JP7418666B1 - 冷却システム、及び冷却制御方法 - Google Patents

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Abstract

冷却システムは、インバータの温度上昇を抑制し、ユーザの意図したモータ駆動を可能にすることを目的とする。冷却システムは、車輪を駆動するモータと、前記モータを制御するインバータとを備える電動駆動装置の冷却システムであって、冷媒の循環経路に、前記モータに供給されるオイルを冷却するオイルクーラと、前記冷媒を冷却するラジエータと、前記冷媒で冷却される前記インバータとが配置されている冷媒循環流路と、前記冷媒の温度である冷媒温度を検出する冷媒温度センサと、前記冷媒を冷却する冷媒冷却部と、前記冷媒冷却部の冷却能力を制御する冷却制御部であって、前記冷媒温度センサによって検出された前記冷媒温度と、前記インバータの駆動情報とに基づいて、前記冷媒温度の上昇を予測し、当該予測結果に基づいて、前記冷媒冷却部の冷却能力を上げるように制御する冷却制御部とを備える。

Description

本開示は、冷却システム、及び冷却制御方法に関する。
近年、電気自動車又はハイブリッド自動車では、モータ及びインバータを冷却する冷却システムを搭載することが求められる(例えば、特許文献1を参照)。このような従来の冷却システムは、モータの温度に基づく冷媒ポンプの駆動出力と、インバータの温度に基づく冷媒ポンプの駆動出力とを算出し、大きい方の駆動出力を選択して冷媒ポンプを駆動させる制御を行っている。すなわち、従来の冷却システムは、インバータの温度変化及びモータの温度変化に対応して、インバータ及びモータを冷却する制御が行っていた。
特開2020-68637号公報
しかしながら、上述したような従来の冷却システムでは、ある時点でのモータ温度及びインバータ温度を測定しており、これらの温度上昇を検知してから、冷媒ポンプの駆動出力を上げ始める構成であるため、冷却能力の引き上げに対して、温度上昇が先行するという課題があった。そのため、従来の冷却システムでは、例えば、インバータ等の温度上昇により、モータの制御を制限しなければならない場合に、ユーザの意図したモータ駆動を行うことができない可能性があった。
本開示は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、適切に温度上昇を抑制し、ユーザの意図したモータ駆動を行うことができる冷却システム、及び冷却制御方法を提供することにある。
上記問題を解決するために、本開示の一態様は、車輪を駆動するモータと、前記モータを制御するインバータとを備える電動駆動装置の冷却システムであって、冷媒の循環経路に、前記モータに供給されるオイルを冷却するオイルクーラと、前記冷媒を冷却するラジエータと、前記冷媒で冷却される前記インバータとが配置されている冷媒循環流路と、前記冷媒の温度である冷媒温度を検出する冷媒温度検出部と、前記冷媒を冷却する冷媒冷却部と、前記冷媒冷却部の冷却能力を制御する冷却制御部であって、前記冷媒温度検出部によって検出された前記冷媒温度と、前記インバータの駆動情報とに基づいて、前記冷媒温度の上昇を予測し、当該予測結果に基づいて、前記冷媒冷却部の冷却能力を上げるように制御する冷却制御部と、前記モータの温度であるモータ温度を検出するモータ温度検出部と、前記インバータの温度であるインバータ温度を検出するインバータ温度検出部とを備え、前記冷媒循環流路には、前記冷媒を圧送する冷媒ポンプが配置されており、前記インバータと前記モータとが直接的に熱影響する位置に配置されており、前記冷却制御部は、予測された前記冷媒の温度上昇が、第1閾値以上である場合に、前記冷媒ポンプの駆動出力を引き上げるように制御し、予測された前記冷媒の温度上昇が、前記第1閾値未満である場合に、さらに、前記モータ温度検出部が検出した前記モータ温度が第2閾値以上であり、且つ、前記モータ温度が、前記インバータ温度検出部が検出した前記インバータ温度よりも特定の値以上大きい場合に、前記冷媒の冷却能力を引き上げる制御を行う冷却システムである。
また、本開示の一態様は、車輪を駆動するモータと、前記モータを制御するインバータと、冷媒の循環経路に、前記モータに供給されるオイルを冷却するオイルクーラと、前記冷媒を冷却するラジエータと、前記冷媒で冷却される前記インバータとが配置されている冷媒循環流路と、前記冷媒の温度である冷媒温度を検出する冷媒温度検出部と、前記冷媒を冷却する冷媒冷却部と、前記冷媒冷却部の冷却能力を制御する冷却制御部と、前記モータの温度であるモータ温度を検出するモータ温度検出部と、前記インバータの温度であるインバータ温度を検出するインバータ温度検出部と、を備える電動駆動装置の冷却制御方法であって、前記冷媒循環流路には、前記冷媒を圧送する冷媒ポンプが配置されており、前記インバータと前記モータとが直接的に熱影響する位置に配置されており、前記冷却制御部が、前記冷媒温度検出部によって検出された前記冷媒温度と、前記インバータの駆動情報とに基づいて、前記冷媒温度の上昇を予測し、予測された前記冷媒の温度上昇が、第1閾値以上である場合に、前記冷媒ポンプの駆動出力を引き上げるように制御し、予測された前記冷媒の温度上昇が、前記第1閾値未満である場合に、さらに、前記モータ温度検出部が検出した前記モータ温度が第2閾値以上であり、且つ、前記モータ温度が、前記インバータ温度検出部が検出した前記インバータ温度よりも特定の値以上大きい場合に、前記冷媒の冷却能力を引き上げる制御を行う冷却制御方法である。
本開示によれば、適切に温度上昇を抑制し、ユーザの意図したモータ駆動を行うことができる。
第1の実施形態による冷却システムの一例を示す概略ブロック図である。 図1に示すインバータ制御部と、上位ECUと、冷却制御部とのハードウェアの構成例を示す図である。 第1の実施形態による冷却システムの動作の一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態による冷却システムの動作の一例を示すフローチャートである。 第3の実施形態による冷却システムの動作の一例を示すフローチャートである。 第4の実施形態による冷却システムの動作の一例を示すフローチャートである。 第5の実施形態による冷却システムの動作の一例を示すフローチャートである。 第6の実施形態による冷却システムの一例を示す概略ブロック図である。
以下、本開示の一実施形態による冷却システム、及び冷却制御方法について、図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本実施形態による冷却システム1の一例を示す概略ブロック図である。
電動駆動装置100は、電動車両の駆動装置であり、図1に示すように、冷却システム1と、e-Axleユニット2と、駆動輪3と、ドライブシャフト4と、上位ECU60とを備える。
ここでの電動車両は、いわゆる4輪車であり、BEV(Battery Electric Vehicle:バッテリ式電気自動車)であってもよく、HEV(Hybrid Electric Vehicle:ハイブリッド自動車)であってもよく、PHEV(Plug in Hybrid Electric Vehicle:プラグインハイブリッド自動車)であってもよく、FCEV(Fuel Cell Electric Vehicle:燃料電池自動車)であってもよい。
e-Axleユニット2は、インバータ10と、トランスミッション20と、モータ30とを備え、インバータ10、トランスミッション20、及びモータ30が一体となった構造を有している。e-Axleユニット2において、インバータ10と、モータ30とは、近接して配置されている。
インバータ10は、バッテリ(不図示)から供給される直流電力からモータ30を駆動する駆動信号を生成して、モータ30を制御する。インバータ10は、インバータ制御部11と、インバータ回路部12と、インバータ温度センサ13とを備える。
インバータ回路部12は、スイッチング素子(不図示)のスイッチングにより、バッテリ(不図示)から供給される直流電力からモータ30を駆動する駆動信号を生成する。
インバータ制御部11は、上位ECU60からのモータ30の指令値に応じて、インバータ回路部12を制御する。インバータ制御部11は、例えば、インバータ回路部12のスイッチング素子(不図示)のスイッチングを制御して、モータ30を駆動する駆動信号を生成させる。
インバータ温度センサ13は、インバータ10の温度であるインバータ温度を検出する。インバータ温度センサ13は、インバータ温度を検出するインバータ温度検出部の一例である。
モータ30は、電動駆動装置100の駆動部であり、トランスミッション20を介して、例えば、電動車両の車輪である駆動輪3を駆動(例えば、回転)させる。モータ30は、不図示の出力軸を有しており、後述するトランスミッション20により、出力軸の回転を変換して、ドライブシャフト4を介して、駆動輪3に動力を伝達する。
また、モータ30は、モータ温度センサ31を備える。
モータ温度センサ31は、モータ30の温度であるモータ温度を検出する。モータ温度センサ31は、モータ温度を検出するモータ温度検出部の一例である。
トランスミッション20は、回転の変換を行うための、不図示の駆動ギア、従動ギア、ディファレンシャルギア、等を有している。トランスミッション20は、これらのギアを用いて、モータ30の出力軸の回転を変換して、ドライブシャフト4を介して、駆動輪3に回転を伝達する。
ドライブシャフト4は、トランスミッション20と、駆動輪3との間に配置され、トランスミッション20が変換した回転を、駆動輪3に伝達する。トランスミッション20に対して、一対のドライブシャフト4が接続されており、一対のドライブシャフト4は、一対の駆動輪3に回転を伝達する。
駆動輪3は、例えば、電動車両の車輪であり、駆動輪3には、トランスミッション20及びドライブシャフト4を介して、モータ30の駆動(回転)が、伝達される。
上位ECU(Electronic Control Unit)60は、電動車両を電子制御する制御部であり、例えば、ユーザの操作に応じたモータ30の指令値を生成する。なお、上位ECU60のハードウェア構成例については、図2を参照して後述する。
冷却システム1は、図1に示すように、インバータ温度センサ13と、モータ温度センサ31と、オイルクーラ40と、オイルポンプ41と、ラジエータ50と、冷媒ポンプ51と、冷媒温度センサ52と、送風ファン53と、冷却制御部70と、オイル循環流路OCと、冷媒循環流路WCとを備える。
オイル循環流路OCは、モータ30を冷却するオイルを循環する流路である。オイル循環流路OCには、冷媒の循環経路に、オイルクーラ40と、オイルポンプ41とが配置されている。オイル循環流路OCは、オイルクーラ40、及びオイルポンプ41を介して、モータ30にオイルを供給し、モータ30から再びオイルクーラ40にオイルを供給して、オイルを循環させる。
オイルポンプ41は、オイル循環流路OC中に設けられ、オイルを圧送する。オイルポンプ41は、例えば、電気により駆動する電動ポンプである。オイルポンプ41は、圧送したオイルを、オイルクーラ40を介して、モータ30に供給する。
オイルクーラ40は、オイル循環流路OCを通過するオイル(例えば、モータ30に供給されるオイル)を冷却する。オイルクーラ40は、冷媒循環流路WCが接続される。オイルクーラ40の内部を通過するオイルは、冷媒循環流路WCを通過する冷媒との間で熱交換されて冷却される。すなわち、冷媒は、オイルクーラ40及びオイルを介してモータ30を冷却する。
冷媒循環流路WCは、インバータ10及びオイル循環流路OCを通過するオイルを冷却する冷媒を循環する流路である。冷媒循環流路WCには、オイルクーラ40と、ラジエータ50と、冷媒ポンプ51と、冷媒温度センサ52とが配置されている。冷媒循環流路WCは、ラジエータ50、及び冷媒ポンプ51を介して、インバータ10及びオイルクーラ40に冷媒を供給し、インバータ10及びオイルクーラ40から再びラジエータ50に冷媒を供給して、冷媒を循環させる。
なお、冷媒循環流路WCを流れる冷媒は、例えば、水である。
ラジエータ50は、冷媒循環流路WCを流れる冷媒を冷却する。ラジエータ50は、後述する送風ファン53による送風により、冷媒循環流路WCを流れる冷媒を冷却する冷却能力を引き上げることが可能である。
冷媒ポンプ51は、冷媒循環流路WC中に設けられ、冷媒を圧送する。冷媒ポンプ51は、例えば、電気により駆動する電動ポンプである。冷媒ポンプ51は、圧送した冷媒を、インバータ10に供給して、インバータ10を冷媒により冷却する。冷媒ポンプ51は、後述する冷却制御部70からの制御信号に応じて、駆動出力を変更可能である。
冷媒温度センサ52は、例えば、冷媒循環流路WC内に設けられ、冷媒の温度(例えば、水温)である冷媒温度を検出する。冷媒温度は、インバータ10の発熱に応じて上昇し、ラジエータ50で冷媒が冷却されて低下する。
送風ファン53は、ラジエータ50に向けて熱媒体である外気を送風して、冷媒を冷却する。送風ファン53は、冷媒を冷却する冷媒冷却部の一例である。送風ファン53は、ラジエータ50に近接して配置されており、通電量に応じて送風能力を調整可能な電動ファンで構成されている。送風ファン53は、後述する冷却制御部70からの制御信号に応じて、通電量が調整される。
冷却制御部70は、送風ファン53の冷却能力を制御する。冷却制御部70は、冷媒温度センサ52によって検出された冷媒温度と、インバータ10の駆動情報とに基づいて、冷媒温度の上昇を予測し、当該予測結果に基づいて、送風ファン53の冷却能力を上げるように制御する。冷却制御部70は、例えば、冷媒温度の上昇が予測される場合に、送風ファン53の冷却能力を上げるように制御する。
インバータ10の駆動情報は、例えば、インバータ10の出力電力、駆動するモータ30の速度パターン及び駆動トルク等の情報でもよいし、インバータ10の負荷電流の実測値又は指令値でもよい。なお、インバータ10の駆動情報が指令値である場合は、上位ECU60から送信された値でもよく、インバータ制御部11の記憶部(不図示)に設定された値でもよい。
また、これらの情報は、リアルタイムに取得するデータであってもよいし、モータ30を駆動する場合のように、予め速度パターンが設定されている場合には、インバータ10の駆動情報として、予め設定された将来の速度パターンを用いてもよい。
また、インバータ10の駆動情報には、上記情報に基づいて推定されたインバータ10の温度情報を含めてもよい。
また、冷却制御部70は、モータ温度センサ31が検出したモータ温度、及びインバータ温度センサ13が検出したインバータ温度に基づいて、送風ファン53の冷却能力、又は冷媒ポンプ51の駆動出力を変更して制御してもよい。
なお、冷媒の温度上昇は、インバータ10の動作に基づくインバータ発熱による冷媒温度上昇成分と、モータ駆動によるオイル温度上昇による冷媒温度上昇に切り分けられる。ここで、インバータ10の動作に基づくインバータ発熱要素はある程度推測できることから、冷媒温度がわかれば、モータ駆動によるオイル温度上昇による冷媒温度上昇分も推測可能である。オイル温度上昇による冷媒温度上昇分は、(冷媒温度―インバータ発熱成分)により計算したリアルタイム値であってもよい。
次に、図2を参照して、図1に示すインバータ制御部11と、上位ECU60と、冷却制御部70とのハードウェアの構成について説明する。
図2は、図1に示すインバータ制御部と、上位ECUと、冷却制御部とのハードウェアの構成例を示す図である。
図2に示すように、インバータ制御部11、上位ECU60、及び冷却制御部70のそれぞれは、制御基板PBを有し、制御基板PBは、通信デバイスH11と、メモリH12と、プロセッサH13とを備える。
通信デバイスH11は、CAN(Controller Area Network)の通信デバイス、各種インターフェースモジュール、等であり、他の制御部との間で通信を行う。
メモリH12は、例えば、RAM、フラッシュメモリ、HDD、等の記憶装置であり、インバータ制御部11、上位ECU60、及び冷却制御部70のそれぞれが利用する各種情報、及びプログラムを記憶する。
プロセッサH13は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を含む処理回路である。プロセッサH13は、メモリH12に記憶されているプログラムを実行させることで、インバータ制御部11、上位ECU60、及び冷却制御部70のそれぞれの各種処理を実行する。
上述したインバータ制御部11、上位ECU60、及び冷却制御部70のそれぞれは、メモリH12が記憶するプログラムを、プロセッサH13に実行させることで実現される機能部である。
次に、図面を参照して、本実施形態による冷却システム1の動作について説明する。
図3は、第1の実施形態による冷却システム1の動作の一例を示すフローチャートである。
図3に示すように、冷却システム1の冷却制御部70は、まず、冷媒の温度を取得する(ステップS101)。冷却制御部70は、冷媒温度センサ52が検出した冷媒循環流路WC内の冷媒温度を取得する。
次に、冷却制御部70は、インバータ10の駆動情報を取得する(ステップS102)。冷却制御部70は、インバータ10の駆動情報として、例えば、上位ECU60からモータ30の指令値(インバータ10の指令値)、等を取得する。
次に、冷却制御部70は、冷媒の温度と、インバータ10の駆動情報とに基づいて、冷媒の温度上昇を予測する(ステップS103)。冷却制御部70は、冷媒温度と、インバータ10の駆動情報とに基づいて、インバータ10の発熱による冷媒温度の上昇を予測する。
次に、冷却制御部70は、冷媒の温度上昇が予測されるか否かを判定する(ステップS104)。冷却制御部70は、例えば、予測した冷媒温度の上昇が、閾値以上(特定の閾値以上)である場合に、冷媒の温度上昇が予測されると判定する。冷却制御部70は、冷媒の温度上昇が予測される場合(ステップS104:YES)に、処理をステップS105に進める。また、冷却制御部70は、冷媒の温度上昇が予測されない場合(ステップS104:NO)に、処理をステップS101に戻す。
ステップS105において、冷却制御部70は、送風ファン53の風量を大きくする制御を行う。冷却制御部70は、例えば、送風ファン53の通電量を増やす制御信号を送風ファン53に送信し、送風ファン53の風量を増大させる。ステップS105の処理後に、冷却制御部70は、処理をステップS101に戻す。
以上説明したように、本実施形態による冷却システム1は、車輪を駆動するモータ30と、モータ30を制御するインバータ10とを備える電動駆動装置100の冷却システムであって、冷媒循環流路WCと、冷媒温度センサ52(冷媒温度検出部)と、冷媒冷却部(例えば、送風ファン53)と、冷却制御部70とを備える。冷媒循環流路WCは、冷媒の循環経路に、モータ30に供給されるオイルを冷却するオイルクーラ40と、冷媒を冷却するラジエータ50と、冷媒で冷却されるインバータ10とが配置されている。冷媒温度センサ52は、冷媒の温度である冷媒温度を検出する。冷媒冷却部(例えば、送風ファン53)は、冷媒を冷却する。冷媒冷却部(例えば、送風ファン53)の冷却能力を制御する冷却制御部70は、冷媒温度センサ52によって検出された冷媒温度と、インバータ10の駆動情報とに基づいて、冷媒温度の上昇を予測する。冷却制御部70は、当該予測結果に基づいて、冷媒冷却部(例えば、送風ファン53)の冷却能力を上げるように制御する。冷却制御部70は、例えば、冷媒温度の上昇が予測される場合に、冷媒冷却部(例えば、送風ファン53)の冷却能力を上げるように制御する。
これにより、本実施形態による冷却システム1は、冷媒温度の上昇を予測することで、インバータ10の温度が上昇する前に、冷媒冷却部(例えば、送風ファン53)の冷却能力を上げるように制御するため、適切、且つ、効率良くインバータ10の温度上昇を抑制することができる。よって、本実施形態による冷却システム1は、ユーザの意図したモータ駆動を行うことができる。
なお、冷媒の温度上昇は、インバータ10の動作に基づくインバータ10の発熱による冷媒温度上昇成分と、モータ駆動によるオイル温度の上昇による冷媒温度上昇とに切り分けられる。ここで、インバータ10の動作に基づくインバータ発熱要素は、インバータ10の駆動情報からある程度推測できることから、冷媒温度がわかれば、モータ駆動によるオイル温度上昇による冷媒温度上昇分も推測可能である。また、インバータ10の動作に伴うインバータ10の温度上昇は、比較的急(熱容量が小さい)であるが、モータ30を冷却するオイルの温度上昇はこれと比べて比較的緩やか(インバータ10よりも熱容量が大きい)であるため、インバータ10を基準に制御することで簡便に冷媒の温度上昇を予測することができる。
これらにより、本実施形態による冷却システム1は、温度上昇に起因するインバータ10の動作と冷媒温度とに基づいて、将来の冷媒の温度上昇を予測し、その予測結果に基づいてラジエータ50の送風ファン53の駆動出力(=冷媒冷却部の冷却能力)を事前に引き上げるよう制御する。これにより、本実施形態による冷却システム1は、冷媒が過度に温度上昇する前に冷媒の温度を事前に引き下げることができ、発熱によるモータ駆動が制限されることなく、ユーザの意図したモータ駆動を行うことができる。
また、本実施形態による冷却制御方法は、電動駆動装置100の冷却制御方法である。ここで、電動駆動装置100は、車輪を駆動するモータ30と、モータ30を制御するインバータ10と、冷媒循環流路WCと、冷媒温度センサ52と、冷媒を冷却する送風ファン53(冷媒冷却部)と、送風ファン53の冷却能力を制御する冷却制御部70と、を備える。冷媒循環流路WCは、冷媒の循環経路に、モータ30に供給されるオイルを冷却するオイルクーラ40と、冷媒を冷却するラジエータ50と、冷媒で冷却されるインバータ10とが配置されている。本実施形態による冷却制御方法において、冷却制御部70が、冷媒温度センサ52によって検出された冷媒温度と、インバータ10の駆動情報とに基づいて、冷媒温度の上昇を予測し、当該予測結果に基づいて、送風ファン53の冷却能力を上げるように制御する。
これにより、本実施形態による冷却制御方法は、上述した冷却システム1と同様の効果を奏し、適切、且つ、効率良くインバータ10の温度上昇を抑制することができ、ユーザの意図したモータ駆動を行うことができる。
[第2の実施形態]
次に、図面を参照して、第2の実施形態による冷却システム1について説明する。本実施形態では、冷媒温度の上昇を予測した場合の一例として、予測された冷媒の温度上昇が、閾値以上である場合に、送風ファン53の冷却能力を上げて、さらに、冷媒ポンプ51の駆動出力を上げる変形例について説明する。
本実施形態による冷却システム1の構成は、上述した図1に示す第1の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。本実施形態では、冷却制御部70の処理が異なる。
本実施形態における冷却制御部70は、予測された冷媒の温度上昇が、閾値以上(第1閾値以上)である場合に、送風ファン53の冷却能力とともに、冷媒ポンプ51の駆動出力を引き上げるように制御する。
その他の冷却制御部70の処理は、第1の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
次に、図4を参照して、本実施形態による冷却システム1の動作について説明する。
図4は、第2の実施形態による冷却システム1の動作の一例を示すフローチャートである。
図4において、ステップS201からステップS203までの処理は、上述した図1の示すステップS101からステップS103までの処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。
ステップS204において、冷却制御部70は、予測された冷媒の温度上昇が、閾値以上(第1閾値以上)であるか否かを判定する。冷却制御部70は、予測された冷媒の温度上昇が、閾値以上(第1閾値以上)である場合(ステップS204:YES)に、処理をステップS205に進める。また、冷却制御部70は、予測された冷媒の温度上昇が、閾値未満(第1閾値未満)である場合(ステップS204:NO)に、処理をステップS201に戻す。
ステップS205において、冷却制御部70は、送風ファン53の風量を大きくするとともに、冷媒ポンプ51の流量を増やす制御を行う。すなわち、冷却制御部70は、送風ファン53の冷却能力を引き上げるとともに、冷媒ポンプ51の駆動出力を引き上げるように制御する。ステップS205の処理後に、冷却制御部70は、処理をステップS201に戻す。
なお、図4に示す処理フローにおいて、冷却制御部70は、冷媒の温度上昇が予測される場合に、送風ファン53の風量を大きくした上で、さらに、予測された冷媒の温度上昇が、閾値以上(第1閾値以上)である場合に、冷媒ポンプ51の流量を増やす制御を行ってもよい。すなわち、冷却制御部70は、送風ファン53の冷却能力を引き上げと、冷媒ポンプ51の駆動出力を引き上げとを2段階に冷媒の冷却能力を引き上げるようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態による冷却システム1では、冷媒循環流路WCには、冷媒を圧送する冷媒ポンプ51が配置されている。冷却制御部70は、予測された冷媒の温度上昇が、閾値以上(第1閾値以上)である場合に、冷媒ポンプ51の駆動出力を引き上げるように制御する。
これにより、本実施形態による冷却システム1は、例えば、予測される冷媒の温度上昇が高く、ラジエータ50の送風ファン53の駆動出力(=冷媒冷却部の冷却能力)の引き上げだけでは冷却能力不足が見込まれる場合に、追加で冷媒ポンプ51の駆動出力も引き上げる(流速を速くする)ことで、冷却能力の強化を図ることができる。
[第3の実施形態]
次に、図面を参照して、第3の実施形態による冷却システム1について説明する。本実施形態では、上述した第2の実施形態に、モータ温度に基づく冷媒の冷却能力の引き上げ制御を追加した変形例について説明する。
本実施形態による冷却システム1の構成は、上述した図1に示す第1の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。本実施形態では、冷却制御部70の処理が異なる。
なお、本実施形態では、例えば、e-Axleユニット2を採用することで、インバータ10とモータ30とが近接して配置されている。
本実施形態における冷却制御部70は、上述した第2の実施形態による冷却制御の処理に加えて、モータ温度センサ31が検出したモータ温度に基づいて、冷媒の冷却能力を引き上げる制御を行う。
ここで、冷媒の冷却能力を引き上げる制御には、例えば、送風ファン53の冷却能力の引き上げる制御と、冷媒ポンプ51の駆動出力を引き上げる制御とが含まれる。すなわち、冷却制御部70は、冷媒の冷却能力を引き上げる制御として、送風ファン53の冷却能力、又は冷媒ポンプ51の駆動出力を引き上げる制御を行う。
その他の冷却制御部70の処理は、第2の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
次に、図5を参照して、本実施形態による冷却システム1の動作について説明する。
図5は、第3の実施形態による冷却システム1の動作の一例を示すフローチャートである。
図5において、ステップS301及びステップS302の処理は、上述した図4の示すステップS201及びステップS206の処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。
ステップS303において、冷却制御部70は、モータ温度を取得する。冷却制御部70は、例えば、モータ温度センサ31が検出したモータ温度を取得する。
次に、ステップS304からステップS306までの処理は、上述した図4の示すステップS203からステップS205までの処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。
なお、ステップS305において、冷却制御部70は、予測された冷媒の温度上昇が、閾値未満(第1閾値未満)である場合(ステップS305:NO)に、処理をステップS307に進める。
ステップS307において、冷却制御部70は、モータ温度が、閾値以上(第2閾値以上)であるか否かを判定する。冷却制御部70は、モータ温度センサ31が検出したモータ温度を取得して、モータ温度が、閾値以上(第2閾値以上)であるか否かを判定する。冷却制御部70は、モータ温度が、閾値以上(第2閾値以上)である場合(ステップS307:YES)に、処理をステップS308に進める。また、冷却制御部70は、モータ温度が、閾値未満(第2閾値未満)である場合(ステップS307:NO)に、処理をステップS301に戻す。
ステップS308において、冷却制御部70は、冷媒の冷却能力を引き上げる制御を行う。冷却制御部70は、例えば、送風ファン53の冷却能力、又は冷媒ポンプ51の駆動出力を引き上げる制御を行う。ステップS308の処理後に、冷却制御部70は、処理をステップS301に戻す。
以上説明したように、本実施形態による冷却システム1では、インバータ10とモータ30とが近接して配置されている。また、冷却システム1は、モータ30の温度であるモータ温度を検出するモータ温度センサ31(モータ温度検出部)をさらに備える。冷却制御部70は、モータ温度センサ31が検出したモータ温度に基づいて、冷媒の冷却能力を引き上げる制御を行う。
例えば、e-Axleユニット2のように、インバータ10とモータ30とが近接配置されている場合に、インバータ10に対しモータ30からの直接的な熱影響が懸念される。本実施形態による冷却システム1では、上述した第2の実施形態の冷却制御に加えて、モータ温度が閾値以上(第2閾値以上)になった場合に、簡易的にインバータ10に熱影響(熱干渉)していると判定し、これを考慮して事前に冷媒の冷却能力の引き上げを行うことができる。よって、本実施形態による冷却システム1は、インバータ10の温度上昇をさらに抑制することができ、ユーザの意図したモータ駆動を行うことができる。すなわち、本実施形態による冷却システム1は、モータ30の出力が制限されないため、動力性能を維持することができる。
また、本実施形態では、冷却制御部70は、冷媒の冷却能力を引き上げる制御として、送風ファン53の冷却能力、又は冷媒ポンプ51の駆動出力を引き上げる制御を行う。
これにより、本実施形態による冷却システム1は、送風ファン53又は冷媒ポンプ51の制御により、適切にインバータ10の温度上昇をさらに抑制することができる。
なお、上述した図5に示す例では、冷却制御部70が、モータ温度を、モータ温度センサ31から取得する例を説明したが、冷却制御部70が、モータの動作状態から、モータ温度を推測してもよい。
[第4の実施形態]
次に、図面を参照して、第4の実施形態による冷却システム1について説明する。本実施形態では、上述した第2の実施形態に、モータ温度とインバータ温度とに基づく冷媒の冷却能力の引き上げ制御を追加した変形例について説明する。
本実施形態による冷却システム1の構成は、上述した図1に示す第1の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。本実施形態では、冷却制御部70の処理が異なる。
本実施形態における冷却制御部70は、上述した第2の実施形態による冷却制御の処理に加えて、モータ温度センサ31が検出したモータ温度が、インバータ温度センサ13が検出したインバータ温度よりも特定の値以上大きい場合に、冷媒の冷却能力を引き上げる制御を行う。冷却制御部70は、例えば、(モータ温度-インバータ温度)の値が、閾値以上(第3閾値以上)である場合に、媒の冷却能力を引き上げる制御を行う。
その他の冷却制御部70の処理は、第2の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
次に、図6を参照して、本実施形態による冷却システム1の動作について説明する。
図6は、第4の実施形態による冷却システム1の動作の一例を示すフローチャートである。
図6において、ステップS401及びステップS402の処理は、上述した図4の示すステップS201及びステップS206の処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。
ステップS403において、冷却制御部70は、モータ温度及びインバータ温度を取得する。冷却制御部70は、例えば、モータ温度センサ31が検出したモータ温度を取得し、インバータ温度センサ13が検出したインバータ温度を取得する。
次に、ステップS404からステップS406までの処理は、上述した図4の示すステップS203からステップS205までの処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。
なお、ステップS405において、冷却制御部70は、予測された冷媒の温度上昇が、閾値未満(第1閾値未満)である場合(ステップS405:NO)に、処理をステップS407に進める。
ステップS407において、冷却制御部70は、(モータ温度-インバータ温度)の値が、閾値以上(第3閾値以上)であるか否かを判定する。冷却制御部70は、モータ温度センサ31が検出したモータ温度と、インバータ温度センサ13が検出したインバータ温度とを取得して、(モータ温度-インバータ温度)の値を算出する。冷却制御部70は、(モータ温度-インバータ温度)の値が、閾値以上(第3閾値以上)である場合(ステップS407:YES)に、処理をステップS408に進める。また、冷却制御部70は、(モータ温度-インバータ温度)の値が、閾値未満(第3閾値未満)である場合(ステップS407:NO)に、処理をステップS401に戻す。
ステップS408において、冷却制御部70は、冷媒の冷却能力を引き上げる制御を行う。冷却制御部70は、例えば、送風ファン53の冷却能力、又は冷媒ポンプ51の駆動出力を引き上げる制御を行う。ステップS408の処理後に、冷却制御部70は、処理をステップS401に戻す。
以上説明したように、本実施形態による冷却システム1は、インバータ10の温度であるインバータ温度を検出するインバータ温度センサ13(インバータ温度検出部)をさらに備える。冷却制御部70は、モータ温度センサ31が検出したモータ温度が、インバータ温度センサ13が検出したインバータ温度よりも特定の値以上大きい場合(例えば、(モータ温度-インバータ温度)の値が、閾値以上(第3閾値以上)である場合)に、冷媒の冷却能力を引き上げる制御を行う。
これにより、本実施形態による冷却システム1では、上述した第2の実施形態の冷却制御に加えて、モータ温度がインバータ温度よりも特定の値以上大きい場合(例えば、(モータ温度-インバータ温度)の値が、閾値以上(第3閾値以上)である場合)に、簡易的にインバータ10に熱影響(熱干渉)していると判定し、これを考慮して事前に冷媒の冷却能力の引き上げを行うことができる。よって、本実施形態による冷却システム1は、インバータ10の温度上昇をさらに抑制することができ、ユーザの意図したモータ駆動を行うことができる。すなわち、本実施形態による冷却システム1は、モータ30の出力が制限されないため、動力性能を維持することができる。
[第5の実施形態]
次に、図面を参照して、第5の実施形態による冷却システム1について説明する。本実施形態では、上述した第3の実施形態と第4の実施形態とを組み合わせた変形例について説明する。
本実施形態による冷却システム1の構成は、上述した図1に示す第1の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。本実施形態では、冷却制御部70の処理が異なる。
本実施形態における冷却制御部70は、モータ温度が、閾値以上(第2閾値以上)である場合、且つ、モータ温度がインバータ温度よりも特定の値以上大きい場合(例えば、(モータ温度-インバータ温度)の値が、閾値以上(第3閾値以上)である場合)に、冷媒の冷却能力を引き上げる制御を行う。
その他の冷却制御部70の処理は、第2の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
次に、図7を参照して、本実施形態による冷却システム1の動作について説明する。
図7は、第4の実施形態による冷却システム1の動作の一例を示すフローチャートである。
図7において、ステップS501からステップS506までの処理は、上述した図6の示すステップS401からステップS406までの処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。
なお、ステップS505において、冷却制御部70は、予測された冷媒の温度上昇が、閾値未満(第1閾値未満)である場合(ステップS505:NO)に、処理をステップS507に進める。
ステップS507において、冷却制御部70は、モータ温度が、閾値以上(第2閾値以上)であるか否かを判定する。冷却制御部70は、モータ温度が、閾値以上(第2閾値以上)である場合(ステップS507:YES)に、処理をステップS508に進める。また、冷却制御部70は、モータ温度が、閾値未満(第2閾値未満)である場合(ステップS507:NO)に、処理をステップS501に戻す。
ステップS508において、冷却制御部70は、(モータ温度-インバータ温度)の値が、閾値以上(第3閾値以上)であるか否かを判定する。冷却制御部70は、(モータ温度-インバータ温度)の値が、閾値以上(第3閾値以上)である場合(ステップS508:YES)に、処理をステップS509に進める。また、冷却制御部70は、(モータ温度-インバータ温度)の値が、閾値未満(第3閾値未満)である場合(ステップS508:NO)に、処理をステップS501に戻す。
ステップS509において、冷却制御部70は、冷媒の冷却能力を引き上げる制御を行う。冷却制御部70は、例えば、送風ファン53の冷却能力、又は冷媒ポンプ51の駆動出力を引き上げる制御を行う。ステップS509の処理後に、冷却制御部70は、処理をステップS501に戻す。
以上説明したように、本実施形態による冷却システム1において、冷却制御部70は、モータ温度が閾値以上(第2閾値以上)である場合、且つ(モータ温度-インバータ温度)の値が、閾値以上(第3閾値以上)である場合)に、冷媒の冷却能力を引き上げる制御を行う。
これにより、本実施形態による冷却システム1は、第3の実施形態及び第4の実施形態と同様に、インバータ10の温度上昇をさらに抑制することができ、ユーザの意図したモータ駆動を行うことができる。
なお、本実施形態では、モータ温度が閾値以上(第2閾値以上)である場合、又は(モータ温度-インバータ温度)の値が、閾値以上(第3閾値以上)である場合)である場合)に、冷媒の冷却能力を引き上げる制御を行うようにしてもよい。
[第6の実施形態]
次に、図面を参照して、第6の実施形態による冷却システム1について説明する。本実施形態では、冷却制御部70が、インバータ10内に搭載され、インバータ制御部11が、冷却制御部70を備える変形例について説明する。
図8は、第6の実施形態による冷却システム1の一例を示す概略ブロック図である。
図8に示すように、本実施形態による冷却システム1では、インバータ制御部11が、冷却制御部70を備える。
その他の構成は、上述した図1に示す第1の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態による冷却システム1では、インバータ10は、モータ30の駆動信号を生成するインバータ回路部12と、インバータ回路部12を制御するインバータ制御部11とを備え、インバータ制御部11は、冷却制御部70を含む。
これにより、本実施形態による冷却システム1は、インバータの動作を行っている部位(インバータ制御部11)とは別に、冷却制御部70を設ける必要がなくなるため、通信ロスを低減することができる。また、本実施形態による冷却システム1は、インバータ制御部11と冷却制御部70とを共通化することで、構成を簡略化することができる。
なお、本開示は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記の各実施形態において、インバータ10、トランスミッション20、及びモータ30を一体構造としたe-Axleユニット2により構成する例を説明したが、これに限定されるものではなく、インバータ10、トランスミッション20、及びモータ30のそれぞれが、個別に配置されように構成されてもよい。
また、上記の各実施形態において、冷却システム1は、電動車両の電動駆動装置100に用いるシステムとして説明したが、これに限定されるものではなく、電動車両以外の用途の電動駆動装置100に適用してもよい。
また、上記の実施形態において、モータ温度及びインバータ温度を、モータ温度センサ31及びインバータ温度センサ13から取得する例を説明したが、これに限定されるものではなく、冷却制御部70が、モータ温度及びインバータ温度を推定して用いてもよい。
また、上記の第6の実施形態において、インバータ制御部11が、冷却制御部70を含む例を説明したが、これに限定されるものではなく、上位ECU60が、冷却制御部70を含む構成であってもよい。
なお、上述した冷却システム1が備える各構成は、内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した冷却システム1が備える各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述した冷却システム1が備える各構成における処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS及び周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、インターネット、WAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部又は外部に設けられた記録媒体も含まれる。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に冷却システム1が備える各構成で合体される構成、又は分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバ又はクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
1…冷却システム、2…e-Axleユニット、3…駆動輪、4…ドライブシャフト、10…インバータ、11…インバータ制御部、12…インバータ回路部、13…インバータ温度センサ、20…トランスミッション、30…モータ、31…モータ温度センサ、40…オイルクーラ、41…オイルポンプ、50…ラジエータ、51…冷媒ポンプ、52…冷媒温度センサ、53…送風ファン、60…上位ECU、70…冷却制御部、100…電動駆動装置、OC…オイル循環流路、WC…冷媒循環流路

Claims (4)

  1. 車輪を駆動するモータと、前記モータを制御するインバータとを備える電動駆動装置の冷却システムであって、
    冷媒の循環経路に、前記モータに供給されるオイルを冷却するオイルクーラと、前記冷媒を冷却するラジエータと、前記冷媒で冷却される前記インバータとが配置されている冷媒循環流路と、
    前記冷媒の温度である冷媒温度を検出する冷媒温度検出部と、
    前記冷媒を冷却する冷媒冷却部と、
    前記冷媒冷却部の冷却能力を制御する冷却制御部であって、前記冷媒温度検出部によって検出された前記冷媒温度と、前記インバータの駆動情報とに基づいて、前記冷媒温度の上昇を予測し、当該予測結果に基づいて、前記冷媒冷却部の冷却能力を上げるように制御する冷却制御部と、
    前記モータの温度であるモータ温度を検出するモータ温度検出部と
    前記インバータの温度であるインバータ温度を検出するインバータ温度検出部と
    を備え、
    前記冷媒循環流路には、前記冷媒を圧送する冷媒ポンプが配置されており、
    前記インバータと前記モータとが直接的に熱影響する位置に配置されており、
    前記冷却制御部は、予測された前記冷媒の温度上昇が、第1閾値以上である場合に、前記冷媒ポンプの駆動出力を引き上げるように制御し、予測された前記冷媒の温度上昇が、前記第1閾値未満である場合に、さらに、前記モータ温度検出部が検出した前記モータ温度が第2閾値以上であり、且つ、前記モータ温度が、前記インバータ温度検出部が検出した前記インバータ温度よりも特定の値以上大きい場合に、前記冷媒の冷却能力を引き上げる制御を行う
    冷却システム。
  2. 前記冷却制御部は、前記冷媒の冷却能力を引き上げる制御として、前記冷媒冷却部の冷却能力、又は前記冷媒ポンプの駆動出力を引き上げる制御を行う
    請求項1に記載の冷却システム。
  3. 前記インバータは、前記モータの駆動信号を生成するインバータ回路部と、インバータ回路部を制御するインバータ制御部とを備え、
    前記インバータ制御部は、前記冷却制御部を含む
    請求項又は請求項に記載の冷却システム。
  4. 車輪を駆動するモータと、前記モータを制御するインバータと、冷媒の循環経路に、前記モータに供給されるオイルを冷却するオイルクーラと、前記冷媒を冷却するラジエータと、前記冷媒で冷却される前記インバータとが配置されている冷媒循環流路と、前記冷媒の温度である冷媒温度を検出する冷媒温度検出部と、前記冷媒を冷却する冷媒冷却部と、前記冷媒冷却部の冷却能力を制御する冷却制御部と、前記モータの温度であるモータ温度を検出するモータ温度検出部と、前記インバータの温度であるインバータ温度を検出するインバータ温度検出部と、を備える電動駆動装置の冷却制御方法であって、
    前記冷媒循環流路には、前記冷媒を圧送する冷媒ポンプが配置されており、
    前記インバータと前記モータとが直接的に熱影響する位置に配置されており、
    前記冷却制御部が、
    前記冷媒温度検出部によって検出された前記冷媒温度と、前記インバータの駆動情報とに基づいて、前記冷媒温度の上昇を予測し、
    予測された前記冷媒の温度上昇が、第1閾値以上である場合に、前記冷媒ポンプの駆動出力を引き上げるように制御し、予測された前記冷媒の温度上昇が、前記第1閾値未満である場合に、さらに、前記モータ温度検出部が検出した前記モータ温度が第2閾値以上であり、且つ、前記モータ温度が、前記インバータ温度検出部が検出した前記インバータ温度よりも特定の値以上大きい場合に、前記冷媒の冷却能力を引き上げる制御を行う
    冷却制御方法。
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