以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段と必須であるとは限らない。
まず、本発明の第1の実施形態に係る情報管理システムの構成について、図面を使用しながら説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る情報管理システムの概略構成を示すブロック図である。
本発明の第1の実施形態に係る情報管理システム100は、縫製工場や編立工場等の衣類の生産事業者が複数の発注者から受注したアイテムの生産をコンピュータ管理する生産管理アプリケーションサービスに適用される。なお、本明細書中において、「生産事業者」とは、衣類の生産ラインを多数有する大手の衣類生産事業会社から衣類の縫製作業を行う中小規模の縫製工場、ニットやセーター等の編み立てを行う中小規模の編立工場、衣類の二次加工を行う二次加工工場、衣類の修正作業を行う修正工場、衣類の検品作業を行う検品工場、衣類のプレス作業を行うプレス工場等の各種衣類生産の関連作業を行う中小規模の事業所、生産ラインの少ない零細・個人の縫製事業者、編立事業者を始めとする衣類生産に関する事業を行う業者をいう。
本実施形態の情報管理システム100は、図1に示すように、サーバ装置110と、データ記憶部120と、第1の発注者端末130と、及び生産事業者端末140とがインターネット等のネットワーク102を介して接続されている。なお、本実施形態では、ネットワーク102は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等の有線又は無線のネットワークであり、また、インターネット等の公衆回線でなくても、専用回線であってもよい。
サーバ装置110は、生産事業者が複数の発注者から受注したアイテムの生産をコンピュータ管理する生産管理アプリケーションサービスを行うオペレータ等が使用するコンピュータ装置であり、当該生産管理アプリケーションサービスの実行を制御する機能を有する。本実施形態では、サーバ装置110として、例えば、スーパーコンピュータ、汎用コンピュータ、オフィスコンピュータ、制御用コンピュータ、パーソナルコンピュータ等の各種のコンピュータ装置が使用される。なお、本実施形態のサーバ装置110の詳細については、後述する。
データ記憶部120は、衣類の生産事業者が複数の発注者から受注したスーツ、ワイシャツ、Tシャツ、下着等の衣類のアイテムの納期や数量等のアイテムの生産管理に必要な生産管理情報を記憶するデータベースとして機能する。すなわち、本実施形態では、データ記憶部120は、生産事業者が特定の発注者を含めた複数の発注者から受注したアイテムの生産管理情報を記憶している。
本実施形態では、データ記憶部120は、ネットワーク102を経由してデータファイルを外部サーバ等のディスクスペースに保管するクラウドストレージ(オンラインストレージ)等のクラウド型のストレージデバイスで構成される。なお、データ記憶部120は、クラウドストレージ以外にも、長期間のデータ保存が可能な各種の補助記憶装置等のハードウェアからなる外部ストレージを適用してもよい。
また、本実施形態では、データ記憶部120は、サーバ装置110、特定の発注者が使用する第1の発注者端末130、及び生産事業者が利用する生産事業者端末140がネットワーク102を介してアクセス可能になっている。すなわち、本実施形態の情報管理システム100は、サーバ装置110、データ記憶部120、第1の発注者端末130、及び生産事業者端末140がネットワーク102を介してクローズしたシステムとなっている。なお、データ記憶部120で記憶される生産管理情報の詳細については、後述する。
第1の発注者端末130は、特定の発注者が生産事業者に対して衣類の生産依頼を発注する際に使用する発注者端末であり、デスクトップ型やノート型のパーソナルコンピュータ、タッチパッド及びスマートフォン等の携帯情報端末を含めた各種演算処理が可能なコンピュータ装置である。本実施形態では、第1の発注者端末130は、ネットワーク102を介して生産事業者端末140及びデータ記憶部120にアクセス可能になっている。
生産事業者端末140は、生産事業者が複数の発注者から衣類の生産依頼を受注する際に利用する端末装置であり、デスクトップ型やノート型のパーソナルコンピュータ、タッチパッド及びスマートフォン等の携帯情報端末を含めた各種演算処理が可能なコンピュータ装置である。本実施形態では、生産事業者端末140は、生産事業者が特定の発注者から衣類の生産依頼を受注するために、第1の発注者端末130とインターネット102を介して通信可能になっている。また、本実施形態では、生産事業者が他の発注者からも衣類の生産依頼を受注するために、生産事業者端末140は、他の発注者が使用する端末装置150、160、170に対しても通信可能になっている。
このように、生産事業者端末140は、特定の発注者が使用する第1の発注者端末130とデータの送受信をすることによって、特定の発注者から衣類の生産依頼業務を受注できるようになっている。また、生産事業者端末140は、他の発注者が使用する端末装置150、160、170とデータの送受信をすることによって、他の発注者からも衣類の生産依頼業務を受注できるようになっている。
また、生産事業者端末140は、ネットワーク102を介してデータ記憶部120に接続されている。このため、生産事業者は、特定の発注者及び他の発注者を含めた複数の発注者から受注したアイテムの生産管理情報をデータ記憶部120に記憶して、それぞれの発注者ごとにデータベース化して、複数の発注者から受注したアイテムの生産を一元的にコンピュータ管理できるようになっている。
このように、本実施形態の情報管理システム100では、データ記憶部120は、特定の発注者が使用する第1の発注者端末130と、生産事業者が利用する生産事業者端末140とそれぞれネットワーク102を介して接続されている。このため、特定の発注者は、生産事業者との間でデータ記憶部120に記憶される生産管理情報の共有が図れ、他の発注者からの受注状況も含めて生産事業者の稼働状況を把握できるようになる。
また、本実施形態の情報管理システム100は、特定の発注者と生産事業者との間で生産事業者の他の発注者からの受注状況も含めて生産管理情報の共有を図れるようにする際に、特定の発注者に対しては、他の発注者を特定するような識別情報を認識できないようにして、必要以上に他の発注者からの生産管理情報を特定できないようにしている。
次に、本実施形態に係る情報管理システムの要部の詳細について、図面を使用しながら説明する。図2は、本発明の第1の実施形態に係る情報管理システムの要部の詳細な構成を示すブロック図である。なお、図2では、本実施形態の情報管理システムに備わるサーバ装置、データ記憶部、第1の発注者端末、及び生産事業者端末を取り上げて、各構成要素の機能を詳細に説明している。
本実施形態の情報管理システム100では、サーバ装置110がネットワーク102を介してデータ記憶部120、第1の発注者端末130、及び生産事業者端末140と接続されている。これによって、サーバ装置110が生産事業者の各発注者から受注したアイテムの生産管理情報をデータベース化してデータ記憶部120で管理しながら、特定の発注者に対しては、生産事業者の稼働状況を把握できるようにしている。
サーバ装置110は、図2に示すように、通信部111と、操作部112と、表示部113と、制御部114と、ROM115と、RAM116とを備える。通信部111は、ネットワーク102を介して外部とのデータの送受信をする際のインターフェースとしての機能を有する。操作部112は、サーバ装置110を動作させる際に、データの入力装置となるキーボードやマウス、タッチパネル等の制御部114に所定の指令を入力して適宜操作する機能を有する。表示部113は、制御部114による演算結果やデータベースとなるデータ記憶部120の情報等を画面表示で出力する機能を有し、例えば、液晶画面等から構成される。
制御部114は、ROM115に記憶されている各種プログラムに従って、サーバ装置110に備わる各構成要素の動作を制御する機能を有する。また、制御部114は、これら各種処理を実行する際に、必要なデータ等を一時的に記憶するRAM116に適宜記憶させる機能を有する。このため、制御部114による制御動作によって、ROM115、RAM116、データ記憶部120へのアクセス、表示部113に対するデータの画面表示動作、操作部112に対する操作動作、外部と通信する際に通信部111をインターフェースとしてネットワーク102を介した各種情報の送受信動作等を行えるようになる。
本実施形態では、制御部114は、図2に示すように、受信部114aと、判定部114bと、生成部114cと、出力制御部114dと、送信部114eとを備える。
受信部114aは、通信部111を介したデータ記憶部120、第1の発注者端末130、及び生産事業者端末140からの各種データの受信を制御する機能を有する。また、本実施形態では、受信部114aは、複数の発注者のうち特定の発注者が使用する第1の発注者端末130からの生産事業者における生産の稼働情報のアクセス要求を受信する機能を有する。
判定部114bは、サーバ装置110の各種動作を実行する際に必要となる判定動作をする機能を有する。具体的には、判定部114bは、サーバ装置110の通信部111を介して第1の発注者端末130、生産事業者端末140との各種データの送受信の有無を判定する。また、本実施形態では、判定部114bは、第1の発注者端末130から生産事業者における生産の稼働情報のアクセス要求の有無を判定する機能も有する。
生成部114cは、生産事業者端末140から受信した複数の発注者のアイテムの生産管理情報をデータ記憶部120に記憶させて、それぞれの発注者ごとにデータベース化させて纏める機能を有する。本実施形態では、複数の発注者の生産管理情報として、図3に示すように、各発注者の発注依頼日、出荷予定日、発注したアイテム名、数量、希望工賃、サイズ、デザイン、材料、色、製法、その他の備考等を含めて、データベース化したテーブルとしてデータ記憶部120に記憶されている。なお、データ記憶部120に記憶される各発注者の生産管理情報は、図3に示す一例に限定されず、受注したアイテムの生産を管理する上で必要となる納期や数量等を確定する上で必要となる各種情報が含まれる。
また、本実施形態では、生成部114cは、データ記憶部120に記憶されている複数の発注者から受注したアイテムの生産管理情報から生産事業者の稼働情報を生成する機能を有する。生産事業者の稼働情報として、現在の稼働情報と将来の稼働情報とを含むもの、所定期間の稼働情報を含むものであってもよい。また、生産事業者が複数の生産ラインを有している場合には、稼働情報は、生産ラインごとの稼働情報としてもよい。さらに、生産事業者がアイテムごとに生産ラインを有している場合には、稼働情報は、アイテムごとの稼働情報としてもよい。
例えば、本実施形態では、稼働情報として、図4(A)に示すように、生産事業者の各生産ラインの稼働状況に関する情報として、対応アイテム、数量、開始予定日、終了予定日等をデータベース化してデータ記憶部120に記憶されている。また、生成部114cで生成された稼働情報は、図4(B)に示すように、生産事業者の生産ラインごとに生産予定量を時系列のグラフとして生成されて、データ記憶部120に記憶されてもよい。なお、生産管理情報から生成される稼働情報は、図4(A)、図4(B)に示す一例に限定されず、他の態様で生産事業者の稼働情報が表示されるように生成してもよい。
出力制御部114dは、生成部114cが生成した稼働情報に対して、複数の発注者のうち特定の発注者を除く他の発注者を特定可能にする識別情報を第1の発注者端末に出力することを制限する機能を有する。他の発注者の識別情報としては、例えば、発注者の名前(名称)、発注したアイテム、数量、デザイン、材料、色、製法等の発注者を特定し得る各種情報が挙げられる。
本実施形態では、出力制御部114dは、生成部114cが生成した稼働情報に対して複数の発注者のうち特定の発注者を除く他の発注者の識別情報を識別不能にして匿名化した匿名化稼働情報を生成する。匿名化稼働情報は、例えば、図5(A)に示すように、図4(A)に示す稼働情報から他の発注者の識別情報を除いて必要情報を纏めたテーブルとして表示される。
なお、出力制御部114dで生成される匿名化稼働情報は、図5(A)のテーブル形式に限定されない。例えば、図4(B)に示される稼働情報のグラフの合計を求めてから、後述するデータ記憶部120に記憶された基礎情報を踏まえて反転させることによって、図5(B)に示すような期間ごとに生産可能な数量を時系列にグラフ化したデータとしてもよい。また、図5(C)に示すように、受注可能量を例えば、◎(大いに空いているので対応大歓迎)、〇(空いているので対応歓迎)、△(多少空いているので対応可)、×(空いていないので対応不能)等の記号で識別して期間ごとに表示して、生産事業者の稼働情報を匿名化した上で一目瞭然に分かるように表示してもよい。
送信部114eは、通信部111を介したデータ記憶部120、第1の発注者端末130、及び生産事業者端末140への各種データの送信を制御する機能を有する。本実施形態では、送信部114eは、生成部114cで生産管理情報から生成した稼働情報を通信部111から第1の発注者端末130に送信するが、その際に、送信部114eは、稼働情報として出力制御部114dで生成された匿名化稼働情報を通信部111から第1の発注者端末130に送信するように制御する。このように、本実施形態では、送信部114eが出力制御部114dで生成した匿名化稼働情報機能を生産事業者の統計的な稼働情報として第1の発注者端末130に送信させるように制御することによって、識別情報を第1の発注者端末130に出力することを制限している。
データ記憶部120は、生産事業者が複数の発注者から受注したアイテムの生産管理情報をデータベース化して長期的に記憶可能な補助記憶装置となるストレージデバイスである。本実施形態では、データ記憶部120は、生産管理情報から生成される稼働情報、及び生産管理情報から抽出される識別情報も記憶している。本実施形態のデータ記憶部120は、これらの生産管理情報、稼働情報、識別情報のデータがアップデートする度に更新されるようになっている。また、特定の発注者が発注先の生産事業者を選ぶ際に、発注アイテムの生産に好適な生産事業者を選択できるようにするために、データ記憶部120は、図6で示すような生産事業者の従業員数や工員数、生産ライン数、対応アイテム、対応技術、一日当たりの処理数等の生産事業者の基礎情報も記憶している。
第1の発注者端末130は、特定の発注者が発注者端末として使用する端末装置であり、各種情報の送受信や演算処理等の必要動作が行えるように、図2に示すように、通信部131と、操作部132と、表示部133と、制御部134と、記憶部135と、を備える。
生産事業者端末140は、生産事業者が利用する端末装置であり、各種情報の送受信や演算処理等の必要動作が行えるように、図2に示すように、通信部141と、操作部142と、表示部143と、制御部144と、記憶部145と、を備える。
このように、本実施形態の情報管理システム100は、サーバ装置110がネットワーク102を介してデータ記憶部120と、第1の発注者端末130と、及び生産事業者端末140と接続されて、複数の発注者からアイテムの生産を受注した生産事業者の生産をコンピュータ管理する生産管理アプリケーションサービスの実行を制御している。このため、サーバ装置110では、生産事業者の全ての発注者からの受注状況も含めた生産管理情報を総括的に管理できるようになる。
また、本実施形態の情報管理システム100は、複数の発注者を顧客として抱える生産事業者と特定の発注者との間で生産事業者の生産管理情報の共有化を図って、特定の発注者が生産事業者の稼働状況を把握できるようにするために適用される。このため、本実施形態の情報管理システム100を適用することによって、生産事業者に対しては、複数の発注者から受注したアイテムの生産管理情報をデータベース化してデータ記憶部120でデータ管理を効率的に行えるようにするサービスを提供できる。一方、生産事業者に衣類の生産依頼を発注する特定の発注者に対しては、生産事業者の他の発注者の生産管理情報を特定されない範囲で稼働情報を共有できるようになるので、複数の発注者を抱える生産事業者の稼働状況を事前に把握できるようになる。
特に、本実施形態では、特定の発注者は、生産事業者から稼働情報を確認する際に、サーバ装置110から他の発注者の識別情報を識別不能にして匿名化された匿名化稼働情報のみを受信する。このため、特定の発注者は、他の発注者からの受注状況も含めて生産事業者の稼働状況を把握することによって、より確実に生産事業者が対応可能な期間にアイテムの生産を依頼できるようになる。
また、生産事業者にとっても、特定の発注者を除く他の発注者を特定する識別情報を特定の発注者に知られることがないので、他の発注者からの生産管理情報を必要以上に特定されないようにすることができる。このため、生産事業者は、各発注者から受注したアイテムの生産管理情報をデータ記憶部120に格納して、データ記憶部120を各発注者から受注したアイテムの生産管理情報のデータ管理に活用しながら、特定の発注者に対して、生産事業者の稼働状況をリアルタイムで知らせることができる。
さらに、本実施形態の情報管理システム100を適用することによって、生産事業者の稼働情報として現在の稼働情報と将来の稼働情報を生産事業者と共有する場合には、特定の発注者は、生産事業者の現在及び将来の稼働情報を確認して、計画的に発注できるようになる。一方、稼働情報として所定期間の稼働情報を生産事業者と共有する場合には、特定の発注者は、生産事業者の所定期間の稼働情報を確認して、計画的に発注できるようになる。
また、生産事業者が複数の生産ラインを有する場合には、生産ラインごとの稼働情報を生産事業者と共有することによって、生産ラインごとの稼働情報を確認できるようになる。一方、生産事業者がアイテムごとに生産ラインを有している場合には、アイテムごとの稼働情報を生産事業者と共有することによって、特定の発注者は、アイテムごとの生産ラインの稼働情報を確認できるようになる。
なお、本実施形態の情報管理システム100の各構成要素は、ソフトウェアによって実現してもよく、ハードウェアによって実現してもよい。ソフトウェアによって実現する場合、CPUとなる制御部114が本実施形態の情報管理プログラムを実行することによって各種機能を実現することができる。本実施形態の情報管理プログラムは、サーバ装置110に内蔵のROM115に格納してもよく、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体に格納してもよい。また、本実施形態では、外部の記憶装置となるストレージデバイスに格納された情報管理プログラムを読み出し、いわゆるクラウドコンピューティングにより実現してもよい。
次に、本発明の第1の実施形態に係る情報管理システムに含まれるコンピュータを動作させる情報管理プログラムの動作フローについて、図面を使用しながら説明する。図7は、本発明の第1の実施形態に係る情報管理システムに含まれるコンピュータを動作させる情報管理プログラムによる動作フローの概略を示す図である。
本実施形態の情報管理プログラムは、ネットワークに接続された1又は複数のコンピュータ装置に対して生産事業者における複数の発注者から受注したアイテムの生産をコンピュータ管理する生産管理アプリケーションサービスを実行させるためのプログラムである。本実施形態の情報管理プログラムは、図7に示す動作フローをネットワークに接続された1又は複数のコンピュータ装置に実行させる。
本実施形態では、まず、各発注者からの生産管理情報をデータ記憶部に記憶させる(工程S11)。本実施形態の情報管理システム100では、特定の発注者と他の発注者から受注したアイテムの生産管理情報をデータ記憶部120に記憶させる。すなわち、工程S11では、生産事業者が複数の発注者から受注したアイテムの生産管理情報を記憶させる記憶機能が実現される。
次に、生産管理情報から生産事業者の稼働情報を生成させる(工程S12)。本実施形態の情報管理システム100では、サーバ装置110の生成部114cによって、各発注者の生産管理情報から生産事業者の稼働情報が生成される。すなわち、工程S12では、各発注者の生産管理情報から生産事業者における生産の稼働情報を生成させる生成機能が実現される。また、本実施形態の情報管理システム100では、データ記憶部120に記憶されている生産管理情報がアップデートされると、稼働情報が更新されるようになっている。
その後、稼働情報から他の発注者の識別情報を識別不能にして匿名化した匿名化稼働情報を生成させる(工程S13)。本実施形態の情報管理システム100では、出力制御部114dは、稼働情報がアップデートする度に稼働情報に対して複数の発注者のうち特定の発注者を除く他の発注者の識別情報を識別不能にして匿名化した匿名化稼働情報を生成する。すなわち、工程S13では、生産事業者の稼働情報から匿名化稼働情報を生成して、第1の発注者端末に識別情報を出力することを制限する出力制御機能が実現される。
その後、サーバ装置110が特定の発注者から生産事業者の稼働情報のアクセス要求を受信すると(工程S14)、匿名化稼働情報を特定の発注者に送信する(工程S15)。すなわち、工程S14では、複数の発注者のうち特定の発注者が使用する第1の発注者端末からの生産事業者の稼働情報のアクセス要求を受信させる受信機能が実現される。
また、本実施形態の情報管理システム100では、サーバ装置110の送信部114eが匿名化稼働情報を特定の発注者が使用する第1の発注者端末130に送信するよう制御する。すなわち、工程S15では、稼働情報として特定の発注者を除く他の発注者の識別情報を識別不能にして匿名化した匿名化稼働情報を第1の発注者端末130に送信させる送信機能が実現される。
さらに、本実施形態では、サーバ装置110は、図8に示すように、特定の発注者から生産事業者の稼働情報のアクセス要求を受信すると、他の発注者の識別情報を識別不能にして匿名化した匿名化稼働情報を特定の発注者に送信することによって、特定の発注者に対して他の発注者の識別情報とのアクセスが制限されるようになっている。すなわち、本実施形態では、サーバ装置110が特定の発注者から生産事業者の稼働情報のアクセス要求を受信すると(工程S16)、アクセス要求の送信元が特定の発注者の発注者端末となる第1の発注者端末130からか否かが判定される(工程S17)。
そして、工程S17で第1の発注者端末130が送信元である旨を確認したら、匿名化稼働情報を第1の発注者端末130に送信して、特定の発注者に対して識別情報とのアクセス制限を設定する(工程S18)。一方、工程S17で生産事業者端末140が送信元である旨を確認したら、生産事業者端末140に対して識別情報とのアクセスを承諾する(工程S19)。
このように、本実施形態の情報管理プログラムに沿ってコンピュータを動作させることによって、特定の発注者は、生産事業者から稼働情報を確認する際に、サーバ装置110から他の発注者の識別情報を識別不能にして匿名化した匿名化稼働情報を受信することによって、他の発注者の識別情報の第1の発注者端末への出力が制限される。このため、特定の発注者に対して他の発注者からの生産管理情報を必要以上に特定されないようにすることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る情報管理システムの構成について、図面を使用しながら説明する。図9は、本発明の第2の実施形態に係る情報管理システムの要部の詳細な構成を示すブロック図である。なお、図9では、本実施形態の情報管理システムに備わるサーバ装置、データ記憶部、第1の発注者端末、及び生産事業者端末を取り上げて、各構成要素の機能を詳細に説明している。
本実施形態の情報管理システム200では、第1の実施形態と同様に、データ記憶部220がネットワーク202を介してサーバ装置210、第1の発注者端末230、及び生産事業者端末240と接続されている。すなわち、サーバ装置210は、ネットワーク202を介してデータ記憶部220、第1の発注者端末230、及び生産事業者端末240と接続されている。これによって、サーバ装置210が生産事業者の各発注者から受注したアイテムの生産管理情報をデータベース化してデータ記憶部220で管理しながら、特定の発注者に対しては、生産事業者の稼働状況を把握できるようにしている。
サーバ装置210は、図9に示すように、通信部211と、操作部212と、表示部213と、制御部214と、ROM215と、RAM216とを備える。通信部211は、ネットワーク202を介して外部とのデータの送受信をする際のインターフェースとしての機能を有する。操作部212は、サーバ装置210を動作させる際に、データの入力装置となるキーボードやマウス、タッチパネル等の制御部214に所定の指令を入力して適宜操作する機能を有する。表示部213は、制御部214による演算結果やデータベースとなるデータ記憶部220の情報等を画面表示で出力する機能を有し、例えば、液晶画面等から構成される。
制御部214は、ROM215に記憶されている各種プログラムに従って、サーバ装置210に備わる各構成要素の動作を制御する機能を有する。また、制御部214は、これら各種処理を実行する際に、必要なデータ等を一時的に記憶するRAM216に適宜記憶させる機能を有する。このため、制御部214による制御動作によって、ROM215、RAM216、データ記憶部220へのアクセス、表示部213に対するデータの画面表示動作、操作部212に対する操作動作、外部と通信する際に通信部211をインターフェースとしてネットワーク202を介した各種情報の送受信動作等を行えるようになる。
本実施形態では、制御部214は、図2に示すように、受信部114aと、判定部114bと、生成部114cと、出力制御部214dと、送信部214eとを備える。
受信部214aは、通信部211を介したデータ記憶部220、第1の発注者端末230、及び生産事業者端末240からの各種データの受信を制御する機能を有する。また、本実施形態では、受信部214aは、複数の発注者のうち特定の発注者が使用する第1の発注者端末230からの生産事業者における生産の稼働情報のアクセス要求を受信する機能を有する。
判定部214bは、サーバ装置210の各種動作を実行する際に必要となる判定動作をする機能を有する。具体的には、判定部214bは、サーバ装置210の通信部211を介して第1の発注者端末230、生産事業者端末240との各種データの送受信の有無を判定する。また、本実施形態では、判定部214bは、第1の発注者端末230から生産事業者における生産の稼働情報のアクセス要求の有無を判定する機能も有する。
生成部214cは、生産事業者端末240から受信した複数の発注者のアイテムの生産管理情報をデータ記憶部220に記憶させて、それぞれの発注者ごとにデータベース化させて纏める機能を有する。また、本実施形態では、生成部214cは、データ記憶部220に記憶されている複数の発注者から受注したアイテムの生産管理情報から生産事業者の稼働情報を生成する機能を有する。生産事業者の稼働情報として、現在の稼働情報と将来の稼働情報とを含むもの、所定期間の稼働情報を含むものであってもよい。また、生産事業者が複数の生産ラインを有している場合には、稼働情報は、生産ラインごとの稼働情報としてもよい。さらに、生産事業者がアイテムごとに生産ラインを有している場合には、稼働情報は、アイテムごとの稼働情報としてもよい。
出力制御部214dは、生成部214cが生成した稼働情報に対して、複数の発注者のうち特定の発注者を除く他の発注者を特定可能にする識別情報を第1の発注者端末に出力することを制限する機能を有する。他の発注者の識別情報としては、例えば、発注者の名前(名称)、発注したアイテム、数量、デザイン、材料、色、製法等の発注者を特定し得る各種情報が挙げられる。
本実施形態では、出力制御部214dの態様が第1の実施形態と異なる。すなわち、本実施形態では、出力制御部214dは、図9に示すように、生成部214cが生成した稼働情報に対して複数の発注者のうち特定の発注者を除く他の発注者の識別情報に対する第1の発注者端末230のアクセス制限を設定するアクセス制御部214d1をさらに備えることを特徴とする。
本実施形態では、アクセス制御部214d1は、例えば、データ記憶部220の記憶領域を分割して、分割したデータ記憶部220の何れかの記憶領域に他の発注者の識別情報を格納して、生産事業者端末240のみに識別情報を格納した記憶領域にアクセスするためのパスワードを通知することによって、第1の発注者端末230の識別情報へのアクセス制限を設定する。なお、第1の発注者端末230に対する他の発注者の識別情報へのアクセス制限は、パスワード設定以外の他の態様で行ってもよい。
送信部214eは、通信部211を介したデータ記憶部220、第1の発注者端末230、及び生産事業者端末240への各種データの送信を制御する機能を有する。本実施形態では、送信部214eは、生成部214cで生産管理情報から生成した稼働情報を通信部211から第1の発注者端末230に送信する。また、本実施形態では、送信部214eは、生産事業者端末240のみに識別情報を格納した記憶領域にアクセスするためのパスワードを通知することによって、第1の発注者端末230の識別情報へのアクセス制限を設定することによって、識別情報を第1の発注者端末230に出力することを制限している。
データ記憶部220は、生産事業者が複数の発注者から受注したアイテムの生産管理情報をデータベース化して長期的に記憶可能な補助記憶装置となるストレージデバイスである。本実施形態では、データ記憶部220は、生産管理情報から生成される稼働情報、及び生産管理情報から抽出される識別情報も記憶している。本実施形態のデータ記憶部220は、これらの生産管理情報、稼働情報、識別情報のデータがアップデートする度に更新されるようになっている。また、特定の発注者が発注先の生産事業者を選ぶ際に、より好適な生産事業者を選択できるようにするために、データ記憶部220は、生産事業者の従業員数や工員数、生産ライン数、対応アイテム、対応技術、一日当たりの処理数等の基礎情報も記憶している。
第1の発注者端末230は、特定の発注者が発注者端末として使用する端末装置であり、各種情報の送受信や演算処理等の必要動作が行えるように、図9に示すように、通信部231と、操作部232と、表示部233と、制御部234と、記憶部235と、を備える。
生産事業者端末240は、生産事業者が利用する端末装置であり、各種情報の送受信や演算処理等の必要動作が行えるように、図9に示すように、通信部241と、操作部242と、表示部243と、制御部244と、記憶部245と、を備える。
このように、本実施形態の情報管理システム200は、サーバ装置210がネットワーク202を介してデータ記憶部220と、第1の発注者端末230と、及び生産事業者端末240と接続されて、複数の発注者からアイテムの生産を受注した生産事業者の生産をコンピュータ管理する生産管理アプリケーションサービスの実行を制御している。このため、サーバ装置210では、生産事業者の全ての発注者からの受注状況も含めた生産管理情報を総括的に管理できるようになる。
また、本実施形態の情報管理システム200は、複数の発注者を顧客に抱える生産事業者と特定の発注者との間で生産事業者の生産管理情報の共有化を図って、特定の発注者が生産事業者の稼働状況を把握できるようにするために適用される。このため、本実施形態の情報管理システム200を適用することによって、生産事業者に対しては、複数の発注者から受注したアイテムの生産管理情報をデータベース化してデータ記憶部220でデータ管理を効率的に行えるようにするサービスを提供できる。一方、生産事業者に衣類の生産依頼を発注する特定の発注者に対しては、生産事業者の他の発注者の生産管理情報を特定されない範囲で稼働情報を共有できるようになるので、複数の発注者を抱える生産事業者の稼働状況を事前に把握できるようになる。
特に、本実施形態では、特定の発注者は、生産事業者から稼働情報を確認する際に、出力制御部214dのアクセス制御部214d1によって他の発注者の識別情報とのアクセスが制限されている。このため、特定の発注者は、他の発注者からの受注状況も含めて、生産事業者の稼働状況を確認する際に、生産事業者の稼働状況の確認に必要な情報のみを把握することによって、より確実に生産事業者が対応可能な期間にアイテムの生産を依頼できるようになる。
また、生産事業者にとっても、特定の発注者を除く他の発注者を特定する識別情報を特定の発注者に知られることがないので、他の発注者からの生産管理情報を必要以上に特定されないようにすることができる。このため、生産事業者は、各発注者から受注したアイテムの生産管理情報をデータ記憶部220に格納して、データ記憶部220を各発注者から受注したアイテムの生産管理情報のデータ管理に活用しながら、特定の発注者に対して、生産事業者の稼働状況をリアルタイムで知らせることができる。
さらに、本実施形態の情報管理システム200を適用することによって、生産事業者の稼働情報として現在の稼働情報と将来の稼働情報を生産事業者と共有する場合には、特定の発注者は、生産事業者の現在及び将来の稼働情報を確認して、計画的に発注できるようになる。一方、稼働情報として所定期間の稼働情報を生産事業者と共有する場合には、特定の発注者は、生産事業者の所定期間の稼働情報を確認して、計画的に発注できるようになる。
また、生産事業者が複数の生産ラインを有する場合には、生産ラインごとの稼働情報を生産事業者と共有することによって、生産ラインごとの稼働情報を確認できるようになる。一方、生産事業者がアイテムごとに生産ラインを有している場合には、アイテムごとの稼働情報を生産事業者と共有することによって、特定の発注者は、アイテムごとの生産ラインの稼働情報を確認できるようになる。
なお、本実施形態の情報管理システム200の各構成要素は、ソフトウェアによって実現してもよく、ハードウェアによって実現してもよい。ソフトウェアによって実現する場合、CPUとなる制御部214が本実施形態の情報管理プログラムを実行することによって各種機能を実現することができる。本実施形態の情報管理プログラムは、サーバ装置210に内蔵のROM215に格納してもよく、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体に格納してもよい。また、本実施形態では、外部の記憶装置となるストレージデバイスに格納された情報管理プログラムを読み出し、いわゆるクラウドコンピューティングにより実現してもよい。
次に、本発明の第2の実施形態に係る情報管理システムに含まれるコンピュータを動作させる情報管理プログラムの動作フローについて、図面を使用しながら説明する。図10は、本発明の第2の実施形態に係る情報管理システムに含まれるコンピュータを動作させる情報管理プログラムによる動作フローの概略を示す図である。
本実施形態の情報管理プログラムは、ネットワークに接続された1又は複数のコンピュータ装置に対して生産事業者における複数の発注者から受注したアイテムの生産をコンピュータ管理する生産管理アプリケーションサービスを実行させるためのプログラムである。本実施形態の情報管理プログラムは、図10に示す動作フローをネットワークに接続された1又は複数のコンピュータ装置に実行させる。
本実施形態では、まず、各発注者からの生産管理情報をデータ記憶部220に記憶させる(工程S21)。本実施形態の情報管理システム200では、特定の発注者と他の発注者から受注したアイテムの生産管理情報をデータ記憶部220に記憶させる。すなわち、工程S21では、生産事業者が複数の発注者から受注したアイテムの生産管理情報を記憶させる記憶機能が実現される。
次に、生産管理情報から生産事業者の稼働情報を生成させる(工程S22)。本実施形態の情報管理システム200では、サーバ装置210の生成部214cによって各発注者の生産管理情報から生産事業者の稼働情報が生成される。すなわち、工程S22では、各発注者の生産管理情報から生産事業者における生産の稼働情報を生成させる生成機能が実現される。また、本実施形態の情報管理システム200では、データ記憶部220に記憶されている生産管理情報がアップデートされると、稼働情報が更新されるようになっている。
その後、稼働情報から識別情報を抽出する(工程S23)。すなわち、工程S23では、稼働情報に対して複数の発注者のうち特定の発注者を除く他の発注者の識別情報から他の発注者の識別情報を抽出させる抽出機能が実現される。本実施形態の情報管理システム200では、稼働情報がアップデートされる度に、出力制御部214dが稼働情報から識別情報を抽出する。
その後、サーバ装置210が特定の発注者から生産事業者の稼働情報のアクセス要求を受信すると(工程S24)、識別情報とのアクセス制限を設定する(工程S25)。本実施形態の情報管理システム200では、サーバ装置210の受信部214aが特定の発注者から稼働情報のアクセス要求を受信すると、アクセス制御部214d1は、特定の発注者が使用する第1の発注者端末230と識別情報とのアクセス制限を設定する。すなわち、工程S24では、複数の発注者のうち特定の発注者が使用する第1の発注者端末330からの生産事業者の稼働情報のアクセス要求を受信させる受信機能が実現される。一方、工程S25では、特定の発注者が使用する第1の発注者端末230と識別情報とのアクセス制限を設定することによって、第1の発注者端末に識別情報を出力することを制限する出力制御機能が実現される。
このように、本実施形態の情報管理プログラムに沿ってコンピュータを動作させることによって、特定の発注者は、生産事業者から生産事業者の稼働情報を確認する際に、他の発注者の識別情報とのアクセス制限が設定されるので、他の発注者の識別情報の第1の発注者端末への出力が制限される。このため、特定の発注者に対して他の発注者からの生産管理情報を必要以上に特定されないようにすることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る衣類受注生産システムの構成について、図面を使用しながら説明する。図11は、本発明の第3の実施形態に係る情報管理システムの要部の詳細な構成を示すブロック図である。なお、図11では、本実施形態の情報管理システムに備わるサーバ装置、データ記憶部、第1の発注者端末、及び生産事業者端末を取り上げて、各構成要素の機能を詳細に説明している。
本実施形態の情報管理システム300では、データ記憶部320は、サーバ装置310が備えるストレージデバイスであることを特徴とする。また、サーバ装置310は、ネットワーク102を介して第1の発注者端末330及び生産事業者端末340と接続されている。これによって、サーバ装置310が生産事業者の各発注者から受注したアイテムの生産管理情報をデータベース化してデータ記憶部320で管理しながら、特定の発注者に対しては、生産事業者の稼働状況を把握できるようにしている。
サーバ装置310は、図11に示すように、通信部311と、操作部312と、表示部313と、制御部314と、ROM315と、RAM316とを備える。通信部311は、ネットワーク302を介して外部とのデータの送受信をする際のインターフェースとしての機能を有する。操作部312は、サーバ装置310を動作させる際に、データの入力装置となるキーボードやマウス、タッチパネル等の制御部314に所定の指令を入力して適宜操作する機能を有する。表示部313は、制御部314による演算結果やデータベースとなるデータ記憶部320の情報等を画面表示で出力する機能を有し、例えば、液晶画面等から構成される。
制御部314は、ROM315に記憶されている各種プログラムに従って、サーバ装置310に備わる各構成要素の動作を制御する機能を有する。また、制御部314は、これら各種処理を実行する際に、必要なデータ等を一時的に記憶するRAM316に適宜記憶させる機能を有する。このため、制御部314による制御動作によって、ROM315、RAM316、データ記憶部320へのアクセス、表示部313に対するデータの画面表示動作、操作部312に対する操作動作、外部と通信する際に通信部311をインターフェースとしてネットワーク302を介した各種情報の送受信動作等を行えるようになる。
本実施形態では、制御部314は、図11に示すように、受信部314aと、判定部314bと、生成部314cと、出力制御部314dと、送信部314eとを備える。
受信部314aは、通信部311を介したデータ記憶部320、第1の発注者端末330、及び生産事業者端末340からの各種データの受信を制御する機能を有する。また、本実施形態では、受信部314aは、複数の発注者のうち特定の発注者が使用する第1の発注者端末330からの生産事業者における生産の稼働情報のアクセス要求を受信する機能を有する。
判定部314bは、サーバ装置310の各種動作を実行する際に必要となる判定動作をする機能を有する。具体的には、判定部314bは、サーバ装置310の通信部311を介して第1の発注者端末330、生産事業者端末340との各種データの送受信の有無を判定する。また、本実施形態では、判定部314bは、第1の発注者端末330から生産事業者における生産の稼働情報のアクセス要求の有無を判定する機能も有する。
生成部314cは、生産事業者端末340から受信した複数の発注者のアイテムの生産管理情報をデータ記憶部320に記憶させて、それぞれの発注者ごとにデータベース化させて纏める機能を有する。また、本実施形態では、生成部314cは、データ記憶部320に記憶されている複数の発注者から受注したアイテムの生産管理情報から生産事業者の稼働情報を生成する機能を有する。生産事業者の稼働情報として、現在の稼働情報と将来の稼働情報とを含むもの、所定期間の稼働情報を含むものであってもよい。また、生産事業者が複数の生産ラインを有している場合には、稼働情報は、生産ラインごとの稼働情報としてもよい。さらに、生産事業者がアイテムごとに生産ラインを有している場合には、稼働情報は、アイテムごとの稼働情報としてもよい。
出力制御部314dは、生成部314cが生成した稼働情報に対して、複数の発注者のうち特定の発注者を除く他の発注者を特定可能にする識別情報を第1の発注者端末330に出力することを制限する機能を有する。他の発注者の識別情報としては、例えば、発注者の名前(名称)、発注したアイテム、数量、デザイン、材料、色、製法等の発注者を特定し得る各種情報が挙げられる。本実施形態では、出力制御部314dは、生成部314cが生成した稼働情報に対して複数の発注者のうち特定の発注者を除く他の発注者の識別情報を識別不能にして匿名化した匿名化稼働情報を生成する。
送信部314eは、通信部311を介したデータ記憶部320、第1の発注者端末330、及び生産事業者端末340への各種データの送信を制御する機能を有する。本実施形態では、送信部314eは、生成部314cで生産管理情報から生成した稼働情報を通信部311から第1の発注者端末330に送信するが、その際に、送信部314eは、稼働情報として出力制御部314dで生成された匿名化稼働情報を通信部311から第1の発注者端末330に送信するように制御する。このように、本実施形態では、送信部314eが出力制御部314dで生成した匿名化稼働情報機能を生産事業者の統計的な稼働情報として第1の発注者端末330に送信させるように制御することによって、識別情報を第1の発注者端末330に出力することを制限している。
データ記憶部320は、生産事業者が複数の発注者から受注したアイテムの生産管理情報をデータベース化して長期的に記憶可能な補助記憶装置となるストレージデバイスである。本実施形態では、データ記憶部320は、サーバ装置310が備えるストレージデバイスである。このため、特定の発注者は、他の発注者からの受注状況も含めて生産事業者の稼働状況をサーバ装置310が備えるストレージデバイスから確認できるようになる。なお、本実施形態では、データ記憶部320は、サーバ装置310に内蔵されている内部ストレージ型のストレージデバイスとなっているが、サーバ装置310の外部から接続される外部ストレージ型のストレージデバイスとしてもよい。
また、本実施形態では、データ記憶部320は、生産管理情報から生成される稼働情報、及び生産管理情報から抽出される識別情報も記憶している。本実施形態のデータ記憶部320は、これらの生産管理情報、稼働情報、識別情報のデータがアップデートする度に更新されるようになっている。また、特定の発注者が発注先の生産事業者を選ぶ際に、より好適な生産事業者を選択できるようにするために、データ記憶部320は、生産事業者の従業員数や工員数、生産ライン数、対応アイテム、対応技術、一日当たりの処理数等の生産事業者の基礎情報も記憶している。
第1の発注者端末330は、特定の発注者が発注者端末として使用する端末装置であり、各種情報の送受信や演算処理等の必要動作が行えるように、図11に示すように、通信部331と、操作部332と、表示部333と、制御部334と、記憶部335と、を備える。
生産事業者端末340は、生産事業者が利用する端末装置であり、各種情報の送受信や演算処理等の必要動作が行えるように、図11に示すように、通信部341と、操作部342と、表示部343と、制御部344と、記憶部345と、を備える。
このように、本実施形態の情報管理システム300は、データ記憶部320を装置内に備えるサーバ装置310がネットワーク302を介して第1の発注者端末330と、及び生産事業者端末340と接続されて、複数の発注者からアイテムの生産を受注した生産事業者の生産をコンピュータ管理する生産管理アプリケーションサービスの実行を制御している。このため、サーバ装置310では、生産事業者の全ての発注者からの受注状況も含めた生産管理情報を総括的に管理できるようになる。
また、本実施形態の情報管理システム300は、複数の発注者を顧客として抱える生産事業者と特定の発注者との間で生産事業者の生産管理情報の共有化を図って、特定の発注者が生産事業者の稼働状況を把握できるようにするために適用される。このため、本実施形態の情報管理システム300を適用することによって、生産事業者に対しては、複数の発注者から受注したアイテムの生産管理情報をデータベース化してデータ記憶部320でデータ管理を効率的に行えるようにするサービスを提供できる。一方、生産事業者に衣類の生産依頼を発注する特定の発注者に対しては、生産事業者の他の発注者の生産管理情報を特定されない範囲で稼働情報を共有できるようになるので、複数の発注者を抱える生産事業者の稼働状況を事前に把握できるようになる。
特に、本実施形態では、特定の発注者は、生産事業者から稼働情報を確認する際に、他の発注者の識別情報を識別不能にして匿名化された匿名化稼働情報のみを受信する。このため、特定の発注者は、他の発注者からの受注状況も含めて生産事業者の稼働状況を把握することによって、より確実に生産事業者が対応可能な期間にアイテムの生産を依頼できるようになる。
また、生産事業者にとっても、特定の発注者を除く他の発注者を特定する識別情報を特定の発注者に知られることがないので、他の発注者からの生産管理情報を必要以上に特定されないようにすることができる。このため、生産事業者は、各発注者から受注したアイテムの生産管理情報をデータ記憶部320に格納して、データ記憶部320を各発注者から受注したアイテムの生産管理情報のデータ管理に活用しながら、特定の発注者に対して、生産事業者の稼働状況をリアルタイムで知らせることができる。
さらに、本実施形態の情報管理システム300を適用することによって、生産事業者の稼働情報として現在の稼働情報と将来の稼働情報を生産事業者と共有する場合には、特定の発注者は、生産事業者の現在及び将来の稼働情報を確認して、計画的に発注できるようになる。一方、稼働情報として所定期間の稼働情報を生産事業者と共有する場合には、特定の発注者は、生産事業者の所定期間の稼働情報を確認して、計画的に発注できるようになる。
また、生産事業者が複数の生産ラインを有する場合には、生産ラインごとの稼働情報を生産事業者と共有することによって、生産ラインごとの稼働情報を確認できるようになる。一方、生産事業者がアイテムごとに生産ラインを有している場合には、アイテムごとの稼働情報を生産事業者と共有することによって、特定の発注者は、アイテムごとの生産ラインの稼働情報を確認できるようになる。
なお、本実施形態の情報管理システム300の出力制御部314dは、生成部314cが生成した稼働情報に対して複数の発注者のうち特定の発注者を除く他の発注者の識別情報を識別不能にして匿名化した匿名化稼働情報を生成するが、第2の実施形態のように、出力制御部のアクセス制限制御部が他の発注者の識別情報とのアクセス制限を設定することによって、当該識別情報を第1の発注者端末330に出力することを制限してもよい。
また、本実施形態の情報管理システム300の各構成要素は、ソフトウェアによって実現してもよく、ハードウェアによって実現してもよい。ソフトウェアによって実現する場合、CPUとなる制御部314が本実施形態の情報管理プログラムを実行することによって各種機能を実現することができる。本実施形態の情報管理プログラムは、サーバ装置310に内蔵のROM315に格納してもよく、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体に格納してもよい。また、本実施形態では、外部の記憶装置となるストレージデバイスに格納されたプログラムを読み出し、いわゆるクラウドコンピューティングにより実現してもよい。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態に係る情報管理システムの構成について、図面を使用しながら説明する。図12は、本発明の第4の実施形態に係る情報管理システムの要部の詳細な構成を示すブロック図である。なお、図12では、本実施形態の情報管理システムに備わるサーバ装置、データ記憶部、第1の発注者端末、及び生産事業者端末を取り上げて、各構成要素の機能を詳細に説明している。
本実施形態の情報管理システム400では、データ記憶部420は、生産事業者端末440が備えるストレージデバイスであることを特徴とする。また、サーバ装置410は、ネットワーク402を介して第1の発注者端末430及び生産事業者端末440と接続されている。これによって、サーバ装置410が生産事業者の各発注者から受注したアイテムの生産管理情報をデータベース化してデータ記憶部420で管理しながら、特定の発注者に対しては、生産事業者の稼働状況を把握できるようにしている。
サーバ装置410は、図12に示すように、通信部411と、操作部412と、表示部413と、制御部414と、ROM415と、RAM416とを備える。通信部411は、ネットワーク402を介して外部とのデータの送受信をする際のインターフェースとしての機能を有する。操作部412は、サーバ装置410を動作させる際に、データの入力装置となるキーボードやマウス、タッチパネル等の制御部414に所定の指令を入力して適宜操作する機能を有する。表示部413は、制御部414による演算結果やデータベースとなるデータ記憶部420の情報等を画面表示で出力する機能を有し、例えば、液晶画面等から構成される。
制御部414は、ROM415に記憶されている各種プログラムに従って、サーバ装置410に備わる各構成要素の動作を制御する機能を有する。また、制御部414は、これら各種処理を実行する際に、必要なデータ等を一時的に記憶するRAM416に適宜記憶させる機能を有する。このため、制御部414による制御動作によって、ROM415、RAM416、データ記憶部420へのアクセス、表示部413に対するデータの画面表示動作、操作部412に対する操作動作、外部と通信する際に通信部411をインターフェースとしてネットワーク402を介した各種情報の送受信動作等を行えるようになる。
本実施形態では、制御部414は、図12に示すように、受信部414aと、判定部414bと、生成部414cと、出力制御部414dと、送信部414eとを備える。
受信部414aは、通信部411を介したデータ記憶部420、第1の発注者端末430、及び生産事業者端末440からの各種データの受信を制御する機能を有する。また、本実施形態では、受信部414aは、複数の発注者のうち特定の発注者が使用する第1の発注者端末430からの生産事業者における生産の稼働情報のアクセス要求を受信する機能を有する。
判定部414bは、サーバ装置410の各種動作を実行する際に必要となる判定動作をする機能を有する。具体的には、判定部414bは、サーバ装置410の通信部411を介して第1の発注者端末430、生産事業者端末440との各種データの送受信の有無を判定する。また、本実施形態では、判定部414bは、第1の発注者端末430から生産事業者における生産の稼働情報のアクセス要求の有無を判定する機能も有する。
生成部414cは、生産事業者端末440から受信した複数の発注者のアイテムの生産管理情報をデータ記憶部420に記憶させて、それぞれの発注者ごとにデータベース化させて纏める機能を有する。また、本実施形態では、生成部414cは、データ記憶部420に記憶されている複数の発注者から受注したアイテムの生産管理情報から生産事業者の稼働情報を生成する機能を有する。生産事業者の稼働情報として、現在の稼働情報と将来の稼働情報とを含むもの、所定期間の稼働情報を含むものであってもよい。また、生産事業者が複数の生産ラインを有している場合には、稼働情報は、生産ラインごとの稼働情報としてもよい。さらに、生産事業者がアイテムごとに生産ラインを有している場合には、稼働情報は、アイテムごとの稼働情報としてもよい。
出力制御部414dは、生成部414cが生成した稼働情報に対して、複数の発注者のうち特定の発注者を除く他の発注者を特定可能にする識別情報を第1の発注者端末430に出力することを制限する機能を有する。他の発注者の識別情報としては、例えば、発注者の名前(名称)、発注したアイテム、数量、デザイン、材料、色、製法等の発注者を特定し得る各種情報が挙げられる。本実施形態では、出力制御部414dは、生成部414cが生成した稼働情報に対して複数の発注者のうち特定の発注者を除く他の発注者の識別情報を識別不能にして匿名化した匿名化稼働情報を生成する。
送信部414eは、通信部411を介したデータ記憶部420、第1の発注者端末430、及び生産事業者端末440への各種データの送信を制御する機能を有する。本実施形態では、送信部414eは、生成部414cで生産管理情報から生成した稼働情報を通信部411から第1の発注者端末430に送信するが、その際に、送信部414eは、稼働情報として出力制御部414dで生成された匿名化稼働情報を通信部411から第1の発注者端末430に送信するように制御する。このように、本実施形態では、送信部114eが出力制御部414dで生成した匿名化稼働情報機能を生産事業者の統計的な稼働情報として第1の発注者端末430に送信させるように制御することによって、識別情報を第1の発注者端末430に出力することを制限している。
データ記憶部420は、生産事業者が複数の発注者から受注したアイテムの生産管理情報をデータベース化して長期的に記憶可能な補助記憶装置となるストレージデバイスである。本実施形態では、データ記憶部420は、生産事業者端末440が備えるストレージデバイスである。このため、特定の発注者は、他の発注者からの受注状況も含めて生産事業者の稼働状況を生産事業者端末440が備えるストレージデバイスから確認できるようになる。なお、本実施形態では、データ記憶部420は、生産事業者端末440に内蔵されている内部ストレージ型のストレージデバイスとなっているが、生産事業者端末440の外部から接続される外部ストレージ型のストレージデバイスとしてもよい。
また、本実施形態では、データ記憶部420は、生産管理情報から生成される稼働情報、及び生産管理情報から抽出される識別情報も記憶している。本実施形態のデータ記憶部420は、これらの生産管理情報、稼働情報、識別情報のデータがアップデートする度に更新されるようになっている。また、特定の発注者が発注先の生産事業者を選ぶ際に、より好適な生産事業者を選択できるようにするために、データ記憶部420は、生産事業者の従業員数や工員数、生産ライン数、対応アイテム、対応技術、一日当たりの処理数等の生産事業者の基礎情報も記憶している。
第1の発注者端末430は、特定の発注者が発注者端末として使用する端末装置であり、各種情報の送受信や演算処理等の必要動作が行えるように、図12に示すように、通信部431と、操作部432と、表示部433と、制御部434と、記憶部435と、を備える。
生産事業者端末440は、生産事業者が利用する端末装置であり、各種情報の送受信や演算処理等の必要動作が行えるように、図12に示すように、通信部441と、操作部442と、表示部443と、制御部444と、記憶部445と、を備える。
このように、本実施形態の情報管理システム400は、サーバ装置410がネットワーク302を介して第1の発注者端末430と、及びデータ記憶部420を備える生産事業者端末440と接続されて、複数の発注者からアイテムの生産を受注した生産事業者の生産をコンピュータ管理する生産管理アプリケーションサービスの実行を制御している。このため、サーバ装置410では、生産事業者の全ての発注者からの受注状況も含めた生産管理情報を総括的に管理できるようになる。
また、本実施形態の情報管理システム400は、複数の発注者を顧客として抱える生産事業者と特定の発注者との間で生産事業者の生産管理情報の共有化を図って、特定の発注者が生産事業者の稼働状況を把握できるようにするために適用される。このため、本実施形態の情報管理システム400を適用することによって、生産事業者に対しては、複数の発注者から受注したアイテムの生産管理情報をデータベース化してデータ記憶部420でデータ管理を効率的に行えるようにするサービスを提供できる。一方、生産事業者に衣類の生産依頼を発注する特定の発注者に対しては、生産事業者の他の発注者の生産管理情報を特定されない範囲で稼働情報を共有できるようになるので、複数の発注者を抱える生産事業者の稼働状況を事前に把握できるようになる。
特に、本実施形態では、特定の発注者は、生産事業者から稼働情報を確認する際に、他の発注者の識別情報を識別不能にして匿名化された匿名化稼働情報のみを受信する。このため、特定の発注者は、他の発注者からの受注状況も含めて生産事業者の稼働状況を把握することによって、より確実に生産事業者が対応可能な期間にアイテムの生産を依頼できるようになる。
また、生産事業者にとっても、特定の発注者を除く他の発注者を特定する識別情報を特定の発注者に知られることがないので、他の発注者からの生産管理情報を必要以上に特定されないようにすることができる。このため、生産事業者は、各発注者から受注したアイテムの生産管理情報をデータ記憶部420に格納して、データ記憶部420を各発注者から受注したアイテムの生産管理情報のデータ管理に活用しながら、特定の発注者に対して、生産事業者の稼働状況をリアルタイムで知らせることができる。
さらに、本実施形態の情報管理システム400を適用することによって、生産事業者の稼働情報として現在の稼働情報と将来の稼働情報を生産事業者と共有する場合には、特定の発注者は、生産事業者の現在及び将来の稼働情報を確認して、計画的に発注できるようになる。一方、稼働情報として所定期間の稼働情報を生産事業者と共有する場合には、特定の発注者は、生産事業者の所定期間の稼働情報を確認して、計画的に発注できるようになる。
また、生産事業者が複数の生産ラインを有する場合には、生産ラインごとの稼働情報を生産事業者と共有することによって、生産ラインごとの稼働情報を確認できるようになる。一方、生産事業者がアイテムごとに生産ラインを有している場合には、アイテムごとの稼働情報を生産事業者と共有することによって、特定の発注者は、アイテムごとの生産ラインの稼働情報を確認できるようになる。
なお、本実施形態の情報管理システム400の出力制御部414dは、生成部414cが生成した稼働情報に対して複数の発注者のうち特定の発注者を除く他の発注者の識別情報を識別不能にして匿名化した匿名化稼働情報を生成するが、第2の実施形態のように、出力制御部のアクセス制限制御部が他の発注者の識別情報とのアクセス制限を設定することによって、当該識別情報を第1の発注者端末430に出力することを制限してもよい。
また、本実施形態の情報管理システム400の各構成要素は、ソフトウェアによって実現してもよく、ハードウェアによって実現してもよい。ソフトウェアによって実現する場合、CPUとなる制御部414が本実施形態の情報管理プログラムを実行することによって各種機能を実現することができる。本実施形態の情報管理プログラムは、サーバ装置410に内蔵のROM415に格納してもよく、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体に格納してもよい。また、本実施形態では、外部の記憶装置となるストレージデバイスに格納されたプログラムを読み出し、いわゆるクラウドコンピューティングにより実現してもよい。
以上説明した各実施形態の情報管理システムでは、主に衣類の生産に携わる生産事業者に適用された態様について説明しているが、各実施形態の情報管理システムは、衣類の生産事業者以外にも、衣類の材料となる糸や生地の生産者、他社ブランドの製品を製造するOEM業者、アイテム毎に生産先を振り分ける仲介業者となる振り屋等の衣類生産に係る各種事業者にも当該システムによる情報管理に適用することも可能である。すなわち、各実施形態の情報管理システムを介して、特定の発注者とこれらの各種事業者との間でデータ記憶部を利用した衣類の生産管理情報を含む各種情報の共有が図って、業務の効率化を図れるようになる。
なお、上記のように本発明の各実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは、当業者には、容易に理解できるであろう。従って、このような変形例は、全て本発明の範囲に含まれるものとする。
例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、情報管理システム及び情報管理プログラムの構成、動作も本発明の各実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。