JP7438002B2 - 車両用バンパレインフォースメント - Google Patents

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Description

本発明は、車両の前部又は後部に取り付けられるバンパレインフォースメントに関するものである。
下記特許文献1は、繊維強化樹脂製のバンパレインフォースメントを開示している。このバンパレインフォースメントは、その両端にバンパエクステンションを一体的に備えている。バンパレインフォースメントの長手方向に垂直な断面形状は、「日(又はθ)」の字形状である。バンパレインフォースメントは外側に膨らむように穏やかに湾曲しており、湾曲の内側の繊維強化樹脂製の壁部では、長手方向に平行となるように繊維が配向されている。車両衝突時には、バンパレインフォースメントに湾曲外側から荷重が作用する。この際、湾曲の内側の内側壁部には引張荷重が作用するので、長手方向に配向された繊維を有する繊維強化樹脂製の壁部はこの引張荷重に有効に対抗できる。
国際公開第2014/136858号
しかし、車両の衝突形態は様々であり、バンパレインフォースメントへの衝撃荷重入力点も上下左右に変化し得る。このため、バンパレインフォースメントには単純な引張荷重だけでなく、せん断荷重やねじり荷重も作用する。上述した特許文献1の湾曲内側の長手方向に配向された繊維を有する壁部は、(バンパレインフォースメントへの曲げ荷重に起因する)単純な引張荷重に対しては有効であるが、せん断荷重やねじり荷重に対しては十分な強度・剛性を発揮できない。そこで、曲げ荷重だけでなく、せん断荷重やねじり荷重に対しても十分な強度・剛性を発揮することのできるバンパレインフォースメントが望まれている。
本発明の目的は、十分な強度・剛性を発揮することのできるバンパレインフォースメントを提供することである。
本発明に係る車両用バンパレインフォースメントは、車両取付時に車両外側に膨らむ湾曲を呈するレインフォースメント本体と、このレインフォースメント本体に取り付けられたリブとを備えている。レインフォースメント本体は、長手方向に垂直な断面形状が中空断面を有しており、金属製である。リブは、レインフォースメント本体の湾曲内側壁の外表面から湾曲内方に立設されており、繊維強化樹脂製である。ここで、リブの開放端縁は、一直線状、又は、レインフォースメント本体の湾曲の曲率半径よりも大きな曲率半径で車両外側に膨らむ湾曲を呈する曲線状に形成されている。
本発明に係る車両用バンパレインフォースメントは、十分な強度・剛性を発揮することができる。
図1は、第1実施形態に係る車両用バンパレインフォースメントの斜視図である。 図2Aは、上記バンパレインフォースメントの平面図である。 図2Bは、第1実施形態の変形例の平面図である。 図3Aは、上記バンパレインフォースメントの断面図である。 図3Bは、レインフォースメント本体の第1変形例の断面図である。 図3Cは、レインフォースメント本体の第2変形例の断面図である。 図3Dは、レインフォースメント本体の第3変形例の断面図である。 図4Aは、上記バンパレインフォースメントのリブの拡大断面図である。 図4Bは、リブの第1変形例の拡大断面図である。 図4Cは、リブの第2変形例の拡大断面図である。 図4Dは、リブの第3変形例の拡大断面図である。 図4Eは、リブの第4変形例の拡大断面図である。 図4Fは、リブの第5変形例の拡大断面図である。 図5Aは、リブ配置の第1変形例の断面図である。 図5Bは、リブ配置の第2変形例の断面図である。 図5Cは、リブ配置の第3変形例の断面図である。 図5Dは、リブ配置の第4変形例の断面図である。 図6は、第2実施形態に係る車両用バンパレインフォースメントの斜視図である。 図7は、第3実施形態に係る車両用バンパレインフォースメントの斜視図である。 図8は、第4実施形態に係る車両用バンパレインフォースメントの斜視図である。
図面を参照しつつ、実施形態に係る車両用バンパレインフォースメントを説明する。以下に説明する実施形態に係るバンパレインフォースメントは、車両の前端に取り付けられるフロントバンパレインフォースメントである。しかし、本発明のバンパレインフォースメントは、車両の後端に取り付けられるリアバンパレインフォースメントとして採用されてもよい。
第1実施形態に係るバンパレインフォースメント1Aは、図1及び図2Aに示されるように、湾曲したレインフォースメント本体10と、レインフォースメント本体10の湾曲内側壁10iの外表面から湾曲内方に立設された平板状のリブ11とを備えている。レインフォースメント本体10は、金属製の長尺部材であり、車両取付時に車両外側に膨らむように湾曲している。レインフォースメント本体10は、車両の真正面の衝突だけではなく、斜め正面の衝突も受け止めることができるように湾曲されている。湾曲は、滑らかな曲線状でもよいし、本実施形態のように曲率半径の小さな屈曲部を伴って形成されてもよいし、これらが併用されてもよい。
レインフォースメント本体10は、より具体的にはアルミ押し出し材である。ただし、レインフォースメント本体10は、金属製の長尺部材であればよく、スチール板をプレス成形することで形成されてもよい。レインフォースメント本体10の長手方向に垂直な断面は、図3Aに示されるように、「日」の字形状を有する中空断面形状を有している。本実施形態では、中空断面形状でも特に中空閉断面形状である。レインフォースメント本体10は、湾曲内側壁10i、湾曲外側壁10o、上壁10u、下壁10b及び中間壁10mとからなる。中間壁10mは、中空断面の内部で、湾曲内側壁10iと湾曲外側壁10oとを繋いでいる。上述したように、本実施形態のレインフォースメント本体10は、アルミ押し出し材であり、基本的には、長手方向のどの位置でも図3Aに示される断面を示す(後述する締結用孔10hの部分などは除く)。
本実施形態のバンパレインフォースメント1Aはリブ11を二つ備えている。各リブ11は、レインフォースメント本体10の長手方向に延びている。二つのリブ11は、上下に平行に並べて形成されている。リブ11は、繊維強化樹脂製であり、本実施形態ではCFRTP製である。金型内にレインフォースメント本体10をセットし、非連続繊維(短繊維又は長繊維)を混練した熱可塑性樹脂を射出成形によって湾曲内側壁10iの表面に一体化させる一体成形(インサート成形やアウトサート成形)法によって、リブ11は形成されている。このため、リブ11は、図4Aに示されるように、金型から抜きやすくする抜き角を有する台形断面を有している。
リブ11によって、バンパレインフォースメント1Aの断面2次モーメントが大きくなるため、バンパレインフォースメント1Aの曲げ/せん断強度・曲げ/せん断剛性が向上する。また、各リブ11は、図2Aに示されるように、その開放端縁(後縁)が一直線状に形成されている。車両の前方(斜め前方を含む)からの衝撃荷重をレインフォースメント本体10が受け止めたときには、湾曲内側に配されたリブ11には引張荷重が作用する。リブ11は、繊維強化樹脂製(本実施形態では非連続繊維によるCFRTP製)であるため、引張荷重に強く、衝撃荷重に対して効果的にバンパレインフォースメント1Aの強度・剛性を向上させることができる。
また、衝撃荷重によってバンパレインフォースメント1A(レインフォースメント本体10)をねじる力が生じた際にも、リブ11には引張荷重が作用する。従って、リブ11を形成することで、ねじり強度・ねじり剛性をバンパレインフォースメント1Aに与えることもできる。バンパレインフォースメント1Aをねじる力は、バンパレインフォースメント1Aに対して、衝撃荷重が車幅方向にオフセットして入力されたり、衝撃荷重が上下にオフセットして入力されたりした際に生じ得る。
リブ11の開放端縁は、図2Bのように、レインフォースメント本体10の湾曲の曲率半径よりも大きな曲率半径で湾曲する曲線状に形成されてもよい。レインフォースメント本体10全体の曲率半径は、平面視での近似曲線から得られる。開放端縁の湾曲は、レインフォースメント本体10と同様に車両外側に膨らむ湾曲である。開放端縁がこのような曲線状に形成されても、リブ11は上述したように引張荷重に強く、衝撃荷重に対して十分な強度・剛性をバンパレインフォースメント1Aに与える。なお、レインフォースメント本体10の湾曲の曲率半径よりも小さい曲率半径であると、リブ11の車幅方向中央の前後幅が狭くなってしまい、バンパレインフォースメント1Aに十分な強度・剛性(特に、十分なねじり強度・ねじり剛性)を与えることができない。
ここで、リブ11に含まれている繊維の配向方向は、上述した長手方向に配向されている。本実施形態のように、射出形成によってリブ11を形成する場合は、金型内に樹脂を射出するゲートの位置や射出圧力を制御することによって樹脂の配向を制御できる。なお、非連続繊維を含む樹脂を射出成形する場合には、金型内面に接するスキン層と内部のコア層とで繊維配向が完全に一致しない場合がある。ここに言う「長手方向に配向」とは、リブ11の強度・剛性に対して影響の大きなコア層に含まれる繊維が長手方向に配向されることである。
さらに、本実施形態では、リブ11が上下に平行に並べて二つ形成されている。リブ11が単純に二つ形成されることで、引張荷重に対してより一層対抗することができ、より一層十分な曲げ/せん断強度・曲げ/せん断剛性をバンパレインフォースメント1Aに与えることができる。それだけでなく、一対のリブ11とレインフォースメント本体10とで箱状の構造体が形成されるため、より一層十分なねじり強度・ねじり剛性をバンパレインフォースメント1Aに与えることもできる。
一対のリブ11を上下に平行に並べて二つ形成する際、一対のリブ11の間のスパンは広いほうがより大きなねじり強度・ねじり剛性を実現できる(スパンはリブ11の全長に対して十分小さい)。このため、図3Aに示されるように、上半分に形成されたリブ11がレインフォースメント本体10の上下中央(中間壁10m)よりも上壁10u寄りに形成され、かつ、下半分に形成されたリブ11が上下中央よりも下壁10b寄りに形成されている。このようにすることで、一対のリブ11の間のスパンを広くしてより大きなねじり強度・ねじり剛性を実現している。
図3B~図3Dに、レインフォースメント本体10の断面の変形例を示す(一対のリブ11の位置は図3Aと変わらない)。図3Bに示される第1変形例は、「目」の字形状の中空閉断面を有している。即ち、中間壁10mが二つ形成されている。中間壁10mの数が増えるため、より大きな強度・剛性をバンパレインフォースメント1Aに与えることができる。なお、中間壁10mは、レインフォースメント本体10の内部に三つ以上形成されてもよい。
図3Cに示される第2変形例のレインフォースメント本体10は、角張った「C」の字形状の中空断面を有している。この断面は、内部に空間を有する中空断面であるが、閉断面ではなく、湾曲内側壁10iの中央には、その全長にわたってスリット10sが形成されている。このような断面形状のレインフォースメント本体10は、アルミ押し出し材でも形成できるが、スチール板材をプレスして形成することもできる。図3Dに示される第3変形例では、第2変形例に対して、湾曲外側壁10oの中央に、その全長にわたってビード10cが形成されている。このようにビード10cを形成することで、第2変形例のレインフォースメント本体10に対して強度・剛性を向上させることができる。
なお、本実施形態のリブ11は、射出一体成形法によるCFRTP製であったが、これに限定されない。リブ11は、繊維強化製樹脂製であればよく、炭素繊維強化樹脂でなく、ガラス強化繊維樹脂など他の繊維が用いられてもよい。また、繊維強化樹脂のマトリクス樹脂は、本実施形態のように熱可塑性樹脂に限られず、熱硬化性樹脂であってもよい。また、繊維強化樹脂の繊維は、本実施形態のような非連続繊維でなく、連続繊維であってもよい。連続繊維を用いる場合も、上述したように長手方向に配向されることが好ましく、引張荷重に対してより十分な強度・剛性をバンパレインフォースメント1Aに与えることができる。なお、連続繊維を用いる場合、ユニディレクショナル材であればその配向を長手方向に一致させ、異なる二方向に配向させて織った織物材であればそのうちの一方向を長手方向に一致させればよい。
また、リブ11は、レインフォースメント本体10と一体成形されずに、別に成形されたものをレインフォースメント本体10に取り付けてもよい。この場合、リブ11単体は、上述したような非連続繊維(短繊維又は長繊維)を混練した熱可塑性樹脂を射出成形で形成してもよいし、連続繊維を用いたSMC法で形成してもよい。あるいは、引抜法で成形した平板をレインフォースメント本体10の湾曲に合わせて整形する後加工を行って形成してもよい。オーブンを用いてマトリクス樹脂(熱硬化性樹脂)を硬化させる方法で成形されてもよい。また、単体で成形されたリブ11は、接着剤(例えば、構造用接着剤)やボルト・ナットやリベットなどの締結具を用いた方法によってレインフォースメント本体10に取り付けられればよい。あるいは、単体で成形されたリブ11を、摩擦圧接合法によってレインフォースメント本体10に取り付けてもよい。
図4B~図4Fにリブ11の断面の変形例を示す。これらの変形例は、湾曲内側壁10iとリブ11との接合強度向上を考慮したものである。なお、上述したように、湾曲内側壁10iとリブ11との接合は、一体成形時の溶着や、構造用接着剤などでの接着、締結具を用いた締結などによって行われることに変わりはない。図4Bに示されるリブ11は、湾曲内側壁10iと面接するフランジ110を備えている。フランジ110によって、上述した溶着/接着面積が増えるため、接合強度が向上する。また、リブ11自体の強度・剛性が向上する結果、バンパレインフォースメント1Aの強度・剛性も向上する。さらに、締結具を用いる場合は、フランジ110を介して湾曲内側壁10iに締結させやすくできる。なお、フランジ110は、リブ11の全長にわたって形成されてもよいし、間隔をおいて長手方向に断続的に形成されてもよい。
図4Cに示されるリブ11は、湾曲内側壁10iとの接合面積を増やすために、その基端縁に向けて徐々に厚さが増やされたテーパー形状に形成されている。このようにしても、上述した溶着/接着面積が増えるため、接合強度が向上する。また、リブ11自体の強度・剛性が向上する結果、バンパレインフォースメント1Aの強度・剛性も向上する。図4Dに示される二つのリブ11は、本実施形態のように上下に並べて形成され、さらに、その間に二つのリブ11を繋ぐ接続板111が設けられている。そして、この接続板111が湾曲内側壁10iと面接する。また、接続板111によって一対のリブ11自体の強度・剛性が向上する結果、バンパレインフォースメント1Aの強度・剛性も向上する。さらに、締結具を用いる場合は、フランジ110を介して湾曲内側壁10iに締結させやすくできる。なお、接続板111は、リブ11の全長にわたって形成されてもよいし、間隔をおいて長手方向に断続的に形成されてもよい。
図4Eに示されるリブ11は、レインフォースメント本体10と一体成形される場合に適用できる。湾曲内側壁10iに予め係合溝を形成しておき、リブ11の一体成形時にマトリクス樹脂(及び混練された繊維)が係合溝の内部に入り込んでアンカー部112を形成する。係合溝は、その開口スリット幅よりも内部の溝幅の方が広く形成される。アンカー部112のアンカー効果によって、接合強度が向上する。なお、アンカー部112は、リブ11の全長にわたって形成されてもよいし、間隔をおいて長手方向に断続的に形成されてもよい。図4Fに示されるリブ11では、湾曲内側壁10iのリブ11との接合面に粗面化処理が施されている。粗面化による微細凹凸によって、溶着/接着面積が増えるため、接合強度が向上する。微細凹凸によってアンカー効果も生じ得る。粗面化処理は、機械加工処理、レーザ処理、ブラスト処理、化学処理によって行うことができる。
図5A~図5Dにレインフォースメント本体10に対するリブ11の配置の変形例を示す。上記実施形態では、上方のリブ11は上壁10u寄りに配置され、下方のリブ11は下壁10b寄りに配置された。図5Aに示される第1変形例では、レインフォースメント本体10は「日」の字形状断面を有し、かつ、上方のリブ11は上壁10uと中間壁10mとの中央に配置され、下方のリブ11は下壁10bと中間壁10mとの中央に位置されている。即ち、リブ11は、上壁10u、下壁10b及び中間壁10mの何れとも一致せず、各閉断面の中空部に対応する位置に配置されている。
車両外側からの荷重に対して、上壁10u、下壁10b及び中間壁10mの何れとも一致しない中空部に対応する部分の曲げ強度・曲げ剛性は、上壁10u、下壁10b及び中間壁10mの位置での曲げ強度・曲げ剛性よりも弱い。そこで、曲げ強度・曲げ剛性が弱い、上壁10u、下壁10b及び中間壁10mとは一致しない中空部に対応する部分にリブ11を配置することで、曲げ強度・曲げ剛性を向上させることができる。特に、中空部でも、その上下の中央が曲げ強度・曲げ剛性が弱くなるため、本実施形態では、二つの中空閉断面の各中央にリブ11が配置されている。
図5Bに示される第2変形例では、レインフォースメント本体10は「目」の字形状断面を有しており、リブ11は、上述した第1変形例と同様に、上壁10u、下壁10b及び中間壁10mの何れとも一致せず、三つの中空閉断面の各中央に配置されている。図5Cに示される第3変形例では、レインフォースメント本体10は「目」の字形状断面を有しており、リブ11は、真ん中の中空閉断面の中央にのみ配置されている。図5Dは、上述した図3Bの変形例と図5Cの変形例とを組み合わせた例である。
本実施形態に係るバンパレインフォースメント1Aでは、さらに、レインフォースメント本体10の両端部近傍に、金属製のバンパエクステンション12がそれぞれ取り付けられている。バンパエクステンション12は、レインフォースメント本体10と車両の(フロント)サイドメンバとを繋ぐ部材であり、本実施形態では車両衝突時のエネルギー吸収部材としてのクラッシュボックスとしても機能する。本実施形態のバンパエクステンション12はスチール材によって形成されており、その前端には、レインフォースメント本体10との接続用のフランジが形成されている。また、バンパエクステンション12の後端には、サイドメンバの先端との接続用のフランジが形成されている。バンパエクステンション12とレインフォースメント本体10(又はサイドメンバ)との結合は、任意の手法で行われればよいが、本実施形態ではボルト及びナットによる締結によって両者が結合されている。このため、レインフォースメント本体10の湾曲外側壁10oの両端近傍には、ボルト(又はナット)の締結作業のための締結用孔10hが形成されている。
バンパレインフォースメント1Aは、車両衝突時に衝撃荷重をサイドメンバに伝達すると共に、それ自身もバンパエクステンション12と共に変形して衝突エネルギーを吸収する。従って、バンパレインフォースメント1Aは、衝撃荷重をサイドメンバに伝達することができる強度・剛性が必要であると共に、エネルギー吸収に適した反力を発生させつつ変形する強度・剛性が要求される。ここで、車両衝突は、当該車両自身が何かに衝突する場合もあれば、他車が衝突してくることもある。また、衝突の相手も、乗用車である場合もあれば、トラックなどの大型車である場合もあり、その形状や重量も様々である。
バンパレインフォースメント1Aは、このような様々な衝突形態において衝撃荷重を受け止めることになる。このため、上述したように、バンパレインフォースメント1Aは、単純な曲げ強度・曲げ剛性だけでなく、せん断強度・せん断剛性及びねじり強度・ねじり剛性においても向上が要望されている。本実施形態(及び上記変形例)によれば、曲げ強度・曲げ剛性だけでなくせん断強度・せん断剛性及びねじり強度・ねじり剛性も向上させることができる。
第2実施形態に係るバンパレインフォースメント1Bを図6に示す。バンパレインフォースメント1Bは、レインフォースメント本体10、リブ11及びバンパエクステンション12を備えている。本実施形態では、レインフォースメント本体10に対して一対のバンパエクステンション12が下方にオフセットして配置されている。車両の各部品の配置によっては、レインフォースメント本体10をバンパエクステンション12(フロントサイドメンバ)に対して下方にオフセットさせたい場合がある。レインフォースメント本体10に対してバンパエクステンション12を下方にオフセットした場合は、レインフォースメント本体10の下部の強度・剛性がバンパエクステンション12によって補強される。従って、下方のリブ11を上方のリブ11よりも薄くしてもバンパレインフォースメント1B全体の強度・剛性をバランスよく向上させることができる。また、このようにすることで、バンパレインフォースメント1Bの配置(レイアウト)自由度を向上させることもできる。
第3実施形態に係るバンパレインフォースメント1Cを図7に示す。バンパレインフォースメント1Cでは、各リブ11の一端が一対のバンパエクステンション12の一方と上下に重複されていると共に、他端が一対のバンパエクステンション12の他方と上下に重複されている。上述したように、リブ11はレインフォースメント本体10の湾曲内側に配置され、その開放端縁に有効に引張荷重を作用させたい。このため、リブ11の両端ではその前後幅が狭くなるので、リブ11の両端では強度・剛性の向上効果が十分に得られない場合も考えられる。そこで、本実施形態では、バンパエクステンション12のレイアウトと両立させる必要はあるが、平面視においてリブ11の両端をバンパエクステンション12と重複させている。この結果、リブ11の両端とバンパエクステンション12との重複によって強度・剛性の向上効果を補完することで、バンパエクステンション12を含むバンパレインフォースメント1C全体の強度・剛性をバランスよく向上させることができる。
第4実施形態に係るバンパレインフォースメント1Dを図8に示す。本実施形態では、上述した第1実施形態(図1参照)の一対のリブ11の間に、リブ11と同じ素材でトラス構造11tを一体的に構築することによって、バンパレインフォースメント1Dの強度・剛性を向上させている。あるいは、トラス構造11tによる強度・剛性の向上効果があるため、その分、リブ11の前後幅を狭くすることが可能となり、バンパレインフォースメント1Dの配置(レイアウト)自由度を向上させることができる。
上記実施形態(変形例も含む、以下同じ)に係るバンパレインフォースメントは、中空断面を有する湾曲した金属製のレインフォースメント本体10と、その湾曲内側壁10iの外表面から立設された繊維強化樹脂製のリブ11とを備えている。そして、リブの開放端縁が、一直線状(図2A参照)、又は、レインフォースメント本体10の曲率半径よりも大きな曲率半径の湾曲を呈する曲線状(図2B参照)に形成されている。従って、金属製のレインフォースメント本体10と繊維強化樹脂製のリブ11とを組み合わせることで、バンパレインフォースメントの(曲げ、せん断、ねじりの全てにおける)強度・剛性を向上させることができる。この際、開放端縁が一直線状又は上述した曲線状のリブ11は、強度・剛性を効率よく向上させることができる。また、繊維強化樹脂製のリブ11を組み合わせることで、バンパレインフォースメントの軽量化も実現できる。
また、上記実施形態(図2B、図5C及び図8の変形例は除く)では、リブ11が上下に並べて二つ形成され、一方のリブ11がレインフォースメント本体10の上半分に形成されていると共に、他方のリブ11が下半分に形成されている。そして、二つのリブ11の各開放端縁が、一直線状に形成されている。リブ11の開放端縁が一直線状に形成されることで、レインフォースメントに車両外側から荷重が作用した際に、引張荷重に強い繊維強化製樹脂製のリブ11(の特に開放端縁側の部分)に最も有効に引張荷重を作用させることができる。また、リブ11が上下に並べて二つ形成されることで、レインフォースメント本体10と二つのリブ11とによって箱状の構造体が形成されるため、強度・剛性(特に、ねじり強度及びねじり剛性)をより一層向上させることができる。また、より一層の軽量化も期待できる。
ここで、上半分に形成されたリブ11はレインフォースメント本体10の上下中央よりも上壁10u寄りに形成され、かつ、下半分に形成されたリブ11は上下中央よりも下壁10b寄りに形成されている(従って、図5Aの変形例もさらに除く)。このようにすることで、二つのリブの間のスパンをできるだけ広くし、より大きなねじり強度・ねじり剛性を実現することができる。
また、上記実施形態(図3C及び図3Dの変形例は除く)では、レインフォースメント本体10の中空閉断面の内部に中間壁10mが形成され、リブ11は上壁10u、下壁10b及び中間壁10mの何れにも一致しない位置に形成されている。車両外側からの荷重に対して、上壁10u、下壁10b及び中間壁10mの何れにも一致しない中空部に対応する部分の曲げ強度・曲げ剛性は、上壁10u、下壁10b及び中間壁10mの位置での曲げ強度・曲げ剛性よりも弱い。そこで、この中空部に対応する部分にリブ11を配置することで、曲げ強度・曲げ剛性を効率的に向上させることができる。
また、上記第2実施形態では、レインフォースメント本体10に対してバンパエクステンション12が下方にオフセットして配置され、かつ、下方のリブ11が上方のリブ11よりも薄くされている。バンパエクステンション12が下方にオフセットされるとレインフォースメント本体10の下部の強度・剛性がバンパエクステンション12によって補強される。従って、下方のリブ11を上方のリブ11よりも薄くしてもバンパレインフォースメント1B全体の強度・剛性をバランスよく向上させることができる。また、より一層の軽量化も期待できる。さらに、バンパレインフォースメント1Bの配置(レイアウト)自由度を向上させることもできる。なお、レインフォースメント本体10に対してバンパエクステンション12が上方にオフセットされる場合は、同様に、上方のリブ11を下方のリブ11がよりも薄くすることで、同様の効果が得られる。
また、上記第3実施形態では、上下に並べて形成された二つのリブ11それぞれの一端が一対のバンパエクステンション12の一方と上下に重複されていると共に、他端が一対のバンパエクステンション12の他方と上下に重複されている。リブ11の両端ではその前後幅が狭くなって強度・剛性的に不利であるため、リブ11の両端をバンパエクステンション12と重複させることによって強度・剛性の向上効果を補完する。この結果、バンパエクステンション12を含むバンパレインフォースメント1C全体の強度・剛性をバランスよく向上させることができる。
上記実施形態では、リブ11に含まれる繊維が長手方向に配向されている。車両外側から荷重が作用した際に、繊維強化製樹脂製のリブ11には長手方向に引張荷重が作用する。繊維強化製樹脂の繊維の配向を長手方向にすることで、より効果的に引張荷重に対抗することができる。この結果、バンパレインフォースメントの強度・剛性を効果的に向上することができる。特に、長手方向に配向される繊維強化樹脂の繊維が連続繊維であれば、マトリクス樹脂でのクラックなどをより一層防止でき、より一層効果的に引張荷重に対応することができる。その結果、バンパレインフォースメントの強度・剛性をより一層効果的に向上することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されず、上述した第4実施形態のように、その要旨を逸脱しない範囲において変形可能である。例えば、上記実施形態においては、バンパエクステンション12(クラッシュボックス)は、レインフォースメント本体10と別部品であったが、レインフォースメント本体10と一体的に形成されてもよい。また、バンパエクステンション12(クラッシュボックス)は、金属製でなく、繊維強化樹脂製であってもよい。また、バンパエクステンション12は、衝突エネルギー吸収部材としてのクラッシュボックスとして設けられずに、単にレインフォースメント本体10とサイドメンバとを繋ぐ部材であってもよい。また、リブ11とレインフォースメント本体10との接合方法も上記実施形態で説明した方法に限定されない。さらに、繊維強化樹脂製のリブ11の形成方法も上記実施形態で説明した方法に限定されない。
1A,1B,1C,1D バンパレインフォースメント
10 レインフォースメント本体
10u 上壁
10b 下壁
10m 中間壁
10i 湾曲内側壁
10o 湾曲外側壁
11 リブ
12 バンパエクステンション

Claims (8)

  1. 車両用バンパレインフォースメントにおいて、
    長手方向に垂直な断面形状が中空断面を有する、車両取付時に車両外側に膨らむ湾曲を呈する長尺金属製のレインフォースメント本体と、
    前記レインフォースメント本体の湾曲内側壁の外表面から湾曲内方に立設された、前記長手方向に延びる繊維強化樹脂製の平板状のリブと、を備えており、
    前記リブの開放端縁が、一直線状、又は、前記レインフォースメント本体の前記湾曲内側壁の曲率半径よりも大きな曲率半径で車両外側に膨らむ湾曲を呈する曲線状に形成されている、ことを特徴とするバンパレインフォースメント。
  2. 前記リブが上下に並べて二つ形成され、一方が前記レインフォースメント本体の上半分に形成されていると共に、他方が下半分に形成されており、
    二つの前記リブの各開放端縁が、一直線状に形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のバンパレインフォースメント。
  3. 上半分に形成された前記リブが、前記レインフォースメント本体の上下中央よりも前記レインフォースメント本体の上壁寄りに形成されており、かつ、下半分に形成された前記リブが、前記上下中央よりも前記レインフォースメント本体の下壁寄りに形成されている、ことを特徴とする請求項2に記載のバンパレインフォースメント。
  4. 前記レインフォースメント本体の前記中空断面が閉断面であり、かつ、前記レインフォースメント本体の内部で前記湾曲内側壁と湾曲外側壁とを繋ぐ中間壁を内部に備えており、
    前記リブが、前記レインフォースメント本体の上壁、下壁及び前記中間壁の何れにも一致しない位置に形成されている、ことを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載のバンパレインフォースメント。
  5. 前記レインフォースメント本体の両端に前記レインフォースメント本体と前記車両のサイドメンバとを繋ぐ一対のバンパエクステンションをさらに備えており、
    前記レインフォースメント本体に対して一対の前記バンパエクステンションを上方又は下方にオフセットして配置し、
    前記リブが上下に並べて二つ形成され
    前記バンパエクステンションが上方にオフセットして配置された場合には、上方の前記リブが下方の前記リブよりも薄くされ
    前記バンパエクステンションが下方にオフセットして配置された場合には、下方の前記リブが上方の前記リブよりも薄くされている
    ことを特徴とする請求項1~4の何れか一項に記載のバンパレインフォースメント。
  6. 前記レインフォースメント本体の両端に前記レインフォースメント本体と前記車両のサイドメンバとを繋ぐ一対のバンパエクステンションをさらに備えており、
    前記リブが上下に並べて二つ形成され、各リブの一端が前記バンパエクステンションの一方と上下に重複されていると共に、他端が前記バンパエクステンションの他方と上下に重複されている、ことを特徴とする請求項1~5の何れか一項に記載のバンパレインフォースメント。
  7. 前記リブに含まれる繊維が前記長手方向に配向されている、ことを特徴とする請求項1~6の何れか一項に記載のバンパレインフォースメント。
  8. 前記繊維が連続繊維である、ことを特徴とする請求項7に記載のバンパレインフォースメント。
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