JP2014053290A - 固体酸化物型燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】固体電解質層のクラックや剥離の抑制が可能な固体酸化物型燃料電池を提供する。
【解決手段】固体酸化物型燃料電池セル20は、燃料ガス流路10aを内部に有し、少なくともCa酸化物とMg酸化物とを含む主組成物を含有する支持基板10と、支持基板上に形成され、燃料極と空気極と固体電解質層とをそれぞれ有する複数の発電部と、を備える。支持基板の主組成物は、0.6モル%以上25.0モル%以下のCaと、61.0モル%以上99.4モル%以下のMgと、0.0モル%以上14.0モル%以下のNiと、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、横縞型の固体酸化物型燃料電池に関する。
従来、絶縁性の支持基板と、支持基板上に配置された複数の発電部と、を備える横縞型の固体酸化物型燃料電池が知られている。発電部は、支持基板上に配置される燃料極と、空気極と、燃料極と空気極との間に配置される固体電解質層と、を有する。固体電解質層の一部は、支持基板表面と接している。
ここで、固体電解質層はYSZ(イットリア安定化ジルコニア)やScSZ(スカンジア安定化ジルコニア)などのジルコニア系材料や、LSGM(ランタンガレート)系材料によって構成され、支持基板は安価なMgO(酸化マグネシウム)によって構成される場合が多い。しかしながら、固体電解質層の熱膨張係数が支持基板の熱膨張係数よりも低いため、使用環境下における温度昇降によって固体電解質層の剥離や割れが生じるおそれがある。
そこで、支持基板の熱膨張係数を低くするための材料として、特許文献1ではYが提案され、特許文献2乃至4ではMgAlが提案されている。
特開2005−116289号公報 特開平5−82146号公報 特開平8−222246号公報 特開平9−139220号公報
しかしながら、Yは、固体電解質層を構成するジルコニア系材料に比べて焼成開始温度が低く、かつ、緩やかに焼成収縮する傾向がある。また、MgAlは、固体電解質層を構成するジルコニア系材料に比べて焼成されにくいため、支持基板の焼成収縮度を低減させる傾向がある。
このように、特許文献1乃至4に記載の支持基板材料を用いると、固体電解質層と支持基板の共焼成時における収縮挙動が一致しないため、固体電解質層のクラックや剥離が生じるおそれがある。
本発明は、上述の状況に鑑みてなされたものであり、固体電解質層のクラックや剥離を抑制可能な固体酸化物型燃料電池を提供することを目的とする。
本発明に係る固体酸化物型燃料電池は、燃料ガス流路を内部に有し、少なくともCa酸化物とMg酸化物とを含む主組成物を含有する支持基板と、支持基板上に形成され、燃料極と空気極と燃料極と空気極の間に配置される固体電解質層とをそれぞれ有する複数の発電部と、を備える。主組成物は、0.6モル%以上25.0モル%以下のCaと、61.0モル%以上99.4モル%以下のMgと、0.0モル%以上14.0モル%以下のNiと、を含む。
本発明によれば、固体電解質層のクラックや剥離を抑制可能な固体酸化物型燃料電池を提供することができる。
固体酸化物型燃料電池の構成を示す斜視図 図1のII−II断面図 支持基板に含まれる主組成物のCa-Mg-Niの3成分系組成図 実施例に係る支持基板におけるCa-Mg-NiOの3成分系組成図
<固体酸化物型燃料電池100の構成>
固体酸化物型燃料電池100の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、固体酸化物型燃料電池100の構成を示す斜視図である。図2は、図1のII−II断面図である。ただし、図1では、後述する集電層5(図2参照)が省略されている。
固体酸化物型燃料電池(以下、「燃料電池」と略称する)100は、支持基板10と、複数の固体酸化物型燃料電池セル(以下、「セル」と略称する)20と、複数のインターコネクタ30と、を備える。燃料電池100は、支持基板10上において複数のセル20が複数のインターコネクタ30を介して電気的に直列に接続された、いわゆる横縞型の燃料電池である。
支持基板10は、扁平板状の多孔質部材である。支持基板10表面の一部は、セル20が有する固体電解質層2と接している。支持基板10は、固体電解質層2と共焼成されていることが好ましい。支持基板10の厚みは、1mm〜10mm程度である。支持基板10の内部には、発電時に水素を含む燃料ガスを流すための燃料ガス流路10aが形成されている。燃料ガス流路10aは、支持基板10の長手方向に沿って延びる。発電時において、燃料ガス流路10aに流される水素ガスは、支持基板10を介して複数のセル20に供給される。この際、支持基板10自体は、水素ガスによって還元雰囲気に曝される。本実施形態では、還元後の支持基板10を想定しているが、支持基板10を構成する組成物内のモル比は還元前後において略一定である。
支持基板10は、少なくともCa酸化物とMg酸化物(MgO)とを含む主組成物を含有する。主組成物は、Ni酸化物(NiO)を含んでいることが好ましい。また、主組成物は、Alを含んでいてもよい。主組成物は、AlをCaとの複合酸化物(以下、CaAlO系化合物という)として含んでいてもよい。なお、支持基板10は、YやMgAlなどを含んでいなくてもよい。支持基板10の熱膨張係数は、10ppm/K以上13ppm/K以下であることが好ましいが、これに限られるものではない。また、支持基板10の焼成収縮率は、10%以上30%以下であることが好ましいが、これに限られるものではない。また、焼成収縮が開始する温度は900〜1200℃が好ましい。支持基板10の組成の詳細については後述する。
なお、本明細書において、「主組成物として含有する」とは、その組成物を50重量%以上含有することであってもよく、60重量%以上、80重量%以上、又は90重量%以上含有することであってもよい。また、「主組成物として含有する」とは、その組成物のみからなる場合も包含する概念である。
複数のセル20は、本実施形態に係る複数の発電部の一例である。複数のセル20は、支持基板10上において長手方向に並べられている。複数のセル20は、複数のインターコネクタ30によって電気的に直列に接続されている。複数のセル20それぞれは、図2に示すように、燃料極1と、固体電解質層2と、バリア層3と、空気極4と、集電層5と、を備える。
燃料極1は、支持基板10上に配置される。燃料極1は、燃料極集電層11と、燃料極活性層12と、によって構成される。
燃料極集電層11は、支持基板10上に配置される。燃料極集電層11上には、インターコネクタ30が配置されている。燃料極集電層11の厚みは、50μm以上500μm以下とすることができる。燃料極集電層11は、次の式(1)で表される酸化物を含有する。
(AE1−x)(B1−y+z)O (1)
(AEは少なくとも1種のアルカリ土類金属であり、Aサイトは、希土類,Al及びCrからなる群から選択される少なくとも1種類の元素を含有し、BサイトはTi及びZrから選択される少なくとも1種類の元素を含有し、Cサイトは、Nb,V,Mn,Cr,Fe,Co,Cu,Ni,Zn,Mg及びAlからなる群から選択される少なくとも1種類の元素を含有し、0≦x≦0.3,0≦y≦0.22,−0.1≦z≦0.1である。)
また、燃料極集電層は、希土類酸化物、例えばY、Yb、安定化ジルコニア、或いは、部分安定化ジルコニアを含有する。
また、燃料極集電層11は、式(1)で表される酸化物以外の成分を含有してもよく、例えばニッケルを含有していてもよい。ニッケルは、酸化物(NiO)であってもよいが、発電時において、NiOは水素ガスによってNiに還元されてもよい。
燃料極活性層12は、燃料極集電層11上に配置される。燃料極活性層12の厚みは、5μm以上100μm以下とすることができる。燃料極活性層12は、Zr(ジルコニウム)を含有してもよい。具体的に、燃料極活性層12を構成する材料としては、Ni−YSZ(イットリア安定化ジルコニア)やNi-ScSZ(スカンジア安定化ジルコニア)などが挙げられる。
固体電解質層2は、燃料極活性層12上に配置される。また、固体電解質層2の一部は、支持基板10表面と接している。固体電解質層2は、支持基板10及び燃料極1と共焼成されていることが好ましい。固体電解質層2は、ZrOを主成分として含んでいてもよい。具体的に、固体電解質層2は、3YSZ、8YSZ等のイットリア安定化ジルコニアやScSZ(スカンジア安定化ジルコニア)等のジルコニア系材料、またはLSGM(ランタンガレート)系材料によって構成することができる。このような固体電解質層2の熱膨張係数は、9.5ppm/K以上12ppm/K以下であることが好ましいが、これに限られるものではない。また、固体電解質層2の焼成収縮率は、10%以上30%以下であることが好ましいが、これに限られるものではない。また、焼成収縮開始温度は1000℃〜1200℃が好ましい。
バリア層3は、固体電解質層2上に設けられる。バリア層3は、固体電解質層2と共焼成されていることが好ましい。バリア層3は、希土類元素を含有するセリア(CeO)系材料を主成分として含んでいてもよい。具体的に、バリア層3は、GDC((Ce,Gd)O:ガドリニウムドープセリア)、SDC((Ce, Sm)O:サマリウムドープセリア)等によって構成することができる。
空気極4は、バリア層3上に配置される。空気極4は、固体電解質層2を挟んで燃料極1の反対側に配置されている。空気極4は、ランタン含有ペロブスカイト型複合酸化物を主成分として含んでいてもよい。具体的に、ランタン含有ペロブスカイト型複合酸化物としては、LSCF(ランタンストロンチウムコバルトフェライト)、ランタンマンガナイト、ランタンコバルタイト、ランタンフェライトが挙げられる。また、ランタン含有ペロブスカイト型複合酸化物には、ストロンチウム、カルシウム、クロム、コバルト、鉄、ニッケル、アルミニウム等がドープされていてもよい。
集電層5は、セル20の空気極4上に配置されており、当該セル20の空気極4と隣接するセル20の燃料極1とをインターコネクタ30を介して電気的に接続する。集電層5の厚みは、50〜500μm程度にすることができる。
複数のインターコネクタ30は、複数のセル20に対応して設けられる。複数のインターコネクタ30は、導電性、耐還元性及び耐酸化性を有する材料によって構成されている。このような材料としては、クロマイト系材料が挙げられる。クロマイト系材料とは、クロマイト系ペロブスカイト型酸化物とも称される複合酸化物である。クロマイト系材料の組成は、次の一般式(2)で表すことができる。
Ln1−xCr1−y-z (2)
(式(2)において、LnはY及びランタノイド(La,Ce,Eu,Sm,Yb,Gdなど)からなる群より選択される少なくとも1種類の元素であり、AはCa,Sr及びBaからなる群より選択される少なくとも1種類の元素を含有し、Bは、Ti,V,Mn,Fe,Co,Cu,Ni,Zn,Mg及びAlからなる群より選択される少なくとも1種類の元素を含有し、0.025≦x≦0.3、0≦y≦0.22、0≦z≦0.15である。)
<支持基板10の組成>
支持基板10の組成について説明する。上述の通り、支持基板10は、少なくともCa酸化物とMg酸化物とを含む主組成物を含有する。また、主組成物は、NiOを含んでいることが好ましい。
具体的には、支持基板10の主組成物は、0.6モル%以上25.0モル%以下のCaと、61.0モル%以上99.4モル%以下のMgと、0.0モル%以上14.0モル%以下のNiと、を含んでいる。
このような支持基板10は、固体電解質層2との共焼成時において固体電解質層2と一致する収縮挙動を示す。そのため、固体電解質層2のクラックや剥離が抑制される。
また、支持基板10の主組成物は、2.0モル%以上23.0モル%以下のCaと、65.0モル%以上97.0モル%以下のMgと、1.0モル%以上12.0モル%以下のNiと、を含むことがより好ましい。
このような支持基板10は、固体電解質層2との焼成収縮タイミングが比較的近いため、焼成収縮タイミングの不一致により発生する残留応力が小さくなり、固体電解質層2との付着強度を向上させることができる。そのため、燃料電池100の耐久性を向上させることができる。
また、支持基板10の主組成物は、Alを含んでいてもよい。この場合、主組成物におけるCaのAlに対するモル比は、0.05以上0.5以下であることが好ましい。
このようにCaのAlに対するモル比を0.05以上とすることによって、支持基板10の焼成時において焼結性を阻害するMgAlが過剰に生成されることを抑制できる。また、CaのAlに対するモル比を0.5以下とすることによって、潮解しやすいCaAlOが支持基板10の焼成時に過剰に生成されることを抑制できる。
ここで、図3は、支持基板10の主組成物に含まれるCa-Mg-Niの3成分系組成図である。
図3に示すように、主組成物は、Caがxモル%、Mgがyモル%、Niがzモル%である点を(x、y、z)とするときに、(0.6、99.4、0.0)、(0.6、85.4、14.0)、(25.0、61.0、14.0)及び(25.0、75.0、0.0)を頂点とする四角形によって囲まれた第1領域X内の組成を有している。このような第1領域Xは、0.6モル%のCaを示す第1ラインL1と、25.0モル%のCaを示す第2ラインL2と、14.0モル%のNiを示す第3ラインL3と、Caの軸と、によって囲まれた領域である。
また、図3に示すように、主組成物は、(2.0、97.0、1.0)、(2.0、86.0、12.0)、(23.0、65.0、12.0)及び(23.0、76.0、1.0)を頂点とする四角形によって囲まれた第2領域Y内の組成を有することがより好ましい。このような第2領域Yは、2.0モル%のCaを示す第4ラインL4と、23.0モル%のCaを示す第5ラインL5と、1.0モル%のNiを示す第6ラインL6と、12.0モル%のNiを示す第7ラインL7と、によって囲まれた領域である。
上述の通り、主組成物が第1領域X内の組成を有することで、支持基板10や固体電解質層2のクラックや剥離を抑制可能である。さらに、主組成物が第2領域Y内の組成を有することで、固体電解質層2との付着強度を向上可能である。
<燃料電池100の製造方法>
燃料電池100の製造方法の一例について説明する。
まず、0.6モル%以上25.0モル%以下のCaと、61.0モル%以上99.4モル%以下のMgと、0.0モル%以上14.0モル%以下のNiと、を含むように、MgO、NiO、及びCaCOを調合する。
次に、CaのAlに対するモル比が0.05以上0.5以下となるように、調合した粉体にAlを添加する。これによって、支持基板10の主組成物の粉末原料が作製される。
次に、支持基板10の主組成物の粉末原料に所定量の造孔材(例えば、セルロースやPMMAなど)を添加する。
次に、造孔材などが添加された粉末原料をボールミルで混合した後に乾燥して得られる混合原料粉に一軸加圧成形及びCIP成形を順次行うことによって、支持基板用の成形体を作製する。
次に、酸化ニッケル、ジルコニア、及び造孔材などの混合粉末を圧粉成形することによって、燃料極用の成形体を作製する。
次に、3YSZ、8YSZ及び10YSZ等のイットリア安定化ジルコニアやScSZなどのジルコニア系材料に有機溶剤及びバインダー(ポリビニルブチラール)を加えて混合し、固体電解質層用の印刷ペーストを作製する。
次に、固体電解質と同様に、GDCやSDCなどのバリア層用の印刷ペーストを作製する。
次に、支持基板用の成形体上に、燃料極用の成形体を接合し、固体電解質層用の印刷ペースト及びバリア層用の印刷ペーストを順次印刷・積層する。この際、固体電解質層用の成形体は、支持基板用の成形体表面に接するように配置される。
次に、積層体を共焼成(1−20時間、1450〜1600℃)することによって、共焼成体を作製する。
次に、共焼成体のうち固体電解質層2上に空気極4の材料を塗布した後、空気極4の材料上に集電部5の材料を塗布して焼成する。
<その他の実施形態>
(A)上記実施形態において、セル20は、固体電解質層2と空気極4との間にバリア層3を有することとしたが、バリア層3を有していなくてもよい。
(サンプルNo.1〜No.42の作製)
以下のようにして、サンプルNo.1〜No.42を作製した。
まず、表1及び表2に記載の割合になるよう、MgO、NiO、及びCaCOを調合した。なお、図4は、サンプルNo.1〜No.22の支持基板におけるCa-Mg-Niの3成分系組成図である。
次に、CaのAlに対するモル比が表1及び表2に記載の比率になるよう、調合した粉体にAlを添加した。Ca/Alモル比が、サンプルNo.1〜No.22では0.25であり、サンプルNo.23〜No.26では1.0、サンプルNo.27〜No.30では0.5、サンプルNo.31〜No.34では0.25、サンプルNo.35〜No.38では0.05、サンプルNo.39〜No.42では0.04である。
次に、調合粉体とφ10mmのYTZ玉石及びIPAをポリポットに投入して、12時間ポットミル架台で混合することによって、スラリーを作製した。
次に、スラリーを窒素雰囲気下で乾燥させることによって、混合粉末を作製した。
次に、混合粉末を一軸プレス(成形圧:50MPa)することで成形された縦横30mm×30mm、厚み3mmの板をCIP(成形圧:300MPa)でさらに圧密することによって、支持基板用成形体を作製した。
次に、8YSZの粉末とバインダーとしてのPBVと溶剤としてのテルピネオールとをトリロールミルで混合することによって、電解質ペーストを形成した。
次に、支持基板用成形体上に電解質ペーストを厚み30μmになるようにスクリーン印刷することによって、テストピースを作製した。
次に、テストピースを焼成(1500℃、1時間、大気雰囲気)することによって、サンプルNo.1〜No.42を作製した。なお、本実施例では、燃料極や空気極などを形成しなかった。
そして、サンプルNo.1〜No.42を炉に入れて、30℃の加湿水素を供給しながら800℃で100時間の還元処理を行った。
Figure 2014053290
Figure 2014053290
(断面観察及び支持基板導電率の測定)
サンプルNo.1〜No.22の断面のSEM(日本電子製:JSM−6610LV)写真を撮り、その写真を観察することによって、固体電解質層の剥離やクラックの有無を確認した。
観察結果は、表1にまとめて示されている。Caが添加されていないサンプルNo.14〜No.16では、固体電解質層の剥離が確認された。これは、サンプルNo.14〜No.16では、支持基板の熱膨張係数が固体電解質層の熱膨張係数より大きく、その差が広がる方向であるためと考えられる。また、Caが27.0モル以上添加されたサンプルNo.20〜No.22では、固体電解質層のクラックが確認された。これは、サンプルNo.20〜No.22では、支持基板の熱膨張係数が固体電解質層の熱膨張係数より小さく、その差が広がる方向であるためと考えられる。
また、サンプルNo.1〜No.22の支持基板部分から小片(幅5mm、長さ20mm、厚さ2mm)を切り出して、800℃の還元雰囲気(30℃加湿水素)で2000時間暴露したサンプルを作製し、直流4端子法によって小片の抵抗値を測定した。
測定結果は、表1にまとめて示されている。Niが18.0モル以上添加されたサンプルNo.17〜No.19では、支持基板の導電率が過大であった。これは、長時間還元することにより、MgO中に固溶したNiOがMgO粒子表面に析出及び結合し、電子伝導性が発現したためと考えられる。
一方で、表1に示すように、サンプルNo.1〜No.13では、断面観察と導電率の両方において良好な結果を得ることができた。従って、図4に示すように、サンプルNo.1,3,5,7で囲まれた領域内の組成を有する主組成物を用いることによって、固体電解質層の剥離やクラックを抑制できる絶縁性の支持基板が得られることが判った。
(熱サイクル試験後の電解質付着強度の測定)
サンプルNo.1〜No.13に対して熱サイクル試験を行った。具体的には、大気中で、室温〜800℃を300℃/hrで往復させることを1サイクルとして10サイクルを繰り返す熱サイクル試験を行った。
その後、サンプルNo.1〜No.13に対してJIS K5600−5−7に準拠したプルオフ法によって固体電解質層の付着強度を測定した。
測定結果は、表1にまとめて示されている。表1では、初期の強度を基準として規格化された数値を表記している。表1に示すように、サンプルNo.9〜No.13の付着強度は、サンプルNo.1〜No.8の付着強度よりも高かった。従って、図4に示すように、サンプルNo.9,10,11,12で囲まれた領域内の組成を有する主組成物を用いることによって、燃料電池の耐久性を向上させられることが判った。サンプルNo.9〜No.13において付着強度が向上した理由は明らかではないが、Caが多すぎないこと、NiOが少し含まれることがYSZとの反応(元素拡散)とそれによる密着性向上に関係していると考えられる。
(HOとの反応性と焼成収縮量の相対比較)
サンプルNo.1〜No.42について、室温加湿雰囲気(25℃、相対湿度60%)に100時間放置した後、重量変化及びX線回折により水和物の生成を確認することによって支持基板とHOとの反応性を確認した。
確認結果は、表1及び表2にまとめて示されている。表2に示すように、Ca/Alモル比が1のサンプルNo.23〜No.26では、支持基板と空気中のHOとの反応が確認された。これは、支持基板10の焼成時に水分と反応しやすいCaAlOが過剰に生成されたためと考えられる。
また、サンプルNo.23〜No.42について、支持基板の固体電解質層に対する焼成収縮量の比を相対的に比較した。焼成収縮量の比は、(各サンプルの焼成収縮量)/(固体電解質層の焼成収縮量)で表される。焼成収縮量の比が1より大きい値のサンプルでは、固体電解質層よりサンプルの収縮量が大きく、焼成収縮量の比が1より小さい値のサンプルは、固体電解質層よりサンプルの収縮量が少ないことを示している。
測定結果は、表2にまとめて示されている。表2に示すように、Ca/Alモル比が0.04のサンプルNo.39〜No.42では、支持基板の焼成収縮量が固体電解質層の収縮量よりも小さかった。これは、支持基板10の焼成時においてMgAlが過剰に生成され、焼結性が阻害されたためと考えられる。このことは、固体電解質層より支持基板の方が縮まないことを意味しており、緻密性が要求される固体電解質層に対し、支持基板側が収縮を抑制する方向に作用するため、固体電解質層からのリークや、固体電解質層の強度不足が問題になる。
一方で、表1及び表2に示すように、Ca/Alモル比が0.05から0.5の範囲内であるサンプルNo.1〜No.22及びサンプルNo.27〜No.38では、HOとの反応性及び焼成収縮量の比較結果の両方において良好な結果を得ることができた。従って、Ca/Alモル比を0.05〜0.5とすることによって、支持基板の水分に対する安定性を確保しつつ、固体電解質層との収縮量を一致させることができ、支持基板/電解質積層部の信頼性を向上させられることが判った。
100 横縞型固体酸化物型燃料電池
10 支持基板
20 固体酸化物型燃料電池セル
30 インターコネクタ
1 燃料極
11 燃料極集電層
12 燃料極活性層
2 固体電解質層
3 バリア層
4 空気極
5 集電層

Claims (6)

  1. 燃料ガス流路を内部に有し、少なくともCa酸化物とMg酸化物とを含む主組成物を含有する支持基板と、
    前記支持基板上に形成され、燃料極と空気極と固体電解質層とをそれぞれ有する複数の発電部と、
    を備え、
    前記主組成物は、
    0.6モル%以上25.0モル%以下のCaと、
    61.0モル%以上99.4モル%以下のMgと、
    0.0モル%以上14.0モル%以下のNiと、
    を含む、
    固体酸化物型燃料電池。
  2. 前記主組成物は、
    2.0モル%以上23.0モル%以下のCaと、
    65.0モル%以上97.0モル%以下のMgと、
    1.0モル%以上12.0モル%以下のNiと、
    を含む、
    請求項1に記載の固体酸化物型燃料電池。
  3. 前記主組成物は、Alを含有し、
    前記主組成物におけるCaのAlに対するモル比は、0.05以上0.5以下である、
    請求項1又は2に記載の固体酸化物型燃料電池。
  4. 前記固体電解質層の一部は、前記支持基板の表面と接しており、
    前記固体電解質層は、イットリア安定化ジルコニアを含有する、
    請求項1乃至3のいずれかに記載の固体酸化物型燃料電池セル。
  5. 燃料ガス流路を内部に有し、少なくともCa酸化物とMg酸化物とを含む主組成物を含有する支持基板と、
    前記支持基板上に形成され、燃料極と空気極と前記燃料極と前記空気極の間に配置される固体電解質層とをそれぞれ有する複数の発電部と、
    を備え、
    前記主組成物は、Ca-Mg-Niの3成分系組成図上において、Caがxモル%、Mgがyモル%、Niがzモル%である点を(x、y、z)とするときに、(0.6、99.4、0.0)、(0.6、85.4、14.0)、(25.0、61.0、14.0)及び(25.0、75.0、0.0)を頂点とする四角形によって囲まれた領域内の組成を有する、
    固体酸化物型燃料電池セル。
  6. 前記主組成物は、(2.0、97.0、1.0)、(2.0、86.0、12.0)、(23.0、65.0、12.0)及び(23.0、76.0、1.0)を頂点とする四角形によって囲まれた領域内の組成を有する、
    請求項5に記載の固体酸化物型燃料電池セル。
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