JP7421541B2 - フィルタおよびマルチフィルタ - Google Patents

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Description

本開示は、弾性波を利用するフィルタ、当該フィルタを含むマルチフィルタに関する。
圧電体上のIDT(interdigital transducer)電極に電圧を印加して、圧電体を伝搬する弾性波を生じさせる弾性波装置が知られている。このようなIDT電極を用いたフィルタとして、例えば、ラダー型フィルタと多重モード型フィルタとが知られている。
特許文献1には受信フィルタとしてラダー型フィルタ部と多重モード型フィルタ部とを組み合わせた例が開示されている。これらラダー型フィルタ部と多重モード型フィルタ部とは同一基板内に形成されている。
特許第5765502号
本開示の一態様に係るフィルタは、第1圧電基板上に形成されたラダー型フィルタ部と、これに接続され、前記第1圧電基板とは異なる第2圧電基板上に形成された多重モード型フィルタ部と、を備え、前記ラダー型フィルタ部と前記多重モード型フィルタ部とで1つの通過帯域を構成するものである。
本開示の一態様に係るマルチフィルタは、上述のフィルタが用いられる第1フィルタと,第2フィルタと、第3フィルタとを備え、前記第1フィルタの通過帯域の中心周波数は前記第2フィルタおよび前記第3フィルタの中心周波数の間の値をとり、前記第1基板または前記第2基板が前記第2フィルタまたは前記第3フィルタで共用されるものである。
実施形態に係るフィルタの概略構成を示す図である。 図2(a)~図2(d)は電極厚みと電気特性との相関を示す線図である。 実施形態に係るマルチフィルタの概略構成を示すブロック図である。 図3に示すマルチフィルタの上面図である。 図1に示すフィルタの変形例を示す要部断面図である。
以下、図面を参照しつつ本開示に係る技術の具体的な実施形態を説明することにより、本開示に係る技術を明らかにする。
[フィルタ1]
図1にフィルタ1の模式図を示す。フィルタ1は、端子11と端子12との間にラダー型フィルタ部3と多重モード型フィルタ部5とを含んでいる。この例では、ラダー型フィルタ部3と多重モード型フィルタ部5とが直列に接続されており、1つの通過帯域を形成している。
ラダー型フィルタ部3は、直列接続された直列共振子S1~S3と、これら直列共振子S1~S3と基準電位との間に並列に接続される並列共振子P1~P2とを備える。なお、ラダー型フィルタ部3は、直列共振子Sと並列共振子Pとがラダー型に接続されていればよく、各共振子の数、大きさ等は所望の特性に応じて適宜自由に選択することができる。
多重モード型フィルタ部5は、この例ではDMS(Double Mode SAW)型フィルタ51を備える。この例ではDMS型フィルタ51は不平衡型のフィルタとしたが、平衡-不平衡変換機能を有するフィルタとしてもよい。また、DMS型フィルタ51を複数備えるものとしてもいいし、DMS型フィルタ51の前段、または後段に共振子53を接続したり、インダクタンス等を接続したりしてもよい。
いずれのフィルタ部も圧電基板上のIDT(interdigital transducer)電極に電圧を印加して、圧電体を伝搬する弾性波を生じさせることでフィルタ特性を形成している。IDT電極は、導体層(金属層)をパターニングして形成されており、例えばAlやAl合金で構成される。また、IDT電極は、複数の異なる導体層を積層した積層体で構成されてもよい。
このようなIDT電極は、1対の櫛歯電極を有している。1対の櫛歯電極は、それぞれ複数の電極指(櫛の歯に相当する)を有しており、互いに噛み合うように配置される。この電極指のピッチpの2倍を波長λとする弾性波の定在波が形成され、この定在波の周波数が共振周波数となる。ラダー型フィルタ部3は共振周波数と反共振周波数とにより通過帯域が形成され、多重モード型フィルタ部5は共振周波数により通過帯域が形成される。
このように、フィルタ1がラダー型フィルタ部3と多重モード型フィルタ部5とを備えることで、両フィルタのもつ長所を併せ持つフィルタとすることができる。すなわち、フィルタ1を広帯域でかつ減衰特性の優れたものとすることができる。
このようなフィルタ1の特性をさらに向上させるために、本開示のフィルタ1は、ラダー型フィルタ部3と多重モード型フィルタ部5とを別々の圧電基板に形成している。具体的には、ラダー型フィルタ部3は第1圧電基板35に形成されており、多重モード型フィルタ部5は第2圧電基板55に形成されている。図1中において、同一の圧電基板上に形成される部分を破線で囲っている。なお、第1圧電基板35と第2圧電基板55とは、別体であればよいが、それに加え、材料、カット角、膜厚のいずれかが異なっていてもよい。
図2に、タンタル酸リチウム基板(以下、LT基板という)を用いたときの、共振子の電極厚みとロスとの関係を示す。図2(a),図2(b)は、圧電基板としてカット角42°のLT基板を用い、図2(c),図2(d)は、圧電基板としてカット角46°のLT基板を用いた場合のシミュレーション結果である。図2(a),図2(c)は、共振周波数および反共振周波数におけるロスと電極厚みとの相関を示すものである。図2(b),図2(d)は、共振周波数と反共振周波数とのロスの平均値と電極厚みとの相関を示す図である。いずれの図も横軸は電極厚み(単位:λ)、縦軸はロス(単位:dB)である。
図2からも明らかなように、ロスが最小になる電極厚みは共振周波数と反共振周波数とでも異なり、かつ、カット角が異なる場合にも変化する。ここで、ラダー型フィルタ部3は、通過帯域を構成する共振周波数および反共振周波数の双方においてロスが低くなるように、共振周波数と反共振周波数のロスの平均値が最小となる電極厚みを選択する。一方、多重モード型フィルタ部5は、通過帯域を構成する共振周波数においてロスが低くなるように電極厚みを選択する。このため、両フィルタ部のそれぞれの特性を高めるためには、両フィルタ部間で電極の最適厚みが異なるが、これを1つの基板内で実現するには複数の電極膜厚を同一基板内に形成する必要が生じることにより生産性が低下する虞があった。これに対して、本開示によれば、各フィルタ部3,5を別の基板に構成することで、製造工程を煩雑にすることなく両フィルタ部3,5間で電極厚みを異ならせることができるので生産性の高いフィルタ1を提供することができる。
また、電極厚みが厚い程、配線の抵抗値は下がるため、最適厚みによる共振特性のロス低減を下回らない範囲で電極厚みを厚くすることで、挿入損失を改善することができる。この傾向は、圧電基板のカット角が異なる場合においても同様である。このため、ラダー型フィルタ部3は、電極厚みを厚くするために、ラダー型フィルタ部3を配置する圧電基板(第1圧電基板35)のカット角を大きくしてもよい。その場合には、第1圧電基板35のカット角を第2圧電基板55のカット角に比べて大きくしてもよい。例えば、第1圧電基板35として46°~50°Y-XカットのLT基板を用い、第2圧電基板55として41°~43°Y-XカットのLT基板を用いてもよい。
なお、ラダー型フィルタにおいては、反共振周波数よりも高周波側に位置するストップバンドが通過帯域内もしくは通過帯域近傍に位置すると、挿入損失や急峻性が低下する。ここで、電極膜厚を厚くし、IDT電極の電極指ピッチを変更すると、ストップバンドを高周波側に移動させることができる。この点からもラダー型フィルタ部3で用いる第1圧電基板35のカット角を第2圧電基板55に比べて大きくして、電極膜厚を厚くしてもよい。この手法を用いて、ラダー型フィルタの挿入損失や急峻性の低下を低減することができる。なお、このような傾向は、圧電基板のカット角が異なる場合においても同様の傾向が確認できる。
このように、ラダー型フィルタ部3は、電極厚みを厚くして電気特性を調整可能なようにしてもよい。このため、電極厚みを厚くするために、ラダー型フィルタ部3を配置する圧電基板(第1圧電基板35)のカット角を大きくしてもよい。その場合には、第1圧電基板35のカット角を第2圧電基板55のカット角に比べて大きくしてもよい。例えば、第1圧電基板35として46°~50°Y-XカットのLT基板を用い、第2圧電基板55として41°~43°Y-XカットのLT基板を用いてもよい。
このように、ラダー型フィルタ部3と多重モード型フィルタ部5とを別々の圧電基板に形成することで、個々のフィルタ部3,5の特性を高めることができ、その結果、電気特性に優れたフィルタ1を提供することができる。
なお、ラダー型フィルタ部3と多重モード型フィルタ部5とは、これらが形成された第1圧電基板35と第2圧電基板55とが実装される実装基板に設けられた配線により電気的に接続してもよい。
[マルチフィルタ100]
図3は、本開示のマルチフィルタ100の一例を示す回路図であり、図4は、図3に示すマルチフィルタ1の概略的上面図である。
マルチフィルタ100は、アンテナ端子120と入出力端子130A~130Dと、互いに通過帯域の異なる第1フィルタF1~第4フィルタF4とを備える。アンテナ端子120と各入出力端子130との4つの経路のそれぞれにおいて、経路の間に第1フィルタF1~第4フィルタF4のいずれかが接続されている。言い換えると、マルチフィルタ100は、第1フィルタF1~第4フィルタF4がアンテナ端子120に共通に並列接続された、いわゆるマルチプレクサである。
第1フィルタF1~第4フィルタF4の通過帯域の中心周波数をそれぞれf1,f2,f3,f4とすると、f1はこれらの中の最大値および最小値以外の値をとる。この例では、f2<f1<f4<f3の関係を満たしている。
第1フィルタF1~第4フィルタF4のフィルタの種類は特に限定されないが、弾性波を用いた帯域フィルタでもよい。この例では、第1フィルタF1と第2フィルタF2とで1つのバンド帯の受信フィルタと送信フィルタとを構成し、第3フィルタF3と第4フィルタF4とで他のバンド帯の受信フィルタと送信フィルタとを構成している。
そして、第1フィルタF1として、図1に示すフィルタ1を用いている。具体的には、フィルタ1の第1端子11をアンテナ端子120に電気的に接続し、第2端子12を入出力端子130Aに電気的に接続している。
第2フィルタF2,第4フィルタF4は、ラダー型フィルタで構成される送信フィルタである。第3フィルタF3は、ラダー型フィルタと縦結合型フィルタ(DMS)とを合わせて構成される受信フィルタである。なお、この例では、第3フィルタF3は第1フィルタF1と同様の構成としたが、ラダー型フィルタのみで構成してもよいし、DMSフィルタのみまたはDMSフィルタと共振子とのみで構成されラダー型フィルタを備えない構成としてもよい。
このような第1フィルタF1~第4フィルタF4において、第1フィルタF1は2つの基板に分割して構成されており、かつ、これら分割された基板を他のフィルタF2~F4のいずれかと共用している。具体的には、図4に示すように、第1フィルタF1のラダー型フィルタ部3は、第2フィルタF2と同一基板に一体的に構成されている。すなわち、第1圧電基板35上には、ラダー型フィルタ部3と第2フィルタF2を構成する共振子群が形成されている。第1圧電基板35は46°Y-XカットのLT基板であり、ラダー型フィルタ部3と第2フィルタF2を構成する共振子群との導体層の厚みは、1960Åである。
同様に、第1フィルタF1の多重モード型フィルタ部5は、第3フィルタF3と同一基板に一体的に構成されている。すなわち、第2圧電基板55上には、多重モード型フィルタ部5と第3フィルタF3を構成する共振子群が形成されている。第2圧電基板55は42°Y-XカットのLT基板であり、多重モード型フィルタ部5と第3フィルタF3を構成する共振子群との導体層の厚みは、1400Åである。
なお、第4フィルタF4は、第1圧電基板35,第2圧電基板55とは別の圧電基板140に形成されている。圧電基板140は、第2圧電基板55と同様に46°Y-XカットのLT基板を用いている。そして、第4フィルタF4を構成する共振子群の導体層の厚みは1500Åとした。
これら第1圧電基板35,第2圧電基板55,圧電基板140を、実装基板150に実装し、実装基板150上もしくは、その内部に形成された配線により互いのフィルタを電気的に接続し、マルチフィルタ100を提供することができる。なお、第1圧電基板35,第2圧電基板55,圧電基板140は、そのフィルタ用電極が形成された面が実装基板150と向かい合うように形成されている。なお、図中の点線で囲まれた領域は、各圧電基板において各フィルタに対応する電極が形成された領域を示すものである。
このような構成により、4つのフィルタを3つのチップ(3つの圧電基板)で実現できるので、マルチフィルタ100を小型化することができる。また、1つのフィルタを2つの基板に分割すると、個々の基板の大きさが小さくなり取扱いが困難となるが、上述の通り、他のフィルタと基板を共用することで個々のチップサイズを確保することができ、取扱いが容易で生産性の高いマルチフィルタ100を提供することができる。
さらに、この例では、第1~第4フィルタF1~F4において、ラダー型フィルタを同一の基板にまとめ、DMS型フィルタを同一の基板にまとめている。このことから、各フィルタに最適の電極層厚み、圧電基板を選択することができる。これにより、個々のフィルタの電気特性を高めることができる。
なお、この例では、ラダー型フィルタ部3の第1圧電基板35上に第2フィルタF2の共振子群を形成したが、第4フィルタF4の共振子群を形成してもよい。さらに、第1圧電基板35上に第2フィルタF2の共振子群および第4フィルタF4の共振子群を形成してもよい。
また、この例では、第1圧電基板35にラダー型フィルタ同士、第2圧電基板55にDMSフィルタ同士を纏めて配置している。これにより、それぞれのフィルタ種類に最適な電極厚み,基板を選択できる。この例では、第3フィルタF3もラダー型フィルタとDMS型フィルタとを組み合わせて1つの通過帯域を構成しているフィルタであるため、第3フィルタF3のDMS型フィルタ部分のみを第2圧電基板55に位置させ、ラダー型フィルタ部分は第1圧電基板35,圧電基板140に位置させるようにしてもよい。
[変形例]
上述の例では、第1圧電基板35,第2圧電基板55は共に、単体の基板を用いた場合について説明したが、第1圧電基板35,第2圧電基板55の厚みを薄くして、別途支持基板を貼り合せた構成としてもよい。図5に、フィルタ1Aの要部拡大断面図を示す。
図5において、第1圧電基板35は、その厚みが薄く、ラダー型フィルタ部3が配置された側と反対側の面に、直接または間接的に支持基板37が配置されている。支持基板37は、第1圧電基板35を支持できる強度を備えれば特に限定されないが、例えば、第1圧電基板35に比べ線膨張係数の小さい材料を用いるときには、温度変化による第1圧電基板35の変形を抑制し、温度補償効果を高めることができる。この場合には、第1圧電基板35の厚みは、前述のλを基準として20λ以下としてもよい。
また、第1圧電基板35の厚みが1λ未満の場合には、基板厚み方向における弾性波の漏洩を抑制し、第1圧電基板35内に弾性波を閉じ込めることができるので、結果として、低損失のフィルタを提供することができる。この場合には、第1圧電基板35と支持基板37との間に、低音速膜と高音速膜とを交互に積層させてなる音響多層膜を介在させてもよいし、例えば酸化ケイ素等の絶縁性材料からなる接合層等を介在させてもよい。さらに、ラダー型フィルタ部3において、バルク波スプリアスの影響を抑制するために、支持基板37として、第1圧電基板35に比べ音速の速い材料を用いてもよい。このような支持基板37の材料として、例えば、AlN,窒化ケイ素,サファイア基板,Si基板がある。
一方で、第2圧電基板55は、通常のLT基板であり、その下面に支持基板等を介在させていない。
このように、フィルタ1Aによれば、第1圧電基板35と第2圧電基板55とで厚みを異ならせている。そして、第1圧電基板35と第2圧電基板55とが、IDT電極が形成された側の面を下にして実装用の基板70に実装されている。そして、基板70の内部に位置する配線パターン71によりラダー型フィルタ部3と多重モード型フィルタ部5とが電気的に接続されている。これにより、フィルタ部3,5がフィルタ1Aとして機能することができる。なお、配線パターン71は、平面透視でみたときに、ラダー型フィルタ部3と多重モード型フィルタ部5とを基板70内で直線で結ぶ線分よりも長い経路を確保することでインダクタとしても機能させることもできる。この場合にはフィルタ1Aの通過帯域を拡張することもできる。さらに、配線パターン71は基板70の上面(実装面)に位置してもよい。また、この例では、第1圧電基板35と第2圧電基板55とは、実装用の基板70に実装用のバンプ72を介して実装されているが、この限りではない。
フィルタ1Aによれば、アンテナ端子120が接続される側のフィルタ部(すなわち、ラダー型フィルタ部3)において、ロスを抑制した電気特性を得ることができる。ここで、図3に示すようにアンテナ端子120に複数のフィルタが共通に接続されている場合に、アンテナ端子120に最も近い位置にある共振子の特性が、他のフィルタの挿入損失に関係する。このため、アンテナ端子120に近い共振子を含むラダー型フィルタ部3を、厚みの薄い第1圧電基板35およびそれを支持する支持基板37を含む複合基板に形成することで、温度特性に優れたり、挿入損失を低減したりすることのできるマルチフィルタを提供できる。
以上より、図3に示すマルチフィルタ100において、薄層化した第1圧電基板35を含む複合基板には、隣接する通過帯域との間隔が小さいフィルタの共振子群を形成してもよい。その場合には、当該フィルタの周波数変動を抑制することができ、信頼性の高いマルチフィルタとすることができる。
なお、上述の例では、第1圧電基板35のみ薄層化した場合を例に説明したが、第2圧電基板55も薄層化してもよい。
[変形例]
第1圧電基板35と第2圧電基板55とは、材料が違っていてもよい。例えば、一方をLT基板とし他方をニオブ酸リチウム(LN)基板としてもよい。
また、ラダー型フィルタ部3がアンテナ端子120直下に位置する場合には、第1圧電基板35を構成する圧電結晶のカット角を第2圧電基板55に比べて大きくしてもよい。この場合には、ラダー型フィルタ部3の電極厚みを厚くすることができるので、耐電力性を高めることができる。
さらに、上述の例では、第1圧電基板35のみ薄層化した場合を例に説明したが、第2圧電基板55や圧電基板140も薄層化してもよい。
1…フィルタ,3…ラダー型フィルタ部,5…多重モード型フィルタ部,35…第1圧電基板,55…第2圧電基板

Claims (7)

  1. 第1圧電基板上に形成されたラダー型フィルタ部と、これに接続され、前記第1圧電基板とは異なる第2圧電基板上に形成された多重モード型フィルタ部と、を備え、前記ラダー型フィルタ部と前記多重モード型フィルタ部とで1つの通過帯域を構成し、
    前記第1圧電基板は、46°~50°YカットX伝搬のタンタル酸リチウム基板であり、
    前記第2圧電基板は、41°~43°YカットX伝搬のタンタル酸リチウム基板であり、
    前記第1圧電基板上及び前記第2圧電基板上のそれぞれに設けられるIDT電極の厚みを前記IDT電極が有する複数の電極指のピッチの2倍で割った値を規格化厚みと称するとき、
    前記第1圧電基板は、前記規格化厚みが0.05~0.09の範囲にあり、支持基板の有無および構造、前記IDT電極の構造、および保護膜の有無および構造が同一である場合において、前記IDT電極の共振周波数における前記IDT電極によるロスが、前記規格化厚みが大きくなるにつれ小さくなり、前記IDT電極の反共振周波数における前記IDT電極によるロスが、前記規格化厚みが大きくなるにつれ、小さくなり、その後、大きくなる特性を有しており、
    前記第2圧電基板は、前記規格化厚みが0.05~0.09の範囲にあり、支持基板の有無および構造、前記IDT電極の構造、および保護膜の有無および構造が同一である場合において、前記IDT電極の共振周波数における前記IDT電極によるロスが、前記規格化厚みが大きくなるにつれ、小さくなり、その後、大きくなり、前記IDT電極の反共振周波数における前記IDT電極によるロスが、前記規格化厚みが大きくなるにつれ大きくなる特性を有しており、
    前記ラダー型フィルタ部を構成している第1のIDT電極の前記規格化厚み及び前記多重モード型フィルタ部を構成している第2のIDT電極の前記規格化厚みが、0.05~0.09の範囲にあり、
    前記第1のIDT電極の厚みが前記第2のIDT電極の厚みよりも厚い、フィルタ。
  2. 前記第1圧電基板の厚みは前記第2圧電基板の厚みと異なる、請求項1に記載のフィルタ。
  3. 前記第1圧電基板の厚みは、前記第1のIDT電極が有する複数の電極指のピッチの2倍以下である、請求項2に記載のフィルタ。
  4. 前記ラダー型フィルタ部は、
    その一端がアンテナ端子に接続されており、
    前記第1圧電基板は前記第1のIDT電極が有する複数の電極指のピッチの2倍以下の厚みであり、
    前記第1圧電基板に直接または間接的に接続された支持基板をさらに含む、請求項1乃至3のいずれかに記載のフィルタ。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載のフィルタが用いられる第1フィルタと,第2フィルタと、第3フィルタとを備え、
    前記第1フィルタの通過帯域の中心周波数は前記第2フィルタおよび前記第3フィルタの通過帯域の中心周波数の間の値をとり、
    前記第1圧電基板または前記第2圧電基板が前記第2フィルタまたは前記第3フィルタで共用される、マルチフィルタ。
  6. 前記第2フィルタはラダー型フィルタであり、前記第1圧電基板を共有している、請求項5に記載のマルチフィルタ。
  7. 前記第3フィルタは多重モード型フィルタを含み、前記第2圧電基板を共用している、請求項5または6に記載のフィルタ。
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