JP7429065B1 - スロットマシン - Google Patents
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Abstract
Description
ART機や、A+AT機では、ボーナスゲーム中を、相対的にAT移行期待度の高いチャンスゾーン(以下、CZという)や、AT期間の長期継続に係る権利の上乗せ期待度が高い上乗せ特化ゾーン等、遊技者にとって、指示機能に係る抽選仕様が相対的に有利な区間として用いるのが一般的である。また、上述した押し順小役が、ボーナスゲーム中にも頻繁に当選するように構成し、ARTまたはAT中のボーナスゲームでは指示機能を作動させ、これ以外の通常区間では指示機能を作動させないことで、ARTまたはAT中のボーナスと、通常区間のボーナスとで、獲得できるメダル枚数に差異を設けたものも知られている(特許文献1参照)。
本発明のスロットマシン(1)は、
入賞によりボーナスゲームが作動するボーナス役(BB1、BB2役)に当選するボーナス当選結果を含む複数種類の抽選結果から、1の抽選結果を導出する内部抽選処理を実行する内部抽選手段と、
前記内部抽選処理の結果が特定結果(押し順ベル1~6に当選)となった指示対象ゲームにおいて、最大の利益が得られる遊技方法を遊技者に指示する指示手段と、
前記指示手段の作動が不可能な非有利区間と、前記指示手段の作動が可能な有利区間の相互移行を制御する区間制御手段と、
前記ボーナスゲーム中に払い出されたメダル枚数が所定の終了枚数を超えたゲームにて、前記ボーナスゲームを終了させるボーナスゲーム終了手段と、
前記ボーナスゲーム中の内部抽選結果に基づき、前記指示手段の作動に係る第1抽選処理(特化上乗せ処理)を実行する指示機能関連抽選手段と、を備え、
前記ボーナスゲームの前記内部抽選処理の結果に前記特定結果(押し順ベル1~6に当選)を含み、
前記指示機能関連抽選手段は、前記ボーナスゲーム中に、
前記指示手段を作動させた指示作動ゲームにおいては、指示した遊技方法に従って遊技を行った場合に払い出されるメダル枚数、前記指示作動ゲーム以外のゲームでは、実際に払い出したメダル枚数を累積した累積値が、前記終了枚数を超えているか否かを判断し、否定判断したゲームでは前記指示抽選処理(特化上乗せ処理)を実行するが、肯定判断したゲームでは前記指示抽選処理(特化上乗せ処理)を実行しない、ことを特徴としている。
図1は、本発明の実施形態に係るスロットマシン1の斜視図である。
スロットマシン1は、前面が開放された箱型の本体2と、本体2の前面を開閉可能に設けられた前扉3とを備えている。
本体2内には、上下方向の中央部より少し上方の位置に、左リールR1、中リールR2、および右リールR3が左右に並べて配置されている。左リールR1、中リールR2、および右リールR3はそれぞれ、ドラム状のリール枠の周面にリール帯を巻着した構成を有しており、リール枠の中心で左右方向に延びる軸を中心に回転可能に設けられている。各リール帯には、20個の図柄が周方向に並べて配列されている。
表示部5は、左リールR1、中リールR2、および右リールR3と対向する位置に設けられている。表示部5の中央部には、左リールR1、中リールR2、および右リールR3の周面の一部を視認可能にするためのリール窓8が設けられている。左リールR1、中リールR2、および右リールR3の回転中は、リール窓8内に、左リールR1、中リールR2、および右リールR3の図柄が次々に現れる(図柄の変動表示)。左リールR1、中リールR2、および右リールR3が停止すると、リール窓8内に、左リールR1、中リールR2、および右リールR3のそれぞれ3個の図柄、合計9個の図柄が表示される(図柄の停止表示)。
兼用表示器23aは、ドット付きの2桁の7セグメント表示器で構成しており、兼用表示器23aの2桁の7セグメント部分は、クレジット数表示器CRと指示モニタNMとで兼用している。
左ストップボタン15L→右ストップボタン15R→中ストップボタン15Cの順で各ストップボタンを操作することを「左→右→中」という。
中ストップボタン15C→右ストップボタン15R→左ストップボタン15Lの順で各ストップボタンを操作することを「中→右→左」という。
中ストップボタン15C→左ストップボタン15L→右ストップボタン15Rの順で各ストップボタンを操作することを「中→左→右」という。
右ストップボタン15R→左ストップボタン15L→中ストップボタン15Cの順で各ストップボタンを操作することを「右→左→中」という。
右ストップボタン15R→中ストップボタン15C→左ストップボタン15Lの順で各ストップボタンを操作することを「右→中→左」という。
<3-1.遊技機の電気的構成(主制御装置)>
図3は、スロットマシン1の電気的構成を示すブロック図である。
図示は省略するが、入出力ポート104には、本体2内に設けられ、設定値の選択(変更)時に操作する設定変更スイッチ及び設定変更ボタンが接続されている。設定変更スイッチは、設定キーを差し込んで時計回りに回転させることでオンとなるキースイッチ、設定変更ボタンはプッシュボタンにより構成している。
演出サブ制御装置100bには、CPU200、ROM201、RAM202、信号入力回路203、駆動回路204および乱数生成回路205が備えられている。
図4は、左リールR1、中リールR2、および右リールR3の図柄の配列を示す図である。
中リールR2が停止すると、リール窓8内で上下に並ぶ図柄停止位置PC1,PC2,PC3にそれぞれ1個の図柄が停止する。
右リールR3が停止すると、リール窓8内で上下に並ぶ図柄停止位置PR1,PR2,PR3にそれぞれ1個の図柄が停止する。
スロットマシン1は、中段ラインL1を入賞ラインNLとするいわゆる1ライン機である。
図6は、スロットマシン1の主制御装置100aにより実行されるゲーム処理の流れを示すフローチャートである。
<5-1-1.メダル受付処理>
スロットマシン1は、メダル投入口10へのメダルの投入、MAXベットボタン11の操作、または再遊技役の入賞に応じて、ベット数を設定する(S101)。
スロットマシン1は、3枚のメダルがベットされている状態でスタートレバー14の操作を受け付けた場合にゲームを開始させる(S102)。具体的には、ベット数が規定数に設定された状態でスタートレバー14が操作されると、CPU101は、後述する内部抽選処理以降のゲーム処理を実行する。一方で、ベット数が規定数に満たない状態でスタートレバー14が操作された場合には、CPU101は、内部抽選処理以降のゲーム処理を実行しない。
スロットマシン1は、ゲームの開始にともない、乱数生成回路105から乱数値を取得し、該乱数値に基づき、ゲームの結果を導出するための情報を抽選により決定する内部抽選処理を実行する(S103)。内部抽選処理の詳細については後述する。
スロットマシン1は、内部抽選処理の実行後に、各リールR1~R3上に配置された図柄を変動表示させるために左リールR1、中リールR2、および右リールR3のそれぞれを回転させる(S104)。具体的には、CPU101は、内部抽選処理の実行後にステッピングモータ51L,51C,51Rのそれぞれに対して継続的にパルスを供給することで、左リールR1、中リールR2、および右リールR3のそれぞれを回転させる。なお、前のゲームでの左リールR1、中リールR2、および右リールR3の回転の開始から4.1秒間が経過するまでは、次のゲームでの左リールR1、中リールR2、および右リールR3の回転が開始されない。これにより、1ゲームにかかる時間が4.1秒間以上に保たれる。
スロットマシン1は、左リールR1、中リールR2、および右リールR3の回転中にストップボタン15L,15C,15Rが操作されると左リールR1、中リールR2、および右リールR3の回転動作を停止させる(S105)。左リールR1、中リールR2、および右リールR3の回転中に左ストップボタン15L、中ストップボタン15C、または右ストップボタン15Rが操作されると、CPU101は、操作されたストップボタンに対応するリール(左ストップボタン15Lに対応する左リールR1、中ストップボタン15Cに対応する中リールR2、および右ストップボタン15Rに対応する右リールR3)が固定されたステッピングモータ(左リールR1に対応するステッピングモータ51L,中リールR2に対応するステッピングモータ51C,右リールR3に対応するステッピングモータ51R)に所定のパルスを供給することで、対応するリールR1~R3の回転動作を停止させる。
スロットマシン1は、左リールR1、中リールR2、および右リールR3の全てが停止した後に、入賞ラインNL上に停止表示された図柄組合せを判定する(S106)。左リールR1、中リールR2、および右リールR3の全てが停止した後に、CPU101は、入賞ラインNL上に停止表示された図柄組合せが、予め定められた所定の図柄組合せであるか否かを判定する。例えば、入賞ラインNL上に停止表示された図柄組合せが、役に対応する図柄組合せであるか否かを判定する。
スロットマシン1は、入賞ラインNL上に小役に対応する図柄組合せが停止表示されたと判定した場合には、メダルの払出処理を実行する(S107)。
スロットマシン1は、図柄判定処理の結果、遊技状態を移行させるべき状態移行条件が成立したと判定した場合には、遊技状態を移行させる。スロットマシン1の遊技状態については後述する。
以降、上述の各処理の詳細について説明する。
スロットマシン1における内部抽選処理の詳細について説明する。内部抽選処理は、予め定められた複数の役(条件装置ともいう)から、入賞を許容する役を抽選により決定するための処理である。
ボーナス役は、当選したゲームで入賞を取り零したとしても、次ゲーム以降、入賞するまで当選状態が持ち越されるとともに、入賞した場合には、次ゲームからボーナスゲームが開始される役である。
これに対し、リプレイ役及び小役は、当選したゲームで入賞を取り零したとしても、当選状態が持ち越されることはない役である。リプレイ役は、入賞に応じて、ベット不要で次ゲームの実行が可能となる役、小役は、入賞に応じてメダルが払い出される役である。
BB1の入賞図柄組み合わせは、中段ラインL1に白7図柄揃いに設定しており、BB1の入賞図柄組み合わせが成立すると、次ゲームからBB1ビッグボーナスゲームが開始される。BB1ビッグボーナスゲームは、223枚を超えるメダル払出により終了する。
BB2の入賞図柄組み合わせは、中段ラインL1に黒7図柄揃い、またはボム図柄揃いに設定しており、BB2の入賞図柄組み合わせが入賞すると、次ゲームからBB2ビッグボーナスゲームが開始される。BB2ビッグボーナスゲームは、215枚を超えるメダル払出により終了する。
RB1の入賞図柄組み合わせは、中段ラインL1に左から順に、ボム・白7・ブランク図柄が並ぶ組み合わせに設定しており、RB1の入賞図柄組み合わせが成立すると、次ゲームからRB1レギュラーボーナスゲームが開始される。
RB2の入賞図柄組み合わせは、中段ラインL1に左から順に、黒7・黒7・ブランク図柄が並ぶ組み合わせに設定しており、RB2の入賞図柄組み合わせが成立すると、次ゲームからRB2レギュラーボーナスゲームが開始される。
RB1レギュラーボーナスゲーム及びRB2レギュラーボーナスゲームともに、8回の入賞及び12ゲームの何れか早い方で終了する。
SBの入賞図柄組み合わせは、中段ラインL1に左から順に、黒7・白7・ブランク図柄が並ぶ組み合わせに設定しており、SBの入賞図柄組み合わせが成立すると、次の1ゲーム、SBゲームが実行される。
RPに当選したゲームでは、左ストップボタン15L、中ストップボタン15C、および右ストップボタン15Rの操作タイミング及び操作順にかかわらず、中段ラインL1にリプレイ図柄が揃う。
確定RPに当選したゲームでは、L1~L5の何れかのライン上に、スイカ図柄が2つ並ぶものの、もう1つのスイカ図柄が当該ラインから外れたリール窓8内に停止する、所謂スイカテンパイはずれの特徴的な出目が表示される。
RP1~6の正解操作順は順に、「左→中→右」、「左→右→中」、「中→右→左」、「中→左→右」、「右→左→中」、「右→中→左」に設定している。
強スイカに当選したゲームでは、左ストップボタン15L、中ストップボタン15C、および右ストップボタン15Rの操作タイミング及び操作順によって、下段ラインL3にスイカ図柄が揃い、3枚の配当が得られるか、取り零す。
弱チェリーに当選したゲームでは、左ストップボタン15L、中ストップボタン15C、および右ストップボタン15Rの操作タイミング及び操作順によって、図4のPL1、PC1、PR3にそれぞれチェリー図柄が停止し、2枚の配当が得られるか、取り零す。
強チェリーに当選したゲームでは、左ストップボタン15L、中ストップボタン15C、および右ストップボタン15Rの操作タイミング及び操作順によって、中段ラインL1及び右下がりラインL4の何れかにチェリー図柄が揃い、10枚の配当が得られるか、取り零す。
1枚役Bに当選したゲームでは、左ストップボタン15L、中ストップボタン15C、および右ストップボタン15Rの操作タイミング及び操作順によって、配当が1枚の小役が入賞するか、取り零す。
図8において左側の破線の四角形で囲まれた2つのRT状態、即ち、通常中RT0及びSB中RT1はともに、ビッグボーナス役BB1、BB2に未当選のRT状態である。ビッグボーナス役BB1、BB2に未当選のRT状態を、以下、ボーナス非内部状態ともいう。SB中RT1は上述したSBゲーム中のRT状態で、SBゲーム終了後は通常中RT0へ戻る。
同様に、BB1/BB2内部中RT2にて、BB2役が入賞すると、BB2ビッグボーナスゲームが開始され、BB2一般中RT4へ移行する。BB2一般中RT4にてRB2役に当選すると、RB2内部中RT6へ移行し、RB2役の入賞により作動するRB2レギュラーボーナスゲーム中はRB1/RB2RT7へ移行し、RB2レギュラーボーナスゲーム終了後は、BB2一般中RT4へ戻る。
次に、スロットマシン1でのゲームの詳細について説明する。
スロットマシン1は、押し順ベル1~6の何れかに当選したゲームで、正解操作順を指示する指示機能を搭載している。指示機能が作動すると、押し順ベル1~6の何れかに当選したゲームで、主制御装置100aから演出サブ制御装置100bに対して、正解操作順を指示するコマンドが送信されるとともに、指示モニタNMに正解操作順に対応する識別情報が表示される。演出サブ制御装置100bは、主制御装置100aからの指示コマンドに従って、液晶表示器30への表示や、スピーカ31、31からの音声出力により、前記正解操作順を遊技者に報知する。以降、主制御装置100aが指示モニタNMに識別情報の表示を行って、演出サブ制御装置100bに対し指示コマンドを送信したことを、指示機能の作動という。
当該指示機能に係る遊技区間は、指示機能が作動不可能な非有利区間と、指示機能が作動可能な有利区間とに大別される。
非有利区間中においては、内部抽選処理の結果に応じて有利区間移行抽選を実行し、該有利区間移行抽選に当選すると有利区間に移行する。
スロットマシン1は、有利区間に係るリミッタ機能を搭載している。具体的にリミッタ機能は、有利区間中の実行ゲーム数が4000ゲームに至った場合、または有利区間中の差枚数(有利区間中に獲得したメダル枚数と投入したメダル枚数との差分)が2400枚を超えた場合に、強制的に有利区間を終了して非有利区間に転落させるものである。このため、有利区間中には毎ゲーム、実行ゲーム数及び差枚数をカウントする処理を実行するとともに、両カウント値が4000ゲーム/2400枚に至ったか否かを判断する処理を行っている。具体的に、差枚数をカウントする処理では、有利区間中の毎ゲーム、現時の差枚数カウンタに、当該ゲームでの払出枚数を加算する(再遊技が入賞した場合は払出枚数としてゲーム実行のために投入されたメダル枚数(投入枚数)を加算する)とともに、当該ゲームでの投入枚数を減算する。
なお、以降、有利区間中の処理についてフローチャートを用いて説明するが、各フローチャートでは、実行ゲーム数及び差枚数をカウントする処理や、両カウント値が4000ゲーム/2400枚に至ったか否かを判断する処理、即ちリミッタ作動判断処理については、基本的に記載を省略する。
先ず、スロットマシン1の非有利区間中の処理の流れについて、図10を参照して説明する。
一方、ボーナス非内部中のRT状態であるRT0及びRT1と、RB1内部中RT5及びRB2内部中RT6では、内部抽選処理にて当選した抽選区分に基づき、当選か否かを決定しており、図11中の〇は当選、×はハズレを示している。図9及び図11を参照すればわかるように、RT0、RT1、RT5及びRT6の何れかに滞在していれば、非有利区間から有利区間への移行は容易に行われることがわかる。
次に、スロットマシン1の有利区間中の処理の流れについて説明する。先ず、有利区間開始処理について説明する。
図12は、スロットマシン1の有利区間開始処理の流れを示すフローチャートである。
有利区間開始処理は、有利区間移行抽選に当選したゲームで実行され、有利区間開始処理では先ず、ステップS1201にて、各種カウンタ初期化処理を行う。具体的には、上述した実行ゲーム数及び差枚数等のカウンタの初期化処理を行う。
次のステップS1202では、有利区間中の指示機能に関する遊技制御に係る状態(以下、有利区間状態という)を表す状態フラグにゼロをセットする。
次のステップS1203では、ボーナス作動中か否かを判断し、イエスと判断した場合には、ステップS1204にて状態フラグに1をセットして、ステップS1205へ移行する一方、ノーと判断した場合には、ステップS1204をスキップしてステップS1205へ移行する。ステップS1205では、有利区間中処理を実行して、リターンする。
次に、上述の有利区間状態について、図13及び図14を参照して説明する。
スロットマシン1には、通常状態と、バトルボーナス状態と、通常AT状態と、上位AT状態の4種類の有利区間状態を搭載している。
通常状態は、指示機能を作動させない状態で、通常状態を示す状態フラグは、ゼロに設定している。有利区間開始処理のステップS1202にて、状態フラグにゼロがセットしていることからわかるように、有利区間開始時の有利区間状態はデフォルトで通常状態としている。
一方で、利区間開始処理のステップS1203~S1204にて、非有利区間から有利区間へ移行したゲームでボーナス作動中であった場合に限り、状態フラグに1をセットしている。図13に示す通り、状態フラグ=1に対応するのが、バトルボーナス状態である。バトルボーナス状態は、通常状態に比べて、後述する通常AT状態への移行期待度が高く、具体的に、バトルボーナス状態中の通常AT状態への移行期待度は、約80%に設定している。
上位AT状態は、ボーナス作動中以外での内部抽選の結果、押し順ベル1~6の何れかに当選したゲームで、100%の確率で指示機能を作動させることで、ボーナス作動中以外の純増を約2.5枚/ゲームにした状態で、上位AT状態を示す状態フラグは、3に設定している。また、通常AT状態とは終了条件が異なり、上位AT状態は、ボーナス作動により終了としている。
非有利区間中に、有利区間移行抽選に当選すると有利区間へ移行し、ボーナス非作動中の場合は通常状態、ボーナス作動中の場合はバトルボーナス状態とされる。通常状態及びバトルボーナス状態中に、通常AT状態の実行権であるATストックを獲得すると、通常AT状態へ移行する。通常AT状態にて移行条件を充足すると上位AT状態へ移行する。そして有利区間の終了後は、非有利区間へ移行する。
以下、4種類の各有利区間状態中の遊技制御について、詳細に説明する。
先ず、バトルボーナス中処理について説明する。図15は、スロットマシン1のバトルボーナスの流れを示す図である。
バトルボーナスは、序盤20ゲームのバトル区間と、バトル区間のバトルにて勝利した場合に移行する中盤の準備区間と、準備区間終了後に移行するストック獲得特化区間とで構成している。
バトル区間は、20ゲーム間に亘ってポイントを蓄積する区間で、該バトル区間のバトルに勝利すると準備区間へ移行する。準備区間は、作動中のボーナスゲーム終了までのメダル獲得残枚数が63枚以下となるまで継続し、63枚以下となってからボーナスゲーム終了まではストック獲得特化区間へ移行する。
一方、バトル区間のバトルにて敗北した場合には、ボーナスゲーム終了まで通常ボーナス処理を実行する。通常ボーナス処理については後述する。
そして、ボーナスゲーム終了時に、ATストックを保有しているか否かを判断し、保有している場合はATストックを1つ消費して通常AT状態へ移行する一方、未保有の場合は通常状態へ移行する。
図16は、スロットマシン1のバトル区間処理の流れを示すフローチャートである。
バトル区間処理では、先ずステップS1601にてポイント初期値抽選処理を実行して、ポイント初期値を決定し、次のステップS1602にてバトル区間G数にゼロ、ポイント数に、ステップS1601のポイント初期値抽選処理にて決定したポイント初期値をセットする。図17にポイント初期値抽選処理の内容を示す。ポイント初期値は、33.6%の振分確率でゼロ、66.4%の振分確率で100に決定している。
次のステップS1603では、内部抽選処理を実行し、次のステップS1604にて、加算ポイント抽選処理を実行する。図18に加算ポイント抽選処理の内容を示す。加算ポイント抽選処理では、内部抽選結果に応じて加算ポイント数を抽選している。具体的に加算ポイントは、内部抽選の結果、RP1~RP6の何れかに当選したゲームでは、16/256の振分確率で100ポイント。弱スイカ、強スイカ、弱チェリー及び共通ベルの何れかに当選したゲームでは、128/256の振分確率で50ポイント、128/256の振分確率で100ポイント、強チェリーに当選したゲームでは100ポイント、これ以外の場合はゼロポイントとしている。
図19は、スロットマシン1のストック獲得特化区間中の処理の流れを示すフローチャートである。
ストック獲得特化区間中処理では、先ずステップS1901にて、Aに作動中のボーナスゲーム終了までのメダル獲得残枚数、特化区間中フラグに1をそれぞれセットする。上述の通り、準備区間からストック獲得特化区間への移行条件が、作動中のボーナスゲーム終了までのメダル獲得残枚数が63枚以下となったことであるので、ここではAに、63を超えない60前後の値がセットされる。
次のステップS1902では、内部抽選処理を実行し、次のステップS1903にて、内部抽選処理の結果、押し順ベル1~6の何れかに当選したか否かを判断する。ステップS1903にてイエスと判断した場合には、ステップS1904にて指示機能を作動させることにより正解操作順を指示してステップS1905へ移行する一方、ノーと判断した場合には、ステップS1904をスキップしてステップS1905へ移行する。
次のステップ1905では、特化区間中フラグが1か否かを判断し、イエスと判断した場合にはステップS1906にて特化上乗せ処理を実行する一方、ノーと判断した場合にはステップS1907にて通常上乗せ処理を実行してステップS1908へ移行する。
内部抽選の結果、RP1~R6の何れかに当選したゲーム、即ち押し順リプレイに当選したゲームでは、特化上乗せ処理では、押し順当てゲームを実行し、3つのストップボタン15L、15C、15Rの操作順が正解操作順と合致し、チャンスリプレイが入賞した場合は、ATストックを1つ付与することとしているが、通常上乗せ処理ではなにもしない。
内部抽選の結果、弱スイカまたは強スイカに当選したゲームでは、特化上乗せ処理では85/256の確率、通常上乗せ処理では1/256の確率で、ATストックを1つ付与することとしている。
内部抽選の結果、弱チェリーに当選したゲームでは、特化上乗せ処理では36/256の確率、通常上乗せ処理では1/256の確率で、ATストックを1つ付与することとしている。
内部抽選の結果、強チェリーに当選したゲームでは、特化上乗せ処理では100%、通常上乗せ処理では42/256の確率で、ATストックを1つ付与することとしている。
以上、説明した通り、特化上乗せ処理では、通常上乗せ処理に比べて、ATストック獲得期待度が高いことがわかる。
次に、通常AT状態中処理について説明する。図21は、スロットマシン1の通常AT状態中の処理の流れを示すフローチャートである。
通常AT状態中処理では、先ずステップS2101にて残りG数に100をセットし、次のステップS2102では内部抽選処理を実行する。次のステップS2103では、内部抽選処理の結果、押し順ベル1~6の何れかに当選したか否かを判断し、イエスと判断した場合にはステップS2104にて指示機能作動抽選処理を実行する。指示機能作動抽選処理の当選確率は上述の通り66%に設定している。
次のステップS2105では、ステップS2104の指示機能作動抽選処理にて当選したか否かを判断し、イエスと判断した場合にはステップS2106にて正解操作順を指示してステップS2107に移行する。ステップS2103にてノーと判断した場合、及びステップS2105にてノーと判断した場合にもステップS2107へ移行する。
次のステップS2111では、現時の差枚数カウンタの値に基づき、リミッタの作動が近いか否かを判断し、イエスと判断した場合には、上位AT状態へ移行させるべく、ステップS2120にて上位AT状態中処理を呼び出してリターンする。なお、本スロットマシン1では、差枚数カウンタの値が2200以上の場合にリミッタの作動が近いと判断しているが、リミッタの作動が近いと判断する閾値についてはこれに限らず、リミッタが作動することとなる差枚数カウンタの値(実施例では2400枚)と遊技性とを考慮して、適宜設定すればよい。
次に、上位AT状態中処理について説明する。図22は、スロットマシン1の上位AT状態中の処理の流れを示すフローチャートである。
上位AT状態中処理では、先ずステップS2201にて内部抽選処理を実行し、次のステップS2202にて、内部抽選処理の結果、押し順ベル1~6の何れかに当選したか否かを判断し、イエスと判断した場合にはステップS2203にて正解操作順を指示してステップS2204に移行する。ステップS2202にてノーと判断した場合にはステップS2203をスキップしてステップS2204へ移行する。上述の通り、上位AT状態中は、押し順ベル1~6の何れかに当選したゲームで100%指示機能を作動させることで、通常AT状態に比べて高い純増を実現している。
以上2点の特徴的構成の具備により、上位AT状態へ移行させ、該上位AT状態をボーナス作動により終了させた場合には、非有利区間から有利区間への移行がボーナス作動中に行われ、ATストック獲得期待度が80%のバトルボーナス状態へ移行することになるので、この場合には、非有利区間を跨いだATの早期連荘が期待できる。一方で、通常AT状態は、ボーナス作動によっては終了せず、あくまでもATストックを消費し尽くしたことにより終了するので、ボーナス作動中に終了することはなく、その後の非有利区間から有利区間への移行がボーナス作動中に行われることも基本的にない。以上により、非有利区間を跨いだATの早期連荘が期待できる機会は、上位AT状態がボーナス作動時により終了した場合のみに限定できる。通常AT状態から上位AT状態への移行条件を充足することも容易ではないので、この仕様の搭載によって一方的にホールが不利益を被ることもない。
即ち、上位AT状態中には、指示機能作動ゲームにて、遊技者が意図的に、指示に反した順番でリール停止操作を行うことが想定され、この場合に、通常AT状態と同様に不一致処理を行った場合、遊技者にストレスを与える虞がある。これを防止すべく、スロットマシン1では、上位AT状態中には、指示機能作動ゲームにて指示通りの順番でリール停止操作が行われたか否かの判断自体を行わないこととし、上位AT状態では、通常AT状態では実行されていた不一致処理が実行されないように構成している。この結果、非有利区間を跨いだATの早期連荘が期待できる機会の喪失を回避すべく、指示機能作動ゲームにて、遊技者が意図的に指示に反した順番でリール停止操作を行ったとしても、遊技者に気付きを促す何らの処理も行われないので、遊技者は、ストレスなく、ボーナスの作動を待つことが出来る。
R1 左リール
R2 中リール
R3 右リール
14 スタートレバー
15L 左ストップボタン
15C 中ストップボタン
15R 右ストップボタン
100a 主制御装置
101 CPU
102 ROM
Claims (1)
- 入賞によりボーナスゲームが作動するボーナス役に当選するボーナス当選結果を含む複数種類の抽選結果から、1の抽選結果を導出する内部抽選処理を実行する内部抽選手段と、
前記内部抽選処理の結果が特定結果となった指示対象ゲームにおいて、最大の利益が得られる遊技方法を遊技者に指示する指示手段と、
前記指示手段の作動が不可能な非有利区間と、前記指示手段の作動が可能な有利区間の相互移行を制御する区間制御手段と、
前記ボーナスゲーム中に払い出されたメダル枚数が所定の終了枚数を超えたゲームにて、前記ボーナスゲームを終了させるボーナスゲーム終了手段と、
前記ボーナスゲーム中の内部抽選結果に基づき、前記指示手段の作動に係る指示抽選処理を実行する指示機能関連抽選手段と、を備えたスロットマシンにおいて、
前記ボーナスゲームの前記内部抽選処理の結果に前記特定結果を含み、
前記指示機能関連抽選手段は、前記ボーナスゲーム中に、
前記指示手段を作動させた指示作動ゲームにおける、指示した遊技方法に従って遊技を行った場合に払い出されるメダル枚数と、前記指示作動ゲーム以外のゲームにおける、実際に払い出したメダル枚数とを累積した累積値が、前記終了枚数を超えているか否かを判断し、否定判断したゲームでは前記指示抽選処理を実行するが、肯定判断したゲームでは前記指示抽選処理を実行しない、ことを特徴とするスロットマシン。
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