JP7428158B2 - バルブステムシール構造 - Google Patents

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本開示は、バルブステムシール構造に関し、より詳しくはバルブガイドとステムシールとを備えたバルブステムシール構造に関する。
ガソリンエンジンおよびディーゼルエンジンなどの内燃機関の吸気ポートおよび排気ポートには、それぞれ吸気バルブおよび排気バルブが配置される。給気バルブおよび排気バルブはバルブヘッドからエンジンの潤滑油室側に延びるバルブステムを有している。バルブステムは軸線方向に往復運動可能にバルブガイドに保持される。
バルブガイドの潤滑油室側にはステムシールが設けられる。ステムシールはバルブステムとバルブガイドとの間に流入する潤滑油の量を制御する。これによりバルブステムとバルブガイドを適切に潤滑することができる。また、ステムシールはバルブステムとバルブガイドの間隙を通過したポート内のガスが潤滑油室側に漏れることを防ぐ。
特許文献1(国際公開第2017/099045号)、特許文献2(特開2019-143684号公報)および特許文献3(実開昭60-3206号公報)には、バルブガイドとステムシールとを備えたバルブステムシール構造が開示されている。
国際公開第2017/099045号 特開2019-143684号公報 実開昭60-3206号公報
バルブガイドをシリンダーヘッドに組み付ける際の方向を判別するために、バルブガイドの潤滑油室側に切り欠きを設けたバルブガイドがある。切り欠きは筒状のバルブガイドの外周面を周回する溝として形成される。
切り欠きは、ステムシールをバルブガイドに固定する際にも用いられる場合がある。たとえば図4に示すように、ステムシール110に、バルブガイド150の切り欠き152に嵌合する固定リブ112を設ける。固定リブ112が切り欠き152に嵌合することで、ステムシール110がバルブガイド150から図4の上方に外れることを防止する。
多孔質焼結体で構成したバルブガイドが知られている。バルブガイドを多孔質焼結体で構成することで、微量の潤滑油をバルブガイドに含浸させることができる。バルブガイドに含まれる潤滑油により、バルブガイドとバルブステムとの間の潤滑がより良好なものとなる。
ここで、多孔質焼結体で構成したバルブガイドは、潤滑油を含浸することができる一方、多孔質焼結体の細孔を介してポート側のガスを通過させてしまうという問題がある。ポート側のガスが通過することを防ぐためにバルブガイドの外周面にはガス封止のための処理がなされている。このガス封止はたとえばバルブガイドの外周面に研削処理を行ない、外周面に露出した細孔を塞いでいる。ガス封止することによりバルブガイドの外周面からガスが流出することを防ぐことができる。
多孔質焼結体で構成したバルブガイドに切り欠きを設ける場合には、バルブガイドのガス封止の処理がなされたバルブガイドの外周面を切削することとなる。溝を切削により形成した場合には、溝の内壁面には細孔が露出してしまう。溝の内壁面に露出した細孔からのガスの流出を防ぐためには、この細孔を塞ぐ封孔処理がさらに必要となる。封孔処理としてはたとえば溝の内壁面にショットブラストを行なうことが考えられる。ショットブラストとは粒体を加工物に衝突させて加工物の表面を加工する処理である。
溝の内壁面にショットブラストなどの封孔処理を行なう場合には、新たな工程が追加されることとなり生産性が悪化する。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、切り欠きを設けた多孔質焼結体のバルブガイドを用いる場合でも、生産性を悪化させずに潤滑油室側にガスが流出することを防止することができる、バルブステムシール構造を提供することにある。
この開示に基づいたバルブステムシール構造は、バルブステムが内部を貫通し潤滑油室とポートとの間に配置されるバルブガイドと、上記バルブガイドの上記潤滑油室側に設けられたステムシールとを備えている。上記バルブガイドは筒状に形成され少なくとも外周面がガス封止された多孔質焼結体であり、上記バルブステムが貫通する長手方向に延びる貫通孔と、上記バルブガイドの外周面よりも窪んだ切り欠き部とを有し、上記切り欠き部は上記バルブガイドの長さ方向において上記潤滑油室側に設けられている。上記ステムシールは、筒状の本体部を有する補強部材と、上記補強部材と一体に設けられたゴム状弾性部材とを有している。上記ゴム状弾性部材は、上記切り欠き部よりも上記潤滑油室側に位置し上記バルブガイドの上記外周面に向かって上記補強部材の上記本体部の内周側に突出し、上記バルブガイドの上記外周面に接触する第1シール部と、上記切り欠き部よりも上記ポート側に位置し上記バルブガイドの上記外周面に向かって上記補強部材の上記本体部の内周側に突出し、上記バルブガイドの上記外周面に接触する第2シール部とを有している。
上記バルブステムシール構造において、上記補強部材は、上記本体部の上記ポート側端部に連続し、上記本体部から外周方向に向かって延在するスプリングシート部をさらに有している。
上記バルブステムシール構造において、上記ゴム状弾性部材は上記切り欠き部に嵌合する固定用突起部をさらに有している。
上記バルブステムシール構造において、上記切り欠き部の長さ方向の中心は、上記バルブガイドの長さ方向において上記第2シール部よりも上記第1シール部に近い。
上記バルブステムシール構造において、上記ゴム状弾性部材は、上記第2シール部よりも上記ポート側に位置し上記バルブガイドの上記外周面に向かって上記補強部材の上記本体部から突出し、上記バルブガイドの上記外周面に接触する第3シール部をさらに有している。上記第3シール部は、上記ステムシールの全長の上記ポート側から1/3の位置よりも上記潤滑油室側に位置している。
本開示に係るバルブステムシール構造によると、切り欠きを設けた多孔質焼結体のバルブガイドを用いる場合でも生産性を悪化させずに潤滑油室側にガスが流出することを防止することができるバルブステムシール構造を提供することができる。
実施の形態1におけるバルブステムシール構造を示す縦断面図である。 実施の形態1におけるバルブステムシール構造を示す、一部を拡大した縦断面図である。 実施の形態2におけるバルブステムシール構造を示す縦断面図である。 従来のバルブステムシール構造を示す縦断面図である。
以下、本開示に基づいた各実施の形態におけるバルブステムシール構造について、図を参照しながら説明する。なお、各実施の形態において、同一または相当箇所については同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。
(実施の形態1)
以下、本開示に係る実施の形態1について、図1および図2を参照して説明する。図1は、本実施の形態におけるバルブステムシール構造を示す縦断面図である。図2は、バルブステムシール構造を示す、一部を拡大した縦断面図である。
本開示に係るバルブステムシール構造が適用される内燃機関は、シリンダーヘッド90を備える。シリンダーヘッド90は、図示しないシリンダーの上方に配置されている。シリンダーの内部には図示しないピストンが往復運動可能に配置されている。シリンダーヘッド90には、図示しない吸気ポートと排気ポートが設けられている。吸気ポートと排気ポートには、それぞれ吸気バルブと排気バルブが設けられている。本開示に係るバルブステムシール構造は、吸気バルブのバルブステムと排気バルブのバルブステムの両方に適用することができる。
本実施の形態に係るバルブステムシール構造は、バルブステム60が内部を貫通し潤滑油室70とポート80との間に配置されるバルブガイド50と、バルブガイド50の潤滑油室70側に設けられたステムシール10とを備えている。
バルブガイド50は円筒状に形成されている。バルブガイド50は多孔質焼結体で構成されている。焼結体とは粉末状の金属を、金属の融点よりも低い温度で焼き固めた部材である。金属の融点よりも低い温度で焼き固めることで、焼結体の内部には相互に連続した細孔(空隙)が形成される。
本実施の形態のバルブガイド50においては、少なくとも外周面がガス封止されている。ガス封止はたとえば焼結体からなるバルブガイドの表面を研削することにより行なわれる。研削砥石によりバルブガイド50の表面を研削する際に、バルブガイド50の表面に露出する細孔を塞ぐことができる。
バルブガイド50はエンジンの潤滑油室70とポート80との間に配置される。バルブガイド50の外周面には、切り欠き52が設けられている。切り欠き52はバルブガイド50の長さ方向の潤滑油室70側に設けられている。切り欠き52はバルブガイド50の潤滑油室70側の端部の近傍に設けられている。
切り欠き52は本実施の形態ではバルブガイド50の外周を周回する溝である。切り欠き52が溝であると、バルブガイド50の長手方向を回転中心軸として回転させながら切削することで容易に切り欠き部52を形成することができる。切り欠き52は、断面が矩形の溝として形成されている。
切り欠き52を構成する溝の断面は、矩形以外の形状でもよい。溝の断面形状は、たとえば台形、三角形などでもよい。また、生産性は劣るが切り欠き52をバルブガイド50の外周面を周回する溝以外で構成することもできる。たとえば、バルブガイド50の外周面に断続的に設けられた窪みでもよい。
切り欠き52の内壁面には封孔処理は行なわない。したがって、バルブガイド50を製造する際に封孔処理のために工程が増加することはない。切り欠き部52には封孔処理はされていないので、切り欠き52の内壁面からポートのガスが流出する可能性がある。しかし、後述するステムシール10により、ガスが潤滑油室70側に流出することを防止することができる。
切り欠き52は潤滑油室70側に設けられている。バルブガイド50をシリンダーヘッド90に組み付ける際に切り欠き52を目印にすることができるので、組み付け方向を誤ることを防止することができる。バルブガイド50はシリンダーヘッド90に保持されている。バルブガイド50の下端はシリンダーヘッド90に設けられた孔に嵌合している。バルブガイド50の組み付け作業時は、バルブガイド50の切り欠き部52が設けられた端部側を保持して、反対側の端部をシリンダーヘッド90の孔に挿入する。
バルブガイド50の内部には貫通孔54が設けられている。貫通孔54は円筒状である。貫通孔54の内部にはバルブステム60が貫通する。バルブステム60は円柱状である。バルブステム60のポート80側の端部には、図示しないバルブヘッドが設けられている。バルブステム60は、バルブガイド50にバルブステム60の軸線方向に往復運動可能に保持されている。バルブガイド50の貫通孔54の内周面とバルブステム60の外周面とは互いに摺動する。
バルブガイド50が多孔質焼結体で形成されているので、バルブガイド50には潤滑油室70に貯留された潤滑油が含浸される。この潤滑油により相互に摺動するバルブガイド50とバルブステム60との潤滑を好適に行なうことができる。
バルブガイド50の潤滑油室70側にはステムシール10が設けられている。ステムシール10はバルブステム60とバルブガイドと50の間に流入する潤滑油の量を制御する。これによりバルブステム60とバルブガイド50を適切に潤滑することができる。また、ステムシール10はバルブステム60とバルブガイド50との間からポート80内のガスが潤滑油室70側に漏れることを防ぐ。
ステムシール10は、筒状の本体部22を有する補強部材20と、補強部材20と一体に設けられたゴム状弾性部材30とを有している。ゴム状弾性部材30は、加硫成形により補強部材20と一体に構成されている。
補強部材20は、筒状の本体部22のポート80側端部から外周方向に向かって延在するスプリングシート部24を有している。ステムシール10の外側にはコイルスプリング65が設けられている。コイルスプリング65は、バルブステム60およびバルブヘッドからなるバルブを、ポート80から潤滑油室70に向かう方向に付勢している。
コイルスプリング65のシリンダーヘッド90側の端部は、反力としてシリンダーヘッド90に向かう付勢力をスプリングシート部24に与える。スプリングシート部24はコイルスプリング65の反力によりシリンダーヘッド90に向けて付勢される。コイルスプリング65によりステムシール10をシリンダーヘッド90に押圧することができる。コイルスプリング65に押圧されてステムシール10はシリンダーヘッド90に固定される。
補強部材20は、筒状の本体部22の潤滑油室70側端部から内周方向に向かって延在する内フランジ部26を有している。
ゴム状弾性部材30はたとえばエラストマーで構成されている。ゴム状弾性部材30は大径部32と、小径部42とを有している。大径部32はバルブガイド50の径方向外側に配置される。小径部42はバルブステム60の径方向外側に配置される。補強部材20の内フランジ部26の先端側に、ゴム状弾性部材30の小径部42が位置している。小径部42は、内フランジ部26に保持されている。大径部32と小径部42は、いずれも補強部材20に保持されており、相互に連続している。
ゴム状弾性部材30の小径部42の内周側はバルブステム60の外周面に接している。小径部42の内周面には、第1リップ44、第2リップ46および第3リップ48が設けられている。第1リップ44、第2リップ46および第3リップ48はバルブステム60の外周面に沿って延在し、バルブステム60の外周面に接触している。小径部42の第1リップ44、第2リップ46および第3リップ48以外の内周面はバルブステム60の外周面に接触していない。
第1リップ44は、バルブステム60とバルブガイド50との隙間からの背圧による第3リップ48の過剰な変形を防ぐ。第3リップ48は、主に潤滑油室70の潤滑油が過剰にバルブガイド50に流入することを防ぐ。第2リップ46は、ステムシール10をバルブガイド50に組み付けた状態において、第1リップ44と第3リップ48がバルブステム60に均一な接触圧で接触することを助ける。
小径部42の外周面には係合溝43が設けられている。係合溝43は小径部42の外周面を周回している。係合溝43にはガータースプリング67が設けられている。ガータースプリング67は円環状に形成された周方向に伸縮するバネである。ガータースプリング67は小径部42を内径方向に付勢する。ガータースプリング67により小径部42の特に第3リップ48がバルブステム60に圧接される。
ゴム状弾性部材30の大径部32の内周面には、第1シール部34、第2シール部36および第3シール部38が設けられている。第1シール部34、第2シール部36および第3シール部38はバルブガイド50の外周面に沿って延在し、バルブガイド50の外周面に接触している。大径部32の第1シール部34、第2シール部36および第3シール部38以外の内周面はバルブガイド50の外周面に接触していない。
第1シール部34は、バルブガイド50の外周面に向かって大径部32の内周面から突出している。第1シール部34は、補強部材20の本体部22の内周側に位置している。第1シール部34は、切り欠き部52よりも潤滑油室70側(ポート80とは反対の側)に位置している。
第2シール部36は、バルブガイド50の外周面に向かって大径部32の内周面から突出している。第2シール部36は、補強部材20の本体部22の内周側に位置している。第2シール部36は、切り欠き部52よりもポート80側に位置している。
第3シール部38は、バルブガイド50の外周面に向かって大径部32の内周面から突出している。第3シール部38は、補強部材20の本体部22の内周側に位置している。第3シール部38は、第2シール部36よりもポート80側に位置している。
切り欠き部52は、第1シール部34と第2シール部36との間に位置している。切り欠き部52の内壁面は封孔処理をしていないので、切り欠き部52からガスが流出する可能性がある。第1シール部34および第2シール部36によってこれらの間は封止されているので、切り欠き部52から流出したガスが潤滑油室70側に流出することはない。また、切り欠き部52から流出したガスは第1シール部34および第2シール部36によって堰き止められるので、バルブガイド50とバルブステム60との摺動部分に流入することもない。これによりバルブガイド50とバルブステム60とが固着することを防止することができる。
切り欠き部52の長さ方向の中心(図1における上下方向の中心)は、バルブガイド50の長さ方向において、第2シール部36よりも第1シール部34に近い。言い換えると、図1に示す、第1シール部34の中心と切り欠き部52の中心との距離Aは、切り欠き部52の中心と第2シール部36の中心との距離Bよりも小さい。
第3シール部38を設けたことにより、ステムシール10のバルブガイド50に対する傾きを抑制することができる。第3シール部38は、ステムシール10の全長Lのポート80側から1/3の位置よりも潤滑油室70側に位置している。言い換えると、図1に示す、ステムシール10の全長のポート80側から第3シール部38までの距離Cは、ステムシール10の全長Lの1/3よりも大きい。これによりステムシール10の全長Lの少なくとも1/3の長さにわたってポート80側から比較的内径が大きい部分が形成される。この比較的内径が大きい部分をバルブガイド50に仮差し込みすることができるので、ステムシール10とバルブガイド50との組立てが容易となる。
本実施の形態のバルブステムシール構造は上記のとおりの構造を有している。バルブガイド50を多孔質焼結体で構成することで細孔に潤滑油を保持することができる。細孔に保持された潤滑油によりバルブステム60とバルブガイド50との間の潤滑を好適に行なうことができる。また、バルブガイド50が多孔質焼結体で構成されていることから切り欠き部52から、ポート80からのガスが流出する可能性があるが、切り欠き部52を挟むように第1シール部34と第2シール部36とが設けられているので、これらによりシールすることで潤滑油室70側およびバルブガイド50とバルブステム60との摺動部にガスが流出することを防止することができる。このように、本実施の形態のバルブステムシール構造によると、切り欠き52を設けた多孔質焼結体のバルブガイド50を用いる場合でも生産性を悪化させずに潤滑油室70側およびバルブガイド50とバルブステム60との摺動部にガスが流出することを防止することができる。
(実施の形態2)
次に実施の形態2について、図3を参照して説明する。図3は実施の形態2におけるバルブステムシール構造を示す縦断面図である。
本実施の形態のバルブステムシール構造においては、実施の形態1とは異なり、ゴム状弾性部材30の大径部32には切り欠き部52に嵌合する固定用突起部41が設けられている。固定用突起部41の断面形状は、切り欠き部52を構成する溝の断面形状と略同一である。固定用突起部41は、大径部32および補強部材20と一体に設けられている。固定用突起部41が切り欠き部52に嵌合することにより、ステムシール10をバルブガイド50に固定することができる。
本実施の形態のステムシール10においては、第2シール部36のポート80側近傍で大径部32および補強部材20は途切れている。したがって、実施の形態1でステムシール10に設けられていた第3シール部38およびスプリングシート部24は設けられていない。実施の形態2においては、ステムシール10とは別体のスプリングシート69が設けられている。
本実施の形態のバルブステムシール構造においても、切り欠き部52を挟むように第1シール部34と第2シール部36とが設けられている。これらによりシールすることで潤滑油室70側およびバルブガイド50とバルブステム60との摺動部にガスが流出することを防止することができる。その他の構造および作用効果については実施の形態1と同様である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10,110 ステムシール、20 補強部材、22 本体部、24 スプリングシート部、26 内フランジ部、30 ゴム状弾性部材、32 大径部、34 第1シール部、36 第2シール部、38 第3シール部、41 固定用突起部、42 小径部、43 係合溝、44 第1リップ、46 第2リップ、48 第3リップ、50,150 バルブガイド、52 切り欠き部、54 貫通孔、60 バルブステム、65 コイルスプリング、67 ガータースプリング、69 スプリングシート、70 潤滑油室、80 ポート、90 シリンダーヘッド、112 固定リブ。

Claims (5)

  1. バルブステムが内部を貫通し潤滑油室とポートとの間に配置されるバルブガイドと、前記バルブガイドの前記潤滑油室側に設けられたステムシールとを備えたバルブステムシール構造であって、
    前記バルブガイドは筒状に形成され少なくとも外周面がガス封止された多孔質焼結体であり、前記バルブステムが貫通する長手方向に延びる貫通孔と、前記バルブガイドの外周面よりも窪んだ切り欠き部とを有し、前記切り欠き部は前記バルブガイドの長さ方向において前記潤滑油室側に設けられており、
    前記ステムシールは、筒状の本体部を有する補強部材と、前記補強部材と一体に設けられたゴム状弾性部材とを有し、
    前記ゴム状弾性部材は、前記切り欠き部よりも前記潤滑油室側に位置し前記バルブガイドの前記外周面に向かって前記補強部材の前記本体部の内周側に突出し、前記バルブガイドの前記外周面に接触する第1シール部と、前記切り欠き部よりも前記ポート側に位置し前記バルブガイドの前記外周面に向かって前記補強部材の前記本体部の内周側に突出し、前記バルブガイドの前記外周面に接触する第2シール部とを有する、バルブステムシール構造。
  2. 前記補強部材は、前記本体部の前記ポート側端部に連続し、前記本体部から外周方向に向かって延在するスプリングシート部をさらに有する、請求項1に記載のバルブステムシール構造。
  3. 前記ゴム状弾性部材は前記切り欠き部に嵌合する固定用突起部をさらに有する、請求項1または請求項2に記載のバルブステムシール構造。
  4. 前記切り欠き部の長さ方向の中心は、前記バルブガイドの長さ方向において前記第2シール部よりも前記第1シール部に近い、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のバルブステムシール構造。
  5. 前記ゴム状弾性部材は、前記第2シール部よりも前記ポート側に位置し前記バルブガイドの前記外周面に向かって前記補強部材の前記本体部から突出し、前記バルブガイドの前記外周面に接触する第3シール部をさらに有し、
    前記第3シール部は、前記ステムシールの全長の前記ポート側から1/3の位置よりも前記潤滑油室側に位置している、請求項1、請求項2または請求項4に記載のバルブステムシール構造。
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