JP7439335B1 - 管理システム、管理方法および管理プログラム - Google Patents

管理システム、管理方法および管理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】提供されるサービスに関する情報を客観的に確認できるようにする。【解決手段】車両の利用者とは異なる他の作業者による指示を契機として車両情報と、その車両情報の車両に対して行う作業を特定して見積りを作成する。また、利用者情報と車両情報を取得してその車両に対する作業の作業種別を指定し、その作業種別に対する作業が特定された標準作業を出力してその標準作業から特定された作業と車両情報とを用いて見積りを作成する。これらの見積りを比較することで情報を確認する。【選択図】 図1

Description

本発明は、管理システム、管理方法および管理プログラムに関する。
商品の購入にあたって若しくはサービスの提供を受けるにあたっては、事前に、当事者間で購入内容やサービス内容と、それにかかる内容や費用等を確認することが行われている。この確認は、当事者間相互の認識違いを防止し、スムーズな取引を可能とする。
このときの確認の方法として、例えば、見積書を作成して共有すること、口頭で内容を説明して共有すること等がある。
例えば、特許文献1には、段落[0018]に示すように車両損傷修理を見積もるための計算モデルが記載されている。また、同文献の段落[0019]には、計算モデルは、画像から1つまたは複数の損傷部分を特定し、その損傷部分は、修理が可能であるのか、または交換が適しているのかを特定し、車両損傷に対する修理費見積もりを計算するものであることが記載されている。
これによって、特許文献1では、車両損傷に関する保険支払い請求の素早い処理を可能にした内容が開示されている。
特開2022-91875
これらの確認は、販売者(サービス提供側)が提供する見積り等を、商品の購入者やサービスの享受者が了承することによって行われるものが一般的である。特に、サービスの提供を受けるにあたって、サービス提供者側で所定事項を確認の上で見積り等を作成し、これをサービスの享受者が了承することがある。
すなわち、サービスの提供を受ける享受者は、サービス提供者が確認した情報を信頼して了承することになることが多い。もちろん、享受者は、サービス提供者側での確認事項の信憑性を確認することが望ましいが、専門性の高いサービスを受けるようなケースにおいては、特に見積りの内容を詳細に確認して細かな指摘や変更を依頼することは難しい。
特許文献1においても、損傷部分を特定する処理を行い、そして、その損傷部分は、修理が可能であるのか、または交換が適しているのかを特定する処理を行ったことで、見積を計算しているものである。すなわち、特許文献1に示す「損傷部分を特定する処理を行い、そして、その損傷部分は、修理が可能であるのか、または交換が適しているのかを特定する処理」は、サービス提供者での確認事項であるため、サービス提供を受ける享受者はこれを信用し、サービス提供を受けるか否かを判断しなければならない。
このように、そのサービス提供者側で確認した確認事項を信用し、それをもとに作成された見積りの内容をサービスの享受者が了承することが一般的である。
そこで、本発明は、提供されるサービスに関する情報を客観的に確認できるようにした管理システム、管理方法および管理プログラムを提供することを目的とする。
本発明の一態様にかかる管理システムは、車両の利用者とは異なる他の作業者による指示を契機として当該車両に関する車両情報を取得する第1の車両情報取得部と、前記車両情報取得部で取得した車両情報に基づき、当該車両情報の車両に対して行う作業を特定する作業特定部と、前記作業特定部によって特定した作業に対する作業情報を用いて当該作業にかかる第1の作業内容情報を作成する第1の作成部と、前記第1の作成部で作成した第1の作業内容情報を記憶する第1の作業内容情報記憶部と、を具備する制御装置と、前記利用者に関する利用者情報を取得する利用者情報取得部と、前記利用者による指示を契機として前記車両に関する車両情報を取得する第2の車両情報取得部と、前記車両に対する作業の作業種別を指定する作業種別指定部と、前記作業種別指定部で指定された作業種別に対して、該作業種別に対する作業が特定された標準作業を出力する種別標準作業出力部と、前記種別標準作業出力部で出力された前記作業種別に対する標準作業から特定された作業と、前記第2の車両情報取得部で取得した車両情報とを用いて第2の作業内容情報を作成する第2の作成部と、前記第2の作成部で作成された第2の作業内容情報を記憶する第2の作業内容情報記憶部とを具備する指示装置とを備え、前記制御装置、前記指示装置の少なくとも一方は、前記第1の作成部により作成された第1の作業内容情報と、前記第2の作成部により作成された第2の作業内容情報とを比較した比較結果を出力する比較結果出力部を具備する。
本発明の他の一態様にかかる管理方法は、制御装置である第1のコンピュータが、車両の利用者とは異なる他の作業者による指示を契機として当該車両に関する車両情報を取得することと、取得した車両情報に基づき、当該車両情報の車両に対して行う作業を特定することと、特定した作業に対する作業情報を用いて当該作業にかかる第1の作業内容情報を作成することと、作成した第1の作業内容情報を記憶することとを実行し、指示装置である第2のコンピュータが、前記利用者に関する利用者情報を取得することと、前記利用者による指示を契機として前記車両に関する車両情報を取得することと、前記車両に対する作業の作業種別を指定することと、指定された作業種別に対して、該作業種別に対する作業が特定された標準作業を出力することと、出力された前記作業種別に対する標準作業から特定された作業と、取得した車両情報とを用いて第2の作業内容情報を作成することと、作成された第2の作業内容情報を記憶することとを実行する管理方法であって、前記第1のコンピュータ、前記第2のコンピュータの少なくとも一方が、作成された第1の作業内容情報と、作成された第2の作業内容情報とを比較した比較結果を出力する。
本発明の他の一態様にかかる管理プログラムは、制御装置としての第1のコンピュータに、車両の利用者とは異なる他の作業者による指示を契機として当該車両に関する車両情報を取得する処理と、取得した車両情報に基づき、当該車両情報の車両に対して行う作業を特定する処理と、特定した作業に対する作業情報を用いて当該作業にかかる第1の作業内容情報を作成する処理と、作成した第1の作業内容情報を記憶する処理とを実行させ、指示装置としての第2のコンピュータに、前記利用者に関する利用者情報を取得する処理と、前記利用者による指示を契機として前記車両に関する車両情報を取得する処理と、前記車両に対する作業の作業種別を指定する処理と、指定された作業種別に対して、該作業種別に対する作業が特定された標準作業を出力する処理と、出力された前記作業種別に対する標準作業から特定された作業と、取得した車両情報とを用いて第2の作業内容情報を作成する処理と、作成された第2の作業内容情報を記憶する処理とを実行させ、前記第1のコンピュータ、前記第2のコンピュータの少なくとも一方に、作成された第1の作業内容情報と、作成された第2の作業内容情報とを比較した比較結果を出力させる。
本発明の一態様にかかる管理システムは、車両に関する車両情報を取得する第1の車両情報取得部と、
前記第1の車両情報取得部で取得した車両情報に基づき、当該車両情報の車両に対して行う作業を特定する作業特定部と、前記作業特定部によって特定した作業に対する作業情報を用いて当該作業にかかる第1の作業内容情報を作成する第1の作成部と、前記第1の作成部で作成した第1の作業内容情報を車両に対応付けて記憶する第1の作業内容情報記憶部と、前記車両に対して行った作業の作業内容と作業結果情報とを含む作業記録情報を保存する作業記録情報保存部とを具備する制御装置と、前記利用者に関する利用者情報を取得する利用者情報取得部と、前記利用者による指示を契機として前記車両に関する車両情報を取得する第2の車両情報取得部と、前記車両に対する作業の作業種別を指定する作業種別指定部と、前記作業種別指定部で指定された作業種別に対して、該作業種別に対する作業が特定された標準作業を出力する種別標準作業出力部と、前記種別標準作業出力部で出力された前記作業種別に対する標準作業から特定された作業と、前記第2の車両情報取得部で取得した車両情報とを用いて第2の作業内容情報を作成する第2の作成部と、前記第2の作成部で作成された第2の作業内容情報を記憶する第2の作業内容情報記憶部とを具備する指示装置と、前記制御装置および前記指示装置と接続可能な管理装置とを具備し、前記作業記録情報保存部は、車両に対して行った作業の作業内容の元となった、第1の作業内容情報若しくは第2の作業内容情報と前記作業記録情報とを対応付けて保存し、前記指示装置若しくは前記管理装置は、前記車両に対して行った作業に関する作業記録情報が、該作業記録情報に対応付けて保存している第1の作業内容情報若しくは第2の作業内容情報に基づくものであるか否かを検証する検証部と、前記検証部で検証した検証結果情報を出力する検証結果出力部とをさらに具備する。
本発明の一態様にかかる管理システムは、前記管理装置は、前記第1の作業内容情報の作成に用いた作業情報に基づく作業の適正判断に用いられる適正判断情報を記憶する適正判断情報記憶部をさらに具備し、前記検証部は、前記作業記録情報が前記適正判断情報に当てはまるか否かを検証し、前記検証結果出力部は、前記適正判断情報に当てはまる場合、前記第1の作業内容情報若しくは第2の作業内容情報に基づく作業であることを出力し、前記適正判断情報に当てはまらない場合、前記第1の作業内容情報若しくは第2の作業内容情報に基づく作業でないことを出力する。
本発明の一態様にかかる管理方法は、第1のコンピュータが、車両に関する車両情報を取得することと、取得した車両情報に基づき、当該車両情報の車両に対して行う作業を特定することと、特定した作業に対する作業情報を用いて当該作業にかかる第1の作業内容情報を作成することと、作成した第1の作業内容情報を車両に対応付けて記憶することと、前記車両に対して行った作業の作業内容と作業結果情報とを含む作業記録情報を保存することとを実行し、第2のコンピュータが、前記利用者に関する利用者情報を取得することと、前記利用者による指示を契機として前記車両に関する車両情報を取得することと、前記車両に対する作業の作業種別を指定することと、指定された作業種別に対して、該作業種別に対する作業が特定された標準作業を出力することと、出力された前記作業種別に対する標準作業から特定された作業と、取得した車両情報とを用いて第2の作業内容情報を作成することと、作成された第2の作業内容情報を記憶することとを実行し、第1のコンピュータが、車両に対して行った作業の作業内容の元となった、第1の作業内容情報若しくは第2の作業内容情報と前記作業記録情報とを対応付けて保存し、第1のコンピュータ、若しくは第1のコンピュータと第2のコンピュータと接続可能なコンピュータが、前記車両に対して行った作業に関する作業記録情報が、該作業記録情報に対応付けて保存している第1の作業内容情報若しくは第2の作業内容情報に基づくものであるか否かを検証することと、検証した検証結果情報を出力することとを実行する。
本発明の一態様にかかる管理プログラムは、第1のコンピュータに、車両に関する車両情報を取得する処理と、取得した車両情報に基づき、当該車両情報の車両に対して行う作業を特定する処理と、特定した作業に対する作業情報を用いて当該作業にかかる第1の作業内容情報を作成する処理と、作成した第1の作業内容情報を車両に対応付けて記憶する処理と、前記車両に対して行った作業の作業内容と作業結果情報とを含む作業記録情報を保存する処理とを実行させ、第2のコンピュータに、前記利用者に関する利用者情報を取得する処理と、前記利用者による指示を契機として前記車両に関する車両情報を取得する処理と、前記車両に対する作業の作業種別を指定する処理と、指定された作業種別に対して、該作業種別に対する作業が特定された標準作業を出力する処理と、出力された前記作業種別に対する標準作業から特定された作業と、取得した車両情報とを用いて第2の作業内容情報を作成する処理と、作成された第2の作業内容情報を記憶する処理とを実行させ、第1のコンピュータに、車両に対して行った作業の作業内容の元となった、第1の作業内容情報若しくは第2の作業内容情報と前記作業記録情報とを対応付けて保存させ、第1のコンピュータ、若しくは第1のコンピュータと第2のコンピュータと接続可能なコンピュータに、前記車両に対して行った作業に関する作業記録情報が、該作業記録情報に対応付けて保存している第1の作業内容情報若しくは第2の作業内容情報に基づくものであるか否かを検証する処理と、検証した検証結果情報を出力する処理とを実行させる。
本発明によれば、提供されるサービスに関する情報を客観的に確認できるようになるという効果を奏する。
本発明の実施の形態における管理システムのシステム構成図。 本発明の実施の形態における管理システムを構成する制御装置、指示装置、管理装における詳細な構成を示すブロック図。 本発明の実施の形態における管理システムを構成する制御装置、指示装置、管理装置それぞれをコンピュータによって実現する場合のハードウェア構成の一例。 本発明の実施の形態における管理システムで行われる処理遷移を示すシーケンス図。 本発明の実施の形態における管理システムで行われる処理遷移を示すシーケンス図。 本発明の実施の形態における管理システムで行われる処理遷移を示すシーケンス図。 本発明の実施の形態における管理システムで行われる処理遷移を示すシーケンス図。 本発明の実施の形態における管理システムで行われる処理遷移を示すシーケンス図。 本発明の実施の形態における管理システムを構成する指示装置に表示される画面の例を示す図。 本発明の実施の形態における管理システムを構成する指示装置に表示される画面の例を示す図。 本発明の実施の形態における管理システムを構成する指示装置に表示される画面の例を示す図。 本発明の実施の形態における管理システムを構成する指示装置に表示される画面の例を示す図。 本発明の実施の形態における管理システムを構成する指示装置に表示される画面の例を示す図。 診断機および診断機の表示部に表示された診断結果の例を示す図。 本発明の実施の形態における管理システムで用いる利用者情報テーブル、車両情報テーブルの一例を示す図。 本発明の実施の形態における管理システムで用いる車両画像情報テーブル、作業履歴情報テーブル、作業所一覧情報テーブルの一例を示す図。 本発明の実施の形態における管理システムで用いる見積り情報テーブル、単価情報テーブルの一例を示す図。 本発明の実施の形態における管理システムにおいて行われる処理の流れを示すフローチャート。 本発明の実施の形態における管理システムにおいて行われる処理の流れを示すフローチャート。 本発明の実施の形態における管理システムにおいて行われる処理の流れを示すフローチャート。 本発明の実施の形態における管理システムにおいて行われる処理の流れを示すフローチャート。 本発明の実施の形態における管理システムにおいて行われる処理の流れを示すフローチャート。 本発明の実施の形態における管理システムにおいて行われる処理の流れを示すフローチャート。 本発明の実施の形態における管理システムにおいて行われる処理の流れを示すフローチャート。 本発明の実施の形態における管理システムにおいて行われる処理の流れを示すフローチャート。 本発明の実施の形態における管理システムにおいて行われる処理の流れを示すフローチャート。
本発明の一実施の形態を図面を参照しながら説明する。なお、下記の実施形態は、変形例を含めて各実施形態同士で互いの技術を適用することができる。また、下記の実施形態は、本発明の内容を限定するものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない程度に変更を加えることができる。
図1は、本発明の実施の形態における管理システムのシステム構成図である。
図1に示す管理システム1は、制御装置100、指示装置200、管理装置300、外部装置400を具備して構成される。図1では、これらの装置それぞれを1つのみ示しているが、説明の都合上、示しているにすぎず、それぞれの装置が複数設けられた構成とすることは当然に可能である。なお、この管理システムは、単独で存在するだけでなく、他のシステムの一部であってもよい。すなわち、他のシステムにおける一部の機能として実現することとしてもよい。
図2は、本発明の実施の形態における管理システム1を構成する制御装置100、指示装置200、管理装置300における詳細な構成を示すブロック図である。
制御装置100は、送受信部101、情報処理部102、取得部103、記憶部104、診断部105、作業情報特定部106、見積り作成部107、見積り比較部108、作業所判断部109、認証情報判定部110、作業指示情報作成部111、出力処理部112を具備して構成される。
また、指示装置200は、送受信部201、情報処理部202、設定登録部203、取得部204、記憶部205、操作部206、表示部207、種別指定部208、作業出力部209、情報更新部210、見積り作成部211、診断部212、作業判断部213、見積り比較部214、作業所抽出部215、作業所設定部216を具備して構成される。
また、管理装置300は、送受信部301、検証部302、出力部303、比較処理部304、出力処理部305、記憶部306、認証情報設定部307、情報登録部308を具備して構成される。
以下では、図1および図2を用いて説明する。
<制御装置100>
制御装置100は、図3に示すような構成を備えるコンピュータによって構成され、所定のサービスを提供する提供元に設けられた装置であって、「提供元装置」とも称される。また、この制御装置100は、所定のサービスにかかる作業を行う作業所に対応付けられた装置であって、作業所に設けられていることが多く、「作業所装置」とも称される。すなわち、提供されるサービスの種類によって表現方法が異なる。
この所定のサービスとは、その種類を限定するものではなく、車両、小型飛行体等の移動体の点検、修理等の整備サービス、車両保険や人に対する保険等の保険サービス、特定の施設や住居を利用する施設サービス、介護サービス、通信サービス、データ保管サービス、法律案内サービス、飲食提供サービス、物流サービス、物品保管サービスなど、サービスの提供者とサービスの被提供者(享受者)の関係が直接、間接的に成立するものであればよい。
制御装置100は、所定のサービスそのものを提供することのほか、接続されたサービス提供装置120との通信によってサービス提供装置120から受信した情報に応じた所定のサービスを提供することも可能である。
以下では、所定のサービスとして、移動体の整備サービスを例に説明する。このときの移動体とは、サービスを提供する対象物を示すものであって「サービス提供対象」とも称し、その一例である車両を例に以下では説明する。
サービス提供対象の一例である車両の利用者(ユーザ、所有者、保有者とも称する)が、その車両を、整備サービスを受けるためにサービスの提供元である整備工場等の作業所に持ち込むと、制御装置100は整備サービスを受け付ける受付処理を行い、サービス提供装置120にて車両の診断処理を行う(診断部105)。
受付処理では、サービス提供を行う提供者(作業者)による指示を契機として、利用者を特定する利用者情報の取得処理(第1の利用者情報取得処理)を行い、サービス提供対象の車両の車両情報を記憶部104若しくは管理装置300から取得する取得処理(第1の車両情報取得処理)を行う(取得部103)。
利用者情報は、利用者に関する情報であって、図15(a)に示されるようなテーブルにおいて構成される情報からなる。例えば、利用者を識別する利用者識別情報(利用者ID)、利用者名、住所等である。また、車両情報は、車両に関する情報であって、図15(b)に示されるようなテーブルにおいて構成される情報からなる。この車両情報は、車両を一意に特定する車両特定情報と車両の状態を示す車両状態情報とから構成される(含まれている)。前者の車両特定情報として、車両を識別する車両識別情報(車両ID)、型式、車両の仕様、装備等がある。また、後者の車両状態情報として、年式、走行距離、登録年度、利用者ID、車両画像、整備履歴、車検の有無、各種のセンサから取得した情報(例えば、大気圧センサ、吸気圧センサ、スロットル開度センサ、酸素センサ、空燃比センサなどから取得した情報)等がある。
この利用者情報と車両情報は、管理装置300から取得するほか、利用者により示された情報をもとに取得することが可能である。
この診断処理は、「第1の診断処理」、「サービス提供側診断処理」とも称され、車両からその車両に関する車両情報を取得して、その車両情報の項目のうち指定診断項目ごとに項目値が正常な値であるか否か、具体的な値等を確認する処理と、診断に関する作業を行う作業者による状態確認の処理とを含むものである。なお、診断処理にあたって、車両からその車両に関する車両情報を取得することのほか、管理装置300に、後述するDB320に予め登録された車両情報の要求を行って取得することも可能であり、少なくとも何れかの車両情報取得処理によって取得した車両情報を用いて行う(診断部105)。
その診断処理の診断結果(診断結果情報)をサービス提供装置120から受信した制御装置100は、診断結果や車両情報に基づき、その車両に対して行う作業を特定する作業特定処理を行う(作業情報特定部106)。この作業特定処理により特定される作業には、診断結果や車両情報に基づき、予防的、予備的に行う作業も含まれる。
このときの作業とは、サービス提供対象の一例である車両に対して行う整備サービスのサービス内容であって、その車両の状態を維持、改善、正常化するものであって、車両により受けられる便益(サービス)を通常通り受けられる状態とすることである。車両の場合、この便益の例として、場所の移動がある。
この作業特定処理により作業が特定されると、制御装置100は、その作業に対する作業情報を選択する。この作業情報は、その作業を行うために必要な部品、工具、設備、作業難易度、作業時間などの情報であって、利用者に対して提示する、上記の作業を行うために必要な作業内容を示す情報(作業内容情報)の作成に用いられる情報である。
このように制御装置100では、診断処理が行われ、それに対する作業と作業情報が特定・選択されると、続いて、車両に対して整備サービスを行うために利用者に提示する作業内容情報を作成する(見積り作成部107)。この作業内容情報は、その車両に対して、具体的にどのような作業を行うのかを示す作業項目、その作業にかかる作業工数、必要な部品と数量、単位時間当たりの作業に関する作業工賃(作業費用)が含まれる。
特に、作業工数や作業工賃などは、制御装置100が管理装置300から作業情報に対する基本作業料金や基本作業工数などの単価情報を取得して、作業内容情報に含める。この作業基本料金は、予め定められており、該当する作業に対する基本料金(レバレート)であり、基本作業工数は、予め定められており、該当する作業を行うための標準作業の工数である。
この作業内容情報は、一般的に見積り情報(単に、「見積り」とも称する)や作業事前確認書とも称され、利用者が車両に対して行う整備サービスの内容、費用を確認できる情報であって、利用者情報、車両情報も含まれる。この見積りを整備サービスの前に利用者に提示することで、整備サービスの提供元と、利用者との認識違いを防ぐことができる。
制御装置100を用いて作成した作業内容情報は、「第1の作業内容情報」とも称され、以下では簡便的に「作業内容情報A」や「見積りA」と称する。
この見積りAは、整備サービスを提供する制御装置100において作成したものであって、利用者はこの見積りAを一定程度、信用して承認することになる。より具体的には、制御装置100では、作業所側で特定した作業に対する作業情報を用いて見積りAを作成しているに過ぎないため、見積りAは、特定した作業やその作業情報に依存して作成されることとなる。
そして、制御装置100は、この見積りAを作成日、利用者情報、車両情報に対応付けて記憶装置(図示せず)に記憶する。このほか、制御装置100は、この作成日、利用者情報、車両情報に対応付けられた見積りAを記憶部104に記憶し、作成した制御装置100を識別する制御装置識別情報とともに管理装置300に送信し、管理装置300は、DB320に見積り情報として保管、記憶する。
この見積りAを、依頼された利用者が利用する指示装置200に送信してもよい。
このように制御装置100では、見積りAを作成し、この見積りAに基づく作業依頼を受け付ける。
また、制御装置100では、見積りAを作成していない車両する整備サービスの提供依頼を、指示装置200から受信することも可能である。この場合、まず、提供依頼として受信した第2の作業内容情報(見積りB若しくは見積りC)(詳細は後述する)に設定された宛先(依頼先)が、自作業所であるかを判断する作業所判断処理を行う。
この作業所判断処理に加えて、さらに第2の作業内容情報が認証されたものであるか否か、具体的には第2の作業内容情報に認証情報が付与されたもの(設定されたもの)であるか否かを、確認する認証確認処理を行うことも可能である。
制御装置100では、この作業所判断処理において、宛先が自作業所でない場合は送信元にエラーを送信し、一方で宛先が自作業所である場合は、受信した第2の作業内容情報(見積りB若しくは見積りC)の作業内容について実施可能であるかを確認する実施確認処理を行う(情報処理部102)。また、第2の作業内容情報が認証されたものであるか否かの認証確認処理によって、認証されたものでない場合に送信元にエラーを送信し、また、認証されたものである場合に上記の実施確認処理を行うこととしてもよい。
この実施確認処理は、一時的に設備が故障していること、作業員が不足していることなどにより対応ができない状態ではないことを確認する。
この実施確認処理の結果を踏まえて、実施確認できた場合に、制御装置100は、第2の作業内容情報(見積りB若しくは見積りC)をもとに、その第2の作業内容情報の作業内容の作業を実施するために、作業に関する作業指示情報を作成する作業指示情報作成処理を行う(作業指示情報作成部111)。
この作業指示情報は、作業所毎に異なる者であって、作業を行う作業者に対して行う指示書(指示書データ)である。例えば、作業者、作業設備、作業日時、作業順番などの作業に関する情報を指示した書類(書類データ)である。
このような作業所抽出処理によって抽出された作業所情報や、優先度が設定された作業所情報は記憶部に記憶される。
上記の認証確認処理は、制御装置100が、管理装置300に対して認証情報が正しいものであるかを要求し、管理装置300は、認証情報の確認処理を行う。この確認処理の詳細を図23のS2314~S2316に示している(認証情報判定部110)。
このほか、管理装置300が外部装置400である認証局に、認証情報が正しいものであるかの問い合わせを行い、この問い合わせに対する外部装置400からの応答に対して、認証情報が正しいものであると回答されることによって、管理装置300は、認証情報が付与された(設定された)第2の作業内容情報を認証確認してもよい(情報処理部102)。
なお、制御装置100では、上記のほか、制御装置100が設けられた自作業所において作成した第1の作業内容情報に認証情報が設定されている否かを確認し、認証情報が設定されている第1の作業内容情報に対する整備サービスの依頼を受けるようにしてもよい(認証情報判定部110)。
すなわち、制御装置100が指示装置200に第1の作業内容情報を送信した場合、その第1の作業内容情報に基づく依頼であるか否かを、認証情報を用いて判断することとなる。この場合、制御装置100は、管理装置300に対して、第1の作業内容情報に設定された認証情報が正しいものであるか否かの確認要求を行い、その回答を踏まえて判断する。
認証情報が正しいものであるとの回答である場合、制御装置100は整備サービスの依頼を受け付け、その認証情報が設定された第1の作業内容情報をもとに作業指示情報を作成する作業指示情報作成処理を行う。
上記に示す作業指示情報作成処理によって作成した作業指示に基づいて作業が行われると、制御装置100は、その行われた作業の履歴情報を記憶部104に記憶するほか、管理装置300に記憶する。この作業の履歴情報の一例を図16(d)の作業履歴情報テーブルに示している。
また、作業が完了すると、制御装置100は、作業履歴情報の1つとして作業記録情報を作成して見積り(車両に対して行った作業の作業内容の元となった見積り(第1の作業内容情報若しくは第2の作業内容情報))に対応付けて記憶する。
この作業記録情報は、「作業記録簿」、「確認書」、「サービス実施証明書」、「納品書」とも称され、、見積りで指定された作業(点検、修理等の整備)に対して実際に作業を行ったか、その作業としてはどのような作業を行ったか、だれが行ったか、いつ行ったかなどの実際に行われた作業そのものを記録する。この作業記録簿は、作業履歴情報に含まれるものであって、広義には形式は異なるものの内容については包含されるものである。この作業記録簿は、作業の終了に伴って車両の利用者に提供される、若しくは利用者が利用する指示装置200に出力(送信)される(出力処理部112)。
これによって、作業記録簿は、利用者および作業所それぞれが保有することが可能となる。この書類によって具体的に行われた作業内容を把握することができる。
また、作業の完了によって、制御装置100は、作業記録簿を管理装置300に送信して管理装置300のDB320において利用者情報、車両情報に対応付けて記憶する。また、指示装置200、管理装置300からの要求により、制御装置100は、作業記録簿を出力(送信)する(出力処理部112)。
<指示装置200>
指示装置200は、図3に示すような構成を備えるコンピュータによって構成され、車両の整備サービスを利用する利用者(車両の利用者)が操作する装置であって、ユーザ端末とも称され、ユーザが所有する電子デバイスである。この指示装置200は、ユーザが所有する電子デバイスの1つの機能として実現することも可能であって、この場合、電子デバイスにインストールされたアプリケーション、ソフトウェアとして実現する。
この指示装置200は、制御装置100において提供される所定のサービスを受けるための指示、連絡、通信を行う装置であって、制御装置100が提供する単一のサービスのみではなく、制御装置100が提供する任意の所定のサービスを切り替えて利用することが可能である。
例えば、整備サービスと保険サービスを切り替えて、利用することが可能である。
指示装置200には、撮像装置220と診断機230が接続可能である。撮像装置200は、サービス提供対象を撮像対象として撮像して撮像画像を記録できる装置であって、診断機230は、サービス提供対象を診断対象として診断処理を行って診断結果を診断結果情報として記録できる装置である。一例を図14に示す。もちろん、指示装置200に撮像装置220と診断機230における機能が搭載されていてもよい。
指示装置200では、操作部206を用いて利用者による指示操作を受け付けると、これを契機として、管理装置300からその利用者に関する利用者情報を取得する利用者情報取得処理(第2の利用者情報取得処理)と、整備サービスを受ける対象となる車両に関する車両情報を取得する車両情報取得処理(第2の車両情報取得処理)を行う(取得部204)。
また、この車両情報の取得方法として、車両に、車両情報読取装置を接続し、この車両情報読取装置から車両情報を取得することとしてもよい。この車両情報読取装置は、車両に設けられた情報送受信コネクタに接続、若しくは無線によって車両と接続して、車両情報を読み取る装置である。後述する診断機230を車両情報読取装置として用いることも可能である。
続いて、指示装置200では、所定のサービスである整備サービスにおいて提供を受けるサービス種別を指定する処理を行う。このサービス種別は「作業種別」とも称される。すなわち、整備サービスを受ける車両に対しする作業の作業種別を指定する処理が行われる。この処理は、利用者が選択した種別に基づいて指定する処理であるほか、利用者の過去の同サービス(整備サービス)の利用状況(利用履歴)の情報を学習元情報として学習して、推奨する作業種別を指定することも可能である(種別指定部208)。
この作業種別は、整備サービスにおいて行われる具体的なサービスを特定する種別情報であって、具体的には、(1)点検整備、(2)修理整備、(3)特定項目確認(「特定整備」とも称される)などの整備の具体的な項目を示すものである。
また、(1)点検整備をより詳細に示した「6か月点検、12か月点検、法定車検(単に、「車検」とも称する)、走行前点検、長距離走行前点検、走行後点検、長距離走行後点検」などの種別や、(2)修理整備をより詳細に示した「鈑金修理、塗装修理」などの種別や、(3)特定項目確認をより詳細に示した「分解整備、電子制御装置整備」などの種別がある。
指示装置200は、一例として、作業種別の指定にあたって、車両の利用状況(利用履歴)として、前回の点検日より12か月前後の経過時点であれば、学習結果として「12か月点検」を指定し、また、車両の画像を指示装置200が受け付けることで当該画像を解析して損傷を検出すると、学習結果として「鈑金修理」を指定することも可能である。
続いて、指示装置200は、指定された作業種別に対して、その作業種別に対する作業(上記例では整備)として特定される標準作業を抽出する。そして、指示装置200は、この標準作業の出力処理を行う(作業出力部209)。この抽出された標準作業は、指定した作業種別において行う作業として予め特定されている標準的な作業(標準作業)であって、「指定した作業種別に基づいて特定された標準作業」とも称することができる。
すなわち、作業種別が指定されれば、その作業種別として行うべき標準作業が特定されることとなり、この標準作業とは異なる作業においては、作業種別における作業とは直接的な関わりはない作業(標準作業とは異なる作業)であることを示す。
例えば、作業種別として、「12か月点検」が指定されると、この「12か月点検」という作業種別に対する作業である整備において行う、標準的な(予め指定された)標準作業として、ステアリング確認作業、バッテリー確認作業などの各種の作業を抽出する。この標準作業に関する情報は、指示装置200において予め作業種別に対応付けて記憶しておくこと、若しくは、管理装置300において予め作業種別に対応付けて記憶している情報を取得して記憶することも可能である。
また、標準作業の出力処理は、外部の装置に対して通信出力すること、指示装置200の表示部207に表示出力することなどを含む。
このように標準作業に関する情報が出力されると、指示装置200は、この出力された作業種別に対する標準作業で特定される作業と取得した車両情報とをもとに(用いて)、車両に対して整備サービスを行うための作業内容情報を作成する(見積り作成部211)。すなわち、車両情報で示される車両に対して標準作業で特定された作業を行うための作業内容情報を作成する作業内容情報作成処理が行われることとなる。
この車両情報には、上述するように、車両の状態を示す車両状態情報が含まれる。
作業内容情報作成処理では、車両状態情報(車両情報)をもとに、他の車両の車両状態情報で行った整備サービスにかかる作業を特定して作業内容情報を作成してもよい。すなわち、他の車両の車両状態情報を学習元情報として学習して、サービス提供対象となる車両に対して行う整備サービスの作業内容を作成することとしてもよい。
さらに、この作業内容情報作成処理では、後述する、記憶部205で記憶する1または複数の診断結果を学習元情報として学習し、車両情報の車両および利用者情報の利用者に適切な作業内容情報を作成する(見積り作成部211)。これによって、関連する車両に対して行った作業内容や、その利用者が過去に行った作業内容に応じた最適な作業内容情報を作成することが可能となる。
また、この作業内容情報作成処理では、作業種別に対する標準作業で特定される作業を実施した車両の車両情報を特定する処理を行い、そして、その特定した車両情報の車両に対して行った車両の作業履歴情報を用いて作業内容情報を作成することも可能である。
このときの作業履歴情報は、管理装置300に接続されたDB320で車両に対応付けて管理されており、指示装置200では管理装置300からこれらの作業履歴情報を取得して作業履歴情報を作成する。
この作業内容情報は、その車両に対して、具体的にどのような作業を行うのかを示す作業項目、その作業にかかる作業工数、必要な部品と数量、単位時間当たりの作業に関する作業工賃(作業費用)が含まれる。
特に、作業工数や作業工賃などは、指示装置200が管理装置300から作業情報に対する基本作業料金や基本作業工数などの単価情報を取得して、作業内容情報に含める。この作業基本料金は、予め定められており、該当する作業に対する基本料金(レバレート)であり、基本作業工数は、予め定められており、該当する作業を行うための標準作業の時間である。
この作業内容情報は、一般的に見積り情報(単に、「見積り」とも称する)や作業事前確認書とも称され、利用者が車両に対して行う整備サービスの内容、費用を確認できる情報であって、利用者情報、車両情報も含まれる。この指示装置200を用いて作成した作業内容情報は、「第2の作業内容情報」とも称され、以下では簡便的に「作業内容情報B」や「見積りB」と称する。
この見積りBは、指定した作業種別に基づいて特定した標準作業と車両情報とをもとに指示装置200において作成したものである。
この見積りBは、少なくとも、指定した作業種別に基づいて特定した標準作業と車両情報とをもとに作成されているため、客観的な情報(事実である情報)に基づくものとなる。また、特定した標準作業を行った他の車両の車両状態情報(車両情報)に基づく作業の履歴情報を学習元情報として学習して見積りBを作成することも可能である。
この履歴情報を用いて作成した見積りBは、客観的により信頼度の高い(信用に値する)見積りとなる。このほか、見積りBの作成にあたって、車両の画像を解析して損傷の有無、損傷の状態(レベル)を検知する処理を行い、この検知した内容をもとに、その損傷を回復(修理)するための作業内容を含めることもでき、さらにより信頼度の高い(信用に値する)見積りとなる。
そして、指示装置200は、この見積りBを作成日、利用者情報、車両情報に対応付けて記憶部205に記憶する。このほか、指示装置200は、この作成日、利用者情報、車両情報に対応付けられた見積りBを、作成した指示装置200を識別する指示装置識別情報とともに管理装置300に出力(送信)(送受信部201)し、管理装置300は、DBに見積り情報として保管、記憶する。
また、指示装置200は、制御装置100から受信した見積りAを記憶装置に記憶する。もちろん、この見積りAに、同一若しくは類似する条件で作成した見積りB、見積りCを対応付けて記憶することも可能である。
この指示装置200では、標準作業が抽出されると、その標準作業そのものに基づく作業内容情報の作成はもちろんのこと、その標準作業に所定の追加作業を加えて若しくは他の作業に置き換えて、作業内容情報を作成することも可能である。
この標準作業をもとに、利用者が希望する作業を追加、置換することが可能であって、利用者が望む整備サービスに関する作業内容情報を作成することが可能となる。この具体例が、図10(a)、図10(c)等において示す任意のプラン(「グループ」とも称する)を選択するものである。
このプランは、指定された種別ごとに、行う作業をまとめた作業一覧であって、利用者が希望する作業を1つずつ指定するのではなく一括で指定できるようにしたものである。。このプランは、その利用者に対して過去に提供したサービス内容や、サービスの提供対象となる車両と同一若しくは同種の車両に対して行ったサービス内容の履歴情報を用いて推奨されるものである。もちろん推奨プラン以外も選択することが可能である。
また、指示装置200では、見積りBと、制御装置100において作成された見積りAとを比較する見積り比較処理(「検証処理」、「見積り検証処理」とも称する)を行う(見積り比較部214)。そして、その比較した比較結果情報を出力する比較結果出力処理を行う。この出力処理では、指示装置200の表示装置(表示部)にその比較結果情報を出力することのほか、管理装置300を含む外部の装置に出力(送信)することが可能である。
この比較処理は、その見積りの項目ごとに、予め対応付けられた項目と比較することで第1の作業内容情報(見積りA)が、その第1の作業内容情報に対応する第2の作業内容情報(見積りB若しくは見積りC)に基づくものであるか否かを検証する処理である。他の表現としては、第1の作業内容情報が第2の作業内容情報に含まれているか否かを検証する検証処理であるとも表現でき、さらには、第1の作業内容情報が第2の作業内容情報をもとに適切なものであるか否かを検証する検証処理であるとも表現できる。
より具体的には、項目同士の値や設定値の比較によって、見積りAに含まれる項目の値(作業結果情報)が、見積りB若しくは見積りCに含まれる項目の値(数量等)に応じたもの(同一若しくは一定の誤差範囲内であるもの)である場合に、見積りAが、その見積りAに対応付けて記憶している見積りB若しくは見積りCに基づくものであるとの検証結果とする。一方で、見積りAに含まれる項目の値が、見積りB若しくは見積りCに含まれる項目の値(数量等)に応じたもの(同一若しくは一定の誤差範囲内であるもの)でない場合に、見積りAが、その見積りAに対応付けて記憶しているB若しくは見積りCに基づくものでないとの検証結果とする。
さらに詳細には、指示装置200は、この項目同士の比較によって適正な作業が行われたか否かの判断(適正判断)に用いられる適正判断情報を管理装置300から取得し、項目同士の比較結果が適正判断情報に当てはまるか否かを検証する。すなわち、見積りAと、その見積りAに対応付けて保存している見積りB若しくは見積りCとが、その適正判断情報に当てはまるか否かを検証する処理が行われる。
比較結果が適正判断情報に当てはまる場合、見積りAは適正な見積りであるとの検証結果とし、一方で、比較結果が適正判断情報に当てはまらない場合、見積りAは適正な見積りではなく不要な項目や数量、金額等に問題がある可能性が高く、適正な見積りではないとの検証結果とする。
この指示装置200には、上述するように、図14に示すような診断機230が接続可能であって、この診断機230では、車両と接続することで車両情報を読み取り、その車両情報に含まれている車両状態情報の診断処理を行う(診断部212)。
この診断処理は、「第2の診断処理」、「サービス被提供側診断処理」、「サービス需要側診断処理」とも称され、上述するような車両状態情報を診断項目として、この診断項目が、所定の閾値を満たすか否かを判断する処理、所定の動作を行うか否かを判断する処理、電気回路等に断線が生じていないか否かを判断する処理である。
この診断処理では、さらに、触媒劣化、エンジン失火、排ガス再循環システムの不良、エバポシステムの不良などの診断項目についても、上記のような3つの判断を行うことによって診断することも可能である。
そして、診断機230では、この診断処理の診断結果を指示装置200に出力する。この診断結果には、各診断項目に対して、正常であること、不具合が生じていないと判断できないことが含まれる。
そして、指示装置200では、診断機230における診断結果を踏まえて、見積りBの内容を更新する情報更新処理を行う(情報更新部210)。
この情報更新処理では、診断結果を参照し、不具合が生じていないと判断できない診断項目を含む車両状態情報に対して行う作業の作業内容を特定する処理が行われる(作業判断部213)。そして、情報更新処理では、続いて、この特定処理によって特定した作業内容が見積りBに含まれるか判断し、含まれていない場合に、その作業内容を用いて見積りBを更新する。より具体的には、見積りBに対して、その作業内容を追加する情報更新を行って新たな他の作業内容情報(以下、「見積りC」と称する)を作成する。
また、特定処理によって特定した作業内容が見積りBに含まれている場合には、見積りBと同じ内容からなる新たな見積りCを作成する。
すなわち、診断処理が行われると、指示装置200では、見積りBをもとに、診断結果を反映した新たな作業内容情報として見積りCを作成することとなる。これによって、診断処理の内容を反映する前の作業内容情報が見積りBであって、診断処理の内容を反映した後の作業内容情報が見積りCであると言える。
なお、診断機230において行われる診断処理と同様の診断処理を指示装置200において行うことも可能である。すなわち、指示装置200は診断処理を行う(診断部212)。
そして、この指示装置200は、診断結果を用いて見積りBを更新して新たな見積りCを作成する。このときの情報更新は、診断処理による診断結果において、不具合が生じていないと判断できない車両状態情報に関する作業を用いて見積りBを更新することとなる。
そして、指示装置200は、この診断結果に情報更新前の見積りBと情報更新後の見積りCを対応付けて、診断結果を記憶部205に記憶するほか、管理装置300にも保存する。もちろん、情報更新前の見積りBを情報更新後の見積りCで上書き保存してもよい。
次に、指示装置200は、見積りB若しくは見積りCの作業内容情報に基づく整備サービスの提供を受けるために、利用者による指示をもとに、この見積りB若しくは見積りCの作業内容の作業を行う作業所に関する1または複数の作業所情報を抽出する作業所抽出処理を行う(作業所抽出処理215)。
この作業所抽出処理によって行われる作業所に関する作業所一覧情報は、例えば、記憶部205において予め記憶しておくほか、管理装置300から取得することが可能である。
そして、この作業所一覧情報の中から、見積りB若しくは見積りCに含まれる作業内容の作業を行う、1または複数の作業所情報を抽出する。この作業所一覧情報は、作業所を、作業内容、利用者情報、車両情報をもとに選択可能とした情報であって、その一例を図16(e)に示している。
この作業所情報の抽出処理は、見積りB若しくは見積りCである第2の作業内容情報に、作業内容のほか、利用者情報および車両情報が含まれており、この作業内容、利用者情報、車両情報の少なくとも1つに基づいて1または複数の作業所情報を抽出する処理である。
利用者情報には、図15(a)に示す利用者情報テーブルに示すように、住所(地域)に関する情報があり、また、車両情報には、図15(b)に示す車両情報テーブルに示すように、車両IDや型式などの車両を一意に特定する車両特定情報と、年式や走行距離などの車両の状態を示す車両状態情報とのほか、その車両に対して過去行った作業の履歴が対応づけられていることから、作業所抽出処理では、これらの情報を学習元情報として学習することで、最適な1または複数の作業所情報を抽出する処理を行う。
より詳細には、作業所抽出処理では、作業内容情報に含まれる作業内容などの抽出条件に対して、その作業内容の作業に用いる作業設備情報や作業を行う作業員人数をもとに作業所を抽出し、また、利用者情報の住所(地域)などの抽出条件に対してその住所(地域)の近隣の作業所を抽出し、さらに、車両情報の型式や車種IDなどの抽出条件に対してこの車両に対して作業ができる作業設備情報や作業員などをもとに作業所を抽出する。作業所抽出処理では、これら少なくとも1つの抽出条件に基づいて1または複数の作業所情報を抽出する。
この作業所抽出処理によって作業所が抽出されると、指示装置200では、整備サービスを利用する利用者(作業を依頼する利用者)の過去の作業履歴をもとに、抽出した作業所に優先度を設定する優先度設定処理が行われる。
この優先度設定処理は、抽出条件若しくは抽出条件の組み合わせに応じて、作業所に優先度を設定する処理である。例えば、抽出条件が、作業内容情報に含まれる作業内容である場合、その作業内容の実施可能割合が高い順に高い優先度を設定する。また、抽出条件が、利用者情報の住所(地域)である場合、その住所(地域)に近い順に高い優先度を設定する。さらに、抽出条件が、車両の型式や車種IDである場合、その型式や車種IDの車両に対する作業ができる作業可能割合が高い順に高い優先度を設定する。
また、これらの抽出条件の組み合わせにおいても、AND演算を行って優先度を設定する。
指示装置200は、優先度が設定された作業一覧情報をもとに、車両に対して整備サービスにおける作業を行うことを許可する作業所を指定する。例えば、最も高い優先度が設定された作業所を指定するほか、利用者による操作を受け付けて指定する。
そして、指定された作業所を特定することができる作業所特定情報を、その作業所に作業依頼を行う見積り(第2の作業内容情報)に設定する処理を行う(設定登録部203)。すなわち、見積り(第2の作業内容情報)と指定された作業所とが対応付け、この第2の作業内容情報を記憶する。
もちろん、複数の作業所特定情報を設定することも可能である。
この作業所特定情報は、図16(e)に示すような作業所一覧情報テーブルにおいて指定された情報からなり、作業所を一意に特定することができる情報である。
このような作業所抽出処理によって抽出された作業所情報や、優先度が設定された作業所情報は記憶部205に記憶される。また、指示装置200では、作成日、利用者情報、車両情報に対応付けて記憶部205や管理装置300に記憶している見積りB若しくは情報更新後の見積りCと、その見積りを作成するにあたって用いた作業種別や標準作業のほか、作業所情報を対応付けて記憶する。すなわち、標準作業に関する作業を行った車両が特定することができ、その車両に対する作業の履歴情報(作業履歴情報)を特定して学習することができる。
そして、指示装置200は、所定のタイミングにおいて、上記の第2の作業内容情報(見積りB若しくは見積りC)を、管理装置300に送信して認証要求を行う。この認証要求に対して管理装置300から認証情報が付与された(設定された)を受信することで記憶部205に記憶する。
続いて、指示装置200では、ユーザによる作業所の指定操作を操作部206等で受け付けると、若しくは単一の作業所が抽出されている場合に、その作業所に対する制御装置100に、整備サービスの依頼として、第2の作業所情報(見積りB若しくは見積りC)を送信する(情報処理部202)。
これを受けた制御装置100では、上述するような作業所判断処理や作業内容に基づく作業指示情報の作成処理が行われて、整備サービスにかかる作業が行われることとなる。
これによって、指示装置200では、整備サービスを受けるための作業所(整備工場等)を予め指定することなく、作成した作業内容情報をもとに最適な作業所を指定することができるようになる。
なお、上記例では、作業所抽出処理によって作業所を抽出し、この作業所のいずれかで整備サービスを受けれるように構成しているが、これに限定されることなく、作成した作業内容情報を外部(公開WEBサイト)に公開し、その公開された作業内容情報に対して整備サービスを提供したい1または複数の作業所が、整備サービスの実施希望要求を行うことで抽選によって若しくはオークションによって作業所を指定することができるようにしてもよい。
この処理の詳細な流れを図26のフローチャートに示す。
さらに、指示装置200では、利用者の操作によって、行われた作業に関する作業記録情報が入力若しくは取得すると、作業記録情報を項目ごとに分解して各項目に設定された値を解析する(情報処理部202)。
また、指示装置200では、制御装置100において記憶している、その作業記録簿に対して対応付けて保存している見積り(第1の作業内容情報、第2の作業内容情報)を取得する(取得部204)。
指示装置200は、その見積りの項目ごとに、予め対応付けられた、作業記録情報の項目と比較することで、作業記録簿が、その作業記録簿に対応付けて記憶している見積り(第1の作業内容情報、第2の作業内容情報)に基づくものであるか否かを検証する(見積り比較部214)。
より具体的には、項目同士の値や設定値の比較によって、作業記録簿の項目の値(作業結果情報)が、見積りの項目の値(数量等)に応じたものである場合に、作業記録簿が、その作業記録簿に対応付けて記憶している見積り(第1の作業内容情報、第2の作業内容情報)に基づくものであると検証し、作業記録簿の項目の値が、見積りの項目の値(数量等)に応じたものでない場合に、作業記録簿が、その作業記録簿に対応付けて記憶している見積り(第1の作業内容情報、第2の作業内容情報)に基づくものでないと検証する。
具体的には、指示装置200は、この項目同士の比較によって適正な作業が行われたか否かの判断(適正判断)に用いられる適正判断情報を管理装置300から取得し、項目同士の比較結果が適正判断情報に当てはまるか否かを検証する。すなわち、作業記録簿と、その作業記録簿に対応付けて保存している見積り(第1の作業内容情報若しくは第2の作業内容情報)とが、その適正判断情報に当てはまるか否かを検証する処理が行われる。
前者の場合、見積りに基づく作業が行われたことを示しており、適切な作業であったことを事後的に確認したことを示している。一方で、後者の場合、見積りに基づく作業が行われていない可能性が高いことを示しており、意図しない作業若しくは不正な作業が行われたことを事後的に確認したことを示している。
そして、指示装置200は、この検証結果の出力処理を行う。この出力処理は、指示装置200において表示することともに、管理装置300に送信することも含む。この出力処理では、項目同士の比較によって適正判断情報に当てはまる場合には見積りに基づく作業が行われたことを示す情報を出力し、また、項目同士の比較によって適正判断情報に当てはまらない場合には見積りに基づく作業が行われていないことを示す情報を出力する。
以上のことから、指示装置200において作成される第2の作業内容情報(見積りB若しくは見積りC)は、制御装置100において作成される第1の作業内容情報が有効であるか無効であるか(有効でないことを含む)を判断するために用いられる情報であるほか、整備サービスを受けるために作業所に依頼する作業内容を示す情報としても用いられる。
<管理装置300>
管理装置300は、図3に示すような構成を備えるコンピュータによって構成され、所定のサービスを提供する提供元に設けられた制御装置100と、所定のサービスを受けるための指示、連絡、通信を行う指示装置200と接続可能であって、制御装置100、指示装置200において必要な情報を管理し、当該情報の提供を行う装置である。一例として、管理装置300は、サーバやクラウド装置によって実現される。
この管理装置300には、各種の情報を記憶、管理するDB320が接続されている。
このDB320では、利用者情報、車両情報、各種サービスに関する作業の作業履歴情報、作業内容情報を構成する項目を示す見積り項目情報、基本作業料金や基本作業工数や適正判断情報を含む単価情報、整備サービスを提供する提供元を示す作業所情報、制御装置100又は指示装置200において作成された作業内容情報(見積り情報)、作業所ごとにその作業所において作業内容情報に基づいて作成される作業指示情報のフォーマット情報、作成された作業指示情報、作業指示情報に基づいて作業所において行われた作業の記録を示す作業記録情報(作業整備簿)、作業内容情報と作業記録情報とに基づいて作業内容情報に基づく作業が行われたかを検証した結果を示す検証結果情報、作業種別に対して特定される標準作業を指定した標準作業情報等を記憶する。
この管理装置300では、制御装置100から作業内容情報(第1の作業内容情報)を受信する。また、管理装置300では、指示装置200から作業内容情報(第2の作業内容情報)を受信する。この作業内容情報には、作業内容のほか、利用者情報、車両情報が含まれており、この利用者情報、車両情報をもとに比較対象となる作業内容情報同士を特定する。
例えば、第1の作業内容情報に含まれる利用者情報の利用者IDおよび車両情報の車両IDと、第2の作業内容情報に含まれる利用者情報の利用者IDおよび車両情報の車両IDと、が等しい場合であって、第1の作業内容情報の作成日と、第2の作業内容情報の作成日とが一定期間内にあるときに、比較対象として相互に特定する。
このほか、指示装置200から第1の作業内容情報と第2の作業内容情報を受信するような構成であってもよい。すなわち、制御装置100において作成された第1の作業内容情報を、制御装置100が指示装置200に対して送信し、これを受信した指示装置200がこの第1の作業内容情報と、指示装置200で作成した第2の作業内容情報を管理装置300に送信するものである。
続いて、管理装置300では、第1の作業内容情報と第2の作業内容情報とを比較する比較処理を行う。そして、この比較処理における比較結果として、第1の作業内容情報が第2の作業内容情報に含まれているか否かを検証し、含まれている場合には第1の作業内容情報(見積りA)は適正な見積りであるとの検証結果とし、一方で、比較結果が含まれていない場合、第1の作業内容情報(見積りA)は適正な見積りではなく不要な項目や数量、金額等に問題がある可能性が高いとの検証結果とする。
そして、この比較処理による検証結果(比較結果)の出力処理を行う。この管理装置300では、その比較結果を示す情報(比較結果情報)を制御装置100と、指示装置200に対して出力(送信)するほか、第1の作業内容情報と第2の作業内容情報を受信した指示装置200のみに出力(送信)する。
このときの比較処理として、第1の作業内容情報と第2の作業内容情報それぞれを構成する作業内容の項目、各作業内容の項目に対する単価情報(基本作業料金、基本作業工数など)を抽出し、これらの項目同士、単価情報同士、項目ごとの合計額同士、作業内容情報の総額同士をそれぞれ比較する処理を行う。
この比較処理の詳細を図24に示し、後述する。
この比較処理によって、第1の作業内容情報が第2の作業内容情報に含まれているか否かを判断する判断処理を行い、含まれていると判断する場合、第1の作業内容情報を有効とする比較結果を出力する。また、含まれていないと判断する場合、第1の作業内容情報を無効、若しくは有効としないとする比較結果を出力する。
すなわち、第2の作業内容情報をもとに第1の作業内容情報の検証、認証、評価が行われる。
そして、管理装置300では、第1の作業内容情報と第2の作業内容情報とを対応付けて記録する処理を行う。これらに、比較結果を対応付けて記憶することとしてもよい。
また、管理装置300では、有効とする比較結果が出力された第1の作業内容情報に対して、その第1の作業内容情報のハッシュ値を作成してそのハッシュ値からなる認証情報として設定する。このほか、ハッシュ値作成時の時刻情報を取得して、ハッシュ値と時刻情報とを含むタイムスタンプを作成して認証情報として設定することも可能である。
なお、ハッシュ値とは、第2の作業内容情報に応じて決定される固定値であって第2の作業内容情報が変更されるとその固定値も変更される。
このように、異なる情報をもとに、制御装置100で作成した第1の作業内容情報と、指示装置200で作成した第2の作業内容情報とを比較することで、第1の作業内容の情報の妥当性や信頼性を確認することができるようになる。すなわち、作業所側で特定した作業に対する作業情報を用いて作成された見積りAの客観的な評価が可能となり、利用者による是非の判断のサポートが可能となる。
また、管理装置300では、指示装置200から第2の作業内容情報(見積りB若しくは見積りC)を含む認証要求を受信すると、受信した第2の作業内容情報のハッシュ値を作成してそのハッシュ値と要求元の指示装置200を指定した認証情報として設定する。これによって、要求が行われた指示装置200によって作成されたことを示す認証情報が設定されることとなる。このほか、ハッシュ値作成時の時刻情報を取得して、ハッシュ値と時刻情報とを含むタイムスタンプを作成して認証情報として設定することも可能である。
このほか、管理装置300が外部装置400である認証局に認証要求を行い、外部装置400が、上記のような認証情報の設定処理を行い、その情報を応答するような構成としてもよい。
そして、管理装置300では、認証情報を設定した第2の作業内容情報を認証要求元の指示装置200に送信する。また、管理装置300では、認証情報を設定した第2の作業内容情報を、認証要求元の指示装置200を対応付けて記憶装置に記憶する。
図3は、上記の制御装置100、指示装置200、管理装置300それぞれをコンピュータによって実現する場合のハードウェア構成の一例を説明する。もちろん、各装置における機能を、複数の装置によって実現することも可能である。
図3に示すように、コンピュータ100、200、300は、プロセッサ901と、記憶装置902と、I/F903と及び表示装置904を備える。
プロセッサ901は、記憶装置202に記憶されているプログラムを実行することによりコンピュータ100、200、300における処理を制御する。例えば、制御装置、指示装置、管理装置が備える各機能部、処理部は、記憶装置902に記憶されたプログラムを、プロセッサ200が実行することにより実現する。プログラムは、コンピュータ100、200、300によって実行されるものである。
記憶装置902は、プロセッサ901によって実行されるプログラムのソースコードやプログラムの実行時に必要となるデータを一時的に記憶し、例えばRAM、ROM、ハードディスクドライブ(HDD)やフラッシュメモリなどの揮発性または不揮発性の記憶媒体である。
この記憶装置902は、基本ソフト(OS)や上記各構成を実現するための各種プログラム、設定情報、テーブル等を記憶するデータベースでもある。
プロセッサ901は、これらのログラム、設定情報、テーブル情報等を読込み、実行することで各種機能を実現する。
I/F903は、キーボードやマウス、タッチパネル、各種センサ、ウェアラブル・デバイスなどの、ユーザからの入力を受け付けるための入出力インターフェースであり、コンピュータ100、200、300の外部装置からデータの入出力を行うインターフェースであり、コンピュータ100、200、300の外部装置と有線または無線によって通信網を介してデータ通信を行うための通信インターフェースである。
表示装置904は、各種の情報を表示する装置である。具体例として、液晶ディスプレイ、有機EL(EleCtro-LuminCe)ディスプレイなどであって、ウェアラブル・デバイスでもよい。入出力インターフェースとこの表示装置210とを兼ね備えたタッチパネル、タッチ操作入力装置としてもよい。
図4、図5、図6、図7、図8は、本発明の実施の形態における管理システムで行われる処理遷移を示すシーケンス図である。管理システムを構成する制御装置100、指示装置200、管理装置300による処理シーケンスを示す。
図9、図10、図11、図12、図13は、本発明の実施の形態における管理システムを構成する指示装置に表示される画面の例を示す図である。
以下では、図4~図13を参照しながら説明する。
図4に示すシーケンス図は、利用者が所定のサービスを利用する利用先となる作業所を指定し、その作業所に対応する制御装置100において行われる処理と、その制御装置100において行われた処理の結果を利用者が利用する指示装置200において確認する処理とが含まれ、制御装置100において行われた処理に基づいて制御装置100が設けられた作業所にて作業が行われる処理遷移である。
作業を行う作業所に対応付けられた制御装置100ではユーザ操作によってログイン処理が行われる(S401)。このログイン処理が行われると管理装置300との通信によって管理装置300でのログイン処理(S402)と連動して管理装置300が利用者情報、車両情報を特定して送信(S403、S404)し、制御装置100がこれを受信して特定する(S405)。制御装置100では、サービス提供装置120等を用いて車両診断処理、車両の状態を確認する処理が行われる(S406)。
このとき、制御装置100では、車両の診断処理、車両の状態確認処理の結果である車両状態情報と、利用者が希望するサービス内容(具体的には、整備サービスに点検内容や修理内容)とに基づいて、必要な作業を特定し、その特定した作業に関する第1の作業内容情報(見積りA)を作成して保存する(S407)。
なお、この見積りAの作成処理は、制御装置100と管理装置300とが連動して、管理装置300が見積りAの作成に必要な情報(車両の状態情報に対する作業の一覧情報、作業にかかる単価情報等)を提供して行われ、制御装置100と管理装置300とにおいて見積りAを保存する保存処理が行われる。
この時点において、作業所から利用者に対して、作成した見積りAが提供される。この提供方法としては、各種のソーシャルネットワークサービスやメール等の電子通信媒体を介するほか、記憶媒体を介した方法等があり、その方法は問わない。
また、利用者が操作する指示装置200においてもログイン処理(S408)が行われ、管理装置300から利用者情報、車両情報を受信して特定し(S409)、サービスにおいて利用者が希望するサービス内容の種別を指定する(S410)。また、指示装置200では、利用者が希望するサービス内容の種別に対するサービスプランを選択する(S411)。
具体的には、図9(a)に示すログイン画面において、利用者IDとパスワードが入力されると、その利用者IDとパスワードが指示装置200から管理装置300に送信されて利用者を認証する。続いて、図9(b)に示す処理選択画面において「見積り作成」のボタンが操作されると、図9(c)に示す指示画面が表示される。
図9(c)に示す指示画面では、認証された利用者の利用者情報と、その利用者情報と対応付けられた車両情報が表示され、作業種別の選択が可能となっている。この作業種別として、「修理」を選択して「OK」ボタンを操作すると図9(d)に示すような修理内容選択画面が表示され、作業種別として、「点検」を選択して「OK」ボタンを操作すると図9(e)に示すような点検種別内容選択画面が表示される。
図9(d)に示す修理内容選択画面では、修理の内容として、どのような修理を行うのか修理種別を指定することができ、「鈑金」の修理種別が選択された例を示している。この図9(d)に示す画面で「次へ」のボタンを操作すると図10(A)に示すような鈑金の修理種別におけるプランを選択する画面が表示される。
また、図9(e)に示す点検種別選択画面では、点検の内容として、どのような点検を行うのか点検種別を指定することができ、「車検」「3年」が選択された例を示している。この図9(e)に示す画面で「次へ」のボタンを操作すると図10(c)に示すような点検の修理種別におけるプランを選択するが表示される。
そして、指示装置200では、利用者情報、車両情報のほか、種別、プランの情報を用いて利用者が車両に対して希望するサービスにかかる作業の作業内容情報(見積りB)を作成する(S412)。
なお、この見積りBの作成処理においても、指示装置200と管理装置300とが連動して、管理装置300が見積りBの作成に必要な情報(車両の状態情報に対する作業の一覧情報、作業にかかる単価情報等)を提供して行われ、指示装置200と管理装置300とにおいて見積りBを保存する保存処理が行われる。
より具体的には、修理の内容が指定された場合、図10(a)に示すプラン選択画面によって表示された複数のプランからいずれかのプランが選択される操作されると、図10(b)に示すようなその選択した内容が表示され、この図10(b)に示す確認画面では、修理作業を依頼する車両の画像を登録(入力)することも可能である。
さらに、この図10(b)に示す確認画面では、登録された画像から車両を診断し、車両の損傷個所を特定し、特定した箇所を正常な状態の画像と比較することで損傷度合いを測定する損傷診断処理を行うことも可能である。
そして、図10(b)に示す「作成」のボタンが操作されると、利用者情報、車両情報、作業種別、作業種別に対する作業プラン、車両の画像、簡易診断結果に基づいて、第2の作業内容情報(見積りB)を作成する作成処理が行われる。
また、点検の内容が指定された場合、図10(c)に示すプラン選択画面によって表示された複数のプランからいずれかのプランが選択される操作されると、図10(d)に示すようなその選択した内容が表示され、この図10(d)に示す確認画面では、修理作業を依頼する車両の画像を登録(入力)することも可能である。
さらに、この図10(d)に示す確認画面では、登録された画像から車両を診断し、車両の損傷個所を特定し、特定した箇所を正常な状態の画像と比較することで損傷度合いを測定する損傷診断処理を行うことも可能である。
そして、図10(d)に示す「作成」のボタンが操作されると、利用者情報、車両情報、作業種別、作業種別に対する作業プラン、車両の画像、簡易診断結果に基づいて、第2の作業内容情報(見積りB)を作成する作成処理が行われる。
以上のような操作によって、第2の作業内容情報(見積りB)が作成されると、図11(a)に示すような見積結果画面が表示される。この図11(a)は、図10(d)に示す点検作業の確認画面において「作成」のボタンが操作されることで表示される画面である。なお、図10(b)に示すような鈑金作業の確認に画面においても図11(a)と同様の画面が表示されるものであり、説明を省略する。
この図11(a)に示す見積結果画面では、利用者情報、車両情報、選択された車両種別、選択されたプランに加えて、見積り内容が表示される。なお、この図11(a)に示す画面では、これらの内容を含む二次元コードも作成されて表示されている。
この図11(a)に示すような画面において「見積保存」のボタンを押下すると上記の情報を含む第2の作業内容情報(見積りB)が保存される。
続いて、指示装置200では、指示装置200における診断処理を行って診断結果を取得すること、若しくは外部の診断機によって行われた診断処理の診断結果を取得することが行われると(S413)、指示装置200と制御装置100との連動によって、その診断結果に基づく作業を特定する処理を行い、その作業の作業内容を踏まえて見積りBを更新して新たな作業内容情報として見積りCを作成する処理を行う。また見積りCを指示装置200および管理装置300に保存する処理を行う(S414)。
見積りCが作成された場合、見積りBは更新されているため、見積りCで見積りBが上書き保存されて保存されている。なお、上記の診断処理は任意の処理であって、診断処理が行われていない場合には見積りBが保存されており、診断処理が行われた場合には見積りBに代えて見積りCが保存されている。
このことから、制御装置100においては制御装置100で作成した見積りAが保存され、指示装置200においては指示装置200で作成した見積りB若しくは見積りCが保存され、管理装置300においては制御装置100と指示装置200で作成した見積りAと、見積りB若しくは見積りCとが保存されている。
より具体的には、図11(a)に示す見積表示画面で「診断処理を行う」のボタンを操作すると、診断機が指示装置200に接続されている場合には診断機で行われた診断処理の結果を取得する。また、診断機が指示装置200に接続されていない場合には指示装置200によって行われた診断処理の結果を取得する。
その診断処理の結果を図11(b)の診断結果表示画面に表示する。
図11(b)に示す診断結果表示画面では、車両の診断処理を行った結果の一例として、「エバポシステム診断」において「パージ不良」の不具合と、「車速センサ」の診断において「NG」の不具合が表示されている。
この図11(b)に示す診断結果表示画面において「反映」のボタンを操作すると、指示装置200は、上記の処理によって作成した第2の作業内容情報(見積りB)において、これらの診断結果に基づく作業を行うことが含まれているか否かを判断する処理を行い、この判断処理の結果、この作業が見積りBに含まれていない場合にはこの作業を見積りBに含める情報更新処理を行い、見積りBに対する新たな見積りCを作成して保存する。また、この判断処理の結果、この作業が見積りBに含まれている場合には見積りBと同じ内容からなる新たな見積りCを作成して保存する。
いずれの判断結果においても、診断処理が行われると、見積りBに代えて新たな見積りCが作成されることとなる。
図11(c)に示す見積表示画面は、前者の場合(作業が見積りBに含まれていない場合)における見積りCの内容を示す画面である。すなわち、見積りBの内容に加えて、診断処理による診断結果の作業を反映した見積りCが表示されている。
この図11(c)に示す見積表示画面の「保存」ボタンを操作すると、指示装置200は、利用者情報、車両情報、作業種別、作業プラン、見積り内容を対応付けて保存する。
このように、制御装置100で作成された見積りAと指示装置200で作成された見積りB若しくは見積りCそれぞれが保存された状態において、指示装置200を用いて見積りの確認指示が行われると、指示装置200では、見積りAを制御装置100若しくは管理装置300から読み込む(S415)。
図9(b)に示すような処理選択画面において「見積り確認」ボタンが操作されると、図12(a)に示すような画面が表示される。この図12(a)に示す画面では、指示装置200で直前に作成した見積りB若しくは見積りCが表示され、比較する対象の見積りAを指定することが可能な画面である。
その指定方法として、見積りAに添付されたその見積りAの内容を含む二次元コードを読み取る方法と、見積りAのデータをアップロードする方法が示されている。
指示装置200では、比較する見積りAと見積りC(ここでは一例として見積りCとする)が指定されると、見積りAと見積りCとの比較処理が行われる(S416)。そして、指示装置200ではその比較処理の比較結果を出力して(S417)、保存する(S418)。
具体的には、図12(a)に示す画面において「比較する」というボタンを操作すると、比較処理が行われてその比較結果として図12(b)に示すような比較結果を示す画面が表示される。
この図12(b)では、比較した見積りそれぞれを識別する情報と、その比較結果として、見積りを構成する項目ごとの一致割合、各項目に設定された数量の一致割合、各項目に設定された単価の一致割合、各項目の金額の一致割合が表示されているほか、これら全体を加味した総合結果がランク表示され、また比較結果を示すコメントが表示されている。
利用者はこれらをもとに、作業所が作成した見積りAが、車両情報やこの車両情報をもとにした履歴情報に基づく客観的な見積りCを踏まえて、信憑性のあるものであるか否か、妥当性を有するものであるかを確認することが可能となる。
つまり、所定のサービスにかかる専門的な知識がない若しくは少ない利用者であっても、客観的に、作業所の作成した見積りAを評価することができ、納得した上で作業の依頼を行うことができる。反対に、専門的な作業であっても、作業所は、客観的にも担保された見積りであることを証明できる。
このようにして見積りの比較処理が行われると、指示装置200では、ユーザによる操作を受け付けて(S419)、管理装置300を介して制御装置100に見積りAに基づく作業の依頼(指示)を行う。このとき、管理装置300では、依頼元、依頼先、依頼する見積りAの内容を対応付けて保存する(S420)。
具体的には、図9(b)に示す処理選択画面に示す「作業依頼」のボタンを利用者が操作すると、図13(a)に示すような依頼先選択画面が表示され、この依頼先選択画面では、依頼する見積りAの内容が示されており、また、依頼先として見積りAが作成された作業所のみが表示されている。
制御装置100では、依頼を受けた見積りAが自制御装置100で作成したものであるかを確認し(S421)、自制御装置100で作成したものである場合に、依頼された見積りAに基づき、作業所での作業に用いる作業指示情報を作成し(S422)、その作業指示情報に基づいて作業を行う(S423)。また、制御装置100では、その作業が完了すると、その作業の内容を記録した作業記録簿を作成して保存する。
図5に示すシーケンス図は、利用者が所定のサービスを利用する利用先となる作業所を指定し、その作業所に対応する制御装置100において行われる処理と、その制御装置100において行われた処理の結果を利用者が利用する指示装置200からの指示に基づいて管理装置300が確認する処理とが含まれ、制御装置100において行われた処理の結果に基づいて制御装置100が設けられた作業所にて作業が行われる処理遷移である。
図5に示すS401~S414に示す処理は図4に示すS401~S414と同一であるため説明を省略する。
すなわち、これらの処理によって、管理装置300では、見積りAと、見積りB若しくは見積りCとが保存された状態となっている。
この状態において、利用者が指示装置200を用いて、見積りAと、それに対応する見積りB若しくは見積りCを指定する処理を行うと、管理装置300では、見積りAと見積りC(ここでは一例として見積りCとする)との比較処理が行われる(S502)。そして、管理装置300では、その比較処理の比較結果を指示装置200に出力して(S502)、保存する(S503)。
このとき、指示装置200では、管理装置300から受信した比較結果を出力する処理を行う(S504)。例えば、指示装置200の表示装置(表示部)に表示出力する。
管理装置300では、比較処理の比較結果として、第1の作業内容情報(見積りA)が第2の作業内容情報(見積りB若しくは見積りC)に含まれている場合、すなわち、見積りAは適正な見積りであるとの検証結果である場合、見積りAに作成した認証情報を設定し(S505)、この認証情報が設定された見積りAと見積りB若しくは見積りCを対応付けて保存する(S506)。
また、管理装置300では、認証情報が設定された見積りAを指示装置200に送信し、指示装置200はこの見積りAと見積りB若しくは見積りCとを対応付けて保存する(S507)。
なお、このS505に示す、認証情報を設定する処理は任意であって、必ずしも実施する必要はなく、その場合、管理装置300は指示装置200に比較結果を送信するだけでよい。これによって、その比較結果を受けた指示装置200では依頼した見積りCに対する結果を保存することとなる。
続いて、指示装置200では、ユーザによる依頼操作を受け付けると(図9(b)に示す処理選択画面で「作業依頼」のボタンの操作を受け付けると)、管理装置300を介して作業を依頼する作業所に対応する制御装置100に、認証情報が設定された見積りAを送信して作業依頼を行う(S508)。
このとき、管理装置300では依頼に関する情報として、依頼元、依頼先、依頼日と認証情報が設定された見積りAとを対応付けて保存する。
また、制御装置100では、依頼を受けた見積りAが自制御装置100で作成したものであるかを確認し(S509)、自制御装置100で作成したものである場合に、依頼された見積りAに基づき、作業所での作業に用いる作業指示情報を作成し(S510)、その作業指示情報に基づいて作業を行う(S511)。また、制御装置100では、その作業が完了すると、その作業の内容を記録した作業記録簿を作成して保存する。
図6に示すシーケンス図は、利用者が所定のサービスを利用する利用先となる作業所を指定し、その作業所に対応する制御装置100において行われる処理と、その制御装置100において行われた処理の結果を利用者が利用する指示装置200からの指示に基づいて管理装置300が確認する処理とが含まれ、指示装置200において行われた処理の結果に基づいて制御装置100が設けられた作業所にて作業が行われる処理遷移である。
図6に示すS401~S414に示す処理は図4に示すS401~S414と同一であるため説明し、S501~S504に示す処理は図5に示すS501~S504と同一であるため説明を省略する。すなわち、これらの処理によって、管理装置300では、見積りAと、見積りB若しくは見積りCとが保存され、見積りAと見積りCとの比較処理が行われて保存されている。
この状態において、見積りAが見積りCに含まれている場合、管理装置300は、見積りCに作成した認証情報を設定し(S601)、この認証情報が設定された見積りCと見積りAとを対応付けて保存する(S603)。そして、管理装置300は、この見積りCを指示装置200に送信する。
これによって、指示装置200では、認証情報が設定された見積りCを保存する(S602)。
続いて、指示装置200では、ユーザによる依頼操作を受け付けると(図9(b)に示す処理選択画面で「作業依頼」のボタンの操作を受け付けると)、管理装置300を介して作業を依頼する作業所に対応する制御装置100に、認証情報が設定された見積りCを送信して作業依頼を行う(S604)。
このとき、管理装置300では、作業の依頼先である制御装置100で指定されているフォーマットに認証情報が設定された見積りCを変換し(S605)、依頼先の作業所に対応する制御装置100に見積りCを送信する。
制御装置100では、作業依頼を受け付け、その作業依頼された見積りの種別を判断する。そして、見積り種別が自制御装置において作成した見積りAに基づくものではなく、見積りCに基づく作業依頼であると判断する場合、その見積りCに認証情報が設定されているかを確認する。
見積りCに認証情報が設定されている場合、制御装置100では、その認証情報が正しいものであるかを管理装置300に問い合わせて管理装置300において行われた判定処理(S607)の結果を踏まえて、判断する(S606)。
認証情報が正しいものであると判断された場合、制御装置100では、依頼された見積りCに基づき、作業所での作業に用いる作業指示情報を作成し(S608)、その作業指示情報に基づいて作業を行う(S609)。また、制御装置100では、その作業が完了すると、その作業の内容を記録した作業記録簿を作成して保存する。
図7に示すシーケンス図は、作業所にて行われた作業の作業内容を記録する作業記録簿(作業記録情報)が、その作業記録簿の記録にあたって行われた作業に関する作業内容情報(見積り)に基づくものであるかを検証する処理遷移である。
図7に示すS402~S414(S405、S406、S407は除く)に示す処理は図4に示すS402~S414(S405、S406、S407は除く)と同一であるため説明を省略する。すなわち、これらの処理によって、管理装置300では、見積りB若しくは見積りCが保存されている。
この状態において、図9(b)に示す処理選択画面に示す「作業依頼」のボタンを利用者が操作すると、指示装置200では、管理装置300から依頼先となる作業所の候補情報を取得する(S701)。その候補情報から利用者情報、車両情報をもとに車両に対する見積りB若しくは見積りCに基づく作業を依頼する作業所情報を検索して表示する(S702)。
さらに指示装置200は、ユーザによる操作を受け付けて作業依頼を行う作業所に対応する制御装置100への依頼にあたって、管理装置300に見積りCと依頼先の作業所の情報を送信する(S703)。また、指示装置200では、この依頼先の作業所情報を対応付けた見積りCを保存する(S704)。
上記の作業を依頼する作業所情報を検索処理(S702)では、管理装置300において記憶している作業の履歴情報を学習元情報として学習し、見積りに含まれる作業を行うことが可能な作業所情報を抽出する。
指示装置200では、受信した作業依頼を行う候補先を画面表示し(図13(b))、利用者による操作によって指定された依頼先に対して作業依頼を行う。
このとき管理装置300では、依頼元、依頼先、依頼する見積りCの内容を対応付けて保存し、その依頼先となる作業所と、見積りCの内容を特定する(S705)。そして、特定した依頼先の作業所に応じたフォーマットへ見積りCを変換する(S706)。
具体的には、図9(b)に示す処理選択画面に示す「作業依頼」のボタンを利用者が操作すると、図13(b)に示すような依頼先選択画面が表示され、この依頼先選択画面では、依頼する見積りCの内容が示されており、また、依頼先として3つの候補となる作業所が表示されている。
管理装置300は、依頼先の作業所に対応する制御装置100との間で依頼確認処理を行う(S707)。
この依頼確認処理は、作業依頼先のフォーマットに変換された見積りCを制御装置100に送信し、その制御装置100に対応する作業所では見積りCに基づく作業が可能であるかを確認してその結果を管理装置300に応答する。
このとき、作業可能である場合、制御装置100では、依頼された見積りCに基づき、作業所での作業に用いる作業指示情報を作成し(S708)、その作業指示情報に基づいて作業を行う(S709)。また、制御装置100では、その作業が完了すると、その作業の内容を記録した作業記録簿を作成して保存する。
その一方で、作業可能ではない場合、制御装置100は管理装置300にその旨を応答し、管理装置300が指示装置200にその旨を回答する。このとき指示装置200では、他の依頼先を選択して再度、作業依頼を行うこととなる。
上記のS701、S702の処理に代えて、見積りのオークションを行い、オークションによって落札された依頼先に依頼するようにしてもよい。この場合の詳細な流れを図26のフローチャートに示し、後述する。
図8に示すシーケンス図は、図4~図7に示す各シーケンス図の制御装置100において行われる、作業に関する処理(S423、S511、S609、S709)の後に行われる処理遷移を示している。
制御装置100において作業に関する処理が行われると、制御装置100では、その作業に関する作業記録情報を作成し、この作業記録情報を作業の元となった見積り(第1の作業内容情報若しくは第2の作業内容情報)と対応付けて保存する(S801)。
これによって、制御装置100では、対応する作業所において実際に行われた作業の内容を記録する作業記録情報と、その作業のものとなった見積りとが対応付けられていることとなり、言い換えれば、見積りがどのような作業を行う必要があるのかを指示する指示情報であり、作業記録情報が実際にどのような作業を行ったのかを記録した記録情報である。
続いて、制御装置100は、管理装置300に、作業記録情報と見積りとを送信し、管理装置300では、作業を行った車両に対する作業記録情報が、見積りに基づくものであるか否かを検証する検証処理を行う(S803)。
そして、その検証処理の検証結果を制御装置100と指示装置200の少なくともいずれか一方に出力する(S804)。これを受けて、制御装置100、指示装置200はその検証結果を出力する(S805、S806)。
また、管理装置300において行われる検証処理(S803)および出力処理(S804)の詳細な処理は以下の通りである。
作業記録情報と見積りとが対応付けられて保存している状態において、管理装置300は、作業記録情報が、作業内容情報を基準とした適正判断情報に当てはまるか否かを検証する。この適正判断情報は、車種ごとに設定された情報であって、適正であると判断する値若しくは範囲を、作業記録情報の項目ごとに設定された情報である。
この適正判断情報に当てはまる場合、見積り(第1の作業内容情報若しくは第2の作業内容情報)に基づく作業が行われたことを出力し、反対に、適正判断情報に当てはまらない場合、見積り(第1の作業内容情報若しくは第2の作業内容情報)に基づく作業が行われていないことを出力する。
例えば、作業内容情報の項目で指定された値(例えば、オイル量5,000ml)を中心として、この項目(オイル量)からの誤差(例えば、前後100ml)の適正範囲内の値が、作業記録情報として記録されているかを検証する処理である。この場合、作業としてオイル交換されたオイル量が、4,900ml~5,100mlの範囲であれば適正であると判断し(見積りに基づく作業が行われたことを出力し)、この範囲外であれば適正であると判断しない(見積り(第1の作業内容情報若しくは第2の作業内容情報)に基づく作業が行われていないことを出力する)。
図15は、本発明の実施の形態における管理システムで用いる利用者情報テーブル、車両情報テーブルの一例を示す図である。
図15(a)には、利用者情報テーブルが示されており、この利用者情報テーブルは、利用者ID、利用者名、住所(地域)、家族情報、利用者ランクの各項目によって構成され、これらの項目はそれぞれが対応付けられて記憶されていることを示す。
利用者IDは利用者を識別する情報であり、利用者ランクは利用者がサービスを利用した回数等に応じて設定されるランキング情報であり、一般的には多くサービスを利用するほど高いランクが設定される。このランキング情報は、作業所における作業の順番や見積りにかかる費用の算出に用いられ、高いランクであるほど優先した作業の順番が設定され、多くの割引を受けられる。
図15(b)には、車両情報テーブルが示されており、この車両情報テーブルは、車両ID、型式、車種ID、年式、走行距離、メーカー、登録年度、車両画像ID、利用者ID、作業履歴IDの各項目によって構成され、これらの項目はそれぞれが対応付けられて記憶されていることを示す。
車両画像IDは、車両IDで識別される車両に関する画像のファイルを識別する情報であり、利用者IDは、車両IDによって識別される車両の利用者(所有者)を識別する情報であり、作業履歴IDは、車両IDによって識別される車両に対して行った作業の履歴情報を示すものである。
図16は、本発明の実施の形態における管理システムで用いる車両画像情報テーブル、作業履歴情報テーブル、作業所一覧情報テーブルの一例を示す図である。
図16(c)には、車両画像情報テーブルが示されており、この利用者情報テーブルは、車両画像ID、名称、撮影日時、撮影者、撮影場所、保管場所の各項目によって構成され、これらの項目はそれぞれが対応付けられて記憶されていることを示す。
車両画像IDは、車両を撮像したファイルの画像を識別する情報であって、これに対応するファイル名を名称に示されている。保管場所には、画像にアクセスできるアクセス情報(URL)が示されている。
図16(d)には、作業履歴情報テーブルが示されており、この作業履歴情報テーブルは、作業履歴ID、作業内容、作業者、作業日、見積りID、車両ID、作業ステータス、次回作業推奨日、次回推奨作業内容の各項目によって構成され、これらの項目はそれぞれが対応付けられて記憶されていることを示す。
作業履歴IDは、作業履歴を識別する情報であって、この作業IDにより識別される作業を行った作業者、作業日が対応付けられ、この作業を行う元となった見積りの識別情報が見積りIDに示されている。また、この作業を行う対象の車両の識別情報が車両IDに示されており、作業ステータスに作業状況が示されている。また、次回作業推奨日は、作業日の情報をもとに計算される次回に作業を行うことを推奨する日であり、次回推奨作業内容は、次回推奨日に行うことを推奨する作業の内容を示している。
図16(e)には、作業所一覧情報テーブルが示されており、この作業所一覧テーブルは、作業所ID、名称、住所(地域)、作業者情報、作業設備情報、予約情報IDの各項目によって構成され、これらの項目はそれぞれが対応付けられて記憶されていることを示す。
作業所IDは、作業所を識別する情報であって、その作業所の所在が住所(地域)に示されている。また、その作業所で作業を行う作業者が作業者情報に示されており、その作業所に設けられた作業設備(リフトアップ装置、タイヤ交換装置等)を作業設備情報に示されている。
また、この作業所IDには、その作業所の予約情報IDが対応付けられており、この予約情報IDは他の予約システムと予約情報を連携する識別情報である。
図17は、本発明の実施の形態における管理システムで用いる見積り情報テーブル、単価情報テーブルの一例を示す図である。
図17(f)には、見積り情報テーブルが示されており、この見積り情報テーブルは、見積りID、作成者、作成日、車両ID、見積り内容、利用者希望条件・指定項目の各項目によって構成され、これらの項目はそれぞれが対応付けられて記憶されていることを示す。
見積りIDは、見積りを識別する情報であって、その見積り行った対象となる車両を車両IDに示しており、見積りの具体的な内容を見積り内容に示している。また、見積りを作成するにあたって、利用者により指定された希望条件を利用者希望条件・指定項目に示している。
図17(g)には、単価情報テーブルが示されており、この単価情報テーブルは、車種ID、作業内容ID、作業内容、基本作業料金、特殊作業料金、基本作業工数、関連作業、適正判断情報の各項目によって構成され、これらの項目はそれぞれが対応付けられて記憶されていることを示す。
車種IDごとに、作業内容ID、作業内容、基本作業料金、特殊作業料金、基本作業工数、関連作業、適正判断情報が対応付けられており、適正判断情報は、単価情報である基本作業料金、特殊作業料金、基本作業工数をもとに、作業記録簿が見積りに基づくものであるか否かを検証するために用いられる。
図18~図26は、本発明の実施の形態における管理システム1において行われる処理の流れを示すフローチャートである。
図18は、制御装置100において行われる見積り作成処理であって、見積り作成の対象となる利用者情報の入力、および車両情報の入力が行われるほか、制御装置100へのログイン処理(S1801)後、利用者IDや車両ID(型式、車台番号を含む)に対する利用者情報、車両情報を取得する(S1802)。
これによって、所定のサービスを行う対象となる車両とその車両の利用者が特定された状態となる。
続いて、制御装置100では、車両の車両状態を診断する処理による診断結果として車両状態情報を取得する(S1803)。この車両状態情報は、制御装置100に対応する作業所において車両を診断する診断装置(診断機)から取得した情報のほか、作業を行う作業者によって計測した計測値等を取得する。
制御装置100では、この車両状態情報、車両に対する作業履歴、利用者の依頼内容(依頼事項)など少なくとも1つの情報をもとにその車両に対して必要な作業を特定し(S1804)、その特定した作業に対する作業内容を示す作業情報を用いてその作業にかかる第1の作業内容情報(見積りA)を作成する(S1805)。
このときの車両に対する作業履歴情報として、管理装置300において記憶するその車両に対する作業履歴情報を用いるほか、過去に記録した作業記録情報(作業記録簿)を用いることも可能である。
そして、制御装置100では、その車両情報と利用者情報とに対応付けて第1の作業内容情報を対応付けて制御装置100および管理装置300で保存する(S1806)。
図19は、制御装置100において行われる自社・他社見積りによる作業処理であって、見積りに基づく作業の作業依頼やその他の情報(検証結果情報等)を受信することで処理が開始される。この作業依頼に含まれる見積りが、制御装置100に対応する作業所(自作業所)とは異なる他の作業所(他作業所)にて作成された見積りであるか否かを反する(S1901)。
以下は、他作業所にて作成された見積りに基づく作業依頼が行われたときの処理を示している。
他の作業所にて作成された見積りに基づく作業依頼である場合(S1901でYES)、制御装置100は、続いて、その見積りに設定された、作業を行う作業所情報が自作業所であるか否かを判断する(S1902)。すなわち、見積りB若しくは見積りCに基づく作業依頼であるときの処理である。以下では、一例として見積りC(診断処理の診断結果を反映した見積り)に基づく作業依頼について説明する。
なお、作業を行う作業所情報が自作業所でない場合(S1902でNO)は、送信先を間違っていると考えられるため送信元に対してエラー通知を行い、S1915における作業記録情報に基づく見積りの検証処理へと移行する。
作業を行う作業所情報が自作業所である場合(S1902でYES)、制御装置100は、続いて、作業依頼された見積りが、認証情報が設定された認証済みの見積りであるか否かを判断する(S1903)。認証済みの見積りである場合(S1903でYES)、制御装置100は、管理装置300との相互通信によって認証情報が正しいものであるか否かを確認する確認処理を行う(S1904)。
この確認処理にて認証情報が正しいものであることが確認できない場合には作業依頼された作業内容の作業を実施することができない旨のエラーを送信元に応答して処理を終了する。
確認処理によって、認証情報が正しいものであることが確認できると、または見積りが認証済みの見積りではない場合に、制御装置100は、続いて、その見積内容に含まれる作業内容を確認してその作業内容に基づく作業を受任する(作業を請け負う)か否かを判断する(S1905)。
作業を受任しないと判断する場合(S1905でNO)、制御装置100は、S1915における作業記録情報に基づく見積りの検証処理へと移行する。また、作業を受任すると判断する場合(S1905でYES)、制御装置100は、作業依頼された見積りCに基づく作業指示情報を作成し(S1906)保存する(S1907)。
続いて、制御装置100は、作成した作業指示情報に基づく作業の作業管理を行う(S1908)。この作業管理は、制御装置100に対応する作業所の作業環境ごとに異なる作業の管理手法であって、作業を行う作業工程、作業者、作業場所、作業に必要な工具等の作業に必要な作業環境・手順の設定を行う。
そして、制御装置100は、この見積りCに基づいて作業が行われると、この作業の作業記録情報と、見積りCとを対応付けて保存する(S1909)。
次に、以下では、自作業所にて作成された見積りに基づく作業依頼が行われたときの処理を示している。
自作業所が作成した見積りに基づく作業依頼であるか否かの判断処理(S1910)において、自作業所が作成した見積りであると判断しない場合(S1910でNO)、見積りを作成した作業所が不明などのケースであることから、制御装置100は、送信元にエラー通知を行って、S1915における作業記録情報に基づく見積りの検証処理へと移行する。
自作業所が作成した見積りであると判断する場合(S1910でYES)、制御装置100は、作業依頼された見積りCに基づく作業指示情報を作成し(S1911)保存する(S1912)。
続いて、制御装置100は、作成した作業指示情報に基づく作業の作業管理を行う(S1913)。そして、制御装置100は、この見積りCに基づいて作業が行われると、この作業の作業記録情報と、見積りCとを対応付けて保存する(S1914)。
自作業所で作成した見積りである場合、S1903に示すような認証の有無やS1905に示すような受任の可否を判断するの処理を行うことは必ずしも必要ではなく、もちろんこれらの処理を行ってもよい。
続いて、制御装置100は、管理装置300から作業記録情報をもとに見積りの検証結果情報を受信したか否かを判断する(S1915)。この作業記録情報をもとに見積りの検証結果の情報は、管理装置300にて図23に示すような処理が行われて受信した情報である。
管理装置300から作業記録情報をもとに見積りの検証結果を受信した場合(S1915でYES)、制御装置100は、その検証結果情報を保存・出力(表示)し(S1916)、管理装置300から作業記録情報をもとに見積りの検証結果を受信していない場合(S1916でNO)は処理を終了する。
図20は、指示装置200において行われる見積り作成処理であって、見積り作成の対象となる利用者情報の入力、および車両情報の入力が行われるほか、指示装置200へのログイン処理(S2001)後、利用者IDや車両ID(型式、車台番号を含む)に対する利用者情報、車両情報を取得する(S2002)。
これによって、所定のサービスを行う対象となる車両とその車両の利用者が特定された状態となる。
続いて、指示装置200では、作業種別を受け付け(S2003)、その作業種別に対してその作業種別に対する作業が特定された標準作業を特定する(S2004)。また、指示装置200は、その作業種別ごとの標準作業をもとに、利用者が選択可能な作業プランを表示する(S2005)。
そして、指示装置200は、選択された作業プランにおける作業と、車両情報とを用いて見積りBを作成し(S2006)、その見積りBに利用者情報、車両情報を対応付けて保存する(S2007)。
図21は、指示装置200において行われる診断処理であって、指示装置200で行う診断処理による診断結果を取得する方法、および診断機で行われた診断処理を指示装置200が受信する方法がある。
指示装置200では、診断要求(診断操作)を受け付けたか否かを判断する(S2101)。
診断要求されるまで待ち(S2101でNO)、診断要求を受け付けると(S2101でYES)、指示装置200は、続いて、その診断要求が診断機からの要求であるか否かを判断する(S2102)。
その診断要求が診断機からの要求である場合(S2102でYES)、指示装置200は、診断機との接続確認を行い(S2103)、診断機に対して診断指示を行う(S2104)。これによって、指示装置200は、診断機から診断結果を受信したか否かを判断し(S2105)、診断結果を受信するまで待機する(S2105でNO)。
また、診断機から診断機を受信すると(S2105でYES)、指示装置200は、受信した診断結果の情報(診断結果情報)を利用者情報と車両情報とを対応付けて保存する(S2108)。
なお、診断機から診断要求ではない場合(S2102でNO)、指示装置200による診断要求であるとして、指示装置200を車両に接続して通信確認を行い(S2106)、診断処理を行う(S2107)。
そして、その診断処理の結果(診断結果情報)を利用者情報と車両情報とを対応付けて保存する(S2108)。もちろん、車両に対する診断結果情報として管理装置300で保存することとしてもよい。
この診断処理は、上述するように、予め指定されている診断項目に対して診断結果として計測した値や適否を取得する処理であるほか、作業者が指定した診断項目に対して計測した値や適否を取得する処理である。
図22は、指示装置200において行われる見積り作成・見積り比較・作業依頼処理である。
S2201~S2208に示す処理が見積り作成処理であって、S2209~S2211に示す処理が見積り比較処理であって、S2212~S2216に示す処理が作業依頼処理である。
指示装置200では、図20に示すようなフローチャートにおいて、見積りBが作成されている上で、見積り作成の指示操作が行われると処理が開始される。まず、図21に示すような診断処理が行われて作業対象の車両に対する診断結果情報が指示装置200若しくは管理装置300に保存されているか否かを判断する(S2201)。
診断結果情報が保存されていると判断する場合(S2202でYES)、指示装置200では、その診断結果情報から車両に「不具合が生じていないと判断できない車両構成情報」を抽出する(S2202)。この処理によって、上記車両構成情報を抽出できたか否かを判断し(S2203)、抽出できない場合(S2203でNO)、指示装置200は、診断処理結果を見積りBに反映する必要がないことから、この見積りBと内容は同じ見積りCを作成して保存する(S2204)。
また、上記車両構成情報を抽出できた場合(S2203でYES)、指示装置200は、車両情報と、この「不具合が生じていないと判断できない車両構成情報」とを含む診断結果情報を保存する(S2205)。
続いて、指示装置200は、この車両構成情報に対して必要な作業(行うべき作業)が見積りBに含まれているか否かを判断する(S2206)。含まれている場合(S2206でYES)、その車両構成情報に必要な作業の追加での見積りの手続きは不要であることから、見積りBと同じ内容の見積りCを作成して保存する(S2204)。
また、車両構成情報に対して必要な作業(行うべき作業)が見積りBに含まれていない場合(S2206でNO)、指示装置200は、この車両構成情報に対して必要な作業(行うべき作業)を特定し、見積りBをもとに、その作業に対する作業内容を追加した新たな見積りCを作成して保存する(S2207)。
このようにして、診断結果情報をもとに、その診断結果情報の内容に基づく第2の作業内容情報である見積りCが作成されると、見積りBの識別情報と、作成した見積りCとを管理装置300に送信する(S2208)。これによって、管理装置300では、管理している見積りBを、受信した見積りBの識別情報をもとに特定して、その見積りBを受信した見積りCで更新して保存する。
続いて、指示装置200では、制御装置100で作成された第1の作業内容情報である見積りAの確認依頼を受けたか否かを判断する(S2209)。確認依頼を受けると、指示装置200は、その確認依頼された見積りAと、指示装置200で作成して保存している見積りB若しくは見積りCと比較処理(検証処理)を行う(S2210)。
このときの見積りB若しくは見積りCは、指示装置200において最も新しくされて保存されている見積りである。すなわち、見積りAの作成条件と見積りB若しくは見積りCの作成条件とが異なっていても、同一でも比較処理することが可能となる。
もちろん、見積りAと比較する見積りB若しくは見積りCを識別情報を用いて指定することで見積り同士を比較してもよいし、さらには、見積り作成条件をもとに、見積りAと比較する見積りB若しくは見積りCを検索し、検索された見積りB若しくは見積りCと比較することとしてもよい。
そして、指示装置200は、この比較処理の結果を出力して保存する(S2211)。
続いて、指示装置200は、利用者による操作によって作業所の指定要求が行われたか否かを判断する(S2212)。このときの操作として、例えば、図13(b)に示すような指示装置200において表示される画面において作業所を指定する操作がある。
作業所の指定操作が行われると(S2212でYES)、指示装置200は、作業所一覧から、利用者情報・車両情報の少なくとも1つの情報をもとに、見積りCに基づく作業を依頼する候補となる作業所を抽出する(S2213)。また、指示装置200は、その抽出した候補となる作業所に、利用者情報に含まれている過去の作業履歴に基づく優先度を設定し(S2214)、優先度が設定された作業所の候補を出力する(S2215)。さらに、利用者が指定した作業所に作業の確認依頼を行って、作業所からの確認応答が作業の受任されたものであることで見積りCに基づく作業を作業依頼する(S2216)。
図23は、管理装置300において行われる管理処理であって、制御装置100、指示装置200からログイン要求が行われると(S2301)、そのログイン要求として受信したログインIDおよびパスワードをもとに認証処理を行い、ログインIDに基づく情報を送信する(S2302)。制御装置100からの認証処理が行われると、その制御装置100に対応付けられている情報を送信し、指示装置200からの認証処理が行われると、利用者情報や車両情報を送信する。
認証処理がされた状態で、指示装置200、制御装置100から見積り作成要求(見積り要求)を受信したか否かの判断処理(S2303)でこの要求を受信すると(S2303でYES)、その要求元に応じた見積り作成に必要な情報や設定情報を要求元に送信する(S2304)。
制御装置100からの要求であれば、管理装置300は、見積りを行う車両に対する車両情報やその車両の利用者に関する利用者情報、見積り項目情報や単価情報などを送信する。
また、指示装置200からの要求であれば、管理装置300は、制御装置100と同様の情報のほか、作業種別に対する標準作業情報などの情報も送信する。
続いて、管理装置300は、見積り比較要求があったか否かを判断し(S2305)、見積り比較要求でない場合(S2305でNO)はS2315の処理に移る。また、見積り比較要求を指示装置200から受信すると(S2305でYES)、管理装置300は、見積りの比較処理を行う(S2306)。この比較処理の詳細な流れを図24に示し、後述する。
この比較処理の結果を受けて比較した見積りそれぞれと、その比較結果情報を保存する(S2307)。
続いて、この比較結果情報から、見積りAが見積りCに包含される内容であって適正な見積りAであることを示す有効と設定されているか否かを判断する(S2308)。有効と設定されていない場合(S2308でNO)、後述する認証情報の設定処理は行わないため、見積りAに認証情報は設定されない。もちろん、認証情報が設定されていない旨の情報を見積りAに設定してもよい。
見積りAが有効である場合(S2308でYES)、管理装置300は、見積りAのハッシュ値を算出し(S2309)、現在時刻情報を取得し(S2310)、ハッシュ値および現在時刻情報を含むタイムスタンプを認証情報として見積りAに設定(付与)する(S2311)。そして、この認証情報が設定された見積りAを保存する(S2312)。
この認証情報には、このほか、認証有効期限などを含めてもよい。
続いて、管理装置300は、指示装置200から見積りAの認証要求を受け付けたか否かを判断する(S2313)。
認証要求を受け付けていない場合(S2313でNO)は処理を終了する。
認証要求を受け付けた場合(S2313でYES)、管理装置300は、認証要求された見積りAのハッシュ値を算出し(S2314)、そのハッシュ値と、見積りAに設定されている認証情報に含まれるハッシュ値とを比較し(S2315)、その比較結果による認証可否およびハッシュ値そのものを見積りAに対応付けて保存する(S2316)。
図24は、指示装置200若しくは管理装置300において行われる見積りの比較処理(検証処理)である。
この比較処理(検証処理)は、指示装置200と管理装置300のいずれでも行われる処理を示したものであるが、以下では管理装置300を例にして説明する。
この比較処理(検証処理)は、制御装置100において作成した第1の作業内容情報(見積りA)が、指示装置200において作成した第2の作業内容情報(見積りB若しくは見積りC)と比べて(をもとに検証して)適切なものであるか否かを判断し、適切でなければ適切でないと判断する情報を特定する処理である。
管理装置300では、制御装置100から第1の作業内容情報(見積りA)を受信し、指示装置200から第2の作業内容情報(見積りB若しくは見積りC(以下、見積りC))を受信してそれぞれの見積りを保存している状態において、まず、各見積り(見積りAと、見積りC)を構成する見積り項目(以下、「項目」と称する)を抽出する(S2401)。
そして、管理装置300では、抽出した見積りAの項目と、見積りCの項目とを項目ごとに対応付ける処理を行い(S2402)、対応付けができた項目と対応付けができない項目とを分けて記憶する(S2403)。
この項目の対応付け処理は、項目名称の同一若しくは類似するものを対応付けるほか、予め指定した項目同士を対応付ける処理である。
そして、管理装置300では、対応付けができない項目の解析処理を行う(S2404)。この解析処理(第1の解析処理)の詳細な流れを図25のフローチャートに示し、以下で説明する。すなわち、S2404における解析処理は、対応付けができなかった項目をもとにした見積りAの検証結果となる。
一方で、以下のS2405~S2418に示す処理は、対応付けができた項目の解析処理(第2の解析処理)であって、この解析処理は、対応付けができた項目をもとにした見積りAの検証結果となる。
まず、管理装置300では、対応付けができた項目それぞれに対して、その項目における単価情報である基本作業料金を抽出し(S2405)、その項目の作業を行うために必要な工数である作業工数を抽出する(S2406)。
続いて、管理装置300では、各項目の基本作業料金と、作業工数とを用いて項目ごとの合計金額を算出する(S2407)とともに、抽出した項目(基本作業料金と作業工数)と算出した値(合計金額)に対する許容範囲情報を記憶装置から読み込む(S2408)。
そして、管理装置300では、抽出した項目(基本作業料金と作業工数)、算出した値(合計金額)と、それぞれに対する許容範囲情報とを比較し(S2409)、各項目の値が、許容範囲情報の値(閾値)を超えるか否かを判断する(S2410)。
この許容範囲情報は、適正であると判断する一定幅の範囲を示す情報若しくは閾値からなり、この許容範囲情報の含まれる、項目(基本作業料金、作業工数、合計金額)である場合には適正であると判断でき、この許容範囲情報に含まれない、項目(基本作業料金、作業工数、合計金額)である場合には適正であると判断しない。
各項目の値が、許容範囲情報の値(閾値)を超えない場合(S2410でNO)、管理装置300では、検証対象となる見積りAが見積りCの許容範囲情報に含まれていると設定し(S2411)、その見積りA、見積りC、比較結果を対応付けて記憶する(S2412)。
また、各項目の値が、許容範囲情報の値(閾値)を超える場合(S2410でYES)、管理装置300では、全項目の合計金額を合算した総額同士を比較し(S2413)、総額が、許容範囲情報の値(閾値)を超えているか否かを判断する(S2414)。
総額が、許容範囲情報の値(閾値)を超えていない場合(S2414でNO)、管理装置300では、検証対象となる見積りAが見積りCの許容範囲情報に含まれていると設定し(S2411)、その見積りA、見積りC、比較結果を対応付けて記憶する(S2412)。
一方で、総額が、許容範囲情報の値(閾値)を超えている場合(S2414でYES)、管理装置300では、見積りAが見積りCの許容範囲情報に含まれていない範囲外であると設定し(S2415)、その許容範囲情報の許容範囲値を超えた項目と、その項目における許容範囲値を超えた超過額を特定する(S2416)。
また、管理装置300では、見積りA、見積りC、比較結果、許容範囲値を超えた項目、超えた金額を対応付けて保存する(S2417)。
そして、管理装置300では、対応付けができた項目の金額が許容範囲情報を超えるものであるから、これは問題として利用者に提起する必要があることから、見積りAは有効ではない旨を示す「要確認」の設定と、その確認レベルを設定する(図24に示す例では、後述する図25のS2502に比べて大きい確認レベルであって同図のS2506に比べて小さい「レベル5」を設定している)(S2418)。
以上のような処理によって、管理装置300では、見積り同士の比較処理(検証処理)において見積りを構成する見積り項目において、対応付けできた項目と対応付けできない項目それぞれで、見積りが有効か、有効ではない(無効である)かをそれぞれ判断した上で、これらを踏まえた比較結果として、見積りが有効か、有効ではないかを設定している。なお、「要確認」と設定することで見積りが有効ではないとしている。
より詳細には以下のように判断される。
1.対応付けができない項目の解析処理(第1の解析処理)で、見積りAが有効と判断され、かつ、対応付けができた項目の解析処理(第2の解析処理)で項目情報が許容範囲情報を超えず総額が許容値範囲を超えないと判断する場合には、そのまま見積りAが有効と判断されたこととなる。
2.対応付けができない項目の解析処理(第1の解析処理)で、見積りAが有効と判断され、かつ、対応付けができた項目の解析処理(第2の解析処理)で項目情報が許容範囲情報を超えたと判断若しくは総額が許容値範囲を超えたと判断する少なくとも何れかの場合には、「要確認」と設定されて見積りAが有効ではないと判断されたこととなる。
3.対応付けができない項目の解析処理(第1の解析処理)で、見積りAが有効と判断されない場合には、第1の解析処理および第2の解析処理の結果の如何を問わず、「要確認」と設定されて見積りAが有効ではないと判断されたこととなる。
そして、管理装置300では、その判断結果を制御装置100、指示装置200の少なくとも一方に出力する(S2419)。
図25は、図24に示す解析処理の詳細を示している。
第1の作業内容情報、第2の作業内容情報における見積り項目同士の対応付け処理によって対応付けができない項目がある場合の処理である。
管理装置300では、その対応付けができない項目が、標準作業をもとに指定される項目であって、見積りCには含まれているものの見積りAに含まれていない項目であるか否かを判断する(S2501)。
見積りCには含まれているものの見積りAに含まれていない項目である場合(S2501でYES)、管理装置300では、標準作業における項目であることから、単なる項目の設定が漏れているか、敢えてその項目を削除したものであると判断でき、対応付けできなかったことは小さな問題として見積りAは有効ではない旨を示す「要確認」の設定と、その確認レベルを設定する(図25に示す例では、後述するS2506に比べて小さい確認レベル「レベル2」を設定している)(S2502)。
一方で、見積りCには含まれているものの見積りAに含まれていない項目でない場合(S2501でNO)、続いて、管理装置300では、見積りCに含まれている項目であって、標準作業をもとに指定される項目とは異なる他の項目が見積りAに含まれているか否かを判断する(S2503)。
他の項目が見積りAに含まれていない場合(S2503でNO)、管理装置300では、その見積りAは見積りCをもとに検証した結果、特に問題が生じる見積りではないと判断して、見積りAは有効であるという設定を行う(S2505)。
その一方で、「他の項目」が見積りAに含まれている場合(S2503でYES)、管理装置300では、その見積りAには、標準作業をもとに指定される項目以外が含まれていることから、不必要な項目が追加されているか、利用者が希望した項目が追加されているかであると判断できる。
この場合、管理装置300では、続いて、その「他の項目」は利用者が追加作業として指定された項目であるか否かを判断する(S2504)。この判断においては、利用者に追加作業として指定した項目であるかを確認する表示を行うことのほか、見積りAの作成処理において利用者追加項目という種別を設定しておいてこの種別が設定されているか否かを判断してもよい。
その「他の項目」は利用者が追加作業として指定された項目であると判断する場合(S2504でYES)、管理装置300では、利用者の意図に沿う作業に関する項目であることから、見積りAは有効であるという設定を行う(S2505)。
これに対して、その「他の項目」は利用者が追加作業として指定された項目であると判断しない場合(S2504でNO)、管理装置300では、標準作業をもとに指定される項目とは異なる項目であって、かつ、利用者の意図に沿う作業の項目ではないことから、その見積りAは見積りCをもとに検証した結果、何らかの理由によって問題が生じている見積りであると判断して、項目同士を対応付けできなかったことは何らかの問題が発生しているためであると判断する(検証する)。
これは問題として利用者に提起する必要があることから、見積りAは有効ではない旨を示す「要確認」の設定と、その確認レベルを設定する(図25に示す例では、後述するS2502に比べて大きい確認レベル「レベル10」を設定している)(S2506)。
以上のような解析処理によって、指示装置200若しくは管理装置300では、見積りC(第2の作業内容情報)をもとに見積りA(第1の作業内容情報)を解析した結果を設定することができる。
図26は、管理装置300において行われるオークション処理である。
このオークション処理では、見積りに基づく作業を引き受けることを立候補する入札処理を受け付け、入札処理した作業受付者から最も有利な入札条件を指定した者を選択する処理である。
管理装置300では、オンライン上のオークション会場を開設し、見積りを登録する見積り登録者とその見積に基づく作業を受け付ける作業受付者との登録を受け付ける(S2601)。このオークション会場は1または複数設けることができ、会場IDによって識別される。
見積り登録者と作業受付者との登録を受け付けている状態において、管理装置300では、見積り登録者による見積りの登録処理が行われたか否かを判断し(S2602)、見積り登録処理が行われると(S2602でYES)、その登録された見積りのフォーマットを確認して、その見積りに基づく作業を行うために指定された条件(作業条件)を確認する(S2603)。
すなわち、見積り登録者は、その見積りに基づく作業を依頼するにあたっての作業条件を設定することができる。このときの作業条件は、一般条件と特別条件とからなり、特別条件は作業依頼先を即座に単一に決定するための条件であって、一般条件は特別条件以外の条件である。
見積りフォーマット、作業条件が確認されて正しい情報が設定されている場合には、その作業条件を設定した見積りをオークション会場で開示する(S2604)。このとき、見積りすべてを公開することはもちろん、見積りの一部を開示することも可能である。開示しない情報の例として、見積り登録者の個人情報等がある。
このように見積りがオークション会場で開示された状態で、入札が可能な期間内に、特別条件を満たす入札があったか否かを判断(S2605)し、入札があった場合(S2605でYES)、その特別条件で入札処理を行った作業受付者を作業受任者として確定して(S2612)、その作業受任者の作業所情報と見積りとを対応付けて保存する(S2613)。
また、入札が可能な期間内に、特別条件を満たす入札があるまでは(S2605でNO)、続いて、入札可能期間を超過したか否かを判断し(S2606)、入札可能期間が超過するまで(S2606でNO)は入札を受け付けた状態とする。
入札可能期間を超過したときに(S2606でYES)、管理装置300では、入札処理が行われているか否かを判断する(S2607)。この時点で入札がなければ(S2607でNO)、管理装置300では、入札履歴を保存して処理を終了する。
すなわち、オークション処理では見積りに基づく作業を受任する作業受任者が現れなかったことを示す。この場合、再度、別のオークション会場でオークションすることも可能である。
これに対して、入札可能期間を超過したときに(S2606でYES)、管理装置300では、入札処理が行われている場合(S2607でYES)、管理装置300では、続いて、入札処理の件数が複数であるか否かを判断する(S2609)。
複数の入札があれば(S2609でYES)、管理装置300では、入札条件を踏まえて各入札に対して優先度を設定する(S2610)。このときの優先度の設定処理は、入札条件として指定した納期が短い順、見積りの金額から安い順、入札が速い順などの複数の条件を鑑みて、優先度を設定する。
なお、このときの設定にあたっては、見積り登録者が設定した条件(一般条件)を踏まえて優先度を設定してもよい。
そして、入札処理を行った作業受付者(入札者)に、優先度を通知する(S2611)。もちろん、優先度の高い順に順番に通知を行っていくことも可能である。なお、複数の入札がなく(S2609でNO)単一の入札であれば、その入札者に対して優先度(第一位)を通知する(S2611)。
この入札者が通知を受け付ける(許容すること)で作業受任者が確定することとなる(S2612)。
このように、作業受任者が確定すると、管理装置300では、作業受任者の情報(依頼する作業所情報)と、見積りとを対応付けて保存する(S2613)。
上記の学習とは、情報と正しい判断をセットにした教師データと称されるデータをもとにコンピュータにデータのパターンを入力し、これらのパターンをもとにコンピュータが新たな特徴や関連性を見つけ出す手法、またコンピュータが、入力されたデータの共通性や特徴データを見つけ出す手法を一例とする。
このほか、学習とは、深層学習などと称される、コンピュータがニューラルネットワークを構築して局所的なまたは特徴的なデータを分析、抽出して出力する手法を一例とする。
もちろん、この学習には、不足するデータを補完する処理、不要なデータを排除する処理、データ形式を統一する処理などで構成される前処理も含まれ、また、学習した結果を他の学習に用いることができるように記憶する後処理も含まれる。
上述の実施形態及び特許請求の範囲で使用される「部」、「手段」、「装置」、「システム」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、これらが有する機能をソフトウェアやソフトウェアサービスによって実現する場合も含まれる。
また、単一の「部」、「手段」、「装置」、「システム」が有する機能が単一の物理的手段、ソフトウェア、ソフトウェアモジュール、装置によって構成されるだけでなく、複数の物理的手段、ソフトウェア、ソフトウェアモジュール、装置やこれらの組み合わせにより実現されてもよい。
上述の実施形態及び特許請求の範囲で使用される用語は、限定的ではない用語として解釈されるべきである。例えば、「含む」という用語は、「含むものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「含有する」という用語は、「含有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「備える」という用語は、「備えるものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「有する」という用語は、「有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「具備する」という用語は、「具備するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。
100 制御装置
120 サービス提供装置
200 指示装置
220 撮像装置
230 診断機
300 管理装置
320 DB
400 外部装置

Claims (7)

  1. 車両の利用者とは異なる他の作業者による指示を契機として当該車両に関する車両情報を取得する第1の車両情報取得部と、
    前記車両情報取得部で取得した車両情報に基づき、当該車両情報の車両に対して行う作業を特定する作業特定部と、
    前記作業特定部によって特定した作業に対する作業情報を用いて当該作業にかかる第1の作業内容情報を作成する第1の作成部と、
    前記第1の作成部で作成した第1の作業内容情報を記憶する第1の作業内容情報記憶部と、
    を具備する制御装置と、
    前記利用者に関する利用者情報を取得する利用者情報取得部と、
    前記利用者による指示を契機として前記車両に関する車両情報を取得する第2の車両情報取得部と、
    前記車両に対する作業の作業種別を指定する作業種別指定部と、
    前記作業種別指定部で指定された作業種別に対して、該作業種別に対する作業が特定された標準作業を出力する種別標準作業出力部と、
    前記種別標準作業出力部で出力された前記作業種別に対する標準作業から特定された作業と、前記第2の車両情報取得部で取得した車両情報とを用いて第2の作業内容情報を作成する第2の作成部と、
    前記第2の作成部で作成された第2の作業内容情報を記憶する第2の作業内容情報記憶部と
    を具備する指示装置と
    を備え、
    前記制御装置、前記指示装置の少なくとも一方は、
    前記第1の作成部により作成された第1の作業内容情報と、前記第2の作成部により作成された第2の作業内容情報とを比較した比較結果を出力する比較結果出力部を具備する管理システム。
  2. 前記制御装置および前記指示装置と接続可能な管理装置をさらに具備し、
    前記管理装置は、
    前記制御装置から第1の作業内容情報を受信し、
    前記指示装置から第2の作業内容情報を受信し、
    前記第1の作業内容情報と、前記第2の作業内容情報とを比較する比較処理部と、
    前記比較処理部によって比較した比較結果を前記制御装置、前記指示装置の少なくとも一方に送信する、請求項1記載の管理システム。
  3. 前記管理装置は、前記作業の単位時間当たりの基本作業料金を該作業ごとに管理し、
    前記比較処理部は、
    前記第2の作業内容情報に含まれる作業における基本作業料金と、前記第1の作業内容情報に含まれる作業における基本作業料金とを比較する、請求項2記載の管理システム。
  4. 前記車両に記憶された車両情報を読み取り可能な車両情報読取装置
    をさらに具備し、
    前記第2の車両情報取得部は、
    前記車両情報読取装置によって読み取った車両情報を取得し、
    前記第2の作成部は、
    前記種別標準作業出力部で出力された前記作業種別に対する標準作業から特定された作業と、前記第2の車両情報取得部で取得した車両情報とを用いて第2の作業内容情報を作成する、請求項1記載の管理システム。
  5. 前記第2の作成部は、
    前記標準作業から特定された作業を実施した車両情報を特定し、該車両情報の車両に対して行った車両の作業履歴情報を用いて前記第2の作業内容情報を作成する、請求項1記載の管理システム。
  6. 制御装置である第1のコンピュータが、
    車両の利用者とは異なる他の作業者による指示を契機として当該車両に関する車両情報を取得することと、
    取得した車両情報に基づき、当該車両情報の車両に対して行う作業を特定することと、
    特定した作業に対する作業情報を用いて当該作業にかかる第1の作業内容情報を作成することと、
    作成した第1の作業内容情報を記憶することと
    を実行し、
    指示装置である第2のコンピュータが、
    前記利用者に関する利用者情報を取得することと、
    前記利用者による指示を契機として前記車両に関する車両情報を取得することと、
    前記車両に対する作業の作業種別を指定することと、
    指定された作業種別に対して、該作業種別に対する作業が特定された標準作業を出力することと、
    出力された前記作業種別に対する標準作業から特定された作業と、取得した車両情報とを用いて第2の作業内容情報を作成することと、
    作成された第2の作業内容情報を記憶することと
    を実行する管理方法であって、
    前記第1のコンピュータ、前記第2のコンピュータの少なくとも一方が、
    作成された第1の作業内容情報と、作成された第2の作業内容情報とを比較した比較結果を出力する、管理方法。
  7. 制御装置としての第1のコンピュータに、
    車両の利用者とは異なる他の作業者による指示を契機として当該車両に関する車両情報を取得する処理と、
    取得した車両情報に基づき、当該車両情報の車両に対して行う作業を特定する処理と、
    特定した作業に対する作業情報を用いて当該作業にかかる第1の作業内容情報を作成する処理と、
    作成した第1の作業内容情報を記憶する処理と
    を実行させ、
    指示装置としての第2のコンピュータに、
    前記利用者に関する利用者情報を取得する処理と、
    前記利用者による指示を契機として前記車両に関する車両情報を取得する処理と、
    前記車両に対する作業の作業種別を指定する処理と、
    指定された作業種別に対して、該作業種別に対する作業が特定された標準作業を出力する処理と、
    出力された前記作業種別に対する標準作業から特定された作業と、取得した車両情報とを用いて第2の作業内容情報を作成する処理と、
    作成された第2の作業内容情報を記憶する処理と
    を実行させ、
    前記第1のコンピュータ、前記第2のコンピュータの少なくとも一方に、
    作成された第1の作業内容情報と、作成された第2の作業内容情報とを比較した比較結果を出力させる、管理プログラム。
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