JP7426005B2 - 電力ケーブルの布設方法 - Google Patents
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Description
(1)各モータローラの回転数が異なる。
(2)各モータローラと電力ケーブルとの摩擦力が異なる。
(3)すべりが発生する。
離間して配置される一組のポール部と、
少なくとも一方の前記ポール部を傾倒可能に支持する台座部と、
前記ポール部の傾倒に伴って作動するスイッチ部と、
前記スイッチ部の作動に伴って、前記ポール部の傾倒を示す信号を受信部に送る送信部とを備える。
布設経路に所定の間隔で配置されて、電力ケーブルを前記布設経路に沿って送り出す複数の搬送機と、
前記搬送機の動作を制御する制御部と、
前記搬送機間に配置される本開示の電力ケーブルの蛇行検知装置と、
前記受信部とを備え、
前記制御部は、
前記受信部が前記信号を受けた場合に、全ての前記搬送機の駆動を停止させる停止制御部を備える。
布設経路に複数の搬送機を所定の間隔で配置して、複数の前記搬送機によって電力ケーブルを搬送する電力ケーブルの布設方法であって、
前記搬送機間において、前記電力ケーブルの蛇行を機械的に検知すること、及び光学的に検知することの少なくとも一方を行う第一の工程と、
前記電力ケーブルの蛇行を検知した場合に、全ての前記搬送機の駆動を停止する第二の工程と、
前記電力ケーブルの蛇行を是正する第三の工程とを備える。
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
(1)本開示の一態様に係る電力ケーブルの蛇行検知装置は、
離間して配置される一組のポール部と、
少なくとも一方の前記ポール部を傾倒可能に支持する台座部と、
前記ポール部の傾倒に伴って作動するスイッチ部と、
前記スイッチ部の作動に伴って、前記ポール部の傾倒を示す信号を受信部に送る送信部とを備える。
前記台座部は、
前記ポール部の下端面を支持する面を有する筐体と、
傾倒可能に支持されるピン部とを備え、
前記筐体は、
前記ピン部の傾倒軌跡に交差する位置に開口する切欠を備え、
前記ポール部は、前記下端面に開口する孔を有し、
前記孔は、前記ピン部のうち前記切欠を経て前記筐体から突出する箇所が進退可能に挿入される形態が挙げられる。
布設経路に所定の間隔で配置されて、電力ケーブルを前記布設経路に沿って送り出す複数の搬送機と、
前記搬送機の動作を制御する制御部と、
前記搬送機間に配置される上記(1)又は(2)の電力ケーブルの蛇行検知装置と、
前記受信部とを備え、
前記制御部は、
前記受信部が前記信号を受けた場合に、全ての前記搬送機の駆動を停止させる停止制御部を備える。
前記布設経路に所定の間隔で配置される複数の前記蛇行検知装置を備え、
前記制御部は、更に是正制御部を備え、
前記是正制御部は、
前記停止制御部からの停止命令後に、複数の前記搬送機のうち、前記信号を発した前記蛇行検知装置よりも、前記電力ケーブルの進行方向の前方側に配置される前記搬送機のみを駆動させる形態が挙げられる。
布設経路に複数の搬送機を所定の間隔で配置して、複数の前記搬送機によって電力ケーブルを搬送する電力ケーブルの布設方法であって、
前記搬送機間において、前記電力ケーブルの蛇行を機械的に検知すること、及び光学的に検知することの少なくとも一方を行う第一の工程と、
前記電力ケーブルの蛇行を検知した場合に、全ての前記搬送機の駆動を停止する第二の工程と、
前記電力ケーブルの蛇行を是正する第三の工程とを備える。
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施形態を具体的に説明する。図中の同一符号は、同一名称物を示す。
(電力ケーブルの布設方法)
図4を適宜参照して、まず、実施形態に係る電力ケーブルの布設方法を説明する。
なお、図4では、電力ケーブル9の進行方向の前方を紙面右側とする。
〈概要〉
実施形態の電力ケーブルの布設方法(以下、本布設方法と呼ぶことがある)は、長く、重量物である電力ケーブル9を所定の経路に布設する際に実施される。特に、長くて重い電力ケーブル9を布設する際には、図4に示すように所定の布設経路(図4では洞道8)に複数の搬送機3を所定の間隔で配置して、複数の搬送機3によって電力ケーブル9を搬送する。電力ケーブル9は、各搬送機3との摩擦力によって、進行方向の前方に順次送り出されて、布設経路を進行する。
(第一の工程)搬送機3間において、電力ケーブル9の蛇行を機械的に検知すること、及び光学的に検知することの少なくとも一方を行う。
(第二の工程)電力ケーブル9の蛇行を検知した場合に、全ての搬送機3の駆動を停止する。
(第三の工程)電力ケーブル9の蛇行を是正する。
電力ケーブル9は、代表的には、内側から順に、導体、絶縁層、シースを備える(詳細は図示せず)。電力ケーブル9は、絶縁層の内側及び外側の少なくとも一方に、半導電層を備えてもよい。また、電力ケーブル9は、絶縁層の外周に遮蔽層を備えてもよい。導体の構成材料は、代表的には、銅や銅基合金等が挙げられる。
搬送機3は、布設経路に所定の間隔で配置されて、電力ケーブル9を布設経路に沿って送り出す装置である。搬送機3は、電力ケーブル9を進行可能な適宜な装置を利用できる。例えば、搬送機3は、駆動源と、電力ケーブル9が接触する本体部とを備え、本体部と電力ケーブル9との摩擦によって電力ケーブル9を進行させる装置が挙げられる。このような装置は、例えば、モータローラ(本例)、ボールローラ、キャタピラ等が挙げられる。
従動ローラ4は、搬送機3間に配置されて、電力ケーブル9の進行を促進する。従動ローラ4は、モータ等の駆動源を有さず、進行する電力ケーブル9との接触によって回転するローラ部を備える。従動ローラ4も、上述の一対のガイドポール(図示せず)を備えてもよい。
本布設方法の実施に際して、搬送機3、適宜、従動ローラ4を洞道8の床面80等に配置する。代表的には、搬送機3間に一つ又は複数の従動ローラ4を配置する。図4は、搬送機3間に二つの従動ローラ4が配置される場合を例示する。隣り合う搬送機3の間隔L3、隣り合う搬送機3と従動ローラ4との間隔L34、隣り合う従動ローラ4の間隔L4は、布設経路の長さや電力ケーブル9の大きさ等に応じて適宜選択できる。間隔L3、L34、L4が小さいほど、電力ケーブル9を支持する搬送機3や従動ローラ4が多い。そのため、電力ケーブル9の直進性が高められ、蛇行が防止され易い。間隔L3、L34、L4が大きいほど、搬送機3や従動ローラ4が少なくてよい。そのため、これらの設置時間や回収時間が短くなり易い。この点で作業者の負担が軽減される。例えば、間隔L34、L4は1m以上5m以下程度が挙げられる。間隔L3は、間隔L34又は間隔L4の1倍以上5倍以下程度が挙げられる。
この工程において、電力ケーブル9の蛇行の検知は、機械的な検知装置及び光学的な検知装置の一方、又は双方を用いて行うことが挙げられる。各検知装置は、上述の正常な変位範囲を超えた場合を蛇行として検知するように構成する。
この工程において、各搬送機3の動作の制御は、制御部5を用いて行うことが挙げられる。制御部5はコンピュータを利用できる。制御部5は、コンピュータを構成するプロセッサを備えることが挙げられる。また、制御部5は、例えば、上述の検知装置からの検知結果を取得可能に構成することが挙げられる。更に、制御部5は、例えば、上記検知装置が電力ケーブル9の蛇行を検知した場合に、全ての搬送機3の駆動を停止させるように構成することが挙げられる。このような制御部5を備える構成の一例として、後述する実施形態の電力ケーブルの蛇行検知システム2が挙げられる。
この工程において、電力ケーブル9の蛇行の是正は、搬送機3を利用して行うと、作業者の負担を軽減できて好ましい。この場合、制御部5は、例えば、複数の搬送機3のうち、一部の搬送機3を駆動させ、残部の搬送機3を停止させたままとするように構成することが挙げられる。このような制御を行う制御部5を備える構成の一例として、後述する実施形態の電力ケーブルの蛇行検知システム2を利用することが挙げられる。上記蛇行の是正が完了したら、制御部5は、上記残部の搬送機3を駆動させる。その結果、全ての搬送機3によって電力ケーブル9が再び進行する。
本布設方法は、機械的な手段や光学的な手段を利用して、電力ケーブル9の蛇行を速やかに検知できる。また、本布設方法は、上記蛇行を検知した場合、全ての搬送機3を停止する。そのため、例えば、上述の間隔L3、L34、L4がある程度大きく、フリー箇所90がある程度長い場合でも、蛇行状態が悪化すること、即ち電力ケーブル9が大きく蛇行することを防止できる。更に、本布設方法は、全ての搬送機3の停止後に上記蛇行を是正する。そのため、上記蛇行が確実に是正される。従って、本布設方法は、進行する電力ケーブル9に近接して収納物や内壁が存在するような布設経路、例えば既存の洞道8等に電力ケーブル9を布設する場合に実施されることで、電力ケーブル9が上記収納物や内壁に接触することを回避できる。
上述の実施形態の電力ケーブルの布設方法を実施する場合、実施形態に係る電力ケーブルの蛇行検知装置や実施形態に係る電力ケーブルの蛇行検知システムを好適に利用することができる。以下、図1~図4を適宜参照して、実施形態の電力ケーブルの蛇行検知装置1、実施形態の電力ケーブルの蛇行検知システム2を説明する。
図1,図3は、蛇行検知装置1が洞道8等の布設経路の床面80に設置された状態を示す。
また、図1,図3は、ポール部11の下端側の領域及び筐体130におけるポール部11側の領域を切り欠いて示す。
図2は、蛇行検知装置1に備えられる筐体130において、ポール部11側の領域をポール部11の軸方向から平面視した状態を示す部分平面図である。
《概要》
実施形態の電力ケーブルの蛇行検知装置1は、電力ケーブル9を洞道8等といった所定の布設経路に布設する際に用いられて、電力ケーブル9の蛇行を機械的に検知する装置である。
本例の蛇行検知装置1は、一対のポール部11,12と、両ポール部11,12の下端側を連結するように配置される台座部13とを備える門型状である。台座部13は、床面80に設置される。ポール部11,12は、間隔L1をあけて、台座部13の各端部に立設される。布設時、電力ケーブル9は、両ポール部11,12間を進行する。進行する電力ケーブル9が例えばポール部11に接触するほどに水平方向に蛇行すると、図3に示すように、ポール部11は、下端側を中心として図3の紙面右側に倒れる。蛇行した電力ケーブル9がポール部12に接触すれば、ポール部12は図3の紙面左側に倒れる。本例では、倒れる方向が左右逆である点を除いて、ポール部11に関連する構造とポール部12に関連する構造とは同じである。そのため、以下では、代表してポール部11を例に説明する。
ポール部11は、蛇行した電力ケーブル9が接触するセンサとして機能する部材である。本例のポール部11は、円筒状の部材である。そのため、進行する電力ケーブル9がポール部11に接触しても、ポール部11は電力ケーブル9をキズつけ難い。電力ケーブル9の損傷防止の観点から、ポール部11の断面形状は、角部を有さない形状が好ましい。ポール部11の断面形状は、円形の他、楕円等の曲面形状でもよい。
本例の台座部13は、筐体130と、ヒンジ部131と、ピン部132とを備える。筐体130は、両ポール部11,12を直立状態に支持する。ヒンジ部131は、ポール部11,12を傾倒可能にする。本例のピン部132は、ヒンジ部131によって傾倒可能に支持される。
本例の筐体130は、ポール部11,12の下端面11d,12dを支持する面(以下、支持面13fと呼ぶ)を有し、両ポール部11,12を直立状態に支持する機能を有する。また、本例の筐体130は、筒体である。筐体130は、その内部にピン部132やヒンジ部131、スイッチ部14、送信部15等を収納して、これらの収納物の保護ケースとしても機能する。
ヒンジ部131は、第一の蝶番片と、第二の蝶番片と、両蝶番片を回動自在に連結する軸部とを有する。本例では、ヒンジ部131における第一の蝶番片の内側(図1では紙面右側)に、ピン部132が固定される。なお、スイッチ部14の押圧が可能であれば、ピン部132は、上記第一の蝶番片の外側に固定されてもよい。
ピン部132は、ポール部11の基部111の孔112に挿入される部材である。ピン部132は、ポール部11の軸方向に沿って配置される。本例では、ピン部132における下端側の領域は、ヒンジ部131との固定箇所である。ピン部132における上端側の領域は、筐体130の切欠136を経て筐体130の支持面13fから突出する箇所である。このピン部132の上側の領域は、孔112に進退可能に挿入される。
本例の蛇行検知装置1は、上記第一の蝶番片の外側(図1では紙面左側)に固定される押圧部134を備える。押圧部134は、スイッチ部14の接点部140を直接押圧する部材である。押圧部134は、例えば金属からなるもの等が挙げられる。また、押圧部134は、接点部140に対応して、確実に押圧可能な大きさを有することが挙げられる。本例の押圧部134は、ヒンジ部131の軸方向からの平面視で、長方形状であり、押圧部134におけるスイッチ部14に当接する面と下面との角部が面取りされている。そのため、ポール部11を傾倒状態から直立状態に戻すと、上述の面取り箇所が上方から下方に向かう。従って、押圧部134は、下方に位置するスイッチ部14に接触し易く、スイッチ部14を円滑に押圧し易い。
スイッチ部14は、種々の構造のものが利用できる。本例のスイッチ部14は、市販のピンプランジャ型のリミットスイッチである。このスイッチ部14は、ピンプランジャ(図示せず)の進退によって開閉する。接点部140は、上記ピンプランジャの先端に連結される。本例では、ポール部11が直立状態にある場合に、上述の押圧部134が接点部140を押圧して、ピンプランジャを押し込む。この状態では、スイッチ部14が作動していない(開状態である)。ポール部11が右側に傾倒して押圧部134が接点部140から離れると、ピンプランジャの押込みが開放される。この状態では、スイッチ部14が作動する(閉状態である)。スイッチ部14が上述のように開閉するように、スイッチ部14の位置及び押圧部134の位置が調整されている。ここでは、スイッチ部14の作動は、ポール部11が右側に傾倒したこと、即ち電力ケーブル9が蛇行したことを意味する。また、スイッチ部14が作動していない場合は、電力ケーブル9が上述の正常な変位範囲で進行しているといえる。
送信部15は、スイッチ部14が作動した場合に、上述の傾倒信号を受信部(本例では送受信部6)に送る部材である。
次に、電力ケーブル9が上述の正常な変位範囲を超えて蛇行した場合に、蛇行検知装置1がこの電力ケーブル9の蛇行を検知するときの動作を説明する。
電力ケーブル9が上記正常な変位範囲で進行している場合、図1に示すように、両ポール部11,12は筐体130に対して直立した状態に支持される。本例では、両ポール部11,12の下端面11d、12dは、上述の切欠136に対向する箇所が多過ぎないため、筐体130の上板に安定して支持される。ピン部132は筐体130の切欠136を経て、基部111の孔112に挿入される。上記上板は、下端面11d、12dがピン部132をガイドとして上記上板よりも下方に降下することを防止する。
電力ケーブル9が上記正常な変位範囲を超えて蛇行した場合、例えば、図3に示すように、ポール部11は、蛇行した電力ケーブル9からの押圧力を受けて右側に傾倒する。
実施形態の電力ケーブルの蛇行検知装置1の使用例として、以下の実施形態の電力ケーブルの蛇行検知システム2を構築することが挙げられる。実施形態の電力ケーブルの蛇行検知システム2は、蛇行検知装置1を備え、蛇行検知装置1によって電力ケーブル9の蛇行を検知した場合に、搬送機3を用いて、電力ケーブル9の蛇行を是正する。
蛇行検知システム2は、布設経路に所定の間隔で配置される複数の蛇行検知装置1を備えることが好ましい。電力ケーブル9の任意の箇所において、電力ケーブル9の蛇行を速やかに検知可能であり、大きな蛇行が防止され易いからである。図4は、隣り合う搬送機3と従動ローラ4との間と、隣り合う従動ローラ4間とにそれぞれ蛇行検知装置1が配置される場合を例示する。この場合、隣り合う蛇行検知装置1の間隔は、例えば、上述の間隔L34又は間隔L4と同程度の大きさである。本例のように、搬送機3又は従動ローラ4と、蛇行検知装置1とが交互に並ぶ区間を有する形態は、上記蛇行をより確実に検知可能である。
本例の受信部は、上述の送受信部6である。なお、蛇行検知システム2は、受信部と送信部とを独立して備え、それぞれを制御部5に接続してもよい。
本例の制御部5は、上述のように搬送機3の通常動作を制御することに加えて、停止制御部51を備える。この制御部5では、送受信部6を介して、蛇行検知装置1から上述の傾倒信号を受け取ると、停止制御部51は、送受信部6を介して、駆動の停止指令を搬送機3に送る。上記停止指令(信号)を受けた搬送機3は、駆動を速やかに停止できる。
実施形態の電力ケーブルの蛇行検知装置1は、電力ケーブル9が上述の正常な変位範囲を超えた蛇行をポール部11,12の傾倒として検知する。検知結果(上述の傾倒信号)は、送信部15及び送受信部6を介して制御部5に伝えられて、制御部5によって、全ての搬送機3の駆動が停止される。従って、蛇行検知装置1によって蛇行を検知することで、電力ケーブル9が大きく蛇行することが防止される。このような蛇行検知装置1は、進行する電力ケーブル9に近接して収納物や内壁が存在するような布設経路、例えば既存の洞道8等に電力ケーブル9を布設する場合に使用されることで、電力ケーブル9と上記収納物や内壁との接触を回避することに寄与する。
(1)ポール部11,12の双方が傾倒可能である。そのため、電力ケーブル9の蛇行がより確実に検知される。
(2)筐体130によって、ポール部11,12の直立状態が良好に維持される。
(3)筐体130の切欠136と、ポール部11,12の基部111の孔112と、孔112に進退可能に挿入されるピン部132とによって、ポール部11,12は直立状態から傾倒状態に容易に変位できる。
例えば、上述の実施形態に対して、以下の少なくとも一つの変更が可能である。
例えば、台座部は、上述のヒンジ部として、捻じりばねを有するヒンジを備えることが挙げられる。又は、例えば、台座部は、上述のヒンジ部に代えて、捻じりばね等の弾性材と、ポール部の回転中心となる軸部とを備えることが挙げられる。この場合、ピン部の端部は、例えば、上記軸部が挿通される貫通孔と、捻じりばねの一端部が当接される切片とを備えることが挙げられる。捻じりばねの他端部は、台座部の筐体に固定することが挙げられる。捻じりばねを備える場合、ポール部の自重ではばねの腕部が実質的に閉じず、蛇行した電力ケーブルによる荷重が加わった際にばねの腕部が閉じるように捻じりばねを調整することが挙げられる。つまり、ポール部は、捻じりばねによって、常時、直立する方向に付勢される。
警報部は、例えば、ランプや、警告文を表示可能なモニタといった視覚的に警告を促す部材、ブザーといった聴覚的に警告を促す部材等が挙げられる。警報部を備えることで、作業者は、電力ケーブルが蛇行したことを把握し易い。
布設経路によっては、上述の搬送速度の相違が生じ易い箇所(例、急な勾配を有する箇所、鋭角の曲がりを有する箇所等)を有する場合がある。このような特定の箇所にのみ、上述の検知装置を配置すると、上記検知装置の設置時間や回収時間が短くなり易い。また、例えば上記検知装置の配置箇所といった所定の区間に監視作業員を配置すれば、作業者の負担が軽減される。
11、12 ポール部、13 台座部、14 スイッチ部、15 送信部、16 電源
11d,12d 下端面
110 本体部、111 基部、112 孔、115 キャップ部
130 筐体、131 ヒンジ部、132 ピン部、134 押圧部
136 切欠、137 縁部
13a,13b 切欠、13e 先端面、13f 支持面
140 接点部
2 蛇行検知システム
3 搬送機、30 受信部
4 従動ローラ
5 制御部、51 停止制御部、52 是正制御部、53 再駆動制御部
6 送受信部
8 洞道、80 床面、9 電力ケーブル、90 フリー箇所
Claims (5)
- 布設経路に複数の搬送機を所定の間隔で配置して、複数の前記搬送機によって電力ケーブルを搬送する電力ケーブルの布設方法であって、
前記搬送機間において、前記電力ケーブルの蛇行を機械的に検知する第一の工程と、
前記電力ケーブルの蛇行を検知した場合に、全ての前記搬送機の駆動を停止する第二の工程と、
前記電力ケーブルの蛇行を是正する第三の工程とを備え、
前記第一の工程において、前記電力ケーブルの蛇行の検知は、前記電力ケーブルが正常な変位範囲を超えた場合を蛇行として検知する構造を備える機械的な検知装置を用いて行い、
前記機械的な検知装置は、
離間して配置される一組のポール部と、
少なくとも一方の前記ポール部を傾倒可能に支持する台座部と、
前記ポール部の傾倒に伴って作動するスイッチ部と、
前記スイッチ部の作動に伴って、前記ポール部の傾倒を示す信号を受信部に送る送信部とを備え、
前記電力ケーブルは、前記一組のポール部の間を進行し、
前記ポール部は、前記電力ケーブルが前記正常な変位範囲を超えて蛇行した場合に、前記電力ケーブルから押圧されることで傾倒し、
前記受信部は、前記送信部から前記信号を受けた場合に、前記信号を前記搬送機の動作を制御する制御部に伝える、
電力ケーブルの布設方法。 - 前記台座部は、
前記ポール部の下端面を支持する面を有する筐体と、
傾倒可能に支持されるピン部とを備え、
前記筐体は、
前記ピン部の傾倒軌跡に交差する位置に開口する切欠を備え、
前記ポール部は、前記下端面に開口する孔を有し、
前記孔は、前記ピン部のうち前記切欠を経て前記筐体から突出する箇所が進退可能に挿入される、請求項1に記載の電力ケーブルの布設方法。 - 前記ポール部は円筒状の部材である、請求項1または請求項2に記載の電力ケーブルの布設方法。
- 前記ポール部の構成材料は樹脂である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電力ケーブルの布設方法。
- 前記ポール部の高さは前記電力ケーブルのケーブル径よりも大きい、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電力ケーブルの布設方法。
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