JP7445355B1 - 摩擦撹拌用回転部材、接合装置、及び接合方法 - Google Patents
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Abstract
Description
前記摩擦撹拌用回転部材は、
前記接合装置が備える駆動機構から出力される回転により回転するように前記駆動機構の出力軸に設けられた状態において、前記出力軸と、摩擦撹拌時に前記被接合部材に挿入されるピン部との間に、前記出力軸に対する前記ピン部の振動を可能とする遊びを生じさせ、前記遊びにより、摩擦撹拌時に前記ピン部の振動が、前記出力軸の振動よりも大きい振幅及び/又は周波数を有するように構成されている。
前記摩擦撹拌用回転部材は、
前記出力軸に設けられる回転軸部と、
前記回転軸部から伝達される回転により回転するように構成され、前記回転軸部よりも先端側に位置する先端部とを備え、
前記先端部は、
前記ピン部と、前記ピン部の基端側に設けられた基端側部を有するか、又は
前記ピン部を有さないが、前記ピン部が着脱可能に取り付けられるように構成された基端側部を有し、
前記遊びは、前記回転軸部と前記先端部との間に、前記回転軸部に対する前記ピン部の振動を可能とするように設けられ、
前記摩擦撹拌用回転部材は、
前記遊びにより、摩擦撹拌時に前記ピン部の振動が、前記回転軸部の振動よりも大きい振幅及び/又は周波数を有するように構成されている。
前記先端部は、前記ピン部の基端側において、前記被接合部材の表面と接する高さに表面接触部を有し、
前記表面接触部よりも先端寄りで前記表面接触部と隣接する前記ピン部の直径に対する前記表面接触部の直径の比率は、1.8以下であり、これにより、前記先端部は、前記比率を満たす程度に幅の小さいショルダを有するか、又はショルダを有さないように構成される。
前記摩擦撹拌用回転部材は、
前記ピン部の振動が、前記遊びの範囲内において、塑性流動する前記被接合部材との接触によって受動的に生じるように構成されている。
前記摩擦撹拌用回転部材は、
前記ピン部の振動が、前記遊びにより、前記ピン部の軸線方向、周方向及び径方向の少なくとも一方に生じるように構成されている。
(A) 軸線方向のみの遊び、
(B) 周方向のみの遊び、
(C) 径方向のみの遊び、
(D) 軸線方向の遊びと、周方向の遊びとの組合せ、
(E) 軸線方向の遊びと、径方向の遊びとの組合せ、
(F) 周方向の遊びと、径方向の遊びとの組合せ、又は、
(G) 周方向の遊びと、周方向の遊びと、径方向の遊びとの組合せ。
上記(A)の場合、ピン部は、少なくとも軸線方向に振動可能である。
上記(B)の場合、ピン部は、少なくとも周方向に振動可能である。
上記(C)の場合、ピン部は、少なくとも径方向に振動可能である。
上記(D)の場合、ピン部は、少なくとも軸線方向及び周方向に振動可能である。
上記(E)の場合、ピン部は、少なくとも軸線方向及び径方向に振動可能である。
上記(F)の場合、ピン部は、少なくとも周方向及び径方向に振動可能である。
上記(G)の場合、ピン部は、軸線方向、周方向及び径方向に振動可能である。
なお、本段落は、出力軸とピン部との間に設けられる遊びについての説明であるが、遊びが、回転軸部と先端部との間に設けられる場合、本段落における「出力軸」を「回転軸部」に置き換えて読むことが可能である。いずれか一方向における遊びの量は、特に限定されず、接合装置の大きさなどによって異なるが、例えば、0.0001mm~1mmであることが好ましく、0.001mm~0.8mmであることがより好ましく、0.01mm~0.5mmであることがさらに好ましい。なお、軸線方向は、必ずしも、上下方向に限定されず、被接合部材とピン部との配置によって定められることが可能である。
前記摩擦撹拌用回転部材は、
前記ピン部が、前記遊びの範囲内において、前記出力軸に対して、フリー又は実質的にフリーになるように構成されている。
前記遊びは、
空隙又は実質的に空隙である。
前記接合装置は、
出力軸を備え、前記出力軸を回転させるように構成された駆動機構と、
前記駆動機構から伝達される回転により回転するように構成され、摩擦撹拌時の前記被接合部材に挿入されるピン部と
を備え、
前記ピン部は、
前記出力軸と前記ピン部との間に、前記出力軸に対する前記ピン部の振動を可能とするよに設けられた遊びを有し、前記遊びにより、摩擦撹拌時に前記ピン部の振動が、前記出力軸の振動よりも大きい振幅及び/又は周波数を有するように構成されている。
摩擦撹拌時に、前記駆動機構の回転により前記駆動機構から前記ピン部に伝達されるベース振動よりも振幅及び/又は周波数が大きい振動を、塑性流動する前記被接合部材との接触によって受動的に前記ピン部に生じさせた状態で、前記被接合部材に対する摩擦撹拌を行う。
塑性流動する前記被接合部材との接触によって受動的に生じる前記ピン部の回転変動に同期又は追従して前記駆動機構の出力が変化するように、前記駆動機構のフィードバック制御を行いながら、前記被接合部材に対する摩擦撹拌を行う。
図3(a)に示す摩擦撹拌用回転部材1は、全体として、ツールTに相当し、回転軸部10が、ツールTの一部に相当し、先端部20が、ツールTの一部に相当する。
先端部20は、一体的に構成された基端側部22とピン部21とを有する。先端部20は、回転軸部10の下面に設けられた有底孔に挿入されることにより、回転軸部10に取り付けられる。回転軸部10の下面は、ショルダ23を構成している。回転軸部10と先端部20との間には、図1(a)及び図1(b)に示すように、嵌合キー30が設けられている。これにより、摩擦撹拌用回転部材1は、回転軸部10と先端部20との間には、遊びAP、CPを有する。摩擦撹拌用回転部材1は、コレットCに取り付けられる。出力軸5には、ホルダH及びコレットCが固定的に設けられているので、摩擦撹拌用回転部材1は、ホルダH及びコレットCを介して、出力軸5に設けられている。
図3(b)に示す摩擦撹拌用回転部材1は、コレットC及びツールTに相当し、回転軸部10は、コレットCとツールTの一部とに相当し、先端部20は、ツールTの一部に相当する。摩擦撹拌用回転部材1は、ホルダHを介して、出力軸5に設けられている。この点を除いて、図3(b)の態様は、図3(a)と同じである。
図3(c)に示す摩擦撹拌用回転部材1は、ホルダH、コレットC及びツールTに相当し、回転軸部10は、ホルダHとコレットCとツールTの一部とに相当し、先端部20は、ツールTの一部に相当する。摩擦撹拌用回転部材1は、出力軸5に設けられている。この点を除いて、図3(c)の態様は、図3(a)及び図3(b)と同じである。
図3(d)に示す摩擦撹拌用回転部材1は、回転軸部10と、中間体40と、先端部20とを有する。摩擦撹拌用回転部材1は、コレットC及びツールTに相当する。回転軸部10は、コレットCに相当する。中間体40は、ツールTの一部に相当する。先端部20は、ツールTの一部に相当する。先端部20は、略円柱形状の中間体40の下面に設けられた有底孔に挿入されることにより、中間体40に取り付けられる。中間体40の下面は、ショルダ23を構成している。中間体40と先端部20との間には、嵌合キー30が設けられている。但し、図3(d)に示す例では、嵌合キー30により、遊びCPが設けられているが、遊びAPは設けられていない。先端部20は、中間体40に対して周方向CD(図1参照)に振動可能である。中間体40は、回転軸部10の下面に設けられた有底孔に挿入されることにより、回転軸部10に取り付けられる。これにより、回転軸部10と中間体40との間には、遊びAPが設けられている。中間体40は、回転軸部10に対して軸線方向AD(図1参照)に振動可能である。このように、回転軸部10と先端部20との間に設けられる遊びAP、CPは、必ずしも、回転軸部10と先端部20とによって構成される必要はない。回転軸部10と先端部20との間に、回転軸部10及び先端部20の各々と個別に相対変位可能な中間体40が介在していてもよい。このように、摩擦撹拌用回転部材1は、全体として、回転軸部10と先端部20との間に、遊びAP、CPを有している。
図3(e)に示す摩擦撹拌用回転部材1は、図3(d)と同様に、回転軸部10と、中間体40と、先端部20とを有する。摩擦撹拌用回転部材1は、ホルダH、コレットC及びツールTに相当する。回転軸部10は、ホルダHに相当する。中間体40は、コレットC及びツールTの一部に相当する。先端部20は、ツールTの一部に相当する。図3(e)の態様では、遊びAPの位置が、図3(d)と異なっている。
図3(f)の態様では、摩擦撹拌用回転部材1は、ホルダH、コレットC及びツールTに相当する。回転軸部10は、ホルダHに相当する。中間体40は、コレットCに相当する。先端部20は、ツールTに相当する。中間体40と先端部20との間に、嵌合キー30が設けられ、これにより、遊びCPは、中間体40と先端部20との間に設けられている。遊びAPは、回転軸部10と中間体40との間に設けられている。
図3(g)の態様では、図3(f)と異なり、回転軸部10と中間体40との間に、嵌合キー30が設けられ、これにより、遊びCPは、回転軸部10と中間体40との間に設けられている。遊びAPは、中間体40と先端部20との間に設けられている。
図3(h)の態様では、図1と比べて、ショルダ23の幅が広い。上記比率は、2以上である。ショルダ23は、ピン部21と一体的であるため、ショルダ23にも、ピン部21と同様の振動が生じる。従って、ショルダ23の幅が広くても、被接合部材2の塑性流動を妨げ難く、塑性流動を増幅可能である。この点において、図3(h)の態様は、図2(b)に示す比較例と異なる。なお、上述のように、ショルダ23は、ピン部21と別体で、ピン部21とともに回転しないように構成されていてもよい。
図3(i)及び図3(j)の態様では、図1と比べて、ピン部21の先端の形状が異なる。図1のピン部21の先端は、先細りの円錐台形状(先端側が基端側より細い円錐台形状)を有するが、図3(i)のピン部21の先端は、先太りの逆円錐台形状(先端側が基端側より太い円錐台形状)を有する。図3(j)のピン部21の先端は、円柱形状を有する。このように、ピン部21の先端形状は、特に限定されない。ピン部21の形状として、種々の形状が採用可能である。
図3(k)の態様では、上記比率は、1.0であり、摩擦撹拌用回転部材1は、ショルダを有さない。この摩擦撹拌用回転部材1は、回転するショルダを有さないので、より低温での摩擦撹拌接合を実現可能である。
図3(l)の態様では、図1と異なり、摩擦撹拌用回転部材1は、軸線方向AD(図1参照)における遊びAPのみを有している。また、図3(m)の態様では、摩擦撹拌用回転部材1は、周方向CD(図1参照)における遊びCPのみを有している。このように、摩擦撹拌用回転部材1は、軸線方向AD、周方向CD及び径方向RDのうち、いずれか一方向のみの遊びのみを有していてもよい。
図3(n)の態様では、摩擦撹拌用回転部材1は、コレットC及びツールTに相当する。回転軸部10は、コレットCに相当する。先端部20は、ツールTに相当する。先端部20は、互いに一体的に構成されたピン部21と基端側部22とを有する。先端部20は、回転軸部10の下面に設けられた大径有底孔17に遊嵌されることにより、回転軸部10に取り付けられる。大径有底孔17の直径は、基端側部22の直径よりも大きいので、基端側部22の周囲には、径方向RD(図1参照)への遊びRPが設けられる。基端側部22の外側面には、固定キー31が固定されている。回転軸部10における固定キー31に対応する位置には、側方貫通孔16が設けられている。側方貫通孔16によって、遊びRPと共に、遊びCPが設けられる。即ち、先端部20は、回転軸部10との間に、遊びCP及び遊びRPを有する。先端部20は、回転軸部10に対して、周方向CD及び径方向RDに振動可能である。
図3(o)の態様では、摩擦撹拌用回転部材1は、回転軸部10と、中間体40と、先端部20とを有する。摩擦撹拌用回転部材1は、ホルダH、コレットC及びツールTに相当する。回転軸部10は、ホルダHに相当する。中間体40は、コレットCに相当する。先端部20は、ツールTに相当する。先端部20は、互いに一体的に構成されたピン部21と基端側部22とを有する。先端部20は、中間体40の下面に設けられた大径有底孔17に遊嵌されることにより、中間体40に取り付けられる。大径有底孔17の直径は、基端側部22の直径よりも大きいので、基端側部22の周囲には、径方向RD(図1参照)への遊びRPが設けられる。基端側部22の外側面には、固定キー31が固定されている。中間体40における固定キー31に対応する位置には、側方貫通孔16が設けられている。側方貫通孔16によって、遊びRPと共に、遊びCPが設けられる。即ち、先端部20は、中間体40との間に、遊びCP及び遊びRPを有する。先端部20は、中間体40に対して、周方向CD及び径方向RDに振動可能である。中間体40は、回転軸部10の下面に設けられた有底孔に挿入されることにより、回転軸部10に取り付けられる。これにより、回転軸部10と中間体40との間には、遊びAPが設けられている。中間体40は、回転軸部10に対して軸線方向AD(図1参照)に振動可能である。以上のように、摩擦撹拌用回転部材1は、回転軸部10と先端部20との間には、遊びAP、CP、RPを有する。よって、先端部20は、回転軸部10に対して、軸線方向AD、周方向CD及び径方向RDの全方向に振動可能である。
図3(p)の態様では、図1の態様と比べて、遊びAP、CPが、空隙ではなく、遊びAP、CPには、液体41(例えば潤滑油)が充填されている。このような摩擦撹拌用回転部材1も、図2(a)を用いて説明したようなピン部21の振動を実現でき、図2(b)の態様とは明らかに異なる。即ち、遊びAP、CPは、実質的に空隙である。先端部20は、遊びAP、CPの範囲において、実質的にフリーである。
図3(q)の態様では、図1の態様と比べて、回転軸部10と先端部20との間の遊びAP内に、弾性体42(例えばOリング)が設けられている。このような摩擦撹拌用回転部材1も、図2(a)を用いて説明したようなピン部21の振動を実現でき、図2(b)の態様とは明らかに異なる。即ち、遊びAP、CPは、実質的に空隙である。先端部20は、遊びAP、CPの範囲において、実質的にフリーである。
図3(r)の態様では、摩擦撹拌用回転部材1は、コレットC及びツールTに相当する。摩擦撹拌用回転部材1は、全体として、一体的に構成されており、ピン部21と、ショルダ23とを有する。摩擦撹拌用回転部材1は、ホルダHに取り付けられることにより、摩擦撹拌用回転部材1とホルダHとの間に、遊びAPを生じさせるように構成されている。遊びAPにより、摩擦撹拌時に、ピン部21を含む摩擦撹拌用回転部材1は、出力軸5に対して、軸線方向ADに振動する。
図3(s)の態様では、摩擦撹拌用回転部材1は、ホルダHに相当する。摩擦撹拌用回転部材1は、下面に、コレットC及びツールTが挿入される有底孔を有している。コレットC及びツールTが有底孔に挿入されることにより、コレットC及びツールTが、摩擦撹拌用回転部材1に、着脱可能に設けられる。摩擦撹拌用回転部材1は、ピン部を有していない。ピン部は、ツールTに含まれている。摩擦撹拌用回転部材1は、上面に、出力軸5を受け入れるための有底孔を有しており、出力軸5が有底孔に挿入されることにより、摩擦撹拌用回転部材1は、出力軸5に取り付けられる。摩擦撹拌用回転部材1は、出力軸5に取り付けられた時に、出力軸5と摩擦撹拌用回転部材1との間に、遊びAPを生じさせるように構成されている。結果的に、摩擦撹拌時には、遊びAPは、出力軸5と、ツールTのピン部との間に生じる。遊びAPは、出力軸5に対するピン部の振動を可能とする。
図3(t)の態様では、摩擦撹拌用回転部材1は、回転軸部10と、先端部20とを有する。摩擦撹拌用回転部材1は、ホルダHに相当する。回転軸部10は、ホルダHの上側部分であり、出力軸5に取り付けられる。先端部20は、ホルダHの下側部分であり、回転軸部10から伝達される回転により回転するように構成され、回転軸部10よりも先端側に位置する。先端部20には、コレットC及びツールTが着脱可能に取り付けられるように構成されている。即ち、先端部20は、ピン部を有さないが、ピン部が着脱可能に取り付けられるように構成された基端側部22を有する。遊びAP、CPは、回転軸部10と先端部20との間に、回転軸部10に対するピン部の振動を可能とするように設けられる。
なお、摩擦撹拌用回転部材1は、上述の例に限定されない。摩擦撹拌用回転部材1は、出力軸5に取り付けられた時に出力軸5とピン部21との間に遊びを生じさせるように構成されていればよく、必ずしも、ホルダH、コレットC及びツールTという部品の区別に基づいている必要はない。
一実施形態に係る接合装置は、図1(a)及び(b)に示す、摩擦撹拌用回転部材1を備える接合装置3である。接合装置3は、出力軸5を備える駆動機構4と、ピン部21とを備える。ピン部21は、出力軸5とピン部21との間に、出力軸5に対するピン部21の振動AV、CVを可能とする遊びAP、CPを有する。接合装置3は、遊びAP、CPにより、摩擦撹拌時にピン部21の振動AV、CVが、出力軸5の振動(ベース振動)よりも大きい振幅及び/又は周波数を有する。本実施形態の接合装置3は、遊びAP、CPを有する摩擦撹拌用回転部材1を備えているが、接合装置3は、出力軸5とピン部21との間に遊びを有していればよく、必ずしも、摩擦撹拌用回転部材1を備える必要は無い。
一実施形態に係る接合方法は、図1(a)及び(b)に示す、上述の接合装置3によって実行され得る。当該接合方法では、駆動機構4から出力される回転によりピン部21を回転させ、ピン部21が被接合部材2に挿入されることにより、被接合部材2の摩擦撹拌接合を行う。当該接合方法では、摩擦撹拌時に、駆動機構4の回転により駆動機構4からピン部21に伝達されるベース振動よりも振幅及び/又は周波数が大きい振動を、塑性流動する被接合部材2との接触によって受動的にピン部21に生じさせた状態で、被接合部材2に対する摩擦撹拌を行う。
被接合部材 :2
接合装置 :3
駆動機構 :4
(駆動機構の)出力軸 :5
回転軸部 :10
溝 :15
側方貫通孔 :16
大径有底孔 :17
先端部 :20
ピン部 :21
基端側部 :22
ショルダ :23
表面接触部 :24
溝 :25
嵌合キー :30
固定キー :31
中間体 :40
液体 :41
弾性体 :42
Claims (9)
- 被接合部材の摩擦撹拌接合を行う接合装置に設けられる摩擦撹拌用回転部材であって、
前記摩擦撹拌用回転部材は、
前記接合装置が備える駆動機構から出力される回転により回転するように前記駆動機構の出力軸に設けられた状態において、前記出力軸と、摩擦撹拌時に前記被接合部材に挿入されるピン部との間に、前記出力軸に対する前記ピン部の振動を可能とする遊びを生じさせ、前記遊びにより、摩擦撹拌時に前記ピン部の振動が、前記出力軸の振動よりも大きい振幅及び/又は周波数を有するように構成された、
摩擦撹拌用回転部材。 - 前記摩擦撹拌用回転部材は、
前記出力軸に設けられる回転軸部と、
前記回転軸部から伝達される回転により回転するように構成され、前記回転軸部よりも先端側に位置する先端部とを備え、
前記先端部は、
前記ピン部と、前記ピン部の基端側に設けられた基端側部を有するか、又は
前記ピン部を有さないが、前記ピン部が着脱可能に取り付けられるように構成された基端側部を有し、
前記遊びは、前記回転軸部と前記先端部との間に、前記回転軸部に対する前記ピン部の振動を可能とするように設けられ、
前記摩擦撹拌用回転部材は、
前記遊びにより、摩擦撹拌時に前記ピン部の振動が、前記回転軸部の振動よりも大きい振幅及び/又は周波数を有するように構成された、
請求項1に記載の摩擦撹拌用回転部材。 - 前記ピン部は、前記被接合部材の表面と接する高さに表面接触部を有し、
前記表面接触部よりも先端寄りで前記表面接触部と隣接する前記ピン部の直径に対する前記表面接触部の直径の比率は、1.8以下であり、これにより、前記ピン部は、前記比率を満たす程度に幅の小さいショルダを有するか、又はショルダを有さないように構成される、
請求項2に記載の摩擦撹拌用回転部材。 - 前記摩擦撹拌用回転部材は、
前記ピン部の振動が、前記遊びの範囲内において、塑性流動する前記被接合部材との接触によって受動的に生じるように構成されている、
請求項1~3のいずれか1に記載の摩擦撹拌用回転部材。 - 前記摩擦撹拌用回転部材は、
前記ピン部の振動が、前記遊びにより、前記ピン部の軸線方向、周方向及び径方向の少なくとも一方に生じるように構成されている、
請求項1~3のいずれか1に記載の摩擦撹拌用回転部材。 - 前記摩擦撹拌用回転部材は、
前記ピン部が、前記遊びの範囲内において、前記出力軸に対して、フリー又は実質的にフリーになるように構成されている、
請求項1~3のいずれか1に記載の摩擦撹拌用回転部材。 - 前記遊びは、
空隙又は実質的に空隙である、
請求項1~3のいずれか1に記載の摩擦撹拌用回転部材。 - 被接合部材の摩擦撹拌接合を行う接合装置であって、
前記接合装置は、
出力軸を備え、前記出力軸を回転させるように構成された駆動機構と、
前記駆動機構から伝達される回転により回転するように構成され、摩擦撹拌時の前記被接合部材に挿入されるピン部とを備え、
前記ピン部は、
前記出力軸と前記ピン部との間に、前記出力軸に対する前記ピン部の振動を可能とするように設けられた遊びを有し、前記遊びにより、摩擦撹拌時に前記ピン部の振動が、前記出力軸の振動よりも大きい振幅及び/又は周波数を有するように構成された、
接合装置。 - 駆動機構から出力される回転によりピン部を回転させ、前記ピン部が被接合部材に挿入されることにより、前記被接合部材の摩擦撹拌接合を行う接合方法であって、
摩擦撹拌時に、前記駆動機構の回転により前記駆動機構から前記ピン部に伝達されるベース振動よりも振幅及び/又は周波数が大きい振動を、塑性流動する前記被接合部材との接触によって受動的に前記ピン部に生じさせた状態で、前記被接合部材に対する摩擦撹拌を行う、
接合方法。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2023039467 | 2023-11-01 |
Publications (1)
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