JP7413889B2 - 画像処理方法および画像処理装置 - Google Patents

画像処理方法および画像処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7413889B2
JP7413889B2 JP2020059817A JP2020059817A JP7413889B2 JP 7413889 B2 JP7413889 B2 JP 7413889B2 JP 2020059817 A JP2020059817 A JP 2020059817A JP 2020059817 A JP2020059817 A JP 2020059817A JP 7413889 B2 JP7413889 B2 JP 7413889B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
area
pixels
same color
unit
processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020059817A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021158626A (ja
Inventor
真人 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2020059817A priority Critical patent/JP7413889B2/ja
Priority to US17/215,295 priority patent/US11295184B2/en
Priority to CN202110335648.4A priority patent/CN113469879A/zh
Publication of JP2021158626A publication Critical patent/JP2021158626A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7413889B2 publication Critical patent/JP7413889B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06KGRAPHICAL DATA READING; PRESENTATION OF DATA; RECORD CARRIERS; HANDLING RECORD CARRIERS
    • G06K15/00Arrangements for producing a permanent visual presentation of the output data, e.g. computer output printers
    • G06K15/02Arrangements for producing a permanent visual presentation of the output data, e.g. computer output printers using printers
    • G06K15/18Conditioning data for presenting it to the physical printing elements
    • G06K15/1867Post-processing of the composed and rasterized print image
    • G06K15/1872Image enhancement
    • G06K15/1876Decreasing spatial resolution; Dithering
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T3/00Geometric image transformations in the plane of the image
    • G06T3/40Scaling of whole images or parts thereof, e.g. expanding or contracting
    • G06T3/4092Image resolution transcoding, e.g. by using client-server architectures
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06KGRAPHICAL DATA READING; PRESENTATION OF DATA; RECORD CARRIERS; HANDLING RECORD CARRIERS
    • G06K15/00Arrangements for producing a permanent visual presentation of the output data, e.g. computer output printers
    • G06K15/02Arrangements for producing a permanent visual presentation of the output data, e.g. computer output printers using printers
    • G06K15/18Conditioning data for presenting it to the physical printing elements
    • G06K15/1867Post-processing of the composed and rasterized print image
    • G06K15/1872Image enhancement
    • G06K15/1878Adjusting colours
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T3/00Geometric image transformations in the plane of the image
    • G06T3/40Scaling of whole images or parts thereof, e.g. expanding or contracting
    • G06T3/4023Scaling of whole images or parts thereof, e.g. expanding or contracting based on decimating pixels or lines of pixels; based on inserting pixels or lines of pixels
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T7/00Image analysis
    • G06T7/30Determination of transform parameters for the alignment of images, i.e. image registration
    • G06T7/37Determination of transform parameters for the alignment of images, i.e. image registration using transform domain methods
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T7/00Image analysis
    • G06T7/90Determination of colour characteristics
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/387Composing, repositioning or otherwise geometrically modifying originals
    • H04N1/393Enlarging or reducing
    • H04N1/3935Enlarging or reducing with modification of image resolution, i.e. determining the values of picture elements at new relative positions
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/46Colour picture communication systems
    • H04N1/56Processing of colour picture signals
    • H04N1/60Colour correction or control
    • H04N1/6072Colour correction or control adapting to different types of images, e.g. characters, graphs, black and white image portions

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Record Information Processing For Printing (AREA)
  • Editing Of Facsimile Originals (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)

Description

本発明は、画像処理方法および画像処理装置に関する。
第一の解像度のビットマップデータから第一の解像度より低解像度である第二の解像度のビットマップデータに変換する画像形成装置が開示されている(特許文献1参照)。
画像データの解像度を低くする解像度変換処理では、画素を間引くことにより低解像度化する。
画像データに罫線や文字等の比較的細い線(以下、罫線等)が表現されている場合、上述のように画像データを低解像度化すると、画素が間引かれることにより罫線等の一部が消えてしまうことがある。このような不都合を回避するため、解像度変換を行う前に、罫線等を表現する画素の色を所定数の近隣画素との間で平均化して、罫線等の色を近隣画素にも残しておく。このような平均化処理の後に解像度変換を行えば、低解像度化した画像データにおいて罫線等が消えずに残る。
特開2010‐187177号公報
しかしながら、上述の平均化処理を行うだけでは、罫線等の一部が必要以上に太ったり二重線に見えたりする等の画質劣化が生じることがあった。よって、このような画質劣化を解消するための改善が必要とされている。
画像処理方法は、Nを2以上の整数としたとき、画像データ内で第1方向に2画素以上かつN画素以下の同色の画素が連続する同色画素領域を、前記第1方向または前記第1方向の逆方向へシフトすべきか否かを判定し、シフトすべきと判定した場合に、前記同色画素領域を前記第1方向または前記第1方向の逆方向へシフトするシフト工程と、前記シフト工程の後に、前記画像データ内で前記第1方向にN画素が連続する単位領域内で画素の色を平均化する平均化工程と、を備え、前記シフト工程では、前記同色画素領域が2つの前記単位領域を跨ぐ場合に、シフトすべきと判定し、2つの前記単位領域を跨ぐ前記同色画素領域を何れか1つの前記単位領域に含まれるようにシフトする。
画像処理装置は、Nを2以上の整数としたとき、画像データ内で第1方向に2画素以上かつN画素以下の同色の画素が連続する同色画素領域を、前記第1方向または前記第1方向の逆方向へシフトすべきか否かを判定し、シフトすべきと判定した場合に、前記同色画素領域を前記第1方向または前記第1方向の逆方向へシフトするシフト処理を実行するシフト処理部と、前記シフト処理の後に、前記画像データ内で前記第1方向にN画素が連続する単位領域内で画素の色を平均化する平均化処理部と、を備え、前記シフト処理部は、前記同色画素領域が2つの前記単位領域を跨ぐ場合に、シフトすべきと判定し、2つの前記単位領域を跨ぐ前記同色画素領域を何れか1つの前記単位領域に含まれるようにシフトする。
装置構成を簡易的に示すブロック図。 記録制御処理を示すフローチャート。 ステップS110の詳細を示すフローチャート。 ステップS111において1つの処理領域を特定した状態を示す図。 シフト工程および平均化工程を具体例に基づいて説明するための図。 図6Aは第1実施例を示す図、図6Bは従来例を示す図、図6Cは第2実施例を示す図。 図7Aは第3実施例を示す図、図7Bは第4実施例を示す図。 変形例にかかるステップS110の詳細を示すフローチャート。
以下、各図を参照しながら本発明の実施形態を説明する。なお各図は、本実施形態を説明するための例示に過ぎない。各図は例示であるため、比率や形状が正確でなかったり、互いに整合していなかったり、一部が省略されていたりする場合がある。
1.装置の概略説明:
図1は、本実施形態にかかるシステム30の構成を簡易的に示している。システム30は、画像処理装置10およびプリンター20を含んでいる。システム30を、記録システム、画像処理システムあるいは印刷システム等と呼んでもよい。システム30の少なくとも一部により、画像処理方法が実現される。
画像処理装置10は、例えば、パーソナルコンピューター、サーバー、スマートフォン、タブレット型端末、或いはそれらと同程度の処理能力を有する情報処理装置によって実現される。画像処理装置10は、制御部11、表示部13、操作受付部14、通信インターフェイス15等を備える。インターフェイスをIFと略して表記する。制御部11は、プロセッサーとしてのCPU11a、ROM11b、RAM11c等を有する一つ又は複数のICや、その他の不揮発性メモリー等を含んで構成される。
制御部11では、プロセッサーつまりCPU11aが、ROM11bや、その他のメモリー等に保存されたプログラムに従った演算処理を、RAM11c等をワークエリアとして用いて実行する。制御部11は、プログラム12に従った処理を実行することにより、プログラム12と協働してシフト処理部12a、平均化処理部12b、解像度変換部12c、色変換部12d、HT処理部12e、記録制御部12f等の各種機能を実現する。HTは、ハーフトーンの略である。プログラム12を、画像処理プログラム、記録制御プログラム、印刷制御プログラム等と呼んでもよい。プロセッサーは、一つのCPUに限られることなく、複数のCPUや、ASIC等のハードウェア回路により処理を行う構成としてもよいし、CPUとハードウェア回路とが協働して処理を行う構成としてもよい。
表示部13は、視覚情報を表示するための手段であり、例えば、液晶ディスプレイや、有機ELディスプレイ等により構成される。表示部13は、ディスプレイと、ディスプレイを駆動するための駆動回路とを含む構成であってもよい。操作受付部14は、ユーザーによる操作を受け付けるための手段であり、例えば、物理的なボタンや、タッチパネルや、マウスや、キーボード等によって実現される。むろん、タッチパネルは、表示部13の一機能として実現されるとしてもよい。表示部13および操作受付部14を含めて、画像処理装置10の操作パネルと呼ぶことができる。
表示部13や操作受付部14は、画像処理装置10の構成の一部であってもよいが、画像処理装置10に対して外付けされた周辺機器であってもよい。通信IF15は、画像処理装置10が公知の通信規格を含む所定の通信プロトコルに準拠して有線又は無線で外部と通信を実行するための一つまたは複数のIFの総称である。制御部11は、通信IF15を介してプリンター20と通信する。
プリンター20は、画像処理装置10による制御下で記録媒体への記録を実行する。プリンター20が採用する記録方式は、インクジェット方式、電子写真方式、サーマル方式等様々である。例として、プリンター20は、インク等の液体を吐出して記録を行うインクジェットプリンターである。インクジェットプリンターの詳しい説明は省くが、プリンター20は、概略、搬送機構21や、記録ヘッド22や、キャリッジ23を備える。
搬送機構21は、記録媒体を搬送するローラーや、ローラーを駆動するためのモーター等を備え、記録媒体を所定の搬送方向へ搬送する。記録媒体は、代表的には用紙であるが、液体による記録が可能な媒体であれば紙以外の素材の媒体であってもよい。記録ヘッド22は、液滴であるドットを吐出可能なノズルを複数備え、搬送機構21が搬送する記録媒体に対して各ノズルからドットを吐出する。プリンター20は、記録データに従って各ノズルの駆動を制御することで、各ノズルからドットを吐出させたり吐出させなかったりする。記録ヘッド22は、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)といった複数色のインクを吐出可能である。
キャリッジ23は、記録ヘッド22を搭載しており、記録媒体の搬送方向に交差する移動方向へ移動する。つまり、キャリッジ23の移動に伴う記録ヘッド22による液体吐出動作と、搬送機構21による記録媒体の搬送との組み合わせにより、記録媒体に記録データが表現する画像が記録される。
画像処理装置10とプリンター20とは、図示しないネットワークを通じて接続するとしてもよい。プリンター20は、印刷機能に加え、スキャナーとしての機能やファクシミリ通信機能等の複数の機能を兼ね備えた複合機であってもよい。画像処理装置10は、独立した一つの情報処理装置によって実現されるだけでなく、ネットワークを介して互いに通信可能に接続した複数の情報処理装置によって実現されてもよい。例えば、図1に示す制御部11の各種機能のうち、シフト処理部12aおよび平均化処理部12bを実現する装置と、解像度変換部12c、色変換部12d、HT処理部12eおよび記録制御部12fを実現する装置とは、分かれていてもよい。
あるいは、画像処理装置10およびプリンター20は、それらが一体の記録装置であってもよい。つまり、システム30は、実態として画像処理装置10およびプリンター20を含んだ一台の記録装置30であってもよい。従って、以下に説明する画像処理装置10が実行する処理は、記録装置30が実行する処理と解してもよい。
2.画像処理の説明:
図2は、制御部11がプログラム12に従って実行する記録制御処理をフローチャートにより示している。この記録制御処理のうちステップS110による前処理は、本実施形態において特徴的な画像処理方法に該当する。
制御部11は、入力画像の記録指示を受け付けたことを契機として、記録制御処理を開始する。ステップS100では、制御部11は入力画像を取得する。ユーザーは、例えば、表示部13に表示されたUI画面を視認しつつ操作受付部14を操作することにより、入力画像を任意に選択し、入力画像の記録指示を行う。UIはユーザーインターフェイスの略である。制御部11は、このように選択された入力画像を、所定のメモリー等の保存元から取得する。
ステップS100で取得する入力画像は、所定の表色系で各画素の色を規定したビットマップ形式の画像データである。ここで言う所定の表色系とは、例えば、RGB(レッド、グリーン、ブルー)表色系、CMYK表色系、XYZ表色系、L表色系など、様々である。
また、ステップS100では、制御部11は、入力画像の記録条件を取得する。記録条件は、入力画像の選択と同様に、ユーザーにより指定された情報であったり、プリンター20に固有の情報としてプリンター20から取得した情報であったりする。記録条件には、カラー又はモノクロといった記録モードや、記録媒体の種類や、記録部数など様々な情報が含まれている。また、記録条件には、記録解像度の情報が含まれている。解像度は、1インチあたりの画素数である。
後述のステップS120では、入力画像の縦横それぞれの解像度を、縦横それぞれの記録解像度に合わせるための解像度変換処理を行う。本実施形態では、入力画像の解像度は、記録解像度よりも高い場合を想定して説明を行う。つまり、ステップS120では、入力画像を低解像度化するための解像度変換処理が実行される。
図2では特に示していないが、仮に、入力画像の縦横それぞれの解像度のいずれもが縦横それぞれの記録解像度よりも低い場合は、制御部11は、ステップS110を実行せずに、ステップS120で入力画像を高解像度化するための解像度変換処理を実行する。
ステップS110では、シフト処理部12aおよび平均化処理部12bが入力画像に対する前処理を実行する。前処理は、概略、画像データ内で第1方向に2画素以上かつN画素以下の同色の画素が連続する「同色画素領域」を、第1方向または第1方向の逆方向へシフトすべきか否かを判定し、シフトすべきと判定した場合に、同色画素領域を第1方向または第1方向の逆方向へシフトする「シフト工程」と、シフト工程の後に、画像データ内で第1方向にN画素が連続する「単位領域」内で画素の色を平均化する「平均化工程」と、を含む。Nは2以上の整数である。
図3は、ステップS110の詳細をフローチャートにより示している。
ステップS111では、シフト処理部12aは、シフト工程および平均化工程の対象とする「処理領域」を入力画像内で1つ特定する。ステップS111は「領域特定工程」に該当する。処理領域は、入力画像内で第1方向に画素が連続する領域であって、上述の単位領域を複数含む領域である。
説明の便宜上、入力画像の横方向をX方向、入力画像の縦方向をY方向と呼ぶ。
「第1方向」とは、ステップS120の解像度変換処理で画像を低解像度化する方向の、ステップS110のための便宜上の呼び方である。例えば、入力画像のY方向の解像度が600dpiであり、ステップS120において入力画像のY方向の解像度を300dpiへ変換する場合には、ステップS110ではY方向を第1方向と捉える。また、例えば、入力画像のX方向の解像度が600dpiであり、ステップS120において入力画像のX方向の解像度を300dpiへ変換する場合には、ステップS110ではX方向を第1方向と捉える。従って、ステップS120において入力画像をX方向、Y方向それぞれに低解像度化するのであれば、入力画像に対して、X方向を第1方向とした場合のステップS110と、Y方向を第1方向とした場合のステップS110とを実行する。
以下では、Y方向が第1方向である場合を例にして説明を続ける。Y方向が第1方向ということは、より詳細には、Y方向のプラスの向き(+Y方向)が第1方向であり、Y方向のマイナスの向き(-Y方向)が第1方向の逆方向である。なお、X方向を第1方向と捉えた場合は、X方向のプラスの向き(+X方向)が第1方向であり、X方向のマイナスの向き(-X方向)が第1方向の逆方向である。
図4は、ステップS111で処理領域41を1つ特定した状態を示している。符号40は、ステップS100で取得した入力画像としての画像データ40である。図4では省略しているが、画像データ40内には、罫線等や写真やイラストやテキスト等の何らかのコンテンツが表現されている。シフト処理部12aは、画像データ40内で、Y方向に画素が連続する領域であって単位領域を複数含む処理領域41を特定する。シフト処理部12aは、例えば、画像データ40におけるX方向およびY方向の原点位置「0」を処理領域特定のスタート位置とし、ステップS111を繰り返す度に、処理領域とすべき画素範囲を単位領域の整数倍単位でY方向へ向かって順次ずらして1つの処理領域41を特定すればよい。また、シフト処理部12aは、Y方向に長尺な1つの画素列内を全て処理領域として特定し終えたら、その画素列に対してX方向に隣接する次の画素列内で、再びY方向の原点「0」の位置から処理領域を特定すればよい。
ステップS112では、シフト処理部12aは、ステップS111で特定した処理領域41内に、2つの単位領域に跨る同色画素領域が有るか否かを判定する。そして、2つの単位領域に跨る同色画素領域が有れば、“Yes”の判定からステップS113へ進み、2つの単位領域に跨る同色画素領域が無ければ、“No”の判定からステップS116へ進む。つまり、“2つの単位領域に跨る同色画素領域が有る”という判定が、“同色画素領域をシフトすべき”という判定である。
ここで、単位領域を構成する画素数Nについて説明する。単位領域は、解像度変換処理により画素を間引くことを考慮して、解像度変換後も罫線等が消えないように、色を平均化する処理単位である。そのため、Nは、ステップS120における第1方向の解像度変換の倍率に依存する。例えば、上述したようにステップS120でY方向に600dpiから300dpiへ変換する場合は、変換倍率は1/2であるから、N=2とする。また、ステップS120におけるY方向の変換倍率が1/3であれば、N=3とする。
なお、ステップS120で採用する変換倍率は必ずしも、整数分の1、という値になるとは限らない。制御部11は、ステップS120で第1方向に関して採用する変換倍率を、分子を1とした分数で表したときの分母と近似する整数であって2以上の整数を、Nとすればよい。ここでは、N=2であると仮定して説明を続ける。N=2ということは、単位領域、同色画素領域はいずれも、第1方向に連続する2画素で構成される。
本実施形態では、同色画素領域を構成する画素は、罫線等に該当する画素を想定する。そのため、同色画素領域を構成する画素は、その色が背景色でないことを条件とする。背景色とは、白や、白に近いグレーや、明るい黄色など、一般に背景として用いられる色を指す。本実施形態では、白を含む一定の色域が背景色として予め設定されている。従って、シフト処理部12aは、処理領域41内で、背景色に該当せず且つ色が互いに同じである画素が2画素続く領域が、2つの単位領域に跨っている場合に、ステップS112において“Yes”と判定すればよい。
ステップS113では、シフト処理部12aは、同色画素領域を単位領域に含めるために必要な、+Y方向へのシフト量と、-Y方向へのシフト量とが同じか否かを判定する。そして、+Y方向へのシフト量と-Y方向へのシフト量とが異なれば、“No”の判定からステップS114へ進み、+Y方向へのシフト量と-Y方向へのシフト量とが同じであれば、“Yes”の判定からステップS115へ進む。
ちなみにN=2であれば、2つの単位領域を跨ぐ同色画素領域を何れか1つの単位領域に含めるために必要な+Y方向へのシフト量と-Y方向へのシフト量とは、いずれも1画素であるため、ステップS113では“Yes”の判定となる。
ステップS114では、シフト処理部12aは、+Y方向と-Y方向とのうち、同色画素領域を単位領域に含めるために必要なシフト量が少ない方向へ同色画素領域をシフトして、同色画素領域を単位領域に含める。ステップS114は、後述の図7Aの例に該当する。
一方、ステップS115では、シフト処理部12aは、-Y方向へ同色画素領域をシフトして、同色画素領域を単位領域に含める。
処理領域41内に、2つの単位領域に跨る同色画素領域が複数存在する場合には、そのような同色画素領域毎に、ステップS113の判定およびステップS114又はステップS115を実行する。
ステップS112,S113,S114,S115が、シフト工程に該当する。
ある処理領域41に関してステップS112で“No”の判定をした場合には、当該処理領域41に関しては、画素のシフトが生じることなく、シフト工程が終わる。
シフト工程の後のステップS116では、平均化処理部12bは、ステップS111で特定した処理領域41内の単位領域毎に、単位領域内の全画素が同色であるか否かを判定する。そして、処理領域41内の各単位領域のいずれも、単位領域内が同色であれば、“Yes”の判定からステップS118へ進む。一方、処理領域41内の各単位領域のいずれか1つ以上が、単位領域内に色が互いに異なる画素を含む状況であれば、“No”の判定からステップS117へ進む。
ステップS117では、平均化処理部12bは、全画素が同色という条件を満たさない単位領域について、単位領域内の画素の色を平均化する。ステップS116,S117が平均化工程に該当する。
ある処理領域41に関してステップS116で“Yes”の判定をした場合には、当該処理領域41内の各単位領域に関しては、ステップS117をすることなく、平均化工程が終わる。これは、ステップS116で“Yes”と判定した場合は、既に単位領域毎に領域内で色が均一化されており、ステップS117を行う必要が無いからである。つまり、ステップS116で“Yes”の判定をしてステップS117をスキップした場合であっても、単位領域内で画素の色は平均化された状態である。
平均化工程の後、ステップS118では、シフト処理部12aは、処理領域の特定を全て終えたか否かを判定し、全て終えた場合には“Yes”の判定でステップS110を終了し、ステップS120へ処理を進める。つまり、画像データ40内で処理領域41として特定していない領域が無い場合に、ステップS118で“Yes”と判定する。一方、画像データ40内で未だ処理領域41として特定していない領域が残っている場合には、シフト処理部12aは、ステップS118の“No”の判定からステップS111へ進み、次の処理領域41を1つ特定する。
図5は、シフト工程および平均化工程を具体例に基づいて説明するための図である。図5の例では、1つの処理領域41に対してシフト工程および平均化工程が行われることにより、処理領域41内の色が変化している。処理領域41は、第1方向であるY方向に並ぶ6個の画素P1,P2,P3,P4,P5,P6で形成されている。つまり、図5の例によれば、ステップS111では、Y方向に連続する6個の画素が1つの処理領域41として特定される。上述したようにN=2であるから、図5では、Y方向へ並ぶ2画素により構成される単位領域が3つ連続して処理領域41が構成されている。つまり、画素P1,P2が1つの単位領域42であり、画素P3,P4が1つの単位領域43であり、画素P5,P6が1つの単位領域44である。
図5内の左に示した処理領域41において、白色の画素P1,P4,P6は背景色の画素である。また、図5内の左に示した処理領域41において、濃いグレー色の画素P2,P3,P5はいずれも同じ色であり、画素P2,P3はY方向に連続している。従って、図5内の左に示した処理領域41において、画素P2,P3は、同色画素領域に該当する。画素P5は、画素P2,P3と同色であるが、同色の画素と連続していないため、同色画素領域に該当しない。さらに、この画素P2,P3からなる同色画素領域は、単位領域42と単位領域43とに跨っている。従って、画素P2,P3からなる同色画素領域の存在に起因して、シフト処理部12aは、ステップS112で“Yes”と判定し、ステップS113に進む。
この場合、画素P2,P3からなる同色画素領域を、単位領域42にシフトするためのシフト量と、単位領域43にシフトするためのシフト量とは同じ量、つまり1画素であるから、シフト処理部12aはステップS113で“Yes”と判定し、ステップS115を実行する。図5内の中央には、ステップS115の処理後の処理領域41を示している。つまり、画素P2,P3からなる同色画素領域を単位領域42に含まれるようにシフトした結果、画素P1の色がシフト前の画素P2の色と同じ色となり、画素P2の色がシフト前の画素P3の色と同じ色となる。なお、画素P2の色は結果的にシフト前後で不変である。また、画素P3の色は、シフト後には背景色に切り替わる。このような図5内の中央に示した処理領域41によれば、同色画素領域が単位領域42,43に跨った状態が解消されている。
図5内の中央に示した処理領域41の単位領域42,43,44に対して、平均化処理部12bは、ステップS116の判定を行う。このとき、少なくとも単位領域44では画素P5と画素P6とが同色でないため、ステップS116で“No”と判定し、ステップS117の平均化を実行する。単位領域42については、画素P1と画素P2とが既に同色であるためステップS117を実行しない。単位領域43については、画素P3,P4はいずれも背景色であるが、それらの色に相違があればステップS117の平均化を実行する。
図5内の右には、ステップS117の処理後の処理領域41を示している。これによれば、処理領域41を構成する単位領域42,43,44は夫々に、単位領域内で各画素の色が均一化されている。単位領域44においては、画素P5,P6の色が、元々濃いグレー色であった画素P5と背景色であった画素P6との平均の色に変化している。
図2に戻って説明を続ける。
ステップS120では、解像度変換部12cは、入力画像に対する解像度変換処理を行う。例えば、入力画像のY方向の解像度600dpiを300dpiへ変換するのであれば、解像度変換部12cは、画像データ40においてY方向に並ぶ2画素からなりY方向に沿って並ぶ単位領域毎に、画素を1つ間引く。さらに、例えば、入力画像のX方向の解像度600dpiを300dpiへ変換するのであれば、解像度変換部12cは、画像データ40においてX方向に並ぶ2画素からなりX方向に沿って並ぶ単位領域毎に、画素を1つ間引けばよい。
ステップS130では、色変換部12dは、解像度変換後の画像データ40を対象として色変換処理を実行する。つまり、画像データ40の表色系を、プリンター20が記録に用いるインクの表色系に変換する。例えば、プリンター20がCMYKインクを使用する機種であり、画像データ40が各画素の色をRGBで階調表現する場合、画素毎にRGBの階調値をCMYKの階調値に変換する。階調値は、例えば、0~255の256階調範囲の値である。色変換処理は、RGBからCMYKへの変換関係を規定した任意の色変換ルックアップテーブルを参照することにより実行可能である。
ステップS140では、HT処理部12eは、色変換後の画像データ40にハーフトーン処理を施すことにより、記録データを生成する。ハーフトーン処理の具体的手法は特に問わず、ディザ法や誤差拡散法等を採用可能である。ハーフトーン処理により、画素毎にCMYKの各インクのドットの吐出(ドットオン)又は非吐出(ドットオフ)を規定した記録データが生成される。むろん、記録データにおけるドットオンの情報は、例えば大ドット、中ドット、小ドットといった互いにサイズが異なる複数種類のドットのうちどれを吐出するかを規定した情報であってもよい。
ステップS150では、記録制御部12fは、ステップS140で生成された記録データに基づく記録をプリンター20に実行させる出力処理を行う。つまり、記録制御部12fは、記録データをプリンター20に転送すべき順に並べ替えた上で、プリンター20へ順次転送する。当該並べ替えの処理を、ラスタライズ処理とも呼ぶ。また、記録制御部12fは、ラスタライズ処理後の記録データとともに、記録条件の情報もプリンター20へ送信する。この結果、プリンター20が、画像処理装置10から送信された記録条件の情報および記録データに基づいて搬送機構21、記録ヘッド22およびキャリッジ23を駆動することにより、記録媒体へ入力画像が表現するコンテンツを記録する。
3.実施例:
図6Aは、ステップS110およびステップS120を実施例に基づいて説明するための図である。図6Aに示す内容を第1実施例と呼ぶ。図6Aには、画像データ40の一部を示している。つまり、図6A内の左に、前処理(ステップS110)実行前の画像データ40を示し、中央に、ステップS110の実行後かつ解像度変換処理(ステップS120)実行前の画像データ40を示し、右に、ステップS120の実行後の画像データ40を示している。第1実施例においては、Y方向を第1方向としてステップS110およびステップS120を実行する。ステップS120では、Y方向の解像度を1/2に減らす。従って、第1実施例ではN=2である。第1実施例の画像データ40においては、Y方向に4つ連続する画素が1つの処理領域であり、1つの処理領域は、-Y方向側の2つの画素からなる単位領域と、+Y方向側の2つの画素からなる単位領域と、で構成されている。つまり、図5の例では、1つの処理領域は2画素からなる単位領域×3で構成されているが、第1実施例では、1つの処理領域は2画素からなる単位領域×2で構成されている。
第1実施例の画像データ40内には、太さが1画素であって、X方向、Y方向夫々に対して斜めの方向を向く罫線が濃いグレー色で表現されている。図6Aにおいて、罫線の濃いグレー色で塗った画素は全て同色である。画像データ40内の白色の画素は、図5と同様に背景色の画素である。第1実施例の画像データ40によれば、ステップS110の実行前に、各処理領域内に同色画素領域は存在しない。そのため、第1実施例では、ステップS110のステップS117により、各処理領域の単位領域毎に色の平均化が行われ、罫線に該当する1画素を含んでいた各単位領域は、単位領域内の画素の色が罫線の色よりも薄い色に均一化される。そして、第1実施例では、ステップS120により、各単位領域で画素が1つ間引かれて、Y方向の1インチ当たりの画素数が半分になる。ステップS110のステップS117で単位領域毎に平均化を実行したことにより、ステップS120で画素が間引かれた後も、罫線の色がある程度残り、罫線が消えることが回避される。
次に、図6Bおよび図6Cについて説明する。図6B、図6C夫々の見方は図6Aの見方と同じである。図6B、図6Cや、後述の図7A,図7Bについては、図6Aにより説明した第1実施例と異なる点を主に説明する。
図6Bは、本実施形態にかかるシフト工程を有さない処理例であり、これを従来例と呼ぶ。従来例の画像データ40内には、太さが2画素であって斜めの方向を向く罫線が濃いグレー色で表現されている。従って、従来例の画像データ40によれば、各処理領域内に同色画素領域が存在している。また、従来例の画像データ40を構成する各処理領域のうち、符号45で示す、4つの処理領域がX方向に並ぶ処理領域群45においては、各処理領域内に、単位領域を跨ぐ同色画素領域が含まれている。このような処理領域群45の各処理領域に対して、シフト工程を行わずに単位領域内の平均化を実行すると、従来例の中央の画像データ40に示すように、同色画素領域が跨る夫々の単位領域内で画素の色が均一化され、処理領域群45においては、罫線が2倍の太さになってしまう。
そのため、従来例では、ステップS120により各単位領域で画素が1つ間引かれて、Y方向の1インチ当たりの画素数が半分になった後も、罫線のうち処理領域群45であった部分は罫線の他の部分よりも太さが2倍であり、これが画質劣化として視認される。また、このような罫線のうち太くなった部分は、記録媒体における記録結果において二重線に見えることがあり、画質評価を下げる原因となる。
図6Cは、ステップS110およびステップS120を実施例に基づいて説明するための図である。図6Cに示す内容を第2実施例と呼ぶ。第2実施例は、図6Bに示した従来例と比べると、シフト工程を含んだステップS110を実行する点が異なる。つまり第2実施例では、処理領域群45の各処理領域についてはステップS110のステップS112で“Yes”と判定し、処理領域群45の各処理領域の同色画素領域を、ステップS115により単位領域内へシフトさせる。この結果、図6C内の中央に示すように、同色画素領域が2つの単位領域に跨った状態が解消される。これにより、従来例のように処理領域群45の罫線の太さが平均化処理により罫線の他の部分と比べて2倍になることが回避され、上述したような画質劣化が生じなくなる。
図7Aおよび図7Bは夫々に、ステップS110およびステップS120を実施例に基づいて説明するための図である。図7A、図7B夫々の見方も、図6A、図6B、図6Cの見方と同じであるが、図7A、図7Bでは、処理領域の画素数および単位領域の画素数が、図6A、図6B、図6Cと異なる。図7Aに示す内容を第3実施例と呼び、図7Bに示す内容を第4実施例と呼ぶ。
第3実施例および第4実施例のステップS120では、Y方向の解像度を1/3へ減らす。従って、第3実施例および第4実施例ではN=3である。第3実施例および第4実施例の画像データ40においては、Y方向に6つ連続する画素が1つの処理領域であり、1つの処理領域は、-Y方向側の3つの画素からなる単位領域と、+Y方向側の3つの画素からなる単位領域と、で構成されている。つまり第3実施例および第4実施例では、1つの処理領域は3画素からなる単位領域×2で構成されている。
第3実施例の画像データ40内には、太さが3画素であって斜めの方向を向く罫線が濃いグレー色で表現されている。従って、第3実施例の画像データ40によれば、各処理領域内に同色画素領域が存在している。また、第3実施例の画像データ40を構成する各処理領域のうち、符号46で示す、3つの処理領域がX方向に並ぶ処理領域群46においては、各処理領域内に、単位領域を跨ぐ同色画素領域が含まれている。同様に、符号47で示す、3つの処理領域がX方向に並ぶ処理領域群47においても、各処理領域内に、単位領域を跨ぐ同色画素領域が含まれている。
第3実施例では、処理領域群46の各処理領域についてはステップS110のステップS112で“Yes”と判定し、処理領域群46の各処理領域の同色画素領域を、ステップS114により-Y方向側の単位領域内へシフトさせる。これは、処理領域群46の各処理領域の同色画素領域は、Y方向に並んで1つの同色画素領域を構成する3画素のうち、2画素が-Y方向側の単位領域内に在り、1画素が+Y方向側の単位領域内に在り、-Y方向へのシフト量の方が少ないからである。また、第3実施例では、処理領域群47の各処理領域についてはステップS112で“Yes”と判定し、処理領域群47の各処理領域の同色画素領域を、ステップS114により+Y方向側の単位領域内へシフトさせる。これは、処理領域群47の各処理領域の同色画素領域は、Y方向に並んで1つの同色画素領域を構成する3画素のうち、1画素が-Y方向側の単位領域内に在り、2画素が+Y方向側の単位領域内に在り、+Y方向へのシフト量の方が少ないからである。
この結果、図7A内の中央に示すように、同色画素領域が2つの単位領域に跨った状態が解消される。
そして、第3実施例では、ステップS120により、各単位領域で画素が2つ間引かれて、Y方向の1インチ当たりの画素数が1/3になる。このような第3実施例によれば、処理領域群46,47の罫線の太さが平均化処理により罫線の他の部分と比べて2倍になることが回避され、従来例で説明したような画質劣化が生じなくなる。
第4実施例の画像データ40内には、太さが2画素であって斜めの方向を向く罫線が濃いグレー色で表現されている。従って、第4実施例の画像データ40によれば、各処理領域内に、Y方向に2画素以上かつN画素以下の同色の画素が連続する、という条件を満たす同色画素領域が存在している。また、第4実施例の画像データ40を構成する各処理領域のうち、3つの処理領域がX方向に並ぶ処理領域群47においては、各処理領域内に、単位領域を跨ぐ同色画素領域が含まれている。従って第4実施例では、処理領域群47の各処理領域についてはステップS110のステップS112で“Yes”と判定し、処理領域群47の各処理領域の同色画素領域を、ステップS115により-Y方向側の単位領域内へシフトさせる。この結果、同色画素領域が2つの単位領域に跨った状態が解消される。
さらに第4実施例では、1つの単位領域が3画素で構成される一方で、1つの同色画素領域は2画素で構成されているため、同色画素領域を含んだ単位領域の夫々においてステップS117の平均化が実行される。この結果、シフト工程が終了した時点で罫線の色の同色画素領域を含んでいた各単位領域は、単位領域内の画素の色が罫線の色よりも薄い色に均一化される。そして、第4実施例では、ステップS120により、各単位領域で画素が2つ間引かれて、Y方向の1インチ当たりの画素数が1/3になる。このような第4実施例によれば、処理領域群47の罫線の太さが平均化処理により罫線の他の部分と比べて2倍になることが回避され、従来例で説明したような画質劣化が生じなくなる。
4.まとめ:
このように本実施形態によれば、画像処理方法は、Nを2以上の整数としたとき、画像データ内で第1方向に2画素以上かつN画素以下の同色の画素が連続する同色画素領域を、第1方向または第1方向の逆方向へシフトすべきか否かを判定し、シフトすべきと判定した場合に、同色画素領域を第1方向または第1方向の逆方向へシフトするシフト工程と、シフト工程の後に、画像データ内で第1方向にN画素が連続する単位領域内で画素の色を平均化する平均化工程と、を備える。シフト工程では、同色画素領域が2つの単位領域を跨ぐ場合に、シフトすべきと判定し、2つの単位領域を跨ぐ同色画素領域を何れか1つの単位領域に含まれるようにシフトする。
前記構成によれば、平均化工程の前に、同色画素領域が2つの単位領域に跨った状態が解消される。従って、上述の平均化を行うだけでは同色画素領域が表現する罫線等の一部が必要以上に太ったり二重線に見えたりする等の画質劣化が生じる、という弊害を無くすことができる。
また、本実施形態によれば、シフト工程では、シフトすべきと判定した場合に、第1方向または第1方向の逆方向のうち、同色画素領域を単位領域に含めるために必要なシフト量が少ない方向へ同色画素領域をシフトする。
前記構成によれば、同色画素領域のシフト量をできるだけ少なくすることにより、画像データが元々表現していた罫線等のコンテンツの変化を最小限に抑えることができる。
また、本実施形態によれば、画像処理方法は、画像データ内で第1方向に画素が連続する領域であって単位領域を複数含む処理領域を、第1方向に向かって順次特定する領域特定工程を有する。そして、領域特定工程で特定された処理領域を対象としてシフト工程を実行する。
画像データ内で処理領域を第1方向に向かってずらして順次特定していく場合、画像データの第1方向における先端で処理領域を特定したとき、画像データの第1方向における画素数によっては、画素数が本来必要な数に足りず短い処理領域が特定されることがある。このような場合に、同色画素領域を第1方向へシフトすると、シフト先で同色画素領域の一部が欠損する可能性がある。そこで、シフト工程では、シフトすべきと判定した場合に、同色画素領域を単位領域に含めるために必要な第1方向へのシフト量と第1方向の逆方向へのシフト量とが同じであれば、第1方向の逆方向へ同色画素領域をシフトする。かかる構成によれば、上述の欠損という事態を回避することができる。
また本実施形態は、画像処理方法以外にも、画像処理装置10や、プログラム12といった様々なカテゴリーの発明を開示する。
画像処理装置10は、Nを2以上の整数としたとき、画像データ40内で第1方向に2画素以上かつN画素以下の同色の画素が連続する同色画素領域を、第1方向または第1方向の逆方向へシフトすべきか否かを判定し、シフトすべきと判定した場合に、同色画素領域を第1方向または第1方向の逆方向へシフトするシフト処理を実行するシフト処理部12aと、シフト処理の後に、画像データ40内で第1方向にN画素が連続する単位領域内で画素の色を平均化する平均化処理部12bと、を備える。シフト処理部12aは、同色画素領域が2つの単位領域を跨ぐ場合に、シフトすべきと判定し、2つの単位領域を跨ぐ同色画素領域を何れか1つの単位領域に含まれるようにシフトする。
5.変形例:
本実施形態に含まれる幾つかの変形例を説明する。
図8は、1つの変形例にかかるステップS110の詳細をフローチャートにより示している。図8は、図3と比較すると、ステップS112の“Yes”の次にステップS1121の判定を行う点で異なる。ステップS1121では、シフト処理部12aは、処理領域内で、単位領域を跨ぐ同色画素領域の色以外の画素が同色であるか否かを判定する。単位領域を跨ぐ同色画素領域の色以外の画素とは、単位領域を跨ぐ同色画素領域と、この同色画素領域と同色の画素と、を除く画素である。
図5内の左に示した処理領域41を参照すると、画素P2,P3が単位領域を跨ぐ同色画素領域であり、この画素P2,P3と画素P5とが、単位領域を跨ぐ同色画素領域の色を有する。よって、画素P2,P3,P5以外の画素P1,P4,P6が、単位領域を跨ぐ同色画素領域の色以外の画素、に該当する。従って、図5を参照すると、シフト処理部12aはステップS1121において、処理領域41内の画素P1,P4,P6が全て同じ色であれば “Yes”と判定してステップS113へ進み、これら画素P1,P4,P6に互いに色が異なる画素が含まれていれば“No”と判定してステップS116へ進む。
例えば、画素P1,P4,P6の一部の画素が、背景色ではない別の色を有する場合、処理領域41には、単に背景色の中に罫線等が描かれているというよりは、複数の色を使って罫線等以外のコンテンツが描かれている可能性が高い。このような場合に、ステップS114又はステップS115を実行すると、画像データ40が元々表現しているコンテンツの色の一部を消してしまう虞がある。従って、図8では、ステップS1121で“Yes”と判定することを条件として、単位領域を跨ぐ同色画素領域をシフトするようにしている。
なお、処理領域41内で、単位領域を跨ぐ同色画素領域の色以外の画素が同色である場合は、必ず、この同色画素領域が跨ぐ2つの単位領域を構成する画素であって、同色画素領域と同色画素領域と同色の画素とを除く全ての画素の色が同じである。また、処理領域は、図6A,6C,7A,7Bが示すように、2つの単位領域で構成されることもある。従って変形例は、シフト工程では、同色画素領域が跨ぐ2つの単位領域を構成する画素であって、同色画素領域と同色画素領域と同色の画素とを除く全ての画素の色が同じである場合に、シフトすべきと判定する、という構成を開示する。かかる構成によれば、画像データ40が本来表現する色の一部を消してしまい却って画質を落とすことを、回避できる。
平均化処理部12bがステップS117で実行する平均化処理は、単純な平均化ではなく、加重平均であってもよい。例えば、平均化処理部12bは、同色画素領域の色の画素と、背景色の画素とを有する単位領域内で平均化処理を行う場合、同色画素領域の色の画素に、背景色の画素よりも大きい重みを付与した上で平均の色を算出し、算出した色を単位領域内の各画素の色とする。このような加重平均を行うことにより、罫線等の色が薄くなることをできるだけ抑制することができる。
ステップS110による前処理を実行するタイミングは、図2のフローチャートに示したタイミングに限定されない。制御部11は、例えば、ステップS130による色変換処理をした後の画像データ40に対して、ステップS110およびステップS120を実行してもよい。あるいは、制御部11は、ステップS140によるHT処理をした後の画像データ40、つまり記録データに対して、ステップS110およびステップS120を実行してもよい。なお、記録データに対するステップS110において、ステップS117の平均化処理では、例えば、大ドットオンの画素とドットオフの画素とを平均して両画素に中ドットオンを規定する、といったような処理を行えばよい。
シフト処理部12aは、画像データ40におけるX方向およびY方向の原点位置「0」を処理領域特定のスタート位置とし、ステップS111を繰り返す度に、処理領域とすべき画素範囲をX方向へ向かって順次ずらして1つの処理領域41を特定してもよい。順次ずらす方向を、画素データが送られてくる方向に合わせることで、処理速度を向上させることができる。
プリンター20がインクジェット方式で記録を行う機種である場合に、プリンター20は、これまでに説明したキャリッジ23に記録ヘッド22を搭載した、いわゆるシリアル型のインクジェットプリンターでなくてもよい。プリンター20は、キャリッジ23を有さず、記録媒体の搬送方向に交差する方向に長尺で記録媒体の幅をカバー可能な長さを有するライン型の記録ヘッド22により液体吐出を行う機種であってもよい。
本実施形態は、プリンター20により入力画像を記録媒体へ記録することを前提としない場面においても適用可能である。つまり、制御部11は、入力画像を表示部13やその他のディスプレイに表示させるために入力画像を解像度変換により低解像度化する場合、解像度変換の前処理としてステップS110を実行してもよい。
10…画像処理装置、11…制御部、11a…CPU、11b…ROM、11c…RAM、12…プログラム、12a…シフト処理部、12b…平均化処理部、12c…解像度変換部、12d…色変換部、12e…HT処理部、12f…記録制御部、20…プリンター、21…搬送機構、22…記録ヘッド、23…キャリッジ、30…システム、40…画像データ、41…処理領域、42,43,44…単位領域、45,46,47…処理領域群

Claims (5)

  1. Nを2以上の整数としたとき、画像データ内で第1方向に2画素以上かつN画素以下の同色の画素が連続する同色画素領域を、前記第1方向または前記第1方向の逆方向へシフトすべきか否かを判定し、シフトすべきと判定した場合に、前記同色画素領域を前記第1方向または前記第1方向の逆方向へシフトするシフト工程と、
    前記シフト工程の後に、前記画像データ内で前記第1方向にN画素が連続する単位領域内で画素の色を平均化する平均化工程と、を備え、
    前記シフト工程では、前記同色画素領域が2つの前記単位領域を跨ぐ場合に、シフトすべきと判定し、2つの前記単位領域を跨ぐ前記同色画素領域を何れか1つの前記単位領域に含まれるようにシフトする、ことを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記シフト工程では、シフトすべきと判定した場合に、前記第1方向または前記第1方向の逆方向のうち、前記同色画素領域を前記単位領域に含めるために必要なシフト量が少ない方向へ前記同色画素領域をシフトする、ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 前記画像データ内で前記第1方向に画素が連続する領域であって前記単位領域を複数含む処理領域を、前記第1方向に向かって順次特定する領域特定工程を有し、
    前記領域特定工程で特定された前記処理領域を対象として前記シフト工程を実行し、
    前記シフト工程では、シフトすべきと判定した場合に、前記同色画素領域を前記単位領域に含めるために必要な前記第1方向へのシフト量と前記第1方向の逆方向へのシフト量とが同じであれば、前記第1方向の逆方向へ前記同色画素領域をシフトする、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理方法。
  4. 前記シフト工程では、前記同色画素領域が跨ぐ2つの前記単位領域を構成する画素であって、前記同色画素領域と前記同色画素領域と同色の画素とを除く全ての画素の色が同じである場合に、シフトすべきと判定する、ことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれかに記載の画像処理方法。
  5. Nを2以上の整数としたとき、画像データ内で第1方向に2画素以上かつN画素以下の同色の画素が連続する同色画素領域を、前記第1方向または前記第1方向の逆方向へシフトすべきか否かを判定し、シフトすべきと判定した場合に、前記同色画素領域を前記第1方向または前記第1方向の逆方向へシフトするシフト処理を実行するシフト処理部と、
    前記シフト処理の後に、前記画像データ内で前記第1方向にN画素が連続する単位領域内で画素の色を平均化する平均化処理部と、を備え、
    前記シフト処理部は、前記同色画素領域が2つの前記単位領域を跨ぐ場合に、シフトすべきと判定し、2つの前記単位領域を跨ぐ前記同色画素領域を何れか1つの前記単位領域に含まれるようにシフトする、ことを特徴とする画像処理装置。
JP2020059817A 2020-03-30 2020-03-30 画像処理方法および画像処理装置 Active JP7413889B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020059817A JP7413889B2 (ja) 2020-03-30 2020-03-30 画像処理方法および画像処理装置
US17/215,295 US11295184B2 (en) 2020-03-30 2021-03-29 Image processing method and apparatus shifting an identical color pixel region and averaging colors of pixels
CN202110335648.4A CN113469879A (zh) 2020-03-30 2021-03-29 图像处理方法及图像处理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020059817A JP7413889B2 (ja) 2020-03-30 2020-03-30 画像処理方法および画像処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021158626A JP2021158626A (ja) 2021-10-07
JP7413889B2 true JP7413889B2 (ja) 2024-01-16

Family

ID=77856110

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020059817A Active JP7413889B2 (ja) 2020-03-30 2020-03-30 画像処理方法および画像処理装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US11295184B2 (ja)
JP (1) JP7413889B2 (ja)
CN (1) CN113469879A (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005057712A (ja) 2003-08-07 2005-03-03 Brother Ind Ltd 画像縮小装置及び画像縮小方法
JP2016025535A (ja) 2014-07-22 2016-02-08 株式会社リコー 画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5594555A (en) * 1992-05-19 1997-01-14 Canon Kabushiki Kaisha Image processing method and apparatus empolying the same
JP2010187177A (ja) 2009-02-12 2010-08-26 Canon Inc 画像形成装置および制御プログラム
JP5874721B2 (ja) * 2013-12-25 2016-03-02 コニカミノルタ株式会社 画像処理装置、画像補正方法、及び、プログラム

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005057712A (ja) 2003-08-07 2005-03-03 Brother Ind Ltd 画像縮小装置及び画像縮小方法
JP2016025535A (ja) 2014-07-22 2016-02-08 株式会社リコー 画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021158626A (ja) 2021-10-07
US11295184B2 (en) 2022-04-05
US20210303949A1 (en) 2021-09-30
CN113469879A (zh) 2021-10-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2016124138A (ja) 印刷データ生成装置、および、色変換プロファイルの生成方法
JP2016225976A (ja) 装置、方法およびプログラム
US11368599B2 (en) Image processing method, apparatus, and recording system determining when to generate black dots after resolution reduction
US11479051B2 (en) Image processing apparatus controlling printing according to unidirectional printing method or bidirectional printing method
JP6252003B2 (ja) 印刷装置、印刷方法、画像処理装置およびプログラム
JP2010130303A (ja) 印刷制御装置、印刷装置、印刷制御方法およびコンピュータプログラム
JP7413889B2 (ja) 画像処理方法および画像処理装置
JP2014100825A (ja) 印刷制御装置、印刷制御方法および印刷制御プログラム
JP2012199669A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび印刷装置
JP2017030149A (ja) 印刷制御装置および印刷制御方法
JP6601225B2 (ja) 制御装置、および、コンピュータプログラム
JP7128444B2 (ja) 画像処理装置、および、コンピュータプログラム
JP2016046793A (ja) 印刷制御装置および印刷物の生産方法
JP2021020419A (ja) 制御装置、コンピュータプログラム、および、印刷装置を制御する方法
US11201987B2 (en) Image processing method, image processing device, and recording device
JP5703795B2 (ja) 画像処理装置
JP7248945B2 (ja) 制御装置、および、コンピュータプログラム
JP7303483B2 (ja) 制御装置、および、コンピュータプログラム
US20230311536A1 (en) Recording system
US8303069B2 (en) Image processing apparatus and image processing method
JP2010068497A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、プログラム、記録媒体、印刷システム、画像形成装置
JP2022032075A (ja) 画像処理装置、および、コンピュータプログラム
JP2008283566A (ja) 画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム
JP2021146575A (ja) 記録装置および記録方法
JP2023119706A (ja) 記録装置および記録方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD07 Notification of extinguishment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7427

Effective date: 20200821

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20210916

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20211101

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230308

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20231121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231128

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231211

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7413889

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150