JP7422965B1 - ウルトラファインバブルを含む酸化ラジカルバブルによる温室効果ガスのメタン及び一酸化二窒素の放出を防止する方法及びその製造方法並びに装置 - Google Patents

ウルトラファインバブルを含む酸化ラジカルバブルによる温室効果ガスのメタン及び一酸化二窒素の放出を防止する方法及びその製造方法並びに装置 Download PDF

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Abstract

【課題】温室効果ガスのメタン、一酸化二窒素の生成を防止する機能の高いウルトラファインバブルを含む酸化ラジカルバブル水を提供する。【解決手段】磁化エジェクター11で混入したガスをマイクロバブルに発泡する共鳴発泡装置12と発生したマイクロバブルを2次ポンプのケーシングと回転羽により数十倍に膨張したマイクロバブルを超微細に破砕する真空キャビテーション14で生成する酸化ラジカルバブル水で、物質への浸透力が強く、酸化ラジカルの発生による酸化力を有し、自然界における温室効果ガスのメタン、一酸化二窒素の生成を防止する機能が高いことを特徴とするウルトラファインバブルを含む酸化ラジカルバブル水である。【選択図】図3

Description

【発明の属する技術分野】
本発明は、ウルトラファインバブルを含む酸化ラジカルバブルによる温室効果ガスのメタン及び一酸化二窒素の放出を防止する方法及びその製造方法並びに装置に関する
地球温暖化は、世界中から発生する温室効果ガスの充満により深刻さを増している。最も大きいのが炭酸ガスで、76.0%。内、化石燃料起源CO2は65.0%、森林減少や山火事などによるCO2は11.0%である。
次いで多いのは、メタンガスで温室効果の16.0%を占め、一酸化二窒素の発生も無視できない。
世界の分野別メタンガス発生の原因は、エネルギー関連が50.2%、農業が30.8%、廃棄物関連が18.8%、工業関連が0.1%となっているが、メタンガスとしての存在に影響する要因の温室効果の換算では農業、湿地、湖沼、廃棄物関連が主体である。
世界の農業分野メタンガス発生の原因は、反芻動物の消化管内発酵が77.7%、家畜排泄物の管理18.0%、稲作3.9%、その他0.3%である。
このメタンガスによる温暖化への1分子量当たりの影響は、平均的温室効果は炭酸ガスの25倍で、場所によっては約80倍の温室効果に達している。
また、施肥に伴う、アンモニアは硝化作用を受け硝酸に変化するが、水田化や地下水位の上昇に伴う、硝酸還元の脱窒過程において、副産物として発生する亜酸化窒素(以下一酸化二窒素と記載する)は、1分子当り炭酸ガスの300倍の温室効果を有するとも言われる。
濃度的には低いのであるが、メタンガスと共に温暖化の機能が大きく問題点である。
現状の温暖化ガス抑制の技術としては、鉄鋼スラグによる水田からのメタン発生抑制、水田の中干しの延長による水田メタン発生抑制、バイオマスなど再生エネルギーへの転換、生ごみ、食品廃棄物等の廃棄物系バイオマスを対象とするメタンガス化再生エネルギー技術など現場対応的で消極的なメタンガス抑制技術が推奨されている。また、一酸化二窒素抑制については植物への窒素吸収促進による除去以外には、化学的な除去技術は見当たらない。メタン生成を抑制する積極的な技術としては、次の5課題中4課題が挙げられた。
特許文献1は課題名「水性ガス転換反応触媒によるメタン化活性の抑制」である。
反芻動物に経口投与できる形に押し縮めることができ、また反芻胃中でこの形から拡げて組成物を反芻胃中に保持することができるような寸法と構造とを有する水に不溶性ポリマーシートに分散させた水溶性家畜用医薬よりなる組成物でである。
ポリマーシートの中にはメタン化活性の抑制剤を入れてある。
特許文献2は課題名「水性ガス転換反応触媒によるメタン化活性の抑制」である。
この発明はメタン生成抑制性水性ガス転換反応触媒を使用することを含んでなる水性ガス転換反応を行なう方法であって、ここで、このメタン生成抑制性水性ガス転換反応触媒がメタン生成の抑制に有効な量の塩基性金属酸化物を含んでなる方法を提供する。
メタン生成抑制性水性ガス転換反応触媒を使用することを含んでなる水性ガス転換反応を行なう方法であって、該メタン生成抑制性水性ガス転換反応触媒がメタン生成の抑制に有効な量の塩基性金属酸化物を含んでなる方法。該塩基性金属酸化物が
MgO、CaO、SrO、BaO、またはZnOの一つあるいはそれ以上を含んでいる方法。
特許文献3は課題名「メタンガスの発生抑制剤」である。
課題
無酸素もしくは低酸素濃度雰囲気下においても、効率よく腐敗性有機物水性混合物からのメタンガスの発生を抑制することができるメタンガス発生抑制剤、および抑制方法を提供する。
解決手段
酸化マグネシウム粉末及び/又は水酸化マグネシウム粉末からなるメタンガスの発生抑制剤であって、粒子径が0.75mm以下の粉末であり、湿地土壌、水田土壌もしくは家畜排泄物などの腐敗性有機物水性混合物に該粉末を添加してメタンガスの発生を抑制する。
特許文献4は課題名「メタン生成の抑制方法」である。
この発明の課題は、メタン生成菌によるメタン生成を抑制する技術を提供することである。
アルカリゲネス・フェーカリスによって、メタン生成菌によるメタン生成を抑制することができる。嫌気性条件下で酢酸を基質とし得るアルカリゲネス・フェーカリスをメタン発酵系に適用することを含む、メタン生成を抑制する方法である。
特許文献5は課題名「共鳴発泡と真空キャビテーションによる酸化性ラジカル又は、還元性ラジカルを有するウルトラファインバブル製造方法及びウルトラファインバブル水製造装置」である。
この出願は、当出願者の発明で、水源から第1ポンプで水を吸い上げ、エジェクターへ噴出し、エジェクターで吸気し、気液混合水となし、共鳴発泡装置に吹き込み、吸気時の真空で発生する音波と共鳴発泡装置を共鳴させ、瞬時にマイクロバブルを発生させて白濁させ、生成したマイクロバブルを強い吸引力を有する第2ポンプで吸引し、真空を発生させてマイクロバブルを膨張させ、大きくなったバブルを第2ポンプの羽で破砕し、ウルトラファインバブルを生成する。この、出願では磁化エジェクターは使用していない。
特許文献6は課題名「嫌気性還元脱塩素化中のメタン生成の抑制」である。
酵素および補酵素抑制剤の使用によりメタン生成バクテリアにおけるメタン生成を抑制するこの出願の方法は、嫌気性還元脱塩素化中に作用する。赤色酵母米、ビタミンB10誘導体、エタンスルホン酸塩などの種々の化合物が、メタンの生成を担うこれらの異なる酵素および補酵素システムを破壊するために利用されるが、これらに限定されるものではない。
本方法では、改善プロセス中に土壌や地下水のシステムに注入される有機水素供与体に対するメタン生成微生物とハローバクテリアの競合に影響を与える。メタン生成微生物によるメタン生成を抑制する方法であって、メタン生成微生物を、メタン生成の抑制に十分な有効量の、赤色酵母米、ビタミンB10誘導体、またはエタンスルホン酸塩、あるいは、前記赤色酵母米、ビタミンB10誘導体、またはエタンスルホン酸塩の任意の組み合わせを含む組成物に接触させることを含む方法で、ビタミンB10誘導体を含む前記抑制組成物が、メタン生成経路内の4-(β-D-リボフラノシル)アミノベンゼン-5’-リン酸塩(β-RFA-P)シンターゼを阻止する。
特開昭54-005021 特表2004-522672 特開2010-115572 再表2011/145516 特願2014-183658 特表2016-516563
本発明では、水田、湿地、湖沼、畑地、反芻動物、畜産廃棄部など各種湿性有機物から発生する温室効果ガスの抑制技術として、大量のラジカル酸素を含み、浸透性が高い酸化ラジカルバブル水送水処理技術を提供する。
ウルトラファインバブルを含む酸化ラジカルバブルの実用化の結果、水田の酸化還元条件とメタン生成の抑制、牛等反芻動物のメタン生成阻止、有機堆積物のメタン放出等の抑制が起こることを6年間の試験で確認し、同時に温室効果ガスの一酸化二窒素の生成抑制の問題と遭遇し、これに対応する技術を開発した。
先行特許文献に見られる通り、先行する積極的にメタン生成を抑制する技術は何れもメタン生成を抑制する化学物質の使用や金属化合物による酸化に基づいた物質の使用に基づいている。一方、一酸化二窒素の生成抑制の技術については有効な先行技術は見当たらない。
これを化学物質に依らず、副作用がなく、生体に無害な水処理によって、メタン発酵と一酸化二窒素の生成抑制を進めることが第1の課題である。
原理的には、メタン生成については、メタン菌は嫌気性菌であり、温室効果ガスのメタンを生成するメタン菌は酸化条件下では、メタンの生成が抑制される特徴がある。
ウルトラファインバブルを含む酸化ラジカルバブル水は水のクラスターを小さくし、表面張力を低下させるので、物質への侵入力を大幅に向上させる。更に、酸化ラジカルバブルの抗菌性はメタン菌を死滅させる効果もある。
本出願の試験結果では、水田、畑地の土壌では、空気のバブル含んで深い土層まで浸透するから深層土の酸化還元電位も高くなり、酸化条件を醸し出し、酸素供給によりメタン発酵を阻止する。更に酸化ラジカルバブル水は、メタン菌の繁殖も抑制し、湿地や水田からメタンの生成を防止する。また、水田、畑地の土壌が酸化条件になれば、硝酸の還元脱窒作用は起こらないので、一酸化二窒素の生成も起こらなくなる。
このメタン生成抑制と一酸化二窒素生成抑制は、湿地や水田の面積が大きいので、毎分300L以上10トン程度のバブル処理が必要であり、これが第2の課題である。
一方、反芻動物のルーメンで発生するメタンは、還元条件下で活動が活発になり、多くの反芻動物にゲップを引き起こしている。
酸化ラジカルバブルは、動物の腸内フローラの菌叢を一変させ、いわゆる悪玉菌と称される嫌気性菌を抑制し、善玉菌と称される好気性菌は繁殖させる。
メタン菌は嫌気性菌であるので磁化酸化ラジカルバブル水の飲用によって菌が死滅したり、メタン生成ができなくなったりする。この反芻動物の温室効果ガス発生抑制が、第3の課題である
更に、畜産廃棄物、生ゴミ、産業廃棄物等の大規模堆積でもメタンと一酸化二窒素生成が起こるが、酸化ラジカルバブルによるメタンと一酸化二窒素の発生抑制は重要である。
そこで、反芻動物への酸化ラジカルバブル水供給と畜産廃棄物、生ゴミ、産業廃棄物等の大規模堆積等への酸化ラジカルバブル水供給を適量自動的に行う方法と装置が必要であり、これが第4の課題である。
<酸化ラジカルバブル処理方法の開発>
本発明では、広大な面積の水田、畑地からのメタンガス生成の抑制を目的とするため、大量の酸化ラジカルバブルの生産を可能とする、共鳴発泡と真空キャビテーションの機能を更に高めるため、磁化エジェクターを付設する酸化ラジカルバブル製造装置を採用した。現状では、毎分300リットル乃至10トンの大量のウルトラファインバブルを含む酸化ラジカルバブルを生成を可能とする方法は、共鳴発泡と真空キャビテーションの方法以外では可能性が少ない。存在してもこの方法の10倍以上の巨大な重量のシステムになる。磁化エジェクター11は、加圧噴射で気液混合するエジェクターの前後のパイプに巻線をして直流電流を流し、磁束の中で気液混合し、バブルが発生するラジカルを磁化によって酸化力を強化するものである。
酸化ラジカルバブルの製造は、図3に示す構造で、エジェクターへの巻線と通電によりバブルを磁化する。
方法は、水源から第1ポンプ6で水を吸い上げ、磁化エジェクター11内へ噴射する。磁化エジェクター11内では、噴射に伴う真空発生で、吸気口から空気又は酸素ガスを吸入して気液混合を行い膨大なバブルを発生する。気液混合の際、磁化によりバブルにラジカルを発生し反応を高める。
磁化エジェクター11から共鳴発泡装置12へ気液混合水を噴射する。
その際、磁化エジェクターのガスの吸入を制限すると真空が発生し、磁化エジェクター内の気液混合時に磁束内で磁化が行われ、ラジカルを強化すると同時に、水流に高振動の音波を発生する。共鳴発泡装置12では、この音波と共鳴を起こし瞬間的に磁化したマイクロバブルを発生して白濁する。
この磁化マイクロバブルを強力な吸引力を有する第2ポンプ14で吸引すれば、真空が発生する。この真空によりマイクロバブルは何十倍にも膨張し、大きな泡となって第2ポンプ14のケーシングと羽で破砕され、瞬間的に超微細のウルトラファインバブルになる。これを真空キャビテーションと称している。
このように磁化エジェクター11処理後に共鳴発泡12と真空キャビテーション14により生成されたウルトラファインバブルは、ラジカル発生機能を高め、磁化酸化ラジカルバブルとよばれる。当発明ではこれらの処理を酸化ラジカルバブル水として扱う。
<酸化ラジカルバブル処理によるメタン発酵の抑制作用>
メタン発酵の進行は、次の化学式に示すように、酸素の供給がなく、強い還元状態の時に水素と炭酸ガスで重炭酸を生じ、さらにメタン菌が繁殖してメタンを生成する。
メタン生成の化学式
Figure 0007422965000002
メタン菌は還元条件下において炭酸ガスと水素ガスを用いてメタンを生成する。
Figure 0007422965000003
しかし、ウルトラファインバブル又は、酸化ラジカルバブルの供給による酸化条件下へ変換されれば、
Figure 0007422965000004
化学式は水素と酸素が結合して水となり、炭酸が残り、メタン発酵が抑制され、
メタンの生成は起こらない。
1μm以下の空気のウルトラファインバブルは極めて微弱な酸化ラジカルを発生し、バブルをマイナスにチャージさせるが、水そのものに酸化ラジカル機能を発生する程の強い酸化ラジカル現象は見られない。
しかし、ウルトラファインバブルは水のクラスターを小さくして、水の物質への浸透力を高め、酸素の運搬機能を有す。水環境を酸化条件を維持する効果があり、酸素を供給するので、メタン生成の阻害機能は有している。100nm以下の極めて微細な酸化ラジカルバブルでは、バブル密度を1cc当たり、数千万個乃至100億個の高密度にし、酸化力を有する。酸化ラジカルバブルは水の物質への浸透力を更に高め、深層まで浸透し、極めて強い酸化力で微弱な抗菌性とメタン生成の阻害機能を有する。
<酸化ラジカルバブル水による一酸化二窒素生成の抑制作用>
一酸化二窒素の生成は次の化学式に示すように、アンモニア態窒素が硝化作用を受けて、亜硝酸、硝酸を生成した場合、水田、湿地、地下水の高い土層で土壌微生物の呼吸によって還元層が発達し、脱窒菌による硝酸、亜硝酸の脱窒作用が起こる。
硝化作用のメカニズム
第1段階の硝化作用は、独立栄養細菌である硝化菌が、硝化のエネルギーを用いて炭酸同化作用を行う過程において、アンモニア態窒素を作物に吸収し易い硝酸に変える作用であり、複数の微生物作用によって起こる。
硝化作用化学式
Figure 0007422965000005
Figure 0007422965000006
一酸化窒素発生メカニズム
硝化作用後、第2段階の脱窒作用は、土壌環境が微生物の呼吸によって還元状態になると酸素が不足し、脱窒菌が呼吸のために、硝酸態窒素及び窒素化合物の酸素が奪って呼吸することにより窒素化合物の酸素が減少する。この反応は一定の亜硝酸が生成されれば、硝酸還元、亜硝酸還元など各反応段階が並行的に進行して一酸化二窒素、窒素ガスとなって脱窒する。
一酸化二窒素発生の化学式
Figure 0007422965000007
その脱窒の際、その中間生成物にNOがあり、一部Nまで還元されない部分がNOガスとして空中に揮散して温室効果ガスとなり、残部が更に還元されてNガスとなり脱窒する。
酸化ラジカルバブル水を灌漑水として供給し、長期継続すれば、図1 II及び、図2 IVに示すように深層まで酸化状態が継続し、一酸化二窒素(NO)の生成が起こらない。
<酸化ラジカルバブル水による制菌作用>
酸化ラジカルバブル水はラジカルを発生する事により、水に抗菌力が発生し制菌する。1μm以下の極めて微細な酸化ラジカルバブルとし、バブル密度を1cc当たり2千万個以上の高密度にした酸化ラジカルバブルは、水の物質への浸透力を更に高め、強い酸化力を有し、微弱な抗菌性を有し、制菌される。
写真1は、水道水を用いて共鳴発泡と真空キャビテーションにより水を10分間循環処理し、酸化ラジカルを発生する水Vを生成後、ペットボトルに詰め、対象に水道水Uを同時に対象として詰め3ヶ月間、日光の当たる椽側に放置した写真である。
右は水道水U、左は酸化ラジカルバブル水Vで、水道水Uでは、3ヶ月後には緑色の大量のアオコの発生が見られるが、酸化ラジカルバブル水Vには、制菌作用が働き、嫌気性菌でもないアオコの発生が抑制されている。
即ち、酸化ラジカルバブル水Vは、脱窒菌、病原菌クロストリジウム等の嫌気性菌に対しては強い抗菌性を有し、制菌する。
結果、酸化ラジカルバブルVの存在下では嫌気性菌の増殖は更に強く抑制される。そして還元菌であるメタン菌では菌の抑制とメタン生成の抑制の双方が同時に起こる。
<酸化ラジカルバブルによる深層土壌のメタン及び一酸化二窒素生成抑制作用>
図1のIには、湿地、水田、湖沼におけるメタン及び一酸化二窒素の発生のモデルを図示した。
一般に、水田、湿地、湖沼の土壌Iでは、夏は10~20cmの浅い土層Cでも急速に酸化還元電位が下がり、ORPが-10~-200mVの還元状態に変化し、腐植を多く含む上層土でもORPが-300~-400mVの強還元状態に変化する。還元状態ではメタン菌の繁殖とメタン発酵が進行する。また、同時に脱窒菌により一酸化二窒素ガスと窒素ガスの生成による脱窒が並行的に進行する。
水稲Aなど作物が植わっている場合は、水稲根Bは組織内に通気組織を有するので、根腐れを起こすに至らないが土層内の根Bは40cm程度までしか伸長しない。
根圏もせいぜい30cm程度である。通常の水田土壌では、表土Cと上層土Dには腐植が多く含まれる。
この腐植に微生物が多く増殖し、酸化条件下の時に脱窒菌も増殖する。微生物の呼吸により土壌中の酸素が消費されて還元状態を引き起こすとメタン菌によりメタンが生成され、脱窒菌により一酸化二窒素の生成が起こる。
土壌の還元層Gが発達すると、メタン菌も根圏F内にも増殖する。更に、下層土においても土壌表面からの酸素の供給が絶たれるので、下層土Eの還元層Gも発達しORPも-400mVの強還元状態になる。その結果、メタン菌も下層土層E内に増殖し、メタンの生成が起こる。一酸化二窒素は、下層へ浸透した硝酸塩が還元層内で、脱窒菌により生成され、一部は中間生成ガス一酸化二窒素ガスとして、一部は窒素ガスを生成して脱窒する。これが、水田からの温室効果ガスのメタンガスと一酸化二窒素放出の現象の実態である。図1のIIには、酸化ラジカルバブルQを灌漑水Iとして水田に供給した土層の土壌環境の変化を示した。
ウルトラファインバブル又は、酸化ラジカルバブル水Qを灌漑水Iとして水田に供給すれば、水田の表面を流下する水の浸透力が高まり、酸化ラジカルバブル水Qが下層土Eの深層まで浸透する。図中、灌漑水路Iから田に入いた酸化ラジカルバブル水Qは矢印の方向へ田面覆い地下への浸透を行いながら流下し、田面全体の下層土へ酸化ラジカルバブル水Qを供給する。従って、10~20cmの浅い土層では、+200mV以上の酸化状態に変化し、根はおよそ1.2mまで伸長し、根圏も60cm以上に拡大し、1.2m前後の土層まで還元状態化は発生しない。
そのため深層土層までメタン菌の繁殖とメタン発酵は抑制される。当然、還元層がなくなり、メタン発酵及び一酸化二窒素放出は抑制されるが、それと同時に水稲の生育及び収量も格段に向上し、米の品質が向上し、耐暑性の向上による籾の大型化、耐寒性の向上による冷害の軽減等が観察される。
即ち、酸化ラジカルバブルQは、化学物質を使わずに、水の微細気泡化と酸化ラジカル化だけでメタン発酵を抑制する事ができ、温室効果ガス=メタンガス及び一酸化二窒素放出の大幅削減に大きく寄与する。
図2のIIIには、畑地、牧野、山林におけるメタン発酵の発生のモデルを図示した。
畑地も長年の耕作によって、表土Cと上層土Dに腐植が多く含まれる。作物根Bは約40cmの土層まで分布する。表土Cと上層土Dは通常酸化状態でメタンの発生は起こり難いが、降雨の長期持続や高地下水位の影響で還元状態が発生するとメタン菌の繁殖が起こり、メタンの発生と脱窒菌による一酸化二窒素のガスGの放出が起こる。この影響は下層へ下がる程大きく、地下水上昇により、ORPは上層土Dでは-100mV、下層土Eでは-400mV近くまで低下し、メタンガスG及び、一酸化二窒素ガスGの発生が起こる。図2のIVには、ウルトラファインバブル水又は、酸化ラジカルバブル水Qを灌漑水として、スプリンクラーで植物の上から潅水する場合と、潅水チューブ又は、点滴チューブで圃場面へ直接潅水を行った場合の土壌中の変化を図示した。
酸化ラジカルバブルQの畑潅水を行うと、いずれも酸化ラジカルバブルQの場合は表面張力が小さく、浸透力が強いので、バブルを含んだまま水が下層土Eまで移行する。
即ち、植物上から潅水する場合も、圃場面へ直接関する場合も、酸化ラジカルバブルQは矢印のように深層土へ移行する。
この酸化ラジカルバブルの深層土までの浸透は、土壌環境が良くなるため作物根Bは最大120cmの土層まで分布する。これは当然作物の生長を促進し、収量を1.5倍に増収させる結果を得ている。また、酸化ラジカルバブルの浸透に伴う深層土までの微生物相は、好気性菌が優勢となり、長期の連続降雨や高地下水位の影響で還元状態が発生した畑地でも、酸化状態に変換されて、温室効果ガスのメタンガス、一酸化二窒素ガス生成を抑制し、メタンと一酸化二窒素ガスGの発生が起こらなくなる。
<土壌のメタン及び一酸化二窒素発生抑制用酸化ラジカルバブル自動給水システム>
図3には、土壌のメタン及び一酸化二窒素発生抑制用の酸化ラジカルバブル水自動給水装置の断面図を示した。
広大な水田、湿地の酸化ラジカルバブル水処理を行うには、毎分300L以上10トンの水処理を必要とする。処理の目安は、短期的な効果を考慮する場合は毎分300L処理で10aに対応でき、長期的な効果を考慮する場合は毎分100L処理で10a程度の対応できる。
毎分1トンの処理で1haの水田に対応する処理が可能である。従って、水田の水源部に大型の酸化ラジカルバブル水処理装置を設置すれば、個々の水源を利用する全ての水田でメタン及び一酸化二窒素発生抑制が可能となる。
畑地の酸化ラジカルバブル水処理を行う目安としては、毎分300L~400L処理で1haの畑地の処理が可能である。
装置は、用水確保水源装置Hに接続する水の取り入れるパイプ2装置と、
水流に強い噴射圧力を発生する1次ポンプ6と、
水圧センサースイッチ19からの信号又は、手動で1次ポンプを作動する装置作動自動センサー5と、
ガス吸入開閉装置7と、水流へ空気を混入する磁化エジェクター10と、
磁化エジェクター10で混入した空気をマイクロバブルに発泡する共鳴発泡装置12と、空気マイクロバブルを真空キャビテーションで破砕する真空キャビテーション用の大型の第2次ポンプ14と、
破砕した空気又は、酸素ガス又は、オゾンガス等で処理したウルトラファインバブルを含む酸化ラジカルバブルを灌漑として配水する灌漑水路装置Iとで大量の酸化ラジカルバブル水を製造し、自動供給配水を可能とする装置。第1次ポンプと第2次ポンプの大きさの比は、第2次ポンプの方が第1次ポンプより、0.5KW以上大きいことが真空度を高める上でが望ましい。
そして、水田、湿地、畑地等目的にあわせ、装置の性能と処理能力を選択する。
<磁化エジェクターの構造>
図4に示すように、磁気エジェクター10のパイプの磁束19内へ水及び溶液を通過させ、パイプの中で気液混合を行う。この発泡の際、バブルが磁化される構造である。磁場18の発生は、パイプの周辺に幅広く分布し、パイプの内部に磁束19が形成される。
磁化エジェクターの外観は、図5に示すように、水・溶液の吸入口20とガス吸入口23と水・溶液の吐出口21を有し、エジェクター部のパイプ周縁を巻線し、エジェクター両端に連結ネジ溝26を有している。
磁気エジェクターの構造は、図6に示す横断面図に見られるように、水・溶液は吸入口20から吸入され、パイプ内を通過22し、パイプ径を絞って噴射力を高め、気液混合部24へ送られる。ガスはガス吸入口23から吸入され気液混合部24へ送られる。
気液混合部24で水・溶液と混合され、パイプ径の絞りを拡げて、気液混合水が磁気エジェクターパイプ内で発泡し噴射される。
磁場及び磁束を発生する巻線25は吸入口20側パイプ及び吐出口21側パイプの周縁を同じ方向へ巻線25し、巻線へ直流電流を流し磁化する。
水・溶液は吸入口20側パイプ内22で磁束を横断しなが予備的磁化を行い、吐出口21側パイプ内で磁束を横断しながら気液混合部24及び、発泡時22の磁気処理を行う。磁束による磁化機能は非常に優れ、ラジカル発生を強化している。両端に連結ネジ溝26を有している。
<反芻動物ルーメンのメタン発酵とその抑制及びゲップの制御>
図7には、ルーメンにおけるメタン生成のメカニズムと、酸化ラジカルバブルによるメタン抑制方法を示した。
牛のルーメンにおけるメタン発酵とゲップの発生の関連図を示した。牛、羊、ヤギ等の反芻動物は、食下した草を主体とする食物繊維を第1胃J、第2胃K、第3胃L、第4胃Mの胃でゆっくりと消化し、反芻食下し栄養化を行っている。
食下した草は、第1の胃Jに溜め、反芻しながら裁断し、胃内でセルラーゼを生成する菌を繁殖させ、セルローズ繊維を糖化し、栄養としている。
その際、分解菌の繁殖に伴う呼吸で酸素の供給が追いつかず、第1胃Jの中が強還元状態Nに変化する。
この強還元条件N下ではメタン菌の繁殖も同時に起こる。そのため、メタンガスOが充満し、ガスはゲップPとして胃外へ口から放出される。
このメタン発酵Oが地球温暖化の1因として、ヨーロッパでは反芻動物の飼育数制限を行うことが論議されている。
この、メタンガスO発酵は、反芻動物にとっても、ゲップPは栄養物質がメタンに変換される損失と還元条件で繁殖する病原菌の増加により好ましいことではない。
酸化ラジカルバブルQは、その水の飲用によって、第1胃J内が酸化ラジカルバブルQより酸化条件に保たれ、第1胃J内でメタン発酵を阻止し、メタン菌の繁殖を抑制する。
即ち、酸化ラジカルバブルQの飲用は、メタン生成条件を変えてその生成を抑制するだけでなく、メタン菌の増殖抑制で菌の数を大幅に低下させる2つの効果を有する。
この条件は、同時に還元条件で繁殖する病原菌クロストリジューム菌を抑制をするので、腸内フローラの変更が起こり、好気性菌と嫌気性菌の菌叢が変化するので、健康増進にも作用する。
さらにゲップに使用されて消費したメタン成分を栄養として変更活用し、体重増加に作用するので、ゲップ制御は反芻動物にとっても栄養増進効果を有する。
即ち、栄養面からも動物にとって好ましい条件を与えると考えられる。
<反芻動物ルーメンのメタン発酵抑制用酸化ラジカル水自動給水システム>
図8及び図9には、反芻動物ルーメンのメタン発生抑制用の酸化ラジカル水自動給配水装置設置図を示した。
水源に開口した吸水口1と、
水圧センサースイッチ28の信号で作動する酸化ラジカルバブル水を製造装置27と、
加圧蓄水タンク内の水圧センサースイッチ28と、
加圧蓄水タンクから各畜舎及び個々の家畜給水カップ30へ配水するパイプ29と、
給水カップ自動開閉装置31とからなり、
水源からの水を空気の酸化ラジカルバブル水に変え、多頭飼育中の個々の動物へ必要に応じて自動的に供給する装置。
その内訳は、基本的に図3と同じであるがポンプのサイズが小型になり、水田、畑地用とは異なる。
酸化ラジカルバブル水を製造装置27は、
水流に強い噴射圧力を発生する0.4KW~2.0KWの1次ポンプと、
水圧センサースイッチ28からの信号で1次ポンプを作動する作動センサー装置5と、
空気又は、酸素ガスの吸入開閉装置7と、水流へ空気を混入する磁化エジェクター11と、
磁化エジェクター11で混入した空気をマイクロバブルに発泡する共鳴発泡装置12と、空気マイクロバブルを真空キャビテーションで破砕する真空キャビテーション用の0.75KW~3.0KWの第2次ポンプ14とを有する。
飼育規模に応じて毎分10L乃至500L程度の必要量の酸化ラジカルバブル水を製造し、自動的に供給配水を可能とする装置である。
1次ポンプと第2次ポンプの大きさの比は、2次ポンプが1次ポンプより約1KW程度大きいことが真空度を高める上でが望ましい。
また、空気又は、酸素ガスの酸化ラジカルバブル水を用い、オゾンガスを用いないのは、これを用いると酸化力が強すぎて生体への影響を考慮したためである。
<畜産廃棄物処理、家庭生ごみ処理及び産業廃棄物処理のメタン・一酸化二窒素抑制>
<畜産廃棄物、家庭生ごみ及び産業廃棄物処理におけるメタン・一酸化二窒素の発生メカニズム
図10には、畜産廃棄物処理、家庭生ごみ処理及び産業廃棄物処理における大量の湿性有機堆積物のメタン生成のメカニズムを示した。
畜産廃棄物処理、家庭生ごみ処理及び産業廃棄物処理では、処理場屋内31に於いて、大量の湿性有機物Rを積み上げ、微生物の助けを借りてこれを発酵分解する行程を有している。この発酵分解する行程において還元性の部分が増大し、脱窒菌やメタン菌などの、嫌気性微生物が繁殖する。通常はこの発酵を促進するため、切り返しトラクター34によって切り返し、空気に含まれる酸素を供給して発酵を促進す
その発酵行程において、通常の水を用いた場合は、微生物の急速な増殖に伴う呼吸作用で、積み上げた有機物素材R内部の酸素不足により還元条件Sを発生する。そのため有機物素材R内部に脱窒菌及びメタン菌の繁殖が起こり、温室効果ガスの一酸化二窒素TやメタンガスTの放出が起こる
<畜産廃棄物、家庭生ごみ及び産業廃棄物処理場のメタン・一酸化二窒素抑制の方法と装置>
図11には、大量の湿性有機堆積物おける一酸化二窒素及び、メタン生成抑制のメカニズムとその装置を示した。処理場31に酸化ラジカルバブル供給装置27を設置して、通水パイプ32を通じて、天井部分にシャワー33を設置し、酸化ラジカルバブルを散布する。
酸化ラジカルバブルは浸透力が強いので、有機物素材R内部へ速やかに浸透して有機物素材R内部を酸化条件に変化させ、脱窒菌やメタン菌などの、嫌気性微生物の抑制が起こり、温室効果ガス=メタンガスTや一酸化二窒素Tの放出が起こらなくなる。
この場合も発酵は切り返しトラクター34によって切り返しを行うことはメタンガスTや一酸化二窒素T放出を抑える上で重要である。
また、空気、酸素ガスの酸化ラジカルバブルを用いるのは、微生物による有機物の分解を速めるためである。オゾンガスの酸化ラジカルバブルでは酸化力が強すぎ、微生物の繁殖が悪くなる。
酸化ラジカルバブル水の供給必要量は処理の規模に応じて毎分10L乃至500L程度である。このように、酸化ラジカルバブル水の供給は、畜産廃棄物、家庭生ごみ及び産業廃棄物処理場においても脱窒菌への酸素供給により一酸化二窒素の抑制効果があり、更にメタン菌の増殖とメタン発酵を抑制する二つの機能でメタン生成を阻止する効果を有している。
産業上利用の可能性
21世紀は、化石燃料による世界的な産業発展に伴い、温室効果ガスの二酸化炭素の放出が急増し、地球温暖化の危機に陥っている。
温室効果ガスは、二酸化炭素だけでなくメタンガス、一酸化二窒素等も複合的に影響している。メタンガスは、二酸化炭素に次いで地球温暖化に影響を有し、温暖化への影響割合は、15%にも達している。温室効果の機能は場所によって相違するが、通常二酸化炭素の25倍程度、多い所では80倍にも達している。一酸化二窒素もメタン同様温室効果が1分子当り二酸化炭素の100倍にも達することが知られている。
酸化ラジカルバブル水の供給は、長期に亘って深層土壌やルーメン内へ侵入し、環境の酸化条件を保ち、メタン菌・脱窒菌増殖の抑制と、メタン生成、一酸化二窒素生成抑制の機能でガスの生成を阻止する効果を有している。
元々、メタンガスや一酸化二窒素の発生は自然によるもので、これを抑えるのは簡単ではない。
本発明は、大量に生産可能な酸化ラジカルバブル製造装置の供給によって、生体に有害な薬剤や化学物質の使用ことなしに、メタン菌及び脱窒菌の抑制によって、メタンガス及び一酸化二窒素発生を抑制するものである。
世界では、二酸化炭素の発生抑制で国際的な協調が叫ばれているが、畜産から発生するメタンガス、水田湿地から発生するメタンガスや一酸化二窒素を抑制すれば、温暖化への影響は最大10%以上削減させる可能性が高い。
従って、畜産においては、メタン生成の抑制に限らず、病原菌繁殖の抑制と動物の栄養の消化増進で、家畜の健康増進に大きな効果を有する。特に、反芻動物の大量飼育をしている各国の飼育制限の論議を撤廃することが可能で、畜産動物の頭数を制限する必要なく、環境保全型の安定した畜産経営を可能とし、併せて温室効果ガスを削減する。
一方、水田、畑作においては、東北の山背による冷害の防止や、稲、作物の成長促進による水田、畑作の生産力を増大させながら、メタンと一酸化二窒素放出を抑制し、環境浄化を同時に可能とする。その結果、国内における水田湿地から発生するメタンと一酸化二窒素放出を抑制することで、炭素制限の算定にも換算される。
I 水田、湿地の通常の根圏及び深層の土壌環境とメタン生成 II 水田、湿地へ酸化ラジカルバブルを供給後の土壌環境変化 III 畑地の通常の根圏及び深層の土壌環境とメタン生成 IV 畑地へ酸化ラジカルバブルを供給後の土壌環境変化 メタン発生抑制用酸化ラジカル水自動給水装置の断面図 磁化エジェクターの磁場と磁束 磁化エジェクターの外観 磁化エジェクターの横断面図 反芻動物のルーメンにおけるメタン生成と酸化ラジカルバブルの供給 厩舎における酸化ラジカルバブル自動供給装置 放牧牧野における酸化ラジカルバブル自動供給装置 通常の畜産廃棄物、家庭ごみ処理、産業廃棄物、ヘドロ屋内処理場における畜産廃棄物、産業廃棄物処理物のメタンガス生成放出 畜産廃棄物、家庭ごみ処理、産業廃棄物、ヘドロ屋内処理場への酸化ラジカルバブル自動供給装置設置によるメタンガス生成の抑制
I 通常の水田、湿地、沼地
II 酸化ラジカルバブル供給の水田、湿地、沼地
III 通常の畑地、牧野
IV 酸化ラジカルバブル供給の畑地、牧野、草地
A 作物(水稲、穀物、野菜、野草)
B 根の伸長する範囲
C 腐植を多く含む表土
D 腐植を多く含む上層土
E 下層土
F 主要根の広がる根圏
G 還元層でメタン発酵及び一酸化二窒素生成が起こる土層
H 水田用水確保のための大型升装置水源
I 水田灌漑配水路
J 反芻動物の第1胃(ルーメン)
K 反芻動物の第2胃
L 反芻動物の第3胃
M 反芻動物の第4胃
N 還元条件の発生
O メタンガス生成
P 反芻動物のゲップ
Q 酸化ラジカルバブル水の供給(メタンガス及び一酸化二窒素生成抑制)
R 畜産廃棄物、産業廃棄物処理物堆積
S 畜産廃棄物、産業廃棄物処理物の還元条件発生
T 畜産廃棄物、産業廃棄物処理物のメタンガス生成放出及び、一酸化二窒素生成放出U 写真 水道水(次亜塩素酸入り)3ヶ月放置後のアオコ発生の状態
V 写真 同水道水の酸化ラジカルバブル処理3ヶ月放置後のアオコ無発生の状態
1 装置吸水口
2 装置吸水パイプ
3 装置電源プラグ
4 電力供給線
5 装置作動自動センサー
6 第1ポンプ(気液混合用水流噴射ポンプ)
7 空気吸入口
8 空気流量計
9 ニードルバルブ
10 真空計
11 磁化エジェクター
12 共鳴発泡装置
13 マイクロバブル誘導パイプ
14 第2ポンプ(真空キャビテーション発生ポンプ)
15 酸化ラジカルバブル供給パイプ
16 装置設置固定台
17 酸化ラジカルバブル供給吐出口
18 磁場の分布
19 磁束
20 水・溶液の吸入口
21 水・溶液の吐出口
22 水・溶液の流路
23 ガス吸入口
24 気液混合部
25 磁場発生巻線部
26 磁化エジェクター装置連結のねじ込み部(ネジ溝)
27 酸化ラジカルバブル供給装置
28 酸化ラジカルバブル供給作動調整圧力センサー
29 給水カップ
30 飲料水供給配水パイプ
31 給水カップ自動開閉装置
32 畜産廃棄物処理、家庭生ごみ処理、産業廃棄物及びヘドロ処理等の屋内処理施設
33 酸化ラジカルバブル水送水パイプ
34 酸化ラジカルバブル水供給用のシャワー又は、噴霧又は、スプリンクラー
35 畜産廃棄物処理、家庭生ごみ処理、産業廃棄物等の切り返しトラクター

Claims (4)

  1. 空気又は、酸素ガス又は、オゾンガスを貯留水槽から第1ポンプで吸い上げ、磁化エジェクターで混合し、共鳴発泡装置と第2ポンプの真空キャビテーション装置により生成されたウルトラファインバブルを含む酸化ラジカル水は、浸透力が強く、地中深く浸透し、温暖化ガスのメタン生成を阻止し、同時に土壌還元に伴う硝酸態窒素の脱窒反応の中間生成物として発生する一酸化二窒素の生成を抑えることを特徴とし、このウルトラファインバブルを含む酸化ラジカルバブルを用いて土中で発生する温暖化ガスのメタンガス、一酸化二窒素ガスの発生抑制方法。
  2. 水源からポンプで水を吸い上げ、磁化エジェクターで、空気又は酸素ガスと、混合破砕し共鳴発泡装置と第2ポンプ真空のキャビテーション装置を通過したウルトラファインバブルを含む酸化ラジカルバブル水は、温暖化ガスのメタンガスの生成を抑制するが、反芻動物の第1胃ルーメンは還元状態にあり、メタンガスを発生し、これをゲップとして排出する特徴を有し、温暖化を促進するので、ウルトラファインバブルを含む酸化ラジカルバブルを飲用水として供給することを特徴とする、ウルトラファインバブルを含む酸化ラジカルバブルによる反芻動物からの温暖化ガスのメタンガス発生防止方法。
  3. ウルトラファインバブルを含む酸化ラジカルバブルは、空気又は、酸素ガス又は、オゾンガスを供給し、第1ポンプで吸い上げ、噴出する水と、磁化エジェクターで混合破砕して共鳴発泡装置と真空キャビテーションによって生成されるが、磁化による水の酸化ラジカル発生を強化するために、エジェクターパイプの磁束となし、エジェクター内で磁化を行うことを特徴とする磁化エジェクター装置。
  4. ウルトラファインバブルを含む酸化ラジカルバブルは、温暖化ガス、メタンガス、一酸化二窒素の発生を抑制するが、これを製造するため、水源に接続する水を取り入れるパイプ装置と、水流に強い噴射圧力を発生する第1ポンプと、水圧センサースイッチから送られる信号で作動する第1ポンプと、水圧センサースイッチから送られる信号で作動する空気又は酸素ガスを吸入する装置と、水流へ空気又は酸素ガスを混入する磁化エジェクターと、磁化エジェクターで混入した空気又は酸素ガスをマイクロバブルに発泡させる共鳴装置と、空気又は酸素ガスのマイクロバブルを真空を創出して数十倍に膨張させ、第2ポンプの羽により破砕する真空キャビテーションと、真空キャビテーションで破砕した空気又は酸素ガスのウルトラファインバブルを含む酸化ラジカルバブル水を毎分300リットル乃至数トン供給する装置及びパイプと、水田畑地へ灌漑させる灌漑装置と、反芻動物の飲用水として供給させる装置と、畜産排泄物を処理する装置と生ゴミ処理装置と産業廃棄物処理装置と連結する構造で、水田、畑地から発生する温暖化ガスのメタン、一酸化二窒素を抑制する機能、反芻動物で発生するメタンを抑制する機能、畜産排泄物処理、生ゴミ処理、産業廃棄物処理、の過程で発生するメタン、一酸化二窒素を抑制することを特徴とする、ウルトラファインバブルを含む酸化ラジカルバブル製造装置。
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