JP7431099B2 - 内窓 - Google Patents

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Description

本発明は、建物開口部に配置される内窓に関する。
従来、建物開口部に配置される内窓が知られている。
特開2014-91918号公報
上記文献1の建具は、開口部の屋内側に樹脂製の内窓を配置することで、断熱性を向上させることができる。
本発明は、開口部の屋内側に配置される内窓において、空気の流れを制御し、内圧及び外圧による内窓にかかる力を抑制して破損を防ぐことを目的とする。
一実施形態は、建物開口部と樹脂枠の間に換気部を備え、換気部は、建物開口部に固定される開口部側部材と、内窓に固定される内窓側部材を有し、開口部側部材は、室内側端に内周方向に延びる室内側片を有し、内窓側部材は、室内外方向に連通する通気口が樹脂枠の長手方向に形成されてなるユニット部材が樹脂枠の長手方向に並設されている内窓である。
本実施形態によれば、開口部の屋内側に配置される内窓において、空気の流れを制御し、内圧及び外圧による内窓にかかる力を抑制して破損を防ぐことができる。
一実施形態に係る内窓を備える二重窓の竪断面図である。 一実施形態に係る内窓の上方部位の竪断面図である。 一実施形態に係る内窓の換気枠の図であり、(a)は室内側から見た断面図であり、(b)は換気枠を構成するユニット部材を室内側から見た図であり、(c)は側面から見た図であり、(d)は端部キャップの内側の面の図である。 一実施形態に係る内窓の換気枠の図であり、(a)は内換気枠の開口部側部材と内窓側部材の斜視図であり、(b)は端部キャップの斜視図であり、(c)は一端に端部キャップが装着されて組み立てられた換気枠の斜視図である。 防火仕様にした実施形態の内窓の上方部位の竪断面図である。 他の実施形態に係る内窓を備える二重窓の竪断面図である。
実施形態の内窓として、外窓と内窓を備え、外窓と内窓との間の空間を利用して高い冷暖房効率が期待できる二重窓に好適の内窓の例を挙げ、図面を参考に説明する。
本実施形態に係る二重窓は、図1に示すように、アルミ等の金属材料からなる上枠11、下枠12及び左、右竪枠を四周に組んでなる枠体1と、枠体1の内周に引き違い自在に支持される内、外障子2,3を有する外窓と、樹脂材料からなる上枠61、下枠62及び左、右竪枠からなる枠体6と、枠体6の内周に引き違い開閉自在に支持される内、外障子7,8を有する内窓を備えている。
外窓は、建物開口部と上枠11との間に外換気枠4が配置されており、内窓は、建物開口部と上枠61との間に内換気枠9が配置されており、二重窓には、全体として通気経路A1~A5が形成されている。
外窓の外換気枠4は、アルミ等の金属材料からなり建物開口部に固定され下方に上枠11が固定される外換気枠本体41と、外換気枠本体41の室内側に固定される室内側カバー材42と、外換気枠本体41の室外側に固定される室外側カバー材43を有しており、上枠11の上方に室内外に連通する通気経路A1を形成している。
外換気枠4の通気経路A1は、外窓の室外側に下方に開口する室外側通気口43aと、外窓の室内側に下方に開口する室内側通気口42aを有し、室外側通気口43aと室内側通気口42aを連絡する迷路構造の通気経路となっている。
通気経路A1の適宜箇所には、防虫網aが配置され、室外からの虫の侵入を防止している。
内窓の内換気枠9は、アルミ等の金属材料からなり建物開口部に固定される開口部側部材91と、上枠61に固定される内窓側部材92を有しており、通気経路A5を形成している。
開口部側部材91は、図4(a)に示すように、長尺状の部材であり、建物開口部に固定される外周側壁911と、外周側壁911の室内側端から下方に垂下する室内側垂下片912と、外周側壁911の室外側端から下方に垂下する室外側垂下片913を有している。
内窓側部材92は、図3(a),図4(a)に示すように、室内外方向に連通する通気口921aが左右方向に並設されて形成された複数のユニット部材921が左右方向に連結されて形成されている。
本実施形態のユニット部材921は、図3(b),図4(a)に示すように、略矩形形状の通気口921aが左右方向に3つの併設されており、通気口921aの左右端から上壁及び下壁が左右方向に延びてなる連結部921b,921cを有している。
ユニット部材921の左右の連結部921b,921cの端部には、それぞれ係合部が形成されており、例えば左側の連結部921cをオスの係合部とし、右側の連結部921bをメスの係合部とすることで、ユニット部材921を左右に並べて連結することができる。
ユニット部材921の左右の連結部921b,921cの長さ寸法を通気口921aの長さ寸法の略半分に形成することにより、図3(a)に示すように、左右のユニット部材921を連結した際に連結部921b、921cによって通気口921aと同様の形状の通気口921dを形成することができる。
そして、図3(c)、図4(c)に示すように、開口部側部材91の外周側壁911の内周面に内窓側部材92を配置することで、内換気枠9を形成することができる。
なお、内換気枠9の端部には、必要に応じて図3(d),図4(b)に示す、端部キャップ93を取り付けてもよい。
図2に示すように、開口部側部材91と内窓側部材92を有する内換気枠9を建物開口部の内周面に配置し、例えば内窓側部材92の下壁に設けたバカ孔等を介して内周側からビス止め固定することなどで、建物開口部に内換気枠9を取り付けることができ、その後、内換気枠9に上枠61を固定して内窓が形成されている。
建物開口部と内窓の上枠61との間に配置された内換気枠9は、内窓の室外側に下方に開口する室外側通気口9aと内窓の室内側に下方に開口する室内側通気口9bを有しており、室外側通気口9aと室内側通気口9bとの間は、外換気枠4の通気経路A1に比較して抵抗なくスムーズに空気が流れる通気経路A5が形成されている。
以上の外窓及び内窓によって形成される二重窓においては、図1に示すように、例えば、冬季には、換気扇等によって室内を負圧に調節することで、外窓の外換気枠4の室外側通気口43aから外気を室内に流入させて、換気を行うことができる。
外換気枠4の室外側通気口43aから流入した冷たい外気は、室内側通気口42aから外窓の内、外障子2,3の室内側面に沿って下方に向けて流出し、コールドドラフトによって外窓と内窓の間の空間の下まで流れてから折り返し、内窓の内、外障子7,8の室外側面に沿って上昇する。その時、内窓の内、外障子7,8のガラスを通って室内から室外側に逃げる熱を空気の流れによって回収し、内換気枠9の室外側通気口9aから内換気枠9の通気経路A5を通って室内に流入する。
このように、冬季においては、換気時に取り込んだ外気によって、内窓を通って逃げる熱を外窓と内窓との間の空間において回収させて室内に取り込むことができ、暖房効率を向上させることができる。
また、夏季には、換気扇等によって室内を正圧に調節することで、内窓の内換気枠9の室内側通気口9bから空気を室外に流出させて、換気を行うことができる。
内換気枠9の室内側通気口9bから流入した室内の空気は、室外側の室外側通気口9aから内窓の内、外障子7,8の室外側面に沿って下方に向けて流出し、クーラーなどによって冷やされた冷たい空気は外窓と内窓の間の空間の下まで流れてから折り返し、外窓の内、外障子2,3の室内側面に沿って上昇する。その時、外窓の内、外障子2,3のガラス面を通って室内側に浸入する熱を空気の流れによって回収し、外換気枠4の室内側通気口42aから外換気枠4の通気経路A1を通って室外に流出することができる。
このように、夏季においては、換気時に排出する空気によって、外窓を通って侵入する熱を外窓と内窓との間の空間において回収させて室外に放出することができ、冷房効率を向上させることができる。
-防火性能を付与した内窓-
本実施形態の内窓に対して、加熱膨張材を適宜配置すること等によって、防火仕様に対応させることができる。
防火仕様に対応した内窓を図5に示す。
なお、防火仕様の内窓については、内障子7及び外障子8を支持する内、外上レールは、アルミ等の金属材料からなるレール部材61aによって形成し、樹脂製の上枠61に対して内周側からビス等の固定手段によって固定されている。
また、内、外障子7.8の各框には、金属製の補強部材pが適宜配置されており、適宜部位に加熱膨張材fが配置されている。
そして、開口部側部材91の外周側壁911の外周側面の両端部に、加熱膨張材f1,f2を設けることができる。
火災時には、加熱膨張材f1、f2が膨張することで、内換気枠9と建物開口部との間に生じる隙間を塞ぐことができる。
また、開口部側部材91の室内側垂下片912の室外側面もしくは室外側垂下片913の室内側面に加熱膨張材を配置することができる。
また、内窓側部材92の各通気口921aに加熱膨張材を配置してもよい。
その他、内窓側部材92の通気口921aの底壁を一部切欠いたり、内窓側部材92の見込み寸法を短く形成したりするなどして内窓の上枠61の上面を露出させ、露出した部位に長手方向に沿って加熱膨張材を配置してもよい。
火災時には、加熱膨張材が膨張することで、内換気枠9の通気口921aを塞ぐことができ、通気経路A5を介して火炎やガス等が浸入することを防ぎ、延焼を抑制することができる。
また、内窓の上枠61の上面と内換気枠9の内窓側部材92との間に加熱膨張材f3,f4を配置するとともに、レール部材61aと上枠61との間に加熱膨張材f5,f6を配置することができる。
火災時には、加熱膨張材f3ないし加熱膨張材f6が膨張することで、樹脂製の上枠61が溶融して形成される隙間を塞ぐことができ、火炎やガス等が浸入することを防ぎ、延焼を抑制することができる。
以上のように、本実施形態の内窓によれば、換気部(内換気枠9)を、アルミの押出形材によって形成した開口部側部材と内窓側部材によって作成することができるので、部品点数が少なく、作成及び施工が容易である。
そして、内窓に設けられる換気部の空気の流れを外窓の換気部の空気の流れに比べて抵抗を少なくすることで、内圧及び外圧による内窓にかかる力を抑制することができ、内窓の破損を防止することができる。
また、内換気枠9の開口部側部材91に、室内側垂下片を設けることにより、室内側に通気口が露出することがなく、意匠性に優れたものとなる。
なお、本実施形態の内窓は、内換気枠9の室外側端に下方に垂下する室外側垂下片913を設けて通気経路を形成しているが、内換気枠9の開口部側部材91に室外側垂下片913を設けずに、例えば図6に示すように、外換気枠4の室内側カバー材42の室内側面に整流体44をノブボルト44aで取り付けることで空気の流れを制御するようにしてもよい。
なお、内窓側部材92は、例えば開口部の左右の長さ寸法がユニット部材の整数倍ではないときなどには、一部のユニット部材同士の間に隙間が空くように配置してもよく、左右両端のユニット部材と竪枠との間に隙間が空くように配置してもよい。
また、ユニット部材は、一種類でなくてもよく、通気口の寸法や通気口の並設数を異ならせた見付寸法(左右寸法)の異なる複数種類のユニット部材を用意して、開口部の寸法に合わせて適宜連結して内窓側部材92を形成してもよい。
また、内換気枠9は、樹脂によって形成してもよく、樹脂とアルミの複合によって形成してもよい。
その他、以上の実施形態は,請求項に記載された発明を限定するものではなく,例示として取り扱われることは言うまでもない。
9 :内換気枠(換気部)
9a :室外側通気口
9b :室内側通気口
91 :開口部側部材
92 :内窓側部材
93 :端部キャップ
911 :外周側壁
912 :室内側垂下片
913 :室外側垂下片
921 :ユニット部材
921a :通気口
921b :連結部
921c :連結部
921d :通気口
A5 :通気経路

Claims (1)

  1. 建物開口部と樹脂枠の間に換気部を備え、
    換気部は、建物開口部に固定される開口部側部材と、内窓に固定される内窓側部材を有し、
    開口部側部材は、室内側端に内周方向に延びる室内側片を有し、
    内窓側部材は、室内外方向に連通する通気口が樹脂枠の長手方向に形成されてなるユニット部材が樹脂枠の長手方向に並設されている内窓。
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