JP7423047B2 - 2軸ヒンジ装置及びこの2軸ヒンジ装置を用いた電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、とくにノートパソコンのような電子機器の第1筐体と第2筐体を開閉可能に連結する際に用いて好適な2軸ヒンジ装置に関する。
従来、ノートパソコンや携帯電話機においては、それらを構成する第1筐体と第2筐体を開閉可能に連結して0度から360度に渡って開閉可能な2軸ヒンジ装置が添付した特許文献1と2に示したように公知であり、これらの2軸ヒンジ装置にあっては、第1筐体側に取り付けた第1ヒンジシャフトと、第2筐体側に取り付けた第2ヒンジシャフトを、連結部材を介して平行状態で回転自在に連結し、一方のヒンジシャフトの回転を他方のヒンジシャフトへ回転方向を変えて伝達する同期回転機構を有している。現在市場に出回っている同期回転機構のほとんどのものは、ギア式駆動力伝達機構を採用している。
ノートパソコンは、とくに取扱いや持ち運びの際の容易性を追求するために、年々薄型化が進んでいるところであるが、2軸ヒンジ装置の同期回転機構にギア式駆動力伝達機構を用いると、第1ヒンジシャフト側と第2ヒンジシャフト側にそれぞれギアを必要とする上に、これらの各ギアの間に回転伝達方向を変える中間ギアを必要とすることから、構造が複雑となって、コストダウンに限界がある上に、中間ギアのための設置空間を必要とすることから、ノートパソコンや携帯電話機をより薄型にするのにも限界があった。
特開2017-172784号公報 特開2019-35474号公報
そこで、本発明の目的は、同期回転機構の駆動力伝達機構に工夫を加え、構成を簡単にしてコストダウンを図ることができた上で、ノートパソコンや携帯電話機のような電子機器をさらに薄型化できる2軸ヒンジ装置を提供せんとするにある。
本発明の目的を実現するために請求項1に記載の2軸ヒンジ装置は、連結部材により平行状態で回転自在に連結されたところの前記第1筐体側に取り付けられる第1ヒンジシャフト及び前記第2筐体側に取り付けられる第2ヒンジシャフトと、前記第1ヒンジシャフトと前記第2ヒンジシャフトとの間に設けた同期回転機構とで構成し、前記同期回転機構を前記第1ヒンジシャフトと前記第2ヒンジシャフトに巻き付けたベルト部材で構成すると共に、前記第1ヒンジシャフト及び前記第2ヒンジシャフトと前記ベルト部材の間にいずれの回転方向にも機能する係合手段を設け、前記ベルト部材は、前記係合手段としての係合孔が形成された両端に重ねて前記第1ヒンジシャフトに対して両端部をそれぞれ第1回転方向に一回転以上巻き付けられる第1ベルト部材と、前記係合孔が形成された両端に重ねて前記第2ヒンジシャフトに対して両端部を前記第1回転方向と逆方向の第2回転方向に一回転以上巻き付けられる第2ベルト部材とで構成したことを特徴とする。
次に本発明の請求項に係る2軸ヒンジ装置は、前記係合手段を、前記第1ヒンジシャフト及び前記第2ヒンジシャフトと前記ベルト部材のいずれか一方に設けた係合突起と、いずれか他方の側に設けた係合孔とで構成したことを特徴とする。
次に本発明の請求項に係る2軸ヒンジ装置は、前記第1ヒンジシャフトと前記第2ヒンジシャフトの間に、前記ベルト部材のテンションを調整するテンション調整機構を設けたことを特徴とする。
次に本発明の請求項に係る2軸ヒンジ装置は、前記テンション調整機構を、前記第1ヒンジシャフトと前記第2ヒンジシャフトの間で、前記ベルト部材の幅広部側に対して揺動可能或はスライド可能に中央連結部材に取り付けたレバー部材或はテンション調整部材で構成したことを特徴とする。
次に本発明の請求に係る2軸ヒンジ装置は、前記レバー部材或はテンション調整部材が、前記ベルト部材の幅広部の両側に設けられていることを特徴とする。
次に本発明の請求項に係る2軸ヒンジ装置は、前記第1ヒンジシャフト及び前記第2ヒンジシャフトを平行に支持する連結部材を有し、前記連結部材が、前記第1ヒンジシャフト及び前記第2ヒンジシャフトの各中央部に設けられる中央連結部材と、前記第1ヒンジシャフトと前記第2ヒンジシャフトの各両側部側に設けられる側部連結部材とで構成され、前記ベルト部材は、前記中央連結部材の両側に設けられた一対のもので構成されていることを特徴とする。
そして、本発明の請求項に係る電子機器は、上述した請求項1~7のいずれか1項に記載の2軸ヒンジ装置を用いたことを特徴とする。
請求項1に係る2軸ヒンジ装置の発明によれば、第1ヒンジシャフト及び第2ヒンジシャフトの軸間距離を縮小することができることから、より構造が簡単な2軸ヒンジ装置を提供でき、このことにより、電子装置の全体のより一層の薄型化を図ることのできる2軸ヒンジ装置を提供することができ、さらに、巻き込み方向を変えたベルト部材により、より応答性が高く、遊びのない2軸ヒンジを提供できるものである
請求項に係る2軸ヒンジ装置の発明によれば、第1ヒンジシャフトと第2ヒンジシャフトに時計方向と反時計方向の回転トルクが繰り返し加えられても、ベルト部材と当該第1ヒンジシャフトと第2ヒンジシャフトとの間に遊びが生ずるのを有効に防止できるものである。
請求項3と4に係る2軸ヒンジ装置の発明によれば、テンション調整機構により、ベルト部材に常に安定したテンションを付与することができる。
請求項に係る2軸ヒンジ装置の発明によれば、テンション調整機構により、ベルト部材に大きな張力を付与できる。
請求項に係る2軸ヒンジ装置の発明によれば、第1筐体と第2筐体を開閉操作する際に、捩れのない、より安定した回転動作を実現できるものである。
請求項に係る電子機器の発明によれば、より軸間距離の短い2軸ヒンジ装置を提供できることにより、電子装置の薄型化と小型化を実現できるものである。
本発明に係る2軸ヒンジ装置を用いた電子機器の一例であるノートパソコンを斜め上方から見た斜視図である。(a)は第1筐体と第2筐体を0度に閉じた状態、(b)は180度に開いた状態、(c)は360度に開いた状態である。 本発明に係る2軸ヒンジ装置を斜め上方から見た斜視図である。(a)は0度に閉じた状態、(b)は180度に開いた状態、(c)は360度に開いた状態である。 図2に示した2軸ヒンジ装置の分解斜視図であり、(a)は2軸ヒンジ装置全体の分解斜視図、(b)はその一部の見る方向を逆にした分解斜視図である。 図2に示した2軸ヒンジ装置の内部構造を説明するために部分的に断面表示した平面図である。 図3に示した左右の第1ヒンジシャフトと第2ヒンジシャフトの構成を示す斜視図である。 図3に示した左右2組の巻取部材の構成を説明する斜視図である。 本発明に係る2軸ヒンジ装置の第1ベルト部材及び第2ベルト部材を展開した状態を示すもので、(a)は実施形態1のものを示し、(b)は他の実施形態2のものを示し、(c)はさらに他の実施形態3のものを示している。 図3に示した第1ベルト部材及び第2ベルト部材を第1ヒンジシャフトと第2ヒンジシャフトへ巻き付けた状態を示す斜視図であり、(a)は第1ベルト部材、(b)は第2ベルト部材を示している。 図3に示した第1ベルト部材のテンション調整機構の構造の説明図である。 図3に示した第2ベルト部材のテンション調整機構の構造の説明図である。 本発明に係る2軸ヒンジ装置の他の実施形態4を示す図である。 本発明に係る2軸ヒンジ装置のテンション調整機構の他の実施形態を示す分解斜視図である。 図12に示した2軸ヒンジ装置のテンション調整機構の内部構造を説明するために部分的に断面表示した平面図である。
以下、本発明の実施形態をノートパソコンに用いる2軸ヒンジ装置として説明するが、本発明に係る2軸ヒンジ装置は、このものに限定されず、ノートパソコン以外にも携帯電話機、その他のラップトップ型電子機器、通信機器、ゲーム機等の2軸ヒンジ装置を介して開閉可能に連結される第1筐体と第2筐体を有する各種の電子機器にも適用できるものである。
(実施形態1)
図1(b)に示すように、電子機器1は、本発明に2個の2軸ヒンジ装置4,4を用いて第1筐体2と第2筐体3を開閉可能に連結したノートパソコンである。電子機器1は、図1(a)に示すように、キーボード、タッチパッド等の操作部が配置された第1筐体2とディスプレイ3aが配置された第2筐体3とを腹合わせに閉じた0度閉成状態から、図1(b)に示すように、第1筐体2と第2筐体3を水平に開いた180度開成状態を経て、図1(c)に示すように、第1筐体2と第2筐体3を背中合わせになるまで開いた360度開成状態へ手動操作することができる。図示した2軸ヒンジ装置4,4は、同じ構成のものであるので、以下の説明ではその一方のみ詳しく説明する。
図2(b)に示すように、本発明に係る2軸ヒンジ装置4は、第1取付部材17を介して第1筐体2側に取り付けられる第1ヒンジシャフト11と、第2取付部材18を介して第2筐体3側に取り付けられる第2ヒンジシャフト12と、第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12を同期して回転させる同期回転機構5とを有する。同期回転機構5は、後述するベルト部材(第1ベルト部材25と第2ベルト部材26)を用いて、第1ヒンジシャフト11及び第2ヒンジシャフト12のいずれか一方の回転を回転方向を変えて他方に伝達して、第1取付部材17と第2取付部材18とを同期してそれぞれ逆方向へ回転させる。
2軸ヒンジ装置4は、図2(a)に示すように、第1取付部材17と第2取付部材18を腹合わせに閉じた0度閉成状態から、図2(b)に示すように、第1取付部材17と第2取付部材18を水平に開いた180度開成状態を経て、図2(c)に示すように、第1取付部材17と第2取付部材18を背中合わせに開いた360度開成状態へ操作することができる。第1取付部材17は、第1ヒンジシャフト11の一端に固定された取付部材17Aと第1ヒンジシャフト11の他端に固定された取付部材17Bとを有する。第2取付部材18は、第2ヒンジシャフト12の一端に固定された取付部材18Aと第1ヒンジシャフト11の他端に固定された取付部材18Bとを有する。第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12は、図3に示すように、連結部材20を構成する一対の中央連結部材21,22と側部連結部材23,24よって、平行状態でともに回転自在に連結されている。取付部材17A,17Bと取付部材18A,18Bには、それぞれ取付孔17a,17bと取付孔18aと18bが設けられている。尚、図3において、指示記号11m、11n及び12m、12nで示されたものは、図5に示されたように、第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12の各両端部11d、11e及び12d、12eを挿入係合させる取付孔である。
図3に示すように、カバー27は、孔23bに挿入した取付ネジ23aを側部連結部材23の雌ネジ23cに締め付けて側部連結部材23に固定されることにより、側部連結部材23と中央連結部材21とを位置決めして一体に組み立てている。カバー28は、孔24bに挿入した取付ネジ24aを側部連結部材24の雌ネジ24cに締め付けて側部連結部材24に固定されることにより、側部連結部材24と中央連結部材22とを位置決めて一体に組み立てている。尚、図3において、指示記号23d、23e及び24d、24eで示されたものは、第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12の各両端部を軸受けする軸受孔である。
図4は、2軸ヒンジ装置4の内部構造を説明するために、カバー27,28の上側を取り除いた状態の2軸ヒンジ装置4を図示している。図4に破線で示すように、第1ヒンジシャフト11及び第2ヒンジシャフト12は、中央連結部材21,22によって所定間隔を空けて平行状態で回転可能となるように連結されている。第1ヒンジシャフト11及び第2ヒンジシャフト12の両端部は、側部連結部材23,24によって平行状態で回転自在となるように連結されている。
図5に示すように、第1ヒンジシャフト11及び第2ヒンジシャフト12は、同一に形成された別部材である。第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12は、中央に円柱状の回転軸部11a,12aを形成し、回転軸部11a,12aの両側に直径が一段小さな扁平軸部11b,11c,12b,12cを形成している。扁平軸部11b,11c,12b,12cは嵌挿された回転体の回転を拘束する、いわゆるダブルDカット加工である。
図3に示すように、巻取部材13,14,15,16は、同一形状に構成され、中央連結部材21,22によって平行に位置決められた第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12に対して軸線方向の両側から対称に組み立てられている。このため、以下では、巻取部材13と第1ヒンジシャフト11の関係について詳細に説明し、巻取部材14,15,16及び第2ヒンジシャフト12に関する重複した説明を省略する。
図6示すように、巻取部材13は、外周に4個の係合突起13t,13t,13t,13tを形成した係合回転体13aを、第1ベルト部材25の巻取面13fを有する一対の円環状のスペーサ13b,13bで挟み込んで構成される。係合回転体13a及びスペーサ13b,13bの中心には、第1ヒンジシャフト11の扁平軸部11bに適合させた扁平孔13c,13eがそれぞれ形成されている。したがって、第1ヒンジシャフト11の扁平軸部11bは、嵌挿された巻取部材13と一体に回転する。
実施形態1に係る第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12の外径は長径部の部分が1.4mmである。第1ベルト部材25と第2ベルト部材26は、例えば厚さ0.04mmのステンレスシートを用いて一方(第1ヒンジシャフト11側)は略S字形状、他方(第2ヒンジシャフト12側)は略逆S字形状の相似形状に巻取部材13と14に巻き付けられている。第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12は、断面円形状の回転軸部11a,12aの外径部分は1.8mm、扁平軸部11b,11c・12b,12cの部分の長径部分は1.4mm、短径部分は1mmである。さらに、巻取部材13,14,15,16の外径も突起部の部分を除いて2.7mmである。寸法は、必ずしも以上の数値に限定されるものではないが、このように、本願発明に係る第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12の径と巻取部材13,14,15,16の径は小さく、かつベルト部材の厚さも極めて薄いもので構成されており、2軸ヒンジ装置の小型化とこの2軸ヒンジ装置を取り付けた電子機器の薄型化に寄与しているものである。図8に示すように、第1ベルト部材25は、両端部に係合孔25a,25bを有し、係合孔25a,25bの間に回転方向に連続したスリット25cを有している。第2ベルト部材26は、両端部に係合孔26a,26bを有し、係合孔26a,26bの間に回転方向に連続したスリット26cを有している。
図3に示すように、第1ベルト部材25と第2ベルト部材26は、両端部の巻き付け方向を異ならせて第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12に取り付けた巻取部材13,14,15,16に巻き付けられる。第1ベルト部材25の一端は、巻取部材13の係合突起13tに係合孔25aを係合させて中心から外側へ向かって左回転方向に2.5回転重ねて巻取部材13に巻き付けられている。第1ベルト部材25の他端は、巻取部材14の係合突起14tに係合孔25bを係合させて中心から外側へ向かって同じく左回転方向に2.5回転重ねて巻取部材14に巻き付けられている。このため、2軸ヒンジ装置4の360度の開閉に伴って第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12が図4の位置から±90度ずつ回転しても第1ベルト部材25の両端は、重ねて巻き付いた第1ベルト部材25の部分に押え付けられて係合突起13t,14tから抜け落ちないようになっている。
第2ベルト部材26の一端は、巻取部材16の係合突起16tに係合孔26aを係合させて中心から外側へ向かって右回転方向に2.5回転重ねて巻取部材16に巻き付けられている。第2ベルト部材26の他端は、巻取部材15の係合突起15tに係合孔26bを係合させて中心から外側へ向かって同じく右回転方向に2.5回転重ねて巻取部材15に巻き付けられている。このため、2軸ヒンジ装置4の360度の開閉に伴って第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12が図4の位置から±90度ずつ回転しても第2ベルト部材26の両端は、重ねて巻き付いた第2ベルト部材26の部分に押え付けられて係合突起15t,16tから抜け落ちないようになっている。逆に言えば、巻取部材13,14,15,16に対する第1ベルト部材25及び第2ベルト部材26の巻き付け回数は1.5回転以上が望ましい。
本発明において、各第1ベルト部材25と第2ベルト部材26の第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフトへ12への装着は、各第1ベルト部材25と第2ベルト部材26を一方のヒンジシャフト(例えば第1ヒンジシャフト11)へ巻き付けたのち、他方のヒンジシャフト(例えば第2ヒンジシャフト12)へ巻き付けるという方法と、予め各ベルト部材の両端部を巻き込んでおき、この各巻き込み部を各第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12へ軸方向から装着させて、巻絞めるという方法であっても良い。また、その組み合わせであっても良い。
さらに、実施形態1のものは、ベルト部材を指示記号25のものと26のものというように、2本用いたものが記載されているが、ベルト部材に材厚のある剛性のものを用いた場合には、例えば、図11の実施形態4に示したように、中央連結部材40,41の間にベルト部材42を設置する場合には、さらに巻取部材の外径を考慮し、1本の場合も考えられる。さらに実施形態1のものも含めて3本、4本というように用いるものも当然考えられる。さらに、ベルト部材においても実施形態1のものは、中央部にスリットが形成されているが、図7(b)に示した実施形態2ように、これを削除したり、或は係合突起に係合できる寸法で形成された複数の係止孔としても良い。尚、図11において、指示記号45は第1ヒンジシャフト、指示記号46は第2ヒンジシャフト、指示記号47は第1取付部材、指示記号48は第2取付部材を示す。さらに、指示記号47Aと47Bは取付部材、指示記号48Aと48Bは同じく取付部材を示している。
さらに、実施形態1のものは、2軸ヒンジに実施した場合について説明しているが、3軸、4軸といった2本以上のヒンジシャフトを用いる多軸ヒンジにも実施できるものである。
さらに、実施形態1のものは、第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12に対し第1ベルト部材25と第2ベルト部材26をクロスさせて巻付けてあるが、これをクロスさせないで巻き付けることもでき、この場合には第1ヒンジシャフト11から第2ヒンジシャフト12へ同一回転方向の回転駆動力が伝達されることになる。
次に、ベルト部材とヒンジシャフトの係合手段であるが、実施形態1のものは、ヒンジシャフト側に係合させた巻取部材の外周に設けた突起と、ベルト部材の側に設けた係合孔とで構成してあるが、これを図7の(b)に示したように、スリットを省略したベルト部材25Bとしたり、ある程度の厚さを有するベルト部材の場合には、図7(c)に示した実施形態3のように、ベルト部材25Cの両端側に折り曲げて設けた係止部25d、25eとしたりしたものも考えられる。図示は省略するが、巻取部材側に設けた係止部に挿入係合させる係合溝、或はスリットとしても良い。さらに実施形態1のものは、係止突起が巻取部材の外周に4個設けられたものが示されているが、これを1個~3個としてもよく、放射状に5個以上の複数個設けたものとすることができる。
ベルト部材と巻取部材の係合手段は、これがあると、ヒンジシャフトと共に回転する巻取部材に正方向と逆方向の回転駆動力が繰り返し加わっても、ベルト部材がそのことによって、弛んでしまうことを確実に防止でき、経時変化を防止し、動作の安定性に大きく寄与できるものである。
以上説明したように、実施形態1の2軸ヒンジ装置4は、中央連結部材21,22と側部連結部材23,24により平行に回転自在に取り付けたところの第1筐体2側に取り付けられる第1ヒンジシャフト11及び第2筐体3側に取り付けられる第2ヒンジシャフト12と、それぞれの回転方向が逆方向となるように第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12とを連動させるところの張架方向に剛性を有する第1ベルト部材25と第2ベルト部材26とで構成して、第1ヒンジシャフト11及び第2ヒンジシャフト12のいずれか一方の回転を他方に伝達する。そして、第1ヒンジシャフト11及び第2ヒンジシャフト12に、巻取部材13,14,15,16を介して係合突起13t,14t,15t,16tを設け、第1ベルト部材25に、係合突起13t,14tに係合して第1ヒンジシャフト11及び第2ヒンジシャフト12に対する巻き付き方向に第1ベルト部材25を位置決める係合孔25a,25bを設けている。また、第2ベルト部材26に、係合突起15t,16tに係合して第1ヒンジシャフト11及び第2ヒンジシャフト12に対する巻き付き方向に第2ベルト部材26を位置決めする係合孔26a,26bを設けている。このため、第1ヒンジシャフト11及び第2ヒンジシャフト12のいずれか一方の回転を他方に応答性高く伝達するための構造や機構が全体の薄型化、小型化を妨げない2軸ヒンジ装置4を提供することができる。
また、実施形態1の2軸ヒンジ装置4では、第1ベルト部材25は、係合孔25a,25bが形成された両端に重ねて、巻取部材13,14に両端部をそれぞれ第1回転方向に1回転以上巻き付けられている。また、第2ベルト部材26は、係合孔26a,26bが形成された両端に重ねて、巻取部材15,16に両端部を第1回転方向とは反対方向の第2回転方向に1回転以上巻き付けられている。このため、係合孔25a,25b,26a,26bを係合突起13t,14t,15t,16tに挿入した第1ベルト部材25及び第2ベルト部材26の端部を、巻き重ねた第1ベルト部材25及び第2ベルト部材26の部分により外側から締め付けて押さえることにより第1ベルト部材25及び第2ベルト部材26の端部を固定することができる。このため、第1ベルト部材25及び第2ベルト部材26の端部を押さえるネジ、ピン、溝等の回転半径が大きくなる構造を設ける必要が無い。また、巻取部材13,14,15,16に巻き付けた状態で第1ベルト部材25及び第2ベルト部材26を第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12に対して簡単に組み付けることができる。
また、実施形態1の2軸ヒンジ装置4では、第1ベルト部材25及び第2ベルト部材26の両端の係合孔25a,25b,26a,26bの間に、巻取部材13,14,15,16を介して第1ヒンジシャフト11及び第2ヒンジシャフト12に巻き付けられた際に係合孔25a,25b,26a,26bを貫通した係合突起13t,14t,15t,16tが貫通する巻き取り方向のスリット25c,26cが設けられている。このため、係合突起13t,14t,15t,16tに邪魔されることなく、係合孔25a,25b,26a,26bの縁を係合突起13t,14t,15t,16tがスリット25c、26cを貫通した第1ベルト部材25及び第2ベルト部材26を巻き付けた重なり部分によって押さえることができる。このため、第1ベルト部材25及び第2ベルト部材26の回転が滑らかになると共に第1ベルト部材25及び第2ベルト部材26を巻取部材13,14,15,16の巻取面(13f,14f:図6)に密着させて回転半径の拡大を抑制することができる。また、第1ベルト部材25の両端部に係合孔25a、25bを設け、係合突起13t,14tに係合孔25a、25bを係合させた上に第1ベルト部材25を複数回巻き付けているため、第1ベルト部材25を一度取り付けたらベルト張力で常に押え付けられるため、第1ベルト部材25が外れることはない。
(テンション調整機構)
ところで、実施形態1の2軸ヒンジ装置4は、第1ベルト部材25及び第2ベルト部材26に緩みがあると、第1ヒンジシャフト11及び第2ヒンジシャフト12のいずれか一方の回転を他方に応答性高く伝達することができず、2軸ヒンジ装置4の開閉にがたつきが発生してしまう。そこで、2軸ヒンジ装置4では、第1ベルト部材25に張力を付与する第1テンション調整機構31と第2ベルト部材26に張力を付与する第2テンション調整機構35から成るテンション調整機構30を設けている。
図9に示すように、第1テンション調整機構31は、第1ベルト部材25の上下に一対のレバー部材32,33を配置している。一対のレバー部材32,33は、図3に示すように、孔32b,33bに取付ネジ32a,33aを挿入して、中央連結部材21の雌ネジ32c,33cに締め付けることにより、中央連結部材21に取付けられる。その際に取付ネジ32a,33aを支点にレバー部材32,33を回動させて押圧位置P32、P33を押圧させ、第1ベルト部材25に張力を付与しつつ中央連結部材21に固定されるものである。
図10に示すように、第2テンション調整機構35は、第2ベルト部材26の上下に一対のレバー部材36,37を配置している。一対のレバー部材36,37は、図3に示すように、孔36b,37bに取付ネジ36a,37aを挿入して、中央連結部材22の雌ネジ36c,37cに締め付けることにより、一点鎖線で示す位置からそれぞれ左回りに回動して、押圧位置P36,P37を押圧し、第2ベルト部材26に張力を付与しつつ中央連結部材22に固定される。
ところで、図4に示すように、2軸ヒンジ装置4では、第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12に側部連結部材23を取り付けた状態では、側部連結部材23が邪魔になって取付ネジ32a,33aを締め付けることができない。また、第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12に側部連結部材24を取り付けた状態では、側部連結部材24が邪魔になって取付ネジ35a,36aを締め付けることができない。そこで、2軸ヒンジ装置4における第1ベルト部材25及び第2ベルト部材26の取り付け及び張力付与は図3、図4を参照して以下に示す手順で実行される。
最初に、不図示の組立治具に固定された中央連結部材21、22に第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12を取り付けて平行に保持させる。これにより、第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12は、所定の位相位置で平行かつ長さ方向の所定位置に位置決めされる。この状態から第1ベルト部材25を巻き付けた巻取部材13,14を第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12に挿入して取り付ける。また、第2ベルト部材26を巻き付けた巻取部材15,16を第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12に挿入して取り付ける。
続いて、レバー部材32,33を中央連結部材21の雌ネジ32c,33cに位置決めて、取付ネジ32a,33aを締め付ける。これにより、レバー部材32,33を中央連結部材21に取り付けつつ第1ベルト部材25のたるみを吸収する。また、レバー部材36,37を中央連結部材22の雌ネジ36c,37cに位置決めて、取付ネジ36a,37aを締め付ける。これにより、レバー部材36,37を中央連結部材22に取り付けつつ第1ベルト部材25及び第2ベルト部材26に張力を付与する。
その後、側部連結部材23を第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12に挿入し、その上からカバー27を側部連結部材23に重ねて、取付ネジ23aを孔23bに通して雌ネジ23cに締め付ける。これにより、第1ベルト部材25を巻き付けた巻取部材13,14及びレバー部材32,33がカバー27で覆われる。また、側部連結部材24を第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12に挿入し、その上からカバー28を側部連結部材24に重ねて、取付ネジ24aを孔24bに通して雌ネジ24cに締め付ける。これにより、第2ベルト部材26を巻き付けた巻取部材15,16及びレバー部材36,37がカバー28で覆われる。
その後、図4に示すように、第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12の両端部11d,11e,12d,12eに取付部材17A,17B,18A,18Bを圧入して取り付ける。
実施形態1の2軸ヒンジ装置4では、図9に示すように、第1テンション調整機構31は、第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12の間で第1ベルト部材25の張架された両面の回転方向にずれた位置を押圧して第1ベルト部材25に張力を付与する。また、図10に示すように、第2テンション調整機構35は、第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12の間で第2ベルト部材26の張架された両面の回転方向にずれた位置を押圧して第2ベルト部材26に張力を付与する。このため、第1ベルト部材25を押圧する第1テンション調整機構31とは別に第2ベルト部材26を押圧する第2テンション調整機構35を設けているので、それぞれの押圧量が少なくても第1ベルト部材25と第2ベルト部材26に大きな張力を付与することができる。また、張架された両面の回転方向にずれた位置を押圧して第1ベルト部材25及び第2ベルト部材26に張力を付与するので、両面の押圧量がそれぞれ少なくても、第1ベルト部材25及び第2ベルト部材26に大きな張力を付与することができる。
また、実施形態1の2軸ヒンジ装置4では、第1テンション調整機構31及び第2テンション調整機構35は、中央連結部材21,22に対してそれぞれ角度調整して固定することにより押圧力を調整可能な一対のレバー部材32,33,36,37を有する。このため、一対のレバー部材32,33,36,37を用いた単純な機構によって、比較的に厚みの薄いカバー27、28内の空間でも第1ベルト部材25及び第2ベルト部材26に対する大きな押圧ストロークを確保して、大きな張力を付与できる。
また、実施形態1の2軸ヒンジ装置4では、側部連結部材23は、第1ヒンジシャフト11及び第2ヒンジシャフト12の一端部を支持する。側部連結部材24は、第1ヒンジシャフト11及び第2ヒンジシャフト12の他端部を支持する。そして、中央連結部材21,22は、側部連結部材23と側部連結部材24の間に第1ベルト部材25及び第2ベルト部材26を介して設けられ、一対のレバー部材32,33,36,37は、中央連結部材21,22に支持されている。このため、第1テンション調整機構31及び第2テンション調整機構35が中央連結部材21,22を介して背中合わせに配置されるので、一対のレバー部材32,33,36,37を2軸ヒンジ装置4の両外側から操作することができる。
また、実施形態1の2軸ヒンジ装置4は、第1ベルト部材25の取り付け後に第1ベルト部材25の張力を調整する第1テンション調整機構31と、第2ベルト部材26の取り付け後に第2ベルト部材26の張力を調整する第2テンション調整機構35と、を有するため、第1ベルト部材25及び第2ベルト部材26の緩みや遊びが無いため、2軸ヒンジ装置4の開閉の操作性が良い。
ところで、実施形態1の2軸ヒンジ装置4では、第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12との間でベルト部材25,26を前者は略Sの字状に後者は逆Sの字状にそれぞれの第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12へ巻き付け、一方のヒンジシャフトの回転を回転方向を変えてもう一方のヒンジシャフトへ伝達することにより、同期して回転駆動力を伝達し、少ない部品点数で第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12の回転角度をリンクさせて左右対称な開閉動作を実現している。そして、略Sの字に巻くべきベルト部材を、それぞれ反対方向に巻き付けた平行な第1ベルト部材25と第2ベルト部材26とに分割することで、略Sの字に巻いた際のベルト部材の中間の捩じれを無くして2軸ヒンジ装置4の薄型化を実現している。
また、巻取部材13,14,15,16に対する第1ベルト部材25及び第2ベルト部材26の端部の固定構造を係合突起13t,14t,15t,16tと薄い金属シートの巻き重ね構造の組み合わせにより、従来技術のものよりも第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12の軸間距離を縮小することができている。さらに、一対のレバー部材32,33,36,37を用いた第1テンション調整機構31及び第2テンション調整機構35によって狭い空間でも第1ベルト部材25及び第2ベルト部材26に対する必要十分な張力付与を可能にしている。そして、このような特徴的な構成の積み重ねによって、実寸法は記載していないが、直径1mmのヒンジシャフト11,12を用いて巻取り部材13,14,15,16の外径を縮小することにより、第1ベルト部材25と第2ベルト部材26を巻き付けた際の外径を直径3mm程度までに収める水準にまで到達できた。このことにより、第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12に取り付けた巻取り部材13,14,15,16の各外径を縮小し、さらにギア式駆動機構のような中間ギアを省略して第1ヒンジシャフト11と第2ヒンジシャフト12の間の軸間距離を縮小することができたことにより、2軸ヒンジ装置4の構成の簡略化、小型化、薄型化を実現することができた。そして、このような小型化、薄型化を通じて、第1筐体2と第2筐体3の薄型化を実現できたことにより、電子機器1全体の薄型化を図ることができたものである。
図12と図13はベルト部材に対するテンション調整機構の他の実施形態を示す。図面によれば、図12はその要部の部分の分解斜視図であり、図13は組立てた状態の一部拡大断面図である。図13には第1テンション調整機構44が記載されており、第2テンション調整機構49は図示を省略してある。この実施形態のものの実施形態1のものとの違いは、実施形態1の2軸ヒンジ装置4は、レバー部材32,33・36,37が取付ネジ32a、33a・36a、37aを支点に旋回して第1ベルト部材25及び第2ベルト部材26の各テンションを調整するように構成されているが、この実施形態のテンション調整機構60において、各テンション調整部材55,56及び57,58は、その軸方向に渡って設けた長孔55b、56b及び57b、58b内に取付ネジ55a,56a及び57a、58aを挿通させることにより、取付ネジ55a,56a及び57a,58aに対して上下方向へスライドしてベルト部材53のテンションを調整することができるようになっている点である。さらに、この実施形態のものは、中央連結部材54にテンション調整部材55,56の両サイドに当接して当該テンション調整部材55,56の揺動を防止するガイド片54a,54a・54b,54bが設けられている。このように構成すると、各取付ネジ55a,56aと各ガイド片54a,54a・54b,54bの間でテンション調整部材55,56の姿勢が安定し、永年使用の後においてもベルト部材53に緩みが生ずるのを有効に防止できるものである。しかし、このものに限定されない。省略することも可能である。
尚、図13において、指示記号49と50のものは、第1ヒンジシャフトと第2ヒンジシャフトであり、指示記号51と52のものは巻取部材であり、指示記号53のものはベルト部材である。その動作機能については実施形態1のものと同じであるので、説明を省略する。ベルト部材53のテンション調整は、取付ネジ55a,56aを緩めてテンション調整部材55,56を上下方向へスライドさせて、押圧位置P55,P56でベルト部材53を押して当該ベルト部材53のテンションの微調整を行うものである。この際に、図示を省略するが、調節ネジをカバー59へ取り付けて、図13に示したように、テンション調整部材55,56を上下方向へスライドさせることによって、押圧位置P55,P56でベルト部材53を押して当該ベルト部材53のテンションの微調整を行うことができるものである。
以上詳細に説明したように、本発明に係る2軸ヒンジ装置は、この2軸ヒンジ装置を用いて第1筐体と第2筐体とを開閉自在に連結し、第1筐体及び第2筐体のいずれか一方の開閉操作を他方に伝達させるように設計されたノートパソコンや携帯電話機、その他の各種の電子機器、機械装置、器具、及び屏風、三面鏡等の日用品で実施することができる。本発明に係る2軸ヒンジ装置は、第1筐体と第2筐体とを180度を超えて360度まで同期して回転させる用途でも実施できるが、第1筐体と第2筐体とを90度を超えて180度まで同期して逆回転させる、より小さな角度範囲の用途でも実施できる。本発明に係る2軸ヒンジ装置は、電子機器に関して、ノートパソコンの用途以外にも、大画面ディスプレイ、通信機、ゲーム機、折り畳み操作盤、電子メニューブック等でも実施することができる。
1 電子機器(ノートパソコン)
2 第1筐体
3 第2筐体
2軸ヒンジ装置
5 同期回転機構(ベルト部材)
11 第1ヒンジシャフト
12 第2ヒンジシャフト
13,14,15,16 巻取部材
13t,14t,15t,16t 係合突起
17 第1取付部材
17A,17B 取付部材
18 第2取付部材
18A,18B 取付部材
20 連結部材
21,22 中央連結部材
23 側部連結部材
24 側部連結部材
25 第1ベルト部材
25a,25b 係合孔
25c スリット
26 第2ベルト部材
26a,26b 係合孔
26c スリット
30 テンション調整機構
31 第1テンション調整機構
32,33 レバー部材
35 第2テンション調整機構
36,37 レバー部材

Claims (7)

  1. 電子機器の第1筐体と第2筐体を開閉可能に連結する2軸ヒンジ装置であって、
    この2軸ヒンジ装置を、連結部材により平行状態で回転自在に連結されたところの前記第1筐体側に取り付けられる第1ヒンジシャフト及び前記第2筐体側に取り付けられる第2ヒンジシャフトと、前記第1ヒンジシャフトと前記第2ヒンジシャフトとの間に設けた同期回転機構とで構成し、前記同期回転機構を前記第1ヒンジシャフトと前記第2ヒンジシャフトに巻き付けたベルト部材で構成すると共に、
    前記第1ヒンジシャフト及び前記第2ヒンジシャフトと前記ベルト部材の間にいずれの回転方向にも機能する係合手段を設け
    前記ベルト部材は、前記係合手段としての係合孔が形成された両端に重ねて前記第1ヒンジシャフトに対して両端部をそれぞれ第1回転方向に一回転以上巻き付けられる第1ベルト部材と、前記係合孔が形成された両端に重ねて前記第2ヒンジシャフトに対して両端部を前記第1回転方向と逆方向の第2回転方向に一回転以上巻き付けられる第2ベルト部材とで構成したことを特徴とする、
    2軸ヒンジ装置。
  2. 前記係合手段は、前記第1ヒンジシャフト及び前記第2ヒンジシャフトと前記ベルト部材のいずれか一方に設けた係合突起と、いずれか他方の側に設けた係合孔とで構成したことを特徴とする、
    請求項1に記載の2軸ヒンジ装置。
  3. 前記第1ヒンジシャフトと前記第2ヒンジシャフトの間に、前記ベルト部材のテンションを調整するテンション調整機構を設けたことを特徴とする、
    請求項1に記載の2軸ヒンジ装置。
  4. 前記テンション調整機構は、前記第1ヒンジシャフトと前記第2ヒンジシャフトの間で、前記ベルト部材の幅広部側に対して揺動可能或はスライド可能に中央連結部材に取り付けたレバー部材或はテンション調整部材で構成したことを特徴とする、
    請求項に記載の2軸ヒンジ装置。
  5. 前記レバー部材或は前記テンション調整部材は、前記ベルト部材の両側に設けられていることを特徴とする、
    請求項に記載の2軸ヒンジ装置。
  6. 前記第1ヒンジシャフト及び前記第2ヒンジシャフトを平行に支持する連結部材を有し、前記連結部材は、前記第1ヒンジシャフト及び前記第2ヒンジシャフトの各中央部に設けられる中央連結部材と、前記第1ヒンジシャフトと前記第2ヒンジシャフトの各両側部側に設けられる側部連結部材とで構成され、前記ベルト部材は、前記中央連結部材の両側に設けられた一対のもので構成されていることを特徴とする、
    請求項1に記載の2軸ヒンジ装置。
  7. 請求項1~のいずれか1項に記載の2軸ヒンジ装置を用いたことを特徴とする電子機器。
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