JP7429443B2 - 手袋 - Google Patents

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Description

本発明は、手袋に関する。
手袋としては、例えば工場等における作業や、運搬作業や、農作業等に際して用いられる作業用手袋が公知である。この種の作業用手袋は、着用者の手を覆う繊維製の手袋本体の外面に樹脂製又はゴム製の被覆層が積層されているコーティング手袋が公知である(特開2015-129362号公報参照)。この種のコーティング手袋にあっては、上記手袋本体が上記手を挿入脱(挿入すること及び脱すること)可能な開口を有し、この開口から手を挿入することで、着用者の手に着用される。
しかし、このコーティング手袋にあっては、着用者の手にフィットするものである場合、開口から手を挿入する手袋の着用動作が煩雑となり、また開口から手を離脱させる離脱動作が煩雑となるおそれがある。一方、手の挿入脱を容易に行い得るサイズのコーティング手袋を着用した場合、着用して作業を続けるにつれ、作業中において手袋の実際の着用位置が好適な着用位置からズレやすく、着用者が行うべき本来の作業に支障をきたすおそれがある。
特開2015-129362号公報
本発明者らは、上記事情に鑑み、手袋本体の手の甲側に開口から指先側に向って切り欠きを形成し、この切り欠きを開閉できるような舌片を設けることに想到した。具体的には、舌片の一端を切り欠きよりも小指側において手袋本体に固着し、この舌片の他端を自由端とし、この自由端の移動を規制可能な規制部(自由端と着脱可能な着脱部)を、手袋本体の切り欠きよりも親指側に設けた手袋に想到した。この手袋にあっては、手への着用動作に際しては、規制部による自由端の移動を規制しない状態としておくことで、切り欠きの存在によって開口を拡げることができるため、容易に手に着用することができる。また、手を挿入した後に、規制部による自由端の移動を規制することで、舌片によって上記開口の拡がりを抑制できる。
しかしながら、上述のような舌片を有する手袋を用いて実際に作業を行った場合、作業中において手袋の実際の着用位置が好適な位置からズレてしまいやすいことが判明した。
本発明は、これらの不都合に鑑みてなされたものであり、容易に手を開口から挿入脱することができると共に、着用状態において手袋が好適な位置からズレにくい手袋の提供を目的とするものである。
上記課題を解決するためになされた発明は、着用者の手を挿入脱することが可能な開口、及び上記開口から指先側に向って延びる切り欠きが形成されている、上記手を覆う手袋本体と、掌面よりも手の甲側かつ上記切り欠きよりも親指側において一端が上記手袋本体に固着されると共に、他端が自由端である舌片と、上記手袋本体に固着され、掌面よりも手の甲側かつ上記切り欠きよりも小指側において、上記舌片の上記自由端の移動を規制可能な規制部とを備え、上記切欠きが、上記手袋本体の掌面よりも手の甲側かつ中指よりも親指側に形成されており、上記規制部が、上記舌片の上記一端よりも上記自由端が指先側に位置するよう規制できるよう設けられている手袋である。
当該手袋にあっては、規制部によって舌片の自由端の移動を規制しない状態(以下、自由状態ということがある)で、切り欠きの存在によって開口を拡げることができるため、容易かつ確実に手を挿入脱することができる。また、当該手袋は、手を挿入した後に、舌片の自由端の移動を規制部によって規制した状態(以下、規制状態ということがある)とすることで、上記開口の拡がりを抑制した状態で手に着用できる。当該手袋は、上記舌片の一端が、切り欠きよりも親指側において手袋本体に固着され、また、舌片の自由端が一端よりも指先側に位置するよう規制部によって規制できるため、この規制状態において、実際の手袋の着用位置が好適な位置からズレにくい。つまり、手の甲側において、手袋本体の親指側かつ開口側の部分と小指側かつ指先側の部分とを舌片によって締め付けるようにして当該手袋を着用することで、親指、人差し指及び中指が位置ズレしにくく的確にフィットした着用状態を得ることができる。
当該手袋にあっては、上記手袋本体が、繊維製であり、上記手袋本体の外面のうち少なくとも掌領域に積層される樹脂製又はゴム製の被覆層をさらに備えることが好ましい。これにより、当該手袋を種々の作業に用いられるコーティング手袋として好適に用いることができる。
当該手袋は、上述のように被覆層を備える場合にあっては、上記手袋本体の上記被覆層が積層されている箇所に、上記舌片の一端が縫製によって固着されていることが好ましい。このように、手袋本体の舌片の固着部分に繊維製の手袋本体のみならず被覆層も存在するため、舌片の固着状態を強固なものとすることができる。
当該手袋は、上記規制部が、一の面ファスナーであり、上記舌片が、上記一の面ファスナーと着脱可能な他の面ファスナーからなる着脱部を有していることが好ましい。これにより、一対の面ファスナーの着脱によって容易かつ確実に舌片の自由端の規制及びその開放を行うことができ、また、面ファスナーの着脱位置の変更、つまりは、一の面ファスナーに対して他の面ファスナーを規制(係合)する位置の調整によって、舌片による締め付け加減を変更することができる。
当該手袋は、上記手袋本体がシームレスであることが好ましい。これにより、手袋本体を容易かつ確実に製造することができる。
なお、「掌面よりも手の甲側」とは、当該手袋を手に着用して物を把持した状態において、把持した物と接触しない側を意味し、手の甲部分(掌の反対側の部分)のみならず手袋本体の側面部分を含む。本明細書において、「手の甲部分」とは、手に着用した状態かつ指を伸ばした状態(掌面を平坦面に接触させた状態)において、親指の中手骨と小指の中手骨とを結ぶ面よりも手の甲側(掌の反対側)を意味する。また、「掌面」とは、手に着用した状態において、平坦面に掌側を接触させた際に平坦面と接触する面を意味する。また、「手の側面部分」とは、手に着用した状態において、掌側から視認できる手袋本体の部分のうち掌面を除く部分を意味する。また、「中指よりも親指側」とは、手の甲側から視た状態において中指の中心線を基準として親指側を意味し、手袋本体の側面部分を含む。「上記舌片の上記一端よりも上記自由端が指先側に位置する」とは、自由端の規制状態において、舌片の手袋本体への固着部位の中心(上記一端の中心)よりも、規制部による舌片の被規制部位の中心が、指先側(開口側の反対側)に位置することを意味する。「舌片の手袋本体への固着部位の中心」とは、上記固着部位が線状である場合(例えば、舌片が手袋本体に縫製などによって線状に固着されている場合)、この部位の中点を意味し、上記固着部位が面状である場合(例えば、舌片が手袋本体に接着剤などによって面状に固着されている場合)、この固着部位の重心を意味する。また、「規制部による舌片の被規制部位の中心」とは、上記被規制部位が面状である場合(例えば、規制部と舌片とが一対の面ファスナーにより規制されている場合)、この被規制部位の重心を意味し、上記被規制部位が線状である場合(例えば、環状部材からなる規制部に挿入した舌片を折り返すことで舌片が線状に規制されている場合)、この被規制部位の中点を意味する。
以上説明したように、当該手袋は、容易に手を開口から挿入脱することができると共に、着用状態において手袋が好適な位置からズレにくいという効果を奏する。
図1は、本発明の一実施形態の手袋の概略的正面図である。 図2は、図1の手袋の概略的背面図である。 図3は、図1の手袋の概略的右側面図である。 図4は、図1の手袋の概略的使用状態(舌片の自由端の規制状態)を示す概略的斜視図である。 図5は、図1の手袋の概略的使用状態(舌片の自由端の自由状態)を示す概略的斜視図である。 図6は、本発明の一実施形態の手袋の製造方法を示すフローチャート図である。 図7は、本発明の他の実施形態の手袋の概略的正面図であり、舌片の自由端の自由状態の説明図である。 図8は、図7の手袋の概略的正面図であり、舌片の自由端の規制状態の説明図である。
以下、適宜図面を参照しつつ本発明の実施の形態を詳説する。
図1から図5に示す手袋1は、着用者の手を覆う手袋本体3を備えている。上記手袋本体3は、手を挿入脱可能な開口3aを有している。開口3aは、当該手袋1を手に着用する際に手を挿入する部位である。上記手袋本体3には、掌面よりも手の甲側かつ中指よりも親指側における図1、図3、図5等に示すように、上記開口3aから指先側に向って切り欠き5が形成されている。
当該手袋1は、上記手袋本体3の外面のうち少なくとも掌領域に積層される樹脂製又はゴム製の被覆層7をさらに備えている。
当該手袋1は、掌面よりも手の甲側かつ上記切り欠き5よりも親指側において一端が上記手袋本体3に固着される舌片9をさらに備えている。この舌片9の他端は自由端である。当該手袋1は、掌面よりも手の甲側かつ上記切り欠きよりも小指側において、上記舌片9の上記自由端の移動を規制可能な規制部11をさらに備えている。この規制部11は、上記舌片9の上記一端よりも上記自由端が指先側に位置するよう規制できるよう設けられている。
<手袋本体>
手袋本体3は、繊維製であり、繊維を手袋状に編成したものである。この手袋本体3は伸縮性を有する。この手袋本体3は、着用者の手を覆うよう袋状に形成された本体部31と、着用者の親指(第一指)、人差し指(第二指)、中指(第三指)、薬指(第四指)及び小指(第五指)をそれぞれ覆うよう上記本体部31から延設された延設部33a,33b,33c,33d,33eと、上記本体部31から上記延設部とは反対方向に延設された筒状の裾部35とを有する。上記延設部33a,33b,33c,33d,33eは、指先部が閉塞された筒状に形成されている。また、上記裾部35は、着用者が手を挿入脱可能な上記開口3aを有している。
上記切り欠き5は、正面視(当該手袋1を手に着用した状態で手の甲側から視た状態(図1参照))で左右方向(裾部35から指先に向けた方向に直交する方向)において、親指と人差し指部との間に形成されている。ここで、切り欠き5の形成箇所は、正面視で左右方向において中指の中心線よりも親指側であれば良く、手袋本体3の側面部分であっても良いが、手袋本体3の手の甲部分であることが好ましい。なお、切り欠き5の形成箇所は、中指及び人差し指との間(中指と人差し指との指間腔の延長線)よりも親指側が好ましく、人差し指の中心線よりも親指側がより好ましい。
この切り欠き5の長さは、特に限定されないが、切り欠き5の長さの下限は、30mmが好ましく、45mmがより好ましい。切り欠き5の長さの上限は、70mmが好ましく、65mmがより好ましい。
本実施形態において、切り欠き5の形状は、図3に示すように略V字状であるが、これに限定されるものではない。この切り欠き5の形状は、略U字状、略V字状、略I字状、または略U字と略V字の間の形状であるとよい。上記形状にすることによって、開口を拡げることができるため、手を挿入脱しやすくなる。なお、切り欠き5の形状は、略I字状よりも略U字状が好ましく、略V字状がさらに好ましい。切り欠き5の形状が略I字状である場合、手袋1を着用して舌片9によって締め付ける際に、切り欠き5の端縁5a,5b同士が重なり、違和感を生じるおそれがある。切り欠き5の形状が略V字状である場合、略I字状のように切り欠き5の端縁5a,5b同士が重なりにくく、違和感を生じにくい。切り欠き5の形状が略V字状である場合、切り欠き5の一方の端縁5aが他方の端縁5bの方向に締め付けられることによって舌片9が斜め方向(舌片9が規制部11によって規制された状態において、舌片9の固着部位から被規制部位に向かう方向)に向くので、フィット感を向上させることができる。切り欠きの形状が略V字状である場合、図3に示すように、切り欠き5の最も指先側の点(端縁5aと端縁5bの交点)に比べて、切り欠き5の開口側(切り欠き5の底辺)の中心点(端縁5aの開口側の点と端縁5bの開口側の点との中間点)が、手の甲側に位置していることが好ましい。これにより、作業中における親指、人差し指及び小指のフィット感を向上させることができる。
当該手袋1にあっては、上記開口3aの端縁、切り欠き5の端縁5a,5b及び舌片5の端縁にはパイピング加工が施されている。
上記手袋本体3を構成する繊維としては、特に限定されず、天然繊維、合成繊維、無機繊維等を用いることができる。上記天然繊維としては、綿、絹、ウール、麻等が挙げられる。上記合成繊維としては、ポリエチレン繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維、超強力ポリエチレン繊維、ポリウレタン繊維、ポリアミド繊維、レーヨン繊維、アクリル繊維等を挙げることができる。また、上記無機繊維としては、ステンレス繊維、タングステン繊維、ガラス繊維等を挙げることができる。
上記手袋本体3は、上記繊維からなる糸を用いて形成されている。これらの糸としては、紡績糸、フィラメント糸、捲縮加工等を施した加工糸等を挙げることができる。また、これらの糸に用いる繊維は、1種類としてもよいし、2種以上を混合してもよい。例えば2種の繊維を混合して用いる糸としては、綿とポリスエテル短繊維を混紡した紡績糸や、ステンレス繊維をナイロン等でカバーリングした複合糸を挙げることができる。
また、上記手袋本体3は、上記繊維を用いる織布、編布又は不織布を手袋1の形に切り抜き、縫製して形成してもよいが、シームレス編機でシームレス状に編成し形成したものが好ましい。上記手袋本体3にシームレス編機で編成し形成したものを用いることで、当該手袋1は製造コスト、柔軟性、及び着用感に優れる。シームレス編機で上記手袋本体3を編成する場合、上記手袋本体3の編みゲージ数としては、10ゲージ以上26ゲージ以下が望ましい。
上記手袋本体3の平均厚みの下限としては、0.1mmが好ましく、0.2mmがより好ましい。一方、上記手袋本体3の平均厚みの上限としては、1.3mmが好ましく、1.0mmがより好ましい。上記手袋本体3の平均厚みが上記下限未満であると、手袋1自体の強度に欠け、耐久性が低下するおそれがある。逆に、上記手袋本体3の平均厚みが上記上限を超えると、当該手袋1の厚みが大きくなることで柔軟性が低下して、着用時における作業性が低下するおそれがある。なお、平均厚みは、JIS-L1086/L1096準拠の定圧厚さ測定器(例えば株式会社テクロックの「PG-15」)を用いて、加圧荷重2.35Nで、任意の5箇所を測定して得た値の平均値である。
なお、上記手袋本体3には、例えば柔軟剤、撥水撥油剤、抗菌剤等を用いて各種処理が行われてもよく、また、紫外線吸収剤等を塗布又は含浸等させて、紫外線防止機能が付与されていてもよい。また、上記手袋本体3に使用する繊維そのものにこのような機能を示す薬剤が練り込まれていてもよい。
<被覆層>
上記被覆層7は、手袋本体3の外面を構成する。上記被覆層7は、少なくとも一部が手袋本体3に含浸される内層7aと、この内層7aの外面の少なくとも一部に積層される外層7bとを有している。この被覆層7は伸縮性を有する。
内層7aは、樹脂又はゴムを素材として形成される被膜である。内層7aは、特に限定されるものではないが、本実施形態においては手袋本体3の全面に亘って形成されている。なお、内層7aは、少なくとも手袋本体3の本体部31及び延設部33a,33b,33c,33d,33eの掌面に形成されることが好ましく、さらに手袋本体3の本体部31及び延設部33a,33b,33c,33d,33eの側面部分まで形成されることがより好ましく、さらに手袋本体3の延設部33a,33b,33c,33d,33eの手の甲部分まで形成されること(延設部33a,33b,33c,33d,33eの全面に形成されること)が特に好ましい。
内層7aを形成する樹脂又はゴムとしては、例えば、塩化ビニル樹脂、天然ゴム、ニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、イソプレンゴム、ポリウレタン、アクリル樹脂、またはそれらの変性物(例えば、カルボキシル変性物)などの各種公知の樹脂又はゴムを用いることができ、さらには、前記各種公知の樹脂又はゴムを組み合わせて用いることもできる。この各種公知の樹脂又はゴムには、一般に使用される硫黄などの加硫剤、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛などの加硫促進剤、亜鉛華などの加硫促進助剤、ブロックイソシアネートなどの架橋剤、鉱物油やフタル酸エステルなどの可塑剤や柔軟化剤、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノールなどの酸化防止剤や老化防止剤、アクリルポリマーや多糖類などの増粘剤、アゾジカルボンアミドなどの発泡剤、ステアリン酸ナトリウムなどの起泡剤や整泡剤、パラフィンワックスなどのタック防止剤などの添加剤やカーボンブラックや炭酸カルシウム、微粉シリカなどの充填剤が配合されてもよい。内層7aは、通常、0.2mm以上2.0mm以下の厚さで形成されている。内層7aの厚さは、デジタルマイクロスコープ(キーエンス社製、型式VHX-900)を用いて、手袋本体1の編み(織り)方向に対して斜め方向の内層7aの断面の、少なくとも2mmの間隔を空けてランダムに選んだ任意の20点の高さを、例えば100倍の倍率で観察することにより測定し、該測定値を算術平均することにより求められる。なお任意の20点は、極端に厚みの異なる箇所(例えば、意図しない樹脂又はゴムのタレにより極端に厚くなっている部分等)を除くものとする。
内層7aは、層中に気泡を有する発泡層であるとよい。これにより、柔軟性及び保持できる空気の量を高めることができる。
外層7bは、樹脂又はゴムを素材として形成される被膜である。外層7bは、特に限定されるものではないが、本実施形態においては背抜き状態で形成される。具体的には、外層7bは、手袋本体3の本体部31の掌面の全部及び側面部分と、手袋本体3の延設部33a,33b,33c,33d,33eの掌面の全部、側面部分の全部及び手の甲部分の指先部(延設部33a,33b,33c,33d,33eの第1関節(遠位関節)よりも指先側の部位)と、裾部35の掌側の一部(開口部付近を除く部分)とに形成されている(図1、図2、図3等参照)。なお、外層7bは、少なくとも手袋本体3の本体部31及び延設部33a,33b,33c,33d,33eの掌面に形成されることが好ましく、さらに手袋本体3の延設部33a,33b,33c,33d,33eの側面部分まで形成されることがより好ましく、さらに手袋本体3の延設部33a,33b,33c,33d,33eの指先部の手の甲側まで形成されることが特に好ましい。また、外層7bは、手袋本体3の本体部31の手の甲部分に形成されていないことが好ましく、延設部33a,33b,33c,33d,33eの第2関節(近位関節)よりも開口側の手の甲部分に形成されていないことがより好ましい。
外層7bは、内層7aと同様な素材を用いて形成されていてもよいし、内層7aとは異なる素材を用いて形成されていてもよい。外層7bの素材に、内層7aの素材とは異なる素材を用いる場合、接着性を高める観点から、内層7aと外層7bとの間に接着層を設けてもよい。接着層は、アクリル系またはウレタン系などの各種公知の接着剤を用いて形成されている。該接着剤は、溶解パラメータ(SP値)が、内層7aの素材のSP値と外層7bの素材のSP値との間の値のものが好ましい。外層7bは、通常、0.1mm以上2.0mm以下の厚さで形成されている。外層7bの厚さは、内層7aの厚さと同様に測定される。
外層7bは、無孔質被膜として形成されている。これにより、強度の高いものとなる。本明細書において、無孔質被膜とは、デジタルマイクロスコープ(キーエンス社製、型式VHX-900)を用いて被膜の断面を100倍の倍率で観察したときに、空隙が目視で観察されない被膜を意味する。ただし意図しない泡による空隙は無視するものとする。また、外層7bは、天然ゴム、ニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン、アクリル樹脂、またはそれらの変性物から選ばれる少なくとも一種の樹脂又はゴムを用いて形成されていてもよい。これにより、滑り止め性能が向上して、グリップ力に優れたものとなる。あるいは、滑り止め粒子を添加した樹脂又はゴムを用いて形成されてもよい。
<規制部>
上記規制部11は、面ファスナーにより構成されている。規制部11は、手袋本体3において被覆層7が積層されている箇所に縫製によって固着されている。なお、規制部の固着手段は、縫製に限らず、接着剤等を用いることも可能である。規制部11は、被覆層7のうち外層7bが積層されていない内層7aのみの一層部分に固着されている。
上記規制部11は、正面視略方形状に形成されている。この規制部11は、正面視で左右方向において、小指側が親指側よりも指先側に向けて傾斜した状態で設けられている。
<舌片>
上記舌片9は、手袋本体3の裾部35に固着されている。上記舌片9は、手袋本体3において被覆層7が積層されている箇所に縫製によって固着されている。舌片9は、被覆層7のうち外層7bが積層されていない内層7aのみの一層部分に固着されている。
舌片9は、可撓性を有し、略方形状に形成されている。舌片9は、上記切り欠き5の親指側の端縁に沿って固着されている。舌片9は、切り欠き5の端縁5aに対して略垂直方向に突出するように手袋本体3に固着されている。
舌片9は、上記規制部11に着脱可能な着脱部9aを有している。この着脱部9aは、規制部11である上記面ファスナーと着脱可能な他の面ファスナーから構成されている。この他の面ファスナーは、規制状態において規制部11と対向する面に設けられ、舌片9の略全面に設けられている。着脱部9aは、規制部11と略同形状に形成されている。
舌片9は、着脱部9a(他の面ファスナー)の裏面(着用状態において規制部11に対向しない面)に積層される可撓性の裏地層9bをさらに有している。この裏地層9bは、特に限定されないが、例えば生地(例えば織物又は編物)、樹脂層、又はゴム層から構成することができ、また複数種類の層の積層体であっても良い。例えば、裏地層9bが、上記面ファスナーの裏面に積層されるウレタン層(ゴム層)と、ウレタン層の裏面に積層される布とからなる積層構造体であってもよい。
上記舌片9が解放される方向の舌片9の曲げ応力は、3.0N以下が好ましい。この曲げ応力が3.0Nを超えると、舌片9の着脱(規制からの解放)がしにくくなるおそれがある。また、舌片9が規制される方向の舌片9の曲げ応力は、2.0N以下が好ましい。この曲げ応力が2.0Nを超えると、舌片9を規制しにくくなり、着用時に舌片9が手に沿わず、フィット感が低下するおそれがある。なお、曲げ応力については、舌片9の試験片(幅30mm、長さ70mm)についてJIS-K-7171(2008)に準拠して3点曲げ試験(試験速度:5mm/min,支点間距離:20mm,圧子の直径:4.5mm,変位:試験片接触してから10mm)によって測定される。舌片9が解放される方向の舌片9の曲げ応力、及び、舌片9が規制される方向の舌片9の曲げ応力の下限は、特に限定されず、例えば0.1Nである。
<舌片の固着部位と規制部による被規制部位との関係>
当該手袋1にあっては、上述のように、舌片9が規制部11によって規制された状態において、舌片9の上記一端(固着部位の中心)よりも上記自由端(被規制部位の中心)が指先側に位置するよう設けられている。具体的には、舌片9の固着部位は、正面視の左右方向において、上記規制部11よりも親指側であり、正面視の上下方向において、上記規制部11よりも裾部35側である。舌片9の固着部位は、正面視の上下方向において、親指の中手指節間関節と橈骨茎状突起の間に位置することが好ましい。また、舌片9の固着部位と規制部11による被規制部位とは、当該手袋1を手に着用し、規制部11により舌片9を規制した状態において、図4のように切り欠き5を閉塞するとともに、舌片9の固着部位と被規制部位とを結ぶ方向に舌片9に引張力が働くように配されている。これにより、舌片9を規制部11に規制した状態において、当該手袋1には舌片9の長手方向(正面視の左右方向に対して、小指側に向かうにつれて指先側に向けて傾斜した方向)に締め付けるような力が作用する。これにより、当該手袋1のフィット感を向上させることができる。舌片9の固着部位の中心と規制部11による舌片9の被規制部位の中心とを結ぶ線の延長線が、小指の中手骨上(中手骨に対応する手袋部位)を通ることが好ましい。この方向に締め付けることによって、特に親指、人差指及び小指のフィット感を向上させることができる。
また、当該手袋1の100%伸長時の張力(以下、単に100%張力ということがある)は、特に限定されない。しかし、上述のように規制部11によって規制される舌片9と対向する掌側の部分(対向部分という)の当該手袋1の100%張力は、40N/cm以下が好ましく、20N/cm以下がより好ましく、12N/cm以下がより好ましい。上記対向部分の100%張力が上記上限以下であることによって、手の甲側で舌片9を引っ張った際に手袋1の掌側の部分が伸び、掌面にしわが形成されることなく、舌片を規制させることができる。また、上記対向部分の100%張力が上記上限以下であることによって、手の甲側で舌片9を引っ張った際に手袋1の掌側の部分が伸び、その状態で舌片9を規制部11に規制させることができ、この際の張力が少ない方が、容易かつ確実に上記対向部分の手袋1を伸ばすことができ、フィット感を向上させることができる。なお、100%張力は、幅10mmで長さ70mmの試験片をチャック間距離40mmにおいて引張速度100mm/minで長さ方向に引っ張ることで測定することができる。
加えて、手袋本体3をシームレスにすることによって、手袋着用時の作業において、手を握る動作や手を招く動作等による手の甲側の伸張を掌側の部分の伸びで緩和することができるため、窮屈感がなくフィット感を向上させることができる。
<手袋の製造方法>
上記実施形態の手袋の製造方法について説明するが、本発明の手袋の製造方法は、これに限定されるものではない。
当該手袋の製造方法は、
S1.手袋本体を用意する工程、
S2.手袋本体に被覆層を形成する工程、
S3.被覆層の形成された手袋本体に切り欠きを形成する工程、
S4.被覆層の形成された手袋本体に規制部を固着する工程、
S5.被覆層を形成された手袋本体に舌片を固着する工程、及び
S6.開口及び切り欠きの端縁にパイピング加工を施す工程
を有している(図6参照)。
(S1.手袋本体用意工程)
手袋本体用意工程S1では、繊維を手袋状に編成することで手袋本体を作製する。なお、作製された手袋本体を購入等の方法で別途用意することも可能である。
(S2.被覆層形成工程)
被覆層形成工程S2では、手袋本体用意工程で用意された手袋本体の外表面に内層を形成する工程S21と、内層の外表面に外層を形成する工程S22とを有している。
内層形成工程S21にあっては、手型に被せた手袋本体の少なくとも一部の外表面に、内層形成用の樹脂又はゴムを含む第1塗布液を塗布する。前記手型は、セラミック製または金属製などの各種公知の手型である。第1塗布液は、樹脂又はゴムを含む液である。樹脂又はゴムとしては、前述の各種公知の樹脂又はゴムが挙げられる。これらの各種公知の樹脂又はゴムとしては、目的に応じて好適なものを使用できる。例えば、内層の強度の向上や加工の容易性を目的とする場合、天然ゴムやニトリルブタジエンゴムなどのラテックスを使用することが好ましい。この場合、第1塗布液は、固形分の比率が20質量%以上60質量%以下となるように調製される。固形分の比率は、水などを用いて調製される。第1塗布液は、コロイド硫黄を含んでいてもよい。第1塗布液の樹脂又はゴムとしてラテックスを使用する場合、前記コロイド硫黄は、ラテックス固形分100質量部に対して、0.1質量部以上2.0質量部以下含まれることが好ましい。また、第1塗布液は、加硫促進剤を含んでいてもよい。前記加硫促進剤としては、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、テトラメチルチウラムモノスルフィドなどが挙げられる。第1塗布液の樹脂又はゴムとしてラテックスを使用する場合、前記加硫促進剤は、ラテックス固形分100質量部に対して、0.1質量部以上2.0質量部以下含まれることが好ましい。また、第1塗布液は、酸化亜鉛を含んでいてもよい。第1塗布液としてラテックスを使用する場合、前記酸化亜鉛は、ラテックス固形分100質量部に対して、0.1質量部以上2.0質量部以下含まれることが好ましい。また、第1塗布液は増粘剤を含んでいてもよい。増粘剤としては、セルロース系増粘剤、アクリルポリマー、シリカ系増粘剤などが挙げられる。増粘剤の含有量は、目的とする粘度に応じて適宜調整される。第1塗布液の粘度は、B型粘度計(例えば、東機産業社製TVB-10)を用いてV6の条件(回転数:6rpm,温度:25℃)で測定した場合に、1000mPa・s以上4000mPa・s以下であることが好ましい。
第1塗布液を塗布する方法としては、シャワー塗布や浸漬塗布などの各種公知の塗布法を採用できるが、塗布液を安定して均一に塗布し易くする観点から、浸漬塗布を採用することが好ましい。浸漬塗布は、予め浴槽に溜めておいた第1塗布液中に、内層を形成すべき手袋本体3の外表面を所定時間浸漬させた後、第1塗布液から手袋本体を引き上げることにより行うことができる。
手袋本体の繊維間の空隙の深部まで第1塗布液が浸透することを抑制する観点から、第1塗布液を塗布すべき手袋本体の外表面に各種の浸透抑制処理を施しておくことが好ましい。浸透抑制処理としては、凝固剤塗布、撥水処理、撥油処理などが挙げられる。凝固剤塗布に用いられる凝固剤としては、硝酸カルシウムや塩化亜鉛などの多価陽イオンの塩、酢酸、クエン酸などの有機酸が挙げられ、凝固剤の溶媒としては、水やメタノールなどが挙げられる。撥水処理に用いられる撥水剤としては、シリコーン系処理剤、フッ素系処理剤などが挙げられ、撥油処理に用いられる撥油剤としては、フッ素系処理剤が挙げられる。上記浸透抑制処理は、単独で行われてもよいし、組み合わせて行われてもよい。上記浸透抑制処理の効果を向上させるために、第1塗布液の粘度を、B型粘度計を用いてV6の条件で測定した場合に、2000mPa・s以上に高めておくことが好ましい。
第1塗布液が塗布された手袋本体は、オーブンなどの加熱器で乾燥されて、手袋本体の外面に、手袋本体に少なくとも一部が含浸した内層が形成される。
外層形成工程S22にあっては、外表面に内層が形成された手袋本体の少なくとも一部の外表面(内層の外表面)に、外層形成用の樹脂又はゴムを含む第2塗布液を塗布する。第2塗布液に含まれる樹脂又はゴムとしては、先述の各種公知の樹脂又はゴムが挙げられる。これらの各種公知の樹脂又はゴムとしては、目的に応じて好適なものを使用できる。例えば、外層の強度の向上や加工の容易性を目的とする場合、天然ゴムやニトリルブタジエンゴムなどのラテックスを使用することが好ましい。この場合、第2塗布液は、固形分の比率が20質量%以上60質量%以下となるように調製される。固形分の比率は水などを用いて調製される。また、第2塗布液は、第1塗布液で例示したのと同様の各種の配合剤を、第1塗布液で例示したのと同様の割合で含んでいてもよい。第2塗布液の粘度は、B型粘度計を用いてV6の条件で測定した場合に、500mPa・s以上4000mPa・s以下であることが好ましい。
第2塗布液は、手袋本体の掌側および手の甲側において、内層の少なくとも一部の外表面を覆うように、第1塗布液の場合と同様な方法で塗布される。第2塗布液を安定して均一に塗布し易くする観点から、塗布法としては、第1塗布液の場合と同様に、浸漬塗布を採用することが好ましい。
第2塗布液に含まれる樹脂又はゴムが第1塗布液に含まれる樹脂又はゴムと異なる場合、第2塗布液を塗布すべき内層の外表面に、接着層を設けることが好ましい。該接着層は、アクリル系またはウレタン系などの各種公知の接着剤をシャワー塗布、スプレー塗布、浸漬塗布などで塗布することにより形成できる。前記接着剤は、塗布後に乾燥されてもよい。また、外層に、各種公知の方法で滑り止めのための模様を形成することもできる。例えば、塗布後の第2塗布液の表面に水潮解性粒子を所定時間接触させた後、該水潮解性粒子を洗浄除去して滑り止め模様を形成してもよいし、塗布後の第2塗布液の表面を所定の状態まで乾燥させた後に、乾燥後の第2塗布液の表面を有機溶剤に浸漬させて膨潤模様(膨潤作用の結果生じる模様)を形成してもよい。滑り止め模様を形成することが容易である点で、有機溶剤に浸漬させる方法が好ましい。
第2塗布液が塗布された手袋本体は、オーブンなどの加熱器で乾燥されて、内層の少なくとも一部の外表面に外層が形成される。なお、凝固剤などの薬剤を使用した場合は、余剰の薬剤を除去するために、外層が形成された手袋本体を水などで洗浄してもよい。
(S3.切り欠き形成工程)
切り欠き形成工程S3は、上記被覆層形成工程S2によって被覆層が形成された手袋本体の掌面よりも手の甲側かつ中指よりも親指側において、開口から指先側に向って切り欠きを形成する工程である。
(S4.規制部固着工程)
規制部固着工程S4は、上記切り欠き形成工程S3によって切り欠きが形成された手袋本体の外表面に、規制部としての面ファスナーを縫製によって固着する工程である。なお、規制部固着工程S4は、上記切り欠き形成工程S3よりも先に行うことも可能である。
(S5.舌片固着工程)
舌片固着工程S5は、上記規制部固着工程S4によって規制部が固着された手袋本体の切り欠きの端縁に、舌片の一端を縫製によって固着する工程である。なお、舌片固着工程S5は、上記規制部固着工程S4よりも先に行うことも可能である。また、舌片固着工程S5は、上記切り欠き形成工程S3よりも先に行うことも可能であるが、舌片を切り欠きの端縁に沿って容易かつ確実に固着するためには、切り欠き形成工程S3後に舌片固着工程S5を行うことが好ましい。
(S6.パイピング工程)
パイピング工程S6は、上記舌片固着工程S5によって舌片が固着された手袋本体の開口及び切り欠きの各端縁にパイピング加工を施す工程である。なお、このパイピング工程S6において舌片の端縁にパイピング加工を施すこともでき、また、舌片固着工程S5前に舌片の端縁にパイピング加工を施しておくことも可能である。また、パイピング工程S6は、上記規制部固着工程S4及び上記舌片固着工程S5よりも先に行うことも可能である。ただし、舌片を切り欠きの端縁に沿って容易かつ確実に固着するとともに容易かつ確実にパイピング加工を施すためには、舌片固着工程S5後にパイピング工程S6を行うことが好ましい。
<利点>
当該手袋1にあっては、舌片9の自由状態で、切り欠き5の存在によって開口3aを拡げることができるため、容易かつ確実に手を挿入脱することができる。また、当該手袋1は、手を挿入した後に、舌片9の規制状態とすることで、上記開口3aの拡がりを抑制した状態で、手に着用できる。当該手袋1は、上記舌片9の一端が、切り欠き5よりも親指側において手袋本体3に固着され、また、舌片9の自由端が一端よりも指先側に位置するよう規制部11によって規制できるため、この規制状態において、手に対する手袋の実際の着用位置が好適な位置からズレにくい。つまり、手の甲側において、手袋本体3の親指側かつ開口側の部分と小指側かつ指先側の部分とを舌片9によって締め付けるようにして当該手袋1を着用することで、親指、人差し指及び中指の各部分が手指に対して位置ズレしにくい的確にフィットした着用状態を得ることができる。
[その他の実施形態]
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、上記態様の他、種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。
上記実施形態では、手袋本体に内層及び外層を有する被覆層をコーティングしたコーティング手袋について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、被覆層は必須の構成要件ではない。また、当該手袋が、手袋本体の外面のうち少なくとも掌領域に積層される樹脂製又はゴム製の被覆層をさらに備える場合にあっても、上記被覆層が、内層及び外層の二層を有するものに限定されない。ただし、被覆層が、少なくとも一部が手袋本体に含浸した状態で積層された内層と、この内層の外面の少なくとも一部に積層される外層とを有することで、例えば内層を耐水性を発揮する層とし、外層を耐摩耗性、滑り止め機能等を発揮する層とする等、種々の用途に応じた手袋を得ることができる。
また、上記実施形態では、舌片の規制部による規制を一対の面ファスナーで行うものであるが、本発明はこれに限定されず、種々の着脱手段を用いることができる。例えば、図7及び図8に示すように、規制部111として、Dカンのような環状部材を手袋本体103に固着したものを採用することができる。この図7及び図8に示す手袋101にあっては、舌片109を環状部材に挿入し、舌片109の先端を一端側に折り返し、折り返しによって舌片109の対向する部分に一対の面ファスナーを設けておき、この一対の面ファスナーを係合することで舌片109の規制部111による規制状態を得ることができる。なお、図7及び図8に示す手袋101において、図1から図5に示す手袋1と同様の構成及び機能を有する構成については同一符号を用いている。
さらに、規制部として面ファスナーを採用する場合にあっても、上記実施形態のように一対の面ファスナーが同一形状であることを要しない。例えば、舌片の面ファスナーよりも規制部としての面ファスナーの面積が広いものであっても良い。
また、上記実施形態では、開口の端縁、切り欠きの端縁及び舌片の端縁にパイピング加工を施したものについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、舌片の端縁にパイピング加工を施しておくことで、舌片の着脱がしやすくなるが、規制部として面ファスナーを採用した場合にはパイピング加工された部分が規制部によって規制できなくなるため、舌片を規制する力が必要な場合には舌片にパイピング加工を施さない方が好ましい。
以上のように、本発明の手袋は、工場等における作業や、運搬作業や、農作業等に際して用いられる作業用手袋として好適に用いることができる。
1、101 手袋
3、103 手袋本体
3a 開口
5 切り欠き
5a 掌側の端縁
5b 手の甲側の端縁
7 被覆層
7a 内層
7b 外層
9、109 舌片
9a 着脱部
9b 裏地層
11、111 規制部
31 本体部
33a 第一指部(延設部)
33b 第二指部(延設部)
33c 第三指部(延設部)
33d 第四指部(延設部)
33e 第五指部(延設部)
35 裾部

Claims (3)

  1. 着用者の手を挿入脱することが可能な開口、及び掌面よりも手の甲側において上記開口から指先側に向って延びる切り欠きが形成されている、上記手を覆う手袋本体と、
    掌面よりも手の甲側かつ上記切り欠きよりも親指側において一端が上記手袋本体に固着されると共に、他端が自由端である舌片と、
    上記手袋本体に固着され、掌面よりも手の甲側かつ上記切り欠きよりも小指側において、上記舌片の上記自由端の移動を規制可能な規制部と
    を備え、
    上記手袋本体は繊維製かつシームレスであり、上記手袋本体の外面のうち少なくとも掌領域に積層される樹脂製又はゴム製の被覆層を備える作業用手袋であって、
    上記切り欠きの形成箇所が、中指及び人差し指の間よりも親指側であり、
    上記規制部が、上記舌片の上記一端よりも上記自由端が指先側に位置するよう規制できるよう設けられており、
    上記舌片の固着部位の中心と上記規制部による上記舌片の被規制部位の中心とを結ぶ線の延長線が、小指の中手骨上を通る手袋。
  2. 上記手袋本体の上記被覆層が積層されている箇所に、上記舌片の一端が縫製によって固着されている請求項1に記載の手袋。
  3. 上記規制部が、一の面ファスナーであり、
    上記舌片が、上記一の面ファスナーと着脱可能な他の面ファスナーからなる着脱部を有している請求項1又は請求項2に記載の手袋。
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