図3を参照しつつ、粒子屈折率計測方法の手順について説明する。なお、粒子としては、基準粒子と計測対象粒子との少なくとも2種類があり、基準粒子については少なくとも屈折率の判明している粒子であり、計測対象粒子は屈折率を計測しようとする粒子である。後述する各ステップで、基準粒子と計測対象粒子に対して共通する処理については単に「粒子」として説明することがある。
まず、粒子を分散させた分散媒を光学セル1に滞留又は流通させ、レーザ照射部2によってレーザ光2Lを照射しつつ、撮像装置3によって粒子からの散乱光の画像を連続的に撮像する(S1:第1撮像ステップ)。撮像装置3では、レーザ光L2を照射された粒子から発生した散乱光を一定の時間間隔Δt毎に撮像し、得られた画像の群を連続画像として処理装置4に送信する。
同様に粒子の散乱光による連続画像を得る(S2:第2撮像ステップ)。ここで、第1撮像ステップでは基準粒子を用い、第2撮像ステップでは計測対象粒子を用いた。なお、第1撮像ステップS1及び第2撮像ステップS2の順番は入れ替えてもよい。
処理装置4では、得られた連続画像について、画像解析部41及び粒子情報解析部42によって画像解析を行う(S3:画像解析ステップ)。ここでは、基準粒子についての連続画像及び計測対象粒子についての連続画像の両者について各々解析する。
図3を併せて参照すると、画像解析部41は、撮像装置3によって一定の時間(撮像)間隔Δtで撮影された連続画像のデータから撮像された粒子の移動を解析する。詳細には、複数個の粒子のそれぞれに対応した輝点を画像上で検出し、i=1,2,3,・・・とナンバリングする。次に、各輝点P(i)について、隣接する画像(フレーム)間で輝点の対応付けを行い、P(i)のxy平面内での移動の軌跡を特定する。そして、輝点P(i)のxy平面内の移動の軌跡から平均二乗変位ΔMS(i)を算出する。また、輝点P(i)に対応する個々の画素における光検出信号値の和として、散乱光強度の時間積分値である積算光強度(輝度)L(i)を算出する。
粒子情報解析部42では、画像解析部41によって算出された輝点の平均二乗変位を基に、対応する粒子の粒子径を求める。具体的には、輝点P(i)に対応する粒子は分散媒中をブラウン運動しているので、その粒子径d(i)は、(xy平面内の)2次元の平均二乗変位ΔMSと粒子の自己拡散係数Dを結びつける以下の式2
Figure 0007446008000004
と、ストークス・アインシュタインの式と、を組み合わせた以下の式3により算出できる。ここで、k:ボルツマン定数、T:絶対温度、η:分散媒の粘度である。
Figure 0007446008000005
但し、k:ボルツマン定数,T:絶対温度,η:分散媒の粘度である。
なお、画像解析においてi=1,2,3,・・・とナンバリングしたそれぞれの輝点について積算光強度及び対応する粒子の粒子径を求め、適宜、代表値を定めて上記した屈折率の算出に用いる。ここで代表値とは、例えば、平均値や中央値である。なお、基準粒子について、粒子径を既知とするものを用いた場合は、基準粒子についての粒子径を求めずともよい。
次に、粒子情報解析部42では粒子の屈折率を算出する。観察される輝点の積算光強度Lと、その輝点に対応する粒子の散乱光強度Iとの間には、L∝Iτという関係が成立し(τ:撮像装置3の撮像時間)、また入射レーザ光強度Iとレーザ照射部2の出力Qとの間にはI∝Qという関係が成立するので、散乱光強度Iと粒子の屈折率nとの間に成り立つ上記した式1は、粒子の撮像をした装置の光学系全体に係るただ一つの定数C(以下、定数Cという)を用いて以下の式4として書き換えられる。ここで、L:粒子に対応する輝点の積算光強度、Q:粒子に照射したレーザ光の出力、τ:撮像時間、n:粒子の屈折率、n:分散媒の屈折率、d:粒子の粒径である。
Figure 0007446008000006
また、定数Cについては、装置の開口数、対物レンズの倍率、カメラの感度など、光学系として用いられる部材の緒元に基づく多数の変数に依存する装置固有の値であり、装置の構成から求めることは困難である。そこで、本実施例では、この定数Cに依らずに粒子の屈折率を計測することを試みる。
式4を定数Cについて解くと、以下の式5のようになる。
Figure 0007446008000007
ここで、定数Cは上記したように装置に固有の値なので、基準粒子及び計測対象粒子についての式5における定数Cは同一である。よって以下の式6の関係が成立する。
Figure 0007446008000008
基準粒子についての変数の添え字は「c」、計測対象粒子についての添え字は「o」である。つまり、基準粒子については、Q:撮像時のレーザ光の出力、τ:撮像時間、L:対応する輝点の積算光強度、n:粒子の屈折率、d:粒子径であり、計測対象粒子については、Q:撮像時のレーザ光の出力、τ:撮像時間、L:対応する輝点の積算光強度、n:粒子の屈折率、d:粒子径である。したがって、(a)基準粒子の粒子径dと、対応する輝点の積算光強度Lを実測し、(b)計測対象粒子の粒子径dと、対応する輝点の積算光強度Lを実測し、(c)基準粒子の粒子径dと屈折率n、計測対象粒子の粒子径d、ならびに基準粒子と計測対象粒子の光強度比L/Lから、計測対象粒子の屈折率nを算出することができる。なお、粒子径及び積算光強度については上記した代表値を用いるとよい。
以上のように、本実施例によれば、上記した計測装置に固有の定数Cに依らずに、計測対象粒子の屈折率nを光強度比L/Lから精確に且つ簡便に計測することができる。
なお、第1撮像ステップS1及び第2撮像ステップS2において、レーザ光の出力や撮像時間は、基準粒子及び計測対象粒子の両者において異なってもよい。また、基準粒子について式4や式5を用いて予め定数Cを求めておいて、計測対象粒子について定数Cを代入した式4や式5を用いて屈折率を算出することもできる。
なお、上記した粒子の屈折率の計測方法については以下のように行うこともできる。
例えば、粒子情報解析部42で行われる粒子径の算出過程において、撮像装置3の露光時間τが有限長であることを考慮して、平均二乗変位ΔMSと粒子の自己拡散係数Dを結びつける関係式(式2)における時間間隔Δtを(Δt-τ/3)として、粒子径を導出するようにしてもよい。つまり、式2の代わりに以下の式2’を用いてもよい。
Figure 0007446008000009
また、屈折率算出ステップS3において、計測対象粒子の積算光強度と粒子径に代表値を用いるのではなく、例えば、各粒子の粒子径とこれに対応する輝点の積算光強度を用いてもよい。この場合、計測対象粒子それぞれの屈折率を求めることができる。
さらに、撮像装置3において、レーザ光2Lがその照射範囲内において強度の分布を有することを考慮し、補正を加えても良い。例えば、定数Cを撮像した画像内の位置(つまりx,y座標値)の関数として仮定して、式4’に基づいて、基準粒子の積算光強度から定数C(x,y)を求めておく。
Figure 0007446008000010
そして、計測対象粒子の輝点のxy座標値に対応する定数Cの値から計測対象粒子の屈折率を求めるようにしてもよい。より具体的には、式4’において、xy座標値に対応する定数Cを代入し、Lcに代えてL を、dcに代えてd を、Q に代えてQ を、n に代えてn をそれぞれ代入し、計測対象の粒子の輝点のxy座標値に対応する定数Cの値から、計測対象の粒子の屈折率n を屈折率n 及びn に対して算出してもよい。C(x,y)は、例えば、一次関数(C=px+qy+r;p,q,rはフィッティングパラメータ)で仮定し、最小二乗フィッティング等でp,q,rの値を算出する。
また、上記した実施の形態では、レイリー散乱理論に基づく式1によって、粒子径、粒子の屈折率及び散乱光強度を関連付けているが、レイリー散乱理論以外の理論に基づいてもよい。例えば、レーザ光2Lの波長と同程度の粒子径を持つ粒子を対象とする場合には、ミー散乱理論に基づいて粒子径、粒子の屈折率及び散乱光強度の関係を定めることができる。この場合、式5の右辺が変更されるのみであり、その他は同様である。つまり、基準粒子と計測対象粒子の光強度比L/Lから、計測対象粒子の屈折率nを算出することができるのである。
上記した粒子屈折率計測方法によって実際に計測対象粒子の屈折率を計測した例について図4を用いて説明する。
基準粒子として粒子径100nmのポリスチレンラテックス(PSL)粒子を使用し、計測対象粒子として粒子径60nmのPSL粒子と、粒子径80nmのシリカ粒子を使用した(以下、それぞれPSL100、PSL60、Silica80とする)。また、分散媒としては水を使用した。
レーザ照射部2には波長532nmのレーザ光2Lを照射可能な固体レーザと、撮像装置3で光学セル1内の撮像する位置においてビーム径が200μmとなるように集光する光学系を備える。撮像装置4は、10倍の対物レンズを備える光学顕微鏡と、1画素あたり6.5μm角相当の科学計測用CMOS(sCMOS)カメラとを備える。sCMOSカメラの時間(撮像)間隔Δtは33.3msである。
基準粒子である100nmPSL粒子の撮像は、レーザ照射部2の出力Qを100mWとし、撮像装置3の撮像時間τを33.2msとした。計測対象粒子である60nmPSL粒子と80nmシリカ粒子の撮像は、レーザ照射部2の出力Qを1500mWとし、撮像装置3の撮像時間τを33.2msとした。
基準粒子と計測対象粒子についての粒子径の計測結果として平均粒子径を表1に示す。
Figure 0007446008000011
図4は、上記した基準粒子と計測対象粒子についての、各輝点の積算光強度の実測結果を累積分布として表したものである。図の横軸は、レーザ照射部2の出力(QもしくはQ)と撮像装置3の撮像時間(τもしくはτ)で積算光強度Lを補正した値を表す。
以上の結果を式6に代入して計測対象粒子の屈折率nを求めた。ここで、基準粒子(PSL100)の積算光強度の代表値Lには図4で示された累積分布の中央値を使用し、粒子径の代表値dには平均粒子径を使用し、屈折率n=1.598とした。計測対象粒子についても、積算光強度の代表値Lには図4で示された累積分布の中央値を使用し、粒子径の代表値dには平均粒子径を使用した。また、分散媒の屈折率n=1.333とした。この結果、PSL60についてはn=1.593と算出され、Silica80についてはn=1.459と算出された。これら値は、波長532nmにおけるポリスチレンラテックスの屈折率1.598、及び、シリカの屈折率1.461とそれぞれよく一致している。
すなわち、上記した粒子屈折率計測方法によって、基準粒子と計測対象粒子の粒子径、積算光強度の計測結果から、計測対象粒子の屈折率を簡便に得ることの可能なことが示された。
ここまで本発明による代表的実施例及びこれに基づく改変例について説明したが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではない。当業者であれば、添付した特許請求の範囲を逸脱することなく、種々の代替実施例を見出すことができるだろう。
1 光学セル
2 レーザ照射部
2L レーザ光
3 撮像装置
4 処理装置
41 画像解析部
42 粒子情報解析部
43 データ記憶部
101 粒子
102 分散媒

Claims (5)

  1. 屈折率nの分散媒中をブラウン運動するような微小な粒子の屈折率計測方法であって、
    粒子径d及び屈折率nを既知とする基準粒子を前記分散媒に分散させて出力Qでレーザ光を照射し散乱光の輝点の移動を撮像し第1の連続画像を得る第1撮像ステップと、
    計測対象の粒子を前記分散媒に分散させて前記第1撮像ステップと同一の光学系で出力Qのレーザ光を照射し散乱光の輝点の移動を撮像し第2の連続画像を得る第2撮像ステップと、
    前記第2の連続画像における前記散乱光による前記輝点の移動から、前記計測対象の粒子の粒子径dとともに対応する前記輝点についてのxy座標値に対応する散乱光強度を撮像時間τだけ時間積分した積算光強度Lを計測するとともに、
    前記第1の連続画像の前記xy座標値に対応する前記基準粒子の前記輝点についての散乱光強度を撮像時間τcだけ時間積分した積算光強度Lcを求め、
    式4’に基づいて、前記xy座標値に対応する定数Cを求めるステップと、
    Figure 0007446008000012
    式4’において、前記xy座標値に対応する定数Cを求めるステップで求められた前記xy座標値に対応する定数Cを代入し、Lcに代えてL を、dcに代えてd を、Q に代えてQ を、n に代えてn をそれぞれ代入し、
    前記計測対象の粒子の前記輝点の前記xy座標値に対応する定数Cの値から、前記計測対象の粒子の屈折率nを屈折率n及びnに対して算出する画像解析ステップと、
    を含むことを特徴とする粒子の屈折率計測方法。
  2. 前記定数Cは、一次関数
    (C(x,y)=px+qy+r
    で仮定し、最小二乗フィッティングでp,q,rの値が算出される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の粒子の屈折率計測方法。
  3. 前記粒子径dは、前記第2の連続画像の撮像間隔をΔtとして、平面内の平均二乗変位ΔMSを求めた上で、絶対温度Tと前記分散媒の粘度ηの関係から算出されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の粒子の屈折率計測方法。
  4. ΔMSは、自己拡散係数をDとすると、4DΔtで求められることを特徴とする請求項3記載の粒子の屈折率計測方法。
  5. 前記粒子径dは、kをボルツマン定数とすると、式Bの関係から算出されることを特徴とする請求項4記載の粒子の屈折率計測方法。
    Figure 0007446008000013
JP2022511661A 2020-03-31 2021-02-24 粒子の屈折率計測方法 Active JP7446008B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020064288 2020-03-31
JP2020064288 2020-03-31
PCT/JP2021/006757 WO2021199797A1 (ja) 2020-03-31 2021-02-24 粒子の屈折率計測方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JPWO2021199797A1 JPWO2021199797A1 (ja) 2021-10-07
JPWO2021199797A5 JPWO2021199797A5 (ja) 2023-06-28
JP7446008B2 true JP7446008B2 (ja) 2024-03-08

Family

ID=77930298

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022511661A Active JP7446008B2 (ja) 2020-03-31 2021-02-24 粒子の屈折率計測方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7446008B2 (ja)
WO (1) WO2021199797A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20240000603A (ko) * 2021-06-21 2024-01-02 후지필름 가부시키가이샤 입자의 측정 장치 및 입자의 측정 방법
CN118043641A (zh) * 2022-01-21 2024-05-14 株式会社日立高新技术 粒子测量装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012515351A (ja) 2009-01-16 2012-07-05 ニューヨーク ユニバーシティー ホログラフィビデオ顕微鏡観察を伴う自動的リアルタイム粒子特徴付け及び三次元速度測定
WO2017069260A1 (ja) 2015-10-23 2017-04-27 株式会社カワノラボ 粒子分析装置
JP2018179971A (ja) 2017-04-14 2018-11-15 リオン株式会社 粒子測定装置および粒子測定方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05172732A (ja) * 1991-12-25 1993-07-09 Hitachi Electron Eng Co Ltd 液体中微粒子検出装置およびその検出方法
US6074879A (en) * 1997-06-23 2000-06-13 Bayer Corporation Synthetic polymer particles for use as standards and calibrators in flow cytometry

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012515351A (ja) 2009-01-16 2012-07-05 ニューヨーク ユニバーシティー ホログラフィビデオ顕微鏡観察を伴う自動的リアルタイム粒子特徴付け及び三次元速度測定
WO2017069260A1 (ja) 2015-10-23 2017-04-27 株式会社カワノラボ 粒子分析装置
JP2018179971A (ja) 2017-04-14 2018-11-15 リオン株式会社 粒子測定装置および粒子測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2021199797A1 (ja) 2021-10-07
JPWO2021199797A1 (ja) 2021-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6687951B2 (ja) 粒子径計測方法及びその装置
JP7446008B2 (ja) 粒子の屈折率計測方法
TWI674401B (zh) 粒子測量裝置和粒子測量方法
CN108254295B (zh) 一种定位与表征球形微粒的方法及其装置
US10120163B2 (en) Auto-focus method for a coordinate-measuring apparatus
JP6867731B2 (ja) 微粒子観察装置及び微粒子観察方法
Ram et al. A novel approach to determining the three-dimensional location of microscopic objects with applications to 3D particle tracking
JP2019527348A (ja) ライトシートに基づくナノ粒子トラッキング・カウント装置の調査済体積を校正する方法
JPWO2018105605A1 (ja) 流速分布計測方法及び粒径計測方法
US20150048264A1 (en) Fluid analysis method and fluid analysis system
JP4043417B2 (ja) 粒子径計測装置
JP5224756B2 (ja) 液滴粒子撮像解析システムおよび解析方法
TWI810375B (zh) 粒子測定裝置、校正方法以及測定裝置
WO2018190162A1 (ja) 粒子測定装置および粒子測定方法
JPWO2021199797A5 (ja)
CN104048813A (zh) 一种激光损伤光学元件过程的记录方法及其装置
JP2019168353A (ja) 表面粗さ測定装置および表面粗さ測定方法
JP7421968B2 (ja) 粒子測定装置及び粒子測定方法
KR100926019B1 (ko) 결함 입자 측정 장치 및 결함 입자 측정 방법
Luo et al. Pattern matching for three-dimensional tracking of sub-micron fluorescent particles
CN108593528A (zh) 基于激光干涉的非球形粗糙粒子形状和尺寸测量方法
Blattler et al. Study on On-Machine Visualization of Surface Processing Phenomena in Nanoscale 5th report: Investigation on 3D motion of standard nanoparticle
WO2022153633A1 (ja) 粒子密度計測方法及びその装置
Turkmenoglu et al. MTF measurements for the imaging system quality analysis
JP2007163315A (ja) 透明材料中の欠陥の形状及び位置の計測方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230620

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230620

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240219

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7446008

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150