JP7416751B2 - 環状テトラペプチド類似体 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本願は、任意の全ての目的のため、参照によってその全体が本明細書中に組み入れられる、2018年3月23日に出願された米国仮出願第62/647,287号の恩典およびそれに基づく優先権を主張する。
米国政府の権利
本発明は、国立衛生研究所によって授与された助成金番号DA032928ならびに国防総省によって授与された助成金番号W81XWH-15-1-0452およびW81XWH-15-1-0464の下で政府の支援を受けて作成された。政府は、本発明における一定の権利を有する。
分野
本テクノロジーは、統合失調症、統合失調感情障害、片頭痛、抑うつ、疼痛、薬物嗜癖、薬物使用、および/または薬物探索行動などのCNS関連障害の処置において有用な環状テトラペプチド化合物に関し、そのような環状テトラペプチド化合物を含む組成物、医薬、および方法にも関する。
概要
一つの局面において、式I
Figure 0007416751000001
(式中、R1およびR2は各々独立に
Figure 0007416751000002
であり、R3
Figure 0007416751000003
である)
の化合物または薬学的に許容されるその塩および/もしくは溶媒和物が提供される。
関連する局面において、式Iの本明細書中に開示される任意の態様の化合物と薬学的に許容される担体とを含む組成物が提供される。
さらなる関連する局面において、有効量の式Iの本明細書中に開示される任意の態様の化合物を含み、かつ薬学的に許容される担体を含む薬学的組成物であって、有効量が、対象における(疼痛、統合失調症、統合失調感情障害、片頭痛、抑うつ、薬物嗜癖、薬物使用、および/または薬物探索行動などの)CNS関連障害の処置および/または阻害のために有効なものである、薬学的組成物が提供される。
一つの局面において、(疼痛、統合失調症、統合失調感情障害、片頭痛、抑うつ、薬物嗜癖、薬物使用、および/または薬物探索行動などの)CNS関連障害に罹患している対象へ、有効量の式Iの本明細書中に開示される任意の態様の化合物を投与する(または本明細書中に開示される任意の態様の薬学的組成物を投与する)工程を含む方法が提供される。
一つの局面において、疼痛に罹患している対象へ、有効量の式Iの本明細書中に開示される任意の態様の化合物を投与する(または本明細書中に開示される任意の態様の薬学的組成物を投与する)工程を含む方法であって、化合物がJVA-3627またはJVA-3629ではないことを条件とする方法が提供される。
一つの局面において、κオピオイド受容体を式Iの本明細書中に開示される任意の態様の化合物と接触させる工程を含む方法であって、接触が、κオピオイド受容体に作動しかつ/または拮抗する、方法が提供される。
[本発明1001]
式I
Figure 0007416751000004
(式中、R 1 およびR 2 は各々独立に
Figure 0007416751000005
であり、
R 3
Figure 0007416751000006
である)
の化合物または薬学的に許容されるその塩および/もしくは溶媒和物。
[本発明1002]
式II
Figure 0007416751000007
の化合物または薬学的に許容されるその塩および/もしくは溶媒和物である、本発明1001の化合物。
[本発明1003]
式III
Figure 0007416751000008
の化合物または薬学的に許容されるその塩および/もしくは溶媒和物である、本発明1001の化合物。
[本発明1004]
式IV
Figure 0007416751000009
の化合物または薬学的に許容されるその塩および/もしくは溶媒和物である、本発明1001の化合物。
[本発明1005]
本発明1001~1004のいずれかの化合物と薬学的に許容される担体とを含む、組成物。
[本発明1006]
有効量の本発明1001~1004のいずれかの化合物と薬学的に許容される担体とを含む薬学的組成物であって、該有効量が、対象におけるCNS関連障害の処置および/または阻害のために有効なものである、薬学的組成物。
[本発明1007]
有効量が、対象における統合失調症、統合失調感情障害、片頭痛、抑うつ、薬物嗜癖、薬物使用、および/または薬物探索行動の処置および/または阻害のために有効なものである、本発明1006の薬学的組成物。
[本発明1008]
非経口投与、静脈内投与、皮下投与、および/または経口投与のために製剤化されている、本発明1006の薬学的組成物。
[本発明1009]
有効量の本発明1001~1004のいずれかの化合物を、CNS関連障害に罹患している対象へ投与する工程を含む、方法。
[本発明1010]
対象が、統合失調症、統合失調感情障害、片頭痛、抑うつ、薬物嗜癖、薬物使用、および/または薬物探索行動に罹患している、本発明1009の方法。
[本発明1011]
投与が、非経口投与、静脈内投与、皮下投与、または経口投与を含む、本発明1009の方法。
[本発明1012]
投与が経口投与を含む、本発明1009の方法。
[本発明1013]
本発明1006の薬学的組成物を、CNS関連障害に罹患している対象へ投与する工程を含む、方法。
[本発明1014]
対象が、統合失調症、統合失調感情障害、片頭痛、抑うつ、薬物嗜癖、薬物使用、および/または薬物探索行動に罹患している、本発明1013の方法。
[本発明1015]
薬学的組成物が、非経口投与、静脈内投与、皮下投与、および/または経口投与のために製剤化されている、本発明1013の方法。
[本発明1016]
投与が、非経口投与、静脈内投与、皮下投与、または経口投与を含む、本発明1015の方法。
[本発明1017]
投与が経口投与を含む、本発明1015の方法。
[本発明1018]
薬学的組成物が、非経口投与、静脈内投与、皮下投与、および/または経口投与のために製剤化されている、本発明1014の方法。
[本発明1019]
投与が、非経口投与、静脈内投与、皮下投与、または経口投与を含む、本発明1018の方法。
[本発明1020]
投与が経口投与を含む、本発明1018の方法。
[本発明1021]
有効量の本発明1001~1004のいずれかの化合物を、疼痛に罹患している対象へ投与する工程を含む方法であって、該化合物がJVA-3627またはJVA-3629ではないことを条件とする、方法。
[本発明1022]
投与が、非経口投与、静脈内投与、皮下投与、または経口投与を含む、本発明1021の方法。
[本発明1023]
投与が経口投与を含む、本発明1021の方法。
[本発明1024]
本発明1006の薬学的組成物を、疼痛に罹患している対象へ投与する工程を含む、方法。
[本発明1025]
薬学的組成物が、JVA-3627、JVA-3629、またはJVA-3627およびJVA-3629の両方を含まない、本発明1024の方法。
[本発明1026]
κオピオイド受容体を本発明1001~1004のいずれかの化合物と接触させる工程を含む方法であって、該接触がκオピオイド受容体に作動しかつ/または拮抗する、方法。
[本発明1027]
接触がインビボで起こる、本発明1026の方法。
[本発明1028]
接触がインビトロで起こる、本発明1026の方法。
[本発明1029]
μオピオイド受容体を接触させる工程をさらに含み、該接触がμオピオイド受容体に拮抗しない、本発明1026の方法。
[本発明1030]
δオピオイド受容体を接触させる工程をさらに含み、該接触がδオピオイド受容体に拮抗しない、本発明1026の方法。
[本発明1031]
μオピオイド受容体を接触させる工程をさらに含み、該接触がμオピオイド受容体に拮抗しない、本発明1028の方法。
[本発明1032]
δオピオイド受容体を接触させる工程をさらに含み、該接触がδオピオイド受容体に拮抗しない、本発明1028の方法。
[本発明1033]
μオピオイド受容体を接触させる工程をさらに含み、該接触がμオピオイド受容体に拮抗しない、本発明1032の方法。
図1A~Eは、マウスにおけるJVA-3260(本テクノロジーの化合物)についてのインビボデータを提供する。図1Aは、中枢(i.c.v.)投与後のJVA-3620の抗侵害受容(左側)およびKOR拮抗(右側)を提供する。 図1A~Eは、マウスにおけるJVA-3260(本テクノロジーの化合物)についてのインビボデータを提供する。図1Bは、経口(p.o.)投与後のJVA-3620の抗侵害受容(左側)およびKOR拮抗(右側)を提供する。 図1A~Eは、マウスにおけるJVA-3260(本テクノロジーの化合物)についてのインビボデータを提供する。図1Cは、中枢(i.c.v.)投与されたKORアゴニストU50,488の、経口投与されたJVA-3620による拮抗の結果を提供する。 図1A~Eは、マウスにおけるJVA-3260(本テクノロジーの化合物)についてのインビボデータを提供する。図1Dは、オピオイド拮抗がKORに選択的であることを例示する。 図1A~Eは、マウスにおけるJVA-3260(本テクノロジーの化合物)についてのインビボデータを提供する。図1Eは、経口投与されたJVA-3620が、ストレスによって誘発されるコカイン探索行動再発を防止し得ることを例示する。 図2A~Eは、マウスにおけるJVA-3628(本テクノロジーの化合物)についてのインビボデータを提供する。図2Aは、中枢(i.c.v.)投与後のJVA-3628の抗侵害受容(左側)およびKOR拮抗(右側)を提供する。 図2A~Eは、マウスにおけるJVA-3628(本テクノロジーの化合物)についてのインビボデータを提供する。図2Bは、経口(p.o.)投与後のJVA-3628の抗侵害受容(左側)およびKOR拮抗(右側)を提供する。 図2A~Eは、マウスにおけるJVA-3628(本テクノロジーの化合物)についてのインビボデータを提供する。図2Cは、中枢(i.c.v.)投与されたKORアゴニストU50,488の、経口投与されたJVA-3628による拮抗の結果を提供する。 図2A~Eは、マウスにおけるJVA-3628(本テクノロジーの化合物)についてのインビボデータを提供する。図2Dは、オピオイド拮抗がKORに選択的であることを例示する。 図2A~Eは、マウスにおけるJVA-3628(本テクノロジーの化合物)についてのインビボデータを提供する。図2Eは、経口投与されたJVA-3628が、ストレスによって誘発されるコカイン探索行動再発を防止し得ることを例示する。 図3は、JVA-3624(本テクノロジーの化合物)が、抗侵害受容を示すが(アゴニスト活性、ED50=1.13nmol i.c.v.;左側)、KOR拮抗は示さない(右側)ことを示す研究の結果を提供する。 図4は、経口投与(30mg/kg p.o.)後、JVA-3620が、(脳室内(i.c.v.)投与されたU50,488によって引き起こされた)中枢投与されたKORアゴニスト活性のκオピオイド受容体(KOR)拮抗を示し、それが、6~12時間続くことを示す、JVA-3620による研究の結果を提供する。 図5は、経口投与(30mg/kg p.o.)後、JVA-3628が、(脳室内(i.c.v.)投与されたU50,488によって引き起こされた)中枢投与されたKORアゴニスト活性のκオピオイド受容体(KOR)拮抗を示し、それが、12~14時間続くことを示す、JVA-3628(本テクノロジーの化合物)による研究の結果を提供する。 図6A~Bは、JVA-3620の経口投与後の自発運動および呼吸に関する研究の結果を提供する。図6Aは、経口投与(10または30mg/kg p.o.)されたJVA-3620が、モルヒネのような自発運動亢進を引き起こさず、最初の1時間に自発運動を有意に減少させ得ることを例示する。 図6A~Bは、JVA-3620の経口投与後の自発運動および呼吸に関する研究の結果を提供する。図6Bは、JVA-3620が、最初の1時間に呼吸を減少させることを例示するが、そのような呼吸の減少が、自発運動の減少に関連しているか否かは、このデータからは不明である。 図7A~Bは、JVA-3628の経口投与後の自発運動および呼吸に関する研究の結果を提供する。図7Aは、経口投与(10または30mg/kg p.o.)されたJVA-3628が、モルヒネのような自発運動亢進を引き起こさず、最初の1時間に自発運動を有意に減少させ得ることを例示する。 図7A~Bは、JVA-3628の経口投与後の自発運動および呼吸に関する研究の結果を提供する。図7Bは、JVA-3628が、最初の1時間に呼吸を減少させることを例示するが、そのような呼吸の減少が、自発運動の減少に関連しているか否かは、このデータからは不明である。 図8は、[D-Bip4]CJ-15,208(JVA-3667;本テクノロジーの化合物)が、i.c.v.投与後に混合アゴニスト/弱KORアンタゴニスト活性を示すことを示す研究の結果を提供する。 図9は、JVA-3667のアンタゴニスト活性がKORに選択的であることを示す研究の結果を提供する。 図10は、[D-hPhe4]CJ-15,208(JVA-3668;本テクノロジーの化合物)が、i.c.v.投与後にアゴニスト活性を示すが、KORアンタゴニスト活性は示さないことを示す研究の結果を提供する。 図11は、[D-Tyr4]CJ-15,208(JVA-3669;本テクノロジーの化合物)が、i.c.v.投与後にアゴニスト活性を示すが、KORアンタゴニスト活性は示さないことを示す研究の結果を提供する。 図12は、[D-His4]CJ-15,208(JVA-3670;本テクノロジーの化合物)が、i.c.v.投与後にアゴニスト活性を示すが、KORアンタゴニスト活性は示さないことを示す研究の結果を提供する。 図13は、[D-Bip4]CJ-15,208(JVA-3667)および[D-His4]CJ-15,208(JVA-3670)が、各々、経口投与後にKOR拮抗を示すことを示す研究の結果を提供する。 図14A~Cは、中枢(i.c.v.)投与後、[D-2'-Pal4]CJ-15,208(JVA-3671;本テクノロジーの化合物)が、δオピオイド受容体(DOR)によって媒介される(図14B)抗侵害受容を示し(図14A)、KORアンタゴニスト活性も示す(図14C)ことを示す研究の結果を提供する。 図14A~Cは、中枢(i.c.v.)投与後、[D-2'-Pal4]CJ-15,208(JVA-3671;本テクノロジーの化合物)が、δオピオイド受容体(DOR)によって媒介される(図14B)抗侵害受容を示し(図14A)、KORアンタゴニスト活性も示す(図14C)ことを示す研究の結果を提供する。 図14A~Cは、中枢(i.c.v.)投与後、[D-2'-Pal4]CJ-15,208(JVA-3671;本テクノロジーの化合物)が、δオピオイド受容体(DOR)によって媒介される(図14B)抗侵害受容を示し(図14A)、KORアンタゴニスト活性も示す(図14C)ことを示す研究の結果を提供する。
詳細な説明
以下の用語は、以下に定義されるように、全体にわたって使用される。
本明細書および添付の特許請求の範囲において、「1つの(a)」および「1つの(an)」および「その(the)」などの単数形の冠詞ならびに類似の指示対象は、要素の記載に関して(特に、以下の特許請求の範囲に関して)、本明細書中に他に示されるかまたは状況によって明白に否定されない限り、単数形および複数形の両方をカバーすると解釈されるべきである。本明細書中の値の範囲の表記は、本明細書中に他に示されない限り、その範囲内に含まれる別々の各値に個々に言及する簡潔な表現として役立つためのものに過ぎず、別々の各値は、本明細書中に個々に表記されたかのごとく、本明細書中に組み入れられる。本明細書中に記載される全ての方法が、本明細書中に他に示されるかまたは状況によって明白に否定されない限り、任意の適切な順序で実施され得る。本明細書中に提供される任意の全ての例、または例示的な語(例えば、「などの」)の使用は、態様をより明らかにするためのものに過ぎず、特記されない限り、特許請求の範囲の範囲を限定するものではない。本明細書中のいかなる語も、特許請求の範囲に記載されていない要素が不可欠であることを示すものと解釈されるべきではない。
本明細書中で使用されるように、「約」は、当業者によって理解され、それが使用される状況に依ってある程度変動するであろう。それが使用される状況が与えられても、当業者にとって明白でない用語の使用が存在した場合、「約」は、その特定の用語のプラスマイナス10%を意味し、例えば、「約10wt.%」は、「9wt.%~11wt.%」を意味するであろう。
当業者によって理解されるように、任意の全ての目的のため、特に、文書化された説明の提供に関して、本明細書中に開示される全ての範囲は、任意の全ての可能なその部分範囲および部分範囲の組み合わせも包含する。リストされた範囲は、同範囲が少なくとも等しい半分、3分の1、4分の1、5分の1、10分の1等に分解されることを十分に記載し、可能にすることが容易に認識され得る。非限定的な例として、本明細書中に記述される各範囲は、下方の3分の1、中央の3分の1、および上方の3分の1等に容易に分解され得る。「まで」、「少なくとも」、「より大きい」、「未満」等のような全ての語が、表記された数を含み、その後前述のような部分範囲に分解され得る範囲をさすことも、当業者によって理解されるであろう。最後に、当業者によって理解されるように、範囲は、個々の各メンバーを含む。従って、例えば、1~3個の原子を有する基とは、1個、2個、または3個の原子を有する基をさす。同様に、1~5個の原子を有する基とは、1個、2個、3個、4個、または5個の原子を有する基をさし、他も同様である。
本明細書中に記載された化合物の薬学的に許容される塩は、本テクノロジーの範囲内にあり、所望の薬理学的活性を保持し、生物学的に望ましくないものではない酸付加塩または塩基付加塩を含む(例えば、塩は、過度に毒性、アレルギー性、または刺激性でなく、生体利用可能である)。本テクノロジーの化合物が、例えば、アミノ基などの塩基性基を有する時、薬学的に許容される塩は、(塩酸、ヒドロホウ酸(hydroboric acid)、硝酸、硫酸、およびリン酸などの)無機酸、有機酸(例えば、アルギン酸、ギ酸、酢酸、安息香酸、グルコン酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、乳酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、およびp-トルエンスルホン酸)、または(アスパラギン酸およびグルタミン酸などの)酸性アミノ酸によって形成され得る。本テクノロジーの化合物が、例えば、カルボン酸基などの酸性基を有する時、それは、アルカリ金属およびアルカリ土類金属(例えば、Na+、Li+、K+、Ca2+、Mg2+、Zn2+)、アンモニア、または有機アミン(例えば、ジシクロヘキシルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン)、または塩基性アミノ酸(例えば、アルギニン、リジン、およびオルニチン)と共に塩を形成することができる。そのような塩は、化合物の単離中および精製中にインサイチュで調製されてもよいし、または遊離塩基もしくは遊離酸の形態の精製された化合物を、それぞれ、適切な酸もしくは塩基と別々に反応させ、それによって形成された塩を単離することによって調製されてもよい。
当業者は、本テクノロジーの化合物が、互変異性、配座異性、幾何異性、および/または立体異性の現象を示し得ることを理解するであろう。本明細書および特許請求の範囲の中の式図は、可能な互変異性型、配座異性型、立体化学異性型、または幾何異性型のうちの1つのみを表し得るため、本テクノロジーは、本明細書中に記載された利用可能性のうちの1つまたは複数を有する、化合物の任意の互変異性型、配座異性型、立体異性型、および/または幾何異性型、ならびにこれらの様々な異なる型の混合物を包含することが理解されるべきである。
「互変異性体」とは、相互に平衡状態にある化合物の異性型をさす。異性型の存在および濃度は、その化合物が見出される環境に依存し、例えば、化合物が固体であるか、有機溶液または水性溶液の中に存在するかに依って異なる場合がある。例えば、水性溶液中に存在する場合、キナゾリノンは、相互の互変異性体と呼ばれる、以下の異性型を示し得る:
Figure 0007416751000010

もう一つの例として、グアニジンは、プロトン性有機溶液中で、相互の互変異性体と呼ばれる、以下の異性型を示し得る:
Figure 0007416751000011

構造式による化合物の表示には限界があるため、本明細書中に記載された化合物の化学式は、全て、化合物の全ての互変異性型を表し、本テクノロジーの範囲内にあることが理解されるべきである。
(光学異性体としても公知の)化合物の立体異性体は、特定の立体化学が明示されない限り、全てのキラル型、ジアステレオ異性型、およびラセミ型の構造を含む。従って、本テクノロジーにおいて使用される化合物には、描写から明らかなように、任意のまたは全ての非対称原子における濃縮または分割された光学異性体が含まれる。ラセミ混合物およびジアステレオマー混合物、ならびに個々の光学異性体の両方が、それらの鏡像異性体パートナーまたはジアステレオマーパートナーを実質的に含まないように単離または合成され得、これらの立体異性体は、全て、本テクノロジーの範囲内にある。
本テクノロジーの化合物は、溶媒和物、特に、水和物として存在し得る。水和物は、化合物もしくは化合物を含む組成物の製造中に形成される場合もあるし、または水和物は、化合物の吸湿性のため、時間の経過と共に形成される場合もある。本テクノロジーの化合物は、とりわけ、DMF溶媒和物、エーテル溶媒和物、およびアルコール溶媒和物を含む有機溶媒和物としても存在し得る。特定の溶媒和物の同定および調製は、合成有機化学または薬化学の当業者の技術の範囲内にある。
本開示全体を通して、様々な刊行物、特許、および公開特許明細書が、識別引用によって参照される。本開示には、参照された引用をさすアラビア数字も含まれ、その完全な書誌の詳細は、特許請求の範囲の直前に提供される。これらの刊行物、特許、および公開特許明細書の開示は、本発明が属する技術分野の状態をより完全に記載するため、参照によって本開示に組み入れられる。
本テクノロジー
大うつ病は、およそ1500万人のアメリカの成人(成人人口の6.7%;Anxiety and Depression Association of America)に影響を与えていると推定される。κオピオイド受容体(KOR)アンタゴニストは、そのような状態の処置において有用であり、ニコチンおよびオピオイドを含む嗜癖性物質の処置のためにも有用である。
(第1相臨床試験において評価された)JDTicなどのいくつかの選択的低分子κオピオイド受容体(KOR)アンタゴニストは、単回投与後の活性持続時間が非常に長く(いくつかの種において数週間)、それが、その使用についての安全性懸念を生じ得る。他のKORアンタゴニストは、可能性のある治療剤として開発中である。LY2456302(CERC 501)は、大うつ病性障害ならびに物質乱用障害(ニコチン、アルコール、および/またはコカイン)のために開発中の、Eli Lilyによって発見されたKORアンタゴニストである。臨床的に使用されているオピオイド、μオピオイド受容体部分アゴニスト/KORアンタゴニスト、ブプレノルフィンは、KORアンタゴニストとして機能するALK-5461を与えるため、μオピオイド受容体アンタゴニスト、サミドルファン(samidorphan)と組み合わせられており;抑うつの処置のため、いくつかの第III相臨床試験を受け、最近、新薬承認申請のため、Food and Drug Administrationへ提出された。
(以下に例示される)[D-Trp]CJ-15,208は、JDTicより典型的な作用持続時間(18時間未満;Ross et al.,2012;Eans et al.,2013)を示すため、長期活性は問題とならない。
Figure 0007416751000012
KOR活性および改善された薬物動態特性を有する化合物(特に、ペプチド系化合物)がさらに必要とされている。ペプチドは、往々にして低分子薬物より特異的であり、より少ないオフターゲット活性を有する(従って、より少ない副作用を有する可能性がある)。
従って、一つの局面において、式I
Figure 0007416751000013
(式中、R1およびR2は各々独立に
Figure 0007416751000014
であり、R3
Figure 0007416751000015
である)
の化合物または薬学的に許容されるその塩および/もしくは溶媒和物が提供される。
本テクノロジーの大環状テトラペプチド化合物は、典型的なオピオイド低分子リガンドと完全に異なる構造クラスであり、内因性オピオイドペプチドと構造的に極めて異なる。様々な態様が、新規アミノ酸誘導体(例えば、ピリジルアラニン異性体)を含有する。さらに、ヘテロ原子含有側鎖は、典型的には、[D-Trp]CJ-15,208より低い親油性(cLog P=5.0)を有し、化合物の改善された生理化学的特性を提供する。
本明細書中の任意の態様において、式Iの化合物は、式II
Figure 0007416751000016
の化合物または薬学的に許容されるその塩および/もしくは溶媒和物であり得る。
本明細書中の任意の態様において、式Iの化合物は、式III
Figure 0007416751000017
の化合物または薬学的に許容されるその塩および/もしくは溶媒和物であり得る。
本明細書中の任意の態様において、式Iの化合物は、式IV
Figure 0007416751000018
の化合物または薬学的に許容されるその塩および/もしくは溶媒和物であり得る。
本テクノロジーは、本明細書中に開示される式I~IVの化合物(または薬学的に許容されるその塩)の態様のうちのいずれかと、薬学的に許容される担体または1つもしくは複数の賦形剤もしくは増量剤とを含む組成物(例えば、薬学的組成物)および医薬を提供する。組成物は、本明細書中に記載される方法および処置において使用され得る。薬学的組成物は、有効量の本明細書中に開示される本テクノロジーの化合物の態様のうちの任意のものを含み得る。
一つの局面において、本テクノロジーは、CNS関連障害に罹患している対象へ有効量の本テクノロジーの化合物を投与する(または本テクノロジーの薬学的組成物もしくは医薬を投与する)工程を含む方法を提供する。CNS関連障害は、(オピエート、オピオイド、コカイン、および/またはアルコールに対する薬物探索行動、薬物使用、および/または薬物嗜癖などの)物質乱用障害および/または離脱症候群、(抑うつ、気分変調性障害、および/または双極性障害などの)気分障害、(強迫性障害(OCD)、社会恐怖症、全般不安症(GAD)、および/または社交不安症などの)不安症および/または強迫性障害、ストレス、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、(統合失調症および/または統合失調感情障害などの)統合失調症スペクトラム障害、(片頭痛、神経障害性疼痛、傷害関連疼痛症候群、急性疼痛、および/または慢性疼痛などの)疼痛、(反社会的人格障害および/または強迫性人格障害などの)人格障害、(自閉症および/またはシナプトパシー、例えば、レット症候群、脆弱X症候群、アンジェルマン症候群などの自閉症の単一遺伝子(monogenetic)原因などの)自閉症スペクトラム障害(ASD)、摂食障害;(不眠を含む)睡眠障害;(注意障害(例えば、注意欠陥多動性障害(ADHD))などの)記憶および/または認知の障害、(アルツハイマー型認知症、ルイス(Lewis)小体型認知症、および/または血管型認知症などの)認知症、頭部ショックおよび外傷性脳傷害(TBI)、(脳卒中、虚血、および/または血管奇形などの)血管疾患、ならびに(アルツハイマー病などの)認知障害であり得る。本明細書中に開示される任意の態様において、有効量は、CNS関連障害を処置するために有効な量であり得る。本明細書中の任意の態様において、対象は、疼痛、統合失調症、統合失調感情障害、片頭痛、抑うつ、薬物嗜癖、薬物使用、および/または薬物探索行動に罹患していてよい。本明細書中の任意の態様において、有効量は、対象における疼痛、統合失調症、統合失調感情障害、片頭痛、抑うつ、薬物嗜癖、薬物使用、および/または薬物探索行動を処置するために有効な量であり得る。
一つの局面において、本テクノロジーは、疼痛に罹患している対象へ有効量の本テクノロジーの化合物を投与する(または本テクノロジーの薬学的組成物もしくは医薬を投与する)工程を含む方法であって、化合物がJVA-3627もしくはJVA-3629ではない(かつ/または薬学的組成物がJVA-3627、JVA-3629、もしくはJVA-3627およびJVA-3629の両方を含まず、かつ/または医薬がJVA-3627、JVA-3629、もしくはJVA-3627およびJVA-3629の両方を含まない)ことを条件とする方法を提供する。本明細書中に開示される任意の態様において、有効量は、対象における疼痛を処置するために有効な量であり得る。
さらなる局面において、本テクノロジーは、κオピオイド受容体を本テクノロジーの化合物と接触させる工程を含む方法であって、接触がκオピオイド受容体に作動しかつ/または拮抗する方法を提供する。接触は、インビトロまたはインビボで起こり得る。本法の本明細書中に開示された任意の態様において、本法は、μオピオイド受容体の接触をさらに含んでいてよく、ここで、(例えば、μオピオイド受容体には拮抗しないがκオピオイド受容体に拮抗するために有効な量の使用によって)接触はμオピオイド受容体に拮抗しない。本法の本明細書中に開示された任意の態様において、本法は、δオピオイド受容体との接触をさらに含んでいてよく、ここで、(例えば、δオピオイド受容体には拮抗しないがκオピオイド受容体に拮抗するために有効な量の使用によって)接触はδオピオイド受容体に拮抗しない。
前記の態様のいずれかにおいて、有効量は、対象との関係において決定され得る。「有効量」とは、所望の効果を引き起こすために必要とされる化合物または組成物の量をさす。有効量の1つの非限定的な例には、抑うつ、疼痛、薬物嗜癖、薬物使用、および/または薬物探索行動の処置を含むが、これらに限定されるわけではない、治療的(薬学的)使用のための、許容される毒性および生体利用可能性のレベルを与える量または投与量が含まれる。有効量は、組成物1グラム当たり約0.01μg~約500mgの化合物、好ましくは、組成物1グラム当たり約0.1μg~約100mgの化合物であり得る。本明細書中で使用されるように、「対象」または「患者」とは、イヌ、ネコ、げっ歯類、または霊長類などの哺乳類である。典型的には、対象は、ヒト、好ましくは、抑うつ、疼痛、薬物嗜癖、薬物使用、および/または薬物探索行動に罹患しているかまたは罹患していると推測されるヒトである。「対象」および「患者」という用語は、交換可能に使用され得る。
本明細書中に記載される本テクノロジーの態様のうちの任意のものにおいて、薬学的組成物は、単位剤形にパッケージングされ得る。単位剤形は、疼痛、統合失調症、統合失調感情障害、片頭痛、抑うつ、疼痛、薬物嗜癖、薬物使用、および/または薬物探索行動の処置において有効である。一般に、本テクノロジーの化合物を含む単位投薬量は、患者の考慮に依って変動するであろう。そのような考慮には、例えば、年齢、プロトコル、状態、性別、疾患の程度、禁忌、同時治療等が含まれる。これらの考慮に基づく模範的な単位投与量は、当技術分野の医師によって調整または修飾されてもよい。例えば、本テクノロジーの化合物を含む、患者のための単位投薬量は、1×10-5g/kg~1g/kg、好ましくは、1×10-3g/kg~1.0g/kgで変動し得る。本テクノロジーの化合物の投与量は、0.01mg/kg~100mg/kg、好ましくは、0.1mg/kg~60mg/kgで変動してもよい。従って、本テクノロジーの化合物の任意の態様の投与量は、約0.01mg/kg、約0.1mg/kg、約1mg/kg、約5mg/kg、約10mg/kg、約15mg/kg、約20mg/kg、約25mg/kg、約30mg/kg、約35mg/kg、約40mg/kg、約45mg/kg、約50mg/kg、約55mg/kg、約60mg/kg、約65mg/kg、約70mg/kg、約75mg/kg、約80mg/kg、約85mg/kg、約90mg/kg、約95mg/kg、約100mg/kg、またはこれらの値のうちの2つを含むかつ/もしくはその間の任意の範囲であり得る。適当な単位剤形には、粉末、錠剤、丸剤、カプセル、ロゼンジ、坐剤、パッチ、鼻スプレー、注射剤、植込み型持続放出製剤、粘膜付着性フィルム、局所バーニッシュ、脂質複合体等が含まれるが、これらに限定されるわけではない。
統合失調症、統合失調感情障害、片頭痛、抑うつ、疼痛、薬物嗜癖、薬物使用、および/または薬物探索行動に関連した障害を防止し、処置するための薬学的組成物は、1つまたは複数の式I~IVの化合物、薬学的に許容されるその塩、その互変異性体、またはその溶媒和物を、薬学的に許容される担体、賦形剤、結合剤、希釈剤等と混合することによって製造され得る。本明細書中に記載される化合物および組成物は、統合失調症、統合失調感情障害、片頭痛、抑うつ、疼痛、薬物嗜癖、薬物使用、および/または薬物探索行動を処置する製剤および医薬を調製するために使用され得る。そのような組成物は、例えば、顆粒、粉末、錠剤、カプセル、シロップ、坐剤、注射剤、乳濁液、エリキシル、懸濁液、または溶液の形態であり得る。本発明の組成物は、様々な投与経路、例えば、経口投与、非経口投与、局所投与、直腸投与、鼻腔投与、膣投与、または植込みリザーバーを介した投与のために製剤化され得る。非経口投与または全身投与には、皮下注射、静脈内注射、腹腔内注射、および筋肉内注射が含まれるが、これらに限定されるわけではない。以下の剤形は、例として与えられ、本発明のテクノロジーを限定するものと解釈されるべきではない。
経口投与、頬側投与、および舌下投与のため、粉末、懸濁液、顆粒、錠剤、丸剤、カプセル、ジェルキャップ、およびカプレットは、固体剤形として許容される。これらは、例えば、1つまたは複数の本発明のテクノロジーの化合物、または薬学的に許容されるその塩もしくは互変異性体を、デンプンまたはその他の添加剤などの少なくとも1つの添加剤と混合することによって調製され得る。適当な添加剤は、ショ糖、乳糖、セルロース糖、マンニトール、マルチトール、デキストラン、デンプン、寒天、アルギン酸、キチン、キトサン、ペクチン、トラガントゴム、アラビアゴム、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、合成または半合成のポリマーまたはグリセリドである。任意で、経口剤形は、不活性希釈剤、またはステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、またはパラベンもしくはソルビン酸などの保存剤、またはアスコルビン酸、トコフェロール、もしくはシステインなどの抗酸化剤、崩壊剤、結合剤、増粘剤、緩衝剤、甘味剤、風味剤、または芳香剤などの、投与を助ける他の成分を含んでいてもよい。錠剤および丸剤は、当技術分野において公知の適当なコーティング材料によってさらに処理され得る。
経口投与のための液体剤形は、水などの不活性希釈剤を含有していてもよい、薬学的に許容される乳濁液、シロップ、エリキシル、懸濁液、および溶液の形態であり得る。薬学的製剤および医薬は、以下に限定されるわけではないが、油、水、アルコール、およびこれらの組み合わせなどの、無菌の液体を使用して、液状の懸濁液または溶液として調製され得る。薬学的に適当な界面活性剤、懸濁剤、および/または乳化剤が、経口投与または非経口投与のために添加され得る。
前述のように、懸濁液は、油を含み得る。そのような油には、ピーナッツ油、ゴマ油、綿実油、トウモロコシ油、およびオリーブ油が含まれるが、これらに限定されるわけではない。懸濁調製物は、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、脂肪酸グリセリド、およびアセチル化脂肪酸グリセリドなどの脂肪酸のエステルを含有していてもよい。懸濁製剤は、以下に限定されるわけではないが、エタノール、イソプロピルアルコール、ヘキサデシルアルコール、グリセロール、およびプロピレングリコールなどのアルコールを含み得る。以下に限定されるわけではないが、ポリ(エチレングリコール)などのエーテル、鉱物油およびワセリンなどの石油炭化水素、ならびに水も、懸濁製剤において使用され得る。
注射可能剤形には、しばしば、適当な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を使用して調製され得る水性懸濁液または油性懸濁液が含まれる。注射可能形態は、溶媒または希釈剤によって調製される液相または懸濁液の形態であり得る。許容される溶媒または媒体には、無菌水、リンゲル液、または等張水性生理食塩水溶液が含まれる。あるいは、無菌油が、溶媒または懸濁剤として使用されてもよい。典型的には、油または脂肪酸は、天然または合成の油、脂肪酸、モノグリセリド、ジグリセリド、またはトリグリセリドを含む、不揮発性のものである。
注射のための薬学的製剤および/または医薬は、前記の適切な溶液による再構成に適した粉末であってもよい。これらの例には、凍結乾燥、回転乾燥、もしくは噴霧乾燥された粉末、非晶質粉末、顆粒、沈殿物、または微粒子が含まれるが、これらに限定されるわけではない。注射のための製剤は、任意で、安定剤、pH修飾剤、界面活性剤、生体利用可能性修飾剤、およびこれらの組み合わせを含有していてもよい。
本テクノロジーの化合物の(頬側および舌下を含む)局所投与または経皮投与のための剤形には、粉末、スプレー、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、溶液、およびパッチが含まれる。活性成分は、薬学的に許容される担体または賦形剤、および必要とされ得る任意の保存剤または緩衝剤と、無菌条件下で混合され得る。粉末およびスプレーは、例えば、乳糖、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、およびポリアミド粉末、またはこれらの物質の混合物などの賦形剤によって調製され得る。軟膏、ペースト、クリーム、およびゲルは、動物性脂肪および植物性脂肪、油、ロウ、パラフィン、デンプン、トラガント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコン、ベントナイト、ケイ酸、タルク、ならびに酸化亜鉛、またはそれらの混合物などの賦形剤を含有していてもよい。本テクノロジーの化合物の皮膚を介した流動を増加させるため、吸収増強剤が使用されてもよい。そのような流動の速度は、(例えば、経皮パッチの一部として)速度調節膜を提供するか、または化合物をポリマーマトリックスもしくはゲルに分散させることによって調節され得る。
前記の代表的な剤形の他に、薬学的に許容される賦形剤および担体は、一般に、当業者に公知であり、従って、本発明のテクノロジーに含まれる。そのような賦形剤および担体は、例えば、参照によって本明細書に組み入れられる"Remingtons Pharmaceutical Sciences" Mack Pub.Co.,New Jersey(1991)に記載されている。
本テクノロジーの製剤は、下記のように短時間作用型、即放型、長時間作用型、および持続放出型であるよう設計され得る。従って、薬学的製剤は、放出制御または徐放のために製剤化されてもよい。
本発明の組成物は、長期の保管および/または送達の効果を提供するため、例えば、ミセルもしくはリポソーム、またはその他の被包された形態を含んでいてもよいし、または延長放出(extended release)形態で投与されてもよい。従って、薬学的製剤および医薬は、ペレットまたはシリンダに圧縮され、デポ注射または植込錠として筋肉内または皮下に植え込まれてもよい。そのような植込錠は、シリコンおよび生分解性ポリマーなどの公知の不活性材料を利用し得る。
具体的な投薬量は、疾患の状態、対象の年齢、体重、全身健康状態、性別、および食事、投薬間隔、投与経路、排泄速度、ならびに薬物の組み合わせに依って調整され得る。有効量を含有している前記の剤形のうちの任意のものが、十分にルーチンの実験の範囲内にあり、従って、十分に本発明のテクノロジーの範囲内にある。
様々なアッセイおよびモデル系が、本テクノロジーによる処置の治療的有効性を決定するために容易に利用され得る。
本明細書中に記載された示された条件の各々について、被験対象は、プラセボによって処置された対象またはその他の適当な対照対象と比較して、対象における障害によって起こるかまたは障害に関連する1つまたは複数の症状の10%、20%、30%、50%、もしくはそれ以上の低下、75~90%または95%以上もの低下を示すであろう。
本明細書中の例は、本テクノロジーの利点を例示するため、そして本テクノロジーの化合物またはその塩、薬学的組成物、プロドラッグ、もしくは互変異性型の調製または使用に関して当業者をさらに補助するため、提供される。本明細書中の例は、本テクノロジーの好ましい局面をより完全に例示するためにも提示される。例は、決して、添付の特許請求の範囲によって定義される本テクノロジーの範囲を限定するものと解釈されるべきでない。例は、前記の本テクノロジーの変動、局面、または態様のうちの任意のものを包含するかまたは組み入れることができる。前記の変動、局面、または態様は、各々、本テクノロジーの任意または全ての他の変動、局面、または態様の変動をさらに含むかまたは組み入れることもできる。
κオピオイド受容体(KOR)アンタゴニスト[D-Trp]CJ-15,208(シクロ[Phe1-D-Pro-Phe3-D-Trp4]、JVA-2802;残基は、示されたように任意に番号付けされている)を修飾して、フェニルアラニン残基およびD-トリプトファン残基の代わりに、ある種の他のアミノ酸を組み入れる。多様な芳香族アミノ酸(D-Phe、D-Tyr、D-His、D-ホモフェニルアラニン(D-hPhe)、D-ビフェニルアラニン(D-Bip)、D-ピリジルアラニン(D-Pal)の位置異性体)を、D-Trpの代わりに組み入れ、ヘテロ原子含有アミノ酸(His、Pal)を、Phe1またはPhe3の代わりに組み入れた(表1)。
(表1)[D-Trp]CJ-15,208の調製された類似体
Figure 0007416751000019
a D-Bip=D-ビフェニルアラニン、D-hPhe=ホモフェニルアラニン
これらの本テクノロジーの大環状ペプチドを、直鎖状ペプチド前駆体の固相合成、その後のペプチドの樹脂からの切断および溶液中での環化の組み合わせによって合成した。ペプチドを、順相フラッシュカラムクロマトグラフィによって精製し、分析用HPLCおよび質量分析によって分析した。
類似体を、オピオイドアゴニスト活性およびアンタゴニスト活性について、鎮痛アッセイ(マウス55℃温水尻尾引っ込めアッセイ)においてインビボで評価した。代表的な類似体を、ストレスによって誘発されるコカイン探索行動再発を防止する能力について、条件性場所選好(CPP)アッセイにおいて評価した。さらに、代表的な類似体を、放射性リガンド結合アッセイにおいて、オピオイド受容体親和性について評価した(表2)。本明細書中にさらに例示されるように、本テクノロジーの大環状ペプチドは、インビボで良好な薬理学的活性を示す。
(表2)代表的な大環状テトラペプチドのオピオイド受容体親和性
Figure 0007416751000020
a 類似体はDORに対して最小の結合(Ki>10μM)を示す。
D-Trp4の置換:D-Phe4類似体(JVA-3620)は、驚くべきことに、脳への直接(脳室内、i.c.v.)注射(図1A)および経口投与(図1B)の両方の後にKOR拮抗を示した。経口投与されたJVA-3620は、中枢(i.c.v.)投与されたKORアゴニストに拮抗し(図1C)、このことから、D-Phe4類似体が血液脳関門を通過して脳内のKORに到達することが示され;中枢投与されたU50,488に有意に拮抗するために必要とされるこのペプチドの経口用量(10mg/kg)は、[D-Trp]CJ-15,208のもの(30mg/kg、Eans et al.,2013)より少なかった。JVA-3620は、KORアゴニストU50,488に選択的に拮抗し、μオピオイド受容体アゴニストモルヒネまたはδオピオイド受容体アンタゴニストSNC-80には拮抗しなかった(図1D)。経口投与されたJVA-3620は、CPPアッセイにおいて、ストレスによって誘発されるコカイン探索行動再発を、[D-Trp]CJ-15,208(60mg/kg、Eans et al.,2013)より低い用量(30mg/kg、図1E)で防止した。経口投与(30mg/kg p.o.)後、JVA-3620は、(脳室内(i.c.v.)投与されたU50,488によって引き起こされた)中枢投与されたKORアゴニスト活性のκオピオイド受容体(KOR)拮抗を示し、それは、6~12時間持続する(図4)。この位置に置換を有する他の類似体(例えば、D-Pal4化合物)は、可変性のKOR拮抗と共に抗侵害受容(アゴニスト活性)を示した。さらに、図6Aは、経口投与(10または30mg/kg p.o.)されたJVA-3620が、モルヒネのような自発運動亢進を引き起こさず、最初の1時間に自発運動を有意に減少させ得ることを例示する。図6Bは、JVA-3620が、最初の1時間に呼吸を減少させることを例示するが、そのような呼吸の減少が自発運動の減少に関連しているか否かは、このデータからは不明である。
Phe1残基およびPhe4残基の置換:3'-Pal1類似体(JVA-3628)は、驚くべきことに、D-Phe4類似体のものと類似の活性プロファイルを示し、i.c.v.投与後に選択的KOR拮抗を示し(図2Aおよび2D)、経口投与後に、末梢および投与されたKORアゴニストの両方に拮抗し(図2Bおよび2C)、30mg/kgでの経口投与後に、ストレスによって誘発されるコカイン探索行動再発を防止した(図2E)。経口投与(30mg/kg p.o.)後、JVA-3628は、(脳室内(i.c.v.)投与されたU50,488によって引き起こされる)中枢投与されたKORアゴニスト活性のκオピオイド受容体(KOR)拮抗を示し、それは、12~24時間持続する(図5)。さらに、経口投与(10または30mg/kg p.o.)されたJVA-3628は、モルヒネのような自発運動亢進を引き起こさず、最初の1時間に自発運動を有意に減少させ得る(図7A)。図7Bは、JVA-3628が最初の1時間に呼吸を減少させることを例示するが、そのような減少の呼吸が自発運動の減少に関連しているか否かは、このデータからは不明である。対照的に、Phe3置換類似体は、強力なアゴニストであったが、予想外に、KOR拮抗を示さなかった(例えば、図3を参照すること)。
[D-Bip4]CJ-15,208(JVA-3667)は、i.c.v.投与後に混合アゴニスト/弱KORアンタゴニスト活性を示し(図8)、JVA-3667のアンタゴニスト活性は、KORに対して選択的である(図9)。[D-hPhe4]CJ-15,208(JVA-3668)、[D-Tyr4]CJ-15,208(JVA-3669)、および[D-His4] CJ-15,208(JVA-3670)は、各々、i.c.v.投与後にアゴニスト活性を示すが、KORアンタゴニスト活性は示さない(それぞれ、図10、11、12)。さらに興味深いことに、経口投与後、[D-Bip4]CJ-15,208(JVA-3667)および[D-His4]CJ-15,208(JVA-3670)の各々は、KOR拮抗のみを示す(図13)。
中枢(i.c.v.)投与後、[D-2'-Pal4]CJ-15,208(JVA-3671)は、δオピオイド受容体(DOR)によって媒介される(図14B)抗侵害受容を示し(図14A)、KORアンタゴニスト活性も示す(図14C)。
参照:
Figure 0007416751000021
Figure 0007416751000022
ある種の態様が例示され、記載されたが、当業者は、上記の明細書を参照した後、本明細書中に記載される本テクノロジーの化合物、またはその塩、薬学的組成物、互変異性体、および/もしくはエナンチオ濃縮混合物に対して、変化、等価物の置換、およびその他の型の変更を施すことができる。前記の各々の局面および態様は、他の局面および態様のうちの任意のものまたは全てに関して開示されたような変動または局面を含むかまたは組み入れることもできる。
本テクノロジーは、本テクノロジーの個々の局面の単一の例示であるものとする、本明細書中に記載される特定の局面によって限定されない。当業者に明らかであるように、本テクノロジーの多くの修飾および変動が、その本旨および範囲から逸脱することなくなされ得る。上記の説明から、本テクノロジーの範囲内の機能的に等価な方法が、本明細書に列挙されたものに加えて、当業者に明らかになるであろう。そのような修飾および変動は、添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれるものとする。本テクノロジーは、特定の方法、試薬、化合物、組成物、標識された化合物、または生物学的系に限定されず、それらは、当然、変動し得ることが理解されるべきである。本明細書中で使用される用語法は、具体的な局面を記載するためのものに過ぎず、限定的なものではないことも、理解されるべきである。従って、本明細書は、模範的なものとしてのみ見なされ、本テクノロジーの幅、範囲、および本旨は、添付の特許請求の範囲、その中の定義、およびそれらの任意の等価物によってのみ示されるものとする。
本明細書中に例示的に記載された態様は、本明細書中に特に開示されていない任意の要素、限定の非存在下で、適当に実施され得る。従って、例えば、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「含有する」等の用語は、広範囲かつ非限定的に読み取られるべきである。さらに、本明細書中で利用される用語および表現は、限定ではなく説明の用語として使用されており、そのような用語および表現の使用には、示され記載された特色またはその一部の等価物を排除する意図はなく、特許請求の範囲に記載されたテクノロジーの範囲内で様々な修飾が可能であることが認識される。さらに、「から本質的になる」という語句は、具体的に表記された要素と、特許請求の範囲に記載されたテクノロジーの基本的な新規の特徴に実質的に影響を与えない付加的な要素とを含むことが理解されるであろう。「からなる」という語句は、明記されていない要素を排除する。
さらに、本開示の特色または局面がマーカッシュ群によって記載される場合、当業者は、本開示が、それにより、マーカッシュ群の任意の個々のメンバーまたはメンバーのサブグループによっても記載されることを認識するであろう。包括的な開示に含まれるより狭い種および亜属集団の各々も、本発明の一部を形成する。これには、除外される材料が本明細書中に具体的に表記されるか否かに関わらず、何らかの主題を属から除去する条件または否定的な限定を含む、本発明の包括的な記載が含まれる。
当業者によって理解されるように、任意の全ての目的のため、特に、文書化された説明の提供に関して、本明細書中に開示される全ての範囲は、任意の全ての可能なその部分範囲および部分範囲の組み合わせも包含する。リストされた範囲は、同範囲が少なくとも等しい半分、3分の1、4分の1、5分の1、10分の1等に分解されることを十分に記載し、可能にすることが容易に認識され得る。非限定的な例として、本明細書中に開示される各範囲は、下方の3分の1、中央の3分の1、および上方の3分の1等に容易に分解され得る。「まで」、「少なくとも」、「より大きい」、「未満」等のような全ての語が、記述された数を含み、前述のような部分範囲に後に分解され得る範囲をさすことも、当業者によって理解されるであろう。最後に、当業者によって理解されるように、範囲は、個々の各メンバーを含む。
本明細書中で言及された全ての刊行物、特許出願、発行された特許、ならびにその他の文書(例えば、雑誌、論文、および/または教科書)は、各々の個々の刊行物、特許出願、発行された特許、またはその他の文書が、参照によってその全体が組み入れられると具体的に個々に示されたかのごとく、参照によって本明細書に組み入れられる。参照によって組み入れられた文書に含まれる定義は、本開示における定義と矛盾する程度まで排除される。
本テクノロジーは、以下の文字付き項目において表記される特色および特色の組み合わせを含み得るが、これらに限定されるわけではなく、以下の項目は、特許請求の範囲の範囲を限定するものと解釈されるべきではなく、全てのそのような特色がそのような特許請求の範囲に必ず含まれることを命令するものと解釈されるべきでもないことが理解される。
A. 式I
Figure 0007416751000023
(式中、R1およびR2は各々独立に
Figure 0007416751000024
であり、
R3
Figure 0007416751000025
である)
の化合物または薬学的に許容されるその塩および/もしくは溶媒和物。
B. 式II
Figure 0007416751000026
の化合物または薬学的に許容されるその塩および/もしくは溶媒和物である、項目Aの化合物。
C. 式III
Figure 0007416751000027
の化合物または薬学的に許容されるその塩および/もしくは溶媒和物である、項目Aの化合物。
D. 式IV
Figure 0007416751000028
の化合物または薬学的に許容されるその塩および/もしくは溶媒和物である、項目Aの化合物。
E. 項目A~Dのいずれかの化合物と薬学的に許容される担体とを含む、組成物。
F. 有効量の項目A~Dのいずれかの化合物と薬学的に許容される担体とを含む薬学的組成物であって、該有効量が、対象におけるCNS関連障害の処置および/または阻害のために有効なものである、薬学的組成物。
G. 有効量が、対象における疼痛、統合失調症、統合失調感情障害、片頭痛、抑うつ、薬物嗜癖、薬物使用、および/または薬物探索行動の処置および/または阻害のために有効なものである、項目Fの薬学的組成物。
H. 非経口投与、静脈内投与、皮下投与、および/または経口投与のために製剤化されている、項目Fまたは項目Gの薬学的組成物。
I. CNS関連障害に罹患している対象へ有効量の項目A~Dのいずれかの化合物を投与するかまたは項目F~Hのいずれかの薬学的組成物を投与する工程を含む、方法。
J. 対象が、疼痛、統合失調症、統合失調感情障害、片頭痛、抑うつ、薬物嗜癖、薬物使用、および/または薬物探索行動に罹患している、項目Iの方法。
K. 投与が、非経口投与、静脈内投与、皮下投与、または経口投与を含む、項目Iまたは項目Jの方法。
L. 有効量の項目A~Dのいずれかの化合物を、疼痛に罹患している対象へ投与する工程を含む方法であって、該化合物がJVA-3627またはJVA-3629ではないことを条件とする、方法。
M. 投与が、非経口投与、静脈内投与、皮下投与、または経口投与を含む、項目Lの方法。
N. κオピオイド受容体を項目A~Dのいずれかの化合物と接触させる工程を含む方法であって、該接触がκオピオイド受容体に作動しかつ/または拮抗する、方法。
O. 接触がインビトロまたはインビボで起こる、項目Nの方法。
P. μオピオイド受容体を接触させる工程をさらに含み、(例えば、μオピオイド受容体には拮抗しないがκオピオイド受容体に拮抗するために有効な量の使用によって)該接触がμオピオイド受容体に拮抗しない、項目Nまたは項目Oの方法。
Q. δオピオイド受容体を接触させる工程をさらに含み、(例えば、δオピオイド受容体には拮抗しないがκオピオイド受容体に拮抗するために有効な量を使用することによって)該接触がδオピオイド受容体に拮抗しない、項目N~Pのいずれかの方法。
その他の態様は、特許請求の範囲が権利を有する等価物の全範囲と共に、添付の特許請求の範囲に記載される。

Claims (14)

  1. Figure 0007416751000029

    である化合物または薬学的に許容されるその塩および/もしくは溶媒和物。
  2. 請求項1記載の化合物と薬学的に許容される担体とを含む、組成物。
  3. 有効量の請求項1記載の化合物と薬学的に許容される担体とを含む薬学的組成物であって、該有効量が、対象におけるCNS関連障害の処置および/または阻害のために有効なものである、薬学的組成物。
  4. 有効量が、対象における統合失調症、統合失調感情障害、片頭痛、抑うつ、薬物嗜癖および/または薬物探索行動の処置および/または阻害のために有効なものである、請求項3記載の薬学的組成物。
  5. 非経口投与、静脈内投与、皮下投与、および/または経口投与のために製剤化されている、請求項3記載の薬学的組成物。
  6. 経口投与のために製剤化されている、請求項3記載の薬学的組成物。
  7. 有効量の請求項1記載の化合物と薬学的に許容される担体とを含む薬学的組成物であって、該有効量が、疼痛の処置および/または阻害のために有効なものである、薬学的組成物。
  8. 薬学的組成物が、
    JVA-3627
    Figure 0007416751000030
    またはJVA-3627およびJVA-3629の両方を含まない、請求項7記載の薬学的組成物。
  9. 非経口投与、静脈内投与、皮下投与、および/または経口投与のために製剤化されている、請求項7記載の薬学的組成物。
  10. 経口投与のために製剤化されている、請求項7記載の薬学的組成物。
  11. κオピオイド受容体を請求項1記載の化合物とインビトロで接触させる工程を含む方法であって、該化合物がκオピオイド受容体に拮抗する、方法。
  12. μオピオイド受容体を請求項1記載の化合物とインビトロで接触させる工程をさらに含み、該化合物がμオピオイド受容体に拮抗しない、請求項11記載の方法。
  13. δオピオイド受容体を請求項1記載の化合物とインビトロで接触させる工程をさらに含み、該化合物がδオピオイド受容体に拮抗しない、請求項11記載の方法。
  14. μオピオイド受容体を請求項1記載の化合物とインビトロで接触させる工程をさらに含み、該化合物がμオピオイド受容体に拮抗しない、請求項13記載の方法。
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