JP7433846B2 - 洗浄装置及び抽出装置 - Google Patents

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本発明の実施形態は、洗浄装置及び抽出装置に関する。
洗浄装置には、微生物などの検出対象物が添付されているフィルタと水などの洗浄液とを収納する洗浄容器(洗浄物)に超音波を照射して、洗浄液にフィルタからの検出対象物を回収させるものがある。そのような洗浄装置は、洗浄容器を水などの液体が充填された洗浄槽に固定し、超音波を照射する。
超音波が照射されると、洗浄槽内に定常波が生じることがある。従来、洗浄装置は、定常波の節となる位置に洗浄容器が固定されると超音波の音圧を十分に洗浄容器に伝達することができないというおそれがある。
国際公開第2018/169050号
上記の課題を解決するため、洗浄物にばらつきなく音波を照射させることができる洗浄装置及び抽出装置を提供する。
実施形態によれば、洗浄装置は、洗浄槽と、振動子と、固定部材と、を備える。洗浄槽は、液体を充填する。振動子は、所定の波長の音波を出力する。固定部材は、前記洗浄槽に充填された液体中において前記振動子が出力する音波によって形成される定常波の腹の位置に、洗浄物を固定する。また、前記洗浄槽は、矩形に形成され、前記振動子は、前記洗浄槽の第1の側壁面に形成され、前記固定部材は、前記振動子から前記所定の波長の半分の整数倍の位置に前記洗浄物を固定し、前記第1の側壁面に対向する第2の側壁面と前記洗浄物との距離は、前記所定の波長の4分の1の整数倍である。
図1は、実施形態に係る超音波洗浄器を含む微生物抽出装置の構成例を示す図である。 図2は、実施形態に係る超音波洗浄器を含む各部を微生物抽出装置の筐体内に配置した例を示す上面図である。 図3は、実施形態に係る超音波洗浄器の斜視図である。 図4は、実施形態に係る超音波洗浄器の上面図である。 図5は、図4のF5-F5線断面図である。 図6は、図4のF6-F6線断面図である。 図7は、実施形態に係る超音波洗浄器を含む微生物抽出装置の動作例を示すフローチャートである。
以下、実施形態に係る超音波洗浄器(洗浄装置)を含む微生物抽出装置について図面を参照して説明する。
図1は、実施形態に係る超音波洗浄器21を含む微生物抽出装置1の構成例を示すブロック図である。また、図2は、実施形態に係る超音波洗浄器21を含む各部を微生物抽出装置1の筐体内に配置した例を示す上面図である。
微生物抽出装置1は、検出対象物(微小物質)としての微生物に特異的に結合する抗体で修飾されたビーズを用いて微生物を抽出する。微生物抽出装置1は、検出対象物と微生物に特異的に結合する抗体が固定されたビーズとを混合して撹拌し、検出対象物をビーズに結合させる。微生物抽出装置1は、検出対象物が結合したビーズと検出対象物が結合していないビーズとの混合物を回収し、検出対象物が結合したビーズを濾別処理(フィルタリング)によって回収する。微生物抽出装置1は、フィルタリング処理に用いたフィルタを水などの液体内で洗浄し、ビーズに結合した検出対象物を洗浄液に回収させる。
図1に示すように、微生物抽出装置1は、制御ボックス10、ピペット機構11、廃液容器12、洗浄液容器13、反応容器14、磁性ビーズ容器15、抗体容器16、検体容器17、反応装置18、凝集装置19、フィルタリング装置20、超音波洗浄器21、ピペットチップラック22及びチップ廃棄ボックス23などを有する。
制御ボックス10は、各部の動作制御及び演算処理などを行う。制御ボックス10は、微生物抽出装置1内に設けられ、バスラインなどを介して制御対象となる各装置に接続される。制御ボックス10は、プロセッサ31、メモリ32、ストレージ33及びクロック34などを有する。プロセッサ31、メモリ32、ストレージ33及びクロック34は、例えば、互いにバスラインを介して接続される。
プロセッサ31は、例えば、Central Processing Unit(CPU)である。プロセッサ31は、Application Specific Integrated Circuit(ASIC)、又はField Programmable Gate Array(FPGA)等などであっても良い。プロセッサ31は、各部の動作を制御するための制御回路及び各種の演算処理を行う演算回路を含む。
メモリ32は、主記憶装置として機能する。メモリ32は、ROM、RAM及び書き換え可能な不揮発性メモリなどにより構成する。
ストレージ33は、補助記憶装置として機能する。ストレージ33は、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ等の記録媒体で構成する。ストレージ33は、例えば、プロセッサ31が実行する各種のプログラム及びパラメータ等を記憶する。
クロック34は、プロセッサ31が時刻又は経過時間を取得するための時計である。クロック34は、タイマとして機能してもよい。クロック34は、例えば、磁性ビーズと抗体とを反応させる反応時間、又は、ビーズと検出対象物とを反応させる反応時間を計測するために用いられ得る。
ピペット機構11は、液体を吸入する吸入機構と放出する送液機構と液体の放出位置を移動させる移動機構とを有する。ピペット機構11は、ピペットチップラック22にあるピペットチップが装着される。ピペット機構11は、複数のピペットチップを装着できるものであっても良い。例えば、ピペット機構11は、複数のピペットチップが並べて装着され、各ピペットチップから液を吸入および放出する構成であっても良い。
また、ピペット機構11に装着されるピペットチップは、使用後にチップ廃棄ボックス23に廃棄される。
送液機構としてのピペット機構11は、装着されるピペットチップの先端から液体を吸入および放出する。ピペット機構11に装着されるピペットチップの先端部は、例えば、廃液容器12、洗浄液容器13、反応容器14、磁性ビーズ容器15、抗体容器16、検体容器17およびフィルタリング装置20のホルダに保持された液体を吸入および注入できる形状を有する。これにより、ピペット機構11は、プロセッサ31の制御に基づいてピペットチップの先端から液体を容器又はホルダから吸入または注入する。
移動機構としてのピペット機構11は、ピペットチップの装着部を移動させる。ピペット機構11は、図2の上面図に示すような微生物抽出装置1内においてピペットチップの装着部を3次元的に移動させる。例えば、ピペット機構11は、装着されているピペットチップをプロセッサ31が指示する位置へ移動させてピペットチップの先端から液体を吸入または放出する。
廃液容器12は、廃液を貯蔵する容器である。
洗浄液容器13は、緩衝液又は剥離液として用いられる洗浄液などを貯蔵する容器である。洗浄液は、例えば、水である。
反応容器14は、例えばビーズに対して検出対象物を結合させる反応などを行うための容器である。
磁性ビーズ容器15は、反応容器14に投入する磁性ビーズを貯蔵する容器である。
抗体容器16は、反応容器14に投入する抗体を貯蔵する容器である。
検体容器17は、検出対象物とする微生物の有無又は量を調べたい検体が投入されて貯蔵される容器である。
反応装置18は、反応容器14内での反応を行うための装置である。例えば、反応装置18は、磁性ビーズと抗体と洗浄液とを投入した反応容器14を攪拌することにより抗体修飾反応を行う。抗体修飾反応を行った後、反応容器14の洗浄液は、磁性ビーズに検出対象物に特異的に結合する抗体を固定したもの(以下、ビーズと称する)が分散した状態にある。また、反応装置18は、抗体修飾反応を行った後の反応容器14内の洗浄液に検体を投入して攪拌することにより抗原抗体反応を行う。抗原抗体反応を行った後の反応容器14内の洗浄液は、ビーズに検出対象物を固定したものが分散した状態となる。
反応装置18は、撹拌装置として機能する。反応装置18は、制御ボックス10のプロセッサ31による制御によって動作する。反応装置18は、ビーズ、抗体及び液体をピペット機構11によって注入された反応容器14を保持し撹拌する装置として機能することで抗体修飾反応を実行する。また、反応装置18は、抗体修飾したビーズ、検体及び液体をピペット機構11によって注入された反応容器14を保持し撹拌する装置として機能することで抗原抗体反応を実行する。
反応装置18が抗体修飾反応を行う場合、ピペット機構11は、プロセッサ31の制御により磁性ビーズ容器15内にある磁性ビーズを所定量だけ反応容器14に注入する。また、ピペット機構11は、プロセッサ31の制御により抗体容器16内にある抗体を所定量だけ反応容器14に注入する。さらに、ピペット機構11は、プロセッサ31の制御により洗浄液容器13内にある緩衝液を所定量だけ反応容器14に注入する。反応装置18は、所定量の磁性ビーズ、抗体及び洗浄液を注入した反応容器14を保持し攪拌する。
反応装置18が抗原抗体反応を行う場合、ピペット機構11は、プロセッサ31の制御により抗体修飾反応によって洗浄液にビーズが分散された状態である反応容器14に検体容器から検体を注入する。反応装置18は、検体を注入した反応容器14を保持し攪拌する。
攪拌装置としての反応装置18は、例えば、定期的な頻度で反応容器14の角度を変えることで反応容器14内の洗浄液を撹拌する。また、反応装置18は、反応容器14を回転させることで反応容器14内の洗浄液を撹拌するようにしても良い。また、反応装置18は、反応容器14に振動を与えることで反応容器14内の液体を攪拌するようにしても良い。また、反応装置18は、反応容器14内に設けられた羽根を所定速度で回転させることで反応容器14内の洗浄液を撹拌するようにしても良い。
また、反応装置18は、抗体修飾反応及び抗原抗体反応を行う場合、反応容器14を加熱しても良い。
凝集装置19は、反応容器14内にあるビーズを凝集して洗浄する。磁性ビーズは、例えば可磁化物質を含む。このため、凝集装置19は、磁石等を利用した磁場を用いることで、反応容器14にあるビーズを移動させたり、その位置を保持したりすることができる。凝集装置19は、磁場を発生させる磁石を用いて、反応容器14内のビーズを凝集して洗浄する。
凝集装置19は、反応容器14内のビーズを凝集し、プロセッサ31の制御下でピペット機構11を用いて液体を回収し、廃液容器に吐出する。続いてピペット機構11は、既定量の洗浄液を洗浄液容器13から反応容器14に添加する。撹拌装置としての反応装置18を用いて反応容器14内のビーズを洗浄液中で撹拌する。これらの動作を繰り返すことでビーズが洗浄液で洗浄され、夾雑物が取り除かれる。凝集装置19は、磁石を用いてビーズを凝集する。凝集装置19は、プロセッサ31の制御下により反応容器14の壁面に磁石を位置させる。その結果、反応容器14内のビーズは、反応容器14の内壁のうち、磁石が位置する部分に寄せ集められる。逆にビーズを反応容器14内で分散させる場合には、凝集装置19は、磁石を反応容器14から遠ざけ、撹拌装置としての反応装置18は、反応容器14内のビーズを洗浄液中で撹拌する。
フィルタリング装置20は、反応容器14内の溶液をフィルタリングする。例えば、フィルタリング装置20は、抗原抗体反応を行った後に凝集及び洗浄した反応容器14内の洗浄液に対してフィルタリングを行う。フィルタリング装置20は、フィルタを用いて検出対象物が結合したビーズを濾別する。フィルタリング装置20は、検出対象物が結合したビーズをフィルタごと回収する。
超音波洗浄器21は、検出対象物が結合したビーズを濾別したフィルタを洗浄する。超音波洗浄器21は、フィルタリングに使用したフィルタとビーズを回収する洗浄液を格納する洗浄容器に対して超音波を当てることにより、フィルタが濾別した検出対象物(即ち、検出対象物が結合したビーズ)を洗浄液中に回収する。超音波洗浄器21によって検出対象物を濾別したフィルタを洗浄した洗浄液が検出対象物の有無又は量を検査するサンプルとなる。
超音波洗浄器21については、後に詳述する。
ピペットチップラック22は、未使用のピペットチップが配置される。例えば、ピペットチップラック22は、複数のピペットチップを所定の間隔でマトリクス状に並べて保持する。また、チップ廃棄ボックス23は、使用済みのピペットチップが廃棄されるボックスである。
次に、超音波洗浄器21について説明する。
図3は、超音波洗浄器21の斜視図である。図4は、超音波洗浄器21の上面図である。図5は、図4のF5-F5線断面図である。図6は、図4のF6-F6線断面図である。図6は、洗浄容器50がセットされた超音波洗浄器21を示す。
図3乃至6が示すように、超音波洗浄器21は、洗浄槽41、振動子42及び固定部材43などから構成される。
洗浄槽41は、液体41aを充填する容器である。洗浄槽41は、矩形に形成され、内部に液体41aを充填する。洗浄槽41は、上端が開放する構造である。たとえば、洗浄槽41は、金属又はプラスチックなどから形成される。
液体41aは、振動子42からの音波を媒介する。たとえば、液体41aは、水である。
洗浄槽41の内部の壁面(第1の壁面)には、振動子42が形成されている。ここでは、振動子42は、洗浄槽41の短辺の壁面に形成されている。振動子42は、洗浄槽41の底面付近から液体41aの液面付近に掛けて形成されている。また、振動子42は、長辺の壁面付近から対向する壁面付近まで形成されている。即ち、振動子42は、第1の壁面を覆うように形成されている。
振動子42は、プロセッサ31などの制御に基づいて液体41aに超音波を照射する。即ち、振動子42は、液体41aに音波を出力する。上記の通り、振動子42は洗浄槽41の内部の1つの壁面を覆うように形成されている。そのため、振動子42は、洗浄槽41の内部の壁面から液体41aに音波を出力する。
振動子42は、超音波(たとえば、38kHz)を液体41aに出力する。たとえば、振動子42は、圧電素子などから構成される。
振動子42が出力する超音波は、液体41a内を進行する。振動子42が出力する音波は、第1の壁面に対向する壁面(第2の壁面)で反射する。第1の壁面から第2の壁面に向う超音波と第2の壁面で反射した超音波とは、液体41a中において定常波を生じさせる。
固定部材43は、フィルタリングに使用したフィルタ51と洗浄液52とを格納する洗浄容器50を液体41a中に固定する。ここでは、固定部材43は、洗浄容器を複数個固定する。
固定部材43は、凸型に形成された部材である。固定部材43は、ネジ61によって、凸部が下向きになるように洗浄槽41に固定されている。固定部材43の凸部の底面は、液体41aの水面とほぼ同一の高さに固定される。
固定部材43は、凸部に、洗浄容器50を固定するための穴62を備える。ここでは、固定部材43は、5つの穴62(穴62a乃至62e)を備える。固定部材43は、洗浄容器50を液体41aに生じる定常波の腹の位置に固定する。即ち、穴62は、定常波の腹の位置に形成される。たとえば、穴62は、定常波の腹の位置を含むように形成されても良い。
穴62は、振動子42の表面から、振動子42が出力する超音波の波長(たとえば、39.5mm、以下、λ)の半分の整数倍の距離に形成されている。たとえば、穴62は、穴62の中心が振動子42の表面からλ/2の整数倍の距離となるように、形成されている。
ここでは、穴62a及び穴62bは、穴62c乃至62eよりも振動子42に近い位置に形成されている。
穴62a及び穴62bは、振動子42の表面からλ/2の所定の整数倍の距離に形成されている。また、穴62c乃至62eは、穴62a及び穴62bから、さらに、λ/2の所定の整数倍の距離に形成されている。また、穴62c乃至62eと、第2の壁面との距離は、λの4分の1の整数倍の距離である。
また、各穴62は、振動子42に対して互いに重ならない位置に形成されている。即ち、第1の壁面(又は第2の壁面)における各穴62の投影は、互いに重ならない。
図6が示すように、穴62は、洗浄容器50を固定する。穴62は、洗浄容器50を挿入可能な大きさ及び形状に形成されている。
洗浄容器50(洗浄物)は、フィルタ51及び洗浄液52などを格納する。たとえば、洗浄容器50は、シリンダ状に形成される。前述の通り、フィルタ51は、フィルタリングに用いられたフィルタである。即ち、フィルタ51は、検出対象部が結合したビーズを添付されている。
洗浄液52は、フィルタ51に添付されている検出対象物(即ち、検出対象部が結合したビーズ)を回収する。たとえば、洗浄液52は、水である。
洗浄液52の液面は、振動子42の上端より低い。また、洗浄容器50の底面は、振動子42の下端よりも高い。即ち、第1の壁面における洗浄液52の投影は、振動子42に包含される。
次に、実施形態に係る微生物抽出装置1における微生物抽出処理の全体的な流れについて説明する。
図7は、実施形態に係る微生物抽出装置1における微生物抽出処理の全体的な流れを説明するためのフローチャートである。
まず、プロセッサ31は、ピペット機構11に、磁性ビーズ容器15内の磁性ビーズを反応容器14に所定量注入させる(ACT11)。磁性ビーズを反応容器14に所定量注入させると、プロセッサ31は、ピペット機構11に、磁性ビーズを投入した反応容器14に抗体容器16内の抗体を所定量注入させる(ACT12)。また、プロセッサ31は、ピペット機構11に、磁性ビーズ及び抗体を投入した反応容器14に緩衝液としての洗浄液を注入させる。
ここで、反応容器14に投入する磁性ビーズ及び抗体は、検体から抽出すべき検出対象物に対して十分に多い量に設定される。磁性ビーズと抗体とが結合したビーズは、検体から抽出する検出対象物と結合するものである。このため、磁性ビーズ及び抗体の投入量は、反応容器14に投入される検体内に含まれる検出対象物の最大検出量が全てビーズに結合するように調整される。
磁性ビーズ、抗体及び緩衝液を反応容器14に注入した後、プロセッサ31は、反応装置18に、反応容器14を攪拌させることにより抗体修飾反応を実行させる(ACT13)。例えば、反応装置18は、プロセッサ31が設定する所定の反応時間に達するまで反応容器14を攪拌する。所定の反応時間攪拌した反応容器14内では、抗体修飾反応によって洗浄液中で磁性ビーズと抗体とが結合する。磁性ビーズと抗体とが結合したビーズは、検出対象物が固定可能なものとなる。
抗体修飾反応を行った後、プロセッサ31は、凝集装置19に、凝集及び洗浄処理を実行させる(ACT14)。即ち、凝集装置19は、プロセッサ31の指示に応じて反応容器14内にあるビーズを凝集(回収)させる凝集処理を実行する。例えば、凝集装置19は、凝集処理として、反応容器14の外周に磁石を近づける。その結果、反応容器14内で洗浄液中に懸濁されたビーズは、反応容器14の磁石が近づけられた壁に集まる。
凝集装置19は、凝集処理に続いて洗浄処理を実行する。ビーズを凝集した状態において、ピペット機構11は、反応容器14内の洗浄液を除去する。反応容器14内の洗浄液を除去した後、ピペット機構11は、反応容器14に洗浄液を添加し、洗浄液を添加した反応容器14を攪拌させる。これにより、反応容器14内のビーズが洗浄される。なお、凝集装置19は、上述したような凝集処理及び洗浄処理を繰り返し実行するようにしても良い。
次に、プロセッサ31は、ピペット機構11に、抗体修飾反応後に凝集及び洗浄処理を実施した反応容器14に検体容器17内の検体を注入させる(ACT15)。検体を注入させた後、プロセッサ31は、反応装置18に、検体を注入した反応容器14を撹拌させることにより抗原抗体反応を実行させる(ACT16)。例えば、反応装置18は、プロセッサ31が設定する所定の反応時間に達するまで反応容器14を攪拌する。所定の反応時間攪拌した反応容器14内では、抗原抗体反応によって洗浄液中のビーズに検出対象物が固定される。
抗原抗体反応を行った後、プロセッサ31は、凝集装置19に、凝集及び洗浄処理を実行させる(ACT17)。凝集装置19は、凝集処理として、磁石を用いて抗原抗体反応後の反応容器14内にあるビーズを凝集する。ピペット機構11は、ビーズを凝集した状態で、反応容器14内の洗浄液を除去する。ピペット機構11は、反応容器14内の洗浄液を除去した後、反応容器14に洗浄液を添加して攪拌する。これにより、反応容器14内のビーズが洗浄される。
凝集装置19は、上述したような凝集処理及び洗浄処理を所定回数繰り返し実行する。凝集及び洗浄処理が所定回数行われることによって、反応容器14内の夾雑物が取り除かれる。その結果、反応容器14内には、検出対象物が結合したビーズと検出対象物が結合していない単体のビーズとが残される。
凝集及び洗浄処理を実行させると、プロセッサ31は、ピペット機構11に、凝集及び洗浄を行った反応容器14に洗浄液を注入させる(ACT18)。抗原抗体反応後に凝集及び洗浄を行って洗浄液を注入した反応容器14は、フィルタリング装置20へ移動される。
反応容器14に洗浄液を注入させると、プロセッサ31は、フィルタリング装置20に、反応容器14内の溶液に含まれる検出対象物(即ち、検出対象物が結合したビーズ)を濾別するフィルタリングを実行させる(ACT19)。フィルタリング装置20は、フィルタ51によって反応容器14内の溶液に含まれる検出対象物が結合したビーズ又は単体の検出対象物を濾別する。
フィルタ51は、検出対象物が結合したビーズ又は単体の検出対象物と、検出対象物と検出対象物が結合していない単体のビーズと、を分離するように構成する。これにより、検出対象物が結合したビーズ又は単体の検出対象物はフィルタ51上に残渣として残り、検出対象物が固定されていない単体のビーズはフィルタ51上には残らない。
フィルタリングの後、プロセッサ31は、超音波洗浄器21に、フィルタリングした後のフィルタ51を洗浄させる(ACT20)。フィルタリング装置20は、フィルタリングした後のフィルタ51を既定量の洗浄液52とともに洗浄容器50中に回収する。
超音波洗浄器21は、洗浄容器50を穴62に固定する。超音波洗浄器21は、振動子42が出力する超音波を洗浄容器50に照射して、フィルタリング後のフィルタ51を洗浄する。その結果、フィルタ51上に残った検出対象物が結合したビーズ又は単体の検出対象物は、既定量の洗浄液52中に抽出されることとなる。
以上の処理によって、微生物抽出装置1は、検体に含まれる検出対象物としての微生物を抽出できる。
なお、洗浄槽41は、箱状でなくとも良い。洗浄槽41は、円型、楕円形又は多角形であってもよい。
また、超音波洗浄器21は、複数の振動子42を備えてもよい。
また、超音波洗浄器21が洗浄する洗浄物は、フィルタ自体であってもよい。また、洗浄物は、部品などであってもよい。洗浄物の構成は、特定の構成に限定されるものではない。
以上のように構成された超音波洗浄器は、振動子が出力する超音波によって形成される定常波の腹の位置にフィルタと洗浄液とを格納する洗浄容器を固定する。超音波洗浄器は、当該位置に洗浄装置を固定した状態で、振動子に超音波を出力させる。その結果、超音波洗浄器は、洗浄容器に大きな音圧を与えることができる。
また、超音波洗浄器は、複数の洗浄容器を振動子に対して互いに重ならない位置に固定する。その結果、超音波洗浄器は、振動子に近接する洗浄容器に阻害されることなく、振動子から遠方の洗浄容器も音圧の大きな超音波を照射することができる。そのため、超音波洗浄器は、振動子の近くに配置した洗浄容器も遠方に配置した洗浄容器も洗浄度に大きな差異が生じることがないようにできる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
なお、以下に本願の出願当初の特許請求の範囲の記載を付記する。
[C1]
液体を充填する洗浄槽と、
所定の波長の音波を出力する振動子と、
前記洗浄槽に充填された液体中において前記振動子が出力する音波によって形成される定常波の腹の位置に、洗浄物を固定する固定部材と、
を備える洗浄装置。
[C2]
前記洗浄槽は、矩形に形成され、
前記振動子は、前記洗浄槽の第1の壁面に形成され、
前記固定部材は、前記振動子から前記所定の波長の半分の整数倍の位置に前記洗浄物を固定し、
前記第1の壁面に対向する第2の壁面と前記洗浄物との距離は、前記所定の波長の4分の1の整数倍である、
請求項1に記載の洗浄装置。
[C3]
前記固定部材は、前記振動子に対して互いに重ならない位置に前記洗浄物を複数個固定する、
請求項1又は2に記載の洗浄装置。
[C4]
前記洗浄物は、検出対象物と結合したビーズが添付されているフィルタと前記ビーズを回収する洗浄液とを格納する洗浄容器である、
請求項1乃至3の何れか1項に記載の洗浄装置。
[C5]
フィルタを用いて検出対象物が結合したビーズをフィルタリングするフィルタリング装置と、
液体を充填する洗浄槽と、
所定の波長の音波を出力する振動子と、
前記洗浄槽に充填された液体中において前記振動子が出力する音波によって形成される定常波の腹の位置に、前記フィルタと前記ビーズを回収する洗浄液とを格納する洗浄容器を固定する固定部材と、
を備える、
洗浄装置と、
を備える抽出装置。
1…微生物抽出装置、10…制御ボックス、11…ピペット機構、12…廃液容器、13…洗浄液容器、14…反応容器、15…磁性ビーズ容器、16…抗体容器、17…検体容器、18…反応装置、19…凝集装置、20…フィルタリング装置、21…超音波洗浄器、22…ピペットチップラック、23…チップ廃棄ボックス、31…プロセッサ、32…メモリ、33…ストレージ、34…クロック、41…洗浄槽、41a…液体、42…振動子、43…固定部材、50…洗浄容器、51…フィルタ、52…洗浄液、61…ネジ、62(62a乃至62e)…穴。

Claims (4)

  1. 液体を充填する洗浄槽と、
    所定の波長の音波を出力する振動子と、
    前記洗浄槽に充填された液体中において前記振動子が出力する音波によって形成される定常波の腹の位置に、洗浄物を固定する固定部材と、
    を備える洗浄装置であって、
    前記洗浄槽は、矩形に形成され、
    前記振動子は、前記洗浄槽の第1の側壁面に形成され、
    前記固定部材は、前記振動子から前記所定の波長の半分の整数倍の位置に前記洗浄物を固定し、
    前記第1の側壁面に対向する第2の側壁面と前記洗浄物との距離は、前記所定の波長の4分の1の整数倍である、洗浄装置
  2. 前記固定部材は、前記振動子に対して互いに重ならない位置に前記洗浄物を複数個固定する、
    請求項1に記載の洗浄装置。
  3. 前記洗浄物は、検出対象物と結合したビーズが添付されているフィルタと前記ビーズを回収する洗浄液とを格納した、シリンダ状に形成された洗浄容器であって、
    前記固定部材は、前記洗浄容器を挿入可能な大きさ及び形状に形成された穴を複数備える、請求項1又は2に記載の洗浄装置。
  4. フィルタを用いて検出対象物が結合したビーズをフィルタリングするフィルタリング装置と、
    請求項1又は請求項2に記載の洗浄装置と、
    を備え
    前記洗浄装置が、前記洗浄物に格納された前記フィルタリング後のフィルタを、前記ビーズを回収する洗浄液で洗浄し、前記検出対象物を抽出する、抽出装置。
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