JP7421799B2 - ウエットシート包装体 - Google Patents

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Description

本発明は、ウエットティッシュ、化粧用フェイスマスク等のウエットシートを包装する包装体に関する。
従来より、ウエットティッシュや化粧用フェイスマスク等のウエットシートを包装する包装体を、軟質の外装袋と、外装袋よりも高い剛性を有する保形部材とで構成することは、例えば特許文献1に公知である。特許文献1に記載のウエットシート包装体は、上面側に形成された外取り出し口と、粘着部を介して上面側に貼着され且つ外取り出し口を開閉自在な封口シートとを備える外装袋体と、外装袋体内に収容される保形性を有する内容器とで構成される。内容器は、上端に開口部を有する周壁部と、周壁部の下端に一体に形成された底壁部と、周壁部の上端から外周側に屈曲して一体に形成された外周縁とを備える有底容器状に形成されており、その内部には、含浸液を湿潤してなるシート(ウエットシート)積層体が収容される。内容器の上端の外周縁には、開口部を密封する内側シートが固着されており、当該内側シートには、外取り出し口に対応する内取り出し口を形成するための破断部が形成されている。以上のような構成からなるウエットシート包装体は、内容器にシートの積層体と所定量の含浸液とを収納した後、外周縁に内側シートを固着して開口部を密封し、その状態で内容器を外装袋で包装することで得ることができる。
特開2017-145022号公報
上記のように特許文献1のウエットシート包装体では、内容器にシート積層体と所定量の含浸液とを収納した後、外周縁に内側シートを固着して開口部を密封している。このため特許文献1のウエットシート包装体では、含浸液の内容器への充填時に含浸液が飛び散って外周縁に付着すると、液噛みが生じて内側シートの固着不良が生じるおそれがあり、内容器の密閉が不良となりやすく、生産性が低下する不利がある。かかる含浸液の飛び散りは、例えば単位時間当たりの含浸液の充填量を抑えることで解決できるが、その場合には充填時間が長くなり、生産効率の低下を招く。シートの積層体と含浸液とが収納された比較的重量の大きな内容器を外装袋内に装填するため、作業者の作業負担が大きくなる点にも不利がある。保形部材である内容器は有底容器状に形成されているため、例えば内取り出し口の形成後に包装体が傾斜姿勢や天地反転姿勢とされて、内容器から不用意に含浸液が漏れ出たときに、この漏れ出た含浸液をシートに再含浸させることはできず、使用時におけるシートの液量(含浸液の含浸量)が不足するおそれがある点にも不利がある。さらに有底容器状の内容器を保形部材としたため、当該内容器を構成するプラスチックの使用量を減らすことが困難であり、包装体の原材料コストが高く付く点にも不利がある。
本発明の目的は、軟質の外装袋と、外装袋よりも高い剛性を有する保形部材とを備えるウエットシート包装体において、液噛みの発生を無くして生産性の向上を図るとともに、含浸液の充填速度の低下を抑えて生産効率の向上を図ることにある。本発明の目的は、ウエットシート包装体において、保形部材内から漏れ出た含浸液のシートへの再含浸を可能として、使用時におけるシートの液量が不足することを防止することにある。本発明の目的は、ウエットシート包装体において、保形部材のプラスチックの使用量を抑えて、製造コストの上昇を抑えることにある。
本発明は、ガスバリヤー性を有する軟質のシート材からなり上面に外取り出し口2を有する外装袋1と、外装袋1の外取り出し口2を開閉する蓋部3と、多数枚のシート4Aで構成されるシート積層体4と、シート積層体4に含浸される含浸液と、外装袋1よりも高い剛性を有する材料からなる保形部材6とを備え、シート積層体4、含浸液、および保形部材6を外装袋1内に収容してなるウエットシート包装体を対象とする。外装袋1は、上下面と左右面と前後面とを有する直方体状に形成されている。保形部材6は、少なくとも四角形状の下壁10Bと、下壁10Bの四周辺のうちの少なくとも二つの辺から上方に向かって伸びる側壁11・11とを含んで構成されており、これら壁10B・11・11で外装袋1を直方体に保形している。そして、保形部材6の下壁10Bに下口13Bが形成されるとともに、側壁11・11に側口14が形成されていることを特徴とする。
外装袋1の左右の一面には、シート積層体4、含浸液、および保形部材6を受け入れるとともに、これらシート積層体4、含浸液、および保形部材6の装填後に封口される装填口8が開設されている。保形部材6の下壁10Bに、シート積層体4への含浸液の吸い上げ用の下口13Bが形成されるとともに、装填口8に臨む左右の側壁11に、該装填口8からの含浸液の注液用の側口14が形成されている。
保形部材6が、上下壁10A・10Bと互いに対向する2つの側壁11・11の4面で構成されており、外取り出し口2に対応して上壁10Aに内取り出し口となる上口13Aが形成されている。
本発明のウエットシート包装体においては、保形部材6の下壁10Bに下口13Bを形成するので、従来形態のような保形部材6内への含浸液の充填作業を廃することができる。すなわち、従来形態のように、保形部材が有底容器状に形成されていると、保形部材内にシート積層体を収容したうえで含浸液を保形部材内に充填する作業や内容器の上端の外周縁に内側シートを固着する作業などが必要となるところ、本発明においては、保形部材6の下壁10Bに下口13Bを形成するので、ウエットシート包装体を得るためには、外装袋1内に装填口8から保形部材6とシート積層体4とを収容したのち、装填口8が上方に向く姿勢とされた外装袋1内に含浸液を充填することで済み、従来形態のような有底容器状の保形部材内への含浸液の充填作業や内側シートの固着作業などを廃することができ、これにより内側シートの固着作業時の液噛みの発生を無くして生産性の向上を図ることができる。また、液噛みが発生するおそれがなく、単位時間当たりの含浸液の充填量を大きくすることができるので、含浸液の充填速度の低下を抑えて生産効率の向上を図ることができる。加えて、従来形態のように、保形部材である内容器を有底容器状に形成した場合には、内容器から不用意に漏れ出た含浸液をシートに再含浸させることは不可能であるところ、本発明のように保形部材6の下壁10Bに下口13Bが形成されていると、運搬時や使用時において保形部材6の外部に漏れ出て外装袋1内に存する含浸液を、下口13Bを介して毛細管現象によりシート積層体4に効率的に吸い上げさせて、再含浸させることができる。したがって、本発明によれば、保形部材6から含浸液が漏れ出ることで、シートの液量(含浸液の含浸量)が不足してシートが乾燥状態に陥る問題を解消して、より多くの含浸液を含むシート4Aを安定的に提供することができる。さらに、保形部材6を有底容器状とする場合に比べて、下壁10Bに下口13Bを形成した分だけ、保形部材6のプラスチックの使用量を抑えることができるので、ウエットシート包装体の製造コストの上昇を抑えることができる。
側壁11・11に側口14が形成されていると、運搬時や使用時において保形部材6の外部に漏れ出て外装袋1内に存する含浸液を、下壁10Bに形成された下口13Bだけでなく、側口14をも介して毛細管現象によりシート積層体4に効率的に吸い上げさせて、再含浸させることができる。また、含浸液をより確実にシート積層体4に再含浸させることもできる。したがって、より多くの含浸液を含むシート4Aを、より安定的に供給することが可能となる。
本発明に係るウエットシート包装体は、外取り出し口2が上方に向く姿勢で運搬時や使用に供される。このため、保形部材6の下壁10Bに下口13Bが形成されていると、運搬時や使用時において保形部材6の外部に漏れ出て外装袋1内に存する含浸液を、下口13Bを介して毛細管現象によりシート積層体4に効率的に吸い上げさせることができる。装填口8に臨む左右の側壁11に、該装填口8からの含浸液の注液用の側口14が形成されていると、左右の側壁11により含浸液の跳ね返りを効果的に防ぐことができるので、含浸液の装填時に外装袋1の装填口8から含浸液が漏出することを防ぐことができる。
保形部材6が、上下壁10A・10Bと互いに対向する2つの側壁11・11の4面で構成されていると、剛性に優れた保形部材6を得ることができる。このように上壁10Aを含めるものとした場合には、当該上壁10Aには外取り出し口2に対応する内取り出し口となる上口13Aを形成することが必要となる。
本発明の第1実施形態に係るウエットシート包装体の保形部材を示す斜視図である。 ウエットシート包装体の縦断正面図である。 ウエットシート包装体の製造方法を示す説明図である。 含浸液の注液工程における、ノズル位置を説明するための図である。 装填口の開口寸法と保形部材の外形寸法との関係を説明するための図である。 保形部材の六面図である。 本発明の第2実施形態に係るウエットシート包装体の斜視図である。 本発明の第3実施形態に係るウエットシート包装体の保形部材を示す斜視図である。 参考例に係るウエットシート包装体の保形部材を示す斜視図である。
(第1実施形態)
図1乃至図5に、本発明に係るウエットシート包装体を化粧用フェイスマスクの包装体に適用した第1実施形態を示す。本実施形態における前後、左右、上下は、図1、図2、および図5に示す交差矢印と、矢印の近傍の前後、左右、上下の表記に従う。図2に示すようにウエットシート包装体(以下、単に「包装体」と示す。)は、ガスバリヤー性を有する軟質のシート材からなる外装袋1と、外装袋1の上面に設けられた外取り出し口2を開閉する蓋部3と、多数枚のフェイスマスク(シート)4Aで構成されるシート積層体4と、シート積層体4に含浸される含浸液と、外装袋1よりも高い剛性を有する材料からなる保形部材6とを備え、これらシート積層体4、含浸液、および保形部材6を外装袋1内に収容してなる。
外装袋1は、一枚のシート材にピロー包装(折曲処理と接合処理)を施してなるものであり、上下面と左右面と前後面とを備える直方体状に形成されている。シート材の具体例としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)、CPP(無延伸ポリプロピレン)、LLDPE(リニヤー低密度ポリエチレン)などをベースとする多層の合成樹脂フィルムの内面にアルミニウム薄膜を形成したものを挙げることができる。図5に示すように、外装袋1の左右の一方(図5では左方)には、シート積層体4、含浸液、および保形部材6を受け入れるとともに、保形部材6等の装填後に封口される装填口8が開設されている。
外装袋1の上面には、内容物であるフェイスマスク4A(図3参照)を取り出すための円状の外取り出し口2が開設されており、外装袋1の上面には、この外取り出し口2を閉塞するための蓋部3であるシール部材が貼着されている。蓋部3の下面には粘着剤が塗布されており、図2において仮想線で示すように、粘着剤の粘着力に抗して外装袋1の上面から引き剥がして蓋部3を引き上げる開姿勢とすることで、外取り出し口2を開放してフェイスマスク4Aを取り出すことができる。また粘着剤の粘着力により蓋部3を外装袋1の上面に貼り付ける閉姿勢とすることで外取り出し口2を再び閉塞することができる。図3において符号2Aは、外取り出し口2を形成するための易破断部となる切り取り線を示しており、蓋部3を初めて開姿勢としたとき、当該切り取り線2Aに囲まれた外装袋1の上面の一部が真円状に蓋部3に引き剥がされることで外取り出し口2が形成されるようになっている。蓋部3の素材としては、先の外装袋1と同様の素材を用いることができる。尚、蓋部3の端部には、引き剥がしを容易にするために粘着剤を塗布しない部位(ピールタブ)が設けられている。
図3に示すように、シート積層体4は、30~50枚のフェイスマスク(シート)4Aを積層してなるものである。一枚のフェイスマスク4Aは、不織布その他のシート材を略円形状に裁断して構成されており、目、口に対応した開口部や、鼻に対応した切込部等が形成されている。このフェイスマスク4Aには、パック用の化粧液である含浸液が含浸される。フェイスマスク4Aは折畳まれた状態で積層されている。保形部材6内におけるシート積層体4の積層方向は上下方向とされており、ブロック状のシート積層体4の前後および左右面には、フェイスマスク4Aの積層面が現出している。
保形部材6は保形性を有する樹脂成形品であり、図1および図5に示すように、長方形状の上下壁10(10A・10B)と、これら上下壁10A・10Bを繋ぐ長方形状の左右の側壁11(11A・11B)とを有し、前後壁を具備しない略直方体状に形成されている。これら上下壁10A・10Bと左右の側壁11A・11Bで仕切られる保形部材6の内部には、シート積層体4が収容される空隙12が形成されている。
図1および図5に示すように、上下壁10のそれぞれの盤面中央には、開口13が形成されている。上壁10Aに形成された上口13A(開口13)は、外取り出し口2を介してフェイスマスク4Aを取り出すことを目的とする。下壁10Bに設けられた下口13B(開口13)は、運搬時や使用時において保形部材6の外部に漏れ出て外装袋1内に存する含浸液を、毛細管現象によりシート積層体4に効率的に吸い上げさせることを目的とする。上下壁10(10A・10B)における開口13(13A・13B)の開口位置および開口寸法は、同一位置および同一寸法に設定されている。
図1および図5に示すように、左右の側壁11(11A・11B)のそれぞれの盤面中央には、側口14(14A・14B)が形成されている。各側口14は、計4つの真円状の開孔15で構成されており、左右の側壁11(11A・11B)における開孔15の開口位置および開口寸法は、同一位置および同一寸法に設定されている。開孔15の形成位置は、含浸液の注液用のノズル20の注液位置(図3、4)に対応しており、含浸液の注液工程において、ノズル20はこれら開孔15を介して保形部材6内に進入する下方側の注液位置(図4参照)と、保形部材6の上方に位置する待機位置(図3参照)との間で上下動可能となっている。
外装袋1の装填口8と保形部材6との間には、外装袋1に対する保形部材6の装填ミスが生じることを防ぐための対策が講じられている。当該対策は、装填口8の開口寸法と保形部材6の外形寸法で設定されており、装填口8に対する保形部材6の装填方向が一義的に決定されることを目的とする。具体的には、外装袋1の装填口8の前後辺の開口幅をW1、上下辺の幅をW2とし、保形部材6の前後辺の長さ寸法をD1、上下辺の長さ寸法をD2、左右方向の長さ寸法をD3としたとき、これらが(1)D1<W1<D3、(2)D2<W2<D3、(3)D1<W2の計3つの不等式を同時に満たすように設定されている。以上のような不等式を満たすような寸法設定を採ること、加えて、上述のように上下壁10(10A・10B)における開口13(13A・13B)の開口位置と開口寸法とを一致させるとともに、左右の側壁11(11A・11B)における側口14(14A・14B)を構成する開孔15の開口位置と開口寸法と一致させたことにより、保形部材6の上下方向と左右方向とは可逆となることを認めながらも、常に適正姿勢に保形部材6を外装袋1内に装填することが可能となる。
次に図3を使って、ウエットシート包装体の製造方法を説明する。まず、シート材にピロー包装を施して、上下面と前後面と左右の一方の側面とで区画され、左右の他方の側面に装填口8となる開口を有する容器袋25を形成する。一方で、保形部材6の空隙12の内部には、シート積層体4を収容させておく。次に、装填口8を介して容器袋25内に保形部材6とシート積層体4とを装填したうえで、容器袋25を装填口8が上方に向く装填姿勢とし、この装填姿勢から装填口8内にノズル20を進入させて、該ノズル20から所定量の含浸液を注液して、含浸液をシート積層体4を構成する各フェイスマスク4Aに含浸させる。最後に、装填口8を区画するシート材に対して折曲処理と接合処理とを施して、装填口8を封止して外装袋1を形成する。
以上のように、本実施形態においては、保形部材6の下壁10Bに下口13Bを形成するとともに、左右の側壁11(11A・11B)に側口14(14A・14B)を形成したので、従来形態のような保形部材6内への含浸液の充填作業を廃することができる。すなわち、従来形態のように、保形部材が有底容器状に形成されていると、保形部材内にシート積層体を収容したうえで含浸液を保形部材内に充填する作業や内容器の上端の外周縁に内側シートを固着する作業などが必要となるところ、本実施形態においては、保形部材6の下壁10Bに下口13Bを形成するとともに、左右の側壁11(11A・11B)に側口14(14A・14B)を形成したので、ウエットシート包装体を得るためには、外装袋1内に装填口8から保形部材6とシート積層体4とを収容したのち、装填口8が上方に向く姿勢とされた外装袋1内に含浸液を充填することで済み、従来形態のような有底容器状の保形部材内への含浸液への充填作業や内側シートの固着作業などを廃することができ、これにより内側シートの固着作業時の液噛みの発生を無くして生産性の向上を図ることができる。また、液噛みが発生するおそれがなく、単位時間当たりの含浸液の充填量を大きくすることができるので、含浸液の充填速度の低下を抑えて、ウエットシート包装体の生産効率の向上を図ることができる。このとき、外装袋1の装填口8に臨む保形部材6の側面に壁が存在しない場合には、含浸液の跳ね返りが生じるおそれがあるが、本実施形態のように外装袋1の装填口8に臨む保形部材6の左右の側壁11(11A・11B)に側口14(14A・14B)が形成されていると、当該側口14(14A・14B)を介して含浸液を装填することで、左右の側壁11(11A・11B)で含浸液の跳ね返りを効果的に防いで、外装袋1の装填口8から含浸液が漏出することを防ぐことができる。シート積層体4の積層面である左右面に向かってノズル20から含浸液を注液するので、ノズル20から吐出された含浸液を重なり合ったフェイスマスク4A・4Aどうしの隙間に侵入させることができ、したがって、シート積層体4の上端面や下端面に向かって含浸液を吐出する構成に比べて、含浸液の跳ね返りをより効果的に防いで、この点でも外装袋1の装填口8から含浸液が漏出することを防ぐことができる。さらに、保形部材6を有底容器状とする場合に比べて、下壁10Bに下口13Bを形成するとともに、左右の側壁11(11A・11B)に側口14(14A・14B)を形成した分だけ、保形部材6のプラスチックの使用量を抑えることができるので、ウエットシート包装体の製造コストの上昇を抑えることができる。
保形部材6の下壁10Bに下口13Bを形成するとともに、左右の側壁11(11A・11B)に側口14(14A・14B)を形成したので、運搬時や使用時において保形部材6の外部に漏れ出て外装袋1内に存する含浸液を、各口13B・14A・14Bを介して毛細管現象によりシート積層体4に効率的に吸い上げさせることができる。したがって、保形部材6から含浸液が漏れ出ることで、シートの液量(含浸液の含浸量)が不足し、或いはシートが乾燥状態に陥る問題を解消して、より多くの含浸液を含むシート4Aを安定的に提供することができる。装填口8に臨む左右の側壁11(11A・11B)に、該装填口8からの含浸液の注液用の側口14(14A・14B)を形成したので、左右の側壁11(11A・11B)により含浸液の跳ね返りを効果的に防ぐことができ、含浸液の装填時に外装袋1の装填口8から含浸液が漏出することを防ぐことができる。
保形部材6を、上下壁10A・10Bと左右の側壁11A・11Bの4面で構成したので、剛性に優れた保形部材6を得ることができる。
外装袋1の装填口8の前後辺の開口幅をW1、上下辺の幅をW2とし、保形部材6の前後辺の長さ寸法をD1、上下辺の長さ寸法をD2、左右方向の長さ寸法をD3としたとき、これらが(1)D1<W1<D3、(2)D2<W2<D3、(3)D1<W2の計3つの不等式を同時に満たすように設定したので、保形部材6の左右辺が前後方向に向く誤った姿勢で外装袋1内に装填されるような装填ミスが発生することを確実に防ぐことができる。したがって、常に左右の側壁11A・11Bのいずれか一方が装填口8に臨む適正姿勢に保形部材を装填することができる。そのうえで、保形部材6の上下壁10(10A・10B)における開口13(13A・13B)の開口位置と開口寸法とを一致させるともに、左右の側壁11(11A・11B)における側口14(14A・14B)を構成する開孔15の開口位置と開口寸法とを一致させたので、保形部材6の上下方向と左右方向とは可逆となることを認めながらも、常に適正姿勢に保形部材6を外装袋1内に装填することが可能となり、したがって、保形部材6の左右方向の姿勢を気にすることなく、外装袋1内に保形部材6を装填すればよく、装填作業の作業効率の向上を図ることができる。
ノズル20が側口14を介して保形部材6内に進入する状態で含浸液の注液が行われるように構成したので、左右の側壁11の上方から注液を行う構成に比べて、よりシート積層体4に近い低位置から注液を行うことが可能となる。したがって、含浸液の跳ね返りをより抑えることができ、容器袋25の装填口8から含浸液が漏出することを確実に防ぐことができる。
(第2実施形態)
図7に、本発明にウエットシート包装体の第2実施形態を示す。この第2実施形態では、保形部材6が長方形状の上下壁10(10A・10B)と、これら上下壁10A・10Bを繋ぐ長方形状の前後の側壁(11C・11D)とを有し、左右壁を有しない略直方体状に形成されている点、前後の側壁11(11C・11D)のそれぞれの盤面中央に、側口(14C・14D)が形成されている点が、先の第1実施形態と相違する。すなわち、本第2実施形態の保形部材6では、外装袋1の装填口8に臨む左右方向には、側壁(左右壁)が存在しない。本実施形態の保形部材6の左右辺の長さ寸法D3は、先の第1実施形態の保形部材6の前後辺の長さ寸法D1と同寸法に設定され、本実施形態の保形部材6の前後辺の長さ寸法D1は、先の第1実施形態の保形部材6の左右辺の長さ寸法D3と同寸法に設定されている。それ以外の点は、先の第1実施形態と同様であるので、同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
(第3実施形態)
図8に、本発明に係るウエットシート包装体の第3実施形態を示す。この第3実施形態では、保形部材6が、四角形状の下壁10Bと、下壁10Bの四周縁から上方に伸びる左右の側壁11(11A・11B)と、前後の壁11(11C・11D)とを有し、上方に開口を有する略直方体状に形成されている点が、先の第1実施形態と相違する。また、壁(10B・11A・11B・11C・11D)のそれぞれに、開口(13B・14(14A・14B・14C・14D))が形成されている点が先の第1実施形態と相違する。
参考例
図9に参考例を示す。この参考例では、保形部材6が、四角形状の下壁10Bと、下壁10Bの対向する二つの周辺から上方に伸びる側壁11・11とを有し、これら下壁10Bと側壁11・11からなるコ字状に形成されている点、および側壁11・11には、側口が形成されていない点が、先の第1実施形態と相違する。なお、側壁11・11は、左右壁11A・11Bに限られず、前後壁11C・11Dであってもよい。
シート積層体4を構成するシートは、フェイスマスク4Aに限らず、手指の清浄用のウエットシートであってもよい。保形部材6を構成する各壁における開口の数、開口の形状、開口の大きさ、開口の位置などは、上記実施形態に挙げたものに限られない。保形部材6は、下壁と前後壁とを備えるコ字状であってもよい。上記実施形態においては、装填口8を介して容器袋25内に保形部材6とシート積層体4とを装填したうえで、容器袋25を装填口8が上方に向く装填姿勢としていたが、本発明はこれに限られず、容器袋25を装填口8が上方に向く装填姿勢としてから、容器袋25内に保形部材6とシート積層体4とを装填するようにしてもよい。
1 外装袋
2 外取り出し口
3 蓋部
4 シート積層体
4A シート(フェイスマスク)
6 保形部材
8 装填口
10 上下壁
10A 上壁
10B 下壁
11 側壁
11A 左壁
11B 右壁
11C 前壁
11D 後壁
13 開口
13A 上口
13B 下口
14 側口
14A 左壁の側口
14B 右壁の側口
14C 前壁の側口
14D 後壁の側口
15 開孔
20 ノズル
25 容器袋

Claims (3)

  1. ガスバリヤー性を有する軟質のシート材からなり上面に外取り出し口(2)を有する外装袋(1)と、外装袋(1)の外取り出し口(2)を開閉する蓋部(3)と、多数枚のシート(4A)で構成されるシート積層体(4)と、シート積層体(4)に含浸される含浸液と、外装袋(1)よりも高い剛性を有する材料からなる保形部材(6)とを備え、シート積層体(4)、含浸液、および保形部材(6)を外装袋(1)内に収容してなるウエットシート包装体において、
    外装袋(1)は、上下面と左右面と前後面とを有する直方体状に形成されており、
    保形部材(6)は、少なくとも四角形状の下壁(10B)と、下壁(10B)の四周辺のうちの少なくとも二つの辺から上方に向かって伸びる側壁(11・11)とを含んで構成されており、これら壁(10B・11・11)で外装袋(1)を直方体に保形しており、
    保形部材(6)の下壁(10B)に下口(13B)が形成されるとともに、側壁(11・11)に側口(14)が形成されていることを特徴とするウエットシート包装体。
  2. 外装袋(1)の左右の一面には、シート積層体(4)、含浸液、および保形部材(6)を受け入れるとともに、これらシート積層体(4)、含浸液、および保形部材(6)の装填後に封口される装填口(8)が開設されており、
    保形部材(6)の下壁(10B)に、シート積層体(4)への含浸液の吸い上げ用の下口(13B)が形成されるとともに、装填口(8)に臨む左右の側壁(11)に、該装填口(8)からの含浸液の注液用の側口(14)が形成されている、請求項1記載のウエットシート包装体。
  3. 保形部材(6)が、上下壁(10A・10B)と、互いに対向する2つの側壁(11・11)の4面で構成されており、
    外取り出し口(2)に対応して上壁(10A)に内取り出し口となる上口(13A)が形成されている、請求項1又は2記載のウエットシート包装体。
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