JP7415244B2 - 現像ローラおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、現像ローラとその製造方法に関するものである。
電子写真法を利用した画像形成装置においては、ゴムの架橋物からなるローラ本体を含む現像ローラが用いられる。現像ローラについては、ローラ本体の外周面の表面形状が、種々検討されている(特許文献1、2等)。
特開2013-061614号公報
本発明の目的は、現状よりも画質に優れた画像を形成できる現像ローラと、その製造方法を提供することにある。
本発明は、筒状のローラ本体を含み、前記ローラ本体の外周面は、国際標準化機構規格ISO25178-2:2012において規定された、算術平均高さSaが0.6μm以下で、かつ前記外周面の周方向を0°としたときの表面性状の方向Stdが20°以上である現像ローラである。
また本発明は、かかる現像ローラの製造方法であって、前記ローラ本体の外周面を研磨する工程、および研磨した前記ローラ本体の外周面を、さらに湿式研磨して、前記算術平均高さSa、および前記表面性状の方向Stdを前記範囲に仕上げる工程、を含むことを特徴とするものある。
本発明によれば、現状よりも画質に優れた画像を形成できる現像ローラと、その製造方法を提供することができる。
本発明の現像ローラの、実施の形態の一例を示す斜視図である。 本発明の実施例1の現像ローラの、ローラ本体の外周面の一部を拡大して示す顕微鏡写真である。 本発明の比較例1の現像ローラの、ローラ本体の外周面の一部を拡大して示す顕微鏡写真である。 本発明の比較例2の現像ローラの、ローラ本体の外周面の一部を拡大して示す顕微鏡写真である。 本発明の比較例3の現像ローラの、ローラ本体の外周面の一部を拡大して示す顕微鏡写真である。 本発明の比較例4の現像ローラの、ローラ本体の外周面の一部を拡大して示す顕微鏡写真である。 本発明の比較例5の現像ローラの、ローラ本体の外周面の一部を拡大して示す顕微鏡写真である。
現像ローラを用いた現像では、画像形成装置の、トナーを収容した現像部内に現像ローラを設け、当該現像ローラの、ローラ本体の外周面に量規制ブレード(帯電ブレード)の先端部を接触させた状態で、現像ローラを回転させる。
そうすると現像部内のトナーが帯電されて、ローラ本体の外周面に付着されるとともに、付着されたトナーがローラ本体の外周面と量規制ブレードの先端部とのニップ部を通過する際に、その付着量が規制されて、当該外周面にトナー層が形成される。
また感光体の表面には、並行して、一様に帯電させたのち露光することで静電潜像が形成される。
次いで、この状態で現像ローラをさらに回転させて、トナー層を、感光体の表面の近傍に搬送すると、トナー層を形成するトナーが、感光体の表面に形成された静電潜像に応じて選択的に感光体の表面に移動して、静電潜像がトナー像に現像される。
ローラ本体の外周面は、その表面形状を整えるために、コーティング膜で被覆するのが一般的である。
コーティング膜は、そのもとになる液状のコーティング剤をスプレー法、ディッピング法等の塗布方法によってローラ本体の外周面に塗布したのち、乾燥させて形成される。
ところがコーティング膜は、上記形成過程において埃等の異物の混入、厚みムラの発生等の様々な不良を生じやすいという課題がある。
また、コーティング剤を調製するためには有機溶剤が必要であるが、有機溶剤の使用は環境に対する負荷が大きく、近年の低VOC(揮発性有機化合物)化の流れに逆行することにもなる。
特許文献1に記載の発明では、ゴムの架橋物からなるローラ本体の外周面を研磨して、所定の表面形状に仕上げることが提案されており、かかる構成によれば、コーティング膜を省略して、当該コーティング膜に起因する上述した問題を解消できると考えられる。
一方、形成画像の高画質化のために近時、粒形のトナーや、より小径のトナーを用いることが一般化してきている。
これらのトナーに対応して画質の良好な画像を形成するためには、ローラ本体の外周面に、適量のトナーが均一に担持されてトナー層が形成されていることが望ましく、そのためには上記外周面を、できるだけ細かな表面形状に仕上げるのが理想的である。
ローラ本体の外周面をより細かな表面形状に仕上げるためには、たとえば、研磨法として湿式研磨等を採用するととともに、研磨に用いる砥材の研磨番手を大きくして、研磨目を細かくすることが考えられる。
ところが研磨目を細かくするほど、つまり外周面の表面粗さが小さくなるほど、ローラ本体の外周面に担持されるトナーの量が少なくなって、形成画像の濃度が低下する傾向がある。
研磨によって仕上げられたローラ本体の外周面は、多数の微細な凹凸を含む表面形状を有しており、発明者の検討によると、これら多数の凹凸の形状をコントロールすることが、現像ローラのローラ本体の外周面に担持されるトナーの量を最適化する上で肝要である。
そこで発明者は、表面粗さの新たな指標として、国際標準化機構規格ISO25178-2:2012「製品の幾何特性仕様(GPS)-表面性状-第2部:用語,定義及び表面性状パラメータ」において規定された
・ ローラ本体の外周面の平均面に対して、凹凸を構成する各点の高さの差の絶対値の平均値で表される算術平均高さSa、および
・ 角スペクトルf APS(S)が最大となる角度sの値で、表面性状の筋目の方向を表す、表面性状の方向Std
の範囲を規定することを検討した。
すなわち、算術平均高さSaは凹凸の大きさを規定するものであり、ローラ本体の外周面をより細かな表面形状に仕上げて、前述した粒形のトナーや小径のトナーに対応できるようにするためには、当該算術平均高さSaを小さくすればよい。
具体的には、算術平均高さSaを0.6μm以下とすることで、ローラ本体の外周面をより細かな表面形状に仕上げて、粒形のトナーや小径のトナーであっても、当該外周面に、ばらつきなく均一に担持させることができる。
そのため、形成画像に濃度のムラ等が生じるのを抑制することができる。
また、算術平均高さSaをこの範囲とすれば、ローラ本体の外周面に過剰のトナーが担持されるのを抑制して、形成画像にカブリ等を生じにくくすることもできる。
しかし、単純に算術平均高さSaのみを上記の範囲とした場合には、前述したように、ローラ本体の外周面の、単位面積当たりのトナーの担持量、すなわちトナーの搬送量が小さくなって、形成画像の濃度が低下する場合がある。
これは、発明者の検討によると算術平均高さSaに、凹凸の方向性が加味されていないことが原因である。
これに対し、表面性状の方向Stdによって規定される、外周面の凹凸の、筋目の方向を、周方向を0°として20°以上とすることにより、同じ算術平均高さSaを有する凹凸であっても、外周面へのトナーの担持量を増加させることができる。
たとえば図2に示すように、ローラ本体の外周面の凹凸の、筋目の方向を、周方向と交差する方向として、周方向には凹凸を生じさせることにより、図3に示すように、上記筋目の方向を周方向に沿う方向とした場合よりも、ローラ本体の回転に伴う外周面へのトナーの付着を助長して、当該外周面へのトナーの担持量を増加させることができる。
そして、外周面に適量のトナーを担持させて、形成画像の濃度が低下するのを抑制することが可能となる。
これらのことは、後述する実施例、比較例の結果からも明らかである。
なお、凹凸の筋目の方向の、傾斜の角度は左右同列であり、表面性状の方向Stdが20°以上とは、周方向に対して左方向、右方向のいずれに20°以上傾斜する場合をも含んでいる。
算術平均高さSaは、上記の効果をより一層向上することを考慮すると、上記の範囲でも0.5μm以下であるのが好ましい。
また算術平均高さSaの下限はとくに限定されないものの、0.2μm以上、とくに0.3μm以上であるのが好ましい。
算術平均高さSaがこの範囲未満では、たとえ凹凸の筋目の方向を規定する表面性状の方向Stdを、周方向を0°として20°以上としたとしても、外周面に担持されるトナーの量が不足して、形成画像の濃度が低下する場合がある。
これに対し、算術平均高さSaを上記の範囲とすることにより、ローラ本体の外周面に、多すぎずかつ少なすぎない適量のトナーを担持させて、カブリや形成画像の濃度の低下のない良好な画像を形成することができる。
また、表面性状の方向Stdの最大値は、周方向を0°と規定したとき90°であり、本発明では表面性状の方向Stdは、左右何れの方向においても、20°以上で、かつ90°までの範囲を含みうる。
ただし、表面性状の方向Stdは、前述した効果をより一層向上することを考慮すると、上記の範囲でも60°以上、とくに70°以上であるのが好ましい。
《現像ローラとその製造方法》
図1は、本発明の現像ローラ1の、実施の形態の一例を示す斜視図である。
図1を参照して、この例の現像ローラ1は、導電性を付与したゴム組成物によって、非多孔質でかつ単層の筒状に形成されたローラ本体2を備えている。ローラ本体2の中心の通孔3には、シャフト4が挿通されて固定されている。
シャフト4は、良導電性の材料、たとえば、鉄、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼等の金属などによって一体に形成されている。
シャフト4は、たとえば、導電性を有する接着剤を介してローラ本体2と電気的に接合され、かつ機械的に固定されるか、あるいは通孔3の内径よりも外径の大きいものを通孔3に圧入することで、ローラ本体2と電気的に接合され、かつ機械的に固定される。
またシャフト4を、この両法を併用して、ローラ本体2と電気的に接合し、かつ機械的に固定してもよい。
ローラ本体2の外周面5は、図中に拡大して示すように酸化膜6によって被覆されている。
外周面5を酸化膜6によって被覆すると、当該酸化膜6を誘電層として機能させて、現像ローラ1の誘電正接を低減することができる。
また、酸化膜6を低摩擦層として機能させて、トナーの付着を良好に抑制することもできる。
しかも酸化膜6は、たとえば、外周面5に紫外線を照射する等して、当該外周面5の近傍のゴムを酸化させるだけで簡単に形成できるため、現像ローラ1の生産性が低下したり、製造コストが高くついたりするのを抑制することもできる。
ただし、酸化膜6は省略してもよい。
なおローラ本体2の「単層」とは、ゴム等からなる層の数が単層であることを指し、紫外線の照射等によって形成されるごく薄い酸化膜6は、層数に含まないこととする。
現像ローラ1を製造するには、たとえば、調製したゴム組成物を、押出機を用いて筒状に押出成形し、次いで所定の長さにカットして加硫缶内で加圧、加熱してゴムを架橋させる。
次いで、架橋させた筒状体を、オーブン等を用いて加熱して二次架橋させ、冷却したのち、外周面5を、所定の外径となるように研磨する(研磨工程)。
研磨方法としては、たとえば、乾式トラバース研磨等の種々の研磨方法が採用可能である。また研磨工程の最後に、外周面5を仕上げ研磨するのが好ましい。
仕上げ研磨としては、ラッピングフィルムを用いた鏡面研磨等が挙げられる。
鏡面研磨では、ラッピングフィルムを、番手の小さい目の粗いものから、番手の大きい目の細かいものへ順次、交換しながら、2段階以上の鏡面研磨をするのが好ましい。
かかる研磨方法では最終段(2段階であれば2段階目、3段階であれば3段階目)の鏡面研磨に用いるラッピングフィルムの種類や鏡面研磨の条件などを選択することにより、通常は、主に研磨方向に沿って形成される凹凸の筋目を、それ以外の方向に形成することができる。
すなわちローラ本体2を、シャフト4を中心として外周面5の周方向に回転させながら鏡面研磨をした際に、表面性状の方向Stdを、ローラ本体2の周方向に沿う0°より大きくすることも可能である。
そして算術平均高さSa、および表面性状の方向Stdを、それぞれ前述した範囲とすることができる。
ラッピングフィルムの種類としては、たとえば、砥粒の種類や、各砥粒の製造粒度の違い、当該砥粒の固着構造によって分類される通常のラッピングフィルムとミラーフィルム〔三共理化学(株)の登録商標〕の違い等が挙げられる。
このうち通常のラッピングフィルムは、砥粒を樹脂接着剤に均一に分散させてフィルム上にコーティングして製造され、ミラーフィルムは、接着材層を塗布したフィルム上に、砥粒を静電塗布法によって固着させて製造される。
また砥粒の種類としては、たとえば、白色酸化アランダム(WA)、グリーンカーボランダム(GC)、カーボランダム(CC)、ダイヤモンド(D)等が挙げられる。
これらの砥粒は、それぞれ形状や硬度等が異なっている。
シャフト4は、筒状体のカット後から仕上げ加工後までの任意の時点で、通孔3に挿通して固定できる。
ただしカット後、まず通孔3にシャフト4を挿通した状態で二次架橋、研磨、および仕上げ加工をするのが好ましい。
これにより、二次架橋時の膨張収縮によるローラ本体2の反りや変形を抑制できる。
また、シャフト4を中心として回転させながら研磨したのち仕上げ加工することで、当該研磨や仕上げ加工の作業性を向上し、なおかつ外周面5のフレを抑制できる。
シャフト4は、先に説明したように、導電性を有する接着剤、とくに導電性の熱硬化性接着剤を介して、二次架橋前の筒状体の通孔3に挿通したのち二次架橋させるか、あるいは通孔3の内径よりも外径の大きいものを通孔3に圧入すればよい。
前者の場合は、オーブン中での加熱によって筒状体が二次架橋されるのと同時に熱硬化性接着剤が硬化して、当該シャフト4がローラ本体2に電気的に接合され、かつ機械的に固定される。
また後者の場合は、シャフト4の圧入と同時に電気的な接合と機械的な固定が完了する。
また前述したように、この両法を併用して、シャフト4を、ローラ本体2と電気的に接合し、かつ機械的に固定してもよい。
酸化膜6は、先に説明したように、ローラ本体2の外周面5に紫外線を照射して形成するのが好ましい。
すなわち、レーザー加工等の仕上げ加工をした後の外周面5に所定波長の紫外線を所定時間照射して、当該外周面5の近傍のゴムを酸化させることによって、酸化膜6を形成することができる。
そのため、酸化膜6の形成工程が簡単で効率的であって、現像ローラ1の生産性が低下したり製造コストが高くついたりするのを抑制することができる。
しかも、紫外線の照射によって形成される酸化膜6は、たとえば、前述したコーティング膜のような問題を生じることがない上、厚みの均一性やローラ本体2との密着性等にも優れている。
照射する紫外線の波長は、ゴム組成物中のジエン系ゴム等を効率よく酸化させて、前述した機能に優れた酸化膜6を形成することを考慮すると、100nm以上であるのが好ましく、400nm以下、とくに300nm以下であるのが好ましい。
また照射の時間は30秒間以上、とくに1分間以上であるのが好ましく、30分間以下、とくに20分間以下であるのが好ましい。
ただし、酸化膜6は他の方法で形成してもよいし、形成しなくてもよい。
《ゴム組成物》
ローラ本体を形成するゴム組成物は、ゴムに、当該ゴムを架橋させるための架橋成分や各種添加剤を配合して調製される。
ゴム組成物に導電性を付与して、現像ローラのローラ抵抗値を好適な範囲に調整するため、以下では、イオン導電性のゴム組成物について説明するが、ゴム組成物としては、イオン導電性、電子導電性のいずれの配合のゴム組成物を用いてもよい。
〈ゴム〉
上述したように、ゴム組成物にイオン導電性を付与するためには、ゴムとしてイオン導電性ゴムを用いるのが好ましい。
またゴムとしては、イオン導電性ゴムとともに、ジエン系ゴムを併用するのが好ましい。
ジエン系ゴムを併用することで、ゴム組成物に良好な加工性を付与したり、ローラ本体の機械的強度や耐久性等を向上したりすることができる。
またジエン系ゴムを併用することで、ローラ本体に、ゴムとしての良好な特性、すなわち柔軟で、しかも圧縮永久ひずみが小さくヘタリを生じにくい特性を付与することもできる。
(イオン導電性ゴム)
イオン導電性ゴムとしては、たとえば、エピクロルヒドリンゴム、ポリエーテルゴム等が挙げられる。
このうちエピクロルヒドリンゴムとしては、たとえば、エピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン-エチレンオキサイド二元共重合体(ECO)、エピクロルヒドリン-プロピレンオキサイド二元共重合体、エピクロルヒドリン-アリルグリシジルエーテル二元共重合体、エピクロルヒドリン-エチレンオキサイド-アリルグリシジルエーテル三元共重合体(GECO)、エピクロルヒドリン-プロピレンオキサイド-アリルグリシジルエーテル三元共重合体、エピクロルヒドリン-エチレンオキサイド-プロピレンオキサイド-アリルグリシジルエーテル四元共重合体等が挙げられる。
またポリエーテルゴムとしては、たとえば、エチレンオキサイド-アリルグリシジルエーテル二元共重合体、エチレンオキサイド-プロピレンオキサイド-アリルグリシジルエーテル三元共重合体等が挙げられる。
中でも、エチレンオキサイドを含む共重合体、とくに、ECOおよび/またはGECOが好ましい。
ECOおよび/またはGECOにおけるエチレンオキサイド含量は、いずれも30モル%以上、とくに50モル%以上であるのが好ましく、80モル%以下であるのが好ましい。
エチレンオキサイドは、現像ローラのローラ抵抗値を下げる働きをする。
しかし、エチレンオキサイド含量がこの範囲未満では、かかる働きが十分に得られないため、現像ローラのローラ抵抗値を十分に低下させることができない場合がある。
一方、エチレンオキサイド含量が上記の範囲を超える場合には、エチレンオキサイドの結晶化が起こり、分子鎖のセグメント運動が妨げられるため、却って、現像ローラのローラ抵抗値が上昇する傾向がある。
また、架橋後のローラ本体が硬くなりすぎたり、架橋前のゴム組成物の、加熱溶融時の粘度が上昇して、当該ゴム組成物の加工性が低下したりする場合もある。
ECOにおけるエピクロルヒドリン含量は、エチレンオキサイド含量の残量である。
すなわち、エピクロルヒドリン含量は20モル%以上であるのが好ましく、70モル%以下、とくに50モル%以下であるのが好ましい。
また、GECOにおけるアリルグリシジルエーテル含量は0.5モル%以上、とくに2モル%以上であるのが好ましく、10モル%以下、とくに5モル%以下であるのが好ましい。
アリルグリシジルエーテルは、それ自体が側鎖として、自由体積を確保するために機能することにより、エチレンオキサイドの結晶化を抑制して、現像ローラのローラ抵抗値を低下させる働きをする。
しかし、アリルグリシジルエーテル含量がこの範囲未満では、かかる働きが十分に得られないため、現像ローラのローラ抵抗値を十分に低下させることができない場合がある。
一方、アリルグリシジルエーテルは、GECOの架橋時に架橋点として機能する。
そのため、アリルグリシジルエーテル含量が上記の範囲を超える場合には、GECOの架橋密度が高くなりすぎることによって分子鎖のセグメント運動が妨げられて、却って、現像ローラのローラ抵抗値が上昇する傾向がある。
GECOにおけるエピクロルヒドリン含量は、エチレンオキサイド含量、およびアリルグリシジルエーテル含量の残量である。
すなわち、エピクロルヒドリン含量は10モル%以上、とくに19.5モル%以上であるのが好ましく、69.5モル%以下、とくに60モル%以下であるのが好ましい。
なおGECOとしては、先に説明した3種の単量体を共重合させた狭義の意味での共重合体の他に、エピクロルヒドリン-エチレンオキサイド共重合体(ECO)をアリルグリシジルエーテルで変性した変性物も知られている。
本発明では、このいずれのGECOも使用可能である。
これらイオン導電性ゴムの1種または2種以上を用いることができる。
(ジエン系ゴム)
ジエン系ゴムとしては、たとえば、天然ゴム、イソプレンゴム(IR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)等が挙げられる。
とくに、ジエン系ゴムとしてはCRとNBRの2種を併用するのが好ましい。
ただし両ゴムは、それぞれ2種以上を併用してもよい。
・ CR
CRは、とくにローラ本体の柔軟性を向上して、現像ローラの画像耐久性を高めるために機能する。
画像耐久性とは、同じトナーを繰り返し画像形成に用いた際に、当該トナーの劣化を抑制して、形成画像の画質をどれだけの間、良好に維持できるかを表す指標である。
すなわち、1回の画像形成には、画像形成装置の現像部に収容されたトナーのごく一部しか用いられず、残りの大部分のトナーは、現像部内を繰り返し循環する。
そのため、現像部内に設けられてトナーと繰り返し接触する現像ローラのローラ本体が、トナーにどれだけのダメージを与えるか、あるいは与えないかが、画像耐久性を向上する上での大きな鍵となる。
ローラ本体の柔軟性が低下して画像耐久性が低下すると、画像形成を繰り返すうちに、形成画像の画質が徐々に低下する傾向がある。
したがって現像ローラには、画像耐久性を向上するために、ローラ本体の柔軟性に優れることが求められる。
またCRは、とくにプラス帯電性のトナーの帯電特性を向上したり、それ自体が極性ゴムであるため、現像ローラのローラ抵抗値を微調整したりするためにも機能する。
さらにCRは、紫外線照射によって酸化されて、ローラ本体の外周面に酸化膜を形成する材料としても機能する。
CRは、クロロプレンを乳化重合させて合成されるもので、その際に用いる分子量調整剤の種類によって、硫黄変性タイプと非硫黄変性タイプとに分類される。
このうち硫黄変性タイプのCRは、クロロプレンと、分子量調整剤としての硫黄とを共重合させたポリマを、チウラムジスルフィド等で可塑化して所定の粘度に調整することで合成される。
また非硫黄変性タイプのCRは、たとえば、メルカプタン変性タイプ、キサントゲン変性タイプ等に分類される。
このうち、メルカプタン変性タイプのCRは、n-ドデシルメルカプタン、tert-ドデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類を分子量調整剤として用いること以外は、硫黄変性タイプのCRと同様にして合成される。
また、キサントゲン変性タイプのCRは、アルキルキサントゲン化合物を分子量調整剤として用いること以外は、やはり硫黄変性タイプのCRと同様にして合成される。
またCRは、その結晶化速度に基づいて、結晶化速度が遅いタイプ、中庸であるタイプ、および速いタイプに分類される。
本発明においては、いずれのタイプのCRを用いてもよいが、中でも非硫黄変性タイプで、かつ結晶化速度が遅いタイプのCRが好ましい。
またCRとしては、クロロプレンと他の共重合成分との共重合体を用いてもよい。
他の共重合成分としては、たとえば、2,3-ジクロロ-1,3-ブタジエン、1-クロロ-1,3-ブタジエン、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、イソプレン、ブタジエン、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、およびメタクリル酸エステル等の1種または2種以上が挙げられる。
さらにCRとしては、伸展油を加えて柔軟性を調整した油展タイプのものと、加えない非油展タイプのものとがあるが、本発明では、感光体の汚染を防止するために、ブリード物質となりうる伸展油を含まない非油展タイプのCRを用いるのが好ましい。
これらCRの1種または2種以上を用いることができる。
・ NBR
NBRは、やはり紫外線照射によって酸化されて、ローラ本体の外周面に酸化膜を形成する材料として機能する。またNBRは極性ゴムであるため、現像ローラのローラ抵抗値を微調整するためにも機能する。
NBRとしては、アクリロニトリル含量が24%以下である低ニトリルNBR、25~30%である中ニトリルNBR、31~35%である中高ニトリルNBR、36~42%である高ニトリルNBR、43%以上である極高ニトリルNBRが、いずれも使用可能である。
またNBRとしては、伸展油を加えて柔軟性を調整した油展タイプのものと、加えない非油展タイプのものとがあるが、本発明では、やはり感光体等の汚染を防止するために、ブリード物質となりうる伸展油を含まない非油展タイプのNBRを用いるのが好ましい。
これらNBRの1種または2種以上を用いることができる。
(ゴムの割合)
ゴムの割合は、現像ローラに求められる各種の特性、とくにローラ抵抗値やローラ本体の柔軟性等に応じて任意に設定することができる。
ただし、エピクロルヒドリンゴム等のイオン導電性ゴムの割合は、ゴムの総量100質量部中の15質量部以上、とくに30質量部以上であるのが好ましく、80質量部以下、特に70質量部以下であるのが好ましい。
イオン導電性ゴムの割合が上記の範囲未満、または上記の範囲を超える場合には、このいずれにおいても、現像ローラのローラ抵抗値を、当該現像ローラとして適した範囲に調整できない場合がある。
また、イオン導電性ゴムの割合が上記の範囲を超える場合には、相対的に、ジエン系ゴムの割合が少なくなって、ローラ本体に、前述したゴムとしての良好な特性を付与することができない場合もある。
これに対し、イオン導電性ゴムの割合を上記の範囲とすることにより、現像ローラのローラ抵抗値を好適な範囲に調整しながら、ローラ本体に、ゴムとしての良好な特性を付与することができる。
ジエン系ゴムの割合は、イオン導電性ゴムの残量である。
すなわち、イオン導電性ゴムの割合を上記範囲内の所定値に設定した際にゴムの総量が100質量部となるように、ジエン系ゴムの割合を設定すればよい。
〈架橋成分〉
架橋成分としては、ゴムを架橋させるための架橋剤と、当該架橋剤によるゴムの架橋を調整する機能を有する、いわゆる架橋促進剤とを併用するのが好ましい。
このうち架橋剤としては、たとえば、硫黄系架橋剤、チオウレア系架橋剤、トリアジン誘導体系架橋剤、過酸化物系架橋剤、各種モノマー等が挙げられ、とくに硫黄系架橋剤が好ましい。
(硫黄系架橋剤)
硫黄系架橋剤としては、たとえば、粉末硫黄、オイル処理粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、分散性硫黄等の硫黄や、あるいはテトラメチルチウラムジスルフィド、N,N-ジチオビスモルホリン等の有機含硫黄化合物などが挙げられ、とくに硫黄が好ましい。
硫黄の割合は、ローラ本体にゴムとしての良好な特性を付与すること等を考慮すると、ゴムの総量100質量部あたり0.5質量部以上であるのが好ましく、2質量部以下であるのが好ましい。
なお硫黄として、たとえば、オイル処理粉末硫黄、分散性硫黄等を使用する場合、上記の割合は、それぞれの中に含まれる有効成分としての硫黄自体の割合とする。
また、架橋剤として有機含硫黄化合物を使用する場合、その割合は、分子中に含まれる硫黄の、ゴムの総量100質量部あたりの割合が上記の範囲となるように調整するのが好ましい。
(架橋促進剤)
架橋促進剤としては、たとえば、チウラム系促進剤、チアゾール系促進剤、チオウレア系促進剤、グアニジン系促進剤、スルフェンアミド系促進剤、ジチオカルバミン酸塩系促進剤等の1種または2種以上が挙げられる。
このうちチウラム系促進剤、チアゾール系促進剤、チオウレア系促進剤、およびグアニジン系促進剤を併用するのが好ましい。
チウラム系促進剤としては、たとえば、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等の1種または2種以上が挙げられ、とくにテトラメチルチウラムモノスルフィドが好ましい。
チアゾール系促進剤としては、たとえば、2-メルカプトベンゾチアゾール、ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド、2-メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、2-メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、2-(4′-モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール等の1種または2種以上が挙げられ、とくにジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィドが好ましい。
チオウレア系促進剤としては、分子中にチオウレア構造を有する種々のチオウレア化合物が使用可能である。
チオウレア系促進剤としては、たとえば、エチレンチオウレア、N,N′-ジフェニルチオウレア、トリメチルチオウレア、式(1):
(C2n+1NH)C=S (1)
〔式中、nは1~12の整数を示す。〕で表されるチオウレア、テトラメチルチオウレア等の1種または2種以上が挙げられ、とくにエチレンチオウレアが好ましい。
グアニジン系促進剤としては、たとえば、1,3-ジフェニルグアニジン、1,3-ジ-o-トリルグアニジン、1-o-トリルビグアニド等の1種または2種以上が挙げられ、とくに1,3-ジ-o-トリルグアニジンが好ましい。
上記4種の併用系において、ゴムの架橋を調整する効果を十分に発現させること等を考慮すると、チウラム系促進剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.3質量部以上であるのが好ましく、1質量部以下であるのが好ましい。
また、チアゾール系促進剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.3質量部以上であるのが好ましく、2質量部以下であるのが好ましい。
チオウレア系促進剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.3質量部以上であるのが好ましく、1質量部以下であるのが好ましい。
さらに、グアニジン系促進剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.3質量部以上であるのが好ましく、1質量部以下であるのが好ましい。
なおチオウレア系促進剤は、硫黄架橋性を有しないECOの架橋剤、グアニジン系促進剤は、チオウレア系促進剤によるECOの架橋の促進剤としても機能する。
〈導電剤〉
ゴム組成物には、さらにイオン導電剤を配合してもよい。
イオン導電剤を配合することにより、ゴム組成物のイオン導電性をさらに向上して、現像ローラのローラ抵抗値を、より一層低下させることができる。
イオン導電剤としては、分子中にフルオロ基およびスルホニル基を有する陰イオンと、陽イオンとの塩(イオン塩)が好ましい。
イオン塩を構成する、分子中にフルオロ基およびスルホニル基を有する陰イオンとしては、たとえば、フルオロアルキルスルホン酸イオン、ビス(フルオロアルキルスルホニル)イミドイオン、トリス(フルオロアルキルスルホニル)メチドイオン等の1種または2種以上が挙げられる。
このうちフルオロアルキルスルホン酸イオンとしては、たとえば、CFSO 、CSO 等の1種または2種以上が挙げられる。
またビス(フルオロアルキルスルホニル)イミドイオンとしては、たとえば、(CFSO)、(CSO)、(CSO)(CFSO)N、(FSO)(CFSO)N、(C17SO)(CFSO)N、(CFCHOSO)、(CFCFCHOSO)、(HCFCFCHOSO)、[(CF)CHOSO]等の1種または2種以上が挙げられる。
さらにトリス(フルオロアルキルスルホニル)メチドイオンとしては、たとえば、(CFSO)、(CFCHOSO)等の1種または2種以上が挙げられる。
また陽イオンとしては、たとえば、ナトリウム、リチウム、カリウム等のアルカリ金属のイオン、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等の第2族元素のイオン、遷移元素のイオン、両性元素の陽イオン、第4級アンモニウムイオン、イミダゾリウム陽イオン等の1種または2種以上が挙げられる。
イオン塩としては、とくに陽イオンとしてリチウムイオンを用いたリチウム塩、またはカリウムイオンを用いたカリウム塩が好ましい。
中でも、ゴム組成物のイオン導電性を向上して、現像ローラのローラ抵抗値を低下させる効果の点で、(CFSO)NLi〔リチウム・ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド〕、および/または(CFSO)NK〔カリウム・ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド〕が好ましい。
イオン塩等のイオン導電剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.5質量部以上であるのが好ましく、5質量部以下であるのが好ましい。
〈その他〉
ゴム組成物には、さらに必要に応じて、各種の添加剤を配合してもよい。添加剤としては、たとえば、架橋助剤、受酸剤、充填剤、可塑剤、加工助剤、劣化防止剤等が挙げられる。
このうち架橋助剤としては、たとえば、酸化亜鉛等の金属化合物;ステアリン酸、オレイン酸、綿実脂肪酸等の脂肪酸その他、従来公知の架橋助剤の1種または2種以上が挙げられる。
架橋助剤の割合は、個別に、ゴムの総量100質量部あたり0.1質量部以上であるのが好ましく、7質量部以下であるのが好ましい。
受酸剤は、架橋時にエピクロルヒドリンゴムやCR等から発生した塩素系ガスがローラ本体内に残留したり、それによって架橋阻害や感光体の汚染等が生じたりするのを防止するために機能する。
受酸剤としては、酸受容体として作用する種々の物質を用いることができるが、中でも分散性に優れたハイドロタルサイト類またはマグサラットが好ましく、とくにハイドロタルサイト類が好ましい。
またハイドロタルサイト類等を酸化マグネシウムや酸化カリウムと併用すると、より高い受酸効果を得ることができ、感光体等の汚染を、より一層確実に防止することができる。
受酸剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.2質量部以上であるのが好ましく、7質量部以下であるのが好ましい。
充填剤としては、たとえば、酸化亜鉛、シリカ、カーボンブラック、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム等の1種または2種以上が挙げられる。
充填剤を配合することにより、ローラ本体の機械的強度等を向上できる。
また、充填剤として導電性カーボンブラックを用いることで、ローラ本体に電子導電性を付与することもできる。
導電性カーボンブラックとしては、たとえば、アセチレンブラック等が挙げられる。
導電性カーボンブラックの割合は、ゴムの総量100質量部あたり1質量部以上であるのが好ましく、30質量部以下であるのが好ましい。
可塑剤としては、たとえば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、トリクレジルホスフェート等の各種可塑剤や、極性ワックス等の各種ワックス等が挙げられる。
また加工助剤としては、たとえば、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩などが挙げられる。
可塑剤および/または加工助剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり3質量部以下であるのが好ましい。
劣化防止剤としては、各種の老化防止剤や酸化防止剤等が挙げられる。
このうち老化防止剤は、現像ローラのローラ抵抗値の環境依存性を低減し、かつ連続通電時のローラ抵抗値の上昇を抑制する働きをする。
老化防止剤としては、たとえば、ジエチルジチオカルバミン酸ニッケル、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル等が挙げられる。
老化防止剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.1質量部以上であるのが好ましく、1質量部以下であるのが好ましい。
また添加剤としては、さらにスコーチ防止剤、滑剤、顔料、帯電防止剤、難燃剤、中和剤、造核剤、共架橋剤等の各種添加剤を、任意の割合で配合してもよい。
図1の例では、ローラ本体2を単層構造としていたが、ローラ本体2は、2層以上の積層構造としてもよい。
またローラ本体2は、上述した各成分を含むゴム組成物によって形成したものには限定されない。たとえば、現像ローラ1に好適なローラ抵抗値を付与できる、機械的強度や耐久性に優れたローラ本体2を形成できる、ローラ本体2に、柔軟で、しかも圧縮永久ひずみが小さくヘタリを生じにくい特性を付与できる、といった要件を満足しうる種々の材料によってローラ本体2を形成することができる。
いずれの場合も、ローラ本体2の外周面5を、前述した特定の表面形状とすることにより、コーティング膜を省略した簡単な構造を維持しながら、形成画像の濃度の低下、ムラ、カブリ等を生じにくく画質に優れた画像を形成できる現像ローラ1を得ることができる。
本発明の現像ローラ1は、たとえば、レーザープリンタ、静電式複写機、普通紙ファクシミリ装置、およびこれらの複合機等の、電子写真法を利用した画像形成装置に組み込んで用いることができる。
以下に本発明を、実施例、比較例に基づいてさらに説明するが、本発明の構成は、必ずしもこれらの例に限定されるものではない。
なお実施例、比較例で製造した現像ローラの、ローラ本体の外周面の算術平均高さSa、および表面性状の方向Stdは、いずれも、形状解析レーザー顕微鏡〔(株)キーエンス製のVK-X150/160〕を用いて、観察面積:55625μmの範囲で測定した外周面の表面形状の測定結果から、前述したISO規格に則って求めた。
そして算術平均高さSaは、0.6μm以下であったものを「○」、0.6μmを超えていたものを「×」と評価した。
また表面性状の方向Stdは、20°以上であったものを「○」、20°未満であったものを「×」と評価した。
〈実施例1〉
(ゴム組成物の調製)
ゴムとしては、ECO〔(株)大阪ソーダ製のエピクロマー(登録商標)D、EO/EP=61/39(モル比)〕15質量部、GECO〔(株)大阪ソーダ製のエピオン(登録商標)301(低Visタイプ)、EO/EP/AGE=73/23/4(モル比)〕45質量部、CR〔昭和電工(株)製のショウプレン(登録商標)WRT、非油展〕10質量部、およびNBR〔JSR(株)製のJSR N250SL、低ニトリルNBR、アクリロニトリル含量:20%、非油展〕30質量部を配合した。
そして上記4種のゴムの総量100質量部を、バンバリミキサを用いて素練りしながら、下記の各成分を配合して混練した。
Figure 0007415244000001
表1中の各成分は下記のとおり。また表中の質量部は、ゴムの総量100質量部あたりの質量部である。
イオン塩:カリウム・ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド〔K-TFSI、三菱マテリアル電子化成(株)製のEF-N112〕
架橋助剤:酸化亜鉛2種〔堺化学工業(株)製〕
受酸剤:ハイドロタルサイト類〔協和化学工業(株)製のDHT-4A(登録商標)-2〕
充填剤:導電性カーボンブラック〔アセチレンブラック、電気化学工業(株)製のデンカブラック(登録商標)、粒状〕
加工助剤:ステアリン酸亜鉛〔堺化学工業(株)製のSZ-2000〕
老化防止剤:ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル〔大内新興化学工業(株)製のノクラック(登録商標)NBC〕
次いで混練を続けながら、下記の架橋成分を配合してさらに混練してゴム組成物を調製した。
Figure 0007415244000002
表2中の各成分は下記のとおり。また表中の質量部は、ゴムの総量100質量部あたりの質量部である。
分散性硫黄:架橋剤〔鶴見化学工業(株)製の商品名サルファックスPS、硫黄分:99.5%〕
促進剤TS:テトラメチルチウラムモノスルフィド〔三新化学工業(株)製のサンセラー(登録商標)TS、チウラム系促進剤〕
促進剤DM:ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド〔大内新興化学工業(株)製のノクセラー(登録商標)DM、チアゾール系促進剤〕
促進剤22:エチレンチオウレア〔2-メルカプトイミダゾリン、川口化学工業(株)製のアクセル(登録商標)22-S、チオウレア系促進剤〕
促進剤DT:1,3-ジ-o-トリルグアニジン〔三新化学工業(株)製のサンセラーDT、グアニジン系促進剤〕
(現像ローラの製造)
調製したゴム組成物を押出機に供給して、外径φ14.0mm、内径φ6.5mmの筒状に押出成形し、カットして架橋用の仮のシャフトに装着して加硫缶内で160℃×1時間架橋させた。
次いで、架橋させた筒状体を、外周面に導電性の熱硬化性接着剤(ポリアミド系)を塗布した外径φ6.0mmの金属シャフトに装着し直して、オーブン中で160℃に加熱して当該金属シャフトに接着させたのち両端を整形した。
次いで、筒状体の外周面を、円筒研磨機を用いてトラバース研磨し、次いで仕上げ研磨として鏡面研磨をして、外径をφ13.00mmになるように仕上げた。
鏡面研磨は、2段階とし、1段階目は#1000のラッピングフィルム〔三共理化学(株)製のミラーフィルムMCF、砥粒:CC、製造粒度:#1000〕を用いるとともに2段階目は、#3000のラッピングフィルム〔三共理化学(株)製のラッピングフィルムLGF、砥粒:GC、製造粒度:#3000〕を用いた。
次に、研磨後の外周面をアルコール拭きしたのち、UV光源から外周面までの距離を50mmとしてUV処理装置にセットし、300rpmで回転させながら紫外線を15分間照射することで酸化膜を形成して現像ローラを製造した。
製造した現像ローラの、ローラ本体の外周面の一部を拡大して図2に示す。
上記現像ローラの、ローラ本体の外周面の、算術平均高さSaは0.48μm(○)、外周面の周方向を0°としたときの表面性状の方向Stdは78°(○)であった。
〈比較例1〉
鏡面研磨工程のうち2段階目に、#2000のラッピングフィルム〔三共理化学(株)製のミラーフィルムMCF、砥粒:CC、製造粒度:#2000〕を用いたこと以外は実施例1と同様にして現像ローラを製造した。
製造した現像ローラの、ローラ本体の外周面の一部を拡大して図3に示す。
上記現像ローラの、ローラ本体の外周面の、算術平均高さSaは0.65μm(×)、外周面の周方向を0°としたときの表面性状の方向Stdは10°(×)であった。
〈比較例2〉
鏡面研磨工程のうち2段階目に、#1500のラッピングフィルム〔三共理化学(株)製のラッピングフィルムLGF、砥粒:GC、製造粒度:#1500〕を用いたこと以外は実施例1と同様にして現像ローラを製造した。
製造した現像ローラの、ローラ本体の外周面の一部を拡大して図4に示す。
上記現像ローラの、ローラ本体の外周面の、算術平均高さSaは0.49μm(○)、外周面の周方向を0°としたときの表面性状の方向Stdは5°(×)であった。
〈比較例3〉
鏡面研磨工程のうち2段階目に、#2000のラッピングフィルム〔三共理化学(株)製のラッピングフィルムLGF、砥粒:GC、製造粒度:#2000〕を用いたこと以外は実施例1と同様にして現像ローラを製造した。
製造した現像ローラの、ローラ本体の外周面の一部を拡大して図5に示す。
上記現像ローラの、ローラ本体の外周面の、算術平均高さSaは0.45μm(○)、外周面の周方向を0°としたときの表面性状の方向Stdは5°(×)であった。
〈比較例4〉
鏡面研磨工程のうち2段階目に、#2000のラッピングフィルム〔三共理化学(株)製のミラーフィルムMCF、砥粒:CC、製造粒度:#2000〕を用い、さらに3段階目として、#2000のラッピングフィルム〔三共理化学(株)製のラッピングフィルムLGF、砥粒:GC、製造粒度:#2000〕を用いた研磨をしたこと以外は実施例1と同様にして現像ローラを製造した。
製造した現像ローラの、ローラ本体の外周面の一部を拡大して図6に示す。
上記現像ローラの、ローラ本体の外周面の、算術平均高さSaは0.33μm(○)、外周面の周方向を0°としたときの表面性状の方向Stdは4°(×)であった。
〈比較例5〉
鏡面研磨工程のうち2段階目に、#3000のラッピングフィルム〔三共理化学(株)製のラッピングフィルムLGF、砥粒:GC、製造粒度:#3000〕を用いたこと以外は実施例1と同様にして現像ローラを製造した。
製造した現像ローラの、ローラ本体の外周面の一部を拡大して図7に示す。
上記現像ローラの、ローラ本体の外周面の、算術平均高さSaは0.27μm(○)、外周面の周方向を0°としたときの表面性状の方向Stdは12°(×)であった。
〈実機試験〉
トナーを収容したトナー容器、感光体、および感光体と接触させた現像ローラを備え、カラーレーザープリンタ〔ブラザー工業(株)製のHL-L8360CDW〕の本体に着脱自在とされた新品の黒色トナー用のカートリッジの、純正の現像ローラに代えて、実施例、比較例で製造した現像ローラを組み込んだ。
そして、組み立てたカートリッジを上記カラーレーザープリンタに装填して、黒ベタおよびハーフトーン(1ドットあたり2スペース)の画像を30枚ずつ連続形成した後に、それぞれ1枚の画像を形成した。
(黒ベタ)
形成した黒ベタの画像のスキャン画像を輝度換算して、下記の基準で黒ベタの濃度を評価した。
○:輝度は45以下であった。
×:輝度は45を超えていた。
上記のように、輝度が小さいほど黒ベタの画像の濃度が高いことを示している。
(カブリ)
形成したハーフトーンの画像を目視にて観察して、カブリが見られなかったものを「○」、カブリが見られたものを「×」と評価した。
(トナーの担持状態)
画像形成途中の現像ローラをカートリッジから取り出し、ローラ本体の外周面へのトナーの担持状態を目視にて観察して、下記の基準で、トナーの担持状態を評価した。
○:適量のトナーが、むらなく均一に担持されていた。
×:トナーがまばらに担持されているか、または過剰に担持されていた。
以上の結果を表3に示す。
Figure 0007415244000003
表3の実施例1、比較例1~5の結果より、ローラ本体の外周面の、算術平均高さSaを0.6μm以下、表面性状の方向Stdを20°以上とすることにより、コーティング膜を省略した簡単な構造を維持しながら、ローラ本体の外周面に、適量のトナーを均一に担持させて、形成画像の濃度の低下、カブリ、ムラ等を生じにくく画質に優れた画像を形成できる現像ローラが得られることが判った。
また実施例1の結果より、上記の効果をより一層向上することを考慮すると、算術平均高さSaは、上記の範囲でも0.2μm以上、とくに0.3μm以上であるのが好ましく、0.5μm以下であるのが好ましいことが判った。
また、表面性状の方向Stdは、上記の範囲でも60°以上、とくに70°以上であるのが好ましいことが判った。
1 現像ローラ
2 ローラ本体
3 通孔
4 シャフト
5 外周面
6 酸化膜

Claims (5)

  1. 筒状のローラ本体を含み、前記ローラ本体の外周面は、国際標準化機構規格ISO25178-2:2012において規定された、算術平均高さSaが0.2μm以上で0.5μm以下で、かつ前記外周面の周方向を0°としたときの表面性状の方向Stdが60°以上で90°以下である現像ローラ。
  2. 前記外周面は、ランダムにまたは規則的に配列された多数の凹凸を含む請求項1に記載の現像ローラ。
  3. 前記外周面は、ゴムの架橋物からなり、前記外周面を被覆する酸化膜を含む請求項1または2に記載の現像ローラ。
  4. 前記請求項1ないし3のいずれか1項に記載の現像ローラの製造方法であって、
    前記ローラ本体の外周面を研磨する工程、および
    研磨した前記ローラ本体の外周面を、さらに湿式研磨して、前記算術平均高さSaを0.2μm以上0.5μm以下、および前記表面性状の方向Stdを60°以上90°以下に仕上げる工程、
    を含む現像ローラの製造方法。
  5. 前記ローラ本体の外周面はゴムの架橋物からなり、前記仕上げの工程の後に、
    前記外周面に紫外線を照射することで前記ゴムを酸化させて前記酸化膜を形成する工程

    をさらに含む、請求項3を引用する請求項4に記載の現像ローラの製造方法。
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