JP7424202B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に関する。
電子写真式の画像形成装置では、画像形成の対象となる記録媒体として、表面に凹凸を有するシートが使用される場合がある。このようなシートにトナー画像を転写する場合は、シート表面の凹凸に起因して転写ムラが生じ、画像品質が低下することがある。
特許文献1には、シートの表面に形成された凹凸の高さ(以下、「凹凸高さ」という。)を測定し、測定した凹凸高さに基づいてトナー付着量を補正する技術が記載されている。また、特許文献1には、シートに対してレーザー光を照射するラインレーザーと、シートの表面で反射したレーザー光を読み取るイメージセンサとを用いて、シートの凹凸高さを測定する技術が記載されている。
特開2019-197144号公報
特許文献1に記載された技術では、ラインレーザーによってシートの幅方向にライン状のレーザー光を照射しているが、このライン状のレーザー光の照射は、ラインレーザーが発するレーザー光を、ポリゴンミラーを用いてシートの幅方向に走査させることによって行われる。このため、シート全面にわたって凹凸高さを測定する場合は、シートを一定のピッチずつ間欠的に搬送し、シートを1ピッチ分だけ搬送して停止するごとに、レーザー光を走査させる必要がある。したがって、シート全面の凹凸高さを測定するのに長い時間がかかる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的は、シート全面の凹凸高さをより短い時間で測定することができる画像形成装置を提供することにある。
本発明に係る画像形成装置は、少なくとも第1面に凹凸を有するシートの、該第1面と反対側に位置する第2面に、シート搬送方向と直交する方向に平行なライン状の光を照射するライン光照射部と、ライン光照射部によってシートの第2面に照射された光がシートを透過した透過光量を検出する透過光量検出部と、シートの第1面の少なくとも2箇所で、シートの凹凸高さを測定する凹凸高さ測定部と、透過光量検出部の検出結果と凹凸高さ測定部の測定結果とに基づいて、シートの第1面全域の凹凸高さを算出する演算部と、を備える。
本発明によれば、シート全面の凹凸高さをより短い時間で測定することができる。
本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の構成例を示す概略正面図である。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置が備える凹凸測定部の構成例を示す概略図である。 透過光量検出部とビーム光照射部の位置関係を説明する図である。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の制御系の構成例を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。 シートの透過光量を透過光量検出部で検出する状態を示す模式図である。 透過光量検出部によって得られるシートの透過光量の検出データを示す図である。 透過光量が最大となる座標位置での凹凸高さと透過光量が最小となる座標位置での凹凸高さを示す図である。 本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の各部の配置を示す概略図である。 本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。 座標位置x0で得られる透過光量の検出データを示す図である。 座標位置x0で得られる凹凸高さの測定データを示す図である。 CIS電圧と凹凸高さとの相関を示す図である。 透過光量検出部とビーム光照射部の配置例を説明する図である。 接触式の変位センサを示す概略図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。本明細書および図面において、実質的に同一の機能または構成を有する要素については、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の構成例を示す概略正面図である。
図1に示すように、画像形成装置10は、シート2を供給するシート供給トレイ11と、シート2を搬送するシート搬送部12と、シート2に形成すべき画像を形成する画像形成部13と、シート2に画像を定着させる定着部14と、を備えている。画像形成装置10は、電子写真式の画像形成装置である。本実施形態においては、シート2の一例として用紙を想定している。ただし、シート2は、用紙に限らず、たとえば、樹脂シートであってもよいし、それ以外のシートであってもよい。
シート供給トレイ11は、所定枚数のシート2を積載して収納可能なトレイである。シート供給トレイ11は供給ローラ21を有する。供給ローラ21は、シート供給トレイ11に収納されたシート2を最上位から順に供給するローラである。供給ローラ21は、最上位に配置されたシート2に接触し、この接触状態のもとで回転することにより、シート供給トレイ11からシート2を送り出す。
シート搬送部12は、シート供給トレイ11から供給されたシート2を搬送する。シート搬送部12は、シート2の搬送を案内するシート搬送路22と、シート搬送路22に沿ってシート2を搬送する搬送ローラ23と、を備えている。シート搬送路22は、シート供給トレイ11からシート排出トレイ24まで延在している。シート搬送路22の終端部には排出ローラ25が設けられている。排出ローラ25は、シート排出トレイ24に向けてシート2を排出するローラである。搬送ローラ23は、シート搬送路22の所定の位置に設けられている。搬送ローラ23の個数は、必要に応じて増減可能である。
画像形成部13は、シート搬送部12によって搬送されるシート2に形成すべき画像を形成するものである。本実施形態においては、画像形成装置10が電子写真式の画像形成装置であるため、画像形成部13が形成する画像は、シート2に転写すべきトナー画像となる。画像形成部13は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応する4つの感光体ユニット31Y,31M,31C,31Kと、露光ユニット32と、を備えている。露光ユニット32は、上述した各色に対応するレーザー光を感光体ドラム30に照射することにより、感光体ドラム30の表面に静電潜像を形成するユニットである。
感光体ユニット31Yは、像担持体である感光体ドラム30を備え、この感光体ドラム30の表面にイエローのトナー画像を形成するユニットである。感光体ユニット31Yは、上述した感光体ドラム30のほかに、帯電器33と、現像器34と、一次転写ローラ35と、ドラムクリーナー36と、を備えている。帯電器33は、感光体ドラム30の表面を所定の電位に帯電する機器である。現像器34は、露光ユニット32によって静電潜像が形成された感光体ドラム30の表面にイエローのトナーを供給することにより、感光体ドラム30の表面にイエローのトナー画像を形成する機器である。一次転写ローラ35は、現像器34によるトナーの供給によって感光体ドラム30の表面に形成されたトナー画像を中間転写ベルト37に転写するローラである。ドラムクリーナー36は、感光体ドラム30の表面に残留する不要なトナーを除去するクリーナーである。他の感光体ユニット31M,31C,31Kは、現像器34が供給するトナーの色が異なるだけで、感光体ユニット31Yと同様の構成を有している。
中間転写ベルト37は、一対のベルト支持ローラ38a,38bによってループ状に支持されている。一対のベルト支持ローラ38a,38bのうち、一方のベルト支持ローラ38aは、中間転写ベルト37をF方向に周回移動させる駆動ローラであり、他方のベルト支持ローラ38bは、中間転写ベルト37の移動にしたがって回転する従動ローラである。ベルト支持ローラ38aの近傍には、ベルトクリーナー39が設けられている。ベルトクリーナー39は、中間転写ベルト37に残留する不要なトナーを除去するクリーナーである。ベルト支持ローラ38bの近傍には、二次転写ローラ40が設けられている。二次転写ローラ40は、一次転写ローラ35によって中間転写ベルト37に転写されたトナー画像を、中間転写ベルト37からシート2へと転写するローラである。
定着部14は、二次転写ローラ40よりもシート搬送方向Yの下流側に設けられている。定着部14は、二次転写ローラ40によってシート2に転写されたトナー画像を、加熱および加圧によってシート2に定着させるものである。定着部14は、ヒーター等を内蔵する加熱ローラ14aと、この加熱ローラ14aに所定の加圧力で接触する加圧ローラ14bと、を備えている。加熱ローラ14aと加圧ローラ14bとの接触部分には定着ニップ部が形成される。そして、この定着ニップ部をシート2が通過するときに、加熱ローラ14aによる加熱作用と加圧ローラ14bによる加圧作用とをシート2が受けることにより、シート2にトナー画像が定着される。
一方、二次転写ローラ40よりもシート搬送方向Yの上流側には、凹凸測定部42が配置されている。凹凸測定部42は、表面に凹凸を有するシート2をシート供給トレイ11から供給する場合に、このシート2の凹凸を測定するための機能部である。
図2は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置10が備える凹凸測定部42の構成例を示す概略図である。図2においては、シート搬送方向をY方向とし、シート搬送方向Yに直交する方向、すなわちシート2の幅方向をX方向としている。また、図2においては、X方向およびY方向の両方に直交する方向、すなわちシート2の厚み方向をZ方向としている。X方向、Y方向およびZ方向については、明細書の他の説明および図面でも同様である。また、本実施形態においては、一例として、シート供給トレイ11から供給されるシート2が、表面2aに凹凸を有するエンボス紙である場合を想定する。
図2に示すように、凹凸測定部42は、ライン光照射部45と、透過光量検出部46と、ビーム光照射部47と、を備えている。
ライン光照射部45は、シート搬送路22に沿って搬送されるシート2の裏面2bにライン状の光を照射する部分である。ライン光照射部45は、光源であるLED51と、導光機能を有するライトガイド52と、を備えている。LED51は、シート2の透過光量を検出するための光を発生する光源である。LED51は、ライトガイド52の長さ方向のエッジに対向して配置されている。ライトガイド52は、エッジから入射するLED51の光をライン状の光に変換する。ライトガイド52は、シート搬送方向Yと直交する向きに配置されている。このため、ライトガイド52から出射される光は、シート搬送方向Yと直交する方向、すなわちX方向に長いライン状の光となり、このライン状の光がシート2の裏面2bに照射される。ライン光照射部45によってシート2の裏面2bに照射されるライン状の光の照射範囲(照射幅)は、シート搬送路22を搬送される最大幅のシート2の全幅以上に設定される。
透過光量検出部46は、密着型のリニアセンサ(以下、「CIS」という。)55を用いて構成されている。CIS55は、ライン光照射部45からシート2の裏面2bにライン状の光を照射した際に、シート2を透過した光の量、すなわち透過光量を検出するセンサである。CIS55は、シート搬送路22を介してライトガイド52と対向する状態に配置されている。CIS55は、ハウジング56と、セルフォック(登録商標)レンズアレイ57と、CMOSセンサアレイ58と、回路基板59と、を備えている。セルフォックレンズアレイ57は、複数のセルフォックレンズ57aを直線状に配列したレンズアレイである。CMOSセンサアレイ58は、複数の受光素子58aを直線状に配列したセンサアレイである。受光素子58aは、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)構造を有する受光素子である。受光素子58aは、光を受光した際に、受光量に応じた電気信号を生成する。受光素子58aは、受光量に応じた電気信号として、たとえば、受光量に応じた電圧値を有する電気信号を生成する。回路基板59は、各々の受光素子58aが生成する電気信号を、受光素子58aごとに出力する。透過光量検出部46による透過光量の検出範囲は、シート搬送路22を搬送される最大幅のシート2の全幅以上に設定される。
ビーム光照射部47は、シート2の表面2aに対して斜めにビーム光60を照射する部分である。シート2の表面2aは、トナー画像が転写される面であり、シート2の裏面2bは、トナー画像が転写される面と反対側に位置する面である。本実施形態においては、シート2の一例として、表面2aに凹凸を有し、裏面2bは凹凸のない平面であるシート2を用いることとする。この場合、シート2の表面2aは第1面に相当し、シート2の裏面2bは第2面に相当する。また、シート2の表面2aに形成された凹凸の高さ(以下、「凹凸高さ」という。)は、Z方向で規定される高さであって、シート2の裏面2bから表面2aまでの高さに相当する。ビーム光照射部47は、レーザー光源となるレーザーダイオード(以下、「LD」という。)61と、コリメーターレンズ62と、を備えている。LD61は、レーザー光を出射する半導体レーザーである。コリメーターレンズ62は、LD61から出射されたレーザー光を平行光とするためのレンズである。LD61から出射されたレーザー光はコリメーターレンズ62により平行光とされてレーザービーム、すなわちビーム光60となり、このビーム光60がシート2の表面2aに斜めに照射される。シート2の表面2aに照射されるビーム光60のスポット径(直径)は、好ましくは、70μm以下である。
シート2の表面2aに対してビーム光60を斜めに照射する理由は、シート2の凹凸高さを測定するのに三角測距の原理を利用するからである。三角測距の原理は次のとおりである。
まず、シート2の表面2aにビーム光60を斜めに照射すると、表面2aで乱反射したビーム光60の一部である反射光60aが透過光量検出部46に入射し、CIS55のCMOSセンサアレイ58上に結像する。このとき、CMOSセンサアレイ58のいずれかの受光素子58aが、ビーム光60の反射光60aを受光する。一方で、シート2の表面2aには、凹凸高さの高い位置(凸部)と低い位置(凹部)とが存在する。そして、凹凸高さの高い位置にビーム光60を照射した場合と低い位置にビーム光60を照射した場合では、CMOSセンサアレイ58上でビーム光60の反射光60aを受光する受光素子58aの位置、すなわち透過光量検出部46に対する反射光60aの入射位置が変化する。したがって、ビーム光照射部47からシート2の表面2aにビーム光60を斜めに照射し、そこで乱反射したビーム光60の反射光60aを受光する受光素子58aの位置を特定することにより、シート2の凹凸高さを測定することができる。以上のことから、凹凸高さを測定する凹凸高さ測定部48は、ビーム光照射部47およびCIS55によって構成されている。
図3は、透過光量検出部46とビーム光照射部47の位置関係を説明する図である。
図3に示すように、CIS55のCMOSセンサアレイ58を構成する複数の受光素子58aは、X方向と平行に配列されている。CIS55を用いた透過光量検出部46の中心軸Jは、X方向に平行で、かつ、各々の受光素子58aの中心を通る軸である。これに対し、ビーム光照射部47を構成するLD61およびコリメーターレンズ62は、透過光量検出部46の中心軸J上に配置されている。また、ビーム光照射部47によるビーム光60(図2参照)の光軸も、透過光量検出部46の中心軸J上に配置されている。
また、凹凸高さ測定部48を構成するCIS55およびビーム光照射部47は、後述する移動用モータ80を駆動源として、X方向に一体に移動可能となっている。具体的には、透過光量検出部46に設けられたCIS55と、ビーム光照射部47を構成するLD61およびコリメーターレンズ62とを、図示しない共通の取り付け部材に取り付けるとともに、この取り付け部材を移動用モータ80の駆動によってX方向(図3の左右方向)に移動可能に支持する。これにより、CIS55およびビーム光照射部47をX方向に一体に移動させることができると共に、X方向の任意の位置で凹凸高さを測定することができる。
図4は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置10の制御系の構成例を示すブロック図である。
図4に示すように、制御部70は、たとえば、CPU(中央演算処理装置)によって構成される。制御部70は、画像形成装置10の各部の動作を制御する機能と、演算部としての機能とを有する。制御部70は、パルス発生器71を介して、CIS55およびAD変換器72の駆動を制御する。CIS55およびAD変換器72の各々は、パルス発生器71が発生するパルス信号にしたがって駆動する。パルス発生器71は、制御部70からの制御指令にしがたってパルス信号を発生する。パルス発生器71が発生するパルス信号には、各種のクロック信号およびタイミング信号が含まれる。AD変換器72は、CIS55から出力されるアナログの電気信号をデジタル信号に変換する。
AD変換器72で変換されたデジタル信号は、画像処理回路73に取り込まれる。画像処理回路73は、たとえば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)によって構成される。画像処理回路73は、AD変換器72から出力されるデジタル信号に所定の画像処理を施す。画像処理回路73での画像処理によって生成される電子データ(情報)は、記憶部74に記憶される。記憶部74は、たとえば、揮発性のメモリまたは不揮発性のメモリによって構成される。制御部70は、記憶部74に対するデータの書き込み、および、記憶部74からのデータの読み出しを行う。
また、制御部70は、LED51、LD61、シート搬送モータ78および移動用モータ80の駆動を制御する。そのための構成として、制御部70には、第1の駆動回路75を介してLED51が電気的に接続されると共に、第2の駆動回路76を介してLD61が電気的に接続されている。第1の駆動回路75は、制御部70からの制御指令にしたがってLED51を駆動する回路である。第2の駆動回路76は、制御部70からの制御指令にしたがってLD61を駆動する回路である。さらに、制御部70には、第3の駆動回路77を介してシート搬送モータ78が電気的に接続されると共に、第4の駆動回路79を介して移動用モータ80が電気的に接続されている。第3の駆動回路77は、制御部70からの制御指令にしたがってシート搬送モータ78を駆動する回路である。シート搬送モータ78は、シート2を搬送する搬送ローラ23を回転させるための駆動源である。第4の駆動回路79は、制御部70からの制御指令にしたがって移動用モータ80を駆動する回路である。移動用モータ80は、透過光量検出部46(CIS55)およびビーム光照射部47(LD61、コリメーターレンズ62)をX方向に移動させるための駆動源である。
図5は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置10の処理手順の一例を示すフローチャートである。以下に述べる画像形成装置10の処理手順は、画像形成装置10の制御方法を含む。
まず、制御部70は、第3の駆動回路77を介してシート搬送モータ78を駆動することにより、シート2の搬送を開始する(ステップS1)。これにより、シート2は、シート供給トレイ11から供給ローラ21によって供給される。また、シート2は、シート搬送路22に沿って搬送される。
次に、制御部70は、シート2の先端が凹凸測定部42に到達すると、透過光量検出部46によるシート2の透過光量の検出を開始する(ステップS2)。シート2の先端とは、シート搬送方向Yの下流側に位置するシート2の端をいう。シート2の透過光量の検出は、シート2の搬送中に、次のように実行される。
まず、制御部70は、パルス発生器71を介してCIS55およびAD変換器72を駆動すると共に、第1の駆動回路75を介してLED51を駆動する。これにより、LED51が光を発生し、この光がライトガイド52によってライン状の光に変換される。その結果、ライン光照射部45からシート2の裏面2bにライン状の光が照射される。
一方、透過光量検出部46に設けられたCIS55は、上述のようにライン光照射部45からシート2の裏面2bに照射されたライン状の光のうち、シート2を透過した光の量、すなわちシート2の透過光量を検出する。CIS55による透過光量の検出は、あらかじめ決められた所定の時間刻みで繰り返し行われる。そのあいだシート2の搬送は継続される。このため、CIS55が今回のタイミングで透過光量を検出するシート2の位置と、CIS55が次回のタイミングで透過光量を検出するシート2の位置とは、それらのタイミング差に応じたシート搬送量だけシート搬送方向Yにずれる。また、CIS55は、各々のタイミングにおいて複数の受光素子58aが生成する電気信号を読み取り走査することにより、各々のタイミングごとにシート2の1ライン分の透過光量を順に検出する。
シート2の透過光量は、シート2の表面2aの凹凸によって変化する。具体的には、シート2の表面2aの凸部では、シート2の裏面2bから表面2aまでの高さ、すなわち凹凸高さが高くなる分だけ透過光量が少なくなり、凹部では凹凸高さが低くなる分だけ透過光量が多くなる。シート2の透過光量は、CIS55が有する複数の受光素子58aの受光量として検出される。その際、各々の受光素子58aは、受光量に応じた電気信号を生成し、この電気信号を回路基板59が受光素子58aごとに出力する。
本実施形態においては、回路基板59から出力される電気信号が、受光素子58aの受光量に応じた電圧値(以下、「CIS電圧」ともいう。)であるものとする。CIS電圧は、シート2の透過光量および受光素子58aの受光量に比例する。CIS電圧のデータは、AD変換器72でAD変換された後、CIS55を用いたシート2の透過光量の検出データとして記憶部74に記憶される。記憶部74へのデータの記憶は、制御部70が、パルス発生器71および画像処理回路73を介して行う。
以上が、シート2の透過光量の検出に係る処理である。
その後、制御部70は、シート2の後端が凹凸測定部42に到達すると、透過光量検出部46によるシート2の透過光量の検出を終了する(ステップS3)。シート2の後端とは、シート搬送方向Yの上流側に位置するシート2の端をいう。このように、透過光量検出部46は、シート2の搬送中にシート2の透過光量を連続的に検出する。これにより、透過光量検出部46においては、シート2の表面2a全域、すなわちシート全面にわたって透過光量が検出され、その検出結果を示す透過光量のデータ(本形態では、CIS電圧のデータ)が得られる。透過光量のデータであるCIS電圧のデータは、制御部70によって記憶部74に記憶される。
次に、制御部70は、シート2の表面2a全域の透過光量マップを作成する(ステップS4)。
透過光量マップは、CIS55における受光素子58aの配列方向をX軸方向、シート2の搬送方向YをY軸方向とするXY座標の各座標位置(x,y)に、それぞれに対応する透過光量の検出データ(CIS電圧のデータ)を割り当てることによって得られるマップである。XY座標は、シート2の面内に設定される2次元の座標である。以下、透過光量マップの作成について詳しく説明する。
図6は、シートの透過光量を透過光量検出部で検出する状態を示す模式図である。
図6に示すように、シート2の表面2aには、シート搬送方向Yと平行な縦波模様の凹凸が形成されている。このような凹凸を有するシート2の透過光量を、透過光量検出部46に設けられたCIS55によって検出すると、シート搬送方向Yの或る1つのライン(タイミング)でCIS55により検出される透過光量(CIS電圧)のデータは、図7のようになる。なお、シート搬送方向Yにおける1つのラインの位置は、Y軸方向における1つの座標位置に対応する。
図7は、透過光量検出部によって得られるシートの透過光量の検出データを示す図である。
図7において、縦軸は、シートの透過光量としてのCIS電圧を示し、横軸は、X軸方向の座標位置を示している。
図7に示すように、CIS電圧は、シート2の表面2aの凹凸状態に応じて、凸部では低く、凹部では高くなる。このため、CIS電圧は、上下方向に振幅を有する波形のデータとなる。このようなCIS電圧のデータは、シート2の長さの範囲で、シート搬送方向Yのすべてのラインで得られる。したがって、制御部70は、シート搬送方向Yのすべてのラインについて、図7に示すようなCIS電圧のデータを記憶部74から読み出すと共に、読み出したCIS電圧のデータをXY座標の各座標位置に割り当てることにより、透過光量マップを作成する。なお、シート2の長さは、シート搬送方向Yと平行な方向のシート2の寸法である。
次に、制御部70は、上述した透過光量マップのなかで、透過光量が最大の座標位置(x1,y1)と、透過光量が最小の座標位置(x2,y2)とを特定する(ステップS5)。透過光量が最大の座標位置(x1,y1)は、シート2の表面2aに形成された凹凸の凹部に相当する箇所であり、より具体的には、凹凸のなかで最も凹んだ箇所、すなわち透過光量が最大の箇所(第1の箇所)に相当する。透過光量が最小の座標位置(x2,y2)は、シート2の表面2aに形成された凹凸の凸部に相当する箇所であり、より具体的には、凹凸のなかで最も突出した箇所、すなわち透過光量が最小の箇所(第2の箇所)に相当する。
次に、制御部70は、上述した座標位置(x1,y1)および(x2,y2)を対象に、凹凸高さ(H1,H2)を測定する(ステップS6)。凹凸高さH1は、図8に示すように、透過光量が最大となる座標位置(x1,y1)を測定対象として測定される凹凸高さであり、凹凸高さH2は、透過光量が最小となる座標位置(x2,y2)を測定対象として測定される凹凸高さである。凹凸高さH2は、凹凸高さH1を基準(H1=0)として表される。このため、凹凸高さH2と凹凸高さH1との差(H2-H1)を凹凸深さD(mm)と定義すると、この凹凸深さDは、実質的に凹凸高さH2と等しくなる。凹凸高さ(H1,H2)は、凹凸高さ測定部48を構成するビーム光照射部47およびCIS55によって次のように測定される。
まず、制御部70は、ビーム光照射部47によるビーム光60の照射位置が座標位置(x1,y1)に一致するよう、ビーム光照射部47をCIS55と一緒にX方向に所定量だけ移動させると共に、搬送ローラ23を通常時と反対方向に所定量だけ回転させる。その際、制御部70は、第4の駆動回路79を介して移動用モータ80を駆動することにより、ビーム光照射部47をCIS55と一緒にX方向に移動させる。また、制御部70は、第3の駆動回路77を介してシート搬送モータ78を通常時とは反対方向に回転させることにより、搬送ローラ23を通常時と反対方向に回転させる。
次に、制御部70は、第2の駆動回路76を介してLD61を駆動することにより、シート2の座標位置(x1,y1)に向けてビーム光照射部47からビーム光60を斜めに照射する。このとき、シート2の表面2aで乱反射したビーム光60の反射光60aは、CIS55のCMOSセンサアレイ58上に結像し、この結像位置に存在する受光素子58aによって受光される。そうすると、ビーム光60の反射光60aを受光した受光素子58aが出力する電気信号の大きさ(電圧値)は、他の受光素子58aが出力する電気信号の大きさよりも大きくなる。そこで、制御部70は、各々の受光素子58aが出力する電気信号のうち、あらかじめ設定された閾値以上の大きさを有する電気信号を出力する受光素子58aの位置を特定する。こうして制御部70が特定する受光素子58aの位置は、シート2の表面2aで乱反射したビーム光60の反射光60aを受光する受光素子58aの位置である。したがって、制御部70は、特定した受光素子58aの位置に基づいて、シート2の座標位置(x1,y1)における凹凸高さH1を三角測距の原理によって測定することができる。
次に、制御部70は、ビーム光照射部47によるビーム光60の照射位置が座標位置(x2,y2)に一致するよう、ビーム光照射部47をCIS55と一緒にX方向に所定量だけ移動させると共に、搬送ローラ23を通常時と反対方向に所定量だけ回転させる。
次に、制御部70は、第2の駆動回路76を介してLD61を駆動することにより、シート2の座標位置(x2,y2)に向けてビーム光照射部47からビーム光60を斜めに照射すると共に、シート2の表面2aで乱反射したビーム光60の反射光60aを受光する受光素子58aの位置を特定する。そして、制御部70は、特定した受光素子58aの位置に基づいて、シート2の座標位置(x2,y2)における凹凸高さH2を三角測距の原理によって測定する。
なお、本実施形態においては、シート2の座標位置(x1,y1)の凹凸高さH1を測定した後、シート2の座標位置(x2,y2)の凹凸高さH2を測定したが、これと逆に、凹凸高さH2を測定した後で凹凸高さH1を測定してもよい。また、本実施形態においては、移動用モータ80の駆動によってビーム光照射部47およびCIS55をX方向に移動させるとしたが、ビーム光照射部47およびCIS55の代わりに、シート2を挟持している搬送ローラ23をX方向に移動させてもよい。
次に、制御部70は、シート2の表面2a全域の凹凸高さを算出し、この算出結果に基づいて凹凸高さマップを作成する(ステップS7)。凹凸高さマップは、シート2の表面2a全域の凹凸高さを示すマップである。以下、凹凸高さの算出方法と凹凸高さマップの作成方法について詳しく説明する。
まず、制御部70は、上記のステップS5で特定された各々の座標位置(x1,y1)、(x2,y2)での透過光量である、最大の透過光量CISmaxおよび最小の透過光量CISminと、上記のステップS6で得られた凹凸高さH1,H2との関係に基づいて、シート2の表面2a全域の凹凸高さを算出する。以下に、凹凸高さの具体的な算出方法の一例を述べる。
シート2の座標位置(x1,y1)では透過光量が最大となり、シート2の座標位置(x2,y2)では透過光量が最小となる。したがって、上述のようにシート2の透過光量をCIS電圧として検出すると、CIS電圧の最大値であるCISmaxは、座標位置(x1,y1)での透過光量を示すデータとなり、CIS電圧の最小値であるCISminは、座標位置(x2,y2)での透過光量を示すデータとなる。
一方、シート2の座標位置(x1,y1)における凹凸高さH1は、シート2の表面2aに形成された凹凸のなかで最も凹んだ位置での凹凸高さ、すなわち最小の凹凸高さに相当する。また、シート2の座標位置(x2,y2)における凹凸高さH2は、シート2の表面2aに形成された凹凸のなかで最も突出した位置での凹凸高さ、すなわち最大の凹凸高さに相当する。
これに対し、シート2の各々の座標位置における凹凸高さは、各々の座標位置で得られる透過光量、すなわちCIS電圧に比例する。
そこで、制御部70は、或る1つの座標位置に割り当てたCIS電圧がCISnであるとすると、「Hn=H2×(CISmax-CISn)/(CISmax-CISmin)」の計算式により、CISnのデータを凹凸高さHnのデータに変換する。これにより、シート2の表面2a全域、すなわち全ての座標位置の凹凸高さを算出することができる。
こうして、シート2の表面2a全域の凹凸高さのデータが得られたら、制御部70は、得られた凹凸高さのデータをXY座標の各座標位置に割り当てることにより、凹凸高さマップを作成する。凹凸高さマップのデータは、必要に応じて、制御部70により記憶部74に記憶される。
次に、制御部70は、上記のステップS7で作成した凹凸高さマップに基づいて画像形成条件を補正する(ステップS8)。補正の対象となる画像形成条件としては、たとえば、特許文献1に記載されているトナー付着量を挙げることができる。
次に、制御部70は、画像形成部13を制御して中間転写ベルト37にトナー画像を形成した後(ステップS9)、そのトナー画像をシート2に転写させる(ステップS10)。
次に、制御部70は、定着部14においてシート2にトナー画像を定着させた後(ステップS11)、排出ローラ25によってシート2をシート排出トレイ24に排出させる(ステップS12)。
以上説明したように、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置10は、シート2の裏面2bにライン状の光を照射するライン光照射部45と、シート2を透過した透過光量を検出する透過光量検出部46と、座標位置(x1,y1),(x2,y2)の凹凸高さを測定する凹凸高さ測定部48と、透過光量検出部46の検出結果と凹凸高さ測定部48の測定結果とに基づいて、シート2の表面2a全域の凹凸高さを算出する制御部70と、を備えている。これにより、ラインレーザーが発するレーザー光をポリゴンミラーによってX方向に走査させる従来の方式に比べて、シート全面の凹凸高さを測定するのに要する時間を大幅に短縮することができる。したがって、本発明の第1実施形態によれば、シート全面の凹凸高さをより短い時間で測定することが可能となる。
<第2実施形態>
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。
本発明の第2実施形態に係る画像形成装置10は、上述した第1実施形態と同様の構成(図1~図4を参照)を備える。ただし、本発明の第2実施形態においては、凹凸高さ測定部48を構成するCIS55およびビーム光照射部47をX方向に移動させる必要はない。このため、凹凸高さ測定部48は、所定の位置に固定されていてもよい。
図9は、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の各部の配置を示す概略図である。
まず、ライトガイド52は、シート2の全幅にわたってライン状の光を照射し得るように、X方向と平行に配置されている。CIS55は、シート2の全幅にわたって透過光量を検出し得るように、X方向と平行に配置されている。また、CIS55は、シート搬送路22(図1参照)を介してライトガイド52と対向するように配置されている。一方、LD61は、LD61からコリメーターレンズ62(図2参照)を通して出射されるビーム光60が、シート2の表面2aに斜めに照射されるように配置されている。
また、本発明の第2実施形態においては、上記第1実施形態と比較して、画像形成装置10の処理手順が異なる。
図10は、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置10の処理手順の一例を示すフローチャートである。以下に述べる画像形成装置10の処理手順は、画像形成装置10の制御方法を含む。
まず、制御部70は、第3の駆動回路77を介してシート搬送モータ78を駆動することにより、シート2の搬送を開始する(ステップS21)。これにより、シート2は、シート供給トレイ11から供給ローラ21によって供給される。また、シート2は、シート搬送路22に沿って搬送される。
次に、制御部70は、シート2の先端が凹凸測定部42に到達すると、シート2の透過光量の検出とシート2の凹凸高さの測定を開始する(ステップS22)。シート2の透過光量の検出は、ライン光照射部45からシート2の裏面2bにライン状の光を照射し、シート2を透過した光の量を透過光量検出部46のCIS55で検出することにより行われる。また、シート2の凹凸高さの測定は、ビーム光照射部47からシート2の表面2aにビーム光60を斜めに照射し、そこで反射したビーム光60の反射光が透過光量検出部46のCIS55に入射する入射位置に基づいて行われる。透過光量の検出および凹凸高さの測定は、シート2の搬送中に連続的に行われる。なお、座標位置x0においては、ライン光照射部45によるライン光の照射と、ビーム光照射部47によるビーム光60の照射とが交互に行われる。
その後、制御部70は、シート2の後端が凹凸測定部42に到達すると、シート2の透過光量の検出とシート2の凹凸高さの測定を終了する(ステップS23)。これにより、シート2の表面2a全域、すなわちシート全面にわたってシート2の透過光量が検出される。また、ビーム光照射部47からシート2の表面2aにビーム光60を照射すると、図9に示すように、シート2の搬送によってビーム光60がシート2の表面2aをY方向に走査する。このため、シート2の面内でビーム光60が照射されるX軸上の座標位置x0を所定位置とすると、座標位置x0ではシート2の搬送中に凹凸高さ測定部48によって凹凸高さが連続的に測定される。したがって、座標位置x0での凹凸高さの測定データがシート2の全長にわたって得られる。
次に、制御部70は、上記のステップS23で得られるシート2の透過光量の検出データとシート2の凹凸高さの測定データを記憶部74に格納(記憶)する(ステップS24)。
図11は、座標位置x0で得られる透過光量の検出データを示す図であり、図12は、座標位置x0で得られる凹凸高さの測定データを示す図である。凹凸高さの測定データは座標位置x0のみで得られるが、透過光量の検出データは座標位置x0を含む全ての座標位置で得られる。
図11において、縦軸は、座標位置x0を測定する画素における、シート2の透過光量としてのCIS電圧(V)を示し、横軸は、時間t(sec)を示している。また、図12において、縦軸は、凹凸高さ(mm)を示し、横軸は、時間t(sec)を示している。座標位置x0を測定する画素におけるCIS電圧は、図11に示すように時間が経過するにしたがって波形に変化しており、凹凸高さも、図12に示すように時間が経過するにしたがって波形に変化している。CIS電圧はシートの透過光量に比例し、この透過光量は凹凸高さが低くなるほど多くなる。つまり、CIS電圧は、凹凸高さに反比例する。このため、図11および図12を比較するとわかるように、CIS電圧が大きくなるタイミングでは凹凸高さが低くなっており、CIS電圧が小さくなるタイミングでは凹凸高さが高くなっている。なお、透過光量の検出と凹凸高さの測定は、シート搬送方向Yへのシート2の移動中(搬送中)に行われるため、図11の横軸および図12の横軸をそれぞれY軸方向の位置と置き換えた場合でも、同様の変化曲線(波形形状)が得られる。
次に、制御部70は、シート2の表面2a全域の透過光量マップを作成する(ステップS25)。透過光量マップの作成方法は、上述した第1実施形態で述べたとおりである。
次に、制御部70は、近似式を作成してシート全面の凹凸高さを算出する(ステップS26)。このとき、制御部70は、上記の図11に示す透過光量(CIS電圧)の検出データと、上記図12に示す凹凸高さの測定データとに基づいて、次のように近似式を作成する。
まず、座標位置x0で得られる透過光量の検出データ(図11に示すCIS電圧の検出データ)と、座標位置x0で得られる凹凸高さの測定データ(図12に示す凹凸高さの測定データ)とを、それぞれタイミングを合わせて対応付けることにより、図13に示すように、CIS電圧と凹凸高さとの相関を示すデータ(図13に実線で示すデータ)を作成する。次に、CIS電圧を記号V、凹凸高さを記号Z、近似関数を記号fとして、以下の(1)式のような近似式を作成する。
Z=f・V …(1)
近似関数fは、CIS電圧と凹凸高さとの相関を示す関数であれば、どのような関数でもよい。近似関数の一例としては、以下の(2)式を挙げることができる。
Z=B-A・V …(2)
上記(2)式において、記号Aおよび記号Bは、それぞれ近似乗数である。
こうして近似式を作成したら、制御部70は、この近似式にしたがって、座標位置x0を含むすべての座標位置、すなわちシート全面の凹凸高さを算出する。具体的には、或る1つの座標位置で得られた透過光量(CIS電圧)の検出データを上記近似式に代入することにより、凹凸高さを算出する。そして、この演算をすべての座標位置について行う。
こうしてシート全面の凹凸高さのデータが得られたら、制御部70は、得られた凹凸高さのデータをXY座標の各座標位置に割り当てることにより、凹凸高さマップを作成する(ステップS27)。凹凸高さマップのデータは、必要に応じて、制御部70により記憶部74に記憶される。
次に、制御部70は、上記のステップS27で作成した凹凸高さマップに基づいて画像形成条件を補正する(ステップS28)。
次に、制御部70は、画像形成部13を制御して中間転写ベルト37にトナー画像を形成した後(ステップS29)、そのトナー画像をシート2に転写させる(ステップS30)。
次に、制御部70は、定着部14においてシート2にトナー画像を定着させた後(ステップS31)、排出ローラ25によってシート2をシート排出トレイ24に排出させる(ステップS32)。
以上説明したように、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置10は、ライン光照射部45と、透過光量検出部46と、凹凸高さ測定部48とを備え、制御部70は、透過光量検出部46の検出結果と凹凸高さ測定部48の測定結果とに基づいて、シート全面の凹凸高さを算出する構成となっている。これにより、ラインレーザーが発するレーザー光をポリゴンミラーによってX方向に走査させる従来の方式に比べて、シート全面の凹凸高さを測定するのに要する時間を大幅に短縮することができる。したがって、本発明の第2実施形態によれば、シート全面の凹凸高さをより短い時間で測定することが可能となる。
<変形例等>
本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
たとえば、上記の第1実施形態においては、凹凸高さ測定部48の構成として、ビーム光照射部47をCIS55と共にX方向に移動可能な構成を採用したが、本発明はこれに限らず、ビーム光照射部47のみをX方向に移動可能な構成を採用してもよい。その場合は、ビーム光照射部47がCIS55と干渉(接触)しないよう、図14に示すように、透過光量検出部46(CIS55)の中心軸JからY方向に位置をずらしてビーム光照射部47を配置し、このビーム光照射部47から照射されるビーム光60の反射光60a(図2参照)がCIS55のCMOSセンサアレイ58上に結像する構成を採用すればよい。また、この構成を採用する場合は、シート2の搬送中に、ライン光照射部45による光の照射と、ビーム光照射部47によるビーム光60の照射とを、同時にまたは交互に行いながら、シート全面をCIS55によって走査することにより、シート2の透過光量の検出データとシート2の凹凸高さの測定データとを同時に取得することが可能となる。また、ビーム光照射部47をX方向に移動させながら、シート2を搬送することにより、シート2の凹凸高さを測定する構成を採用してもよい。この構成を採用した場合は、ビーム光照射部47から照射されるビーム光がシート2の表面2aを斜めに走査することになる。このため、シート2の面内で、より広範囲に凹凸高さを測定することができる。また、シート2の表面2aに形成された凹凸が、X方向に平行な波形(横波模様)であっても、Y方向に平行な波形(縦波模様)であっても、凹凸高さを的確に測定することができる。
また、上記の各実施形態においては、ビーム光照射部47とCIS55とを備える凹凸高さ測定部48によってシート2の凹凸高さを測定する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、たとえば図15に示すように、θ方向に変位自在な接触子85aを有する変位センサ85、すなわち接触式の変位センサ85によってシート2の凹凸高さを測定する構成を採用してもよい。この構成を採用する場合は、変位センサ85の接触子85aをシート2の表面2aに接触させることにより、シート2の凹凸高さを測定することができる。また、変位センサ85の接触子85aをシート2の表面2aに接触させながら、シート2を搬送することにより、シート2の凹凸高さを連続的に測定することができる。
また、上記の各実施形態においては、ビーム光照射部47とCIS55とを用いて凹凸高さ測定部48を構成したが、本発明はこれに限らず、図示しないレーザー変位計を用いて凹凸高さ測定部を構成してもよい。
また、上記の各実施形態においては、シート2の片面(表面2a)だけに凹凸が形成されている場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、シート2の両面(表面2aおよび裏面2b)に凹凸が形成されている場合にも適用可能である。
2…シート
2a…表面(第1面)
2b…裏面(第2面)
10…画像形成装置
45…ライン光照射部
46…透過光量検出部
47…ビーム光照射部
48…凹凸高さ測定部
55…CIS(リニアセンサ)
85…変位センサ
85a…接触子
70…制御部(演算部)
X…シート搬送方向と直交する方向
Y…シート搬送方向

Claims (12)

  1. 少なくとも第1面に凹凸を有するシートの、前記第1面と反対側に位置する第2面に、シート搬送方向と直交する方向に平行なライン状の光を照射するライン光照射部と、
    前記ライン光照射部によって前記シートの前記第2面に照射された光が前記シートを透過した透過光量を検出する透過光量検出部と、
    前記シートの前記第1面の少なくとも2箇所で、前記シートの凹凸高さを測定する凹凸高さ測定部と、
    前記透過光量検出部の検出結果と前記凹凸高さ測定部の測定結果とに基づいて、前記シートの前記第1面全域の凹凸高さを算出する演算部と、
    を備える画像形成装置。
  2. 前記第1面の少なくとも2箇所のうち、第1の箇所は、前記透過光量が最大の箇所であり、第2の箇所は、前記透過光量が最小の箇所である
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記演算部は、前記第1の箇所で前記凹凸高さ測定部が測定した第1の凹凸高さと前記第2の箇所で前記凹凸高さ測定部が測定した第2の凹凸高さとの差、および、前記第1の箇所で前記透過光量検出部が検出した最大の透過光量と前記第2の箇所で前記透過光量検出部が検出した最小の透過光量との差に基づいて、前記第1面全域の凹凸高さを算出する
    請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記凹凸高さ測定部は、前記シート搬送方向と直交する方向の所定位置で、前記シートの搬送中に前記凹凸高さを連続的に測定し、
    前記演算部は、前記所定位置で前記凹凸高さ測定部が測定した前記凹凸高さと、前記所定位置で前記透過光量検出部が検出した透過光量との相関に基づいて、前記第1面全域の凹凸高さを算出する
    請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記透過光量検出部は、前記シートの搬送中に前記透過光量を連続的に検出することにより、前記シートの前記第1面全域にわたって前記透過光量のデータを取得する
    請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記凹凸高さ測定部は、前記シートの前記第1面に対して斜めにビーム光を照射するビーム光照射部を有し、前記ビーム光照射部によって前記シートの前記第1面に照射された前記ビーム光の反射光が前記透過光量検出部に入射する入射位置に基づいて、前記凹凸高さを測定する
    請求項1に記載の画像形成装置。
  7. 前記透過光量検出部は、直線状に配列された複数の受光素子を有する密着型のリニアセンサを用いて構成され、
    前記凹凸高さ測定部は、前記ビーム光照射部と前記リニアセンサとを用いて構成されている
    請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記凹凸高さ測定部を構成する前記ビーム光照射部および前記リニアセンサは、前記シート搬送方向と直交する方向に移動可能に設けられている
    請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記凹凸高さ測定部を構成する前記ビーム光照射部および前記リニアセンサのうち、前記ビーム光照射部のみが前記シート搬送方向と直交する方向に移動可能に設けられている
    請求項7に記載の画像形成装置。
  10. 前記ライン光照射部による光の照射と、前記ビーム光照射部によるビーム光の照射とを、同時にまたは交互に行いながら、シート全面を前記リニアセンサによって走査する
    請求項7に記載の画像形成装置。
  11. 前記ビーム光照射部を前記シート搬送方向と直交する方向に移動させながら、前記シートを搬送することにより、前記凹凸高さを測定する
    請求項9に記載の画像形成装置。
  12. 前記凹凸高さ測定部は、接触式の変位センサによって構成されている
    請求項1に記載の画像形成装置。
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