JP7427091B2 - 光電変換素子、撮像素子、光センサ、化合物 - Google Patents

光電変換素子、撮像素子、光センサ、化合物 Download PDF

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Description

本発明は、光電変換素子、撮像素子、光センサ、及び、化合物に関する。
近年、光電変換膜を有する素子(例えば、撮像素子)の開発が進んでいる。
例えば、特許文献1において、所定の化合物を用いた有機トランジスタが開示されている。
特開2009-073780号公報
近年、撮像素子及び光センサ等の性能向上の要求に伴い、これらに使用される光電変換素子に求められる諸特性に関しても更なる向上が求められている。
具体的には、光電変換素子において、青色光~緑色光(具体的には、400~550nmの波長の光)に対する光電変換効率の更なる向上が求められている。
また、光電変換効率の電界強度依存性が低いことも求められている。具体的には、電界強度が異なる場合であっても、光電変換効率の変動が小さいことが求められている。以下、本明細書では、光電変換効率の電界強度依存性が低いことを電界強度依存性に優れるともいう。
本発明者らが、特許文献1に開示されている化合物を用いた光電変換素子について検討したところ、光電変換効率及び電界強度依存性の少なくとも一方が劣ることを知見した。
本発明は、上記実情に鑑みて、青色光~緑色光(具体的には、400~550nmの波長の光)に対する光電変換効率に優れ、かつ、電界強度依存性にも優れる光電変換素子を提供することを課題とする。
また、本発明は、上記光電変換素子に関する、撮像素子、光センサ、及び、化合物を提供することも課題とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、下記構成により上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
〔1〕 導電性膜、光電変換膜、及び、透明導電性膜をこの順で有する光電変換素子であって、光電変換膜が、後述する式(1)で表される化合物を含む、光電変換素子。
〔2〕 式(1)中、B11及びB12が、酸素原子である、〔1〕に記載の光電変換素子。
〔3〕 式(2)中のA21で表される縮合多環芳香族基が、チオフェン環及びベンゼン環からなる群から選択される芳香族環によって形成されるか、又は、
式(3)中のA31で表される縮合多環芳香族基が、チオフェン環及びベンゼン環からなる群から選択される芳香族環によって形成される、〔1〕又は〔2〕に記載の光電変換素子。
〔4〕 式(2)中、(A21n23で表される基、及び、式(3)中、(A31n35で表される基が、式(A2)で表される基、式(A3)で表される基、式(A4)で表される基、式(A5)で表される基、式(A6)で表される基、式(A7)で表される基、式(A8)で表される基、式(A9)で表される基、式(A12)で表される基、式(A13)で表される基、式(A15)で表される基、式(A17)で表される基、式(A18)で表される基、式(A19)で表される基、式(A20)で表される基、式(A28)で表される基、式(A29)で表される基、式(A30)で表される基、式(A32)で表される基、式(A33)で表される基、及び、式(A36)で表される基のいずれかである、〔1〕又は〔2〕に記載の光電変換素子。
〔5〕 A11は、式(3)で表される基であり、
式(3)中、(A31n35で表される基が、式(A3)で表される基、式(A4)で表される基、式(A5)で表される基、式(A7)で表される基、式(A18)で表される基、式(A19)で表される基、及び、式(A28)で表される基のいずれかである、〔4〕に記載の光電変換素子。
〔6〕 式(3)中、n31及びn32が0であり、かつ、n33及びn34が1である、〔1〕~〔5〕のいずれか1つに記載の光電変換素子。
〔7〕 式(3)中、n31及びn32が1であり、かつ、n33及びn34が0である、〔1〕~〔5〕のいずれか1つに記載の光電変換素子。
〔8〕 A11は、式(2)で表される基であり、
式(2)中、(A21n23で表される基が、式(A3)で表される基、式(A4)で表される基、式(A5)で表される基、式(A6)で表される基、式(A7)で表される基、式(A17)で表される基、式(A19)で表される基、式(A29)で表される基、式(A33)で表される基、及び、式(A36)で表される基のいずれかである、〔4〕に記載の光電変換素子。
〔9〕 R11及びR12が、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基、又は、ヘテロアリール基である、〔1〕~〔8〕のいずれか1つに記載の光電変換素子。
〔10〕 R11及びR12が、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキル基又はアリール基である、〔1〕~〔9〕のいずれか1つに記載の光電変換素子。
〔11〕 光電変換膜が、n型半導体材料を更に含むか、又は、n型半導体材料及び色素を更に含む、〔1〕~〔10〕のいずれか1つに記載の光電変換素子。
〔12〕 導電性膜及び透明導電性膜の間に、光電変換膜の他に1種以上の中間層を有する、〔1〕~〔11〕のいずれか1つに記載の光電変換素子。
〔13〕 〔1〕~〔12〕のいずれか1つに記載の光電変換素子を有する、撮像素子。
〔14〕 〔1〕~〔12〕のいずれか1つに記載の光電変換素子を有する、光センサ。
〔15〕 式(1)で表される化合物。
〔16〕 式(1)中、B11及びB12が、酸素原子である、〔15〕に記載の化合物。
〔17〕 式(2)中のA21で表される縮合多環芳香族基が、チオフェン環及びベンゼン環からなる群から選択される芳香族環によって形成され、
式(3)中のA31で表される縮合多環芳香族基が、チオフェン環及びベンゼン環からなる群から選択される芳香族環によって形成される、〔15〕又は〔16〕に記載の化合物。
〔18〕 式(2)中、(A21n23で表される基、及び、式(3)中、(A31n35で表される基が、式(A2)で表される基、式(A3)で表される基、式(A4)で表される基、式(A5)で表される基、式(A6)で表される基、式(A7)で表される基、式(A8)で表される基、式(A9)で表される基、式(A12)で表される基、式(A13)で表される基、式(A15)で表される基、式(A17)で表される基、式(A18)で表される基、式(A19)で表される基、式(A20)で表される基、式(A28)で表される基、式(A29)で表される基、式(A30)で表される基、式(A32)で表される基、式(A33)で表される基、及び、式(A36)で表される基のいずれかである、〔15〕又は〔16〕に記載の化合物。
〔19〕 A11は、式(3)で表される基であり、
式(3)中、(A31n35で表される基が、式(A3)で表される基、式(A4)で表される基、式(A5)で表される基、式(A7)で表される基、式(A18)で表される基、式(A19)で表される基、及び、式(A28)で表される基のいずれかである、〔18〕に記載の化合物。
〔20〕 式(3)中、n31及びn32が0であり、かつ、n33及びn34が1である、〔15〕~〔19〕のいずれか1つに記載の化合物。
〔21〕 式(3)中、n31及びn32が1であり、かつ、n33及びn34が0である、〔15〕~〔19〕のいずれか1つに記載の化合物。
〔22〕 A11は、式(2)で表される基であり、
式(2)中、(A21n23で表される基が、式(A3)で表される基、式(A4)で表される基、式(A5)で表される基、式(A6)で表される基、式(A7)で表される基、式(A17)で表される基、式(A19)で表される基、式(A29)で表される基、式(A33)で表される基、及び、式(A36)で表される基のいずれかである、〔18〕に記載の化合物。
〔23〕 R11及びR12が、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基、又は、ヘテロアリール基である、〔15〕~〔22〕のいずれか1つに記載の化合物。
〔24〕 R11及びR12が、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキル基又はアリール基である、〔15〕~〔23〕のいずれか1つに記載の化合物。
本発明によれば、青色光~緑色光(具体的には、400~550nmの波長の光)に対する光電変換効率に優れ、かつ、電界強度依存性にも優れる光電変換素子を提供できる。
また、本発明によれば、上記光電変換素子に関する、撮像素子、光センサ、及び、化合物を提供できる。
光電変換素子の一構成例を示す断面模式図である。 光電変換素子の一構成例を示す断面模式図である。
以下に、本発明の光電変換素子の好適実施形態について説明する。
本明細書において、ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及び、ヨウ素原子が挙げられる。
本明細書において、化学構造を示す一つの式(一般式)中に、基の種類、又は、数を示す同一の記号が複数存在する場合、特段の断りがない限り、それらの複数存在する同一の記号同士の内容はそれぞれ独立であり、同一の記号同士の内容は同一でもよいし異なっていてもよい。
本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、水素原子は、軽水素原子(通常の水素原子)であってもよいし、重水素原子(二重水素原子等)であってもよい。
[光電変換素子]
本発明の光電変換素子は、導電性膜、光電変換膜、及び、透明導電性膜をこの順で有する光電変換素子であって、光電変換膜が、式(1)で表される化合物(以下「特定化合物」ともいう)を含む。
本発明の光電変換素子がこのような構成をとることで上記課題を解決できるメカニズムは必ずしも明らかではないが、本発明者らは以下のように推測している。
特定化合物は、分子中において、例えば、A11で表される基がドナーとして作用し、ドナーの両末端にアクセプターとして作用する基を有する。つまり、特定化合物は、ドナーがアクセプターによって挟まれた構造を有する。このような特定化合物は、ドナー及びアクセプターの両方の構造を有することから、吸収波長が長波長化して青色光~緑色光に対する光電変換効率に優れる。また、アクセプター中のアシル基が単結合回りの回転することによって、高移動度母核(ドナーユニット)が電荷輸送に好ましいパッキング構造をとりやすくなり、電界強度依存性に優れると考えられる。
以下、光電変換素子の青色光~緑色光(具体的には、400~550nmの波長の光)に対する光電変換効率がより優れること、及び、光電変換素子の電界強度依存性がより優れることの少なくとも一方の効果が得られることを、本発明の効果がより優れるともいう。
図1に、本発明の光電変換素子の一実施形態の断面模式図を示す。
図1に示す光電変換素子10aは、下部電極として機能する導電性膜(以下、下部電極とも記す)11と、電子ブロッキング膜16Aと、後述する特定化合物を含む光電変換膜12と、上部電極として機能する透明導電性膜(以下、上部電極とも記す)15とがこの順に積層された構成を有する。
図2に別の光電変換素子の構成例を示す。図2に示す光電変換素子10bは、下部電極11上に、電子ブロッキング膜16Aと、光電変換膜12と、正孔ブロッキング膜16Bと、上部電極15とがこの順に積層された構成を有する。なお、図1及び図2中の電子ブロッキング膜16A、光電変換膜12、及び、正孔ブロッキング膜16Bの積層順は、用途及び特性に応じて、適宜変更してもよい。
光電変換素子10a(又は10b)では、上部電極15を介して光電変換膜12に光が入射されることが好ましい。
また、光電変換素子10a(又は10b)を使用する場合には、電圧を印加できる。この場合、下部電極11と上部電極15とが一対の電極をなし、この一対の電極間に、1×10-5~1×10V/cmの電圧を印加することが好ましい。性能及び消費電力の点から、印加される電圧は、1×10-4~1×10V/cmがより好ましく、1×10-3~5×10V/cmが更に好ましい。
なお、電圧印加方法については、図1及び図2において、電子ブロッキング膜16A側が陰極となり、光電変換膜12側が陽極となるように印加することが好ましい。光電変換素子10a(又は10b)を光センサとして使用した場合、また、撮像素子に組み込んだ場合も、同様の方法により電圧を印加できる。
後段で、詳述するように、光電変換素子10a(又は10b)は撮像素子用途に好適に適用できる。
以下に、本発明の光電変換素子を構成する各層の形態について詳述する。
〔光電変換膜〕
光電変換膜は、特定化合物を含む。
<式(1)で表される化合物(特定化合物)>
特定化合物は、式(1)で表される化合物である。
式(1)中、B11及びB12は、それぞれ独立に、酸素原子又は硫黄原子を表す。
なかでも、本発明の効果がより優れる点で、B11及びB12としては、酸素原子が好ましい。
11及びR12は、それぞれ独立に、ヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基を表す。
11及びR12としては、置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アリール基、又は、ヘテロアリール基が好ましく、置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基、又は、ヘテロアリール基がより好ましく、置換基を有していてもよい、アルキル基又はアリール基が更に好ましく、置換基を有していてもよい、炭素数1~7のアルキル基又はアリール基が特に好ましく、メチル基、エチル基、又は、フェニル基が最も好ましい。
上記置換基の種類は特に制限されず、後述する置換基Wで例示する基が挙げられる。置換基としては、アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、及び、これらの組み合わせの基が好ましい。
上記アルキル基の炭素数は特に制限されないが、1~6が好ましく、1~4がより好ましい。アルキル基としては、直鎖状、分岐鎖状、及び、環状のいずれであってもよい。また、アルキル基には、置換基(例えば、後述する置換基W)が置換していてもよい。
上記アリール基中の炭素数は特に制限されないが、6~30が好ましく、6~18がより好ましく、6が更に好ましい。アリール基は、単環構造であっても、2つ以上の環が縮環した縮環構造(縮合環構造)であってもよい。また、アリール基には、置換基(例えば、後述する置換基W)が置換していてもよい。
アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ピレニル基、フェナントレニル基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、ビフェニル基、及び、フルオレニル基等が挙げられ、フェニル基、ナフチル基、又は、アントリル基が好ましい。
上記ヘテロアリール基(1価の芳香族複素環基)中の炭素数は特に制限されないが、3~30が好ましく、3~18がより好ましい。ヘテロアリール基には、置換基(例えば、後述する置換基W)が置換していてもよい。
ヘテロアリール基は、炭素原子、及び、水素原子以外にヘテロ原子を有する。ヘテロ原子としては、例えば、硫黄原子、酸素原子、窒素原子、セレン原子、テルル原子、リン原子、ケイ素原子、及び、ホウ素原子が挙げられ、硫黄原子、酸素原子、又は、窒素原子が好ましい。
ヘテロアリール基が有するヘテロ原子の数は特に制限されず、通常、1~10であり、1~4が好ましく、1~2がより好ましい。
ヘテロアリール基の環員数は特に制限されないが、3~8が好ましく、5~7がより好ましく、5~6が更に好ましい。なお、ヘテロアリール基は、単環構造であっても、2つ以上の環が縮環した縮環構造であってもよい。縮環構造の場合、ヘテロ原子を有さない芳香族炭化水素環(例えば、ベンゼン環)が含まれていてもよい。
ヘテロアリール基としては、例えば、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、アクリジニル基、フェナントリジニル基、プテリジニル基、ピラジニル基、キノキサリニル基、ピリミジニル基、キナゾリル基、ピリダジニル基、シンノリニル基、フタラジニル基、トリアジニル基、オキサゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、イミダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、インダゾリル基、イソオキサゾリル基、ベンゾイソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、フリル基、ベンゾフリル基、チエニル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾフリル基、ジベンゾチエニル基、ピロリル基、インドリル基、イミダゾピリジニル基、及び、カルバゾリル基等が挙げられる。
11は、式(2)又は(3)で表される基を表す。
式(2)中、A21は、チオフェン環、ベンゼン環、フラン環、及び、セレノフェン環からなる群から選択される芳香族環によって形成され、少なくとも1つのチオフェン環を含み、置換基を有していてもよい、環の総数が3~8個の縮合多環芳香族基を表す。
なかでも、本発明の効果がより優れる点で、A21で表される縮合多環芳香族基としては、チオフェン環及びベンゼン環からなる群から選択される芳香族環によって形成され、少なくとも1つのチオフェン環を含むことが好ましく、チオフェン環及びベンゼン環からなる群から選択される芳香族環によって形成され、少なくとも2つのチオフェン環を含むことがより好ましい。また、A21としては、チオフェン環、ベンゼン環、フラン環、及び、セレノフェン環からなる群から選択される芳香族環によって形成され、少なくとも2つのチオフェン環を含むことも好ましい。
21で表される縮合多環芳香族基の環の総数(環数)は、4~8個が好ましく、4~7個がより好ましく、4~6個が更に好ましい。
上記置換基としては、後述する置換基Wで例示する基が挙げられ、炭素数1~7のアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、ハロゲン原子、シアノ基、及び、これらの組み合わせの基が好ましい。
ただし、縮合多環芳香族基は、置換基として、炭素数8以上のアルキル基を有するヘテロアリール基を有さない。
また、縮合多環芳香族基は、置換基として、炭素数8以上のアルキル基を含む置換基を有さないことが好ましい。なお、上記炭素数8以上のアルキル基を含む置換基とは、炭素数8以上のアルキル基自体の場合、及び、置換基の一部として炭素数8以上のアルキル基を含む基を意味する。
更に、縮合多環芳香族基は、置換基として、アルキル基を含む置換基を有さないことがより好ましい。なお、アルキル基を含む置換基とは、アルキル基自体の場合、及び、置換基の一部としてアルキル基を含む基を意味する。
n23は、1~2の整数を表す。
21で表される縮合多環芳香族基の環の総数(環数)が5個以上である場合、n23としては1が好ましい。
21で表される縮合多環芳香族基の環の総数(環数)が4個である場合、n23は1~2が好ましい。
21で表される縮合多環芳香族基の環の総数(環数)が3個である場合、n23としては、2が好ましい。
(A21n23としては、本発明の効果がより優れる点で、式(A1)~(A37)で表される基のいずれかが好ましく、式(A2)で表される基、式(A3)で表される基、式(A4)で表される基、式(A5)で表される基、式(A6)で表される基、式(A7)で表される基、式(A8)で表される基、式(A9)で表される基、式(A12)で表される基、式(A13)で表される基、式(A15)で表される基、式(A17)で表される基、式(A18)で表される基、式(A19)で表される基、式(A20)で表される基、式(A28)で表される基、式(A29)で表される基、式(A30)で表される基、式(A32)で表される基、式(A33)で表される基、及び、式(A36)で表される基のいずれかがより好ましく、式(A2)で表される基、式(A3)で表される基、式(A4)で表される基、式(A5)で表される基、式(A6)で表される基、式(A7)で表される基、式(A13)で表される基、式(A17)で表される基、式(A18)で表される基、式(A19)で表される基、式(A28)で表される基、式(A29)で表される基、式(A30)で表される基、式(A32)で表される基、式(A33)で表される基、及び、式(A36)で表される基のいずれかが更に好ましく、式(A3)で表される基、式(A4)で表される基、式(A5)で表される基、式(A6)で表される基、式(A7)で表される基、式(A17)で表される基、式(A19)で表される基、式(A29)で表される基、式(A33)で表される基、及び、式(A36)で表される基のいずれかが特に好ましい。
なお、(A21n23が上記各基であるとは、以下の式(2A)で表される基中のA21Xが上記各基(式(A1)~(A37)で表される基)であることを意味する。
式(A1)中、X11及びX11Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X11及びX11Aの他方は、-CR11=を表す。R11は、水素原子、又は、置換基を表す。X12及びX12Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X12及びX12Aの他方は、-CR12=を表す。R12は、水素原子、又は、置換基を表す。X11、X11A、X12及びX12Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
11及びX11Aの一方は、硫黄原子を表し、X11及びX11Aの他方は、-CR11=を表すことが好ましい。
12及びX12Aの一方は、硫黄原子を表し、X12及びX12Aの他方は、-CR12=を表すことが好ましい。
11及びR12で表される置換基は特に制限されず、後述する置換基Wで例示する基が挙げられる。
式(A2)中、X21~X23は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X21~X23のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
21~X23は、硫黄原子を表すことが好ましい。
式(A3)中、X31~X32は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X31~X32のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
31~X32は、硫黄原子を表すことが好ましい。
式(A4)中、X41及びX41Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X41及びX41Aの他方は、-CR41=を表す。R41は、水素原子、又は、置換基を表す。X42及びX42Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X42及びX42Aの他方は、-CR42=を表す。R42は、水素原子、又は、置換基を表す。X41、X41A、X42及びX42Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
41及びX41Aの一方は、硫黄原子を表し、X41及びX41Aの他方は、-CR41=を表すことが好ましい。
42及びX42Aの一方は、硫黄原子を表し、X42及びX42Aの他方は、-CR42=を表すことが好ましい。
41及びR42で表される置換基は特に制限されず、後述する置換基Wで例示する基が挙げられる。
式(A5)中、X51及びX51Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X51及びX51Aの他方は、-CR51=を表す。R51は、水素原子、又は、置換基を表す。X52及びX52Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X52及びX52Aの他方は、-CR52=を表す。R52は、水素原子、又は、置換基を表す。X51、X51A、X52及びX52Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
51及びX51Aの一方は、硫黄原子を表し、X51及びX51Aの他方は、-CR51=を表すことが好ましい。
52及びX52Aの一方は、硫黄原子を表し、X52及びX52Aの他方は、-CR52=を表すことが好ましい。
51及びR52で表される置換基は特に制限されず、後述する置換基Wで例示する基が挙げられる。
式(A6)中、X61~X64は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X61~X64のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
61~X64は、硫黄原子を表すことが好ましい。
式(A7)中、X71~X74は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X71~X74のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
71~X74は、硫黄原子を表すことが好ましい。
式(A8)中、X81は、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
式(A9)中、X91は、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
式(A10)中、X101及びX101Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X101及びX101Aの他方は、-CR101=を表す。R101は、水素原子、又は、置換基を表す。X102及びX102Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X102及びX102Aの他方は、-CR102=を表す。R102は、水素原子、又は、置換基を表す。X101、X101A、X102及びX102Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
101及びX101Aの一方は、硫黄原子を表し、X101及びX101Aの他方は、-CR101=を表すことが好ましい。
102及びX102Aの一方は、硫黄原子を表し、X102及びX102Aの他方は、-CR102=を表すことが好ましい。
101及びR102で表される置換基は特に制限されず、後述する置換基Wで例示する基が挙げられる。
式(A11)中、X111~X112は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X111~X112のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
111~X112は、硫黄原子を表すことが好ましい。
式(A12)中、X121は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X122及びX122Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X122及びX122Aの他方は、-CR122=を表す。R122は、水素原子、又は、置換基を表す。X123及びX123Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X123及びX123Aの他方は、-CR123=を表す。R123は、水素原子、又は、置換基を表す。X121、X122、X122A、X123及びX123Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
121は、硫黄原子を表すことが好ましい。
121及びX121Aの一方は、硫黄原子を表し、X121及びX121Aの他方は、-CR121=を表すことが好ましい。
122及びX122Aの一方は、硫黄原子を表し、X122及びX122Aの他方は、-CR122=を表すことが好ましい。
121及びR122で表される置換基は特に制限されず、後述する置換基Wで例示する基が挙げられる。
式(A13)中、X131及びX131Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X131及びX131Aの他方は、-CR131=を表す。R131は、水素原子、又は、置換基を表す。X132及びX132Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X132及びX132Aの他方は、-CR132=を表す。R132は、水素原子、又は、置換基を表す。X131、X131A、X132及びX132Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
131及びX131Aの一方は、硫黄原子を表し、X131及びX131Aの他方は、-CR131=を表すことが好ましい。
132及びX132Aの一方は、硫黄原子を表し、X132及びX132Aの他方は、-CR132=を表すことが好ましい。
131及びR132で表される置換基は特に制限されず、後述する置換基Wで例示する基が挙げられる。
式(A14)中、X141及びX141Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X141及びX141Aの他方は、-CR141=を表す。R141は、水素原子、又は、置換基を表す。X142及びX142Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X142及びX142Aの他方は、-CR142=を表す。R142は、水素原子、又は、置換基を表す。X141、X141A、X142及びX142Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
141及びX141Aの一方は、硫黄原子を表し、X141及びX141Aの他方は、-CR141=を表すことが好ましい。
142及びX142Aの一方は、硫黄原子を表し、X142及びX142Aの他方は、-CR142=を表すことが好ましい。
141及びR142で表される置換基は特に制限されず、後述する置換基Wで例示する基が挙げられる。
式(A15)中、X151~X153は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X151~X153のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
151~X153は、硫黄原子を表すことが好ましい。
式(A16)中、X161~X162は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X161~X162のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
161~X162は、硫黄原子を表すことが好ましい。
式(A17)中、X171~X175は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X171~X175のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
171~X175は、硫黄原子を表すことが好ましい。
式(A18)中、X181~X182は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X181~X182のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
181~X182は、硫黄原子を表すことが好ましい。
式(A19)中、X191及びX191Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X191及びX191Aの他方は、-CR191=を表す。R191は、水素原子、又は、置換基を表す。X192~X193は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X194及びX194Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X194及びX194Aの他方は、-CR194=を表す。R194は、水素原子、又は、置換基を表す。X191、X191A、X192、X193、X194及びX194Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
191及びX191Aの一方は、硫黄原子を表し、X191及びX191Aの他方は、-CR191=を表すことが好ましい。
192~X193は、硫黄原子を表すことが好ましい。
194及びX194Aの一方は、硫黄原子を表し、X194及びX194Aの他方は、-CR194=を表すことが好ましい。
191及びR194で表される置換基は特に制限されず、後述する置換基Wで例示する基が挙げられる。
式(A20)中、X201及びX201Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X201及びX201Aの他方は、-CR201=を表す。R201は、水素原子、又は、置換基を表す。X202及びX202Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X202及びX202Aの他方は、-CR202=を表す。R202は、水素原子、又は、置換基を表す。X201、X201A、X202及びX202Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
201及びX201Aの一方は、硫黄原子を表し、X201及びX201Aの他方は、-CR201=を表すことが好ましい。
202及びX202Aの一方は、硫黄原子を表し、X202及びX202Aの他方は、-CR202=を表すことが好ましい。
201及びR202で表される置換基は特に制限されず、後述する置換基Wで例示する基が挙げられる。
式(A21)中、X211及びX211Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X211及びX211Aの他方は、-CR211=を表す。R211は、水素原子、又は、置換基を表す。X212及びX212Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X212及びX212Aの他方は、-CR212=を表す。R212は、水素原子、又は、置換基を表す。X211、X211A、X212及びX212Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
211及びX211Aの一方は、硫黄原子を表し、X211及びX211Aの他方は、-CR211=を表すことが好ましい。
212及びX212Aの一方は、硫黄原子を表し、X212及びX212Aの他方は、-CR212=を表すことが好ましい。
211及びR212で表される置換基は特に制限されず、後述する置換基Wで例示する基が挙げられる。
式(A22)中、X221~X222は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X221~X222のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
221~X222は、硫黄原子を表すことが好ましい。
式(A23)中、X231~X232は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X233及びX233Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X233及びX233Aの他方は、-CR233=を表す。R233は、水素原子、又は、置換基を表す。X234及びX234Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X234及びX234Aの他方は、-CR234=を表す。R234は、水素原子、又は、置換基を表す。X231~X232、X233、X233A、X234及びX234Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
231~X232は、硫黄原子を表すことが好ましい。
233及びX233Aの一方は、硫黄原子を表し、X233及びX233Aの他方は、-CR233=を表すことが好ましい。
234及びX234Aの一方は、硫黄原子を表し、X234及びX234Aの他方は、-CR234=を表すことが好ましい。
233及びR234で表される置換基は特に制限されず、後述する置換基Wで例示する基が挙げられる。
式(A24)中、X241~X242は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X243及びX243Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X243及びX243Aの他方は、-CR243=を表す。R243は、水素原子、又は、置換基を表す。X244及びX244Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X244及びX244Aの他方は、-CR244=を表す。R244は、水素原子、又は、置換基を表す。X241~X242、X243、X243A、X244及びX244Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
241~X242は、硫黄原子を表すことが好ましい。
243及びX243Aの一方は、硫黄原子を表し、X243及びX243Aの他方は、-CR243=を表すことが好ましい。
244及びX244Aの一方は、硫黄原子を表し、X244及びX244Aの他方は、-CR244=を表すことが好ましい。
243及びR244で表される置換基は特に制限されず、後述する置換基Wで例示する基が挙げられる。
式(A25)中、X251~X254は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X251~X254のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
251~X254は、硫黄原子を表すことが好ましい。
式(A26)中、X261~X262は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X261~X262のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
261~X262は、硫黄原子を表すことが好ましい。
式(A27)中、X271~X274は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X271~X274のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
271~X274は、硫黄原子を表すことが好ましい。
式(A28)中、X281~X282は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X281~X282のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
281~X282は、硫黄原子を表すことが好ましい。
式(A29)中、X291~X296は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X291~X296のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
291~X296は、硫黄原子を表すことが好ましい。
式(A30)中、X301~X304は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X301~X304のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
301~X304は、硫黄原子を表すことが好ましい。
式(A31)中、X311~X314は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X311~X314のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
311~X314は、硫黄原子を表すことが好ましい。
式(A32)中、X321及びX321Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X321及びX321Aの他方は、-CR321=を表す。R321は、水素原子、又は、置換基を表す。X322及びX322Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X322及びX322Aの他方は、-CR322=を表す。R322は、水素原子、又は、置換基を表す。X323及びX323Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X323及びX323Aの他方は、-CR323=を表す。R323は、水素原子、又は、置換基を表す。X324及びX324Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X324及びX324Aの他方は、-CR324=を表す。R324は、水素原子、又は、置換基を表す。X321、X321A、X322、X322A、X323、X323A、X324及びX324Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
321及びX321Aの一方は、硫黄原子を表し、X321及びX321Aの他方は、-CR321=を表すことが好ましい。
322及びX322Aの一方は、硫黄原子を表し、X322及びX322Aの他方は、-CR322=を表すことが好ましい。
323及びX323Aの一方は、硫黄原子を表し、X323及びX323Aの他方は、-CR323=を表すことが好ましい。
324及びX324Aの一方は、硫黄原子を表し、X324及びX324Aの他方は、-CR324=を表すことが好ましい。
321~R324で表される置換基は特に制限されず、後述する置換基Wで例示する基が挙げられる。
式(A33)中、X331~X336は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X331~X336のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
331~X336は、硫黄原子を表すことが好ましい。
式(A34)中、X341~X344は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X341~X344のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
341~X344は、硫黄原子を表すことが好ましい。
式(A35)中、X351及びX351Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X351及びX351Aの他方は、-CR351=を表す。R351は、水素原子、又は、置換基を表す。X352及びX352Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X352及びX352Aの他方は、-CR352=を表す。R352は、水素原子、又は、置換基を表す。X353及びX353Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X353及びX353Aの他方は、-CR353=を表す。R353は、水素原子、又は、置換基を表す。X354及びX354Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X354及びX354Aの他方は、-CR354=を表す。R354は、水素原子、又は、置換基を表す。X351、X351A、X352、X352A、X353、X353A、X354及びX354Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
351及びX351Aの一方は、硫黄原子を表し、X351及びX351Aの他方は、-CR351=を表すことが好ましい。
352及びX352Aの一方は、硫黄原子を表し、X352及びX352Aの他方は、-CR352=を表すことが好ましい。
353及びX353Aの一方は、硫黄原子を表し、X353及びX353Aの他方は、-CR353=を表すことが好ましい。
354及びX354Aの一方は、硫黄原子を表し、X354及びX354Aの他方は、-CR354=を表すことが好ましい。
351~R354で表される置換基は特に制限されず、後述する置換基Wで例示する基が挙げられる。
式(A36)中、X361及びX361Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X361及びX361Aの他方は、-CR361=を表す。R361は、水素原子、又は、置換基を表す。X362及びX362Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X362及びX362Aの他方は、-CR362=を表す。R362は、水素原子、又は、置換基を表す。X363及びX363Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X363及びX363Aの他方は、-CR363=を表す。R363は、水素原子、又は、置換基を表す。X364及びX364Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X364及びX364Aの他方は、-CR364=を表す。R364は、水素原子、又は、置換基を表す。X361、X361A、X362、X362A、X363、X363A、X364及びX364Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
361及びX361Aの一方は、硫黄原子を表し、X361及びX361Aの他方は、-CR361=を表すことが好ましい。
362及びX362Aの一方は、硫黄原子を表し、X362及びX362Aの他方は、-CR362=を表すことが好ましい。
363及びX363Aの一方は、硫黄原子を表し、X363及びX363Aの他方は、-CR363=を表すことが好ましい。
364及びX364Aの一方は、硫黄原子を表し、X364及びX364Aの他方は、-CR364=を表すことが好ましい。
361~R364で表される置換基は特に制限されず、後述する置換基Wで例示する基が挙げられる。
式(A37)中、X371~X378は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X371~X378のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
371~X378は、硫黄原子を表すことが好ましい。
Ar21及びAr22は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、単環アリーレン基、単環ヘテロアリーレン基、環の総数が2個の縮合アリーレン基、又は、環の総数が2個の縮合ヘテロアリーレン基を表す。
Ar21及びAr22としては、置換基を有していてもよい、単環アリーレン基、単環ヘテロアリーレン基、又は、環の総数が2個の縮合ヘテロアリーレン基が好ましく、単環アリーレン基、単環ヘテロアリーレン基、又は、環の総数が2個の縮合ヘテロアリーレン基がより好ましい。
上記置換基の種類は特に制限されず、後述する置換基Wで例示する基が挙げられる。置換基としては、アルキル基、ハロゲン原子、及び、これらの組み合わせの基が好ましい。
上記単環アリーレン基及び単環ヘテロアリーレン基を構成する単環の環員数は、3~10が好ましく、4~8がより好ましく、5~6が更に好ましい。
上記環の総数が2個の縮合アリーレン基、及び、環の総数が2個の縮合ヘテロアリーレン基を構成するそれぞれの単環の環員数は、3~10が好ましく、4~8がより好ましく、5~6が更に好ましい。
Ar21及びAr22で表される基としては、例えば、ベンゼン環等を有する単環のアリーレン基;ナフタレン環及びアズレン環等を有する環の総数が2個の縮合アリーレン基;チオフェン環、フラン環、セレノフェン環、ピロール環、チアゾール環、オキサゾール環、イソチアゾール環、イソオキサゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアジアゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、シロール環、ホスホール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、及び、テトラジン環等を有する単環ヘテロアリーレン基;ベンゾフラン環、イソベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ベンゾイソチオフェン環、インダゾール環、インドール環、イソインドール環、インドリジン環、キノリン環、イソキノリン環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾイソオキサゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイソチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾトリアゾール環、チエノピリジン環、及び、チエノチオフェン環等を有する環の総数が2個の縮合ヘテロアリーレン基が挙げられる。
なかでも、Ar21及びAr22で表される、単環アリーレン基、単環ヘテロアリーレン基、環の総数が2個の縮合アリーレン基、及び、環の総数が2個の縮合ヘテロアリーレン基を構成する環は、チオフェン環、ベンゼン環、フラン環、及び、セレノフェン環からなる群から選択されることが好ましく、チオフェン環及びベンゼン環からなる群から選択されることがより好ましい。
また、Ar21及びAr22は、同じ基を表すことが好ましい。
n21及びn22は、それぞれ独立に、0~2の整数を表す。
21で表される基の環の総数(環数)が3~4個である場合、n21及びn22としては、それぞれ独立に、1~2が好ましく、2がより好ましい。
21で表される基の環の総数(環数)が5~7個である場合、n21及びn22としては、それぞれ独立に、1~2が好ましく、1がより好ましい。
21で表される基の環の総数(環数)が8個である場合、n21及びn22としては、それぞれ独立に、0~1が好ましく、0がより好ましい。
また、n21及びn22は、同じ整数を表すことが好ましい。
*は結合位置を表す。
n23が1であり、かつ、A21の環の総数が3個である場合、又は、A21が式(4)で表される基である場合は、n21及びn22の少なくとも一方が2であるか、又は、n21及びn22が1であり、かつ、Ar21及びAr22が、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、環の総数が2個の縮合アリーレン基、又は、環の総数が2個の縮合ヘテロアリーレン基である。
式(4)中、X41及びX42は、それぞれ独立に、カルコゲン原子を表す。*は結合位置を表す。カルコゲン原子としては、例えば、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、及び、テルル原子が挙げられる。X41及びX42の少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
式(3)中、A31は、式(2)中、A21と同義であり、好適態様も同じである。
また、式(3)中、(A31n35は、本発明の効果がより優れる点で、上述した、式(A1)~(A37)で表される基のいずれかが好ましく、式(A2)で表される基、式(A3)で表される基、式(A4)で表される基、式(A5)で表される基、式(A6)で表される基、式(A7)で表される基、式(A8)で表される基、式(A9)で表される基、式(A12)で表される基、式(A13)で表される基、式(A15)で表される基、式(A17)で表される基、式(A18)で表される基、式(A19)で表される基、式(A20)で表される基、式(A28)で表される基、式(A29)で表される基、式(A30)で表される基、式(A32)で表される基、式(A33)で表される基、及び、式(A36)で表される基のいずれかがより好ましく、式(A2)で表される基、式(A3)で表される基、式(A4)で表される基、式(A5)で表される基、式(A7)で表される基、式(A8)で表される基、式(A9)で表される基、式(A12)で表される基、式(A13)で表される基、式(A15)で表される基、式(A18)で表される基、式(A19)で表される基、式(A20)で表される基、及び、式(A28)で表される基のいずれかが更に好ましく、式(A3)で表される基、式(A4)で表される基、式(A5)で表される基、式(A7)で表される基、式(A18)で表される基、式(A19)で表される基、及び、式(A28)で表される基のいずれかが特に好ましい。
なお、(A31n35が上記各基であるとは、以下の式(3A)で表される基中のA31Xが上記各基(式(A1)~(A37)で表される基)であることを意味する。
Ar31~Ar34は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、単環アリーレン基、単環ヘテロアリーレン基、環の総数が2個の縮合アリーレン基、又は、環の総数が2個の縮合ヘテロアリーレン基を表す。
Ar31~Ar34で表される置換基を有していてもよい、単環アリーレン基、単環ヘテロアリーレン基、環の総数が2個の縮合アリーレン基、及び、環の総数が2個の縮合ヘテロアリーレン基としては、例えば、上述したAr21及びAr22で表される基が挙げられる。
Ar31及びAr32の好適態様は、上述したAr21及びAr22の好適態様と同じである。
Ar33及びAr34としては、置換基を有していてもよい、単環アリーレン基、単環ヘテロアリーレン基、又は、環の総数が2個の縮合ヘテロアリーレン基が好ましく、単環アリーレン基、単環ヘテロアリーレン基、又は、環の総数が2個の縮合ヘテロアリーレン基がより好ましい。
また、Ar33及びAr34としては、単環アリーレン基;チオフェン環、フラン環、及び、セレノフェン環からなる群から選択される環を有する単環ヘテロアリーレン基;、又は、チオフェン環、フラン環、及び、セレノフェン環からなる群から選択される少なくとも1つを有する環の総数が2個の縮合ヘテロアリーレン基が好ましく、ベンゼン環を有する単環アリーレン基(フェニレン基)、チオフェン環を有する単環ヘテロアリーレン基(チオフェンジイル基)、又は、チオフェン環を少なくとも1つ有する環の総数が2個の縮合ヘテロアリーレン基がより好ましく、ベンゼン環を有する単環アリーレン基(フェニレン基)、チオフェン環を有する単環ヘテロアリーレン基(チオフェンジイル基)、又は、チオフェン環の総数が2個の縮合ヘテロアリーレン基が更に好ましく、チオフェン環を有する単環ヘテロアリーレン基(チオフェンジイル基)、又は、チオフェン環の総数が2個の縮合ヘテロアリーレン基(チエノチオフェン基)が特に好ましい。
31~R34は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。
31~R34で表される置換基としては、後述する置換基Wで例示する基が挙げられる。上記置換基としては、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、シアノ基、及び、これらの組み合わせの基が好ましい。
なかでも、R31~R34としては、水素原子が好ましい。
n31~n34は、それぞれ独立に、0~2の整数を表す。
なかでも、n31及びn32が0であり、かつ、n33及びn34が1である態様、又は、n31及びn32が1であり、かつ、n33及びn34が0である態様が好ましい。
n33及びn34が0である場合、R11及びR31、並びに、R12及びR33は、互いに連結して環を形成しないことが好ましい。
n35は、1~2の整数を表す。なかでも、n35としては、1が好ましい。
*は結合位置を表す。
なお、n33及びn34が0であり、A11が式(3)で表される基である場合、特定化合物は、以下式(3B)で表される化合物に該当する。以下式(3B)で表される化合物において、R11とR31、及び、R12とR33は連結して環構造を形成しない。
(置換基W)
本明細書における置換基Wについて記載する。
置換基Wとしては、例えば、ハロゲン原子、炭素数7以下のアルキル基、アルケニル基(シクロアルケニル基、及び、ビシクロアルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、複素環基(ヘテロ環基といってもよい)、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基(アニリノ基を含む)、アンモニオ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル又はアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、アルキル又はアリールスルフィニル基、アルキル又はアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール又はヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、ホスホノ基、シリル基、ヒドラジノ基、ウレイド基、ボロン酸基(-B(OH))、及び、その他の公知の置換基が挙げられる。
また、置換基Wは、更に置換基Wで置換されていてもよい。例えば、アルキル基にハロゲン原子が置換していてもよい。
なお、置換基Wの詳細については、特開2007-234651号公報の段落[0023]に記載される。
ただし、蒸着適性の悪化を回避する点から、特定化合物は、カルボキシ基、カルボキシ基の塩、リン酸基、リン酸基の塩、スルホン酸基、及び、スルホン酸基の塩のいずれも有さないのが好ましい。
以下に、特定化合物の具体例を示す。
上段に示した特定化合物における、B11、B12、R11、R12、Ar21、Ar22、n21、及び、n22がとり得る形態の組み合わせの例を、以下の表1~2に示す。
表1~2中、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表し、Phはフェニル基を表し、nはノルマルを表し、iはイソを表す。*は結合位置を表す。また、「B11」及び「B12」の欄における「O」は酸素原子を表し、「S」は硫黄原子を表す。
特定化合物の具体例としては、以下の化合物も挙げられる。
上段に示した特定化合物における、B11、B12、R11、R12、Ar21、Ar22、n21、及び、n22がとり得る形態の組み合わせの例を、以下の表3~6に示す。
表3~6中、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表し、Phはフェニル基を表し、nはノルマルを表し、iはイソを表す。また、「B11」及び「B12」の欄において、「O」は酸素原子を表し、「S」は硫黄原子を表す。
特定化合物の具体例としては、以下の化合物も挙げられる。
なお、下記に例示する特定化合物を式(1)に当てはめた場合、R31~R34が結合する炭素原子とそれに隣接する炭素原子とで構成されるC=C二重結合に基づいて区別され得る幾何異性体については、下記に例示する特定化合物はいずれの幾何異性体も含む。つまり、上記C=C二重結合に基づいて区別されるシス体とトランス体とは、いずれも下記に例示する特定化合物にそれぞれ含まれる。
上段に示した特定化合物における、B11、B12、R11、R12、R31~R34、Ar31~Ar34、及び、n31~n34がとり得る形態の組み合わせの例を、以下の表7~12に示す。
表7~12中、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表し、Phはフェニル基を表し、nはノルマルを表す。また、「B11」及び「B12」の欄において、「O」は酸素原子を表し、「S」は硫黄原子を表す。「R31」~「R34」の欄において、「H」は水素原子を表す。
特定化合物の分子量は特に制限されず、400~1200が好ましく、400~900がより好ましい。分子量が1200以下であれば、蒸着温度が高くならず、化合物の分解が起こりにくい。分子量が400以上であれば、蒸着膜のガラス転移点が低くならず、光電変換素子の耐熱性が向上する。
特定化合物は、後述のn型半導体材料とのエネルギー準位のマッチングの点で、単独膜でのイオン化ポテンシャルが、-5.0~-6.0eVであることが好ましい。
特定化合物の極大吸収波長は特に制限されず、例えば、400~550nmの範囲にあることがより好ましい。
なお、上記極大吸収波長は、特定化合物の吸収スペクトルを吸光度が0.5~1になる程度の濃度に調整して溶液状態(溶剤:クロロホルム、又は、N-メチルピロリドン)で測定した値、又はガラス等の透明基板に作製した蒸着膜で測定した値である。
光電変換膜の極大吸収波長は特に制限されず、例えば、300~700nmの範囲にあることが好ましく、400~700nmの範囲にあることがより好ましい。
特定化合物は1種単独で使用してもよく、2種以上使用してもよい。
光電変換素子の応答性の点から、光電変換膜中の特定化合物の含有量(=特定化合物の単層換算での膜厚/光電変換膜の膜厚×100)は、15~75体積%が好ましく、20~60体積%がより好ましく、25~40体積%が更に好ましい。
<色素>
光電変換膜は、上述した特定化合物以外の他の成分として、色素を含んでもよい。
色素としては、有機色素が好ましい。
色素としては、例えば、シアニン色素、スチリル色素、ヘミシアニン色素、メロシアニン色素(ゼロメチンメロシアニン(シンプルメロシアニン)を含む)、ロダシアニン色素、アロポーラー色素、オキソノール色素、ヘミオキソノール色素、スクアリウム色素、クロコニウム色素、アザメチン色素、クマリン色素、アリーリデン色素、アントラキノン色素、トリフェニルメタン色素、アゾ色素、アゾメチン色素、メタロセン色素、フルオレノン色素、フルギド色素、ペリレン色素、フェナジン色素、フェノチアジン色素、キノン色素、ジフェニルメタン色素、ポリエン色素、アクリジン色素、アクリジノン色素、キノキサリン色素、ジフェニルアミン色素、キノフタロン色素、フェノキサジン色素、フタロペリレン色素、ジオキサン色素、ポルフィリン色素、クロロフィル色素、フタロシアニン色素、サブフタロシアニン色素、金属錯体色素、特開2014-082483号公報の段落[0083]~[0089]に記載の化合物、特開2009-167348号公報の段落[0029]~[0033]に記載の化合物、特開2012-77064号公報の段落[0197]~[0227]に記載の化合物、WO2018-105269号公報の段落[0035]~[0038]に記載の化合物、WO2018-186389号公報の段落[0041]~[0043]に記載の化合物、WO2018-186397号公報の段落[0059]~[0062]に記載の化合物、WO2019-009249号公報の段落[0078]~[0083]に記載の化合物、WO2019-049946号公報の段落[0054]~[0056]に記載の化合物、WO2019-054327号公報の段落[0059]~[0063]に記載の化合物、WO2019-098161号公報の段落[0086]~[0087]に記載の化合物、及び、WO2020-013246号公報の段落[0085]~[0114]に記載の化合物が挙げられる。
色素は、1種単独で使用してもよく、2種以上使用してもよい。
光電変換膜中における、特定化合物と色素との合計の含有量に対する、色素の含有量[〔(色素の単層換算での膜厚)/(特定化合物の単層換算での膜厚+色素の単層換算での膜厚)〕×100]は、10~80体積%が好ましく、20~70体積%がより好ましく、30~60体積%が更に好ましい。
<n型半導体材料>
光電変換膜は、上述した特定化合物及び色素以外に、n型半導体材料を含んでもよい。
n型半導体材料は、アクセプター性有機半導体材料(化合物)であり、電子を受容しやすい性質がある有機化合物をいう。
n型半導体材料は、上述の特定化合物と接触させて用いた場合、特定化合物よりも電子親和力の大きい有機化合物が好ましい。
本明細書において、電子親和力の値としては、Gaussian‘09(Gaussian社製ソフトウェア)を用いてB3LYP/6-31G(d)の計算により求められるLUMOの値の反数の値(マイナス1を掛けた値)を用いる。
また、n型半導体材料は、上述の色素と接触させて用いた場合、色素よりも電子親和力の大きい有機化合物であることが好ましい。
n型半導体材料の電子親和力は、3.0~5.0eVが好ましい。
n型半導体材料としては、例えば、フラーレン及びその誘導体からなる群から選択されるフラーレン類、縮合芳香族炭素環化合物(例えば、ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、テトラセン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、及び、フルオランテン誘導体);窒素原子、酸素原子、及び、硫黄原子の少なくとも1つを有する5~7員環のヘテロ環化合物(例えば、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、キノリン、キノキサリン、キナゾリン、フタラジン、シンノリン、イソキノリン、プテリジン、アクリジン、フェナジン、フェナントロリン、テトラゾール、ピラゾール、イミダゾール、及び、チアゾール等);ポリアリーレン化合物;フルオレン化合物;シクロペンタジエン化合物;シリル化合物;1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸無水物;1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸無水物イミド誘導体、オキサジアゾール誘導体;アントラキノジメタン誘導体;ジフェニルキノン誘導体;バソクプロイン、バソフェナントロリン、及び、これらの誘導体;トリアゾール化合物;ジスチリルアリーレン誘導体;含窒素ヘテロ環化合物を配位子として有する金属錯体;シロール化合物;並びに、特開2006-100767号公報の段落[0056]~[0057]に記載の化合物が挙げられる。
なかでも、n型半導体材料は、フラーレン及びその誘導体からなる群から選択されるフラーレン類を含むことが好ましい。
上記フラーレンとしては、例えば、フラーレンC60、フラーレンC70、フラーレンC76、フラーレンC78、フラーレンC80、フラーレンC82、フラーレンC84、フラーレンC90、フラーレンC96、フラーレンC240、フラーレンC540、及び、ミックスドフラーレンが挙げられる。
フラーレン誘導体としては、例えば、上記フラーレンに置換基が付加した化合物が挙げられる。上記置換基としては、アルキル基、アリール基、又は、複素環基が好ましい。また、フラーレン誘導体としては、特開2007-123707号公報に記載の化合物が好ましい。
n型半導体材料は、1種単独で使用してもよく、2種以上使用してもよい。
光電変換膜がn型半導体材料を含む場合、特定化合物と色素とn型半導体材料との合計の含有量に対する、n型半導体材料の含有量[〔(n型半導体材料の単層換算での膜厚)/(特定化合物の単層換算での膜厚+色素の単層換算での膜厚+n型半導体材料の単層換算での膜厚)〕×100]は、10~75体積%が好ましく、15~60体積%がより好ましく、20~50体積%が更に好ましい。
フラーレン類は、1種単独で使用してもよく、2種以上使用してもよい。
n型半導体材料がフラーレン類を含む場合、各n型半導体材料の合計の含有量に対する、フラーレン類の含有量[〔(フラーレン類の単層換算での膜厚)/(単層換算した各n型半導体材料の膜厚の合計)〕×100]は、50~100体積%が好ましく、80~100体積%がより好ましい。
n型半導体材料の分子量は、200~1200が好ましく、200~1000がより好ましい。
光電変換膜は、実質的に、特定化合物と色素とn型半導体材料とのみから構成されることが好ましい。光電変換膜が実質的に、特定化合物と色素とn型半導体材料とのみから構成されるとは、特定化合物と色素とn型半導体材料の合計含有量が、光電変換膜の全質量に対して、95~100質量%であることを意味する。
光電変換膜は、特定化合物と色素とが混合された状態で形成される混合層であることが好ましい。
また、光電変換膜がn型半導体材料を含む場合、光電変換膜は、特定化合物とn型半導体材料とが混合された状態で形成される混合層であることが好ましい。
光電変換膜が色素とn型半導体材料とを含む場合、光電変換膜は、特定化合物と色素とn型半導体材料とが混合された状態で形成される混合層であることが好ましい。
混合層とは、単一の層の中において、2種以上の材料が混合されている層である。
特定化合物を含む光電変換膜は非発光性膜であり、有機電界発光素子(OLED:Organic Light Emitting Diode)とは異なる特徴を有する。非発光性膜とは、発光量子効率が1%以下の膜を意図する。発光量子効率は、0.5%以下が好ましく、0.1%以下がより好ましい。下限は特に制限されないが、0%以上が好ましい。
<成膜方法>
光電変換膜の成膜方法としては、例えば、乾式成膜法が挙げられる。
乾式成膜法としては、例えば、蒸着法(特に、真空蒸着法)、スパッタ法、イオンプレーティング法、及び、MBE(Molecular Beam Epitaxy)法等の物理気相成長法、並びに、プラズマ重合等のCVD(Chemical Vapor Deposition)法が挙げられる。
なかでも、上記成膜方法としては、真空蒸着法が好ましい。真空蒸着法により光電変換膜を成膜する場合、真空度及び蒸着温度等の製造条件は常法に従って設定できる。
光電変換膜の厚みは、10~1000nmが好ましく、50~800nmがより好ましく、50~600nmが更に好ましく、50~500nmが特に好ましい。
<電極>
電極(上部電極(透明導電性膜)15と下部電極(導電性膜)11)は、導電性材料から構成される。導電性材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、及び、これらの混合物等が挙げられる。
上部電極15から光が入射されるため、上部電極15は検知したい光に対して透明であることが好ましい。
上部電極15を構成する材料としては、例えば、アンチモン又はフッ素等をドープした酸化錫(ATO:Antimony Tin Oxide、FTO:Fluorine doped Tin Oxide)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO:Indium Tin Oxide)、及び、酸化亜鉛インジウム(IZO:Indium zinc oxide)等の導電性金属酸化物;金、銀、クロム、アルミニウム、及び、ニッケル等の金属薄膜;これらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物;ポリアニリン、ポリチオフェン、及び、ポリピロール等の有機導電性材料;並びに、カーボンナノチューブ、グラフェン、及び、アセチレンブラック等の炭素材料等が挙げられる。
なかでも、電極15を構成する材料としては、高導電性及び透明性等の点から、導電性金属酸化物が好ましい。
本実施形態にかかる光電変換素子を組み込んだ固体撮像素子におけるシート抵抗は、例えば、100~10000Ω/□が好ましく、薄膜化できる膜厚の範囲の自由度は大きい。
また、上部電極(透明導電性膜)15は、厚みが薄いほど吸収する光の量は少なくなり、一般に光透過率が増加する。光透過率の増加は、光電変換膜での光吸収を増大させ、光電変換能を増大させるため、好ましい。また、リーク電流の抑制、薄膜の抵抗値の増大、及び、透過率の増加の点から、上部電極15の膜厚は、5~100nmが好ましく、5~20nmがより好ましい。
下部電極11は、用途に応じて、透明性を持たせる場合と、逆に透明性を持たせず光を反射させる場合とがある。
下部電極11を構成する材料としては、例えば、アンチモン又はフッ素等をドープした酸化錫(ATO、FTO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、及び、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の導電性金属酸化物;金、銀、クロム、ニッケル、チタン、タングステン、及び、アルミ等の金属、これらの金属の酸化物又は窒化物等の導電性化合物(一例として窒化チタン(TiN)を挙げる);これらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物;ポリアニリン、ポリチオフェン、及び、ポリピロール、等の有機導電性材料;並びに、カーボンナノチューブ、グラフェン、及び、アセチレンブラック等の炭素材料、等が挙げられる。
電極を形成する方法は特に制限されず、電極材料に応じて適宜選択できる。具体的には、印刷方式、及び、コーティング方式等の湿式方式;真空蒸着法、スパッタ法、及び、イオンプレーティング法等の物理的方式;並びに、CVD、及び、プラズマCVD法等の化学的方式、等が挙げられる。
電極の材料がITOの場合、電子ビーム法、スパッタ法、抵抗加熱蒸着法、化学反応法(ゾル-ゲル法等)、及び、酸化インジウムスズの分散物の塗布等の方法が挙げられる。
<電荷ブロッキング膜>
本発明の光電変換素子は、導電性膜と透明導電性膜との間に、光電変換膜の他に1種以上の中間層を有していることも好ましい。上記中間層としては、例えば、電子ブロッキング膜及び正孔ブロッキング膜等の電荷ブロッキング膜が挙げられる。光電変換素子は、光電変換素子の特性(光電変換効率及び応答性等)がより優れる点で、電荷ブロッキング膜を有することが好ましい。
(電子ブロッキング膜)
電子ブロッキング膜は、ドナー性有機半導体材料(化合物)である。
電子ブロッキング膜としては、例えば、p型有機半導体が挙げられる。
p型有機半導体は、例えば、トリアリールアミン化合物(例えば、N,N’-ビス(3-メチルフェニル)-(1,1’-ビフェニル)-4,4’-ジアミン(TPD)、4,4’-ビス[N-(ナフチル)-N-フェニル-アミノ]ビフェニル(α-NPD)、特開2011-228614号公報の段落[0128]~[0148]に記載の化合物、特開2011-176259号公報の段落[0052]~[0063]に記載の化合物、特開2011-225544号公報の段落[0119]~[0158]に記載の化合物、特開2015-153910号公報の[0044]~[0051]に記載の化合物、及び、特開2012-094660号公報の段落[0086]~[0090]に記載の化合物等)、ピラゾリン化合物、スチリルアミン化合物、ヒドラゾン化合物、ポリシラン化合物、チオフェン化合物(例えば、チエノチオフェン誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、ベンゾジチオフェン誘導体、ジチエノチオフェン誘導体、[1]ベンゾチエノ[3,2-b]チオフェン(BTBT)誘導体、チエノ[3,2-f:4,5-f´]ビス[1]ベンゾチオフェン(TBBT)誘導体、特開2018-014474号の段落[0031]~[0036]に記載の化合物、WO2016-194630号の段落[0043]~[0045]に記載の化合物、WO2017-159684号の段落[0025]~[0037]、[0099]~[0109]に記載の化合物、特開2017-076766号公報の段落[0029]~[0034]に記載の化合物、WO2018-207722の段落[0015]~[0025]に記載の化合物、特開2019-054228の段落[0045]~[0053]に記載の化合物、WO2019-058995の段落[0045]~[0055]に記載の化合物、WO2019-081416の段落[0063]~[0089]に記載の化合物、特開2019-080052の段落[0033]~[0036]に記載の化合物、WO2019-054125の段落[0044]~[0054]に記載の化合物、WO2019-093188の段落[0041]~[0046]に記載の化合物、等)、シアニン化合物、オキソノール化合物、ポリアミン化合物、インドール化合物、ピロール化合物、ピラゾール化合物、ポリアリーレン化合物、縮合芳香族炭素環化合物(例えば、ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、テトラセン誘導体、ペンタセン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、及び、フルオランテン誘導体)、ポルフィリン化合物、フタロシアニン化合物、トリアゾール化合物、オキサジアゾール化合物、イミダゾール化合物、ポリアリールアルカン化合物、ピラゾロン化合物、アミノ置換カルコン化合物、オキサゾール化合物、フルオレノン化合物、シラザン化合物、並びに、含窒素ヘテロ環化合物を配位子として有する金属錯体が挙げられる。
p型有機半導体としては、n型半導体材料よりもイオン化ポテンシャルが小さい化合物が挙げられ、この条件を満たせば、上述した色素も使用できる。
また、電子ブロッキング膜としては、高分子材料も使用できる。
高分子材料としては、例えば、フェニレンビニレン、フルオレン、カルバゾール、インドール、ピレン、ピロール、ピコリン、チオフェン、アセチレン、及び、ジアセチレン等の重合体、並びに、その誘導体が挙げられる。
電子ブロッキング膜は、複数膜で構成されてもよく、無機材料で構成されていてもよい。
一般的に、無機材料は有機材料よりも誘電率が大きいため、無機材料を電子ブロッキング膜に用いた場合、光電変換膜に電圧が多くかかるようになり、光電変換効率が高くなる。電子ブロッキング膜としての無機材料は、例えば、酸化カルシウム、酸化クロム、酸化クロム銅、酸化マンガン、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化銅、酸化ガリウム銅、酸化ストロンチウム銅、酸化ニオブ、酸化モリブデン、酸化インジウム銅、酸化インジウム銀、及び、酸化イリジウムが挙げられる。
電子ブロッキング膜は、1種単独で使用してもよく、2種以上を使用してもよい。
(正孔ブロッキング膜)
正孔ブロッキング膜は、アクセプター性有機半導体材料(化合物)である。
正孔ブロッキング膜としては、例えば、上述のn型半導体材料等が挙げられる。
正孔ブロッキング膜は、1種単独で使用してもよく、2種以上を使用してもよい。
電荷ブロッキング膜の製造方法としては特に制限されず、例えば、乾式成膜法及び湿式成膜法が挙げられる。乾式成膜法としては、例えば、蒸着法及びスパッタ法が挙げられる。蒸着法としては、物理蒸着(PVD:Physical Vapor Deposition)法及び化学蒸着(CVD)法のいずれでもよく、真空蒸着法等の物理蒸着法が好ましい。湿式成膜法としては、例えば、インクジェット法、スプレー法、ノズルプリント法、スピンコート法、ディップコート法、キャスト法、ダイコート法、ロールコート法、バーコート法、及び、グラビアコート法が挙げられる。
なかでも、湿式成膜法としては、高精度パターニングの点から、インクジェット法が好ましい。
電荷ブロッキング膜(電子ブロッキング膜及び正孔ブロッキング膜)の厚みは、それぞれ独立に、3~200nmが好ましく、5~100nmがより好ましく、5~30nmが更に好ましい。
<基板>
光電変換素子は、更に基板を有してもよい。
光電変換素子が有する基板としては、例えば、半導体基板、ガラス基板、及び、プラスチック基板が挙げられる。
光電変換素子中における基板の位置は特に制限されず、通常、基板上に導電性膜、光電変換膜、及び、透明導電性膜をこの順で積層される。
<封止層>
光電変換素子は、更に封止層を有してもよい。
光電変換素子は、水分子等の劣化因子によって性能劣化が生じる場合がある。そこで、水分子を浸透させない緻密な金属酸化物、金属窒化物、若しくは、金属窒化酸化物等のセラミクス、又は、ダイヤモンド状炭素(DLC:Diamond-like Carbon)等の封止層により、光電変換膜全体を被覆して封止することで、水分子に等による性能劣化を防止できる。
封止層は、例えば、特開2011-082508号公報の段落[0210]~[0215]に記載に従って材料の選択及び製造してもよい。
[光電変換素子の用途]
光電変換素子の用途として、例えば、撮像素子及び光センサが挙げられる。
撮像素子とは、画像の光情報を電気信号に変換する素子である。通常、複数の光電変換素子が同一平面上でマトリクス状に配置され、各々の光電変換素子(画素)において光信号を電気信号に変換し、その電気信号を画素ごとに逐次撮像素子外に出力できるものをいう。そのために、画素ひとつあたり、1つ以上の光電変換素子、1つ以上のトランジスタから構成される。
撮像素子は、デジタルカメラ、及び、デジタルビデオカメラ等の撮像素子、電子内視鏡、並びに、携帯電話機等の撮像モジュール等に搭載される。
光センサは、光電変換素子を単独で用いてもよいし、光電変換素子を直線状に配したラインセンサ、又は、平面状に配した2次元センサとして用いてもよい。
[化合物]
本発明は、化合物にも関する。
本発明の化合物は、上述した特定化合物である。
特定化合物は、撮像素子、光センサ、又は、光電池に用いる光電変換膜の材料として特に有用である。また、特定化合物は、着色材料、液晶材料、有機半導体材料、電荷輸送材料、医薬材料、及び、蛍光診断薬材料としても使用できる。
以下に実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、及び、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更できる。従って、本発明の範囲は以下に示す実施例により限定的に解釈されるべきものではない。
[化合物]
<特定化合物(1-1)の合成>
特定化合物(1-1)を下記スキームに従って合成した。
ガラス製反応容器に化合物(1-1-1)(2mmol)、化合物(1-1-2)(6mmol)、SPhos Pd G3(0.02mmol)、炭酸セシウム(7.5mmol)、4-メチルテトラヒドロピラン(35mL)、及び、水(3.5mL)を加え、容器内を窒素置換した後、100℃で6時間反応させた。その後、上記容器を室温まで放冷した後、析出物を濾取した。得られた析出物をクロロベンゼンに懸濁させ、140℃で1h加熱後に濾取した。濾取して得られた固体を減圧下乾燥後、昇華精製することにより、特定化合物(1-1)を1.1mmol得た(LDI-MS:602.0(M))。
<特定化合物(2-1)の合成>
特定化合物(2-1)を下記スキームに従って合成した。
ガラス製反応容器に、化合物(2-1-1)(2.0mmol)、化合物(2-1-2)(6.0mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(30mL)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.06mmol)、及び、о-トリルホスフィン(0.24mmol)を加えて、ガラス製反応容器内を窒素置換して混合液を得た。得られた混合液を100℃で6時間反応させた。その後、混合液を室温まで放冷した後、析出物を濾取した。得られた析出物をクロロベンゼンに懸濁させ、140℃で1時間加熱後に濾取した。濾取して得られた固体を減圧下乾燥後、昇華精製することにより、特定化合物(2-1)を1.3mmol得た(LDI-MS:630.2(M))。
上記<特定化合物(1-1)の合成>及び<特定化合物(2-1)の合成>を参考にして、特定化合物(1-2)~(1-26)及び(2-2)~(2-27)、並びに、比較用化合物(C1-1)~(C1-3)及び(C2-1)を合成した。
[色素]
以下に示す色素(B-1)~(B-20)を実施例で用いた。
なお、上記色素は主に緑色光領域~赤色光領域に吸収を示す。
[n型半導体材料]
・フラーレン:フラーレンC60
[試験]
<実施例及び比較例:光電変換素子の作製>
得られた化合物を用いて図2の形態の光電変換素子を作製した。ここで、光電変換素子は、下部電極11、電子ブロッキング膜16A、光電変換膜12、正孔ブロッキング膜16B、及び、上部電極15からなる。
具体的には、ガラス基板上に、アモルファス性ITOをスパッタ法により成膜して、下部電極11(厚み:30nm)を形成し、更に下部電極11上に下記の化合物(C-1)を真空加熱蒸着法により成膜して、電子ブロッキング膜16A(厚み:30nm)を形成した。更に、電子ブロッキング膜16A上に、表13~14に示す特定化合物、n型半導体材料、及び、色素を蒸着し、光電変換膜12を形成した。更に、光電変換膜12上に下記の化合物(C-2)を蒸着して正孔ブロッキング膜16B(厚み:10nm)を形成した。正孔ブロッキング膜16B上に、アモルファス性ITOをスパッタ法により成膜して、上部電極15(透明導電性膜)(厚み:10nm)を形成した。上部電極15上に、真空蒸着法により封止層としてSiO膜を形成した後、その上にALCVD(Atomic Layer Chemical Vapor Deposition)法により酸化アルミニウム(Al)層を形成し、実施例1の光電変換素子を作製した。
また、表1に従って各成分を用いた以外は、実施例1と同様の手順によって、実施例1~58及び比較例1~4の光電変換素子を作製した。
<暗電流の評価>
得られた各光電変換素子について、以下の方法で暗電流を測定した。各光電変換素子の下部電極及び上部電極に、2.5×10V/cmの電界強度となるように電圧を印加して、暗所での電流値(暗電流)を測定した。その結果、いずれの光電変換素子の暗電流は50nA/cm以下であり、十分に低い暗電流を示すことがわかった。
<光電変換効率の評価>
得られた各光電変換素子の駆動の確認をした。各光電変換素子に2.0×10V/cmの電界強度となるように電圧を印加した。その後、上部電極(透明導電性膜)側から光を照射して可視光領域(400~700nm)の光電変換効率(外部量子効率)を評価した。400~550nmにおける光電変換効率の積分値を用いて、式(S)より光電変換効率の積分値の相対比を算出し、下記評価基準により評価した。
式(S)=(400~550nmにおける光電変換効率の積分値)/(実施例1の400~550nmにおける光電変換効率の積分値)
(評価基準)
A:光電変換効率の積分値の相対比が1.4以上
B:光電変換効率の積分値の相対比が1.2以上、1.4未満
C:光電変換効率の積分値の相対比が1.0以上、1.2未満
D:光電変換効率の積分値の相対比が0.8以上、1.0未満
E:光電変換効率の積分値の相対比が0.8未満
<光電変換効率の電界強度依存性の評価>
得られた各光電変換素子の駆動の確認をした。各光電変換素子に1.5×10V/cmの電界強度となるように電圧を印加した。その後、上部電極(透明導電性膜)側から光を照射して可視光領域(400~700nm)の光電変換効率を評価した。更に、各光電変換素子に2.0×10V/cmの電界強度となるように電圧を印加した。その後、上部電極(透明導電性膜)側から光を照射して可視光領域(400~700nm)の光電変換効率を評価した。400~550nmにおける光電変換効率の積分値を用いて、下記式より光電変換効率比を算出し、下記評価基準により評価した。
光電変換効率の電界強度依存性=(1.5×10V/cm時の400~550nmにおける光電変換効率の積分値)/(2.0×10V/cm時の400~550nmにおける光電変換効率の積分値)
(評価基準)
A:光電変換効率の電界強度依存性が0.9以上
B:光電変換効率の電界強度依存性が0.8以上、0.9未満
C:光電変換効率の電界強度依存性が0.7以上、0.8未満
D:光電変換効率の電界強度依存性が0.7未満
各実施例又は比較例の光電変換素子の特徴、及び、各実施例又は比較例の光電変換素子を使用して行った試験の結果を下記表1に示す。
下記表中の各記載は、以下を示す。
「-(A21)n23-」欄は、各特定化合物における-(A21)n23-が、該当する式(A1)~(A37)を示す。
「式(2)」欄は、各特定化合物が式(2)に該当する場合を、「A」とする。
「式(3)」欄は、各特定化合物が式(3)に該当する場合を、「A」とする。
「式(4)」欄は、各特定化合物が式(4)に該当する場合を、「A」とする。
「Ar21とAr22」欄は、Ar21及びAr22が有する芳香族環を示す。
「各成分の比」欄は、光電変換膜中における、各成分の単層換算での膜厚の比を示す。
表13~14に示す結果より、光電変換膜に特定化合物を使用する本発明の光電変換素子は、本発明の効果が優れることが確認された。
式(2)中、(A21n23で表される基、及び、式(3)中、(A31n35で表される基が、式(A2)で表される基、式(A3)で表される基、式(A4)で表される基、式(A5)で表される基、式(A6)で表される基、式(A7)で表される基、式(A8)で表される基、式(A9)で表される基、式(A12)で表される基、式(A13)で表される基、式(A15)で表される基、式(A17)で表される基、式(A18)で表される基、式(A19)で表される基、式(A20)で表される基、式(A28)で表される基、式(A29)で表される基、式(A30)で表される基、式(A32)で表される基、式(A33)で表される基、及び、式(A36)で表される基のいずれかである場合、より効果が優れていた。
また、式(2)中、(A21n23で表される基が、式(A3)で表される基、式(A4)で表される基、式(A5)で表される基、式(A6)で表される基、式(A7)で表される基、式(A17)で表される基、式(A19)で表される基、式(A29)で表される基、式(A33)で表される基、及び、式(A36)で表される基のいずれかである場合、更に効果が優れていた。
また、式(3)中、(A31n35で表される基が、式(A3)で表される基、式(A4)で表される基、式(A5)で表される基、式(A7)で表される基、式(A18)で表される基、式(A19)で表される基、及び、式(A28)で表される基のいずれかである場合、更に効果が優れていた。
実施例1-8と1-9との比較より、n21及びn22が2の方がより効果が優れていた。
10a,10b 光電変換素子
11 導電性膜(下部電極)
12 光電変換膜
15 透明導電性膜(上部電極)
16A 電子ブロッキング膜
16B 正孔ブロッキング膜

Claims (24)

  1. 導電性膜、光電変換膜、及び、透明導電性膜をこの順で有する光電変換素子であって、
    前記光電変換膜が、式(1)で表される化合物を含む、光電変換素子。
    式(1)中、A11は、式(2)又は(3)で表される基を表す。B11及びB12は、それぞれ独立に、酸素原子又は硫黄原子を表す。R11及びR12は、それぞれ独立に、ヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基を表す。
    式(2)中、A21は、チオフェン環、ベンゼン環、フラン環、及び、セレノフェン環からなる群から選択される芳香族環によって形成され、少なくとも1つのチオフェン環を含み、置換基を有していてもよい、環の総数が3~8個の縮合多環芳香族基を表す。ただし、前記縮合多環芳香族基は、置換基として、炭素数8以上のアルキル基を有するヘテロアリール基を有さない。Ar21及びAr22は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、単環アリーレン基、単環ヘテロアリーレン基、環の総数が2個の縮合アリーレン基、又は、環の総数が2個の縮合ヘテロアリーレン基を表す。n21及びn22は、それぞれ独立に、0~2の整数を表す。n23は、1~2の整数を表す。*は、結合位置を表す。
    式(2)中、(A 21 n23 は、式(A1)~(A37)で表される基のいずれかを表す。
    ただし、n23が1であり、かつ、A21の環の総数が3個である場合、又は、A21が式(4)で表される基である場合は、n21及びn22の少なくとも一方が2であるか、又は、n21及びn22が1であり、かつ、Ar21及びAr22が、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、環の総数が2個の縮合アリーレン基、又は、環の総数が2個の縮合ヘテロアリーレン基である。


    式(A1)~(A37)中、*は結合位置を表す。
    式(A1)中、X 11 及びX 11A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 11 及びX 11A の他方は、-CR 11 =を表す。R 11 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 12 及びX 12A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 12 及びX 12A の他方は、-CR 12 =を表す。R 12 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 11 、X 11A 、X 12 及びX 12A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A2)中、X 21 ~X 23 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 21 ~X 23 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A3)中、X 31 ~X 32 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 31 ~X 32 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A4)中、X 41 及びX 41A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 41 及びX 41A の他方は、-CR 41 =を表す。R 41 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 42 及びX 42A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 42 及びX 42A の他方は、-CR 42 =を表す。R 42 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 41 、X 41A 、X 42 及びX 42A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A5)中、X 51 及びX 51A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 51 及びX 51A の他方は、-CR 51 =を表す。R 51 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 52 及びX 52A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 52 及びX 52A の他方は、-CR 52 =を表す。R 52 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 51 、X 51A 、X 52 及びX 52A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A6)中、X 61 ~X 64 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 61 ~X 64 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A7)中、X 71 ~X 74 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 71 ~X 74 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A8)中、X 81 は、硫黄原子を表す。
    式(A9)中、X 91 は、硫黄原子を表す。
    式(A10)中、X 101 及びX 101A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 101 及びX 101A の他方は、-CR 101 =を表す。R 101 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 102 及びX 102A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 102 及びX 102A の他方は、-CR 102 =を表す。R 102 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 101 、X 101A 、X 102 及びX 102A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A11)中、X 111 ~X 112 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 111 ~X 112 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A12)中、X 121 は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 122 及びX 122A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 122 及びX 122A の他方は、-CR 122 =を表す。R 122 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 123 及びX 123A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 123 及びX 123A の他方は、-CR 123 =を表す。R 123 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 121 、X 122 、X 122A 、X 123 及びX 123A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A13)中、X 131 及びX 131A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 131 及びX 131A の他方は、-CR 131 =を表す。R 131 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 132 及びX 132A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 132 及びX 132A の他方は、-CR 132 =を表す。R 132 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 131 、X 131A 、X 132 及びX 132A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A14)中、X 141 及びX 141A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 141 及びX 141A の他方は、-CR 141 =を表す。R 141 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 142 及びX 142A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 142 及びX 142A の他方は、-CR 142 =を表す。R 142 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 141 、X 141A 、X 142 及びX 142A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A15)中、X 151 ~X 153 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 151 ~X 153 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A16)中、X 161 ~X 162 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 161 ~X 162 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A17)中、X 171 ~X 175 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 171 ~X 175 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A18)中、X 181 ~X 182 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 181 ~X 182 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A19)中、X 191 及びX 191A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 191 及びX 191A の他方は、-CR 191 =を表す。R 191 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 192 ~X 193 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 194 及びX 194A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 194 及びX 194A の他方は、-CR 194 =を表す。R 194 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 191 、X 191A 、X 192 、X 193 、X 194 及びX 194A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A20)中、X 201 及びX 201A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 201 及びX 201A の他方は、-CR 201 =を表す。R 201 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 202 及びX 202A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 202 及びX 202A の他方は、-CR 202 =を表す。R 202 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 201 、X 201A 、X 202 及びX 202A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A21)中、X 211 及びX 211A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 211 及びX 211A の他方は、-CR 211 =を表す。R 211 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 212 及びX 212A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 212 及びX 212A の他方は、-CR 212 =を表す。R 212 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 211 、X 211A 、X 212 及びX 212A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A22)中、X 221 ~X 222 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 221 ~X 222 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A23)中、X 231 ~X 232 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 233 及びX 233A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 233 及びX 233A の他方は、-CR 233 =を表す。R 233 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 234 及びX 234A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 234 及びX 234A の他方は、-CR 234 =を表す。R 234 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 231 ~X 232 、X 233 、X 233A 、X 234 及びX 234A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A24)中、X 241 ~X 242 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 243 及びX 243A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 243 及びX 243A の他方は、-CR 243 =を表す。R 243 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 244 及びX 244A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 244 及びX 244A の他方は、-CR 244 =を表す。R 244 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 241 ~X 242 、X 243 、X 243A 、X 244 及びX 244A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A25)中、X 251 ~X 254 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 251 ~X 254 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A26)中、X 261 ~X 262 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 261 ~X 262 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A27)中、X 271 ~X 274 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 271 ~X 274 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A28)中、X 281 ~X 282 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 281 ~X 282 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A29)中、X 291 ~X 296 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 291 ~X 296 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A30)中、X 301 ~X 304 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 301 ~X 304 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A31)中、X 311 ~X 314 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 311 ~X 314 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A32)中、X 321 及びX 321A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 321 及びX 321A の他方は、-CR 321 =を表す。R 321 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 322 及びX 322A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 322 及びX 322A の他方は、-CR 322 =を表す。R 322 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 323 及びX 323A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 323 及びX 323A の他方は、-CR 323 =を表す。R 323 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 324 及びX 324A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 324 及びX 324A の他方は、-CR 324 =を表す。R 324 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 321 、X 321A 、X 322 、X 322A 、X 323 、X 323A 、X 324 及びX 324A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A33)中、X 331 ~X 336 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 331 ~X 336 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A34)中、X 341 ~X 344 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 341 ~X 344 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A35)中、X 351 及びX 351A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 351 及びX 351A の他方は、-CR 351 =を表す。R 351 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 352 及びX 352A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 352 及びX 352A の他方は、-CR 352 =を表す。R 352 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 353 及びX 353A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 353 及びX 353A の他方は、-CR 353 =を表す。R 353 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 354 及びX 354A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 354 及びX 354A の他方は、-CR 354 =を表す。R 354 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 351 、X 351A 、X 352 、X 352A 、X 353 、X 353A 、X 354 及びX 354A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A36)中、X 361 及びX 361A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 361 及びX 361A の他方は、-CR 361 =を表す。R 361 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 362 及びX 362A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 362 及びX 362A の他方は、-CR 362 =を表す。R 362 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 363 及びX 363A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 363 及びX 363A の他方は、-CR 363 =を表す。R 363 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 364 及びX 364A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 364 及びX 364A の他方は、-CR 364 =を表す。R 364 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 361 、X 361A 、X 362 、X 362A 、X 363 、X 363A 、X 364 及びX 364A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A37)中、X 371 ~X 378 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 371 ~X 378 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(4)中、X41及びX42は、それぞれ独立に、カルコゲン原子を表す。*は結合位置を表す。X41及びX42の少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(3)中、A31は、チオフェン環、ベンゼン環、フラン環、及び、セレノフェン環からなる群から選択される芳香族環によって形成され、少なくとも1つのチオフェン環を含み、置換基を有していてもよい、環の総数が3~8個の縮合多環芳香族基を表す。ただし、前記縮合多環芳香族基は、置換基として、炭素数8以上のアルキル基を有するヘテロアリール基を有さない。Ar31~Ar34は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、単環アリーレン基、単環ヘテロアリーレン基、環の総数が2個の縮合アリーレン基、又は、環の総数が2個の縮合ヘテロアリーレン基を表す。n31~n34は、それぞれ独立に、0~2の整数を表す。n35は、1~2の整数を表す。R31~R34は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。*は、結合位置を表す。
  2. 前記式(1)中、B11及びB12が、酸素原子である、請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記式(3)中のA31で表される前記縮合多環芳香族基が、チオフェン環及びベンゼン環からなる群から選択される芳香族環によって形成される、請求項1又は2に記載の光電変換素子。
  4. 前記式(2)中、(A21n23で表される基、及び、前記式(3)中、(A31n35で表される基が、式(A2)で表される基、式(A3)で表される基、式(A4)で表される基、式(A5)で表される基、式(A6)で表される基、式(A7)で表される基、式(A8)で表される基、式(A9)で表される基、式(A12)で表される基、式(A13)で表される基、式(A15)で表される基、式(A17)で表される基、式(A18)で表される基、式(A19)で表される基、式(A20)で表される基、式(A28)で表される基、式(A29)で表される基、式(A30)で表される基、式(A32)で表される基、式(A33)で表される基、及び、式(A36)で表される基のいずれかである、請求項1又は2に記載の光電変換素子。
    式(A2)中、X21~X23は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X21~X23のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A3)中、X31~X32は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X31~X32のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A4)中、X41及びX41Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X41及びX41Aの他方は、-CR41=を表す。R41は、水素原子、又は、置換基を表す。X42及びX42Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X42及びX42Aの他方は、-CR42=を表す。R42は、水素原子、又は、置換基を表す。X41、X41A、X42及びX42Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A5)中、X51及びX51Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X51及びX51Aの他方は、-CR51=を表す。R51は、水素原子、又は、置換基を表す。X52及びX52Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X52及びX52Aの他方は、-CR52=を表す。R52は、水素原子、又は、置換基を表す。X51、X51A、X52及びX52Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A6)中、X61~X64は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X61~X64のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A7)中、X71~X74は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X71~X74のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A8)中、X81は、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A9)中、X91は、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A12)中、X121は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X122及びX122Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X122及びX122Aの他方は、-CR122=を表す。R122は、水素原子、又は、置換基を表す。X123及びX123Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X123及びX123Aの他方は、-CR123=を表す。R123は、水素原子、又は、置換基を表す。X121、X122、X122A、X123及びX123Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A13)中、X131及びX131Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X131及びX131Aの他方は、-CR131=を表す。R131は、水素原子、又は、置換基を表す。X132及びX132Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X132及びX132Aの他方は、-CR132=を表す。R132は、水素原子、又は、置換基を表す。X131、X131A、X132及びX132Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A15)中、X151~X153は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X151~X153のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A17)中、X171~X175は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X171~X175のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A18)中、X181~X182は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X181~X182のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A19)中、X191及びX191Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X191及びX191Aの他方は、-CR191=を表す。R191は、水素原子、又は、置換基を表す。X192~X193は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X194及びX194Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X194及びX194Aの他方は、-CR194=を表す。R194は、水素原子、又は、置換基を表す。X191、X191A、X192、X193、X194及びX194Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A20)中、X201及びX201Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X201及びX201Aの他方は、-CR201=を表す。R201は、水素原子、又は、置換基を表す。X202及びX202Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X202及びX202Aの他方は、-CR202=を表す。R202は、水素原子、又は、置換基を表す。X201、X201A、X202及びX202Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A28)中、X281~X282は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X281~X282のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A29)中、X291~X296は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X291~X296のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A30)中、X301~X304は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X301~X304のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A32)中、X321及びX321Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X321及びX321Aの他方は、-CR321=を表す。R321は、水素原子、又は、置換基を表す。X322及びX322Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X322及びX322Aの他方は、-CR322=を表す。R322は、水素原子、又は、置換基を表す。X323及びX323Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X323及びX323Aの他方は、-CR323=を表す。R323は、水素原子、又は、置換基を表す。X324及びX324Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X324及びX324Aの他方は、-CR324=を表す。R324は、水素原子、又は、置換基を表す。X321、X321A、X322、X322A、X323、X323A、X324及びX324Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A33)中、X331~X336は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X331~X336のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A36)中、X361及びX361Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X361及びX361Aの他方は、-CR361=を表す。R361は、水素原子、又は、置換基を表す。X362及びX362Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X362及びX362Aの他方は、-CR362=を表す。R362は、水素原子、又は、置換基を表す。X363及びX363Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X363及びX363Aの他方は、-CR363=を表す。R363は、水素原子、又は、置換基を表す。X364及びX364Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X364及びX364Aの他方は、-CR364=を表す。R364は、水素原子、又は、置換基を表す。X361、X361A、X362、X362A、X363、X363A、X364及びX364Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
  5. 11は、前記式(3)で表される基であり、
    前記式(3)中、(A31n35で表される基が、前記式(A3)で表される基、前記式(A4)で表される基、前記式(A5)で表される基、前記式(A7)で表される基、前記式(A18)で表される基、前記式(A19)で表される基、及び、前記式(A28)で表される基のいずれかである、請求項4に記載の光電変換素子。
  6. 前記式(3)中、n31及びn32が0であり、かつ、n33及びn34が1である、請求項1~5のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  7. 前記式(3)中、n31及びn32が1であり、かつ、n33及びn34が0である、請求項1~5のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  8. 11は、前記式(2)で表される基であり、
    前記式(2)中、(A21n23で表される基が、前記式(A3)で表される基、前記式(A4)で表される基、前記式(A5)で表される基、前記式(A6)で表される基、前記式(A7)で表される基、前記式(A17)で表される基、前記式(A19)で表される基、前記式(A29)で表される基、前記式(A33)で表される基、及び、前記式(A36)で表される基のいずれかである、請求項4に記載の光電変換素子。
  9. 11及びR12が、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基、又は、ヘテロアリール基である、請求項1~8のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  10. 11及びR12が、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキル基又はアリール基である、請求項1~9のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  11. 前記光電変換膜が、n型半導体材料を更に含むか、又は、n型半導体材料及び色素を更に含む、請求項1~10のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  12. 前記導電性膜及び前記透明導電性膜の間に、前記光電変換膜の他に1種以上の中間層を有する、請求項1~11のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  13. 請求項1~12のいずれか1項に記載の光電変換素子を有する、撮像素子。
  14. 請求項1~12のいずれか1項に記載の光電変換素子を有する、光センサ。
  15. 式(1)で表される化合物。
    式(1)中、A11は、式(2)又は(3)で表される基を表す。B11及びB12は、それぞれ独立に、酸素原子又は硫黄原子を表す。R11及びR12は、それぞれ独立に、ヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基を表す。
    式(2)中、A21は、チオフェン環、ベンゼン環、フラン環、及び、セレノフェン環からなる群から選択される芳香族環によって形成され、少なくとも1つのチオフェン環を含み、置換基を有していてもよい、環の総数が3~8個の縮合多環芳香族基を表す。ただし、前記縮合多環芳香族基は、置換基として、炭素数8以上のアルキル基を有するヘテロアリール基を有さない。Ar21及びAr22は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、単環アリーレン基、単環ヘテロアリーレン基、環の総数が2個の縮合アリーレン基、又は、環の総数が2個の縮合ヘテロアリーレン基を表す。n21及びn22は、それぞれ独立に、0~2の整数を表す。n23は、1~2の整数を表す。*は、結合位置を表す。
    式(2)中、(A 21 n23 は、式(A1)~(A37)で表される基のいずれかを表す。
    ただし、n23が1であり、かつ、A21の環の総数が3個である場合、又は、A21が式(4)で表される基である場合は、n21及びn22の少なくとも一方が2であるか、又は、n21及びn22が1であり、かつ、Ar21及びAr22が、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、環の総数が2個の縮合アリーレン基、又は、環の総数が2個の縮合ヘテロアリーレン基である。


    式(A1)~(A37)中、*は結合位置を表す。
    式(A1)中、X 11 及びX 11A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 11 及びX 11A の他方は、-CR 11 =を表す。R 11 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 12 及びX 12A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 12 及びX 12A の他方は、-CR 12 =を表す。R 12 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 11 、X 11A 、X 12 及びX 12A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A2)中、X 21 ~X 23 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 21 ~X 23 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A3)中、X 31 ~X 32 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 31 ~X 32 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A4)中、X 41 及びX 41A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 41 及びX 41A の他方は、-CR 41 =を表す。R 41 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 42 及びX 42A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 42 及びX 42A の他方は、-CR 42 =を表す。R 42 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 41 、X 41A 、X 42 及びX 42A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A5)中、X 51 及びX 51A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 51 及びX 51A の他方は、-CR 51 =を表す。R 51 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 52 及びX 52A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 52 及びX 52A の他方は、-CR 52 =を表す。R 52 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 51 、X 51A 、X 52 及びX 52A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A6)中、X 61 ~X 64 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 61 ~X 64 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A7)中、X 71 ~X 74 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 71 ~X 74 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A8)中、X 81 は、硫黄原子を表す。
    式(A9)中、X 91 は、硫黄原子を表す。
    式(A10)中、X 101 及びX 101A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 101 及びX 101A の他方は、-CR 101 =を表す。R 101 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 102 及びX 102A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 102 及びX 102A の他方は、-CR 102 =を表す。R 102 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 101 、X 101A 、X 102 及びX 102A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A11)中、X 111 ~X 112 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 111 ~X 112 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A12)中、X 121 は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 122 及びX 122A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 122 及びX 122A の他方は、-CR 122 =を表す。R 122 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 123 及びX 123A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 123 及びX 123A の他方は、-CR 123 =を表す。R 123 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 121 、X 122 、X 122A 、X 123 及びX 123A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A13)中、X 131 及びX 131A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 131 及びX 131A の他方は、-CR 131 =を表す。R 131 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 132 及びX 132A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 132 及びX 132A の他方は、-CR 132 =を表す。R 132 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 131 、X 131A 、X 132 及びX 132A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A14)中、X 141 及びX 141A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 141 及びX 141A の他方は、-CR 141 =を表す。R 141 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 142 及びX 142A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 142 及びX 142A の他方は、-CR 142 =を表す。R 142 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 141 、X 141A 、X 142 及びX 142A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A15)中、X 151 ~X 153 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 151 ~X 153 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A16)中、X 161 ~X 162 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 161 ~X 162 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A17)中、X 171 ~X 175 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 171 ~X 175 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A18)中、X 181 ~X 182 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 181 ~X 182 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A19)中、X 191 及びX 191A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 191 及びX 191A の他方は、-CR 191 =を表す。R 191 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 192 ~X 193 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 194 及びX 194A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 194 及びX 194A の他方は、-CR 194 =を表す。R 194 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 191 、X 191A 、X 192 、X 193 、X 194 及びX 194A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A20)中、X 201 及びX 201A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 201 及びX 201A の他方は、-CR 201 =を表す。R 201 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 202 及びX 202A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 202 及びX 202A の他方は、-CR 202 =を表す。R 202 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 201 、X 201A 、X 202 及びX 202A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A21)中、X 211 及びX 211A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 211 及びX 211A の他方は、-CR 211 =を表す。R 211 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 212 及びX 212A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 212 及びX 212A の他方は、-CR 212 =を表す。R 212 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 211 、X 211A 、X 212 及びX 212A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A22)中、X 221 ~X 222 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 221 ~X 222 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A23)中、X 231 ~X 232 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 233 及びX 233A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 233 及びX 233A の他方は、-CR 233 =を表す。R 233 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 234 及びX 234A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 234 及びX 234A の他方は、-CR 234 =を表す。R 234 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 231 ~X 232 、X 233 、X 233A 、X 234 及びX 234A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A24)中、X 241 ~X 242 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 243 及びX 243A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 243 及びX 243A の他方は、-CR 243 =を表す。R 243 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 244 及びX 244A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 244 及びX 244A の他方は、-CR 244 =を表す。R 244 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 241 ~X 242 、X 243 、X 243A 、X 244 及びX 244A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A25)中、X 251 ~X 254 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 251 ~X 254 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A26)中、X 261 ~X 262 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 261 ~X 262 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A27)中、X 271 ~X 274 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 271 ~X 274 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A28)中、X 281 ~X 282 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 281 ~X 282 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A29)中、X 291 ~X 296 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 291 ~X 296 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A30)中、X 301 ~X 304 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 301 ~X 304 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A31)中、X 311 ~X 314 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 311 ~X 314 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A32)中、X 321 及びX 321A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 321 及びX 321A の他方は、-CR 321 =を表す。R 321 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 322 及びX 322A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 322 及びX 322A の他方は、-CR 322 =を表す。R 322 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 323 及びX 323A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 323 及びX 323A の他方は、-CR 323 =を表す。R 323 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 324 及びX 324A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 324 及びX 324A の他方は、-CR 324 =を表す。R 324 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 321 、X 321A 、X 322 、X 322A 、X 323 、X 323A 、X 324 及びX 324A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A33)中、X 331 ~X 336 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 331 ~X 336 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A34)中、X 341 ~X 344 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 341 ~X 344 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A35)中、X 351 及びX 351A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 351 及びX 351A の他方は、-CR 351 =を表す。R 351 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 352 及びX 352A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 352 及びX 352A の他方は、-CR 352 =を表す。R 352 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 353 及びX 353A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 353 及びX 353A の他方は、-CR 353 =を表す。R 353 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 354 及びX 354A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 354 及びX 354A の他方は、-CR 354 =を表す。R 354 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 351 、X 351A 、X 352 、X 352A 、X 353 、X 353A 、X 354 及びX 354A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A36)中、X 361 及びX 361A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 361 及びX 361A の他方は、-CR 361 =を表す。R 361 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 362 及びX 362A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 362 及びX 362A の他方は、-CR 362 =を表す。R 362 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 363 及びX 363A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 363 及びX 363A の他方は、-CR 363 =を表す。R 363 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 364 及びX 364A の一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X 364 及びX 364A の他方は、-CR 364 =を表す。R 364 は、水素原子、又は、置換基を表す。X 361 、X 361A 、X 362 、X 362A 、X 363 、X 363A 、X 364 及びX 364A のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(A37)中、X 371 ~X 378 は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X 371 ~X 378 のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。
    式(4)中、X41及びX42は、それぞれ独立に、カルコゲン原子を表す。*は結合位置を表す。X41及びX42の少なくとも一方は、硫黄原子を表す。
    式(3)中、A31は、チオフェン環、ベンゼン環、フラン環、及び、セレノフェン環からなる群から選択される芳香族環によって形成され、少なくとも1つのチオフェン環を含み、置換基を有していてもよい、環の総数が3~8個の縮合多環芳香族基を表す。ただし、前記縮合多環芳香族基は、置換基として、炭素数8以上のアルキル基を有するヘテロアリール基を有さない。Ar31~Ar34は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、単環アリーレン基、単環ヘテロアリーレン基、環の総数が2個の縮合アリーレン基、又は、環の総数が2個の縮合ヘテロアリーレン基を表す。n31~n34は、それぞれ独立に、0~2の整数を表す。n35は、1~2の整数を表す。R31~R34は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。*は、結合位置を表す。
  16. 前記式(1)中、B11及びB12が、酸素原子である、請求項15に記載の化合物。
  17. 前記式(3)中のA31で表される前記縮合多環芳香族基が、チオフェン環及びベンゼン環からなる群から選択される芳香族環によって形成される、請求項15又は16に記載の化合物。
  18. 前記式(2)中、(A21n23で表される基、及び、前記式(3)中、(A31n35で表される基が、式(A2)で表される基、式(A3)で表される基、式(A4)で表される基、式(A5)で表される基、式(A6)で表される基、式(A7)で表される基、式(A8)で表される基、式(A9)で表される基、式(A12)で表される基、式(A13)で表される基、式(A15)で表される基、式(A17)で表される基、式(A18)で表される基、式(A19)で表される基、式(A20)で表される基、式(A28)で表される基、式(A29)で表される基、式(A30)で表される基、式(A32)で表される基、式(A33)で表される基、及び、式(A36)で表される基のいずれかである、請求項15又は16に記載の化合物。
    式(A2)中、X21~X23は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X21~X23のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A3)中、X31~X32は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X31~X32のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A4)中、X41及びX41Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X41及びX41Aの他方は、-CR41=を表す。R41は、水素原子、又は、置換基を表す。X42及びX42Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X42及びX42Aの他方は、-CR42=を表す。R42は、水素原子、又は、置換基を表す。X41、X41A、X42及びX42Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A5)中、X51及びX51Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X51及びX51Aの他方は、-CR51=を表す。R51は、水素原子、又は、置換基を表す。X52及びX52Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X52及びX52Aの他方は、-CR52=を表す。R52は、水素原子、又は、置換基を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A6)中、X61~X64は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X61~X64のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A7)中、X71~X74は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X71~X74のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A8)中、X81は、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A9)中、X91は、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A12)中、X121は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X122及びX122Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X122及びX122Aの他方は、-CR122=を表す。R122は、水素原子、又は、置換基を表す。X123及びX123Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X123及びX123Aの他方は、-CR123=を表す。R123は、水素原子、又は、置換基を表す。X121、X122、X122A、X123及びX123Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A13)中、X131及びX131Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X131及びX131Aの他方は、-CR131=を表す。R131は、水素原子、又は、置換基を表す。X132及びX132Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X132及びX132Aの他方は、-CR132=を表す。R132は、水素原子、又は、置換基を表す。X131、X131A、X132及びX132Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A15)中、X151~X153は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X151~X153のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A17)中、X171~X175は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X171~X175のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A18)中、X181~X182は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X181~X182のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A19)中、X191及びX191Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X191及びX191Aの他方は、-CR191=を表す。R191は、水素原子、又は、置換基を表す。X192~X193は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X194及びX194Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X194及びX194Aの他方は、-CR194=を表す。R194は、水素原子、又は、置換基を表す。X191、X191A、X192、X193、X194及びX194Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A20)中、X201及びX201Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X201及びX201Aの他方は、-CR201=を表す。R201は、水素原子、又は、置換基を表す。X202及びX202Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X202及びX202Aの他方は、-CR202=を表す。R202は、水素原子、又は、置換基を表す。X201、X201A、X202及びX202Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A28)中、X281~X282は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X281~X282のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A29)中、X291~X296は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X291~X296のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A30)中、X301~X304は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X301~X304のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A32)中、X321及びX321Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X321及びX321Aの他方は、-CR321=を表す。R321は、水素原子、又は、置換基を表す。X322及びX322Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X322及びX322Aの他方は、-CR322=を表す。R322は、水素原子、又は、置換基を表す。X323及びX323Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X323及びX323Aの他方は、-CR323=を表す。R323は、水素原子、又は、置換基を表す。X324及びX324Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X324及びX324Aの他方は、-CR324=を表す。R324は、水素原子、又は、置換基を表す。X321、X321A、X322、X322A、X323、X323A、X324及びX324Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A33)中、X331~X336は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表す。X331~X336のうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
    式(A36)中、X361及びX361Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X361及びX361Aの他方は、-CR361=を表す。R361は、水素原子、又は、置換基を表す。X362及びX362Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X362及びX362Aの他方は、-CR362=を表す。R362は、水素原子、又は、置換基を表す。X363及びX363Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X363及びX363Aの他方は、-CR363=を表す。R363は、水素原子、又は、置換基を表す。X364及びX364Aの一方は、硫黄原子、酸素原子、又は、セレン原子を表し、X364及びX364Aの他方は、-CR364=を表す。R364は、水素原子、又は、置換基を表す。X361、X361A、X362、X362A、X363、X363A、X364及びX364Aのうち少なくとも1つは、硫黄原子を表す。*は、結合位置を表す。
  19. 11は、前記式(3)で表される基であり、
    前記式(3)中、(A31n35で表される基が、前記式(A3)で表される基、前記式(A4)で表される基、前記式(A5)で表される基、前記式(A7)で表される基、前記式(A18)で表される基、前記式(A19)で表される基、及び、前記式(A28)で表される基のいずれかである、請求項18に記載の化合物。
  20. 前記式(3)中、n31及びn32が0であり、かつ、n33及びn34が1である、請求項15~19のいずれか1項に記載の化合物。
  21. 前記式(3)中、n31及びn32が1であり、かつ、n33及びn34が0である、請求項15~19のいずれか1項に記載の化合物。
  22. 11は、前記式(2)で表される基であり、
    前記式(2)中、(A21n23で表される基が、前記式(A3)で表される基、前記式(A4)で表される基、前記式(A5)で表される基、前記式(A6)で表される基、前記式(A7)で表される基、前記式(A17)で表される基、前記式(A19)で表される基、前記式(A29)で表される基、前記式(A33)で表される基、及び、前記式(A36)で表される基のいずれかである、請求項18に記載の化合物。
  23. 11及びR12が、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキル基、アリール基、又は、ヘテロアリール基である、請求項15~22のいずれか1項に記載の化合物。
  24. 11及びR12が、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキル基又はアリール基である、請求項15~23のいずれか1項に記載の化合物。
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