JP7425694B2 - 合繊糸用スプライサ - Google Patents

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Description

本発明は、合繊糸用スプライサに関する。
合成繊維からなる一方の糸と他方の糸との糸継ぎを行う合繊糸用スプライサに関する技術として、例えば特許文献1に記載された糸条の結合装置が知られている。特許文献1に記載の装置では、2本の糸条(一方の糸及び他方の糸)の重なり合った端部を挟持可能な一対のクランプと、クランプ間の重なり合った糸条に圧縮空気を吹き付けることにより糸条を交絡させ結合させるエアノズルと、を備える。エアノズル及び両クランプそれぞれの間には、糸端を切断するためのカッターが設けられている。
特開平10-101267号公報
上述したような合繊糸用スプライサでは、一方の糸及び他方の糸の糸継ぎを行った際に、それらを交絡させた絡合部(結合部分)からはみ出る余分な糸端を短くする点で、未だ改善の余地がある。
本発明の一側面は、一方の糸及び他方の糸の絡合部からはみ出る糸端の長さを短くすることが可能な合繊糸用スプライサを提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る合繊糸用スプライサは、合成繊維からなる一方の糸と他方の糸との糸継ぎを行う合繊糸用スプライサであって、一方の糸及び他方の糸が挿通可能である空間を形成する通路を有し、通路に挿通された一方の糸及び他方の糸を交絡させる糸継部と、通路の貫通方向における糸継部の一方側に配置され、一方の糸及び他方の糸を挟持する第1挟持部と、貫通方向における糸継部の他方側に配置され、一方の糸及び他方の糸を挟持する第2挟持部と、第1挟持部及び第2挟持機構のそれぞれを貫通方向に沿って移動させる移動機構と、を備え、移動機構は、第1挟持部で一方の糸及び他方の糸を挟持し且つ第2挟持部の挟持を解除した状態において、第1挟持部を貫通方向の一方側に移動させ、一方の糸及び他方の糸における第2挟持部が当該解除前に挟持していた第1部分を貫通方向の一方側に移動させる第1移動処理を実施し、糸継部は、第1移動処理の前に、一方の糸及び他方の糸を交絡させる第1交絡処理と、第1移動処理の後に、一方の糸及び他方の糸における第1部分を交絡させる第2交絡処理と、を実施する。
この合繊糸用スプライサでは、第1交絡処理により一方の糸及び他方の糸を交絡させることができる。これに加え、一方の糸及び他方の糸における第2挟持部が挟持していた第1部分を、第1挟持部で引っ張って移動させると共に第2交絡処理により交絡させることができる。これにより、一方の糸及び他方の糸の交絡部分からはみ出る糸端の長さを短くすることが可能となる。
本発明の一側面に係る合繊糸用スプライサでは、移動機構は、第1交絡処理の前に、第1挟持部及び第2挟持部のそれぞれで一方の糸及び他方の糸を挟持した状態において、第1挟持部と第2挟持部との間隔が拡がるように第1挟持部及び第2挟持部の少なくとも一方を貫通方向に沿って移動させ、一方の糸及び他方の糸を延伸させる延伸処理を実施し、第1交絡処理では、一方の糸及び他方の糸における延伸処理で延伸させた延伸部分を交絡させてもよい。これにより、交絡部分がその他の部分に比べて太くなるのを抑制することが可能となる。
本発明の一側面に係る合繊糸用スプライサでは、移動機構は、第2交絡処理の後、第2挟持部で一方の糸及び他方の糸を挟持し且つ第1挟持部の挟持を解除した状態において、第2挟持部を貫通方向の他方側に移動させ、一方の糸及び他方の糸における第1挟持部が当該解除前に挟持していた第2部分を貫通方向の他方側に移動させる第2移動処理を実施し、糸継部は、第2移動処理の後に、一方の糸及び他方の糸における第2部分を交絡させる第3交絡処理を実施してもよい。この場合、一方の糸及び他方の糸における第1挟持部が挟持していた第2部分を、第2挟持部で引っ張って移動させると共に第3交絡処理により交絡させることができる。これにより、一方の糸及び他方の糸の交絡部分からはみ出る糸端の長さを短くすることが可能となる。
本発明の一側面に係る合繊糸用スプライサは、貫通方向における第1挟持部の一方側に配置され、一方の糸を挟持する第3挟持部と、貫通方向における第2挟持部の他方側に配置され、他方の糸を挟持する第4挟持部と、を更に備え、第3挟持部及び第4挟持部で糸を挟持する力は、第1挟持部及び第2挟持部で糸を挟持する力よりも小さくてもよい。この場合、第3挟持部及び第4挟持部の挟持により、糸継部の通路から糸が外れるのを抑制することができる。また、第3挟持部及び第4挟持部で糸を挟持する力が第1挟持部及び第2挟持部で糸を挟持する力よりも小さいことから、例えば第1移動処理又は第2移動処理で糸を引っ張って移動させることが容易になる。
本発明の一側面に係る合繊糸用スプライサは、第1挟持部の貫通方向の一方側の位置にて他方の糸を切断する第1カッターと、第2挟持部の貫通方向の他方側の位置にて一方の糸を切断する第2カッターと、を更に備えていてもよい。これにより、一方の糸及び他方の糸の交絡部分からはみ出る糸端の長さを一層短くすることが可能となる。
本発明の一側面に係る合繊糸用スプライサでは、第1カッターは、第1挟持部が一方の糸及び他方の糸を挟持する動作に連動して、他方の糸を切断可能な位置へ移動し、第2カッターは、第2挟持部が一方の糸及び他方の糸を挟持する動作に連動して、一方の糸を切断可能な位置へ移動してもよい。これにより、第1カッター及び第2カッターを効率よく動作させることが可能となる。
本発明の一側面に係る合繊糸用スプライサでは、第1挟持部及び第2挟持部のそれぞれは、貫通方向と交差する軸を中心に揺動可能に構成され、移動機構は、第1カム溝及び第2カム溝を有する円筒カムと、第1挟持部に連結され、第1カム溝に沿って従動する第1フォロアと、第2挟持部に連結され、第2カム溝に沿って従動する第2フォロアと、円筒カムを回転駆動するモータと、を有していてもよい。この場合、カム機構としての移動機構により第1挟持部及び第2挟持部をそれぞれ揺動させて、第1挟持部及び第2挟持部の貫通方向に沿った移動を実現できる。
本発明の一側面によれば、一方の糸及び他方の糸の絡合部からはみ出る糸端の長さを短くすることが可能な合繊糸用スプライサを提供することができる。
図1は、一実施形態に係る仮撚加工システムの構成を示す図である。 図2は、第1搬送装置のパッケージ保持部を示す斜視図である。 図3は、アダプタが取り付けられた給糸パッケージを示す斜視図である。 図4は、第2搬送装置のパッケージ保持部を示す斜視図である。 図5は、クリールスタンドを示す斜視図である。 図6は、クリールを示す斜視図である。 図7は、パッケージ交換装置を示す斜視図である。 図8(a)及び図8(b)は、保持ユニットを示す斜視図である。 図9は、交換ユニットの構成を示す図である。 図10は、回収装置を示す側面図である。 図11は、供給装置を示す側面図である。 図12は、糸継装置を示す斜視図である。 図13は、糸継装置を示す斜視図である。 図14は、糸継装置を示す斜視図である。 図15は、スプライサを示す斜視図である。 図16は、糸継部を示す断面図である。 図17は、スプライサを示す他の斜視図である。 図18(a)は、第2カッターを示す斜視図である。図18(b)は、第2カッターを示す他の斜視図である。 図19は、円筒カムの第1カム溝及び第2カム溝を示す概略展開図である。 図20(a)は、スプライサの動作の一例を示す概略平面図である。図20(b)は、図20(a)の続きを示す図である。 図21(a)は、図20(b)の続きを示す図である。図21(b)は、図21(a)の続きを示す図である。 図22(a)は、図21(b)の続きを示す図である。図22(b)は、図22(a)の続きを示す図である。 図23(a)は、図22(b)の続きを示す図である。図23(b)は、図23(a)の続きを示す図である。 図24(a)は、図23(b)の続きを示す図である。図24(b)は、図24(a)の続きを示す図である。 図25(a)は、図24(b)の続きを示す図である。図25(b)は、図25(a)の続きを示す図である。 図26(a)は、図25(b)の続きを示す図である。図26(b)は、図26(a)の続きを示す図である。 図27(a)は、図26(b)の続きを示す図である。図27(b)は、図27(a)の続きを示す図である。 図28は、図27(b)の続きを示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1に示されるように、仮撚加工システム1は、仮撚加工機2と、第1搬送装置3と、第2搬送装置4と、給糸ユニット5と、パッケージ補給装置6と、パッケージ交換装置7と、を備えている。仮撚加工システム1は、仮撚加工機2、第1搬送装置3、第2搬送装置4、パッケージ補給装置6及びパッケージ交換装置7を統括的に制御する制御装置(図示省略)を備えている。本実施形態に係る仮撚加工システム1では、仮撚加工機2、第1搬送装置3、第2搬送装置4、給糸ユニット5、パッケージ補給装置6及びパッケージ交換装置7は、それぞれ複数設けられている。以下の説明において、図中に示す「Z方向」は鉛直方向(上下方向)であり、「X方向」は水平方向であり、「Y方向」はX方向及びZ方向に垂直な水平方向である。
仮撚加工システム1は、複数の給糸パッケージP1(図2参照)から供給される糸Y(図3参照)に加工を施し、巻取パッケージP2(図4参照)を製造する。糸Yは、例えば、ポリエステル、ポリアミド等の熱可塑性の合成繊維からなる合繊糸である。給糸パッケージP1は、給糸ボビンB1(図2参照)に半延伸糸(POY:Partially Oriented Yarn)が巻き取られて形成される。巻取パッケージP2は、巻取ボビンB2(図4参照)に延伸加工糸(DTY:Draw Textured Yarn)が巻き取られて形成される。
仮撚加工機2は、糸Yに加工を施して巻取パッケージP2を形成する。仮撚加工機2は、主機台2aと、2台の巻取台2bと、を有している。主機台2aには、加撚装置、フィードローラ等が設けられている。巻取台2bには、巻取装置、玉揚装置等が設けられている。主機台2aは、X方向に沿って延在している。巻取台2bは、X方向に沿って延在している。巻取台2bは、Y方向(主機台2aの幅方向)において、主機台2aと対向する位置に配置されている。すなわち、2台の巻取台2bは、主機台2aを間に挟む位置に配置されている。
仮撚加工機2は、複数の給糸パッケージP1から供給された糸Yに仮撚加工を施し、加工した糸を巻取ボビンB2に巻き取って巻取パッケージP2(図4参照)を形成する。仮撚加工機2は、形成した巻取パッケージP2を第2搬送装置4に供給する。
第1搬送装置3は、給糸パッケージP1を搬送する。第1搬送装置3は、例えば天井から吊下されている第1レールR1に沿って走行する。第1レールR1は、例えば、一の仮撚加工機2と他の仮撚加工機2との間、及び、巻取台2bと給糸ユニット5との間に配置されている。第1搬送装置3は、給糸パッケージP1が供給される供給場所と所定のパッケージ補給装置6との間で、給糸パッケージP1を搬送する。図2に示されるように、第1搬送装置3は、第1パッケージ保持部3aを有している。第1パッケージ保持部3aは、第1レールR1に吊下されている。第1パッケージ保持部3aは、複数(例えば、12個)の給糸パッケージP1を保持する。第1パッケージ保持部3aは、給糸パッケージP1の給糸ボビンB1に内挿される支持部材(図示省略)によって給糸パッケージP1を支持する。
図3に示されるように、給糸パッケージP1には、アダプタ10が取り付けられている。アダプタ10は、糸Yを保持する。アダプタ10は、取付部11と、第1保持部12と、第2保持部13と、を有している。取付部11は、給糸パッケージP1の給糸ボビンB1に同期回転可能に取り付けられている。取付部11は、円筒状を呈している。取付部11は、給糸パッケージP1の側面から突出している給糸ボビンB1の端部に装着される。
第1保持部12は、給糸パッケージP1の外層側の糸Yの第1糸端Y1を保持する。第1保持部12は、取付部11に設けられている。第1保持部12は、第1アーム12aと、第1把持具12bと、第1糸ガイド12cと、を有している。第1アーム12aは、基端側が取付部11の側面に固定されており、取付部11の径方向に沿って延在している。第1把持具12bは、第1糸端Y1を把持する。第1把持具12bは、第1アーム12aの先端側に設けられている。第1糸ガイド12cは、第1アーム12aに設けられている。
第2保持部13は、給糸パッケージP1の内層側(テール側)の糸Yの第2糸端Y2を保持する。第2保持部13は、取付部11に設けられている。第2保持部13は、第2アーム13aと、第2把持具13bと、第2糸ガイド13cと、を有している。第2アーム13aは、基端側が取付部11の側面に固定されており、取付部11の径方向に沿って延在している。第2アーム13aは、第1アーム12aと同一直線状に位置するように配置されている。第2把持具13bは、第2糸端Y2を把持する。第2把持具13bは、第2アーム13aの先端側に設けられている。第2糸ガイド13cは、第2アーム13aに設けられている。
アダプタ10では、給糸パッケージP1の外層側から引き出された第1糸端Y1を、第1保持部12の第1糸ガイド12cを介して第1把持具12bで把持すると共に、給糸パッケージP1の内層側から引き出された第2糸端Y2を、第1保持部12の第1糸ガイド12c及び第2保持部13の第2糸ガイド13cを介して第2把持具13bで把持する。アダプタ10は、例えば、作業者によって、給糸パッケージP1に装着される。給糸ボビンB1には、アダプタ10が取り付けられる端部とは反対側の端部に、ボビンキャップBC(図2参照)が取り付けられていてもよい。
図4に示されるように、第2搬送装置4は、巻取パッケージP2を搬送する。第2搬送装置4は、第1レールR1に沿って走行する。第2搬送装置4は、所定の仮撚加工機2と巻取パッケージP2の保管設備(図示省略)との間で、巻取パッケージP2を搬送する。第2搬送装置4は、第2パッケージ保持部4aを有している。第2パッケージ保持部4aは、第1レールR1に吊下されている。複数(例えば、16個)の巻取パッケージP2は、第2パッケージ保持部4aを介してそれぞれ保持されている。具体的には、巻取パッケージP2は、それぞれの巻取ボビンB2の両端部をパッケージ受けによって支持されることによって、保持されている。
図1に示されるように、給糸ユニット5は、仮撚加工機2に対して糸Yを供給する。給糸ユニット5は、仮撚加工機2と隣接して配置されている。給糸ユニット5は、仮撚加工機2の巻取台2bとY方向で対向する位置に配置されている。給糸ユニット5は、X方向に沿って延在している。給糸ユニット5は、複数のクリールスタンド20を有している。クリールスタンド20は、給糸パッケージP1を保持する。クリールスタンド20は、X方向に沿って複数配列されている。本実施形態に係る給糸ユニット5では、クリールスタンド20は、Y方向において背中合わせで一対配置されている。
図5に示されるように、クリールスタンド20は、クリール基台部21と、4本の第1支柱22a,22b,22c,22dと、仕切板23と、複数のペッグ24と、を有している。クリール基台部21は、枠状のフレーム体である。4本の第1支柱22a~22dは、クリール基台部21に立設されている。4本の第1支柱22a~22dは、Z方向に沿って延在している。4本の第1支柱22a~22dのそれぞれは、X方向において所定の間隔をあけて配置されていると共に、Y方向において所定の間隔をあけて配置されている。仕切板23は、第1支柱22a~22dに設けられている。仕切板23は、第1支柱22a~22dのZ方向において、所定の間隔をあけて配置されている。仕切板23は、給糸パッケージP1の落下を防止する。
ペッグ24は、給糸パッケージP1を支持する。ペッグ24は、第1支柱22a,22bに設けられている。ペッグ24は、第1支柱22a,22bのZ方向において、所定の間隔をあけて複数(例えば、8個)配置されている。ペッグ24は、一対の仕切板23の間に配置されている。第1支柱22aに設けられているペッグ24と、第1支柱22bに設けられているペッグ24とは、同じ高さ位置に並んで配置されている。以下の説明では、第1支柱22aに設けられているペッグ24を「第1ペッグ24a」、第1支柱22bに設けられているペッグ24を「第2ペッグ24b」とも称する。
第1ペッグ24a及び第2ペッグ24bは、2個一組で用いられる。この構成では、第1ペッグ24aに支持される給糸パッケージP1の糸Yと、第2ペッグ24bに支持されている給糸パッケージP1の糸Yとが繋がれる。具体的には、第1ペッグ24aに支持されている給糸パッケージP1の糸Yの外層側の第1糸端Y1又は内層側の第2糸端Y2と、第2ペッグ24bに支持されている給糸パッケージP1の糸Yの内層側の第2糸端Y2又は外層側の第1糸端Y1とが繋がれる。これにより、2個一組の第1ペッグ24a及び第2ペッグ24bに支持される給糸パッケージP1からは、1本の糸Yが供給される。
図6に示されるように、ペッグ24は、給糸パッケージ支持部25と、ペッグ本体部26と、を有している。給糸パッケージ支持部25は、給糸パッケージP1を支持する。給糸パッケージ支持部25は、パッケージ支持部材25a,25bと、回転機構25cと、を有している。パッケージ支持部材25a,25bは、棒状部材である。パッケージ支持部材25a,25bは、ペッグ本体部26に回転可能に支持されている。パッケージ支持部材25a,25bは、一方向に沿って延在していると共に互いに平行を成しており、所定の間隔をあけて配置されている。ペッグ24は、パッケージ支持部材25a,25bによって、給糸パッケージP1を2点で支持する。
パッケージ支持部材25aの延在方向の一端部には、被覆部25dが設けられている。パッケージ支持部材25bの延在方向の一端部には、被覆部25eが設けられている。被覆部25d,25eは、例えば、摩擦係数が大きいゴム(樹脂)等で形成されている。被覆部25d,25eは、巻取パッケージP2の給糸ボビンB1の内周面と接触(当接)する。パッケージ支持部材25aの一端とパッケージ支持部材25bの一端とは、連結部材25fによって連結されている。
回転機構25cは、従動プーリ25gと、駆動プーリ25hと、動力伝達ベルト25iと、第1ホイール25jと、を有している。
従動プーリ25gは、パッケージ支持部材25aの他端に設けられている。駆動プーリ25hは、パッケージ支持部材25bの他端に設けられている。動力伝達ベルト25iは、従動プーリ25g及び駆動プーリ25hに掛け渡されている。第1ホイール25jは、駆動プーリ25h(パッケージ支持部材25b)に設けられている。本実施形態では、第1ホイール25jは、ゼネバ機構を構成するゼネバホイールである。第1ホイール25jは、後述する糸継装置60の第1糸継ドライバ62a又は第2糸継ドライバ63aの回転駆動によって回転する。給糸パッケージ支持部25では、第1ホイール25jの回転により、パッケージ支持部材25aとパッケージ支持部材25bとが同期して回転する。
ペッグ本体部26は、ペッグ本体26aと、回転伝達部材26bと、を有している。ペッグ本体26aは、直方体状を呈する部材である。ペッグ本体26aは、給糸パッケージ支持部25のパッケージ支持部材25a及びパッケージ支持部材25bをその回転軸回りに回転可能に支持している。ペッグ本体26aには、規制部材26cが設けられている。規制部材26cは、例えば、円盤状を呈している。規制部材26cは、ペッグ本体26aの一側面に配置されている。規制部材26cは、パッケージ支持部材25a及びパッケージ支持部材25bを挿通させて取り付けられている。規制部材26cは、給糸パッケージP1の端面と対向し、パッケージ支持部材25a及びパッケージ支持部材25bの延在方向における給糸パッケージP1の移動を規制する。ペッグ本体26aには、挿通穴26dが形成されている。挿通穴26dには、クリールスタンド20の第1支柱22a又は第1支柱22bが挿通される。
回転伝達部材26bは、ペッグ本体26aを支持する。回転伝達部材26bの上端部には、ペッグ本体26aが固定されている。回転伝達部材26bは、円筒状を呈している。回転伝達部材26bの中空部は、ペッグ本体26aの挿通穴26dと連通している。回転伝達部材26bには、クリールスタンド20の第1支柱22a,22bが同軸で挿通される。回転伝達部材26bの下端部には、第2ホイール26eが設けられている。本実施形態では、第2ホイール26eは、ゼネバ機構を構成するゼネバホイールである。第2ホイール26eは、後述する回動装置35の第1回動ドライバ36a又は第2回動ドライバ37aの駆動によって回転する。ペッグ本体部26は、第2ホイール26eの回転に伴って回転する。これにより、給糸パッケージ支持部25が回転する。ペッグ24は、給糸ボビンB1の回収及び給糸パッケージP1の取り付けが行われる交換位置と、糸Yを供給する供給位置と、に回動する。
図1に示されるように、パッケージ補給装置6は、パッケージ交換装置7に給糸パッケージP1を供給する。パッケージ補給装置6は、第1搬送装置3によって搬送された給糸パッケージP1を一時的に保管すると共に、パッケージ交換装置7に給糸パッケージP1を供給する。パッケージ補給装置6は、複数(例えば、4個)の給糸パッケージP1を保管する。パッケージ補給装置6は、第1搬送装置3から給糸パッケージP1を移載する移載機構(図示省略)を有している。
パッケージ交換装置7は、ペッグ24から給糸ボビンB1を回収すると共に、ペッグ24に給糸パッケージP1を取り付ける。図7に示されるように、パッケージ交換装置7は、第2レールR2に沿って走行する。第2レールR2は、床に敷設されており、X方向(クリールスタンド20の配列方向)に沿って延在している。すなわち、パッケージ交換装置7は、X方向に沿って走行する。パッケージ交換装置7は、パッケージ補給装置6が配置されている給糸ユニット5の一端と給糸ユニット5の他端との間で移動する。
パッケージ交換装置7は、走行台車(走行ユニット)30と、昇降ユニット31と、保持ユニット(保持装置)32と、交換ユニット33と、を備えている。また、パッケージ交換装置7は、各ユニットの動作を制御する制御部(図示省略)を備えている。
走行台車30は、走行基台部30aと、支柱支持部30bと、を有している。走行基台部30aは、直方体状を呈している。走行基台部30aには、第2レールR2を走行する車輪及び駆動機構等が収容されている。
支柱支持部30bは、走行基台部30aに立設されている。支柱支持部30bは、4本の第2支柱30c,30d,30e,30fと、壁部30gと、を有している。第2支柱30c~30f及び壁部30gは、Z方向に沿って延在している。第2支柱30cは、走行基台部30aにおいて、X方向の一端部であり、且つ、Y方向の一端部に配置されている。第2支柱30cは、走行基台部30aの角部に配置されている。第2支柱30dは、走行基台部30aにおいて、X方向の一端部であり、且つ、Y方向の他端部に配置されている。第2支柱30cと第2支柱30dとは、Y方向において対向する位置に配置されている。第2支柱30dは、走行基台部30aの角部に配置されている。
第2支柱30eは、第2支柱30cとX方向で対向する位置において、第2支柱30cと所定の間隔をあけて配置されている。第2支柱30fは、X方向における第2支柱30cと第2支柱30eとの間において、走行基台部30aのY方向の他端部に配置されている。第2支柱30fは、X方向において第2支柱30dと対向して配置されている。壁部30gは、X方向に沿って延在している。壁部30gは、走行基台部30aにおいて、X方向の他端部であり、且つ、Y方向の他端部に配置されている。すなわち、壁部30gは、走行基台部30aの角部に配置されている。壁部30gは、Y方向において第2支柱30eと対向していると共に、X方向において第2支柱30fと対向して配置されている。
昇降ユニット31は、作業者を搭乗させて昇降する。昇降ユニット31は、メンテナンス等の際に使用される。昇降ユニット31は、走行台車30の走行基台部30aにおいて、X方向の他端部に配置されている。昇降ユニット31は、ガイド部31aと、昇降部31bと、を有している。
ガイド部31aは、ガイドレールである。ガイド部31aは、走行台車30の支柱支持部30bの壁部30gに配置されている。ガイド部31aは、Z方向に沿って延在している。昇降部31bは、作業者が搭乗する作業台である。昇降部31bは、箱形を呈している。昇降部31bは、ガイド部31aに沿ってZ方向に昇降自在に設けられている。昇降部31bは、図示しない駆動機構によって、ガイド部31aに沿って移動する。
保持ユニット32は、複数(例えば、4個)の給糸パッケージP1を保持する。保持ユニット32は、パッケージ補給装置6が保持する給糸パッケージP1の数と同数の給糸パッケージP1を保持する。保持ユニット32は、パッケージ補給装置6から給糸パッケージP1の供給を受けて給糸パッケージP1を一時的に保管すると共に、交換ユニット33に給糸パッケージP1を供給する。
図8(a)及び図8(b)に示されるように、保持ユニット32は、本体フレーム32aと、パッケージ支持部32bと、駆動部32cと、を有している。本体フレーム32aは、走行台車30の走行基台部30aに配置されている。本体フレーム32aは、走行基台部30aにおいて、X方向の一端部に配置されている。
パッケージ支持部32bは、給糸パッケージP1を支持する。パッケージ支持部32bは、回動可能に設けられている。パッケージ支持部32bは、略90°の範囲で回動する。パッケージ支持部32bは、パッケージ補給装置6から給糸パッケージP1の供給を受ける補給位置(図8(b)参照)と、交換ユニット33に給糸パッケージP1を供給する供給位置(図8(a)参照)と、に回動する。駆動部32cは、パッケージ支持部32bを回動させる。駆動部32cは、例えば、エアシリンダである。
交換ユニット33は、ペッグ24において給糸ボビンB1と給糸パッケージP1との交換を行う。具体的には、交換ユニット33は、ペッグ24から給糸ボビンB1を回収すると共に、ペッグ24に給糸パッケージP1を取り付ける。図7に示されるように、交換ユニット33は、保持ユニット32と隣接して設けられている。図9に示されるように、交換ユニット33は、基台34と、回動装置35と、回収装置40と、供給装置50と、糸継装置60と、移動装置70と、を備えている。
基台34は、回動装置35、回収装置40、供給装置50及び糸継装置60を支持している。基台34は、走行台車30の支柱支持部30bに沿って昇降自在に設けられている。基台34は、保持ユニット32にアクセス可能な位置に設けられている。
回動装置35は、クリールスタンド20のペッグ24を回動させる。回動装置35は、基台34に固定されている。回動装置35は、基台34において、給糸ユニット5と対向する位置に配置されている。回動装置35は、第1駆動機構36と、第2駆動機構37と、を有している。
第1駆動機構36は、クリールスタンド20の第1ペッグ24aを回動させる。第1駆動機構36は、第1回動ドライバ36aと、第1回動アーム部36bと、有している。第1回動ドライバ36aは、第1ペッグ24aの第2ホイール26eを回転させる。第1回動ドライバ36aは、ゼネバ機構を構成するゼネバドライバである。第1回動ドライバ36aは、モータ(図示省略)の回転駆動によって回転する。第1回動アーム部36bは、第1回動ドライバ36aを支持している。第1回動アーム部36bは、水平方向において揺動可能に設けられている。第1回動アーム部36bは、例えば、モータ又はエアシリンダ(図示省略)によって駆動される。
第2駆動機構37は、クリールスタンド20の第2ペッグ24bを回動させる。第2駆動機構37は、第2回動ドライバ37aと、第2回動アーム部37bと、有している。第2回動ドライバ37aは、第2ペッグ24bの第2ホイール26eを回転させる。第2回動ドライバ37aは、ゼネバ機構を構成するゼネバドライバである。第2回動ドライバ37aは、モータ(図示省略)の回転駆動によって回転する。第2回動アーム部37bは、第2回動ドライバ37aを支持している。第2回動アーム部37bは、水平方向において揺動可能に設けられている。第2回動アーム部37bは、例えば、モータ又はエアシリンダ(図示省略)によって駆動される。
回動装置35は、ペッグ24に給糸パッケージP1を取り付けるときに、ペッグ24を回動させてペッグ24の向きを変更する。回動装置35は、対象となるペッグ24に対応する第1駆動機構36又は第2駆動機構37を作動させる。例えば、第1駆動機構36を作動させる場合、回動装置35は、第1回動アーム部36bを揺動させて、第1回動ドライバ36aを第1ペッグ24aの第2ホイール26eに係合させる。回動装置35は、第1回動ドライバ36aと第2ホイール26eとが係合すると、第1回動ドライバ36aを一方向に回転させる。ペッグ24は、第2ホイール26eが回転すると、回転伝達部材26bが回転する。これにより、ペッグ24が回動し、パッケージ支持部材25a,25bの先端部が交換ユニット33側を向く。
回収装置40は、ペッグ24からアダプタ10が取り付けられた給糸ボビンB1を回収する。図10に示されるように、回収装置40は、第1支持機構41と、第1回収駆動機構42と、を有している。第1支持機構41は、給糸ボビンB1を支持する。さらに、第1支持機構41は、ペッグ24に対して、進出及び後退することにより、給糸ボビンB1を回収する。第1支持機構41は、第1スライド部41aと、第1パッケージ支持部材41bと、を有している。
第1スライド部41aは、第1リニアガイド41cを有している。第1リニアガイド41cを介して、第1スライド部41aの一部は所定方向に移動することができる。第1パッケージ支持部材41bは、給糸ボビンB1を支持する。第1パッケージ支持部材41bは、移動する第1スライド部41aの先端部に設けられている。第1パッケージ支持部材41bは、第1スライド部41aの延在方向に沿って延在している。
第1回収駆動機構42は、第1支持機構41を駆動させる。第1回収駆動機構42は、第1スライドレール42aと、第1回収駆動部42bと、第1昇降部42cと、第2回収駆動部42dと、を有している。第1スライドレール42aは、第1スライド部41aに接続されている。第1スライドレール42aは、第1回収駆動部42bの駆動によって、第1スライド部41aの一部を往復動させる。第1回収駆動部42bは、例えば、エアシリンダである。第1昇降部42cは、第1スライド部41aに接続されている。第1昇降部42cは、第2回収駆動部42dの駆動によって、第1スライド部41aを昇降させる。これにより、第1スライド部41aが揺動する。第2回収駆動部42dは、例えば、モータである。
回収装置40による給糸ボビンB1の回収動作について説明する。回収装置40は、回動装置35によって回動したペッグ24に対して、第1回収駆動機構42によって第1支持機構41の第1スライド部41aの一部を進出させて、第1パッケージ支持部材41bを給糸ボビンB1の中空部に位置させる。このとき、回収装置40は、第1回収駆動機構42によって第1支持機構41の第1スライド部41aを下方に揺動させて、第1パッケージ支持部材41bを水平方向に対して傾斜させている。回収装置40は、第1パッケージ支持部材41bが給糸ボビンB1の中空部に位置すると、第1回収駆動機構42によって第1スライド部41aを上方に揺動させて、第1パッケージ支持部材41bを水平にする。これにより、第1パッケージ支持部材41bと給糸ボビンB1とが接触して給糸ボビンB1が持ち上げられると共に、給糸ボビンB1とパッケージ支持部材25a,25bとが離間する。回収装置40は、第1回収駆動機構42によって第1支持機構41の第1スライド部41aの一部を後退させる。以上により、回収装置40は、ペッグ24から給糸ボビンB1を回収する。
供給装置50は、ペッグ24に給糸パッケージP1を供給する。図11に示されるように、供給装置50は、第2支持機構51と、第2供給駆動機構52と、を有している。第2支持機構51は、給糸パッケージP1を支持する。さらに、第2支持機構51は、ペッグ24に対して、進出及び後退することにより、給糸パッケージP1を供給する。第2支持機構51は、第2スライド部51aと、第2パッケージ支持部材51bと、を有している。
第2スライド部51aは、第2リニアガイド51cを有している。第2リニアガイド51cを介して、第2スライド部51aの一部は所定方向に移動することができる。第2パッケージ支持部材51bは、給糸パッケージP1を支持する。第2パッケージ支持部材51bは、移動する第2スライド部51aの先端部に設けられている。第2パッケージ支持部材51bは、第2スライド部51aの延在方向に沿って延在している。
第2供給駆動機構52は、第2支持機構51を駆動させる。第2供給駆動機構52は、第2スライドレール52aと、第1供給駆動部52bと、第2昇降部52cと、第2供給駆動部52dと、を有している。第2スライドレール52aは、第2スライド部51aに接続されている。第2スライドレール52aは、第1供給駆動部52bの駆動によって、第2スライド部51aの一部を往復動させる。第1供給駆動部52bは、例えば、エアシリンダである。第2昇降部52cは、第2スライド部51aに接続されている。第2昇降部52cは、第2供給駆動部52dの駆動によって、第2スライド部51aを昇降させる。これにより、第2スライド部51aが揺動する。第2供給駆動部52dは、例えば、モータである。
供給装置50が保持ユニット32から給糸パッケージP1を取得する取得動作について説明する。供給装置50は、パッケージ交換装置7が移動しているときに、保持ユニット32から給糸パッケージP1を取得する。供給装置50は、保持ユニット32に対して所定の高さ位置で交換ユニット33が停止すると、保持ユニット32のパッケージ支持部32bに支持されている給糸パッケージP1に対して、第2供給駆動機構52によって第2支持機構51の第2スライド部51aの一部を進出させて、第2パッケージ支持部材51bを給糸パッケージP1の中空部に位置させる。このとき、供給装置50は、第2供給駆動機構52によって第2支持機構51の第2スライド部51aを下方に揺動させて、第2パッケージ支持部材51bを水平方向に対して傾斜させている。供給装置50は、第2パッケージ支持部材51bが給糸パッケージP1の中空部に位置すると、第2供給駆動機構52によって第2スライド部51aを上方に揺動させて、第2パッケージ支持部材51bを水平にする。これにより、第2パッケージ支持部材51bと給糸パッケージP1とが接触して給糸パッケージP1が持ち上げられると共に、給糸パッケージP1とパッケージ支持部32bとが離間する。供給装置50は、第2供給駆動機構52によって第2支持機構51の第2スライド部51aの一部を後退させる。以上により、供給装置50は、保持ユニット32から給糸パッケージP1を取得する。
供給装置50が給糸パッケージP1をペッグ24に供給する供給動作について説明する。供給装置50は、給糸ボビンB1が取り外されたペッグ24に対して、第2供給駆動機構52によって第2支持機構51の第2スライド部51aの一部を進出させて、給糸パッケージP1の中空部にペッグ24のパッケージ支持部材25a,25bを位置させる。供給装置50は、給糸パッケージP1の中空部にペッグ24のパッケージ支持部材25a,25bが位置すると、第2供給駆動機構52によって第2スライド部51aを下方に揺動させて、第2パッケージ支持部材51bを水平方向に対して傾斜させる。これにより、ペッグ24のパッケージ支持部材25a,25bと給糸パッケージP1とが接触して給糸パッケージP1がペッグ24に支持されると共に、第2パッケージ支持部材51bと給糸パッケージP1とが離間する。供給装置50は、第2供給駆動機構52によって第2支持機構51の第2スライド部51aの一部を後退させる。以上により、供給装置50は、ペッグ24に給糸パッケージP1を取り付ける。
糸継装置60は、第1ペッグ24aに支持されている給糸パッケージP1の糸Yと、第2ペッグ24bに支持されている給糸パッケージP1の糸Yとの糸継ぎを行う。図12、図13及び図14に示されるように、糸継装置60は、捕捉案内機構61と、第1回転機構(操作機構)62及び第2回転機構(操作機構)63と、糸継機構64と、を備えている。
糸継装置60は、交換ユニット33と給糸ユニット5との対向方向(Y方向)において、移動機構(図示省略)によって移動可能に設けられている。糸継装置60は、糸継装置60が基台34内に配置される待機位置と、糸継装置60が給糸ユニット5に向かって移動して基台34よりも外側に進出する糸継位置と、の間で移動する。
捕捉案内機構61は、給糸パッケージP1の糸Yを捕捉し、糸継機構64に糸Yを案内する。捕捉案内機構61は、一方のペッグ24に支持されている給糸パッケージP1の糸Yの第1糸端Y1と、他方のペッグ24に支持されている給糸パッケージP1の糸Yの第2糸端Y2とを捕捉し、糸継機構64に案内する。捕捉案内機構61は、サクション部61aと、糸継アーム部61bと、を有している。
サクション部61aは、糸Yを吸引して捕捉する。サクション部61aは、サクションパイプ61cと、サクションノズル61dと、フック部61eと、を有している。サクションノズル61dは、サクションパイプ61cの先端部に設けられている。サクションノズル61dは、糸Yを吸引する。サクションパイプ61cには、負圧源(図示省略)が接続されている。これにより、サクションノズル61dに吸引流が発生する。サクションパイプ61cの基端側は、糸継アーム部61bに接続されている。フック部61eは、サクションパイプ61cの先端部且つサクションノズル61dと背向する位置に設けられている。フック部61eは、糸継装置60によって交絡された糸Yを係止する。糸継アーム部61bは、サクション部61aを移動させる。糸継アーム部61bは、リンク機構と、複数のモータと、を含んで構成されている。糸継アーム部61bは、ブラケット61fに支持されている。
第1回転機構62及び第2回転機構63は、それぞれペッグ24を操作して給糸パッケージP1を回転させる。第1回転機構62及び第2回転機構63は、捕捉案内機構61によって糸Yを糸継機構64に案内するときに、それぞれ給糸パッケージP1を回転させて、給糸パッケージP1から糸Yを繰り出させる。
第1回転機構62は、第1ペッグ24aを操作する。第1回転機構62は、第1糸継ドライバ62aと、第1モータ62bと、第1糸継アーム部62cと、を有している。第1糸継ドライバ62aは、第1糸継アーム部62cに回転自在に軸支されている。第1糸継ドライバ62aには、第1従動プーリ62dが設けられている。第1モータ62bは、第1糸継アーム部62cに固定されている。第1モータ62bの出力軸には、第1駆動プーリ62eが接続されている。第1モータ62bは、第1駆動プーリ62eを軸回りに回転駆動する。第1従動プーリ62d及び第1駆動プーリ62eには、第1動力伝達ベルト62fが掛け渡されている。これにより、第1糸継ドライバ62aは、第1モータ62bの回転駆動により回転する。
第2回転機構63は、第2ペッグ24bを操作する。第2回転機構63は、第2糸継ドライバ63aと、第2モータ63bと、第2糸継アーム部63cと、を有している。第2糸継ドライバ63aは、第2糸継アーム部63cに回転自在に軸支されている。第2糸継ドライバ63aには、第2従動プーリ63dが設けられている。第2モータ63bは、第2糸継アーム部63cに固定されている。第2モータ63bの出力軸には、第2駆動プーリ63eが接続されている。第2モータ63bは、第2駆動プーリ63eを軸回りに回転駆動する。第2従動プーリ63d及び第2駆動プーリ63eには、第2動力伝達ベルト63fが掛け渡されている。これにより、第2糸継ドライバ63aは、第2モータ63bの回転駆動により回転する。
糸継機構64は、糸継ぎを行う。糸継機構64は、スプライサ66と、第1ガイド機構67と、第2ガイド機構68と、を有している。
スプライサ66は、糸継部66aと、一対の挟持機構66b,66cと、を備えている。糸継部66aは、第1ペッグ24aに支持されている給糸パッケージP1の糸Yと第2ペッグ24bに支持されている給糸パッケージP1の糸Yとを交絡させる。挟持機構66b,66cは、糸継部66aを挟む位置に設けられている。挟持機構66b,66cは、糸継部66aのチャンバーに挿通される糸Yを挟持する。
図12及び図13に示されように、第1ガイド機構67は、糸Yを係止してガイドする。第1ガイド機構67は、第1フック67aと、第2フック67bと、第3フック67cと、を有している。第1フック67a、第2フック67b及び第3フック67cとは、揺動可能に設けられている。第1フック67aには、糸Yの張力を検出するためのポテンショメータ(図示省略)が設けられている。糸継装置60は、ポテンショメータの検出結果に基づいて、第1回転機構62の第1モータ62bの動作を制御する。すなわち、糸継装置60は、ポテンショメータの検出結果に基づいて、給糸パッケージP1の回転量(繰出量)を調整し、所定の張力で給糸パッケージP1から糸Yを引き出す。
第2ガイド機構68は、糸Yを係止してガイドする。第2ガイド機構68は、第1フック68aと、第2フック68bと、第3フック68cと、を有している。第1フック68a、第2フック68b及び第3フック68cは、揺動可能に設けられている。第1フック68aには、糸Yの張力を検出するポテンショメータ(図示省略)が設けられている。糸継装置60は、ポテンショメータの検出結果に基づいて、第2回転機構63の第2モータ63bの動作を制御する。すなわち、糸継装置60は、ポテンショメータの検出結果に基づいて、給糸パッケージP1の回転量(繰出量)を調整し、所定の張力で給糸パッケージP1から糸Yを引き出す。
糸継装置60の糸継動作について説明する。具体的には、糸継装置60によって、第1ペッグ24aに支持されている給糸パッケージP1の外層側の第1糸端Y1と、第2ペッグ24bに支持されている給糸パッケージP1の内層側の第2糸端Y2との糸継ぎを行う場合を一例に説明する。
糸継装置60は、糸継動作を開始すると、図14に示されるように、第1回転機構62によって第1ペッグ24aを操作すると共に、第2回転機構63によって第2ペッグ24bを操作し、サクション部61aによって第1糸端Y1及び第2糸端Y2を捕捉可能な位置までアダプタ10を回転させる。具体的には、第1回転機構62では、第1糸継ドライバ62aを第1ペッグ24aの第1ホイール25jに係合させて、第1モータ62bを駆動させて第1糸継ドライバ62aを回転させる。同様に、第2回転機構63では、第2糸継ドライバ63aを第2ペッグ24bの第1ホイール25jに係合させて、第2モータ63bを駆動させて第2糸継ドライバ63aを回転させる。第1糸継ドライバ62a及び第2糸継ドライバ63aが回転すると、第1ペッグ24a及び第2ペッグ24bのそれぞれに支持されている給糸パッケージP1が回転し、これに伴いアダプタ10が回転する。糸継装置60は、アダプタ10に設けられた検出体(図示省略)をセンサ(図示省略)によって検出し、センサの検出結果に基づいて第1モータ62b及び第2モータ63bを制御して、アダプタ10を所定位置まで回転させる。
糸継装置60は、アダプタ10を回転させると、捕捉案内機構61の糸継アーム部61bを作動させて、サクション部61aによって、第1ペッグ24aに支持されている給糸パッケージP1のアダプタ10から第1糸端Y1を捕捉すると共に、第2ペッグ24bに支持されている給糸パッケージP1のアダプタ10から第2糸端Y2を捕捉する。このとき、糸継装置60は、第1回転機構62によって第1ペッグ24aを操作すると共に、第2回転機構63によって第2ペッグ24bを操作して、給糸パッケージP1を回転させる。これにより、給糸パッケージP1から所定の張力で糸Yが引き出される。
糸継装置60は、サクション部61aによって、第1糸端Y1を有する糸Yを第1ガイド機構67に掛けると共にスプライサ66に糸Yを案内し、第2糸端Y2を有する糸Yを第2ガイド機構68に掛けると共にスプライサ66に糸Yを案内する。糸継装置60は、スプライサ66に糸Yを案内すると、スプライサ66において糸継動作を実行させる。これにより、糸継装置60は、第1ペッグ24aに支持されている給糸パッケージP1の外層側の第1糸端Y1と、第2ペッグ24bに支持されている給糸パッケージP1の内層側の第2糸端Y2との糸継ぎを行う。
移動装置70は、回収装置40、供給装置50及び糸継装置60を回転移動させる。移動装置70は、回収装置40、供給装置50及び糸継装置60のそれぞれを、ペッグ24に対する作業位置に移動させる。また、移動装置70は、回収装置40及び供給装置50を、保持ユニット32に対する作業位置に移動させる。図9に示されるように、移動装置70は、回転支持部71と、交換ユニット駆動部72と、を有している。
回転支持部71は、回収装置40、供給装置50及び糸継装置60を支持する。回転支持部71は、基台34において、鉛直方向に延在する回転軸回りに回転自在に設けられている。回転支持部71は、回転支持部71の回転軸方向から見て、回収装置40、供給装置50及び糸継装置60のそれぞれが異なる3方向を向いて配置されるように、回収装置40、供給装置50及び糸継装置60を支持している。
回転支持部71は、ホイール(図示省略)を有している。ホイールは、ゼネバ機構を構成するゼネバホイールである。交換ユニット駆動部72は、回転支持部71を回転させる。交換ユニット駆動部72は、ゼネバ機構を構成するゼネバドライバである。交換ユニット駆動部72は、モータ(図示省略)の回転駆動によって回転する。移動装置70は、交換ユニット駆動部72が駆動することによって回転支持部71が回転する。
移動装置70は、回転支持部71を7箇所で停止させる。移動装置70は、回収装置40が第1ペッグ24aから給糸ボビンB1を回収する位置と、回収装置40が第2ペッグ24bから給糸ボビンB1を回収する位置と、供給装置50が第1ペッグ24aに給糸パッケージP1を供給する位置と、供給装置50が第2ペッグ24bに給糸パッケージP1を供給する位置と、糸継装置60が糸継を行う位置と、供給装置50が保持ユニット32から給糸パッケージP1を取得する位置と、回収装置40が保持ユニット32に給糸ボビンB1を供給する位置と、に回転支持部71を停止させる。
次に、スプライサ66について、具体的に説明する。
図15に示されるように、スプライサ66は、第1ペッグ24aに支持されている給糸パッケージP1の糸(一方の糸)Yである第1糸YA(図21(a)参照)と、第2ペッグ24bに支持されている給糸パッケージP1の糸(他方の糸)Yである第2糸YB(図21(a)参照)と、の糸継ぎを行う。スプライサ66は、合繊糸用スプライサである。スプライサ66は、フレーム102と、糸継部66aと、一対の挟持機構66b,66cと、シャッター機構140と、円筒カム150と、モータ160と、を備えている。
フレーム102は、スプライサ66の各部を保持する部材である。フレーム102は、例えば複数の板状部材により構成されている。糸継部66aは、フレーム102に固定されている。図15及び図16に示されるように、糸継部66aは、糸継ノズル112と、スリット113と、チャンバー(通路)114と、空気流路116と、を有している。糸継ノズル112は、金属又はセラミック材料で形成されているブロック体である。スリット113は、糸継ノズル112に設けられている。スリット113は、チャンバー114に連通しており、スリット113は、第1糸YA及び第2糸YBをチャンバー114に挿入可能とする隙間である。スリット113は、糸継ノズル112の上面とチャンバー114とにわたって形成されている。スリット113の上部には、スリット113に糸を案内する傾斜面115が設けられている。
チャンバー114は、第1糸YA及び第2糸YBが挿通される通路である。チャンバー114は、糸継ノズル112の一方の側面と他方の側面とを貫通している。チャンバー114の貫通方向(以下、単に「貫通方向」ともいう)は、スリット113に第1糸YA及び第2糸YBを挿入する挿入方向(以下、単に「挿入方向」ともいう)に直交している。チャンバー114は、第1糸YA及び第2糸YBが挿通可能である空間を形成している。チャンバー114は、貫通方向に直交する断面視において円状を呈している。
空気流路116は、チャンバー114に供給する空気を流通させる。空気流路116は、チャンバー114に開口する噴射孔116aを有している。噴射孔116aは、空気流路116とチャンバー114とを連通させる。噴射孔116aからは、チャンバー114に対して、空気が噴射される。空気流路116の上流側(噴射孔116aと反対側)には、接続部118が設けられている。接続部118には、空気を供給する供給管119が接続される。
図15、図19及び図20に示されるように、一方の挟持機構66bは、支持部122と、第1挟持部123と、第3挟持部127と、第1カッター129と、を有している。他方の挟持機構66cは、支持部132と、第2挟持部133と、第4挟持部137と、第2カッター139と、を有している。
支持部122は、直方体状(角柱状)の外形を呈している。支持部122は、第1挟持部123、第3挟持部127及び第1カッター129を支持する。支持部122は、フレーム102に揺動可能に設けられている。支持部122の長手方向の一端部には、貫通方向と直交する軸121が設けられている。軸121は、フレーム102に固定されている。支持部122の長手方向における中央部から他端部には、第1挟持部123及び第3挟持部127が収容されている。
支持部122には、凹部125が設けられている。凹部125は、支持部122の他端部に設けられている。凹部125は、第1挟持部123及び第3挟持部127の一部を露出させる。このような支持部122は、第1挟持部123及び第3挟持部127が貫通方向に沿って移動するように軸121を中心に揺動する(詳しくは後述)。
第1挟持部123は、貫通方向における糸継部66aの一方側に配置される。第1挟持部123は、円柱状を呈し、例えば耐摩耗性を有するSUS等の金属で形成されている。第1挟持部123は、貫通方向に直交し且つ軸121の軸方向に直交する方向に沿って、第1糸YA及び第2糸YBを挟持(クランプ)する。以下、貫通方向に直交し且つ軸121の軸方向に直交する方向を、「挟持方向」とも称す。第1挟持部123は、固定側柱体123x及び可動側柱体123yを含む。固定側柱体123xと可動側柱体123yとは、それぞれの端面が挟持方向に互いに対向するように配置されている。固定側柱体123xは、支持部132に固定されている。可動側柱体123yは、挟持方向に沿って移動可能に支持部132に設けられている。
第1挟持部123では、可動側柱体123yが固定側柱体123xに近づくように移動し、固定側柱体123xの端面と可動側柱体123yの端面とが当接することで、これらの間で第1糸YA及び第2糸YBを挟持する。第1挟持部123では、可動側柱体123yが固定側柱体123xから離れるように移動し、固定側柱体123xの端面と可動側柱体123yの端面との間に隙間が形成されることで、挟持が解除される。このような第1挟持部123の挟持及び当該挟持の解除は、種々の公知技術により実現でき、例えば外部から供給されるエアを利用したエア駆動又はカム機構により実現できる。第1挟持部123は、ばね等の付勢部材(図示省略)によって、第1糸YA及び第2糸YBを挟持方向に付勢して挟持する。
第3挟持部127は、貫通方向における第1挟持部123の一方側に配置される。第3挟持部127は、円柱状を呈し、例えば耐摩耗性を有するSUS等の金属で形成されている。第3挟持部127は、挟持方向に沿って第1糸YAを挟持する。第3挟持部127は、固定側柱体127x及び可動側柱体127yを含む。固定側柱体127xと可動側柱体127yとは、それぞれの端面が挟持方向に互いに対向するように配置されている。固定側柱体127xは、支持部132に固定されている。可動側柱体127yは、挟持方向に沿って移動可能に支持部132に設けられている。
第3挟持部127では、可動側柱体127yが固定側柱体127xに近づくように移動し、固定側柱体127xの端面と可動側柱体127yの端面とが当接することで、これらの間で第1糸YAを挟持する。第3挟持部127では、可動側柱体127yが固定側柱体127xから離れるように移動し、固定側柱体127xの端面と可動側柱体127yの端面との間に隙間が形成されることで、挟持が解除される。このような第3挟持部127の挟持及び当該挟持の解除は、種々の公知技術により実現でき、例えば外部から供給されるエアを利用したエア駆動又はカム機構により実現できる。第3挟持部127は、ばね等の付勢部材(図示省略)によって、第1糸YAを挟持方向に付勢して挟持する。第3挟持部127で第1糸YAを挟持する力は、第1挟持部123で第1糸YA及び第2糸YB糸を挟持する力よりも小さい。
第1カッター129は、第1挟持部123の貫通方向の一方側の位置にて第2糸YBを切断する。第1カッター129は、支持部132における第1挟持部123と第3挟持部127との間で挟持方向に沿って移動可能に設けられている。第1カッター129は、第1挟持部123が第1糸YA及び第2糸YBを挟持する動作に連動して、第2糸YBを切断可能な位置へ移動する。具体的には、第1カッター129は、第1挟持部123の可動側柱体123yに連結されている。第1カッター129は、第1挟持部123が第1糸YA及び第2糸YBを挟持している状態において、第2糸YBを跨ぐように位置する。この場合、挿入方向における第1挟持部123から離れる側に第2糸YBを移動させると、第1カッター129により第2糸YBが切断される。一方、第1カッター129は、第1挟持部123が第1糸YA及び第2糸YBの挟持を解除している状態において、第2糸YBに対して挟持方向に離間する位置に位置する。
支持部132は、直方体状(角柱状)の外形を呈している。支持部132は、第2挟持部133、第4挟持部137及び第2カッター139を支持する。支持部132は、フレーム102上にて揺動可能に設けられている。支持部132の長手方向の一端部には、貫通方向と直交する軸131が設けられている。軸131は、フレーム102に固定されている。支持部132の長手方向における中央部から他端部には、第2挟持部133及び第4挟持部137が収容されている。
支持部132には、凹部135が設けられている。凹部135は、支持部132の他端部に設けられている。凹部135は、第2挟持部133及び第4挟持部137の一部を露出させる。このような支持部132は、第2挟持部133及び第4挟持部137が貫通方向に沿って移動するように軸121を中心に揺動する(詳しくは後述)。
第2挟持部133は、貫通方向における糸継部66aの他方側に配置される。第2挟持部133は、円柱状を呈し、例えば耐摩耗性を有するSUS等の金属で形成されている。第2挟持部133は、挟持方向に沿って第1糸YA及び第2糸YBを挟持する。第2挟持部133は、固定側柱体133x及び可動側柱体133yを含む。固定側柱体133xと可動側柱体133yとは、それぞれの端面が挟持方向に互いに対向するように配置されている。固定側柱体133xは、支持部132に固定されている。可動側柱体133yは、挟持方向に沿って移動可能に支持部132に設けられている。
第2挟持部133では、可動側柱体133yが固定側柱体133xに近づくように移動し、固定側柱体133xの端面と可動側柱体133yの端面とが当接することで、これらの間で第1糸YA及び第2糸YBを挟持する。第2挟持部133では、可動側柱体133yが固定側柱体133xから離れるように移動し、固定側柱体133xの端面と可動側柱体133yの端面との間に隙間が形成されることで、挟持が解除される。このような第2挟持部133の挟持及び当該挟持の解除は、種々の公知技術により実現でき、例えば外部から供給されるエアを利用したエア駆動又はカム機構により実現できる。第2挟持部133は、ばね等の付勢部材(図示省略)によって、第1糸YA及び第2糸YBを挟持方向に付勢して挟持する。第2挟持部133で第1糸YA及び第2糸YBを挟持する力は、第1挟持部123で第1糸YA及び第2糸YB糸を挟持する力と等しい。
第4挟持部137は、貫通方向における第2挟持部133の他方側に配置される。第4挟持部137は、円柱状を呈し、例えば耐摩耗性を有するSUS等の金属で形成されている。第4挟持部137は、挟持方向に沿って第2糸YBを挟持する。第4挟持部137は、固定側柱体137x及び可動側柱体137yを含む。固定側柱体137xと可動側柱体137yとは、それぞれの端面が挟持方向に互いに対向するように配置されている。固定側柱体137xは、支持部132に固定されている。可動側柱体137yは、挟持方向に沿って移動可能に支持部132に設けられている。
第4挟持部137では、可動側柱体137yが固定側柱体137xに近づくように移動し、固定側柱体137xの端面と可動側柱体137yの端面とが当接することで、これらの間で第2糸YBを挟持する。第4挟持部137では、可動側柱体137yが固定側柱体137xから離れるように移動し、固定側柱体137xの端面と可動側柱体137yの端面との間に隙間が形成されることで、挟持が解除される。このような第4挟持部137の挟持及び当該挟持の解除は、種々の公知技術により実現でき、例えば外部から供給されるエアを利用したエア駆動又はカム機構により実現できる。第4挟持部137は、ばね等の付勢部材(図示省略)によって、第2糸YBを挟持方向に付勢して挟持する。第4挟持部137で第2糸YBを挟持する力は、第2挟持部133で第1糸YA及び第2糸YB糸を挟持する力よりも小さい。第4挟持部137で第2糸YBを挟持する力は、第3挟持部127で第1糸YAを挟持する力と等しい。
第2カッター139は、第2挟持部133の貫通方向の他方側の位置にて第1糸YAを切断する。第2カッター139は、支持部132における第2挟持部133と第4挟持部137との間で挟持方向に沿って移動可能に設けられている。第2カッター139は、第2挟持部133が第1糸YA及び第2糸YBを挟持する動作に連動して、第1糸YAを切断可能な位置へ移動する。具体的には、第2カッター139は、図18(a)及び図18(b)に示されるように、第2挟持部133の可動側柱体133yに連結されている。第2カッター139は、第2挟持部133が第1糸YA及び第2糸YBを挟持している状態において、第1糸YAを跨ぐように位置する。この場合、挿入方向における第2挟持部133から離れる側に第1糸YAを移動させると、第2カッター139により第1糸YAが切断される。一方、第2カッター139は、第2挟持部133が第1糸YA及び第2糸YBの挟持を解除している状態において、第1糸YAに対して挟持方向に離間する位置に位置する。
図15、図17及び図20に示されるように、シャッター機構140は、糸継部66aのチャンバー114の少なくとも一部を閉塞可能なシャッター部を構成する。シャッター機構140は、糸継部66aで第1糸YA及び第2糸YBを交絡させる際、チャンバー114における第1挟持部123及び第2挟持部133のうちの糸継部66aから遠い何れか一方の側を閉塞する。シャッター機構140は、貫通方向における糸継部66aの一方側に配置された第1シャッター141と、貫通方向における糸継部66aの他方側に配置された第2シャッター142と、を含む。
第1シャッター141は、チャンバー114の貫通方向の一方側を閉塞可能である。第2シャッター142は、チャンバー114の貫通方向の他方側を閉塞可能である。第1シャッター141及び第2シャッター142は、板状を呈している。第1シャッター141は、チャンバー114の貫通方向の一方側を開放する開状態と、その先端部でチャンバー114の貫通方向の一方側を塞ぐ閉状態と、の間で開閉する。第2シャッター142は、チャンバー114の貫通方向の他方側を開放する開状態と、その先端部でチャンバー114の貫通方向の他方側を塞ぐ閉状態と、の間で開閉する。このようなシャッター機構140は、糸継部66aによる交絡時に第1シャッター141及び第2シャッター142の何れか一方を閉状態とする(詳しくは後述)。
円筒カム150は、円柱状外形を呈する。円筒カム150は、貫通方向に沿う回転軸を基軸に回転可能にフレーム102に支持されている。円筒カム150の外周面には、第1カム溝151及び第2カム溝152が形成されている。円筒カム150の外周面において第1カム溝151と第2カム溝152との間には、シャッター用環状溝153が形成されている。
図19に示されるように、第1カム溝151には、第1挟持部用フォロア(第1フォロア)154が係合されている。第1挟持部用フォロア154は、挟持機構66bの支持部122の長手方向における中央部に連結されている。第1挟持部用フォロア154は、第1カム溝151に沿って従動する。第1カム溝151は、円筒カム150を回転することにより第1挟持部用フォロア154を所望に従動させて、後述する支持部122の移動を実現する。
第2カム溝152には、第2挟持部用フォロア(第2フォロア)155が係合されている。第2挟持部用フォロア155は、挟持機構66cの支持部132の長手方向における中央部に連結されている。第2挟持部用フォロア155は、第2カム溝152に沿って従動する。第2カム溝152は、円筒カム150を回転することにより第2挟持部用フォロア155を所望に従動させて、後述する支持部132の移動を実現する。
図17に示されるように、シャッター用環状溝153には、第1シャッター用フォロア(フォロア)157及び第2シャッター用フォロア(フォロア)158が係合されている。第1シャッター用フォロア157及び第2シャッター用フォロア158は、軸159を中心に揺動可能にフレーム102に取り付けられている。
第1シャッター用フォロア157における一方側は、シャッター機構140の第1シャッター141の基端部に連結されている。第1シャッター用フォロア157における他方側は、シャッター用環状溝153の底面に当接している。第2シャッター用フォロア158における一方側は、シャッター機構140の第2シャッター142の基端部に連結されている。第2シャッター用フォロア158における他方側は、シャッター用環状溝153の底面に当接している。第1シャッター用フォロア157及び第2シャッター用フォロア158は、シャッター用環状溝153の底面の高低に従って可動する。第1シャッター用フォロア157及び第2シャッター用フォロア158は、第1シャッター141及び第2シャッター142が開状態となる開方向に揺動するように、ねじりバネ159aにより付勢されている。
シャッター用環状溝153の底面には、隆起部156が形成されている。隆起部156に第1シャッター用フォロア157及び第2シャッター用フォロア158のそれぞれが乗り上げると、第1シャッター用フォロア157及び第2シャッター用フォロア158がそれぞれ閉方向(開方向と反対の揺動方向)に揺動し、第1シャッター141及び第2シャッター142のそれぞれが閉状態となる。シャッター用環状溝153の底面における隆起部156以外に第1シャッター用フォロア157及び第2シャッター用フォロア158のそれぞれが当接していると、第1シャッター用フォロア157及び第2シャッター用フォロア158がそれぞれ開方向に揺動し、第1シャッター141及び第2シャッター142のそれぞれが開状態となる。シャッター用環状溝153は、円筒カム150を回転することにより第1シャッター用フォロア157及び第2シャッター用フォロア158を所望に揺動させ、後述する第1シャッター141及び第2シャッター142が開閉を実現する。
モータ160は、円筒カム150を回転駆動する駆動源である。モータ160は、フレーム102に支持されている。モータ160は、制御部(図示省略)により回転が制御される。以上において、円筒カム150、第1挟持部用フォロア154、第2挟持部用フォロア155及びモータ160は、第1挟持部123及び第2挟持部133のそれぞれを貫通方向に沿って移動させる移動機構170を構成する。円筒カム150は、シャッター用カムを構成する。円筒カム150、第1シャッター用フォロア157、第2シャッター用フォロア158及びモータ160は、シャッター機構140を開閉させる開閉機構180を構成する。
次に、スプライサ66の動作例について、図20(a)~図28を参照して説明する。
なお、図20(a)~図28では、便宜上、挟持機構66b,66cの揺動による支持部122,132の移動を、貫通方向に沿った直線的な移動として表している。以下の説明では、便宜上、貫通方向の一方側を「左側」と称し、貫通方向の他方側を「右側」と称する。支持部122の移動は第1挟持部123及び第3挟持部127の移動に相当し、支持部132の移動は第2挟持部133及び第4挟持部137の移動に相当する。
図20(a)に示されるように、初期状態では、第1~第4挟持部123,133,127,137は挟持を解除した状態であり、支持部122と糸継部66aとは接近し、支持部132と糸継部66aとは接近している。第1シャッター141及び第2シャッター142は開状態である。初期状態において、例えば捕捉案内機構(糸捕捉案内部)61により、第1糸YA及び第2糸YBを捕捉してチャンバー114に挿入すると共に、第1糸YA及び第2糸YBを第1~第4挟持部123,133,127,137の固定側柱体123x,133x,127x,137xと可動側柱体123y,133y,127y,137yとの間に挿通する。
図20(b)に示されるように、第1挟持部123及び第2挟持部133を挟持状態とし、第1糸YA及び第2糸YBを第1挟持部123及び第2挟持部133のそれぞれで挟持する。このとき、第1カッター129及び第2カッター139が連動し、第1カッター129が第2糸YB上に移動すると共に、第2カッター139が第1糸YA上に移動する。
図21(a)に示されるように、第1糸YAの糸端側を第2挟持部133から離れるように持ち上げると共に、第2糸YBの糸端側を第1挟持部123から離れるように持ち上げる。これにより、第1糸YAを第2カッター139で切断すると共に、第2糸YBを第1カッター129で切断する。
図21(b)に示されるように、第3挟持部127及び第4挟持部137を挟持状態とし、第1糸YAを第3挟持部127で挟持すると共に、第2糸YBを第4挟持部137で挟持する。図22(a)に示されるように、支持部122,132のそれぞれを糸継部66aから離れるように移動させる。これにより、第1挟持部123及び第2挟持部133で第1糸YA及び第2糸YBを挟持した状態において、第1挟持部123と第2挟持部133との間隔(貫通方向における距離)が拡がるようにこれらが貫通方向に沿って移動し、第1挟持部123と第2挟持部133との間の第1糸YA及び第2糸YBが、例えば1.6倍まで延伸する(延伸処理)。
図22(b)に示されるように、支持部122,132のそれぞれを糸継部66aに近づくように移動させる。これにより、第1挟持部123及び第2挟持部133のそれぞれで第1糸YA及び第2糸YBを挟持した状態において、第1挟持部123と第2挟持部133との間隔が狭まるようにこれらを貫通方向に沿って移動させ、第1糸YA及び第2糸YBにおける延伸処理で延伸した延伸部分を弛ませる。その後に又はそれと同時並列的に、糸継部66aにより、第1糸YA及び第2糸YBの延伸部分を交絡させる(第1交絡処理)。図23(a)に示されるように、支持部122を左側に移動させ、第1交絡処理により形成した第1糸YA及び第2糸YBの絡合部M1の弛みを除去する。
図23(b)に示されるように、第2挟持部133の第1糸YA及び第2糸YBの挟持を解除する。支持部122を左側に更に移動させ、第1挟持部123及び第3挟持部127を左側へ移動させる。これにより、第1挟持部123及び第3挟持部127でもって第1糸YA及び第2糸YBを引っ張り、第1糸YA及び第2糸YBを左側にずらす。すなわち、第1挟持部123で第1糸YA及び第2糸YBを挟持し且つ第2挟持部133の挟持を解除した状態において、第1挟持部123を左側に移動させ、第1糸YA及び第2糸YBにおける第2挟持部133が当該解除前に挟持していた第1部分K1を左側に移動させる(第1移動処理)。その結果、第1部分K1が糸継部66aのチャンバー114に挿通された状態とする。
図24(a)に示されるように、左側に移動させた支持部122を、その移動量よりも少ない移動量だけ右側に戻す。これにより、絡合部M1及び第1部分K1を弛ませる。第1シャッター141を閉状態で且つ第2シャッター142を開状態とする。図24(b)に示されるように、糸継部66aにより第1糸YA及び第2糸YBの第1部分K1を交絡させ、絡合部M2を形成する(第2交絡処理)。第2交絡処理では、チャンバー114の左側(第1挟持部123及び第2挟持部133のうちの糸継部66aから遠い何れか一方の側)がシャッター機構140の第1シャッター141により閉塞されている。
図25(a)に示されるように、第1シャッター141を開状態とする共に、支持部122を左側に移動させ、絡合部M1及び絡合部M2の弛みを除去する。図25(b)に示されるように、第2挟持部133を挟持状態とすると共に、支持部122,132を同時に右側に移動させて、第1~第4挟持部123,133,127,137を同時に右側に移動させる。
図26(a)に示されるように、第1挟持部123の第1糸YA及び第2糸YBの挟持を解除する。支持部132を右側に更に移動させ、第2挟持部133及び第4挟持部137を右側へ移動させる。これにより、第2挟持部133及び第4挟持部137でもって第1糸YA及び第2糸YBを引っ張り、第1糸YA及び第2糸YBを右側にずらす。すなわち、第2挟持部133で第1糸YA及び第2糸YBを挟持し且つ第1挟持部123の挟持を解除した状態において、第2挟持部133を右側に移動させ、第1糸YA及び第2糸YBにおける第1挟持部123が当該解除前に挟持していた第2部分K2を右側に移動させる(第2移動処理)。その結果、第2部分K2が糸継部66aのチャンバー114に挿通された状態とする。
図26(b)に示されるように、右側に移動させた支持部132を、その移動量よりも少ない移動量だけ左側に戻す。これにより、絡合部M1,M2及び第2部分K2を弛ませる。図27(a)に示されるように、第1シャッター141を開状態で且つ第2シャッター142を閉状態とする。図27(b)に示されるように、糸継部66aにより第1糸YA及び第2糸YBの第2部分K2を交絡させ、絡合部M3を形成する(第3交絡処理)。第3交絡処理では、チャンバー114の右側(第1挟持部123及び第2挟持部133のうちの糸継部66aから遠い何れか一方の側)がシャッター機構140の第2シャッター142により閉塞されている。そして、第2シャッター142を開状態とする。
図28に示されるように、支持部122,132のそれぞれを、その初期位置に対して延伸処理で延伸した分を均等に振り分けた位置へ移動する。最後に、第1~第4挟持部123,133,127,137の全ての挟持を解除し、終了する。
以上、スプライサ66では、第1交絡処理により第1糸YA及び第2糸YBを交絡させることができる。これに加え、第1糸YA及び第2糸YBにおける第2挟持部133が挟持していた第1部分K1を、第1挟持部123で引っ張って移動させると共に、第2交絡処理により交絡させることができる。これにより、第1糸YA及び第2糸YBの交絡部分からはみ出る糸端の長さを短くすることが可能となる。テール通過率を高めることが可能となる。
スプライサ66では、第1交絡処理の前に、第1挟持部123及び第2挟持部133のそれぞれで第1糸YA及び第2糸YBを挟持した状態において、第1挟持部123と第2挟持部133との間隔が拡がるようにこれらの少なくとも一方を貫通方向に沿って移動させ、第1糸YA及び第2糸YBを延伸させる延伸処理を実施する。第1交絡処理では、第1糸YA及び第2糸YBにおける延伸処理で延伸させた延伸部分を交絡させる。これにより、第1糸YA及び第2糸YBの交絡部分がその他の部分に比べて太くなるのを抑制することが可能となる。
スプライサ66では、第2交絡処理の後、第2挟持部133で第1糸YA及び第2糸YBを挟持し且つ第1挟持部123の挟持を解除した状態において、第2挟持部133を貫通方向の他方側に移動させ、第1糸YA及び第2糸YBにおける第1挟持部123が当該解除前に挟持していた第2部分K2を貫通方向の他方側に移動させる第2移動処理を実施する。糸継部66aは、第2移動処理の後に、第1糸YA及び第2糸YBにおける第2部分K2を交絡させる第3交絡処理を実施する。これにより、第1糸YA及び第2糸YBにおける第1挟持部123が挟持していた第2部分K2を、第2挟持部133で引っ張って移動させると共に、第3交絡処理により交絡させることができる。その結果、第1糸YA及び第2糸YBの交絡部分からはみ出る糸端の長さを短くすることが可能となる。
スプライサ66は、第3挟持部127及び第4挟持部137を備える。この場合、第3挟持部127及び第4挟持部137の挟持により、糸継部66aのチャンバー114から糸Yが外れるのを抑制することができる。また、第3挟持部127及び第4挟持部137で糸Yを挟持する力が第1挟持部123及び第2挟持部133で糸Yを挟持する力よりも小さいことから、例えば第1移動処理又は第2移動処理で糸Y(第1糸YA及び第2糸YB)を引っ張って移動させることが容易になる。
スプライサ66は、第1カッター129及び第2カッター139を備える。これにより、第1糸YA及び第2糸YBの交絡部分からはみ出る糸端の長さを一層短くすることが可能となる。ひいては、交絡部分から糸端がはみ出ないように(糸端が芯糸側と絡めて埋め込まれるように)糸継ぎを行うことが可能となる。ひいては、当該糸端をゼロmmにすることが可能となる。また、人手で糸端を切断するのに比べて、熟練度の差が出て生産量に影響してしまうのを抑制することが可能となる。
スプライサ66では、第1カッター129は、第1挟持部123が第1糸YA及び第2糸YBを挟持する動作に連動して、第2糸YBを切断可能な位置へ移動する。第2カッター139は、第2挟持部133が第1糸YA及び第2糸YBを挟持する動作に連動して、第1糸YAを切断可能な位置へ移動する。これにより、第1カッター129及び第2カッター139を効率よく動作させることが可能となる。
スプライサ66では、第1挟持部123及び第2挟持部133のそれぞれは、貫通方向と交差する軸121,131を中心に揺動可能に構成されている。移動機構170は、第1カム溝151及び第2カム溝152を有する円筒カム150と、第1カム溝151に沿って従動する第1挟持部用フォロア154と、第2カム溝152に沿って従動する第2挟持部用フォロア155と、円筒カム150を回転駆動するモータ160と、を有する。このような構成によれば、カム機構としての移動機構170により第1挟持部123及び第2挟持部133をそれぞれ揺動させて、第1挟持部123及び第2挟持部133の貫通方向に沿った移動を実現できる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
上記実施形態では、第1~第4挟持部123,133,127,137は、糸Yを挟持可能な形状であれば、円柱状に限定されず、様々な形状(例えば、角柱状等)とすることができる。上記実施形態では、移動機構170は特に限定されず、公知の種々の移動機構を用いてもよい。上記実施形態では、開閉機構180は特に限定されず、公知の開閉種々の機構を用いてもよい。上記実施形態では、シャッター機構140が第1シャッター141及び第2シャッター142を有するが、シャッター機構140は、第1シャッター141及び第2シャッター142の何れかのみを有していてもよい。
上記実施形態では、支持部122,132が軸121,131を中心に揺動することにより、第1挟持部123及び第2挟持部133のそれぞれが貫通方向に沿って移動する形態を一例に説明した。しかし、支持部122,132は、例えば、互いに平行な状態で、互いに近づく方向及び互いに離間する方向に移動してもよい。上記実施形態において、チャンバー114の直径及び噴射孔116aの直径は、糸継部66aを交換することによって変更可能である。
66…スプライサ(合繊糸用スプライサ)、66a…糸継部、114…チャンバー(通路)、116a…噴射孔、121,131…軸、123…第1挟持部、127…第3挟持部、129…第1カッター、133…第2挟持部、139…第2カッター、137…第4挟持部、140…シャッター機構(シャッター部)、141…第1シャッター、142…第2シャッター、150…円筒カム(シャッター用カム)、151…第1カム溝、152…第2カム溝、154…第1挟持部用フォロア(第1フォロア)、155…第2挟持部用フォロア(第2フォロア)、157…第1シャッター用フォロア(フォロア)、158…第2シャッター用フォロア(フォロア)、160…モータ、170…移動機構、180…開閉機構、K1…第1部分、K2…第2部分、YA…第1糸(一方の糸)、YB…第2糸(他方の糸)。

Claims (7)

  1. 合成繊維からなる一方の糸と他方の糸との糸継ぎを行う合繊糸用スプライサであって、
    前記一方の糸及び前記他方の糸が挿通可能である空間を形成する通路を有し、前記通路に挿通された前記一方の糸及び前記他方の糸を交絡させる糸継部と、
    前記通路の貫通方向における前記糸継部の一方側に配置され、前記一方の糸及び前記他方の糸を挟持する第1挟持部と、
    前記貫通方向における前記糸継部の他方側に配置され、前記一方の糸及び前記他方の糸を挟持する第2挟持部と、
    前記第1挟持部及び前記第2挟持部のそれぞれを前記貫通方向に沿って移動させる移動機構と、を備え、
    前記移動機構は、
    前記第1挟持部で前記一方の糸及び前記他方の糸を挟持し且つ前記第2挟持部の挟持を解除した状態において、前記第1挟持部を前記貫通方向の一方側に移動させ、前記一方の糸及び前記他方の糸における前記第2挟持部が当該解除前に挟持していた第1部分を前記貫通方向の一方側に移動させる第1移動処理を実施し、
    前記糸継部は、
    前記第1移動処理の前に、前記一方の糸及び前記他方の糸を交絡させる第1交絡処理と、
    前記第1移動処理の後に、前記一方の糸及び前記他方の糸における前記第1部分を交絡させる第2交絡処理と、を実施する、合繊糸用スプライサ。
  2. 前記移動機構は、
    前記第1交絡処理の前に、前記第1挟持部及び前記第2挟持部のそれぞれで前記一方の糸及び前記他方の糸を挟持した状態において、前記第1挟持部と前記第2挟持部との間隔が拡がるように前記第1挟持部及び前記第2挟持部の少なくとも一方を前記貫通方向に沿って移動させ、前記一方の糸及び前記他方の糸を延伸させる延伸処理を実施し、
    前記第1交絡処理では、
    前記一方の糸及び前記他方の糸における前記延伸処理で延伸させた延伸部分を交絡させる、請求項1に記載の合繊糸用スプライサ。
  3. 前記移動機構は、
    前記第2交絡処理の後、前記第2挟持部で前記一方の糸及び前記他方の糸を挟持し且つ前記第1挟持部の挟持を解除した状態において、前記第2挟持部を前記貫通方向の他方側に移動させ、前記一方の糸及び前記他方の糸における前記第1挟持部が当該解除前に挟持していた第2部分を前記貫通方向の他方側に移動させる第2移動処理を実施し、
    前記糸継部は、
    前記第2移動処理の後に、前記一方の糸及び前記他方の糸における前記第2部分を交絡させる第3交絡処理を実施する、請求項1又は2に記載の合繊糸用スプライサ。
  4. 前記貫通方向における前記第1挟持部の一方側に配置され、前記一方の糸を挟持する第3挟持部と、
    前記貫通方向における前記第2挟持部の他方側に配置され、前記他方の糸を挟持する第4挟持部と、を更に備え、
    前記第3挟持部及び前記第4挟持部で糸を挟持する力は、前記第1挟持部及び前記第2挟持部で糸を挟持する力よりも小さい、請求項1~3の何れか一項に記載の合繊糸用スプライサ。
  5. 前記第1挟持部の前記貫通方向の一方側の位置にて前記他方の糸を切断する第1カッターと、
    前記第2挟持部の前記貫通方向の他方側の位置にて前記一方の糸を切断する第2カッターと、を更に備える、請求項1~4の何れか一項に記載の合繊糸用スプライサ。
  6. 前記第1カッターは、前記第1挟持部が前記一方の糸及び前記他方の糸を挟持する動作に連動して、前記他方の糸を切断可能な位置へ移動し、
    前記第2カッターは、前記第2挟持部が前記一方の糸及び前記他方の糸を挟持する動作に連動して、前記一方の糸を切断可能な位置へ移動する、請求項5に記載の合繊糸用スプライサ。
  7. 前記第1挟持部及び前記第2挟持部のそれぞれは、前記貫通方向と交差する軸を中心に揺動可能に構成され、
    前記移動機構は、
    第1カム溝及び第2カム溝を有する円筒カムと、
    前記第1挟持部に連結され、前記第1カム溝に沿って従動する第1フォロアと、
    前記第2挟持部に連結され、前記第2カム溝に沿って従動する第2フォロアと、
    前記円筒カムを回転駆動するモータと、を有する、請求項1~6の何れか一項に記載の合繊糸用スプライサ。
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