JP7434662B2 - 乗物の乗員識別装置 - Google Patents

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Description

本発明は、乗物の乗員識別装置に関する。
本願は、2021年3月15日に、日本に出願された特願2021-041422号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、車両に関し、乗員が被るヘルメットに飲酒チェッカーを内蔵した技術(例えば、特許文献1参照)が知られている。また、走行時の任意のタイミングで乗員の飲酒状況を確認する技術(例えば、特許文献2参照)が知られている。
特許第6534430号公報 特開2009-255864号公報
ところで、上記前者の技術において、複数の乗員が乗車した場合、何れの乗員が運転者であるか識別する必要がある。すなわち、運転者の他に同乗者がいると、複数のヘルメットが互いに接近して存在する。このことから、車両とヘルメットとの通信において、運転者と同乗者とを誤検知する虞がある。また、前記誤検知を利用した運転者のなりすましが発生する虞もある。このような誤検知およびなりすましを防ぐために、運転者と同乗者とを識別可能とする手法が要望される。
そこで本発明は、複数の乗員がいる場合にも運転者を識別可能とする乗物の乗員識別装置を提供することを目的とする。
上記課題の解決手段として、本発明の第一の態様は、乗員(J)がヘルメット(H)を被って乗る乗物(1)の乗員識別装置であって、前記ヘルメット(H)の挙動を検知するヘルメット挙動検知手段(12)と、前記乗物(1)の運転者(J1)を認証する運転者認証手段(38b)と、を備え、複数の乗員(J)がそれぞれ前記ヘルメット(H)を被って前記乗物(1)に乗った場合、前記運転者認証手段(38b)は、複数の前記ヘルメット(H)の各々の挙動情報を相互に比較し、前記乗物(1)の動きの加減速に対する挙動の応答速度が相対的に速いもの、または前記乗物(1)の動きの加減速に対する挙動が相対的に小さいもの、という条件の少なくとも一方を満たす挙動情報を、前記乗物(1)の運転者(J1)が被るヘルメット(H1)の挙動情報として認定し、この認定に基づき、前記乗物(1)の運転者(J1)を認証する。
この構成によれば、複数の乗員が乗物に乗った場合でも、乗物の運転者を認証することができる。この認証は、各乗員が被るヘルメットの挙動を検知するとともに、各ヘルメットの挙動情報同士を比較した結果に基づきなされる。すなわち、運転者と同乗者とでは、通常、乗物の動きの加減速に対する挙動が異なる。具体的に、運転者は相対的に挙動の応答速度が速くかつ挙動が小さい。一方、同乗者は相対的に挙動の応答速度が遅くかつ挙動が大きい。このため、複数の乗員のヘルメットの挙動情報の内の一つを、運転者が被るヘルメットの挙動情報として認定することができる。すなわち、運転者の挙動情報は、相対的に挙動の応答速度が速いか挙動が小さいという条件の少なくとも一方を満たす。したがって、複数の乗員の中から乗物の運転者を認証可能となる。これにより、運転者の誤検出およびなりすましを抑止することができる。
本発明の第二の態様は、乗員(J)がヘルメット(H)を被って乗る乗物(1)の乗員識別装置であって、乗物前後方向で運転者(J1)が前、同乗者(J2)が後に並んで着座するシート(6)と、前記シート(6)よりも前記乗物前後方向の前方に配置され、前記ヘルメット(H)に設けられた第一通信部(18a)と通信可能な第二通信部(36a)と、前記乗物(1)の運転者(J1)を認証する運転者認証手段(38b)と、を備え、運転者(J1)および同乗者(J2)がそれぞれ前記ヘルメット(H)を被って前記乗物(1)に乗った場合、前記運転者認証手段(38b)は、前記第二通信部(36a)と複数の前記ヘルメット(H)の各々の前記第一通信部(18a)との距離を検知して比較し、相対的に前記第二通信部(36a)に近い前記第一通信部(18a)を、前記乗物(1)の運転者(J1)が被ったヘルメット(H1)の第一通信部(18a)として認定し、この認定に基づき、前記乗物(1)の運転者(J1)を認証する。
この構成によれば、複数の乗員が乗物に乗った場合でも、乗物の運転者を認証することができる。この認証は、各乗員が被ったヘルメットの第一通信手段と乗物の第二通信手段との通信距離に基づきなされる。すなわち、運転者が前、同乗者が後に並んでシートに着座した場合、各乗員のヘルメットの位置は前後方向で異なる。すなわち、運転者のヘルメットの第一通信手段は、同乗者のヘルメットの第一通信手段よりも、シート前方の第二通信手段に近付いて配置される。このため、複数の乗員のヘルメットの第一通信手段の内、相対的に第二通信手段に近い第一通信手段を、運転者が被ったヘルメットの第一通信手段として認定することができる。したがって、複数の乗員の中から乗物の運転者を認証可能となる。これにより、運転者の誤検出およびなりすましを抑止することができる。
本発明の第三の態様は、乗員(J)がヘルメット(H)を被って乗る乗物(1)の乗員識別装置であって、乗物前後方向で運転者(J1)が前、同乗者(J2)が後に並んで着座するシート(6)と、前記シート(6)よりも前記乗物前後方向の後方に配置され、前記ヘルメット(H)に設けられた第一通信部(18a)と通信可能な第二通信部(36a)と、前記乗物(1)の運転者(J1)を認証する運転者認証手段(38b)と、を備え、運転者(J1)および同乗者(J2)がそれぞれ前記ヘルメット(H)を被って前記乗物(1)に乗った場合、前記運転者認証手段(38b)は、前記第二通信部(36a)と複数の前記ヘルメット(H)の各々の前記第一通信部(18a)との距離を検知して比較し、相対的に前記第二通信部(36a)から遠い前記第一通信部(18a)を、前記乗物(1)の運転者(J1)が被ったヘルメット(H1)の第一通信部(18a)として認定し、この認定に基づき、前記乗物(1)の運転者(J1)を認証する。
この構成によれば、複数の乗員が乗物に乗った場合でも、乗物の運転者を認証することができる。この認証は、各乗員が被ったヘルメットの第一通信手段と乗物の第二通信手段との通信距離に基づきなされる。すなわち、運転者が前、同乗者が後に並んでシートに着座した場合、各乗員のヘルメットの位置は前後方向で異なる。すなわち、運転者のヘルメットの第一通信手段は、同乗者のヘルメットの第一通信手段よりも、シート後方の第二通信手段から遠ざかって配置される。このため、複数の乗員のヘルメットの第一通信手段の内、相対的に第二通信手段から遠い第一通信手段を、運転者が被ったヘルメットの第一通信手段として認定することができる。したがって、複数の乗員の中から乗物の運転者を認証可能となる。これにより、運転者の誤検出およびなりすましを抑止することができる。
上記態様において、前記ヘルメット(H)を被った乗員(J)の呼気中のアルコール濃度を検出する呼気センサ(14)を備え、前記呼気センサ(14)から前記アルコール濃度の検出情報を取得可能であり、前記運転者認証手段(38b)が認証した運転者(J1)の呼気中のアルコール濃度が、予め定めた基準値以上の場合、前記乗物(1)の原動機の駆動を禁止してもよい。
この構成によれば、複数の乗員の中から乗物の運転者を認証した上で、運転者が被ったヘルメットの呼気センサの検出情報を取得する。これにより、運転者の呼気中のアルコール濃度を検出することができる。これにより、原動機の始動後にも、乗物の動きを停止したとき等の任意のタイミングで、運転者のアルコールチェックを行うことができる。したがって、運転者の誤検出およびなりすましを抑止して運転者のアルコールチェックを行うことができる。これにより、乗物の酒気帯び運転を回避することができる。
上記態様において、前記ヘルメット(H)を被った乗員(J)に情報を提供する情報提供装置(16)を備え、前記情報提供装置(16)に対して前記情報を供給可能であり、前記運転者認証手段(38b)が認証した運転者(J1)に提供する情報と、他の乗員(J2)に提供する情報と、を互いに異ならせてもよい。
この構成によれば、複数の乗員のヘルメットと乗物との間の通信状況等に基づき、複数の乗員の中から乗物の運転者を認証する。その上で、運転者が被ったヘルメットの情報提供装置と、他の乗員が被ったヘルメットの情報提供装置とに、互いに異なる情報を供給することができる。すなわち、例えば運転者には、乗物の速度等の情報に加え、ナビ情報および交通情報等、乗物の運転中に必要な情報を提供することができる。また、他の乗員には、インターネットおよび映画等の娯楽情報等を提供することができる。このため、当該乗物の商品性を向上させることができる。
本発明によれば、複数の乗員がいる場合にも運転者を識別可能とする乗物の乗員識別装置を提供することができる。
本発明の実施形態における自動二輪車の左側面図である。 実施形態の車両通信システムの要部を示すブロック図である。 上記自動二輪車の二人乗りでの左側面図である。 上記ヘルメット通信システムの運転者認証に至るまでの処理の一例を示すフローチャートである。 上記ヘルメット通信システムの運転者認証に至るまでの処理の変形例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ以下に説明する車両における向きと同一とする。以下の説明に用いる図中適所には、車両前方を示す矢印FR、車両上方を示す矢印UP、が示されている。
図1は、実施形態の車両の一例として、スクータ型の自動二輪車(鞍乗り型車両)1を示している。自動二輪車1は、バーハンドル2によって操舵される前輪(操舵輪)3と、スイング式のパワーユニット5によって駆動される後輪(駆動輪)4と、を備えている。
パワーユニット5は、エンジン等の原動機と、原動機の出力を後輪4に伝達する伝動装置と、を一体に有している。パワーユニット5は、原動機として、エンジン(内燃機関)および電気モータの少なくとも一方を備えている。
ステアリング系部品は、バーハンドル2、左右フロントフォーク3aおよび前輪3を含む。ステアリング系部品は、車体フレーム7の前端部のヘッドパイプ7aに操向可能に支持されている。パワーユニット5の前部は、車体フレーム7の前後中間部に上下揺動可能に支持されている。
図2、図3を併せて参照し、バーハンドル2の後方には、乗員Jが着座するシート6が配置されている。シート6は、運転者J1が着座する前着座部6aと、後部同乗者J2が着座する後着座部6bと、を備えている。
実施形態の自動二輪車1は、運転者J1と後部同乗者J2とを識別可能な乗員識別システムを構成している。乗員識別システムは、乗員J(運転者J1および後部同乗者J2)の各々が被るヘルメットH(運転者J1のヘルメットH1および後部同乗者J2のヘルメットH2)と協働する。
以下、実施形態のヘルメットHに搭載されるヘルメット搭載装置10について説明する。
ヘルメット搭載装置10は、例えば、加速度センサ12と、呼気センサ14と、情報提供装置16と、第一通信装置18と、を備えている。ヘルメット搭載装置10の各要素は、有線又は無線で情報通信可能に接続されている。ヘルメット搭載装置10には、図に示す構成以外の構成が含まれてもよい。
加速度センサ12は、例えば、ヘルメットHの頭頂部の内側に配置(内蔵)されている。加速度センサ12は、ヘルメットHの動きの加速度成分を検出する。これにより、ヘルメットHの動き(挙動)を検知し、もって乗員Jの身体の動き(挙動)を検知可能とする。加速度センサ12は、乗員Jの身体(上半身)の動きの先端部である頭頂部に近接して配置される。この配置により、乗員Jの身体の動きの加速度を検出しやすい。加速度センサ12の検出情報は、例えば無線通信によって、後述する車載装置30の制御装置38に送信される。加速度センサ12は、ヘルメットHの頭頂部に限らず、帽体の何れの場所に配置してもよい。
呼気センサ14は、例えば、ヘルメットHのチンガードの内側に配置されている。呼気センサ14は、乗員Jの呼気中のアルコール濃度を検出する。これにより、乗員Jの酒気帯びを検知可能とする。呼気センサ14は、乗員Jの口元に対向する位置に配置される。この配置により、乗員Jの呼気中のアルコール濃度を検出しやすい。呼気センサ14の検出情報は、例えば無線通信によって、後述する車載装置30の制御装置38に送信される。呼気センサ14は、チンガードに限らず、乗員Jの口元に近い位置に配置されるとよい。すなわち、呼気センサ14は、例えば、チークパッド等の内装部分に配置されたり、ヘルメットHに搭載したマイクに一体的に配置されたりしてもよい。
呼気センサ14は、乗員Jの呼気中のアルコール濃度を示す測定値を出力する。呼気センサ14が出力した測定値は、車載装置30の制御装置38の駆動制御部38aに入力される。駆動制御部38aは、入力された検出情報(アルコール濃度の測定値)が基準値以上の場合は、自動二輪車1の原動機の駆動を禁止する。基準値としては、例えば酒気帯び運転の基準値が挙げられる。
自動二輪車1は、例えば、車両停止時等の任意のタイミングで、運転者J1の呼気中のアルコール濃度を検出する。このとき、運転者J1の呼気中に規定値以上のアルコール濃度が検出された場合には、駆動制御部38aは、以下の対応を行う。すなわち、駆動制御部38aは、エンジンを停止させたり、エンジン停止中であればエンジンの始動を禁止する。エンジンの再始動時には、再び運転者J1のアルコールチェックを行う。運転者J1の呼気中のアルコール濃度が規定値未満であることを確認した後、駆動制御部38aは、エンジンの再始動を可能とする。
エンジンに代わり電気モータを原動機とする車両の場合、運転者J1の呼気中に規定値以上のアルコール濃度が検出された場合には、以下の対応を行う。すなわち、例えば、モータ駆動システムの電源をオフにする。エンジン車両および電動車両の何れにしても、運転者J1の呼気中に規定値以上のアルコール濃度が検出された場合には、原動機の駆動を禁止する。
情報提供装置16は、例えば、ディスプレイ(HUD(Head-Up Display)等)およびスピーカ等を含む。情報提供装置16は、画像および音声等によって乗員Jに種々情報を提供する。情報提供装置16は、車載装置30の情報生成装置34から得た情報を、乗員Jに対して視覚及び聴覚等を介して提供する。
第一通信装置18は、車載装置30との無線通信によって、以下の対応を行う。すなわち、加速度センサ12および呼気センサ14からの各検出情報を車載装置30に送信する。また、車載装置30から情報を受信して情報提供装置16に出力する。
第一通信装置18は、第一通信部18aと、第一通信制御部18bと、を備える。
第一通信部18aは、一または複数の送受信アンテナを備える送受信機である。第一通信部18aは、第一通信制御部18bによって制御される。第一通信制御部18bは、第一通信部18aによるデータの送信および外部からのデータの受信に関する制御を行う。第一通信制御部18bは、例えばCPU(Central Processing Unit)等のハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。例えば、第一通信制御部18bは、以下の制御を行う。すなわち、通信相手(車載装置30)に対する通信要求を第一通信部18aから送信させる。また、第一通信部18aより受信された通信許可に基づいて通信相手と通信を行う。
次に、実施形態の自動二輪車1に搭載される車載装置30について説明する。
車載装置30は、車両センサ32と、情報生成装置34と、第二通信装置36と、制御装置38と、を備えている。車載装置30の各要素は、有線又は無線で情報通信可能に接続されている。車載装置30には、図に示す構成以外の構成が含まれてもよい。
車両センサ32は、例えば、車速センサ、加速度センサ、アクセル開度センサ、ブレーキ操作量センサ、操舵角センサ等を含む。
また、車両センサ32は、例えば、カメラ、レーダ装置、LIDAR(Light Detection and Ranging)等の物体認識装置を含んでもよい。
カメラは、例えば、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。カメラは、ステレオカメラであってもよい。カメラは、自動二輪車1の任意の箇所に取り付けられる。
レーダ装置は、自動二輪車1の周辺にミリ波などの電波を放射すると共に、物体によって反射された電波(反射波)を検出する。レーダ装置は、少なくとも物体の位置(距離および方位)を検出する。レーダ装置は、自動二輪車1の任意の箇所に取り付けられる。
LIDARは、自動二輪車1の周辺に光(或いは光に近い波長の電磁波)を照射し、散乱光を測定する。LIDARは、発光から受光までの時間に基づいて、対象までの距離を検出する。照射される光は、例えば、パルス状のレーザー光である。LIDARは、自動二輪車1の任意の箇所に取り付けられる。
物体認識装置は、物体の位置、種類、速度などを認識する。この認識は、上述したカメラ、レーダ装置、およびLIDARのうち一部または全部による検出結果に基づきなされる。物体認識装置は、例えば、自動二輪車1と自動二輪車1周辺に存在する他車両との車間距離を含む位置関係、自動二輪車1の走行車線、隣接車線、合流車線等、ならびに信号および横断歩道の有無等、自動二輪車1周辺の状況を認識する。また、物体認識装置は、各種センサの検出値の推移から、自動二輪車1と他車両との相対速度等の動的な関係も認識可能である。
物体認識装置は、認識結果を制御装置38に出力する。また、物体認識装置は、乗員J(運転者J1および後部同乗者J2)の動き(挙動)を監視する乗員監視装置として機能してもよい。すなわち、物体認識装置は、例えば、乗員JのヘルメットHの動き(挙動)を撮像するための内向きカメラを備えてもよい。物体認識装置は、乗員Jの動きに関する認識結果を制御装置38に出力してもよい。この場合、ヘルメット搭載装置10から加速度センサ(挙動センサ)12を無くしてもよい。
情報生成装置34は、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、またはRAM(Random Access Memory)等のメモリを有する。メモリには、プロセッサによって読み出されて実行されるプログラム、その他各種情報(データ)が格納されている。情報生成装置34は、車両センサ32に基づき生成した各種情報等を、所定周期で周囲(特にヘルメット搭載装置10)に送信する。情報生成装置34は、ナビゲーションおよびGPSに係る情報、オーディオおよび映像に係る情報、を送信してもよい。情報生成装置34は、タッチパネル等の操作入力部を備えてもよい。
第二通信装置36は、ヘルメット搭載装置10の第一通信装置18との無線通信によって、以下の対応を行う。すなわち、加速度センサ12および呼気センサ14から制御装置38へ各検出情報を受信可能とする。また、情報生成装置34からの各種情報を情報提供装置16に送信可能とする。
第二通信装置36は、第二通信部36aと、第二通信制御装置38と、を備える。
第二通信部36aは、第一通信部18aと同様、一または複数の送受信アンテナを備える送受信機である。第二通信部36aは、第二通信制御部36bによって制御される。通信制御部は、第二通信部36aによるデータの送信および外部からのデータの受信に関する制御を行う。第二通信制御部36bは、例えばCPU(Central Processing Unit)等のハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。例えば、第二通信制御部36bは、以下の制御を行う。すなわち、通信相手(ヘルメット搭載装置10)からの通信要求を第二通信部36aから受信させる。また、第二通信部36aより送信した通信許可に基づいて通信相手と通信を行うための制御を行う。
制御装置38は、例えば、単一または複数のECU(Electronic Control Unit)で構成される。制御装置38は、少なくとも一部がソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。
制御装置38は、駆動制御部38aと、運転者認証部38bと、を備える。
駆動制御部38aは、自動二輪車1に駆動力等を与えて自動二輪車1を運転可能とするための装置である。駆動制御部38aは、例えば、走行駆動装置を制御する。走行駆動装置は、自動二輪車1を走行させるための走行駆動力を駆動輪に出力する。駆動制御部38aは、自動二輪車1を減速、停止させるための制動力を発生させるブレーキ装置を制御してもよい。駆動制御部38aは、自動二輪車1を操舵するための操舵力を発生させるステアリング装置を制御してもよい。
駆動制御部38aは、自動二輪車1の運転者J1が被るヘルメットH1の呼気センサ14の検出情報に応じて、原動機の駆動を禁止する。すなわち、運転者J1の呼気センサ14により、乗員Jの呼気中に規定値以上のアルコール濃度が検出された場合には、自動二輪車1の原動機の駆動を禁止する制御を行う。
運転者認証部38bは、自動二輪車1の運転者J1を認証する。車載装置30は、同時に複数のヘルメット搭載装置10と通信することがある。この場合、運転者認証部38bは、何れのヘルメット搭載装置10が運転者J1のものかを識別するために、以下の処理を行う。すなわち、運転者認証部38bは、例えば複数のヘルメットHの各々の挙動情報を相互に比較する。これにより、何れの挙動情報が運転者J1のヘルメットH1の挙動情報であるかを識別する。
自動二輪車1に複数の乗員J(運転者J1および後部同乗者J2)が乗車した場合、車載装置30は、同時に複数のヘルメット搭載装置10と通信する。このとき、制御装置38の運転者認証部38bは、以下の手順で運転者J1を認証する。
すなわち、制御装置38の運転者認証部38bは、複数のヘルメットHの各々の挙動情報を相互に比較する。運転者認証部38bは、複数の挙動情報の内の一つを、自動二輪車1の運転者J1が被るヘルメットH1の挙動情報として認定する。すなわち、運転者の挙動情報は、自動二輪車1の動きの加減速に対する挙動の応答速度が相対的に速い。または、運転者の挙動情報は、自動二輪車1の動きの加減速に対する挙動が相対的に小さい。このため、挙動の応答速度が速いか挙動が小さいという条件の少なくとも一方を満たす挙動情報を、運転者J1の挙動情報として認定する。この認定に基づき、運転者認証部38bが自動二輪車1の運転者J1を認証する。
自動二輪車1は、運転者J1のアルコールチェック(飲酒チェック)について、以下の対応を行う。すなわち、自動二輪車1は、運転者J1のなりすましの可能性、ならびに運転中および休憩中の飲酒の可能性を考慮した対応を行う。このため、エンジン始動を許可した後も、例えば信号待ち等の停車タイミングでアルコールチェックを行う。
ヘルメットH1との通信によって運転者J1を認証する場合、運転者J1と同じ機能を有するヘルメットH2を被った後部同乗者J2がいることがある。この場合、制御装置38は、運転者J1を誤検知したり、なりすましを見逃す可能性がある。
例えば乗用車の場合、運転席にカメラを設置して運転者を撮影、認証することが考えられる。すなわち、撮影した画像と予め登録されている顔の画像とを照合し、運転者が本人であるかの認証を行う運転者監視装置を搭載することが考えられる。しかし、自動二輪車1のような小型車両では、大掛かりなシステムでは搭載が困難である。そもそも、ヘルメットH越しに乗員Jの顔を撮像することが困難である。
実施形態における自動二輪車1の乗員識別装置は、ヘルメットHの挙動を検知する加速度センサ(ヘルメット挙動検知手段)12を備える。この加速度センサ12の検出情報(ヘルメットHの挙動情報)を基に、乗員識別装置が運転者J1の認証を行う。
自動二輪車1の乗員Jが一人の場合、車載装置30は、一つのヘルメット搭載装置10と通信が成立する。これにより、このヘルメット搭載装置10を運転者J1が着用するものとして認定する(換言すれば、運転者J1を認証する)。
一方、自動二輪車1の乗員Jが複数(運転者J1および後部同乗者J2の二人)の場合、車載装置30は、複数のヘルメット搭載装置10と通信が成立する。すなわち、車載装置30は、複数のヘルメット搭載装置10から送信された検出情報(特にヘルメットHの挙動情報)を受信する。制御装置38の運転者認証部38bは、複数のヘルメット搭載装置10からの検出情報を相互に比較する。これにより、複数のヘルメット搭載装置10の何れか一つを、運転者J1が着用するものとして認定する。この認定に基づき、運転者認証部38bは、運転者J1を認証する。
運転者認証部38bは、複数のヘルメット搭載装置10からの検出情報を以下のように比較、判定する。すなわち、運転者認証部38bは、複数のヘルメット搭載装置10からの検出情報(ヘルメットHの挙動情報)の内、以下の挙動情報を選定する。すなわち、以下条件の少なくとも一方を満たす挙動情報を選定する。その条件とは、自動二輪車1の動きの加減速に対する挙動の応答速度が相対的に速いもの、または自動二輪車1の動きの加減速に対する挙動が相対的に小さいもの、という条件である。運転者認証部38bは、前述のように選定した挙動情報を、運転者J1に係るものとして認定する。
制御装置38が運転者J1を認証する際の処理について、図4のフローチャートを参照して説明する。この処理は、電源がON(自動二輪車1のメインスイッチがON)の場合に所定の周期で繰り返し実行される。
自動二輪車1のメインスイッチがオン状態(電源オン状態)になると、まず、制御装置38は、以下の処理を行う。すなわち、通信相手(ヘルメット搭載装置10)との通信に基づき、ヘルメットHの存在すなわち乗員Jの存在を認識する(ステップS1)。
次に、制御装置38は、ヘルメットH(乗員J)が複数存在するか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2でNO(乗員Jが一人)の場合、ステップS3に移行する。ステップS3では、制御装置38の運転者認証部38bにおいて、通信が成立した乗員Jを運転者J1として認証する。その後、ステップS4で乗員Jに対する機能(アルコールチェックおよび情報提供等)を行う。
ステップS2でYES(乗員Jが複数)の場合、ステップS5に移行する。ステップS5では、制御装置38の運転者認証部38bにおいて、運転者J1の検出情報を選定する。この選定は、複数のヘルメット搭載装置10から受信した検出情報を相互に比較してなされる。具体的に、実施形態では、前述したように、複数のヘルメット搭載装置10からの検出情報(ヘルメットHの挙動情報)の内、以下の挙動情報を選定する。すなわち、以下条件の少なくとも一方を満たす挙動情報を選定する。その条件とは、自動二輪車1の動きの加減速に対する挙動の応答速度が相対的に速いもの、または自動二輪車1の動きの加減速に対する挙動が相対的に小さいもの、という条件である。選定した挙動情報は、運転者J1の検出情報として認定される。この認定に基づき、運転者認証部38bが運転者J1を認証する(ステップS3)。その後、ステップS4で乗員Jに対する機能(アルコールチェックおよび情報提供等)を行う。
以上説明したように、上記実施形態における乗物の乗員識別装置は、乗員JがヘルメットHを被って乗る自動二輪車1の乗員識別装置である。乗員識別装置は、前記ヘルメットHの挙動を検知する加速度センサ12と、前記自動二輪車1の運転者J1を認証する運転者認証部38bと、を備える。複数の乗員Jがそれぞれ前記ヘルメットHを被って前記自動二輪車1に乗った場合、前記運転者認証部38bは、複数の前記ヘルメットHの各々の挙動情報を相互に比較する。前記運転者認証部38bは、複数の挙動情報の一つを、前記自動二輪車1の運転者J1が被るヘルメットH1の挙動情報として認定する。すなわち、前記自動二輪車1の動きの加減速に対する挙動の応答速度が相対的に速いもの、または前記自動二輪車1の動きの加減速に対する挙動が相対的に小さいもの、という条件の少なくとも一方を満たす挙動情報を認定する。この認定に基づき、前記自動二輪車1の運転者J1を認証する。
この構成によれば、複数の乗員Jが自動二輪車1に乗った場合でも、自動二輪車1の運転者J1を認証することができる。この認証は、各乗員Jが被るヘルメットHの挙動を検知するとともに、各ヘルメットHの挙動情報同士を比較した結果に基づきなされる。すなわち、運転者J1と後部同乗者J2とでは、通常、自動二輪車1の動きの加減速に対する挙動が異なる。具体的に、運転者J1は相対的に挙動の応答速度が速くかつ挙動が小さい。一方、後部同乗者J2は相対的に挙動の応答速度が遅くかつ挙動が大きい。このため、複数の乗員JのヘルメットHの挙動情報の内の一つを、運転者J1が被るヘルメットH1の挙動情報として認定することができる。すなわち、運転者J1の挙動情報は、相対的に挙動の応答速度が速いか挙動が小さいという条件の少なくとも一方を満たす。したがって、複数の乗員Jの中から自動二輪車1の運転者J1を認証可能となる。これにより、運転者J1の誤検出およびなりすましを抑止することができる。
また、上記乗物の乗員識別装置は、前記自動二輪車1の原動機の駆動を制御する駆動制御部38aと、前記ヘルメットHに設けられて前記ヘルメットHを被った乗員Jの呼気中のアルコール濃度を検出する呼気センサ14と、を備える。前記駆動制御部38aは、第一通信部18aと第二通信部36aとの通信によって、前記呼気センサ14から、前記アルコール濃度の検出情報を取得可能である。前記駆動制御部38aは、前記運転者認証部38bが認証した運転者J1の呼気中のアルコール濃度が、予め定めた基準値以上の場合、前記原動機の駆動を禁止する。
この構成によれば、複数の乗員Jの中から自動二輪車1の運転者J1を認証した上で、運転者J1が被ったヘルメットH1の呼気センサ14の検出情報を取得する。これにより、運転者J1の呼気中のアルコール濃度を検出することができる。これにより、原動機の始動後にも、自動二輪車1の動きを停止したとき等の任意のタイミングで、運転者J1のアルコールチェックを行うことができる。したがって、運転者J1の誤検出およびなりすましを抑止し、運転者J1のアルコールチェックを確実に行うことができる。これにより、自動二輪車1の酒気帯び運転を回避することができる。
また、上記乗物の乗員識別装置は、乗員Jに提供する情報を生成する情報生成装置34と、前記ヘルメットHに設けられてこのヘルメットHを被った乗員Jに前記情報を提供する情報提供装置16と、を備える。前記情報生成装置34は、第一通信部18aと第二通信部36aとの通信によって、前記情報提供装置16に対し、前記情報を供給可能である。前記情報生成装置34は、前記運転者認証部38bが認証した運転者J1に提供する情報と、他の乗員Jに提供する情報と、を互いに異ならせる。
この構成によれば、複数の乗員JのヘルメットHと自動二輪車1との間の通信状況等に基づき、複数の乗員Jの中から自動二輪車1の運転者J1を認証する。その上で、運転者J1が被ったヘルメットH1の情報提供装置16と、他の乗員J(後部同乗者J2)が被ったヘルメットHの情報提供装置16とに、互いに異なる情報を供給することができる。すなわち、例えば運転者J1には、自動二輪車1の速度等の情報に加え、ナビ情報および交通情報等、自動二輪車1の運転中に必要な情報を提供することができる。また、他の乗員J(後部同乗者J2)には、インターネットおよび映画等の娯楽情報等を提供することができる。このため、当該自動二輪車1の商品性を向上させることができる。
次に、制御装置38が運転者J1を認証する手法の変形例について説明する。
この変形例では、車載装置30の第二通信部36aの車載位置を規定する。この第二通信部36aとヘルメット搭載装置10の第一通信部18aとの距離によって、運転者J1を認証可能とする。その他の、前記実施形態と同一構成には同一符号を付して詳細説明は省略する。
この変形例では、車載装置30の第二通信部36aは、シート6よりも前方に搭載される。第二通信部36aは、例えば、ハンドル2又は車体フレーム7の前部(ヘッドパイプ7a等)に取り付けられる。
この変形例において、自動二輪車1の乗員Jが複数(運転者J1および後部同乗者J2の二人)の場合、制御装置38の運転者認証部38bは、以下の対応を行う。すなわち、運転者認証部38bは、複数のヘルメット搭載装置10の各第一通信部18aと車両側の第二通信部36aとの距離を検知して相互に比較する。運転者認証部38bは、相対的に第二通信部36aに近い第一通信部18aを選定する。運転者認証部38bは、選定した第一通信部18aを運転者J1が着用するものとして認定する(換言すれば、運転者J1を認証する)。
上記変形例において、制御装置38が運転者J1を認証する際の処理について、図5のフローチャートを参照して説明する。この処理も、図4のフローチャートと同様、電源がON(自動二輪車1のメインスイッチがON)の場合に所定の周期で繰り返し実行される。
図5のフローチャートは、図4のフローチャートに対し、ステップS5をステップS6に入れ替えた点で異なり、他のステップS1~S4は図4と共通とする。
すなわち、ステップS2でYES(乗員Jが複数)の場合、ステップS6に移行する。ステップS6では、制御装置38の運転者認証部38bにおいて、運転者J1を選定する。この選定は、複数のヘルメット搭載装置10から受信した検出情報を相互に比較してなされる。具体的に、この変形例では、前述したように、複数のヘルメット搭載装置10の各第一通信部18aと車両側の第二通信部36aとの距離を検知して相互に比較する。運転者認証部38bは、相対的に第二通信部36aに近い第一通信部18aを選定する。運転者認証部38bは、選定した第一通信部18aを運転者J1が着用するものとして認定する。この認定に基づき、運転者認証部38bが運転者J1を認証し、ステップS4で乗員Jに対する機能(アルコールチェックおよび情報提供等)を行う。
以上説明したように、上記変形例における乗物の乗員識別装置は、車両前後方向で運転者J1が前、後部同乗者J2が後に並んで着座するシート6と、前記シート6よりも前記車両前後方向の前方に配置され、前記ヘルメットHに設けられた第一通信部18aと通信可能な第二通信部36aと、前記自動二輪車1の運転者J1を認証する運転者認証部38bと、を備える。運転者J1および後部同乗者J2がそれぞれ前記ヘルメットHを被って前記自動二輪車1に乗った場合、前記運転者認証部38bは、前記第二通信部36aと複数の前記ヘルメットHの各々の前記第一通信部18aとの距離を検知して比較する。前記運転者認証部38bは、相対的に前記第二通信部36aに近い前記第一通信部18aを選定する。運転者認証部38bは、選定した第一通信部18aを、前記自動二輪車1の運転者J1が被ったヘルメットH1の第一通信部18aとして認定する。この認定に基づき、前記自動二輪車1の運転者J1を認証する。
この構成によれば、複数の乗員Jが自動二輪車1に乗った場合でも、自動二輪車1の運転者J1を認証することができる。この認証は、各乗員Jが被ったヘルメットHの第一通信部18aと自動二輪車1の第二通信部36aとの通信距離に基づきなされる。すなわち、運転者J1が前、後部同乗者J2が後に並んでシート6に着座した場合、各乗員JのヘルメットHの位置は前後方向で異なる。すなわち、運転者J1のヘルメットH1の第一通信部18aは、後部同乗者J2のヘルメットH2の第一通信部18aよりも、シート6前方の第二通信部36aに近付いて配置される。このため、複数の乗員JのヘルメットHの第一通信部18aの内、相対的に第二通信部36aに近い第一通信部18aを、運転者J1が被ったヘルメットH1の第一通信部18aとして認定することができる。したがって、複数の乗員Jの中から自動二輪車1の運転者J1を認証可能となる。これにより、運転者J1の誤検出およびなりすましを抑止することができる。
次に、制御装置38が運転者J1を認証する手法の第二の変形例について説明する。
第二の変形例では、前述の変形例に対し、車載装置30の第二通信部36aがシート6よりも後方に配置される。第二通信部36aは、例えば、リヤカウルまたはシートフレーム等に取り付けられる(図3中符号36a’で示す)。
第二の変形例において、自動二輪車1の乗員Jが複数(運転者J1および後部同乗者J2の二人)の場合、運転者認証部38bは、以下の対応を行う。すなわち、運転者認証部38bは、複数のヘルメット搭載装置10の各第一通信部18aと車両側の第二通信部36a’との距離を検知して相互に比較する。運転者認証部38bは、相対的に第二通信部36a’から遠い第一通信部18aを選定する。運転者認証部38bは、選定した第一通信部18aを運転者J1が着用するものとして認定する(換言すれば、運転者J1を認証する)。
前述の変形例において、制御装置38が運転者J1を認証する際の処理については、図5のフローチャートと同様である。
すなわち、ステップS2でYES(乗員Jが複数)の場合、ステップS6に移行する。ステップS6では、制御装置38の運転者認証部38bにおいて、運転者J1を選定する。この選定は、複数のヘルメット搭載装置10から受信した検出情報を相互に比較してなされる。具体的に、実施形態では、前述したように、複数のヘルメット搭載装置10の各第一通信部18aと車両側の第二通信部36a’との距離を検知して相互に比較する。運転者認証部38bは、相対的に第二通信部36a’から遠い第一通信部18aを選定する。運転者認証部38bは、選定した第一通信部18aを運転者J1が着用するものとして認定する。この認定に基づき、運転者認証部38bが運転者J1を認証する。その後、ステップS4で乗員Jに対する機能(アルコールチェックおよび情報提供等)を行う。
以上説明したように、上記第二の変形例における乗物の乗員識別装置は、車両前後方向で運転者J1が前、後部同乗者J2が後に並んで着座するシート6と、前記シート6よりも前記車両前後方向の後方に配置され、前記ヘルメットHに設けられた第一通信部18aと通信可能な第二通信部36aと、前記自動二輪車1の運転者J1を認証する運転者認証部38bと、を備える。運転者J1および後部同乗者J2がそれぞれ前記ヘルメットHを被って前記自動二輪車1に乗った場合、前記運転者認証部38bは、前記第二通信部36aと複数の前記ヘルメットHの各々の前記第一通信部18aとの距離を検知して比較する。前記運転者認証部38bは、相対的に前記第二通信部36aから遠い前記第一通信部18aを選定する。運転者認証部38bは、選定した第一通信部18aを、前記自動二輪車1の運転者J1が被ったヘルメットH1の第一通信部18aとして認定する。この認定に基づき、前記自動二輪車1の運転者J1を認証する。
この構成によれば、複数の乗員Jが自動二輪車1に乗った場合でも、自動二輪車1の運転者J1を認証することができる。この認証は、各乗員Jが被ったヘルメットHの第一通信部18aと自動二輪車1の第二通信部36aとの通信距離に基づきなされる。すなわち、運転者J1が前、後部同乗者J2が後に並んでシート6に着座した場合、各乗員JのヘルメットHの位置は前後方向で異なる。すなわち、運転者J1のヘルメットH1の第一通信部18aは、後部同乗者J2のヘルメットH2の第一通信部18aよりも、シート6後方の第二通信部36aから遠ざかって配置される。このため、複数の乗員JのヘルメットHの第一通信部18aの内、相対的に第二通信部36aから遠い第一通信部18aを、運転者J1が被ったヘルメットH1の第一通信部18aとして認定することができる。したがって、複数の乗員Jの中から自動二輪車1の運転者J1を認証可能となる。これにより、運転者J1の誤検出およびなりすましを抑止することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではない。例えば、本発明は、自動二輪車(原動機付自転車及びスクータ型車両を含む)への適用に限らず、種々の鞍乗り型車両に適用してもよい。鞍乗り型車両には、運転者が車体を跨いで乗車する車両全般が含まれ、三輪(前一輪かつ後二輪の他に、前二輪かつ後一輪の車両も含む)又は四輪の車両も含まれる。
また、本発明は、鞍乗り型車両への適用に限らず、車室を有する乗用車等に適用してもよい。さらに、本発明は、車両への適用に限らず、航空機および船舶等の種々輸送機器、ならびに建設機械および産業機械等、様々な乗物に適用してもよい。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1 自動二輪車(乗物)
6 シート
12 加速度センサ(ヘルメット挙動検知手段)
14 呼気センサ
16 情報提供装置(情報提供手段)
18a 第一通信部
34 情報生成装置(情報生成手段)
36a,36a’ 第二通信部
38a 駆動制御部(駆動制御手段)
38b 運転者認証部(運転者認証手段)
H,H1,H2 ヘルメット
J 乗員
J1 運転者
J2 後部同乗者(同乗者、他の乗員)

Claims (5)

  1. 乗員(J)がヘルメット(H)を被って乗る乗物(1)の乗員識別装置であって、
    前記ヘルメット(H)の挙動を検知するヘルメット挙動検知手段(12)と、
    前記乗物(1)の運転者(J1)を認証する運転者認証手段(38b)と、を備え、
    複数の乗員(J)がそれぞれ前記ヘルメット(H)を被って前記乗物(1)に乗った場合、
    前記運転者認証手段(38b)は、
    複数の前記ヘルメット(H)の各々の挙動情報を相互に比較し、前記乗物(1)の動きの加減速に対する挙動の応答速度が相対的に速いもの、または前記乗物(1)の動きの加減速に対する挙動が相対的に小さいもの、という条件の少なくとも一方を満たす挙動情報を、前記乗物(1)の運転者(J1)が被るヘルメット(H1)の挙動情報として認定し、この認定に基づき、前記乗物(1)の運転者(J1)を認証する乗物の乗員識別装置。
  2. 乗員(J)がヘルメット(H)を被って乗る乗物(1)の乗員識別装置であって、
    乗物前後方向で運転者(J1)が前、同乗者(J2)が後に並んで着座するシート(6)と、
    前記シート(6)よりも前記乗物前後方向の前方に配置され、前記ヘルメット(H)に設けられた第一通信部(18a)と通信可能な第二通信部(36a)と、
    前記乗物(1)の運転者(J1)を認証する運転者認証手段(38b)と、を備え
    運転者(J1)および同乗者(J2)がそれぞれ前記ヘルメット(H)を被って前記乗物(1)に乗った場合、
    前記運転者認証手段(38b)は、
    前記第二通信部(36a)と複数の前記ヘルメット(H)の各々の前記第一通信部(18a)との距離を検知して比較し、相対的に前記第二通信部(36a)に近い前記第一通信部(18a)を、前記乗物(1)の運転者(J1)が被ったヘルメット(H1)の第一通信部(18a)として認定し、この認定に基づき、前記乗物(1)の運転者(J1)を認証する乗物の乗員識別装置。
  3. 乗員(J)がヘルメット(H)を被って乗る乗物(1)の乗員識別装置であって、
    乗物前後方向で運転者(J1)が前、同乗者(J2)が後に並んで着座するシート(6)と、
    前記シート(6)よりも前記乗物前後方向の後方に配置され、前記ヘルメット(H)に設けられた第一通信部(18a)と通信可能な第二通信部(36a)と、
    前記乗物(1)の運転者(J1)を認証する運転者認証手段(38b)と、を備え
    運転者(J1)および同乗者(J2)がそれぞれ前記ヘルメット(H)を被って前記乗物(1)に乗った場合、
    前記運転者認証手段(38b)は、
    前記第二通信部(36a)と複数の前記ヘルメット(H)の各々の前記第一通信部(18a)との距離を検知して比較し、相対的に前記第二通信部(36a)から遠い前記第一通信部(18a)を、前記乗物(1)の運転者(J1)が被ったヘルメット(H1)の第一通信部(18a)として認定し、この認定に基づき、前記乗物(1)の運転者(J1)を認証する乗物の乗員識別装置。
  4. 前記ヘルメット(H)を被った乗員(J)の呼気中のアルコール濃度を検出する呼気センサ(14)を備え、前記呼気センサ(14)から前記アルコール濃度の検出情報を取得可能であり、
    前記運転者認証手段(38b)が認証した運転者(J1)の呼気中のアルコール濃度が、予め定めた基準値以上の場合、前記乗物(1)の原動機の駆動を禁止する請求項1から3の何れか一項に記載の乗物の乗員識別装置。
  5. 前記ヘルメット(H)を被った乗員(J)に情報を提供する情報提供装置(16)を備え、前記情報提供装置(16)に対して前記情報を供給可能であり、
    前記運転者認証手段(38b)が認証した運転者(J1)に提供する情報と、他の乗員(J2)に提供する情報と、を互いに異ならせる請求項1から4の何れか一項に記載の乗物の乗員識別装置。
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