JP7433990B2 - 固体酸化物形燃料電池およびその製造方法 - Google Patents

固体酸化物形燃料電池およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池に関する。具体的には、反応抑止層を備えた固体酸化物形燃料電池および当該固体酸化物形燃料電池を製造する方法に関する。
固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)は、種々の燃料電池の中でも発電効率が高く、多様な燃料を使用できるなどの利点を有することから、次世代の発電装置として開発が進められている。このSOFCを構成する最小単位の発電要素(単セル)は、酸素イオン伝導体からなる緻密層である固体電解質層と、当該固体電解質層の一方の面に形成された多孔質構造の空気極(カソード)と、固体電解質層の他方の面に形成された多孔質構造の燃料極(アノード)とを備えている。かかる構成のSOFCでは、空気極に酸素含有ガス(例えば空気等)が供給され、当該酸素含有ガスが還元されて酸素イオン(O2-)が生じる。この酸素イオンは、固体電解質層を介して燃料極に供給される。一方、燃料極には、水素含有ガス(HガスやCHガス等)が供給されており、空気極からの酸素イオンによって水素含有ガスが酸化される。そして、水素含有ガスの酸化に伴って放出された電子が外部負荷に流れることによって電気エネルギーが生じる。
一般的なSOFCの固体電解質層には、イオン伝導性や安定性などの観点から、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)、スカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)などの安定化ジルコニアなどのイオン伝導材が用いられる。また、空気極は、酸化物イオン伝導性を有するペロブスカイト型酸化物(ランタンコバルトネート(LaCoO)など)を主体に構成される。一方、燃料極には、固体電解質層と同種のイオン伝導材(YSZ、ScSZなど)と、触媒体(酸化ニッケル(NiO)等)との混合物などが用いられる。また、これらの材料からなるSOFCでは、空気極と固体電解質層との反応性が高く、その界面に高抵抗相が形成されるおそれがある。このため、近年では、固体電解質層と空気極との間に、セリウム含有酸化物等からなる反応抑止層(バリア層)を形成することが提案されている。特許文献1~3には、反応抑止層を有するSOFCの一例が開示されている。
特開2016-4710号公報 特開2005-327507号公報 特開2015-88284号公報
ところで、近年のSOFCの分野では、発電性能向上への要求が更に高まっている。かかるSOFCの発電性能を向上させる手段の一つとして、反応抑止層と空気極との接触面積を広くすることが挙げられる。これによって、空気極から反応抑止層への酸素イオン(O2-)のイオン伝導経路が増加するため発電効率が向上する。
上述のような発電性能向上技術の一例として、特許文献3では、反応抑止層と空気極との界面に、平均粒子径が5~100nmの多数の微粒子を存在させる技術が提案されている。これによって、空気極と反応抑止層との間のイオン伝導経路の増加が期待できる。しかしながら、このようなナノサイズの微粒子を反応抑止層の表面に適切に付着させるには、パルスレーザ堆積法、スパッタ、CVDなどを使用する必要があり、これらの方法は、大量生産を行う実際の製造現場に応用することが難しい。
また、他の例として、表面に凹凸構造を有した反応抑止層を形成するという技術も考えられている。かかる技術の一例として、所定の方向に延びる線状の凸部242が複数設けられた反応抑止層240(図10参照)や、半径50μm程度のドット状の凸部342が複数設けられた反応抑止層340などを形成することが提案されている。しかしながら、これらの単純な構造では、増加できるイオン伝導経路に限りがあるため、近年要求される高い発電性能を発揮させるには不十分であった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、空気極から反応抑止層への酸素イオンのイオン伝導経路が多く形成されており、高い発電性能を発揮する固体酸化物形燃料電池を容易に製造できる技術を提供することを目的とする。
上述した課題に対して、本発明者は、微細かつ複雑な凹凸構造を反応抑止層の表面に容易に形成できる手段があれば、高い発電性能を有するSOFCの大量生産が容易になると考えた。そして、種々の実験と検討を重ねた結果、本発明者は、インクジェット印刷を用いて反応抑止層を連続して2回形成すると、驚くべきことに、平面視において樹枝状に延びる複数の凸部を含む幾何学模様(図2参照)が反応抑止層の表面に形成されることを発見した。この樹枝状の凸部が形成された反応抑止層は、空気極との接触面積が非常に広くなるため、酸素イオンのイオン伝導経路を大幅に増加できる。また、パルスレーザ堆積法などを応用した技術と異なり、インクジェット印刷による反応抑止層の形成を2回実施するだけでよいため、大量生産を行う製造現場に容易に応用することができる。
ここに開示されるSOFCは、上述の知見に基づいてなされたものである。かかるSOFCは、固体電解質層を介して燃料極と空気極とが積層されており、固体電解質層と空気極との間に、セリウム含有酸化物を含む反応抑止層が設けられている。そして、ここに開示されるSOFCでは、反応抑止層の空気極と隣接する表面に、平面視において樹枝状に延びる複数の凸部を含む幾何学模様が形成されていることを特徴とする。
上述したように、ここに開示されるSOFCでは、樹枝状の凸部を含む幾何学模様が反応抑止層の表面に形成されているため、反応抑止層と空気極との接触面積が非常に広くなり、これらの界面におけるイオン伝導経路が大幅に増加している。このため、ここに開示されるSOFCによると、空気極から燃料極に酸素イオンが効率よく供給されるため、優れた発電性能を発揮することができる。
ここに開示されるSOFCの好適な一態様では、反応抑止層の最薄部の厚みが1μm以上である。これによって、空気極と固体電解質層との界面に高抵抗相が形成されることを確実に防止できる。
ここに開示されるSOFCの好適な一態様では、反応抑止層の凸部の高さが1μm~5μmである。これによって、反応抑止層と空気極との接触面積をさらに好適に確保することができる。
ここに開示されるSOFCの好適な一態様では、平面視において隣接した複数の凸部の間隔が10μm~50μmである。これによって、反応抑止層と空気極との接触面積をより好適に確保することができる。
また、ここに開示されるSOFCの好適な一態様では、平面視における凸部の幅が10μm~50μmである。これによって、反応抑止層と空気極との接触面積をより好適に確保することができる。
また、ここに開示される技術の他の側面として、SOFCの製造方法が提供される。かかるSOFCの製造方法は、上述したインクジェット印刷を用いて反応抑止層を連続して2回形成すると、反応抑止層の表面に樹枝状の凸部を含む幾何学模様が形成されるという知見に基づいてなされたものである。
すなわち、ここに開示されるSOFCの製造方法は、固体電解質層を介して燃料極と空気極とが積層されたSOFCを製造する。かかる製造方法は、酸素イオン伝導体と触媒体とを含む燃料極用グリーンシートと、酸素イオン伝導体を含む固体電解質層用グリーンシートとを積層した積層体を用意する積層体準備工程と、積層体の固体電解質層用グリーンシート側の表面に、反応抑止層用インクを層状にインクジェット印刷することによって反応抑止層用グリーンシートを形成する第1印刷工程と、反応抑止層用グリーンシートの表面に反応抑止層用インクを層状にインクジェット印刷することによって、当該反応抑止層用グリーンシートの表面に、平面視において樹枝状に延びる複数の凸部を含む幾何学模様を形成する第2印刷工程とを備える。
ここに開示される製造方法のように、既に形成した反応抑止層用グリーンシートの表面に、反応抑止層用インクを再度印刷する第2印刷工程を実施すると、反応抑止層用インクを層状に印刷しているにも関わらず、反応抑止層用グリーンシートの表面に樹枝状の凸部を含む幾何学模様が形成される。このため、ここに開示される製造方法によると、複雑な製造工程を経ずに、空気極から反応抑止層への酸素イオンのイオン伝導経路を増加させることができるため、高い発電性能を発揮するSOFCの大量生産を容易に実現できる。
ここに開示されるSOFCの製造方法の好適な一態様では、反応抑止層用インクは、セリウム含有酸化物とバインダと非水溶媒とを含有する。かかる組成の反応抑止層用インクを使用した場合、樹枝状の凸部を含む幾何学模様をより容易に形成することができる。
また、上記バインダを含む反応抑止層用インクを使用する態様では、バインダとして、ポリビニルブチラール樹脂を使用することが好ましい。これによって、樹枝状の凸部を含む幾何学模様を反応抑止層の表面にさらに容易に形成できる。
また、上記非水溶媒を含む反応抑止層用インクを使用する態様では、非水溶媒は、イソボルニルアセテート、メンタノールプロピオネートの少なくとも一種を含むことが好ましい。これによって、樹枝状の凸部を含む幾何学模様を反応抑止層の表面にさらに容易に形成できる。
本発明の一実施形態に係るSOFCの単セルを模式的に示す側面図である。 本発明の一実施形態に係るSOFCの反応抑止層の空気極側の表面をレーザー顕微鏡で観察した際の平面写真である。 本発明の一実施形態に係るSOFCの単セルの平面図である。 図3中のIV-IV断面のSEM写真(倍率:2000倍)である。 図3中のV-V断面のSEM写真(倍率:2000倍)である。 図3中のVI-VI断面のSEM写真(倍率:3000倍)である。 図3中のVII-VII断面のSEM写真(倍率:3000倍)である。 本発明の一実施形態に係るSOFCの製造方法を説明するフローチャートである。 インクジェット装置の一例を模式的に示す平面図である。 従来のSOFCの反応抑止層の空気極側の表面を模式的に示す平面図である。 従来のSOFCの反応抑止層の空気極側の表面を模式的に示す平面図である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
1.固体酸化物形燃料電池(SOFC)
以下、本実施形態に係る固体酸化物形燃料電池について説明する。図1は、本実施形態に係るSOFCの単セルを模式的に示す側面図である。なお、本明細書で参照する各図に記載した符号Xは「(SOFCの)幅方向」であり、符号Yは「(SOFCの)奥行方向」であり、符号Zは「(SOFCの)積層方向」である。これらの方向は、説明の便宜上定めたものであり、製造時や使用時のSOFCの設置方向を限定する意図はない。
図1に示すように、本実施形態に係るSOFC100は、固体電解質層20を介して空気極10と燃料極30とを積層させることによって構築されている。そして、このSOFC100では、空気極10と固体電解質層20との間に反応抑止層40が設けられている。以下、各構成について説明する。
(1)空気極(カソード)
空気極10は、酸素含有ガス(典型的には空気)が供給される多孔質層である。空気極10は、酸素含有ガスを還元して酸素イオン(O2-)を生成し、燃料極30へ供給する。したがって、空気極10には、酸素イオンを効率よく生成・伝達できる材料が用いられる。かかる空気極10の主成分の一例として、一般式:ABOで表されるペロブスカイト型酸化物が挙げられる。かかるペロブスカイト型酸化物のAサイトは、ランタノイド元素およびアルカリ土類金属元素からなる群から選択される少なくとも1種を含み、Bサイトは、遷移金属元素から選択される少なくとも1種を含む。このようなかかるペロブスカイト型酸化物の一例として、ランタンコバルトネート(LaCoO)、ランタンマンガネート(LaMnO)、ランタンニッケラート(LaNiO)などが挙げられる。なお、かかるペロブスカイト型酸化物は、上述したAサイト元素とBサイト元素の他に微量元素を含んでいてもよい。なお、本実施形態における空気極10の構造(厚み、気孔率など)は、一般的なSOFCの空気極と同等程度でよく、ここに開示される技術を限定するものでないため詳細な説明を省略する。
(2)固体電解質層
固体電解質層20は、空気極10と燃料極30との間に介在する酸素イオン伝導層である。すなわち、固体電解質層30は、空気極10側で生じた酸素イオン(O2-)を燃料極30側に伝達する役割を有している。また、固体電解質層20は、空気極10側に供給される酸素含有ガスと、燃料極30側に供給される水素含有ガスとを分離するという役割も有している。このため、固体電解質層20は、空気極10と燃料極30との間の気体の移動を遮断する緻密層として形成される。なお、固体電解質層20の構造(厚み、気孔率など)も、一般的な構造を特に制限なく採用でき、ここに開示される技術を限定するものでないため詳細な説明を省略する。
固体電解質層20は、主成分として酸素イオン伝導体を含有する。かかる酸素イオン伝導体の一例として、所定の元素が安定化剤としてドープされた金属酸化物が挙げられる。ここで、安定化剤としてドープする元素としては、セリウム(Ce)、ジルコニウム(Zr)、マグネシウム(Mg)、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、イットリウム(Y)、カルシウム(Ca)、ガドリニウム(Gd)、サマリウム(Sm)、バリウム(Ba)、ランタン(La)、ストロンチウム(Sr)、ガリウム(Ga)、ビスマス(Bi)、ニオブ(Nb)、タングステン(W),エルビウム(Er)等が挙げられる。酸素イオン伝導体の一例としては、イットリア(Y)、カルシア(CaO)、スカンジア(Sc)、マグネシア(MgO)、イッテルビア(Yb)、エルビア(Er)等の少なくとも1種をジルコニア(ZrO)にドープした安定化ジルコニアが挙げられる。また、他の例として、ガドリニア(Gd)、ランタニア(La)、サマリア(Sm)、イットリア(Y)等の少なくとも1種をセリア(CeO)にドープした安定化セリアが挙げられる。より具体的な例として、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)、スカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)、ガドリニア安定化セリア(GDC)などが挙げられる。
(3)燃料極(アノード)
燃料極30は、水素含有ガス(燃料ガス)が供給される多孔質層である。かかる水素含有ガスとしては、水素(H)ガス、炭化水素ガス(例えばメタン(CH)ガス)、アンモニア(NH)ガス等が挙げられる。燃料極30は、固体電解質層20を介して供給された酸素イオン(O2-)と水素含有ガスとを反応させることによって電子を生じさせる。このため、燃料極30には、酸素イオンと水素含有ガスとの反応を促進する触媒性能と酸素イオン伝導性とが求められる。なお、燃料極30の構造(厚み、気孔率など)も、一般的な構造を特に制限なく採用でき、ここに開示される技術を限定するものでないため詳細な説明を省略する。
上記燃料極30は、主成分として、酸素イオン伝導体と触媒体との混合材料を含有する。イオン伝導体には、固体電解質層20と同種の材料(例えば、YSZ、ScSZ、GDCなど)を使用できる。一方、触媒体には、酸素イオンと水素含有ガスとの反応を促進する金属または金属酸化物が用いられる。かかる触媒体の一例として、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、金(Au)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ルテニウム(Ru)、コバルト(Co)、ランタン(La)、ストロンチウム(Sr)、チタン(Ti)等からなる金属や、これらの金属元素を含む金属酸化物などが挙げられる。上述の金属元素の中でも、高い触媒性能を確保するという観点から、遷移金属元素(Ni等)や白金族元素(Ru等)が好適である。特に、安定した触媒性能を発揮でき、かつ、安価な触媒体として、酸化ニッケル(NiO)が好適である。
(4)反応抑止層
上述の通り、本実施形態に係るSOFC100では、空気極10と固体電解質層20との間に反応抑止層40が設けられている。反応抑止層40は、空気極10と固体電解質層20との界面に高抵抗相が形成されることを防止する役割を有している。すなわち、反応抑止層40の主成分としては、空気極10と固体電解質層20の両方に対して反応性が低い材料が用いられる。例えば、空気極10にペロブスカイト型酸化物を使用し、固体電解質層20に安定化ジルコニアを使用した場合、反応抑止層40の主成分としてセリウム含有酸化物を用いることが好ましい。かかるセリウム含有酸化物の好適例として、ガドリニア安定化セリア(GDC)等が挙げられる。
そして、本実施形態に係るSOFC100は、反応抑止層40の空気極10側の表面40aに、樹枝状の凸部を含む幾何学模様が形成されていることによって特徴付けられる。以下、かかる反応抑止層40の空気極10側の表面40aの構造について、図2~図7を参照しながら説明する。なお、図2は、本実施形態に係るSOFCの反応抑止層の空気極側の表面をレーザー顕微鏡で観察した際の平面写真であり、図3は本実施形態に係るSOFCの単セルの平面図である。そして、図4~図7は、所定の断面におけるSOFCの断面SEM写真である。
図2に示すように、本実施形態に係るSOFC100では、反応抑止層40の空気極10側の表面40aに、平面視において樹枝状に延びる複数の凸部42を含む幾何学模様が形成されている。換言すると、この反応抑止層40の表面40aには、微細な凸部42が枝分かれしながら規則性なく延びた複雑な凹凸模様が形成されている。このような樹枝状の凸部42を含む幾何学模様が形成された反応抑止層40は、空気極10との接触面積が非常に広くなるため、これらの界面におけるイオン伝導経路が大幅に増加する。したがって、本実施形態に係るSOFC100によると、空気極10から燃料極30に酸素イオンが効率よく供給されるため、優れた発電性能を発揮することができる
本実施形態に係るSOFC100では、樹枝状の凸部42を含む幾何学模様が反応抑止層40の表面40aに形成されているため、幅方向Xに対する角度が異なる積層方向に沿った断面を複数(典型的には3つ以上)取得した際に、当該複数の断面のいずれにおいても反応抑止層40の表面40aに凸部42が確認される。具体的には、本実施形態に係るSOFC100では、図3中のIV-IV線における幅方向Xに対する角度が0°である断面SEM写真(図4)において、反応抑止層40の空気極側10の表面40aに凸部42を確認することができる。加えて、図3中のV-V線における幅方向Xに対する角度が90°(垂直)である断面SEM写真(図5)や、図3中のVI-VI線における幅方向Xに対する角度が45°であるSEM写真(図6)の何れにおいても、反応抑止層40の表面40aに凸部42を確認できる。このように、本実施形態に係るSOFC100は、反応抑止層40の表面40aの全域に亘って凸部42が確認されるような複雑な幾何学模様が形成されているため、図10に示す線状の凸部242を形成する技術と比べてイオン伝導経路が大幅に増加している。
また、本実施形態に係るSOFC100では、図3中のIV-IV線における断面SEM写真(図4)およびVII-VII線における断面SEM写真(図7)に示されるように、幅方向Xに対する角度が同一の断面SEM写真を所定の間隔を空けて複数取得した場合でも、各々の断面SEM写真で凸部42を確認することができる。このように、連続して延びた樹枝状の凸部42を形成することによって、平面における酸素イオンの伝達性を向上させることができる。このため、本実施形態に係るSOFC100は、図11に示すドット状の凸部342を複数形成する技術と比較しても高い発電性能を発揮できる。
なお、本実施形態では、凸部42が形成されていない領域(換言すると凹部44が形成されている領域)が、反応抑止層40の厚みが最も薄い最薄部となる。かかる最薄部の厚みt1は、空気極10と固体電解質層20との界面に高抵抗相が形成されることを確実に防止するという観点から、0.5μm以上が好ましく、1μm以上がより好ましく、1.5μm以上がさらに好ましく、2μm以上が特に好ましく、例えば2.5μm以上である。一方、最薄部の厚みt1の上限は、特に限定されず、20μm以下であってもよく、15μm以下であってもよい。SOFC100の小型化の観点からは、10μm以下が好ましく、7.5μm以下がより好ましい。なお、本明細書における「最薄部の厚み」とは、図4~図7に示すような積層方向Zに沿った断面SEM写真で観察された最薄部の厚みt1を3箇所以上測定した場合の平均値である。
また、上記凸部42の高さt2は、0.1μm以上が好ましく、0.5μm以上がより好ましく、0.75μm以上がさらに好ましく、1μm以上が特に好ましい。これによって、反応抑止層40と空気極10との接触面積をより好適に確保できる。一方で、凸部42の高さt2が高くなり過ぎると、隣接する凸部42の間(凹部44)の底面まで空気極10が入り込まない箇所が生じ、反応抑止層40と空気極10との接触面積が却って低下する可能性がある。かかる観点から、凸部42の高さt2は、20μm以下が好ましく、15μm以下がより好ましく、10μm以下がさらに好ましく、5μm以下が特に好ましい。なお、本明細書における「凸部の高さ」とは、図4~図7に示すような積層方向Zに沿った断面SEM写真で観察された凸部の高さt2を3箇所以上測定した場合の平均値である。
また、平面視において隣接した複数の凸部42の間隔w1(図2参照)は、200μm以下が好ましく、100μm以下がより好ましく、75μm以下がさらに好ましく、50μm以下が特に好ましい。これによって、さらに緻密な幾何学模様を反応抑止層40の表面に形成し、反応抑止層40と空気極10との接触面積をさらに広くできる。一方、隣接する複数の凸部42の間隔w1が狭くなり過ぎると、凸部42の間(凹部44)の底面まで空気極10が入り込まない箇所が生じ、反応抑止層40と空気極10との接触面積が却って低下する可能性がある。このため、上記凸部42の間隔w1は、1μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましく、7.5μm以上がさらに好ましく、10μm以上が特に好ましい。なお、本明細書における「隣接した複数の凸部の間隔」とは、図2に示すような平面視における反応抑止層のレーザー顕微鏡写真において観察された凸部の間隔w1を3箇所以上測定した場合の平均値である。
また、平面視における凸部42の幅w2は、200μm以下が好ましく、100μm以下がより好ましく、75μm以下がさらに好ましく、50μm以下が特に好ましい。このように凸部42の幅w2を小さくすることによって、より緻密な幾何学模様を形成し、反応抑止層40と空気極10との接触面積をより広くすることができる。一方、凸部42の幅w2の下限は、特に限定されず、0.1μm以上であってもよく、0.5μm以上であってもよい。但し、凸部42の先端の強度を考慮すると、凸部42の幅w2の上限は、1μm以上が好ましく、2.5μm以上がより好ましく、5μm以上がさらに好ましく、10μm以上が特に好ましい。なお、本明細書における「凸部の幅」とは、図2に示すような平面視における反応抑止層のレーザー顕微鏡写真において観察された凸部の幅w2を3箇所以上測定した場合の平均値である。
2.SOFCの製造方法
次に、本実施形態に係るSOFCの製造方法について説明する。図8は本実施形態に係るSOFCの製造方法を説明するフローチャートである。図8に示すように、ここに開示されるSOFCの製造方法は、積層体準備工程S10と、第1印刷工程S20と、第2のインクを印刷する第2印刷工程S30とを備えている。また、本実施形態では、第2印刷工程S30の後に、焼成工程S40と、空気極形成工程S50も実施する。以下、各々の工程について説明する。
(1)積層体準備工程S10
本工程では、燃料極用グリーンシートと固体電解質層用グリーンシートとを積層した積層体を用意する。燃料極用グリーンシートは、主成分として酸素イオン伝導体と触媒体とを含む。また、固体電解質層用グリーンシートは、主成分として酸素イオン伝導体を含む。各々のグリーンシートの主成分については、説明が重複するため詳しい内容は省略する。そして、各々のグリーンシートは、上述の主成分を所定の溶媒に分散させたスラリー(又はインク)をシート状に成形し、乾燥させることによって形成される。なお、本工程の詳細な手順は、特に限定されず、従来公知のSOFCの製造方法における積層体の形成を特に制限なく採用できる。
(2)第1印刷工程S20
本工程では、積層体の固体電解質層用グリーンシート側の表面に、反応抑止層用インクを層状にインクジェット印刷する。これによって、積層体の表面に反応抑止層用グリーンシートが形成される。
反応抑止層用インクとしては、反応抑止層の主成分を非水溶媒に分散させたものが使用される。説明が重複するため詳しい内容を省略するが、反応抑止層の主成分としては、セリウム含有酸化物(ガドリニア安定化セリア等)などが好適である。
また、非水溶媒は、反応抑止層の主成分を分散できれば特に限定されず、一般的なインクジェットインクに使用され得る溶媒を制限なく使用できる。このような非水溶媒の好適例として、イソボルニルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ブチルグリコールアセテート、ブチルジグリコールアセテート、メンタノールプロピオネート、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、n-アミルアルコール、ヘキサノール、ヘプタノール、n-オクタノール、2-エチルヘキサノール、イソオクタノール、ノナノール、デカノール、イソウンデカノール、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、などが挙げられる。これらの非水溶媒のなかでも、イソボルニルアセテート、メンタノールプロピオネートを含むインクを使用すると、反応抑止層の表面に樹枝状の凸部が形成されやすいことが実験で確認されている。
なお、反応抑止層用インクは、ここに開示される技術の効果を損なわない限りにおいて、インクジェットインクに使用され得る一般的な添加剤を含んでいてもよい。かかる添加剤の一例として、ポリビニルブチラール樹脂やポリビニルホルマール樹脂(ビニロン)等のポリビニルアセタール樹脂、エチルセルロース等のセルロース誘導体などからなるバインダ樹脂が挙げられる。また、印刷性向上の観点から、添加剤の他の例として、カチオン系分散剤等の分散剤が添加されていてもよい。また、バインダとして、ポリビニルブチラール樹脂を含むインクを使用すると、反応抑止層の表面に樹枝状の凸部が形成されやすいことが実験で確認されている。
そして、本実施形態に係る製造方法の第1印刷工程S20では、図9に示すようなインクジェット装置500が用いられる。このインクジェット装置500は、反応抑止層用インクを吐出するインクジェットヘッド510を備えている。このインクジェットヘッド510は、印刷カートリッジ540の内部に収容されている。印刷カートリッジ540は、ガイド軸520に挿通されており、印刷対象W(積層体)の幅方向Xに沿って往復動するように構成されている。また、図示は省略するが、このインクジェット装置500は、ガイド軸520を奥行方向Yに移動させる移動手段を備えている。本実施形態に係るインクジェット装置500は、幅方向Xおよび奥行方向Yにインクジェットヘッド510を移動させながら反応抑止層用インクを吐出することによって、印刷対象Wに反応抑止層用インクを付着させる。そして、この反応抑止層用インクを乾燥させることによって、反応抑止層用グリーンシートが形成される。
(3)第2印刷工程S30
第2印刷工程S30では、反応抑止層用グリーンシートの表面に、反応抑止層用インクを層状にインクジェット印刷する。本工程で使用する反応抑止層用インクおよびインクジェット印刷の手順は、第1印刷工程S20と重複するため説明を省略する。
本工程のように、既に形成した反応抑止層グリーンシートの表面に、反応抑止層用インクを再度印刷すると、反応抑止層用インクを層状に印刷したにも関わらず、反応抑止層用グリーンシートの表面に樹枝状の凸部42を含む幾何学模様が形成される(図2参照)。このため、本実施形態によると、複雑な製造工程を経ずに、空気極から反応抑止層への酸素イオンのイオン伝導経路を増加させることができるため、高い発電性能を発揮するSOFCの大量生産を容易に実現できる。なお、ここに開示される技術を限定することを意図するものではないが、樹枝状の凸部42を含む幾何学模様が反応抑止層用グリーンシートの表面に形成される原因は、次のように推測される。既に形成したグリーンシートの表面にインクを付与すると、当該グリーンシートの表層がインクによって溶かされる。このとき、本実施形態のように、インクの付与にインクジェット印刷を用いると、吐出したインクの液滴が接触した箇所が局所的に溶解するため、グリーンシートの表層において反応抑止層の主成分の濃度ムラが生じる。このような濃度ムラが生じた状態でインクを乾燥させると、樹枝状の凸部42を含む幾何学模様が形成されると予想される。
なお、樹枝状の凸部42をより適切に形成するという観点から、第1印刷工程S20で印刷したインクが十分に乾燥した後に第2印刷工程S30を実施した方が好ましい。例えば、第1印刷工程S20が完了してから1分以上(より好ましくは10分以上、さらに好ましくは15分以上)の乾燥時間を設けた後に、第2印刷工程S30を実施すると好ましい。これによって、反応抑止層の表面に樹枝状の凸部42を確実に形成することができる。
また、上述の通り、第2印刷工程S30で使用する反応抑止層用インクは、第1印刷工程S20で使用したインクと同種のインクを使用できる。但し、第1印刷工程S20と第2印刷工程S30との間で、完全に同じ組成のインクを用いる必要はない。すなわち、反応抑止層用インクに包含されるインクであれば、第1印刷工程S20と第2印刷工程S30との間でインクの成分を異ならせてもよい。特に、非水溶媒や添加剤の種類や濃度については、樹枝状の凸部42が形成されやすくするという目的で適宜変更できる。
(4)焼成工程S40
そして、本実施形態に係る製造方法では、第2印刷工程S30を実施した後に、燃料極と固体電解質層と反応抑止層の各々のグリーンシートを共焼成する焼成工程S40を実施する。これによって、各層に含まれる溶媒や樹脂成分が焼失すると共に無機成分が焼結し、燃料極と固体電解質層と反応抑止層とが形成される。なお、本工程における焼成条件は、特に限定されず、従来公知のSOFCの製造手順に基づいて適宜設定できる。一例として、焼成温度は1000℃~2000℃(好ましくは1200℃~1500℃)の範囲内に設定することが好ましい。また焼成時間は、0.5時間~10時間(好ましくは1時間~8時間)の範囲内に設定することが好ましい。
(5)空気極形成工程
次に、本実施形態では、反応抑止層40の表面40aに空気極10を形成する空気極形成工程S50を実施する。本工程の詳細な手順も特に限定されず、従来公知のSOFCの製造方法における空気極の形成手順を適宜採用できる。例えば、空気極の主成分を含むスラリーを反応抑止層40の表面40aに付与した後に乾燥・焼成を行うことによって、反応抑止層40の表面40aに空気極10を形成できる。この結果、燃料極30と、固体電解質層20と、反応抑止層40と、空気極10とが積層したSOFC100(図1参照)が構築される。このSOFC100は、反応抑止層40の空気極10側の表面40aに樹枝状の突起42を含む幾何学模様が形成されているため、空気極10から反応抑止層40へのイオン伝導経路が大幅に増加しており、高い発電性能を発揮することができる。
以上、ここに開示される技術の一実施形態について説明した。なお、上述の実施形態は、ここに開示される技術の一例を示したものであり、ここに開示される技術を限定することを意図したものではない。
例えば、上述の実施形態に係るSOFC100は、固体電解質層20を介して空気極10と燃料極30とが積層された最小単位の発電要素(単セル)である。しかし、ここに開示されるSOFCは、当該構造に限定されず、従来公知の種々の構造を採用できる。例えば、インターコネクタを介して複数の単セルを積層させた平板型(Planar)のSOFCを構築することができる。また、筒状の燃料極を支持体とし、当該燃料極の外周面に固体電解質層、反応抑止層、空気極を筒状に積層させた円筒型(Tubular)のSOFCを構築することもできる。
また、ここに開示されるSOFCは、燃料極と、固体電解質層と、反応抑止層と、空気極のみからなる積層構造に限定されず、必要に応じて所望の中間層を層間に挿入することもできる。一例として、図1中の固体電解質層20と反応抑止層40との間に、スラリー塗布によって形成された薄膜を形成してもよい。上述したように、ここに開示される製造方法では、第2印刷工程S30において、反応抑止層20の表層がインクによって溶解される。このとき、反応抑止層20の下側に1μm~15μm程度の薄膜を形成しておくことによって、固体電解質層20が露出することを防止できる。かかる薄膜の主成分は、固体電解質層20との反応性が低い材料であれば特に限定されないが、反応抑止層20の主成分と同種の材料であると好ましい。
10 空気極
20 固体電解質層
30 燃料極
40 反応抑止層
42 凸部
44 凹部
100 固体酸化物形燃料電池(SOFC)
500 インクジェット装置
510 インクジェットヘッド
520 ガイド軸
540 印刷カートリッジ

Claims (9)

  1. 固体電解質層を介して燃料極と空気極とが積層された固体酸化物形燃料電池であって、
    前記固体電解質層と前記空気極との間に、セリウム含有酸化物を含む反応抑止層が設けられており、
    前記反応抑止層の前記空気極と隣接する表面に、平面視において樹枝状に延びる複数の凸部を含む幾何学模様が形成されていることを特徴とする、固体酸化物形燃料電池。
  2. 前記反応抑止層の最薄部の厚みが1μm以上である、請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池。
  3. 前記反応抑止層の凸部の高さが1μm~5μmである、請求項1または2に記載の固体酸化物形燃料電池。
  4. 平面視において、隣接した前記凸部の間隔が10μm~50μmである、請求項1~3のいずれか一項に記載の固体酸化物形燃料電池。
  5. 平面視における前記凸部の幅が10μm~50μmである、請求項1~4のいずれか一項に記載の固体酸化物形燃料電池。
  6. 固体電解質層を介して燃料極と空気極とが積層された固体酸化物形燃料電池を製造する方法であって、
    酸素イオン伝導体と触媒体とを含む燃料極用グリーンシートと、酸素イオン伝導体を含む固体電解質層用グリーンシートとを積層した積層体を用意する積層体準備工程と、
    前記積層体の前記固体電解質層用グリーンシート側の表面に、反応抑止層用インクを層状にインクジェット印刷することによって反応抑止層用グリーンシートを形成する第1印刷工程と、
    前記反応抑止層用グリーンシートの表面に前記反応抑止層用インクを層状にインクジェット印刷することによって、当該反応抑止層用グリーンシートの表面に、平面視において樹枝状に延びる複数の凸部を含む幾何学模様を形成する第2印刷工程と
    を備える、固体酸化物形燃料電池の製造方法。
  7. 前記反応抑止層用インクは、セリウム含有酸化物とバインダと非水溶媒とを含有する、請求項6に記載の固体酸化物形燃料電池の製造方法。
  8. 前記バインダは、ポリビニルブチラール樹脂である、請求項7に記載の固体酸化物形燃料電池の製造方法。
  9. 前記非水溶媒は、イソボルニルアセテート、メンタノールプロピオネートの少なくとも一種を含む、請求項7または8に記載の固体酸化物形燃料電池の製造方法。
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