JP7417138B2 - 圧縮機および冷凍装置 - Google Patents

圧縮機および冷凍装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7417138B2
JP7417138B2 JP2022035560A JP2022035560A JP7417138B2 JP 7417138 B2 JP7417138 B2 JP 7417138B2 JP 2022035560 A JP2022035560 A JP 2022035560A JP 2022035560 A JP2022035560 A JP 2022035560A JP 7417138 B2 JP7417138 B2 JP 7417138B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compressor
bearing
groove
cmp1
annular groove
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022035560A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022151690A (ja
Inventor
太郎 野口
弘毅 上石田
嘉人 田畔
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Publication of JP2022151690A publication Critical patent/JP2022151690A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7417138B2 publication Critical patent/JP7417138B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本開示は、圧縮機および冷凍装置に関する。
従来、圧縮機としては、内径孔を備えたシリンダと、回転軸を支持する軸受孔を有するボス部と、シリンダの内径孔を塞いで内部に圧縮室を形成する主軸受および副軸受とを有する圧縮機構部を備えたものがある(例えば、特開2011-111976号公報(特許文献1)参照)。
上記圧縮機では、主軸受および副軸受は、圧縮室側に向かって開口する環状溝を有している。この環状溝の内周面に圧縮室側から反圧縮室側へ向って内径が大きくなるテーパー状に形成することにより、主軸受および副軸受と回転軸との接触による局所的な摩耗を防いでいる。
特開2011-111976号公報
上記圧縮機では、環状溝の内周面と軸受部の内周面との径方向の厚さが圧縮室から離れるほど厚くなっている。このため、上記圧縮機では、主軸受および副軸受の環状溝が形成された部分において、圧縮室から離れるほど剛性が高くなっているので、主軸受および副軸受の内周面にかかる局所最大面圧が高くなり、軸受の信頼性が低下するという問題がある。
本開示では、軸受部の剛性を低くできる圧縮機およびその圧縮機を備えた冷凍装置を提案する。
本開示の圧縮機は、
圧縮機構部と、
上記圧縮機構部を駆動すると共に偏心部を有するクランク軸と
を備え、
上記クランク軸は、軸受部により回転可能に支持され、
上記軸受部の軸方向の端面から軸方向に延びる溝または穴が上記軸受部に形成され、
上記溝または上記穴と上記軸受部の内周面との間の径方向厚さは、上記端面側よりも上記溝または上記穴の底部側が小さい。
本開示によれば、軸受部に形成された溝(または穴)と軸受部の内周面との間において、軸受部の軸方向の端面側よりも溝(または穴)の底部側の径方向厚さを小さくすることで、軸受部の剛性を低くできる。
本開示の1つの態様に係る圧縮機では、
上記軸受部は、第1軸受部と第2軸受部とを有し、
上記圧縮機構部は、
上記第1軸受部を有するフロントヘッドと、
上記第2軸受部を有するリアヘッドと、
上記フロントヘッドと上記リアヘッドとの間に配置されたシリンダと、
上記シリンダ内に配置され、上記クランク軸により駆動されるピストンと
を備え、
上記クランク軸は、上記フロントヘッドの上記第1軸受部と上記リアヘッドの上記第2軸受部とにより回転可能に支持されており、
上記フロントヘッドの上記第1軸受部または上記リアヘッドの上記第2軸受部に、上記ピストンと対向する端面から軸方向に延びる上記溝または上記穴が形成されている。
本開示によれば、フロントヘッドの軸受部またはリアヘッドの軸受部の少なくとも一方に形成された溝(または穴)と軸受部の内周面との間において、ピストン側よりもピストンと反対の側の方の径方向厚さを小さくすることで、軸受部の剛性を低くできる。
また、本開示の1つの態様に係る圧縮機では、
上記圧縮機構部は、
上記クランク軸の上記偏心部に回転自在に連結され、上記軸受部を有する旋回スクロールと、
上記旋回スクロールと共に圧縮室を形成する固定スクロールと
を備え、
上記旋回スクロールの上記軸受部に、上記固定スクロールと反対の側の上記端面から軸方向に延びる上記溝または上記穴が形成されている。
本開示によれば、旋回スクロールの軸受部に形成された溝(または穴)と軸受部の内周面との間において、固定スクロールと反対の側よりも固定スクロール側の方の径方向厚さを小さくすることで、軸受部の剛性を低くできる。
また、本開示の1つの態様に係る圧縮機では、
上記溝または上記穴は、開口部を有し、
上記溝または上記穴の上記開口部の径方向内縁と上記軸受部の内周面との距離よりも上記溝または上記穴の底部の径方向内縁と上記軸受部の内周面との距離が小さい。
本開示によれば、溝(または穴)の開口部の径方向内縁と軸受部の内周面との距離よりも溝(または穴)の底部の径方向内縁と軸受部の内周面との距離を小さくすることにより、溝(または穴)の断面形状に係わらず軸受部の剛性を低くできる。
また、本開示の1つの態様に係る圧縮機では、
上記溝または上記穴は、開口部を有し、
上記溝または上記穴の上記開口部の径方向外縁と上記軸受部の内周面との距離よりも上記溝または上記穴の底部の径方向外縁と上記軸受部の内周面との距離が小さい。
本開示によれば、溝(または穴)の開口部の径方向外縁と軸受部の内周面との距離よりも溝(または穴)の底部の径方向外縁と軸受部の内周面との距離を小さくすることにより、加工刃具を用いた切削加工時に溝(または穴)の形成が容易になる。
また、本開示の1つの態様に係る圧縮機では、
上記溝または上記穴は、開口部を有し、
上記溝または上記穴の上記開口部の径方向外縁と上記軸受部の内周面との距離よりも上記溝または上記穴の底部の径方向外縁と上記軸受部の内周面との距離が大きい。
本開示によれば、溝(または穴)の開口部の径方向外縁と軸受部の内周面との距離よりも溝(または穴)の底部の径方向外縁と軸受部の内周面との距離を大きくして、溝(または穴)の断面が開口部と反対の側に向かって末広がりとなっても、溝(または穴)と軸受部の内周面との間において、開口部側よりも開口部と反対の側の方の径方向厚さが薄ければよい。
また、本開示の1つの態様に係る圧縮機では、
上記溝または上記穴の底部が凹面形状である。
本開示によれば、溝の底部を凹面形状にすることによって、溝の底部にかかる応力を分散させることができ、軸受部の強度が向上する。
また、本開示の1つの態様に係る圧縮機では、
上記溝は、環状溝である。
本開示によれば、軸受部の軸方向の端面から軸方向に延びる環状溝を設けることによって、軸受部の内周面の局所最大面圧を低減できる。
また、本開示の1つの態様に係る圧縮機では、
上記軸受部の内周面、かつ、上記溝または上記穴の底部に対向する位置に、周方向に沿って第2の溝が形成されている。
本開示によれば、軸受部の内周面かつ溝(または穴)の底部に対向する位置に、周方向に沿って第2の溝を形成することによって、溝(または穴)の内周面と軸受の内周面との間において径方向厚さをより薄くでき、軸受部の剛性をさらに低くできる。
また、本開示の冷凍装置は、
上記のいずれか1つの圧縮機を用いた冷媒回路を備える。
本開示によれば、上記圧縮機を用いた冷媒回路を備えることによって、信頼性の高い冷凍装置機を実現できる。
本開示の第1実施形態の圧縮機の縦断面図である。 上記フロントヘッドの要部の断面図である。 上記フロントヘッドの要部の断面図である。 上記フロントヘッドの要部の下面図である。 上記圧縮機においてガス荷重のないときのフロントヘッドとリアヘッドおよびクランク軸の応力分布を示す図である。 上記圧縮機においてガス荷重のあるときのフロントヘッドとリアヘッドおよびクランク軸の応力分布を示す図である。 上記圧縮機においてガス荷重のあるときのリアヘッドの応力分布を示す図である。 環状溝の深さと局所最大面圧との関係を示す図である。 上記圧縮機のリアヘッドの下面図である。 図9のX-X線から見た断面図である。 図9のX-X線から見た変形例の断面図である。 上記圧縮機の圧縮機構部の要部のシール距離を説明する図である。 本開示の第2実施形態の圧縮機の圧縮機構部の要部の縦断面図である。 本開示の第3実施形態の圧縮機の圧縮機構部の要部の縦断面図である。 本開示の第4実施形態の圧縮機を用いた冷媒回路を備えた冷凍装置の一例としての空気調和機の回路図である。 本開示の第5実施形態の圧縮機の圧縮機構部のフロントヘッドの要部の断面図である。 上記フロントヘッドの要部の下面図である。 変形例のフロントヘッドの要部の下面図である。 他の変形例のフロントヘッドの要部の下面図である。 本開示の第6実施形態の圧縮機の圧縮機構部を構成するフロントヘッドの要部の下面図である。 図20のXXI-XXI線から見たフロントヘッドの要部の断面図である。 変形例のフロントヘッドの要部の下面図である。 他の変形例のフロントヘッドの要部の下面図である。 他の変形例のフロントヘッドの要部の下面図である。 他の変形例のフロントヘッドの要部の下面図である。 本開示の第7実施形態の圧縮機の縦断面図である。 上記圧縮機のクランク軸の上部を支持する軸受を含む要部の断面図である。 上記圧縮機のクランク軸の下部を支持する軸受を含む要部の断面図である。
以下、実施形態を説明する。なお、図面において、同一の参照番号は、同一部分または相当部分を表わすものである。また、長さ、幅、厚さ、深さ等の図面上の寸法は、図面の明瞭化と簡略化のために実際の尺度から適宜変更されており、実際の相対寸法を表してはいない。
〔第1実施形態〕
図1は、本開示の第1実施形態の圧縮機CMP1の縦断面図である。
この第1実施形態の圧縮機CMP1は、図1に示すように、密閉容器1と、この密閉容器1内に配置された圧縮機構部2と、密閉容器1内に配置され、クランク軸12を介して圧縮機構部2を駆動するモータ3とを備えている。
この圧縮機CMP1は、1シリンダ構成の揺動ピストン型のロータリー圧縮機である。圧縮機CMP1は、密閉容器1内の下側に、圧縮機構部2を配置し、その圧縮機構部2の上側にモータ3を配置している。このモータ3は、密閉容器1の内側に固定された環状のステータ4と、そのステータ4の内側に配置され、クランク軸12に固定されたロータ5とを有する。このロータ5の回転によって、クランク軸12を介して、圧縮機構部2を駆動するようにしている。
圧縮機構部2は、アキュムレータ10から吸入管11を介して冷媒ガスを吸入する。この冷媒ガスは、圧縮機CMP1とともに、冷凍装置の一例としての空気調和機を構成する図示しない凝縮器、膨張機構、蒸発器を制御することによって得られる。
上記圧縮機CMP1は、圧縮した高温高圧の冷媒ガス(吐出ガス)を、圧縮機構部2から吐出して密閉容器1の内部に満たすと共に、モータ3のステータ4とロータ5との間の隙間を通して、モータ3を冷却した後、モータ3の上側に設けられた吐出管13から外部に吐出するようにしている。
密閉容器1内の高圧領域の下部には、潤滑油が溜められた油溜まり部9が形成されている。この潤滑油は、油溜まり部9から、クランク軸12に設けられた油通路80を通って、圧縮機構部2の摺動部に移動して、この摺動部を潤滑する。
圧縮機構部2は、密閉容器1の内面に取り付けられたフロントヘッド30と、そのフロントヘッド30の下側に取り付けられたシリンダ20と、このシリンダ20の下側に取り付けられたリアヘッド40とを備える。シリンダ20とフロントヘッド30とリアヘッド40とによって、シリンダ室21を形成する。
この圧縮機CMP1は、ローラとブレードとが一体に形成されたピストン22を備えている。フロントヘッド30とリアヘッド40に挟まれたシリンダ室21内において、クランク軸12によりピストン22が駆動される。ピストン22のブレード(図示せず)によってシリンダ室21内を仕切って高圧側と低圧側とに夫々区画している。
フロントヘッド30は、円板状の本体部31と、この本体部31の中央に上方へ設けられたボス部32とを有する。本体部31およびボス部32は、クランク軸12が挿通されている。
本体部31の上側には、吐出弁(図示せず)を覆うようにカップ型のマフラカバー50が取り付けられている。このマフラカバー50は、ボルトなどによって本体部31に固定されている。マフラカバー50は、ボス部32が挿通されている。マフラカバー50およびフロントヘッド30によってマフラ室を形成する。
また、リアヘッド40は、円板状の本体部41と、この本体部41の中央に下方へ設けられたボス部42とを有する。本体部41およびボス部42は、クランク軸12が挿通されている。
クランク軸12の一端部は、フロントヘッド30の第1軸受部33(図2に示す)およびリアヘッド40の第2軸受部43(図9に示す)により回転可能に支持されている。クランク軸12の一端部(支持端側)は、シリンダ室21の内部に挿入されている。
クランク軸12の支持端側には、圧縮機構部2側のシリンダ室21内に位置するように、偏心部12aを設けている。偏心部12aは、ピストン22のローラに嵌合している。このピストン22は、シリンダ室21内で公転可能に配置され、ピストン22の公転運動で圧縮作用を行う。
圧縮機構部2は、フロントヘッド30と、シリンダ20と、リアヘッド40が順に積層され、偏心部12aを有するクランク軸12の回転動作により、シリンダ20内に形成されたシリンダ室21の内周面に沿ってピストン22が旋回運動する。このピストン22の旋回運動によって、シリンダ20に設けられた吸入ポート(図示せず)からシリンダ室21に吸い込まれた冷媒ガスは、シリンダ室21で圧縮された後、吐出ポート41a(図9に示す)から密閉容器1内に吐出される。
図2,図3は、フロントヘッド30の要部の断面図であり、図4は、フロントヘッド30の要部の下面図である。
図2に示すように、フロントヘッド30に、ピストン22(図1に示す)と対向する端面から軸方向に延びる環状溝34が第1軸受部33を囲むように形成されている。環状溝34は、ピストン22側に向かって開口する開口部34aを有する。環状溝34と第1軸受部33の内周面との間の径方向厚さが、ピストン22側よりもピストン22と反対の側が小さくなっている。環状溝34は、底部34bが開口部34aよりも第1軸受部33の内周面に近くなるように、第1軸受部33の軸方向に対して傾いている。環状溝34の径方向の幅Wは、開口部34aから底部34bまで一定である。
図2に示すように、環状溝34において、ピストン22に対向する開口部34aの内径D2aよりもピストン22と反対の側の端部の内径D2bが小さくなっている。環状溝34において、開口部34aの外径D1aよりもピストン22と反対の側の端部の外径D1bが小さくなっている。
また、図3に示すように、フロントヘッド30の環状溝34において、ピストン22に対向する開口部34aの径方向外縁と第1軸受部33の内周面との距離X1aよりもピストン22と反対の側の底部34bの径方向外縁と第1軸受部33の内周面との距離X1bが小さくなっている。環状溝34において、環状溝34の開口部34aの径方向内縁と軸受部33の内周面との距離X2aよりも環状溝34の底部34bの径方向内縁と軸受部33の内周面との距離X2bが小さくなっている。
図4に示すように、フロントヘッド30に設けられた環状溝34の開口部34aは、第1軸受部33の軸中心O1と中心が同じ円環状をしている。
なお、フロントヘッド30と同様に、リアヘッド40の第2軸受部43(図10に示す)に、ピストン22と対向する端面から軸方向に延びる環状溝44が形成されている。環状溝44は、ピストン22側に向かって開口する開口部44aを有する。環状溝44と第2軸受部43の内周面との間の径方向厚さが、ピストン22側よりもピストン22と反対の側が小さくなっている。
クランク軸12の軸方向に対して直交する平面で、かつ、フロントヘッド30の端面とリアヘッド40の端面との間の中間点を通る平面に対して、フロントヘッド30の環状溝34とリアヘッド40の環状溝44とは面対称である。この環状溝34により第1軸受部33が弾性軸受として機能すると共に、環状溝44により第2軸受部43が弾性軸受として機能する。
上記圧縮機CMP1では、シリンダ室21内の高圧側と低圧側との圧力差によって生じたガス荷重がピストン22を介してクランク軸12に作用する。
図5は、上記圧縮機CMP1においてガス荷重のないときのフロントヘッド30とリアヘッド40およびクランク軸12の応力分布を示し、図6は、上記圧縮機CMP1においてガス荷重のあるときのフロントヘッド30とリアヘッド40およびクランク軸12の応力分布を示し、図7は、圧縮機CMP1においてガス荷重のあるときのリアヘッドの応力分布を示している。
図5~図7の応力分布は、次のシミュレーション条件を用いた応力解析シミュレーションにより求めた。
フロントヘッド30のヤング率 : 125{GPa]
フロントヘッド30の密度 : 6.8[g/cm]
フロントヘッド30の材料 : 焼結金属
リアヘッド40のヤング率 : 125[GPa]
リアヘッド40の密度 : 6.8[g/cm]
リアヘッド40の材料 : 焼結金属
クランク軸12のヤング率 : 125{GPa]
クランク軸12の密度 : 7.3[g/cm]
クランク軸12の材料 : 鋳鉄(FC280)
荷重条件HP : 5.01[MPa(G)]
荷重条件LP : 0.94[MPa(G)]
軸荷重 : 2874[N]
解析ツール : Femap with NX Nastran V2019.1
拘束条件 : フロントヘッド30の外周上端エッジ完全固定
リアヘッド40の外周上端エッジ完全固定
モデル形状 : 1/2対象簡略化モデル(周方向同一断面)
図6に示すように、図6の右方向から左方向に作用するガス荷重によって、クランク軸12が弾性変形して撓む。このとき、フロントヘッド30の環状溝34とリアヘッド40の環状溝44とによって、フロントヘッド30の第1軸受部33とリアヘッド40の第2軸受部43とが弾性変形して、第1軸受部33,第2軸受部43にかかる局所最大面圧を低減する。
例えば、図7は、ガス荷重がかかるリアヘッド40の応力分布を示しており、図7に示すように、右方向から左方向に働くガス荷重によってリアヘッド40の環状溝44の右側部分は弾性変形せず、環状溝44の左側部分は弾性変形して開口部44aが狭くなっている。
図8は、環状溝34,44の深さと局所最大面圧との関係を示しており、図8において、横軸は、環状溝34,44の深さ[mm]を表し、縦軸は第1軸受部33,第2軸受部43にかかる局所最大面圧[MPa]を表している。ここで、環状溝34,44の深さ[mm]は、環状溝34,44の軸方向寸法である。
図8に示す点線の曲線は、比較例の圧縮機の環状溝の深さと局所最大面圧との関係を表し、図9に示す実線の曲線は、この第1実施形態の圧縮機CMP1の環状溝34,44の深さと局所最大面圧との関係を表している。比較例の圧縮機は、環状溝を除いて第1実施形態の圧縮機CMP1と同一の構成をしており、環状溝がクランク軸12の軸方向に沿って形成されており、環状溝と軸受部の内周面との間の径方向厚さが、環状溝の開口部側から底部側に渡って同じである。
この第1実施形態の圧縮機CMP1では、比較例の圧縮機と環状溝の深さを同じとした場合、比較例の圧縮機に比べて第1軸受部33,第2軸受部43の局所最大面圧を低減できる。
また、この第1実施形態の圧縮機CMP1では、局所最大面圧を同一とした場合、比較例の圧縮機に比べて環状溝34,44の深さを浅くできるので、環状溝34,44を加工するときに加工刃具にかかる負荷を低減でき、加工刃具の寿命を延ばすことができる。
図9は、上記圧縮機CMP1のリアヘッド40の下面図であり、図10は、図9のX-X線から見た断面図である。図9において、41aはリアヘッド40の本体部41に設けられた吐出ポートである。
図9に示すように、リアヘッド40の第2軸受部43の上端に設けられた環状溝44の開口部44aは、第2軸受部43の軸中心と中心が同じ円環状をしている。
図10に示すように、リアヘッド40の第2軸受部43の上端に設けられた環状溝44は、ピストン22側(図10の上方)に向かって開口する開口部44aを有する。環状溝44と第2軸受部43の内周面との間の径方向厚さが、ピストン22側よりもピストン22と反対の側が小さくなっている。環状溝44は、底部44bが開口部44aよりも第2軸受部43の内周面に近くなるように、第2軸受部43の軸方向に対して傾いている。環状溝44の径方向の幅は、開口部44aから底部44bまで一定である。
なお、図11に示すように、リアヘッド40の第2軸受部43の下端に環状溝45を設けてもよい。環状溝45の開口部45aは、第2軸受部43の軸中心と中心が同じ円環状をしている。
図11では、リアヘッド40の第2軸受部43の下端に設けられた環状溝45は、ピストン22と反対の側(図10の下方)に向かって開口する開口部45aを有する。環状溝45と第2軸受部43の内周面との間の径方向厚さが、ピストン22と反対の側よりもピストン22側が小さくなっている。環状溝45は、底部45bが開口部45aよりも第2軸受部43の内周面に近くなるように、第2軸受部43の軸方向に対して傾いている。環状溝45の径方向の幅は、開口部45aから底部45bまで一定である。
上記構成の圧縮機CMP1によれば、環状溝34と第1軸受部33の内周面との間および環状溝44と第2軸受部43の内周面との間において、ピストン22側よりもピストン22と反対の側の方の径方向厚さを薄くすることで、環状溝34,44の剛性を低くできる。これにより、第1軸受部33,第2軸受部43の内周面にかかる局所最大面圧を低減でき、第1軸受部33,第2軸受部43の信頼性を向上できる。
また、環状溝34,44において、図2に示すように、ピストン22に対向する開口部34a,44aの内径D2aよりもピストン22と反対の側の端部の内径D2bを小さくすることにより、環状溝34,44の断面形状に係わらず第1軸受部33,第2軸受部43の剛性を低くできる。
言い換えると、図3に示すように、環状溝34において、開口部34aの径方向内縁と第1軸受部33の内周面との距離X2aよりも環状溝34の底部34bの径方向内縁と第1,軸受部33の内周面との距離X2bを小さくすると共に、環状溝44において、開口部44aの径方向内縁と第2軸受部43の内周面との距離X2aよりも環状溝44の底部44bの径方向内縁と第2軸受部43の内周面との距離X2bを小さくする。これにより、環状溝34,44の断面形状に係わらず第1軸受部33,第2軸受部43の剛性を低くできる。
また、環状溝34,44において、図2に示すように、ピストン22に対向する開口部34a,44aの外径D1aよりもピストン22と反対の側の端部の外径D1bを小さくすることにより、加工刃具を用いた切削加工時に環状溝34,44の形成が容易になる。
言い換えると、フロントヘッド30の環状溝34において、図3に示すように、ピストン22に対向する開口部34aの径方向外縁と第1軸受部33の内周面との距離X1aよりもピストン22と反対の側の底部34bの径方向外縁と第1軸受部33の内周面との距離X1bを小さくすることにより、加工刃具を用いた切削加工時に環状溝34の形成が容易になる(リアヘッド40の環状溝44も同様)。
なお、環状溝34において、開口部34aの外径D1aよりもピストン22と反対の側の端部の外径D1bを大きくしてもよい(環状溝44も同様)。このように、環状溝34の断面がピストン22と反対の側に向かって末広がりとなっても、環状溝34と第1軸受部33の内周面との間において、ピストン22側よりもピストン22と反対の側の方の径方向厚さが薄ければよい。環状溝34の開口部34aの径方向寸法を端部よりも狭くすることにより、フロントヘッド30のピストン22に対向する端面とピストン22の端面との間、および、リアヘッド40のピストン22に対向する端面とピストン22の端面との間のシール距離を十分に確保することができる。
言い換えると、環状溝34において、開口部34aの径方向外縁と第1軸受部33の内周面との距離X1aよりも底部34bの径方向外縁と第1軸受部33の内周面との距離X1bを大きくしてもよい(環状溝44も同様)。このように、環状溝34の断面がピストン22と反対の側に向かって末広がりとなっても、環状溝34と第1軸受部33の内周面との間において、ピストン22側よりもピストン22と反対の側の方の径方向厚さが薄ければよい。環状溝34の開口部34aの径方向寸法を端部よりも狭くすることにより、フロントヘッド30のピストン22に対向する端面とピストン22の端面との間、および、リアヘッド40のピストン22に対向する端面とピストン22の端面との間のシール距離を十分に確保することができる。
図12に示すように、環状溝34が設けられたフロントヘッド30のピストン22に対向する端面とピストン22の端面との間の最小シール距離はAとなる。また、環状溝44が設けられたリアヘッド40のピストン22に対向する端面とピストン22の端面との間の最小シール距離はBとなる。図12では、旋回運動するピストン22の中心が最も右方向に位置している。
上記第1実施形態では、フロントヘッド30の環状溝34の軸方向深さとリアヘッド40の環状溝44の軸方向深さを同じにしたが、フロントヘッド30の環状溝34またはリアヘッド40の環状溝44の一方を他方よりも長くしたり短くしたりしてもよい。
また、上記第1実施形態では、環状溝34,44の断面形状を矩形としたが、環状溝はこれに限らず、屈曲したり湾曲したりした断面形状や、段差が設けられた断面形状であってもよく、環状溝と軸受部の内周面との間において、ピストン側よりもピストンと反対の側の方の径方向厚さが薄ければよい。
〔第2実施形態〕
図13は、本開示の第2実施形態の圧縮機CMP1の圧縮機構部の要部の縦断面図である。この第2実施形態の圧縮機CMP1は、環状溝34の底部34bの形状を除いて第1実施形態の圧縮機CMP1と同一の構成をしている。
第2実施形態の圧縮機CMP1は、図13に示すように、フロントヘッド30の環状溝34の底部34bが凹面形状である。なお、フロントヘッド30と同様に、リアヘッド40の環状溝44の底部34bが凹面形状である。
上記第2実施形態の圧縮機CMP1は、第1実施形態の圧縮機CMP1と同様の効果を有する。
また、圧縮機CMP1では、環状溝34,44の底部34bを凹面形状にすることによって、環状溝34,44の底部34bにかかる応力を分散させることができ、第1軸受部33,第2軸受部43の強度が向上する。
〔第3実施形態〕
図14は、本開示の第3実施形態の圧縮機CMP1の圧縮機構部の要部の縦断面図である。この第3実施形態の圧縮機CMP1は、第2の環状溝36を除いて第1実施形態の圧縮機CMP1と同一の構成をしている。
第3実施形態の圧縮機CMP1は、図14に示すように、フロントヘッド30の第1軸受部33の内周面かつ環状溝34の底部34bに対向する位置に、周方向に沿って第2の環状溝36が形成されている。この環状溝36は、第2の溝である。なお、フロントヘッド30と同様に、リアヘッド40の第2軸受部43の内周面かつ環状溝44の底部に対向する位置に、周方向に沿って第2の環状溝(図示せず)が形成されている。
上記第3実施形態の圧縮機CMP1は、第1実施形態の圧縮機CMP1と同様の効果を有する。
また、環状溝34,44の内周面と第1軸受部33,第2軸受部43の内周面との間において径方向厚さをより薄くでき、第1軸受部33,第2軸受部43の剛性をさらに低くできる。これにより、第1軸受部33,第2軸受部43の内周面にかかる局所最大面圧をさらに低減でき、第1軸受部33,第2軸受部43の信頼性を向上できる。
なお、環状溝を傾けずにクランク軸12の軸方向に沿って形成し、軸受部の内周面かつ環状溝の底部に対向する位置に、周方向に沿って第2の環状溝を形成してもよい。これにより、環状溝と軸受部の内周面との間において、ピストン側よりもピストンと反対の側の方の径方向厚さが薄い構成を実現できる。
また、フロントヘッド30の第1軸受部33またはリアヘッド40の第2軸受部43の一方のみに第2の環状溝(図示せず)を形成してもよい。
〔第4実施形態〕
図15は、本開示の第4実施形態の圧縮機CMP1を用いた冷媒回路を備えた冷凍装置の一例としての空気調和機の回路図である。この空気調和機では、第1~第3実施形態の圧縮機CMP1のいずれかを用いている。
この第4実施形態の空気調和機は、図15に示すように、空調対象である室内に設置される室内ユニットU1と、室外に設置される室外ユニットU2とを備える。
<室内ユニットU1の構成>
上記空気調和機の室内ユニットU1は、冷媒配管L4(連絡配管)が一端に接続され、冷媒配管L5(連絡配管)が他端に接続された室内熱交換器94と、この室内熱交換器94に空気を供給する室内ファン96とを有する。室内ファン96は、室内熱交換器94で温度などが調整された空気を室内に向けて吹き出す。
<室外ユニットU2の構成>
上記空気調和機の室外ユニットU2は、圧縮機CMP1と、四路切換弁91と、室外熱交換器92と、膨張機構の一例としての膨張弁93と、アキュムレータ10と、室外熱交換器92に空気を送る室外ファン95とを有する。
上記圧縮機CMP1の吐出側が冷媒配管L1を介して四路切換弁91の第1ポートaに接続されている。四路切換弁91の第2ポートbが冷媒配管L2を介して室外熱交換器92の一端に接続されている。室外熱交換器92の他端が冷媒配管L3を介して膨張弁93の一端に接続され、膨張弁93の他端が冷媒配管L4(連絡配管)の一端に接続されている。冷媒配管L5(連絡配管)の一端が四路切換弁91の第3ポートcに接続されている。四路切換弁91の第4ポートdが、冷媒配管L6,アキュムレータ10,吸入管11を介して圧縮機CMP1の吸入側に接続されている。
室外熱交換器92内を流れる冷媒は、室外ファン95により吸い込まれる空気と熱交換する。
膨張弁93は、開度を調整可能な例えば電動弁であって、制御装置(図示せず)からの信号に応じて開度が変化する。
<冷媒回路RCの構成>
また、上記空気調和機の冷媒回路RCは、室内熱交換器94、圧縮機CMP1、四路切換弁91、室外熱交換器92、膨張弁93、アキュムレータ10、冷媒配管L1~L6および吸入管11から成っている。これにより、環状の冷媒回路RCが構成されている。
冷房運転では、図15に示すように、四路切換弁91を実線の切換え位置に切り換え、暖房運転では、四路切換弁91を点線の切換え位置に切り換えて、圧縮機CMP1を駆動することにより冷媒が冷媒回路RCを循環する。
上記構成の空気調和機によれば、軸受部の信頼性を向上できる圧縮機CMP1を用いた冷媒回路RCを備えることによって、信頼性の高い空気調和機を実現できる。
上記第4実施形態では、冷凍装置として空気調和機を説明したが、圧縮機CMP1を用いた冷媒回路RCを備える冷凍装置は、空気調和機に限らず、他の構成の冷凍装置でもよい。
〔第5実施形態〕
図16は、本開示の第5実施形態の圧縮機CMP1の圧縮機構部2のフロントヘッド30の要部の断面図であり、図17は、フロントヘッド30の要部の下面図である。この第5実施形態の圧縮機CMP1は、環状溝34を除いて第1実施形態の圧縮機CMP1と同一の構成をしている。
第5実施形態の圧縮機CMP1は、図16,図17に示すように、フロントヘッド30の第1軸受部33に、ピストン22(図1に示す)と対向する端面から軸方向に延びる環状溝34が形成されている。環状溝34は、ピストン22側に向かって開口する開口部34aを有する。環状溝34と第1軸受部33の内周面との間の径方向厚さが、ピストン22側よりもピストン22と反対の側が小さくなっている。環状溝34は、底部34bが開口部34aよりも第1軸受部33の内周面に近くなるように、第1軸受部33の軸方向に対して傾いている。環状溝34の径方向の幅Wは、開口部34aから底部34bまで一定である。
また、図16の左側では、第1軸受部33の内周面から最も離れている環状溝34の部分の断面において、ピストン22に対向する開口部34aの径方向外縁と第1軸受部33の内周面との距離X1Aよりもピストン22と反対の側の底部34bの径方向外縁と第1軸受部33の内周面との距離X1Bが小さくなっている。当該環状溝34の部分の断面において、環状溝34の開口部34aの径方向内縁と軸受部33の内周面との距離X2Aよりも環状溝34の底部34bの径方向内縁と軸受部33の内周面との距離X2Bが小さくなっている。
一方、図16の右側では、第1軸受部33の内周面から最も近い環状溝34の部分の断面において、ピストン22に対向する開口部34aの径方向外縁と第1軸受部33の内周面との距離X1a(<X1A)よりもピストン22と反対の側の底部34bの径方向外縁と第1軸受部33の内周面との距離X1b(<X1B)が小さくなっている。環状溝34において、環状溝34の開口部34aの径方向内縁と軸受部33の内周面との距離X2a(<X2A)よりも環状溝34の底部34bの径方向内縁と軸受部33の内周面との距離X2b(<X2B)が小さくなっている。
環状溝34は、環状溝34の中心O2が第1軸受部33の軸中心O1から径方向(図16,図17の左方向)にずれてフロントヘッド30に設けられている。これにより、図16,図17においてフロントヘッド30の第1軸受部33の左側よりも右側の方が弾性変形しやすくなるので、例えば、第1軸受部33の内周面にかかる局所最大面圧が図16,図17の右側で高いような応力分布の場合、局所最大面圧を効果的に低減できる。
なお、図18に示すように、周方向に底部34bの深さが左側から右側に向かって徐々に深くなる環状溝34をフロントヘッド30に設けてもよい。これにより、図18においてフロントヘッド30の第1軸受部33の左側よりも右側の方が弾性変形しやすくなるので、例えば、第1軸受部33の内周面にかかる局所最大面圧が図18の右側で高いような応力分布の場合、局所最大面圧を効果的に低減できる。
また、フロントヘッド30の第1軸受部33の回りに全周に渡って環状溝を設けるのではなく、図19に示すように、フロントヘッド30の第1軸受部33の回りに下方から見て円弧形状の溝134を形成してもよい。溝134は、ピストン22側に向かって開口する開口部134aを有する。溝134と第1軸受部33の内周面との間の径方向厚さが、ピストン22側よりもピストン22と反対の側が小さくなっている。円弧形状の溝134は、底部34bが開口部34aよりも第1軸受部33の内周面に近くなるように、第1軸受部33の軸方向に対して傾いている。溝134の径方向の幅は、開口部134aから底部134bまで一定である。
これにより、図19において、フロントヘッド30の第1軸受部33の左側よりも右側の方が弾性変形しやすくなるので、例えば、第1軸受部33の内周面にかかる局所最大面圧が図19の右側で高いような応力分布の場合、局所最大面圧を効果的に低減できる。
〔第6実施形態〕
図20は、本開示の第6実施形態の圧縮機CMP1の圧縮機構部2を構成するフロントヘッド30の要部の下面図である。この第5実施形態の圧縮機CMP1は、穴234を除いて第1実施形態の圧縮機CMP1と同一の構成をしている。
第6実施形態の圧縮機CMP1では、図20に示すように、ピストン22(図1に示す)と対向するフロントヘッド30の端面から軸方向に延びる穴234が、フロントヘッド30に周方向に間隔をあけて複数形成されている。穴234は、ピストン22側に向かって開口する開口部234aを有する。穴234と第1軸受部33の内周面との間の径方向厚さが、ピストン22側よりもピストン22と反対の側が小さくなっている。穴234は、底部234bが開口部234aよりも第1軸受部33の内周面に近くなるように、第1軸受部33の軸方向に対して傾いている。穴234の径は、開口部234aから底部234bまで一定である。
図20に示すように、フロントヘッド30に設けられた穴234は、第1軸受部33の軸中心O1と中心が同じ円環状に配置されている。
図21は、図20のXXI-XXI線から見たフロントヘッド30の要部の断面図である。図21に示すように、フロントヘッド30の穴234において、ピストン22に対向する開口部234aの径方向外縁と第1軸受部33の内周面との距離X1aよりもピストン22と反対の側の底部234bの径方向外縁と第1軸受部33の内周面との距離X1bが小さくなっている。穴234において、開口部234aの径方向内縁と軸受部33の内周面との距離X2aよりも穴234の底部234bの径方向内縁と軸受部33の内周面との距離X2bが小さくなっている。
上記第6実施形態の圧縮機CMP1は、第1実施形態の圧縮機CMP1と同様の効果を有する。
なお、図22に示すように、互いに隣接する穴234の間隔を、第1軸受部33の内周面にかかる応力の分布に応じて設定してもよい。図22では、穴234は、左側よりも右側の周方向の間隔が狭くなるように配置されている。これにより、図22においてフロントヘッド30の第1軸受部33の左側よりも右側の方が弾性変形しやすくなるので、例えば、第1軸受部33の内周面にかかる局所最大面圧が図22の右側で高いような応力分布の場合、局所最大面圧を効果的に低減できる。
また、図23に示すように、穴234の径を第1軸受部33の内周面にかかる応力の分布に応じて設定してもよい。図23では、図20の穴234と比べて、左側よりも右側の方が穴234の径を大きくしている。これにより、図23においてフロントヘッド30の第1軸受部33の左側よりも右側の方が弾性変形しやすくなる。
また、穴234の配置パターンを、第1軸受部33の内周面にかかる応力の分布に応じて設定してもよく、例えば図24に示すように右側のみに穴234を設ける。
また、図25に示すように、フロントヘッド30に、長方形の溝334を、第1軸受部33を囲むように形成してもよい。溝334は、ピストン22側に向かって開口する開口部334aを有する。溝334と第1軸受部33の内周面との間の径方向厚さが、ピストン22側よりもピストン22と反対の側が小さくなっている。溝334は、底部34bが開口部334aよりも第1軸受部33の内周面に近くなるように、第1軸受部33の軸方向に対して傾いている。溝334の幅は、開口部34aから底部34bまで一定である。
なお、軸受部の局所最大面圧は、軸受部の軸方向の端面に設けられた溝(または穴)の配置や形状により発生位置が変化する。
上記第1~第6実施形態では、フロントヘッド30の第1軸受部33およびリアヘッド40の第2軸受部43の両方に、ピストン22と対向する端面から軸方向に延びる溝34,44が形成された圧縮機CMP1について説明したが、フロントヘッドの軸受部またはリアヘッドの軸受部の一方に、ピストンと対向する端面から軸方向に延びる溝または穴が形成された圧縮機でもよい。
上記第1~第6実施形態では、1シリンダ構成のロータリー圧縮機について説明したが、2シリンダ構成のロータリー圧縮機や揺動型圧縮機などの他の構成の圧縮機に本開示を適用してもよい。
上記第1~第6実施形態の圧縮機CMP1では、第1,第2軸受部33,43に軸受メタルを用いていないが、軸受メタルを有する軸受部を備えた圧縮機にこの開示を適用してもよい。
〔第7実施形態〕
図26は、本開示の第7実施形態の圧縮機CMP2の縦断面図である。
この第7実施形態の圧縮機CMP2は、図26に示すように、密閉容器1001と、この密閉容器1001内に配置された圧縮機構部1002と、密閉容器1001内に配置され、クランク軸1012を介して圧縮機構部1002を駆動するモータ1003とを備えている。
この圧縮機CMP2は、スクロール圧縮機である。圧縮機CMP2は、密閉容器1001内の上側に、圧縮機構部1002を配置し、その圧縮機構部1002の下側にモータ3を配置している。このモータ1003は、密閉容器1001の内側に固定された環状のステータ1004と、そのステータ1004の内側に配置され、クランク軸1012に固定されたロータ1005とを有する。このロータ1005の回転によって、クランク軸1012を介して、圧縮機構部1002を駆動するようにしている。
圧縮機構部1002は、固定スクロール1023と、固定スクロール1023と組み合わされて圧縮室を形成する旋回スクロール1022とを有する。圧縮機構部1002は、吸入管1011を介して冷媒ガスを吸入して、圧縮室で冷媒を圧縮し、圧縮された高温高圧の冷媒ガス(吐出ガス)を、密閉容器1001の上側に設けられた吐出管1013から外部に吐出するようにしている。この冷媒ガスは、圧縮機CMP2とともに、冷凍装置の一例としての空気調和機を構成する図示しない凝縮器、膨張機構、蒸発器を制御することによって得られる。
旋回スクロール1022のボス部1022a内に配置された軸受メタル1100によって、クランク軸1012の偏心部1012aを回動可能に支持している。旋回スクロール1022は、クランク軸1012の偏心部1012aに軸受部1033を介して回転自在に連結されている。
密閉容器1001内の圧縮機構部1002とモータ1003との間に、ハウジング1030が配置されている。ハウジング1030は、上部軸受ハウジング1030aを有する。上部軸受ハウジング1030a内に、クランク軸1012を回転可能に支持する筒状の軸受メタル1200が配置されている。
ハウジング1030は、密閉容器1001に気密状に圧入固定されている。ハウジング1030は、密閉容器1001の内部を、圧縮機構部1002が収納される上部空間とモータ1003が収納される下部空間とに区画している。
密閉容器1001内のモータ1003の下側に、下部軸受ハウジング1040が配置されている。下部軸受ハウジング1040は、円板状の本体部1041と、この本体部1041の中央に設けられたボス部1042とを有する。本体部1041およびボス部1042は、クランク軸1012の下部が挿通されている。下部軸受ハウジング1040内に、クランク軸1012を回転可能に支持する筒状の軸受メタル1300が配置されている。
上記圧縮機CMP2は、圧縮した高温高圧の冷媒ガス(吐出ガス)を、圧縮機構部1002から吐出して密閉容器1001の内部に満たすと共に、モータ1003の上側に設けられた吐出管1013から外部に吐出するようにしている。
密閉容器1001内の高圧領域の下部には、潤滑油が溜められた油溜まり部1009が形成されている。この潤滑油は、油溜まり部1009から圧縮機構部1002の摺動部に移動して、この摺動部を潤滑する。
図27は、圧縮機CMP2のクランク軸1012の上部を支持する軸受メタル1100,1200を含む要部の断面図である。
軸受メタル1100は、図27に示すように、旋回スクロール1022のボス部1022a内に配置され、クランク軸1012の偏心部1012aを回動可能に支持している。軸受メタル1100とボス部1022aで軸受部1033を構成している。
軸受メタル1200は、上部軸受ハウジング1030a内に配置され、クランク軸1012を回動可能に支持している。軸受メタル1200と上部軸受ハウジング1030aで軸受部1033を構成している。
旋回スクロール1022のボス部1022aに、下端面から上方に向かって延びる環状溝1034が軸受メタル1100を囲むように形成されている。環状溝1034は、下方に向かって開口する開口部1034aを有する。環状溝1034と軸受部1033の内周面との間の径方向厚さが、下側よりも上側が小さくなっている。環状溝1034は、底部1034bが開口部1034aよりも軸受部1033の内周面に近くなるように、軸受部1033の軸方向に対して傾いている。環状溝1034の径方向の幅は、開口部1034aから底部1034bまで一定である。
また、ハウジング1030の上部軸受ハウジング1030aに、上端面から下方に向かって延びる環状溝1044が軸受メタル1200を囲むように形成されている。環状溝1044は、上方に向かって開口する開口部1044aを有する。環状溝1044と軸受部1043の内周面との間の径方向厚さが、上側よりも下側が小さくなっている。環状溝1044は、底部1044bが開口部1044aよりも軸受部1043の内周面に近くなるように、軸受部1043の軸方向に対して傾いている。環状溝1044の径方向の幅は、開口部1044aから底部1044bまで一定である。
また、ハウジング1030の上部軸受ハウジング1030aに、下端面から上方に向かって延びる環状溝1045が軸受メタル1200を囲むように形成されている。環状溝1045は、下方に向かって開口する開口部1045aを有する。環状溝1045と軸受部1043の内周面との間の径方向厚さが、下側よりも上側が小さくなっている。環状溝1045は、底部1045bが開口部1054aよりも軸受部1043の内周面に近くなるように、軸受部1043の軸方向に対して傾いている。環状溝1045の径方向の幅は、開口部1045aから底部1045bまで一定である。
図28は、圧縮機CMP2のクランク軸1012の下部を支持する軸受部1047を含む要部の断面図である。
軸受メタル1300は、図28に示すように、下部軸受ハウジング1040内に配置され、クランク軸1012の下部を回動可能に支持している。軸受メタル1300とボス部1042で軸受部1047を構成している。
下部軸受ハウジング1040のボス部1042に、上端面から下方に向かって延びる環状溝1046が軸受メタル1300を囲むように形成されている。環状溝1046は、上方に向かって開口する開口部1046aを有する。環状溝1046と軸受部1047の内周面との間の径方向厚さが、上側よりも下側が小さくなっている。環状溝1046は、底部1046bが開口部1046aよりも軸受部1047の内周面に近くなるように、軸受部1047の軸方向に対して傾いている。環状溝1046の径方向の幅は、開口部1046aから底部1046bまで一定である。
上記構成の圧縮機CMP2によれば、環状溝1034と軸受部1033の内周面との間において、下側よりも上側の方の径方向厚さを薄くすることで、環状溝1034の剛性を低くできる。また、環状溝1044と軸受部1043の内周面との間において、上側よりも下側の方の径方向厚さを薄くすることで、環状溝1044の剛性を低くできる。また、環状溝1045と軸受部1043の内周面との間において、下側よりも上側の方の径方向厚さを薄くすることで、環状溝1045の剛性を低くできる。また、環状溝1046と軸受部1047の内周面との間において、上側よりも下側の方の径方向厚さを薄くすることで、環状溝1046の剛性を低くできる。
これにより、軸受部1033,1043,1047の内周面にかかる局所最大面圧を低減でき、軸受部1033,1043,1047の信頼性を向上できる。
上記第7実施形態の圧縮機CMP2は、第1実施形態の圧縮機CMP1と同様の効果を有する。上記圧縮機CMP2を第4実施形態の冷媒回路の圧縮機として用いてもよい。
上記第7実施形態の圧縮機CMP2では、軸受部1033,1043,1047に軸受メタル1100,1200,1300を用いたが、軸受メタルを用いない軸受部を備えた圧縮機にこの開示を適用してもよい。
上記圧縮機CMP2では、軸受部1033,1043,1047に環状溝1034,1044,1045,1046を設けたが、環状溝1034,1044,1045,1046のうちのいずれか1つを設けてもよいし、2以上の環状溝を適宜組み合わせて設けてもよい。
上記第7実施形態の圧縮機CMP2では、環状溝1034,1044,1045,1046を設けたが、環状溝に限らず、図19,図20,図25に示すような溝または穴を設けてもよい。
本開示の具体的な実施の形態について説明したが、本開示は上記第1~第7実施形態に限定されるものではなく、本開示の範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、上記第1~第7実施形態で記載した内容を適宜組み合わせたものを、本開示の一実施形態としてもよい。
また、本開示の具体的な実施の形態は、圧縮機構部とモータとの配置関係が上下の関係となる構造の圧縮機であるが、圧縮機構部とモータとが横方向に配置された構造の圧縮機にも適用できる。なお、上記横方向に記載された構造の圧縮機の場合の説明は、本開示の形態について説明した「上方」、「下方」の記載は、「右方」、「左方」の記載となる。
本開示の圧縮機は、
軸受部を有するフロントヘッドと、
軸受部を有するリアヘッドと、
上記フロントヘッドと上記リアヘッドとの間に配置されたシリンダと、
上記フロントヘッドの上記軸受部と上記リアヘッドの上記軸受部とにより回転可能に支持されたクランク軸と、
上記シリンダ内に配置され、上記クランク軸により駆動されるピストンと
を備え、
上記フロントヘッドの上記軸受部または上記リアヘッドの上記軸受部の少なくとも一方に、上記ピストンと対向する端面から軸方向に延びる環状溝が形成され、
上記環状溝と上記軸受部の内周面との間の径方向厚さが、上記ピストン側よりも上記ピストンと反対の側が小さい。
本開示によれば、フロントヘッドの軸受部またはリアヘッドの軸受部の少なくとも一方に形成された環状溝と軸受部の内周面との間において、ピストン側よりもピストンと反対の側の方の径方向厚さを薄くすることで、例えば環状溝の深さ方向に渡ってすべて径方向厚さが同じ場合よりも、軸受部の剛性を低くできる。これにより、軸受部の内周面にかかる局所最大面圧を低減でき、軸受部の信頼性を向上できる。
また、本開示の1つの態様に係る圧縮機では、
上記環状溝は、上記ピストンに対向する開口部を有し、
上記環状溝において、上記開口部の内径よりも上記ピストンと反対の側の端部の内径が小さい。
本開示によれば、環状溝において、ピストンに対向する開口部の内径よりもピストンと反対の側の端部の内径を小さくすることにより、環状溝の断面形状に係わらず軸受部の剛性を低くできる。
また、本開示の1つの態様に係る圧縮機では、
上記環状溝は、上記ピストンに対向する開口部を有し、
上記環状溝において、上記開口部の外径よりも上記ピストンと反対の側の端部の外径が小さい。
本開示によれば、環状溝において、ピストンに対向する開口部の外径よりもピストンと反対の側の端部の外径を小さくすることにより、加工刃具を用いた切削加工時に環状溝の形成が容易になる。
また、本開示の1つの態様に係る圧縮機では、
上記環状溝は、上記ピストンに対向する開口部を有し、
上記環状溝において、上記開口部の外径よりも上記ピストンと反対の側の端部の外径が大きい。
本開示によれば、環状溝において、開口部の外径よりもピストンと反対の側の端部の外径を大きくして、環状溝の断面がピストンと反対の側に向かって末広がりとなっても、環状溝と軸受部の内周面との間において、ピストン側よりもピストンと反対の側の方の径方向厚さが薄ければよい。環状溝の開口部の径方向寸法を端部よりも狭くすることにより、フロントヘッドのピストンに対向する端面とピストンの端面との間のシール距離を十分に確保することができる。
また、本開示の1つの態様に係る圧縮機では、
上記環状溝の底部が凹面形状である。
本開示によれば、環状溝の底部を凹面形状にすることによって、環状溝の底部にかかる応力を分散させることができ、軸受部の強度が向上する。
また、本開示の1つの態様に係る圧縮機では、
上記軸受部の内周面かつ上記環状溝の底部に対向する位置に、周方向に沿って第2の環状溝が形成されている。
本開示によれば、軸受部の内周面かつ環状溝の底部に対向する位置に、周方向に沿って第2の環状溝を形成することによって、環状溝の内周面と軸受の内周面との間において径方向厚さをより薄くでき、軸受部の剛性をさらに低くできる。これにより、軸受部の内周面にかかる局所最大面圧をさらに低減でき、軸受部の信頼性を向上できる。
また、本開示の冷凍装置は、
上記のいずれか1つの圧縮機を用いた冷媒回路を備える。
本開示によれば、上記圧縮機を用いた冷媒回路を備えることによって、信頼性の高い冷凍装置機を実現できる。
1…密閉容器
2…圧縮機構部
3…モータ
4…ステータ
5…ロータ
9…油溜まり部
10…アキュムレータ
11…吸入管
12…クランク軸
13…吐出管
20…シリンダ
21…シリンダ室
22…ピストン
30…フロントヘッド
31…本体部
32…ボス部
33…第1軸受部
34…環状溝
34a…開口部
34b…底部
40…リアヘッド
41…本体部
41a…吐出ポート
42…ボス部
43…第2軸受部
44,45…環状溝
44a,45a…開口部
44b,45b…底部
50…マフラカバー
80…油通路
134…溝
134a…開口部
134b…底部
234…穴
234a…開口部
234b…底部
334…溝
334a…開口部
334b…底部
1001…密閉容器
1002…圧縮機構部
1003…モータ
1004…ステータ
1005…ロータ
1009…油溜まり部
1011…吸入管
1012…クランク軸
1012a…偏心部
1013…吐出管
1002…圧縮機構部
1022…旋回スクロール
1023…固定スクロール
1030…ハウジング
1030a…上部軸受ハウジング
1033,1043,1047…軸受部
1034,1044,1045,1046…環状溝
1034a,1044a,1045a,1046a…開口部
1034b,1044b,1045b,1046b…底部
1040…下部軸受ハウジング
1041…円板状の本体部
1042…ボス部
1100,1200,1300…軸受メタル
CMP1,CMP2…圧縮機
RC…冷媒回路

Claims (10)

  1. 圧縮機構部(2,1002)と、
    上記圧縮機構部(2,1002)を駆動すると共に偏心部(12a,1012a)を有するクランク軸(12,1012)と
    を備え、
    上記クランク軸(12,1012)は、軸受部(33,43,1033,1043,1047)により回転可能に支持され、
    上記軸受部(33,43,1033,1043,1047)の軸方向の端面から軸方向に延びる溝(34,44,45,134,334,1034,1044,1045,1046)または穴(234)が上記軸受部(33,43,1033,1043,1047)に形成され、
    上記溝(34,44,45,134,334,1034,1044,1045,1046)または上記穴(234)と上記軸受部(33,43,1033,1043,1047)の内周面との間の径方向厚さは、上記端面側よりも上記溝(34,44,45,134,334,1034,1044,1045,1046)または上記穴(234)の底部(34b,44b,45b,134b,1034b,1044b,1045b,1046b)側が小さい、圧縮機(CMP1,CMP2)。
  2. 請求項1に記載の圧縮機(CMP1)において、
    上記軸受部(33,43)は、第1軸受部(33)と第2軸受部(43)とを有し、
    上記圧縮機構部(2)は、
    上記第1軸受部(33)を有するフロントヘッド(30)と、
    上記第2軸受部(43)を有するリアヘッド(40)と、
    上記フロントヘッド(30)と上記リアヘッド(40)との間に配置されたシリンダ(20)と、
    上記シリンダ(20)内に配置され、上記クランク軸(12)により駆動されるピストン(22)と
    を備え、
    上記クランク軸(12)は、上記フロントヘッド(30)の上記第1軸受部(33)と上記リアヘッド(40)の上記第2軸受部(43)とにより回転可能に支持されており、
    上記フロントヘッド(30)の上記第1軸受部(33)または上記リアヘッド(40)の上記第2軸受部(43)に、上記ピストン(22)と対向する端面から軸方向に延びる上記溝(34,44)または上記穴(234)が形成されている、圧縮機(CMP1)。
  3. 請求項1に記載の圧縮機(CMP2)において、
    上記圧縮機構部(1002)は、
    上記クランク軸(1012)の上記偏心部(1012a)に回転自在に連結され、上記軸受部(1033)を有する旋回スクロール(1022)と、
    上記旋回スクロール(1022)と共に圧縮室を形成する固定スクロール(1023)と
    を備え、
    上記旋回スクロール(1022)の上記軸受部(1033)に、上記固定スクロール(1023)と反対の側の上記端面から軸方向に延びる上記溝(1034)または上記穴が形成されている、圧縮機(CMP2)。
  4. 請求項2または3に記載の圧縮機(CMP1,CMP2)において、
    上記溝(34,44,45,134,334,1034,1044,1045,1046)または上記穴(234)は、開口部(34a,44a,45a,134a,334a,1034a,1044a,1045a,1046a)を有し、
    上記溝(34,44,45,134,334,1034,1044,1045,1046)または上記穴(234)の上記開口部(34a,44a,45a,134a,334a,1034a,1044a,1045a,1046a)の径方向内縁と上記軸受部(33,43,1033,1043,1047)の内周面との距離(X2a)よりも上記溝(34,44,45,134,334,1034,1044,1045,1046)または上記穴(234)の底部(34b,44b,45b,134b,1034b,1044b,1045b,1046b)の径方向内縁と上記軸受部(33,43,1033,1043,1047)の内周面との距離(X2b)が小さい、圧縮機(CMP1,CMP2)。
  5. 請求項2または3に記載の圧縮機(CMP1,CMP2)において、
    上記溝(34,44,45,134,334,1034,1044,1045,1046)または上記穴(234)は、開口部(34a,44a,45a,134a,334a,1034a,1044a,1045a,1046a)を有し、
    上記溝(34,44,45,134,334,1034,1044,1045,1046)または上記穴(234)の上記開口部(34a,44a,45a,134a,334a1034a,1044a,1045a,1046a)の径方向外縁と上記軸受部(33,43,1033,1043,1047)の内周面との距離(X1a)よりも上記溝(34,44,45,134,334,1034,1044,1045,1046)または上記穴(234)の底部(34b,44b,45b,134b,334b,1034b,1044b,1045b,1046b)の径方向外縁と上記軸受部(33,43,1033,1043,1047)の内周面との距離(X1b)が小さい、圧縮機(CMP1,CMP2)。
  6. 請求項2または3に記載の圧縮機(CMP1,CMP2)において、
    上記溝(34,44,45,134,334,1034,1044,1045,1046)または上記穴(234)は、開口部(34a,44a,45a,134a,334a,1034a,1044a,1045a,1046a)を有し、
    上記溝(34,44,45,134,334,1034,1044,1045,1046)または上記穴(234)の上記開口部(34a,44a,45a,134a,334a,1034a,1044a,1045a,1046a)の径方向外縁と上記軸受部(33,43,1033,1043,1047)の内周面との距離(X1a)よりも上記溝(34,44,45,134,334,1034,1044,1045,1046)または上記穴(234)の底部(34b,44b,45b,134b,334b,1034b,1044b,1045b,1046b)の径方向外縁と上記軸受部(33,43,1033,1043,1047)の内周面との距離(X1b)が大きい、圧縮機(CMP1,CMP2)。
  7. 請求項1から6までのいずれか1つに記載された圧縮機(CMP1)において、
    上記溝(34)または上記穴の底部(34b)が凹面形状である、圧縮機(CMP1)。
  8. 請求項1から7のいずれか1つに記載された圧縮機(CMP1,CMP2)において、
    上記溝(34,44,45,134,1034,1044,1045,1046)は、環状溝である、圧縮機(CMP1,CMP2)。
  9. 請求項1から7のいずれか1つに記載された圧縮機(CMP1)において、
    上記軸受部(33)の内周面、かつ、上記溝(34)または上記穴の底部(34b)に対向する位置に、周方向に沿って第2の溝(36)が形成されている、圧縮機(CMP1)。
  10. 請求項1から9のいずれか1つに記載された圧縮機(CMP1,CMP2)を用いた冷媒回路(RC)を備える、冷凍装置。
JP2022035560A 2021-03-26 2022-03-08 圧縮機および冷凍装置 Active JP7417138B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021053908 2021-03-26
JP2021053908 2021-03-26

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022151690A JP2022151690A (ja) 2022-10-07
JP7417138B2 true JP7417138B2 (ja) 2024-01-18

Family

ID=83465312

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022035560A Active JP7417138B2 (ja) 2021-03-26 2022-03-08 圧縮機および冷凍装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7417138B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003206873A (ja) 2002-01-16 2003-07-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd スクロール圧縮機
WO2009145232A1 (ja) 2008-05-28 2009-12-03 東芝キヤリア株式会社 密閉型圧縮機及び冷凍サイクル装置
JP2011111976A (ja) 2009-11-26 2011-06-09 Toshiba Carrier Corp 密閉型圧縮機と冷凍サイクル装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003206873A (ja) 2002-01-16 2003-07-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd スクロール圧縮機
WO2009145232A1 (ja) 2008-05-28 2009-12-03 東芝キヤリア株式会社 密閉型圧縮機及び冷凍サイクル装置
JP2011111976A (ja) 2009-11-26 2011-06-09 Toshiba Carrier Corp 密閉型圧縮機と冷凍サイクル装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022151690A (ja) 2022-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100318157B1 (ko) 용적형 유체기계
WO2009136488A1 (ja) 流体機械
KR20070010082A (ko) 회전식 유체기계
JP6787480B2 (ja) ロータリ圧縮機
JP5040934B2 (ja) 密閉型圧縮機
US11906060B2 (en) Rotary compressor with backflow suppresion mechanism for an introduction path
KR101463832B1 (ko) 왕복동식 압축기 및 이를 적용한 냉동기기
JP7417138B2 (ja) 圧縮機および冷凍装置
JP5506953B2 (ja) 冷媒圧縮機
EP1830069B1 (en) Rotary compressor
JP4617964B2 (ja) 流体機械
JP4065654B2 (ja) 複数シリンダロータリ圧縮機
JP2002089450A (ja) 冷媒圧縮機
JPH06264881A (ja) ロータリ圧縮機
JP3200322B2 (ja) ロータリコンプレッサ
JP4792947B2 (ja) 圧縮機
JP6773932B1 (ja) 圧縮機および空気調和装置
JP2012127282A (ja) 気体圧縮機
JP7401799B2 (ja) 圧縮機、および冷凍装置
WO2021214913A1 (ja) 圧縮機
WO2023218584A1 (ja) スクロール圧縮機
WO2023238596A1 (ja) 圧縮機および冷凍装置
JP2005076567A (ja) 圧縮機
JP3168101B2 (ja) ロータリ圧縮機
JP2000009065A (ja) スクロール型圧縮機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230606

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20231129

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231218

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7417138

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151