JP7444764B2 - ウェッジカム式ブレーキ - Google Patents
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Description
ところが、このような自動隙間調整機構を備えたウェッジカム式ブレーキにあっては、パッドアッセンブリにおけるパッドの摩耗量に比例して、応答時間(ブレーキロータの把持に要する時間)が伸びてしまうという問題があった。即ち、パッド摩耗量が増大すると、エアーシリンダに対するエアーピストン(流体圧ピストン)の相対位置が下方へ移動する。そこで、加圧するべきエアーシリンダのシリンダ容積が増大して加圧時間が増加するため、応答時間が伸びて応答性が悪化してしまう。そこで、下記特許文献1には、パッド摩耗量に係わらず常に一定の応答時間でブレーキを作動させるための自動位置調整機構を備えたウェッジカム式ブレーキが開示されている。
即ち、アジャスタ解放のためには、先ず、車体に固定されたサポートからキャリパボディを取り外し、スピンドルを回り止めしている回転止め部材を外す必要がある。そして、スピンドルを戻し側へ回転してウェッジカムと共に回転部材をエアーピストン側へ螺進させた後、スピンドルが回転しないように押さえながら自動隙間調整機構のスリーブを叩き上げる動作を繰り返さなければならず、アジャスタ戻し作業が煩雑であった。
(1) ウェッジカムが可逆的に螺合するスピンドルが、流体圧ピストンにより前記スピンドルの一端部を回転軸方向に押圧駆動されることによって、前記スピンドルの回転軸方向に沿って制動位置へ移動した前記ウェッジカムのカム作用によりブレーキアームの基端部が拡開されて、それらの開放端部に設けられた一対のパッドアッセンブリをブレーキロータの両側から挟圧してブレーキ動作を行うウェッジカム式ブレーキであって、
前記流体圧ピストンを駆動方向と反対の非制動位置へ付勢する弾性部材と、
回り止め機構を介してブレーキ本体側の静止部に固定された固定部材と、
前記スピンドルの他端部に対して相対回転不能及び回転軸方向に移動自在に係合する回転部材と、
前記固定部材と前記回転部材との間に設けられ、前記ウェッジカムを前記制動位置側へ移動させる方向のみに前記スピンドルの回転力を伝達するために一方向のみ回転を許容する機構と、
を備えるウェッジカム式ブレーキ。
そして、ブレーキ作動に伴う通常ストローク(所定のストローク内)時には、ブレーキ動作が解除されると、弾性部材が流体圧ピストンを非制動位置へ付勢し、流体圧ピストンと供にスピンドルが非制動位置に復帰する。この際、スピンドルは、ウェッジカムとの螺合部の摩擦抵抗により、回転することなく軸方向に移動する。
一方、ブレーキ作動に伴い、パッド摩耗による過剰ストローク(所定のストローク以上)が生じた際には、ブレーキ動作が解除され、弾性部材の付勢力によりスピンドルが駆動方向に所定のストローク以上移動して戻る時、ウェッジカムとの螺合部の摩擦抵抗が小さくなる。そこで、ブレーキ解除時に流体圧ピストンと供にスピンドルが非制動位置に復帰する際、スピンドルはウェッジカムに対してウェッジカムを制動位置側へ移動させる方向に回転することができる。この時、固定部材と回転部材との間に設けられた上述の一方向のみ回転を許容する機構は、ウェッジカムを制動位置側へ移動させる方向のスピンドルの回転を許容する。その結果、ウェッジカムに対してスピンドルが回転して螺合が進むことにより、流体圧ピストンに対するウェッジカムの軸方向初期位置が調整され、パッド摩耗に対して自動的に隙間調整が行われる。従って、本構成のウェッジカム式ブレーキは、ブレーキ作動時に、パッド摩耗量に係わらず常に一定の応答時間でブレーキを作動させることができる。
また、摩耗したパッドを新品のパッドと交換する際には、回り止め機構による固定部材の固定を解除して上述の一方向のみ回転を許容する機構の動作をキャンセルする。そして、ウェッジカムが非制動位置側へ移動する方向へスピンドルを回転させるだけで、流体圧ピストンに対するウェッジカムの軸方向位置を隙間調整前に戻すことができる。従って、
スピンドルに対するウェッジカムの軸方向位置を隙間調整前に戻すアジャスタ戻し作業が容易となる。
前記固定部材に形成された係合凹部と、
前記ブレーキ本体側の静止部に設けられ、前記係合凹部に係合する係合位置と前記係合凹部から離脱する非係合位置とに切換え可能な係合ピンと、
を備える上記(1)に記載のウェッジカム式ブレーキ。
前記スピンドルの他端部に当接して前記制動位置側への前記スピンドルの回転軸方向移動を規制することができる上記(1)又は(2)に記載のウェッジカム式ブレーキ。
図1は、ウェッジカム式ブレーキを備えた鉄道車両用ディスクブレーキの全体構造を示し、ボディ1は、サポート2を介して車体側に固定され、サポート2の反対側には一対のブレーキアーム3,3の中間部がブレーキアーム軸4,4によってそれぞれ軸支される。
ブレーキアーム3,3の各開放端(サポート2の反対側)には、パッドホルダ5を介してパッドアッセンブリ6,6が装着されている。
即ち、スピンドル13の一端部により支持穴32aを貫通されたスプリングシート32は、スピンドル13の一端部側に形成されたフランジ13aに載置され、スピンドル13の他端部側(図中、下端部側)への移動が規制される。支持穴32aの内周面とスピンドル13の外周面との間には、滑り軸受であるブッシュ39が挿入される。更に、スピンドル13の一端部には、ワッシャ35及びウェーブワッシャ37とスラスト軸受36とが嵌挿され、スピンドル13の一端部における外周面に形成された環状溝13bに嵌装された止め輪34により抜け止めされる。従って、スピンドル13は、スプリングシート32に対して回転軸方向にわずかに移動可能及び回転自在に支持されている。特に、上側に作動されるスプリングシート32によりスピンドル13が回転軸方向へ引き上げられる際には、スラスト軸受36により回転抵抗が小さくされたスピンドル13がスプリングシート32に対して回転し易くなるように構成されている。
そして、スプリングシート32は、下側に作動するエアーピストン16の駆動力をスピンドル13に作用させる。
スピンドル13の他端部側には、断面矩形状の外周面を有するスリーブ70が固定されている。
係合ピン55は、コイルスプリング56を巻装してピン収容部43を貫通させた後端部に抜け止め57を固着することで、係合位置に弾性付勢された状態でピン収容部43に収容される。
図6に示すように、ブレーキ非作動の初期状態から、エアーピストン16により、チャンバスプリング17の復元力に抗してスピンドル13を軸方向他方側(図面下側)に作動させる。すると、ブレーキ本体側のスリーブ部材22に対して軸方向に移動可能かつ相対回転不能に取り付けられたウェッジカム20に可逆的に螺合している回転自在なスピンドル13は、エアーピストン16により一端部が回転軸方向に押圧駆動されると、ウェッジカム20を非制動位置側へ移動させる方向に回転しようとする。
これによって、ストラット12の両端部のベアリング11、11に軸支された一対のローラアーム10、10がリンク式倍力装置として機能し、ベアリング11、11を軸支点として外側に拡開し、ローラアーム10、10の略中間部に球面ブッシュ9、9により連結・支持されたリンクロッド7、7を梃子の原理によって倍力されて外方(図面左右方向)へ軸動させる。このようにして、ブレーキアーム3、3の各基端部を、ブレーキアーム軸4を揺動中心として拡開方向に移動させて、その開放端部に配設されたパッドアッセンブリ6、6をブレーキロータ100に挟圧させてブレーキ動作が行われる。
即ち、エアーピストン16に対するウェッジカム20の軸方向位置を隙間調整前に戻すために回転治具80を用いてスピンドル13を回転させる際、回転治具80が制動位置側へのスピンドル13の回転軸方向移動を規制する。そこで、回転治具80により回転されたスピンドル13は、螺合するウェッジカム20の反力により制動位置側へ移動させられることなく、ウェッジカム20を非制動位置側へ確実に螺進させることができる。従って、スピンドル13に対するウェッジカム20の軸方向位置を隙間調整前に戻すアジャスタ戻し作業が更に容易となる。
また、上記実施形態では、鉄道車両用ブレーキを用いて説明したが、大型トラック等の自動車等にも本発明を適用できることは明らかである。
2 サポート
3 ブレーキアーム
4 ブレーキアーム軸
5 パッドホルダ
6 パッドアッセンブリ
7 リンクロッド
10 ローラアーム
13 スピンドル
16 エアーピストン(流体圧ピストン)
17 チャンバスプリング(弾性部材)
20 ウェッジカム
22 スリーブ部材(静止部)
38 ナット部材
41 固定ベース
43 ピン収容部
45 固定部材
47 係合凹部
51 回転部材
55 係合ピン
56 コイルスプリング
61 回り止め機構
65 ワンウェイクラッチ(一方向のみ回転を許容する機構)
Claims (3)
- ウェッジカムが可逆的に螺合するスピンドルが、流体圧ピストンにより前記スピンドルの一端部を回転軸方向に押圧駆動されることによって、前記スピンドルの回転軸方向に沿って制動位置へ移動した前記ウェッジカムのカム作用によりブレーキアームの基端部が拡開されて、それらの開放端部に設けられた一対のパッドアッセンブリをブレーキロータの両側から挟圧してブレーキ動作を行うウェッジカム式ブレーキであって、
前記流体圧ピストンを駆動方向と反対の非制動位置へ付勢する弾性部材と、
回り止め機構を介してブレーキ本体側の静止部に固定された固定部材と、
前記スピンドルの他端部に対して相対回転不能及び回転軸方向に移動自在に係合する回転部材と、
前記固定部材と前記回転部材との間に設けられ、前記ウェッジカムを前記制動位置側へ移動させる方向のみに前記スピンドルの回転力を伝達するために一方向のみ回転を許容する機構と、
を備えるウェッジカム式ブレーキ。 - 前記回り止め機構が、
前記固定部材に形成された係合凹部と、
前記ブレーキ本体側の静止部に設けられ、前記係合凹部に係合する係合位置と前記係合凹部から離脱する非係合位置とに切換え可能な係合ピンと、
を備える請求項1に記載のウェッジカム式ブレーキ。 - 前記回転部材における回転軸方向と交差する方向に穿設された貫通孔に挿通された回転治具が、
前記スピンドルの他端部に当接して前記制動位置側への前記スピンドルの回転軸方向移動を規制することができる
請求項1又は2に記載のウェッジカム式ブレーキ。
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