JP2021525269A - 疼痛処置のための化合物、それを含む組成物及びそれを使用する方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、式(I)【化1】の化合物、それを含有する組成物並びに疼痛の処置及び/又は減少を、それを必要とする対象において行う方法に関する。式(I)の化合物は、オピオイドによって誘発されるタキフィラキシー及びオピオイドによって誘発される痛覚過敏を処置するのに有効である。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、その開示内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年5月29日に出願された「COMPOUNDS FOR PAIN TREATMENT,COMPOSITIONS COMPRISING SAME,AND METHODS OF USING SAME」という名称の米国仮特許出願第62/677,496号明細書に対する優先権を主張する。
疼痛は、不快な知覚経験及び感情面での経験と定義される。しかし、疼痛は、情報価値があり、有用であり得る。例えば、侵害受容性疼痛は、傷害(例えば、組織の損傷)を示すことが多く、このような疼痛は、典型的には、傷害の原因へのさらなる曝露からそれ自体を取り除くか又はそれ自体を防御するために、動物又はヒトにおいて逃避行動又は防衛行動を惹起する。しかし、炎症、細胞損傷及びニューロン損傷並びに傷害又は疾患に起因する他のプロセスは、慢性病理学的疼痛の状態をもたらし得る。痛覚過敏は、侵害刺激への増進した感受性が存在し、このように疼痛の知覚が誇張される状態である。アロディニアは、通常、非侵害刺激が痛くなる状態である。痛覚過敏及び/又はアロディニアとして顕在化する持続性又は慢性疼痛は、依然として処置するのに難易度が高いままである。多くの患者は、現存する療法に応答しないか、又はそれらの疼痛が良好に管理されていないか(すなわち不十分な軽減)、又は不十分な期間の軽減を経験している。
慢性疼痛は、がん、心疾患及び糖尿病を合わせた年間のコストより多い、毎年6千億ドル超に相当する医療費の原因となっている。神経因性疼痛は、集団の6〜10%に影響を与え、全ての他の慢性疼痛障害を上回る生活の質の低下及び社会経済的負担と関連する。200超の神経因性疼痛の臨床治験の細菌のメタ分析は、この集団においてまさに50%の疼痛緩和を達成するための「処置する必要がある数」(1つのさらなる悪い結果を予防するのに処置される必要がある患者の平均数;例えば、臨床治験における対照と比較した、恩恵を受けるためにそれらの1つについて処置される必要がある患者の数)は、4〜10であることを示す。有効性のこの驚くべき欠如は、患者の生活の質に対して深刻な影響を有し、ケアする人についてのフラストレーションの原因である。多くの現存する神経因性疼痛療法は、未知の機序を有するか、又は神経興奮性を低減させることによって疼痛を低減させると考えられる。次世代の神経因性疼痛療法を開発するために、異常な神経シグナル伝達をもたらす特定の経路を標的とする新規な機序をベースとする薬剤を開発する必要がある。
疼痛を処置するためのオピオイドの投与は、医学においてよく認識され、一般に用いられる治療である。残念ながら、オピオイドへの耐性(タキフィラキシー)及びオピオイドによって誘発される痛覚過敏は、多くの場合、治療期間中に生じ得る。このような患者において、許容されるレベルの疼痛緩和を実現するのに次第により高い用量のオピオイドが必要とされ、その際、患者は、それにより、オピオイドの特徴である不利な副作用及び安全性の懸念を被りやすい。これらは、呼吸抑制、便秘、悪心及び嘔吐を含む。このような患者は、同様にオピオイドに対する依存性が発生し、処置の中断に対するオピオイド離脱を被る可能性が高く、これらの薬物療法の乱用により関わりやすいことがあり得る。タキフィラキシーは、薬物、例えば麻薬性鎮痛剤の反復投与が、その薬物の有効性における急速に出現する著しい減少をもたらす現象である。オピオイドによって誘発される痛覚過敏において、オピオイドの長期の投与はまた、疼痛の逆説的な増加又は刺激への過敏性をもたらし、これは、最初の傷害又は損傷の原因と無関係であると考えられる。オピオイドによって誘発されるタキフィラキシー及びオピオイドによって誘発される痛覚過敏は、侵害受容の動物モデル及びヒトの臨床治験において詳細に記録が残されてきた。これらの現象は、疼痛の処置のためのかなりの臨床上の課題を提示し、したがって、疼痛を処置し、且つ/又は痛覚過敏及び耐性を軽減するために、オピオイド機序によって作用しない新規な化合物が必要とされている。
痛覚過敏及びアロディニアの動物モデルにおいて示すことができるように、傷害、刺激物及び疾患によって生じる内因性反応種は、疼痛の重要な駆動体である。活性酸素種(ROS)及び反応性窒素種(RNS)は、フリーラジカル、例えばスーパーオキシド及びヒドロキシルラジカル並びに強力なオキシダントであるペルオキシナイトライト(OONO)及び過酸化(水素)(H)を含む。傷害後に末梢において生じるペルオキシナイトライト(PN)及び過酸化水素の両方は、感覚求心性神経における興奮性の変化の一因となる。
ペルオキシナイトライトは、オピエートによって誘発される抗侵害受容(疼痛)耐性(タキフィラキシー)の発生において関連付けられてきた。ペルオキシナイトライトは、スーパーオキシド(O )及び一酸化窒素(NO)の拡散律速反応からもたらされる。他の内因的に生成された反応種/オキシダントと異なり、ペルオキシナイトライトは、酵素的制御によって制御されない。ペルオキシナイトライト形成は、容易であり、その強力な酸化特性を本質的にチェックされないまま解放され、疼痛をもたらし得る下流の効果をもたらす。
対照的に、スーパーオキシドは、NADPHオキシダーゼ及びキサンチン酸化酵素の作用から形成され、一酸化窒素は、一酸化窒素シンターゼ(NOS)によって生成される。過酸化水素は、スーパーオキシド及びスーパーオキシドジスムターゼの作用から形成される。細胞ストレス(例えば、炎症、神経傷害、虚血)中、これらの酵素系の作用は、一酸化窒素、スーパーオキシド及びペルオキシドのレベルのかなりの増加をもたらすことができ、これは、ニューロン損傷、痛覚過敏及びアロディニアをもたらし得る。一酸化窒素及びスーパーオキシドの随伴性の増加は、ペルオキシナイトライトの非常に増加した局在的な増加をもたらし得、これは、チロシン残基をニトロ化し、タンパク質内のシステイン残基を架橋し、イオンチャネル興奮性亢進(例えば、TRPA1及びNaV1.8のもの)をもたらし、グルタチオン−ジスルフィドのホメオスタシスを撹乱し得る。まとめると、これらの効果は、神経感作及び疼痛をもたらす。このように、反応性窒素種(RNS)及び活性酸素種(ROS)、例えばペルオキシナイトライト及びペルオキシドのレベル又は活性を減少させる新規な化合物、新規な方法及び新規な発明に対して需要がある。
このように、疼痛を処置するために使用することができる新規な化合物及び方法が必要とされている。本発明は、この依然として対処されていない必要性に取り組む。
本明細書において提供するのは、式(I):
Figure 2021525269

の化合物又はその塩、溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオ異性体若しくは互変異性体である。
様々な実施形態では、式(I)の化合物の投与は、対象の体内で反応性窒素種(RNS)及び活性酸素種(ROS)、例えばペルオキシナイトライト及びペルオキシドのレベル又は活性を減少させる。一部の実施形態では、式(I)の化合物は、オピオイドによって誘発されるタキフィラキシー及びオピオイドによって誘発される痛覚過敏を処置するのに有効である。
本発明は、疼痛を処置するのに使用することができる化合物を提供する。特定の実施形態では、本発明の化合物は、痛覚過敏及び/又はアロディニアを低減させる。
化合物及び組成物
本発明は、式(I):
Figure 2021525269

(式中、(I)において、
Yは、S、O、NH、NR及びCHからなる群から選択され;
は、H、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル及びヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール(例えば、フェニル)、アリールアルキル(例えば、フェニルアルキル)、ヘテロアリールアルキル又はヘテロアリール基は、独立に、置換されていてもよく;
は、H、−C(=O)H、−C(=O)R及び−CHORからなる群から選択され;
及びRは、H及び置換されていてもよいC〜Cアルキルからなる群から独立に選択されるか、又はR及びRは、一体となってC〜Cアルキレンを形成することができ;
Wは、H、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、−CHO、−C(=O)OR、−C(=O)NRR、シアノ、ヒドロキシ、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、アリール又はヘテロアリール基は、独立に、置換されていてもよく、上記Rのそれぞれは、独立に、H、C〜Cアルキル及びC〜Cシクロアルキルであり;及び
上記Rのそれぞれは、C〜Cアルキル及びC〜Cシクロアルキルからなる群から独立に選択される)
の化合物又はその塩、溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオ異性体若しくは互変異性体を含む。
特定の実施形態では、式(I)の化合物は、式(Ia):
Figure 2021525269

の化合物又はその塩、溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオ異性体若しくは互変異性体である。
特定の実施形態では、Yは、Sである。他の実施形態では、Yは、Oである。また他の実施形態では、Yは、NHである。また他の実施形態では、Yは、NRである。また他の実施形態では、Yは、CHである。
特定の実施形態では、Rは、Hである。
特定の実施形態では、Yは、Sであり;及びRは、Hである。
特定の実施形態では、Wは、H、C〜Cヒドロキシアルキル、−CHO、−C(=O)OR及び−C(=O)NRRからなる群から選択され、ここで、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、アリール又はヘテロアリール基は、独立に、置換されていてもよく、上記Rのそれぞれは、独立に、H、C〜Cアルキル及びC〜Cシクロアルキルである。
特定の実施形態では、Yは、Sであり;Rは、Hであり;且つWは、H、C〜Cヒドロキシアルキル、−CHO、−C(=O)OR及び−C(=O)NRRからなる群から選択され、ここで、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、アリール又はヘテロアリール基は、独立に、置換されていてもよく、上記Rのそれぞれは、独立に、H、C〜Cアルキル及びC〜Cシクロアルキルである。
特定の実施形態では、R及びRは、H及びC〜Cアルキルからなる群から独立に選択される。
特定の実施形態では、Yは、Sであり;Rは、Hであり;Wは、H、C〜Cヒドロキシアルキル、−CHO、−C(=O)OR及び−C(=O)NRRからなる群から選択され、ここで、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、アリール又はヘテロアリール基は、独立に、置換されていてもよく、上記Rのそれぞれは、独立に、H、C〜Cアルキル及びC〜Cシクロアルキルであり;且つR及びRは、H及びC〜Cアルキルからなる群から独立に選択される。
特定の実施形態では、本発明の化合物は、(R)−2−(3−ヒドロキシ−ピリジン−2−イルアミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸;(S)−2−(3−ヒドロキシ−ピリジン−2−イルアミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸;(R)−2−((3−ヒドロキシピリジン−2−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸;(S)−2−((3−ヒドロキシピリジン−2−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸;又はその塩、溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオ異性体若しくは互変異性体からなる群から選択される少なくとも1つである。
本発明は、疼痛の減少を、それを必要とする対象において行うための化合物、組成物及び方法に関する。
特定の実施形態では、本明細書に記載されている化合物は、反応性窒素種(RNS)、例えばペルオキシナイトライト及び/又は活性酸素種(ROS)、例えば過酸化(水素)の破壊をもたらす。
特定の実施形態では、本明細書に記載されている化合物は、反応性窒素種(RNS)、例えばペルオキシナイトライト及び/又は活性酸素種(ROS)、例えば過酸化(水素)を分解する。
特定の実施形態では、本明細書に記載されている化合物は、反応性窒素種(RNS)、例えばペルオキシナイトライト及び/又は活性酸素種(ROS)、例えば過酸化(水素)と反応する。
特定の実施形態では、本明細書に記載されている化合物は、反応性窒素種(RNS)、例えばペルオキシナイトライトのレベルを低減させ、且つ/若しくは活性を阻害し、及び/又は活性酸素種(ROS)、例えば過酸化(水素)のレベルを低減させ、且つ/若しくは活性を阻害する。
特定の実施形態では、本明細書に記載されている化合物は、反応性窒素種、例えばペルオキシナイトライトの破壊をもたらす。
特定の実施形態では、本明細書に記載されている化合物は、活性酸素種、例えば過酸化(水素)の破壊をもたらす。
特定の実施形態では、本明細書に記載されている化合物は、反応性窒素種、例えばペルオキシナイトライトを分解する。
特定の実施形態では、本明細書に記載されている化合物は、活性酸素種、例えば過酸化(水素)を分解する。
特定の実施形態では、本明細書に記載されている化合物は、反応性窒素種、例えばペルオキシナイトライトと反応する。
特定の実施形態では、本明細書に記載されている化合物は、活性酸素種、例えば過酸化(水素)と反応する。
特定の実施形態では、本明細書に記載されている化合物は、反応性窒素種、例えばペルオキシナイトライトのレベルを減少させるか又は活性を阻害する。
特定の実施形態では、本明細書に記載されている化合物は、活性酸素種、例えば過酸化(水素)のレベルを減少させるか又は活性を阻害する。
特定の実施形態では、本発明は、疼痛緩和を実現するために本発明の化合物を投与する方法を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、慢性疼痛の低減又は消滅を、それを必要とする対象において行うための化合物、組成物及び方法を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、痛覚過敏の低減又は消滅を、それを必要とする対象において行うための化合物、組成物及び方法を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、アロディニアの低減又は消滅を、それを必要とする対象において行うための化合物、組成物及び方法を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、自発痛の低減又は消滅を、それを必要とする対象において行うための化合物、組成物及び方法を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、外科的手技から生じる疼痛の低減又は消滅を、それを必要とする対象において行うための化合物、組成物及び方法を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、糖尿病から生じるものなどの神経因性疼痛の低減又は消滅を、それを必要とする対象において行うための化合物、組成物及び方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、がん、化学療法又はがん放射線療法から生じたものなどの神経因性疼痛の低減又は消滅を、それを必要とする対象において行うための化合物、組成物及び方法に関する。
鎮痛作用を有する特定のフェノール化合物は、それぞれ参照により本明細書にその全体が組み込まれる米国特許第9,102,636B2号明細書、米国特許出願公開第20110224269A1号明細書及び同第20120202860A1号明細書並びに国際公開第2011112602A1号パンフレットに従前に開示されていた。
定義
本明細書において使用する場合、下記の用語のそれぞれは、このセクションにおいてそれと関連する意味を有する。
他に定義しない限り、本明細書において使用する全ての技術用語及び科学用語は、一般に、本発明が属する技術分野の当業者が一般に理解するのと同じ意味を有する。一般に、本明細書において使用する命名法並びに動物薬理学、医薬科学、分離科学及び有機化学における実験室手順は、当技術分野で周知であり一般に用いられるものである。
本明細書において使用する場合、冠詞「1つの(a)」及び「1つの(an)」は、冠詞の文法上の目的語の1つ又は複数(すなわち少なくとも1つ)を指す。例として、「要素」は、1つの要素又は複数の要素を意味する。
本明細書において使用する場合、用語「約」は、当業者が理解しており、それが使用される文脈によってある程度変化する。本明細書において使用する場合、測定可能な値、例えば量、持続期間などに言及するとき、用語「約」は、このような変動が開示されている方法を行うのに適当であるため、特定の値からの±20%又は±10%、より好ましくは±5%、さらにより好ましくは±1%、またより好ましくは±0.1%の変動を包含することを意味する。
一態様において、用語「同時投与された」及び「同時の投与」は、対象に関するように、本明細書において意図される疾患及び/又は障害も処置し得る化合物と共に本発明の化合物又はその塩を対象に投与することを指す。特定の実施形態では、同時投与された化合物は、単一の治療的なアプローチの部分として、別々に又は任意の種類の組合せで投与される。同時投与された化合物は、種々の固体、ゲル及び液体製剤下での固体及び液体の混合物として且つ溶液として任意の種類の組合せで製剤され得る。
本明細書において使用する場合、用語「CYP450」は、酵素に適用されるように、酵素のチトクロムP450ファミリーを指す。
本明細書において使用する場合、「疾患」は、対象が恒常性を維持することができず、疾患が改善されない場合、対象の健康が悪化し続ける、対象の健康状態である。
本明細書において使用する場合、対象における「障害」は、対象が恒常性を維持することができるが、対象の健康状態が障害の非存在下での健康状態より好ましくない、健康状態である。処置されないままでいても、障害は、対象の健康状態のさらなる低下を必ずしももたらさない。
本明細書において使用する場合、用語「ED50」は、その製剤を投与されている対象における最大効果の50%を生じさせる製剤の有効用量を指す。
本明細書において使用する場合、化合物の「有効量」、「治療的有効量」又は「医薬有効量」は、化合物が投与される対象に有益な効果を実現するのに十分な化合物のその量である。
「指導用材料」は、その用語が本明細書において使用されるように、キットにおける本発明の組成物及び/又は化合物の有用性を情報交換するために使用することができる公開資料、記録、図表又は任意の他の表現手段を含む。キットの指導用材料は、例えば、本発明の化合物及び/若しくは組成物を含有する容器に添付され得るか、又は化合物及び/若しくは組成物を含有する容器と一緒に出荷され得る。代わりに、指導用材料は、レシピエントが指導用材料及び化合物を協調的に使用するという意図をもって容器から別々に出荷され得る。指導用材料の送達は、例えば、キットの有用性を情報交換する公開資料若しくは他の表現手段の物理的送達によるか又は代わりに電送により、例えばコンピュータを用いて、例えば電子メール又はウェブサイトからのダウンロードにより達成され得る。
本明細書において使用する場合、用語「医薬組成物」又は「組成物」は、本発明内で有用な少なくとも1種の化合物と、薬学的に許容される担体との混合物を指す。医薬組成物は、対象への化合物の投与を促進する。
本明細書において使用する場合、用語「薬学的に許容される」は、本発明内で有用である化合物の生物活性又は特性を抑止せず、且つ相対的に無毒性である材料、例えば担体又は賦形剤を指し、すなわち、材料は、望ましくない生物学的効果をもたらすことなく又はその中にそれが含有される組成物の構成要素のいずれかと有害な様式で相互作用することなく、対象に投与され得る。
本明細書において使用する場合、用語「薬学的に許容される担体」は、これがその意図する機能を行い得るように、本発明内で有用な化合物を対象内において又は対象に運搬又は輸送することに関与する薬学的に許容される材料、組成物又は担体、例えば液体若しくは固体充填剤、安定剤、分散化剤、懸濁化剤、賦形剤、添加剤、増粘剤、溶媒又はカプセル化材料を意味する。典型的には、このような構築物は、1つの器官又は体の部分から別の器官又は体の部分に運搬又は輸送される。各担体は、本発明内で有用である化合物を含めた製剤の他の成分と適合性であり、且つ対象に対して傷害性でないという意味で「許容され」なければならない。薬学的に許容される担体としての役割を果たし得る材料のいくつかの例は、糖、例えばラクトース、グルコース及びスクロース;デンプン、例えばトウモロコシデンプン及びバレイショデンプン;セルロース及びその誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース及び酢酸セルロース;トラガカント粉末;麦芽;ゼラチン;タルク;添加剤、例えばカカオバター及び坐剤ワックス;油、例えばピーナッツ油、綿実油、サフラワー油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油及びダイズ油;グリコール、例えばプロピレングリコール;ポリオール、例えばグリセリン、ソルビトール、マンニトール及びポリエチレングリコール;エステル、例えばオレイン酸エチル及びラウリン酸エチル;寒天;緩衝剤、例えば水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム;表面活性剤;アルギン酸;発熱物質を含まない水;等張食塩水;リンゲル液;エチルアルコール;リン酸緩衝溶液;並びに医薬製剤において用いられる他の無毒性の適合性の物質を含む。本明細書において使用する場合、「薬学的に許容される担体」は、本発明内で有用である化合物の活性と適合性であり、且つ対象に対して生理学的に許容されるあらゆるコーティング、抗菌剤及び抗真菌剤並びに吸収遅延剤なども含む。補助的な活性化合物は、組成物中にも組み込まれ得る。「薬学的に許容される担体」は、本発明内で有用である化合物の薬学的に許容される塩をさらに含み得る。本発明の実行において使用される医薬組成物中に含まれ得る他のさらなる成分は、当技術分野において公知であり、例えば参照により本明細書中に組み込まれるRemington’s Pharmaceutical Sciences(Genaro,Ed.,Mack Publishing Co.,1985,Easton,PA)に記載されている。
本明細書において使用する場合、言語「薬学的に許容される塩」は、無機酸、無機塩基、有機酸、無機塩基、その溶媒和物、水和物及び包接体を含めた薬学的に許容される無毒性の酸及び塩基から調製される、投与される化合物の塩を指す。
用語「予防する」、「予防すること」又は「予防」は、本明細書において使用する場合、薬剤又は化合物の投与が開始されるとき、このような症状が発生していない対象における、疾患又は状態と関連する症状の発症を回避又は遅延させることを意味する。疾患、状態及び障害は、本明細書において互換的に使用される。
用語「特異的に結合する」とは、本明細書において使用する場合、第1の分子が第2の分子(例えば、特定の受容体又は酵素)に優先的に結合するが、その第2の分子にのみ必ずしも結合しないことを意味する。
本明細書において使用する場合、「対象」は、ヒト又はヒトではない哺乳動物若しくは鳥であり得る。ヒトではない哺乳動物は、例えば、家畜類及びペット、例えばヒツジ、ウシ、ブタ、イヌ、ネコ及びマウスである哺乳動物を含む。好ましくは、対象は、ヒトである。
用語「処置する」、「処置すること」又は「処置」は、本明細書において使用する場合、対象に薬剤又は化合物を投与することにより、対象が疾患又は状態の症状を経験する頻度又は重症度を低減させることを意味する。
本明細書において使用する場合、用語「アルキル」は、それ自体で又は別の置換基の部分として、他に記述しない限り、示された炭素原子の数を有する直鎖又は分岐鎖の炭化水素を意味し(すなわち、C〜C10は、1〜10個の炭素原子を意味し)、直鎖、分岐鎖又は環状置換基を含む。例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル及びシクロプロピルメチルを含む。最も好ましいのは、これらに限定されないが、エチル、メチル、イソプロピル、イソブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル及びシクロプロピルメチルなどの(C〜C)アルキルである。
本明細書において使用する場合、用語「アルキレン」は、それ自体で又は別の置換基の部分として、他に記述しない限り、示された炭素原子の数を有する直鎖状又は分岐状の炭化水素基を意味し(すなわち、C〜C10は、1〜10個の炭素原子を意味し)、直鎖、分岐鎖又は環状置換基を含み、ここで、基は、2つの空の原子価を有する。例は、メチレン、1,2−エチレン、1,1−エチレン、1,1−プロピレン、1,2−プロピレン及び1,3−プロピレンを含む。
本明細書において使用する場合、用語「シクロアルキル」は、それ自体で又は別の置換基の部分として、他に記述しない限り、示された炭素原子の数を有する環状鎖炭化水素を意味し(すなわち、C〜Cは、3〜6つの炭素原子からなる環基を含む環式基を意味し)、直鎖、分岐鎖又は環状置換基を含む。例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチルを含む。最も好ましいのは、これらに限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルなどの(C〜C)シクロアルキルである。
本明細書において使用する場合、用語「アルケニル」は、単独で又は他の用語と組み合わせて用いられて、他に記述しない限り、記述した数の炭素原子を有する安定な一不飽和又は二不飽和の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を意味する。例は、ビニル、プロペニル(又はアリル)、クロチル、イソペンテニル、ブタジエニル、1,3−ペンタジエニル、1,4−ペンタジエニル並びに高級相同体及び異性体を含む。アルケンを表す官能基は、−CH−CH=CHによって例示される。
本明細書において使用する場合、用語「アルキニル」は、単独で又は他の用語と組み合わせて用いられて、他に記述しない限り、記述した数の炭素原子を有する三重の炭素−炭素結合を伴う安定な直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を意味する。非限定的例は、エチニル及びプロピニル並びに高級相同体及び異性体を含む。用語「プロパルギル」は、−CH−C≡CHによって例示される基を指す。用語「ホモプロパルギル」は、−CHCH−C≡CHによって例示される基を指す。用語「置換プロパルギル」は、−CR−C≡CRによって例示される基を指し、式中、上記Rのそれぞれは、独立に、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル又は置換アルケニルであり、ただし、少なくとも1つのR基は、水素ではない。用語「置換ホモプロパルギル」は、−CRCR−C≡CRによって例示される基を指し、式中、上記Rのそれぞれは、独立に、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル又は置換アルケニルであり、ただし、少なくとも1つのR基は、水素ではない。
本明細書において使用する場合、用語「置換アルキル」、「置換シクロアルキル」、「置換アルケニル」又は「置換アルキニル」は、ハロゲン、アルコキシ、テトラヒドロ−2−H−ピラニル、−NH、−N(CH、(1−メチル−イミダゾール−2−イル)、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、−C(=O)OH、トリフルオロメチル、−C≡N、−C(=O)O(C〜C)アルキル、−C(=O)NH、−C(=O)NH(C〜C)アルキル、−C(=O)N((C〜C)アルキル)、−SONH、−C(=NH)NH及び−NOからなる群から選択される1つ、2つ又は3つの置換基で置換されており、好ましくはハロゲン、−OH、アルコキシ、−NH、トリフルオロメチル、−N(CH及び−C(=O)OHから選択され、より好ましくはハロゲン、アルコキシ及び−OHから選択される1つ又は2つの置換基を含有する、上記に定義されているようなアルキル、シクロアルキル、アルケニル又はアルキニルを意味する。置換アルキルの例には、これらに限定されないが、2,2−ジフルオロプロピル、2−カルボキシシクロペンチル及び3−クロロプロピルが含まれる。特定の実施形態では、置換アルキルは、ヒドロキシ基で置換されていない。
本明細書において使用する場合、用語「アルコキシ」は、単独で又は他の用語と組み合わせて用いられて、他に記述しない限り、上記に定義されているように、酸素原子を介して分子の残部に接続している、示した数の炭素原子を有するアルキル基、例えばメトキシ、エトキシ、1−プロポキシ、2−プロポキシ(イソプロポキシ)並びに高級相同体及び異性体を意味する。好ましいのは、これらに限定されないが、エトキシ及びメトキシなどの(C〜C)アルコキシである。
本明細書において使用する場合、用語「ハロ」又は「ハロゲン」は、単独で又は別の置換基の部分として、他に記述しない限り、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子、好ましくはフッ素、塩素又は臭素、より好ましくはフッ素又は塩素を意味する。
本明細書において使用する場合、用語「ヘテロアルキル」は、それ自体で又は別の用語と組み合わせて、他に記述しない限り、記述した数の炭素原子並びにO、N及びSからなる群から選択される1つ又は2つのヘテロ原子からなる、安定な直鎖又は分岐鎖のアルキル基を意味し、ここで、窒素及び硫黄原子は、任意選択で酸化され得、窒素ヘテロ原子は、任意選択で四級化され得る。ヘテロ原子は、ヘテロアルキル基の残部及びそれが付着しているフラグメント間を含めた、ヘテロアルキル基の任意の位置において配置され、ヘテロアルキル基における最も遠位の炭素原子に付着し得る。例は、−O−CH−CH−CH、−CH−CH−CH−OH、−CH−CH−NH−CH、−CH−S−CH−CH及び−CHCH−S(=O)−CHを含む。2つまでのヘテロ原子は、連続的、例えば−CH−NH−OCH又は−CH−CH−S−S−CHであり得る。
本明細書において使用する場合、用語「ヘテロアルケニル」は、それ自体で又は別の用語と組み合わせて、他に記述しない限り、記述した数の炭素原子並びにO、N及びSからなる群から選択される1つ又は2つのヘテロ原子からなる安定な直鎖又は分岐鎖の一不飽和又は二不飽和の炭化水素基を意味し、ここで、窒素及び硫黄原子は、任意選択で酸化され得、窒素ヘテロ原子は、任意選択で四級化され得る。2つまでのヘテロ原子は、連続的に配置し得る。例は、−CH=CH−O−CH、−CH=CH−CH−OH、−CH−CH=N−OCH、−CH=CH−N(CH)−CH及び−CH−CH=CH−CH−SHを含む。
本明細書において使用する場合、用語「芳香族」は、1つ又は複数の多価不飽和環を伴い、且つ芳香族の特徴を有する、すなわち(4n+2)の非局在化π(パイ)電子(式中、nは、整数である)を有する炭素環又は複素環を指す。
本明細書において使用する場合、用語「アリール」は、単独で又は他の用語と組み合わせて用いられて、他に記述しない限り、1つ又は複数の環(典型的には1つ、2つ又は3つの環)を含有する炭素環式芳香族系を意味し、ここで、このような環は、ペンダント様式で一緒に付着し得る(例えば、ビフェニル)か又は縮合し得る(例えば、ナフタレン)。例は、フェニル、アントラシル及びナフチルを含む。好ましいのは、フェニル及びナフチルであり、最も好ましいのは、フェニルである。
本明細書において使用する場合、用語「アリール−(C〜C)アルキル」は、官能基を意味し、ここで、1〜3つの炭素アルキレン鎖は、アリール基に付着している(例えば、−CHCH−フェニル又は−CH−フェニル(ベンジル))。好ましいのは、アリール−CH−及びアリール−CH(CH)−である。用語「置換アリール−(C〜C)アルキル」は、アリール基が置換されているアリール−(C〜C)アルキル官能基を意味する。好ましいのは、置換アリール(CH)−である。同様に、用語「ヘテロアリール−(C〜C)アルキル」は、1〜3つの炭素アルキレン鎖がヘテロアリール基に付着している官能基を意味する(例えば、−CHCH−ピリジル)。好ましいのは、ヘテロアリール−(CH)−である。用語「置換ヘテロアリール−(C〜C)アルキル」は、ヘテロアリール基が置換されている、ヘテロアリール−(C〜C)アルキル官能基を意味する。好ましいのは、置換ヘテロアリール−(CH)−である。
本明細書において使用する場合、用語「複素環」、又は「ヘテロシクリル」、又は「複素環式」は、それ自体で又は別の置換基の部分として、他に記述しない限り、炭素原子並びにN、O及びSからなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子からなる非置換又は置換されている安定な単環式又は多環式の複素環式環系を意味し、ここで、窒素及び硫黄ヘテロ原子は、任意選択で酸化され得、窒素原子は、任意選択で四級化され得る。複素環系は、他に記述しない限り、任意のヘテロ原子又は炭素原子において付着し得、これは、安定な構造を可能とする。複素環は、天然で、芳香族又は非芳香族であり得る。特定の実施形態では、複素環は、ヘテロアリールである。
本明細書において使用する場合、用語「ヘテロアリール」又は「複素環式芳香族化合物」は、芳香族の特徴を有する複素環を指す。多環式ヘテロアリールは、部分飽和である1つ又は複数の環を含み得る。例は、テトラヒドロキノリン及び2,3−ジヒドロベンゾフリルを含む。
非芳香族複素環の例は、単環式基、例えばアジリジン、オキシラン、チイラン、アゼチジン、オキセタン、チエタン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ジオキソラン、スルホラン、2,3−ジヒドロフラン、2,5−ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、チオファン、ピペリジン、1,2,3,6−テトラヒドロピリジン、1,4−ジヒドロピリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、ピラン、2,3−ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、ホモピペラジン、ホモピペリジン、1,3−ジオキセパン、4,7−ジヒドロ−1,3−ジオキセピン及びヘキサメチレンオキシドを含む。
ヘテロアリール基の例は、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル(これらに限定されないが、2−及び4−ピリミジニルなど)、ピリダジニル、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,3,4−トリアゾリル、テトラゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル並びに1,3,4−オキサジアゾリルを含む。
多環式複素環の例は、インドリル(これらに限定されないが、3−、4−、5−、6−及び7−インドリルなど)、インドリニル、キノリル、テトラヒドロキノリニル、イソキノリニル(これらに限定されないが、1−及び5−イソキノリルなど)、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリル、シンノリニル、キノキサリニル(これらに限定されないが、2−及び5−キノキサリニルなど)、キナゾリニル、フタラジニル、1,8−ナフチリジニル、1,4−ベンゾジオキサニル、クマリン、ジヒドロクマリン、1,5−ナフチリジニル、ベンゾフリル(これらに限定されないが、3−、4−、5−、6−及び7−ベンゾフリルなど)、2,3−ジヒドロベンゾフリル、1,2−ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチエニル(これらに限定されないが、3−、4−、5−、6−及び7−ベンゾチエニルなど)、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル(これらに限定されないが、2−ベンゾチアゾリル及び5−ベンゾチアゾリルなど)、プリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、チオキサンチニル、カルバゾリル、カルボリニル、アクリジニル、ピロリジニル並びにキノリジジニルを含む。
ヘテロシクリル及びヘテロアリール部分の上記の列挙は、代表的なものであり、限定するものではないことを意図する。
本明細書において使用する場合、用語「置換されている」は、原子又は原子の群が、別の基に付着している置換基として水素を置き換えていることを意味する。
アリール、アリール−(C〜C)アルキル及びヘテロシクリル基について、用語「置換されている」は、これらの基の環に適用されるように、任意のレベルの置換、すなわち一置換、二置換、三置換、四置換又は五置換を指し、ここで、このような置換は、許容される。置換基は、独立に選択され、置換は、任意の化学的に到達可能な位置におけるものであり得る。特定の実施形態では、置換基は、1〜4で数において異なる。他の実施形態では、置換基は、1〜3で数において異なる。また他の実施形態では、置換基は、1〜2で数において異なる。また他の実施形態では、置換基は、C1〜6アルキル、−OH、C1〜6アルコキシ、ハロ、アミノ、アセトアミド及びニトロからなる群から独立に選択される。本明細書において使用するように、置換基がアルキル又はアルコキシ基である場合、炭素鎖は、分岐状、直鎖状又は環状であり得、直鎖状が好ましい。
下記の略語を本明細書において使用する。AcOH、酢酸;Ar、アルゴン;Boc、ブチルオキシカルボニル;C、炭素;CHCl、クロロホルム;DCM(又はCHCl)、塩化メチレン(ジクロロメタン);d、日;DIPEA、N,N−ジイソプロピルエチルアミン;DMF、N,N−ジメチルホルムアミド;DMSO、ジメチルスルホキシド;EDTA、エチレンジアミン四酢酸;ESI、エレクトロスプレーイオン化;EtOAc、酢酸エチル;GCMS、ガスクロマトグラム−質量分析法;h、時間;H、水素ガス;iPrOH、イソプロパノール;KCO、炭酸カリウム;KOH、水酸化カリウム;LCMS、液体クロマトグラフィー−質量分析法;MeCN又はCHCN、アセトニトリル;MEM、メトキシエトキシメチル;MeOH、メタノール;MgSO、硫酸マグネシウム;MHz、メガヘルツ;min、分(時間の単位);MOM、メトキシメチル;MS、質量分析法;NaHCO、炭酸水素ナトリウム;NaSO、硫酸ナトリウム;NMR、核磁気共鳴;Pd、パラジウム(金属);Ph、フェニル;PBS、リン酸緩衝溶液;PE、石油エーテル;PN、ペルオキシナイトライト;sec、秒(時間の単位);SEM、トリメチルシリルエトキシメチル;SIN1、3−モルホリノ−シドノンイミン;TEA、トリメチルアミン;THF、テトラヒドロフラン;Tr、トリチル(−CPh);TsCl、塩化トシル。
本開示を通して、本発明の様々な態様は、範囲フォーマットで提示され得る。範囲フォーマットでの記載は、単に利便性及び簡潔さのためであり、本発明の範囲に対する柔軟性を欠く限定として解釈すべきではないことを理解すべきである。したがって、範囲の記載は、特に開示されている全ての可能な部分範囲及びその範囲内の個々の数値並びに適当であるとき、範囲内の数値の部分整数を有すると考えるべきである。例えば、範囲、例えば1〜6の記載は、特に開示されている部分範囲、例えば1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜6、3〜6など、並びにその範囲内の個々の数、例えば1、2、2.7、3、4、5、5.3及び6を有すると考えるべきである。範囲の幅に関わらず、これが適用される。
互変異性化
「互変異性体」は、互変異性化によって相互変換する構造的に別個の異性体である。「互変異性化」は、結合次数の変化、多くの場合に隣接する二重結合による単結合の交換を伴うプロトンの移動が関与する異性化の一形態である。互変異性化が可能である場合(例えば、溶液中)、互変異性体の化学平衡に達することができる。互変異性化の1つの周知の例は、ケトン及びその対応するエノール間である。本発明内で意図される化合物は、(互いに対して)互変異性化も受け得、anti−若しくはsyn−イミノ−チアゾリン形態において又はそれらの混合物として存在し得る。
=Hである、特定の実施形態では、式(I)の化合物は、イミノ−チアゾリンの場合、(Yに対して)anti−及びsyn−レジオマーのいずれか又は両方を含めた、式(IIa):
Figure 2021525269

の互変異性のアミノ−チアゾリジン及びイミノ−チアゾリン化合物;又はその塩、溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオ異性体若しくは互変異性体として存在することができる。
所与の化合物の両方の互変異性形態が意図され、本発明の範囲内であることを理解すべきである。このように、本明細書において開示する任意の化合物の任意の考察は、他に特定しない限り、その化合物の両方の互変異性形態を含むと理解すべきである。
酸付加塩
本発明内で意図される化合物は、十分に強いプロトン酸によってプロトン化され得る塩基性窒素を含有することができる。任意の十分に強いプロトン酸を使用し得るが、薬学的に許容される酸付加塩が形成されるように薬学的に許容される酸が好ましい。「薬学的に許容される酸」は、有毒又は他の点で生物学的に望ましくないものではないそれらの酸を指す。薬学的に許容される酸付加塩は、これらに限定されないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、硝酸、リン酸などを含めた薬学的に許容される無機酸と共に形成され得る。
薬学的に許容される酸付加塩は、薬学的に許容される有機酸と共にも形成され得る。薬学的に許容される有機酸の例には、これらに限定されないが、酢酸、トリフルオロ酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、酪酸、ショウノウ酸、ショウノウスルホン酸、ケイ皮酸、クエン酸、ジグルコン酸、エタンスルホン酸、グルタミン酸、グリコール酸、グリセロリン酸、ヘミスルフィック酸、ヘキサン酸、ギ酸、フマル酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸(イセチオン酸)、乳酸、ヒドロキシマレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メシチレンスルホン酸、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ニコチン酸、2−ナフタレンスルホン酸、シュウ酸、パモ酸、ペクチン酸、フェニル酢酸、3−フェニルプロピオン酸、ピバル酸、プロピオン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸、ウンデカン酸などが含まれる。
調製方法
本発明の化合物は、下記の一般スキームによって調製することができる。ヒドロキシ置換基が炭素に対してオルトである場合(環外N結合)、式(Ia)の化合物は、スキーム1において例示するように調製することができる。3−ヒドロキシ−2−アミノ−ピリジン(A)は、キサントゲン酸アルキル(これらに限定されないが、エチルキサントゲン酸カリウムなど)と反応して、環化オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−チオール生成物(B)が得られる。塩素化剤(これらに限定されないが、塩化チオニルなど)との反応により、2−クロロオキサゾロ[4,5−b]ピリジン(C)が得られる。ペニシラミン(W=COOH、R、R=CH)、システイン(W=COOH、R、R=H)又は2−アミノ−エタンチオールとのそれに続く反応により、本発明のチアゾリジン化合物(I)が得られ、これは、酸による処理により、これらに限定されないが、一塩酸塩(I−塩)などの酸付加塩に変換することができる。
Figure 2021525269
代わりに、式(I)の化合物は、スキーム2において例示するように調製され得る。S−保護された2−アミノ−エタンチオール(これらに限定されないが、S−トリチル−システインなど)は、2−クロロオキサゾロ[4,5−b]ピリジン(C)と反応して、S−保護された2−アミノベンゾオキサゾール(D)が得られる。脱保護(これらに限定されないが、脱トリチル化など)により、本発明のチアゾリジン化合物(I)が得られる。
Figure 2021525269
代わりに、式(I)の化合物は、スキーム3において例示するように調製することができる。3−ヒドロキシ−2−アミノ−ピリジン(A)は、当業者に公知の方法論(例えば、アシル化、アルキル化(PG=メチル、MOM、MEM、SEM)、ベンジル化など)を使用してフェノールOHの保護を受け、O−保護された同類物(E)が得られ、これは、それに続いてシアノ化試薬、例えば臭化シアンと反応し、シアナミド(F)が得られる。ペニシラミン(W=COOH、R、R=CH)、システイン(W=COOH、R、R=H)又は2−アミノ−エタンチオールとの(F)の反応により、本発明のチアゾリジン化合物(I)が得られ、これは、酸による処理によって酸付加塩(これらに限定されないが、一塩酸塩(I−塩)などに変換することができる。
Figure 2021525269
医薬組成物及び製剤
本発明は、本発明の方法を実行するのに有用である、少なくとも1種の本発明の化合物又はその塩若しくは溶媒和物を含む医薬組成物を提供する。このような医薬組成物は、対象への投与に適した形態の少なくとも1種の本発明の化合物又はその塩若しくは溶媒和物からなり得るか、或いは医薬組成物は、少なくとも1種の本発明の化合物又はその塩若しくは溶媒和物及び1種若しくは複数の薬学的に許容される担体、1種若しくは複数のさらなる成分又はこれらのいくつかの組合せを含み得る。少なくとも1種の本発明の化合物は、当技術分野で周知のように、例えば生理学的に許容されるカチオン又はアニオンと組み合わせて、生理学的に許容される塩の形態で医薬組成物中に存在し得る。
特定の実施形態では、本発明の方法を実行するのに有用な医薬組成物は、1ng/kg/日〜100mg/kg/日の用量を送達するために投与され得る。他の実施形態では、本発明を実施するのに有用な医薬組成物は、1ng/kg/日〜1,000mg/kg/日の用量を送達するために投与され得る。
本発明の医薬組成物中の活性成分、薬学的に許容される担体及び任意のさらなる成分の相対量は、処置される対象のアイデンティティー、サイズ及び状態並びにさらに組成物が投与される経路によって変化する。例として、組成物は、0.1%〜100%(w/w)の活性成分を含み得る。
本発明の方法において有用な医薬組成物は、経鼻、吸入、経口、直腸、膣、胸膜、腹膜、非経口、局所、経皮、肺、鼻腔内、バッカル、眼、硬膜外、くも膜下腔内、静脈内又は別の投与経路のために適切に開発され得る。本発明の方法内で有用な組成物は、哺乳動物又は鳥の脳、脳幹又は中枢神経系の任意の他の部分に直接投与され得る。他の意図される製剤は、投写されたナノ粒子、ミクロスフィア、リポソーム調製物、コーティングされた粒子、ポリマーコンジュゲート、活性成分を含有する再シール赤血球及び免疫学ベースの製剤を含む。
特定の実施形態では、本発明の組成物は、医薬マトリックスの部分であり、これらは、不溶性材料の操作及びそのバイオアベイラビリティーの改善、制御放出又は持続放出生成物の開発及び均一な組成物を生じさせることを可能とする。例として、医薬マトリックスは、熱溶融押出、固溶体、固体分散、サイズ低減技術、分子錯体(例えば、シクロデキストリンなど)、微粒子及び粒子及び製剤コーティングプロセスを使用して調製され得る。アモルファス又は結晶相は、このようなプロセスにおいて使用され得る。
投与の経路は、当業者に容易に明らかであり、処置される疾患のタイプ及び重症度、処置される獣医学の患者又はヒト患者のタイプ及び年齢などを含めた任意の数の要因によって決まる。
本明細書に記載されている医薬組成物の製剤は、薬理学及び薬剤学の当技術分野で公知であるか、又は今後開発される任意の方法によって調製され得る。一般に、このような準備方法は、活性成分と、担体又は1種若しくは複数の他の補助成分とを混合するステップと、次いで必要に応じて又は所望の場合、生成物を所望の単回用量又は複数用量単位に成形又はパッケージ化するステップとを含む。
本明細書において使用する場合、「単位用量」は、所定の量の活性成分を含む医薬組成物の別個の量である。活性成分の量は、一般に、対象に投与される活性成分の投与量又はこのような投与量の好都合な画分、例えばこのような投与量の2分の1若しくは3分の1と等しい。単位剤形は、単一の1日用量又は複数の1日用量(例えば、1日当り約1〜4回若しくはそれを超える回)の1つのためのものであり得る。複数の1日用量が使用されるとき、単位剤形は、それぞれの用量について同じであるか又は異なり得る。
本明細書において提供する医薬組成物の記載は、ヒトへの要指示投与に適した医薬組成物を主に対象とするが、このような組成物は、一般に、全ての種類の動物への投与に適していることを当業者は理解する。組成物を様々な動物への投与に適したものとするための、ヒトへの投与に適した医薬組成物の修飾は、よく理解されており、獣医薬理学の当業者は、存在する場合、単に通常の実験法により、このような修飾を設計及び遂行することができる。本発明の医薬組成物の投与が意図される対象には、これらに限定されないが、ヒト及び他の霊長類、商業的に関連する哺乳動物を含めた哺乳動物、例えばウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ネコ及びイヌが含まれる。
特定の実施形態では、本発明の組成物は、1種又は複数の薬学的に許容される添加剤又は担体を使用して製剤される。特定の実施形態では、本発明の医薬組成物は、治療的有効量の、少なくとも1種の本発明の化合物及び薬学的に許容される担体を含む。有用である薬学的に許容される担体には、これらに限定されないが、グリセロール、水、食塩水、エタノール、組換えヒトアルブミン(例えば、RECOMBUMIN(登録商標))、可溶化したゼラチン(例えば、GELOFUSINE(登録商標))及び他の薬学的に許容される塩溶液、例えばホスフェート及び有機酸の塩が含まれる。これら及び他の薬学的に許容される担体の例は、Remington’s Pharmaceutical Sciences(1991,Mack Publication Co.,New Jersey)に記載されている。
担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール及び液体ポリエチレングリコールなど)、組換えヒトアルブミン、可溶化したゼラチン、適切なこれらの混合物並びに植物性油を含有する溶媒又は分散媒であり得る。適当な流動性は、例えば、コーティング、例えばレシチンの使用により、分散物の場合には必要とされる粒径の維持及び界面活性剤の使用によって維持され得る。微生物の作用の防止は、様々な抗菌剤及び抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサールなどによって達成され得る。多くの場合、等張剤、例えば糖、塩化ナトリウム又は多価アルコール、例えばマンニトール及びソルビトールは、組成物中に含まれる。組成物中に吸収を遅延させる薬剤、例えばモノステアリン酸アルミニウム又はゼラチンを含むことにより、注射可能な組成物の長期の吸収をもたらし得る。
製剤は、通常の添加剤、すなわち当技術分野で公知の経口、非経口、経鼻、吸入、静脈内、皮下、経皮、経腸又は投与の任意の他の適切なモードに適した薬学的に許容される有機又は無機担体物質との混合物中で用い得る。医薬調製物は、無菌化し、必要に応じて助剤、例えば滑沢剤、保存剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧に影響を与えるための塩、緩衝液、着色剤、香味剤及び/又は香りを与える物質などと混合され得る。これらは、必要に応じて、他の活性剤、例えば他の鎮痛剤、抗不安剤又は催眠剤とも合わされ得る。本明細書において使用する場合、「さらなる成分」には、これらに限定されないが、医薬担体として使用し得る1種又は複数の成分が含まれる。
本発明の組成物は、組成物の総重量によって約0.005%〜2.0%の保存剤を含み得る。環境中の汚染物質への曝露の場合、保存剤が使用されて変質を防止する。本発明によって有用な保存剤の例には、これらに限定されないが、ベンジルアルコール、ソルビン酸、パラベン、イミド尿素及びこれらの組合せからなる群から選択されるものが含まれる。1種のこのような保存剤は、約0.5%〜2.0%のベンジルアルコール及び0.05%〜0.5%のソルビン酸の組合せである。
組成物は、化合物の分解を防止する抗酸化剤及びキレート剤を含み得る。いくつかの化合物のための抗酸化剤は、組成物の総重量によって約0.01%〜0.3%の例示的な範囲のBHT、BHA、アルファ−トコフェロール及びアスコルビン酸又は0.03重量%〜0.1重量%の範囲のBHTである。キレート剤は、組成物の総重量によって0.01重量%〜0.5重量%の量で存在し得る。例示的なキレート剤は、組成物の総重量によって約0.01重量%〜0.20重量%の範囲又は0.02重量%〜0.10重量%の範囲のエデト酸塩(例えば、エデト酸二ナトリウム)及びクエン酸を含む。キレート剤は、製剤の保存寿命に対して有害であり得る組成物中の金属イオンをキレート化するために有用である。BHT及びエデト酸二ナトリウムは、それぞれ例示的な抗酸化剤及びキレート剤である一方、いくつかの化合物について、当業者に公知のように他の適切で均等な抗酸化剤及びキレート剤を代用し得る。
液体懸濁剤は、通常の方法を使用して調製して、水性又は油性ビヒクル中の活性成分の懸濁剤を達成することができる。水性ビヒクルは、例えば、水及び等張食塩水を含む。油性ビヒクルは、例えば、扁桃油、油性エステル、エチルアルコール、植物性油、例えばラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油又はヤシ油、精留植物性油及び鉱油、例えば流動パラフィンを含む。液体懸濁剤は、これらに限定されないが、懸濁化剤、分散化剤又は湿潤剤、乳化剤、粘滑剤、保存剤、緩衝液、塩、香味剤、着色剤及び甘味剤を含めた1種又は複数のさらなる成分をさらに含み得る。油性懸濁液は、増粘剤をさらに含み得る。公知の懸濁化剤には、これらに限定されないが、ソルビトールシロップ、硬化食用脂、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガム、アラビアゴム及びセルロース誘導体、例えばカルボキシルメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが含まれる。公知の分散化剤又は湿潤剤には、これらに限定されないが、天然に生じたホスファチド、例えばレシチン、アルキレンオキシドと、脂肪酸、長鎖脂肪族アルコール、脂肪酸及びヘキシトールに由来する部分エステル又は脂肪酸及びヘキシトール無水物に由来する部分エステルとの縮合生成物(例えば、それぞれステアリン酸ポリオキシエチレン、ヘプタデカエチレンオキシセタノール、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトール及びモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン)が含まれる。公知の乳化剤には、これらに限定されないが、レシチン、アカシア及びイオン性又は非イオン性界面活性剤が含まれる。公知の保存剤には、これらに限定されないが、メチル、エチル又はn−プロピルパラ−ヒドロキシベンゾエート、アスコルビン酸及びソルビン酸が含まれる。公知の甘味剤には、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、スクロース及びサッカリンが含まれる。
水性又は油性溶媒中の活性成分の液体溶液剤は、液体懸濁剤と実質的に同じ様式で調製され得、主要な差異は、活性成分が溶媒に懸濁しているよりむしろ溶解していることである。本明細書において使用する場合、「油性」液体は、炭素含有液体分子を含み、且つ水より極性でない特徴を示すものである。本発明の医薬組成物の液体溶液剤は、液体懸濁剤に関して記載した構成要素のそれぞれを含み得、懸濁化剤は、溶媒への活性成分の溶解を必ずしも促進しないことが理解される。水性溶媒は、例えば、水及び等張食塩水を含む。油性溶媒は、例えば、扁桃油、油性エステル、エチルアルコール、植物性油、例えばラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油又はヤシ油、精留植物性油及び鉱油、例えば流動パラフィンを含む。
本発明の医薬調製物の粉末及び顆粒状製剤は、公知の方法を使用して調製され得る。このような製剤は、対象に直接投与し、例えば錠剤を形成するか、カプセル剤を充填するか、又はそれへの水性若しくは油性ビヒクルの添加により、水性若しくは油性の懸濁剤若しくは溶液剤を調製するために使用することができる。これらの製剤のそれぞれは、分散化剤又は湿潤剤、懸濁化剤、イオン性及び非イオン性界面活性剤並びに保存剤の1つ又は複数をさらに含み得る。さらなる添加剤、例えば充填剤及び甘味剤、香味剤又は着色剤もこれらの製剤中に含まれ得る。
本発明の医薬組成物は、水中油型乳剤又は油中水型乳剤の形態で調製するか、パッケージ化するか、又は販売することもできる。油性相は、植物性油、例えばオリーブ油又はラッカセイ油、鉱油、例えば流動パラフィン又はこれらの組合せであり得る。このような組成物は、1種又は複数の乳化剤、例えば天然に生じたガム、例えばアラビアゴム又はトラガカントガム、天然に生じたホスファチド、例えば大豆ホスファチド又はレシチンホスファチド、脂肪酸及びヘキシトール無水物の組合せに由来するエステル又は部分エステル、例えばモノオレイン酸ソルビタン及びこのような部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えばモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンをさらに含み得る。これらの乳剤は、例えば、甘味剤又は香味剤を含めたさらなる成分も含有し得る。
化学組成物で材料を含浸させるか又はコーティングする方法は、当技術分野において公知であり、これらに限定されないが、表面上に化学組成物を沈着又は結合する方法、材料の合成中に材料の構造中に化学組成物を組み込む方法(すなわち例えば生理学的に分解可能な材料と共に)及びそれに続く乾燥を伴う又は伴わない、吸収性材料に水性又は油性の溶液又は懸濁液を吸収させる方法が含まれる。構成要素を混合する方法は、当業者に公知のような物理的粉砕、固体製剤及び懸濁製剤中のペレットの使用並びに経皮パッチにおける混合を含む。
投与/投薬
投与のレジメンは、どのようなものが有効量を構成するかに影響を与え得る。治療用製剤は、疾患又は障害の発症前又は後に患者に投与され得る。さらに、いくつかの分割された投与量及び時差投与量は、毎日若しくは逐次的に投与され得るか、又は用量は、連続的に注入され得るか若しくはボーラス注射であり得る。さらに、治療用製剤の投与量は、治療状況又は予防的状況の要件によって示されるように比例的に増加又は減少し得る。
患者、例えば哺乳動物、例えばヒトへの本発明の組成物の投与は、本明細書において意図される疾患又は障害を処置するのに有効である投与量及び期間中、公知の手順を使用して行われ得る。治療効果を達成するのに必要とされる治療化合物の有効量は、要因、例えば用いられる特定の化合物の活性;投与の時間;化合物の排せつ率;処置の期間;化合物と組み合わせて使用する他の薬物、化合物又は材料;処置される患者の疾患若しくは障害の状態、年齢、性別、体重、状態、身体全体の健康及びこれまでの病歴並びに医術において周知の同様の要因によって変化し得る。投与量レジメンを調整して、最適な治療応答を実現し得る。例えば、いくつかの分割用量は、毎日投与され得るか、又は用量は、治療状況の要件によって示されるように比例的に低減され得る。本発明の治療化合物についての有効用量範囲の非限定的例は、約0.01mg/kg〜100mg/kg体重/日である。当業者は、過度の実験をするまでもなく、関連要因を研究し、治療化合物の有効量に関する決定を行うことができる。
化合物は、毎日数回の頻度で動物に投与され得るか、或いは化合物は、より頻繁でなく、例えば1日1回、週1回、2週間毎に1回、月1回又はさらにより頻繁でなく、例えば数カ月毎に1回若しくはさらに年1回又はそれ未満で投与され得る。1日当たりで投与される化合物の量は、非限定的例では、毎日、1日おきに、2日毎、3日毎、4日毎又は5日毎に投与され得ることが理解される。例えば、1日おきの投与では、5mgの1日当たりの用量を月曜日に開始し、最初のそれに続く5mgの1日当たりの用量を水曜日に投与し、第2のそれに続く5mgの1日当たりの用量を金曜日に投与するなどであり得る。用量の頻度は、当業者に容易に明らかであり、これらに限定されないが、処置される疾患のタイプ及び重症度並びに動物のタイプ及び年齢などのいくつかの要因によって決まる。
本発明の医薬組成物中の活性成分の実際の投与量レベルは、患者にとって有毒であることなく、特定の患者、組成物及び投与のモードのために所望の治療応答を達成するのに効率的である活性成分の量を得るために変化し得る。
当技術分野で通常の技量を有する医者、例えば医師又は獣医師は、必要とされる医薬組成物の有効量を容易に決定及び処方し得る。例えば、医師又は獣医師は、医薬組成物中で用いられる本発明の化合物の用量を所望の治療効果を達成するために必要とされるものよりも低いレベルで開始し、所望の効果が達成されるまで投与量を徐々に増加させることができる。
特定の実施形態では、投与量単位形態で化合物を製剤化することは、投与の容易さ及び投与量の均一性のために特に有利である。「投与量単位形態」は、本明細書において使用する場合、処置される患者のための単位投与量として適した物理的な個別単位を指し;各単位は、必要とされる医薬ビヒクルと関連する所望の治療効果を生じさせるように計算された所定の量の治療化合物を含有する。本発明の投与量単位形態は、(a)治療化合物の独自の特性及び達成される特定の治療効果、並びに(b)患者における疾患又は障害の処置のためにこのような治療化合物を配合/製剤化する技術分野において固有の限定によって指示され、これらによって直接決まる。
特定の実施形態では、本発明の組成物は、1日当り1〜5回又はそれを超える範囲の投与量で患者に投与される。他の実施形態では、本発明の組成物は、これらに限定されないが、毎日1回、2日毎、3日毎から週1回及び2週間毎に1回が含まれる投与量範囲で患者に投与される。本発明の様々な組合せ組成物の投与の頻度は、これらに限定されないが、年齢、処置される疾患又は障害、性別、健康全般及び他の要因を含めた多くの要因により、対象毎に変化することが当業者に容易に明らかである。このように、本発明は、任意の特定の投与量レジメン及び正確な投与量に限定されると解釈すべきでなく、任意の患者に投与する組成物は、患者についての全ての他の要因を考慮して主治医が決定する。
投与のための本発明の化合物は、約1μg〜約7,500mg、約20μg〜約7,000mg、約40μg〜約6,500mg、約80μg〜約6,000mg、約100μg〜約5,500mg、約200μg〜約5,000mg、約400μg〜約4,000mg、約800μg〜約3,000mg、約1mg〜約2,500mg、約2mg〜約2,000mg、約5mg〜約1,000mg、約10mg〜約750mg、約20mg〜約600mg、約30mg〜約500mg、約40mg〜約400mg、約50mg〜約300mg、約60mg〜約250mg、約70mg〜約200mg、約80mg〜約150mgの範囲及びあらゆる中間の全体的又は部分的増分であり得る。
一部の実施形態では、本発明の化合物の用量は、約0.5μg〜約5,000mgである。一部の実施形態では、本明細書に記載されている組成物中で使用される本発明の化合物の用量は、約5,000mg未満、又は約4,000mg未満、又は約3,000mg未満、又は約2,000mg未満、又は約1,000mg未満、又は約800mg未満、又は約600mg未満、又は約500mg未満、又は約200mg未満、又は約50mg未満である。同様に、一部の実施形態では、本明細書に記載の第2の化合物の用量は、約1,000mg未満、又は約800mg未満、又は約600mg未満、又は約500mg未満、又は約400mg未満、又は約300mg未満、又は約200mg未満、又は約100mg未満、又は約50mg未満、又は約40mg未満、又は約30mg未満、又は約25mg未満、又は約20mg未満、又は約15mg未満、又は約10mg未満、又は約5mg未満、又は約2mg未満、又は約1mg未満、又は約0.5mg未満及びそのあらゆる全体的又は部分的増分である。
特定の実施形態では、本発明は、単独で又は第2の医薬品と組み合わせた、治療的有効量の本発明の化合物を保持する容器;及び患者における疾患又は障害の1つ又は複数の症状を処置するか、予防するか又は低減させるのに化合物を使用するための説明書を含む、パッケージ化された医薬組成物を対象とする。
用語「容器」は、医薬組成物を保持するため又は安定性若しくは水取込みを管理するための任意の入れ物を含む。例えば、特定の実施形態では、容器は、医薬組成物、例えば液体(溶液及び懸濁液)、半固体、凍結乾燥した固体、溶液並びに粉末又は二重チャンバー中に存在する凍結乾燥した製剤を含有するパッケージである。他の実施形態では、容器は、医薬組成物を含有するパッケージではなく、すなわち、容器は、パッケージ化された医薬組成物又はパッケージ化されていない医薬組成物及び医薬組成物の使用のための説明書を含有する入れ物、例えばボックス又はバイアルである。さらに、パッケージ化技術は、当技術分野で周知である。医薬組成物の使用のための説明書は、医薬組成物を含有するパッケージに含まれ得、したがって、説明書は、パッケージ化された製品との増加した機能的な関係を形成することを理解すべきである。しかし、説明書は、その意図する機能、例えば患者における疾患又は障害を処置すること、予防すること又は低減させることを遂行する化合物の能力に関する情報を含み得ることを理解すべきである。
投与
本発明の組成物のいずれかの投与経路は、吸入、経口、経鼻、直腸、非経口、舌下、経皮、経粘膜的(例えば、舌下、舌、(経)バッカル、(経)尿道、膣(例えば、経膣及び膣周囲)、鼻腔(内)及び(経)直腸)、膀胱内、肺内、十二指腸内、胃内、くも膜下腔内、硬膜外、胸膜内、腹腔内、皮下、筋内、皮内、動脈内、静脈内、気管支内、吸入並びに局所投与を含む。
適切な組成物及び剤形は、例えば、錠剤、カプセル剤、カプレット、丸剤、ジェルキャップ剤、トローチ剤、乳剤、分散剤、懸濁剤、溶液剤、シロップ剤、顆粒剤、ビーズ、経皮パッチ、ゲル剤、散剤、ペレット剤、マグマ剤、ロゼンジ剤、クリーム剤、ペースト剤、貼付剤、ローション剤、ディスク剤、坐剤、経鼻又は経口投与のための液体スプレー剤、吸入のための乾燥粉末又はエアロゾル化された製剤、膀胱内投与のための組成物及び製剤などを含む。本発明において有用である製剤及び組成物は、本明細書に記載されている特定の製剤及び組成物に限定されないことを理解すべきである。
経口投与
経口適用のために、特に適切であるのは、錠剤、糖衣錠、液剤、ドロップ剤、カプセル剤、カプレット剤及びジェルキャップ剤である。経口投与に適した他の製剤には、これらに限定されないが、粉末若しくは顆粒製剤、水性若しくは油性懸濁剤、水性若しくは油性溶液剤、ペースト剤、ゲル剤、練り歯磨き、口内洗浄剤、コーティング、口腔リンス剤又は乳剤が含まれる。経口用である組成物は、当技術分野において公知の任意の方法によって調製され得、このような組成物は、錠剤の製造に適した不活性な無毒性の一般に安全と認められる(GRAS)医薬添加剤からなる群から選択される1種又は複数の薬剤を含有し得る。このような添加剤は、例えば、不活性な賦形剤、例えばラクトース;造粒剤及び崩壊剤、例えばトウモロコシデンプン;結合剤、例えばデンプン;並びに滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウムを含む。
錠剤は、コーティングされていなくてもよいか、又はこれらを公知の方法を使用してコーティングされて、対象の胃腸管における崩壊の遅延を達成し、それにより活性成分の持続放出及び吸収を実現し得る。例として、材料、例えばモノステアリン酸グリセリン又はジステアリン酸グリセリルを使用して錠剤をコーティングし得る。さらなる例として、米国特許第4,256,108号明細書;同第4,160,452号明細書;及び同第4,265,874号明細書に記載されている方法を使用して錠剤をコーティングし、浸透圧制御放出錠剤を形成し得る。錠剤は、薬学的にエレガントで味のよい調製物を提供するために、甘味剤、香味剤、着色剤、保存剤又はこれらのいくつかの組合せをさらに含み得る。活性成分を含む硬質カプセル剤は、生理学的に分解可能な組成物、例えばゼラチンを使用して作製され得る。カプセル剤は、活性成分を含み、例えば不活性な固体賦形剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム又はカオリンを含めたさらなる成分をさらに含み得る。
非経口投与
本明細書において使用する場合、医薬組成物の「非経口投与」は、対象の組織の物理的突破及び組織における裂け目を通した医薬組成物の投与によって特性決定される任意の投与経路を含む。このように、非経口投与には、これらに限定されないが、組成物の注射による、外科的切開による組成物の適用による、組織を通過する手術によらない創傷を通した組成物の適用によるなどの医薬組成物の投与が含まれる。特に、非経口投与は、これらに限定されないが、皮下、静脈内、腹腔内、筋内、胸骨内注射及び腎臓透析注入技術を含むことを意図する。
非経口投与に適した医薬組成物の製剤は、薬学的に許容される担体、例えば滅菌水又は無菌の等張食塩水と合わせた活性成分を含む。このような製剤は、ボーラス投与又は連続的投与に適した形態で調製するか、パッケージ化するか、又は販売することができる。注射用製剤は、保存剤を含有する単位剤形、例えばアンプル又は多回用量容器中で調製するか、パッケージ化するか、又は販売することができる。注射用製剤は、デバイス、例えば患者管理鎮痛(PCA)デバイスで調製するか、パッケージ化するか、又は販売することができる。非経口投与のための製剤には、これらに限定されないが、懸濁剤、溶液剤、油性又は水性ビヒクル中の乳剤、ペースト剤及び埋め込み可能な持続放出又は生分解性製剤が含まれる。このような製剤は、これらに限定されないが、懸濁化剤、安定化剤又は分散化剤を含めた1種又は複数のさらなる成分をさらに含み得る。非経口投与のための製剤の一実施形態では、再構成された組成物の非経口投与前に、活性成分は、適切なビヒクル(例えば、無菌の発熱物質を含まない水)との再構成のための乾燥(すなわち粉末又は顆粒)形態で提供される。
医薬組成物は、無菌の注射可能な水性又は油性の懸濁剤又は溶液剤の形態で調製するか、パッケージ化するか、又は販売することができる。この懸濁剤又は溶液剤は、公知技術によって製剤され得、活性成分に加えて、さらなる成分、例えば本明細書に記載されている分散化剤、湿潤剤又は懸濁化剤を含み得る。このような無菌の注射用製剤は、無毒性の非経口的に許容される賦形剤又は溶媒、例えば水又は1,3−ブタンジオールを使用して調製され得る。他の許容される賦形剤及び溶媒には、これらに限定されないが、リンゲル液、等張食塩液及び不揮発性油、例えば合成のモノ−又はジ−グリセリドが含まれる。有用である他の非経口的に投与可能な製剤は、微結晶形態での活性成分を組換えヒトアルブミン、流動ゼラチン、リポソーム調製物中において又は生分解性ポリマー系の構成要素として含むものを含む。持続放出又は埋込のための組成物は、薬学的に許容されるポリマー材料又は疎水性材料、例えばエマルジョン、イオン交換樹脂、やや溶けにくいポリマー又はやや溶けにくい塩を含み得る。
局所投与
医薬品の局所投与についての障壁は、表皮の角質層である。角質層は、タンパク質、コレステロール、スフィンゴ脂質、遊離脂肪酸及び様々な他の脂質からなる高度に抵抗性の層であり、角化細胞及び生細胞を含む。角質層を通る化合物の通過速度(流動)を限定する要因の1つは、皮膚表面上に添加又は適用することができる活性物質の量である。皮膚の面積単位毎に適用される活性物質の量が多いほど、皮膚表面及び皮膚の下層間の濃度勾配がより大きくなり、皮膚を通る活性物質の拡散力がより大きくなる。したがって、より高い濃度の活性物質を含有する製剤は、全ての他のものが等しい場合、より低い濃度を有する製剤より、皮膚を通る活性物質の通過(そのより多く及びより一貫した速度での)をもたらす可能性が高い。
局所投与に適した製剤には、これらに限定されないが、液体又は半液体調製物、例えばリニメント剤、ローション剤、水中油型又は油中水型乳剤、例えばクリーム剤、軟膏剤又はペースト剤及び溶液剤又は懸濁剤が含まれる。局所的に投与可能な製剤は、例えば、約1%〜約10%(w/w)の活性成分を含み得るが、活性成分の濃度は、溶媒中の活性成分の溶解限度まで高いことができる。局所投与のための製剤は、本明細書に記載されているさらなる成分の1つ又は複数をさらに含み得る。
浸透の増強剤を使用し得る。これらの材料は、皮膚を通る薬物の通過の速度を増加させる。当技術分野における典型的な増強剤は、エタノール、モノラウリン酸グリセロール、PGML(モノラウリン酸ポリエチレングリコール)、ジメチルスルホキシドなどを含む。他の増強剤は、オレイン酸、オレイルアルコール、エトキシジグリコール、ラウロカプラム、アルカンカルボン酸、ジメチルスルホキシド、極性脂質又はN−メチル−2−ピロリドンを含む。
本発明の組成物のいくつかの局所送達のための1種の許容されるビヒクルは、リポソームを含有し得る。リポソームの組成物及びそれらの使用は、当技術分野において公知である(すなわち米国特許第6,323,219号明細書)。代わりの実施形態では、局所的に活性の医薬組成物は、他の成分、例えばアジュバント、抗酸化剤、キレート剤、界面活性剤、発泡剤、湿潤剤、乳化剤、増粘剤、緩衝剤、保存剤などと任意選択で合わされ得る。他の実施形態では、浸透増強剤又は通過増強剤は、組成物中に含まれ、浸透増強剤を欠いている組成物に対して、角質層への且つ角質層を通る活性成分の経皮的通過を改善することにおいて効率的である。オレイン酸、オレイルアルコール、エトキシジグリコール、ラウロカプラム、アルカンカルボン酸、ジメチルスルホキシド、極性脂質又はN−メチル−2−ピロリドンを含めた様々な浸透増強剤は、当業者に公知である。別の態様において、組成物は、ヒドロトロープ剤をさらに含み得、これは、角質層の構造における障害を増加させるように機能し、このように角質層を横断する輸送の増加を可能とする。様々なヒドロトロープ剤、例えばイソプロピルアルコール、プロピレングリコール又はキシレンスルホン酸ナトリウムは、当業者に公知である。
局所的に活性の医薬組成物は、所望の変化に影響を与えるのに有効である量で適用すべきである。本明細書において使用する場合、「効率的な量」は、変化が望ましい皮膚表面の領域をカバーするのに十分な量を意味すべきである。活性化合物は、組成物の約0.0001重量容量%〜約15重量容量%の量で存在すべきである。例えば、活性化合物は、組成物の約0.0005%〜約5%の量で存在すべきであり;例えば、活性化合物は、組成物の約0.001%〜約1%の量で存在すべきである。このような化合物は、合成的又は天然に由来し得る。
バッカル投与
本発明の医薬組成物は、バッカル投与に適した製剤で調製するか、パッケージ化するか、又は販売することができる。このような製剤は、例えば、通常の方法を使用して作製した錠剤又はロゼンジ剤の形態であり得、例えば0.1〜20%(w/w)の活性成分を含有し得、残りは、経口的に溶解可能又は分解可能な組成物と、任意選択で、本明細書に記載されているさらなる成分の1つ又は複数とを含む。代わりに、バッカル投与に適した製剤は、活性成分を含む、粉末又はエアロゾル化若しくは微粒化された溶液若しくは懸濁液を含み得る。このような粉末化、エアロゾル化又はエアロゾル化された製剤は、分散されたとき、約0.1〜約200ナノメートルの範囲の平均粒径又は液滴径を有し得、本明細書に記載されているさらなる成分の1つ又は複数をさらに含み得る。本明細書に記載されている製剤の例は、網羅的なものではなく、本発明は、これら及び本明細書に記載されていない他の製剤のさらなる修飾を含むが、これらは、当業者に公知であることが理解される。
直腸投与
本発明の医薬組成物は、直腸投与に適した製剤で調製するか、パッケージ化するか、又は販売することができる。このような組成物は、例えば、坐剤、停留浣腸調製物及び直腸又は結腸の洗浄のための溶液剤の形態であり得る。
坐剤製剤は、活性成分と、通常の室温(すなわち約20℃)で固体であり、且つ対象の直腸の温度(すなわち健康なヒトにおいて約37℃)で液体である、非刺激性の薬学的に許容される添加剤とを合わせることによって作製され得る。適切な薬学的に許容される添加剤には、これらに限定されないが、カカオバター、ポリエチレングリコール及び様々なグリセリドが含まれる。坐剤製剤は、これらに限定されないが、抗酸化剤及び保存剤を含めた様々なさらなる成分をさらに含み得る。
停留浣腸調製物又は直腸若しくは結腸の洗浄のための溶液剤は、活性成分と薬学的に許容される液体担体とを合わせることによって作製され得る。当技術分野で周知のように、浣腸調製物は、対象の直腸の解剖学的形態に適合された送達デバイスを使用して投与され得、対象の直腸の解剖学的形態に適合された送達デバイス内にパッケージ化され得る。浣腸調製物は、これらに限定されないが、抗酸化剤及び保存剤を含めた様々なさらなる成分をさらに含み得る。
さらなる投与形態
本発明のさらなる剤形は、米国特許第6,340,475号明細書、同第6,488,962号明細書、同第6,451,808号明細書、同第5,972,389号明細書、同第5,582,837号明細書及び同第5,007,790号明細書に記載されているような剤形を含む。本発明のさらなる剤形は、米国特許出願公開第20030147952号明細書、同第20030104062号明細書、同第20030104053号明細書、同第20030044466号明細書、同第20030039688号明細書及び同第20020051820号明細書に記載されているような剤形も含む。本発明のさらなる剤形は、PCT出願番号国際公開第03/35041号パンフレット、国際公開第03/35040号パンフレット、国際公開第03/35029号パンフレット、国際公開第03/35177号パンフレット、国際公開第03/35039号パンフレット、国際公開第02/96404号パンフレット、国際公開第02/32416号パンフレット、国際公開第01/97783号パンフレット、国際公開第01/56544号パンフレット、国際公開第01/32217号パンフレット、国際公開第98/55107号パンフレット、国際公開第98/11879号パンフレット、国際公開第97/47285号パンフレット、国際公開第93/18755号パンフレット及び国際公開第90/11757号パンフレットに記載されているような剤形も含む。
制御放出製剤及び薬物送達システム
特定の実施形態では、本発明の組成物及び/又は製剤は、これらに限定されないが、短期間放出、急速オフセット放出並びに制御放出、例えば持続放出、遅延放出及び拍動性放出製剤であり得る。
用語「持続放出」は、その通常の意味で使用されて、長期間にわたる薬物のゆっくりした放出を実現し、且つ必ずしもそうではないが、延長された期間にわたり薬物の実質的に一定の血中濃度をもたらし得る薬物製剤を指す。期間は、1カ月又はそれを超える長さであり得、ボーラス形態で投与される同じ量の薬剤より長い放出であるべきである。
持続放出のために、化合物は、化合物に持続放出特性を与える適切なポリマー又は疎水性材料と共に製剤され得る。したがって、本発明の方法において使用するための化合物は、微粒子の形態において、例えば注射により又は埋込によるウエハー剤若しくはディスク剤の形態で投与され得る。
本発明の特定の実施形態では、本発明内で有用である化合物は、単独で又は別の医薬品と組み合わせて、持続放出製剤を使用して対象に投与される。
用語「遅延放出」は、本明細書においてその通常の意味で使用され、薬物投与に続いていくらかの遅延後の薬物の最初の放出を実現し、且つ必ずしもそうではないが、約10分〜約12時間の遅延を含み得る、薬物製剤を指す。
用語「拍動性放出」は、本明細書においてその通常の意味で使用され、薬物投与後に薬物のパルス血漿プロファイルを生じさせるような方法で薬物の放出を実現する薬物製剤を指す。
用語「即時放出」は、その通常の意味で使用され、薬物投与の直後に薬物の放出を実現する薬物製剤を指す。
本明細書において使用する場合、「短期間」は、薬物投与後の約8時間まで、約7時間まで、約6時間まで、約5時間まで、約4時間まで、約3時間まで、約2時間まで、約1時間まで、約40分まで、約20分まで又は約10分まで及びそのいずれか又は全ての全体的又は部分的増分の任意の期間を指す。
本明細書において使用する場合、「急速オフセット」は、薬物投与後の約8時間まで、約7時間まで、約6時間まで、約5時間まで、約4時間まで、約3時間まで、約2時間まで、約1時間まで、約40分まで、約20分まで又は約10分まで及びそのあらゆる全体的又は部分的増分の任意の期間を指す。
当業者は、通例の実験法以下のものを使用して、本明細書に記載されている特定の手順、実施形態、特許請求の範囲及び実施例に対する多数の均等物を理解又は確認することができる。このような均等物は、本発明の範囲内であると考えられ、本明細書に添付の特許請求の範囲によって包含されている。当技術分野で認識されている代替形態を伴い、通例の実験法以下のものを使用した、例えば、これらに限定されないが、反応時間、反応サイズ/容量及び実験用試薬、例えば溶媒、触媒、圧力、大気条件、例えば窒素雰囲気及び還元剤/酸化剤を含めた反応条件における修正形態は、本出願の範囲内であることを理解すべきである。
値及び範囲が本明細書において提供される場合には常に、範囲フォーマットでの記載は、単に利便性及び簡潔さのためであり、本発明の範囲に対する柔軟性を欠く限定として解釈すべきではないことを理解すべきである。したがって、これらの値及び範囲によって包含される全ての値及び範囲は、本発明の範囲内に包含されることを意味する。さらに、これらの範囲内に入る全ての値及び値の範囲の上限又は下限も本出願によって意図される。範囲の記載は、特に開示されている全ての可能な部分範囲及びその範囲内の個々の数値並びに適当であるとき、範囲内の数値の部分整数を有すると考えるべきである。例えば、範囲、例えば1〜6の記載は、特に開示されている部分範囲、例えば1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜6、3〜6など、並びにその範囲内の個々の数、例えば1、2、2.7、3、4、5、5.3及び6を有すると考えるべきである。範囲の幅に関わらず、これが適用される。
下記の実施例は、本発明の態様をさらに例示する。しかし、これらは、本明細書に記載の本発明の教示又は開示を限定するものでは決してない。
ここで、下記の実施例を参照して本発明を説明する。これらの実施例は、例示の目的のみのために提供され、本発明は、これらの実施例に限定されないが、むしろ本明細書において提供する教示の結果として明らかである全ての変形形態を包含する。
Figure 2021525269
実施例1:(R)−2−(3−ヒドロキシ−ピリジン−2−イルアミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4)及び対応する塩酸塩(4a)
(a)オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−チオール(2)
エタノール(40mL)中の2−アミノ−ピリジン−3−オール(1)(2.00g、18.16mmol)及びエチルキサントゲン酸カリウム(2.91g、18.16mmol)の混合物を24時間加熱還流させた。溶媒を真空中で除去し、水(30mL)を加えた。混合物をAcOHでpH5まで酸性化した。生成した沈殿物を濾過し、水(20mL)で洗浄し、乾燥させ、オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−チオール(2)(2.05g、74%収率)を得た。300MHz H−NMR(DMSO−d,ppm):8.21(dd,J=5.2,1.3Hz,1H)7.85(dd,J=8.1,1.3Hz,1H)7.25(dd,J=8.1,5.2Hz,1H).
(b)2−クロロ−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン塩酸塩(3)
オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−チオール(2)(500mg、3.29mmol)、塩化チオニル(7mL)及び触媒量のDMF(25μL)の混合物を室温で4時間撹拌した。次いで、揮発性物質を真空中で除去した。残渣をトルエン(3×20mL)と共に同時蒸発させ、粗2−クロロ−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン塩酸塩(3)(620mg、定量的収率)を得て、これを次のステップにおいて精製せずに使用した。300MHz H−NMR(DMSO−d,ppm):9.8−8.8(br s,1H)8.02(dd,J=5.3,1.3Hz,1H)7.63(dd,J=7.9,1.3Hz,1H)7.10(dd,J=7.9,5.3Hz,1H).
(c)(R)−2−(3−ヒドロキシ−ピリジン−2−イルアミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4)
2−クロロ−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン塩酸塩(3)(346mg、1.81mmol)、L−ペニシラミン(300mg、2.01mmol)及びDIPEA(1.74mL、10.05mmol)のTHF/MeOH(4/12mL)溶液を室温で2時間撹拌した。溶媒を真空中で除去した。残渣を水(100mL)に懸濁し、5%KHSO溶液でpH3まで酸性化した。生成した沈殿物を濾過し、水(100mL)及びジエチルエーテル(150mL)で洗浄し、(R)−2−(3−ヒドロキシ−ピリジン−2−イルアミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4)(300mg、62%収率)をオフホワイト色の固体として得た。300MHz H−NMR(DMSO−d,ppm):11.0−8.5(br s,1H)7.70(dd,J=4.8,1.4Hz,1H)7.06(dd,J=7.8,1.4Hz,1H)6.83(dd,J=7.8,4.8Hz,1H)4.22(1H,s)1.60(3H,s)1.37(3H,s).ESI−MS(m/z):268[M+H]
Figure 2021525269

:−129.3(0.26,メタノール).
(d)(R)−2−(3−ヒドロキシ−ピリジン−2−イルアミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(4a)
(R)−2−(3−ヒドロキシ−ピリジン−2−イルアミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4)(300mg、1.12mmol)をメタノール(3mL)に溶解し、1,4−ジオキサン(280μL、1.12mmol、1当量)中の4NのHClを0℃において加えた。混合物を30分間撹拌し、この時間後、揮発性物質を真空中で除去し、(R)−2−(3−ヒドロキシ−ピリジン−2−イルアミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(4a)(320mg、94%収率)を白色の固体として得た。400MHz H−NMR(DMSO−d,ppm):12.8−11.2(m,2H)10.5−9.5(br s,1H)7.86(d,J=4.1Hz,1H)7.53−7.41(m,1H)7.24−7.14(m,1H)4.72(s,1H)1.71(s,3H)1.50(s,3H).ESI−MS(m/z):268[M+H]
実施例2:(S)−2−(3−ヒドロキシ−ピリジン−2−イルアミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(5)及び対応する塩酸塩(5a)
(a)(S)−2−(3−ヒドロキシ−ピリジン−2−イルアミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(5)
D−ペニシラミン(80mg、0.54mmol)を、化合物(4)について記載した手順を使用して2−クロロ−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン塩酸塩(3)と反応させた。生成物を、HOからHO/MeCN(40:60)への勾配溶離を使用した逆相フラッシュクロマトグラフィーによって精製し、(R)−2−(3−ヒドロキシ−ピリジン−2−イルアミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(5)(75mg、52%収率)をオフホワイト色の固体として得た。300MHz H−NMR(CDOD,ppm):7.96−7.82(m,1H)7.38−7.25(m,1H)7.21−7.08(m,1H)4.66(s,1H)1.83(s,3H)1.62(s,3H).ESI−MS(m/z):268[M+H]
Figure 2021525269

:+137.1(0.28,メタノール).
(b)(S)−2−(3−ヒドロキシ−ピリジン−2−イルアミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(5a)
(S)−2−(3−ヒドロキシ−ピリジン−2−イルアミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(5)(70mg、0.26mmol)を、化合物(4a)について記載した手順を使用してジエチルメタノール中の1,4−ジオキサン中の4NのHClで処理し、(S)−2−(3−ヒドロキシ−ピリジン−2−イルアミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(5a)(60mg、75%収率)をオフホワイト色の固体として得た。300MHz H−NMR(DMSO−d,ppm):10.8−8.6(br s,1H)7.77−7.64(m,1H)7.11−7.01(m,1H)6.83(dd,J=7.8,4.6Hz,1H)4.22(s,1H)1.61(s,3H)1.38(s,3H).ESI−MS(m/z):268[M+H]
Figure 2021525269
実施例3:(R)−2−((3−ヒドロキシピリジン−2−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(7)及び対応する塩酸塩(7a)
(a)N−(オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)−S−トリチル−L−システイン(L−6)
2−クロロ−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン塩酸塩(3)(309mg、1.62mmol)、S−トリチル−L−システイン(590mg、1.62mmol)及びDIPEA(786μL、4.55mmol)のTHF/MeOH(4/10mL)溶液を室温で20時間撹拌した。この時間後、溶媒を真空中で除去した。残りの残渣を水(30mL)に懸濁し、5%KHSO溶液でpH3まで酸性化し、CHCl(3×15mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(50mL)で洗浄し、固体無水NaSO上で乾燥させた。濾過及び濃縮後、残渣を、CHClからCHCl/MeOH(30:70)の溶離液を使用したフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)によって精製し、N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−S−トリチル−L−システイン(L−6)(120mg、15%収率)を得た。300MHz H−NMR(DMSO−d,ppm):8.2−8.0(br s,1H)8.09(dd,J=5.2,1.4Hz)7.64(dd,J=7.8,1.4Hz,1H)7.37−7.08(m,15H)6.95(dd,J=7.8,5.2Hz,1H)4.15−4.02(m,1H)2.69−2.62(m,2H).ESI−MS(m/z):482[M+H]
(b)(R)−2−((3−ヒドロキシピリジン−2−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸及び対応する塩酸塩(7)
N−(オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)−S−トリチル−L−システイン(L−6)(75mg、0.16mmol)のCHCl(15mL)溶液に0℃においてEtSiH(82μL、0.51mmol)、それに続いてTFA(120μL、1.56mmol)を加えた。反応物を30分間撹拌し、次いで揮発性物質を除去した。残渣をジエチルエーテルで粉砕し、固体(R)−2−((3−ヒドロキシピリジン−2−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸(7)を濾過によって収集し、次いでメタノールに溶解し、2NのHCl/EtO溶液(70μL、0.14mmol)で処理した。揮発性物質の除去後、生成した残渣を、HOからHO/MeCN(40:60)への勾配溶離を使用した逆相フラッシュクロマトグラフィーによって精製し、(R)−2−((3−ヒドロキシピリジン−2−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(7a)(22mg、52%収率)を得た。300MHz 1H−NMR(CDOD,ppm):7.91(dd,J=4.9,1.4Hz,1H)7.32(dd,J=8.0,1.4Hz,1H)7.15(dd,J=8.0,4.9Hz,1H)4.96(dd,J=9.0,5.6Hz,1H)3.86(dd,J=11.4,9.0Hz,1H)3.75(dd,J=11.4,5.6Hz,1H).ESI−MS(m/z):240[M+H]
実施例4:(S)−2−((3−ヒドロキシピリジン−2−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(8)及び対応する塩酸塩(8a)
(a)N−(オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)−S−トリチル−D−システイン(D−6)
S−トリチル−D−システイン(716mg、1.97mmol)を、化合物L−6について記載した手順を使用して2−クロロ−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン塩酸塩(3)及びDIPEAと反応させ、N−(オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)−S−トリチル−D−システイン(D−6)(370mg、39%収率)を得た。300MHz H−NMR(DMSO−d,ppm):8.09(dd,J=5.2,1.4Hz)8.05(br s,1H)7.65(dd,J=7.8,1.4Hz,1H)7.34−7.12(m,15H)6.95(dd,J=7.8,5.2Hz,1H)4.17−4.02(m,1H)2.70−2.61(m,2H).ESI−MS(m/z):482[M+H]
(b)(S)−2−((3−ヒドロキシピリジン−2−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸(8)及び対応する塩酸塩(8a)
N−(オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)−S−トリチル−D−システイン(D−6)(360mg、0.75mmol)をTFA/EtSiHと反応させ、(S)−2−((3−ヒドロキシピリジン−2−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸(8)を得て、次いでHCl/EtO溶液で処置し、(S)−2−((3−ヒドロキシピリジン−2−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(8a)(60mg、29%収率)を得た。300MHz H−NMR(CDOD,ppm):7.96−7.90(m,1H)7.40−7.32(m,1H)7.19(dd,J=8.1,4.8Hz,1H)5.25−5.11(m,1H)4.00−3.89(m,1H),3.79(dd,J=11.6,4.8Hz,1H).ESI−MS(m/z):240[M+H]
Figure 2021525269
実施例5:(R)−2−((4−ヒドロキシピリジン−3−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(12)及び対応する塩酸塩(12a)
(a)オキサゾロ[4,5−c]ピリジン−2−チオール(10)
エタノール(40mL)中の3−アミノ−4−ヒドロキシピリジン(9)(780mg、7.08mmol)及びエチルキサントゲン酸カリウム(2.27g、14.17mmol)の混合物を24時間加熱還流させた。溶媒を真空中で除去し、水(30mL)を加えた。混合物をpH5までAcOHで酸性化した。生成した沈殿物を濾過し、水(20mL)で洗浄し、乾燥させ、オキサゾロ[4,5−c]ピリジン−2−チオール(10)(770mg、71%収率)を得た。300MHz H−NMR(DMSO−d,ppm):8.46(s,1H)8.30(d,J=6.0Hz,1H)7.43(d,J=6.0,1H).
(b)2−クロロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン塩酸塩(11)
オキサゾロ[4,5−c]ピリジン−2−チオール(10)(650mg、4.27mmol)、塩化スルフリル(8mL)及び触媒量のDMF(25μL)の混合物を60℃で20時間撹拌した。混合物を冷却し、このように得られた結晶を濾過し、石油エーテル(20mL)、ジエチルエーテル(20mL)で洗浄し、乾燥させ、2−クロロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン塩酸塩(11)(660mg、99%収率)を得て、これを次のステップにおいて精製することなく使用した。300MHz H−NMR(DMSO−d,ppm):8.78(s,1H)8.71(d,J=6.4Hz,1H)8.01(d,J=6.4,1H).
(c)(R)−2−((4−ヒドロキシピリジン−3−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸(12)
THF/MeOH(2/10mL)中のL−ペニシラミン(130mg、0.87mmol)、2−クロロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン塩酸塩(11)(198mg、1.04mmol)及びNaCO(554mg、5.23mmol)の混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、溶媒を真空中で除去した。残渣を水(100mL)に懸濁し、5%KHSO溶液でpH3まで酸性化した。混合物を、HOからHO/MeCN(40:60)への勾配溶離を使用した逆相フラッシュクロマトグラフィーによって精製し、(R)−2−((4−ヒドロキシピリジン−3−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸(12)(80mg、34%収率)を得た。300MHz H−NMR(DMSO−d,ppm):11.41(br s,1H)8.82−8.69(m,1H)7.61(dd,J=7.0,1.3Hz,1H)6.19(d,J=7.0,1H)4.49(s,1H)1.62(s,1H)1.38(s,1H).ESI−MS(m/z):268[M+H]
(d)(R)−2−((4−ヒドロキシピリジン−3−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(12a)
(R)−2−((4−ヒドロキシピリジン−3−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸(12)(77mg、0.29mmol)をメタノール(3mL)に溶解し、1,4−ジオキサン(79μL、0.32mmol)中の4NのHClを0℃において加えた。混合物を30分間撹拌し、次いで揮発性物質を真空中で除去した。残渣をCHClで処理し、生成した沈殿物を濾過し、(R)−2−((4−ヒドロキシピリジン−3−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(12a)(82mg、94%収率)を得た。300MHz H−NMR(DMSO−d,ppm):8.35−8.20(m,1H)8.03−7.96(m,1H)6.80−6.72(m,1H)4.60(s,1H)1.70(s,3H)1.48(s,3H).ESI−MS(m/z):268[M+H]
Figure 2021525269
実施例6:(R)−2−((3−ヒドロキシピリジン−4−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(17)及び対応する塩酸塩(17a)
(a)オキサゾロ[5,4−c]ピリジン−2−チオール(15)
4−アミノピリジン−3−オール(14)(1.00g、9.08mmol)を、化合物(10)について記載した手順を使用してエチルキサントゲン酸カリウムと反応させ、オキサゾロ[5,4−c]ピリジン−2−チオール(15)(650mg、47%収率)を得た。300MHz 1H−NMR(DMSO−d,ppm):8.64−8.61(m,1H)8.30(d,J=6.1Hz,1H)7.40(dd,J=6.1,0.5Hz,1H).
(b)2−クロロオキサゾロ[5,4−c]ピリジン塩酸塩(16)
オキサゾロ[5,4−c]ピリジン−2−チオール(15)(560mg、3.68mmol)、塩化チオニル(12mL)及び触媒量のDMF(40μL)の混合物を室温で2時間撹拌した。揮発性物質を真空中で除去した。残渣をトルエン(3×20mL)と同時蒸発させ、次いでトルエンの別の部分(15mL)で粉砕した。生成した沈殿物を濾過し、2−クロロオキサゾロ[5,4−c]ピリジン塩酸塩(16)(450mg、64%収率)を得た。400MHz H−NMR(DMSO−d,ppm):9.00−8.99(m,1H)8.61(dd,J=6.3,0.7Hz,1H)7.68(dd,J=6.3,0.5Hz,1H).
(c)(R)−2−((3−ヒドロキシピリジン−4−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸(17)
L−ペニシラミン(240mg、1.61mmol)を、化合物(12)について記載した手順を使用して2−クロロオキサゾロ[5,4−c]ピリジン塩酸塩(16)と反応させた。生成物を、HOからHO/MeCN(40:60)への勾配溶離を使用した逆相フラッシュクロマトグラフィーによって精製し、(R)−2−((3−ヒドロキシピリジン−4−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸(17)(90mg、26%収率)を得た。ESI−MS(m/z):268[M+H]
(d)(R)−2−((3−ヒドロキシピリジン−4−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(17a)
(R)−2−((3−ヒドロキシピリジン−4−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸(17)(85mg、0.32mmol)を、化合物(12a)について記載した手順を使用してメタノール中の4NのHCl/1,4−ジオキサンで処理し、(R)−2−((3−ヒドロキシピリジン−4−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(17a)(88mg、91%収率)を得た。300MHz H−NMR(DO,ppm):8.18(d,J=1.0Hz,1H)8.15(dd,J=6.4,1.0Hz,1H)7.75(d,J=6.4Hz,1H)4.59(s,1H)1.78(s,3H)1.57(s,3H).ESI−MS(m/z):268[M+H]
実施例7:(S)−2−((3−ヒドロキシピリジン−4−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸(18)及び対応する塩酸塩(18a)
(a)(S)−2−((3−ヒドロキシピリジン−4−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸(18)
D−ペニシラミン(280mg、1.88mmol)を、化合物(17)について記載した手順を使用して2−クロロオキサゾロ[5,4−c]ピリジン塩酸塩(16)と反応させた。生成物を、HOからHO/MeCN(40:60)への勾配溶離を使用した逆相フラッシュクロマトグラフィーによって精製し、(S)−2−((3−ヒドロキシピリジン−4−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸(18)(90mg、25%収率)を得た。300MHz H−NMR(DMSO−d,ppm):8.03−8.01(m,1H)7.87(d,J=5.3Hz,1H)7.41−7.20(m,1H)4.44(s,1H)1.64(s,3H)1.41(s,1H).ESI−MS(m/z):268[M+H]
(b)(S)−2−((3−ヒドロキシピリジン−4−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(18a)
(S)−2−((3−ヒドロキシピリジン−4−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸(18)(88mg、0.33mmol)を、化合物(17)について記載した手順を使用してメタノール中の4NのHCl/1,4−ジオキサンで処理し、(S)−2−((3−ヒドロキシピリジン−4−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(18a)(92mg、92%収率)を得た。300MHz H−NMR(DO,ppm):8.21−8.12(m,2H)7.84(d,J=6.4Hz,1H)4.60(s,1H)1.78(s,3H)1.57(s,3H).ESI−MS(m/z):268[M+H]
Figure 2021525269
実施例8:(R)−2−((2−ヒドロキシピリジン−3−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸(22)及び対応する塩酸塩(22a)
(a)2−クロロオキサゾロ[5,4−b]ピリジン塩酸塩(21)
オキサゾロ[5,4−b]ピリジン−2−チオール(20)(1.60g、10.51mmol)を、化合物(16)について記載した手順を使用して塩化チオニルと反応させ、2−クロロオキサゾロ[5,4−b]ピリジン塩酸塩(21)(1.60g、80%収率)を得た。300MHz H−NMR(DMSO−d,ppm):8.40(dd,J=5.0,1.6Hz,1H)8.25(dd,J=7.9,1.6Hz,1H)7.54(dd,J=7.9,5.0Hz,1H).
(b)(R)−2−((2−ヒドロキシピリジン−3−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸(22)
2−クロロオキサゾロ[5,4−b]ピリジン塩酸塩(21)(300mg、1.30mmol)、L−ペニシラミン(300mg、2.01mmol)及びDIPEA(1.74mL、10.05mmol)のTHF/MeOH(4/12mL)溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、溶媒を真空中で除去した。生成した残渣を、水(100mL)に懸濁し、5%KHSO溶液でpH3まで酸性化した。生成した沈殿物を濾過し、HOからHO/MeCN(20:80)への勾配溶離を使用した逆相フラッシュクロマトグラフィーによって精製し、(R)−2−((2−ヒドロキシピリジン−3−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸(22)(240mg、69%収率)を得た。300MHz H−NMR(DMSO−d,ppm):11.77(br s,1H)8.22−8.10(m,1H)6.98(dd,J=6.6,1.7Hz,1H)6.17(dd,J=7.0,6.7Hz,1H)4.44(s,1H)1.61(s,3H)1.37(s,1H).ESI−MS(m/z):268[M+H]
(c)(R)−2−((2−ヒドロキシピリジン−3−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(22a)
(R)−2−((2−ヒドロキシピリジン−3−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸(22)(145mg、0.54mmol)を、化合物(12a)について記載した手順を使用してメタノール中の4NのHCl/1,4−ジオキサンで処理し、(R)−2−((2−ヒドロキシピリジン−3−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(22a)(155mg、94%収率)を得た。300MHz H−NMR(DMSO−d,ppm):12.6−12.2(br s,1H)7.72−7.60(m,1H)7.52−7.40(m,1H)6.36−6.27(m,1H)4.70(s,1H)1.72(s,3H)1.50(s,3H).ESI−MS(m/z):268[M+H];融点:211−213℃.
実施例9:(S)−2−((2−ヒドロキシピリジン−3−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸(23)及び対応する塩酸塩(23a)
(a)(S)−2−((2−ヒドロキシピリジン−3−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸(23)
D−ペニシラミン(450mg、3.02mmol)を、化合物(22)について記載した手順を使用して2−クロロオキサゾロ[5,4−b]ピリジン塩酸塩(21)と反応させた。生成物を、HOからHO/MeCN(20:80)への勾配溶離を使用した逆相フラッシュクロマトグラフィーによって精製し、(S)−2−((2−ヒドロキシピリジン−3−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸(23)(420mg、94%収率)を得た。300MHz H−NMR(DMSO−d,ppm):12.07(br s,1H)8.00−7.87(m,1H)7.27−7.15(m,1H)6.28−6.20(m,1H)4.58(s,1H)1.66(s,3H)1.43(s,1H).ESI−MS(m/z):268[M+H]
(b)(S)−2−((2−ヒドロキシピリジン−3−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(23a)
(S)−2−((2−ヒドロキシピリジン−3−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸(23)(350mg、1.31mmol)を、化合物(12a)について記載した手順を使用してメタノール中の4NのHCl/1,4−ジオキサンで処理し、(S)−2−((2−ヒドロキシピリジン−3−イル)アミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(23a)(300mg、75%収率)を得た。300MHz 1H−NMR(DMSO−d,ppm):12.3−11.9(br s,1H)8.02−7.80(m,1H)7.31−7.15(m,1H)6.31−6.18(m,1H)4.59(s,1H)1.66(s,3H)1.44(s,3H).ESI−MS(m/z):268[M+H]
Figure 2021525269
実施例10:(R)−2−((4−ヒドロキシピリジン−3−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(25a)
(a)N−(tert−ブトキシカルボニル)−S−(オキサゾロ[4,5−c]ピリジン−2−イル)−L−システイン(24)
THF(15mL)中の(tert−ブトキシカルボニル)−L−システイン(358mg、1.62mmol)、2−クロロオキサゾロ[4,5−c]ピリジン塩酸塩(11)(358mg、1.87mmol)及びNaCO(857mg、8.09mmol)の混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、溶媒を真空中で除去した。残渣を、CHCl/MeOH(99:1)からCHCl/MeOH(1:1)の勾配溶離を使用したフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、N−(tert−ブトキシカルボニル)−S−(オキサゾロ[4,5−c]ピリジン−2−イル)−L−システイン(24)(148mg、27%収率)を得た。300MHz H−NMR(CDOD,ppm):8.82−8.77(m,1H)8.43(dd,J=5.6,1.2Hz,1H)7.64(dd,J=5.6,1.1Hz,1H)4.43(dd,J=7.2,4.4Hz,1H)4.04(dd,J=13.4,4.4Hz,1H)3.65(dd,J=13.4,7.2Hz,1H)1.37(s,9H).ESI−MS(m/z):340[M+H]
(b)(R)−2−((4−ヒドロキシピリジン−3−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(25a)
N−(tert−ブトキシカルボニル)−S−(オキサゾロ[4,5−c]ピリジン−2−イル)−L−システイン(24)(120mg、0.35mmol)を、4NのHCl/1,4−ジオキサン(10mL)に懸濁し、室温で3時間撹拌した。次いで、揮発性物質を除去し、残渣をジエチルエーテル(10mL)で処理した。生成した沈殿物を濾過し、HOからHO/MeCN(75:25)の勾配溶離を使用した逆相フラッシュクロマトグラフィーによって精製し、(R)−2−((4−ヒドロキシピリジン−3−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(25a)(45mg、46%収率)を得た。300MHz H−NMR(DO,ppm):8.25(d,J=1.6Hz,1H)7.98(dd,J=7.3,1.6Hz,1H)6.77(d,J=7.3Hz,1H)4.99−4.89(m,1H)4.01(dd,J=11.6,9.1Hz,1H)3.80(dd,J=11.6,4.5Hz,1H).ESI−MS(m/z):240[M+H]
Figure 2021525269
実施例11:(R)−2−(3−ヒドロキシ−ピリジン−4−イルアミノ)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(27a)
(a)N−(tert−ブトキシカルボニル)−S−(オキサゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)−L−システイン(11c)
(tert−ブトキシカルボニル)−L−システイン(143mg、0.52mmol)及び2−クロロオキサゾロ[5,4−c]ピリジン塩酸塩(16)(100mg、0.65mmol)をTHF(10mL)に懸濁し、−20℃に冷却した。冷却後、DIPEA(280μL、1.62mmol)を加え、混合物を室温(2時間)に到達させた。この時間後、5%KHSO溶液(7mL)を加え、このように得られた懸濁液をEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(30mL)で、次いでブライン(20mL)で洗浄し、固体無水NaSO上で乾燥させた。生成物を、CHClからCHCl/MeOH(70:30)の溶離液を使用したフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、N−(tert−ブトキシカルボニル)−S−(オキサゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)−L−システイン(26)(120mg、68%収率)を得た。300MHz H−NMR(DMSO−d,ppm):8.91(d,J=0.9Hz,1H)8.47(d,J=5.3Hz,1H)7.66(dd,J=5.3,0.9Hz,1H)6.35−6.24(m,1H)3.98−3.90(m,1H)3.84(dd,J=12.3,5.0Hz,1H)3.63(dd,J=12.3,6.2Hz,1H)1.32(s,9H).ESI−MS(m/z):340[M+H]
(b)(R)−2−(3−ヒドロキシ−ピリジン−4−イルアミノ)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(27a)
N−(tert−ブトキシカルボニル)−S−(オキサゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)−L−システイン(26)(220mg、0.65mmol)を、化合物(12a)について記載した手順を使用して4NのHCl/1,4−ジオキサンで処理し、(R)−2−(3−ヒドロキシ−ピリジン−4−イルアミノ)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸塩酸塩(27a)(83mg、46%収率)を得た。300MHz H−NMR(DMSO−d,ppm):11.5−9.3(br s,2H)8.03(s,1H)7.90(d,J=5.3Hz,1H)7.62−7.42(m,1H)4.94−4.76(m,1H)3.62(dd,J=11.1,8.6Hz,1H)3.50(dd,J=11.1,5.9Hz,1H).ESI−MS(m/z):240[M+H];融点:191℃(dec.).
実施例12:ルミノールのSIN1が媒介するペルオキシナイトライト酸化の阻害
ルミノール様化合物、例えばL−012は、ROS及びRNS、例えばペルオキシナイトライトの存在によって酸化される化学発光プローブである。このアッセイにおいて、L−012は、公知のペルオキシナイトライト発生元である3−モルホリノ−シドノンイミン(SIN−1)の添加によって酸化される。放出されたルミネセンスは、SIN−1の濃度に直接比例する。ペルオキシナイトライトによって誘発される化学発光の増加をブロックすることにより、ペルオキシナイトライトを中和/掃去/分解するそれらの能力について化合物を評価した。ルミネセンスシグナルの50%阻害を生じさせる化合物の濃度(IC50値)は、2つの平行測定の様々な濃度で化合物を試験することによって計算した。スクリーニングモードにおいて、化合物の最も低い濃度が対照値の約70〜100%に達しなかった場合、IC50値決定を伴う濃度応答曲線を繰り返した。
L−012アッセイプロトコル
化合物のストック溶液(10mM)を100%DMSO中で調製した。ストックから、100μM、30μM、10μM、3μM及び1μM濃度での化合物の試験溶液をリン酸緩衝液(PBS、pH=8.5)中で調製した(化合物の最終濃度、10μM、3μM、1μM、0.3μM、0.1μM)。10μMの濃度での化合物の最初の測定後、活性化合物についてのIC50決定を伴う濃度応答曲線を作成した(10μMでの化合物の、ペルオキシナイトライト発生速度の阻害が対照から50%超であったとき)。
下記の溶液をホワイトポリスチレン非殺菌96ウェルプレート(Thermo Scientifi NUNC(商標)96MICROWELL(商標)ホワイトポリスチレンプレート#447796)に加えた:
・100%DMSO溶液中の10μLのSIN−1 2mM(SIN−1最終濃度100μM、DMSO最終容量−5%);
・リン酸緩衝溶液(PBS、pH=8.5)中の190μLのL012+/−試験化合物(L012最終濃度100μM)。
ルミネセンスシグナルを、60秒毎の測定及び1秒の積分時間を伴ってHidex Senseマルチモードマイクロプレートリーダー(Hidex)によって30℃において30分間記録した。
L−012のデータ収集及び分析
2つの異なる方法を使用してIC50値を計算した;第1に最初の5分にわたる動力学的プロファイルの最も急勾配の直線部分の勾配を測定することにより(対照からの%として)、及び第2に30分の時点での最大ルミネセンスを測定することにより(対照からの%として)。試験した化合物のIC50値は、GraphPad Prism5.0ソフトウェアパッケージを使用して計算した。
(30分におけるPN発生%又はルミノール吸収%での)IC50>10μMを有する化合物は、本アッセイにおいて不活性であると考えられる。
Figure 2021525269
実施例13:ペルオキシナイトライトが媒介する細胞毒性の阻害
ATPliteは、ホタルルシフェラーゼに基づいたアデノシン三リン酸のモニタリングシステムである。ATPは、全ての代謝的に活性の細胞において存在するため、ATPモニタリングをPC12細胞生存率の尺度として使用したが、細胞が壊死及びアポトーシスを起こすと、その濃度は、非常に急速に低下する。ATPliteは、ルシフェラーゼの存在下でのATP及びD−ルシフェリンの反応中に生じる光の生成に基づく。放出された光は、ATP濃度と比例的である。本発明の化合物を、SIN−1によって誘発される細胞毒性を阻害するそれらの能力について評価した。阻害濃度、IC50値は、様々な濃度での本発明の化合物を試験し、2つのプレートのIC50を平均化することによって計算した。
細胞の調製
全ての細胞作業は、無菌環境において細胞培養フード下で行った。1日目に、ラット褐色細胞腫細胞(PC12)細胞を0.25%トリプシン/EDTAによって概ね2分間T75フラスコから解離させた。10mLのF12K培地を各フラスコに加え、無菌の15mLの円錐管中に細胞を収集することによって細胞を収集した。これから、10μLの細胞を1.5mLのマイクロ遠心チューブにおける90μLのトリパンブルー中に入れた。これは、10の希釈係数と等しかった。手短に言えば、ボルテックスによってマイクロチューブを混合し、10μLを血球計の1側面に加えた。10×の倒立顕微鏡下で血球計の4つの大きいコーナーの象限における細胞を計数し、4つの象限の平均を計算した。これらの細胞は、非生存細胞を表したため、青い細胞は、計数しなかった。1mLの培地中に存在する細胞の数を、下記の式を使用して決定した:細胞/mL=(計数した細胞数/計数した区画数)×10×希釈係数。(例えば、2.5×10個の細胞/mL=(100個の細胞/4つの区画)×10000×10)。収集した細胞を、高血清を含有するF12K培地(10%ウマ血清、5%ウシ胎仔血清、1%ペニシリンストレプトマイシン)中で希釈し、1mL中に300,000個の細胞が存在した。これから、100μLの細胞/培地を、無菌のクリアボトムコラーゲンコーティングした96ウェルプレート(30,000個の細胞/ウェル)に加えた。細胞を37℃、5%COで一晩付着させた。
ペルオキシナイトライトが媒介する細胞毒性の阻害−プロトコル
全ての細胞作業は、無菌環境において細胞培養フード下で行う。2日目に、培地を各プレートから除去し、低血清を含有する100μlのF12K(1%ウマ血清、1%ペニシリンストレプトマイシン)で置き換えた。本発明の化合物の濃度応答を試験するために、5mMから0.02mMへのこれらの化合物の段階希釈をPBS中で調製した。それぞれの希釈物(2μlの容量)を四連で適当なウェルに加えた。試験化合物を細胞上で37℃においてインキュベートし、その後、2μLの50mMのSIN−1を加えた。次いで、細胞を37℃で一晩インキュベートした。
3日目に、10.25mLのATPlite緩衝液を、凍結乾燥した基質溶液の1つのバイアルに加えた(ATPlite1ステップルミネセンスATP検出アッセイシステム(Perkin Elmer、#6016731))。各プレートに100μl/ウェルの凍結乾燥した溶液を加え、オービタルプレート振盪機上で250rpmにおいて2分間混合した。ルミネセンスモードでのFlexStation3でプレートを5分以内で読み取った。
細胞ベースデータ分析:
ルミネセンスシグナルをFlexStation3によって記録し、対照のパーセントを計算した。細胞のみを含有するウェルを使用して、対照の100%を計算し、SIN−1のみを含有するウェルを使用して、0%を計算した。残りのデータを、SIN−1対照の平均を減算し、100%対照値で割ることにより、対照の%としてプロットした。
実施例14:神経成長因子(NGF)又はインターロイキン6(IL6)によって誘発される疼痛過敏性モデル
全ての行動研究を、20〜25グラムの体重の雄性C57Bl6(Taconic Laboratories)マウスを使用して行った。到着の1週間後に開始して、マウスを行動実験に使用した。動物を12時間の明/暗サイクルを伴って収容し、食物及び水を自由に与えた。
マウスをワイヤーメッシュの床を有するアクリルボックスに入れ、1時間慣れさせた。処置前の機械的閾値を記録した後、動物は、25μLの容量の無菌の0.9%食塩水中のNGF(50ng、Millipore、Billerica、MA)又はIL6(0.1ng、R&D Systems)の足底内注射を受けた。較正したVon Freyフィラメント(Stoelting)を左の後足の足底面の機械的刺激のために使用し、アップダウン法を使用して引っ込め閾値を計算した(Chaplan,et al.,1994,J.Neurosci.Methods 53:55−63)。足引っ込め閾値を注射の1時間後、3時間後、24時間後、48時間後及び72時間後に測定した。マウスグリマススケール測定は、従前に記載されているように、化合物の注射の1時間後、3時間後及び24時間後に取り込んだビデオから行った(Langford,et al.,2010,Nature Methods 7:447−449)。Levine及び同僚によって最初に開発され(概説について、Reichling,et al.,2009,Trends Neurosci.32:611−618を参照されたい)、マウスのために適合された(Asiedu,et al.,2011,J.Neurosci.31:6646−6653)、「痛覚過敏プライミング」についてのマウスモデルを研究のために使用した。痛覚過敏プライミングの評価のために、動物を、NGF又はIL6機械的過敏性からの回復後に機械的閾値についてベースラインを設定し、それに続いて左の後足に25μlの無菌の0.9%NaCl中の100ngのプロスタグランジンE(PGE、Cayman Chemical、Ann Arbor、MI、USA)を注射した。PGE注射に続いて、PGE注射の1時間後、3時間後及び24時間後に足引っ込め閾値を再び測定した。マウスグリマススケール測定は、化合物の注射の1時間後、3時間後及び24時間後に取り込んだビデオから行った。足底内注射のための25μL容量の0.9%無菌食塩水又は経口胃管栄養法による200μLの総容量の超高純度のHO中の0.5%ヒドロキシプロピルメチルセルロース及び0.1%ポリソルベート−80(両方ともSigma、St.Louis、MO、USAから)でAMPKアクチベーター投与を行った。
機械的引っ込め閾値を測定するか、又はマウスの表情をスコア化する実験者に実験条件を必ず知らせなかった。盲検実験者によってマウスを群に無作為化し、個々の群のマウスを決して一緒に収容しなかった(例えば、ホームケージは実験群間で必ずミックスした)。
足底切開及び行動試験:手術前に全ての動物を足引っ込め閾値について評価した。切開性疼痛のマウスモデルをこの研究のために使用した(Banik,et al.,2006,Anesthesiology 105:1246−1253)。イソフルラン麻酔したラットの後足の足底面の皮膚、筋膜及び筋肉に11番ブレードで5mmの縦切開を行った。シャム対照は、同じ手技を受けたが、切開を受けなかった。5mm絹糸の2本の縫合糸で皮膚を縫合した。動物は、切開後の示した時間において切開部の周りにレスベラトロール又はビヒクルの足底内注射を受けた。動物を24時間回復させ、次いで手術の24時間後、48時間後、72時間後並びに5日後、7日後、9日後、11日後及び13日後に足引っ込め閾値を測定した。盲検観察者がそれらの時点において取り込んだビデオから、切開の24時間後及び48時間後においてグリマススケール測定を行った。痛覚過敏プライミング実験のために、動物は、切開又はシャム手技の28日後にPGE2(100ng/25μl)の足底内注射を受けた。足引っ込め閾値をPGE2注射の1時間、3時間及び24時間後に再び測定した。盲検観察者によって取り込まれ、スコア化されたビデオから、グリマススケール測定もこれらの時点において行った。
実施例15:神経因性疼痛モデルのマウス神経部分傷害(SNI)モデル
神経因性疼痛手術及び行動試験:雄性マウス(20〜25g)又は雄性Sprague Dawleyラット(250〜300g)を使用した。全ての動物の手技は、University of Texas、Dallasの動物実験委員会によって承認され、国際疼痛学会のガイドラインに従った。手術前に全ての動物を機械的引っ込め閾値について評価した(Chaplan,et al.,1994,J.Neurosci.Methods 53:55−63)。手術中、動物をイソフルランガス麻酔で麻酔し、手術中に加温パッドの上に置く。マウス及びラットを暖めたケージにおいて手術後1時間回復させる。手術後に抗生物質を全ての動物に投与し、感染症を回避する。神経部分傷害(SNI)を、従前に記載されている通りにマウスにおいて行った(Bourquin,et al.,2006,Pain 122:14 e11−14)。これらのマウスの坐骨神経を大腿中央レベルにおいて露出させ、神経の共通の腓骨及び脛骨の枝を単離し、結紮し、切断する。腓腹神経は無処置のままとする。次いで、覆っている筋肉を閉じ、皮膚を縫合し閉じる。Kim & Chung,1992,Pain 50:355−363によって記載されているように、ラットにおいてL5及びL6脊髄神経のきつい結紮によって脊髄神経結紮(SNL)を行った。
ここで、脊柱上の皮膚を切開し、L5及びL6 DRGを露出させ、脊髄神経を出現させる。脊髄神経を結紮し、切断し、次いで皮膚を閉じる。シャム対照動物は、実験動物と同じ手術及び取扱いを受けたが、SNL又はSNIを受けなかった。全ての動物を14日間回復させ、全ての試験は、手術の14日後に開始した。神経傷害に続いて、手術後14日目までにSNIについて1g未満及びSNLについて4.7g未満の足引っ込め閾値を発生させた動物のみを使用した。動物をワイヤーメッシュの床を有するアクリルボックスに入れ、1時間慣れさせた。薬物前の機械的閾値を記録し、動物は、AMPK活性化試験化合物又はビヒクルの腹腔内又は経口胃管栄養投与を受けた。較正されたvon Freyフィラメント(Stoelting、Wood Dale、IL)を左の後足の足底面の機械的刺激のために使用し、アップダウン法を使用して引っ込め閾値を計算した(Chaplan,et al.,1994,J.Neurosci.Methods 53:55−63)。
実施例16:カプサイシンによって誘発される痛覚過敏に対する本発明の化合物の効果
カプサイシンの足底内投与前にラットに本発明の化合物を投与し、引っ込め潜時を測定した。本発明の化合物は、当業者に周知の痛覚過敏のモデルであるカプサイシンによって生じる痛覚過敏疼痛の状態の発生を予防することができる。
実施例17:切開による痛覚過敏に対する本発明の化合物の効果(予防)
足底内切開前にラットに本発明の化合物を投与した。ビヒクル、参照化合物(例えば、インドメタシン、セレコキシブ、ナプロキセン)又は本発明の化合物を外科的切開の終わりにおいて投与し、24時間後(0時点)並びにその30分後及び60分後に潜時値を測定した。同じ様式で、潜時の決定をそれに続いて48時間及び72時間後に行った。本発明の化合物は、(外科的)切開による痛覚過敏を予防することができる。
実施例18:切開による痛覚過敏に対する本発明の化合物の効果(逆転)
足底内切開後(2時間、4時間、6時間、8時間、12時間、24時間)にラットに本発明の化合物を投与した。ビヒクル、参照化合物(例えば、インドメタシン、セレコキシブ、ナプロキセン)又は本発明の化合物をこれらの時間において投与した。投与の30分後、60分後、2時間後、4時間後、6時間後、8時間後及び12時間後に潜時の決定を行った。本発明の化合物は、(外科的)切開による痛覚過敏を逆転することができる。
実施例19:SIN1によって誘発される痛覚過敏に対する本発明の化合物の効果
SIN1は、ペルオキシナイトライトを放出する。SIN1(例えば、1mg/kg)の静脈内の足底内投与前にビヒクル又は本発明の化合物を投与した。潜時を2時間後に測定した。第1の試験期間の30分後にSIN1(1mg/kg)の第2の用量を投与し、2時間後潜時を再び測定した。SIN1を30分後に再び投与し、2時間後に潜時を再び測定した。本発明の化合物は、ペルオキシナイトライトの公知の発生元であるSIN−1(の繰り返しの投与)によってもたらされる痛覚過敏の発生をブロックすることができる。
実施例20:痛覚過敏のフロイント完全アジュバントモデルに対する本発明の化合物の効果
炎症性疼痛のフロイント完全アジュバント(FCA)足底内モデルは、患者において観察されるものと同様の行動を生じさせ、新規な薬理学的処置を評価するために広範に使用されてきた(Lam,et al.,2008,J.Ethnopharmacol.120:44−50)。
このアッセイにおいて、ノーズコーンによって送達した2.5〜4.0%のイソフルラン/O麻酔下でCFAの足底内注射を行った。麻酔の誘発後、注射部位を無菌様式で調製し、100μLのFCAの50%懸濁液を注射した。注射後、動物を秤量し、回復させ、その後、飼育ケージに戻した。
熱刺激に対する足引っ込め潜時を、左の後足の足底面に向けた放射熱源(Ugo Basile、Italy)を使用して評価した(Hargreaves test;Hargreaves,et al.,1988,Pain 32:77−88)。40秒のカットオフ潜時を設定して、組織の損傷を回避した。非侵害性触刺激に対する足引っ込め閾値を、後足の足底面に増加する機械力を与える電子式von Frey装置を使用して評価した。足容量を水の押し退け量によって測定し、水のそれと等しい組織密度を推測した。FCA注射前にベースライン潜時、閾値及び容量を取得し、24〜72時間後に再評価した。陽性対照は、セレコキシブ(TRC、Montreal)であり、陰性対照は、ビヒクル(リン酸緩衝食塩水中の0.5%メチルセルロース)であった。FCAの直前に1回(先制的)又はFCAの24〜72時間後(治癒的)に本発明の化合物を投与した(25mg/kg、i.v.;又は3〜100mg/kg、p.o.)。
投与の24〜72時間後に足容量を評価した。本発明の化合物を治癒的に投与し、投与の30〜180分後に行動又は足容量を評価した。セレコキシブ(30mg/kg、p.o.)は、陽性対照としての役割を果たした。後足への100μLのFCAの足底内注射は、侵害性熱刺激に対する潜時の減少、非侵害性触刺激に対する閾値の低下及び足容量の増加によって示されるような温熱性痛覚過敏、触覚アロディニア(電子式von Freyによって評価されるような)及び浮腫の発生をもたらした。先制して投与された本発明の化合物は、温熱性痛覚過敏及び触覚アロディニアの発生を予防した。
後足への100μLのFCAの足底内注射は、侵害性熱刺激に対する潜時の減少、非侵害性触刺激に対する閾値の低下及び足容量の増加によって示されるような温熱性痛覚過敏、触覚アロディニア(von Frey刺激によって評価されるような)及び浮腫の発生をもたらした。先制して投与された本発明の化合物は、温熱性痛覚過敏及び触覚アロディニアの発生を予防した。
実施例21:足底内カラギーナンによって誘発される痛覚過敏及び浮腫に対する本発明の化合物の効果
ラットにおける急性炎症性疼痛の足底内カラギーナンモデルは、患者において観察されるものと同様の行動をもたらし、新規な薬理学的処置を評価するために広範に使用されてきた(Whiteside,et al.,2005,J.Pharmacol.Exp.Ther.314:1234−1240)。
このアッセイのために、熱刺激に対する足引っ込め潜時を、左の後足の足底面に向けた放射熱源(Ugo Basile、Italy)を使用して評価した(Hargreaves試験)。40秒のカットオフ潜時を設定して、組織の損傷を回避する。足容量を水の押し退け量によって測定し、水のそれと等しい組織密度を推測した。カラギーナン投与前にベースライン潜時を取得し、4時間後に再評価した。カラギーナンの3時間後に(治癒的)、本発明の化合物又はビヒクルを投与し(10mg/kg及び30mg/kg、p.o.)、行動を1時間後に評価した。さらに、カラギーナンの15分前に(先制的)、本発明の化合物を投与し、行動をカラギーナンの4時間後に評価した。インドメタシン(陽性対照、30mg/kg p.o.)をカラギーナン前に投与し、カラギーナンの4時間後に行動を評価した。
ノーズコーンによって送達した2.5〜4.0%のイソフルラン/O麻酔下でカラギーナンの足底内注射を行った。麻酔の誘発後、注射部位を無菌様式で調製し、50μLの2%λ−カラギーナンを注射した。注射後、動物を秤量し、回復させ、その後、飼育ケージに戻した。
陽性対照は、インドメタシン(Sigma、St.Louis)であり、陰性対照は、ビヒクル(0.5%メチルセルロース)であった。雄性Sprague−Dawleyラット(Harlan、II)は、投与のときに250〜300gであった。Hargreaves装置は、Ugo Basile、Italyから入手し、λ−カラギーナンは、Sigma、St.Louisから入手した。
後足への50μLのカラギーナンの足底内注射は、侵害性熱刺激に対する潜時の減少及び足容量の増加によって示されるような温熱性痛覚過敏及び浮腫の発生をもたらした。
本発明の化合物は、カラギーナンによって誘発される浮腫又は温熱性痛覚過敏を有意に予防することができる。先制して投与されるとき、陽性対照であるインドメタシン(30mg/kg p.o.)は、温熱性痛覚過敏及び浮腫の両方の統計的に有意な予防を生じさせた。
実施例22:ラット脊髄神経結紮(SNL)モデルにおけるアロディニアに対する本発明の化合物の効果
ラットにおける神経因性疼痛の脊髄神経結紮(SNL)モデルは、患者において観察されるものと同様の行動をもたらし(Kim & Chung,1992,Pain 50(3):355−63)、新規な薬理学的処置を評価するために広範に使用されてきた(Sindrup & Jensen,1999,Pain 83(3):389−400)。本発明の化合物を、神経因性疼痛のラットモデルにおける触覚アロディニアの発生を逆転させるか又は予防するその能力について評価した。
陽性対照は、ガバペンチン(Toronto Research Chemicals、Canada)であった。陰性対照は、ビヒクル(0.5%メチルセルロース;2−ヒドロキシ−プロピル−ベータ−シクロデキストリン)であった。雄性Sprague−Dawleyラット(Harlan、11)は、投与のときに250〜300gであった。Von Freyフィラメントは、Stoelting、Illから入手し、7−0絹糸、4−0vicryl縫合糸は、Ethicon、NJから入手した。
ノーズコーンによって送達した2.5〜4.0%イソフルラン/O麻酔下で外科的手技を行い、手術中に麻酔を維持した。麻酔の誘発後、切開部位を剪毛し、無菌様式で調製した。正中切開を行い、LS横断プロセスを除去し、LS脊髄神経を7−0絹縫合糸材料できつく結紮した。4−0vicrylで層を成して創傷を閉じた。偽手術された対照ラットは、同一の手技を受けたが、脊髄神経は、処置又は結紮されなかった。手術後、動物を秤量し、回復させ、その後、飼育ケージに戻した。
神経傷害によって誘発される触覚アロディニアに対する本発明の化合物の効果を、LS脊髄神経のきつい結紮の1〜3週間後にvon Freyフィラメントを使用して調査した。一連の較正したvon Freyモノフィラメント(Stoelting、Wood Dale、IL)を使用して、触覚閾値を評価した。触覚アロディニアの評価は、アップダウン法を使用して、引っ込めの50%の可能性を生じさせた、後足引っ込め閾値として測定した。手術前に閾値を評価し、SNL手術の1〜3週間後にこれらを再評価した。ラットに手術の日に単一の急性投与の試験物質(30mg/kg)、手術後1〜5日目にQD(10mg/kg及び50mg/kg)又は手術後1〜5日目にQD(30mg/kg)投与した。投与後、1時間及び3時間、3時間及び5時間又は週1回、触覚閾値を再び評価した。ビヒクル処置された動物を含め、ガバペンチン(100mg/kg、i.p.)を陽性対照として使用した。群毎の動物の数は、8であった。
脊髄神経結紮は、手術の3〜4週間後、非侵害性触覚の機械的刺激に対する足引っ込め閾値の減少によって示されるような触覚アロディニアの発生をもたらした。絶食させていない動物を使用して、本発明の化合物は、ビヒクル処置された動物から統計的有意差を生じさせることができる。別々の実験において、陽性対照であるガバペンチン(100mg/kg i.p.)は、アロディニアの統計的に有意な逆転を一貫して生じさせた。
実施例23:運動失調の加速的ロータロッドアッセイからの、落下するまでの潜時に対する本発明の化合物の効果
運動失調は、CNS活性化合物による一般の臨床に関する問題であり、多くの場合、前臨床疼痛モデルにおける有効性の解釈を混乱させ得る。運動失調のロータロッドアッセイは、新規な薬理学的処置の副作用の傾向を評価するために広範に使用されてきた(Jones & Roberts,1968,J.Pharm.Pharmacol.20:302−04)。
ラットにおける運動失調の加速的ロータロッドアッセイにおける落下するまでの潜時に影響を与える本発明の化合物の効果を評価した。陽性対照は、ハロペリドール(Sigma、St.Louis)であり、陰性対照は、ビヒクル(ハロペリドールについて、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及び15%DMA、65%PEG300及び20%D5Wであった)であった。
雄性Sprague−Dawleyラット(Harlan、Ill)は、投与のときに250〜300gであった。ロータロッドは、IITC、CAから入手した。運動能力に対する本発明の化合物の潜在的な効果を調査するために、加速的ロータロッド(IITC、Ca)上でラットを試験した。このアッセイにおいて、300秒にわたって4rpmから40rpmに加速する速度設定を伴って、ラットをロータロッド上に配置した。ロータロッド上にいる最大時間は、300秒に設定した。ラットは、1日目に2回の訓練試行を受け(平均化して、報告するベースラインを得る)、次いで24時間後、本発明の化合物(30、100及び300mg/kg、p.o.)、ハロペリドール(3mg/kg、p.o.)又はビヒクルをラットに投与した。ラットに経口的に与えたとき、本発明の化合物についてのTmaxに概ね相当する、薬物投与の1時間後に落下するまでの潜時を評価した。
落下するまでの潜時は、ベースライン及び薬物後の効果間で全ての群において増加した。成績は、ロータロッド上の繰り返しの実行と共に改善する。本発明の化合物(30、100及び300mg/kg、p.o.)は、ビヒクル処置された動物と比較して、投与の1時間後にロータロッドアッセイにおいて落下するまでの潜時を有意に減少させなかった。対照的に、陽性対照であるハロペリドール(3mg/kg、p.o.)は、投与の1時間後にかなりの運動障害をもたらした。
実施形態の列挙
下記の例示的な実施形態を提供するが、これらの番号付けは、重要さのレベルを示すと解釈されない。
実施形態1は、式(I):
Figure 2021525269

(式中、
Yは、S、O、NH、NR及びCHからなる群から選択され;
は、H、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル及びヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル又はヘテロアリール基は、独立に、置換されていてもよく;
は、H、−C(=O)H、−C(=O)−R及び−CH−ORからなる群から選択され;
及びRは、H及び置換されていてもよいC〜Cアルキルからなる群から独立に選択されるか、又はR及びRは、一体となってC〜Cアルキレンを形成することができ;
Wは、H、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、−CHO、−C(=O)OR、−C(=O)NRR、シアノ、ヒドロキシ、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、アリール又はヘテロアリール基は、独立に、置換されていてもよく、上記Rのそれぞれは、独立に、H、C〜Cアルキル及びC〜Cシクロアルキルであり;及び
上記Rのそれぞれは、C〜Cアルキル及びC〜Cシクロアルキルからなる群から独立に選択される)
の化合物又はその塩、溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオ異性体若しくは互変異性体を提供する。
実施形態2は、式(Ia):
Figure 2021525269

の化合物である、実施形態1に記載の化合物を提供する。
実施形態3は、Rが、Hである、実施形態1〜2のいずれか1つに記載の化合物を提供する。
実施形態4は、Yが、Sである、実施形態1〜3のいずれか1つに記載の化合物を提供する。
実施形態5は、Wが、H、C〜Cヒドロキシアルキル、−CHO、−C(=O)OR及び−C(=O)NRRからなる群から選択され、ここで、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、アリール又はヘテロアリール基が、独立に、置換されていてもよく、上記Rのそれぞれが、独立に、H、C〜Cアルキル及びC〜Cシクロアルキルである、実施形態1〜4のいずれか1つに記載の化合物を提供する。
実施形態6は、R及びRが、H及びC〜Cアルキルからなる群から独立に選択される、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の化合物を提供する。
実施形態7は、(R)−2−(3−ヒドロキシ−ピリジン−2−イルアミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸;(S)−2−(3−ヒドロキシ−ピリジン−2−イルアミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸;(R)−2−((3−ヒドロキシピリジン−2−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸;(S)−2−((3−ヒドロキシピリジン−2−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸;及びその塩、溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオ異性体若しくは互変異性体からなる群から選択される、実施形態1〜6のいずれかに記載の化合物を提供する。
実施形態8は、実施形態1〜6のいずれか1つに記載の化合物を含む医薬組成物を提供する。
実施形態9は、実施形態1〜8に記載の化合物を含む医薬組成物を提供する。
実施形態10は、哺乳動物において疼痛を予防するか、低減させるか又は軽減する方法であって、治療的有効量の、実施形態1〜7のいずれか1つに記載の化合物を哺乳動物に投与することを含む方法を提供する。
実施形態11は、投与が、経口、非経口、経鼻、吸入、静脈内、皮下、経皮又は経腸である、実施形態10に記載の方法を提供する。
実施形態12は、哺乳動物が、ヒトである、実施形態10〜11のいずれか1つに記載の方法を提供する。
実施形態13は、疼痛が、自発痛である、実施形態10〜12のいずれか1つに記載の方法を提供する。
実施形態14は、疼痛が、痛覚過敏である、実施形態10〜12のいずれか1つに記載の方法を提供する。
実施形態15は、疼痛が、アロディニアである、実施形態10〜12のいずれか1つに記載の方法を提供する。
実施形態16は、疼痛が、外科的手技から生じる、実施形態10〜12のいずれか1つに記載の方法を提供する。
実施形態17は、外科的手技が、第三大臼歯抜歯、歯科インプラント、鼠径ヘルニア修復術、胆嚢摘出術、豊胸、腹壁形成術、精管切除術、子宮摘出術、ペースメーカー埋込及び/又は腹腔鏡技術を含む、実施形態16に記載の方法を提供する。
実施形態18は、疼痛が、外傷、捻挫、骨折、打撲傷、傷口及び/又は熱傷から生じる、実施形態10〜15のいずれか1つに記載の方法を提供する。
実施形態19は、疼痛が、神経因性疼痛である、実施形態10〜15又は18のいずれか1つに記載の方法を提供する。
実施形態20は、疼痛が、有痛性糖尿病性ニューロパシーである、実施形態10〜15又は18のいずれか1つに記載の方法を提供する。
実施形態21は、疼痛が、慢性疼痛である、実施形態10〜15又は18のいずれか1つに記載の方法を提供する。
実施形態22は、疼痛が、がん、糖尿病、パーキンソン病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症並びに/又は末梢及び/若しくは中枢ニューロパシーから生じる、実施形態10〜15のいずれか1つに記載の方法を提供する。
実施形態23は、疼痛が、炎症性疾患によって引き起こされる、実施形態10〜15のいずれか1つに記載の方法を提供する。
実施形態24は、炎症性疾患が、関節リウマチ、骨関節炎、狼瘡、炎症性腸症候群、外陰部痛及び/又はシェーグレン病を含む、実施形態23に記載の方法を提供する。
実施形態25は、疼痛が、がん化学療法、がん放射線処置、脳卒中及び/又は心筋梗塞によって引き起こされる、実施形態10〜15のいずれか1つに記載の方法を提供する。
本明細書において引用したあらゆる特許、特許出願及び公開資料の開示は、全内容が参照により本明細書中に組み込まれる。本発明を特定の実施形態に関連して開示してきたが、本発明の他の実施形態及び変形形態は、本発明の真の趣旨及び範囲から逸脱することなく、当業者によって考案され得ることが明らかである。添付の特許請求の範囲は、全てのこのような実施形態及び均等な変形形態を含むと解釈されることを意図する。

Claims (25)

  1. 式(I):
    Figure 2021525269

    (式中、
    Yは、S、O、NH、NR及びCHからなる群から選択され;
    は、H、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル及びヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、前記アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル又はヘテロアリール基は、独立に、置換されていてもよく;
    は、H、−C(=O)H、−C(=O)−R及び−CH−ORからなる群から選択され;
    及びRは、H及び置換されていてもよいC〜Cアルキルからなる群から独立に選択されるか、又はR及びRは、一体となってC〜Cアルキレンを形成することができ;
    Wは、H、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、−CHO、−C(=O)OR、−C(=O)NRR、シアノ、ヒドロキシ、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、前記アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、アリール又はヘテロアリール基は、独立に、置換されていてもよく、上記Rのそれぞれは、独立に、H、C〜Cアルキル及びC〜Cシクロアルキルであり;及び
    上記Rのそれぞれは、C〜Cアルキル及びC〜Cシクロアルキルからなる群から独立に選択される)
    の化合物又はその塩、溶媒和物、エナンチオマー、ジアステレオ異性体若しくは互変異性体。
  2. 式(Ia):
    Figure 2021525269

    の化合物である、請求項1に記載の化合物。
  3. は、Hである、請求項2に記載の化合物。
  4. Yは、Sである、請求項3に記載の化合物。
  5. Wは、H、C〜Cヒドロキシアルキル、−CHO、−C(=O)OR及び−C(=O)NRRからなる群から選択され、ここで、前記アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、アリール又はヘテロアリール基は、独立に、置換されていてもよく、上記Rのそれぞれは、独立に、H、C〜Cアルキル及びC〜Cシクロアルキルである、請求項4に記載の化合物。
  6. 及びRは、H及びC〜Cアルキルからなる群から独立に選択される、請求項5に記載の化合物。
  7. (R)−2−(3−ヒドロキシ−ピリジン−2−イルアミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸;
    (S)−2−(3−ヒドロキシ−ピリジン−2−イルアミノ)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸;
    (R)−2−((3−ヒドロキシピリジン−2−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸;及び
    (S)−2−((3−ヒドロキシピリジン−2−イル)アミノ)−4,5−ジヒドロチアゾール−4−カルボン酸
    からなる群から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物を含む医薬組成物。
  9. 請求項7に記載の化合物を含む医薬組成物。
  10. 哺乳動物において疼痛を予防するか、低減させるか又は軽減する方法であって、治療的有効量の、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物を前記哺乳動物に投与することを含む方法。
  11. 前記投与は、経口、非経口、経鼻、吸入、静脈内、皮下、経皮又は経腸である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記哺乳動物は、ヒトである、請求項10に記載の方法。
  13. 前記疼痛は、自発痛である、請求項10〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記疼痛は、痛覚過敏である、請求項10〜12のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記疼痛は、アロディニアである、請求項10〜12のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記疼痛は、外科的手技から生じる、請求項10〜12のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記外科的手技は、第三大臼歯抜歯、歯科インプラント、鼠径ヘルニア修復術、胆嚢摘出術、豊胸、腹壁形成術、精管切除術、子宮摘出術、ペースメーカー埋込及び/又は腹腔鏡技術を含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記疼痛は、外傷、捻挫、骨折、打撲傷、傷口及び/又は熱傷から生じる、請求項10〜12のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記疼痛は、神経因性疼痛である、請求項10〜12のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記疼痛は、有痛性糖尿病性ニューロパシーである、請求項10〜12のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記疼痛は、慢性疼痛である、請求項10〜12のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記疼痛は、がん、糖尿病、パーキンソン病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症並びに/又は末梢及び/若しくは中枢ニューロパシーから生じる、請求項10〜12のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記疼痛は、炎症性疾患によって引き起こされる、請求項10〜12のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記炎症性疾患は、関節リウマチ、骨関節炎、狼瘡、炎症性腸症候群、外陰部痛及び/又はシェーグレン病を含む、請求項23に記載の方法。
  25. 前記疼痛は、がん化学療法、がん放射線処置、脳卒中及び/又は心筋梗塞によって引き起こされる、請求項10〜12のいずれか一項に記載の方法。
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