JP7443261B2 - 車両用クリーナシステム - Google Patents

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Description

本開示は、車両用クリーナシステムに関する。
近年、車両にカメラが搭載されてきている。カメラは取得した情報を、自車両を制御する車両用ECUなどに出力する。このようなカメラを洗浄液で洗浄可能な車両用クリーナが特許文献1などにより知られている。
日本国特開2001-171491号公報
車両には、複数のカメラやセンサが搭載されるようになってきている。これら複数のカメラやセンサを上述した車両用クリーナで洗浄することが考えられる。この場合には、複数の車両用クリーナを含む車両用クリーナシステムとして統合し、車両に搭載することが考えられる。
ところで、車両用クリーナシステムは、クリーナへ洗浄液を供給するモータポンプや、クリーナとモータポンプとの間に設けられる電磁弁を有しているが、これらの部品の過熱防止への対策には改善の余地がある。
そこで、本開示は、モータポンプや電磁弁の過熱による劣化や無限洗浄を防止可能な車両用クリーナシステムを提供する。
加えて、車両用クリーナシステムにより複数の洗浄対象を効率的に洗浄するための制御態様には改善の余地がある。
そこで、本開示は、複数の洗浄対象を短時間で効率的に洗浄可能な車両用クリーナシステムを提供するとともに、複数の洗浄対象を好適な順序で洗浄可能な車両用クリーナシステムを提供する。
加えて、車両用クリーナシステムは、クリーナへ洗浄液を供給するモータポンプや、クリーナとモータポンプとの間に設けられる電磁弁を有しているが、電磁弁の故障防止や小型化には改善の余地がある。
そこで、本開示は、電磁弁の故障防止や小型化が可能な車両用クリーナシステムを提供する。
上記目的を達成するために、本開示の一側面に係る車両用クリーナシステムは、
車両に搭載された洗浄対象に向かって洗浄液を吐出させるクリーナユニットと、
前記クリーナユニットまで洗浄液を供給するモータポンプと、
前記クリーナユニットと前記モータポンプとの間に設けられ、前記モータポンプから前記クリーナユニットへの洗浄液の移動の許可および不許可を切り替えるノーマルクローズ型の電磁弁と、
前記モータポンプおよび前記電磁弁を制御するクリーナ制御部と、
を備え、
前記クリーナ制御部は、
前記モータポンプおよび前記電磁弁の少なくとも一方の作動を停止するための作動停止時間を設定し、
前記洗浄対象に前記洗浄液を吐出させた後で、所定の条件に基づいて、前記作動停止時間の間は前記モータポンプおよび前記電磁弁の少なくとも一方の作動を停止する。
本開示に係る車両用クリーナシステムによれば、モータポンプおよび電磁弁を作動させて洗浄対象に洗浄液を吐出させた後で、クリーナによる洗浄液の吐出を停止する作動停止時間を設けることで、モータポンプおよび電磁弁の少なくとも一方の放熱性を向上させ、モータポンプや電磁弁の過熱による劣化を防止することができる。また、洗浄液が洗浄対象に残ってしまうことを汚れと判定して、洗浄を無限に継続してしまうことを防止することができる。
本開示の車両用クリーナシステムにおいて、
前記クリーナ制御部は、前記モータポンプによる前記洗浄液の連続供給時間または前記電磁弁による前記洗浄液の移動の連続許可時間よりも長くなるように前記作動停止時間を設定してもよい。
この構成によれば、作動停止時間をモータポンプまたは電磁弁の連続作動時間よりも長くすることで、モータポンプや電磁弁の過熱をより確実に防止することができる。
本開示の車両用クリーナシステムにおいて、
前記所定の条件は、前記モータポンプの作動回数および前記電磁弁の作動回数の少なくとも一方が一定回数以上となったことを含んでもよい。
この構成によれば、モータポンプの作動回数および電磁弁の作動回数の少なくとも一方が一定回数以上となった場合に作動停止時間を設けることで、モータポンプや電磁弁の過熱を好適に防止することができる。
本開示の車両用クリーナシステムにおいて、
前記所定の条件は、前記モータポンプおよび前記電磁弁の少なくとも一方の1回の作動が完了したことを含んでもよい。
この構成によれば、モータポンプまたは電磁弁が作動する度に作動停止時間を設けることで、モータポンプや電磁弁の過熱をより確実に防止することができる。
本開示の車両用クリーナシステムにおいて、
前記クリーナユニットが複数設けられるとともに、前記電磁弁は前記モータポンプと各々の前記クリーナユニットとの間にそれぞれ設けられており、
前記クリーナ制御部は、各々の前記電磁弁の作動のタイミングが重複しないように、前記モータポンプの作動に連動させて各々の前記電磁弁を順に作動させてもよい。
各々の電磁弁を順に作動させることで、例えば、電磁弁の作動停止時間がモータポンプの作動停止時間よりも長い場合に、電磁弁の作動開始までのモータポンプの作動開始の待機の無駄を防ぐことができる。また、各々のクリーナユニットへ同時に洗浄液が供給されると、洗浄液の水圧が低下し、洗浄性能の低下につながる可能性がある。この構成によれば、複数のクリーナユニットへ洗浄液が同時供給されることがなく、洗浄性能を維持することができる。
上記目的を達成するために、本開示の一側面に係る車両用クリーナシステムは、
車両に搭載された洗浄対象に向かって洗浄液を吐出させる複数のクリーナユニットと、
前記複数のクリーナユニットまで洗浄液を供給するモータポンプと、
前記複数のクリーナユニットの各々と前記モータポンプとの間にそれぞれ設けられ、前記モータポンプから前記複数のクリーナユニットの各々への洗浄液の移動の許可および不許可を切り替えるノーマルクローズ型の複数の電磁弁と、
前記モータポンプおよび前記複数の電磁弁を制御するクリーナ制御部と、
を備え、
前記クリーナ制御部は、
前記複数のクリーナユニットの属性に応じて、前記複数のクリーナユニットの各々に対応する各電磁弁の作動順の優先順位を設定し、
前記複数のクリーナユニットの各々の洗浄を停止する洗浄禁止時間を設定し、
前記複数のクリーナユニットのうち第一クリーナユニットに関連付けられた前記洗浄禁止時間の間に、前記第一クリーナユニットを含む2以上のクリーナユニットに対する洗浄を許可する指示信号を受け取った場合には、前記2以上のクリーナユニットのうち前記第一クリーナユニットを除いて最も優先順位の高い少なくとも一つのクリーナユニットに対応する電磁弁の作動を許可する。
電磁弁の過熱や、洗浄対象の機能低下を防止するために、各クリーナユニットの洗浄を停止する洗浄禁止時間が設定される場合がある。しかしながら、各クリーナユニットの洗浄禁止時間中にすべてのクリーナユニットに対する洗浄を停止すると、すべてのクリーナユニットの洗浄を完了するまでの時間が増大化する。そこで、本開示に係る車両用クリーナシステムによれば、複数のクリーナユニットのうち一つのクリーナユニットの洗浄禁止時間中であっても次の優先順位の電磁弁の作動を許可することで、複数の洗浄対象を短時間で効率的に洗浄することができる。
本開示の車両用クリーナシステムにおいて、
前記クリーナ制御部は、
前記モータポンプの作動を停止するための作動停止時間を設定し、
前記作動停止時間が経過した後に、前記最も優先順位の高い少なくとも一つのクリーナユニットに対応する電磁弁の作動を許可してもよい。
この構成によれば、モータポンプの放熱待機のための作動停止時間経過後に、別のクリーナユニットに対応する電磁弁の作動を許可することで、モータポンプの過熱を防止しつつ、複数の洗浄対象を効率的に洗浄することができる。
本開示の車両用クリーナシステムにおいて、
前記クリーナ制御部は、各々の前記電磁弁の作動のタイミングが重複しないように前記電磁弁の作動を許可してもよい。
複数のクリーナユニットへ同時に洗浄液が供給されると、洗浄液の水圧が低下し、洗浄性能の低下につながる可能性があるため、複数の電磁弁の作動のタイミングが重複しないようにすることが好ましい。
上記目的を達成するために、本開示の一側面に係る車両用クリーナシステムは、
車両に搭載された洗浄対象に向かって洗浄液を吐出させる複数のクリーナユニットと、
前記複数のクリーナユニットまで洗浄液を供給するモータポンプと、
前記複数のクリーナユニットの各々と前記モータポンプとの間にそれぞれ設けられ、前記モータポンプから前記複数のクリーナユニットの各々への洗浄液の移動の許可および不許可を切り替える複数の電磁弁と、
前記モータポンプおよび前記複数の電磁弁を制御するクリーナ制御部と、
を備え、
前記クリーナ制御部は、前記複数のクリーナユニットの作動順序を決定するために前記車両を制御する車両制御部により設定された第一優先順位と、前記複数のクリーナユニットの作動順序を決定するために前記クリーナ制御部により設定された第二優先順位とのいずれか一方に基づいて、前記複数の電磁弁の作動を制御する。
本開示に係る車両用クリーナシステムによれば、車両に搭載されたシステムや車両の状況等に応じて、複数のクリーナユニットの洗浄の優先順位を変更することができる。これにより、複数の洗浄対象を好適な作動順序で洗浄することができる。
本開示の車両用クリーナシステムにおいて、
前記クリーナ制御部は、
前記第一優先順位が存在する場合には、前記第一優先順位を前記第二優先順位よりも優先させ、
前記第一優先順位が存在しない場合あるいは前記車両制御部により前記複数のクリーナユニットの洗浄が同順位で指定された場合には、前記第二優先順位を選択してもよい。
この構成によれば、車両全体を制御する車両制御部により設定された第一優先順位を第二優先順位よりも優先的に選択することで、車両全体の状況に応じた作動順序での洗浄が可能となる。
本開示の車両用クリーナシステムにおいて、
前記第二優先順位は、前記車両の状況に応じて前記作動順序が互いに異なる複数の優先順位を含み、
前記クリーナ制御部は、前記車両制御部から受け取った前記状況に関連付けられた情報に応じて、前記複数の優先順位のうち1の優先順位を選択してもよい。
この構成によれば、車両状況に応じて複数の第二優先順位のうち好適な優先順位を選択することで、効率的な洗浄が可能となる。
本開示の車両用クリーナシステムにおいて、
前記クリーナ制御部は、前記第一優先順位または前記第二優先順位に基づいて前記各々の電磁弁を作動させる際に、各々の前記電磁弁の作動のタイミングが重複しないように前記電磁弁の作動を許可してもよい。
複数のクリーナユニットへ同時に洗浄液が供給されると、洗浄液の水圧が低下し、洗浄性能の低下につながる可能性があるため、複数の電磁弁の作動のタイミングが重複しないようにすることが好ましい。
上記目的を達成するために、本開示の一側面に係る車両用クリーナシステムは、
車両に搭載された洗浄対象に向かって洗浄液を吐出させるクリーナユニットと、
前記クリーナユニットまで洗浄液を供給するモータポンプと、
前記クリーナユニットと前記モータポンプとの間に設けられ、前記モータポンプから前記クリーナユニットへの洗浄液の移動の許可および不許可を切り替えるノーマルクローズ型の電磁弁と、
前記モータポンプおよび前記電磁弁を制御するクリーナ制御部と、
を備え、
前記クリーナ制御部は、
前記電磁弁の開放動作を開始したときから一定時間が経過した後に前記モータポンプの作動を開始させる。
電磁弁を開放する前にモータポンプを作動させるとモータポンプと電磁弁との間の配管の内圧が高まり、電磁弁の破損や漏水につながるおそれがある。また、耐圧のために電磁弁を大型にせざるを得ない。これに対して、本開示に係る車両用クリーナシステムによれば、電磁弁を開放させてからモータポンプの作動を開始することで、内圧の上昇を抑制することができるため、電磁弁を小型化した場合であっても電磁弁の破損を防止することができる。
本開示の車両用クリーナシステムにおいて、
前記一定時間は、前記電磁弁の開放動作の開始から前記開放動作が完了するまでの時間であってもよい。
この構成によれば、電磁弁の開放動作が完了してからモータポンプの作動を開始することで、電磁弁の小型化を促進することができるとともに、電磁弁の破損をより確実に防止することができる。
上記目的を達成するために、本開示の一側面に係る車両用クリーナシステムは、
車両に搭載された洗浄対象に向かって洗浄液を吐出させるクリーナユニットと、
前記クリーナユニットまで洗浄液を供給するモータポンプと、
前記クリーナユニットと前記モータポンプとの間に設けられ、前記モータポンプから前記クリーナユニットへの洗浄液の移動の許可および不許可を切り替えるノーマルクローズ型の電磁弁と、
前記モータポンプおよび前記電磁弁を制御するクリーナ制御部と、
を備え、
前記クリーナ制御部は、
前記電磁弁の開放動作を開始するとともに前記モータポンプの作動を開始した後であって、前記モータポンプの作動を停止したときから一定時間が経過した後に前記電磁弁の閉鎖動作を開始させる。
モータポンプと電磁弁を作動させた状態においてモータポンプの作動を停止させる前に電磁弁を閉鎖させるとモータポンプと電磁弁との間の配管の内圧が高まり、電磁弁の破損や漏水につながるおそれがある。また、耐圧のために電磁弁を大型にせざるを得ない。これに対して、本開示に係る車両用クリーナシステムによれば、モータポンプの作動を停止してから電磁弁を閉鎖させることで、内圧の上昇を抑制することができるため、電磁弁を小型化した場合であっても電磁弁の破損を防止することができる。
本開示の車両用クリーナシステムにおいて、
前記クリーナユニットは、前記モータポンプの吐出圧力によって前記洗浄対象に向かって洗浄液を噴射し、前記吐出圧力が無くなると前記洗浄液の噴射が停止されるノズルを有し、
前記一定時間は、前記モータポンプの作動停止から前記ノズルに対する慣性による残圧が平常化するまでの時間であってもよい。
モータポンプの作動停止と同時あるいはモータポンプの作動停止直後に電磁弁を閉鎖すると、慣性力による残圧によって、モータポンプと電磁弁との間の配管の内圧が高まり、電磁弁の破損や漏水につながるおそれがあり、且つ、電磁弁を大型にせざるを得ない。そのため、モータポンプの停止後に残圧が平常化してから電磁弁を閉鎖させることが好ましい。
本開示の車両用クリーナシステムにおいて、
前記クリーナユニットは、シリンダと、前記シリンダに対して進退自在に支持されるピストンと、前記ピストンの先端に設けられて前記ピストンが前記シリンダから突出された状態で前記洗浄対象に向かって洗浄液を噴射するノズルと、を有し、
前記ピストンは、前記モータポンプが作動すると前記シリンダから突出されるとともに前記モータポンプの作動が停止すると前記シリンダに収容され、
前記一定時間は、前記モータポンプの作動停止から前記ピストンの前記シリンダへの収容が完了するまでの時間であってもよい。
ポップアップ式のノズルの場合、モータポンプの作動により内圧が高まることで先端にノズルを備えたピストンがシリンダから突出され、モータポンプの作動が停止することで内圧が低下してピストンがシリンダに収容される。しかしながら、ピストンのシリンダへの収容が完了する前に、電磁弁を閉鎖すると内圧が下がりきらずに、ピストンがシリンダに十分に収容されない可能性がある。そこで、先端にノズルを備えたピストンがシリンダに収容されてから電磁弁の閉鎖動作を開始することで、モータポンプの作動停止によるピストンのシリンダへの収容を十分に担保することができる。
本開示の車両用クリーナシステムにおいて、
前記クリーナユニットが複数設けられるとともに、前記電磁弁は前記モータポンプと各々の前記クリーナユニットとの間にそれぞれ設けられており、
前記クリーナ制御部は、各々の前記電磁弁の作動のタイミングが重複しないように、前記モータポンプの作動に連動させて各々の前記電磁弁を順に作動させてもよい。
各々のクリーナユニットへ同時に洗浄液が供給されると、洗浄液の水圧が低下し、洗浄性能の低下につながる可能性がある。この構成によれば、複数のクリーナユニットへ洗浄液が同時供給されることがなく、洗浄性能を維持することができる。
本開示によれば、モータポンプや電磁弁の過熱による劣化や無限洗浄を防止可能な車両用クリーナシステムが提供される。
本開示によれば、複数の洗浄対象を短時間で効率的に洗浄可能な車両用クリーナシステムが提供される。
本開示によれば、複数の洗浄対象を好適な順序で洗浄可能な車両用クリーナシステムが提供される。
本開示によれば、電磁弁の故障防止や小型化が可能な車両用クリーナシステムが提供される。
クリーナシステムを搭載した車両の上面図である。 車両システムのブロック図である。 クリーナシステムのブロック図である。 第一電磁弁の正面図である。 閉状態における図4のV-V線断面矢視図である。 前ポンプと複数のクリーナとの間に電磁弁がそれぞれ接続される様子を示した模式図である。 第一実施形態に係るクリーナ制御部が実行する処理の例を示すフローチャートである。 第一実施形態における、前ポンプの作動タイミング、各電磁弁と各クリーナとの作動タイミングを模式的に示すタイミングチャートである。 第一実施形態の変形例に係るタイミングチャートである。 第二実施形態に係るクリーナ制御部が実行する処理の例を示すフローチャートである。 第二実施形態において、各クリーナユニットの作動タイミングを模式的に示すタイミングチャートである。 第三実施形態においてクリーナ制御部に記憶されている優先順位テーブルと車両制御部が記憶する優先順位テーブルとを示す図である。 第三実施形態に係るクリーナ制御部が実行する処理の例を示すフローチャートである。 第四実施形態において、電磁弁と、モータポンプと、ノズルユニットの作動タイミングを模式的に示すタイミングチャートである。
以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。尚、本実施形態の説明において既に説明された部材と同一の参照番号を有する部材については、説明の便宜上、その説明は省略する。また、本図面に示された各部材の寸法は、説明の便宜上、実際の各部材の寸法とは異なる場合がある。
また、本実施形態の説明では、説明の便宜上、「左右方向」、「前後方向」、「上下方向」について適宜言及する。これらの方向は、図1に示す車両1について設定された相対的な方向である。ここで、「上下方向」は、「上方向」及び「下方向」を含む方向である。「前後方向」は、「前方向」及び「後方向」を含む方向である。「左右方向」は、「左方向」及び「右方向」を含む方向である。
図1は、本実施形態に係る車両用クリーナシステム100(以下、クリーナシステム100と称す)が搭載された車両1の上面図である。車両1は、クリーナシステム100を備えている。本実施形態において、車両1は自動運転モードで走行可能な自動車である。
まず、図2を参照して車両1の車両システム2について説明する。図2は、車両システム2のブロック図を示している。図2に示すように、車両システム2は、車両制御部3と、内部センサ5と、外部センサ6と、ランプ7と、HMI8(Human Machine Interface)と、GPS9(Global Positioning System)と、無線通信部10と、地図情報記憶部11とを備えている。さらに、車両システム2は、ステアリングアクチュエータ12と、ステアリング装置13と、ブレーキアクチュエータ14と、ブレーキ装置15と、アクセルアクチュエータ16と、アクセル装置17とを備えている。
車両制御部3は、電子制御ユニット(ECU)により構成されている。車両制御部3は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサと、各種車両制御プログラムが記憶されたROM(Read Only Memory)と、各種車両制御データが一時的に記憶されるRAM(Random Access Memory)とにより構成されている。プロセッサは、ROMに記憶された各種車両制御プログラムから指定されたプログラムをRAM上に展開し、RAMとの協働で各種処理を実行するように構成されている。車両制御部3は、車両1の走行を制御するように構成されている。
内部センサ5は、自車両の情報を取得可能なセンサである。内部センサ5は、例えば、加速度センサ、速度センサ、車輪速センサ及びジャイロセンサ等の少なくとも一つである。内部センサ5は、車両1の走行状態を含む自車両の情報を取得し、該情報を車両制御部3に出力するように構成されている。
内部センサ5は、運転者が運転席に座っているかどうかを検出する着座センサ、運転者の顔の方向を検出する顔向きセンサ、車内に人がいるかどうかを検出する人感センサなどを備えていてもよい。
外部センサ6は、自車両の外部の情報を取得可能なセンサである。外部センサは、例えば、カメラ、レーダ、LiDAR等の少なくとも一つである。外部センサ6は、車両1の周辺環境(他車、歩行者、道路形状、交通標識、障害物等)を含む自車両の外部の情報を取得し、該情報を車両制御部3に出力するように構成されている。あるいは、外部センサ6は、天候状態を検出する天候センサや車両1の周辺環境の照度を検出する照度センサなどを備えていてもよい。
カメラは、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)やCMOS(相補型MOS)等の撮像素子を含むカメラである。カメラは、可視光を検出するカメラや、赤外線を検出する赤外線カメラである。
レーダは、ミリ波レーダ、マイクロ波レーダ又はレーザーレーダ等である。
LiDARとは、Light Detection and RangingまたはLaser Imaging Detection and Rangingの略語である。LiDARは、一般にその前方に非可視光を出射し、出射光と戻り光とに基づいて、物体までの距離、物体の形状、物体の材質などの情報を取得するセンサである。
ランプ7は、車両1の前部に設けられるヘッドランプやポジションランプ、車両1の後部に設けられるリヤコンビネーションランプ、車両の前部または側部に設けられるターンシグナルランプ、歩行者や他車両のドライバーに自車両の状況を知らせる各種ランプなどの少なくとも一つである。
HMI8は、運転者からの入力操作を受付ける入力部と、走行情報等を運転者に向けて出力する出力部とから構成される。入力部は、ステアリングホイール、アクセルペダル、ブレーキペダル、車両1の運転モードを切替える運転モード切替スイッチ等を含む。出力部は、各種走行情報を表示するディスプレイである。
GPS9は、車両1の現在位置情報を取得し、当該取得された現在位置情報を車両制御部3に出力するように構成されている。無線通信部10は、車両1の周囲にいる他車の走行情報を他車から受信すると共に、車両1の走行情報を他車に送信するように構成されている(車車間通信)。また、無線通信部10は、信号機や標識灯等のインフラ設備からインフラ情報を受信すると共に、車両1の走行情報をインフラ設備に送信するように構成されている(路車間通信)。地図情報記憶部11は、地図情報が記憶されたハードディスクドライブ等の外部記憶装置であって、地図情報を車両制御部3に出力するように構成されている。
車両1が自動運転モードで走行する場合、車両制御部3は、走行状態情報、周辺環境情報、現在位置情報、地図情報等に基づいて、ステアリング制御信号、アクセル制御信号及びブレーキ制御信号のうち少なくとも一つを自動的に生成する。ステアリングアクチュエータ12は、ステアリング制御信号を車両制御部3から受信して、受信したステアリング制御信号に基づいてステアリング装置13を制御するように構成されている。ブレーキアクチュエータ14は、ブレーキ制御信号を車両制御部3から受信して、受信したブレーキ制御信号に基づいてブレーキ装置15を制御するように構成されている。アクセルアクチュエータ16は、アクセル制御信号を車両制御部3から受信して、受信したアクセル制御信号に基づいてアクセル装置17を制御するように構成されている。このように、自動運転モードでは、車両1の走行は車両システム2により自動制御される。
一方、車両1が手動運転モードで走行する場合、車両制御部3は、アクセルペダル、ブレーキペダル及びステアリングホイールに対する運転者の手動操作に従って、ステアリング制御信号、アクセル制御信号及びブレーキ制御信号を生成する。このように、手動運転モードでは、ステアリング制御信号、アクセル制御信号及びブレーキ制御信号が運転者の手動操作によって生成されるので、車両1の走行は運転者により制御される。
次に、車両1の運転モードについて説明する。運転モードは、自動運転モードと手動運転モードとからなる。自動運転モードは、完全自動運転モードと、高度運転支援モードと、運転支援モードとからなる。完全自動運転モードでは、車両システム2がステアリング制御、ブレーキ制御及びアクセル制御の全ての走行制御を自動的に行うと共に、運転者は車両1を運転できる状態にはない。高度運転支援モードでは、車両システム2がステアリング制御、ブレーキ制御及びアクセル制御の全ての走行制御を自動的に行うと共に、運転者は車両1を運転できる状態にはあるものの車両1を運転しない。運転支援モードでは、車両システム2がステアリング制御、ブレーキ制御及びアクセル制御のうち一部の走行制御を自動的に行うと共に、車両システム2の運転支援の下で運転者が車両1を運転する。一方、手動運転モードでは、車両システム2が走行制御を自動的に行わないと共に、車両システム2の運転支援なしに運転者が車両1を運転する。
また、車両1の運転モードは、運転モード切替スイッチを操作することで切り替えられてもよい。この場合、車両制御部3は、運転モード切替スイッチに対する運転者の操作に応じて、車両1の運転モードを4つの運転モード(完全自動運転モード、高度運転支援モード、運転支援モード、手動運転モード)の間で切り替える。また、車両1の運転モードは、自動運転車が走行可能である走行可能区間や自動運転車の走行が禁止されている走行禁止区間についての情報または外部天候状態についての情報に基づいて自動的に切り替えられてもよい。この場合、車両制御部3は、これらの情報に基づいて車両1の運転モードを切り替える。さらに、車両1の運転モードは、着座センサや顔向きセンサ等を用いることで自動的に切り替えられてもよい。この場合、車両制御部3は、着座センサや顔向きセンサからの出力信号に基づいて、車両1の運転モードを切り替える。
図1に戻り車両1は、外部センサ6として、前LiDAR6f、後LiDAR6b、右LiDAR6r、左LiDAR6l、前カメラ6c、後カメラ6dを有している。前LiDAR6fは車両1の前方の情報を取得するように構成されている。後LiDAR6bは車両1の後方の情報を取得するように構成されている。右LiDAR6rは車両1の右方の情報を取得するように構成されている。左LiDAR6lは車両1の左方の情報を取得するように構成されている。前カメラ6cは車両1の前方の情報を取得するように構成されている。後カメラ6dは車両1の後方の情報を取得するように構成されている。
なお、図1に示した例では、前LiDAR6fは車両1の前部に設けられ、後LiDAR6bは車両1の後部に設けられ、右LiDAR6rは車両1の右部に設けられ、左LiDAR6lは車両1の左部に設けられた例を示しているが、本開示はこの例に限られない。例えば車両1の天井部に前LiDAR、後LiDAR、右LiDAR、左LiDARがまとめて配置されていてもよい。
車両1は、ランプ7として、右ヘッドランプ7rと左ヘッドランプ7lを有している。右ヘッドランプ7rは車両1の前部のうちの右部に設けられ、左ヘッドランプ7lは車両1の前部のうちの左部に設けられている。右ヘッドランプ7rは左ヘッドランプ7lよりも右方に設けられている。
車両1は、フロントウィンドウ1fと、リヤウィンドウ1bを有している。
車両1は、本開示の実施形態に係るクリーナシステム100を有している。クリーナシステム100は、洗浄対象物に付着する水滴や泥や塵埃等の異物を洗浄媒体を用いて除去するシステムである。本実施形態において、クリーナシステム100は、前ウィンドウウォッシャ(以降、前WWと称す)101、後ウィンドウウォッシャ(以降、後WWと称す)102、前LiDARクリーナ(以降、前LCと称す)103、後LiDARクリーナ(以降、後LCと称す)104、右LiDARクリーナ(以降、右LCと称す)105、左LiDARクリーナ(以降、左LCと称す)106、右ヘッドランプクリーナ(以降、右HCと称す)107、左ヘッドランプクリーナ(以降、左HCと称す)108、前カメラクリーナ(以降、前CCと称す)109a、後カメラクリーナ109b(以降、後CCと称す)を有する。各々のクリーナ(クリーナユニット)101~109bは一つ以上のノズルを有し、ノズルから洗浄液または空気といった洗浄媒体を洗浄対象物に向けて吐出する。
前WW101は、フロントウィンドウ1fを洗浄可能である。後WW102は、リヤウィンドウ1bを洗浄可能である。前LC103は、前LiDAR6fを洗浄可能である。後LC104は、後LiDAR6bを洗浄可能である。右LC105は、右LiDAR6rを洗浄可能である。左LC106は、左LiDAR6lを洗浄可能である。右HC107は、右ヘッドランプ7rを洗浄可能である。左HC108は、左ヘッドランプ7lを洗浄可能である。前CC109aは、前カメラ6cを洗浄可能である。後CC109bは、後カメラ6dを洗浄可能である。なお、以降の説明で前CC109aと後CC109bをまとめてCC109と呼ぶことがある。
図3は、クリーナシステム100のブロック図である。クリーナシステム100は、クリーナ101~109bの他に、前タンク111、前ポンプ112、後タンク113、後ポンプ114、クリーナ制御部116を有している。
前WW101、前LC103、右LC105、左LC106、右HC107、左HC108、前CC109aは、前ポンプ112を介して前タンク111に接続されている。前ポンプ112は前タンク111に貯留された洗浄液を、前WW101、前LC103、右LC105、左LC106、右HC107、左HC108、前CC109aに送る。
後WW102と後LC104と後CC109bは、後ポンプ114を介して後タンク113に接続されている。後ポンプ114は後タンク113に貯留された洗浄液を後WW102と後LC104と後CC109bに送る。
各々のクリーナ101~109bには、ノズルを開状態にさせて洗浄液を洗浄対象物に吐出させるアクチュエータが設けられている。各々のクリーナ101~109bに設けられたアクチュエータは、クリーナ制御部116に電気的に接続されている。また、クリーナ制御部116は、前ポンプ112、後ポンプ114、車両制御部3にも電気的に接続されている。
本実施形態に係るクリーナシステム100において、クリーナ制御部116は、車両制御部から出力される信号に基づいてセンサクリーナ103~106,109を作動させる信号をセンサクリーナ103~106,109へ出力するように構成されている。
図3に示すように、本実施形態に係るクリーナシステム100において、前ポンプ112と前WW101とを接続する管路に第一電磁弁21が設けられ、第一電磁弁21と前LC103とを接続する管路に第二電磁弁22が設けられ、第二電磁弁22と右LC105とを接続する管路に第三電磁弁23が設けられ、第三電磁弁23と左LC106とを接続する管路に第四電磁弁24が設けられ、第四電磁弁24と右HC107とを接続する管路に第五電磁弁25が設けられ、第五電磁弁25と左HC108とを接続する管路に第六電磁弁26が設けられ、第六電磁弁26と前CC109aとを接続する管路に第七電磁弁27が設けられている。
後ポンプ114と後CC109bとを接続する管路に第八電磁弁28が設けられ、第八電磁弁28と後LC104とを接続する管路に第九電磁弁29が設けられ、第九電磁弁29と後WW102とを接続する管路に第十電磁弁30が設けられている。
第一電磁弁21から第十電磁弁30はいずれも同じ構成を有している。第一電磁弁21について、図4および図5を用いて説明する。図4は、第一電磁弁21の正面図である。図5は、閉状態における図4のV-V線断面矢視図である。
図4および図5に示すように、第一電磁弁21は、第一管路40と、第二管路42と、交差部44と、ソレノイド50とを備えている。第一管路40は、前ポンプ112と連結される管路である。第二管路42は、前WW101と連結される管路である。交差部(合流部)44は、第一管路40と第二管路42とが交差する部分である。前ポンプ112から吐出されて第一管路40から流入した洗浄液は、交差部44を介して第二管路42へ流入する。
ソレノイド50は、コイル51(固定子)と、可動子52と、ヨーク53と、バネ54とを有している。バネ54は、ヨーク53と可動子52との間に設けられている。可動子52は、軸線Aに沿って直線的に変位可能である。
コイル51に通電されていない通常状態においては、第一電磁弁21は図5に示した閉状態となっている。この閉状態においては、バネ54が可動子52を下方向に付勢させることで、可動子52により、第一管路40と第二管路42との間の交差部44が閉塞される。そのため、第一管路40から第二管路42へ洗浄液が流れることがない。すなわち、第一電磁弁21は、ノーマルクローズ(常時閉)型の電磁弁である。
一方、コイル51に通電されると、コイル51に近づこうとする力(図5において上方に向かう力)が可動子52に生じる。可動子52はバネ54の弾性力に抗してバネ54を圧縮させながら、図5の上方に移動する。これにより、交差部44が開口され、第一管路40から第二管路42へ洗浄液が流れる。
このように、第一電磁弁21は、前ポンプ112から吐出されて第一電磁弁21に流入した洗浄液を前WW101に送ることを許容しない閉状態と、前ポンプ112から吐出されて第一電磁弁21に流入した洗浄液を前WW101に送ることを許容する開状態と、を切替可能である。すなわち、第一電磁弁21は、前ポンプ112から前WW101への洗浄液の移動の許容および不許可を切替可能である。
(第一実施形態)
本開示の第一実施形態について、図6~図8を参照して説明する。図6は、第一実施形態にかかるクリーナシステム100Aにおいて、前ポンプ112と複数のクリーナ(例えば、前LC103、右LC105、左LC106)との間に第二電磁弁22~第四電磁弁24が接続される様子を示した模式図である。図7は、図6に示すクリーナシステム100Aにおいて、クリーナ制御部116が実行する処理の例を示すフローチャートである。図8は、前ポンプ112の作動タイミング、第二電磁弁22と前LC103との作動タイミング、第三電磁弁23と右LC105との作動タイミング、および第四電磁弁24と左LC106との作動タイミングを模式的に示すタイミングチャートである。
図6に示すように、第一実施形態に係るクリーナシステム100Aは、例えば、洗浄液を貯留する前タンク111と、前タンク111に貯留する洗浄液を前LC103、右LC105、左LC106等に送る前ポンプ112とを備えている。なお、説明の簡略化のため、前LC103、右LC105、左LC106以外の図3に示すクリーナ(前WW101、右HC107等)については図示を省略している。
前ポンプ112の下流側には、上述した構造の第二電磁弁22を含む分岐部71と、上述した構造の第三電磁弁23を含む分岐部72と、上述した構造の第四電磁弁24を含む分岐部73と、が設けられている。第四電磁弁24の第一管路40の出口側(下流側)には外部への洗浄液の吐出を防止する閉塞部74が設けられている。
前ポンプ112、前LC103、右LC105、左LC106、第二電磁弁22、第三電磁弁23、および第四電磁弁24は、クリーナ制御部116によりその作動が制御される。クリーナ制御部116は、第二電磁弁22の開状態と閉状態とを切り替えることにより、前LC103への洗浄液の吐出の許可と不許可とを切り替えることができる。クリーナ制御部116は、第三電磁弁23の開状態と閉状態とを切り替えることにより、右LC105への洗浄液の吐出の許可と不許可とを切り替えることができる。クリーナ制御部116は、第四電磁弁24の開状態と閉状態とを切り替えることにより、左LC106への洗浄液の吐出の許可と不許可とを切り替えることができる。
次に、図6に示すクリーナシステム100Aにおいてクリーナ制御部116が実行する処理の例を図7および図8を参照して説明する。
図7に示すように、まず、クリーナ制御部116は、車両1に搭載された洗浄対象を洗浄するための洗浄信号を車両制御部3から受信する(ステップS1)。本実施形態では、クリーナ制御部116は、例えば、前LC103の洗浄対象である前LiDAR6f、右LC105の洗浄対象である右LiDAR6r、および左LC106の洗浄対象である左LiDAR6lをそれぞれ洗浄するための洗浄信号を車両制御部3から受信する。
次に、図8に示すように、車両制御部3から受信した洗浄信号に基づいて、クリーナ制御部116は、前ポンプ112の作動を開始する(ステップS2)。すなわち、クリーナ制御部116は、前ポンプ112からの洗浄液の吐出を開始する。また、クリーナ制御部116は、前ポンプ112の作動を開始するのとほぼ同時に、前LiDAR6f、右LiDAR6r、および左LiDAR6lをそれぞれ洗浄するためのクリーナである前LC103、右LC105、および左LC106の作動を開始する。また、クリーナ制御部116は、前ポンプ112の作動を開始するのとほぼ同時に、前LC103、右LC105、および左LC106へ洗浄液をそれぞれ供給するための第二電磁弁22、第三電磁弁23、および第四電磁弁24の作動を開始する。
次に、クリーナ制御部116は、連続作動可能時間t1が経過したか否かを判断する(ステップS3)。連続作動可能時間t1とは、前ポンプ112や各電磁弁22~24が連続して作動可能な時間である(図8参照)。すなわち、連続作動可能時間t1とは、前ポンプ112による洗浄液の連続供給時間や第二電磁弁22~第四電磁弁24による洗浄液の移動の連続許可時間に相当する。連続作動可能時間t1は、前ポンプ112や各電磁弁22~24が過熱しない限りにおいて、任意に設定され得る。本例では、前LC103、右LC105、左LC106、およびこれらのクリーナ103,105,106にそれぞれ対応する第二電磁弁22~第四電磁弁24の連続作動可能時間は、前ポンプ112の連続作動可能時間と略同一となるように設定される。なお、前ポンプ112の連続作動可能時間と各電磁弁22~24の連続作動可能時間とは異なっていてもよい。
ステップS3において、連続作動可能時間t1が経過したと判断された場合には(ステップS3のYes)、クリーナ制御部116は、前ポンプ112、前LC103、右LC105、左LC106、および第二電磁弁22~第四電磁弁24の作動を停止する(ステップS4)。
次に、クリーナ制御部116は、車両制御部3から受信した1つの洗浄信号に基づく前ポンプ112等の作動回数がしきい値(一定回数)以上であるか否かを判断する(ステップS5)。作動回数のしきい値は、例えば、1回~10回である。本例では、仮に、しきい値を3回とする。
ステップS5において、前ポンプ112等の作動回数が3回より少ないと判断された場合には(ステップS5のNo)、ステップS2に戻り、クリーナ制御部116は、前ポンプ112、各LC103,105,106、および各電磁弁22~24の作動を再開する。
一方、前ポンプ112等の作動回数が3回以上であると判断された場合には(ステップS5のYes)、クリーナ制御部116は、作動停止時間t2が経過したか否かを判断する(ステップS6)。作動停止時間t2とは、前ポンプ112、各LC103,105,106、および各電磁弁22~24の作動が停止されてから前ポンプ112、各LC103,105,106、および各電磁弁22~24の作動が再開されるまでの時間である(図8参照)。作動停止時間t2は、前ポンプ112等の連続作動可能時間t1、すなわち、前ポンプ112による洗浄液の連続供給時間や第二電磁弁22~第四電磁弁24による洗浄液の移動の連続許可時間よりも長くなるように設定されることが好ましい。
ステップS6において、作動停止時間t2が経過したと判断された場合には(ステップS6のYes)、クリーナ制御部116は、車両制御部3から洗浄停止信号を受信したか否かを判断する(ステップS7)。
ステップS7において、洗浄停止信号を受信していないと判断された場合には(ステップS7のNo)、ステップS2に戻り、クリーナ制御部116は、前ポンプ112、各LC103,105,106、および各電磁弁22~24の作動を再開する。
一方、洗浄停止信号を受信したと判断された場合には(ステップS7のYes)、クリーナ制御部116は、前ポンプ112、各LC103,105,106、および各電磁弁22~24の作動を停止して、処理を終了する(ステップS8)。
以上説明したように、第一実施形態に係るクリーナシステム100Aは、前LC103、右LC105、左LC106(クリーナユニットの一例)と、これらのクリーナ103,105,106へ洗浄液を供給する前ポンプ112(モータポンプの一例)と、前ポンプ112から各クリーナ103,105,106への洗浄液の移動の許可および不許可をそれぞれ切り替えるノーマルクローズ型の第二電磁弁22~第四電磁弁24と、前ポンプ112、各クリーナ103,105,106および各電磁弁22~24を制御するクリーナ制御部116と、を備えている。そして、クリーナ制御部116は、前ポンプ112、各クリーナ103,105,106、および各電磁弁22~24の作動を停止するための作動停止時間t2を設定し、各クリーナ103,105,106に対応する各LiDAR6f,6r,6lに洗浄液を吐出させた後で、所定の条件に基づいて、作動停止時間t2の間は前ポンプ112、各クリーナ103,105,106、および各電磁弁22~24の作動を停止する。このように、前ポンプ112や各電磁弁22~24を作動させて各LiDAR6f,6r,6lに洗浄液を吐出させた後で、洗浄液の吐出を停止する作動停止時間t2を設けることで、前ポンプ112および各電磁弁22~24の放熱性を向上させ、過熱による前ポンプ112および各電磁弁22~24の劣化を防止することができる。また、作動停止時間t2を設けることで、洗浄液が洗浄対象である各LiDAR6f,6r,6lに残ってしまうことをクリーナ制御部116が汚れと判定して、洗浄対象への洗浄液の吐出を無限に継続してしまうことを防止することができる。
本実施形態に係るクリーナ制御部116は、作動停止時間t2を連続作動時間t1よりも長くすることが好ましい。これにより、前ポンプ112や各電磁弁22~24の過熱をより確実に防止することができる。
前ポンプ112や各電磁弁22~24の作動回数が一定回数以上となった場合には、クリーナ制御部116は、前ポンプ112および各電磁弁22~24の作動を作動停止時間t2の間は停止する。これにより、前ポンプ112や各電磁弁22~24が過熱しない程度において、前ポンプ112や各電磁弁22~24を連続作動させることができる。なお、作動回数のしきい値を1回としておき、前ポンプ112および各電磁弁22~24の1回の作動が完了する度に、作動停止時間t2を設けてもよい。これにより、前ポンプ112および各電磁弁22~24の過熱をより確実に防止することができる。
(第一実施形態の変形例)
次に、第一実施形態の変形例について図9を参照して説明する。図9は、第一実施形態の変形例に係るタイミングチャートである。
図9に示すように、本変形例においては、クリーナ制御部116は、各電磁弁22~24の作動タイミングが重複しないようにして、前ポンプ112の作動に連動させて各電磁弁22~24を順に作動させてもよい。
具体的には、クリーナ制御部116は、前ポンプ112の最初の作動に同期して第二電磁弁22(および前LC103)を連続作動可能時間t1の間、作動させる。このとき、クリーナ制御部116は、第三電磁弁23(および右LC105)および第四電磁弁24(左LC106)の作動を停止する。前ポンプ112および第二電磁弁22の連続作動可能時間t1が経過すると、クリーナ制御部116は、作動停止時間t2の間は、前ポンプ112および各電磁弁22~24の作動を停止する。
次に、クリーナ制御部116は、前ポンプ112の2回目の作動に同期して第三電磁弁23(および右LC105)を連続作動可能時間t1の間、作動させる。このとき、クリーナ制御部116は、第二電磁弁22(および前LC103)および第四電磁弁24(および左LC106)の作動を停止する。前ポンプ112および第三電磁弁23の連続作動可能時間t1が経過すると、クリーナ制御部116は、作動停止時間t2の間は、前ポンプ112および各電磁弁22~24の作動を停止する。
次に、クリーナ制御部116は、前ポンプ112の3回目の作動に同期して第四電磁弁24(および左LC106)を連続作動可能時間t1の間、作動させる。このとき、クリーナ制御部116は、第二電磁弁22(および前LC103)および第三電磁弁23(および右LC105)の作動を停止する。前ポンプ112および第四電磁弁24の連続作動可能時間t1が経過すると、クリーナ制御部116は、作動停止時間t2の間は、前ポンプ112および各電磁弁22~24の作動を停止する。
ところで、例えば、各電磁弁22~24の作動を停止すべき時間が前ポンプ112の作動を停止すべき時間よりも長い場合には、第一実施形態の構成では、各電磁弁22~24の作動停止時間に合わせて、前ポンプ112の作動も停止する必要がある。このような場合には、本変形例で説明したように、各電磁弁22~24の作動タイミングが重複しないように各電磁弁22~24を順に作動させることで、電磁弁22~24の作動停止時間に依る前ポンプ112の作動待機時間の無駄を防ぐことができる。
前ポンプ112から複数のクリーナユニット(本例では、前LC103、右LC105、左LC106)へ同時に洗浄液が供給されると、洗浄液の水圧が低下し、洗浄性能の低下につながる可能性がある。本変形例によれば、複数のクリーナへ洗浄液が同時供給されることがないため、クリーナシステムの洗浄性能を維持することができる。
(第二実施形態)
次に、第二実施形態に係るクリーナシステムについて、図10および図11を参照して説明する。
図10は、第二実施形態において、クリーナ制御部116が実行する処理の例を示すフローチャートである。図11は、第二実施形態において、各クリーナ103,105,106の作動タイミングを模式的に示すタイミングチャートである。なお、図11では、前LC103を「C103」と表記し、右LC105を「C105」と表記し、左LC106を「C106」と表記している。
第二実施形態では、車両制御部3とクリーナ制御部116とは、信号線を介してLIN(Local Interconnect Network)通信で接続されている。LIN通信とは、車載LAN(Local Area Network)の通信プロトコルの一種である。LIN通信では、タイムトリガー方式が採用されており、車両制御部3からクリーナ制御部116へは図11に示すような所定の周期で制御信号が送信される。
まず、図10に示すように、クリーナ制御部116は、各クリーナユニットの洗浄を停止する洗浄禁止時間を設定する(ステップS11)。洗浄禁止時間は、各クリーナユニットにより洗浄される外部センサ6(カメラやLiDAR)の機能を維持するために設けられている。クリーナユニットによる外部センサ6の洗浄が長時間にわたって継続されると、外部センサ6のセンシング機能等を阻害してしまう可能性がある。そのため、長時間にわたって洗浄が継続しないように洗浄禁止時間を設けておく必要がある。本例では、クリーナ制御部116は、前LiDAR6fを洗浄するための前LC103、右LiDAR6rを洗浄するための右LC105、および左LiDAR6lを洗浄するための左LC106について、それぞれ洗浄禁止時間を設定する。洗浄禁止時間は、前LC103、右LC105、および左LC106の間で同一でもよいし、異なっていてもよい。例えば、本例では、図11において斜線が付された部分として示されているように、前LC103は洗浄禁止時間が一番長く、右LC105は洗浄禁止時間が一番短くなるように設定されている。
次に、クリーナ制御部116は、洗浄対象の優先順位を設定する(ステップS12)。洗浄対象の洗浄の優先順位は、例えば、優先順位テーブルとしてクリーナ制御部116に記憶されている。本例では、クリーナ制御部116は、前LiDAR6f、右LiDAR6r、および左LiDAR6lの洗浄の優先順位を設定する。洗浄の優先順位は、例えば、前LiDAR6f、右LiDAR6r、左LiDAR6lの順とする。
次に、クリーナ制御部116は、車両制御部3から制御信号SG1を受信する(ステップS13)。制御信号SG1には、車両に搭載された洗浄対象を洗浄するための洗浄信号が含まれる。本例では、クリーナ制御部116は、例えば、前LiDAR6f、右LiDAR6r、および左LiDAR6lをそれぞれ洗浄するための洗浄信号を制御信号SG1として車両制御部3から受信する。
次に、クリーナ制御部116は、ステップS12で設定した優先順位と、ステップS13で受信した制御信号SG1とに基づいて、最初の洗浄対象を決定する(ステップS14)。本例では、クリーナ制御部116は、制御信号SG1に含まれる前LiDAR6f、右LiDAR6r、および左LiDAR6lのうち、優先順位テーブルにおいて最も優先順位の高い前LiDAR6fを最初の洗浄対象と決定する。
次に、クリーナ制御部116は、前ポンプ112や電磁弁22~24の作動が禁止されているか否かを判断する(ステップS15)。ステップS15において、前ポンプ112や電磁弁22~24の作動が禁止されていると判断された場合には(ステップS15のYes)、クリーナ制御部116は、前ポンプ112や電磁弁22~24の作動の禁止が解除されるまで待機する。
一方、前ポンプ112や電磁弁22~24の作動が禁止されていない場合には(ステップS15のNo)、クリーナ制御部116は、最初の洗浄対象の洗浄を開始する(ステップS16)。本例では、クリーナ制御部116は、図11に示すように、ステップS14で最初の洗浄対象と決定した前LiDAR6fを洗浄するために、前LC103の作動を開始する。なお、クリーナ制御部116は、前LC103の作動に連動させて、前ポンプ112からの洗浄液の吐出を開始するとともに第二電磁弁22を開放する。
次に、クリーナ制御部116は、最初の洗浄対象が清浄状態となったか否かを判断する(ステップS17)。本例では、クリーナ制御部116は、前LC103により洗浄された前LiDAR6fが清浄状態となったか否かを判断する。前LiDAR6fが清浄状態となったかどうかは、例えば、前LiDAR6fに取り付けられた不図示の汚れセンサにより感知してもよく、前LiDAR6fにより取得された画像の状態により感知してもよい。
ステップS17において、最初の洗浄対象が清浄状態となったと判断された場合には(ステップS17のYes)、クリーナ制御部116は、最初の洗浄対象の洗浄を停止する(ステップS18)。次に、クリーナ制御部116は、優先順位テーブルに基づいて、次の洗浄対象を決定する(ステップS19)。
一方、最初の洗浄対象が清浄状態となっていないと判断された場合には(ステップS17のNo)、クリーナ制御部116は、前ポンプ112や第二電磁弁22の連続作動可能時間(例えば、図9に示す連続作動可能時間t1)が経過したか否かを判断する(ステップS20)。本例では、図11に示すように、前LiDAR6fが清浄状態となっていない(非清浄)と判断されたものと仮定する。この場合、クリーナ制御部116は、前ポンプ112および/または第二電磁弁22の連続作動可能時間が経過したか否かを判断する。
ステップS20において、連続作動可能時間が経過していないと判断された場合には(ステップS20のNo)、クリーナ制御部116は、最初の洗浄対象の洗浄を継続する。本例では、連続作動可能時間が経過していないと判断された場合には、クリーナ制御部116は、前LC103による前LiDAR6fの洗浄を継続する。なお、前ポンプ112および/または第二電磁弁22の連続作動可能時間の間に車両制御部3から受信する制御信号SG2および制御信号SG3にも、洗浄対象として前LiDAR6f、右LiDAR6r、および左LiDAR6lの情報が継続して含まれている(図11参照)。
一方、連続作動可能時間が経過したと判断された場合には(ステップS20のYes)、クリーナ制御部116は、最初の洗浄対象の洗浄を停止するとともに、洗浄対象が清浄状態となっていない旨の非清浄信号を車両制御部3へ送信する(ステップS21)。本例では、連続作動可能時間が経過したと判断された場合には、クリーナ制御部116は、図11に示すように、前LiDAR6fの洗浄を停止する、すなわち、前ポンプ112、前LC103、および第二電磁弁22の作動を停止するとともに、前LiDAR6fが清浄状態となっていない旨の非清浄信号SC1を車両制御部3へ送信する。
次に、クリーナ制御部116は、前ポンプ112の作動停止時間が経過したか否かを判断する(ステップS22)。連続作動可能時間が経過した場合には、前ポンプ112の過熱を防ぐために、前ポンプ112の作動を一定時間停止する作動停止時間が設けられている。
ステップS22において、前ポンプ112の作動停止時間が経過していないと判断された場合には(ステップS22のNo)、クリーナ制御部116は、前ポンプ112の作動の停止を継続する。なお、前ポンプ112の作動停止時間と、電磁弁22~24の作動停止時間とは異なっていてもよい。本例では、図11に示すように、前ポンプ112の作動停止時間よりも第二電磁弁(第2SV)22の作動停止時間が長くなるように設定されている。
一方、前ポンプ112の作動停止時間が経過したと判断された場合には(ステップS22のYes)、クリーナ制御部116は、車両制御部3から受信した制御信号SG6に基づいて、次の洗浄対象、すなわち2番目の洗浄対象を決定する(ステップS19)。本例では、ステップS21において前LiDAR6fが清浄状態となっていない旨の非清浄信号SC1が車両制御部3に送信されている。そのため、車両制御部3への非清浄信号SC1の送信の後に車両制御部3から受信する制御信号SG4~SG6には、洗浄が開始されていない右LiDAR6rおよび左LiDAR6lとともに、更なる洗浄が必要な前LiDAR6fの情報も依然として含まれている。ただし、図11に示すように、前ポンプ112の作動停止時間が経過した時点では、前LC103に洗浄液を供給するための第二電磁弁22の作動停止時間が経過していない。そのため、本例では、クリーナ制御部116は、優先順位の最も高い前LiDAR6fを2番目の洗浄対象とは決定せず、優先順位が前LiDAR6fの次に高い右LiDAR6rを2番目の洗浄対象と決定する。
次に、クリーナ制御部116は、ステップS19で決定した2番目の洗浄対象への洗浄を開始する(ステップS23)。本例では、クリーナ制御部116は、制御信号SG5に従い、2番目の洗浄対象と決定された右LiDAR6rの洗浄を開始する。すなわち、クリーナ制御部116は、右LiDAR6rに対応する右LC105の作動を開始する。なお、クリーナ制御部116は、右LC105の作動に連動させて、前ポンプ112からの洗浄液の吐出を開始するとともに第三電磁弁23を開放する。
次に、クリーナ制御部116は、洗浄中の洗浄対象が清浄状態となったか否かを判断する(ステップS24)。本例では、クリーナ制御部116は、右LC105により洗浄された右LiDAR6rが清浄状態となったか否かを判断する。
ステップS24において、洗浄中の洗浄対象が清浄状態となったと判断された場合には(ステップS24のYes)、クリーナ制御部116は、当該洗浄対象への洗浄を停止するとともに、当該洗浄対象が清浄状態となった旨の清浄信号を車両制御部3へ送信する(ステップS25)。本例では、クリーナ制御部116は、右LiDAR6rが清浄状態となったと判断されたことに基づいて、図11に示すように、前ポンプ112、右LC105、および第三電磁弁23の作動を停止するとともに、右LiDAR6rが清浄状態となった旨の清浄信号SC2を車両制御部3へ送信する。
次に、クリーナ制御部116は、前ポンプ112の作動停止時間が経過したか否かを判断する(ステップS26)。
ステップS26において、前ポンプ112の作動停止時間が経過したと判断された場合には(ステップS26のYes)、クリーナ制御部116は、さらなる洗浄対象が存在するか否かを判断する(ステップS27)。洗浄対象が存在しないと判断された場合には(ステップS27のNo)、クリーナ制御部116は、処理を終了する。
一方、洗浄対象が存在すると判断された場合には(ステップS27のYes)、クリーナ制御部116は、ステップS19に戻り、車両制御部3から受信した制御信号に基づいて、次の洗浄対象、すなわち3番目の洗浄対象を決定する。本例では、ステップS25において右LiDAR6rが清浄状態となっている旨の信号SC2が車両制御部3に送信されている。そのため、車両制御部3への清浄信号SC2の送信の後に車両制御部3から受信する制御信号SG7~SG10には、さらなる洗浄が必要な前LiDAR6fと洗浄が開始されていない左LiDAR6lの情報が含まれている。ただし、図11に示すように、前ポンプ112の作動停止時間が経過した時点では、前LiDAR6fの洗浄を禁止する洗浄禁止時間が経過していない。そのため、本例では、クリーナ制御部116は、優先順位の最も高い前LiDAR6fを3番目の洗浄対象とは決定せず、左LiDAR6lを3番目の洗浄対象と決定する。
その後、クリーナ制御部116は、ステップS19で決定した3番目の洗浄対象である左LiDAR6lについて、ステップS23~S27の処理を行う。本例では、クリーナ制御部116は、制御信号SG8に従い、左LiDAR6lの洗浄を開始する。そして、左LiDAR6lが清浄状態となった場合には、クリーナ制御部116は、図11に示すように、前ポンプ112、左LC106、および第四電磁弁24の作動を停止するとともに、左LiDAR6lが清浄状態となった旨の清浄信号SC3を車両制御部3へ送信する。
このように、本例では、左LiDAR6lが清浄状態となっている旨の信号SC3が車両制御部3に送信されている。そのため、車両制御部3への清浄信号SC3の送信の後に車両制御部3から受信する制御信号SG11~SG15には、更なる洗浄が必要な前LiDAR6fの情報のみが含まれている。ただし、図11に示すように、前ポンプ112の作動停止時間が経過した時点では、前LiDAR6fの洗浄を禁止する洗浄禁止時間が経過していない。そのため、クリーナ制御部116は、前LiDAR6fを4番目の洗浄対象と決定したうえで、前LiDAR6fの洗浄禁止時間が経過するまで待機する。そして、前LiDAR6fの洗浄禁止時間が経過した後に、クリーナ制御部116は、前LiDAR6fの洗浄を再開する。前LiDAR6fの洗浄が終了すると、ステップS27において洗浄すべき洗浄対象が存在しないことになるため、クリーナ制御部116は、処理を終了する。
以上説明したように、第二実施形態に係るクリーナ制御部116は、複数のクリーナユニットの属性に応じて、複数のクリーナユニットの各々に対応する各電磁弁22~24の作動順の優先順位を設定するとともに、複数のクリーナユニットの各々の洗浄を停止する洗浄禁止時間を設定する。そして、クリーナ制御部116は、複数のクリーナユニットのうち1のクリーナユニット(第一クリーナユニットの一例)に関連付けられた洗浄禁止時間の間に、当該1のクリーナユニットを含む2以上のクリーナユニットに対する洗浄を許可する指示信号を受け取った場合には、2以上のクリーナユニットのうち当該1のクリーナユニットを除いて最も優先順位の高い他のクリーナユニットに対応する電磁弁の作動を許可する。各電磁弁の過熱や、洗浄対象である車載カメラや車載センサの機能低下を防止するために、各クリーナユニットの洗浄を停止する洗浄禁止時間が設定される場合がある。しかしながら、各クリーナユニットの洗浄禁止時間中にすべてのクリーナユニットに対する洗浄を停止すると、すべてのクリーナユニットの洗浄を完了するまでの時間が増大化する。そこで、第二実施形態に係るクリーナシステムによれば、複数のクリーナユニットのうち1のクリーナユニットの洗浄禁止時間中であっても次の優先順位のクリーナユニットに対応する電磁弁の作動を許可することで、複数の洗浄対象を短時間で効率的に洗浄することができる。
本実施形態に係るクリーナ制御部116は、前ポンプ112の作動を停止するための作動停止時間を設定し、作動停止時間が経過した後に、最も優先順位の高いクリーナユニットに対応する電磁弁の作動を許可してもよい。このように、前ポンプ112の放熱待機のための作動停止時間経過後に、最も優先順位の高いクリーナユニットに対応する電磁弁の作動を許可することで、前ポンプ112の過熱を防止しつつ、複数の洗浄対象を効率的に洗浄することができる。
第二実施形態に係るクリーナ制御部116は、第一実施形態と同様に、各電磁弁22~24の作動のタイミングが重複しないように各電磁弁22~24の作動を許可することが好ましい。これにより、同時洗浄による洗浄液の水圧が低下することに起因する洗浄性能の低下を防止することができる。
(第三実施形態)
次に、第三実施形態に係るクリーナシステムについて、図12および図13を参照して説明する。
図12は、第三実施形態においてクリーナ制御部116に記憶されている優先順位テーブルTb1を示している。図13は、第三実施形態においてクリーナ制御部116が実行する処理の例を示すフローチャートである。
第三実施形態においては、クリーナ制御部116は、各クリーナユニットの作動の優先順位を定めた優先順位テーブルTb1を記憶している(図12参照)。図12に示すように、優先順位テーブルTb1には、例えば、複数のモードA~Dにおけるクリーナユニットの作動の優先順位が含まれている。例えば、モードAは、標準(デフォルト)の優先順位であり、例えば、前WW101、後WW102、前LC103、後LC104、右LC105、左LC106、右HC107、左HC108、前CC109a、後CC109bの順で優先順位が定められている。
優先順位テーブルTb1では、モードB~Dとして、車両の状況に応じてモードAとは異なる優先順位が定められている。例えば、車両が前進している場合には、車両の側面側や後面側よりも前面側の部品の洗浄を優先させる必要性が高い。そのため、モードB(前進)では、例えば、前WW101、前LC103、前CC109a、右LC105、左LC106、右HC107、左HC108、後WW102、後LC104、後CC109bの順で優先順位が定められている。一方、車両が後進している場合には、車両の前面側や側面側よりも後面側の部品の洗浄を優先させる必要性が高い。そのため、モードC(後進)では、例えば、後WW102、後LC104、後CC109b、右LC105、左LC106、右HC107、左HC108、前WW101、前LC103、前CC109aの順で優先順位が定められている。また、雨天の場合であって特に自動運転モードで走行している際には、外部センサ6(カメラやLiDAR)の洗浄を優先する必要がある。そのため、図12に示すモードD(雨天(自動運転))の場合には、例えば、前CC109a、後CC109b、前LC103、後LC104、右LC105、左LC106、右HC107、左HC108、前WW101、後WW102の順で優先順位が定められている。
次に、第三実施形態におけるクリーナ制御部116が実行する処理について、図13を参照して説明する。
まず、図13に示すように、クリーナ制御部116は、車両制御部3から制御信号を受信する(ステップS31)。
次に、クリーナ制御部116は、車両制御部3から受信した制御信号に、各クリーナユニットの作動の優先順位に関する情報が含まれているか否かを判断する(ステップS32)。
ステップS32において、車両制御部3から受信した制御信号に優先順位に関する情報が含まれていると判断された場合には(ステップS32のYes)、クリーナ制御部116は、車両制御部3により指定された優先順位(第一優先順位の一例)に基づいて、各クリーナユニットを作動させる(ステップS33)。例えば、車両制御部3により指定された優先順位が、前WW101、前LC103、前CC109a、後WW102、後LC104、後CC109b、右LC105、左LC106、右HC107、左HC108の場合には、クリーナ制御部116は、当該指定された優先順位にて各クリーナユニットを作動させる。
一方、車両制御部3から受信した制御信号にクリーナユニット作動の優先順位に関する情報が含まれていないと判断された場合には(ステップS32のNo)、クリーナ制御部116は、車両制御部3から受信した制御信号に車両1の状況に関する情報が含まれているか否かを判断する(ステップS34)。車両1の状況には、車両1の走行方向や走行速度の他、車両1周辺の状況(天候や道路状況など)が含まれ得る。
ステップS34において、制御信号に車両1の状況に関する状況が含まれていないと判断された場合には(ステップS34のNo)、クリーナ制御部116は、優先順位テーブルTb1にて定められたモードA(標準)の優先順位に基づいて、各クリーナユニットを作動させる(ステップS35)。具体的には、クリーナ制御部116は、図12に示すモードAに基づいて、前WW101、後WW102、前LC103、後LC104、右LC105、左LC106、右HC107、左HC108、前CC109a、後CC109bの順でクリーナユニットを作動させる。
一方、制御信号に車両1の状況に関する情報が含まれていると判断された場合には(ステップS34のYes)、クリーナ制御部116は、制御信号に含まれている車両1の状況に関する情報に基づいて、優先順位テーブルTb2で定められた複数のモードB~Dのうちいずれか1つのモードを選択する(ステップS36)。例えば、車両1が前進走行している旨の情報が制御信号に含まれている場合には、クリーナ制御部116は、優先順位テーブルTb1で定められた複数のモードB~CのうちモードB(前進)を選択する。また、車両1が後進走行している旨の情報が制御信号に含まれている場合には、クリーナ制御部116は、モードC(後進)を選択する。さらに、車両1の周辺が雨天である旨の情報が制御信号に含まれている場合には、クリーナ制御部116は、モードD(雨天)を選択する。
次に、クリーナ制御部116は、ステップS36で選択されたモードでの優先順位に基づいて、各クリーナユニットを順に作動させる(ステップS37)。例えば、モードB(前進)が選択された場合には、クリーナ制御部116は、前WW101、前LC103、前CC109a、右LC105、左LC106、右HC107、左HC108、後WW102、後LC104、後CC109bの順でクリーナユニットを作動させる。
以上説明したように、第三実施形態に係るクリーナ制御部116は、複数のクリーナユニットの作動順序を決定するために車両制御部3により設定された優先順位(第一優先順位の一例)と、複数のクリーナユニットの作動順序を決定するためにクリーナ制御部116により設定された優先順位(第二優先順位の一例)とのいずれか一方に基づいて、各電磁弁の作動を制御する。このような構成によれば、車両1に搭載されたシステムや車両1の状況等に応じて、複数のクリーナユニットの洗浄の優先順位を変更することができる。これにより、複数の洗浄対象を好適な作動順序で洗浄することができる。
本実施形態に係るクリーナ制御部116は、車両制御部3により指定された優先順位が存在する場合には、当該優先順位をクリーナ制御部116で定められた優先順位(例えば、優先順位テーブルTb1)よりも優先させるように構成されている。加えて、クリーナ制御部116は、車両制御部3により優先順位が指定されていない場合には、優先順位テーブルTb1で定められた所定の優先順位を選択するように構成されている。車両1全体を制御する車両制御部3により設定された優先順位をクリーナ制御部116で設定された優先順位よりも優先的に選択することで、車両1全体の状況に応じた作動順序での洗浄が可能となる。
なお、車両制御部3により指定された優先順位が存在する場合であっても、当該優先順位においては複数のクリーナユニットの洗浄が同順位で指定されている場合もあり得る。このように、車両制御部3により複数のクリーナユニットの洗浄が同順位で指定された場合には、クリーナ制御部116は、優先順位テーブルTb1で定められた所定の優先順位を選択して、各電磁弁の作動を制御する。
クリーナ制御部116が設定する優先順位テーブルTb1は、車両1の状況に応じて作動順序が互いに異なる複数の優先順位(例えば、図12のモードA~D)を含んでいる。そして、クリーナ制御部116は、車両制御部3から受け取った車両1の状況に関連付けられた情報に応じて、複数のモードA~Dのうちいずれかのモードを選択してもよい。この構成によれば、車両状況に応じて複数のモードのうち好適なモードを選択することで、より効率的な洗浄が可能となる。
第三実施形態に係るクリーナ制御部116は、第一実施形態と同様に、各電磁弁の作動のタイミングが重複しないように各電磁弁の作動を許可することが好ましい。これにより、同時洗浄による洗浄液の水圧が低下することに起因する洗浄性能の低下を防止することができる。
(第四実施形態)
次に、第四実施形態に係るクリーナシステムについて、図14を参照して説明する。
図14は、第四実施形態において、電磁弁と、モータポンプと、ノズルユニットの作動タイミングを模式的に示すタイミングチャートである。
第四実施形態で用いられるクリーナユニットは、いわゆるポップアップ式のノズルユニットを備えている。ポップアップ式のノズルユニットは、例えば、筒状に形成されたシリンダと、シリンダの内部に摺動自在に支持されるピストンと、ピストンの先端に設けられたノズルとを備えている。前ポンプ112等のモータポンプの作動が開始すると、シリンダ内の内圧が高まることで、先端にノズルを備えたピストンがシリンダから突出される。一方、モータポンプの作動が停止すると、シリンダ内の内圧が低下することで、ピストンがシリンダに収容される。このように、モータポンプの作動の開始および停止により、ノズルを備えたピストンがシリンダに対して進退自在となっている。
本実施形態において、車両制御部3からクリーナユニットを作動させるための制御信号を受信した場合、クリーナ制御部116は、図14に示すように、最初に、電磁弁の開放動作を開始させる。続いて、クリーナ制御部116は、電磁弁の開放動作の開始時点から一定時間(例えば、図14の一定時間t3)が経過した後に、モータポンプの作動を開始させる。モータポンプの作動が開始されると、ノズルユニットのシリンダ内の内圧が高まり、ピストンがシリンダから徐々に突出する。ピストンがシリンダから完全に突出した状態となると、ピストンの先端に設けられたノズルから洗浄対象へ向けて洗浄液が吐出される。
その後、クリーナ制御部116は、ノズルユニットからの洗浄液の吐出を一定時間継続させた後に、モータポンプの作動を停止する。モータポンプの作動が停止されると、ノズルユニットのシリンダ内の内圧が低下してピストンがシリンダに徐々に収容される。モータポンプからノズルユニットまでのホースの長さ分の残圧や慣性力の影響により、モータポンプの作動が停止して一定時間経過してからピストンのシリンダへの収容が開始される。次いで、クリーナ制御部116は、ピストンがシリンダに完全に収容された状態となってから一定時間(例えば、図14の一定時間t4)が経過した後に、電磁弁の閉鎖動作を開始させる。
以上説明したように、第四実施形態に係るクリーナ制御部116は、各電磁弁の開放動作を開始したときから一定時間経過後にモータポンプの作動を開始させる。仮に、電磁弁を開放する前にモータポンプの作動を開始させると、モータポンプと電磁弁との間の配管の内圧が高まり、電磁弁の破損や漏水につながるおそれがある。また、この場合、耐圧を向上させるために各電磁弁を大型化せざるを得ない。これに対して、本実施形態では、各電磁弁を開放させてからモータポンプの作動を開始することで、内圧の上昇を抑制することができるため、各電磁弁を小型化した場合であっても電磁弁の破損を防止することができる。
本実施形態に係るクリーナ制御部116は、電磁弁の開放動作が完了してからモータポンプの作動を開始させる。これにより、電磁弁の小型化をさらに促進することができるとともに、電磁弁の破損をより確実に防止することができる。
本実施形態に係るクリーナ制御部116は、電磁弁の開放動作を開始するとともにモータポンプの作動を開始した後であって、モータポンプの作動を停止したときから一定時間経過後に電磁弁の閉鎖動作を開始させる。仮に、モータポンプと電磁弁を作動させた状態においてモータポンプの作動を停止させる前に電磁弁の閉鎖動作を開始させると、モータポンプと電磁弁との間の配管の内圧が高まり、電磁弁の破損や漏水につながるおそれがある。また、この場合、耐圧を向上させるために電磁弁を大型化せざるを得ない。これに対して、本実施形態では、モータポンプの作動を停止してから電磁弁の閉鎖動作を開始することで、内圧の上昇を抑制することができるため、電磁弁を小型化した場合であっても電磁弁の破損を防止することができる。
本実施形態に係るクリーナ制御部116は、ノズルユニットのピストンがシリンダへ完全に収容されてから(すなわち、ピストンのシリンダへの収容が完了してから)、電磁弁の閉鎖動作を開始させることが好ましい。本実施形態のクリーナユニットにおいては、ポップアップ式のノズルユニットが用いられているが、ピストンがシリンダへ完全に収容される前に電磁弁を閉鎖すると、シリンダ内の内圧が下がりきらずにピストンがシリンダに完全に収容されない可能性がある。そこで、本実施形態では、シリンダへのピストンの収容が完了してから電磁弁の閉鎖動作を開始することで、モータポンプの作動停止後のシリンダへのピストンの収容を十分に担保することができる。
なお、上記の第四実施形態では、ポップアップ式のノズルユニットを備えたクリーナユニットを例に説明しているが、ノズルユニットはポップアップ式でなくてもよい。すなわち、ノズルユニットは、モータポンプの作動が開始されるとモータポンプの吐出圧力によって洗浄対象に向かって洗浄液を噴射し、モータポンプの吐出圧力が無くなると、すなわちモータポンプが停止すると、洗浄液の噴射を停止するような構成を備えていればよい。ところで、モータポンプの作動停止と同時あるいはモータポンプの作動停止直後に電磁弁を閉鎖すると、慣性力による残圧の影響で、モータポンプと電磁弁との間の配管の内圧が高まり、電磁弁の破損や漏水につながるおそれがあり、且つ、電磁弁を大型にせざるを得ない。そのため、モータポンプの作動が停止した後で慣性による残圧が平常化してから電磁弁を閉鎖させることが好ましい。
<種々の変形例>
以上、本開示の実施形態について説明をしたが、本開示の技術的範囲が本実施形態の説明によって限定的に解釈されるべきではないのは言うまでもない。本実施形態は単なる一例であって、請求の範囲に記載された発明の範囲内において、様々な実施形態の変更が可能であることが当業者によって理解されるところである。本開示の技術的範囲は請求の範囲に記載された発明の範囲及びその均等の範囲に基づいて定められるべきである。すなわち、本開示は、上述した実施形態に限定されず、適宜、変形、改良等が自在である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所等は、本開示を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
本実施形態では、車両の運転モードは、完全自動運転モードと、高度運転支援モードと、運転支援モードと、手動運転モードとを含むものとして説明したが、車両の運転モードは、これら4つのモードに限定されるべきではない。車両の運転モードは、これら4つのモードの少なくとも1つを含んでいてもよい。例えば、車両の運転モードは、いずれか一つのみを実行可能であってもよい。
さらに、車両の運転モードの区分や表示形態は、各国における自動運転に係る法令又は規則に沿って適宜変更されてもよい。同様に、本実施形態の説明で記載された「完全自動運転モード」、「高度運転支援モード」、「運転支援モード」のそれぞれの定義はあくまでも一例であって、各国における自動運転に係る法令又は規則に沿って、これらの定義は適宜変更されてもよい。
上述した実施形態では、クリーナシステム100を自動運転可能な車両に搭載した例を説明したが、クリーナシステム100は自動運転不可能な車両に搭載してもよい。
上述した実施形態では、クリーナ101,103,105~109aが前タンク111に接続され、クリーナ102,104,109bが後タンク113に接続された例を説明したが、本開示はこれに限られない。
クリーナ101~109bが単一のタンクに接続されていてもよい。クリーナ101~109bがそれぞれ互いに異なるタンクに接続されていてもよい。
あるいは、クリーナ101~109bが、その洗浄対象の種類ごとに共通のタンクに接続されていてもよい。例えば、LiDARを洗浄するクリーナ103~106が共通の第一タンクに接続され、ヘッドランプを洗浄するクリーナ107,108が、第一タンクと異なる第二タンクに接続されるように構成してもよい。
あるいは、クリーナ101~109bが、その洗浄対象の配置位置ごとに共通のタンクに接続されていてもよい。例えば、前WW101と前LC103と前CC109aが共通の前タンクに接続され、右LC105と右HC107が共通の右タンクに接続され、後WW102と後LC104と後CC109bが共通の後タンクに接続され、左LC106と左HC108が共通の左タンクに接続されるように構成してもよい。
上述した実施形態では、図3に示したように、前ポンプ、前WW、前LC、右LC、左LC、右HC、左HC、前CCを洗浄するクリーナが一つのユニットを構成し、後ポンプ、後CC、後LC、後WWが別の一つのユニットを構成する例を説明した。本開示はこれに限られない。また、各々の洗浄対象が前ポンプや後ポンプに対して接続される順番もこの例に限られない。また、上述した実施形態では、図3に示したように、一つの電磁弁の下流に一つのクリーナが接続される例を説明した。本開示はこれに限られない。一つの電磁弁の下流に複数のクリーナが接続されるように構成してもよい。一つの電磁弁の下流に、同時に洗浄する場合が多い洗浄対象物を洗浄する複数のクリーナを接続してもよい。
本出願は、2019年2月4日出願の日本特許出願2019-17922号、2019年2月4日出願の日本特許出願2019-17923号、2019年2月4日出願の日本特許出願2019-17924号および2019年2月4日出願の日本特許出願2019-17925号に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

Claims (3)

  1. 車両に搭載された洗浄対象に向かって洗浄液を吐出させるクリーナユニットと、
    前記クリーナユニットまで洗浄液を供給するモータポンプと、
    前記クリーナユニットと前記モータポンプとの間に設けられ、前記モータポンプから前記クリーナユニットへの洗浄液の移動の許可および不許可を切り替えるノーマルクローズ型の電磁弁と、
    前記モータポンプおよび前記電磁弁を制御するクリーナ制御部と、
    を備え、
    前記クリーナ制御部は、
    前記モータポンプおよび前記電磁弁の少なくとも一方の作動を停止するための作動停止時間を設定し、
    前記洗浄対象に前記洗浄液を吐出させた後で、所定の条件に基づいて、前記作動停止時間の間は前記モータポンプおよび前記電磁弁の少なくとも一方の作動を停止する、
    ように構成され、
    前記所定の条件は、前記モータポンプの作動回数および前記電磁弁の作動回数の少なくとも一方が複数回数以上となったことを含む、車両用クリーナシステム。
  2. 前記クリーナ制御部は、前記モータポンプによる前記洗浄液の連続供給時間または前記電磁弁による前記洗浄液の移動の連続許可時間よりも長くなるように前記作動停止時間を設定する、請求項1に記載の車両用クリーナシステム。
  3. 前記クリーナユニットが複数設けられるとともに、前記電磁弁は前記モータポンプと各々の前記クリーナユニットとの間にそれぞれ設けられており、
    前記クリーナ制御部は、各々の前記電磁弁の作動のタイミングが重複しないように、前記モータポンプの作動に連動させて各々の前記電磁弁を順に作動させる、請求項1または2に記載の車両用クリーナシステム。
JP2020571045A 2019-02-04 2020-01-07 車両用クリーナシステム Active JP7443261B2 (ja)

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