JP7436919B2 - 接合継手の製造方法、接合継手、及び自動車部品 - Google Patents

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Description

本発明は、接合継手の製造方法、接合継手、及び自動車部品に関する。
例えば、鋼板等の板材に金属製のボルトを接合するための技術としては、アークスタッド溶接による接合技術が知られている(例えば、実用新案登録第3204721号公報参照)。このアークスタッド溶接による接合技術では、次の要領で、板材にボルトとしてのスタッドボルトが接合される。
すなわち、溶接ガンのチャックにスタッドボルトを挿入し、スタッドボルトを板材(母材)に押し付ける。このとき、スタッドボルトの板材側の部分をフェルールで包囲する。次いで、板材とスタッドボルトの間に電流を流すと共に、スタッドボルトを板材から引き離して、板材とスタッドボルトとの間にアークを発生させる。これにより、板材に対するスタッドボルトの接触部が溶融すると共に、板材に溶融池が形成される。
続いて、スタッドボルトを板材の溶融池に押し込み、この状態で溶融金属を冷却させる。そして、フェルールを除去すると共に、チャックをスタッドボルトから取り外すことにより、アークスタッド溶接が完了する。このアークスタッド溶接より、スタッドボルトは、板材に接合される。また、スタッドボルトの板材側の端部は、溶融金属が冷却固化して形成されたカラーで覆われる。
以上のアークスタッド溶接による接合技術の他に、鋼板等の板材に金属製のボルトを接合するための技術としては、プロジェクション溶接による接合技術が知られている(例えば、特許第3554907号公報、及び特開2019-098385号公報参照)。このプロジェクション溶接による接合技術では、次の要領で、板材にボルトが接合される。
すなわち、板材の穴にボルトの軸部を通した状態で、一対の電極によって板材及びボルトの頭部を挟む。そして、一対の電極間が通電される。ボルトの頭部には、ボルトの周方向に間隔を空けて配置された複数の凸部が設けられている。この複数の凸部と板材との複数の点接触部が、プロジェクション溶接により接合される。
以上のアークスタッド溶接による接合技術、及び、プロジェクション溶接による接合技術は、例えば、自動車の車体パネルの接合構造に広く利用されている(例えば、特開2019-156031号公報参照)。この車体パネルの接合構造では、例えば、ボルトが接合された第一車体パネル材に第二車体パネル材が重ねられると共に、ボルトが第二車体パネル材に形成された貫通穴に通される。そして、このボルトにナットがねじ込まれることにより、第二車体パネル材が第一車体パネル材に接合される。
しかしながら、上記従来の接合技術では、次の課題がある。すなわち、アークスタッド溶接による接合技術では、板材を傾斜姿勢又は垂直姿勢にした場合に、溶融金属が重力によって流動するため、一般的に、板材を水平姿勢にすることが推奨される。換言すれば、板材を傾斜姿勢又は垂直姿勢にした場合には、溶融金属が重力によって流動する。そのため、溶融金属を所望の形状で冷却固化させることができず、所望の溶接強度を得られない虞がある。したがって、板材の姿勢に依らずに、スタッドボルトを板材に適切に固定できることが求められる。
また、プロジェクション溶接による接合技術を用いた車体パネルの接合構造では、ボルトの頭部が接合された第一車体パネル材に、第二車体パネル材が重ねられる。また、ボルトの軸部が、第二車体パネル材に形成された貫通穴に通される。そして、このボルトの軸部にナットがねじ込まれる。この際に、ナットによってボルトが押し込まれるので、ボルトの頭部に、当該頭部が第一車体パネル材から剥離する方向の押し込み荷重が作用する。
ここで、プロジェクション溶接による接合技術では、ボルトの頭部の周方向の全長に亘って、ボルトの頭部と板材とが溶接により接合されるのではなく、ボルトの頭部に設けられた複数の凸部と板材との複数の点接触部がプロジェクション溶接により接合される。このため、ボルトの剥離強度が不足する虞がある。
本願が開示する技術は、一例として、板材の姿勢に依らずに、ボルトを板材に適切に固定すると共に、ボルトの剥離強度を確保することを第一の目的とする。
また、本願が開示する技術は、一例として、ボルトを第1の板材に適切に固定しつつ、ボルトの剥離強度を確保することにより、第1の板材と第2の板材とを適切に接合することを第二の目的とする。
第1態様に係る接合継手の製造方法は、雄ネジ部、フランジ部、及び軸部が前記軸部の軸方向に前記雄ネジ部、前記フランジ部、前記軸部の順で配置されたボルトと、貫通穴のある第1の板材と、を用意すること、前記フランジ部が前記第1の板材に当接するように、前記ボルトの前記軸部を前記第1の板材の前記貫通穴に通すこと、前記軸部と前記フランジ部とで前記第1の板材をかしめるように、前記第1の板材の前記貫通穴から突出した前記軸部を変形させること、を備える。
第2態様に係る接合継手の製造方法は、第1態様に係る接合継手の製造方法において、前記貫通穴は、ネジ穴であり、前記軸部は、雄ネジであり、前記軸部を前記貫通穴にねじ込む。
第3態様に係る接合継手の製造方法は、第1態様に係る接合継手の製造方法において、前記貫通穴は、多角穴である。
第4態様に係る接合継手の製造方法は、第1態様~第3態様の何れか1つに係る接合継手の製造方法において、前記第1の板材は、前記第1の板材の平坦部に対して前記フランジ部と反対側に膨出すると共に、頂部に前記貫通穴が形成された膨出部を有する。
第5態様に係る接合継手の製造方法は、第4態様に係る接合継手の製造方法において、 前記膨出部の前記頂部に対する前記フランジ部の突出高さが、前記フランジ部側において、前記膨出部の頂部と前記平坦部との間に形成された段差の高さよりも低い。
第6態様に係る接合継手の製造方法は、第1態様~第5態様の何れか1つに係る接合継手の製造方法において、前記貫通穴から突出するとともに加熱された前記軸部を、前記軸部の前記軸方向に加圧して変形させる。
第7態様に係る接合継手の製造方法は、第1態様~第6態様の何れか1つに係る接合継手の製造方法において、貫通穴のある第2の板材と、ナットとを用意すること、前記雄ネジ部を前記第2の板材の前記貫通穴に通すこと、前記ナットが前記第2の板材に当接するように、前記ナットを前記雄ネジ部にねじ込むこと、を備える。
第8態様に係る接合継手は、貫通穴のある板材と、雄ネジ部、フランジ部、及び軸部が前記軸部の軸方向に前記雄ネジ部、前記フランジ部、前記軸部の順で配置されたボルトであって、前記軸部が前記貫通穴に通された状態で、前記フランジ部が前記板材に当接されたボルトと、を備え、前記貫通穴から突出する前記軸部の先端部には、前記フランジ部とで前記板材をかしめるかしめ部が形成されている。
第9態様に係る自動車部品は、第8態様に係る接合継手を備える。
本願が開示する技術によれば、一例として、板材の姿勢に依らずに、ボルトを板材に適切に固定すると共に、ボルトの剥離強度を確保することができる。
また、本願が開示する技術によれば、一例として、ボルトを第1の板材に適切に固定しつつ、ボルトの剥離強度を確保することにより、第1の板材と第2の板材とを適切に接合することができる。
第一実施形態に係るボルトを示す正面図である。 第一実施形態に係る接合継手の製造方法の製造過程を示すボルトの縦断面図である。 第一実施形態に係る接合継手の製造方法の製造過程を示すボルトの縦断面図である。 第一実施形態に係る接合継手の製造方法の製造過程を示すボルトの縦断面図である。 第一実施形態に係る板材接合方法の接合過程を示すボルトの縦断面図である。 第一実施形態に係る板材接合方法の接合過程を示すボルトの縦断面図である。 第二実施形態に係る接合継手の製造方法の製造過程を示すボルトの縦断面図である。 第二実施形態に係る接合継手の製造方法の製造過程を示すボルトの縦断面図である。 第二実施形態に係る接合継手の製造方法の製造過程を示すボルトの縦断面図である。 第二実施形態に係る板材接合方法の接合過程を示すボルトの縦断面図である。 第二実施形態に係る板材接合方法の接合過程を示すボルトの縦断面図である。 第三実施形態に係るボルトを示す正面図である。 第三実施形態に係る接合継手の製造方法の製造過程を示すボルトの縦断面図である。 第三実施形態に係る接合継手の製造方法の製造過程を示すボルトの縦断面図である。 第三実施形態に係る接合継手の製造方法の製造過程を示すボルトの縦断面図である。 第三実施形態に係る板材接合方法の接合過程を示すボルトの縦断面図である。 第三実施形態に係る板材接合方法の接合過程を示すボルトの縦断面図である。 第四実施形態に係る接合継手の分解斜視図である。 第五実施形態に係る接合継手の製造方法の製造過程を示すボルトの縦断面図である。 第五実施形態に係る接合継手の製造方法の製造過程を示すボルトの縦断面図である。 第五実施形態に係る接合継手の製造方法の製造過程を示すボルトの縦断面図である。 図1に示されるボルトの変形例を示す正面図である。 図2Bに示される一方の電極の変形例を示す縦断面図である。 第一比較例に係るアークスタッド溶接の接合過程を示すスタッドボルトの縦断面図である。 第一比較例に係るアークスタッド溶接の接合過程を示すスタッドボルトの縦断面図である。 第一比較例に係るアークスタッド溶接の接合過程を示すスタッドボルトの縦断面図である。 第一比較例に係るアークスタッド溶接の接合過程を示すスタッドボルトの縦断面図である。 第二比較例に係るプロジェクション溶接の接合過程を示す断面図である。 第二比較例に係るプロジェクション溶接の接合過程を示す断面図である。
[第一実施形態]
はじめに、第一実施形態について説明する。
図1は、第一実施形態に係るボルト10を示す正面図である。矢印A1は、ボルト10の軸方向一方側を示し、矢印A2は、ボルト10の軸方向他方側を示している。
図1に示されるように、ボルト10(例えば、リベットボルト)は、雄ネジ部11と、フランジ部12と、軸部13とを有する。これらの雄ネジ部11、フランジ部12、及び軸部13は、軸部13の軸方向に、雄ネジ部11、フランジ部12、軸部13の順で配置される。このボルト10は、一例として、金属製である。
雄ネジ部11の外周面には、ネジ山が形成されている。フランジ部12は、雄ネジ部11の軸方向一方側の端部に形成されている。このフランジ部12は、雄ネジ部11の周方向に沿って環状に形成されている。軸部13(柱状部)は、フランジ部12に対してフランジ部12の軸方向一方側に突出している。すなわち、軸部13(柱状部)は、フランジ部12に対して雄ネジ部11と反対側へ突出している。この軸部13は、円柱である。
雄ネジ部11及び軸部13は、同軸に形成されている。フランジ部12の外径D2は、雄ネジ部11の外径D1及び軸部13の外径D3よりも大きい。図1に示される例では、軸部13の外径D3が雄ネジ部11の外径D1よりも大きい。しかし、図11に示されるように、軸部13の外径D3は、雄ネジ部11の外径D1よりも小さくてもよい。雄ネジ部11の軸長L1及び軸部13の軸長L2は、フランジ部12の厚さTよりも長い。
続いて、第一実施形態に係る接合継手の製造方法について説明する。
図2A、図2B、及び図2Cは、第一実施形態に係る接合継手の製造方法を説明する図である。図2Aは、接合継手の製造方法の第一工程を説明する図である。図2Bは、接合継手の製造方法の第二工程における電極配置工程を説明する図である。図2Cは、接合継手の製造方法の第二工程におけるかしめ工程を説明する図である。
第一実施形態に係る接合継手の製造方法は、板材20に形成された被接合部21にボルト10を固定することにより、被接合部21及びボルト10を備える接合継手30を得る方法である。板材20は、例えば、引張強さが780MPa以上の鋼板であり、好ましくは、引張強さが980MPa以上の鋼板である。また、その鋼板の板厚は、例えば、0.5mm~4.0mmである。なお、板材20は、表面処理鋼板でもよい。
被接合部21には、当該被接合部21を板厚方向に貫通する貫通穴22が形成されている。貫通穴22は、断面が円形状の丸穴である。被接合部21は、貫通穴22を含む所定の範囲の部位である。図2A、図2B、及び図2Cでは、板材20のうちの被接合部21のみが示されている。被接合部21は、第一板面21Aと、この第一板面21Aとは反対側の第二板面21Bとを有している。
第一実施形態に係る接合継手の製造方法は、ボルト10を被接合部21に固定する工程として、第一工程及び第二工程を備える。
図2Aに示されるように、第一工程では、第一板面21A側から軸部13を貫通穴22に通して、フランジ部12を第一板面21Aにおける貫通穴22の周囲部に当接させると共に、軸部13の先端部を被接合部21の第二板面21Bから突出させる。
軸部13の軸長L2は、被接合部21の板厚tよりも長い。フランジ部12の外径D2は、貫通穴22の内径dよりも大きい。また、軸部13の外径D3は、貫通穴22の内径dよりも小さい。被接合部21に対するボルト10のがたつきを抑制するためには、軸部13の外径D3が、貫通穴22の内径dよりも僅かに小さいことが望ましい。なお、軸部13は、貫通穴22に圧入されてもよい。
図2Bに示されるように、第二工程における電極配置工程では、一対の電極40、41を用いる。一対の電極40、41は、「一対の加熱加圧部材」の一例である。一方の電極40は、収容穴42が形成された円筒部43を有している。収容穴42は、他方の電極41の側に開口している。収容穴42には、雄ネジ部11が収容される。収容穴42の内径は、雄ネジ部11の外径よりも大きい。収容穴42の軸長は、雄ネジ部11の軸長よりも長い。他方の電極41は、円柱状に形成されている。
第二工程における電極配置工程では、ボルト10の軸方向両側からフランジ部12及び軸部13を、一対の電極40、41で挟んだ状態とする。
そして、図2Cに示されるように、第二工程におけるかしめ工程において、一対の電極40、41間に通電し、この一対の電極40、41によってボルト10を通電加熱しながらボルト10の軸方向に加圧することにより軸部13の先端部を潰す。これにより、軸部13の先端部には、軸部13の径方向外側に拡がるかしめ部15が形成される。このかしめ部15は、軸部13の周方向に沿って環状に形成される。なお、一対の電極40、41によるボルト10の加熱及び加圧は、必ずしも同時に行う必要はなく、所定温度に加熱されたボルト10を軸方向に加圧しても良い。
このとき、かしめ部15は、当該かしめ部15の外径D4が貫通穴22の内径dよりも大きくなるように形成される。これにより、かしめ部15は、第二板面21Bにおける貫通穴22の周囲部に圧着される。つまり、フランジ状に形成されたかしめ部15が第二板面21Bにおける貫通穴22の周囲部に重なり、この貫通穴22の周囲部に引っ掛かった状態となる。
このようにして、フランジ部12を第一板面21Aにおける貫通穴22の周囲部に当接させると共に、軸部13の先端部に第二板面21Bにおける貫通穴22の周囲部に圧着するかしめ部15を形成する。これにより、フランジ部12及びかしめ部15によって被接合部21を挟んだ状態で、被接合部21にボルト10が固定される。また、フランジ部12及びかしめ部15によって被接合部21を加圧した状態で挟むことにより、被接合部21に対するボルト10の回転が規制される。
この第二工程は、溶接工程ではなく、かしめ工程である。そのため、第二工程では、被接合部21が溶融しない加熱温度で、一対の電極40によってボルト10を通電加熱しながら加圧する。
この第二工程では、鋼板である板材20が溶融しないため、大気中、又は板材20の表面の防錆油から水素が板材20の内部に侵入することが抑制される。また、板材20が高温から急冷されず、フレッシュマルテンサイトにならないことから、板材20に水素脆化が生じることが抑制される。これらのことは、プロジェクション溶接に比べて、第一実施形態の優位な特徴である。なお、水素脆化とは、鋼板中に吸収された水素により鋼板に割れを生じたり、鋼板の強度(延性又は靭性)が低下したりする現象のことである。
第一実施形態に係る接合継手の製造方法では、以上の要領により、板材20に形成された被接合部21にボルト10が固定される。これにより、被接合部21及びボルト10を備える接合継手30が得られる。この接合継手30は、例えば、自動車部品に好適である。このような接合継手30を備える自動車部品としては、例えば、Aピラー、Bピラー、サイドメンバ、ロッカ、ルーフサイドレール、バンパリインフォースメント等の車体骨格部材が挙げられる。
この接合継手30において、ボルト10は、外周面にネジ山が形成された雄ネジ部11と、雄ネジ部11の軸方向一方側の端部に形成されたフランジ部12と、フランジ部12に対してフランジ部12の軸方向一方側に突出する軸部13とを備える。軸部13は、被接合部21に形成された貫通穴22に通されている。フランジ部12は、被接合部21の第一板面21Aに当接している。また、軸部13の先端部は、被接合部21の第二板面21Bから突出している。この軸部13の先端部には、第二板面21Bにおける貫通穴22の周囲部に圧着されたかしめ部15が形成されている。
なお、第二工程では、図12に示されるように、円筒部43の内周面に絶縁体44が取り付けられてもよい。このようにすると、一対の電極40、41間に通電した場合に、一方の電極40と雄ネジ部11との間の通電が抑制される。
続いて、第一実施形態に係る板材接合方法について説明する。
図3A、及び図3Bは、第一実施形態に係る板材接合方法を説明する図である。図3Aは、板材接合方法の第一工程を説明する図である。図3Bは、板材接合方法の第二工程を説明する図である。
なお、以降、板材接合方法によって得らえる板材接合構造70の第2の板材50及び第2の被接合部51と区別するために、板材20を第1の板材20と称し、被接合部21を第1の被接合部21と称する。
第一実施形態に係る板材接合方法は、第1の板材20の第1の被接合部21に、第1の板材20とは別の第2の板材50の第2の被接合部51を接合する方法である。
第一実施形態に係る板材接合方法は、第1の被接合部21に第2の被接合部51を接合する工程として、第一工程及び第二工程を備える。
図3Aに示されるように、第一工程では、上述の第一実施形態に係る接合継手の製造方法によって製造された接合継手30における第1の被接合部21の第一板面21Aに、第2の板材50の第2の被接合部51を重ね合わせる。
第2の被接合部51は、膨出部53を有する。膨出部53は、第2の板材50の平坦部54に対して第1の板材20と反対側に膨出する形状を有する。膨出部53の頂部には、第2の板材50の板厚方向に貫通する貫通穴52が形成されている。第1の被接合部21に第2の被接合部51を重ね合わせる際に、第2の被接合部51に形成された貫通穴52に雄ネジ部11を通す。このとき、フランジ部12は、膨出部53の内側に配置される。
図3Bに示されるように、第二工程では、ナット60を用いる。ナット60は、ネジ穴61を有する。この第二工程では、第2の被接合部51から突き出た雄ネジ部11にナット60をねじ込む。これにより、ボルト10のかしめ部15及びナット60によって、第1の被接合部21及び第2の被接合部51が挟まれた状態になり、第1の被接合部21及び第2の被接合部51が接合される。
第一実施形態に係る板材接合方法では、以上の要領により、ボルト10及びナット60を用いて第1の被接合部21及び第2の被接合部51が接合される。これにより、ボルト10、ナット60、第1の被接合部21及び第2の被接合部51を備える板材接合構造70が得られる。
このような板材接合構造70は、例えば、自動車の車体パネルの接合構造、特に、高強度鋼板である車体パネルを含む自動車部品に好適である。板材接合構造70を備える自動車部品としては、例えば、Aピラー、Bピラー、サイドメンバ、ロッカ、ルーフサイドレール、バンパリインフォースメント等の車体骨格部材が挙げられる。この板材接合構造70は、負荷応力が高い部位(点)に特に好適である。しかしながら、板材接合構造70は、自動車部品以外に適用されてもよいことは勿論である。
なお、図2A、図2B、及び図2Cに示される接合継手の製造方法の第一工程及び第二工程を、第一実施形態に係る板材接合方法における第一工程及び第二工程(前工程)とする場合、図3A、及び図3Bに示される第一工程及び第二工程(後工程)は、第一実施形態に係る板材接合方法における第三工程及び第四工程に相当する。
また、第一実施形態に係る接合継手の製造方法は、雄ネジ部11、フランジ部12、及び軸部13が軸部13の軸方向に雄ネジ部11、フランジ部12、軸部13の順で配置されたボルト10と、貫通穴22のある第1の板材20と、を用意すること、フランジ部12が第1の板材20に当接するように、ボルト10の軸部13を第1の板材20の貫通穴22に通すこと、第1の板材20を、フランジ部12とでかしめるように、第1の板材20の貫通穴22から突出した軸部13を変形させること、を備える。
続いて、第一実施形態の作用及び効果について説明する。
第一実施形態によれば、接合継手の製造方法の第一工程において、軸部13を第1の被接合部21に形成された貫通穴22に通す。そして、フランジ部12を第1の被接合部21の第一板面21Aに当接させると共に、軸部13の先端部を第1の被接合部21の第二板面21Bから突出させる。次いで、第二工程において、ボルト10の軸方向両側からフランジ部12及び軸部13を一対の電極40、41で挟んだ状態で、一対の電極40、41によってボルト10を通電加熱しながら加圧する。そして、軸部13の先端部を潰すことにより軸部13の先端部に、第二板面21Bにおける貫通穴22の周囲部に圧着されるかしめ部15を形成し、ボルト10を第1の被接合部21に接合する。
このように第一実施形態では、第1の被接合部21に対するボルト10の固定に、かしめ加工を用いる。そのため、第一実施形態では、例えば、第1の板材20を傾斜姿勢又は垂直姿勢にした場合に、所望の接合強度が得られなくなる虞があるアークスタッド溶接による接合技術と比べて、第1の板材20の姿勢に依らずに、ボルト10を第1の板材20に適切に固定することができる。
しかも、かしめ部15が貫通穴22の周囲部に圧着することにより、かしめ部15が貫通穴22の周囲部に引っ掛かる抜止部として機能するので、ボルト10の剥離強度が確保される。これにより、雄ネジ部11にナット60をねじ込む際に、ナット60によってボルト10が押し込まれ、ボルト10が第1の被接合部21から剥離される方向の押し込み荷重がボルト10に作用しても、ボルト10が第1の被接合部21から剥離することが抑制される。
特に、かしめ部15は、軸部13の周方向に沿って環状に形成される。そのため、第一実施形態では、例えば、複数の点接触部でボルト10と第1の被接合部21が接合されるプロジェクション溶接と比べて、ボルト10の剥離強度を高めることができる。
また、第一実施形態では、接合継手の製造方法(図2B参照)の第二工程において、第1の被接合部21が溶融しない加熱温度で、一対の電極40によってボルト10を通電加熱しながら加圧し、軸部13の先端部を潰す。つまり、この第二工程では、プロジェクション溶接よりも第1の被接合部21の加熱温度が低いかしめ加工の条件の下で、ボルト10を通電加熱しながら加圧する。したがって、第1の被接合部21が溶融しないので、第1の被接合部21に水素脆化が生じることが抑制される。これにより、第1の被接合部21、及び接合継手30の品質を確保することができる。
このように、第一実施形態では、ボルト10を第1の板材20に適切に固定しつつ、ボルト10の剥離強度を確保することにより、第1の板材20と第2の板材50とを適切に接合することができる。
また、第一実施形態では、第1の被接合部21の貫通穴22が、円形状の丸穴である。そのため、例えば、板材接合構造70が自動車の車体パネルの接合構造に適用された場合に、ナット60及びボルト10を通じて第1の被接合部21に荷重が作用しても、貫通穴22の周囲部の一部に応力が集中することが抑制される。
続いて、第一実施形態と比較例との比較について説明する。
(第一比較例との比較)
図13A、図13B、図13C、及び図13Dは、第一比較例に係るアークスタッド溶接による接合技術を説明する図である。このアークスタッド溶接による接合技術では、次の要領で、板材130に、ボルトとしてのスタッドボルト110が接合される。
すなわち、図13Aに示されるように、溶接ガンのチャック111にスタッドボルト110を挿入し、スタッドボルト110を板材130(母材)に押し付ける。このとき、スタッドボルト110の板材130側の部分をフェルール112で包囲する。次いで、図13Bに示されるように、板材130とスタッドボルト110の間に電流を流すと共に、スタッドボルト110を板材130から引き離して、板材130とスタッドボルト110との間にアーク113を発生させる。これにより、板材130に対するスタッドボルト110の接触部が溶融すると共に、板材130に溶融池131が形成される。
続いて、スタッドボルト110を板材130の溶融池131に押し込み、この状態で溶融金属を冷却させる。そして、図13C、及び図13Dに示されるように、フェルール112を除去すると共に、チャック111をスタッドボルト110から取り外すことにより、アークスタッド溶接が完了する。このアークスタッド溶接より、スタッドボルト110は、板材130に接合される。また、スタッドボルト110の板材130側の端部は、溶融金属が冷却固化して形成されたカラー114で覆われる。
しかしながら、この第一比較例に係るアークスタッド溶接による接合技術では、板材130を傾斜姿勢又は垂直姿勢にした場合に、溶融金属が重力によって流動するため、一般的に、板材130を水平姿勢にすることが推奨される。換言すれば、板材130を傾斜姿勢又は垂直姿勢にした場合には、溶融金属が重力によって流動するため、溶融金属を所望の形状で冷却固化させることができず、所望の溶接強度を得られない虞がある。したがって、板材130の姿勢に依らずに、スタッドボルト110を板材130に適切に固定できることが求められる。
また、アークスタッド溶接による接合技術では、溶接時に、アーク113が磁気の影響で風に吹かれたように流れる現象である「磁気吹き」が発生する。これにより、偏肉した溶融金属が冷却固化して形成される溶接部に、品質不良が生じる虞がある。
さらに、アークスタッド溶接による接合技術を表面処理鋼板に適用した場合には、アーク113が安定せずに、表面処理鋼板の表面処理物質が溶接部に混ざり、当該溶接部に欠陥が発生する虞がある。
これに対して、第一実施形態(図1、図2A、図2B、及び図2C参照)では、第1の被接合部21に対するボルト10の固定に、かしめ加工を用いる。そのため、第一実施形態では、例えば、アークスタッド溶接による接合技術のように、第1の板材20を傾斜姿勢又は垂直姿勢にした場合に、所望の接合強度が得られない事態が回避される。これにより、第一実施形態では、第1の板材20の姿勢に依らずに、ボルト10を第1の板材20に適切に固定することができる。
また、第一実施形態では、かしめ加工を用いるので、アークスタッド溶接による接合技術のように、「磁気吹き」による品質不良の発生、又は表面処理鋼板に適用した場合の欠陥の発生が抑制される。
(第二比較例との比較)
図14A、及び図14Bは、第二比較例に係るプロジェクション溶接による接合技術を説明する図である。このプロジェクション溶接による接合技術では、次の要領で、第1の板材140にボルト120が接合される。
すなわち、図14Aに示されるように、第1の板材140の穴141にボルト120の軸部121を通した状態で、一対の電極170によって第1の板材140及びボルト120の頭部122を挟む。そして、一対の電極170間が通電される。ボルト120の頭部122には、ボルト120の周方向に間隔を空けて配置された複数の凸部123が設けられている。この複数の凸部123と第1の板材140との複数の点接触部が、プロジェクション溶接により接合される。
このプロジェクション溶接による接合技術を用いた板材接合構造では、図14Bに示されるように、ボルト120の頭部122が接合された第1の板材140に第2の板材150が重ねられる。また、ボルト120の軸部121が、第2の板材150に形成された穴151に通される。このボルト120の軸部121に、ナット160がねじ込まれる。この際に、ナット160によってボルト120が押し込まれるので、ボルト120の頭部122に、当該頭部122が第1の板材140から剥離される方向の押し込み荷重が作用する。
ここで、プロジェクション溶接による接合技術では、ボルト120の頭部122の周方向の全長に亘って頭部122と第1の板材140とが溶接により接合されるのではなく、頭部122に設けられた複数の凸部123と第1の板材140との複数の点接触部が、プロジェクション溶接により接合される。このため、ナット160によってボルト120が押し込まれる際に、ボルト120の頭部122に作用する押し込み荷重に対して、当該頭部122の剥離強度が不足する虞がある。
この第二比較例では、特に、第1の板材140の鋼板強度が高くなると、複数の点接触部に形成される複数の溶接部124の靱性が低下するため、ボルト120の剥離強度が不足する虞が高くなる。また、鋼板強度が高くなると、溶接部124が硬くなるため、溶接部124に水素脆化が生じる虞がある。
また、この第二比較例では、複数の凸部123と第1の被接合部21との複数の点接触部の加熱温度が高くなると共に加圧時間が長くなると、次のようになる。すなわち、溶接部124が硬くなると共に、複数の点接触部に形成される複数の溶接部124に、大気中、又は第1の板材140の表面の防錆油から水素が侵入しやすくなる。そのため、第1の板材140が高強度鋼板の場合は、水素脆化が生じる可能性が高くなる。特に、1.5GPa級を超える高強度鋼板では、水素脆化の問題が顕在化する。
ここで、水素脆化の影響を小さくするために、溶接部124の大きさを小さくすることが考えられる。しかしながら、この場合には、ナット160の剥離強度が低下する。一方、ナット160の剥離強度を向上させるために、溶接部124の大きさを大きくすることが考えられる。しかしながら、この場合には、水素脆化の影響が大きくなる。すなわち、剥離強度と水素脆化とは、トレードオフの関係にある。
これに対して、第一実施形態(図1、図2A、図2B、及び図2C参照)では、一対の電極40、41によってボルト10を通電加熱しながら加圧して、軸部13の先端を変形させる。これにより、軸部13の先端部に、第二板面21Bにおける貫通穴22の周囲部に圧着されるかしめ部15を形成する。このかしめ部15は、軸部13の周方向に沿って環状に形成され、貫通穴22の周囲部に引っ掛かる抜止部として機能する。したがって、第一実施形態は、第二比較例に係るプロジェクション溶接と比べて、ボルト10の剥離強度を高めることができる。また、第1の被接合部21は溶融しないので、第1の被接合部21を含む第1の板材20が高強度鋼板の場合でも、第1の被接合部21の靱性が低下しにくい。すなわち、第一実施形態は、高強度鋼板についても、高い効果を得ることができる。
また、第一実施形態によれば、第1の被接合部21が溶融しない加熱温度で、一対の電極40、41によってボルト10を通電加熱しながら加圧する。つまり、第一実施形態では、プロジェクション溶接よりも、第1の被接合部21の加熱温度が低いかしめ加工の条件の下で、ボルト10を通電加熱しながら加圧する。したがって、第1の被接合部21は溶融しないので、第1の被接合部21に水素脆化が生じることが抑制される。特に、1.5GPa級を超える高強度鋼板において、水素脆化を抑制することができるので、高強度鋼板において、高い効果を得ることができる。
このように、第一実施形態は、剥離強度の向上と水素脆化の抑制とを両立させることができる。
続いて、実施例について説明する。
(実施例1)
先ず、第一実施形態(図1、図2A、図2B、図2C、図3A、及び図3B参照)を適用した実施例1と、上述の第一比較例(図13A、図13B、図13C、及び図13C参照)を適用した比較例1とを比較する。
実施例1では、板材として、1.5GPa級亜鉛めっきホットスタンプ鋼板を用いた。その鋼板の板厚は、2.0mmである。実施例1で用いたボルトは、雄ネジ部の外径が6mm(M6)、雄ネジ部の長さが10mm、フランジ部の直径が16mm、フランジの厚さが5mm、軸部の直径が10mm、軸部の長さが10mm、材料が炭素鋼である。比較例1では、雄ネジ部の外径が6mm(M6)、雄ネジ部の長さが20mm、フランジ部の直径が13mm、フランジ部の厚さが2mmであるフランジ付きスタッドボルトを用いた。実施例1において、下側電極は、先端がフラット、直径が16mm、材料がCu-Cr合金の電極とした。上側電極は、外形16mm、内径8mm、内側長さ12mmの電極とした。C
実施例1では、かしめ加工に応じた電流を、一対の電極間に流した。比較例1では、アークスタッド溶接に応じた電流を、板材とスタッドボルトとの間に流した。実施例1では、通電電流を15.0kA、通電時間を133ms、加圧力を3.92kN、保持時間を167msとした。比較例1では、通電時間を700ms、溶接電流を1300Aとした。
表1には、実施例1の結果が示されている。評価項目は、「縦向き接合の形状評価」、及び「横向き接合の形状評価」とした。「縦向き接合の形状評価」では、水平にした板材に、ボルト又はスタッドボルトを鉛直方向上側から固定した場合について、接合継手の縦断面形状を評価した。「横向き接合の形状評価」では、垂直にした板材に、ボルト又はスタッドボルトを水平方向に沿って固定した場合について、接合継手の縦断面形状を評価した。「縦向き接合の形状評価」及び「横向き接合の形状評価」は、断面写真を用いて行った。
表1に示されるように、比較例1では、「縦向き接合の形状評価」が「良好」であるが、「横向き接合の形状評価」が「不良」という結果であった。これは、板材を垂直にした場合には、溶融金属が重力によって流動するため、溶融金属を所望の形状で冷却固化させることができないことに起因すると考察される。一方、実施例1では、「縦向き接合の形状評価」及び「横向き接合の形状評価」が、いずれも「良好」という結果であった。このように、実施例1では、比較例1と比べて、板材の姿勢に依らずに、ボルトを板材に適切に固定できるという有利な効果が得られた。
(実施例2)
次に、第一実施形態(図1、図2A、図2B、図2C、図3A、及び図3B参照)を適用した実施例2と、上述の第二比較例(図14参照)を適用した比較例2とを比較する。
実施例2で用いた板材は、実施例1と同じである。また、実施例2で用いたボルトも、実施例1と同じである。比較例2では、雄ネジ部の外径が6mm(M6)、雄ネジ部の長さが10mm、フランジ部の直径が14mm、フランジ部の厚さが2mm、プロジェクション溶接用の凸部を3点有するウェルドボルトを用いた。実施例2で用いた電極は、実施例1と同じである。プロジェクション溶接である比較例2でも、実施例2と同じ電極を用いた。
実施例2では、かしめ加工に応じた電流を、一対の電極間に流した。比較例2では、プロジェクション溶接に応じた電流を、一対の電極間に流した。実施例2では、通電電流を15.0kA、通電時間を133ms、加圧力を3.92kN、保持時間を167msとした。比較例2では、通電電流を10.0kA、通電時間を133ms、加圧力を3.92kN、保持時間を167msとした。
表2には、実施例2の結果が示されている。評価項目は、「ボルトの剥離強度」とした。「ボルトの剥離強度」は、JIS B 1195付属書Aで評価した。
表2に示されるように、比較例2では、一対の電極間に流す電流を小さくしたため、点接触部の溶融径が小さくなり、ボルトの剥離強度が低くなった。一方、実施例2では、高い剥離強度が得られた。このように、実施例2では、比較例2と比べて、ボルトの剥離強度を高めることができるという有利な効果を得られた。また、比較例1,2において、1.5GPa級亜鉛めっきホットスタンプ鋼板の代わりに、引張強度が2.0GPa以上の鋼板を用いた場合では、水素脆化割れが発生することがあった。これに対し、実施例において、1.5GPa級亜鉛めっきホットスタンプ鋼板の代わりに、引張強度が2.0GPa以上の鋼板を用いた場合では、水素脆化割れは認められなかった。
続いて、第一実施形態の変形例について説明する。
上記第一実施形態では、好ましい例として、第1の板材20が鋼板とされ、ボルト10が金属製とされている。しかし、第1の板材20は鋼板以外でもよく。また、ボルト10は、金属製以外でもよい。
また、例えば、第1の板材20及びボルト10は、樹脂製でもよい。第1の板材20及びボルト10が樹脂製の場合には、一対の電極40、41の代わりに、例えばヒータ等の加熱機能を有する一対の加熱加圧部材を用いて、ボルト10を加熱しながら加圧すればよい。
[第二実施形態]
次に、第二実施形態について説明する。
図4A、図4B、及び図4Cは、第二実施形態に係る接合継手の製造方法を説明する図である。図4Aは、接合継手の製造方法の第一工程を説明する図である。図4Bは、接合継手の製造方法の第二工程における電極配置工程を説明する図である。図4Cは、接合継手の製造方法の第二工程におけるかしめ工程を説明する図である。
第二実施形態では、上述の第一実施形態に対し、第1の被接合部21の構成が次のように変更されている。すなわち、第1の被接合部21は、膨出部23を有する。膨出部23は、第1の板材20の平坦部24に対して第二板面21B側に膨出する。膨出部23の頂部には、貫通穴22が形成されている。膨出部23は、一方の電極40と干渉しない程度の内径を有している。膨出部23の頂部に対するフランジ部12の突出高さh2は、第一板面21Aにおいて、膨出部23の頂部と平坦部24との間に形成された段差の高さh1よりも低い。換言すると、膨出部23の頂部に対するフランジ部12の突出高さh2は、フランジ部12側において、膨出部23の頂部と平坦部24との間に形成された段差の高さh1よりも低い。膨出部23は、例えば、プレス成形により作製できる。
第二実施形態に係る接合継手の製造方法では、上記第一実施形態と同様に、第一工程において、ボルト10の軸部13を貫通穴22に通し、第二工程において、一対の電極40、41によってボルト10を通電加熱しながら加圧する。
図5A、及び図5Bは、第二実施形態に係る板材接合方法を説明する図である。図5Aは、板材接合方法の第一工程を説明する図である。図5Bは、板材接合方法の第二工程を説明する図である。
第2の被接合部51は、一例として、平坦に形成されている。そして、第二実施形態に係る板材接合方法では、上記第一実施形態と同様に、第1の被接合部21に第2の被接合部51を重ね合わせる際に、第2の被接合部51に形成された貫通穴52に雄ネジ部11を通す。そして、第2の被接合部51から突き出た雄ネジ部11にナット60をねじ込んで、第1の被接合部21及び第2の被接合部51を接合する。
この第二実施形態では、膨出部23の頂部に対するフランジ部12の突出高さh2が、第一板面21Aにおいて、膨出部23の頂部と平坦部24との間に形成された段差の高さh1よりも低い。そのため、フランジ部12が、平坦部24よりも突出することが抑制される。したがって、フランジ部12が第2の被接合部51に干渉することが抑制されるため、第2の被接合部51を平坦な形状にすることができる。これにより、第2の被接合部51を含む第2の板材50の形状の自由度を向上させることができる。
[第三実施形態]
次に、第三実施形態について説明する。
図6は、第三実施形態に係るボルト10を示す正面図である。第三実施形態では、上述の第一実施形態に対し、ボルト10の構成が次のように変更されている。すなわち、軸部13は、外周面にネジ山を有する雄ネジとされている。軸部13の外周面に形成されたネジ山以外の構成は、上述の第一実施形態と同様である。
図7A、図7B、及び図7Cは、第三実施形態に係る接合継手の製造方法を説明する図である。図7Aは、接合継手の製造方法の第一工程を説明する図である。図7Bは、接合継手の製造方法の第二工程における電極配置工程を説明する図である。図7Cは、接合継手の製造方法の第二工程におけるかしめ工程を説明する図である。
第三実施形態では、上述の第一実施形態に対し、第1の被接合部21の構成が次のように変更されている。すなわち、第1の被接合部21に形成された貫通穴22が、内周面にネジ溝を有するネジ穴とされている。ネジ穴とされた貫通穴22以外の構成は、上述の第一実施形態と同様である。
第三実施形態に係る接合継手の製造方法では、第一工程において、雄ネジである軸部13を、ネジ穴である貫通穴22にねじ込む。このとき、フランジ部12が第一板面21Aにおける貫通穴22の周囲部に当接すると共に、軸部13の先端部が第1の被接合部21の第二板面21Bから突出するまで、雄ネジである軸部13をネジ穴である貫通穴22にねじ込む。
次いで、第二工程において、一対の電極40、41によってボルト10を通電加熱しながら加圧する。このとき、軸部13の先端部に第二板面21Bにおける貫通穴22の周囲部に圧着されるかしめ部15を形成することは、第一実施形態と同様である。これにより、フランジ部12及びかしめ部15によって第1の被接合部21を挟んだ状態で、第1の被接合部21にボルト10が固定される。
図8A、及び図8Bは、第三実施形態に係る板材接合方法を説明する図である。図8Aは、板材接合方法の第一工程を説明する図である。図8Bは、板材接合方法の第二工程を説明する図である。
第三実施形態に係る板材接合方法では、上記第一実施形態と同様に、第1の被接合部21に第2の被接合部51を重ね合わせる際に、第2の被接合部51に形成された貫通穴52に雄ネジ部11を通す。そして、第2の被接合部51から突き出た雄ネジ部11にナット60をねじ込んで、第1の被接合部21及び第2の被接合部51を接合する。
この第三実施形態では、軸部13が雄ネジとされており、貫通穴22がネジ穴とされている。雄ネジである軸部13は、ネジ穴である貫通穴22にねじ込まれている。また、ボルト10は、軸部13の先端部にかしめ部15が形成された状態では、フランジ部12及びかしめ部15によって、第1の被接合部21が当該第1の被接合部21の板厚方向の両側から挟み込まれた状態になる。これにより、第1の被接合部21に対するボルト10の回転が拘束されるため、ボルト10が第1の被接合部21に対して回転することが抑制される。
つまり、ボルト10に回転力が作用した場合には、雄ネジである軸部13とネジ穴である貫通穴22とのネジ構造によって、ボルト10に作用した回転力がボルト10の軸力に変換される。しかし、フランジ部12及びかしめ部15によって、第1の被接合部21を挟み込むことにより、ボルト10の軸方向の移動が拘束される。このようにフランジ部12及びかしめ部15によって、ボルト10の軸方向の移動を拘束すると、ボルト10の回転も拘束される。これにより、ボルト10が第1の被接合部21に対して回転することが抑制される。
[第四実施形態]
次に、第四実施形態について説明する。
図9は、第四実施形態に係る接合継手30の分解斜視図である。第四実施形態では、上述の第一実施形態に対し、ボルト10及び第1の被接合部21の構成が次のように変更されている。
すなわち、軸部13は、多角柱とされている。貫通穴22は、多角穴とされている。軸部13の外周形状、及び貫通穴22の内周形状は、一例として、正六角形とされているが、正六角形以外の多角形状でもよい。また、軸部13と貫通穴22とで多角形状が異なっていてもよい。軸部13は、貫通穴22に係合される。つまり、軸部13は、軸周りに回転不能に貫通穴22に固定される。
第四実施形態において、上記以外の構成は、第一実施形態と同様である。また、第四実施形態において、接合継手の製造方法及び板材接合方法は、第一実施形態と同様である。
この第四実施形態では、多角柱である軸部13が、多角穴である貫通穴22に係合されることにより、ボルト10が第1の被接合部21に対して回転することが抑制される。
なお、貫通穴22は、八角形以下が望ましい。貫通穴22の角の数が増えるに従って貫通穴22が円形に近づき、ボルト10の回転抑制効果が減少するためである。
また、第四実施形態では、多角筒である軸部13が、多角穴である貫通穴22に通される。しかし、例えば、円筒である軸部13を、多角穴である貫通穴22に通してもよい。この場合、一対の電極40によって、軸部13の先端を潰してかしめ部15を形成する際に、貫通穴22内において軸部13が拡径し、貫通穴22の内周面に係合される。これにより、ボルト10が第1の板材20に対して回転することを防止することができる。
[第五実施形態]
次に、第五実施形態について説明する。
図10A、図10B、及び図10Cは、第五実施形態に係る接合継手の製造方法を説明する図である。図10Aは、接合継手の製造方法の第一工程を説明する図である。図10Bは、接合継手の製造方法の第二工程における電極配置工程を説明する図である。図10Cは、接合継手の製造方法の第二工程におけるかしめ工程を説明する図である。
第五実施形態では、複数枚の第1の板材20が重ねられている。この複数枚の第1の板材20の各々に、第1の被接合部21が形成される。この重ね合わされた複数枚の第1の被接合部21にボルト10を固定することにより、複数枚の第1の被接合部21とボルト10とを備える接合継手30が製造される。
複数枚の第1の板材20のうち少なくとも1枚は、引張強さが780MPa以上の鋼板であり、好ましくは、引張強さが980MPa以上の鋼板である。また、その鋼板の板厚は、例えば、0.5mm~4.0mmである。なお、複数枚の第1の板材20のうち少なくとも1枚は、表面処理鋼板でもよい。
第五実施形態のように、重ね合わされた複数枚の第1の被接合部21にボルト10を固定する場合でも、第一実施形態と同様の作用及び効果を奏することができる。
以上、第一実施形態~第五実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
また、上記第一実施形態~第五実施形態のうち、組み合わせ可能な実施形態は、適宜組み合わされてもよい。
また、2020年7月3日に出願された日本国特許出願2020-115834号の開示は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
なお、以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
板材に形成された接合部にボルトを固定して、前記接合部及び前記ボルトを備える接合継手を得る接合継手の製造方法において、
前記ボルトは、外周面にネジ山が形成された雄ネジ部と、前記雄ネジ部の軸方向一方側の端部に形成されたフランジ部と、前記フランジ部に対して前記フランジ部の軸方向一方側に突出する軸部とを備え、
前記ボルトを前記接合部に固定する工程として、
前記軸部を前記接合部に形成された通し穴に挿通して、前記フランジ部を前記接合部の第一板面に当接させると共に、前記軸部の先端部を前記接合部の第二板面から突出させる第一工程と、
前記ボルトの軸方向両側から前記フランジ部及び前記軸部を一対の加熱加圧部材で挟んだ状態で、前記一対の加熱加圧部材によって前記ボルトを加熱しながら加圧することにより前記軸部の先端部をかしめて、前記軸部の先端部に前記第二板面における前記通し穴の周囲部に係止するかしめ部を形成する第二工程と、
を備える接合継手の製造方法。
(付記2)
前記通し穴は、ネジ穴であり、
前記軸部は、雄ネジであり、
前記第一工程において、前記軸部を前記通し穴に螺入する、
付記1に記載の接合継手の製造方法。
(付記3)
前記通し穴は、多角穴であり、
前記軸部は、多角柱であり、
前記第一工程において、前記軸部を前記通し穴に係合する、
付記1に記載の接合継手の製造方法。
(付記4)
前記接合部は、前記板材に形成された平坦部に対して前記第二板面の側に膨出し、頂部に前記通し穴が形成された膨出部を有する、
付記1~付記3のいずれか1つに記載の接合継手の製造方法。
(付記5)
前記膨出部の頂部に対する前記フランジ部の突出高さが、前記膨出部の頂部と前記平坦部との間で前記第一板面に形成された段差の高さよりも低い、
付記4に記載の接合継手の製造方法。
(付記6)
前記ボルトは、金属製であり、
前記板材は、引張強さが780MPa以上の鋼板であり、
前記加熱加圧部材は、電極である、
付記1~付記5のいずれか1つに記載の接合継手の製造方法。
(付記7)
前記ボルトは、金属製であり、
前記板材は、表面処理鋼板である、
付記1~付記5のいずれか1つに記載の接合継手の製造方法。
(付記8)
付記1~付記7のいずれか1つに記載の接合継手の製造方法によって製造された前記接合継手における前記接合部としての第一接合部の前記第一板面に、前記板材としての第一板材とは別の第二板材に形成された第二接合部を重ね合わせると共に、前記第二接合部に形成された挿通穴に前記雄ネジ部を挿通し、
前記雄ネジ部にナットを螺合して、前記第一接合部及び前記第二接合部を接合する、
ことを含む板材接合方法。
(付記9)
板材に形成された接合部と、前記接合部に固定されたボルトとを備える接合継手において、
前記ボルトは、外周面にネジ山が形成された雄ネジ部と、前記雄ネジ部の軸方向一方側の端部に形成されたフランジ部と、前記フランジ部に対して前記フランジ部の軸方向一方側に突出する軸部とを備え、
前記軸部は、前記接合部に形成された通し穴に挿通され、
前記フランジ部は、前記接合部の第一板面に当接し、
前記軸部の先端部は、前記接合部の第二板面から突出し、
前記軸部の先端部には、前記第二板面における前記通し穴の周囲部に係止されたかしめ部が形成されている、
接合継手。
(付記10)
前記通し穴は、ネジ穴であり、
前記軸部は、雄ネジであり、前記通し穴に螺入されている、
付記9に記載の接合継手。
(付記11)
前記通し穴は、多角穴であり、
前記軸部は、多角柱であり、前記通し穴に係合されている、
付記9に記載の接合継手。
(付記12)
前記接合部は、前記板材に形成された平坦部に対して前記第二板面の側に膨出し、頂部に前記通し穴が形成された膨出部を有する、
付記9~付記11のいずれか1つに記載の接合継手。
(付記13)
前記膨出部の頂部に対する前記フランジ部の突出高さが、前記膨出部の頂部と前記平坦部との間で前記第一板面に形成された段差の高さよりも低い、
付記12に記載の接合継手。
(付記14)
前記ボルトは、金属製であり、
前記板材は、引張強さが780MPa以上の鋼板である、
付記9~付記13のいずれか1つに記載の接合継手。
(付記15)
前記ボルトは、金属製であり、
前記板材は、表面処理鋼板である、
付記9~付記13のいずれか1つに記載の接合継手。
(付記16)
付記9~付記15のいずれか1つに記載の接合継手を備える自動車部品。
(付記17)
付記9~付記15のいずれか1つに記載の接合継手と、
前記板材としての第一板材とは別の第二板材に形成され、前記接合部としての第一接合部の前記第一板面に重ね合わされた第二接合部と、
前記第二接合部に形成された挿通穴に挿通された前記雄ネジ部に螺合され、前記第一接合部及び前記第二接合部を接合するナットと、
を備える板材接合構造。
(付記18)
付記17に記載の板材接合構造を備える自動車部品。
(付記19)
外周面にネジ山が形成された雄ネジ部と、
前記雄ネジ部の軸方向一方側の端部に形成されたフランジ部と、
前記フランジ部に対して前記フランジ部の軸方向一方側に突出する軸部と、
を備え、
前記雄ネジ部の軸長及び前記軸部の軸長は、前記フランジ部の厚さよりも長い、
ボルト。
(付記20)
前記軸部は、雄ネジである、
付記19に記載のボルト。
(付記21)
前記軸部は、多角柱である、
付記19に記載のボルト。

Claims (9)

  1. 雄ネジ部、フランジ部、及び多角柱である軸部が前記軸部の軸方向に前記雄ネジ部、前記フランジ部、前記軸部の順で配置されたボルトと、多角穴である貫通穴のある第1の板材と、を用意すること、
    前記フランジ部が前記第1の板材に当接するように、前記ボルトの前記軸部を前記第1の板材の前記貫通穴に通し、前記貫通穴に前記軸部を前記ボルトの回転方向に係合させること、
    前記軸部と前記フランジ部とで前記第1の板材をかしめるように、前記第1の板材の前記貫通穴から突出した前記軸部を変形させること、
    を備える接合継手の製造方法。
  2. 雄ネジ部、フランジ部、及び雄ネジである軸部が前記軸部の軸方向に前記雄ネジ部、前記フランジ部、前記軸部の順で配置されたボルトと、ネジ穴である貫通穴のある第1の板材と、を用意すること、
    前記フランジ部が前記第1の板材に当接するように、前記ボルトの前記軸部を前記第1の板材の前記貫通穴にねじ込むこと、
    前記軸部と前記フランジ部とで前記第1の板材をかしめるように、前記第1の板材の前記貫通穴から突出した前記軸部を変形させること、
    を備える接合継手の製造方法。
  3. 前記第1の板材は、前記第1の板材の平坦部に対して前記フランジ部と反対側に膨出すると共に、頂部に前記貫通穴が形成された膨出部を有する、
    請求項1又は請求項2に記載の接合継手の製造方法。
  4. 前記膨出部の前記頂部に対する前記フランジ部の突出高さが、前記フランジ部側において、前記膨出部の頂部と前記平坦部との間に形成された段差の高さよりも低い、
    請求項3に記載の接合継手の製造方法。
  5. 前記貫通穴から突出するとともに加熱された前記軸部を、前記軸部の前記軸方向に加圧して変形させる、
    請求項1~請求項4の何れか1項に記載の接合継手の製造方法。
  6. 貫通穴のある第2の板材と、ナットとを用意すること、
    前記雄ネジ部を前記第2の板材の前記貫通穴に通すこと、
    前記ナットが前記第2の板材に当接するように、前記ナットを前記雄ネジ部にねじ込むこと、
    を備える請求項1~請求項5の何れか1項に記載の接合継手の製造方法。
  7. 多角穴である貫通穴のある板材と、
    雄ネジ部、フランジ部、及び多角柱である軸部が前記軸部の軸方向に前記雄ネジ部、前記フランジ部、前記軸部の順で配置されたボルトであって、前記軸部が前記貫通穴に通された状態で、前記フランジ部が前記板材に当接されたボルトと、
    を備え、
    前記軸部は、前記貫通穴に前記ボルトの回転方向に係合され、
    前記貫通穴から突出する前記軸部の先端部には、前記フランジ部とで前記板材をかしめるかしめ部が形成されている、
    接合継手。
  8. ネジ穴である貫通穴のある板材と、
    雄ネジ部、フランジ部、及び雄ネジである軸部が前記軸部の軸方向に前記雄ネジ部、前記フランジ部、前記軸部の順で配置されたボルトであって、前記軸部が前記貫通穴にねじ込まれた状態で、前記フランジ部が前記板材に当接されたボルトと、
    を備え、
    前記貫通穴から突出する前記軸部の先端部には、前記フランジ部とで前記板材をかしめるかしめ部が形成されている、
    接合継手。
  9. 請求項7又は請求項8に記載の接合継手を備える自動車部品。
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