JP7440434B2 - 軌道回路監視装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道における在線状態を検知するための軌道回路を監視する軌道回路監視装置に関する。
従来、鉄道における在線状態を検知するための軌道回路が設けられている。このような軌道回路では、複数の区間に電気的に分割された鉄道レールの各区間について在線状態が検知される。この在線状態の検知は、列車の在線時に各区分の区間レールが列車の車軸を介して電気的に短絡されるという構成を利用し、区間レールの電圧計測等に基づいて行われる。軌道回路による在線状態の検知により、例えば各区分に列車が1台だけ在線するように列車の運行を制御する等といった運用が可能となり、走行中の複数の列車が互いに接近し過ぎる等といった事態を効果的に回避することができる。
ここで、このような軌道回路が正常に動作しているか否かを監視する軌道回路監視装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の装置では、軌道回路における区間レールの電圧、及び、軌道回路において区間レールの近傍に設置される局部配電線の電圧、を含む各種パラメータに基づいて軌道回路が監視される。
特開平4-113941号公報
ここで、上述したような軌道回路監視装置の多くは、屋外の密閉された器具箱に収容されており、昼夜の温度変化が激しい環境に置かれている。このため、現状の軌道回路監視装置の多くでは、周囲環境の温度変化の影響を受けて処理パラメータが変動して処理精度が不安定となる場合がある。
従って、本発明は、上記のような事情に着目し、周囲環境の温度変化の影響を受け難く、安定した処理精度を得ることができる軌道回路監視装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、軌道回路監視装置は、複数の区間に電気的に分割された鉄道レールの各区間について、第1の交流電圧が印加されるとともに列車の在線時に電気的に短絡される区間レールの電圧、及び、前記区間レールの近傍に設置されるとともに第2の交流電圧が印加される局部配電線の電圧、に基づいて前記区間の在線状態を検知するための軌道回路に対し、当該軌道回路の状態を監視する軌道回路監視装置において、前記区間レールの電圧に基づいて軌道電圧を取得する軌道電圧取得部と、前記軌道電圧取得部で取得された前記軌道電圧を所定期間に亘って平均し、平均軌道電圧を算出する軌道電圧平均部と、前記局部配電線の電圧に基づいて局部電圧を取得する局部電圧取得部と、前記局部電圧取得部で取得された前記局部電圧を所定期間に亘って平均し、平均局部電圧を算出する局部電圧平均部と、前記軌道電圧の時間変化が描く線が前記平均軌道電圧と交差する軌道交差時刻と、前記局部電圧の時間変化が描く線が前記平均局部電圧と交差する局部交差時刻と、の時間差に基づいて前記軌道電圧と前記局部電圧との位相差を算出する位相差算出部と、前記軌道電圧、前記局部電圧、及び前記位相差に基づいて前記軌道回路の状態を表す状態情報を生成する情報生成部と、前記情報生成部で生成された前記状態情報を出力する情報出力部と、を備えたことを特徴とする。
上記の軌道回路監視装置によれば、軌道回路の状態情報のためのパラメータの1つである位相差が、軌道交差時刻と局部交差時刻との時間差に基づいて算出される。このとき、軌道交差時刻が、軌道電圧の時間変化が描く線が平均軌道電圧と交差する時刻となっており、局部交差時刻が、局部電圧の時間変化が描く線が平均局部電圧と交差する時刻となっている。仮に、周囲環境の温度変化の影響によって軌道電圧や局部電圧が変動するようなことが起きたとしても、平均軌道電圧や平均局部電圧もこれに追随して変動する。このため、位相差の算出の元となる軌道交差時刻や局部交差時刻は、温度変化の影響を受ける前と略同じ条件下で求められることとなる。つまり、上記の軌道回路監視装置によれば、位相差の算出処理が周囲環境の温度変化の影響を受け難く、このような位相差を用いることで、軌道回路の状態情報の生成処理について安定した処理精度を得ることができる。
ここで、前記軌道電圧取得部が、前記区間レールの電圧に直流オフセットを加える軌道オフセット部と、当該軌道オフセット部から処理済みの電圧を前記軌道電圧として受け取る軌道電圧受取部と、を有し、前記局部電圧取得部が、前記局部配電線の電圧に直流オフセットを加える局部オフセット部と、当該局部オフセット部から処理済みの電圧を前記局部電圧として受け取る局部電圧受取部と、を有していることが好適である。
この構成によれば、上記の直流オフセットの値を適宜に調整することで、平均軌道電圧や平均局部電圧を軌道交差時刻や局部交差時刻の取得に用い易い値に設定し、処理負担を抑えて位相差の算出を行うことができる。
また、前記軌道電圧取得部における前記軌道オフセット部が、前記軌道電圧が常に正の値となる直流オフセットを加え、前記局部電圧取得部における前記局部オフセット部が、前記局部電圧が常に正の値となる直流オフセットを加えるものであって、前記軌道電圧取得部における前記軌道電圧受取部、前記局部電圧取得部における前記局部電圧受取部、前記位相差算出部、前記情報生成部、及び前記情報出力部が、何れも正の電源電圧を出力する単電源で動作するものであることが更に好適である。
この構成によれば、位相差算出部、情報生成部、及び情報出力部が、単電源で動作するので、例えば正負の二電源で動作する構成等に比べて軌道回路監視装置の回路構成を簡略化してコストを低減させることができる。
また、前記位相差算出部が、順次に算出される複数の前記局部交差時刻のうちの一の局部交差時刻と、順次に算出される複数の前記軌道交差時刻のうち前記一の局部交差時刻における前記局部電圧の増減変化と同じ方向に前記平均軌道電圧と交差する一の軌道交差時刻と、の時間差に基づいて前記軌道電圧と前記局部電圧との位相差を算出することが好適である。
この構成によれば、一の局部交差時刻とともに位相差の算出の元になる一の軌道交差時刻を、局部電圧の増減変化の方向に基づいて容易に求めることができる。
また、前記軌道電圧取得部及び前記局部電圧取得部は、各々、前記軌道電圧及び前記局部電圧を所定の時間間隔で順次に取得するものであり、前記位相差算出部が、前記局部交差時刻を、前記局部電圧取得部で順次に取得された前記局部電圧のうち前記平均局部電圧を相互間に挟んで取得された一対の電圧を用いた線形補間法によって算出し、前記軌道交差時刻を、前記軌道電圧取得部で順次に取得された前記軌道電圧のうち前記平均軌道電圧を、前記局部交差時刻における前記局部電圧の増減変化と同じ方向について相互間に挟んで取得された一対の電圧を用いた線形補間法によって算出することが好適である。
この構成によれば、例えば平均軌道電圧や平均局部電圧に最も近い電圧の計測時刻を軌道交差時刻や局部交差時刻とする等といった手法と比べて、軌道交差時刻や局部交差時刻を線形補間法によって高精度に求めることができる。
また、前記情報生成部は、前記軌道電圧及び前記位相差に基づいて前記在線状態を把握し、当該在線状態に基づいて前記軌道電圧、前記局部電圧、及び前記位相差それぞれの異常判定閾値を決定し、当該異常判定閾値を用いて前記軌道電圧、前記局部電圧、及び前記位相差それぞれの異常判定を行い、当該異常判定の判定結果を含む情報を、前記状態情報として生成することが好適である。
この構成によれば、在線状態に基づいて軌道電圧、局部電圧、及び位相差それぞれの異常判定閾値が決定されるので、各パラメータについて高精度で異常判定を行って状態情報を生成することができる。
また、前記第1の交流電圧及び前記第2の交流電圧が、予め定められた複数の周期の中から選択された一の周期を有する交流電圧であり、前記軌道電圧取得部及び前記局部電圧取得部は、各々、前記複数の周期の最小公倍数の整数倍をサンプリング時間とし、当該サンプリング時間中おける一定間隔毎のサンプリング値に基づいて、前記軌道電圧及び前記局部電圧を取得することが好適である。
例えば、日本では、50Hz(1/50秒周期)及び60Hz(1/60秒周期)の交流電源が商用電源として用いられており、国内の鉄道に設置される軌道回路にも、このような商用電源から第1の交流電圧や第2の交流電圧が印加される。上記の構成によれば、複数の周期の最小公倍数の整数倍であるサンプリング時間中おける一定間隔毎のサンプリング値に基づいて検出結果が取得される。これにより、サンプリング時間が軌道回路への印加電圧の周波数の周期と一致するので、両者の不一致に起因する誤差等が抑えられてサンプリング精度を向上させることができる。
上述の軌道回路監視装置によれば、周囲環境の温度変化の影響を受け難く、安定した処理精度を得ることができる。
軌道回路監視装置の一実施形態の監視対象である軌道回路の一例を示す概略構成図である。 図1に示されている軌道回路監視装置を示す概略構成図である。 図1に示されている軌道回路監視装置が有する機能ブロックを示す模式図である。 図1~図3に示されている軌道回路監視装置における軌道電圧及び局部電圧の取得から軌道回路の状態情報の生成に至るまでの処理の流れを表した模式的なフローチャートである。 図4に示されている位相差算出処理において位相差が算出される様子を示す模式図である。 図4に示されている情報生成処理で在線状態が把握される様子を示す一例のチャート図である。 図6のチャート図で示されている例において生成される状態情報を示す図である。 図3に示されている情報出力部が読出し要求に応じて軌道回路の状態情報を出力する処理の流れを表した模式的なフローチャートである。
以下、軌道回路監視装置の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、軌道回路監視装置の一実施形態の監視対象である軌道回路の一例を示す概略構成図である。
この図1に示されている軌道回路L1は、鉄道における在線状態を検知するための、鉄道レールL1aを含む回路である。鉄道レールL1aは、駅ST1を通る場内区間A2と、場内区間A2で挟まれた閉塞区間A1に分割される。場内区間A2と閉塞区間A1との境界には信号機SG1が設置されている。また、閉塞区間A1は、更に複数の区間A11に分割されている。各区間A11には区間レールL11が設けられており、隣り合う区間A11の相互間では区間レールL11が互いに電気的に分割されている。また、各区間A11の区間レールL11には、第1の電源E11から商用周波数で2V~3Vの第1の交流電圧が印加される。そして、区間A11を列車が通過する在線時には、列車の車軸によって区間レールL11が電気的に短絡されて当該区間レールL11の電圧が「0」になる。
他方、区間レールL11の近傍には、第1の交流電圧と同じ商用周波数で100V~120Vの第2の交流電圧が第2の電源E12から印加される局部配電線L12が設置されている。また、区間レールL11は、在線状態を検出するための軌道リレーL13における軌道コイルL131に接続され、局部配電線L12は、この軌道リレーL13における局部コイルL132に接続されている。
軌道回路L1では、在線時に区間レールL11の電圧が「0」になることを受けて軌道リレーL13が動作することで区間A11に列車が在線していることが検知される。また、軌道回路L1では、軌道コイルL131及び局部コイルL132の相互間における電圧の位相差が求められる。区間レールL11の電圧が「0」ではなく、且つ、軌道コイルL131が局部コイルL132に対して遅れ位相である場合に、当該区間A11には列車が在線していないが、進行方向の前方側の区間A11に列車が在線している前方在線であることが検知される。また、区間レールL11の電圧が「0」ではなく、且つ、軌道コイルL131が局部コイルL132に対して進み位相である場合に、当該区間A11にも進行方向の前方側の区間A11にも列車が在線していない非在線であることが検知される。
そして、軌道回路監視装置1は、軌道コイルL131及び局部コイルL132の電圧、即ち、区間レールL11の電圧V11及び局部配電線L12の電圧V12が入力され、これらの電圧V11,V12に基づいて軌道回路L1を監視する装置となっている。
図2は、図1に示されている軌道回路監視装置を示す概略構成図である。
軌道回路監視装置1は、図1に示された軌道回路L1を監視する装置であり、軌道電圧処理部11と、局部電圧処理部12と、MPU13と、RS485伝送部14と、電源部15と、発振子16と、リセットIC17と、を備えている。
軌道電圧処理部11は、図1に示された区間レールL11の電圧V11が入力され、当該電圧V11に対する信号処理を行う。
軌道電圧処理部11は、軌道用降圧回路111と、軌道用絶縁アンプ112と、第1の軌道用LPF113と、第1の軌道用HPF114と、第2の軌道用LPF115と、第2の軌道用HPF116と、軌道用反転増幅器117と、を備えている。軌道用降圧回路111は、入力された区間レールL11の電圧V11を0.99倍に降圧する回路である。軌道用絶縁アンプ112は、降圧された電圧を、軌道用降圧回路111側とは電気的に絶縁しつつ後段側へと伝達する回路である。また、この軌道用絶縁アンプ112は、入力された電圧に所定の直流オフセットを加える。この直流オフセットは、軌道電圧処理部11で最終的に得られる軌道電圧V111が常に正の値となるオフセット値に調整されている。第1の軌道用LPF113は、入力された電圧について、所定周波数(例えば219Hz)以下を通過させるローパスフィルタである。第1の軌道用LPF113の後段側に設けられた第1の軌道用HPF114は、入力された電圧について、所定周波数(例えば9.99Hz)以上を通過させるハイパスフィルタである。
また、軌道電圧処理部11には、軌道電圧V111をMPU13に伝える2つのルートが設けられている。一方は、第2の軌道用LPF115、第2の軌道用HPF116、及び軌道用反転増幅器117を介して得られる軌道電圧V111をMPU13に伝えるルートとなっている。他方は、軌道用反転増幅器117のみを介して得られる軌道電圧V111をMPU13に伝えるルートとなっている。第2の軌道用LPF115は、入力された電圧について、所定周波数(例えば66.32Hz)以下を通過させるローパスフィルタである。第2の軌道用HPF116は、入力された電圧について、所定周波数(例えば33.66Hz)以上を通過させるハイパスフィルタである。軌道用反転増幅器117は、上述の2つのルートそれぞれの最終段に設けられ、入力された電圧について、所定倍(例えば5倍)に増幅して軌道電圧V111を得てMPU13に伝える反転増幅回路である。
局部電圧処理部12は、図1に示された局部配電線L12の電圧V12が入力され、当該電圧V12に対する信号処理を行う。
局部電圧処理部12は、局部用降圧回路121と、局部用絶縁アンプ122と、局部用LPF123と、局部用HPF124と、局部用反転増幅器125と、を備えている。局部用降圧回路121は、入力された局部配電線L12の電圧V12を0.06倍に降圧する回路である。局部用絶縁アンプ122は、降圧された電圧を、局部用降圧回路121側とは電気的に絶縁しつつ後段側へと伝達する回路である。また、この局部用絶縁アンプ122は、入力された電圧に所定の直流オフセットを加える。この直流オフセットは、局部電圧処理部12で最終的に得られる局部電圧V121が常に正の値となるオフセット値に調整されている。局部用LPF123は、入力された電圧について、所定周波数(例えば219Hz)以下を通過させるローパスフィルタである。局部用LPF123の後段側に設けられた局部用HPF124は、入力された電圧について、所定周波数(例えば9.99Hz)以上を通過させるハイパスフィルタである。局部用反転増幅器125は、局部電圧処理部12の最終段に設けられ、入力された電圧について、所定倍(例えば0,75倍)に増幅して局部電圧V121を得てMPU13に伝える反転増幅回路である。
MPU13は、CPU(Central Processing Unit)等を有するマイクロプロセッサである。MPU13は、後述する各種動作等を内蔵するメモリに記憶されたプログラムにより実行する。また、MPU13は、ADコンバータ131,132,133と、UART134,135と、を備えている。
ADコンバータ131は、局部電圧処理部12における局部用反転増幅器125からの局部電圧V121の直流オフセット付きの交流波形が入力され、アナログ信号をデジタル信号に変換する。ADコンバータ132は、軌道電圧処理部11において軌道用反転増幅器117のみを経るルートからの軌道電圧V111の直流オフセット付きの交流波形が入力され、アナログ信号をデジタル信号に変換する。ADコンバータ133は、軌道電圧処理部11において第2の軌道用LPF115、第2の軌道用HPF116、及び軌道用反転増幅器117を経るルートからの軌道電圧V111の直流オフセット付きの交流波形が入力される。ADコンバータ133は、このように入力された交流波形のアナログ信号をデジタル信号に変換する。
UART134は、RS485伝送部14へ送信するパラレルデータをシリアルデータに変換し、RS485伝送部14から受信したシリアルデータをパラレルデータに変換するインターフェース回路である。UART134は、MPU13で演算された軌道回路L1の状態を表す状態情報をシリアルデータとして出力する。また、UART134は、RS485伝送部14が受信した軌道回路L1の監視に関する各種指示信号等が入力されパラレルデータとしてMPU13内に出力する。UART135は、各種設定用のPC3とシリアル通信するためにパラレルデータをシリアルデータに変換する。また、PC3から受信したシリアルデータをパラレルデータに変換する。
RS485伝送部14は、UART134から入力された情報等を外部機器2に出力する。また、RS485伝送部14は、外部機器2から入力された各種指示信号等をUART134に出力する。本実施形態では、軌道回路監視装置1と外部機器2との間はRS485規格により通信を行っているが、RS485規格に限らず、有線、無線を問わず他の通信規格であってもよい。
電源部15は、電源4から供給された電力を軌道回路監視装置1の各ブロックが必要とする電圧等に変換して供給する。
発振子16は、例えば水晶発振子により構成され、MPU13が動作するためのクロック信号を生成する。
リセットIC17は、電源4の出力電圧がMPU13の動作電圧以上になったことを監視し、MPU13へのリセット信号を解除することでMPU13を起動させる周知の回路である。
外部機器2は、軌道回路監視装置1が出力した情報を受信する。外部機器2は、RS485伝送部21と、マイコン回路22と、を備えている。RS485伝送部21は、軌道回路監視装置1から出力された情報を受信する。マイコン回路22は、マイクロプロセッサ等を備え、軌道回路監視装置1から受信した情報に基づいて、例えば内部への蓄積や監視センター等への送信等の処理を行う。
PC3は、軌道回路監視装置1の各種設定用の端末等となるコンピュータである。PC3は、設定等の必要な際に接続される。電源4は、軌道回路監視装置1へ電力(例えば直流5V)を供給する。
本実施形態では、以上に説明した軌道回路監視装置1において、以下に説明する機能ブロックが構築される。
図3は、図1に示されている軌道回路監視装置が有する機能ブロックを示す模式図である。
本実施形態の軌道回路監視装置1は、軌道電圧取得部1Aと、軌道電圧平均部1Bと、局部電圧取得部1Cと、局部電圧平均部1Dと、位相差算出部1Eと、情報生成部1Fと、情報出力部1Gと、を備えている。
軌道電圧取得部1Aは、軌道電圧処理部11、及びMPU13のADコンバータ132,133によって構築される機能ブロックである。軌道電圧取得部1Aは、区間レールL11の電圧V11に基づいて軌道電圧V111を取得する。この軌道電圧取得部1Aは、機能ブロックとして、軌道オフセット部1A-1と、軌道電圧受取部1A-2と、を有している。軌道オフセット部1A-1は、軌道電圧処理部11によって構築される機能ブロックであり、区間レールL11の電圧V11に直流オフセットを加える。軌道電圧受取部1A-2は、MPU13のADコンバータ132,133によって構築される機能ブロックであり、軌道オフセット部1A-1から処理済みの電圧を軌道電圧V111として受け取る。
軌道電圧平均部1Bは、MPU13の動作によって構築される機能ブロックである。軌道電圧平均部1Bは、軌道電圧取得部1Aで取得された軌道電圧V111を所定期間に亘って平均し、平均軌道電圧を算出する。
局部電圧取得部1Cは、局部電圧処理部12、及びMPU13のADコンバータ131によって構築される機能ブロックである。局部電圧取得部1Cは、局部配電線L12の電圧V12に基づいて局部電圧V121を取得する。この局部電圧取得部1Cは、機能ブロックとして、局部オフセット部1C-1と、局部電圧受取部1C-2と、を有している。局部オフセット部1C-1は、局部電圧処理部12によって構築される機能ブロックであり、局部配電線L12の電圧V12に直流オフセットを加える。局部電圧受取部1C-2は、MPU13のADコンバータ131によって構築される機能ブロックであり、局部オフセット部1C-1から処理済みの電圧を局部電圧V121として受け取る。
局部電圧平均部1Dは、MPU13の動作によって構築される機能ブロックである。局部電圧平均部1Dは、局部電圧取得部1Cで取得された局部電圧V121を所定期間に亘って平均し、平均局部電圧を算出する。
ここで、本実施形態では、上述したように区間レールL11には、第1の電源E11から商用周波数の第1の交流電圧が印加される。また、局部配電線L12には、第2の電源E12から、第1の交流電圧と同じ商用周波数の第2の交流電圧が印加される。第1の交流電圧及び第2の交流電圧の周期は、日本における2種類の商用電源の周波数の周期である1/50秒周期と1/60秒周期の中から選択された一の周期となる。このとき、軌道電圧取得部1A及び局部電圧取得部1Cは、各々、上述した2つの周期の最小公倍数の整数倍をサンプリング時間とし、当該サンプリング時間中おける一定間隔毎のサンプリング値に基づいて、軌道電圧V111及び局部電圧V121を取得する。具体的には、1/50秒周期と1/60秒周期の最小公倍数である100m秒の整数倍(ここでは1倍)である100m秒がサンプリング時間として採用されている。そして、この100m秒の間に、0.2m秒間隔で得られる500個のサンプリング値から軌道電圧V111及び局部電圧V121が軌道電圧取得部1A及び局部電圧取得部1Cで取得される。軌道電圧取得部1A及び局部電圧取得部1Cでは、MPU13のADコンバータ131,132,133でデジタル値に変換された軌道電圧V111及び局部電圧V121が100m秒間隔で順次に取得される。尚、本実施形態では、50Hz、60Hzの周期の最小の公倍数である100m秒をサンプリング時間に設定したが、公倍数であれば最小である必要はない。サンプリング時間の基準を100m秒の整数倍に設定することにより、50Hz地域では5波形分の倍数、60Hz地域では6波形分の倍数のデータを処理することができる。そのため測定データにおける波形の山欠け等がなく測定が可能となり、両者の周波数の相違による影響を除外できる。また、ここではサンプリング周期は0.2m秒に設定したが、これは使用するMPUの能力、必要とする測定精度、特に後述の位相差算出の為の局部交差時刻、軌道交差時刻、入力される交流電圧の周波数などから適宜選択される。短いサンプリング周期とすることにより更に分解能を上げることができるが、使用するMPU、ADコンバータ等を高速動作に適したものにしなければならず、測定精度、経済性などから設定する。
軌道電圧平均部1B及び局部電圧平均部1Dは、各々100m秒間隔で取得される軌道電圧V111及び局部電圧V121を所定期間に亘って平均し、平均軌道電圧及び平均局部電圧を算出する。これらの平均軌道電圧及び平均局部電圧は、上述したように軌道オフセット部1A-1及び局部オフセット部1C-1で加えられた直流オフセットに応じた、各電圧の交流変化における中心値となる。この平均電圧を求めるための所定期間とは、上述の二つの周期の最小公倍数である100m秒の整数倍、望ましくは入力する交流電圧の周波数の周期の少なくとも1周期分の整数倍とする。平均化の為の時間を長くすることにより、外乱によるノイズ、瞬時データのバラツキの影響を受けにくくなり、より安定した平均電圧とすることができる。但しあまりにも長いと、逆に周囲環境の変動に追従できなくなる上に、サンプリングするデータも多くなりメモリ容量にも制限がある為、理想的には上限1~2秒程度とし、順次更新していくことが望ましい。
位相差算出部1Eは、MPU13の動作によって構築される機能ブロックであり、軌道電圧V111と局部電圧V121との位相差を算出する。この位相差は、軌道電圧V111の時間変化が描く線が平均軌道電圧と交差する軌道交差時刻と、局部電圧V121の時間変化が描く線が平均局部電圧と交差する局部交差時刻と、の時間差に基づいて算出される。
情報生成部1Fは、MPU13の動作によって構築される機能ブロックであり、軌道電圧V111、局部電圧V121、及び位相差に基づいて軌道回路L1の状態を表す状態情報を生成する。また、情報生成部1Fは、軌道電圧V111及び位相差に基づいて区間レールL11の在線状態を把握し、当該在線状態に基づいて軌道電圧V111、局部電圧V121、及び位相差それぞれの異常判定閾値を決定する。その後、情報生成部1Fは、当該異常判定閾値を用いて軌道電圧V111、局部電圧V121、及び位相差それぞれの異常判定を行い、当該異常判定の判定結果を含む情報を、状態情報として生成する。生成された状態情報は、MPU13の内部メモリにおける、上記の検出結果とは別の記憶領域に記憶される。
情報出力部1Gは、MPU13の動作によって構築される機能ブロックであり、情報生成部1Fで生成された状態情報を出力する。本実施形態では、外部機器2からの指示に応じてMPU13の内部メモリから状態情報を読み出して外部機器2へと出力する。
次に、上述した構成の軌道回路監視装置1の動作について図4~図8を参照して説明する。
図4は、図1~図3に示されている軌道回路監視装置における軌道電圧及び局部電圧の取得から軌道回路の状態情報の生成に至るまでの処理の流れを表した模式的なフローチャートである。
電源が投入されて軌道回路監視装置1が起動すると、まず、軌道電圧取得部1A及び局部電圧取得部1Cによる取得処理S11が実行されて、軌道電圧V111及び局部電圧V121がサンプリング時間毎に取得されてMPU13の内部メモリに記憶される。
次に、軌道電圧V111及び局部電圧V121が所定期間に亘って内部メモリに蓄積されると、軌道電圧平均部1B及び局部電圧平均部1Dが、各蓄積結果を用いて平均軌道電圧及び平均局部電圧を算出する平均処理S12を実行する。
平均軌道電圧及び平均局部電圧が算出されると、位相差算出部1Eが、軌道電圧V111と局部電圧V121との位相差を算出する位相差算出処理S13を実行する。位相差算出処理S13では、平均軌道電圧及び平均局部電圧の算出後に取得される軌道電圧V111及び局部電圧V121と、上記の平均軌道電圧及び平均局部電圧と、が用いられて位相差が算出される。
図5は、図4に示されている位相差算出処理において位相差が算出される様子を示す模式図である。
この図5には、0.2m秒間隔で取得される軌道電圧V111のプロット点を結んだ、当該軌道電圧V111の時間変化が描く線GL1が平均軌道電圧V112とともに図示されている。また、局部電圧V121についても、0.2m秒間隔で取得される局部電圧V121のプロット点を結んだ、当該局部電圧V121の時間変化が描く線GL2が平均局部電圧V122とともに図示されている。そして、本実施形態では、位相差が次のようにして算出される。
先ず、局部電圧V121の時間変化が描く線GL2が平均局部電圧V122と交差する局部交差時刻T12が求められる。この局部交差時刻T12は、局部電圧取得部1Cで順次に取得された局部電圧V121のうち平均局部電圧V122を相互間に挟んで取得された一対の電圧V123を用いた線形補間法によって算出される。
また、軌道電圧V111の時間変化が描く線GL1が平均軌道電圧V112と交差する軌道交差時刻T11が求められる。この軌道交差時刻T11は、軌道電圧取得部1Aで順次に取得された軌道電圧V111のうち平均軌道電圧V112を次のように挟んで取得された一対の電圧V113を用いた線形補間法によって算出される。ここにいう一対の電圧V113とは、局部交差時刻T12における局部電圧V121の増減変化と同じ方向について平均軌道電圧V112を相互間に挟んで取得された一対の電圧である。
図4に示されている位相差算出処理S13では、このようにして軌道交差時刻T11及び局部交差時刻T12が求められると、局部交差時刻T12に対する軌道交差時刻T11の時間差Δtが算出される。また、局部交差時刻T12よりも前に、局部電圧V121の時間変化が描く線GL2が、当該局部交差時刻T12における局部電圧V121の増減変化と同じ方向について平均局部電圧V122と交差する時刻が求められる。この時刻と局部交差時刻T12との時間差から局部電圧V121の周期Tが算出される。尚、この周期Tは、局部電圧V121の元になった局部配電線L12への印加電圧(第2の電源E12からの第2の交流電圧)の周期と略同じとなるので、当該周期を位相差の算出に用いることとしてもよい。
局部交差時刻T12に対する軌道交差時刻T11の時間差Δt、及び局部電圧V121の周期T、が求められると、位相差θは、θ=(360/T)×Δtという式を用いて算出される。このようにして算出されたθが-符号の場合に、前方在線に対応した遅れ位相となり、+符号の場合に非在線に対応した進み位相となる。また、在線時には、軌道電圧V111がフラットになるので位相差は算出不能となり、この場合には位相差θが「0°」とされる。
図4に示されている位相差算出処理S13において上述のように位相差θが算出されると、軌道電圧V111、局部電圧V121、及び位相差θに基づいて軌道回路L1の状態を表す状態情報を生成する情報生成処理S14が情報生成部1Fによって実行される。この情報生成処理S14では、在線状態把握処理S141、異常判定閾値決定処理S142、異常判定処理S143、及び生成処理S144、が実行される。
図6は、図4に示されている情報生成処理で在線状態が把握される様子を示す一例のチャート図であり、図7は、図6のチャート図で示されている例において生成される状態情報を示す図である。
まず、図6及び図7に示されているように、情報生成処理S14で生成される状態情報J11は、鉄道レールL1aにおける複数の区間A11それぞれについて生成される。図6及び図7の例は、複数の区間A11のうちの一の区間A11を例に挙げ、時間経過とともに列車が進行することで在線状態が、非在線、在線、前方在線、非在線の順で変化する例である。即ち、前方側の区間A11及び一の区間A11に列車が存在していない非在線から、当該一の区間A11に列車が進入して在線となり、列車が前方側の区間A11へと移動して前方在線となり、更に列車が次の区間A11へと移動して非在線となる例が示されている。
在線状態把握処理S141では、上記のように変化する在線状態が、取得処理S11で取得された軌道電圧V111、及び位相差算出処理S13で算出された位相差θに基づいて把握される。
図6に示されているように、取得処理S11で取得される軌道電圧V111は交流電圧である。区間A11が非在線のときには、軌道電圧V111は、図1に示されている第1の電源E11からの第1の交流電圧に応じた交流電圧となる。この軌道電圧V111は、区間A11が在線になると区間レールL11が短絡されて振幅が0Vとなり、前方在線になると波形が反転した交流電圧となる。そして、区間A11が前方在線から非在線に変化すると波形が更に反転して軌道電圧V111は元の交流電圧に戻る。取得処理S11では、列車が進行するにつれてこのように波形が変化する軌道電圧V111が取得される。在線状態把握処理S141では、まず、このような軌道電圧V111の振幅V111aが算出される。振幅V111aは、非在線と前方在線では略同値(図6及び図7では一例として1.2V)となり、在線では0Vとなる。また、前方在線から非在線への変化時には、図1に示されている軌道リレーL13での切替動作に応じて瞬間的に0Vとなる。
ここで、取得処理S11で取得される局部電圧V121も交流電圧であるが、区間レールL11とは別に設置された局部配電線L12の電圧であるので、局部電圧V121は列車の進行の影響は受けず、一定の交流電圧の波形が維持される。このため、局部電圧V121は、図5を参照して説明したように位相差θの算出における基準として用いられる。
在線状態把握処理S141では、後述の状態情報の生成に供するために、この局部電圧V121についても、その振幅V121aが算出される。波形が変化しない局部電圧V121の振幅V121aは略一定(図6及び図7では一例として110V)の値となる。
このような振幅V111a,V121aの算出の後、在線状態把握処理S141では、在線状態の把握が行われる。この把握に、軌道電圧V111の振幅V111aと、位相差算出処理S13で算出された位相差θとが用いられる。局部電圧V121に対する軌道電圧V111の位相差θは、図6に示されているように、非在線では+90°の進み位相となり、在線では0°となり、前方在線では-90°の遅れ位相となる。在線状態把握処理S141では、まず、軌道電圧V111の振幅V111aが0Vで位相差θが0°であるか否かによって、区間A11が在線であるか否かが判定される。また、軌道電圧V111の振幅V111aが0Vを超える有値で位相差θの符号が+の進み位相であるか否かによって、区間A11が非在線であるか否かが判定される。更に、軌道電圧V111の振幅V111aが0Vを超える有値で位相差θの符号が-の遅れ位相であるか否かによって、区間A11が前方在線であるか否かが判定される。尚、在線状態把握処理S141では、振幅V111a及び位相差θの絶対値の評価までは行われない。
このようにして在線状態が把握されると、次に、異常判定閾値決定処理S142が実行される。この異常判定閾値決定処理S142では、把握された在線状態に基づいて軌道電圧V111、局部電圧V121、及び位相差θそれぞれの異常判定閾値が決定される。軌道電圧V111及び局部電圧V121については、それぞれの振幅V111a,V121aに対する異常判定閾値が決定される。本実施形態では、非在線、在線、及び前方在線、の3つの在線状態それぞれについて、軌道電圧V111、局部電圧V121、及び位相差θそれぞれの異常判定閾値が、予め設定されてMPU13の内部メモリに記憶されている。異常判定閾値決定処理S142では、把握された在線状態に対応する軌道電圧V111、局部電圧V121、及び位相差θそれぞれの異常判定閾値を内部メモリから読み出すことで各異常判定閾値の決定が行われる。
このような異常判定閾値決定処理S142に続いて、異常判定処理S143が実行される。この異常判定処理S143では、軌道電圧V111の振幅V111a、局部電圧V121の振幅V121a、及び位相差θ、のそれぞれが、在線状態に応じて決定された異常判定閾値と比較されることで異常判定が行われる。
最後に、生成処理S144が実行されて、異常判定の判定結果を含む情報が、状態情報J11として生成される。本実施形態では、状態情報J11には、図7に示されているように、区間A11の在線状態、軌道電圧V111の振幅V111a、局部電圧V121の振幅V121a、及び位相差θ、のそれぞれが含まれる。これらに加えて、状態情報J11には、軌道電圧V111、局部電圧V121、及び位相差θ、のそれぞれについての異常判定の判定結果が含まれる。生成された状態情報J11は、MPU13の内部メモリに記憶される。
このようにして状態情報J11が生成されると、図4のフローチャートで表される処理では、取得処理S11に処理が戻り、以降の処理が繰り返される。この処理により、上述のサンプリング時間(一例として100m秒)毎に状態情報J11が生成されてMPU13の内部メモリに記憶されていくこととなる。
本実施形態では、このように生成されて記憶される軌道回路L1の状態情報J11が、図2に示されている外部機器2からの読出し要求に応じ、図3に示されている情報出力部1Gによって出力される。
図8は、図3に示されている情報出力部が読出し要求に応じて軌道回路の状態情報を出力する処理の流れを表した模式的なフローチャートである。
このフローチャートの処理は、軌道回路監視装置1に電源が投入されて起動すると開始される。すると、まず、各要素のイニシャライズS21が行われ、その後、図1に示されている外部機器2から読出し要求が送られてきたか否かを判定する判定待機状態S22となる。外部機器4からの読出し要求が無い場合(NO判定)には、判定待機状態S22が続けられる。そして、外部機器2から読出し要求が送られてくると(YES判定)、情報出力処理S23が実行される。この情報出力処理S23では、MPU13の内部メモリから状態情報J11が読み出されて出力される。
以上に説明した軌道回路監視装置1によれば、軌道回路L1の状態情報J11のためのパラメータの1つである位相差θが、軌道交差時刻T11と局部交差時刻T12との時間差Δtに基づいて算出される。このとき、軌道交差時刻T11が、軌道電圧V111の時間変化が描く線GL1が平均軌道電圧V112と交差する時刻となっており、局部交差時刻T12が、局部電圧V121の時間変化が描く線GL2が平均局部電圧V122と交差する時刻となっている。仮に、周囲環境の温度変化の影響によって軌道電圧V111や局部電圧V121が変動するようなことが起きたとしても、平均軌道電圧V112や平均局部電圧V122もこれに追随して変動する。このため、位相差θの算出の元となる軌道交差時刻T11や局部交差時刻T12は、温度変化の影響を受ける前と略同じ条件下で求められることとなる。つまり、上記の軌道回路監視装置1によれば、位相差θの算出処理が周囲環境の温度変化の影響を受け難く、このような位相差θを用いることで、軌道回路L1の状態情報J11の生成処理について安定した処理精度を得ることができる。
ここで、本実施形態では、軌道電圧取得部1Aにおいて、区間レールL11の電圧V11に直流オフセットが加えられて軌道電圧V111として受け取られる。また、局部電圧取得部1Cにおいて、局部配電線L12の電圧に直流オフセットが加えられて局部電圧V121として受け取られる。この構成によれば、上記の直流オフセットの値を適宜に調整することで、平均軌道電圧V112や平均局部電圧V122を軌道交差時刻T11や局部交差時刻T12の取得に用い易い値に設定し、処理負担を抑えて位相差θの算出を行うことができる。
また、本実施形態では、軌道電圧取得部1A及び局部電圧取得部1Cで加えられる直流オフセットは、軌道電圧V111及び局部電圧V121が常に正の値となるものなっている。そして、軌道電圧取得部1Aの軌道電圧受取部1A-2、局部電圧取得部1Cの局部電圧受取部1C-2、位相差算出部1E、情報生成部1F、及び情報出力部1Gが、何れも正の電源電圧を出力する単電源で動作する。この単電源は、図2示されている電源4及び電源部15で構築され、軌道電圧受取部1A-2、局部電圧受取部1C-2、位相差算出部1E、情報生成部1F、及び情報出力部1Gを構築するMPU13に供給される。この構成によれば、位相差算出部1E、情報生成部1F、及び情報出力部1Gが、単電源で動作するので、例えば正負の二電源で動作する構成等に比べて軌道回路監視装置1の回路構成を簡略化してコストを低減させることができる。
また、本実施形態では、位相差算出部1Eが、一の局部交差時刻T12と、当該一の局部交差時刻T12における局部電圧V121の増減変化と同じ方向に平均軌道電圧V112と交差する一の軌道交差時刻T11と、の時間差Δtに基づいて位相差θを算出する。この構成によれば、一の局部交差時刻T12とともに位相差θの算出の元になる一の軌道交差時刻T11を、局部電圧V121の増減変化の方向に基づいて容易に求めることができる。
また、本実施形態では、位相差算出部1Eが、局部交差時刻T12を、平均局部電圧V122を相互間に挟んで取得された一対の電圧V123を用いた線形補間法によって算出する。また、位相差算出部1Eは、軌道交差時刻T11を、平均軌道電圧V123を、局部交差時刻T12における局部電圧V121の増減変化と同じ方向について相互間に挟んで取得された一対の電圧V113を用いた線形補間法によって算出する。この構成によれば、例えば平均軌道電圧V112や平均局部電圧V122に最も近い電圧の計測時刻を軌道交差時刻や局部交差時刻とする等といった手法と比べて、軌道交差時刻T11や局部交差時刻T12を線形補間法によって高精度に求めることができる。
また、本実施形態では、情報生成部1Fは、在線状態を把握し、当該在線状態に基づいて異常判定閾値を決定し、軌道電圧V111、局部電圧V121、及び位相差θそれぞれの異常判定を行い、その判定結果を含む情報を状態情報J11として生成する。この構成によれば、在線状態に基づいて軌道電圧V111、局部電圧V121、及び位相差θそれぞれの異常判定閾値が決定されるので、各パラメータについて高精度で異常判定を行って状態情報J11を生成することができる。
また、本実施形態では、軌道電圧取得部1A及び局部電圧取得部1Cは、各々、軌道回路L1の交流電源として想定される複数の周期の最小公倍数の整数倍をサンプリング時間とする。そして、当該サンプリング時間中おける一定間隔毎のサンプリング値に基づいて、軌道電圧V111及び局部電圧V121を取得する。この構成によれば、1/50秒周期及び1/60秒周期等といった複数の周期の最小公倍数の整数倍であるサンプリング時間中おける一定間隔毎のサンプリング値に基づいて軌道電圧V111及び局部電圧V121が取得される。これにより、サンプリング時間が軌道回路L1の電源周波数の周期と一致するので、両者の不一致に起因する誤差等が抑えられてサンプリング精度を向上させることができる。
尚、以上に説明した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、これに限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明の軌道回路監視装置の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
例えば、上述の実施形態では、軌道回路の一例として、区間レールL11と局部配電線L12とが軌道リレーL13を介して連結され、当該軌道リレーL13によって在線状態を検知する軌道回路L1が例示されている。しかしながら、軌道回路はこれに限るものではなく、区間レールの電圧と局部配電線の電圧とに基づいて在線状態を検知するための回路であれば、その具体的な回路構成を問うものではない。
また、上述の実施形態では、情報生成部の一例として、軌道回路L1の状態情報J11を生成してMPU13の内部メモリに記憶する情報生成部1Fが例示されている。しかしながら、情報生成部はこれに限るものではなく、例えば内部メモリに記憶することなく、生成した状態情報を後段の情報出力部に渡すもの等であってもよい。
また、上述の実施形態では、軌道電圧取得部及び局部電圧取得部の各一例として、軌道電圧V111及び局部電圧V121として直流オフセットを加えた交流電圧を取得する軌道電圧取得部1A及び局部電圧取得部1Cが例示されている。しかしながら、軌道電圧取得部及び局部電圧取得部は、これに限るものではなく、直流オフセットを加えずに軌道電圧及び局部電圧を取得するものであってもよい。ただし、直流オフセットを加えることで、当該直流オフセットの調整により、位相差θの算出における処理負担が軽減されるような平均軌道電圧V112や平均局部電圧V122の設定が可能となることは上述した通りである。
また、上述の実施形態では、直流オフセットの一例として、軌道電圧V111及び局部電圧V121が常に正の値となる直流オフセットが例示されている。そして、軌道電圧受取部、局部電圧受取部、位相差算出部、情報生成部、及び情報出力部の各一例として、正の電源電圧を出力する単電源で動作するものが例示されている。しかしながら、直流オフセット、軌道電圧受取部、局部電圧受取部、位相差算出部、情報生成部、及び情報出力部、はこれに限るものではない。直流オフセットは、軌道電圧及び局部電圧が一時的に正の値となるものであってもよい。また、軌道電圧受取部、局部電圧受取部、位相差算出部、情報生成部、及び情報出力部、は正負の二電源で動作するものであってもよい。ただし、上記のような直流オフセットや、単電源で動作する軌道電圧受取部、局部電圧受取部、位相差算出部、情報生成部、及び情報出力部によれば、回路構成を簡略化してコストを低減させることができる点は上述した通りである。
また、上述の実施形態では、位相差算出部の一例として、一の局部交差時刻T12と、局部電圧V121と同じ方向に平均軌道電圧V112と交差する一の軌道交差時刻T11と、の時間差Δtに基づいて位相差θを算出する位相差算出部1Eが例示されている。しかしながら、位相差算出部は、これに限るものではない。位相差算出部は、軌道電圧の時間変化が描く線が平均軌道電圧と交差する軌道交差時刻と、局部電圧の時間変化が描く線が平均局部電圧と交差する局部交差時刻と、の時間差に基づいて位相差を算出するものであれば、その具体的な算出態様を問うものではない。ただし、局部電圧V121の増減変化の方向に注目することで一の軌道交差時刻T11を容易に求めることができる点は上述した通りである。
また、上述の実施形態では、位相差算出部の一例として、局部交差時刻T12及び軌道交差時刻T11を線形補間法によって算出する位相差算出部1Eが例示されている。しかしながら、位相差算出部は、これに限るものではなく、例えば平均軌道電圧や平均局部電圧に最も近い電圧の計測時刻を軌道交差時刻や局部交差時刻とするもの等であってもよい。ただし、局部交差時刻T12及び軌道交差時刻T11を線形補間法によって算出することで、軌道交差時刻T11や局部交差時刻T12を高精度に求めることができる点は上述した通りである。
また、上述の実施形態では、情報生成部の一例として、在線状態を把握し、当該在線状態に応じた異常判定閾値を用いた異常判定の判定結果を含む状態情報J11を生成する情報生成部1Fが例示されている。しかしながら、情報生成部は、これに限るものではなく、在線状態とは無関係に異常判定を行うものであってもよい。ただし、在線状態に応じた異常判定閾値を用いることにより、高精度で異常判定を行って状態情報J11を生成することができる点は上述した通りである。また、情報生成部は、そもそも在線状態の把握や異常判定は行わず、例えばこれらの処理に用いられる軌道電圧、局部電圧、及び位相差のみを表す状態情報を生成するもの等であってもよい。この場合、在線状態の把握や異常判定は状態情報の受取り側で行われることとなる。ただし、情報生成部1Fにおいて在線状態の把握や異常判定を行うことで、受取り側での処理負担を抑えることができる。また設置されている現場において、状態をモニタリングすることができる。
また、本実施形態では、軌道電圧取得部及び局部電圧取得部の各一例として、商用電源の周波数の周期の最小公倍数の整数倍をサンプリング時間とし、軌道電圧V111及び局部電圧V121を取得する軌道電圧取得部1A及び局部電圧取得部1Cが例示されている。しかしながら、軌道電圧取得部及び局部電圧取得部は、これに限るものではなく、サンプリング時間等といった具体的な取得態様を問うものではない。ただし、上記のような周波数の周期の最小公倍数の整数倍であるサンプリング時間を用いることで、サンプリング精度を向上させることができる点は上述した通りである。尚、サンプリング時間の設定の元となる周波数の周期は、日本における2種類の商用電源の周波数の周期に限るものではなく、例えば海外の商用電源の周波数の周期等というように、信号機の設置場所等に応じて適宜に設定されるものである。
1 軌道回路監視装置
1A 軌道電圧取得部
1A-1 軌道オフセット部
1A-2 軌道電圧受取部
1B 軌道電圧平均部
1C 局部電圧取得部
1C-1 局部オフセット部
1C-2 局部電圧受取部
1D 局部電圧平均部
1E 位相差算出部
1F 情報生成部
1G 情報出力部
2 外部機器
3 PC
4 電源
11 軌道電圧処理部
12 局部電圧処理部
13 MPU
14,21 RS485伝送部
15 電源部
16 発振子
17 リセットIC
22 マイコン回路
111 軌道用降圧回路
112 軌道用絶縁アンプ
113 第1の軌道用LPF
114 第1の軌道用HPF
115 第2の軌道用LPF
116 第2の軌道用HPF
117 軌道用反転増幅器
121 局部用降圧回路
122 局部用絶縁アンプ
123 局部用LPF
124 局部用HPF
125 局部用反転増幅器
131,132,133 ADコンバータ
134,135 UART
A1 閉塞区間
A11 区間
A2 場内区間
E11 第1の電源
E12 第2の電源
J11 状態情報
L1 軌道回路
L1a 鉄道レール
L11 区間レール
L12 局部配電線
L13 軌道リレー
L131 軌道コイル
L132 局部コイル
S11 取得処理
S12 平均処理
S14 情報生成処理
S141 在線状態把握処理
S142 異常判定閾値決定処理
S143 異常判定処理
S144 生成処理
S21 イニシャライズ
S22 判定待機状態
S23 情報出力処理
T 周期
T11 軌道交差時刻
T12 局部交差時刻
V11 区間レールの電圧
V12 局部配電線の電圧
V111 軌道電圧
V111a,V121a 振幅
V112 平均軌道電圧
V113,V123 一対の電圧
V121 局部電圧
V122 平均局部電圧
GL1,GL2 時間変化が描く線
ST1 駅
SG1 信号機
θ 位相差
Δt 時間差

Claims (7)

  1. 複数の区間に電気的に分割された鉄道レールの各区間について、第1の交流電圧が印加されるとともに列車の在線時に電気的に短絡される区間レールの電圧、及び、前記区間レールの近傍に設置されるとともに第2の交流電圧が印加される局部配電線の電圧、に基づいて前記区間の在線状態を検知するための軌道回路に対し、当該軌道回路の状態を監視する軌道回路監視装置において、
    前記区間レールの電圧に基づいて軌道電圧を取得する軌道電圧取得部と、
    前記軌道電圧取得部で取得された前記軌道電圧を所定期間に亘って平均し、平均軌道電圧を算出する軌道電圧平均部と、
    前記局部配電線の電圧に基づいて局部電圧を取得する局部電圧取得部と、
    前記局部電圧取得部で取得された前記局部電圧を所定期間に亘って平均し、平均局部電圧を算出する局部電圧平均部と、
    前記軌道電圧の時間変化が描く線が前記平均軌道電圧と交差する軌道交差時刻と、前記局部電圧の時間変化が描く線が前記平均局部電圧と交差する局部交差時刻と、の時間差に基づいて前記軌道電圧と前記局部電圧との位相差を算出する位相差算出部と、
    前記軌道電圧、前記局部電圧、及び前記位相差に基づいて前記軌道回路の状態を表す状態情報を生成する情報生成部と、
    前記情報生成部で生成された前記状態情報を出力する情報出力部と、
    を備えたことを特徴とする軌道回路監視装置。
  2. 前記軌道電圧取得部が、前記区間レールの電圧に直流オフセットを加える軌道オフセット部と、当該軌道オフセット部から処理済みの電圧を前記軌道電圧として受け取る軌道電圧受取部と、を有し、
    前記局部電圧取得部が、前記局部配電線の電圧に直流オフセットを加える局部オフセット部と、当該局部オフセット部から処理済みの電圧を前記局部電圧として受け取る局部電圧受取部と、を有していることを特徴する請求項1に記載の軌道回路監視装置。
  3. 前記軌道電圧取得部における前記軌道オフセット部が、前記軌道電圧が常に正の値となる直流オフセットを加え、
    前記局部電圧取得部における前記局部オフセット部が、前記局部電圧が常に正の値となる直流オフセットを加えるものであって、
    前記軌道電圧取得部における前記軌道電圧受取部、前記局部電圧取得部における前記局部電圧受取部、前記位相差算出部、前記情報生成部、及び前記情報出力部が、何れも正の電源電圧を出力する単電源で動作するものであることを特徴とする請求項2に記載の軌道回路監視装置。
  4. 前記位相差算出部が、順次に算出される複数の前記局部交差時刻のうちの一の局部交差時刻と、順次に算出される複数の前記軌道交差時刻のうち前記一の局部交差時刻における前記局部電圧の増減変化と同じ方向に前記平均軌道電圧と交差する一の軌道交差時刻と、の時間差に基づいて前記軌道電圧と前記局部電圧との位相差を算出することを特徴とする請求項1~3のうち何れか一項に記載の軌道回路監視装置。
  5. 前記軌道電圧取得部及び前記局部電圧取得部は、各々、前記軌道電圧及び前記局部電圧を所定の時間間隔で順次に取得するものであり、
    前記位相差算出部が、前記局部交差時刻を、前記局部電圧取得部で順次に取得された前記局部電圧のうち前記平均局部電圧を相互間に挟んで取得された一対の電圧を用いた線形補間法によって算出し、前記軌道交差時刻を、前記軌道電圧取得部で順次に取得された前記軌道電圧のうち前記平均軌道電圧を、前記局部交差時刻における前記局部電圧の増減変化と同じ方向について相互間に挟んで取得された一対の電圧を用いた線形補間法によって算出することを特徴とする請求項4に記載の軌道回路監視装置。
  6. 前記情報生成部は、前記軌道電圧及び前記位相差に基づいて前記在線状態を把握し、当該在線状態に基づいて前記軌道電圧、前記局部電圧、及び前記位相差それぞれの異常判定閾値を決定し、当該異常判定閾値を用いて前記軌道電圧、前記局部電圧、及び前記位相差それぞれの異常判定を行い、当該異常判定の判定結果を含む情報を、前記状態情報として生成することを特徴とする請求項1~5のうち何れか一項に記載の軌道回路監視装置。
  7. 前記第1の交流電圧及び前記第2の交流電圧が、予め定められた複数の周期の中から選択された一の周期を有する交流電圧であり、
    前記軌道電圧取得部及び前記局部電圧取得部は、各々、前記複数の周期の最小公倍数の整数倍をサンプリング時間とし、当該サンプリング時間中おける一定間隔毎のサンプリング値に基づいて、前記軌道電圧及び前記局部電圧を取得することを特徴とする請求項1~6のうち何れか一項に記載の軌道回路監視装置。
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