JP7436931B2 - 制御装置、制御方法及び制御プログラム - Google Patents

制御装置、制御方法及び制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、通信路を介して接続する制御対象装置を制御する制御装置、制御方法及び制御プログラムに関する。
コアネットワークを介したIoT(Internet of Things)端末装置のリアルタイムモーション制御において、制御対象であるIoT端末装置と、IoT端末装置を制御する制御装置との間の通信路で生じる通信の遅延が、制御性能を低下させてしまうことがある。通信の遅延により制御性能が低下すると、例えば、制御系が安定するまでの時間が長くなったり、IoT端末装置が制御不能になったりすることがある。
通信の遅延は、IoT端末装置と制御装置とを接続する通信路の距離が長いほど大きくなり、通信路において経由する通信装置の台数が多くなるほど大きくなる。
これに対して、例えば、以下のようなリアルタイムモーション制御における通信の遅延の影響を低減させる技術が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。この技術では、IoT端末装置と制御装置の間でパケットを送受信することにより、IoT端末装置と制御装置との間の往復遅延量を示すRTT(Round Trip Time)を制御周期ごとに計測する。制御装置は、計測したRTTを制御アルゴリズムに適用する。これにより、リアルタイムモーション制御における通信の遅延の影響を低減させることを可能にしている。
近年、制御対象であるIoT端末装置の近傍に位置するマイクロデータセンタやアクセス局舎に制御装置を設置してエッジ処理を行うエッジコンピューティングに関する技術が提案されている。当該技術を用いることにより、コアネットワークを経由しない通信を行うことができるため、通信の遅延を小さくすることが可能になる。
Chien-Liang Lai and Pau-Lo Hsu, "Design the Remote Control System With the Time-Delay Estimator and the Adaptive Smith Predictor", IEEE TRANSACTIONS ON INDUSTRIAL INFORMATICS, VOL.6, NO.1, IEEE, February 2010, pp.73-80
しかしながら、上記のようなエッジコンピューティングのような技術を採用したとしても、依然として、アクセス局舎などに設置された制御装置とIoT端末装置の間のアクセスネットワークの区間に通信の遅延が存在する。
アクセスネットワークの方式として、例えば、PON(Passive Optical Network)方式を採用すると、IoT端末装置の数やトラフィック量に応じた動的帯域割当が行われる。動的帯域割当が行われると、通信の遅延が変動するため、制御性能を低下させてしまうという問題がある。
上記の問題の解決のために、上記したRTTを用いて通信の遅延の影響を低減させる技術を適用したとしても、RTTは往復遅延量を示しているだけである。そのため、アクセスネットワークの区間に存在する通信装置が行う動的帯域割当などの通信データの送信タイミングを変動させるような処理によって生じる遅延の変動に対しては受動的になる。受動的であるために、例えば、遅延の変動が大きくなった場合には、制御周期内においてRTTが計測できない事態も発生する。このような場合、例えば、過去に計測したRTTを用いざるを得なくなり、遅延の変動に追随したリアルタイムモーション制御を行うことが難しくなるという問題がある。
アクセスネットワークの区間において生じる遅延は、主に、通信装置において発生するが、RTTでは、どの部分で遅延が生じているのか等の詳細な情報を得ることができないという事情がある。そのため、制御周期ごとに計測するRTTを制御アルゴリズムに適用するだけでは、通信装置において発生する遅延の影響を低減させた状態でのリアルタイムモーション制御を行うことが難しいという問題がある。
上記事情に鑑み、本発明は、通信路を含む制御システムにおいて、通信路のRTTを利用することなく、通信路を構成する通信装置において生じる遅延の影響を低減させることができる技術の提供を目的としている。
本発明の一態様は、通信路を構成する複数の通信装置のいずれかに設定される通信制御データであって通信データを中継する前記通信装置の送信のタイミングを示す通信制御データを取得する通信制御データ取得部と、前記通信制御データ取得部が取得する前記通信制御データと、予め定められる前記通信路の遅延モデルを示す遅延モデル情報とに基づいて、前記通信路の遅延時間を算出する遅延時間算出部と、前記通信路に接続する制御対象装置が順次送信する前記制御対象装置の制御量を含む通信データを、前記通信路を介して受信する通信データ受信部と、前記通信データ受信部が前記制御量を含む通信データを受信するごとに、当該制御量と、前記遅延時間算出部が算出する前記遅延時間と、任意に定められる目標値とに基づいて、前記制御対象装置に対する制御入力値を算出する制御入力値算出部と、前記制御入力値算出部が前記制御入力値を算出するごとに、算出した前記制御入力値を含む通信データを、前記通信路を介して前記制御対象装置に送信する通信データ送信部と、を備える制御装置である。
本発明の一態様は、通信路を構成する複数の通信装置のいずれかに設定される通信制御データであって通信データを中継する前記通信装置の送信のタイミングを示す通信制御データを取得し、取得した前記通信制御データと、予め定められる前記通信路の遅延モデルを示す遅延モデル情報とに基づいて、前記通信路の遅延時間を算出し、前記通信路に接続する制御対象装置が順次送信する前記制御対象装置の制御量を含む通信データを、前記通信路を介して受信し、前記制御量を含む通信データを受信するごとに、当該制御量と、算出した前記遅延時間と、任意に定められる目標値とに基づいて、前記制御対象装置に対する制御入力値を算出し、前記制御入力値を算出するごとに、算出した前記制御入力値を含む通信データを、前記通信路を介して前記制御対象装置に送信する、制御方法である。
本発明の一態様は、コンピュータを、上記の制御装置として機能させるための制御プログラムである。
この発明によれば、通信路を含む制御システムにおいて、通信路のRTTを利用することなく、通信路を構成する通信装置において生じる遅延の影響を低減させることが可能になる。
本実施形態における制御システムの構成を示すブロック図である。 本実施形態における制御システムが備えるOLTと制御装置の内部構成を示すブロック図である。 本実施形態における制御システムの制御系をブロック線図で表した図である。 図3に示す制御系にスミス予測器を適用した制御系のブロック線図である。 図4に示す制御系においてスミス予測器により遅延の影響を打ち消した場合の制御系のブロック線図である。 本実施形態における制御装置が行う処理の流れを示すフローチャートである。 本実施形態における制御システムの他の構成例(その1)を示すブロック図である。 本実施形態における制御システムの他の構成例(その2)を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態における制御システム1の構成を示すブロック図である。制御システム1は、制御装置2及び制御対象装置5を備える。制御装置2と制御対象装置5とは、通信路10を介して接続される。通信路10は、OLT(Optical Line Terminal)3、ONU(Optical Network Unit)4、光スプリッタ6、OLT3と光スプリッタ6とを接続する接続回線、光スプリッタ6とONU4を接続する接続回線、制御装置2とOLT3を接続する接続回線及びONU4と制御対象装置5を接続する接続回線を含む。
通信路10は、上り方向と下り方向の2つの通信路を含んでいる。上り方向は、制御対象装置5から制御装置2に向かう方向であり、下り方向は、制御装置2から制御対象装置5に向かう方向である。通信路10において、OLT3とONU4との間の上り方向の通信路と下り方向の通信路は、それぞれに一心の光ファイバを1本ずつ適用して実現されていてもよいし、マルチコアの光ファイバの異なるコアを適用して実現されていてもよい。一心の光ファイバに対してWDM(Wave Division Multiplexing:波長分割多重)方式を採用し、上り方向と下り方向のそれぞれに異なる波長を適用して実現されていてもよい。
図1では、実施形態の構成を簡潔に示すという説明の便宜上、制御システム1が、一台のONU4を備える構成を示しているが、OLT3とONU4はPON方式により接続される。そのため、制御システム1は、複数台のONU4を備えることが可能な構成である。複数台のONU4を備える場合、OLT3と、複数のONU4とは、例えば、OLT3に接続する1本の光ファイバが、光スプリッタ6により分岐され、分岐された光ファイバの各々が複数のONU4の各々に接続する構成になる。
OLT3は、PON方式の通信ネットワークを終端する通信装置である。OLT3は、例えば、PON方式の通信ネットワークを提供する通信事業者のアクセス局舎に設置される。OLT3と制御装置2は、例えば、光ファイバなどの有線回線により接続される。OLT3は、制御装置2が送信する通信データを受信し、受信した通信データの送信先に対応するONU4に対して受信データを送信する中継処理を行う。OLT3は、ONU4が送信する通信データを受信し、受信した通信データを制御装置2に送信する中継処理を行う。
OLT3からONU4に向かう下り方向の通信データについては、例えば、TDM(Time Division Multiplexing:時分割多重化)方式が適用される。OLT3は、複数のONU4の各々に割り当てたタイムスロットの各々に、各々のONU4に送信する通信データを書き込んで送信する。ONU4からOLT3に向かう上り方向の通信データについては、例えば、TDMA(Time Division Multiple Access:時分割多元接続)方式が適用される。OLT3は、複数のONU4の各々が送信するトラフィック量に応じて動的に帯域を割り当てる動的帯域割当の処理を行う。
ONU4は、PON方式の通信ネットワークを終端する通信装置である。ONU4は、例えば、PON方式の通信ネットワークを利用して通信データの送受信を行う利用者の建物に設置される。ONU4は、光ファイバなどの有線回線、または、無線回線により制御対象装置5に接続する。なお、上記したように複数のONU4が光スプリッタ6に接続されている場合、複数のONU4のそれぞれに、制御装置2の制御対象となる制御対象装置5が1台、または、複数台接続されていてもよいし、制御対象装置5とは異なる構成を備えた制御対象装置であって、制御装置2の制御対象となる制御対象装置が接続されていてもよい。
ONU4は、OLT3が送信する通信データを受信した場合、受信した通信データのうち自らに割り当てられたタイムスロットに含まれている通信データを読み出し、それ以外のタイムスロットの通信データを破棄する。ONU4は、読み出した通信データを制御対象装置5に送信する。
ONU4は、制御対象装置5から通信データを受信すると、OLT3における動的帯域割当の処理によって割り当てられた通信データの送信タイミングで、制御対象装置5から受信した通信データをOLT3に送信する。ONU4は、OLT3における動的帯域割当の処理によって割り当てられた送信タイミングまでの間、制御対象装置5から受信した通信データを一時的に蓄積する。そのため、ONU4における上り方向の通信データの一時的な蓄積による遅延の変動が発生することになる。
制御対象装置5は、例えば、モータ、インバータ、ロボット等の産業用機器であり、IoT端末装置などであってもよい。制御対象装置5は、例えば、内部に備えるセンサが計測したセンサ値などを含む通信データを、通信路10を介して制御装置2に送信する。制御対象装置5は、通信路10を介して制御装置2から受信した通信データに含まれる制御入力値に基づいて、例えば、内部に備えるモータなどのアクチュエータを駆動する等の制御処理を行う。
図2は、制御装置2の内部構成と、OLT3の内部構成とを示すブロック図である。OLT3は、中継処理部31、通信制御データ記憶部32及びトラフィックレート検出部33を備える。通信制御データ記憶部32は、中継処理部31が通信データに対して中継処理を行う際に参照されるパラメータなどを記憶しており、例えば、動的帯域割当の処理の際に参照される送信許可信号の送信間隔のパラメータを記憶する。
中継処理部31は、上記したように、制御装置2が送信する通信データを受信し、受信した通信データの送信先に対応するONU4に対して受信データを送信する中継処理と、ONU4が送信する通信データを受信し、受信した通信データを制御装置2に送信する中継処理とを行う。中継処理部31は、通信制御データ記憶部32が記憶するパラメータに基づいて、例えば、動的帯域割当の処理などを行う。
トラフィックレート検出部33は、中継処理部31が中継する通信データに基づいて、通信データのトラフィック量、すなわち上り方向と下り方向の各々のトラフィックレートを一定の時間間隔で繰り返し検出する。トラフィックレート検出部33は、検出した上り方向と下り方向の各々のトラフィックレートを時系列に内部の記憶領域に書き込んで記憶させる。
制御装置2は、制御系における制御器に相当する装置であり、OLT3の近傍に設置される。具体的には、制御装置2は、OLT3が設置されるアクセス局舎の近くに設置されるマイクロデータセンタや、OLT3が設置されるアクセス局舎に設置される。制御装置2は、通信制御データ取得部21、遅延時間算出部22、通信データ受信部23、制御入力値算出部24、通信データ送信部25、上り方向トラフィックレート取得部26及びネットワーク構成データ記憶部27を備える。
通信制御データ取得部21は、OLT3と制御装置2を接続する接続回線を介してOLT3の通信制御データ記憶部32にアクセスし、通信制御データ記憶部32が記憶する通信制御データを、通信制御データ記憶部32から読み出して取得する。
通信データ受信部23は、ONU4及びOLT3を介して制御対象装置5が送信する通信データを受信する。通信データ受信部23が受信する通信データには、例えば、以下のようなデータが含まれる。上記したように、制御対象装置5が、内部に備えるセンサにより制御対象装置5が制御入力値に対して出力する制御量をセンサ値として計測し、計測したセンサ値を通信データに含めて送信しているとする。この場合、通信データ受信部23が受信する通信データには、センサが計測したセンサ値が含まれることになる。ここで、制御対象装置5の制御量とは、例えば、制御対象装置5がモータである場合、エンコーダなどのセンサによって計測することができるモータの回転速度などである。
制御対象装置5の近傍に設置され、制御対象装置5に接続されているカメラにより撮影された映像データを制御対象装置5が取り込み、制御対象装置5が取り込んだ映像データを通信データに含めて送信しているとする。この場合、通信データ受信部23が受信する通信データには、当該映像データが含まれることになる。
制御対象装置5が、制御装置2の通信データ送信部25が送信した通信データに付与されている送信時刻と、当該通信データを制御対象装置5が受信した時刻とに基づいて、下り方向の通信データの遅延時間を計測し、計測した下り方向の遅延時間を通信データに含めて送信しているとする。この場合、通信データ受信部23が受信する通信データには、下り方向の遅延時間を示すデータが含まれることになる。
上り方向トラフィックレート取得部26は、OLT3と制御装置2を接続する接続回線を介してOLT3のトラフィックレート検出部33の内部の記憶領域にアクセスし、トラフィックレート検出部33の内部の記憶領域が記憶する最新の上り方向のトラフィックレートのデータを、当該内部の記憶領域から読み出して取得する。
ネットワーク構成データ記憶部27は、OLT3と、光スプリッタ6と、ONU4とを備えるPON方式の通信ネットワークの構成データを予め記憶する。当該PON方式の通信ネットワークの構成データには、例えば、制御装置2と制御対象装置5とを接続する通信路10のラインレートが含まれる。ここで、通信路10のラインレートとは、OLT3と制御装置2とを接続する接続回線の通信帯域量、OLT3と光スプリッタ6とを接続する接続回線の通信帯域量、光スプリッタ6とONU4を接続する接続回線の通信帯域量、ONU4と制御対象装置5を接続する接続回線の通信帯域量とに基づいて予め求められる通信路10において伝送することができるトラフィック量の最大値である。なお、上り方向と下り方向の各々におけるトラフィック量の最大値は同一値である。
遅延時間算出部22は、予め定められる通信路10の遅延モデルを示す遅延モデル情報に対して、通信制御データ取得部21が取得した通信制御データと、上り方向トラフィックレート取得部26が取得した上り方向のトラフィックレートと、ネットワーク構成データ記憶部27が記憶するラインレートとを適用して、通信路10における上り方向の遅延時間tを算出する。
ここで、通信路10の遅延モデル情報とは、例えば、次式(1)の演算式で表される情報である。
Figure 0007436931000001
式(1)において、「MaxGrantPeriod」とは、通信制御データに動的帯域割当の処理の際に参照される送信許可信号の送信間隔のパラメータであり、「TrafficRate」とは、上り方向トラフィックレート取得部26が取得する上り方向のトラフィックレートであり、「LineRate」とは、ネットワーク構成データ記憶部27が記憶するラインレートである。
遅延時間算出部22は、式(1)の演算を行い、t2MAXを算出する。遅延時間算出部22は、算出したt2MAXを「2」で除算することにより、上り方向の遅延時間の平均値を算出し、算出した上り方向の遅延時間の平均値を上り方向の遅延時間tとする。
制御入力値算出部24は、遅延時間算出部22が算出した上り方向の遅延時間tと、通信データ受信部23が受信する通信データに含まれているセンサ値及び下り方向の遅延時間tと、任意に定められる目標値とに基づいて制御入力値を算出する。通信データ送信部25は、制御入力値算出部24が算出した制御入力値を含む通信データを、制御対象装置5を送信先として送信する。
以下、図3から図5を参照しつつ、制御入力値算出部24による制御入力値の算出手法について説明する。図3は、図1に示した制御システム1の制御系をブロック線図で表した図であり、制御システム1の制御系は、制御装置2の伝達関数101(G(s))と、制御対象装置5の伝達関数103(G(s))と、通信路10の下り方向の遅延時間tを表す伝達関数102と、通信路10の上り方向の遅延時間tを表す伝達関数104とによって表される。
図3に示すように、制御システム1の制御系は、フィードバック制御系になっており、制御装置2が出力する制御入力値U(s)が制御対象装置5に与えられた場合の制御対象装置5の出力である制御量Y(s)が、任意に定められる目標値R(s)に近づくような制御が行われる。例えば、制御対象装置5がモータである場合、時刻tにおける目標値r(t)は、例えば、所望するモータの回転速度であり、時刻tにおける制御入力値u(t)は、例えば、モータに与える電流値であり、制御入力値u(t)が与えられた場合の制御対象装置5、すなわちモータの実際の回転速度が、時刻tにおける制御量y(t)となる。r(t)、u(t)、y(t)の各々のラプラス変換が、R(s)、U(s)、Y(s)である。なお、目標値r(t)は、時刻tごとに変化する値であってもよいし、一定値であってもよい。
図3に示すフィードバック制御系は、遅延要素の伝達関数102,104を含む、いわゆる、むだ時間系であり、むだ時間系に対しては、例えば、非特許文献1に記載されているように、図4に示すスミス予測器105を適用して、むだ時間の影響を打ち消す手法が有効であると言われている。制御入力値算出部24は、スミス予測器105の伝達関数に含まれる制御対象装置5の伝達関数G(s)のモデルであるハット付きG(s)(以下「^G(s)」という)の伝達関数を、例えば、コンピュータプログラムによるシミュレーションにより生成する。制御入力値算出部24は、遅延時間算出部22が算出した上り方向の遅延時間tと、通信データ受信部23が受信する通信データに含まれている下り方向の遅延時間tとを合計して通信路10の遅延時間tを算出し、算出した遅延時間tをスミス予測器105の伝達関数に適用する。
制御入力値算出部24が算出した遅延時間tが、現実の下り方向の遅延時間tと上り方向の遅延時間tとの合計値に一致し、^G(s)=G(s)である場合、遅延時間の影響を打ち消すことが可能になり、図4に示す制御系は、図5に示す制御系と等価になる。図5に示す制御系における制御量Y(s)と目標値R(s)の関係は、次式(2)として表すことができる。
Figure 0007436931000002
図5に示す制御系のフィードバックループは、制御装置2と制御対象装置5の間で形成され、下り方向の遅延時間tは、フィードバックループに影響しないため、むだ時間のない一般的な制御系の設計手法を利用して、制御装置2の伝達関数101(G(s))の設計を行うことが可能になる。
制御入力値算出部24は、図4に示すように、目標値R(s)から通信データ受信部23が受信する通信データに含まれているセンサ値、すなわち制御量Y(s)に伝達関数104を適用した値と、制御入力値U(s)に対してスミス予測器105の伝達関数を適用した値とを減算する。制御入力値算出部24は、減算により得られた減算値E(s)に対して伝達関数101を適用して制御入力値U(s)を算出する。制御対象装置5は、算出した制御入力値U(s)の逆ラプラス変換である時刻tにおける制御入力値u(t)を算出する。制御入力値算出部24は、算出した制御入力値u(t)を通信データ送信部25に出力する。通信データ送信部25は、制御入力値算出部24が算出した制御入力値u(t)を含む通信データを、制御対象装置5を送信先として送信する。
なお、OLT3と制御装置2は、PLC(Programmable Logic Controller)等の専用装置で実現してもよいし、エッジサーバのようなリソース上にソフトウェアとして実現してもよい。制御装置2の制御入力値算出部24の伝達関数101(G(s))の部分は、例えば、PI(Proportional-Integral)制御器により実現してもよい。
(制御システムによる処理について)
図6は、制御システム1による処理の流れを示すフローチャートである。図6のフローチャートが開始される前提として、既に、制御装置2、OLT3、ONU4及び制御対象装置5は、起動しており、OLT3のトラフィックレート検出部33は、上り方向と下り方向の各々のトラフィックレートを一定の時間間隔で検出し、検出したトラフィックレートを時系列に内部の記憶領域に書き込む処理を繰り返し行っているものとする。
制御装置2の制御入力値算出部24は、制御システム1の利用者の制御装置2に対する操作により、制御を開始することを示す指示信号を受けると、初期状態では、制御量Y(s)のフィードバックがないため、目標値R(s)と、予め設計されて内部に生成している伝達関数101(G(s))とに基づいて、初期値の制御入力値u(t)を算出する。制御入力値算出部24は、算出した初期値の制御入力値u(t)を通信データ送信部25に出力する。
通信データ送信部25は、初期値の制御入力値u(t)を含む通信データを生成する。通信データ送信部25は、生成した通信データに対して、制御装置2が内部に備える時計等の計時手段から取得した時刻を送信時刻として付与し、送信時刻を付与した通信データを、制御対象装置5を送信先としてOLT3に送信する。OLT3の中継処理部31は、制御装置2の通信データ送信部25が送信した通信データを受信し、受信した通信データを、ONU4を介して制御対象装置5に送信する(ステップS1)。
制御対象装置5は、制御装置2から通信データを受信すると、受信した通信データに含まれている初期値の制御入力値u(t)に基づいて、内部に備えるアクチュエータを駆動する等の制御処理を開始する。制御対象装置5は、駆動したアクチュエータが出力する制御量を内部に備えるセンサによりセンサ値として検出する。制御対象装置5は、受信した通信データに付与されている送信時刻と、当該通信データの受信時に内部に備える時計等の計時手段から取得した時刻とに基づいて、下り方向の遅延時間tを算出する。なお、制御装置2の計時手段と、制御対象装置5の計時手段とは、予め時刻が同期されているものとする。
制御対象装置5は、制御対象装置5の近傍に設置されたカメラにより撮影された映像データを取り込む。制御対象装置5は、検出したセンサ値と、算出した下り方向の遅延時間tと、取り込んだ映像データとを含む通信データを生成し、生成した通信データをONU4及びOLT3を介して制御装置2に送信する。制御装置2の通信データ受信部23は、制御対象装置5が送信した通信データを受信し、受信した通信データを制御入力値算出部24に出力する。
制御装置2の通信制御データ取得部21は、制御システム1の利用者の制御装置2に対する操作により、制御を開始することを示す指示信号を受けると、OLT3の通信制御データ記憶部32にアクセスして通信制御データ記憶部32から通信制御データを読み出して取得する。通信制御データ取得部21は、取得した通信制御データを遅延時間算出部22に出力する(ステップS2)。
上り方向トラフィックレート取得部26は、制御システム1の利用者の制御装置2に対する操作により、制御を開始することを示す指示信号を受けると、OLT3のトラフィックレート検出部33の内部の記憶領域にアクセスして最新の上り方向のトラフィックレートのデータを読み出して取得する。上り方向トラフィックレート取得部26は、取得した上り方向のトラフィックレートのデータを遅延時間算出部22に出力する(ステップS3)。
遅延時間算出部22は、通信制御データ取得部21が出力する通信制御データと、上り方向トラフィックレート取得部26が出力する上り方向のトラフィックレートのデータとを取り込む。遅延時間算出部22は、通信制御データと、上り方向のトラフィックレートのデータとを取り込むと、ネットワーク構成データ記憶部27が記憶するラインレートを読み出して取得する(ステップS4)。
遅延時間算出部22は、取り込んだ通信制御データに含まれる送信許可信号の送信間隔のパラメータ「MaxGrantPeriod」と、取り込んだ上り方向のトラフィックレートのデータの値「TrafficRate」と、取得したラインレート「LineRate」とに基づいて、式(1)によりt2MAXを算出し、算出したt2MAXを2で除算して上り方向の遅延時間tを算出する。遅延時間算出部22は、算出した上り方向の遅延時間tを制御入力値算出部24に出力する(ステップS5)。
制御入力値算出部24は、遅延時間算出部22が出力する上り方向の遅延時間tを取り込む。制御入力値算出部24は、通信データ受信部23が出力する通信データを取り込み、取り込んだ通信データに含まれている下り方向の遅延時間tを読み出して取得する(ステップS6)。
制御入力値算出部24は、取り込んだ上り方向の遅延時間tと、取得した下り方向の遅延時間tとを合計して通信路10の遅延時間tを算出し、算出した遅延時間tをスミス予測器105に適用する(ステップS7)。
制御入力値算出部24は、図4に示すブロック線図に示すように、目標値R(s)と、通信データから読み出したセンサ値、すなわち制御量Y(s)に伝達関数104を乗算した値と、直前に制御対象装置5に送信した制御入力値u(t)のラプラス変換であるU(s)に対して遅延時間tが適用されたスミス予測器105の伝達関数を乗算した値と、伝達関数101とに基づいて新たな制御入力値u(t)を算出する。制御入力値算出部24は、算出した新たな制御入力値u(t)を通信データ送信部25に出力する(ステップS8)。
通信データ送信部25は、制御入力値算出部24が出力する新たな制御入力値u(t)を取り込み、取り込んだ制御入力値u(t)を含む通信データを生成する。通信データ送信部25は、生成した通信データを、制御対象装置5を送信先としてOLT3に送信する。OLT3の中継処理部31は、制御装置2の通信データ送信部25が送信した通信データを受信し、受信した通信データを、ONU4を介して制御対象装置5に送信する(ステップS9)。制御対象装置5は、制御装置2から通信データを受信すると、受信した通信データに含まれている新たな制御入力値u(t)に基づいて、内部に備えるアクチュエータを駆動する等の制御処理を行う。
制御入力値算出部24は、例えば、制御システム1の利用者の制御装置2に対する操作により、制御を終了することを示す指示信号を受けていないかを判定する(ステップS10)。制御入力値算出部24は、制御を終了することを示す指示信号を受けていると判定した場合(ステップS10、Yes),処理を終了する。
一方、制御入力値算出部24は、制御を終了することを示す指示信号を受けていないと判定した場合(ステップS10、No)、制御入力値算出部24は、通信データ受信部23が出力する次の通信データを取り込んでいるか否かを判定する(ステップS11)。制御入力値算出部24は、次の通信データを取り込んでないと判定した場合(ステップS11、No)、一定時間待機した後、再びステップS11の処理の判定処理を行う。一方、制御入力値算出部24は、次の通信データを取り込んでいると判定した場合(ステップS11、Yes)、再びステップS8の処理を行う。
制御対象装置5が検出する新たなセンサ値に基づいて、制御入力値算出部24が新たな制御入力値u(t)を算出するステップS8の処理と、新たな制御入力値u(t)が制御対象装置5に適用される処理とが繰り返し行われることにより、制御対象装置5の制御量Y(s)が、目標値R(s)に近づくように制御システム1においてフィードバック制御が行われることになる。
上記の実施形態の制御装置2において、通信制御データ取得部21は、通信路10を構成するOLT3、ONU4などの複数の通信装置のいずれかに設定される通信制御データであって通信データを中継する通信装置の送信のタイミングを示す通信制御データを取得する。遅延時間算出部22は、通信制御データ取得部21が取得する通信制御データと、予め定められる通信路10の遅延モデルを示す遅延モデル情報とに基づいて、通信路10の遅延時間を算出する。通信データ受信部23は、通信路10に接続する制御対象装置5が順次送信する制御対象装置5の制御量を含む通信データを、通信路10を介して受信する。制御入力値算出部24は、通信データ受信部23が制御量を含む通信データを受信するごとに、当該制御量と、遅延時間算出部22が算出する遅延時間と、任意に定められる目標値とに基づいて、制御対象装置5に対する制御入力値を算出する。通信データ送信部25は、制御入力値算出部24が制御入力値を算出するごとに、算出した制御入力値を含む通信データを、通信路10を介して制御対象装置5に送信する。すなわち、制御装置2は、通信装置であるOLT3の通信制御データと、予め定められる通信路10の遅延モデル情報とに基づいて通信路10の遅延時間tを算出している。そのため、通信路10を含む制御システム1において、通信路10のRTTを利用することなく、通信路10を構成する通信装置において生じる遅延の影響を低減させることが可能になる。
なお、上記の実施形態では、制御対象装置5が制御装置2に送信する上りのトラフィックレートの遅延の変動が小さいことを想定している。そのため、図6のフローチャートに示すように、制御が開始される際に、一度だけ、遅延時間tを算出するようにしている。これに対して、上りのトラフィックレートの変動が大きい場合には、最新の上り方向のトラフィックレートに基づいて遅延時間tを更新し、更新した遅延時間tをスミス予測器105に適用する適応的な処理を行うようにしてもよい。具体的には、通信データ受信部23がセンサ値を含む新たな通信データを受信するごとに、上り方向トラフィックレート取得部26がOLT3のトラフィックレート検出部33の内部の記憶領域から最新の上り方向のトラフィックレートのデータを読み出して取得する。遅延時間算出部22が、上り方向トラフィックレート取得部26が取得した最新の上り方向のトラフィックレートに基づいて新たな上り方向の遅延時間tを算出する。制御入力値算出部24は、遅延時間算出部22が算出した新たな上り方向の遅延時間tと、通信データ受信部23が受信した新たな通信データに含まれている下り方向の遅延時間tとに基づいて遅延時間tを算出し、算出した遅延時間tをスミス予測器105に適用することになる。なお、この場合、制御対象装置5のセンサがセンサ値を検出し、センサ値を含む通信データを送信する周期を制御周期とした場合、OLT3のトラフィックレート検出部33がトラフィックレートを検出する一定の時間間隔は、少なくとも当該制御周期以下であることが望ましい。下り方向の遅延時間tの変動が小さい場合には、最新の下り方向の遅延時間tを用いるのではなく、最初に得られた下り方向の遅延時間tを継続的に用いて、遅延時間tを算出するようにしてもよい。
上記の制御装置2の制御入力値算出部24では、スミス予測器105に適用する遅延時間tを算出する際に、遅延時間算出部22が算出した上り方向の遅延時間tに、制御対象装置5において算出した下り方向の遅延時間tを加算して通信路10の遅延時間tを算出するようにしている。これに対して、下り方向の遅延時間tが、上り方向の遅延時間tに比べて十分に小さく、かつ変動も小さい場合、遅延時間算出部22が算出する上り方向の遅延時間tを通信路10の遅延時間tとみなしてスミス予測器105に適用するようにしてもよい。
上記の実施形態では、PON方式における動的帯域割当の処理によって生じる遅延時間を一例として示したが、本発明は、当該実施の形態に限られない。例えば、PON方式における動的帯域割当の処理以外の通信データの送信タイミングを変動させるようなプロトコルであって、OLT3の通信制御データ記憶部32が記憶する通信制御データに含まれる当該プロトコルのパラメータと、当該プロトコルに応じて予め定められる遅延モデル情報とに基づいて、通信路10の遅延時間tを算出することができるプロトコルにも上記の実施形態の構成を適用することが可能である。
図6のフローチャートでは、ステップS1,S2,S3の順に処理が行われるように示しているが、制御システム1の利用者の制御装置2に対する操作により、制御を開始することを示す指示信号を受けた後に、ステップS1、S2、S3の処理が並列に開始されていてもよい。
(他の構成例について)
図7と図8は、図1に示した制御システム1の他の構成例を示す制御システム1a,1bを示すブロック図である。なお、図7と図8において、図1に示した制御システム1と同一構成については同一の符号を付している。
図7に示す制御システム1aは、制御装置2、OLT3、光スプリッタ6、ONU4、スイッチ装置7及び制御対象装置5を備える。スイッチ装置7は、レイヤ2のLAN(Local Area Network)スイッチ装置、レイヤ3のLANスイッチ装置などの通信装置である。ONU4とスイッチ装置7との間は、例えば、光ファイバなどの有線回線により接続され、スイッチ装置7と制御対象装置5との間は、光ファイバなどの有線回線、または、無線回線により接続される。なお、図7では、制御対象装置5とONU4とが1台のスイッチ装置7を経由して接続されている例を示しているが、制御対象装置5とONU4とが複数のスイッチ装置7を経由して接続されていてもよい。
図8に示す制御システム1bは、制御装置2、MC(Media Converter)8-1,8-2、OLT3、光スプリッタ6、ONU4及び制御対象装置5を備える。制御システム1bにおいて、MC8-1,8-2の間、MC8-1と制御装置2との間及びMC8-2とOLT3との間は、例えば、光ファイバなどの有線回線により接続される。すなわち、制御システム1bは、MC8-1,8-2による1対1の光接続と、OLT3とONU4によるPON方式の通信ネットワークとがカスケード接続されている構成である。
制御システム1bの具体例としては、例えば、アクセス局舎に制御装置2とMC8-1が設置され、アクセス局舎と工場とがMC8-1,8-2により1対1で接続され、工場内に、MC8-2、OLT3、ONU4及び制御対象装置5が設置され、工場内において、PON方式の通信ネットワークが構築されるような構成が想定される。
なお、図7と図8を組み合わせるような構成、すなわち、図8において、ONU4と制御対象装置5の間をスイッチ装置7で接続するような構成としてもよい。
上述した実施形態における制御装置2をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、制御装置2をコンピュータで実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。また、当該プログラムをインターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介して提供するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
通信データの送信タイミングが通信のプロトコル処理により変動するような通信路を含む制御系において適用可能である。
1…制御システム、2…制御装置、3…OLT、4…ONU、5…制御対象装置、6…光スプリッタ、10…通信路、21…通信制御データ取得部、22…遅延時間算出部、23…通信データ受信部、24…制御入力値算出部、25…通信データ送信部、26…上り方向トラフィックレート取得部、27…ネットワーク構成データ記憶部、31…中継処理部、32…通信制御データ記憶部、33…トラフィックレート検出部

Claims (6)

  1. 通信路を構成する複数の通信装置のいずれかに設定される通信制御データであって通信データを中継する前記通信装置の送信のタイミングを示す通信制御データを取得する通信制御データ取得部と、
    前記通信制御データ取得部が取得する前記通信制御データと、予め定められる前記通信路の遅延モデルを示す遅延モデル情報とに基づいて、前記通信路の遅延時間を算出する遅延時間算出部と、
    前記通信路に接続する制御対象装置が順次送信する前記制御対象装置の制御量を含む通信データを、前記通信路を介して受信する通信データ受信部と、
    前記通信データ受信部が前記制御量を含む通信データを受信するごとに、当該制御量と、前記遅延時間算出部が算出する前記遅延時間と、任意に定められる目標値とに基づいて、前記制御対象装置に対する制御入力値を算出する制御入力値算出部と、
    前記制御入力値算出部が前記制御入力値を算出するごとに、算出した前記制御入力値を含む通信データを、前記通信路を介して前記制御対象装置に送信する通信データ送信部と、
    を備える制御装置。
  2. 前記通信制御データは、前記通信装置の間で行われる動的帯域割当の処理において、送信許可信号を送信する前記通信装置が帯域の割当対象である他の前記通信装置に対して前記送信許可信号を送信する送信間隔を示すデータであり、
    前記遅延モデル情報は、前記動的帯域割当の処理により生じる遅延時間を算出する演算式で表される情報であり、
    前記遅延時間算出部は、
    前記遅延モデル情報と、前記通信制御データに含まれる前記送信許可信号の送信間隔と、前記通信路において実測した上り方向のトラフィックレートと、前記通信路の帯域であるラインレートとに基づいて、前記動的帯域割当の処理により生じる遅延時間を算出する、
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記制御入力値算出部は、
    前記遅延時間算出部が算出する前記遅延時間を前記通信路の遅延時間とみなして前記制御入力値を算出するか、または、前記遅延時間算出部が算出する前記遅延時間を上り方向の遅延時間とし、当該上り方向の遅延時間に対して実測した下り方向の遅延時間を加算した時間を前記通信路の遅延時間として前記制御入力値を算出する、
    請求項1又は2に記載の制御装置。
  4. 前記制御入力値算出部は、
    自装置、前記制御対象装置及び前記通信路によって構成されるフィードバック制御系に、前記通信路の遅延時間が適用されるスミス予測器を加えたフィードバック制御系に対して、前記制御量と、前記目標値とを適用して前記制御入力値を算出する、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の制御装置。
  5. 通信路を構成する複数の通信装置のいずれかに設定される通信制御データであって通信データを中継する前記通信装置の送信のタイミングを示す通信制御データを取得し、
    取得した前記通信制御データと、予め定められる前記通信路の遅延モデルを示す遅延モデル情報とに基づいて、前記通信路の遅延時間を算出し、
    前記通信路に接続する制御対象装置が順次送信する前記制御対象装置の制御量を含む通信データを、前記通信路を介して受信し、
    前記制御量を含む通信データを受信するごとに、当該制御量と、算出した前記遅延時間と、任意に定められる目標値とに基づいて、前記制御対象装置に対する制御入力値を算出し、
    前記制御入力値を算出するごとに、算出した前記制御入力値を含む通信データを、前記通信路を介して前記制御対象装置に送信する、
    制御方法。
  6. コンピュータを、請求項1から4のいずれか一項に記載の制御装置として機能させるための制御プログラム。
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