JP7445418B2 - バッテリーカバー - Google Patents

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Description

本発明は、バッテリーカバーに関する。
従来、バッテリーに装着されるバッテリーカバーとして、バッテリーの側面を覆う側壁を備え、側壁が、断熱性を有する多孔層と、多孔層の厚み方向一方側および他方側に配置される保護層とを備えるバッテリーカバーが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
国際公開2019/098231号公報
上記した特許文献1に記載されるようなバッテリーカバーでは、バッテリーの側面に突出部分がある場合、バッテリーカバーが突出部分に引っかかり、バッテリーに対するバッテリーカバーの装着が妨げられる場合がある。
そこで、本発明の目的は、バッテリーに円滑に装着できるバッテリーカバーを提供することにある。
本発明[1]は、バッテリーの側面を覆う側壁を備え、前記側壁が、前記バッテリーの前記側面と接触する第1表層と、前記側壁の厚み方向において前記第1表層に対して前記バッテリーの前記側面の反対側に配置される第2表層と、前記厚み方向において前記第1表層と前記第2表層との間に配置される断熱層と、前記厚み方向において前記第1表層と前記断熱層との間に配置されるクッション層とを備える、バッテリーカバーを含む。
このような構成によれば、バッテリーカバーの側壁は、バッテリーの側面と接触する第1表層と、第1表層と断熱層との間に配置されるクッション層とを有している。
バッテリーにバッテリーカバーを装着するとき、側壁は、第1表層で、バッテリーの側面に対して滑る。
このとき、バッテリーの側面に突出部分があったとしても、側壁内部(第1表層と断熱層との間)に配置されたクッション層が突出部分に合わせて変形することにより、第1表層が突出部分に引っかかることを抑制できる。
これにより、バッテリーの側面に突出部分があったとしても、バッテリーカバーは、円滑に、突出部分を乗り越えることができる。
その結果、バッテリーカバーをバッテリーに円滑に装着できる。
また、バッテリーに対するバッテリーカバーの装着が完了した状態で、クッション層の弾性により、バッテリーの側面に、第1表層を確実に接触させることができる。
これにより、バッテリーの側面と断熱層との間のスペースを、クッション層と第1表層とで埋めることができる。
その結果、バッテリーの側面と断熱層との間にバッテリーの周囲の空気が流入することを抑制でき、周囲の熱がバッテリーに伝わることを抑制できる。
本発明[2]は、前記クッション層の50%圧縮硬さが、前記断熱層の50%圧縮硬さよりも低い、上記[1]のバッテリーカバーを含む。
このような構成によれば、断熱層の形状を維持しつつ、クッション層を容易に変形させることができる。
本発明[3]は、前記断熱層の50%圧縮硬さが、10.0kPa以上であり、前記クッション層の50%圧縮硬さが、1.0kPa以上10.0kPa未満である、上記[2]のバッテリーカバーを含む。
このような構成によれば、断熱層の形状を、より維持しつつ、クッション層を、より容易に変形させることができる。
本発明[4]は、前記断熱層の熱伝導率が、0.045W/(m・K)以下である、上記[1]~[3]のいずれか1つのバッテリーカバーを含む。
このような構成によれば、断熱層により、バッテリーに周囲の熱が伝わることを、抑制できる。
本発明[5]は、前記断熱層および前記クッション層のそれぞれが、発泡系断熱材または繊維系断熱材からなる、上記[1]~[4]のいずれか1つのバッテリーカバーを含む。
このような構成によれば、バッテリーカバーをバッテリーに容易に装着でき、かつ、断熱性を向上させることができる。
本発明[6]は、前記バッテリーが、端子が配置される第1面と、前記第1面から第1方向に離れた第2面と、前記第1方向において前記第1面と前記第2面との間に配置され、前記第1方向に延びる前記側面とを有し、前記クッション層が、前記第1方向において、前記側壁の一端部から他端部にわたって延びる、上記[1]~[5]のいずれか1つのバッテリーカバーを含む。
このような構成によれば、バッテリーに対するバッテリーカバーの装着が完了した状態で、第1方向においてバッテリーカバーの側壁の一端部から他端部にわたって、バッテリーの側面と断熱層との間のスペースを埋めることができる。
本発明[7]は、前記側壁が、前記厚み方向において前記バッテリーの前記側面と接触する内面と、前記厚み方向において前記内面に対して前記バッテリーの前記側面の反対側に配置される外面とを有し、前記外面が、前記厚み方向に凹む凹部と、前記厚み方向において前記凹部よりも膨らむ膨出部とを有する、上記[1]~[6]のいずれか1つのバッテリーカバーを含む。
このような構成によれば、膨出部において断熱性を確保しつつ、凹部において、側壁を容易に屈曲させることができる。また、凹部において、バッテリーの周辺に配置される部材と側壁との干渉を避けることができる。
本発明[8]は、前記バッテリーカバーが前記バッテリーから取り外された状態で、前記凹部における前記断熱層の厚みが、前記膨出部における前記断熱層の厚みよりも薄い、上記[7]のバッテリーカバーを含む。
このような構成によれば、断熱層を成形することにより、クッション層の厚みを確保しつつ、凹部を形成することができる。
本発明[9]は、前記バッテリーカバーが前記バッテリーから取り外された状態で、前記凹部における前記断熱層が、前記厚み方向において、前記膨出部における前記断熱層よりも圧縮されている、上記[7]または[8]のバッテリーカバーを含む。
このような構成によれば、断熱層を圧縮することにより、容易に凹部を形成することができる。
本発明[10]は、前記凹部が、前記バッテリーのコーナーに沿って延びる、上記[7]~[9]のいずれか1つのバッテリーカバーを含む。
このような構成によれば、バッテリーのコーナーに応じて側壁を屈曲させることができ、側壁をバッテリーの側面に沿わせることができる。
本発明のバッテリーカバーによれば、バッテリーに円滑に装着できる。
図1は、本発明の一実施形態としてのバッテリーカバーが装着されたバッテリーの斜視図である。 図2は、図1に示すバッテリーの斜視図である。 図3は、図1に示すバッテリーカバーの斜視図である。 図4は、図3に示すバッテリーカバーのA-A断面図である。 図5は、図3に示すバッテリーカバーのB-B断面図である。 図6Aおよび図6Bは、バッテリーカバーの製造方法を説明するための説明図であって、図6Aは、積層工程を示し、図6Bは、成形工程を示す。 図7は、図6Bに示す積層体の平面図である。 図8Aおよび図8Bは、バッテリーに対するバッテリーカバーの装着方法を説明するための説明図であって、図8Aは、バッテリーカバーが、クッション材を変形させつつバッテリーに装着される様子を示し、図8Bは、バッテリーに対するバッテリーカバーの装着が完了した状態を示す。 図9は、第1の変形例を説明する説明図であって、図9Aは、第1の変形例のバッテリーカバーの斜視図であり、図9Bは、図9Aに示すバッテリーカバーのC-C断面図である。 図10は、第2の変形例を説明する説明図である。 図11は、第3の変形例を説明する説明図である。 図12は、断熱性を評価するための試験片の平面図である。 図13は、図12に示す試験片のD-D断面図である。 図14は、断熱性を評価するための評価装置の概略構成図である。 図15は、図14に示す治具の、対向方向から見た側面図である。 図16は、装着性を評価するための試験片の平面図である。 図17は、装着性を評価するための評価装置の概略構成図である。 図18は、装着性の評価方法を説明するための説明図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態としてのバッテリーカバー1は、バッテリー100に装着される。
1.バッテリー100
図2を参照して、バッテリー100について説明する。
本実施形態では、バッテリー100は、鉛蓄電池である。なお、バッテリー100は、鉛蓄電池に限られず、リチウムイオン二次電池などの二次電池であってもよい。
バッテリー100は、略直方体形状を有する。バッテリー100は、バッテリーケース101と、蓋102と、正極板(図示せず)と、負極板(図示せず)と、端子の一例としての正極端子103と、端子の一例としての負極端子104とを備える。
バッテリーケース101は、開口(図示せず)を有する。開口は、第1方向におけるバッテリーケース101の一端部に配置される。バッテリーケース101は、正極板、負極板、および電解質を収容する。
蓋102は、第1方向におけるバッテリーケース101の一端部に取り付けられる。蓋102は、バッテリーケース101の開口を閉鎖する。
正極端子103および負極端子104は、蓋102に取り付けられる。正極端子103は、正極と電気的に接続される。負極端子104は、負極と電気的に接続される。負極端子104は、第2方向において、正極端子103と間隔を隔てて配置される。第2方向は、第1方向と直交する。
バッテリー100は、第1面S1と、第2面S2と、側面S3とを有する。本実施形態では、第1面S1は、蓋102の上側の外面である。正極端子103および負極端子104は、第1面S1に配置される。第2面S2は、バッテリーケース101の下側の外面である。つまり、第2面S2は、第1面S1から第1方向に離れている。側面S3は、バッテリーケース101の側面である。側面S3は、第1方向において、第1面S1と第2面S2との間に配置される。側面S3は、第1方向に延びる。本実施形態では、側面S3は、第1側面S31、第2側面S32、第3側面S33および第4側面S34からなる。
第1側面S31は、第3方向におけるバッテリーケース101の一方側の外面である。第3方向は、第1方向および第2方向と直交する。第1側面S31は、第1方向および第2方向に延びる。
第2側面S32は、第3方向におけるバッテリーケース101の他方側の外面である。第2側面S32は、第1方向および第2方向に延びる。
第3側面S33は、第2方向におけるバッテリーケース101の一方側の外面である。第3側面S33は、第1方向および第3方向に延びる。第3方向における第3側面S33の一端部は、第2方向における第1側面S31の一端部と接続する。第3方向における第3側面S33の一端部と第2方向における第1側面S31の一端部とが接続した部分が、コーナーC1である。第3方向における第3側面S33の他端部は、第2方向における第2側面S32の一端部と接続する。第3方向における第3側面S33の他端部と第2方向における第2側面S32の一端部とが接続した部分が、コーナーC2である。
第4側面S34は、第2方向におけるバッテリーケース101の他方側の外面である。第4側面S34は、第1方向および第3方向に延びる。第3方向における第4側面S34の一端部は、第2方向における第1側面S31の他端部と接続する。第3方向における第4側面S34の一端部と第2方向における第1側面S31の他端部とが接続した部分が、コーナーC3である。第3方向における第4側面S34の他端部は、第2方向における第2側面S32の他端部と接続する。第3方向における第4側面S34の他端部と第2方向における第2側面S32の他端部とが接続した部分が、コーナーC4である。
2.バッテリーカバー1
次に、図1~図5を参照して、バッテリーカバー1について説明する。
図1に示すように、バッテリーカバー1がバッテリー100に装着された状態で、バッテリーカバー1は、バッテリー100の外面を覆う。バッテリーカバー1がバッテリー100に装着された状態で、バッテリーカバー1は、周囲の熱がバッテリー100に伝わることを抑制する。
なお、バッテリーカバー1は、バッテリー100の外面の一部を露出してもよい。本実施形態では、バッテリーカバー1がバッテリー100に装着された状態で、バッテリーカバー1は、バッテリー100の側面S3を覆い、バッテリー100の第1面S1および第2面S2(図2参照)を露出する。バッテリーカバー1がバッテリー100に装着された状態で、バッテリーカバー1は、バッテリー100を囲む。
(1) バッテリーカバー1の形状
図3に示すように、バッテリーカバー1は、筒形状を有する。バッテリーカバー1は、第1方向に延びる。バッテリーカバー1は、側壁2を備える。本実施形態では、バッテリーカバー1は、側壁2のみからなる。バッテリーカバー1がバッテリー100に装着された状態(図1参照)で、側壁2は、バッテリー100の側面S3を覆う。本実施形態では、側壁2は、第1側壁2A、第2側壁2B、第3側壁2Cおよび第4側壁2Dからなる。
第1側壁2Aは、第3方向におけるバッテリーカバー1の一端部に配置される。第1側壁2Aは、第1方向および第2方向に延びる。第1側壁2Aは、平板形状を有する。バッテリーカバー1がバッテリー100に装着された状態で、第1側壁2Aは、バッテリー100の第1側面S31(図2参照)を覆う。
第2側壁2Bは、第3方向におけるバッテリーカバー1の他端部に配置される。第2側壁2Bは、第3方向において、第1側壁2Aと間隔を隔てて配置される。バッテリーカバー1がバッテリー100に装着された状態で、第2側壁2Bは、第3方向において、バッテリー100に対して第1側壁2Aの反対側に配置される。第2側壁2Bは、第1方向および第2方向に延びる。第2側壁2Bは、平板形状を有する。バッテリーカバー1がバッテリー100に装着された状態で、第2側壁2Bは、バッテリー100の第2側面S32(図2参照)を覆う。
第3側壁2Cは、第2方向におけるバッテリーカバー1の一端部に配置される。第3側壁2Cは、第1方向および第3方向に延びる。第3側壁2Cは、平板形状を有する。バッテリーカバー1がバッテリー100に装着された状態で、第3側壁2Cは、バッテリー100の第3側面S33(図2参照)を覆う。第3方向における第3側壁2Cの一端部は、第2方向における第1側壁2Aの一端部と接続する。第3方向における第3側壁2Cの他端部は、第2方向における第2側壁2Bの一端部と接続する。
第4側壁2Dは、第2方向におけるバッテリーカバー1の他端部に配置される。第4側壁2Dは、第2方向において、第3側壁2Cと間隔を隔てて配置される。バッテリーカバー1がバッテリー100に装着された状態で、第4側壁2Dは、第2方向において、バッテリー100に対して第3側壁2Cの反対側に配置される。第4側壁2Dは、第1方向および第3方向に延びる。第4側壁2Dは、平板形状を有する。バッテリーカバー1がバッテリー100に装着された状態で、第4側壁2Dは、バッテリー100の第4側面S34(図2参照)を覆う。第3方向における第4側壁2Dの一端部は、第2方向における第1側壁2Aの他端部と接続する。第3方向における第4側壁2Dの他端部は、第2方向における第2側壁2Bの他端部と接続する。
また、側壁2は、内面S11と、外面S12とを有する。
バッテリーカバー1がバッテリー100に装着された状態で、内面S11は、側壁2の厚み方向において、バッテリー100の側面S3(図2参照)と接触する。なお、本実施形態では、第1側壁2Aおよび第2側壁2Bでは、「厚み方向」は、第3方向である。また、第3側壁2Cおよび第4側壁2Dでは、「厚み方向」は、第2方向である。
バッテリーカバー1がバッテリー100に装着された状態で、外面S12は、厚み方向において、内面S11に対して、バッテリー100の側面S3(図2参照)の反対側に配置される。
さらに、側壁2は、縁部3A、3Bと、複数の膨出部としての外側膨出部4A~4Dと、複数の凹部5A~5Dと、内側膨出部6(図4参照)とを有する。
(1-1) 縁部3A、3B
図3および図4に示すように、縁部3Aは、第1方向におけるバッテリーカバー1の一端部(上端部)に配置される。縁部3Aは、バッテリーカバー1の全周にわたって延びる。本実施形態では、縁部3Aは、第1側壁2Aおよび第2側壁2Bにおいて、第2方向に延び、第3側壁2Cおよび第4側壁2Dにおいて第3方向に延びる。
縁部3Bは、第1方向において、縁部3Aと間隔を隔てて配置される。縁部3Bは、第1方向におけるバッテリーカバー1の他端部(下端部)に配置される。縁部3Bは、縁部3Aと同様に、バッテリーカバー1の全周にわたって延びる。
(1-2) 外側膨出部4A~4D
図3および図4に示すように、複数の外側膨出部4A~4Dは、第1方向において、縁部3Aと縁部3Bとの間に配置される。複数の外側膨出部4A~4Dのそれぞれは、厚み方向において、縁部3Aおよび縁部3Bよりも外側に膨らむ。バッテリーカバー1がバッテリー100に装着された状態(図8B参照)で、複数の外側膨出部4A~4Dのそれぞれは、厚み方向において、縁部3Aおよび縁部3Bに対して、バッテリー100の側面S3(図1参照)の反対側に膨らむ。
図3および図5に示すように、外側膨出部4Aは、第1側壁2Aの外面S12に配置される。外側膨出部4Bは、第2側壁2Bの外面S12に配置される。外側膨出部4Cは、第3側壁2Cの外面S12に配置される。外側膨出部4Dは、第4側壁2Dの外面S12に配置される。
(1-3) 凹部5A~5D
図3に示すように、複数の凹部5A~5Dは、第1方向において、縁部3Aと縁部3Bとの間に配置される。凹部5Aは、第1側壁2Aと第3側壁2Cとの接続部分に配置される。凹部5Bは、第2側壁2Bと第3側壁2Cとの接続部分に配置される。凹部5Cは、第1側壁2Aと第4側壁2Dとの接続部分に配置される。凹部5Dは、第2側壁2Bと第4側壁2Dとの接続部分に配置される。複数の凹部5A~5Dのそれぞれは、第1方向に延びる。バッテリーカバー1がバッテリー100に装着された状態で、凹部5Aは、コーナーC1(図2参照)に沿って延び、凹部5Bは、コーナーC2(図2参照)に沿って延び、凹部5Cは、コーナーC3(図2参照)に沿って延び、凹部5Dは、コーナーC4(図2参照)に沿って延びる。
図5に示すように、複数の凹部5A~5Dのそれぞれは、厚み方向において、外面S12から内面S11に向かって凹む。詳しくは、複数の凹部5A~5Dのそれぞれは、厚み方向において、複数の外側膨出部4A~4Dよりも凹む。言い換えると、複数の外側膨出部4A~4Dのそれぞれは、複数の凹部5A~5Dよりも膨らむ。複数の凹部5A~5Dは、外面S12に形成される。つまり、外面S12は、複数の凹部5A~5Dを有する。
(1-4) 内側膨出部6
図4に示すように、内側膨出部6は、側壁2の内面S11に配置される。内側膨出部6は、第1方向において、縁部3Aと縁部3Bとの間に配置される。内側膨出部6は、厚み方向において、縁部3Aおよび縁部3Bよりも内側に膨らむ。バッテリーカバー1がバッテリー100に装着された状態(図8B参照)で、内側膨出部6は、厚み方向において、縁部3Aおよび縁部3Bからバッテリー100の側面S3に向かって膨らむ。
図5に示すように、内側膨出部6は、第1側壁2Aから第4側壁2Dにわたって配置される。
(2) バッテリーカバー1の層構造
図4および図5に示すように、バッテリーカバー1は、第1表層11と、第2表層12と、断熱層13と、クッション層14とを備える。言い換えると、側壁2は、第1表層11と、第2表層12と、断熱層13と、クッション層14とを備える。
(2-1) 第1表層11
第1表層11は、厚み方向において、側壁2の最も内側の層である。バッテリーカバー1がバッテリー100に装着された状態(図8B参照)で、厚み方向において、第1表層11は、バッテリー100の側面S3とクッション層14との間、または、バッテリー100の側面S3と断熱層13との間に配置される。第1表層11は、厚み方向の内側において、断熱層13およびクッション層14を保護する。第1表層11は、側壁2の全部に配置される。バッテリーカバー1がバッテリー100に装着された状態で、第1表層11は、バッテリー100の側面S3と接触する。第1表層11は、内面S11を有する。
第1表層11の材料としては、例えば、不織布、織物、プラスチックシート、プラスチックフィルムなどが挙げられる。
不織布および織物の材料としては、例えば、綿、麻、パルプ、羊毛、絹、鉱物繊維などの天然繊維、例えば、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維、アクリル繊維、ビニロン繊維、レーヨン、ガラス繊維などの化学繊維が挙げられる。不織布および織物は、単一種類の繊維からなってもよいし、複数種類の繊維からなってもよい。
プラスチックシートおよびプラスチックフィルムの材料としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂などの熱硬化性樹脂、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、スチレンブタジエンゴムなどの熱可塑性樹脂が挙げられる。プラスチックシートおよびプラスチックフィルムは、単一種類の樹脂からなってもよいし、複数種類の樹脂からなってもよい。
第1表層11は、好ましくは、不織布からなる。第1表層11が不織布からなる場合、不織布の材料としては、好ましくは、化学繊維が挙げられ、より好ましくは、ポリエステル繊維およびポリプロピレン繊維が挙げられ、より一層好ましくは、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維およびポリプロピレン繊維が挙げられる。
第1表層11がポリエチレンテレフタレート繊維を含むと、第1表層11の耐熱性を向上させることができる。第1表層11がポリプロピレン繊維を含むと、第1表層11を第2表層12に対して容易に熱溶着することができる。第1表層11がポリエチレンテレフタレート繊維およびポリプロピレン繊維を含むと、第1表層11の耐熱性と、断熱層13または第2表層12に対する第1表層11の熱溶着性とを両立できる。
不織布の製造方法は、限定されない。不織布の製造方法としては、例えば、乾式法、湿式法、スパンボンド法、メルトブロー法などのフリース形成法、例えば、サーマルボンド法、ケミカルボンド法、ステッチボンド法、ニードルパンチ法、スパンレース法、スチームジェット法などのフリース結合法が挙げられる。
不織布は、樹脂を含浸してもよい。不織布に含浸される樹脂は、限定されない。不織布に含浸される樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、レジルシノール樹脂などの熱硬化性樹脂、例えば、エチレン酢酸ビニル(EVA)など酢酸ビニル系樹脂、非晶質ポリオレフィン(APAO)などのオレフィン系樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられる。
また、不織布は、樹脂層と、繊維層との積層体であってもよい。樹脂層としては、例えば、上記した酢酸ビニル系樹脂からなる層が挙げられる。繊維層としては、上記した不織布および織物の材料からなる層が挙げられる。具体的には、酢酸ビニル系樹脂、ポリエステル繊維(より具体的には、ポリエチレンテレフタレート繊維)、およびポリプロピレン繊維が、酢酸ビニル系樹脂(樹脂層)、ポリエステル繊維(繊維層)、ポリプロピレン繊維(繊維層)、酢酸ビニル系樹脂(樹脂層)の順で積層された不織布が挙げられる。
第1表層11の厚みは、断熱層13およびクッション層14の厚みよりも薄い。第1表層11の厚みは、例えば、0.01mm以上、好ましくは、0.1mm以上であり、また、例えば、10.0mm以下、好ましくは、5.0mm以下である。
(2-2) 第2表層12
第2表層12は、厚み方向において、側壁2の最も外側の層である。第2表層12は、厚み方向において、断熱層13およびクッション層14に対して、第1表層11の反対側に配置される。第2表層12は、厚み方向の外側において、断熱層13およびクッション層14を保護する。バッテリーカバー1がバッテリー100に装着された状態(図8B参照)で、第2表層12は、厚み方向において、第1表層11に対して、バッテリー100の側面S3の反対側に配置される。第2表層12は、側壁2の全部に配置される。第2表層12は、外面S12を有する。縁部3Aおよび縁部3Bにおいて、第2表層12は、第1表層11と接着される。
第2表層12の材料としては、第1表層11の材料と同じ材料が挙げられる。なお、第2表層12は、第1表層11と同じ材料からなってもよく、第1表層11と異なる材料からなってもよい。
第2表層12の厚みは、断熱層13およびクッション層14の厚みよりも薄い。第2表層12の厚みは、例えば、0.01mm以上、好ましくは、0.1mm以上であり、また、例えば、10.0mm以下、好ましくは、5.0mm以下である。なお、第2表層12の厚みは、第1表層11の厚みと同じであってもよく、第1表層11の厚みと異なってもよい。
(2-3) 断熱層13
断熱層13は、厚み方向において、第1表層11と第2表層12との間に配置される。断熱層13は、厚み方向において、クッション層14と第2表層12との間に配置される。断熱層13は、各外側膨出部4A~4D内に配置される。本実施形態では、断熱層13は、各外側膨出部4A~4D、および、各凹部5A~5Cに配置される。断熱層13は、第2表層12と接着される。断熱層13は、断熱材からなる。
断熱材としては、例えば、ウレタンフォーム、フェノールフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリスチレンフォームなどの発泡系断熱材、グラスウール、ロックウール、シリカエアロゲルを含有した不織布、セルロースファイバーなどの繊維系断熱材などが挙げられる。
断熱層13は、好ましくは、発泡系断熱材、より好ましくは、ウレタンフォームからなる。
断熱層13の熱伝導率は、0.045W/(m・K)以下、好ましくは、0.043W/(m・K)以下、より好ましくは、0.040W/(m・K)以下、さらに好ましくは、0.035W/(m・K)以下、さらに好ましくは、0.033W/(m・K)以下、さらに好ましくは、0.030W/(m・K)以下であり、例えば、0.015W/(m・K)以上である。熱伝導率は、JIS R 2616:2001またはASTM D 5930に準拠して、熱線法(プローブ法)によって測定される。具体的には、熱伝導率は、迅速熱伝導率計(京都電子工業社製、商品名「QTM-500」)を用いて、室温で測定される。断熱層13の熱伝導率は、バッテリーカバー1の断熱性に影響する主な因子である。バッテリーカバー1の断熱性は、後述する実施例に記載される方法で評価できる。
ここで、バッテリーカバー1の断熱性に影響する他の因子としては、例えば、後述するクッション層14の熱伝導率、断熱層13の通気性、クッション層14の通気性などが挙げられる。断熱層13の通気性が過度に高いと、高温の気流をバッテリーカバー1で遮ることが困難になるため、バッテリーカバー1の断熱性が低下する傾向にある。
断熱層13の通気性は、好ましくは、クッション層14の通気性よりも低い。より好ましくは、断熱層13の通気性は、第1表層11、第2表層12およびクッション層14の通気性よりも低い。なお、通気性は、発泡体であれば、JIS K 6400-7:2012で定められるB法によって、不織布であれば、JIS L 1913:2010で定められるフラジール形法によって測定できる。
断熱層13の通気性は、例えば、160ml/cm/sec以下、好ましくは、100ml/cm/sec以下、より好ましくは、75ml/cm/sec以下である。断熱層13の通気性が上記上限値以下であると、バッテリーカバー1の断熱性が低下することを抑制できる。
断熱層13は、クッション層14よりも硬い。断熱層13の50%圧縮硬さは、クッション層14の50%圧縮硬さよりも高い。50%圧縮硬さは、JIS K 6767:1999に準拠して測定する。詳しくは、50%圧縮硬さの測定に供する試験片の寸法(幅×長さ)は、100mm×100mmである。50%圧縮硬さは、試験片を試験機の平行な平面板の間に置き、5mm/分の圧縮速度で、初めの厚さの50%だけ圧縮して停止し、圧縮を停止した直後に測定された荷重Pに基づいて、次の式により計算される。
式:50%圧縮硬さ=荷重P÷試験片の面積(100mm×100mm)
断熱層13の50%圧縮硬さは、例えば、10.0kPa以上、好ましくは、11.0kPa以上、より好ましくは、12.0kPa以上である。断熱層13の50%圧縮硬さが上記下限値以上であることにより、後述する成形工程後において、断熱層13が変形することを抑制できる。なお、断熱層13の50%圧縮硬さの上限値は、後述する成形工程において断熱層13を圧縮できる程度であれば、限定されない。
断熱層13の120秒後の圧縮硬さ保持率は、例えば、75%未満、好ましくは、70%以下であり、例えば、10%以上である。
120秒後の圧縮硬さ保持率は、後述する実施例で記載する方法で測定される。
断熱層13の120秒後の圧縮硬さ保持率が上記上限値以下である(つまり、圧縮された状態で圧縮硬さが低下しやすく、圧縮された状態から復元しにくい)ことにより、後述する成形工程後において、断熱層13が変形することを抑制できる。これにより、凹部5A~5C、および、後述する変形例の凹部40(図10参照)の形状を維持できる。そのため、各凹部5A~5Dがバッテリー100の各コーナーC1~C4に沿うように、側壁2を凹部5A~5Cで屈曲させることができる。その結果、バッテリーカバー1をバッテリ-100に対して容易に装着できる。また、凹部40により、バッテリー100の周辺に配置される部材M(図10参照)と側壁2との干渉を抑制できる。
バッテリーカバー1がバッテリー100から取り外された状態で、各外側膨出部4A~4Dにおける断熱層13の厚みは、例えば、3mm以上、好ましくは、5mm以上であり、例えば、25mm以下、好ましくは、20mm以下である。各外側膨出部4A~4Dにおける断熱層13の厚みが上記下限値以上であることにより、バッテリーカバー1の断熱性を確保できる。各外側膨出部4A~4Dにおける断熱層13の厚みが上記上限値以下であることにより、バッテリーカバー1が過度に大型化することを抑制できる。
バッテリーカバー1がバッテリー100から取り外された状態で、各凹部5A~5Cにおける断熱層13の厚みは、各外側膨出部4A~4Dにおける断熱層13の厚みよりも薄い。具体的には、各凹部5A~5Cにおける断熱層13の厚みは、例えば、10mm以下、好ましくは、5mm以下であり、例えば、1mm以上である。各凹部5A~5Cにおける断熱層13の厚みが各外側膨出部4A~4Dにおける断熱層13の厚みよりも薄いことにより、側壁2を各凹部5A~5Cで容易に屈曲させることができる。側壁2を各凹部5A~5Cで屈曲させることにより、側壁2を、バッテリー100の側面S3に沿わせることができる。
バッテリーカバー1がバッテリー100から取り外された状態で、各外側膨出部4A~4Dにおける断熱層13の密度は、例えば、100kg/m以下、好ましくは、50kg/m以下であり、例えば、1kg/m以上、好ましくは、10kg/m以上である。密度は、JIS A 9521:2017またはJIS K 6767:1999に準拠して測定する。密度を上記上限値以下とすることにより、熱伝導率を低減できる。
バッテリーカバー1がバッテリー100から取り外された状態で、各凹部5A~5Cにおける断熱層13は、厚み方向において、各外側膨出部4A~4Dにおける断熱層13よりも圧縮されている。言い換えると、各凹部5A~5Cにおける断熱層13の密度は、各外側膨出部4A~4Dにおける断熱層13の密度よりも高い。各凹部5A~5Cにおける断熱層13の密度は、例えば、10kg/m以上、70kg/m以下である。
(2-4) クッション層14
クッション層14は、厚み方向において、第1表層11と断熱層13との間に配置される。クッション層14は、内側膨出部6内に配置される。クッション層14は、第1方向において、側壁2の一端部から他端部にわたって延びる。言い換えると、クッション層14は、第1方向において、縁部3Aから縁部3Bにわたって延びる。本実施形態では、クッション層14は、第1方向において、縁部3Aと縁部3Bとの間に配置される。本実施形態では、クッション層14は、断熱層13と接着される。
クッション層14は、弾性変形可能である。後で説明するが、バッテリーカバー1がバッテリー100に装着されるとき(図8A参照)に、クッション層14は、バッテリー100の外面の形状に合わせて、変形する(凹む)。これにより、バッテリーカバー1をバッテリー100に円滑に装着できる。また、バッテリーカバー1がバッテリー100に装着されるときにクッション層14が変形することにより、断熱層13に過度なストレスが加わることを抑制でき、断熱層13を保護できる。また、バッテリーカバー1がバッテリー100に装着された状態(図8B参照)で、クッション層14の弾性により、第1表層11をバッテリー100の側面S3に確実に接触させることができる。これにより、バッテリーカバー1がバッテリー100に装着された状態で、バッテリー100の側面S3と断熱層13との間のスペースを、クッション層14と第1表層11とで埋めることができる。その結果、バッテリー100の側面S3と断熱層13との間にバッテリー100の周囲の空気が流入することを抑制でき、バッテリー100に周囲の熱が伝わることを抑制できる。
クッション層14の材料としては、上記した断熱材が挙げられる。クッション層14は、好ましくは、発泡系断熱材、より好ましくは、ウレタンフォームからなる。
クッション層14は、断熱層13よりも柔らかい。クッション層14の50%圧縮硬さは、断熱層13の50%圧縮硬さよりも低い。クッション層14の50%圧縮硬さは、例えば、10.0kPa未満、好ましくは、8.0kPa以下、より好ましくは、6.0kPa以下であり、例えば、1.0kPa以上、好ましくは、1.5kPa以上、より好ましくは、2.0kPa以上である。クッション層14の50%圧縮硬さが上記上限値以下であることにより、バッテリーカバー1がバッテリー100に装着するときに、クッション層14を容易に変形させることができる。これにより、バッテリーカバー1をバッテリー100に円滑に装着できる。クッション層14の50%圧縮硬さが上記下限値以上であることにより、クッション層14の形状を維持できる。
クッション層14の120秒後の圧縮硬さ保持率は、例えば、75%以上、好ましくは、80%以上であり、例えば、95%以下である。
クッション層14の120秒後の圧縮硬さ保持率が上記下限値以上である(つまり、圧縮された状態で圧縮硬さが低下しにくく、圧縮された状態から復元しやすい)ことにより、バッテリーカバー1がバッテリー100に装着されたときに確実に復元して、バッテリー100の側面S3と断熱層13との間のスペースを埋めることができる。
クッション層14の熱伝導率は、0.045W/(m・K)以下、好ましくは、0.043W/(m・K)以下、より好ましくは、0.040W/(m・K)以下、さらに好ましくは、0.035W/(m・K)以下、さらに好ましくは、0.033W/(m・K)以下、さらに好ましくは、0.030W/(m・K)以下であり、例えば、0.015W/(m・K)以上である。
バッテリーカバー1がバッテリー100から取り外された状態で、クッション層14の厚みは、例えば、1mm以上、好ましくは、2mm以上であり、例えば、7mm以下、好ましくは、5mm以下である。クッション層14の厚みが上記下限値以上であることにより、バッテリーカバー1をバッテリー100に装着するときに、クッション層14の変形量を確保することができ、バッテリー100に対するバッテリーカバー1の装着性を向上させることができる。クッション層14の厚みが上記上限値以下であることにより、バッテリーカバー1が過度に大型化することを抑制できる。
3.バッテリーカバー1の製造方法
次に、図6A~図7を参照して、バッテリーカバー1の製造方法について説明する。
本実施形態では、バッテリーカバー1の製造方法は、積層工程(図6A参照)と、成形工程(図6B参照)とを含む。
図6Aに示すように、積層工程では、第1表層11、クッション層14、断熱層13および第2表層12を、厚み方向において、第1表層11、クッション層14、断熱層13および第2表層12の順に積層して、積層体21を得る。
ここで、第1表層11および第2表層12が、酢酸ビニル系樹脂、ポリエステル繊維(より具体的には、ポリエチレンテレフタレート繊維)、およびポリプロピレン繊維が、酢酸ビニル系樹脂(樹脂層)、ポリエステル繊維(繊維層)、ポリプロピレン繊維(繊維層)、酢酸ビニル系樹脂(樹脂層)の順で積層された不織布である場合、第1表層11のポリプロピレン繊維は、積層体21の厚み方向において、第1表層11のポリエチレンテレフタレート繊維とクッション層14との間に配置される。また、第2表層12のポリプロピレン繊維は、積層体21の厚み方向において、第2表層12のポリエチレンテレフタレート繊維と断熱層13との間に配置される。
積層体21は、所定方向に延びる平帯形状を有する。積層体21は、積層体21が延びる方向において、一端部E1と他端部E2とを有する。
なお、積層体21の周縁部(縁部3Aおよび縁部3Bが形成される部分、および、一端部E1および他端部E2)における第1表層11と第2表層12との間、第2表層12と断熱層13との間、および、クッション層14と断熱層13との間には、必要により、粘着テープまたは接着剤が配置される。接着剤としては、例えば、加熱により接着可能なホットメルト接着剤などが挙げられる。
次に、図6Bおよび図7に示すように、成形工程では、積層体21を熱プレスすることにより、積層体21の周縁部において第1表層11と第2表層12とを接着し、所定の位置に各凹部5A~5Cを形成する。各凹部5A~5Cは、断熱層13が圧縮されることにより形成される。
その後、積層体21を各凹部5A~5Cで屈曲し、積層体21の一端部E1と他端部E2とを接続する。すると、図3に示すように、バッテリーカバー1が、完成する。なお、凹部5Dは、一端部E1と他端部E2とが接続されることにより、形成される。
4.バッテリー100に対するバッテリーカバー1の装着
次に、図8Aおよび図8Bを参照して、バッテリー100に対するバッテリーカバー1の装着について説明する。
図8Aに示すように、本実施形態では、バッテリーカバー1は、所定の平面に載置されたバッテリー100に対して、上方(第1方向一方)から装着する。
このとき、従来のバッテリーカバーでは、バッテリー100の側面S3に突出部分P(例えば、バッテリー100の蓋102の縁など)があると、バッテリーカバーの内面が突出部分Pに引っかかり、バッテリー100に対するバッテリーカバーの装着が妨げられる場合がある。
この点、バッテリーカバー1は、内面S11に、第1表層11に覆われたクッション層14を有している。
そのため、バッテリーカバー1をバッテリー100に装着するとき、バッテリーカバー1の内面S11が突出部分Pに接触すると、バッテリーカバー1のうちの突出部分Pと接触した部分(以下、接触部分と記載する。)において、クッション層14が変形する(凹む)。
そして、バッテリーカバー1が下方へ移動するにつれて、接触部分において、クッション層14が順に変形し、かつ、第1表層11が突出部分Pに対して滑る。
これにより、バッテリーカバー1は、円滑に、突出部分Pを乗り越えることができる。バッテリーカバー1のうち、突出部分Pを乗り越えた部分では、クッション層14は、クッション層14の弾性により、復元する。
そして、図8Bに示すように、バッテリーカバー1の全部が突出部分Pを乗り越えると、バッテリーカバー1の全部においてクッション層14が復元し、第1表層11が、クッション層14に押されてバッテリー100の側面S3と接触する。バッテリーカバー1がバッテリー100に装着された状態で、バッテリー100の側面S3と断熱層13との間のスペースは、クッション層14と第1表層11とによって埋められる。
以上により、バッテリー100に対するバッテリーカバー1の装着が完了する。
5.作用効果
(1) バッテリーカバー1によれば、図8Bに示すように、バッテリー100の側面S3と接触する第1表層11と、第1表層11と断熱層13との間に配置されるクッション層14とを有している。
図8Aに示すように、バッテリー100にバッテリーカバー1を装着するとき、バッテリーカバー1の側壁2は、第1表層11で、バッテリー100の側面S3に対して滑る。
このとき、バッテリー100の側面S3に突出部分Pがあったとしても、側壁2内部(第1表層11と断熱層13との間)に配置されたクッション層14が突出部分Pに合わせて凹む(弾性変形する)ことにより、第1表層11が突出部分Pに引っかかることを抑制できる。
これにより、バッテリー100の側面S3に突出部分Pがあったとしても、バッテリーカバー1は、円滑に、突出部分Pを乗り越えることができる。
その結果、バッテリーカバー1をバッテリー100に円滑に装着できる。
また、図8Bに示すように、バッテリー100に対するバッテリーカバー1の装着が完了した状態で、クッション層14の弾性により、バッテリー100の側面S3に、第1表層11を確実に接触させることができる。
これにより、バッテリー100の側面S3と断熱層13との間のスペースを、クッション層14と第1表層11とで埋めることができる。
その結果、バッテリー100の側面S3と断熱層13との間にバッテリー100の周囲の空気が流入することを抑制でき、バッテリー100に周囲の熱が伝わることを抑制できる。
(2) バッテリーカバー1によれば、クッション層14の50%圧縮硬さが、断熱層13の50%圧縮硬さよりも低い。
そのため、断熱層13の形状を維持しつつ、クッション層14を容易に変形させることができる。
(3) バッテリーカバー1によれば、断熱層13の50%圧縮硬さが、10.0kPa以上であり、クッション層14の50%圧縮硬さが、1.0kPa以上10.0kPa未満である。
そのため、断熱層13の形状を、より維持しつつ、クッション層14を、より容易に変形させることができる。
(4) バッテリーカバー1によれば、断熱層13の熱伝導率が、0.045W/(m・K)以下である。
そのため、断熱層13により、バッテリー100に周囲の熱が伝わることを、抑制できる。
(5) バッテリーカバー1によれば、断熱層13およびクッション層14のそれぞれが、発泡系断熱材または繊維系断熱材からなる。
そのため、バッテリーカバー1をバッテリー100に容易に装着でき、かつ、断熱性を向上させることができる。
(6) バッテリーカバー1によれば、図4に示すように、クッション層14が、第1方向において、側壁2の一端部から他端部にわたって延びる。
そのため、図8Bに示すように、バッテリー100に対するバッテリーカバー1の装着が完了した状態で、第1方向においてバッテリーカバー1の側壁2の一端部から他端部にわたって、バッテリー100の側面S3に、第1表層11を確実に接触させることができる。
(7) バッテリーカバー1によれば、図3および図5に示すように、側壁2の外面S12が、厚み方向に凹む凹部5A~5Cと、厚み方向において凹部5A~5Cよりも膨らむ外側膨出部4A~4Dとを有する。
そのため、外側膨出部4A~4Dにおいて断熱性を確保しつつ、凹部5A~5Cにおいて、側壁2を容易に屈曲させることができる。
(8) バッテリーカバー1によれば、図5に示すように、バッテリーカバー1がバッテリー100から取り外された状態で、凹部5A~5Cにおける断熱層13の厚みが、外側膨出部4A~4Dにおける断熱層13の厚みよりも薄い。
そのため、断熱層13を成形することにより、クッション層14の厚みを確保しつつ、凹部5A~5Cを形成することができる。
(9) バッテリーカバー1によれば、図5に示すように、バッテリーカバー1がバッテリー100から取り外された状態で、凹部5A~5Cにおける断熱層13が、厚み方向において、外側膨出部4A~4Dにおける断熱層13よりも圧縮されている。
そのため、断熱層13を圧縮することにより、容易に凹部5A~5Cを形成することができる。
(10) バッテリーカバー1によれば、図1に示すように、凹部5A~5Cは、バッテリー100のコーナーC1~C3に沿って延びる。
そのため、バッテリー100のコーナーC1~C3に応じて側壁2を屈曲させることができ、側壁2をバッテリー100の側面S3に沿わせることができる。
6.変形例
以下、バッテリーカバー1の変形例について説明する。変形例の説明において、上記した実施形態と同様の部材には、同じ符号を付し、説明を省略する。
(1) 図9Aおよび図9Bに示すように、バッテリーカバー30は、縁部3A、3Bおよび凹部5A~5Dを有さなくてもよい。
(2) バッテリーカバーの形状は、限定されない。バッテリーカバーの形状は、バッテリーの形状に合わせて、適宜変更可能である。例えば、バッテリーが、円柱形状など、コーナーが無い形状を有する場合、バッテリーカバーは、円筒形状であってもよい。また、バッテリーが、平板形状など、扁平な形状を有する場合、バッテリーカバーは、第1側壁および第2側壁を有し、第1側壁と第2側壁との間にバッテリーを挟んでもよい。
(3) バッテリー100のコーナーC1~C4は、湾曲面であってもよい。この場合、凹部5A~5Dは、湾曲面に沿ってもよい。
(4) 凹部5A~凹部5Cは、第1表層11と第2表層12とから形成されてもよい。断熱層13およびクッション層14は、凹部5A~5Cに無くてもよい。
(5) 図10に示すように、バッテリーカバー1は、バッテリー100の周辺に配置される部材Mと側壁2との干渉を避けるための凹部40を有してもよい。
(6) 図11に示すように、クッション層14は、側壁2の上下方向両端にのみ存在してもよい。
(7) 上記した変形例は、適宜、組み合わせることができる。
次に、本発明を、実施例および比較例に基づいて説明する。本発明は、下記の実施例によって限定されない。また、以下の記載において用いられる物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する、物性値、パラメータなどの上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」として定義されている数値)に代替することができる。
1.材料の準備
以下の材料を準備した。
(1)TF1100R(ウレタンフォーム、Wm.T.Burnett& co.社製)
(2)UEI-3(ウレタンフォーム、イノアックコーポレーション社製)
(3)F2(ウレタンフォーム、イノアックコーポレーション社製)
2.材料の物性測定
(1)熱伝導率
迅速熱伝導率計(京都電子工業社製、商品名「QTM-500」)を用いて、室温で、上記した各材料の熱伝導率を測定した。
(2)50%圧縮硬さ
試験機(島津製作所社製、商品名「AG-XPlus」)を用いて、各材料の50%圧縮硬さを測定した。
試験片(幅:100mm、長さ:100mm)を試験機の平行な平面板の間に置き、5mm/分の圧縮速度で、初めの厚さの50%だけ圧縮して停止し、圧縮を停止した直後の荷重Pを測定した。得られた荷重Pに基づいて、次の式により、50%圧縮硬さH1を計算した。
式:50%圧縮硬さ=荷重P÷試験片の面積(100mm×100mm)
(3)120秒後の圧縮硬さ保持率
試験機(島津製作所社製、商品名「AG-XPlus」)を用いて、各材料の120秒後の圧縮硬さ保持率を測定した。
試験片(幅:100mm、長さ:100mm)を試験機の平行な平面板の間に置き、5mm/分の圧縮速度で、初めの厚さの50%だけ圧縮して停止し、圧縮を停止した直後の荷重Pを測定した。
次に、そのまま(初めの厚さの50%だけ圧縮した状態で)試験片を120秒保持し、荷重Pを測定してから120秒後の荷重P2を測定した。
得られた荷重Pに基づいて、上記式により、50%圧縮硬さH1を計算し、得られた荷重P2に基づいて、上記式により、120秒保持後の50%圧縮硬さH2を計算した。
50%圧縮硬さH1に対する50%圧縮硬さH2の百分率(H2÷H1×100)が、120秒後の圧縮硬さ保持率である。
3.バッテリーカバーの製造
実施例1
第1表層、表1に示すクッション層、表1に示す断熱層、および、第2表層を、厚み方向において、第1表層、クッション層、断熱層、第2表層の順に積層して、積層体を得た(積層工程、図6A参照)。第1表層および第2表層は、不織布(酢酸ビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート繊維、およびポリプロピレン繊維(基布)が、酢酸ビニル系樹脂(目付量8g/m)、ポリエチレンテレフタレート繊維(目付量80g/m)、ポリプロピレン繊維(目付量17g/m)、酢酸ビニル系樹脂(目付量8g/m)の順で積層された不織布)からなる。第1表層のポリプロピレン繊維は、積層体の厚み方向において、第1表層のポリエチレンテレフタレート繊維とクッション層との間に配置される。また、第2表層のポリプロピレン繊維は、積層体の厚み方向において、第2表層のポリエチレンテレフタレート繊維と断熱層との間に配置される。なお、第2表層と断熱層との間、および、クッション層と断熱層との間には、粘着テープ(商品名「TW-Y01」、日東電工社製)を配置した。
次に、積層体を熱プレスした(成形工程、図6B参照)。積層体の周縁部において第1表層と第2表層とが熱溶着され、縁部が形成された。また、所定の位置において、断熱層が圧縮されることにより、凹部が形成された。また、第2表層と断熱層とが粘着テープにより接着され、クッション層と断熱層とが粘着テープにより接着された。
これにより、バッテリーカバーのサンプルを得た。
実施例2、3および比較例1~3
断熱層およびクッション層を、表1に示す断熱層およびクッション層に代えた以外は、実施例1と同様にして、バッテリーカバーのサンプルを得た。
4.バッテリーカバーの性能評価
(1)断熱性
<試験片の形状>
上記した各実施例および各比較例で得られたサンプルから、試験片Aを切り取った。
図12に示すように、試験片Aは、正方形である。試験片Aは、膨出部4と凹部5とを有する。
膨出部4は、試験片Aの中央に配置される。膨出部4は、正方形である。膨出部4の一辺の長さLは、240mmである。図13に示すように、膨出部4の厚みTは、10mmである。
図12に示すように、凹部5は、膨出部4の周囲に配置される。凹部5の幅Wは、10mmである。
<評価装置の構成>
図14に示すように、評価装置110は、恒温槽111と、治具112と、温度センサ113と、ケーブル114と、データロガー115とを備える。
恒温槽111は、ファン116を備える。恒温槽111としては、Espec社製の「SH-242」を使用した。
治具112は、恒温槽111内に配置される。治具112は、対向方向において、間隔を隔ててファン116と向かい合う。対向方向は、治具112とファン116とが向かい合う方向である。治具112は、厚み9mmのフェノール樹脂発泡体(商品名「ネオマフォーム」、旭化成建材社製)からなる。治具112は、筐体112Aと、フランジ112Bとを有する。
筐体112Aは、対向方向において、一端部と他端部とを有する。一端部は、対向方向において、ファン116と他端部との間に配置される。図15に示すように、筐体112Aは、対向方向から見て、正方形である。筐体112Aの外寸L11は、240mmである。筐体112Aの深さ(対向方向における内寸)L12(図14参照)は、50mmである。筐体112Aは、開口112Cを有する。
図14に示すように、開口112Cは、対向方向における筐体112Aの一端部に配置される。図15に示すように、開口112Cは、対向方向から見て、正方形である。開口112Cの一辺の寸法L13は、220mmである。
図14に示すように、フランジ112Bは、対向方向における筐体112Aの一端部から延びる。フランジ112Bは、対向方向と直交する方向に延びる。フランジ112Bは、平板形状を有する。図15に示すように、フランジ112Bを含む治具112の外形は、対向方向から見て、正方形である。フランジ112Bを含む治具112の外寸L14は、260mmである。
図14に示すように、上記した試験片Aは、治具112に固定される。試験片Aが治具112に固定された状態で、試験片Aの膨出部4は、治具112の開口112Cを閉鎖する。試験片Aが治具112に固定された状態で、試験片Aとファン116との距離D1は、150mmである。
温度センサ113は、筐体112A内の温度を測定する。温度センサ113としては、JIS C 1602:2015で定義されるK熱電対を使用した。温度センサ113は、筐体112A内に配置される。温度センサ113は、対向方向における筐体112Aの中央、かつ、対応方向と直交する方向における筐体112Aの中央に配置される。
ケーブル114は、温度センサ113とデータロガー115とを電気的に接続する。ケーブル114の一端部は、筐体112Aの壁に設けられた貫通穴112Dを通って、温度センサ113と電気的に接続される。なお、ケーブル114が通る貫通穴112Dは、粘土等によって埋められる。ケーブル114の他端部は、データロガー115と電気的に接続される。
データロガー115は、温度センサ113によって測定された温度を記録する。
<断熱性の評価方法>
上記した評価装置110を用いて、上記した試験片Aの断熱性を評価した。詳しくは、恒温槽111内の温度が常温(25℃)である状態から、恒温槽111の設定温度を90℃として恒温槽111内を定値運転し、筐体112A内の温度変化を測定した。得られた測定結果から、次の評価基準に基づいて、各実施例および各比較例の試験片Aの断熱性を評価した。結果を表1に示す。
なお、比較例2は、断熱層の通気性が過度に高く、ファン116の回転によって生じた気流を遮る性能が低かったため、断熱性が劣る結果になったと考えられる。
<評価基準>
○:恒温槽111の定値運転を開始してから10分後の治具112内の温度が65℃未満である。
×:恒温槽111の定値運転を開始してから10分後の治具112内の温度が65℃以上である。
(2)装着性
<試験片の形状>
上記した各実施例および各比較例で得られたサンプルから、試験片Bを切り取った。
図16に示すように、試験片Bは、長方形である。試験片Bは、膨出部4と凹部5とを有する。
膨出部4は、試験片Bの長手方向において、試験片Bの中央に配置される。膨出部4は、試験片Bの幅方向に延びる。試験片Bの幅方向は、試験片Bの長手方向と直交する。試験片Bの長手方向における膨出部4の長さL21は、50mmである。試験片Bの幅方向における膨出部4の長さL22は、100mmである。なお、膨出部4の厚みは、上記した試験片Aの厚みTと同じ、10mmである。
凹部5は、膨出部4の周囲に配置される。試験片Bの長手方向における凹部5の幅W1は、150mmである。試験片Bの幅方向における凹部5の幅W2は、10mmである。
<評価装置の構成>
図17に示すように、評価装置200は、2つの板201A、201Bと、2つの支柱202A、202Bとを備える。
板201Bは、対向方向において、板201Aと間隔を隔てて向かい合う。対向方向は、板201Aと板201Bとが向かい合う方向である。板201A、201Bのそれぞれは、対向方向と直交する方向に延びる。板201Aと板201Bとの対向方向における距離D2は、試験片Bの膨出部4(図16参照)の厚みよりも短く、7mmである。板201A、201Bのそれぞれは、ポリプロピレンからなる。
支柱202Aは、板201Aを支持する。支柱202Aは、対向方向において、板201Aに対して板201Bの反対側に位置する。
支柱202Bは、板201Bを支持する。支柱202Bは、対向方向において、板201Bに対して板201Aの反対側に位置する。
<装着性の評価方法>
上記した評価装置200を用いて、上記した試験片Bの装着性を評価した。詳しくは、図18に示すように、長手方向における試験片Bの一端部を、板201Aと板201Bとの間に配置した。このとき、試験片Bの厚み方向一方面は、板201Aと向かい合い、試験片Bの厚み方向他方面は、板201Bと向かい合う。
次に、試験片Bを長手方向に引っ張って、次の評価基準に基づいて、各実施例および各比較例の試験片Bの装着性を評価した。結果を表1に示す。
<評価基準>
○:膨出部4が板201Aと板201Bとの間を通過可能であった。
×:膨出部4が板201Aと板201Bとの間を通過不可能であった。
Figure 0007445418000001
1 バッテリーカバー
2 側壁
4A~4D 外側膨出部
5A~5D 凹部
11 第1表層
12 第2表層
13 断熱層
14 クッション層
30 バッテリーカバー
40 凹部
100 バッテリー
C1~C4 コーナー
S1 第1面
S2 第2面
S3 側面
S11 内面
S12 外面

Claims (10)

  1. バッテリーの側面を覆う側壁を備え、
    前記側壁は、
    前記バッテリーの前記側面と接触する第1表層と、
    前記側壁の厚み方向において前記第1表層に対して前記バッテリーの前記側面の反対側に配置される第2表層と、
    前記厚み方向において前記第1表層と前記第2表層との間に配置される断熱層と、
    前記厚み方向において前記第1表層と前記断熱層との間に配置されるクッション層と
    を備えることを特徴とする、バッテリーカバー。
  2. 前記クッション層の50%圧縮硬さは、前記断熱層の50%圧縮硬さよりも低いことを特徴とする、請求項1に記載のバッテリーカバー。
  3. 前記断熱層の50%圧縮硬さは、10.0kPa以上であり、
    前記クッション層の50%圧縮硬さは、1.0kPa以上10.0kPa未満であることを特徴とする、請求項2に記載のバッテリーカバー。
  4. 前記断熱層の熱伝導率は、0.045W/(m・K)以下であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のバッテリーカバー。
  5. 前記断熱層および前記クッション層のそれぞれは、繊維系断熱材または発泡系断熱材からなることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載のバッテリーカバー。
  6. 前記バッテリーは、端子が配置される第1面と、前記第1面から第1方向に離れた第2面と、前記第1方向において前記第1面と前記第2面との間に配置され、前記第1方向に延びる前記側面とを有し、
    前記クッション層は、前記第1方向において、前記側壁の一端部から他端部にわたって延びることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載のバッテリーカバー。
  7. 前記側壁は、前記厚み方向において前記バッテリーの前記側面と接触する内面と、前記厚み方向において前記内面に対して前記バッテリーの前記側面の反対側に配置される外面とを有し、
    前記外面は、
    前記厚み方向に凹む凹部と、
    前記厚み方向において前記凹部よりも膨らむ膨出部と
    有することを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載のバッテリーカバー。
  8. 前記バッテリーカバーが前記バッテリーから取り外された状態で、前記凹部における前記断熱層の厚みは、前記膨出部における前記断熱層の厚みよりも薄いことを特徴とする、請求項7に記載のバッテリーカバー。
  9. 前記バッテリーカバーが前記バッテリーから取り外された状態で、前記凹部における前記断熱層は、前記厚み方向において、前記膨出部における前記断熱層よりも圧縮されていることを特徴とする、請求項7または8に記載のバッテリーカバー。
  10. 前記凹部は、前記バッテリーのコーナーに沿って延びることを特徴とする、請求項7~9のいずれか一項に記載のバッテリーカバー。
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