JP7436193B2 - 数値制御装置、数値制御システム及び付箋管理方法 - Google Patents
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Description
メール又はチャット等の情報を伝達する仕組みはあるが、見落としたり、事務所に戻らないと読めなかったり不便なことも多く、付箋に代わる手段にはなっていない。
また、一部の工作機械にはメモ帳のような機能が内蔵されているが、数値制御装置のアプリケーションの一つであるため、電源が切られているなどして操作できない時は表示できない。また、画面上でフリーハンド又はキーボードによって文章を打ち込むのは、紙に書くのと比べて時間がかかり、付箋に代わる手段にはなっていない。
特許文献1には、数値制御装置の画面の画像データを含むメモを作成し、数値制御装置内で利用することを可能とした数値制御装置が記載されている。具体的には、数値制御装置は、画面を識別する画面識別子が付加された画面を表示する画面表示部と、画面表示部に表示された画面を画像データとして保存する画像保存部と、画像データに対してメモデータを付加するメモ入力部と、メモデータと画面識別子とを関連付けて記録するメモ管理部と、を有する。
また、数値制御装置の表示部の画面にメモ又は付箋を表示する場合、メモ又は付箋以外の情報を表示できなかったり、メモ又は付箋と、それ以外の情報とを重ねて表示する必要があった。
付箋のメッセージを表示する付箋用表示部と、
前記付箋用表示部に表示する前記メッセージを記憶する付箋用主記憶部と、
前記付箋用表示部と前記付箋用主記憶部とに接続される付箋用電源と、
を備えた数値制御装置である。
複数の該数値制御装置はそれぞれ、前記付箋用電源に接続される通信部を備え、前記複数の該数値制御装置はそれぞれの前記通信部を介して互いに接続され、
前記複数の数値制御装置のうちの一の数値制御装置の前記通信部は、前記一の数値制御装置の前記主電源のオフ時に他の数値制御装置から送信される前記メッセージを受信し、前記一の数値制御装置の前記付箋用主記憶部に書き込む数値制御システムである。
前記複数の前記数値制御装置のうちの一の数値制御装置からの情報に基づいて他の数値制御装置の前記付箋用表示部に同じメッセージを表示又は前記他の数値制御装置の前記付箋用表示部に表示された同じメッセージを同時に消去する付箋管理方法である。
また本開示の数値制御システム及び付箋管理方法によれば、主電源がオフの場合でも他の数値制御装置からメッセージを受信し、付箋を表示することができる。
なお、本実施形態の数値制御装置は、工作機械に用いられる場合、工具又はワークの移動を指令する加工プログラムに基づいて補間処理及び加減速処理等の処理を行い、モータを制御するサーボ制御部に出力する位置指令等の制御指令を生成するための構成部を備える。しかし、この構成部の構成及び動作は公知であり、例えば、特開2018-120543号公報、特開2018-097814号公報等において、工作機械に用いられる数値制御装置が公開されているため説明を省略する。
本実施形態で使用する付箋設定データの一例を図2に示す。この例では、テキストデータのXML形式で登録している。図2に示す各タグの意味は次の通りである。
・ → tag:付箋一つにつき、一つの本タグを記載する。
→ id:すべての数値制御装置で一意になる付箋のID
→ update:更新日時
→ message:メッセージ
→ disp_cond:表示条件
→ del_cond:削除条件
・ → disp_cond_master:作成した表示条件タグ一つにつき、一つの本タグを記載する。
→ name:表示条件の名前
→ ip:表示条件に含まれる数値制御装置のIPアドレス
表示部104は、主記憶部103に記憶された、付箋管理画面、付箋作成ウィンドウ、引用ウィンドウ等を画面に表示する。
表示メモリ1051には、付箋IDとメッセージをセットにして複数書き込むことができる。付箋IDは、主電源111の電源オフ時にメッセージを更新、削除する際に使用される。メッセージは前述した図2に示す付箋設定データのXML(Extensible Markup Language)形式のデータではなく、バイナリーデータであり、表示メモリ1051にそのまま書き込まれる。
更新履歴用メモリ1052には、図4に示す更新履歴が保存される。図4は更新履歴の一例を示す図である。更新履歴は主電源111がオフされている間に別の数値制御装置によって生成されたデータである。後述する通信部108が更新履歴を受信して、更新履歴用メモリ1052にその更新履歴を保存する。
本実施形態では、付箋IDは4バイトの整数とし、メッセージの最大サイズは決まっているとする。例えば表示メモリ1051に「0x00 0x00 0x00 0x01 0x48 0x45 0x4c 0x4c 0x4f 0x20 ・・・ 0x20」と書き込むと、付箋IDは1であり、付箋用表示部106の画面に「HELLO」と表示される。
通信部108は、主電源111がオフの場合は、別の数値制御装置の付箋管理部から送られた更新履歴のうち付箋IDとメッセージをセットにして表示メモリ1051に書き込み、その更新履歴を更新履歴用メモリ1052に書き込む。通信部108は主電源111がオフされても、付箋用電源107により駆動電圧が供給されるので別の数値制御装置の通信部と通信が可能である。
入力データ変換部110は、入力部109がマイクを用いるときに機能し、音声データを解析して画面操作のための信号を生成したり、音声データを文字起こしして文字データに変換して、付箋管理部102に出力する処理を行う。本実施形態では、入力データ変換部110は数値制御装置10内に設けているが、通信部108のLANを介してクラウド上に設けることで、入力データ変換部110の処理を数値制御装置10外で行っても良い。
RFID112はユーザが社員カード等をかざしたときに、そのIDを読み取るもので、補助記憶部101内や通信部108のLANにより数値制御装置10外に設けられたデータベースと照らし合わせて、IDに応じて数値制御装置10で可能な操作を制限することができる。この時、主記憶部103にID又は従業員番号を保持しておき、付箋作成時に引用することもできる。
また、主電源111がオフされても、通信部108は付箋用電源107により駆動電圧が供給されるため、付箋用主記憶部105に記憶されたデータの読み書きが可能である。
これらの機能ブロックを実現するために、数値制御装置10は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置を備える。また、数値制御装置10は、アプリケーションソフトウェアやOS(Operating System)等の各種の制御用プログラムを格納したHDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶装置や、演算処理装置がプログラムを実行する上で一時的に必要とされるデータを格納するためのRAM(Random Access Memory)といった主記憶装置も備える。この場合、補助記憶装置の一部は補助記憶部、主記憶装置の一部は主記憶部及び付箋用主記憶部として動作する。
数値制御装置10は通信部108を介して他の数値制御装置と接続されて数値制御システムが構成されているものとする。他の数値制御装置は数値制御装置10と同じ構成を備えている。
ユーザが、数値制御装置10の付箋設定データ記憶部1012に付箋設定データを登録し、付箋設定データ記憶部1012に登録された付箋設定データを編集又は削除する動作について説明する。
以下の説明では表示部104としてタッチパネル付きの液晶表示装置を例示する。そして、ユーザが液晶表示装置の画面に表示される画面上のボタン上のタッチパネルを押したり、入力部109のボタン又はキーボードのキーを押すことで、付箋設定データを登録、編集、又は削除するものとする。
ユーザが、付箋作成ウィンドウ300の必要項目301に入力部109となるキー入力を行う操作盤を用いてデータを入力し、登録ボタン303を押すことで、すべての数値制御装置(数値制御装置10及び他の数値制御装置)で一意になる付箋のIDが振り分けられるとともに、必要項目301に入力した内容が付箋設定データ記憶部1012に記録され、図5に示した付箋設定データ一覧210が更新される。また、表示条件211に該当する数値制御装置の付箋設定データ記憶部ならびに付箋用主記憶部にデータが書き込まれて付箋が表示される。例えば、表示条件「ラインA」である場合、「ラインA」に該当する数値制御装置には、数値制御装置10と他の数値制御装置が含まれているとすると、数値制御装置10の付箋設定データ記憶部1012ならびに付箋用主記憶部105にデータが書き込まれて付箋が表示され、他の数値制御装置の主電源がオンの場合、当該数値制御装置の付箋管理部によって付箋設定データ記憶部ならびに付箋用主記憶部にデータが書き込まれて付箋が表示される。なお、他の数値制御装置の主電源がオフの場合は、当該数値制御装置の通信部によって付箋用主記憶部にデータが書き込まれて付箋が表示される。
必要項目301について、メッセージにはキーボードまたは音声入力によって文字を入力する。
表示条件テーブル501に対して表示条件名及び表示条件を入力し、設定保存ボタン502を押すことで、どんな条件で付箋を表示するのかを設定できる。
例えば、表示条件名に「ラインA」、表示条件に複数のIPアドレスを入力すると、付箋作成ウィンドウ300でこの表示条件「ラインA」を選択することで自身の数値制御装置10と該当するIPアドレスの数値制御装置に付箋を表示する。表示条件名に「佐藤」、表示条件にログインユーザ名を入力すると、付箋作成ウィンドウ300でこの表示条件「佐藤」を選択することで該当の作業者がRFIDによってログインしている間のみ付箋を表示する。また、表示条件名に「全て」、表示条件に前記「ラインA」や同様の設定を行った「ラインB」を入力すると、「ラインA」と「ラインB」の表示条件に該当する数値制御装置に付箋を表示する。
キャンセルボタン503を押すことで、入力途中の表示条件を破棄して付箋管理設定ウィンドウ500を閉じる。
図9が図5に示した付箋管理画面で設定を行った際の、ログイン前の付箋用表示部106の表示画面の一例を示す図である。図9に示す表示画面600には、「2019/10/19 ブレーカーを切ったので、最初に機械を使う人は声をかけてください。 伊藤」と、「2019/10/21 17時になったら機械を止めます」とが表示される。
図10は図9に示した表示画面の設定後に、別の数値制御装置で図9に示した表示画面のうちの1つの付箋が削除されたときの表示画面を示す図である。図10に示す表示画面610では「2019/10/19 ブレーカーを切ったので、最初に機械を使う人は声をかけてください。 伊藤」が削除されている。
図11は、図9に示した表示画面のうちの1つの付箋が削除された後に、佐藤が数値制御装置にログインした際の表示画面を示す図である。図14に示す表示画面620では佐藤がログインしている間のみ、「2019/10/19 T3のチップを変えておいて下さい 鈴木」が表示される。
次に、複数の数値制御装置を備えた数値制御システムにおいて、複数の数値制御装置間での付箋の作成及び削除の動作について説明する。
<自身以外の数値制御装置に対する付箋の作成及び削除>
以下、数値制御システムにおいて、自身以外の数値制御装置に対する付箋の作成及び削除を行う付箋の管理方法の例について図12を用いて説明する。図12では、縦が時系列である。図12に示す数値制御装置10A~10Dは図1に示した数値制御装置10の構成と同じ構成である。数値制御装置10A~10Dにおいて、数値制御装置10の補助記憶部101、付箋管理部102、主記憶部103、表示部104、付箋用主記憶部105、付箋用表示部106、付箋用電源107、通信部108、入力部109、入力データ変換部110、主電源111、RFID112、付箋設定データ記憶部1012、表示メモリ1051、及び更新履歴用メモリ1052の数字に、それぞれ、A、B、C、Dを付与して各構成部を示すものとする。例えば、数値制御装置10Aは補助記憶部101A、付箋管理部102A、主記憶部103A、表示部104A、付箋用主記憶部105A、付箋用表示部106A、付箋用電源107A、通信部108A、入力部109A、入力データ変換部110A、主電源111A及びRFID112A、付箋設定データ記憶部1012A、表示メモリ1051A、及び更新履歴用メモリ1052Aを有するとする。
数値制御装置10A~10Dのそれぞれについて状態や処理を縦矢印の左側に四角枠で記載している。数値制御装置10A~10Dのそれぞれの付箋用主記憶部の状態すなわち付箋表示を縦矢印の右側に四角枠で記載している。
数値制御装置10Aの付箋管理部102Aは数値制御装置10B~10Dに対して通信部108Aを介して付箋設定データ又は更新履歴を数値制御装置10B~10Dに送る。
数値制御装置10Aの付箋管理部102Aは送信先の数値制御装置の主電源がオンの状態で付箋管理部が有効の場合は付箋設定データ、送信先の数値制御装置の主電源がオフの状態で付箋管理部が無効の場合は更新履歴を送る。送信先の数値制御装置の付箋管理部が有効か無効かを判断するアルゴリズムについては後述する。
数値制御装置10Cについては、その後、主電源111がオンすると後述する図13のフローチャートの手順で自身の付箋管理部102Cが付箋設定データ記憶部1012Cの付箋設定データを更新する。
(更新履歴による付箋設定データ更新)
次に、数値制御装置10Cにおいて、主電源111Cがオフされているときに更新履歴用メモリ1052Cに保存された更新履歴によって、付箋管理部102Cが付箋設定データ記憶部1012Cの付箋設定データを更新する動作について説明する。
数値制御装置10Cは、主電源111Cがオフされているときに、数値制御装置10Aから通信部108Cを介して更新履歴を受信して、更新履歴用メモリ1052Cに更新履歴を保存する。その後、主電源111Cがオンされると、数値制御装置10Cの付箋管理部102は更新履歴用メモリ1052Cに保存された更新履歴に基づいて付箋設定データ記憶部1012Cの付箋設定データを更新する。
数値制御装置10Cの主電源111Cがオンされると、図13に示すフローチャートによって補助記憶部101Cの付箋設定データ記憶部1012Cに保存された付箋設定データを付箋用主記憶部105Cの更新履歴に基づいて最新の状態に更新する。更新履歴の一例を図4に示す。付箋用主記憶部105Cに更新履歴が残っているということは、上記のように、主電源111Cがオフの間に数値制御装置Aによって付箋が更新され、更新履歴が数値制御装置10Cに送られ、付箋用主記憶部105Cの更新履歴用メモリ1052Cに記憶されたということである。
なお、以上の説明は数値制御装置10Cで付箋設定データを更新する動作についてであるが、数値制御装置10Aにおいて、主電源111Aがオフされているときに更新履歴用メモリ1052Aに保存された更新履歴によって、付箋管理部102Aが付箋設定データ記憶部1012Aの付箋設定データを削除する動作についても図13のフローチャートと同様に行われる。
次に、数値制御装置が、自身以外の数値制御装置の付箋管理部が有効か無効か判断するアルゴリズムについて説明する。
図6に示した付箋作成ウィンドウ300、不図示の付箋編集ウィンドウ、図5に示した削除ボタンにより、自身以外の数値制御装置の付箋を更新する処理について説明する。以下の説明では、簡略化のため、数値制御装置10Aが数値制御装置10Bに対して、付箋管理部102Bが有効か無効かを判断する場合について説明を行う。
まず、数値制御装置10Aの付箋管理部102Aが、自身の通信部108Aを介して、数値制御装置10Bの通信部108Bに対して、数値制御装置10Bの付箋管理部102Bの状態を問い合わせる。
数値制御装置10Bの通信部108Bは、数値制御装置10Aから付箋管理部102Bの状態の問い合わせがあった場合、数値制御装置10Bの付箋管理部102Bに対して状態を問い合わせる。
数値制御装置10Bの付箋管理部102Bは、主電源111がオンして有効状態にあるため、数値制御装置10Bの通信部108Bに対して通信可能なことを回答する。
数値制御装置10Bの通信部108Bは、数値制御装置10Aの通信部108Aを介して数値制御装置10Aの付箋管理部102Aに、数値制御装置10Bの付箋管理部102Bが通信可能なことを回答する。
数値制御装置10Aの付箋管理部102Aが付箋設定データを、双方の通信部108A、108Bを介して、数値制御装置10Bの付箋管理部102Bに送信する。
数値制御装置10Bの付箋管理部102Bは、付箋設定データを数値制御装置10Bの補助記憶部101Bの付箋設定データ記憶部1012Bに格納するとともに、数値制御装置10Bの付箋用主記憶部105Bの表示メモリ1051Bに付箋設定データに含まれる付箋IDとメッセージを格納する。
数値制御装置10Aの付箋管理部102Aが、自身の通信部108Aを介して、数値制御装置10Bの通信部108Bに対して、数値制御装置10Bの付箋管理部102Bの状態を問い合わせる。
数値制御装置10Bの通信部108Bが、数値制御装置10Bの付箋管理部102Bに対して状態を問い合わせる。
数値制御装置10Bの付箋管理部102Bは主電源111Bがオフして無効状態のため、応答が無い。
数値制御装置10Bの通信部108Bが、数値制御装置10Aの通信部108Aを介して数値制御装置10Aの付箋管理部102Aに、数値制御装置10Bの付箋管理部102Bが通信不可能なことを回答する。
数値制御装置10Aの付箋管理部102Aが更新履歴を、数値制御装置10Aの通信部108Aを介して、数値制御装置10Bの通信部108Bに送信する。
数値制御装置10Bの通信部108は数値制御装置10Bの付箋用主記憶部105Bの表示メモリ1051Bに、更新履歴の付箋IDとメッセージを書き込み、更新履歴用メモリ1052Bに更新履歴を書き込む。
数値制御装置10Aは自身の付箋設定データを元にして、状態が「更新」の更新履歴を作成する。
数値制御装置10Aは数値制御装置10Bの通信部108Bに対して、更新履歴を送信する。
数値制御装置10Bの通信部108Bは受信した更新履歴内の状態が「更新」であることを確認する。
数値制御装置10Bの通信部108Bは付箋用主記憶部105Bの更新履歴用メモリ1052Bに更新履歴を書き込み、次回主電源のオン時に付箋設定データを作れるようにする。
数値制御装置10Bの通信部108Bは付箋用主記憶部105の表示メモリ1051Bに、更新履歴内の付箋IDとメッセージを書き込み、付箋用表示部106Bの画面にメッセージが表示されるようにする。
数値制御装置10Aは自身の付箋設定データを元にして、状態が「更新」の更新履歴を作成する。
数値制御装置10Aは数値制御装置10Bの通信部108Bに対して、更新履歴を送信する。
数値制御装置10Bの通信部108Bは受信した更新履歴内の状態が「更新」であることを確認する。
数値制御装置10Bの通信部108Bは、更新履歴のIDに一致する更新履歴が既に存在するか、付箋用主記憶装置の更新履歴用メモリ1052B内を確認し、一致していたらその更新履歴を更新する。通信部108Bは、一致していなければ付箋用主記憶部105Bの更新履歴用メモリ1052Bに更新履歴を書き込む。
数値制御装置10Bの通信部108Bは、更新履歴のIDに一致するメッセージが既に存在するか、付箋用主記憶部105Bの表示メモリ1051B内を確認し、付箋IDと一致していたらそのメッセージを更新する。
数値制御装置10Aは自身の付箋設定データを元にして、状態が「削除」の更新履歴を作成する。
数値制御装置10Aは数値制御装置10Bの通信部108Bに対して、更新履歴を送信する。
数値制御装置10Bの通信部108Bは受信した更新履歴内の状態が「削除」であることを確認する。
数値制御装置10Bの通信部108Bは、更新履歴のIDに一致する更新履歴が既に存在するか、付箋用主記憶部105Bの更新履歴用メモリ1052B内を確認し、一致していたらその更新履歴を削除する。一致していなければ付箋用主記憶部105Bの更新履歴用メモリ1052にB更新履歴を書き込む。
数値制御装置10Bの通信部108Bは、更新履歴のIDに一致するメッセージが既に存在するか、付箋用主記憶部105の表示メモリ1051内を確認し、付箋IDと一致していたらそのメッセージを削除する。
以上説明した実施形態では、付箋用電源が常時、付箋用主記憶部と付箋用表示部と通信部に駆動電圧を供給するとした。しかし、通常は主電源が付箋用主記憶部と付箋用表示部と通信部に駆動電圧を供給し、主電源がオフしたときのみに、付箋用電源が付箋用主記憶部と付箋用表示部と通信部に駆動電圧を供給するようにしてもよい。
また、数値制御装置の付箋用表示部と付箋以外の情報を表示する表示部を設けることで、付箋と、それ以外の情報とを同時に表示することができる。
また、通信部を介して接続された複数の前記数値制御装置のうちの一の数値制御装置からの付箋設定データ又は更新履歴の情報に基づいて他の数値制御装置の付箋用表示部に同じメッセージを表示又は他の数値制御装置の付箋用表示部に表示された同じメッセージを同時に消去することができる。
なお、上記数値制御装置は、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより実現することができる。ここで、ソフトウェアによって実現されるとは、コンピュータがプログラムを読み込んで実行することにより実現されることを意味する。
図1に示した数値制御装置10は図14に示す工作機械20に含まれる。図14は数値制御装置を含む工作機械の外観図である。図14では数値制御装置10の表示部104の画面、付箋用表示部106の画面及び入力部109となる操作盤を有する側面10Sを示している。側面10Sは工作機械20の前面の一部に露出して設けられている。工作機械20は、数値制御装置10から出力される、位置指令等の制御指令でモータ制御部を制御してモータを駆動する。
ユーザは、工作機械20の透光部から被加工物の加工状態を観測することができる。
図15に示すように、数値制御装置10に側面10Sには、表示部104の画面1041の上に付箋用表示部106の画面1061が配置され、入力部109となるキー入力を行う操作盤1091が画面1041の下に配置されている。操作盤1091において、上部にはキーボードが配置され、下部にはボタン及び制御用つまみを有するセレクタトスイッチが配置されている。付箋用主記憶部105及び付箋用電源107は画面1061の裏に内蔵されている。また、主記憶部103は画面1041の裏に内蔵されている。
本実施形態で示す表示部104の画面、付箋用表示部106の画面については、すべて音声入力による画面操作が可能である。画面名称やボタン名称を話すことで画面を切り替えたり、キー名称を話すことでカーソルの移動やコントロールの操作が可能である。
例えば、上述した実施形態の数値制御装置は工作機械に用いられる例についてであったが、本実施形態の数値制御装置は特に工作機械用に限定されず、ロボット、産業機械等の機械用として設けられてもよい。
付箋のメッセージを表示する付箋用表示部(例えば、付箋用表示部106)と、
前記付箋用表示部に表示する前記メッセージを記憶する付箋用主記憶部(例えば、付箋用主記憶部105)と、
前記付箋用表示部と前記付箋用主記憶部とに接続される付箋用電源(例えば、付箋用電源107)と、
を備えた数値制御装置である。
本開示の数値制御装置によれば、数値制御装置に付箋用主記憶部と付箋用表示部と付箋用電源を設けることで、主電源がオフの場合でも付箋を確認することができる。数値制御装置に表示部とは別の付箋用表示部を設けることで、表示部に表示される数値制御に用いられる情報等の情報とは別に付箋を表示することができる。
複数の該数値制御装置はそれぞれ、前記付箋用電源に接続される通信部を備え、前記複数の該数値制御装置はそれぞれの前記通信部を介して互いに接続され、
前記複数の数値制御装置のうちの一の数値制御装置の前記通信部は、前記一の数値制御装置の前記主電源のオフ時に他の数値制御装置から送信される前記メッセージを受信し、前記一の数値制御装置の前記付箋用主記憶部に書き込む数値制御システムである。
本開示の数値制御システムによれば、主電源がオフの場合でも他の数値制御装置からメッセージを受信し、付箋を表示することができる。
前記複数の数値制御装置のうちの前記一の数値制御装置が前記主電源のオフ時に受信する前記メッセージは、前記他の数値制御装置から前記通信部が受信する更新履歴に含まれ、
前記通信部は、前記更新履歴に含まれる前記メッセージを前記表示メモリに書き込み、前記更新履歴を前記更新履歴用メモリに書き込む、上記(5)又は(6)に記載の数値制御システム。
前記複数の前記数値制御装置のうちの一の数値制御装置からの情報(例えば、付箋設定データ又は更新履歴)に基づいて他の数値制御装置の前記付箋用表示部に同じメッセージを表示又は前記他の数値制御装置の前記付箋用表示部に表示された同じメッセージを同時に消去する付箋管理方法である。
本開示の付箋管理方法によれば、一の数値制御装置の主電源がオフでも複数の前記数値制御装置の複数の前記付箋用表示部に同じメッセージを表示又は前記付箋用表示部に表示された同じメッセージを同時に消去することができる。
20 工作機械
101 補助記憶部
102 付箋管理部
103 主記憶部
104 表示部
105 付箋用主記憶部
106 付箋用表示部
107 付箋用電源
108 通信部
109 入力部
110 入力データ変換部
111 主電源
112 RFID
Claims (8)
- 表示部と、前記表示部に表示する情報を記憶する主記憶部と、前記表示部と前記主記憶部とに接続される主電源とを備えた数値制御装置であって、
付箋のメッセージを表示する付箋用表示部と、
前記付箋用表示部に表示する前記メッセージを記憶する付箋用主記憶部と、
前記付箋用表示部と前記付箋用主記憶部とに接続される付箋用電源と、
を備えた数値制御装置。 - 前記付箋用主記憶部に書き込む前記メッセージを作成する入力部を備えている請求項1に記載の数値制御装置。
- 前記付箋用主記憶部に書き込む前記メッセージ内に、現在のワーク座標系オフセットの値又は作業者の従業員番号を含む工作機械特有の情報を引用する請求項1又は2に記載の数値制御装置。
- 前記数値制御装置に特定のユーザがログインしている間に、前記特定のユーザに対応するメッセージを前記付箋用表示部に表示する請求項1から3のいずれか1項に記載の数値制御装置。
- 請求項1から4のいずれか1項に記載の数値制御装置を複数備え、
複数の該数値制御装置はそれぞれ、前記付箋用電源に接続される通信部を備え、前記複数の該数値制御装置はそれぞれの前記通信部を介して互いに接続され、
前記複数の数値制御装置のうちの一の数値制御装置の前記通信部は、前記一の数値制御装置の前記主電源のオフ時に他の数値制御装置から送信される前記メッセージを受信し、前記一の数値制御装置の前記付箋用主記憶部に書き込む数値制御システム。 - 前記一の数値制御装置は前記主電源と接続される付箋管理部を備え、前記付箋管理部は、前記主電源のオン時に、生成された第1の付箋の第1のメッセージを、前記通信部を介して送信し、第2の付箋の第2のメッセージを前記通信部より受信して前記付箋用主記憶部に前記第2のメッセージを書き込む請求項5に記載の数値制御システム。
- 前記複数の数値制御装置のそれぞれの前記付箋用主記憶部は、表示メモリと、更新履歴用メモリとを備え、
前記複数の数値制御装置のうちの前記一の数値制御装置が前記主電源のオフ時に受信する前記メッセージは、前記他の数値制御装置から前記通信部が受信する更新履歴に含まれ、
前記通信部は、前記更新履歴に含まれる前記メッセージを前記表示メモリに書き込み、前記更新履歴を前記更新履歴用メモリに書き込む、請求項5又は6に記載の数値制御システム。 - 請求項5から7のいずれか1項に記載の数値制御システムの付箋管理方法であって、
前記複数の前記数値制御装置のうちの一の数値制御装置からの情報に基づいて他の数値制御装置の前記付箋用表示部に同じメッセージを表示又は前記他の数値制御装置の前記付箋用表示部に表示された同じメッセージを同時に消去する付箋管理方法。
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JP2012208593A (ja) | 2011-03-29 | 2012-10-25 | Brother Ind Ltd | 表示オブジェクト入力操作端末、表示オブジェクト管理装置、表示オブジェクト入力表示システム、表示オブジェクト入力表示方法、及び表示オブジェクト管理プログラム |
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