JP7420020B2 - 車両用パッケージトレイ - Google Patents

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Description

ここに開示される技術は、車両用パッケージトレイに関する。
従来より、リアシート後方の空間を荷室として利用する車両においては、この荷室の荷物を外部から見えないようにするために、荷室の上方を覆う車両用パッケージトレイが設けられている。例えば、特許文献1には、車両用パッケージトレイ(パッケージトレイトリム)の下面側に小物を収納する収納箱を設け、この収納箱の後方の開口を、トリム本体の上面を被覆するカーペット等のカバー部材を延長して形成した開閉蓋によって開閉するようにした構成が開示されている。
特開平10-138840号公報
しかしながら、特許文献1に開示された車両用パッケージトレイにおいては、下面に設けた収納箱を収納スペースとして利用できるという利点があるものの、車両用パッケージトレイの外観を良好に保つことを重視しているため、収納箱は利便性に乏しいものとなっていた。
ここに開示される技術は、上記事情に鑑みてなされたものであり、利便性が高められた収納部を備える車両用パッケージトレイを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、ここに開示される技術は、車両の荷室の上方に配置される車両用パッケージトレイ(以下、単に「パッケージトレイ」という場合がある。)を提供する。このパッケージトレイは、板状をなすトレイ本体部と、前記トレイ本体部に備えられ、収納空間を有する収納部と、を備えている。そして前記収納部は、前記収納部の内部から前記トレイ本体部の上面側に向けて開口する第1開口と、前記収納部の内部から前記トレイ本体部の下面側に向けて開口する第2開口と、を備えているとともに、前記第1開口を開閉自在に覆う第1蓋部と、前記第2開口を開閉自在に覆う第2蓋部と、を含むことを特徴としている。
上記構成によると、小物等の収納に適した収納部を備える車両用パッケージトレイに対して、その収納部に、第1および第2の開口を通じて、荷室側とその反対側(典型的には、車室側)からアクセスすることができる。これにより、収納部に対して、従来と同様に、車両を停車させた状態で荷室側から収納物を出し入れできることに加えて、例えば、走行状態にある車両においても、車室側から収納物を出し入れすることができる。その結果、従来よりも利便性が高められた車両用パッケージトレイが実現される。
好適な一態様において、前記トレイ本体部の上面と前記収納部の上面とは、面一をなしている。パッケージトレイは、車両のバックドアが閉じられていても、バックウィンドウやリアサイドウィンドウを通じて外観に晒される場合がある。しかしながら、上記の構成によると、外観が良好で意匠性に優れた車両用パッケージトレイを実現できるために好適である。
好適な一態様において、前記荷室は前記車両の車室に隣接するように配されており、前記第1蓋部は、前記車室とは反対側の端部を回動軸として、車室側の端部が前記トレイ本体部に対して上方に変位するように回動可能とされている。このような構成によると、ユーザは、第1蓋部を上方に向けて回動することで開蓋することができるとともに、第1蓋部を離すことで第1蓋部の自重によって閉蓋することができる。これにより、車室側から第1蓋部を容易に開閉することができるパッケージトレイが提供される。
好適な一態様において、前記荷室は前記車両の車室に隣接するように配されており、前記第1蓋部は、前記車室の側の端部において上方に向けて盛り上がる隆起部を備えている。このような構成によると、第1蓋部に別部材の取手を備えることなく、車室側から第1蓋部を簡便に開閉することができる。これにより、車両用パッケージトレイの上方からの外観をシンプルなものとすることができ、意匠性を高めることができる。
好適な一態様において、前記荷室は前記車両の車室に隣接するように配されており、前記収納部は、前記トレイ本体部の下面側に配され、前記収納部の車室側の側面である前面部と、前記荷室から前記車室に向かう方向に沿って前記前面部の幅方向の両端部から延びる一対の第1側面部と、を含む収納部本体と、前記収納部の底面をなす底面部と、前記底面部の前記幅方向の両端部から上方に向けて延びる一対の第2側面部と、を含む収納底部と、を備えて構成されている。そして、前記収納底部は、前記底面部の前方において、前記収納部本体の前方の下端部における前記幅方向を軸として、前記収納部本体に対して回動可能に軸支されている。
車両用パッケージトレイにおいては、バックドアの側から荷室へのアクセスを容易にするために、前端部は車室のサイドトリム等に支持させて後端部を持ち上げた前傾状態で、連結部材を介して後端部をバックドアに吊り下げて支持させる構成を備えることが知られている。このようなパッケージトレイにおいては、パッケージトレイを前傾状態にすると収納部も前傾されるため、収納物は収納部の前方に滑って変位するとともに、第2開口から収納部内への経路も傾斜して、バックドアの側から収納部へ収納物を出し入れし難くなるという課題がある。これに対し、上記構成によると、収納部は、トレイ本体部と連動する収納部本体と、収納部本体に対して回動可能な収納底部とにより構成される。そのため、パッケージトレイを傾斜させたとき、収納部本体がトレイ本体部と共に傾斜しても、収納底部は自重によって収納部本体に対して相対的に下方に向けて回動する。その結果、収納部の傾斜と第2開口から収納部内への経路の傾斜とが緩和され、バックドアの側から収納性が向上される。
好適な一態様において、前記一対の本体側面部と前記一対の底部側面部との一方には、他方に向かって突出する突出部が備えられているとともに、前記他方には、前記突出部の移動を案内するとともに、前記収納部本体に対する前記収納底部の回動を規制するガイド溝が備えられている。上記のようなパッケージトレイにおいて、収納部は、トレイ本体部と連動する収納部本体と、収納部本体に対して回動可能な収納底部とにより構成されているものの、その回動は、突出部とガイド溝とによって規制されている。その結果、収納底部が収納部本体に対して乖離することが抑制され、収納部から収納物が落下する事態が抑制される。また、突出部とガイド溝の構成によって収納底部の回動範囲が適切に規制されることで、トレイ本体部の傾斜に応じて収納底部が適切に回動し、第2開口を大きく確保しながらも収納部の落下を抑制することができる。これにより、収納物をより円滑に出し入れできるパッケージトレイが実現される。
好適な一態様において、前記収納底部は、前記収納底部の前記荷室から前記車室に向かう前記方向の端部から上方に向けて延びるとともに、前記第2開口を含む背面部を備えており、前記第2蓋部は、前記背面部に取り付けられている。上記構成によると、収納底部が背面部を備えているため、パッケージトレイを前傾させたときに収容物を収納底部に安定して収容することができる。また、収納底部の背面部に第2蓋部が設けられていることにより、パッケージトレイを前傾させたときには第2蓋部が収納底部とともに回動するため、第2蓋部の開閉の操作性が改善される。
好適な一態様において、前記第1開口を囲むように前記トレイ本体部の前記第1開口の周縁に配される枠本体部と、前記枠本体部から下方に向けて延びる係止片と、を備える枠部を備え、前記トレイ本体部は、前記係止片に対応する位置に本体係止孔を備え、前記収納部は、前記トレイ本体部の下面に沿って延びるフランジを備えるとともに、前記フランジには、前記係止片に対応する位置にフランジ係止孔が形成されており、前記係止片は、前記本体係止孔と前記フランジ係止孔に挿通された状態で、前記フランジを下方から係止する構成を備えている。上記構成によると、他の固定部材を用いることなく、枠部によって収納部をトレイ本体部に装着することができる。また、枠部の係止片による係止を解除することによって、トレイ本体部から収納部を取り外すことができる。このことにより、荷室に多量の荷物を積みいれたために収納部が荷物に干渉する場合は、収納部をトレイ本体部から取り外すことができる。これにより、任意のタイミングで組み立てと分解とを簡便に行うことができる車両用パッケージトレイが提供される。
好適な一態様において、前記第1蓋部は、前記枠部に取り付けられている。このような構成によると、枠部を介して第1蓋部をトレイ本体部に装着することができる。その結果、トレイ本体部には本体係止孔を設けるだけで複雑な加工を施す必要なく、収納部を装着することができる。
ここに開示される技術によれば、利便性が高められた収納部を備える車両用パッケージトレイを提供することができる。
一実施形態に係る車両用パッケージトレイ(通常時)を採用した車両の後方からの要部斜視図 図1の車両用パッケージトレイに車室側からアクセスする様子を示した図 図1の車両用パッケージトレイを傾斜させて荷室側からアクセスする様子を示した図 一実施形態に係る車両用パッケージトレイの分解斜視図 一実施形態に係る車両用パッケージトレイの要部の上面図 図5の車両用パッケージトレイのA-A断面図 図5の車両用パッケージトレイのC-C断面図 図6の要部拡大図 図3の車両用パッケージトレイの断面図 図9の要部拡大図 図5の車両用パッケージトレイのB-B断面図 図8の車両用パッケージトレイのD-D断面図
≪実施形態≫
以下、図1から図12を参照しつつ、一実施形態に係るパッケージトレイ10について説明する。なお、各図に示した符号F,Rr,L,R,U,Dは、それぞれ車両前後方向の前,後,車幅方向の左,右,鉛直方向における上,下を表している。なお、本実施形態のパッケージトレイ10について、長手方向は車幅方向に一致し、短手方向は前後方向に一致し、厚み方向は鉛直方向(上下方向)に一致している。ただし、上記方向は便宜的に定めたものに過ぎず、限定的に解釈すべきものではない。
車両1には、図1に示すように、車室2の後部に荷室3が設けられており、車両1の最後部には図示しない跳ね上げ式のハッチバックドアが備えられている。ユーザは、このバックドアを開くことで、バックドアに対応する後部の開口3Aから荷室3へのアクセスが可能とされている。車室2と荷室3との間にはリアシート5が配設され、荷室3の前方には、リアシート5のシートバックの背面5Aが略鉛直方向に沿って立ち上がる形で配されている。そして荷室3においては、前方壁ともなるリアシート5のシートバックの背面5Aと、左右の側壁をなすデッキサイドトリム4と、床面をなすデッキボード6と、閉じた状態にあるバックドアと、によって囲まれることで荷室空間が画成される。この荷室空間の上方にはパッケージトレイ10が装備されており、バックドアに設けられたリアウィンドウ等を通して車外に晒される荷室3を、視界から遮ることができるようになっている。
なお、本実施形態のパッケージトレイ10は、バックドアが閉じられた状態では、図1に示すように、左右のデッキサイドトリム4に略水平となるように着脱自在に支持されており、バックドアが開かれた状態では、図3に示すように、その後端がバックドアとともに上方に変位して傾斜されるようになっている。
本実施形態のパッケージトレイ10は、トレイ本体部12に、車幅方向に長い略直方体形状をなす収納部20を配するものとして構成されている。パッケージトレイ10は、図4に示すように、概して、トレイ本体部12、枠部14、第1蓋部16、収納部本体22、収納底部24、および第2蓋部26を備えており、トレイ本体部12の上面側に枠部14および第1蓋部16が、トレイ本体部12の下面側に、収納部本体22、収納底部24、および第2蓋部26が取り付けられることで、収納空間を画成するとともに、トレイ本体部12の下面側に収納部20が構築されるようになっている。枠部14、第1蓋部16、収納部本体22、収納底部24、および第2蓋部26は、本技術における収納部20の構成部材の一例である。パッケージトレイ10の構成部材は、これに限定されるものではないが、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂を射出成形することにより形成されたものであってよい。以下、各構成部材について説明する。
トレイ本体部12は、パッケージトレイ10の主体となる要素であって、大まかには板状をなし、リアシート5のシートバックの背面5Aと図示しないバックドア(例えば、リアウィンドウ)との間において、概ね水平方向に沿って配される。より具体的には、トレイ本体部12は、シートバックの背面5Aと、左右のデッキサイドトリム4と、バックドアとにより囲まれた荷室空間の上方領域に対応した略矩形に形成されており、荷室空間を上方において覆い隠すことができるようになっている。本実施形態のトレイ本体部12は、車両に装着されたとき、車幅方向に対応する寸法が前後方向に対応する寸法よりも長く、上述のとおり、車幅方向が長手方向に対応している。トレイ本体部12の周縁には、下方に向けて垂下された側面部12Cが備えられており、図1に示すように、車幅方向の左右の側面部12Cの前方には、側面部12Cの下端から上方に向けて入り込むように円弧状の軸受凹部12Bが形成されている。この軸受凹部12Bは、左右のデッキサイドトリム4にそれぞれ備えられている取付凸部4Aを受けることができる。また、後方の側面部12Cの車幅方向における左右の端部には、紐部材(図示せず)を取付けるためのD環状の紐挿通孔12Dが備えられている。トレイ本体部12の後端は、紐挿通孔12Dに取付けた紐部材を介してバックドアに連結されている。換言すれば、パッケージトレイ10は、この紐部材を介してその後端がバックドアに固定されることとなる。
ここで、パッケージトレイ10のデッキサイドトリム4への設置について説明する。図1に示すように、一対のデッキサイドトリム4は、その間において、パッケージトレイ10を架設可能に構成されている。具体的には、デッキサイドトリム4には、その前方かつ下方に、ホイールハウスに倣う形で荷室内に膨出するホイールハウス部(図示せず)が設けられている。また、デッキサイドトリム4は、その後端部が後部開口3Aの開口縁に倣う形とされている。そして左右のデッキサイドトリム4は、ホイールハウス部と後端部以外の部分が概ね平行となるように形成されている。また、荷室は後端部において後部開口3Aに向けてやや狭くなるように構成されている。そのため、一対のデッキサイドトリム4の間の車幅方向における離間距離は、前方よりも後端部において相対的に小さく(狭く)なっている。
左右のデッキサイドトリム4にはそれぞれ、その前方かつ上方に(換言すれば、シートバック背面5Aの上方かつその後方となる位置において)、車幅方向の中央側に円柱状に突出する取付凸部4Aが備えられている。また、この取付凸部4Aよりも後方であって、取付凸部4Aと同じ高さ位置においては、デッキサイドトリム4が車幅方向の中央側に膨出されてなるトレイ支持部4Bが形成されている。そして、この取付凸部4Aにトレイ本体部12の軸受凹部12Bを上方から嵌合した状態で、左右のトレイ支持部4Bにトレイ本体部12を載置することで、左右のデッキサイドトリム4にパッケージトレイ10を略水平な姿勢で支持することができる。
一方で、パッケージトレイ10は、図3に示すように、バックドアの開操作に伴い後端が紐部材を介して上方に持ち上げられるため、前端を取付凸部4Aに軸支させた状態で、取付凸部4Aを回動軸として水平状態から前傾状態に回動させることができるようになっている。前傾状態となったパッケージトレイ10は、トレイ本体部12の下側の面、延いては収納部20が、後部開口3Aから臨めることとなる。このように車両のバックドアを開き、パッケージトレイ10が前傾状態となった態様においては、パッケージトレイ10の下方に形成された荷室空間へのアクセスが容易に可能となる。
パッケージトレイ10の構成の説明に戻る。トレイ本体部12は、その前方において、厚み方向(上下方向)に貫通する第1開口12Aを有している。本実施形態のトレイ本体部12には、概ね車幅方向に亘るように長い略矩形の幅広の第1開口12Aが一つ設けられている。ただし、第1開口12Aの形状および数はこれに限定されない。また、トレイ本体部12の第1開口12Aの周縁には、挿通孔12Eと係止角孔12Fとが厚み方向に貫通するように形成されており、これらの挿通孔12Eと係止角孔12Fとには、後述する枠部14の取付ボス14Fと係止片14Gとがそれぞれ挿通される。本実施形態においては、図4に示すように、第1開口12Aの前後の周縁に沿ってそれぞれ、係止角孔12Fが3つずつ離間して形成されている。挿通孔12Eについては、第1開口12Aの前後の周縁において、係止角孔12Fを間に配するように3つずつ形成されているとともに、第1開口12Aの左右の周縁において2つずつ形成されている。
枠部14は、図5に示すように、トレイ本体部12の上面において第1開口12Aを囲むように第1開口12Aの周縁に配されるとともに、トレイ本体部12に対して、第1蓋部16と収納部本体22とを一体的に取り付けるための取付部材としての機能を有する。枠部14は、大まかにはトレイ本体部12の第1開口12Aの周縁に沿った車幅方向に長い矩形の帯環状をなしており、その断面は略L字状を呈している。詳細には、枠部14は、図4に示すように、トレイ本体部12の上面に重なるように配される枠本体部14Aと、枠本体部14Aの環内側の端部から第1開口12A内に侵入するように垂下された側面部14Bと、を備えている。
前方の枠本体部14Aの開口周縁(内周側)の端部(枠本体部14Aと側面部14Bとからなる角部)には、図11に示すように、第1蓋部16の前端を受けるために、枠本体部14Aが下方に後退されてなる段差部14Cが備えられている。また、前方の枠本体部14Aの開口周縁における、車幅方向の中央部分には、図8に示すように、後方に向けて延設されるとともに、上下方向に貫通する爪受孔を有する第1爪受部14Dが備えられている。そして、枠部14の左右の側面部14Bの後方にはそれぞれ、図12に示すように、車幅方向の中央に向けて突出する一対の凸軸部14Eが備えられている。一対の凸軸部14Eは、同軸上に配されている。
枠本体部14Aの下面には、トレイ本体部12の挿通孔12Eと係止角孔12Fとに対応する位置に、取付ボス14F(例えば図11参照)と係止片14G(例えば図7参照)とがそれぞれ配設されている。取付ボス14Fは、図11に示すように、挿通孔12Eの内径よりもやや小さい外径を有する円環状をなしており、挿通孔12Eに挿通可能なように枠本体部14Aの下面において下方に向けて立設されている。
係止片14Gは、図7に示すように、枠本体部14Aの下面から下方に向けて延出するように設けられている。より詳細には、係止片14Gは、軸板部E1と、係止爪E2と、リブE3と、を備えて構成されている。軸板部E1は、係止角孔12Fの車幅方向の寸法よりもやや小さい幅を有する板片状をなし、側面部14Bに沿うように枠本体部14Aの下面に立設されている。リブE3は、軸板部E1の板面のうち側面部14Bとは反対側の面と枠本体部14Aの下面とに対して立設されており、軸板部E1の幅方向の両端部に一つずつ、軸板部E1の長手方向(上下方向)に亘って設けられている。係止爪E2は、軸板部E1の先端部において側面部14Bの側(第1開口12Aの側)に向けて突出するように設けられており、2つのリブE3の間の領域に配設されている。係止爪E2は、断面(軸板部E1と枠本体部14Aとに直交する断面)の形状が略三角形状であって、軸板部E1からの突出寸法は、係止爪E2の上端から軸板部E1の先端(下端)に向かうにつれて徐々に大きくなったのち、緩やかに小さくなり、先端部においてゼロとなるようになっている。
第1蓋部16は、枠部14に設けられている第1開口12Aを覆う部材であり、第1開口12Aの形状に対応した略矩形の板状をなしている。第1蓋部16の前方の中央部分は、図8に示すように、前方に向かうにつれて上方に盛り上がる隆起部16Aとなっている。この隆起部16Aにおける前方の側面は、後方に向けて窪むことで凹部16Bを形成しており、この隆起部16Aに凹部16Bが設けられていることによって、ユーザが第1蓋部16を開蓋するときの手掛かりとなっている。
第1蓋部16には、凹部16Bから下方に向けて延びる係止部16Cが設けられている。係止部16Cは、凹部16Bの下端から下方に向けて延びる基部と、基部よりも下方に第1爪受部14Dを下方から係止するようになっている。爪部の形状は、爪部の上端から軸部の先端(下端)に向かうにつれて徐々に大きくなったのち、緩やかに小さくなっており、上下方向においてテーパが設けられている。また、第1蓋部16の後方の左右の両端部には、枠部14の一対の凸軸部14Eを受ける軸受部16Dとなっている。
このような第1蓋部16は、軸受部16Dを枠部14の一対の凸軸部14Eに嵌めて枠部14に軸支させた状態で、係止部16Cを爪受孔に挿通して凹部16Bに係止させることで、第1蓋部16を枠部14に取付けることができるとともに、第1蓋部16の前方の端部が段差部14Cによって支持されて、第1開口12Aを蓋することができる。そして、隆起部16Aを手掛かりとして第1蓋部16の前方を上方に持ち上げることで、凸軸部14Eの軸まわりに第1蓋部16を回動させることができ、第1開口12Aを開蓋することができる。なお、本実施形態のパッケージトレイ10においては、枠部の上面と第1蓋部16の上面とは面一をなすように、第1蓋部16の厚みと、軸受部16Dおよび凸軸部14Eの配置、ならびに、段差部14Cの形状等が調整されている。
収納部本体22は、トレイ本体部12の第1開口12Aの下方に配されて、収納部20の一部を構成する。収納部本体22は、図4に示すように、収納部20の前方の側面である前面部22Aと、前面部22Aの車幅方向の両端部から後方に沿って延びる一対の第1側面部22Bと、枠部14に対応した略矩形の帯環状をなし、トレイ本体部12の第1開口12Aの周縁において下面に沿って配されるフランジ22Cと、を含んで構成されている。一対の第1側面部22Bの対向する内面には、前方かつ下方において、車幅方向の中央側に向けて円環状に突出する軸受部22Dと、後方において、車幅方向の中央側に向けて円弧環状に突出するガイド溝部22Eと、が備えられている。ガイド溝部22Eは、周縁が円弧環状に突出することで、その内部に軸受部22Dを中心とした円弧状のガイド溝が形成されている。
フランジ22Cには、トレイ本体部12の挿通孔12Eと係止角孔12Fとに対応する位置にそれぞれ、挿通孔22Fと係止角孔22Gとが厚み方向に貫通するように形成されている。また、後方のフランジ22Cには、下方に向かって延びるとともに、第1側面部22Bと接続する垂下部22Hを有している。この垂下部22Hは、収納部20の背面の一部を構成するとともに、後述する第2蓋部26の係止片26Bを受けるために、前後方向に貫通する爪受孔を有する爪受部22Iを備えている。
ここで、トレイ本体部12の第1開口12Aの周縁に、下方から収納部本体22のフランジ22Cを重ねた状態で、上方から枠部14の枠本体部14Aを重ねることで、枠部14の取付ボス14Fと係止片14Gとが、トレイ本体部12の挿通孔12Eおよび係止角孔12Fと、収納部本体22の挿通孔22Fおよび係止角孔22Gとにそれぞれ挿通される。枠部14の取付ボス14Fの先端部には、例えば図11に示すように、取付ボス14Fの突出方向と交わる方向に取付ボス14Fを貫通する横孔が設けられている。取付ボス14Fにおいて、枠本体部14Aの下面から横孔までの寸法は、トレイ本体部12の挿通孔12Eの周縁の厚みと、収納部本体22の挿通孔22Fの周縁の厚みと、の合計に概ね等しい。このような取付ボス14Fを、挿通孔12Eおよび挿通孔22Fに挿通した状態で、この横孔に締結ピン15を挿通することで、トレイ本体部12に対して収納部本体22を固定することができる。締結ピン15は横孔に対して挿抜可能とされており、収納部本体22は、取付ボス14Fから締結ピン15を抜くことにより、トレイ本体部12から容易に取り外すことができる。
また、係止片14Gは、軸板部E1が撓むことによって係止爪E2が係止角孔22Gを通過し、図7に示すように、係止爪E2が下方からその端面によって係止角孔12Fの周縁を係止する。係止片14Gの軸板部E1のうち、枠本体部14Aの下面から係止爪E2までの寸法は、トレイ本体部12の係止角孔12Fの周縁の厚みと、収納部本体22の係止角孔22Gの周縁の厚みと、の合計に概ね等しい。そのため、枠部14の係止片14Gが収納部本体22の係止角孔22Gの周縁を係止することで、トレイ本体部12に対して収納部本体22を固定することができる。なお、係止角孔12Fに係止されている係止片14Gは、係止爪E2が下方から押し上げられることで軸板部E1を撓ませながら係止角孔22Gを抜けることができる。このような構成によって、収納部本体22は、トレイ本体部12に対して着脱可能とされている。
収納底部24は、収納部20の底面をなす底面部24Aと、底面部24Aの車幅方向の両端部から上方に向けて延びる一対の第2側面部24Bと、を含んで構成されている。底面部24Aの後端は、上方に向けて立ち上がるとともに第2側面部24Bと接続する立ち上がり部24Cを有し、この立ち上がり部24Cは、収納部20の背面の一部を構成するとともに、その上端において、車幅方向に沿って延びる円筒状の底側ヒンジ部24Dを備えている。また、一対の第2側面部24Bの車幅方向の外側の面には、前方かつ下方において、車幅方向の外側に向けて突出する凸軸部24Eと、後方かつ上方において、車幅方向の外側に向けて突出するガイド体24Fと、が備えられている。
そして、収納底部24の凸軸部24Eを、収納部本体22の軸受部22Dに勘合させるとともに、ガイド体24Fをガイド溝部22Eに挿入することで、収納底部24を収納部本体22に組付けることができる。このとき、収納部本体22の垂下部22Hの下端と、第1側面部22Bの後端、収納底部24の第2側面部24Bの後端、および、底面部24Aの後端によって、荷室3(換言すれば、トレイ本体部12の下面側)と収納部20の内部とを連通する第2開口20Aが形成される。本実施形態の第2開口20Aは、収納部20をバックドアの側である後方に向けて開口している。また、収納底部24の凸軸部24Eを、収納部本体22の軸受部22Dに軸支させた状態において、ガイド体24Fはガイド溝の内部を円弧状に移動することが許容されるとともに、ガイド溝部22Eによってのガイド溝の上端と下端とでその移動が規制される。これにより、収納底部24は、ガイド溝部22Eによって許容される範囲において、収納部本体22に対して、凸軸部24Eを中心として回動することができるようになっている。
第2蓋部26は、第2開口20Aを覆う部材であり、第2開口20Aの形状に対応した略矩形の板状をなしている。第2蓋部26は、第2開口20Aを蓋する閉蓋状態においては板面が略鉛直となるように配され、その下端に車幅方向に沿って円筒状の蓋側ヒンジ部26Aを備えている。底側ヒンジ部24Dと蓋側ヒンジ部26Aとは、車幅方向に沿って交互に配列するように設けられており、これらのヒンジ部24D,26Aに針金状のヒンジ軸28を車幅方向に挿通することで、第2蓋部26が収納底部24に開閉自在に取付けられている。また、第2蓋部26の上端には、前方に向けて延びる係止片26Bと、後方に向けて延びる引張片26Cと、が設けられている。第2蓋部26を開閉することによって、係止片26Bはフランジ22Cの爪受部22Iの爪受孔に抜き刺しされ、第2蓋部26で第2開口20Aを閉じることで係止片26Bが爪受部22Iに係止されて、第2蓋部26を閉蓋位置に保持することができる。またこれにより、収納部本体22に対して収納底部24を最も上方に変位させた状態で、収納部本体22に対する収納底部24の下方への移動を規制することができる。また、この状態から引張片26Cを引っ張ることで、係止片26Bの爪受部22Iへの係止を解除し、第2蓋部26を開放することができるとともに、収納部本体22に対して収納底部24を下方に回動させて、第2開口20Aを大きく広げることができる。
また、第2蓋部26には、第2蓋部26を閉蓋位置に保持するためのロック機構29がさらに備えられている。本実施形態のロック機構29は、つまみ部29Aと、ロックレバー29Bと、これらを前後方向で接続する棒状の軸部29Cと、を備え、第2蓋部26に貫通形成された取付孔26Dに挿通された軸部29Cに対して、閉蓋位置における第2蓋部26の後方側(収納部20の外側)につまみ部29Aが配され、前方側(収納部20の内側)にロックレバー29Bが配されている。このロック機構29においては、収納部20の後方からつまみ部29Aを軸部29Cの周りに回転させることで、第2蓋部26の収納部20の内側の面に沿ってロックレバー29Bが軸部29Cの周りに回転する。そして、ロックレバー29Bが軸部29Cから上方に向けて延びるように配されたとき、ロックレバー29Bが収納部20の内側から収納部本体22の垂下部22Hに係止して、第2蓋部26に後方に向かう力が作用したときでも第2蓋部26が開かないようにロックすることができるようになっている。
続いて、図1~3を参照しつつ、パッケージトレイ10の使用態様について説明する。
荷室3の上方部分には、荷室空間を覆う形でパッケージトレイ10が配されている。パッケージトレイ10は紐部材を介してバックドアに接続され、バックドアの開閉に伴って回動するものとなっている。パッケージトレイ10は、まず、バックドアが閉じた状態において、図1に示す水平状態でデッキサイドトリム4に支持される。この水平状態において、収納部20は、例えば図6に示すように、略直方体の収納空間を有している。具体的には、収納部20は、収納底部24のガイド体24Fが収納部本体22のガイド溝部22Eの上端に配されるように上方に回動されているとともに、図7に示すように、第2蓋部26は第2開口20Aを閉じた状態で、係止片26Bが爪受部22Iに係止されている。また、ロック機構29は、図6に示すように、ロックレバー29Bが収納部20の内側から収納部本体22の垂下部22Hを係止しており、車両1の走行に伴う振動等によって、第2蓋部26が開蓋することが防止されている。
このようなパッケージトレイ10においては、図2および図8に示すように、前方のリアシート5に着座しているユーザが、後方に手を伸ばすことでパッケージトレイ10の第1蓋部16を開蓋することができ、パッケージトレイ10の収納部20に対して、車室2から収納物を出し入れすることができる。例えば、収納部20に比較的小さな荷物である折り畳み傘を収納した場合、ユーザは車両1を停車させ、車両1から降りて後部開口3Aから収納部20にアクセスする必要なく、車室2に居ながら、この折り畳み傘を収納部20から取り出すことができる。
一方で、車両1を停車させてバックドアを開けたとき、パッケージトレイ10は、バックドアが上方に変位するに連れてその後端が紐部材によって吊り上げられ、取付凸部4Aを回動軸として前傾状態に回動(変位)する(例えば、図3および図9参照)。このとき、ユーザは、車両1の後部開口3Aから、ロック機構29のつまみ部29Aを約90度回転させることでロックレバー29Bによる垂下部22Hに対する係止を解除し、次いで、第2蓋部26の引張片26Cを手前に(後方に)引くことで、第2蓋部26の係止片26Bによる収納部本体22の垂下部22Hに対する係止を解除することができる。このことにより、例えば図10に示すように、収納部本体22に対して収納底部24を凸軸部24Eの周りに後方に回動させることができるとともに、収納底部24に対して第2蓋部26を底側ヒンジ部24Dの周りに後方に回動させることができる。これにより、第2開口20Aを拡大し、収納部20の収納空間を後方に向けて大きく開放することができ、車両1の後方から収納部20へのアクセスがより円滑なものとされる。
なおここで、収納底部24は、ガイド体24Fとガイド溝部22Eとの嵌合によって、収納部本体22に対する後方への回動(変位)が規制されている。このことにより、収納底部24が後方に回動しても、第1側面部22Bと第2側面部24Bとが凸軸部24Eに対して十分な高さで重なり合う状態が維持され、収納部20に収納した収納物が第2開口20Aから落下する事態を抑制することができる。
以上の実施形態において、車両1の荷室3の上方に配置される車両用パッケージトレイ10は、板状をなすトレイ本体部12と、トレイ本体部12に備えられ、収納空間を有する収納部20と、を備えている。そして収納部20は、収納部20の内部からトレイ本体部12の上面側に向けて開口する第1開口12Aと、収納部20の内部からトレイ本体部12の下面側に向けて開口する第2開口20Aと、を備えているとともに、第1開口12Aを開閉自在に覆う第1蓋部16と、第2開口20Aを開閉自在に覆う第2蓋部26と、を含んでいる。このような構成によると、パッケージトレイ10に備えられる収納部20に対して、第1および第2の開口12A,20Aを通じて、荷室3側とその反対側(典型的には、車室2側)からアクセスすることができる。これにより、収納部20に対して、従来通り、車両1を停車させた状態で荷室3側から収納物を出し入れできることに加えて、例えば、走行状態にある車両1等においても、車室2側から収納物を出し入れすることができる。その結果、従来よりも利便性が高められたパッケージトレイ10が実現される。
また、上記実施形態において、トレイ本体部12の上面と、枠部14および第1蓋部16(すなわち、収納部20)の上面とは、概ね面一をなしている。このような構成によると、パッケージトレイ10は外観が良好で意匠性に優れたものとして提供され得ることから、バックウィンドウやリアサイドウィンドウを通じてパッケージトレイ10が外観に晒される構成の車両1においても、意匠性を損なうことがないために好適となり得る。
上記実施形態において、荷室3は車両1の車室2に隣接するように配されており、第1蓋部16は、凸軸部14Eおよび軸受部16D(車室2とは反対側の端部)を回動軸として、車室2側の端部がトレイ本体部に対して上方に変位するように回動可能とされている。上記構成によると、ユーザは、例えばリアシート5等の車室2側から第1蓋部16を上方に向けて回動させることで開蓋することができるとともに、第1蓋部16を離すことで第1蓋部16の自重によって閉蓋することができる。これにより、収納部20の第1蓋部16を車室側から容易に開閉することが可能なパッケージトレイ10が提供される。
上記実施形態において、荷室3は車両1の車室2に隣接するように配されており、第1蓋部16は、車室2の側の端部において上方に向けて盛り上がる隆起部16Aを備えている。このような構成によると、第1蓋部16に別部材の取手を備えることなく、隆起部16Aを手掛かりとして、車室側から第1蓋部16を簡便に開閉することができる。これにより、パッケージトレイ10の利便性を維持したうえで、パッケージトレイ10の上方からの外観をシンプルなものとすることができ、パッケージトレイ10の利便性と意匠性をより一層高いものとすることができる。
また、パッケージトレイ10においては、後部開口3Aから荷室3へのアクセスを容易にするために、前端部は車室のサイドトリム4等に支持させて後端部を持ち上げる前傾状態で、紐部材(連結部材の一例)を介して後端部をバックドアに吊り下げて支持させる構成を備えることが知られている。このようなパッケージトレイ10においては、パッケージトレイ10を前傾状態にすると収納部20も前傾されるため、収納物は収納部20の前方に滑って変位するとともに、第2開口20Aから収納部内への経路も傾斜して、後部開口3Aから収納部20へ収納物を出し入れし難くなるという課題がある。これに対し、上記実施形態において、荷室3は車両1の車室2に隣接するように配されており、収納部20は、トレイ本体部12の下面側に配され、収納部20の車室側の側面である前面部22Aと、荷室3から車室2に向かう方向に沿って前面部22Aの幅方向の両端部から延びる一対の第1側面部22Bと、を含む収納部本体22と、収納部20の底面をなす底面部24Aと、底面部24Aの幅方向の両端部から上方に向けて延びる一対の第2側面部24Bと、を含む収納底部24と、を備えて構成されている。そして収納底部24は、底面部24Aの前方において、収納部本体22の前方の下端部における幅方向を軸として、収納部本体22に対して回動可能に軸支されている。このような構成において、収納部20は、トレイ本体部12と連動する収納部本体22と、収納部本体22に対して回動可能な収納底部24とにより構成されることとなる。そのため、パッケージトレイ10を前傾させたとき、収納部本体22がトレイ本体部12と共に傾斜しても、収納底部24は自重によって収納部本体22に対して相対的に後方かつ下方に向けて回動する。その結果、収納部20の傾斜と第2開口20Aから収納部内への経路の傾斜とが緩和されて、後部開口3Aからの収納性が向上される。
上記実施形態において、第2側面部24B(底部側面部)には、第1側面部22B(本体側面部)に向かって突出するガイド体24F(突出部)が備えられているとともに、第1側面部22Bには、ガイド体24Fの移動を案内するとともに、収納部本体22に対する収納底部24の回動を規制するガイド溝部22E(ガイド溝)が備えられている。上記のようなパッケージトレイ10において収納部20は、トレイ本体部12と連動する収納部本体22と、収納部本体22に対して回動可能な収納底部24とにより構成されているものの、その回動は、ガイド体24Fとガイド溝部22Eとによって規制されている。その結果、収納底部24が収納部本体22に対して乖離することが抑制され、収納部20から収納物が落下する事態が抑制される。また、ガイド体24Fとガイド溝部22Eの構成によって収納底部24の回動範囲を適切に規制することで、収納底部24がトレイ本体部12の傾斜に応じて適切に回動し、第2開口20Aを大きく確保しながらも収納部の落下を抑制することができる。これにより、収納物をより円滑に出し入れできるパッケージトレイ10が実現される。なお、収納部本体22と収納底部24との相対的な変位を適切に規制できる構成であれば、イド体が第1側面部22B(本体側面部)に備えられ、ガイド溝が第2側面部24B(底部側面部)に備えられる構成としてもよいし、また、上記のガイド体とガイド溝との組み合わせとは異なる構成を採用してもよい。
上記実施形態において、収納底部24は、収納底部24の荷室3から車室2に向かう方向の端部から上方に向けて延びるとともに、第2開口20Aを含む立ち上がり部24C(背面部)を備えており、第2蓋部26は、立ち上がり部24Cに取り付けられている。このような構成によると、収納底部24が立ち上がり部24Cを備えているため、パッケージトレイ10を前傾させたときに収容物を収納底部24に安定して収容することができる。また、収納底部24の立ち上がり部24Cに第2蓋部26が設けられていることにより、パッケージトレイ10を前傾させたときには第2蓋部26が収納底部24とともに回動するため、第2蓋部26の開閉の操作性が改善される。これにより、利便性が改善されたパッケージトレイ10が提供される。
また、上記実施形態において、パッケージトレイ10は、第1開口12Aを囲むようにトレイ本体部12の第1開口12Aの周縁に配される枠本体部14Aと、枠本体部14Aから下方に向けて延びる係止片14Gと、を備える枠部14を備えており、トレイ本体部12は、係止片14Gに対応する位置に係止角孔12F(本体係止孔)を備えている。そして、収納部20の収納部本体22は、トレイ本体部12の下面に沿って延びるフランジ22Cを備えるとともに、このフランジ22Cには、係止片14Gに対応する位置に係止角孔22G(フランジ係止孔)が形成されている。そして係止片14Gは、係止角孔12Fと係止角孔22Gに挿通された状態で、フランジ22Cを下方から係止する構成を備えている。上記構成によると、他の固定部材を用いることなく、枠部14によって収納部20をトレイ本体部12に装着することができる。また、枠部14の係止片14Gによる係止を解除することによって、トレイ本体部12から収納部20を取り外すことができる。このことにより、荷室3に多量の荷物を積み入れるために収納部20が荷物に干渉する場合等には、収納部20をトレイ本体部12から取り外すことができる。これにより、任意のタイミングで組み立てと分解とを簡便に行うことができるパッケージトレイ10が提供される。
なお、このような形態のパッケージトレイ10においては、第1蓋部16が、枠部14に取り付けられていることがより好ましい。このような構成によると、第1蓋部16についても枠部14を介してトレイ本体部12に装着することができる。その結果、トレイ本体部12には係止角孔12Fを設けるだけで複雑な加工を施す必要なく収納部20を装着することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態において、パッケージトレイ10は、略全体が熱可塑性樹脂等の合成樹脂材料によって構成され、また、収納部20は略直方体形状とされていた。しかしながら、パッケージトレイ10は、一部または全部が、合成樹脂以外の材料によって構成されていてもよいし、収納部20の形態は任意のものであってよい。例えば、収納部20は、ステンレス鋼等の金属材料や、麻・綿等の繊維材料等からなるメッシュ材によって構成されていてもよいし、段ボール等の紙材や布帛等によって構成されていてもよい。
(2)上記実施形態において、パッケージトレイ10はバックドアに固定され、バックドアの開閉に伴って前傾状態と水平状態とに姿勢が変化されていた。しかしながら、車両1は跳ね上げ式のバックドアを備えるものに限定されず、また、パッケージトレイ10は、例えば手動で前傾状態とする構成であってもよい。また、パッケージトレイ10の姿勢は、水平状態と前傾状態との2段階に限定されることなく、任意の角度に傾斜可能な構成であってもよい。
(3)上記実施形態において、トレイ本体部の上面と収納部の上面とは凡そ面一をなしているが、トレイ本体部の上面に対して収納部の上面は、相対的に、上方に配されていてもよいし、下方に配されていてもよい。
(4)上記実施形態において、第1蓋部および第2蓋部は、回動させることで収納部の開口を開閉する構成とされていたが、蓋部(第1蓋部および第2蓋部の少なくとも一方)は、このような開閉操作に基づき開閉されるものに限定さない。蓋部は、例えば、前後方向や上下方向等にスライドさせることで開口を開閉できる構成とされていてもよい。また、蓋部は、蛇腹構造,折畳み構造,扇子構造,ブラインド構造等の各種の伸縮構造を有し、伸縮させることで開口を開閉できる構成とされていてもよい。
(5)上記実施形態において、各部の係止構造および締結構造は上記の例示に限定されず、ここに開示される技術の本質を損なわない範囲において、公知の各種の係止構造および締結構造等を任意に採用することができる。
1…車両、2…車室、3…荷室、10…車両用パッケージトレイ、12…トレイ本体部、12A…第1開口、12B…軸受凹部、12F…係止角孔、14…枠部、14A…枠本体部、14B…側面部、14G…係止片、16…第1蓋部、16A…隆起部、16D…軸受部、20…収納部、20A…第2開口、22…収納部本体、22A…前面部、22B…第1側面部、22C…フランジ、22D…軸受部、22E…ガイド溝部、22G…係止角孔、24…収納底部、24A…底面部、24B…第2側面部、24C…立ち上がり部、24E…凸軸部、24F…ガイド体、26…第2蓋部

Claims (8)

  1. 車両の荷室の上方に配置される車両用パッケージトレイであって、
    板状をなすトレイ本体部と、
    前記トレイ本体部に備えられ、収納空間を有する収納部と、
    を備え、
    前記収納部は、
    前記収納部の内部から前記トレイ本体部の上面側に向けて開口する第1開口と、
    前記収納部の内部から前記トレイ本体部の後面側に向けて開口する第2開口と、
    を備えているとともに、
    前記第1開口を開閉自在に覆う第1蓋部と、
    前記第2開口を開閉自在に覆う第2蓋部と、
    を含み、
    前記第1開口を囲むように前記トレイ本体部の前記第1開口の周縁に配される枠本体部と、前記枠本体部から下方に向けて延びる係止片と、を備える枠部を備え、
    前記トレイ本体部は、前記係止片に対応する位置に本体係止孔を備え、
    前記収納部は、前記トレイ本体部の下面に沿って延びるフランジを備えるとともに、前記フランジには、前記係止片に対応する位置にフランジ係止孔が形成されており、
    前記係止片は、前記本体係止孔と前記フランジ係止孔に挿通された状態で、前記フランジを下方から係止する構成を備えている、車両用パッケージトレイ。
  2. 前記第1蓋部は、前記枠部に取り付けられている、請求項1に記載の車両用パッケージトレイ。
  3. 車両の荷室の上方に配置される車両用パッケージトレイであって、
    板状をなすトレイ本体部と、
    前記トレイ本体部に備えられ、収納空間を有する収納部と、
    を備え、
    前記収納部は、
    前記収納部の内部から前記トレイ本体部の上面側に向けて開口する第1開口と、
    前記収納部の内部から前記トレイ本体部の後面側に向けて開口する第2開口と、
    を備えているとともに、
    前記第1開口を開閉自在に覆う第1蓋部と、
    前記第2開口を開閉自在に覆う第2蓋部と、
    を含み、
    前記荷室は前記車両の車室に隣接するように配されており、
    前記収納部は、
    前記トレイ本体部の下面側に配され、前記収納部の車室側の側面である前面部と、前記荷室から前記車室に向かう方向に沿って前記前面部の幅方向の両端部から延びる一対の第1側面部と、前記トレイ本体部の前記第1開口の周縁において下面に沿って配されるフランジと、を含む収納部本体と、
    前記収納部の底面をなす底面部と、前記底面部の前記幅方向の両端部から上方に向けて延びる一対の第2側面部と、を含む収納底部と、
    を備えて構成されており、
    前記収納底部は、前記底面部の前方において、前記収納部本体の前方の下端部における前記幅方向を軸として、前記収納部本体に対して回動可能に軸支されており、
    前記第2蓋部には、前記収納部本体の前記フランジに係止される係止片が設けられ、
    前記係止片が前記フランジに係止されると、前記第2蓋部は閉蓋位置に保持されると共に、前記収納底部は回動による下方への移動が規制され、
    前記係止片の前記フランジへの係止が解除されると、前記第2蓋部は開放可能になると共に、前記収納底部は下方に回動可能となる、車両用パッケージトレイ。
  4. 前記一対の第1側面部と前記一対の第2側面部との一方には、他方に向かって突出する突出部が備えられているとともに、
    前記他方には、前記突出部の移動を案内するとともに、前記収納部本体に対する前記収納底部の回動を規制するガイド溝が備えられている、請求項3に記載の車両用パッケージトレイ。
  5. 前記収納底部は、前記収納底部の前記荷室から前記車室に向かう前記方向の端部から上方に向けて延びるとともに、前記第2開口を含む背面部を備えており、
    前記第2蓋部は、前記背面部に取り付けられている、請求項3または4に記載の車両用パッケージトレイ。
  6. 前記トレイ本体部の上面と前記収納部の上面とは、面一をなしている、請求項1~5のいずれか1項に記載の車両用パッケージトレイ。
  7. 前記荷室は前記車両の車室に隣接するように配されており、
    前記第1蓋部は、前記車室とは反対側の端部を回動軸として、車室側の端部が前記トレイ本体部に対して上方に変位するように回動可能とされている、請求項1~6のいずれか1項に記載の車両用パッケージトレイ。
  8. 前記荷室は前記車両の車室に隣接するように配されており、
    前記第1蓋部は、前記車室の側の端部において上方に向けて盛り上がる隆起部を備えている、請求項7に記載の車両用パッケージトレイ。
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